モバP「志希は昔っから目が離せなくて」 (45)
ちひろ「……ん? 昔から?」
P「? 何か変でした?」
ちひろ「いえ、ずっと前から知り合いのような言い方をされたので」
P「あー。知り合いも何も、血縁ですよ」
ちひろ「ええっ!?」
P「俺の親父の妹さんの娘なんで、姪ですね」
ちひろ「初耳なんですが……」
P「……まあ、この事務所でそういうことを聞かれると面倒な人が何名かいるかな、と」
ちひろ「は、はぁ」
※勝手な解釈とか設定が嫌な方は回れ右で
※書きながら上げていくので亀更新ですがよければお願いします
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ちひろ「あー、でも何かこう、納得ですね」
P「何がです?」
ちひろ「血縁って言われるとってことですよ」
P「……俺ってそんなに突拍子もない行動しますかね」
ちひろ「突拍子もないというよりは、肝が据わってる感じが」
ちひろ「あとPさん、いい香りのものを好みますよね」
P「え、そうですか?」
ちひろ「はい。コーヒーとか、お味噌汁とか」
P「……そんなに似てるのかぁ」
姪じゃなくて従姉妹じゃん\(^o^)/
ごめんなさい頭の中で修正しといてくださいorz
「おっはよー!」
ちひろ「お、噂をすれば」
P「噂て」
志希「あ、Pさんじゃーん。何々、何の噂?」
ちひろ「志希ちゃんの噂ですよ」
P「ちょ、ちひろさん」
志希「えー何それ面白そーう! あたしも混ぜてー!」
P「何が悲しくてお前の噂話にお前を混ぜなきゃならんのか……」
志希「あはは! いやー、何の話してたかは実際ちょっと気になったしー?」
ちひろ「Pさんと志希ちゃんが血縁だったって聞いて、私驚いちゃって」
志希「え、それ話さない決まりじゃなかったっけ?」
P「うーん……俺のミス。意識しないでぽろっと滑らせた」
ちひろ「(律儀に決まりは守ってたんですね……いい子ですねぇ)」
志希「ふーん。ま、あたしは別にPさんが従兄弟ってバレても――『おはようございまー……』――およ?」
みく「……今、なんかすごいこと言ってなかったかにゃあ」
志希「お、猫アネキ。おはようございまっす」
みく「猫アネキって何にゃ……じゃなくて!」
みく「Pチャンと志希チャンが血縁って、本当にゃ!?」
P「あー……うん。本当」
みく「ほえー……」
P「?」
みく「にゃっ、何でもないにゃ」
みく「(でも……Pチャンと志希チャンが従兄弟、かぁ)」
みく「(……ふむふむ)」
P「?」
志希「~♪」
P「……あ、もうこんな時間か。ちひろさん、ちょっと外出てきますね。あと志希は俺の机勝手にいじるな」
志希「んにゃー! アイドルにチョップくれるとは何事ー!」
ちひろ「ふふ、はーい。あ、あと帰りにちょっと備品お願いできますか?」
P「ああ、分かりました。メールででもリスト送っておいてください」
ちひろ「分かりました、まとめておきますね」
P「志希は変なことしでかさないようにな」
志希「んふふ、はーい」
*午後 事務所*
P「さーてと……やるこたぁやったし、備品も買ったし」
P「後は事務作業かなー……ただい『Pさーーん!!』ぐっふぉ」
志希「んはー! ハスハスー……おかえりー!」
P「いった……あーなんだ志希、どうしたどうした」
志希「んふふ、Pさんのフレグランス~♪」
P「ちょ、離れろ……あ、奈緒!」
奈緒「ん……? あーっ、Pさん!」
P「ちょっとこいつ剥がすの手伝っ『志希ばっかりずるいぞ!』て……?」
P「えっ、どういうこと」
奈緒「従姉妹だからってひいきはずるいぞ!」
P「はい……?」
奈緒「あたしも!」
P「ちょっ、奈緒まで抱きついてくんの!?」
志希「おっと、Pさんのフレグランスは譲らんぞー!はすはすー!」
奈緒「あ、あたしだって……!」
P「な、何してんの――!?」
ちひろ「(……大変そうですけど、面白そうだししばらくそのままにしてみましょうか)」
ちょっと一旦区切ります。
一応鳥つけときます
*夜 事務所*
P「っだぁ"あ、疲れた」
志希「お疲れさまー。コーヒー飲む?」
P「おー、さんきゅ……っていうかお前、言い触らしたろ」
志希「んー? 何のことか分かりませんなー?」
P「こいつ……」
志希「♪」
志希「でもさー」
P「?」
志希「あたしとPさんが従兄弟ってことが分かっちゃったらー、別にくっついてても不思議じゃないよねー?」
P「……お前ねぇ」
志希「にゃはは、まーまー。役得、役得」
P「自分で言うか……」
志希「とゆーわけで、今日からPさんの家、お邪魔するね?」
P「ん……はい?」
志希「鍵見っけー。んじゃ、お料理でも作って待ってるよーん♪」
P「ちょ、おまっ、待て……!」
がちゃっ ばたん
P「……あんのバカタレ……はぁ」
P「…………くっついてても不思議じゃない、なぁ」
P「…………」
・・・・・・
P「……鍵開いてら」
P「まあそうじゃなきゃ家に入れないんだけどな……志希に鍵盗まれてるんだし」
P「さーて、その志希は……ん?」
志希「――――」
P「(なんだ。まともに料理してるじゃん)」
P「(ぱっと見たところ失敗してる様子もないし、手際もいい)」
P「(向こうで一人暮らししてたときの賜物か……)」
P「(……)」
P「(……エプロン姿、なかなか絵になるな)」
志希「?」
P「お?」
志希「あ、なーんだPさんかー。人の気配感じ取っちゃって、なんか変な人が忍び込んだかと思っちゃったー」
P「お前のシックスセンスはどうなってるんだ……まぁ、ただいま」
志希「んふふー」とてとて
P「?」
志希「ん」ぴたっ
志希「おかえりなさい、Pさんっ」
P「……っ」
志希「……お? 今どきっとした? ねえどきっとしたー?」
P「もういいお前早く飯作れ」
志希「やーん冷たーい♪」
P「ったくもー……なーんで口滑らせたかなぁ、俺」
志希「あたしは別によかったけどなー」
P「喋った後の対応だよ……奈緒に続いて雪崩れ込んできやがって」
志希「それだけ好かれてるってことでいいんじゃん?」
P「うーん……まぁ」
志希「あはは、素直じゃないのも昔から変わらないねー」
P「うるせい」
志希「はーい出来た。志希ちゃんお手製ジェノベーゼパスタ!」
P「ジェノ……またずいぶん凝ったもの作ったな」
志希「すごくお久しぶりだしねー」
P「おー、バジルのいい香りだ。うちにバジルなんかあったか?」
志希「そりゃ買ってきたに決まってるじゃん」
P「甲斐甲斐しいこって」
志希「愛の為せる業ってね?」
P「言っとけ」
志希「一緒にカボチャの冷製ポタージュもどうぞー」
P「……お前ほんとスゲェな。普段がアレなだけに余計」
志希「あーっ、そういうこと言うー?」
P「あーごめんごめん。ほら食うぞ」
志希「流されたー……まいっか! それじゃ、いただきまーす!」
P「いただきます」
・・・・・・
P「――はー、食った」
志希「ふふー、お粗末さま?」
P「ご馳走さま。素直にうまかったよ」
志希「おお……本当に素直だ」
P「悪いか」
志希「んーん、たまには悪くないかなー?」
P「たまにはか」
志希「どっちもPさんだしねぇ……っと」
P「皿、手伝うぞ」
志希「んあー、ありがと」
がちゃがちゃ きゅっきゅっ
P「……」
志希「~♪」
ざー がちゃがちゃ
P「……」
志希「なんかこうしてるとー」
P「?」
志希「新婚の夫婦みたいだねー?」
P「はぁあっぶないっ!?」
志希「おぉう、ナイスキャッチ」
P「ナイスじゃないが……」
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