P「うわあああああああああああああ!!」
真美「………」
P「ひぎいいいいいいぃぃぃ!!!」
亜美「………」
P「なんで!なんでぇ!!なんで俺が負けるんだよおおぉぉぉ!!」
真美「………」
亜美「………」
P「がああああああああああああ!!!」
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P「はあはあ…はあ……」
真美「大人のマジギレって初めてみたけど……」
亜美「正直ドン引きだよね」
P「………」
真美「こんなの見て楽しいねって笑えないよ」
亜美「亜美も……」
P「………かいだ」
真美「え?」
P「もう一回だ!もう一回大貧民をやるぞ!!」
P「よし、配り終わったな!亜美め…その大富豪の座から引きずり降ろしてやる!」
亜美「はいはい」
P「よっしゃ!行くぞ!!」
真美「いやいやいや、まだダメっしょ」
亜美「ほい、亜美のいらないカード2枚あげるね」
P「……どうも」
真美「兄ちゃんの1、2番目に強いカード亜美に渡してね」
P「……はい」スッ
亜美「あんがと」
P「俺の……スペードとハートの2が……」
亜美「渡したカードを口に出さないでよ……」
真美「ほい、クローバーの2これでアガリね、流すよ→」
亜美「うあうあ→真美強すぎだよ」
真美「んっふっふ~、これで次は真美が大富豪だね」
亜美「ふん、すぐに大富豪に返り咲いてみせるよ!」
真美「次も真美が勝つもんね~」
P「ふはははは!どうだ亜美!大富豪の座から引きずり降ろされた気分は!!」
亜美「いや…兄ちゃんに降ろされたわけじゃないし……」
P「ふっ負け惜しみを……しかし!これを見てもまだ生意気な台詞が吐けるかな?」
真美「おお、5のフォーカード……革命だね」
P「亜美の手札にはまだスペードの2が残っているのは知ってるんだ!
最強の手札が最弱に打って変わる屈辱を味わうが――」
亜美「ほい4のフォーカード、革命返しね」
P「――え?」
亜美「兄ちゃんの手札にはダイヤの3が残っているのは知っているからね」
真美「最弱の手札が最弱に戻ったね」
P「ええ?」
亜美「ほいほいほいっと」
P「パ、パスパスパス……」
亜美「はい、あがりっと」
P「………」
真美「まさかフォーカードを温存してたなんて、やるね亜美」
亜美「出すタイミングを計っていたら、真美に先にアガられちゃったけどね」
P「………」
真美「革命は出すタイミングが難ちいからね、仕方ないね」
P「………」
亜美「ま、大貧民は回避できたし良しとするよ」
P「………」
P「うっ……」
P「うがああああああああ!!!」
P「はあ…はあ……うぅ」
真美「兄ちゃん…負けるたびにキレるのは止めようよ」
亜美「こういうのを大人気ないっていうんだよね」
P「亜美覚えておけ……大人ってのは子供以上に負けず嫌いなんだ……」
亜美「兄ちゃんプライド高いからね」
P「うむ!特に子供に負けるのは、最大級の屈辱といっても過言じゃない!」
真美「それはわかるけどさ、せめて表面上は穏やかにしてよ」
P「穏やかに?」
P「………」
P「はいはい、ゲームに負けちゃいましたよ~真美ちゃん凄いね~
ていうかさ、こんなゲームにマジになっちゃってどうするの?」
真美「………」イラッ
P「ご希望通り穏やかにキレてみたぞ」
真美「今のって、ただ煽っているだけだよね?」
亜美「亜美たちが言ってるのは、負けた時の潔さとかそういうことだよ?」
P「?」
真美「本気でわからないって顔してるね」
亜美「ダメな大人だよ」
P「さあもう一回大貧民をするぞ!」
真美「いや、もういいよ」
P「なんだと!?」
真美「なんか疲れたし今日は帰るね」
亜美「兄ちゃんも遊んでばかりいないで仕事しなよ」
P「ま、待ってくれ!俺はまだ一度も勝ってないんだぞ!?」
真美「知んないよそんなの」
亜美「そんじゃね~」
P「ま、待て……待ってください!」
真美「兄ちゃん?」
P「チャンスを、もう一度チャンスを下さい!」
亜美「チャンスって……」
P「お願いします!」ドゲザ
真美「ちょっ!土下座!?」
亜美「子供相手に土下座とか、プライドはどうしたの!?」
P「俺は目的のためなら、どんな相手にでも頭を下げる!」ドゲザ
真美「変なところで潔いね」
P「どうか、もう一度!もう一度だけお願いします!!」ドゲザ
亜美「も→、わかったから頭をあげてよ」
P「よっしゃ!それじゃあ早速カードを配るぞ!」ガバッ
真美「はいはい」
亜美「なんか安い土下座だったね」
亜美「ほい、あがり~…また2着か~」
真美「んっふっふ~今回も真美の勝ちだったね」
亜美「くぅ~負けちゃったよ…真美絶好調だね」
真美「まあね~兄ちゃんからジョーカーをもらえたのがラッキーだったよ」
P「………」
亜美「兄ちゃんは……残念だったね……」
真美「また大貧民だね……」
P「………」
P「………う」
真美「兄ちゃん?」
P「………うぅ」グス
真美亜美「!?」
P「う……うぅ…」
真美「兄ちゃん……」
亜美「まさか泣いて……」
P「泣いてない!」
真美「いやでも……涙が」
P「これは汗だ!汗が目に入っただけだ!!」
亜美「………」
P「………」
真美「そう…だね、ごめん見間違えたよ」
亜美「今日は暑いしね、汗くらいかくよね」
P「あぁ……」
真美「真美、暑いから冷房付けようかな~」
亜美「亜美、急に鼻をかみたくなったからティッシュもってくるね」
P「………」
真美「冷房スイッチオン!」ピッ
亜美「また鼻をかみたくなると困るから、ティッシュ箱ここに置いとくね」
P「………」
P「……二人とも」
真美「ん?」
亜美「え?」
P「……ありがとな」
真美「兄ちゃん……」
亜美「んふふ、気にしないでよ」
P「ああ」
<ガチャ
春香「たっだいま帰りました~」
春香「って、プロデューサーさん泣いてるんですか?どうかしたんですか!?」
P「………」
真美「………」
亜美「……はるるん…空気よんでよ」
春香「え?」
春香「はあ~大貧民をしてたんだ」
真美「まあね」
春香「プロデューサーさんは、それで大負けしてマジギレして泣いちゃったと」
P「くっ」
亜美「はるるん容赦ないね……」
春香「ん~」
春香「ねえ真美、次は私も入れてもらっていいかな?」
真美「別にいいけど、そろそろ電車の時間でしょ?家に帰らなくていいの?」
春香「ありがと1回くらいなら大丈夫だよ、早速始めようか」
亜美「それじゃカード配るね」
P「これで……あがりだ」
春香「えへへ~負けちゃいました」
真美「兄ちゃんが勝った?」
亜美「まあ3着だけどね」
P「ふふ……」
P「やったーー!!勝ったぞーーーー!!」
真美「この喜びようだよ……」
亜美「3着なのにね……」
P「あはははは!ひゃっほーーーい!!」
春香「プロデューサーさん、おめでとうございます」
P「ははははは……うわあああああああああああああ!!!!」
春香「プロデューサーさん!?」
P「はあ…はあ……」
真美「またキレたよ」
亜美「やっぱり3着なのが気に入らなかったのかな?」
P「3着3着うるさい!」
P「春香……」
春香「は、はい」
P「お前……ワザと負けたろ?」
春香「え、え~と……ソンナコトナイデスヨ」
P「嘘つけ!本気かどうかなんて俺にはわかるんだ!お前たちのプロデューサーだからな!」
春香「す、すみません」
P「真美と亜美は決して手を抜かなかった…だから負けた時は悔しいが、どこか清々しかった」
真美「マジギレしたけどね」
P「だがお前は俺に勝たせようと手を抜いた、そんなので勝っても
嬉しくもなんともない……ただ、虚しいだけだ」
亜美「どっちにせよマジギレしたけどね」
P「ゲームでもなんでも本気でやるから楽しいんだ、わかるか?」
春香「はい……」
真美「兄ちゃんは本気すぎるんじゃないかな?」
亜美「そこまで本気を出すと疲れない?」
春香「すみませんでした……」
P「いや、いいんだ…俺に花を持たせようとした、その気持ちは素直に嬉しいと思う」
春香「プロデューサーさん……」
P「ありがとな、春香」
春香「はい……」
P「さ、もう一回やろうか」
春香「え?」
春香「あ、あの~私そろそろ電車の時間で……」
P「さあ春香カードを配ってくれ!」
春香「帰りたいんですけど……聞いてます?」
P「真美め!次こそは、その大富豪の座から引きずり降ろしてやる!」
春香「聞いてませんね、全然聞いてくれてませんね」
真美「はるるん……」
亜美「終電までに帰れるといいね……」
春香「ええ!?」
P「よっしゃ!行くぞー!!」
次の日
<ガチャ
春香「おはよ~ございます……」
真美「おはよーはるるん」
春香「真美おはよ~……」
真美「あ~眠たそうだね」
春香「昨日は終電まで粘られたからね……」
真美「はるるんの家って遠いから大変だね」
春香「うん……ところでさ」
P「………」
亜美「………」
春香「あの二人は、なにをやっているの?」
春香「トランプを裏返しに並べて……神経衰弱?」
真美「うん」
春香「大貧民は止めたんだ……」
真美「なんか兄ちゃんがさ、2対1じゃ分が悪いから
1対1で勝負できるものがいい、とか言い出してね」
春香「それで神経衰弱?」
真美「別に真美たちはタッグを組んでたわけじゃないけど……」
P「これとこれだ!」
亜美「外れ→、これとこれっしょ」
真美「まあ、兄ちゃんが納得できるなら別にいいかなって」
春香(大人だなぁ……)
亜美「兄ちゃん、残り少なくなってきたよ~」
P「うぐぐぐぐ……」
真美「そろそろ決着がつくね、マジギレ5秒前ってとこかな」
春香「プロデューサーさんも、もう少し気楽にやればいいのに……」
真美「兄ちゃんはいつだって全力投球だからね」
春香「受け取るこっちとしては、たまったもんじゃないよ」
真美「でもまあ……」
真美「そこが良いところでもあるけどね」
春香「……そうだね」
亜美「はい亜美の勝ち→」
P「………」
P「……う」
P「うがあああああああああぁぁぁぁぁ!!!!」
亜美「兄ちゃんが神経衰弱で負けてマジギレした」
おわり
終わりです
ありがとうございました
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