モバマスssです
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P「どうやってお祝いすれば、喜んでもらえるでしょうか」
高垣「そうですね……やっぱり、サプライズとか」
P「サプライズ、ですか」
高垣「はい。誕生日なんて覚えてないようなふりして、その人がちょっと悲しそうにしたところで『おめでとうございま~す』、なんてどうでしょう?」
P「それは喜んでもらえるかもしれませんね。でも、厳しいかな」
高垣「なぜですか?」
P「その人は、僕が誕生日を覚えてるのを知ってるはずなので」
高垣「あら、それは残念」
高垣「あとは、プレゼントとか」
P「やっぱりそうですよね。ちなみに楓さんは何をもらうとうれしいですか?」
高垣「私はその人とは物の好みが違うかもしれませんよ?」
P「あくまで参考ですよ」
高垣「ふふっ、そうでしたね。……私は、お酒が好きなんですけれど」
P「それは知ってます」
高垣「日本酒、梅酒、焼酎……そうそう、最近はビールをたくさん飲みました。グビールっ、とジョッキをあおるのがいいですね。でも――」
P「でも?」
高垣「――それよりは、ずっと残るものがいいかもしれません」
P「形に残るもの、ってことですか?」
高垣「それもありますけど、それだけじゃなくて……その人がお祝いしてくれる、楽しい時間とか、お祝いしよう、おめでとう、っていう気持ちとか、ですね。そういうものも、心に残る宝物になると思います」
P「心に残るもの……」
高垣「ええ。私だって、一緒に頑張ってきたアイドルの仲間や、観に来てくれるファンの皆さんや、ずっと支えてくれるプロデューサーと過ごす時間――そういう宝物があったから、今までやってこられたんですから」
P「楓さん……」
高垣「あっ、今のは『たからもの』と『あったから』が掛かってて」
P「……今のはなかなか上手いですね」
高垣「ありがとうございます」
高垣「そういうわけで、プロデューサーの気持ちが一番大事だと、私は思います。プロデューサーは、その人のことをどう思っているんですか?」
P「……俺は、その人を、とても大切な人だと思っています」
高垣「……」
P「仕事が辛くても、その人がそばにいてくれて、笑ってくれるなら、頑張ろうと思えます」
高垣「……」
P「本当に、かけがえのない存在ですね。だから、生まれてきてくれてありがとう、という気持ちを込めて、お祝いするつもりです」
高垣「……それだけ想われているなんて、その人は幸せ者ですね」
P「喜んでもらえるでしょうか?」
高垣「ええ、それほどの気持ちがあれば、もちろん」
高垣「そうそう、すごい偶然なんですが」
P「どうしました」
高垣「私も今日、誕生日なんですよ。知ってました?」
P「はい。誕生日プレゼントも用意してますよ。どうぞ」
高垣「ありがとうございます。……あら、これは……」
P「ペンダントです。メイプルの形の……なんて、気障すぎましたか?」
高垣「いえ、うれしいです。本当にありがとうございます」
P「形には残るようにしました」
高垣「心にも残りましたよ、ちゃんと」
P「じゃあ、そろそろ飲みに行きましょうか。いいところが押さえられたので」
高垣「ええ。……あっ、そういえば」
P「なんでしょうか」
高垣「プロデューサーが今日誕生日を祝いたい大切な人の名前、まだ聞かせてもらってませんね、ふふっ」
P「恥ずかしいので秘密です。……不満ですか?」
高垣「ちょっとだけ。でも……」
P「でも?」
高垣「私が幸せ者なのはわかったので、許してあげます」
おわり
短いけど楓さん誕生日おめでとうございます
特に関係ない前作
高垣楓「メガ垣楓です」モバP「なんですか急に」
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ちなみに前回も今回もお迎えには失敗しました(完)
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