執務室
提督「…また懐かしいものが出てきたなぁ」
提督が見つめるのは1つの写真、数年前、自分ととある艦娘と仲の良かった同級生と先輩と、妖精さん、
そして憲兵、撮った場所に住んでいた住民
数年前は艦娘や提督の数も乏しく深海棲艦と互角に戦えるのはやっとだった
私はとある鎮守府に現在勤めているのだが私はそれ以前に提督の経験がある、この鎮守府も良い所だが前の鎮守府
も良い場所だった
……何故だろうか、この写真の私は笑っていた、みんな、みんな笑っていた
幸せそうに
目を細め、手を組み、白い歯を見せ
私は笑っていた
ただただ私は毎日幸せだった
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私は漣という艦娘から1つ注意を受けた
漣「ご主人様はいい顔してるんだから笑ってくださいよ!」
よく言われるのが「仏顔」、機嫌が悪いとか愛想がないとかではなく面白い事があっても笑っていないのだ
青葉という艦娘から写真を撮られた事があった、それはとある海域を攻略し無事艦娘達が帰ってきたシーンだった
私は嬉しく彼女たちを迎えにいった
彼女たちは「やりました!」や「疲れたー…」など色々な言葉が飛び交ったが奇跡的に無事に帰ってきた
その時撮った物だ、急にではなく「撮りますよー!」と一言言ったのだから笑顔を作ろうと思えば作れない事はなかった
次の日青葉が一番に持ってきてくれた、「いい出来でしょ!」とどや顔で見せに来た
だがその写真の私は笑っていなかった、ただ悲しそうな目でカメラを見ていたようだ
私は嬉しかった、それに私自身笑っていると思っていた
だが映っていたのは悲しく切ない自分だった、私は青葉に「その写真をくれないか」と一言声をかけた
青葉「何でですか?」
と言ったので「宝物にしたい」と嘘をついた、本人は新聞に貼る予定だったらしい
「分かりました」とくれた、私はその写真をいつも見たが笑ったように見える日は来なかった
何度見ても笑ってはいない、私はそれが悲しかった
クールビューティーな加賀、ツンデレとか言われている曙、いつも笑っている金剛
誰もが嬉しさのあまり笑っていたが私は笑っていなかった
私は悲しかったが涙も出なかった、多分この写真を見ているこの時も、私は笑っていないのだろう
何で今は笑っていないんだ?
昔は笑うことができたのに
私は何で
笑えない?
>互角に戦えるのはやっとだった
正確にはこう書いてあるな
互角に戦うのがやっとだった
なら違和感ない
>>9 指摘ありがと
私は小さい村に住んでいた、穏やかで、みんな優しくて、仲の良い友達もいた
私の家は決して裕福じゃない、親が汗水垂らして働いてくれたおかげで私は故郷を離れ、海軍育成学校に入学し卒業した
友達は憲兵になるのが夢で別の学校だったが連絡は取りあっていた、もう1人いたがそいつは新米指揮官になるようだった
数年後、私は当時の上官(中佐)に呼び出された
中佐「…君を今日から聯帝鎮守府に配属する」
聯帝鎮守府、決して大きい鎮守府ではない
前の提督が辞職したというのでそれの埋め合わせだったようだ
中佐「…君が提督になるとは、私も嬉しいよ」
中佐「ここに来て大変だっただろうに」
提督「…はい」
それだけいうと私は早速準備をした
不安しかなかったが、前向きに考えた
準備と言っても大雑把な物は軍が支給してくれる
持ってく物と言っても私服と愛用の剣と銃くらいだった
物騒だとか言われるかもしれないが噂ではとある鎮守府が艦娘に暴力を振るわれたという
今行く鎮守府もそうだとは言えないが万が一と言う可能性も…そうはなりたくない
そうこうしていると聯帝鎮守府に到着、嫌な事を思うと時間が経過するのが速いというのは本当のようだ
憲兵「おい提督!」
誰だよと思いつつ振り返ると立派に憲兵になった友達の姿があった、彼もこの鎮守府に派遣されたようだ
提督「お前も来ていたのか」
憲兵「…悪いかよ、俺もお前と一緒に働くことになった、よろしくな」
仕事の関係とはいえ友達と一緒の職場とはなんとも言えなかったが心強かった、憲兵育成学校はハードと聞いていたのだが大丈夫そうだ
憲兵「…もう少しで聯帝鎮守府の歓迎会が始めるぜ?提督さん?」
提督「…恥ずかしい事はするなよ、憲兵さん?」
期待などしていない、私はこの提督の世界を生き残ればいいと考えている
艦娘などに興味は持たん……………持たないようにしたい
今日はこれまで、クソみたいだけど頑張りたいです
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