元カノ(仮)「だーかーらー!! 俺君とお似合いなのは私だってばー!!」
今カノ「……本当に何回言っても分からないみたいね。 私よ」
元カノ(仮)「オバさんと一緒にいて楽しいわけないじゃーん!!」
今カノ「……歳上だからってだけでオバさんと呼ぶのはどうなのかしら」
俺「……」
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俺(二人が俺を取りあって今日も喧嘩してる……)
俺(いやあ……二人とも俺の為にそこまで熱くなってくれるなんてなんか嬉しいなぁ)
元カノ(仮)「俺君ってば!!」
俺「!!」
今カノ「聞いてるの?」
俺「え、ええと……なんでしょうか?」
元カノ(仮)「俺君はどっちが好きなの!? 私だよね!?」
今カノ「私よね?」
俺「うーん……どっちもかなー」
今カノ「……またそれ?」
元カノ(仮)「俺君、いつもそうやってはぐらかすじゃん!!」
俺「だってー……二人とも魅力的でどっちかなんて選べないよー」
元カノ(仮)「お、俺君……///」
今カノ「ありがとう……///」
俺(ちょろい)
今カノ「でも黒ウサギさんを魅力的って言うのは納得いかないわね」
元カノ(仮)「私も白ネコさんが魅力的って言うのはおかしいと思うなー」
俺(あー……結局何言っても喧嘩になるのかー)
俺(……)
俺(……あ、そうだ)
俺「ねぇねぇ」
今カノ「何、俺君? 」
俺「元カノ(仮)の家にさ、牢屋あったよね?」
元カノ(仮)「うん、あるよ?」
俺「二人ともその牢屋に入ってよ」
元カノ(仮)・今カノ「!!!?」
元カノ(仮)「もしかして俺君……私達を閉じ込めるの!?」
今カノ「貴女だけ閉じ込める気でしょ?」
俺「いや、二人とも」
元カノ(仮)・今カノ「!!!!?」
俺「俺はね、二人に仲良くなってほしいの。 けど一向に仲良くなってくれないじゃん?」
俺「だから罰として二人を閉じ込めます」
俺(監禁プレイ、悪くない)
今カノ「俺君……貴方の気持ちは嬉しいけど……どう頑張ってもこの子とは仲良くなれないと思うの」
元カノ(仮)「それに牢屋なんてやだよ!!」
俺「ふーん……二人ともそんなこと言うんだー」
俺「じゃあ俺、違う人と付き合っちゃおうかなー」
元カノ(仮)・今カノ「!!」
元カノ(仮)「ま、待って俺君!! それだけはいやだ!!」
俺「じゃあ今から元カノ(仮)の家に行こう。 いいね?」
今カノ「え、ええ……」
俺「ついたついた」
今カノ「……散らかってるわね」
元カノ(仮)「俺君が私を選んだら片付けるもーん♪」
俺「さぁ牢屋だ、入ってくれ」
ガシャン!!
今カノ「俺君……私達をいつまで閉じ込めるつもりなの?」
俺「うーん……取り敢えず早くて今日の夜までかなぁ」
俺「夜にまた来るからその時に仲良くなっているように見えたら出してあげるよ」
俺「それじゃあね」
元カノ(仮)「ま、待って俺君!!」
バタン!!
今カノ「……」
元カノ(仮)「……あーあ。 なんでこんなことになっちゃったんだろ」
今カノ「貴女の所為よ」
元カノ(仮)「はぁ!!? なんで!? なんで私なわけ!?」
今カノ「貴女の家にこんな牢屋がなかったらこんなことにはなってなかった筈よ」
元カノ(仮)「私悪くないもん!! それを言うならオバさんの方が悪いよ!!」
今カノ「……なんでそう思うのかしら?」
元カノ(仮)「そもそも貴女が俺君に近寄らなければこうやって争わなかったもん!!」
今カノ「……俺君は貴女がいるのに彼女はいないって言ったのはなんでだと思う?」
元カノ(仮)「……なんで?」
今カノ「貴女に魅力がないからよ」
元カノ(仮)「!!!?」
今カノ「あんなに部屋が散らかってたりこんな牢屋を置いたりしているんだもの、俺君の気持ちも分かるわ」
元カノ(仮)「……へえ、でもさ」
今カノ「?」
元カノ(仮)「貴女と俺君が一緒にいたら俺君は駄目人間になっちゃうよ?」
元カノ(仮)「だってなんでもかんでも自分でやるじゃん!!」
元カノ(仮)「だから私とだけ付き合ってた時より俺君は駄目になっちゃったの!! 貴女の所為で!!」
今カノ「なんですって……?」
今カノ「言っておくけど私は貴女と違って料理ができるからね」
元カノ(仮)「そ、それだけが全てじゃないもん!! 私、お金いっぱい持ってるから俺君といろんなことして遊べるもん!!」
今カノ「……!! そ、そんなこと言ったらお金が全てじゃないわ!!」
今カノ「俺君を好きな気持ちは誰にも負けないわ!!」
元カノ(仮)「私だってそうだもん!!」
今カノ「私の方が上よ!!」
元カノ(仮)「私!!」
今カノ「……」
元カノ(仮)「……」
今カノ「……このまま言い合ってたら埒が明かないわ。 恐らく俺君は開けてくれない」
元カノ(仮)「……うん」
今カノ(でも……この子と仲良くなれるなんて……そんな難儀な……)
元カノ(仮)「……白ネコさんはさ」
今カノ「……?」
元カノ(仮)「……いつから料理始めてたの?」
今カノ「私? そうね、小学生の時にはもう作ってたわ」
元カノ(仮)「……」
今カノ「……どうしてそんなことを?」
元カノ(仮)「私がちょっとでも料理できてたら……俺君は浮気しなかったのかなぁって」
今カノ「!」
元カノ(仮)「私……言われてみればお金あることぐらいしか取り柄ないのかなって」
元カノ(仮)「白ネコさんの言う通りだよね……だから友達もいないんだよね私……」
今カノ「……」
元カノ(仮)「……」
今カノ「……ごめんなさい」
元カノ(仮)「……へ?」
今カノ「貴女には魅力がないなんて言ったけど……そんなことないわ」
今カノ「だって私……俺君とは殆ど出かけることもなかったし……大した物もあげてなかったの……」
今カノ「好きだって思いだけじゃ駄目よね……貴女の言う通り、私がずっといたら俺君は駄目になっちゃうかもしれない」
元カノ(仮)「白ネコさん……」
元カノ(仮)「ね、ねぇ白ネコさん!! 今度料理の作り方教えてよ!!」
今カノ「……へ?」
元カノ(仮)「や、やっぱり料理作るのって楽しいよね? 私、作りたいの!!」
今カノ「黒ウサギさん……」
元カノ(仮)「だ、駄目かな……?」
今カノ「……ううん、教えてあげるわ」
元カノ(仮)「本当!? ありがとう!!」
俺「さーて、そろそろ出してあげようかなー……いや、でももうちょっと待ってみようかなー」
俺「……っは!!」
俺「あの中の悪い二人のことだ、もしかしたら……」
俺「……俺の取り合いで殺しあいをしているかもしれない!!」
俺「こうしちゃいられない!! 早く出してあげよう!!」ダッ
俺「おい二人とも!! 大丈夫か!!」
俺「……!!」
元カノ(仮)「そしたらその時俺君がねー……」ペラペラ
今カノ「うふふ……彼らしいわね」
俺「な、なんだよ……めちゃくちゃ仲良くなってんじゃん」
元カノ(仮)「あっ!! 俺君だ!! やっほーー!!」
今カノ「……そういえば俺君の事、すっかり忘れてたわ」
俺「ええっ!? 忘れないでよ!!」
元カノ(仮)「ねーねー俺君!! 私達出てもいいよね!?」
俺「ああ……まぁそうだな。 仲良さそうに見えるしな」
元カノ(仮)「だって本当に仲良くなったんだもん!! ねっ!?」
今カノ「ええ」
俺「そうか、ならよかった」
ガチャッ
俺「じゃあ牢屋から出そう」
元カノ(仮)「わーい!! ありがとー!!」
今カノ「……ねぇ俺君」
俺「ん? 何?」
今カノ「貴方のお陰で黒ウサギさんと仲良くなれたのは感謝するわ」
今カノ「けど……私達に昼ご飯も晩ご飯もあげないっていうのはどういうことなの?」
俺「あっ……忘れてた」
元カノ(仮)「ええーー!? 俺君、それって酷くない!?」
俺「いや……あの……」
今カノ「俺君って本当にどこかぬけてるわよね、この間もそうよ……」ガミガミ
元カノ(仮)「あっそういえばそうだよ!! この間も私……」ガミガミ
俺「は、はい……本当にすみませんでした」
結果、二人は仲良くなった。俺の理想の展開だ。
しかし……
今カノ「俺君……最低よ」
俺「ごめん本当!! 許して!! お願い!!」
今カノ「折角黒ウサギさんが一生懸命作った料理を不味そうだなんて……」
元カノ(仮)「うええん……」
今カノ「今日は……鞭100叩きだけじゃすまないわよ?」
俺「は、はひ……」
元カノ(仮)「白ネコさん!! 鞭叩きじゃなくて飯抜きはどう!? この間の私達みたいに!!」
今カノ「成る程……いいわねそれ」
俺「そ、そんなああああ!!?」
このように二人に色んな方法でお仕置きされる日々が続く事になるのは予想外だった。
終わり
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