菜々「6月10日は」頼子「晶葉ちゃんの誕生日」 (17)

モバP「晶葉の助手として」
モバP「晶葉の助手として」 - SSまとめ速報
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頼子「さあ今日は我らがアイドル……、池袋晶葉ちゃんの誕生日ですね……!」

ちひろ「実際アイドルなんですけどね。それと頼子ちゃんテンション高いですね」

菜々「6月10日はロボットの日でもあるんですよ!」

ちひろ「解説ありがとうございます。それと今日は菜々さんもテンション高いですね」

頼子「だって晶葉ちゃんの誕生ですよ……!」

菜々「むしろなんでテンションあがらないんですか?!」

ちひろ「あ、ダメだ。今日は私が突っ込み役だ」

頼子「晶葉ちゃんの成長の瞬間に立ち会えるなんて……、感激です……!」

ちひろ「17歳さんあまり歳変わらないのに達観してますね」

菜々「晶葉ちゃんは私の娘のような存在です!」

ちひろ「おい永遠の17歳」

頼子「ちひろさんあまりはしゃぎすぎると息切れしますよ……」

ちひろ「もうやだ……早く誰か来て……」

菜々「なんですか、私たち三人でいるのが嫌なんですか!失礼しちゃうっ。ぷんぷん」

頼子「ぷんぷん……」

ちひろ「話題変えましょう。みなさん晶葉ちゃんへのプレゼントなにを用意しましたか?」

菜々「あ……それ聞いちゃいますか……」

頼子「ちひろさん……まずいですよ……」

ちひろ「どうしたんですか急に」

菜々「いえ……これは情報戦ですよ……」

頼子「相手のプレゼントを知り……より効果的な順番でプレゼントを渡す……そのための戦いです……」

ちひろ「そ、そんな重要なものだったんですね……。知りませんでした」

菜々「じゃあまずちひろさんはなにを用意したのですか」

ちひろ「うーん、さっきの会話のあとだといいづらいですね。まあいいです。言いだしっぺですし、同じ柄のリボンとハンカチです」

頼子「無難かつ実用的なところを……攻めますね……」

ちひろ「ちなみに市販品では晶葉ちゃんに似合う柄がないと思ったので手作りです」ニヤリ

菜々「な……、半端な手作りではかえって評価を下げるだけ。しかしちひろさんの趣味はコスプレ、しかも衣装は手作り」

頼子「よほどの自信がなければ贈れません……。思わぬところに伏兵がいました……」

ちひろ「さあ、ふたりはなにをプレゼントするのですか?」

菜々「自分が言ってしまったことから生まれる圧倒的余裕」

頼子「すでに……私たちはちひろさんの手の上で踊らされている……?」

ちひろ「そ、う、で、す、ね。うん、菜々さんいってみましょう」


菜々「ナナですか。ナナは……お洋服とだけ言っておきます」

頼子「明確な牽制……含みを持たせた回答によりこちらを思考の坩堝にはまらせる……」

ちひろ「長年このアイドル業界という魔窟を生き抜き身につけた知恵」

菜々「まあヒントを出すとするならばナナの趣味ですけどナナの趣味ではないです。晶葉ちゃんに似合う服を一生懸命考えました」

ちひろ「あの菜々さんが自爆しない。一切の情報が見えない」

頼子「いつもの自爆芸は……わざとなんでしょうか……」

ちひろ「まあなんてあざとい人なんでしょうか」

菜々「ちーがーいーまーすー。それにナナは自爆なんてしていません。それより頼子ちゃんはどうなんですか?」

頼子「私ですか……内緒……と言いたい所ですが仕方ありません……。この前晶葉ちゃんとふ、た、りで買い物に行ったとき……晶葉ちゃんが欲しがっていた雑貨とプラスαです」

菜々「これでもかというほどふたりを強調していますね」

ちひろ「正直ステージ上でもこんなにはきはきとした頼子ちゃんを見ることは出来ないんじゃないでしょうか」

菜々「あとはPさんですね」

頼子「持っていってしまう可能性も高いですからね……」

菜々「誰か聞いてませんか」

ちひろ「この前私のところに相談に来ましたよ。そのあとなにかひらめいたみたいです」

頼子「具体的になにとかは……」

ちひろ「聞いてません」

菜々「アシスタントなんだから把握しといてくださいよ!」

ちひろ「なんで私が怒られているんですか」

頼子「アシスタントとはプロデューサーと仕事を円滑に進めるためにも通じ合ってなければならないはず……」

菜々「そのアシスタントがプロデューサーの動向を把握できてないとは職務放棄にも等しい」

ちひろ「ボロクソですね」

頼子「わからないものは仕方ないです……」

菜々「まずは対策ですね」

ちひろ「そうはいっても私たちにはあてがないですからね」

菜々「ナナたちのを先に渡すとか」

頼子「下手したら前座になりかねません……」

ちひろ「じゃあ先に渡してもらうとか」

頼子「食われてしまう可能性が……」

菜々「これ、考えても無駄じゃないですか」

ちひろ「私もそんな気がします」

頼子「後は野となれ山となれ……ですね……」


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菜々頼子ちひろ「「「晶葉ちゃん、誕生日おめでとう」」」

P「おめでとう」

晶葉「ありがとう」

菜々「ケーキありますよ!」

ちひろ「ロウソクは何本でしたっけ?」

頼子「14本ですよ……」


菜々(どうしますか?)

頼子(最初の掴みは重要ですよ……)

ちひろ(じゃあまず、私が行きます)

菜々(お願いします)


ちひろ「さあ、プレゼントもありますよ」


ちひろ「じゃーん、リボンとハンカチです。どうかな。一応私の手作りです!」

晶葉「おお、可愛いぞ!ぜひ使わせてもらおう」

ちひろ「気に入ってくれたならよかった」


ちひろ(へへん、どうですか)

菜々(ぐぬぬ、やりますね)

頼子(敵ながら見事だと思います……)

ちひろ(敵だったんですか?!)

菜々(よし、じゃあ行きます)


菜々「じゃあ次はナナの番です。これ、晶葉ちゃんの趣味ではないかもしれませんが絶対に似合いますから」


ちひろ(麦わら帽子と白のワンピースですと!)

頼子(それは着る人を選ぶ組み合わせ……しかし誰もが認める美少女の晶葉ちゃんなら……)

菜々(そう、絶対似合う)


晶葉「これはウサミンの趣味なのか」

菜々「はい!どうでしょうか」

晶葉「可愛いぞ。私に似合うかはわからないが」

菜々「似合いますよ。絶対」

頼子「似合うよ……」

晶葉「そ、そうか。ありがと……へへ」


頼子(照れてる晶葉ちゃん……可愛い……)

菜々(晶葉ちゃんがいれば世界が平和になるのでは?)

ちひろ(いえ、もう晶葉ちゃんがらみでここで闘争が起こってます)



頼子「最後は私ですね……。晶葉ちゃんこれ欲しがっていたよね……。それともう一つ」

晶葉「おお、これ欲しかったんだ!よく覚えていたな。それとカチューシャもありがとう」


菜々(目覚まし時計ですか。しかも晶葉ちゃんのサインのようなロボのデザインですね)

ちひろ(確かに晶葉ちゃんが欲しがりそうですね)


晶葉「カチューシャを付けてみたがどうだ、おそろいだな」

頼子「うん……おそろいだね……似合うよ……」

菜々「ずるいです。ナナも欲しいです」

頼子「もう誕生日終わってるじゃないですか……」

菜々「どこで買っているのか教えてください!三人でおそろいにしましょうよ」

ちひろ「あ、じゃあ私も含めて四人でおそろいに」

頼子「ダメです……内緒です……」

菜々「けちー」

ちひろ「お金ならいくらでも出しますよ!」



P「あ、あー」


菜々(きた、ついにPさんが動く)

頼子(なにを渡すのでしょうか……)

ちひろ(机に向かいましたね)

菜々(紙の束?なんでしょうか)


P「よし、俺の番だな」

晶葉「Pはなにを用意してくれたんだ」

P「俺は晶葉の助手だからな。お前の助けになるものだ」

晶葉「企画書……新しい番組のか」

P「ああ、お前がレギュラーの番組だ」

晶葉「……なるほど。流石は私の助手だ」

P「満足してもらえたかい」

晶葉「ああ、満足だ」


菜々(なんですかあれ、ずるいです!職権乱用です!)

頼子(やられました……)

ちひろ(晶葉ちゃん満足そうな顔してますもんねえ)


菜々「そこー、なに二人で盛り上がっているんですか!」

頼子「晶葉ちゃんは渡しませんよ……」

P「別にこんなちんちくりんいらねえよ」

晶葉「ちんちくりんとはなんだちんちくりんとは」

P「うるせえ、菜々ぐらい歳を重ねてから出直してきやがれ」

菜々「ちょっと、ナナは17歳ですって」

晶葉「あーあー、ちょっといいか」

P「お、主役様が話すぞ。皆のもの静かにしなされ」



晶葉「そこまで大げさにしなくていいのだが、最初に、みんなありがとう」

菜々「いえいえ、ナナたちも好きでやっているのですから」

晶葉「それでも、誕生した日を祝うというのは、人類が生み出した発明のひとつなのかもしれないな。みなの気持ち、感謝するぞ」

P「顔真っ赤だぞ」

晶葉「う、うるさい」


頼子(晶葉ちゃんは……照れ屋さんですね……)

菜々(そういうところが可愛いんですよね)

頼子(はい……)

ちひろ(じゃあ最後にもう一度あの言葉を言いましょう)


菜々頼子ちひろ「「「晶葉ちゃん、誕生日おめでとう」」」

晶葉「ありがとう」

以上で終わりです。

晶葉、誕生日おめでとう(二回目)

池袋晶葉というアイドルは非常に魅力的です。ぜひ一回プロデュースされてみてはいかがでしょうか?

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