渋谷凛「にゅーじぇね」 (30)
特に中身のないニュージェネの話。以前、
本田未央「にゅーじぇね」
本田未央「にゅーじぇね」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1434205935/)
というのを投下しましたが内容は特に関係ないです。
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1465315770
未央「しーぶーりんっ」
凛「……」スマホイジイジ
未央「……しぶりーん」
凛「……」
未央「しーぶーりーんー」
凛「……」
未央「渋谷凛ちゃーん」
凛「……」
未央「……しぶりんりーん」
凛「……」
未央「無視しないでよー、しぶりーん」
凛「……」
未央「むぅ……これは手強いですなぁ。さて、どうするか……あ、こうすればさすがに」サワ…
凛「ひゃぅっ!?」
未央「うわっ、しぶりんのそんな声初めて聞いた……これは録音しておくべきだったかもしれなあっちょっと待ってその振り上げた拳をどうするつもりかなごめんなさい謝るから待って待って待っ」
未央「うぅ……元はと言えばしぶりんが私を無視するからなのに……」
凛「無視って……それじゃあ、未央は私に何を話すつもりだったの?」
未央「んー……特に考えてないかな!」
凛「無視しててもいいじゃん」
未央「よくないのー! 話す内容じゃなくて話すこと自体が重要なの!」
凛「よくわからないんだけど」
未央「えー……しぶりんもしまむーとそういう会話とかするでしょ?」
凛「卯月と? 卯月とは……そう考えると、あんまりしないかも」
未央「ほんとにー? あやしいなぁ……」
凛「あやしいって、嘘をつく必要なんてないでしょ」
未央「いやいや、しぶりんのことだから『そんな風に話しているなんてバレたら恥ずかしい……』みたいなことかもしれないじゃん?」
凛「何が恥ずかしいの……? というか、未央の中の私ってどういうキャラなの」
未央「しぶりん星のしぶりんりん?」
凛「それ今度言ったら怒るからね」
未央「こわいなぁ……しぶりんはすぐ怒るね」
凛「怒らせてるのは未央だけど」
未央「せ、責任転嫁なんて……お母さん、そんな娘に育てた覚えはありませんよ!」
凛「未央に育てられた覚えはないけど」
未央「まあ、なんてこと! ここまで育てた恩を忘れるなんて……」
凛「そもそもそんな恩はないからね」
未央「反抗期かしら……お父さんに連絡しないと」
凛「お父さんも居るんだ……お父さんは誰なの? お母さん」
未央「え? んー……しまむー、と言いたいところだけどしまむーがお父さんっていうのはちょっと想像しにくいような」
凛「確かに、卯月はお嫁さんって感じだね」
未央「しぶりんはお母さんもお父さんもどっちもいけるって感じ」
凛「それ、褒められているかどうかわからないんだけど」
未央「私もどっちもいけるタイプだから、つまり、私と同じってことだね」
凛「つまり貶されてるってこと?」
未央「未央ちゃんしぶりんに嫌われるようなことした?」
凛「でも、卯月がお父さん……ふふっ、なんだか、想像すると面白いかも」
未央「『お父さんです!』的な?」
凛「そうそう。背広を着て、ちょび髭つけて、胸を張ってるの」
未央「お父さんコスプレだ」
凛「それそれ」
未央「『お義父さん、娘さんを僕に下さい!』」
凛「『いえいえ、こちらこそお願いしま……お、お前のような馬の骨に娘はやらーん!』」
未央「やりそうやりそう。テイク数多そう」
凛「それなのに失敗したのが採用されるっていう」
未央「『えぇっ!? どうしてこれが放送されてるんですかー!?』」
凛「いつの間にかドラマかコントみたいな話になってるね」
未央「まあ、またニュージェネでコントする時にでも?」
凛「アレはもうしたくないんだけど……でも、卯月がやるならやってもいいかな」
未央「お、やる気ですなぁ……でもでも、前のコントも良かったと思うんだけどなー。しぶりんも楽しかったでしょ?」
凛「まあ、まったく楽しくなかったわけじゃないけど……」
未央「あ、しぶりんの貴重なデレだ」
凛「デレじゃない」
未央「お、ツンだ」
凛「また無視してもいい?」
未央「ごめんなさい」
ガチャ
卯月「おはようございます!」
凛「あ、お父さん」
卯月「えっ」
未央「お父さんだー」
卯月「えぇっ!?」
卯月「ど、どうしちゃったんですか? 二人とも。私、お父さんじゃありませんよ?」
凛「うん。わかってるよ、お父さん」
未央「そうそう。わかってるよ、お父さん」
卯月「わかってないじゃないですか……」
未央「いやー、今度の『シンジダイ』でまたコントでもやろっかなー、と思ってさ」
卯月「コント……そういうことだったんですね。ということは、私がお父さん役……?」
凛「いつの間にそういう流れに……まあ、いいけど。でも、それだと私と未央はどうするの?」
未央「んー……さっきの流れだと私がお母さん役でしぶりんが反抗期の娘役かな」
卯月「なるほど」
凛「『なるほど』じゃないよ……」
未央「まあ、凛ちゃんったら、お母さんたちの言葉に逆らって……やっぱり、反抗期なのね。よよよ……」
凛「なんか始まった……」
卯月「凛ちゃ……凛。お母さんが泣いてるじゃないか。謝りなさい」
凛「卯月まで乗ってるし……」
未央「とまあ、こんな感じでやろっかなーとか思ったりしなかったり?」
凛「どっちなの……」
未央「どっちもだよ!」
凛「それ765さんのネタだからやめといた方がいいよ」
未央「お、そこはちゃんと気付くんだね、しぶりん」
凛「まあ、静香も歌ってるからね」
未央「もがみんと言えば、うどん探訪、いいよねー。ああいうのを見ていると私たちにも食レポ枠が欲しくなっちゃう」
卯月「私の場合、生ハムメロン探訪……?」
凛「限定的過ぎる……」
未央「私のフライドチキン探訪もなんだかね……ってことは、しぶりんのチョコレート探訪?」
凛「いや、私、静香のうどんほどチョコレートが好きってわけじゃないから。それに、ウチには他にもそういうのが得意な子は居るでしょ」
未央「いやー、まあ、そうなんですけどね? 自分たちの可能性を考えるっていうのは大事なことだと思うんですよ。今はアイドル群雄割拠の時代……そう、自分たちの可能性を広げてこそ、私たちの前に未来は広がっていくのです……」
卯月「おおー! 確かに!」
凛「卯月……」
未央「でも、何か新しいことをやりたいなー、とはいつも思うわけですよ。しまむーも何かない?」
卯月「私ですか? うーん……私は今みたいに凛ちゃんと未央ちゃんとこんな風に過ごせたら幸せです!」
未央「し、しまむー……良い子過ぎる。うぅっ」
凛「何その嘘泣き……」
未央「いや、本当に感動したんですよ? でも、それじゃあ私もいいこと言っちゃおうかなー」
凛「それ絶対適当なこと言うフリでしょ」
未央「いやいや、私にだって感動的な台詞は言えるんですよ? まあ、聞いてみて判断してくださいよ」
凛「……それじゃあ、まあ、聞いてみるよ」
未央「……コホン。わ、私っ、しまむーとしぶりんとこんな時間を過ごせて……幸せですっ! 二人さえ居れば、もう何もいらないかなーって……それくらい、私、二人のことが……大切、だよっ☆」
凛「気持ち悪い」
未央「さすがにひどくない?」
凛「いや、だって……ねぇ?」
未央「しぶりん、やっぱり私にキツい……し、しまむー! しまむーは、どうだった?」
卯月「未央ちゃん……私も。私も、二人のことが大切です!」
凛「えっ……卯月、さすがに純粋過ぎじゃない?」
未央「これにはさすがの私も心配になるよね。しまむー、詐欺にあっちゃダメだよ?」
凛「それ未央が言える台詞じゃないでしょ」
卯月「……私、何かおかしいことを言いましたか?」
凛「いや、おかしいというか……うーん、おかしいかも」
未央「でも、しまむーはそれでいいよ。そのままのしまむーでいてね☆」
卯月「……? よくわかりませんが、わかりました」
未央「『よくわかりませんがわかりました』ってわかってるのかわかってないのかわからないよね」
凛「そこ引っ張るんだ」
卯月「えっと……それじゃあ、言い直しますね。二人の言っていることの意味をきちんと理解したわけじゃないですけど、このままでいていいってことはわかった、ということです!」
凛「真面目過ぎる」
未央「確かに」
凛「だから未央が言える台詞じゃないでしょ……」
未央「そうかな? でも――っと、そろそろ時間かも」
凛「え? ……確かに。そろそろ出る時間だね」
卯月「今日は『シンジダイ』の打ち合わせでしたっけ?」
未央「そうそう。まあ、今のが実質打ち合わせみたいなものだったけどね!」
凛「絶対違う……」
卯月「……でも、こんな時間こそが『シンジダイ』にとって重要なものかもしれませんね」
未央「しまむー……それはつまり、私たちがだべっている姿だけで視聴率が取れるという意味かな?」
凛「卯月がいいこと言ったのに台無しだよ……」
卯月「でも、それこそが私たちらしさかもしれません」
凛「未央が最後にぜんぶ台無しにするってことが?」
未央「あの……しぶりん、やっぱり私にキツくないですか?」
凛「未央だからね」
未央「ひどい」
卯月「とにかく、もう時間ですし、出発しましょう! 今日も三人で、頑張りましょう!」
未央「……そうだね。じゃあ、いくぞー! おー!」
卯月「おー!」
凛「……おー」
未央「……って、こんな熱いノリだけど今からやるのはただの打ち合わせなんだけどね!」
凛「台無し」
終
終わりです。ありがとうございました。
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