のび太「ドラえも~ん!ジャイアンをコテンパンに出来る道具出して~」 (23)

ドラえもん「またジャイアンになにかされたのかい?」

のび太「ジャイアンのやつひどいんだよ?僕が普通通り歩いてただけでムカつく顔だー!って殴ってきたんだ」

ドラえもん「それはひどい話だな~」

のび太「でしょ?だからさ、その仕返しに~」

ドラえもん「でも、君もいつまでも道具に頼ってちゃ僕が帰っちゃった時どうするのさ」

のび太「えぇ!?ド、ドラえもん帰っちゃうの?!」

ドラえもん「例え話だよ、つまり君に言いたいことはたまには1人で解決しろってこと!」

のび太「そ、そんなぁ~…」

ドラえもん「じゃっ、僕はミーちゃんとデートの約束してるから」ガラッ

のび太「あぁっ!ドラえもん待って…」

ピシャッ

のび太「行っちゃった…」

のび太「ふーんだ!いいもん、勝手に道具出してやるから!」

のび太「スペアポケットになにかあったかな~…」ゴソゴソ

ペラッ

のび太「ん?なんだこれ?」



のび太「新道具発売、いしかめん?」



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1465198990

のび太「こちらの商品は人間の脳に隠された力を最大限に引き出す道具です、今なら無料でお試し中…」

のび太「こ、これならジャイアンをコテンパンに出来そうな道具だ!しかもタダときた!」

のび太「よし、さっそくとりよせよう!」ppp


しばらくして…


カスタマーセンター「どうも、カスタマーセンターだ」ガラッ

のび太「うわっ!きた!」

カスタマーセンター「ンン?なんだ、私の発明品を1番に買ってくれたのは人間のガキじゃあないか」

のび太「ど、どうも…」

カスタマーセンター「フンッ、まぁよい、人間のガキ、石仮面の力を存分に試すとよい」

カスタマーセンター「フフフハハハ!!」

バタン

のび太「お、おかしな格好の人だったな…」

のび太「ともかく、これでジャイアンをコテンパンに出来る道具が届いたぞ!」

のび太「フフフ…さぁ!石仮面よ!僕に力を与えてくれ!」カポッ

シーーーーン

のび太「あ、あれ?」

のび太「おかしいな…被ったら人間の最大限の力が出せるって書いてあったんだけど…」

のび太「も、もしかして偽物つかまされた…?」

のび太「はぁ〜〜…なんだか気が抜けちゃうよ…」ゴロン

のび太「タダって時点で疑うべきだったのかなぁ〜…」ウトウト

のび太「グゥグゥ…」

________________



ドラえもん「ただいま〜、ミーちゃん可愛かったなぁ〜…」デレデレ

ドラえもん「ん?のび太くん寝てる、大方自分で出来る仕返しの方法が思いつかなかったんだろ」

ドラえもん「ファ〜…僕も眠くなってきた」

ドラえもん「寝るか…」コンッ

ドラえもん「ん?あれ?これは…」

石仮面「」

ドラえもん「こんな悪趣味な仮面作って何してるんだろ」

ドラえもん「寝よ寝よ」

石仮面「」ゴゴゴゴゴゴ!

翌日
ママ「のびちゃーん、今日は部屋のお片づけなさい」

のび太「えー、分かったよ」



のび太「これと、これと、あとこれもいらないな」

のび太「未来から取り寄せたこの道具、結局役に立たなかったな…」ポイッ

石仮面「」ガシャ

のび太「あとはこの漫画を運んで、と」

スパッ

のび太「うわっ!?」ドサッ

石仮面「」ピチャッ

のび太「あちち、紙で指を切っちゃった…絆創膏貼らないと…」

ジャキン!!

のび太「え…?」

石仮面「」

のび太「な、なんだ…?石仮面の形が変わってるぞ仮面の中から鋭い針のようなものが飛び出している…」スッ


のび太「こ、これは…血だ!」

のび太「さっきの僕の血が石仮面にかかっているッ!もしかするとこの石仮面は血に反応してこの鋭い針を出すのかッ!!」

のび太「人間の最大限の力を出すためにはこの仮面に血を与え、針を脳に突き刺しすというわけか」

のび太「……………」ドドドドドド





のび太「そ、そんなの無理だよォ〜〜〜」

のび太「こんな薄気味悪い道具とっとと捨てちゃえ!」ポイッ

石仮面「」ガシャ

のび太「よっと」ガラガラ

バタン

のび太「ふぅ、片付け終わりーっと」

のび太「ママー!おやつちょうだーい」

ジャイアン「おい、見たかスネ夫」

スネ夫「のび太を野球に誘おうと思ったら面白いもの見ちゃったね」

ジャイアン「面白そうじゃねぇか、のび太のやつが独り言で言ってた人間の力を最大限に引き出す道具だとよ」

スネ夫「ふふふ、ジャイアン、悪い顔してるね〜」

ジャイアン「あぁ、あの道具を使って」

ジャイアン「俺は真のガキ大将になってやるぜ!」

スネ夫「よっ!ジャイアンカッコイイー!!」

ジャイアン「がはは!そう褒めるな!」バシッ

スネ夫「ぐえっ!?」ビタン

ジャイアン「よし、さっそく倉庫からあの道具を抜き出すぞ」

スネ夫「オッケェーイ」


ママ「のびちゃーん、武くんから電話よ〜」

のび太「はーい」

のび太「なに?ジャイアン?」

「のび太、今すぐに空き地に集合だ」

のび太「え、なに?急に」

「来なかったらぶっとばすからな!」ブチッ

のび太「え、あ、ちょっと!」ツーツー

のび太「なんだろ?急に…」

空き地

ジャイアン「きたな!のび太!」

のび太「こんな時間に呼び出して何の用かな?」

スネ夫「そう怯えるなよ、実はちょっとした実験にお前も参加させてやろうかと思ってな」

のび太「実験…?」

ジャイアン「そうだ、そしてその実験のテーマとは」

スネ夫「ふふっ」ガシッ

のび太「な、なにをするんだスネ夫!」

ジャイアン「オラァ!!」ボコッ!

のび太「ぶへぇぇ〜!!」ブハッ

ジャイアン「''人間の力を最大限に引き出す方法''だ!!」スッ

のび太「そ、それはっ!!?」

石仮面「」ピシャッピシャッ

ジャイアン「お前にそれを試すためにここに呼んだのよォ!!」

のび太「や、やめろォォ!!!」

グシャァ!!

のび太「」ピクッ ピクッ

ドサァ…

のび太「」ピクピク

スネ夫「ジャ、ジャイアン…のび太のやつ…起き上がらないよ?」

ジャイアン「なっ、の、のび太!気絶したふりなんてしても無駄だぞ!さっさと起きやがれってんだよ!!」

シーーーーーン

スネ夫「ジャイアン…もしかしてのび太死んじゃったんじゃ…」

ジャイアン「あっ、あぁ…」

スネ夫「そ、そんな!僕やだよ!こんなことのために僕の人生が台無しになるなんて!」

ジャイアン「お、俺だって母ちゃんに怒られるぜ」

スネ夫「も、元々、ジャイアンが悪いんだからな!!」

ジャイアン「な、なんだと!?」

スネ夫「事実じゃあないか!大体ジャイアンがこんなこと提案しなければ」

ジャイアン「て、てめぇスネ夫!俺だけに罪を押し付けようと…!!」

「フン、くだらないなァ〜〜、醜い人たちの争いというのは見ていて滑稽だ」


ジャイスネ「!!」バッ!

「ンン〜、実に清々しい気分だ、まるで規則正しく生活して快適な朝にコーヒーでも啜っていたいような気分だ」

ジャイアン「お前…」

スネ夫「のび太…!」

のび太「やぁ、僕の友人達」

のび太「君たちのおかげで僕は本当に人間がたどり着くことができない境地まで進むことができた」

のび太「以前より頭の回転がスムーズに、そして今この瞬間にも僕の脳内には様々な知識が流れ込んでくる」

のび太「フフフッ、なにを恐れる必要があったのか…石仮面はこんなにも素晴らしい力を僕にくれた…」

のび太「さて、この力を与えてくれた諸君らには特別に我が僕にしてやってもいいが」

ジャイアン「いい加減にしやがれ!!」

のび太「ん?」

ジャイアン「さっきから木の上で俺たちを見下しやがって!!」

ジャイアン「お前と俺の上下関係を忘れたのかぁ!?」

スネ夫「そ、そうだそうだ」

のび太「……フンッ」

のび太「では、分からせてやる必要があるなお前らと人知を超えた力を手に入れた僕との決定的な違いを!!」

警官「君たち!!こんな夜更けになにをやっているんだ!地域の住民から苦情の電話が来て駆けつけてみれば」スタスタ

のび太「ほう、ちょうどいい」タンッ

ジャイアン「!?消えた!」

警官「お前らぁぁぇぁ?!」グシャァ

スネ夫「あっあぁ…」

のび太「ふふっ、フフハハハ!!!アーッハッハッハ!!」ズギュンズギュン

警官「ぁで…ぉで…なんかしぼんでいって…」シワシワァ…

のび太「美味い!!じつに美味い!人間の血液とはこうも美味しいのか!」

スネ夫「ひ、ひぃ…化け物…」

ジャイアン「逃げるぞ!スネ夫!!」ガシッ

ダダダッ

のび太「今度は鬼ごっこか?人間だった頃は貴様らを捕まえるにはちと手を焼いたが今は違うぞ」タンッ

スネ夫「ハァッ、ハァッ!」ダダダッ

ジャイアン「ハァッ、ハァッ」ダダダッ

スネ夫「逃げるったってどこに行くのさ」

ジャイアン「のび太のやつがこうなったのは大体ドラえもんが絡んでるはずだ、ドラえもんならあののび太をなんとか出来るかもしれねぇだろ」

スネ夫「それも、そうだね…!」

のび太「追いついたぞ虫ケラ共」ダンッ!

ジャイアン「うっ!」ピタッ

スネ夫「どうすんの?ジャイアン!?」

ジャイアン「くっ、のび太の家からは遠回りしていくぞ!」ダッ

のび太「ふふっ、そうだ逃げろ。そうして捕まった時、お前達の絶望した顔を僕に見せてくれ」

裏山

ジャイアン「ハァッ!ハァッ…!!」

スネ夫「ハァッ…うぐっ…」バタッ

ジャイアン「スネ夫!」

スネ夫「僕、もう走れないよ…」

ジャイアン「馬鹿野郎!早くしねぇとあいつが…」

のび太「どうした、もう終わりか」

ジャイアン「くっ、なんて野郎だ…あんだけ走ったのに息一つ切らしてねぇ…」

のび太「当然だ、今の貴様らと僕の身体能力とでは天と地ほどの差があるのだからな」

のび太「さて、鬼ごっこはもう終わりにして
お前らの血も吸ってやろう」

のび太「ちなみに血を吸われたあとは…」パチン!

警官ゾンビ「血ィ…血が欲しいよぉぉ…」

のび太「こうなるのだがな」

スネ夫「い、いやだ!」

ジャイアン「助けてくれぇぇ!!」

スネ夫「神様ーー!!」

ピカーッ!!

のび太「ムッ!日の出か!」

のび太「(なにか胸騒ぎがするぞ…)」

ピカーッ

警官ゾンビ「お、おおぉぉぉ!!!」サラサラ

のび太「なっ!!(警官が灰に!!)」

のび太「(そうだ、さしずめ私の肉体は吸血鬼と似たようなもの、吸血鬼は太陽の光に晒されると灰になってしまう…)」

のび太「(影に隠れなければ!!)」バッ

ピカーッ

ジュワッ!

のび太「グゲエエエェェ!!!」ジュワーッ

のび太「ぐぅッ!!」バッ

タタタッ…!!

ジャイアン「の、のび太のやつ消えちまったぞ…」

スネ夫「僕たち、助かったんだ…」

2人「はぁぁ……」グッタリ


その後、野比のび太は行方をくらまし警察の捜索が入ったが見つけることができなかった

警察の扱いでは既に死亡したに近い扱いをされている

しかし、僕たちは野比のび太が生きているという確証を持たざるをえなかった

なぜなら、野比のび太を探した警察官は全員、野比のび太と同じく行方をくらましたからだ

それから裏山は立ち入り禁止となり裏山に入ると生きて出られないという心霊スポットが出来上がった

To be continued⇒

スネ夫「のび太…まだ見つかってないって…」

ジャイアン「…のびたの事は忘れろ…正直、俺はもうあんな恐ろしいのび太を見たくねぇ」

スネ夫「で、でも!僕たちのせいでのび太が人外になっちゃったんだよ!?」

ジャイアン「ぐっ…」

スネ夫「忘れろったって無理だよ!」

ジャイアン「うるせぇ!もう俺にのび太の話はするな!」ボカッ!

スネ夫「ギャッ!」

「やっぱり君たちがのび太を人ではないものに変えてしまったんだね」

スネ夫「えっ!?」

ジャイアン「ド、ドラえもん!」

ドラえもん「君たちはしてはならないことをしてしまった、どうしてくれるんだ!のび太くんはもう元には戻らないんだぞ!!」

ジャイスネ「「……………」」

ドラえもん「確かにのび太くんを放置した僕にも責任がある、だから…」

ドラえもん「君たちには僕と一緒にのび太くんを倒しに行ってもらう」

ジャイアン「なっ!」

スネ夫「ドラえもん、のび太のやつは死んだんだよ」

ドラえもん「いや、のび太くんを人でないものに変えてしまったあの道具を調べてみたんだ」

ドラえもん「あれを被るとどうやら人間の治癒能力を大幅に向上、それだけじゃなく身体的な能力も到底人間が敵わないほどだ」

ドラえもん「さらには不老不死で自然死などはありえない」

ドラえもん「でも、それらの能力を上げることと引き換えにのび太くんはもう一生太陽の前に出ることは出来なくなったんだ」

ジャイアン「……!」

____________


ピカーッ!

のび太「グゲェェェ!!!」ジュワッ!



ドラえもん「いや、のび太くんを人でないものに変えてしまったあの道具を調べてみたんだ」

ドラえもん「あれを被るとどうやら人間の治癒能力を大幅に向上、それだけじゃなく身体的な能力も到底人間が敵わないほどだ」

ドラえもん「さらには不老不死で自然死などはありえない」

ドラえもん「でも、それらの能力を上げることと引き換えにのび太くんはもう一生太陽の前に出ることは出来なくなったんだ」

ジャイアン「……!」

____________


ピカーッ!

のび太「グゲェェェ!!!」ジュワッ!

____________


ドラえもん「のび太くんを倒す方法は、太陽!」

ドラえもん「なんとかしてのび太くんに紫外線を当てればのび太くんを倒せるッ!」

「ふむ、おかしなニュースを見たと思ったらそんなことが起こっていたのか」

スネ夫「げ、ゲェッ!?」

ジャイアン「か、神成さん!」

神成「空き地でまた騒いでおると思って話の内容を聞いてみると…」

神成「どうやらそれは吸血鬼のようだな」

ドラえもん「吸血鬼…?」

神成「左様、私の先祖たちが昔、吸血鬼と闘っていたと聞いている」

神成「お前ら、さっきその吸血鬼に太陽を当てればと言ったな」

ドラえもん「は、はい…」

神成「吸血鬼に太陽を浴びせる以外で倒せる方法はある」

ドラえもん「え!?」

ジャイアン「ど、どうすればいいんだよ!」

神成「それは………パゥ!!」ドスゥ!!

ジャイアン「ッックハァッ!!」ドサァ!

スネ夫「ジャ、ジャイアン!いきなりなにをするんですか!」

神成「まぁ見ておれ」

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