速水奏「レセバスメモリー」 (10)

地の分あります。

とても短い。 

セリフは奏のみです。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1464091673


 種をもらった。

「あなたが私の…? ふぅん、私をアイドルに…うーん、どうしようかなぁ。
 そうねぇ…じゃあ…今、キスしてくれたらなってもいいよ。どう? …なんてね。 
 ふふっ! プロデューサーさん、顔が赤いよ?」

 
 退屈な世界に彩りが欲しくて、私は種を蒔いた。

 雨が降るようになった。

「こう見えて恋愛映画は苦手なの。見てて恥ずかしくなるし…」

「学校じゃマジメな方なんだけど…」

「歌は好き。気持ちいいじゃない?」


 雨は定期的にこの世界に降り続けた。

 蒔いた種から芽が出てきた。

「あなたの望んだアイドルはいかが? ふふっ、私としては悪くないかな。
 うん…歌いたい気分になるくらいにはね! 次は私の番…期待、応えてあげるからね!
 それとも、お返しはキスがいい? ふふっ!」


 白黒な世界に初めて彩が生まれた。

 芽はどんどん成長し、蕾を付けた。

「そう。あの人って、ホント罪な人。ま、そういうところがいいんだけど…加蓮もそうでしょ?
 ………あら。ふふっ。あぁ、ううん。なんでもないわ。誰かさんと目が逢ったからね、ね。ところで」

「夜はいいわ。気持ちは隠してくれるし、表情は月の光が照らしてくれる…。
 花嫁には珍しい色だけど…秘密を抱えた人にとってはお似合いの色よね。
 そう…アイドルという、とっておきの秘密を…」


 どんな花が咲くのか知りたくなったけれど、誰にも聞けなかった。

 蕾が開き、花が咲いた。

 「左側より、右側で歩いて。早く打つ、この心臓の鼓動が聞こえないように」


 大きくて綺麗なチューリップ。

 
 
 こんなにも立派に育ったのを見ていると、貴方にも見てほしくなった。


 唇に、花と同じくらい真っ赤なルージュを引き、事務所に向かう。

「そうそう、いろいろなキスを教えて…。 それとも教わりたい?」


 変化に気づいた貴方をからかいながら、私は今日もキスをねだる。


以上です。

わかりにくかったらすいません。

奏のコミュを時系列順に遡って、気持ちの変化書きたかったんですけど、やはり難しかったです。

ちなみにセリフは、雨までが初期R 芽がR∔ 蕾が夜色の花嫁  花がSSR  唇がSSR∔になってます。 

よかったら探してみてください。 ではでは。 

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