カタバミ「いきなり呼び出したと思ったら『何も言わずにこれに着替えろ』って。一体なんのつもりなのさ……」ﾓｼﾞﾓｼﾞ

団長「恥ずかしい、か。そう、まさにそれこそが重要なんだよ、カタバミ」

カタバミ「何がだよぉ……正直もう元の服に着替えたいんだけど……」

団長「……良いのか？その格好は、お前が常日頃から気にしている、『おっぱいを大きくする』為の秘策なんだぞ？」

カタバミ「えっ？ど、どういうことさ？」

団長「良いかカタバミ。昔の偉い人はこう言ったそうだ。『女性が美しくなる秘訣は、常に周りに見られていることを意識する事である』とな。

恥ずかしいと感じるということはつまり、それだけ見られている事を意識している、という事になる」

カタバミ「う、うん？それとおっぱいを大きくするのに何の関係が……」

団長「最後まで聞け。カタバミよ、うちの騎士団で美しい花騎士を挙げるとしたら誰だと思う？」

カタバミ「へっ！？えっと、カトレアとか、あとはナイトフロックスとか……」

団長「うむ。他にはスズランノキ、センニチコウ辺りの名前も出るだろうな
」

カタバミ（……あれ？）

団長「ふっ……その顔、気付いたようだな」

カタバミ「ま、まさか団長……！」

団長「あぁ、そのまさかだ。美しい花騎士には、皆ある共通点が存在する。そう、すなわち……」



「「みんな、おっぱいが大きい！」」



団長「ここまでくれば、もう俺の言いたいことは解ってくれるな、カタバミ？」

カタバミ「……見られることを意識すれば、美しくなる。で、美しい花騎士はおっぱいが大きい。つまり！」

カタバミ「このカッコで見られることを意識すれば、美しくなる！つまり、おっぱいが大きくなるってことだな！」

団長「ふっ……すぐにそこまで理解するとは、流石だなカタバミ。そう、いわばこれは秘密の特訓なのだ！」

カタバミ「ひ、秘密の特訓！なんかカッコイイぞ！」

団長「そうだろうそうだろう。この特訓でおっぱいが大きくなれば、もう男と間違われることもなくなるハズだぞ！」

カタバミ「うんうん！団長、私がんばるよっ！誰がみても女の子だってわかるくらいのおっぱいを手に入れてみせるっ！」

団長「あぁ、俺も協力は惜しまない！一緒に頑張ろうな！……あ、くれぐれも他の皆には内緒だぞ？

こういうのは影で努力するからこそ効果があるものだからな」

カタバミ「わ、わかったよ！2人だけの秘密だなっ！」

団長（ちょろい）

カタバミ「……ふ、2人だけの秘密、かぁ。……えへへっ」

団長（かわいい）

カタバミ「……ってわけでさ！どうどう、私のおっぱい、ちょっとは大きくなったと思わないか！？」

イオノシジウム「……ふーん」

グリーンベル「……へぇ」

カタバミ「あー、何だよその気のない返事はー！『機嫌が良さそうだけど何かあったのか』ってしつこく聞くから教えてあげたのにー！

……って、どしたの2人とも？武器なんか構えて」

グリーンベル「いえ、少し……ねぇ？」

イオノシジウム「うんうん。ちょっと、団長さんと『お話』しなきゃいけないかなー、ってね」

カタバミ「んー？……あ、噂をすれば。おーい！だーんちょー！こっちこっちー！！」



────その後、団長がどうなったかは、語るまでもない。