腕に心地よい重さを感じる。
お互い生まれたままの姿で、身を寄せ合って眠ってしまったようだ。
安心しきった様子の彼女の寝顔を見つめ、罪悪感が一気に胸にこみ上げる。
誘惑に負けて未成年と関係を持ってしまったことを恥じた。
今更遅い。
色気づいたとはいえ、まだ子供だと思っていたのに。
アイドルを抱いているという優越感に負け、避妊する余裕すらなかった。
情けない。
乱れる彼女の痴態に興奮し、無我夢中で彼女を貪ってしまった。
最低の悪魔が囁く。
一度だけの関係で済ませるべきだと。
アイドルとプロデューサー……大人同士であれば、勢いという形で本人にも納得してもらえるだろうか。
だがこれは、枕営業でもなければ援助交際でもない。
彼女が本気なのは、誰よりも俺自身が知っている。
彼女の大切なものを奪ったのは、他でもない俺自身なのだから。
遊びで済ませるには重すぎるものを、俺は彼女から受け取った。
付き合うわけにはいかない。
しかし責任を取らないという道はない。
渋谷凛の初体験を、悪い夢にはしたくない。
この罪を背負って、彼女に見限られるまで愛し続けよう。
そっと彼女の寝顔にキスをする。
愛しさが溢れてくる。
凛「……プロデューサー?」
目覚めた凛に、もう一度キスをした。
凛「……幸せかも」
モバP「凛、遅くなったけど……愛してる」
凛は一筋の涙を流した。
報われない恋だと、覚悟していたのかもしれない。
モバP「ずっと俺の隣にいてほしい」
返事は決まってる。
それが、二人の新しい関係の幕開け。
凛「浮気したら許さないから」
モバP「凛もな」
凛「私は絶対しないから。もうプロデューサー以外愛せないもの」
俺は彼女を抱き寄せ、共に体力が尽きるまで愛し合った。
凛「みたいな恋がしたいかな」
加蓮「わかる」
奈緒「妄想かよ!」
完
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