【ゆるゆり】ちなつ「ごらく部黙示録ちなつ・・・!」ざわ・・・ (52)



(ごらく部)


ちなつ「今日はー」

あかり「お待たせー」

結衣「やぁ、あかりにちなつちゃん」

京子「よーっす、2人とも」



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ちなつ「さーて、じゃ早速お茶でも入れますか。お湯沸かしてきますね」

結衣「おー、悪いねいつも」

京子「さっすがー。ちなつちゃん気がきくぅ」

ちなつ「もう、京子センパイたまには運ぶのくらい手伝ってくださいよ」



京子「えー?面倒だなぁ」

ちなつ「それじゃあ、今度から京子センパイの分だけいれませんよー」

京子「うぇ~?じゃあ仕方ないなぁ」

結衣「たまには何かしろお前は」



ちなつ(・・・)

ちなつ(ククク・・・)

ちなつ(かかった)ざわ・・・



ちなつ(今現在の配置は、こう・・・)


結衣  京子
 テーブル
あかり 




ちなつ(このままだと、必然的にこうなる。けど・・・)


結衣  京子
 テーブル
あかり チーナ



ちなつ(京子センパイにお茶を運ばせる事によって席を外させ・・・)


結衣  
 テーブル
あかり 




ちなつ(さりげなく、こうっ・・・!)


結衣  チーナ
 テーブル
あかり 京子



ちなつ(結衣センパイの隣をゲットっ・・・!)

ちなつ(勝利・・・圧倒的・・・!)

ちなつ(チーナ、圧倒的勝利っ・・・!)ざわ・・・


ちなつ、意の及ばぬ外からの攻めっ・・・!

見えない攻撃・・・!ステルス戦闘機・・・!


あかり「ちなつちゃん、ちなつちゃん?」



ちなつ「はっ・・・。な、なにあかりちゃん?」

あかり「お湯、沸いたみたいだよ?」

ちなつ「あ、ありがとね。じゃあ京子センパイ、行きますよ!」

京子「ちぇー・・・。はいはい。よっこいしょっと」



~5分後~


ちなつ「お待た・・・せ・・・」

あかり「・・・それでね、この時ねー」

結衣「あー、そうだったなぁ。・・・お、ありがとねちなつちゃん」



ちなつ(・・・)

ちなつ(なぜ・・・)

ちなつ(あかりちゃんが結衣センパイの隣にっ・・・!)ざわ・・・


結衣 あかり
 テーブル




あかり「みんなで海に行った時の写真持って来たから一緒に見てたんだ」

あかり「京子ちゃんとちなつちゃんも一緒に見ようよ」

京子「おー、あん時のかー。懐かしいなぁ」

ちなつ「・・・」


ちなつ、不運・・・!悪運の突風・・・!

枠外からのの刺客っ・・・!



ちなつ(・・・落ち着け。ここで泣き言をわめくのはただの負け犬・・・)

ちなつ(赤ん坊と同じっ・・・!)

ちなつ(ひっくり返す・・・不運など・・・理でっ・・・!)



ちなつ(けど、どうする・・・?)

ちなつ(何か抜け穴・・・天啓・・・そう言ったもの・・・)

ちなつ(・・・あっ・・あった・・・!)

ちなつ(抜け穴・・・!)

ちなつ(この閉塞を突破する・・・出口・・・風穴・・・そんなもの・・・!)


この時ちなつ、電流走る・・・!



ちなつ「じゃ、じゃあ京子センパイのと・・・」

ちなつ「あかりちゃん、お茶ここに置いとくね」

あかり「あ、ありがとー」



ちなつ(クク・・・)

ちなつ(離れた場所に湯のみを置いたっ・・・!)ざわ・・・


 結衣   あかり
   テーブル
京子のお茶 あかりの茶



ちなつ(そうする事で・・・)

あかり「よいしょっと」スク

京子「ふぅ~、みんなのために働くのは気持ちいいなぁ」スワリ

結衣「ただちなつちゃんの手伝いしただけだろ」



ちなつ(必然的に、こうなる・・・!)


結衣  
 テーブル
京子  あかり




ちなつ(ククク・・・)

ちなつ(理っ・・・!)

ちなつ(自分の湯のみが置かれた場所に、思わず移動するその道理っ・・・!)

ちなつ(突くっ・・・!容赦なく・・・!)

ちなつ(理を掴むものこそ、勝者・・・王・・・!)


ちなつ、人が使う道具を逆に人を使う事に利用・・・!

その発想、まさに悪魔的っ・・・!



ちなつ (当然・・・)

ちなつ(勝って当然・・・!)

ちなつ(理をあやつる者には、誰も逆らえ・・・)


結衣「おい京子、この写真撮ったのお前だろ?」

京子「んー?どれー?」スク

結衣「これだよ。人がつまづいてコケたとこ撮るなよ、ったく・・・」

京子「あーほんとだ、それ撮ったの私だー」アハハ

ちなつ(なに・・・?)ざわ・・・



ちなつ(結衣センパイの隣に座られた・・・!)

ちなつ(勝利に酔いしれ、こんなうっかりするなんて・・・)

ちなつ(話にならない・・・話にならない緩みっ・・・!)


油断・・・迂闊・・・!

積み重ねた理・・・一瞬の油断で台無しっ・・・!


あかり「ちなつちゃん、座ったら?」



~10分後~


京子「ほら見てこれ、みんなで海の家でメシ食ってる時の写真」

結衣「ああ、ここのラーメン美味かったよな」

あかり「また、みんなで行きたいね」

ちなつ「そ、そうだねー・・・」



ちなつ(・・・結局、あかりちゃんの隣り・・・はぁ)

ちなつ(まあそれはいい・・・チャンスはまだある・・・)

ちなつ(伏せる・・・!今はじっと・・・!)

ちなつ(それよりも、今問題が一つ・・・)

ちなつ(実はさっきから、ものすごく・・・)


ちなつ(オナラがでそうっ・・・!)ざわ・・・



ちなつ(トイレなりなんなりでしてしまえばいい・・・?)

ちなつ(いや・・・立ったはずみで出てしまう・・・!)

ちなつ(それだけヤバイ・・・!今の状況っ・・・!)


ちなつ、緊急事態・・・!

すれば失う・・・部内での立場っ・・・!



ちなつ(すかしっぺで、何とか・・・)

ちなつ(いや、ダメ・・・)

ちなつ(この感じ・・・これは相当な大物っ・・・!)

ちなつ(少しでも緩んだら・・・出る・・・!)

ちなつ(爆音っ・・・!)


流れる冷や汗・・・!

迫り来るタイムリミット・・・!時限爆弾・・・!



ちなつ(落ち着け・・・)

ちなつ(まずは今の状態を維持・・・!)

ちなつ(立ったりしなければ、まず安全・・・)

ちなつ(時間を稼いで乗り切る・・・このビッグウェーブ・・・!)


京子「ちなつちゃん、ちなつちゃん?」



ちなつ「はっ・・・な、何ですか京子センパイ?」

京子「お茶のお代わりが、欲しいなぁ~」

ちなつ「・・・は?」



ちなつ(何を言い出すかと思えば・・・この凡徒・・・)

ちなつ(この状況で、お茶のお代わり・・・?)

ちなつ(わかっているのか・・・それが何を意味するのか・・・!)

ちなつ(カスっ・・・ゴミっ・・・クズ・・・!)

ちなつ(まぁ・・・あしらう・・・適当に・・・)



ちなつ「京子センパイ、お代わりくらい自分でいれてくださいよ」

京子「えー?ちなつちゃんのケチー」


京子「ねー、みんな。みんなもお茶のお代わり欲しいよね?」

あかり「あ、あかりも欲しいなぁ」

結衣「あ、私も」


ちなつ(ぐ・・・!)



ちなつ(こ、こいつ・・・!)

ちなつ(巻き込んだ・・・他の人間・・・!)

ちなつ(よりにもよって、結衣センパイまで・・・!)ざわ・・・



ちなつ(何とか切り抜ける…!)

ちなつ「も、もう、たまには京子センパイがいれてくださいよー」

京子「私はさっき手伝ったもんねー」

あかり「あ、そうだったね」

あかり「じゃあ、たまにはあかりがいれようかな?」

ちなつ「え?」



ちなつ(何とか切り抜ける…!)

ちなつ「も、もう、たまには京子センパイがいれてくださいよー」

京子「私はさっき手伝ったもんねー」

あかり「あ、そうだったね」

あかり「じゃあ、たまにはあかりがいれようかな?」

ちなつ「え?」



ちなつ(ナイス・・・!あかりちゃん・・・!)

ちなつ(ただの天然かと思っていたが・・・)

ちなつ(役立つ・・・存外に・・・!)

ちなつ、垣間見えたわずかな光・・・!


か細い糸・・・が、今はひたすらそれにすがる・・・!

>>35重複



京子「えーやだー」

京子「あかりじゃなくて、ちなつちゃんがいれたお茶が飲みたーい」

あかり「えー?何で京子ちゃーん」

ちなつ(ぐ・・・!)


が・・・ダメ・・・!



京子「だって、ちなつちゃんのいれたお茶おいしいんだもーん」

結衣「ああ、それは確かに」

京子「だろー?結衣も、せっかくならちなつちゃんのいれたお茶飲みたいよねー?」

結衣「うーん、まあそうかも」

あかり「もうっ、結衣ちゃんまで」プンスカ


ちなつ(ぐっ・・・!)ざわ・・・



ちなつ(結衣センパイまでもが・・・!)

ちなつ(結衣センパイの頼みなら、断れない・・・が・・・)

ちなつ(ここでもし立ち上がれば・・・出るっ・・・確実に・・・!)

ちなつ(死っ・・・!部員としての、死っ・・・!)ぐにゃあ~


迫りくる死神の刃・・・!

ちなつの命、まさに風前の灯し火っ・・・!



あかり「ん?ちなつちゃんどうしたの?顔色悪いよ?」

ちなつ「な、何でもないから!大丈夫!」



ちなつ(・・・落ち着け。落ち着くんだ)

ちなつ(こういう時は・・・変える・・・発想そのものを・・・!)

ちなつ(そう・・・)


ちなつ(逆に、してしまってもいいと・・・!)ざわ・・・


ちなつ、閃く・・・!

死地の中での逆転・・・!圧倒的閃きっ・・・!



ちなつ(いくぞっ・・・!)

ちなつ(出すっ・・・!遠慮なくっ・・・!)

ボブンッ!


結居「おわっ!?」

京子「うお!?」

あかり「ひゃあ!?」



結衣「・・・」

京子「・・・」

あかり「・・・」


ちなつ「・・・」


シーン・・・






ちなつ「・・・」





ちなつ「・・・すう・・・」





ちなつ「やっだー、あかりちゃんってば何やってんの!」

あかり「え?・・・え??」

結衣「え・・・?い、今のって」

京子「あ、あかりの?」



ちなつ「もお、すっごい音のオナラ!あかりちゃん、ガマンし過ぎだってば」

あかり「え、そ、その、あかりじゃな・・・」

結衣「い・・・いやぁ、驚いたな・・・」ハハ・・・

京子「い、一瞬、西垣先生が何かやらかしたのかと思ったよ・・・」



ちなつ「でも仕方ないよ。生理現象なんだから。恥かしがる事ないよ?」

あかり「い、いや、その・・・」

結衣「ま、まぁ誰だってオナラの一つや二つくらい、なぁ・・・」

京子「あ、ああガマンは体に毒だって言うしね?」


ちなつ、あかりに罪をなすりつけるという渾身のブラフっ・・・!

非道・・・!まさに鬼畜の所業っ・・・!



ちなつ「大丈夫だよ。こんな事で別にあかりちゃんの事軽蔑したりしないから」

あかり「あ、あかり知らないよぉ!」

結衣「ハハ・・・」

京子「あ、あはは・・・」



京子(・・・あのさ結衣)

結衣(ん?)

京子(明らかに、ちなつちゃんの方から音したよな・・・?)

結衣(あ、ああうん・・・)


ちなつ「それにしても、豪快な音だったねーあかりちゃん」

あかり「だから、知らないってばー!」







ごらく部とは、戦い・・・

その認識を持たぬ者は、地に沈む・・・

智謀巡らせ・・・不敵に行動する者のみが勝利を掴む・・・

それが・・・ごらく部・・・

七森中ごらく部・・・



ごらく部黙示録ちなつ 完

時間開いちゃって申し訳ありません・・・
読んでくれた方ありがとうございました

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