あかり「あやかしに支配されたゲームの世界?」 (1000)

はじめに

・相も変わらずキャラ設定がおかしいかも・・・

・たぶんSS史上最もわけのわからないRPGネタ

・大多数のアニメやゲームとのクロスネタ。実在する人物も登場する

はっぺい「ということで今回も炎上確定の痛いスレからはじめました」

るびっと「俺たちこうなると分かっててイタいこと書いてるよな。
      今どきの中学生でもこんなん書かねえぞ」

はっぺい「ゆるゆり×妖怪ウォッチSS第二弾でもあり

      僕たちが作った世界、実況ワールドシリーズ第二弾でもあるけど
      (実況ワールド第一弾はゆるゆりではない、しかもそれを書いたのははっぺい一人)
      それぞれの設定を数えられる程度にしか受け継いでいません。
というより ほとんど受け継いでいません」


るびっと「そういってるけれどゆるゆりSSでもあり妖怪ウォッチSSでもあり
      クロスした作品すべてのSSなんだよな」

はっぺい「キャラ設定がおかしいのはすでに書きましたが
      特に妖怪ウォッチ勢はめちゃくちゃ崩壊してる妖怪もいます」

るびっと「こういうネタ書くとき結構当初の予定を大きく曲げるので白紙のまま書きました。

      予定変更をめちゃくちゃするのでは書き溜めた意味ほとんどないし・・・
      とはいえ内容決めてはいるんだけど・・・」
     
はっぺい「なので僕らの書いたSSの中で最も遅筆になると思います」


るびっと「ってかこれ1000スレ以内に書けるのか?予定立てた限り
      かなり長くなってんだが・・・」

はっぺい「このSS、今までにたくさんの人たちが出したSS史上何番目に
     クロスした作品の多いSSになるんだろう・・・」

はっぺい・るびっと「では、どんなのになるのかどうぞ」

      

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1462620859


部室

あかり「あれ?京子ちゃんだけ?」

ちなつ「結衣先輩はどうしたんですか?」

京子「結衣ならさっき西垣ちゃんに呼ばれて実験室に行ったよ」

ちなつ「西垣先生のことですからろくでもない用事だとは思うんですが?」

京子「どうせならあかりやちなつちゃんも一緒に実験室行こうと思ってさ、
   ここでお前たちを待っていたんだよ」

あかり「結衣ちゃんどんな用事で呼ばれたんだろう」

ちなつ「私は何より結衣先輩に会いたい」

京子「よーし、西垣ちゃんの実験室へ行くか」

実験室

京子「西垣ちゃーん」

あかり「あれ?」

ちなつ「誰もいませんね・・・」

あかり「あれ?置き手紙があるよ」

ちなつ「読んでみる?」

あかり「うん」

京子「どんなこと書かれてあるのかな?」

あかり「どんなこと書いてあるんだろう」

京子「どれどれ?」

『ごらく部の諸君、異世界の英雄になってみたいとは思わないか?』

京子「うんうん、なってみたい!だって私は愛と正義の魔女っ娘なんだ!」

あかり「あ、あはは・・・」

ちなつ「そう思ってるのは京子先輩だけですよ。私たちは別にでもないですよ」

京子「続き読むよ」

『そんな君たちに最適な世界を用意した』

ちなつ「『たち』って・・・私達を京子先輩と一緒にしないでくださいよ!」

あかり「すでに英雄だと思われているね・・・」

『パソコンのとなりにある赤いボタンを押してくれ、ただしそのボタンは1回しか使えない』

京子「ちぇ、現実界と並行世界を何度も行き来きすることはできないのか・・・」

ちなつ「ていうか一度押したらもう戻れなくなりそうですよ」

京子「というよりこのボタンの形・・・何気に自爆スイッチっぽいんだよな」

ちなつ「じゃあ押したら私達死んじゃうじゃないですか!」

京子「あ、じゃあさ、こうしよう、まずはパソコンから離れて・・・」

京子「ボタンだけ持ってって・・・」

あかり「でもボタンそのものが自爆スイッチかもしれないよ?」

京子「あー、それ言えてるかもしれない」

ちなつ「じゃあそろそろ戻りましょう」

京子「でもパソコンが爆発するかもしれないんだ」

京子「でもボタンかな?」

京子「いいや、パソコンだ」

ちなつ「どっちなんですか!」

京子「あ、そうだ、もしかしたら・・・」ポンッ、カチッ

パアアアア

あかり「え?何があったの?」

京子「何?何?あー!!手をポンってしたときにボタン押してたんだー!」

ちなつ「えええええええ!!?」

ちなつ「京子先輩!!なんてことしてくれたんですか!!」

京子「ご、ご、ご、ごめ~~ん」

パアアアア!

あかり「きゃああああ!!」

京子「わあああああ!!」

ちなつ「結衣せんぱあああああい!!たすけてええええ!!」

異次元内

ちなつ「きゃああああああ!!」

京子「うわあああああ!!」

あかり「あああああああ!!」

ピューーーー

京子・あかり・ちなつ「きゃああああああ!!」


そして

京子「ったったった・・・」

あかり「いった~い・・・」

ちなつ「こ、ここどこですか~!?」

京子「ここが西垣ちゃんの作った世界か」

京子「ここから私たちの英雄伝説が始まるんだな」

あかり「京子ちゃん切り替え早いね」

ちなつ「そんなことより行くあてもないままどうするんですか!?」

グルルルル・・・

あかり「京子ちゃん!ちなつちゃん!あれ!」

京子「え!?」

ちなつ「大きな怪物がいる~~!!」

京子「げえ!いきなりゴーレム!?」

ゴーレム「グゴゴオオ!」

京子「逃げろー!!」

あかり「追ってくるよおお!!」

ちなつ「誰か助けて~~!!」

京子「ううう~!結衣いいいい!!」

あかり「怖いよ~~!」

京子「こんなところで死にたくないよ~~!」

ゴーレム「グガアアア!!」

あかり・ちなつ・京子「ひいいいいい!!!」

あかり「あ、誰かいる!」

ちなつ「よかった・・・これで助かるんですね」

京子「助けを求めよう!」

あかり・ちなつ・京子「助けてーっ!!」

FB「おい、誰かモンスターに襲われてるぞ」

きっくん「ゴーレムでっけぇ・・・」

えおえお「これでは追い付かれてしまうぞあの子たち・・・」

えおえお「というかあの子たち・・・さっき突然異次元が開いたんだが
      その次元の中から出てきた子じゃねえのか?」

FB「この前も異次元から女の子たちが落ちてきたぜ」

あろまほっと「お前ら悠長なこと言ってんじゃねえ!さっさと助けに行かんか!」

FB「伝説の実況者の名にかけていっくぜー!」

きっくん「すっぽおおおおおん!!」

ゴーレム「グルウウウアアアアアアアア!!!」

きっくん「げっ!標的変えやがった!」

FB「こっちに向かってくるぞ」


京子「よかった・・・あのゴーレムもう私たちを追ってこなくなった・・・」

ちなつ「あの人たちには助けられました・・・」

あかり「でも今度はあの人たちが危なくなったよ、
     あかり、あの人たちが心配だよ」

ちなつ「どうでもいいから早くここから逃げよう」

あかり「でも・・・」

京子「あの人たちの成り行きを離れながら見てみようぜ」

きっくん「いきなりだがひっさああ・・・」

ゴーレム「グガアアア!!」

きっくん「ぎゃああ!!」

FB「しまったあ!巻き込まれたあああ!!」

えおえお「ぐわあああ!!」

あろまほっと「げっ!お前ら何してんだよ!!」

FB「あろま!よそ見すんなって!」

ゴーレム「ガアアアア!!!」

あろまほっと「やべえええ!!ぎゃああああ!!」

きっくん「やっべ、こんなの勝てっこねえええ!!」

MSSP「逃げろーーー!!」


京子「えええええ!?」

あかり「どうしよう、あの人たち負けちゃった・・・」

京子「私達も逃げるぞー!!」

ちなつ「結衣先輩、助けて・・・」

そして

京子「よかったー、ゴーレム追ってこなくて・・・」

あかり「うっうっ・・・怖かったよぉ・・・」

ちなつ「もう結衣先輩に会えなくなるのかなぁ・・・」

ちなつ「結衣せんぱああい、どこにいるのですかああ!?」

京子「もう嫌だよお!帰りたいよお!」ドタドタ


結衣「あれはあかり、京子、ちなつちゃん」

ぐっち「なんやて?結衣ちゃんもしかしてあの子たちの友達でっか?」

結衣「ぐっち、私行ってくる」

ぐっち「僕も行くで、あかりちゃん、京子ちゃん、ちなつちゃんやったっけ?
     あの子たちを放っておけへん、迷子やろ?突然異世界に連れていかれてもうて・・・」

ぐっち「元の世界に戻れなくなると思うと怖いよね、わかるわかるよ」

ぐっち「あの子たちめっちゃ泣いとったし・・・」

結衣「みんな」

ちなつ「ああ~・・・結衣せんぱあああああい!!」ギュッ、ポロポロ

京子「結衣いいいい!!結衣いいいい!!」ギュッ、ピーピー

あかり「よかったよぉぉ・・・」ギュッ、ポロポロ

ぐっち「この子たちホンマかわいそう、かわいそうや・・・」

ぐっち「この子たちめっちゃ泣いちゃってる・・・あ、そうや、あの子たちにこの世界のことを話そう」

ちなつ「結衣せんぱあああああい!ここはどこですかああ!」ポロポロ

結衣「ここは実況ワールドという世界だよ、私の隣にぐっちって人が教えてくれたんだ」

ぐっち「あ、言われてもうた、でも詳しくはみんなが落ち着いてからにしよ」

京子「ゴーレムに襲われそうになった時はどうなるかと思ったよぉ・・・」

あかり「ねえ、ぐっちさんって、この世界の人?」

ぐっち「そうやけど、君たち迷子やろ?突然知らない世界に連れていかれてもうて・・・」

ぐっち「めっちゃかわいそうや、3人そろって泣いちゃって・・・
    わかるよ、帰られへんと思うと怖いもんね、元の世界に戻る方法は僕にはわからへん・・・」

ぐっち「役に立てなくてごめんなさいやけど・・・」

あかり「うん、そうだよね、でも大丈夫、気にしなくていいよ」

ぐっち「あ、ありがとう」

京子「助けに来てくれた4人組もやられちゃって・・・もう生きた心地しなかった・・・」

結衣「わかったわかった」

今日はここまで

ぐっち「みんな大丈夫?」

結衣「一応大丈夫ですが・・・」

ぐっち「僕、君たちに実況ワールドのこと話しましょか?手短にしか話せへんけど・・・」

あかり「お願いします」

ちなつ「聞かせてください、私たちどうすればいいのか分からないんです」

京子「えっと・・・その・・・」

京子「結衣~やっぱりうまく言えないよ~」

結衣「京子は男の前だとこうだよな・・・
   思えば知らない人に道を聞かれた時もしどろもどろだったしな」

ぐっち「あんまり怖がられると話しにくくなってまうな・・・」

ぐっち(あ、この金髪でリボンとカチューシャの子が京子ちゃんやな、結衣ちゃんが彼女たちの名前を言った時覚えたんやが・・・
     あ、ここで名前を言うてまうと余計怖がられる危険性が高いな・・・知らない人から名前言われたら不審がるもんな・・・)

ぐっち(でも・・・ここは勇気を持って・・・)

ぐっち「君、京子ちゃんやったっけ?結衣って子が名前言ってるのを聞いたから分かったんやが・・・」

京子「えっと・・・その・・・そうだというか・・・」

ぐっち「怖いんやったら無理に話さなくてもええよ、知らない世界に連れてかれ、モンスターにも襲われたんやしな、
     元の世界に帰れないと思うと怖いよね、僕もそれ分かるよ」

京子「えっと・・・君は誰?」

ちなつ「ぐっちですよ、さっき結衣先輩が言いました」

ぐっち「あ、思えばM.S.S Projectの4人のうちの2人が異性に対してこういう感じやったな」

ぐっち「あの白いお面のあろまほっと、黒いもので顔を覆ったえおえお、いつ女性恐怖症になったんやろ・・・」

ちなつ「あ、もしかしてえむえむなんたらとかいう4人組、もしかして・・・」

あかり「ちなつちゃん、MSSプロジェクトじゃないのかな?ぐっちさんが言ってたのって」

ちなつ「それ、さっき私たちを助けてくれた4人組じゃないのかな?」

ぐっち(あ、ってことは赤いお団子の子があかりちゃんやな)

ちなつ「だってぐっちが言ってたあの4人組のうちの2人、白いお面と黒いもので顔を覆った人、
     確かにいました。でもやられてしまいましたが・・・」

ぐっち「そうやったんか・・・M.S.S Projectはかつては伝説の実況者だったんやが

     最近はモンスターに勝てなくなってもうて・・・
     住人達からの信頼も徐々に薄くなってるし・・・でも僕は彼らを信じてるよ」

ぐっち「かつてのように敵なしの実況者やなくてもええ、

     ずっと前にオンスロート一族がこの世界を乗っ取ろうとしたんやが
     彼らと異世界の戦士たちの活躍で実況ワールドが守られたんや。
     しかし今度はまた別の敵が出てきてもうて・・・しかも今にでも復活しそうで怖いんや」

ぐっち「昔の面影なんて気にすることはあらへん、自分のままで生きればええんや」

あかり「昔はそんなにすごい人だったんだ」

ぐっち「あの人たち、ホモ集団としても有名や」

ぐっち「でもうらやましいで、メンバー同士をここまで愛し合える実況者はあんまおらへんし」

ぐっち「あ、この前君たちと同じく異世界からこの世界に連れてかれた女の子たちも
     こういう感じやったな、彼らといい彼女たちといい結構同性愛が流行っとるな」

結衣「あ、それ私達も・・・」

ぐっち「君たちも?百合も結構萌えるな~」

ぐっち「この前の子たちも結構百合感強かったことを思い出したわ」

ぐっち「っと、話が大幅にそれてもうたな・・・」

ぐっち「さっきも話したんやがここは実況者の世界実況ワールドや、
     せやけどこの世界でおかしなことが起き始めておる」

ぐっち「最近君たちのように異世界からいろんな女の子たちが
     この世界に迷い込んでいるという現象が起こっているんや」

あかり「ええっ!?」

ぐっち「しかも今この実況ワールドは妖怪達に支配されているんや」

ちなつ「よ、妖怪!?いやああっ!」

ぐっち「妖怪言うとおどろおどろしいもん想像しがちやけど
     見た感じ結構かわいい妖怪結構おったで」

あかり「本当?見てみたいなぁその妖怪さん」

結衣「妖怪というとろくろ首とか一つ目小僧とかを想像するな」

ぐっち「妖怪に支配されたとはいえ僕ら実況者に味方してくれる妖怪もおるよ」

京子「もしかしたらその妖怪たち同士でパーティー組んでいるかもね」

ぐっち「ははは、そうやね、悪者退治とか一緒にやってみたいもんや」

「わあああああ!!」

ぐっち「あ、この声・・・」

ちなつ「この声聞き覚えがあります、まさか・・・」

MSSP「わあああああ!!」

ゴーレム「グガアアア!!」

ちなつ「え!?じ、冗談!こんなところにモンスター誘わないでよ!」

京子「げええ!!」

FB「あ、ぐっち!」

きっくん「あいつ止めてくれえええ!!」

あろまほっと「俺たちじゃかなわねえ」

えおえお「執拗に追ってくるんだ!」

ぐっち「無理やって!」

結衣「いきなりゴーレムは反則すぎだろ!普通はスライムとか人魂とかじゃないのか!?」

京子「わーん!もう走るの嫌なのに~!逃げろおおおお!!」

ちなつ「もういや~~!!」

ごらく部・ぐっち・MSSP「わあああああ!!」

見回り鬼1・2・3「」ピピー!

ぐっち「あかん!!見回り鬼や!!」

FB「でもこの程度の相手なら・・・」

きっくん「よし!」

MSSP「どっけええええ!!!」

ぐっち「俺も戦うよ!」

ビシッ、ビシイイッ!

きっくん「げ!こいつ固え!」

見回り鬼1・2・3「」ビッ

ぐっち「わっ!しまったあ!」

京子「わああ!ビームとか使うのあいつら・・・」

あかり「どうしよう、もうだめだよぉ・・・」

ゴーレム「グガアアア!!」

あかり「だめええええええ!!」

「メラア!!」

ボワアアッ!!

見回り鬼1・2・3「ご、御用だ・・・」ボオン

「ビクトリアーン!!」

ドゴオ!

ゴーレム「ガアアアア・・・」ドシイン!

ぐっち「何があったんや?」

あかり「ライオンさんと鬼さんがあかりたちを助けてくれたんだね」

メラメライオン「大丈夫か!?」

ブリー隊長「お前ら、けがはなかったか!?」

あかり「はい、おかげで助かりました。ありがとうございます」

ぐっち「あれは僕らに味方する妖怪やな」

あかり「もしあなた達が来なかったらみんなやられていました」

メラメライオン「この世界も物騒になってきたな」

ブリー隊長「ああ、まったくだ。ところでお前、ジバニャンを探すんじゃなかったのか?」

メラメライオン「あー!忘れてた!うっかりしてた!」

ブリー隊長「お前はうっかりしすぎだ・・・」

今日はここまで

メラメライオン「ジバニャン!オレはお前に賭けた!どこにだってついていくぜ!」

ブリー隊長「だがまずは居場所を見つけなきゃ意味がないぞ、大体お前は計画性がなさすぎだ」

メラメライオン「かーっ、それはもう聞き飽きたぜ・・・」

ブリー隊長「とにかくジバニャンを見つけに行くぞ」

メラメライオン「おう!」

あかり「ジバニャンというのが気になるよ」

ぐっち「ああ、あの赤いネコ妖怪のこと?ジバニャンは結構人柄がいいと妖怪たちの間で評判や」

あかり「そうなんだ、あかりも会ってみたいなぁ、あかり、動物大好きだよ」

ぐっち「ははは、僕もや、あと、実況ワールド中を歩くときは見回り鬼に要注意や」

ぐっち「最近いろいろな色の見回り鬼を見かけるしな」

ごらく部一同「ええ!?」

FB「はぁ・・・メチャクチャ痛い目にあったな」

きっくん「カッコつけてあの子たち助けようとしてえらい目見たぜ・・・」

きっくん「でもあの子たちよりも愛してるのはFB、お前だ」

FB「当たり前だろ、俺もだ」

あろまほっと「えおえおが他の奴らに取られると想像するともう俺は・・・」

えおえお「何を言っている、それは俺も同じだ」

えおえお「だから俺はかわいくてきれいな子が苦手だ・・・」

FB「って、お前らはわちゃわちゃすんなって!」

あろまほっと「FBに言われる筋合いはねえよ」

あろまほっと「とにかく住処に戻るぞ」

ぐっち「あ、また会おうな、MSSPのみんな」

FB「ああ」

結衣「あの人たち何気に私達と似ているな・・・」

結衣(京子・・・お前がいなかったら私は・・・)

結衣(いけない、何考えてたんだろ私・・・)

ぐっち「さて、僕はどないしよ?」

三浦「ぐっち」

あいも「探したぞ」

ぐっち「あ、三浦にあいも」

あかり「この人達、ぐっちさんのお友達?」

ぐっち「そうや、君たちから見て左が三浦、右があいもや」

三浦「友達というより実況仲間だな」

あいも「この世界、妖怪に支配されてるんだろ?でも俺はその状況に受けて立つぜ」

三浦「妖怪の惑星と化したこの世界も悪くはないな」

ぐっち「俺もワクワクが止まらないで」

ぐっち「どんな妖怪がいるのかと思うと楽しくなるやん」

三浦「そうだそうだ」

あいも「いい妖怪もいるしその妖怪たちと一緒に戦てみたいもんだ」

ぐっち「やっぱり俺らが妖怪ウォッチャーズやな」

三浦「だよな」

三浦「ところでその4人は?ぐっちめっちゃ可愛い子たち連れてどうしたんだ?」

ぐっち「この子たち異世界からこの世界に迷い込んだ子たちや、
     あんたらから見て左から順に結衣ちゃん、あかりちゃん、ちなつちゃん、京子ちゃんや」

ぐっち「名前さえ覚えりゃあとは髪の色と形でようわかるで」

ぐっち「それにしてもあかりちゃん、ちなつちゃん、京子ちゃんかわいそうやったな、
     この世界に迷い込んでめっちゃ泣いちゃって・・・」

ぐっち「全く知らない世界で迷子になるってほんとに怖いもんや」

あいも「それよりクリエイトカントリー内で見回り鬼が出現したぞ、一緒に退治しようぜ」

ぐっち「もちろんや、経験積もうな」

三浦「前回はほぼあいもの手柄になったが今回はそうはいかないぜ」

ぐっち「でもアイテム買う金も欲しいし少し余分に倒しとこうな」

三浦「G(ゴールド)は金貨の単位、枚と違ってお金以外のものとしても使えるんだよな」

あいも「Gを捧げて経験値アップ、レベルアップの手段これだけだしな」

ぐっち「あ、そうや、クリエイトカントリーはここから少し歩いたところにあるで」

あかり「本当?」

結衣「近くに町があるのは大助かりだな、だが宿に泊まるための金が・・・」

ぐっち「でも僕らが見回り鬼を退治してからにしといて、今は見回り鬼だらけで危険やし」

あかり「うん、じゃあここで待ってるよ」

ぐっち「じゃあ見回り鬼退治と行きますか」

三浦・あいも「OK」


結衣「私達はなるべくここから動かないようにしないとな、動くと余計迷ってしまうぞ」

京子「私はこのあたりを見てみたい」

ちなつ「ダメですよ!迷子になったらどうするつもりでいるのですか!?」

京子「その時はその時だよ」

結衣「その時はその時じゃないだろ」

あかり「素直にぐっちさん、三浦さん、あいもさんを待とう」

ちなつ「あかりちゃんの言う通りですよ」

京子「あー、じっとしているというのも退屈だなー」

結衣「じゃあ危険を冒してみるか?」

京子「あ~もう、わかったよ」

今日はここまで

グガアアア・・・

結衣「ん?」

グルウウウアアアアアアアア!!!

京子「げ!」

ゴーレム「グルウウウアアアアアアアア!!!ガアアアア!!!」

あかり「わあ!モンスターが起き上がったよ!」

ちなつ「ど、どうしましょう!!」

ゴーレム「グガアアア!!」

結衣「襲ってきたぞ!」

あかり・ちなつ・京子「いやああああ!!」

ドガーーーン!

ゴーレム「ガ・・・ガルアアア・・・」

西垣「よし、間に合ったようだな」

りせ「・・・・・」

京子「あ、西垣ちゃん、会長」

西垣「お前たち、よく来てくれた」

西垣「赤座、吉川、歳納、よく実験室に来てくれたな、感謝する」

西垣「お前たちをこの世界に行かせたかったんだが思わぬ事態が起きた」

りせ「・・・・・」

西垣「松本曰く『ほとんど予定にない世界ができてしまった』
   バグ発生というわけだ。もしお前たちが来なかったら私達は一生この中だった・・・」

結衣「あかりとちなつちゃんと京子があのパソコンのボタンを押さなかったら
   私もみんなに会えなくなっていましたよ!」

西垣「ん?何か落ちてるな」

西垣「これはさっきのゴーレムを倒して手に入れた金貨とはまた違ったものだな、
   単位はパーティーによって違ってるぞ、なんせこの世界の金貨の単位は複数存在するからな」

結衣「普通はゲームの世界のお金の単位といったらGじゃないのですか?」

西垣「まずとにかく100りっちぃゲットだな」
   

西垣「あとは私たちの拠点で話そう」

ごらく部一同「拠点!?」

西垣「案内するぞ」

そして

あかり「ここに隠し通路があったなんて知らなかった・・・」

ちなつ「よく見ていれば見つけられた通路でしたが・・・
     あの時の私達は気が動転していましたから・・・」

結衣「私はこの通路の近くすら来るのが初めてだったぞ、
   実況ワールドに来て早々西垣先生と会長ともはぐれちゃったし」

結衣「でも無事に見つけられてよかった」

京子「さーて、どんな拠点なのかな~」

結衣「京子はやっぱり切りかわりが早いな」

結衣「散々ひどい目遭って泣かされたというのに・・・」

西垣「さあついたぞ」

京子「結構大きな建物だな」

あかり「4階建てなんだね」

西垣「元の世界に戻れるまではここで暮らしてもらう。
   寮生活のようなものだな」

西垣「幸いここはバグには見舞われなかったようだ」

西垣「6人がきちんと暮らせるように設計したからな、
   生活には特に困るものはないぞ」

ちなつ「先生の発明品が一番の困りものです」

西垣「さて、入るか」

結衣「話を聞いていない・・・」

拠点内

西垣「ここが1階だ。向こうがキッチンとダイニングルームだ」

西垣「お手洗いは1階と3階だ。さて、2階に行くぞ」

2階

りせ「・・・・・」

西垣「あとでここでアイテムショップを開くらしい」

りせ「・・・・・」

西垣「ん?武器の調達をしないと武器屋が開けない?なんとかするさ」

ちなつ(嫌な予感・・・)

京子「あ、向こうにあるものなんだろう」

西垣「これはまだ未完成だ。もうすぐ完成するけどな。
   基本的にりっちぃは2階で使うことになるな」

西垣「この世界にある金貨の単位で判明している単位は
   普通の住人なら枚、実況者ならGだな」

西垣「あといったん話を変えるが英雄たるもの武器をうまく使えなきゃ話にならない、
   武器はこの拠点の案内が終わった後に渡す。あと、こういうものを見つけた」

あかり「何かのチケットかな?」

結衣「ドリームフェスティバル?」

京子「面白そうだし行ってみたい、むしろ出てみたい」

西垣「略したほうがいいかな?ドリフェスチケットだ。
   この世界のいろんなところで開催されるらしい。
   開催日は今のところ未定だが面白そうだから君たちに出てもらおう、
   歌と踊りと盛り上げ度で競うフェスティバルだ」

西垣「このチケットは11枚あることが分かった。すでに全部見つかっている」

西垣「といいたいところだがまだまだドリフェスチケットはあったようだ。
   ドリフェスチケットを持つとドリームフェスティバルに出られるだけじゃなく
   持っている金貨の単位も変わる。りっちぃを持ったのもこのチケットのおかげだ」

西垣「話を戻そう、単位の種類の話だったな」

あかり「枚、G、りっちぃの他にどんな単位があったのですか?」

西垣「判明している単位はりっちぃの他にクトゥルフ、オペレイト、もの、句、ウェイク、トライデン、
   あぐり、ハロー、みでし、ぴょん、だったがまた新たな単位が出てきた。
   フラワー、フェス、UMA(ユーマ)、ドール、タンク、ぱんでみ、りーふ。
   これらの単位の金貨を持つものはなんと
   全てお前たち同様異世界から実況ワールドに来た人たちだ」

ごらく部一同「ええ~!?」

西垣「ということはドリームフェスティバルは異世界の人たちだけのフェスティバルになりそうだな」

西垣「そのフェスティバルも元の世界に戻れるための方法にかかわっているという設定をつけた。
   だが様々な世界から実況ワールドに吸い込まれた人達で
   フェスティバルにて頂上を競うことになったのは想定外だった」

結衣「・・・・・」

西垣「ちなみにフェスの単位を持つパーティーは2組いる、2組とも9人組だ」

結衣「先生、異世界に来てしまった時、大抵ラスボス倒せば
   元の世界に戻れるというパターンですよね?」

西垣「船見ならそう言うと思ってた」

西垣「その通りだが実況ワールドの平和を守るだけじゃなく、
   ドリームフェスティバルで優勝する必要もある、大会の中には願いがなんでもかなう結晶が
   優勝賞品になっているというのもある。ただし願いは1つしかかなえてもらえないぞ、
   その時に元の世界に戻りたいと願うのだ」

西垣「もしかしたらこの世界を支配している妖怪たちも盛り上がってくれるかもしれない」

りせ「・・・・・」

西垣「実況ワールドは妖怪に支配されてるが全てが悪い妖怪ではない、だそうだ」

ちなつ「それは他の実況者からすでに聞きました」

西垣「そうか、君たち、異世界の英雄でもありアイドルにもなれるチャンスだ」

京子「いぇいいぇーい!」

ちなつ「チャンスって・・・元の世界に戻るためにはそれしかないじゃないですか!!」

西垣「さあ行くのだ、ごらく部諸君、戦うアイドルの時代だ」

西垣「と、長話をしてしまったな。、では、次は3階だな」

今日はここまで

西垣「あ、ひとつ言い忘れた」

ちなつ「なんでしょうか?」

西垣「金貨の単位の種類はもう一つあった。らっきぃだ」

ちなつ「どうでもいいことじゃないですか!」

結衣「期待して損したな・・・」

西垣「ささ、気を取り直して3階へ案内だ」

3階

西垣「ここが3階だ。そしてここが浴室で向こうが寝室だ」

京子「お風呂が3階に?」

結衣「普通1階だろ浴室は・・・」

西垣「寝室に向かおうか」


あかり「あ、ベッドがちゃんと4人分ある」

結衣「これで宿に行かなくても寝られるってことだな」

京子「でも1台1台の距離が離れているというのがな~・・・」

結衣「お前何か変なこと考えているだろ?」

ちなつ「下心が見えていますよ」

ちなつ(あ、でもこれじゃ結衣先輩と・・・)

西垣「それじゃ最後は4階だ」

4階

西垣「ここが私と松本の部屋だ」

結衣・ちなつ(ここにあるものには触れないようにしよう)

京子「西垣ちゃん一体どんなもの作ったのかな~?」

結衣・ちなつ「」ジトー

京子「な、なんだよ」

結衣「私達はともかく・・・」

ちなつ「京子先輩が勝手に先生の発明品に触れないかどうか怖いです・・・」

あかり「は、ははは・・・」

西垣「さて、今からすごいものを見せるぞ」

京子「本当!?楽しみだな~」

西垣「いくぞ!いでよ!!」ポチ

ドオン!

あかり「わあっ、ふすまが出てきたよ」

結衣「でもこれって・・・」

西垣「これが『どこにでもふすま』だ。このふすまで実況ワールド内のいろんな場所に行かせてやるぞ」

ちなつ「完全にどこかのひみつ道具を真似しただけじゃないですか!」

結衣「このふすまがパクリものだと知らない人は絶対にいないぞ」

西垣「とはいえ現段階では個々の近くにある町や村やダンジョンにしか行かせることができない。
   だがいずれ遠くの場所にも行けるようにしてやる。実況ワールド内に限るけどな」

西垣「さらに、これは『どこにでモニター』だ。どこにでもふすまに入った人の様子を
   このモニターで見ることができる。あと、このマイクでモニター内の人と会話もできる」

西垣「さて、早速試してみるか、じゃあこの拠点へとつながる隠し通路前のところに行かせてみる」

西垣「早速だが入ってみてくれ」

京子「では早速~」ガラ

シュッ

そして

あかり「ここってあかりたちがモンスターに襲われた場所だよね?」

京子「あ、本当だ、あの時の場所と一致している」

ちなつ「そしてここが隠し通路の入り口ですね」

結衣「このふすまが失敗作じゃないことを祈る・・・
   そんでふすまは消えてしまったしどうするんだ?」

『どうやらうまくお前たちを転送させることができたようだな』

京子「うん、おかげで移動も楽になったよ」

『では・・・』

シュッ

あかり「またふすまが出てきた」

『いったん戻ってくれ』

あかり「はい」

京子「じゃ、ふすまに入るぞ」

拠点内

西垣「よし、では、君たちに不思議な武器を与えよう、
   赤座には盾をあげよう、この盾は自分が受けるダメージを減らすことができる。
   ただし、敵に狙われやすくなるから注意だな、でも仲間をこの身をもって守るという
   重要な役目を持つぞ、もちろん盾を鈍器として使うことも可能だ」

あかり「なんか集中攻撃されそう・・・でもみんなを守るためにがんばるよ」

西垣「吉川と歳納には杖を与える」

京子「わあ、これ使ってみたかったんだよね」

ちなつ「これって・・・」

西垣「吉川に与えた杖は回復呪文や状態異常を解除する魔法が使える。
   吉川、回復役はものすごく重要な役目だぞ、お前らも吉川がやられないようにしろよ」

京子「よ~し、ちなつちゃんは私が守る!」

ちなつ「全然期待なんかしてません」

西垣「さて、歳納に与えた杖は敵の能力を下げたり火、水、雷の魔法が使える」

京子「わーい、これで私も魔女っ娘だーい」

西垣「もちろん打撃技も使えるぞ」

西垣「そして船見には剣だ、船見なら攻撃役に最適だろ」

西垣「この剣は回避技にも優れている。攻撃してよけて、こういうの得意だろ?」

船見「はい」

西垣「それぞれに違う能力を持たせることでチームバランスがよくなったな、
   さて、早速だがクリエイトカントリーの入り口に行ってもらう」

シュッ

西垣「このふすまを使って出撃だ」

結衣「腕が鳴るな」

あかり「みんなでいこう」

京子「行くぜ!英雄伝説の始まりだ!」

ちなつ「京子先輩は全然英雄感がありません」

今日はここまでにします

西垣「じゃ、初めてのバトルだな、よし、行ってこい」

京子「了解!」

あかり「みんなで協力しよう」

ちなつ「大丈夫でしょうか・・・」

結衣「最初の敵は簡単に勝てる相手だ。大丈夫さ」

ちなつ「だったら大丈夫そうです。結衣先輩がいますから」

京子「しゅっつどーう!」

パアアアア


西垣「託したぞ、ごらく部よ・・・」

りせ「・・・・・」

西垣「あ、そうだ」

りせ「・・・?」

クリエイトカントリー付近

結衣「あの町がクリエイトカントリーだな」

あかり「行ってみよう」

京子「モンスター退治のついでに町巡りしてみようぜ」

ちなつ「あんまり先に行かないでくださいよ、京子先輩」

京子「さあ、入るか、って、入口にスライムがいた!」

京子「じゃ、先制攻撃だ~!」

京子「必殺!ミラクるん・ドンキ!」

ヒョイ

京子「なに~!?かわされただと~!?」

結衣「・・・!」

結衣「京子!上!危ない!!」

京子「え?ぎゃっ!」

結衣「反応が遅れたな・・・」

ドゴ、ドゴ

京子「わああ!」

あかり「このままじゃ京子ちゃんがやられちゃう」

結衣「仕方ないなぁ・・・」

ビュッ!ズバッ!

結衣「スライムに手こずるようでは先が思いやられるぞ」

京子「結衣~助かったよ~」

京子「あ、そうだ、ちなつちゃん、早く回復魔法かけてよ」

ちなつ「まだその必要はないと思います」

結衣「まだ戦えるだろ?相手スライムだったし・・・」

京子「あ、この戦いもう終わってるんだった」

『果たしてそうかな?』

ボン!ボン!ボン!

京子「げえ!まだいたのかよ・・・」

『戦闘中は最後まで気を抜くな。少しの油断が命取りだぞ』

結衣「スライムなんて3体いようが同じだ!」

シュッ

結衣「ぐっ・・・!」

ちなつ「このスライム素早いです・・・」

ドゴッ、ドゴッ

ちなつ「きゃああっ!」

京子「わああ!」

京子「このスライム顔面ばっかり狙ってなくね!?」

結衣「いきなりガチ戦法はないだろ・・・」

ヒュッ

結衣「くっ!」ヒョイ

あかり「このままじゃみんなやられちゃう・・・あ、そうだ、この盾で・・・」

ピキイン

あかり「わわっ、スライムが一斉にあかりの方に・・・」

京子「お、スライムが皆あかりを狙ってきたぞ、助かった~」

結衣「あかりが先生からもらった盾の力でスライムを引き付けたんだな」

ちなつ「京子先輩、回復させます」

京子「おお~サンキュ~ちなちゅ~」

ちなつ「京子先輩、やめてくださいよ」

結衣「早くあかりを助けろよ、ダメージ軽減能力があるとはいえこれではあかりがやられるぞ」

あかり「わわわ、これじゃずっと攻撃されちゃうよ~」

京子「今度こそ当ててやる、まずはファイア!」

ボオッ!

京子「そしてアイス!」

ピキイ!

京子「サンダー!」

ピシャア!

京子「よっしゃ、全滅だ」

結衣「あかりに感謝だな」

あかり「京子ちゃんありがとう」

京子「へっへ~」

結衣「あかりこそありがとう、あかりが引き付けてくれなかったら京子とちなつちゃんがやられてた」

京子「結衣だってやられかけたじゃん」

ちなつ「私が京子先輩を回復できたのもあかりちゃんがスライムを引き付けてくれたからですよ。
     京子先輩もあかりちゃんにお礼を言ったらどうですか?」

『それぞれの武器とその能力をうまく使えたようだな、
 なかなかの連携だったぞ、我ながらバランスの取れたスキルを出せたな』

結衣「ってかあのスライム、スライムのくせに強いだろ」

『それぞれの持つ能力を存分にいかせば簡単に勝てる相手だ。
 素早いだろうが顔面ばかりを狙っていようが
 連携一つですぐに勝てたモンスターだ、そのように作られたモンスターだしな』

ちなつ「って、あのスライムは先生が作ったものだったのですか!?」

『そうだ、まずは練習台がいないとな、いきなり妖怪を相手にすると不安だしな』

シュッ

『どこにでもふすまを出した、まずは戻ってくれ』

京子「あ、何か落ちてる、これ回復アイテムかな?も~らいっ」

あかり「京子ちゃん?他の人の落とし物かもしれないよ、勝手に拾って大丈夫?」

結衣「これはポーションだな、どうやら誰のものでもないみたいだ」

京子「じゃあふすまに入ろう」

結衣「しかしこれだけ苦戦して24りっちぃしかもらえないというのが納得しない・・・」

ちなつ「ふすまに入って先生のところに行きましょう」

結衣「そうだね」

あかり「うん」

シュウウウ

今日はここまで

拠点内

西垣「上出来だったな、みんな」

結衣「あ、りっちぃが増えてる」

西垣「無事にステージをクリアしてふすまに入れたらボーナスりっちぃをもらえるぞ、
   難易度が上がるともらえるボーナスも増える、最初は50りっちぃ、こんなものだな」

結衣「これで納得のいく経験値をもらえた・・・」

西垣「武器の使い方はなんとなく分かってきたな?」

あかり「なんとなくなら分かってきました」

京子「考えるより感じたほうが覚えるのが早いぞ」

結衣「京子は何も考えなすぎだ」

京子「む~!なんだよ~!」

京子「あ、いつの間にかHPが回復してる」

結衣「あ、本当だ」

西垣「ああそのことか」

西垣「どこにでもふすまは体力を全開させる能力もあるんだ。
   さすがに体感疲労度は全快できないな」

結衣「そのようですね、私は未だに心の疲れが取れていません・・・」

京子「疲れてるような感じが感じられないよ」

結衣「お前が思っている以上に疲れがあるんだよ」

ちなつ「じゃあ休みましょう、結衣先輩」

あかり「あかりもなんか疲れてきた」

西垣「そのようだな、戦いの後だしな、よし、少し休め」

西垣「だがもうすぐお前たちを呼び出すぞ」

西垣「その間に心と体を休めておけ」

ごらく部一同「分かりました」

そして

結衣「先行きが不安だな・・・」

京子「そんなことないって、武器はもう使い慣れてるし」

結衣「それじゃ慣れたことにならないだろ」

京子「大丈夫だって、いざとなればポーションがあるから」

結衣「お前それ、安易に使うんじゃねえぞ・・・」

結衣「1回しかHP回復させてくれないからな、アイテムの無駄遣いやめろ」

ちなつ「私は回復呪文を使えるようになったとはいえ
     いっぺんに回復はさせられませんよ」

結衣「西垣先生が組み合わせたものは確かにバランスはいいんだが
   誰か一人がやられた地点で一気に形勢が劣勢になるから気が抜けないんだよな、
   あと、若干ラッシュ力に不安がある」

京子「あ、あかりが会話に入ってこないな」

ちなつ「あかりちゃんはそこで寝ていますよ、起こさないでくださいよ、先生の呼び出しがあるまでは」

あかり「すぅ・・・」

少しした後で

西垣「お前ら、休んでるとこ申し訳ないんだが休憩は終わりだ。
   2階に来てくれ、話したいことがある」

京子「話したいことってなんだろ?」

結衣「行ってみるか」

あかり「ふぁあ~・・・」

ちなつ「何の話でしょうか?期待しないで行きます」

あかり「あ、みんな、待って~」

2階

西垣「よく来たな、見せたいものがあったんだ」

京子「あ、もしかしてあれかな?」

西垣「その通りだ」

京子「とうとう完成させたんだね」

ちなつ「あ、初めて2階に来たときは未完成だったんでしたね」

結衣「言われてみればそうだった」

西垣「これがレベルアップマシーンだ。
   今までにお前たちが集めたりっちぃを好きな数だけこの装置に捧げることができる、
   ここにりっちぃを入れると自動的に一時的にりっちぃが全て注がれるが
   レベルアップが終わった時に残すこともできる、さあ、この装置の目の前に来てみようか」

あかり「あ、りっちぃが・・・」

ちなつ「消えてしまいましたね」

西垣「りっちぃが一時的にこの装置に注がれたな、
   では、次はこのボタンを長押しだな、このボタンを長押しすると
   そのボタンを押している間はボタンを押している人に経験値が入る。
   ただし、ボタンを長く押していればもちろんりっちぃの消費も激しい」

結衣「私が押してもいいですか?試してみます」

西垣「ああ、かまわん」

結衣「このボタンですね」



結衣「これでレベルが上がるのか」

西垣「長押ししてる時間が長いとりっちぃの消費スピードも速くなるぞ」

結衣「ボタンを放すタイミングが少し遅れたか・・・でも一気にレベルが5になったな、
   次のレベルまであと11りっちぃか」

京子「おい結衣!何りっちぃ全部使ってんだよ!!」

結衣「ごめん、レベルアップマシーンのボタンを放すのが少し遅れた・・・」

京子「少しには見えなかったって!」

あかり「ふえぇ・・・あかりたちはレベルを上げられなかったよ~」

ちなつ「結衣先輩、次のバトルでは絶対にやられないでください、
     私、全力でサポートしますので、でも今ので私の責任がより重大になりました・・・」

西垣「船見、確かにりっちぃの独り占めはよくないぞ、今後は気を付けろ。
   りっちぃのご利用は計画的に、だな」

結衣「・・・・・」

結衣「京子、アイテムの使用も計画的にな」

京子「なに~?自分のこと棚に上げるの~?」

結衣「京子に言われる筋合いはないな」

西垣「さて、もう一度クリエイトカントリーに行ってくれ、
   最近黄色い色の見回り鬼がクリエイトカントリー内を暴れまわっている。
   いきなり本番になってしまったがもし敗れた場合は私がどうにかしてお前たちを助ける」

ちなつ「あんまりあてにしてはいけなさそうです・・・」

京子「さて、ごらく部の本気、見せてやりましょうか!」

結衣「そんなんだから痛い目に遭うんだろ・・・」

西垣「それぞれの役割を活かし、協力できれば乗り越えられるさ、
   あと、歳納、前の出動で最後にアイテムを拾ったな、
   アイテムが落ちてたら拾うといいぞ、ただアイテムを拾う権利はお前たち以外にもある。
   ライバルに先を越されないようにな」

京子「よーし、アイテムを補充しに行こう」

西垣「ただし、アイテムは1人につき2つしか持つことができない、
   アイテムを2つ持ってるときは拾うことができないぞ」

西垣「アイテムをたくさん拾いたいならこのポーションは置いていくといいぞ、
   拠点内に置いたアイテムは使えない分消費もしないしな、温存も大事だぞ」

京子「でもポーションは持っていく、何かのために使いたいし」

結衣「だから、安易に使うなって」

西垣「よし、クリエイトカントリーに行ってこい」

ごらく部一同「はい」

西垣「」シュッ

西垣「健闘を祈るぞ」

京子「よーし、ふすまに入ってクリエイトカントリーにレッツゴー!!」

今日はここまで

クリエイトカントリー

京子「さて、またクリエイトカントリーにやってきたぜ」

あかり「あ、さっきのライオンさんと鬼さんいた。
     赤いネコさんもいるよ、あれがジバニャンかな?」

ちなつ「何かパーティーをやっていますね」

結衣「だが私達は町中をうろついている見回り鬼とやらを退治しなければな」

あかり「あかり、妖怪さんの会話に混ざりたい、行ってくる」

結衣「お、おい」

拠点内

りせ「・・・・・」

西垣「ん?『みんなをそのままにしてもいいの?』
   まあたまにはそういう息抜きもいいさ。
   気が乗らないまま戦わせてもいいことは何もない、
   彼女達にも気分転換をさせないとな、しばらくしたら見回り鬼退治に向かわせる。
   敵は黄色の見回り鬼だった」

クリエイトカントリー

ジバニャン「オレっち達はどんな時も3人で1つだニャン!」

メラメライオン「メラメラ~!!」

ブリー隊長「オレのすべてをジバニャンに捧げるぜ!!」

メラメライオン「それはオレの台詞だぜ、ブリー隊長」

ブリー隊長「力尽きた時は3人共に果てようぜ!」

ジバニャン「もちろんだニャン!」

メラメライオン「いくぜ、せーのっ」

ジバニャン・メラメライオン・ブリー隊長「乾杯!!」

ゴクゴク、グビグビ

メラメライオン「こんな日に飲むヨキシマムゴッドは最高だぜ!」

ブリー隊長「ああ」

ジバニャン「2人とも、実況ワールドを悪い奴らから守るニャン!」

あかり「妖怪さん」

ジバニャン「ニャ?」

メラメライオン「あ、お前、あの時悪い奴に襲われてた子じゃねえか」

ブリー隊長「また会ったな」

あかり「みんな楽しそうだね」

メラメライオン「オレ達3人は家族や友達以上の存在になった!
          それを祝って乾杯してるのさ」

ブリー隊長「断言しておこう!オレ達の絆は実況ワールドでダントツのナンバーワンだ!」

結衣「話の意味が分からない・・・」

あかり「もしかしてあなたがジバニャン?
     ぐっちって実況者から赤いネコさんがジバニャンだって聞いたけど」

ジバニャン「そうだニャン、オレっち、みんなから好かれているんだニャン」

あかり「ジバニャン、あかりと友達になろう、あかり、妖怪さんに興味を持ってきたよ。
     妖怪というと怖いイメージしかないけどこんなかわいい妖怪さんもいるって初めて知ったよ」

あかり「あ、あかりというのは私の名前だよ。
     あそこにいるのはちなつちゃんと結衣ちゃんと京子ちゃん、あかりのお友達だよ」

メラメライオン「そうか、よろしくな、あかり、オレはメラメライオン」

ブリー隊長「ブリー隊長だ。よろしくな」

あかり「よろしくね」

サササッ

ブリー隊長「む!?」

ジバニャン「ニャニャ!?」

結衣「まずい、囲まれたぞ」

ちなつ「見回り鬼だらけです・・・」
         

京子「げぇ~!どうすんだよ・・・片っ端から倒していこうぜと思ったけど
   こんなたくさんの敵を目にしたら・・・とにかくやべえ状況じゃん!」

あかり「待って、西垣先生が言ってた町中を暴れまわっている見回り鬼は

     緑色じゃなくて黄色だったよ。あの鬼たちは
     町中を暴れまわっている人たちではないんじゃないのかな?」

ブリー隊長「黄色い見回り鬼!?」

メラメライオン「あの悪名高いキンギン党の手先の黄色い見回り鬼のことか!?」

あかり「キンギン党?」

メラメライオン「キンギン党ってのはな・・・」

緑見回り鬼1「ジバニャン様、我々を仲間にしてください」

緑見回り鬼2「ジバニャン様とともにキンギン党と戦いたいんです」

緑見回り鬼3「どうかお願いします!」

あかり「あ~話を遮られた・・・」

ジバニャン「ニャニャ!?」

メラメライオン「これは大変なことになったぜ」

ブリー隊長「仲間にしたいんだがタダで仲間にしてもらうなんていうのはなぁ・・・
       こっちには何もないし、どうしたものか・・・」

ムダヅカイ「君たち、何かお困りのようだね~」

はらわシェル「しぇしぇしぇ、オイラ達が解決さシェル」

見回り鬼1「あ、あの妖怪は妖魔界一の大商人のムダヅカイとはらわシェル」

ちなつ「怪しそうな貝が出てきましたね・・・」

結衣「・・・・・」

ムダヅカイ「君、ジバニャンだよね?」

ジバニャン「オレっちがジバニャンだニャン」

ムダヅカイ「君のためにこのお金と武器の強化のための素材をどど~んとあげちゃうよ」

はらわシェル「このお金と素材がごっそりキンギン党の手に渡るくらいなら
        もっとも価値のある妖怪にまるごと差し上げたほうがマシ、しぇしぇしぇ・・・」

ムダヅカイ「君は必ずこの世界を救えるよ、だからこれらは返さなくてもいいよ、
       どんどん使っていこうよ」

ジバニャン「ありがとうニャン」

メラメライオン「しかしこんなに気前よく払われてもなぁ・・・」

ブリー隊長「何か裏がありそうだぜ・・・」

メラメライオン「でもここで金と素材をもらえるのはありがたいぜ」

緑見回り鬼1「きちんと人数分ある」

緑見回り鬼2「これで我らも丸腰じゃないぞ」

ブリー隊長「じゃあオレはこのバンドを強化しよう」

はらわシェル「しぇしぇしぇ、このバンドを強化さシェル!」

そして

はらわシェル「しぇしぇしぇ、強化完了~、って、重い!つぶれる~!!」

ブリー隊長「はっはっは、まだまだトレーニングが足りないな」

はらわシェル「しぇしぇ・・・」

ムダヅカイ「君達も実況ワールドのために戦うのかな?」

あかり「うん」

京子「私達にも武器があるからね」

ムダヅカイ「じゃあ君たちにはポーションを2つずつあげるよ」

京子「あ、私は1つしか受け取れない・・・」

結衣「じゃあ私がもらうことになるな」

ムダヅカイ「君、剣を使ってるってことは君がアタッカーなのかい?
       じゃあこれあげる、アタックアップウォーター、
       使うと一時的に攻撃力が上がるアイテムなんだ。
       使ってこそのアイテムだしどんどん使っていこうよ~」

ムダヅカイ「じゃあ実況ワールドの英雄となってね~。またね~」

はらわシェル「しぇしぇしぇ」


ちなつ「感じの悪い妖怪でしたね、名前的にも・・・」

京子「よかったじゃん、足りないアイテムをタダでくれたんだし」

結衣「ムダヅカイからもらったものを無駄遣いするんじゃないよ」

あかり「あ、そうだ、メラメライオン、キンギン党って何?」

メラメライオン「あ、キンギン党について話さなきゃな」

今日はここまで

ちなつ「あ、今更気づいたのですが緑色の子鬼の中にさっき私たちを襲った紫色の鬼が何匹か混ざっています」

結衣「あ、本当だ」

メラメライオン「大丈夫だ。あいつらは今はもう改心し、オレ達の味方だ。大丈夫だ。お前らに危害は加えねえ」

メラメライオン「あ、キンギン党の話だな、キンギン党はこの実況ワールド内を暴れまわっている悪の軍団だ」

メラメライオン「オレの住み家もヤツらに燃やされた」

あかり「そんな、かわいそう・・・」

ブリー隊長「しかも他の妖怪とは比べ物にならない強さを持つ怪魔を手下に加えてやがる。
       キン、ギン、ドウ、3人とも一筋縄ではいかない相手だ」

結衣「いきなり強敵か・・・」

京子「腕が鳴るぜ」

結衣「何を根拠に・・・」

京子「敵が強ければ強いほどりっちぃいっぱいもらえるでしょ?」

結衣「はっきり言って今のままじゃ確実に痛い目見るよ」

結衣「詰むことになったら元の世界に戻れなくなるというのに京子は・・・」

京子「なんだよ~」

ブリー隊長「キンもギンもドウも腐敗した妖魔界を救うとかぬかしおりながら
       妖魔界を苦しめている奴らと全く同じことをしてるじゃねえか・・・」

メラメライオン「ああ、まったくだ」

あかり「妖魔界・・・」

あかり「行ってみたいなぁ・・・」

ちなつ「お化けがいっぱい出そうで怖いからいやだよ」

あかり「でもどんな人たちがあの世界を苦しめているんだろう・・・」

ブリー隊長「お前ら、実況ワールドに集中しろ、妖魔界のことはオレらでなんとかする」

メラメライオン「よし、クリエイトカントリーを守るぜ!」

ジバニャン「さあ行くニャン!」

見回り鬼一同「了解!」


あかり「あかりたちも行こう」

ちなつ「結衣先輩の勇姿を見たいです~」

結衣「一番レベルの高い私がなんとかするべきだな、
   まあまだセカンドステージだし負ける気がしない」

京子「結衣はともかく私達のレベルがまだ1のままだよ~
   結衣がりっちぃ独り占めするからさ~」

あかり「早くクリエイトカントリーに入ろう。
     町中が黄色い見回り鬼に襲われてるよ、早くしないと」

『お前たち、話を聞け』

あかり「西垣先生」

ちなつ「今度は何でしょうか?」

『キンギン党の手下である黄色い見回り鬼と戦ってるのはお前たちだけではない、
 きっと町中の実況者やキンギン党と反目している妖怪たちと協力して
 キンギン党と戦えるだろう。共に同じ敵を持ってるしな』

あかり「うん、じゃあみんなと協力します」

京子「仲間がいるというのは心強いぜ」

結衣「でもパーティー外の人がモンスターを倒した場合経験値は得られないよ」

結衣「NPCに任せっきりというのは私の性に合わない・・・」

ちなつ「私、結衣先輩を全力でサポートします」

結衣「とにかくクリエイトカントリーに入ろう」

『そうだな、では、吉報を待ってるぞ』

ごらく部一同「はい」

クリエイトカントリーに入って

黄色見回り鬼「」ピピピー

京子「うお、随分と派手に暴れまわっていますなー」

あかり「大変!早く止めないと!」

ちなつ「戦いましょう」

結衣「ムダヅカイからもらったアタックアップウォーターを使うよ」

結衣「でも序盤の能力アップアイテムだと上昇値は雀の涙なんだよな・・・」

結衣「いくぞ!」

黄色見回り鬼1「敵か!?」

黄色見回り鬼2「御用だ御用だ!」

結衣「」ズバッ、ズバッ!

黄色見回り鬼1・2・3「」ボオン

ちなつ「きゃ~結衣先輩かっこいいです~」

京子「一撃で倒してるよ」

あかり「あかりたちも行こう、敵はまだいるよ」

京子「あかり、私達はあまり無理しないほうがいいよ」

ちなつ「京子先輩が言わないでください」

京子「だよな、HPやばくなったらそれこそポーションの出番だ」

ちなつ「結局無理するつもりじゃないですか!」

ピピー!

結衣「まだいたのか、それ!」ズバッ

結衣「この様子だとまだいるな、っと、アタックアップウォーターの効果が切れたか、
   でも使ってないときとほぼ一緒だ。序盤のアイテムはこんなものだし」

黄色見回り鬼「」シュッ

結衣「はっ」ヒョイ、スパ!

結衣「くっ、あと一歩で一撃で倒せたのに・・・」

ビッ

結衣「ぐっ!こいつビームも使うのか・・・」

結衣「」ズバ!

結衣「またりっちぃゲットだな、でもまだ50りっちぃに満たない・・・」

ピピピー!

京子「わー!いつの間に・・・」

ビッ、ビッ、ビッ

京子「ぐわあ!やべえ、こんな時こそポーションだ」

京子「そんで反撃開始、それ!」

ボワッ!

ピキッ!

ピシャア!

京子「た、倒れねえ~!」

あかり「京子ちゃん、あかりが黄色い見回り鬼を引き付けるよ」

あかり「この盾でガード!」

ちなつ「それ!」

京子「えい!鈍器攻撃!」

京子「ちぇ、2人で協力してやっと1匹倒せたのか・・・」

ちなつ「あかりちゃんが攻撃を受け続けてる、回復させるよ!あかりちゃん!」

あかり「ちなつちゃんありがとう」

あかり「あ、光の術を使ってみるよ」

ピカア!

あかり「1人倒せた」

ちなつ「あ、あかりちゃん、危ない!」

ビッ

あかり「きゃあ!」

京子「こいつビーム使うんだった・・・」

結衣「」ズバッ

あかり「あ、結衣ちゃん、ありがとう」

結衣「このあたりの見回り鬼は片付いたが敵はまだまだいるぞ、先へ行ってみよう」

今日はここまで

そして

あかり「あっ」

ぐっち「あかりちゃんやん、お、みんなもどうして来たんや?ここはキンギン党が暴れまわってて危ないで」

あいも「ぐっち!側面に見回り鬼がいるぞ!」

ぐっち「あ、しもた」

ビッ

ぐっち「ビーム食らった!」

ドガ

ぐっち「わ、体当たりまで・・・」

三浦「」ビシッ!

三浦「くっ、まだ倒れないか・・・」

京子「そうれっ!」

京子「よし、りっちぃゲット」

結衣「こっちにもいる、私に任せて!」ズバッ

あいも「結衣と京子だっけ?あの子たちやるな」

ちなつ「見回り鬼に攻撃された人は誰ですか?」

ぐっち「あ、俺や」

ちなつ「回復させます」

ぐっち「あ、ちなつちゃん、ありがとう。もしかして君達も戦うの?」

結衣「私達も戦います」

ぐっち「あ、これで異世界から来た子たちみんなが武器を持って戦うようになったな、

     異世界から来た子たちみんながドリフェスチケットを持ってるし
     妖怪と戦いながらステージを盛り上げるっちゅうことになったな、みんな期待してるで」

ぐっち「ちなつちゃんヒーラー担当なんや、ホンマ助かるで」

三浦「俺たちのパーティーにヒーラーいないからお前たちと協力したいな」

あいも「俺も回復技は使えるんだが・・・」

三浦「自分にしか回復できないんだろ」

あいも「そうなんだよ・・・」

ぐっち「黄色い見回り鬼を倒し続けてるとそのうち怪魔が出てくる可能性もあるな・・・」

三浦「怪魔に気を付けながら黄色い見回り鬼を倒していこう」

ぐっち「来たで!わ、10体もおる」

三浦「とにかく戦おう、倒れるなよ」

ぐっち「分かってるよ」

あかり「あかり、盾を構えて防御の姿勢をとるよ」

ぐっち「あかりちゃんタンク担当?」

あかり「タンク?」

三浦「防御役ってことだよ」

あかり「うん、一応そうなるよ」

あかり「盾の力で守りを固めるよ」

ぐっち「タンクの盾は敵を引き付ける能力もあるで、助かるわ」

三浦「よし、標的があかりに向けられている間に俺達で見回り鬼を倒してこう」

あいも「のんびりしてられないけどな」

京子「よし、ファイヤー!」

ボオ!

京子「げえ!標的変えやがった!」

結衣「」ザク

京子「ああ結衣、助かった~」

結衣「とにかく自力で多くの敵を倒したい」

ズバッ、ズバッ!

結衣「よし、一気に3体倒した」

あかり「ううう・・・これ以上攻撃されたらあかりが持たないよぉ・・・」

あかり「早く全滅させて・・・」

ちなつ「あ、あかりちゃんが危ない、回復させるよ」

京子「あかりには触れさせないぜ!」

黄色見回り鬼「」ビッ、ビッ、ビッ

京子「ぐえええ!!」

京子「ちなつちゃ~ん、回復~!」

京子「は~や~く~!」

ちなつ「すぐにはできませんよ、もう少しかかります」

京子「もういいや、ポーション使うよ」

結衣「京子のアイテムがもうなくなったな・・・」

結衣「京子のアイテムの浪費がすごいな・・・」

京子「これで浪費なんて言わないでよ~」

ぐっち「やあ!」

三浦「おりゃあ!」

あいも「だああ!!」

黄色見回り鬼「」ボオン

ぐっち「よし、全滅させたで」

三浦「お前たちには助けられたよ」

あいも「ありがとう」

あかり「こちらこそありがとうございます」

ぐっち「共に実況ワールドを守ろうな」

あかり「うん」

結衣「手にしたりっちぃは合わせて373りっちぃか、
   さっきのよりもりっちぃを多く持っていたのが幸いだったな」

京子「ん?なんだこれ?」

あかり「何かのかけらかな?」

ちなつ「4つありますね」

ぐっち「あ、それ大切に持っといた方がええよ、武器買うのに必要やから」

結衣「なら惜しまずに使います」

京子「結衣は強化と聞くと乗り気になるよね」

ぐっち「よし、僕たちはあっちに向かうで」

三浦「また会おう」

あいも「まだまだ戦いは終わってない」


あかり「じゃああかり達も行ってみよう」

ちなつ「そうだね」

結衣「りっちぃいっぱい手にしたし負けるわけにはいかないな」

京子「それじゃ・・・」

シュ

京子「あ、どこにでもふすまがある」

『お前らはいったん戻れ、そのあと再びクリエイトカントリーに向かわせる』

結衣「みんな、ここは一応先生の言う通りにしよう」

ちなつ「では、いったん戻りましょう」

京子「ちょっと疲れたから休みたかったんだよね」

結衣「でもあんまり長くは休めないぞ」

京子「とにかくふすまに入ろう」

今日はここまで

拠点内

京子「戻ったぞー、って、君たち誰?」

心春「す、すみません、怪しい人じゃないんです」

結愛「お、お邪魔しています」

葵「誰~!?あのふすまに入ろうとした奴・・・」

心春「私じゃないですよぉ!」

陽菜「私もこはるんを疑いたかったけど結愛に非があるわね」

心春「陽菜先輩まで、ひどいですぅ~・・・」

陽菜「こはるん、今のは本気にしないでね、悪いのは結愛だから」

結愛「ごめんごめん、とにかくあの子たちに謝んないと」

西垣「まあいいじゃないか。あ、ごらく部の諸君に訳を説明しないとな」

西垣「どこにでもふすまは他の人にだって見えている。私達にしか見えないものではないのだ」

ごらく部一同「ええ~!?」

ちなつ「じゃああの子たちがあのふすまに入ってきたってことですか?」

西垣「そういうことになるな、ま、今後間違ってここに入ってくる人が他にいるかもな」

ちなつ「先生!しっかりしてください!!」

西垣「ごらく部の諸君、紹介しよう、私達と同じく異世界からこの実況ワールドにやってきた
   てさぐり部の鈴木結愛、佐藤陽菜、高橋葵、田中心春だ」

西垣「そしててさぐり部の諸君、彼女達が少し前に話したごらく部だ。
   赤座あかり、吉川ちなつ、歳納京子、船見結衣、よろしくな」

西垣「ごらく部もてさぐり部もノリが似ているな、気が合いそうだ」

西垣「さて、共に実況ワールドを守っていこうではないか」

結愛「井戸に落ちていた4つの武器がなければどうにもならなかったのですが・・・」

葵「めっちゃ都合よく武器を手にしましたよね私達」

西垣「では」

シュッ

西垣「このふすまでクリエイトカントリーにてさぐり部の4人を行かせるが
   元いたところに戻れるかの保証はできないな」

てさぐり部一同「ええ~!?」

西垣「まあどうであれクリエイトカントリーのどこかに飛ばせることは保証しよう」

心春「変なところに行かないかどうかが心配です」

葵「でも入るしかないでしょ」

結愛「じゃあ入ろう」

陽菜「お邪魔しました」

シュッ

結衣「あの子たち無事に戻れたのだろうか・・・」

ちなつ「・・・・・」

西垣「さて、お前たち、もう一度2階に来てくれ」

京子「また新しいものでもできたのかな?」

あかり「行ってみよう」

西垣「よし、行くぞ」

2階

りせ「・・・・・」

結衣「会長」

京子「いないと思ったらここにいたんだね」

西垣「この部屋にアイテム屋と武器屋を開いた。ま、2つで1つの店だ」

りせ「・・・・・」

西垣「『あなた達を支えるアイテムをそろえておいた』そうだ」

りせ「・・・・・」

西垣「あ、そうだったな、ほとんど私がやったんだったな」

西垣「しかし店は店だ。りっちぃはきちんといただくぞ」

西垣「あと、武器の強化は素材が必要だ」

あかり「素材って・・・これ?」

西垣「おお、見つけてきたか、これは武器の強化や改造に必要なものだ。
   よし、早速強化してみろ」

結衣「西垣先生、どうやってアイテムショップ開けるだけの品物をそろえたのですか?」

西垣「実はてさぐり部の他にも別の客が来てな」

あかり「それお客さんといえるのかな・・・?」

西垣「てさぐり部がここに来る前に2匹の妖怪が来た。
   ムダヅカイとはらわシェルという貝の形をした妖怪だ」

ちなつ「その妖怪、私達も見ました」

あかり「ジバニャン達にたくさんのお金をあげた妖怪だよね?
     あかり達にもアイテムをくれたよ」

ちなつ「感じ悪かったんだけどね」

西垣「2匹とも大変な太っ腹でな、たくさんの素材とアイテムを提供してくれた。
   あいつら、私達に可能性ありと見たようだ。お前たちは期待されてるぞ」

ちなつ「あんまりうれしくありません・・・」

京子「よーし、やる気が出てきたぞ」

あかり「うん、この世界を守って元の世界に戻ろう」

京子「そしてドリームフェスティバルを成功させよう」

結衣「ライバルも増えたな・・・」

西垣「さて、早速買い物をしてくれ、素材とりっちぃで武器の性能を変えるんだ」

結衣「早速やってみよう」

結衣「あ、りっちぃが増えてる、クリアボーナスのことを忘れてた・・・」

京子「これで持ちりっちぃは473りっちぃになったぜ」

あかり「あ、あかりはこの盾に全能力アップ性能をつけるよ」

ちなつ「私は魔法力と防御力を上げます」

結衣「私は攻撃力だな、複数の能力を上げる奴だと上昇値が少なすぎる」

京子「HP上げて倒れにくくしよう」

結衣「被ダメージは変わらないからうまく立ち回れよ」

りせ「・・・・・」

西垣「今ある性能アップのやつは全て100りっちぃだぞ」

西垣「まいどだな」

結衣「さて、今度はレベルを上げるか」

そして

結衣「よし、レベルアップマシーンにりっちぃを捧げよう」

西垣「では、私は4階に行く、もうすぐ出動させるぞ、キンギン党の勢いはまだ健在だしな」


京子「わああ!ちょっと待ったあ!」

結衣「ん?私はもう終わるぞ、独り占めするとでも思ったのか?」

結衣「レベルは6になったしあとはお前たちの経験値を上げさせようとしたんだよ」

京子「よーし、早速レベルアップだ」

京子「レベルが2になったぞ」

ちなつ「京子先輩、私にもやらせてください」

あかり「あ、あかりもー」

ちなつ「レベルが2になりましたが・・・」

あかり「あー、りっちぃなくなっちゃったよ~、あかりだけレベル上げれなかった・・・」

結衣「偶然にも京子とちなつちゃんがりっちぃを同じだけ使ったな」

あかり「あかりのレベル1のままだよぉ・・・」

結衣「4階に行こう、先生が待ってるしさ」

今日はここまで

4階

西垣「じゃあクリエイトカントリーに行くぞ、ふすまに入れ」

ごらく部一同「分かりました」

西垣「あ、その前に行っておく、お前たちにTPというものが付いたぞ」

あかり「TP」

結衣「あ、TP知ってます。敵に攻撃を当てたり敵の攻撃でダメージを受けたりすると増えるものですね」

結衣「そしてTPが最大になると必殺技を撃てるようになります」

結衣「この世界にはMPというものがないから少し待てばまた魔法技を使えるというのがいい気がするんだが
   どう思う?京子、ちなつちゃん」

京子「おかげで炎も氷も雷も打ち放題だしいいね」

ちなつ「ですがそれを使った後再び使えるようになるまでの時間が短いとはいえ非常に長く感じます」

西垣「どんな必殺技なのかは実際に使って確かめてくれ」

西垣「あ、吉川にだけ技のヒントを教える、吉川のは敵ではなく味方にかけるものだ」

結衣「ちなつちゃんの必殺技も回復ですか?」

西垣「そういうことになる、しかも範囲内の味方を大きく回復してくれる優れ技だ」

京子「あとは敵にダメージを与える技だね」

西垣「そういうことになる、ピンチになったら使ってみてくれ、じゃ、出動だ」

京子「じゃ、いっくぜー!」

そしてクリエイトカントリーへ

あかり「そういえばてさぐり部のみんなどこにいるんだろう?」

ちなつ「心配ですね・・・」

結衣「先生はクリエイトカントリー内にいると言ってたけど大丈夫かなぁ・・・」

京子「わ、黄色い見回り鬼来た」

FB「」ビシ!

ビッ

FB「ぐわー!反撃された!」

あろまほっと「お前何してんだよ、そら!」

ボオン

あろまほっと「倒したぜ」

えおえお「あろま!油断するな!」

きっくん「たあ!たあ!」

きっくん「倒した」

あろまほっと「きっくんに助けられるなんて思わなかったぞ」

きっくん「おいおいおい、それはねえだろ~!?」

怪魔「グガア!」

FB「うわー!怪魔来た!」

あろまほっと「さあ行くぞ!って、俺任せにすんなー!!」

怪魔「グガア!!」

あろまほっと「しかも俺だけを狙ってやがる!」

あろまほっと「この!この!」

ビシイイッ

あろまほっと「倒したのか?今のは明らかに俺じゃねえぞ」

ねねし「おお、MSSPのみんな、無事で何よりだ」

FB「げ!ねねし、こんなところにまで現れたのか!?」

ねねし「あろま!あろまー!けがはなかったか!?」

あろまほっと「やめろー!来んじゃねえ~!」

ねねし「」ギュ~

あろまほっと「ぐあ~助けてくれ~!えおえお~!」

えおえお「やめろ~!俺のあろまに手を出すな~」

FB「そう言って体が震えてるぜ、えおえお」

えおえお「う、うるさいな」

ねねし「でも、今の俺にはFBがいる、俺って欲張りだな~」

FB「しまったー!」

きっくん「FBを取られてたまるか!」

あろまほっと「助けに行くぞ」

えおえお「俺らの恋敵・ねねし!FBから離れてもらうぞ」

FB「わあああっ!お前らまで~!」

FB「いってえよ!わちゃわちゃすんなって!」

結衣「・・・お前ら、行くぞ、BLなんか見てる場合じゃないぞ」

ちなつ「そうですね、見てられません」

あかり「待って、あの人たち放っておいて大丈夫なの?」

京子「止める価値もないって」

そして

あかり「あ、ぐっちさんと三浦さんとあいもさんが見回り鬼と戦ってる」

結衣「一緒に戦おう、ん?あっちから来る人って・・・」

ねねし「ふう、すっかり熱くなってしまったな、俺はホモじゃねえというのに何してたんだ俺・・・」

ちなつ「って、あの変態まだいたのですか!?」

京子「わ、本当だ」

あかり「けんかはもうやめたのかな?」

結衣「けんかというか恋の乱闘だ。BLは好かん」

ねねし「うお、向こうに敵がいっぱいいる、そこに可愛い子いるな、
     キンギン党は無法者の集団だ。きっと狙われるかもしれない、俺が守ろう」ダッ


ぐっち「わー、やばいな・・・」

三浦「俺、もうHPやばい・・・」

あいも「回復」

三浦「おい、自分だけ助かろうとしてんじゃねえって」

ねねし「加勢するぞ、お前らやられたらあの子たちまでやられるぞ!そんなことはさせん!!」

あいも「ねねしか、助かった」

三浦「ってか俺は全然助かってないって」

三浦「誰かー!ヒール!ヒール~!!」

ちなつ「もしかして誰かSOSの声をあげてる?助けに行きます!」

ちなつ「いきます!ヒールを、三浦にかけます!」

パアア

三浦「お、誰か回復させてくれた」

ぐっち「あ、ちなつちゃん、ちなつちゃんいて助かったで」

あいも「助かったな、三浦」

ねねし「下がってな、ヒーラーは特に狙われやすいし、ヒーラーには手出しさせない!」

ズバ!ズバ!ズバ!

ねねし「よし、一気に9体倒した。っと、」ヒョイ

ねねし「回避が遅れてたらくらってたな」

結衣「これじゃりっちぃを手に入れられないまま終わってしまう、私もいかないと・・・」

スパ!スパ!

ぐっち「結衣ちゃん」

あかり「この遠さならガードしても大丈夫かな?」

京子「一部の敵しか引き付けられてないぞ、よし、溜め技でファイア出そう」

ぐっち「お、この見回り鬼隙だらけや、チャンス!」

ビシ!

ぐっち「あと1発やな、それ!あー倒れへんかった・・・」

三浦「こっちの見回り鬼もどっかに行こうとしてるぞ、攻撃だ!」

三浦「やべ、仕留め損ねた・・・」

あいも「だああ!・・・さすがに一撃で倒すのは無理か・・・」

京子「よし、ファイヤー!」

京子「そしてアイス!」

京子「最後にサンダー!気分は魔女っ娘だーい!」

あかり「京子ちゃん、まだ敵がいるよ、あかりが倒すよ」

あかり「倒したよ」

ぐっち「あ、京子ちゃん、あかりちゃん」

ぐっち「もしかしてあかりちゃんがその盾で見回り鬼を引き付けてくれたんか?」

あかり「うん」

ぐっち「助かった。ありがとな」

ねねし「やっべ!油断した・・」

結衣「」ビシイ!

ねねし「・・・助けるつもりが助けられたな」

今日はここまで

結衣「」ズバ!バシイ!

結衣「スキル技はTPを上げやすいんだな、その分次撃つまでに時間がかかるが・・・」

ビッ、ビッ、ビッ

結衣「しまった!」

ねねし「あの野郎、この嬢ちゃんばっか狙ってやがる、後方撹乱と行くか」

ドガッ

ねねし「くそ、なかなか標的を変えねえ・・・」

結衣「ポーションを温存しておいてよかった、TPを効率よくためるためにあえて敵に攻撃されてみたが・・・
   万が一クリティカルヒットを受けたら倒れてしまうし、攻撃が来る前にポーションを使おう」

ちなつ「あっ、結衣先輩が危ない!結衣先輩!助けに行きます!」

あかり「ちなつちゃん、あかりも行くよ!」

京子「うお、結衣の奴見回り鬼に囲まれてんじゃん!」

結衣「見回り鬼が一斉に私を狙ってきたのか、チャンスだ!」

結衣「ひっさあつ!!」

ズバズバズバズバズバ!!

結衣「よし、全滅だ。でもりっちぃよりも素材を落とした敵の方が多かったな・・・」

ねねし「あの子俺と同じ戦闘スタイルか・・・」

ぐっち「結衣ちゃんは大したアタッカーや、回避ステップも結構上手やで」

三浦「でもこれからは異世界の人たちとどんどん協力していかないと
   俺達の身が持たねえよ、なんせ俺達だけじゃバランス悪すぎるしな」

ぐっち「実況者のほとんどがアタッカーやしな、回復アイテムの使いどころを間違えたら終わりやな」

ぐっち「異世界の子たちは4人以上でパーティー組んでるグループみんな
     役割がすべてそろっていてバランスいいで」

ぐっち「ごらく部とかてさぐり部とか、それぞれの役割をきちんとこなせているで。
     さっきのてさぐり部も息合ってないように見えてめっちゃいい連係プレーを見せてたよ」

あかり「ぐっちさん、今の話もう一度聞かせて、
     てさぐり部がどうかしたという話を聞いて聞きたいことがあるの」

ぐっち「ええよ、話してみて、あかりちゃん」

あかり「てさぐり部のみんなは今どこにいるの?」

京子「あかり!?」

結衣「突然そんなこと言っても知ってるわけが・・・」

ぐっち「近くにおるよ」

結衣・京子「え!?」

ちなつ「よかったですね、先生のことだから心配していました・・・
     先生は無事に彼女たちを送り届けられたのですね」

ぐっち「結愛ちゃん、陽菜ちゃん、葵ちゃん、心春ちゃんの事でしょ?
     僕、さっきあの子たち見たで、さっきまであっち側にいたけど今どこにいるんやろ?」

ぐっち「おるのかどうかまでは分からへん」

ぐっち「あと、話を変えるで、異世界から来た女の子たちの話やが」

あかり「?」

ぐっち「異世界から来た女の子の中で『あおい』という名前の子は二人おるんや、

     でもそっちのあおいとあっちのあおいは役割が違うし
     名前を呼ぶときのややこしさ以外は大丈夫やで」

ぐっち「オレンジ髪のピッグテールの方のあおいはレンジャーやけど

     青いパレットスーツの方のあおいはタンクや、
     あと、緑のパレットスーツの子、『おりゃあああ!!』『だああああ!!』
     って時の声が京子ちゃんに似てたよ」

京子「え!?私に!?」

ぐっち(京子ちゃんがシリアスに叫べばわかばちゃんの声に似せられるよ)

ドオオオオン!!

あかり「え!?何が起きたの!?」

ぐっち「あ、これはキンギン党の大襲撃とはちゃうな」

あかり「みんなでいこう、みんな一緒なら行っても大丈夫だよ」

結衣「こうなると京子よりもあかりの方が積極的だな」

あかり「手遅れになる前に早く行こうよ」

ぐっち「もしかしたら・・・行って確かめるで」

ねねし「一体なにがあったのだ?」

三浦「むしろキンギン党をほとんど全滅という轟音であってほしい」

あいも「変に楽観的だな」

三浦「お前もな」

そして

ドオオオオオオオオン!!!

ちなつ「す、すごい・・・」

結衣「いいなぁ・・・私もあんな風に見回り鬼を一網打尽に・・・」

京子「わーっ!結衣!ストップストップ!!」

結衣「京子さ、ミラクるんもこういう感じだろ?」

京子「私のミラクるんをそこまで残虐にしないでよ~!」

ぐっち「あ、思った通りや」

三浦「あ、あいつなら納得」

ニャル子「こういったものですね」

クー子「これこそ私のニャル子・・・」

ニャル子「あんたのものにはなりませんよ!」

珠緒「クトゥルフ大量ゲットだね」

クー子「633クトゥルフ荒稼ぎだな」

ぐっち「ニャル子ちゃん、クー子ちゃん、珠緒ちゃん」

ねねし「誰かと思えば後ろから這いより隊Gの3人か」

三浦「随分と派手に見回り鬼をぶちのめしたな・・・」

ニャル子「いやですよぉ、黄色い見回り鬼たちはこの町で好き放題に暴れまわっていやがりましたから
      私とクー子で・・・っと、今のは聞かなかったことにしてください。
      それで、懲らしめてやったんですよお」

クー子「ニャル子に好かれた・・・」

ニャル子「はぁ!?何勝手に決めてんですか!?」

珠緒「こういうやりとり『好き』のうちだね、
   だってそうでなきゃニャル子ちゃんもクー子ちゃんも全く相手にしないでしょ?」

ニャル子「あ、そういう手段があったのですか」

クー子「ニャル子、私は・・・私は・・・」

ニャル子「だーっ!!無視できないーっ!!」

ピンッ

ニャル子「むっ、敵の気配・・・まだ敵はいたのですね」

「グフフフフ」

ニャル子「こ、これは・・・」

京子「え?なんだよあれ・・・」

さまよう怪魔「グゥ~ッフフフフフ!」

ぐっち「怪魔や!!」

三浦「ついに本体が出てきたか!」

ねねし「見回り鬼もなしに来たか、たった一人で大胆な・・・」

あいも「いくぞ!この町を守るんだ!!」

ぐっち「いくで、実況者として異世界の子を危険にさらすわけにもいかへんな」

ぐっち・三浦・あいも・ねねし「だああああ!!!」

さまよう怪魔「グフフ、ムダなことを・・・」

ビシイイ!!

ぐっち・三浦・あいも・ねねし「ぐあああああ!!!」

ごらく部一同「!!!」

珠緒「みんな!!」

さまよう怪魔「お前なんかにキンギン党一の豪傑といわれた
         このさまよう怪魔様に勝てると思ったのかい~ん?」

ニャル子「あんたのような獣は倒し甲斐があります」

クー子「今度は私が相手だ」シュウウウウ

京子「こいつ姿を変えたぞ」

あかり「あかりたちも行こう、みんながやられてるのを見てるだけなんて嫌だよ!」

結衣「何か嫌な予感がする・・・」

あかり「ゆ、結衣ちゃん・・・?」

ニャル子・クー子「たああああ!!!」

ねねし「だ、ダメだ・・・!群がるな・・・!」

さまよう怪魔「」スッ

クー子「なに・・・!?」

ニャル子「私の攻撃を止めた?」

さまよう怪魔「グハハ!!人間どもよ!!己の未熟さを思い知れ!!」

ビシッ!バシッ!バガッ!!

ニャル子・クー子「きゃあああああ!!!」

ドシャア!

ニャル子「う・・・くっ・・・!」

クー子「ぐぅっ・・・!」シュッ

結衣「一瞬で変身を解かれた・・・待て、序盤でこれって・・・」

さまよう怪魔「次はお前がこうなる番だ!覚悟はいいかい~ん?」

珠緒「い、いや・・・来ないで・・・!」

ぐっち「た、珠緒ちゃん・・・はよ逃げてや・・・」

三浦「やっべ・・・体が動かねえ・・・」

ちなつ「大丈夫ですか!?ヒールを・・・」

結衣「ヒールは戦闘不能の人にはかけられないよ」

ちなつ「そ、そんな・・・結衣先輩がそんなことを・・・」

『これはやばいぞ、吉川、船見の言う通りだ。お前のヒールは戦闘不能になった人には効かん』

あかり「せ、先生・・・」

ちなつ「どうしたらいいのですか?」

あかり「あかり、みんなを助けたい」

拠点内

西垣「これはまずい、どこにでもふすまを出せない状態だ・・・これじゃあいつらを回収できない!」

りせ「・・・・・?」

西垣「分からないのか!?松本、この状態でふすまを出したら怪魔が入ってくる恐れがあるぞ」

りせ「・・・・・!」

西垣「奇跡が起きないものか・・・」


京子「こうなったら、アイス!!」

ピキィ

さまよう怪魔「蚊でも止まったのかい~ん?」

京子「げ!全然効いてねえ!!」

さまよう怪魔「よし、まずはお前から始末してやろう」

京子「やべえ!標的変えた!助けてー!」

さまよう怪魔「」ビシ

京子「があ!」

京子「でも助かったぜ、今のでTPが溜まったぜ。必殺!」

バシイイ!

結衣「京子の必殺技は単体技か・・・威力は高いがボス戦でしか役に立たなそうだな」

ちなつ「これって完璧にミラクるん・ドンキじゃないのですか?」

さまよう怪魔「今のは効いたがこれで勝利と思ってないのかい~ん?」

京子「!!」

さまよう怪魔「さらばだ!人間よ!!」

京子「わああ!」

あかり「京子ちゃん!!」ピッ

京子「うお、あかり、助かった・・・」

ちなつ「回復させるよ、あかりちゃん!」

京子「私にも回復~!」

ちなつ「いっぺんにはできませんってば!!」

結衣「まずい・・・序盤でこれって強制敗北イベントじゃないのか?」

さまよう怪魔「そうらあ!!」

ビシ!ビシ!バシイイ!

あかり「があああっ!・・・ぁぁ・・・・っ・・・」ドシャア

ちなつ「あ、あかりちゃん!!」

京子「おい結衣、あかりが倒れたというのに何してんだよ!?」

珠緒「そ、そんな・・・」

結衣「しかしあかりはレベル1なのによくここまで持ちこたえたな・・・」

結衣「これは強制敗北イベントだ・・・無理に応戦するな・・・」

京子「おい!結衣!何言ってんのか分かってんのか!?」

ちなつ「そんな!そんな弱気な結衣先輩なんて・・・
     ここまで弱気だなんて結衣先輩らしくありませんよ!!」

ちなつ「あかりちゃんをそのままにしておくのですか!?」

結衣「私達が強制的にに負けるようになってるんだ・・・
   でなきゃ詰みゲーだ。西垣先生がこんな詰みゲーを作るはずがない・・・」

ちなつ「そんな・・・そんなの・・・」

京子「もういい!!」ダッ

結衣「京子!このままじゃやられるぞ!」

ちなつ「私も行きます!見損ないました!結衣先輩」

さまよう怪魔「グハハ、絶望だ!絶望しろオ!人間どもオオ!!」

さまよう怪魔「この強さを見せれば絆を砕くなどたやすいことだ!」

ちなつ「京子先輩、回復させます」

京子「お、さんきゅ」

結衣「・・・・・」

結衣(あ、待て、よく考えたら・・・)

京子「たとえこの世が絶望に染まっても・・・」

ちなつ「私達は絶望しません!!」

さまよう怪魔「無駄な抵抗はやめろ!」

ゴオオオオ!

珠緒「・・・・・!」

珠緒「があっ!」

京子「えっと、珠緒ちゃんだったっけ?どうして・・・?」

珠緒「私も・・・みんなのために・・・なりたくて・・・」

さまよう怪魔「グフフ、ま~た一人始末したぞ~」

京子「くっ・・・」

さまよう怪魔「ここに群がってもよいのかい~ん?」

ちなつ「・・・!」

さまよう怪魔「まとめて始末してやる!!」

京子・ちなつ「!!!」

結衣「」ダッ!ガキン!

さまよう怪魔「ふん、攻撃を止めたくらいでいい気になるな」

京子「結衣・・・」

ちなつ「やっぱり結衣先輩はそうだと信じていました」

結衣「いい気になどなってない」

さまよう怪魔「だったら今すぐに無駄な抵抗をやめろ、
         実況ワールドはキンギン党のものになるのだ!」

結衣「無駄な抵抗だというのは分かってる、でも私はすぐには倒れない、
   お前に私を倒せるのが容易だとしてもな!!」

京子「何気に強気な弱気発言・・・」

ちなつ「倒せるのが容易って・・・」

結衣「京子、ちなつちゃん、よく考えたらこれはしばらく持ちこたえれば
   イベントにより勝利扱いになるパターンだ。とにかく攻撃を受けないようにしろ」

ちなつ「そうだといいのですが・・・」

京子「結構都合のいいパターンを考えますな」

結衣「お前が言うな」

さまよう怪魔「ガタガタ言ってる場合かい~ん?」

シュッ

結衣「」ヒョイ、バシ!

さまよう怪魔「蚊に刺された程度だ」

さまよう怪魔「愚かな・・・」

ビシ!ビシ!バシイイ!

結衣「し、しまった!これじゃ京子とちなつちゃんも攻撃範囲内に入ってしまう・・・」

結衣「わあああ!!」

京子「ぐぎゃああ!!」

ちなつ「きゃあああ!!」

結衣「くっ、あと1発くらったら・・・」

あかり「み・・・みんな・・・」

ピピー!

京子「この笛の音は・・・」

ちなつ「敵がまた来たのですか!?」

結衣「こんな時に・・・!」

あかり「待って・・・あの見回り鬼たち・・・」

京子「あっ!」

京子「この見回り鬼は私達の味方じゃん」

ちなつ「助かったのですね」

結衣「これは妖怪が妖怪を倒すパターンだな」

緑見回り鬼1・2・3「」ピピー!

さまよう怪魔「む?増援か?烏合の衆だ。一人残らず全滅だ!」

ビシイイイ!!

メラメライオン「オレ達の仲間がそう簡単にやられてたまるか!!」

さまよう怪魔「グフフ、愚かなことを・・・」

メラメライオン「さまよう怪魔はオレが倒す!!」

さまよう怪魔「ふん、妖怪が我らに逆らうのかい~ん?」

メラメライオン「いくぜ!!」

さまよう怪魔「ムダなことを」

メラメライオン「メラメラ~~~!!!」

メラメライオン「正拳バーニング!!!」

ボオオオオオオ!!!

さまよう怪魔「グフフ~~・・・」ボオン

京子「す、すげえ・・・」

結衣「私達が太刀打ちできなかったあの怪魔をたったの一撃で・・・
   まあイベント的にはこうなったのだろうが・・・」

あかり「メラメライオン・・・ありがとう・・・」

ブリー隊長「」ボン

メラメライオン「ブリー隊長、お前も来たか」

ジバニャン「」ボン

ジバニャン「ブリー隊長はすごいニャン、オレっち、やられそうになったことがあったニャン、
       ニャのに苦戦も全くしないでうらやましいニャン」

ジバニャン「でもどっちみちオレっち達の勝利ニャン」

ブリー隊長「これは・・・もう少し遅かったら実況者と異世界の人たちを守れなかったな。
       もしそうなったらオレが怪魔を5体倒した意味がなくなる・・・」

メラメライオン「守れなかったなって・・・こいつらほとんど倒れているんだが?」

ジバニャン「結局間に合わなかったんだニャン・・・」

ブリー隊長「いいや、よく見ろ、あいつらまだ息があるぞ」

あかり「あ、ジバニャン・・・ブリー隊長」

ジバニャン「あかりちゃん・・・大丈夫かニャン!?」

あかり「う、うん・・・あかりは大丈夫だよ」

ブリー隊長「お前なかなかガッツがあるな」

あかり「うん、ありがとう・・・」

ぐっち「メラメライオン、僕も君の戦い見てたよ」

三浦「俺は見てない・・・今意識を取り戻したばかりだから・・・」

あいも「もう戦いは終わったのか・・・」

珠緒「そうだと・・・いいけど・・・」

ねねし「って、お前、無理して立とうとするな」

珠緒「大丈夫、あたし、もうピンピンしてるから」

ねねし「でも俺は心配だ・・・」

珠緒「あたしはニャル子ちゃんとクー子ちゃんが心配になって・・・」

ニャル子「・・・っ・・・」

クー子「無事・・・だったか・・・」

珠緒「ニャル子ちゃん!クー子ちゃん!」

ニャル子「珠緒さん・・・」

クー子「珠緒・・・ニャル子・・・ごめん・・・」

珠緒「いいのいいの、相手が相手だったんだし・・・」

茶色見回り鬼「」ピピー!

ジバニャン「ニャニャ!?」

クー子「まだ敵がいたのか!?」

ブリー隊長「いいや、あれは・・・」

ジバニャン「よく見たらじんめん犬の家来の鬼だニャン」

茶色見回り鬼「ジバニャンはいますか!?」

ジバニャン「ここにいるニャン」

茶色見回り鬼「実は・・・」かくかくしかじか

ジバニャン「大変だニャン!!急いでいくニャン!!」

メラメライオン「オレ達は休みなしだがそんなの関係ねえ!!」

ブリー隊長「ガッツで命尽きるまで戦い続けるぜ!ビクトリアーン!!」

ジバニャン・メラメライオン・ブリー隊長「」ボン

緑見回り鬼一同「」ボン

あかり「妖怪さん・・・ありがとう・・・」

シュッ

ちなつ「ふすまが出てきましたね」

ぐっち「あ、このふすま、君たちの他にもふすまを使って出動したり帰還したりしてる人がいたで」

あかり「ええっ!?」

ぐっち「次に敵と戦うときに彼女たちに会いそうな気がするで」

珠緒「これがどこにでもふすまだね、どこにでも行けるというあれだね」

ニャル子「これ完全になんたらドアのパクリですよね!?」

ちなつ(ニャル子とやら私と同じこと言った・・・)

『お前たち、敵が来ないうちにいったん戻れ』

結衣「・・・そうする」

ぐっち「みんな、また会おうね」

三浦「君達とはまた会いそうだよ」

ねねし「さて、俺は宿に泊まろう」

京子「さて、私達も戻ろう」

ちなつ「一時はどうなるのかと思いました・・・」

京子「全くその通りだよ~」

あかり「みんな、また会おうね、じゃ」

拠点内

西垣「お前達、無事だったか、事なきことを得たな」

りせ「・・・・・」

西垣「松本もお前達を心配してたらしい、
   どうすることもできずで私達もどうなるのかと思った」

京子「今回ばかりは生きた心地もしなかったよ・・・必殺技も効かなかったし・・・」

結衣「ボーナスりっちぃを得られた分だけマシだったけど・・・」

今日はここまで

あかり「あ、会長が持ってる時計、かわいいね」

りせ「・・・・・」

西垣「あ、思い出した。また来客が来たみたいだ。今は3階にいるぞ、今回は人間ではなく動物だ。
   言葉を話す動物も面白くて好きだな、白と黄土色の2匹の犬と1匹の青いネズミがいるぞ」

西垣「犬は妖魔界から来てネズミはこの実況ワールドで最も広い街、オトゲイムー街から来た。
   ちなみにドリームフェスティバルはそこで開催されるぞ、いつ開催されるのかはまだわからない、
   だがまだまだ先であることは確かだ。しかしドリームフェスティバルは
   オトゲームー街のそれぞれの区域で行われる、結構長いフェスティバルになるな、
   なんせ何回かに分けて開催されるわけだからな」

ちなつ「結構過酷ですね・・・」

京子「おとゲまち?」

結衣「オトゲームー街だよ」

西垣「今はまだふすまでお前たちをそこには行かせられないな、
   その街にはたくさんの区がある。エクラール区、ヴォルツァック区、ドドンガドン区、
   チュニズン区、マイママイ区、キューブエール区、グラヴィーティ区、コンピュラ区、
   グヴコスター区、D・カクメイ区、T・ブースト区、ストリマニドライブ区、μ・ゼット区
   エボリュートA区といっぱいある。あの街では実況者や異世界の人たちの噂が
   風のように広まる。もしかしたら少し活躍すれば有名人になれるチャンスかもしれないな」

京子「おお~、めちゃくちゃやる気が出てきたぜ!異世界の英雄になるチャンスだ!」

結衣「私は名誉なんてどうでもいい・・・」

西垣「だがそれぞれの区域の人たちによって実況者や異世界の人たちの価値観が違う、
   場合によっては歓迎されない可能性もあるな」

京子「ええ~!?」

結衣「駆け出しの勇者はそうだって・・・知らない街で噂になっても歓迎はされないよ」

あかり「あ、そうだ。そのネズミさんはどの区域に住んでいるのかな?」

西垣「ヴォルツァック区に住んでるぞ、ちなみに松本が持ってるこの時計は彼からもらった」

りせ「・・・・・」

西垣「結構かわいくて気に入ってる様子だな」

ちなつ「3階に行ってもいいですか?」

西垣「かまわんさ、今日の出動はここまでだ。今日は休め」

3階

あかり「あ、動物さんたちいた」

コマさん「ズ、ズラ?」

コマじろう「あ、お邪魔してますズラ」

パステルくん「あ、そうだ。クリエイトカントリーに戻らないと」

あかり「みんな、お名前教えて、あかり、狛犬さんとネズミさんとお友達になりたい」

コマさん「オラはコマさんズラ」

コマじろう「オラはコマさんの弟のコマじろうズラ」

パステルくん「ぼくはパステルくん、よろしくね、あ、もしかしたら君達実況者かな?」

あかり「ううん、私達はこの世界の人じゃないの」

パステルくん「あ、もしかして異世界からこの世界に来た人の一人なのかな?
         女の子たちが異次元から落ちてくるという現象がこの前まであったんだよ」

あかり「パステルくんは知っていたんだね、あかり達のこと」

ちなつ「先生の言ってたオトゲイムー街の人たちには噂が風のように広まるんですね」

京子「西垣ちゃんの言ったとおりだな、よーし、ごらく部の名をこの世界に広めるぞー!」

パステルくん「ごらく部?あ、スミスの言ってたあの4人組・・・って、君たちの事じゃん」

コマさん「もんげーっ」

あかり「スミス?」

パステルくん「ぼくと同じくオトゲイムー街に住んでる六角形顔の紳士だよ。
         戦うのは苦手だけどやることはやるよ」

コマさん「オラも戦うのは苦手ズラ・・・」

コマじろう「兄ちゃんはそれでもいざというときはめげずに頑張ってるズラ」

パステルくん「僕の住んでる街の名前はオトゲイムー街、オトゲームー街と間違われやすいけど
         オトゲイムー街だよ。あ、もうすぐ出かけないと」

ちなつ「あ、そしたら先生にふすまを出させてもらって・・・」

パステルくん「先生!?あの人君たちの先生だったんだ・・・」

京子「西垣ちゃんは担任の先生ではないけどね」

パステルくん「でも大丈夫だよ、ここからクリエイトカントリーへの道のりは分かるから」

京子「そうなの?」

パステルくん「じゃあまたね、君達とはまた会いそうだよ」

あかり「パステルくん、また会おうね」

コマさん「オラ達も行くズラ」

コマじろう「お邪魔させてありがとうズラ」

京子「どうもどうも」

結衣「いや、お邪魔させたのは西垣先生だから・・・」

コマさん・コマじろう「」ボン

京子「うわ、消えた・・・あいつら妖怪だったのかよ・・・」

結衣「パステルくんは妖怪じゃないぞ、瞬間移動はできなかったし・・・」

あかり「みんな可愛かったね」

ちなつ「そうだね、でもコマさんとコマじろうがボンと消えた時は驚きました」

結衣「あ、そうだ、2階へ行こう、素材は温存しておいてレベルアップだ」

結衣「あかり以外はレベルを上げるの1つだけにしておこうよ」

京子「そろそろあかりにもレベルアップさせたいしな」

ちなつ「3度目の正直でいきますよ」

あかり「うん、お願い」

2階

京子「レベルアップ完了、4になったぜ」

ちなつ「私もです」

結衣「りっちぃの調整にも慣れてきた、私はレベル7になったぞ」

京子「あとは全部あかりでいいよ、今まで一度もレベルアップマシーンに触れてないでしょ?」

あかり「京子ちゃん、ありがとう・・・」

あかり「いくよ」

そして

あかり「一気にレベルが5になったよ」

京子「あ、なんだかお腹がすいてきた・・・」

結衣「じゃあ1階に行くよ」

1階

あかり「あ、夕飯ができている」

西垣「お前達、ちょうどいいところに来た。ちょうどみんなで
   家族のようにご飯を食べないかと思っていたところだ」

京子「いいねいいね」

西垣「コマさんもコマじろうもパステルくんもここで何か食べておけばよかったものを・・・」

西垣「まああいつら旅人のようだしどこかで食べていくんだろ」

りせ「・・・・・」

京子「よーし、食べよう食べよう」

結衣「こら、京子」

そして

京子「ごっちそうさま~」

結衣「あ、後片付けは私がやります」

西垣「船見、そうしてくれ、助かった。これで情報を集める時間が増える」

西垣(早くどこにでもふすまで移動できる場所を増やさないとな)

西垣(キンギン党の動きも気になるしな、しかし、何か嫌な予感が・・・)

西垣(この世の乱れは政府にあるとはいうが・・・
   その乱れも妖怪のせいなのか?妖怪が政府を操っているというのか?)

西垣(あいつらは自分の意にそぐわない奴をことごとく裁く・・・
   出る杭を打たれないようにしないとな、今度の戦いは用心させなきゃな・・・)

西垣「この世の乱れは政府に・・・」

結衣「ん?西垣先生何か言ったかな?」

結衣「確か政府がどうのこうのとか言って4階に行ったな・・・」

結衣「RPGの世界の政府って・・・大抵ダメダメなんだよな」

結衣「悪い大臣の言いなりになったり主人公が所属するパーティーなしだと
   賊程度の相手にすら勝てないというのが目立つ・・・」

結衣「政府が率いる討伐隊をあてにしてはいけないな・・・
   もししっかりとした軍隊だったら・・・
   いいや、それは主役の出番を奪うという理由でRPG制作界ではタブーとなってるはずだ」

結衣「所詮RPGの世界の人たちは皆引き立て役だ・・・」

結衣「でなきゃ主人公よりもそうでない奴の方が全体的に目立ってしまい
   主人公がダメダメに見える、こんなダメな主人公じゃ嫌だな・・・」

結衣「」どうのこうのどうのこうの

結衣「・・・・・」

結衣「さて、後片付けも終わったし3階に行こう」

3階

京子「お、結衣、ちょうどいいとこに」

結衣「なんだ?」

京子「私達、ドリームフェスティバルに出るんだし、ダンスの練習しようよ」

結衣「だな」

ちなつ「そうですね、私達、アイドルと勇者の両方をやることになりましたしね」

あかり「えっと、振りは確か・・・」

京子「まずちょっとずつやってみよう」

結衣「京子にしては懸命だが京子のことだからちょっとすぎるんじゃないのか?」

京子「そうじゃないもん!ちゃんと考えてるんだからね!?」

ちなつ「説得力がないです・・・」

そんでもって練習開始

ごらく部一同「♪ゆ、りゆ、ら、ら・・・」

ちなつ「」パンパン!

ちなつ「京子先輩、振り向くタイミング私に合わせてください」

京子「早すぎた?」

ちなつ「走ってました」

京子「じゃ、テイク2」

♪ゆ、りゆ、ら、ら、ら、らゆるゆり

ちなつ(今度はそろいましたね)

♪ゆ、りゆ、ら、ら、ら、らゆるゆり

結衣(私とあかりもバッチリだな)

♪ゆ、りゆ、ら、ら

ゴッチーン

京子・あかり「いった~い!」

京子「あかりに気づかなかったー」

あかり「京子ちゃんひどいよ~」

結衣「またやり直しか・・・」

ちなつ「なかなか次にいけませんね・・・」

そしてテイク3もゆりゆららららゆるゆりの3フレーズ目で・・・

結衣「」パンパン!

結衣「あかり、距離を置きすぎだよ」

あかり「だってさっきみたいにぶつかったら・・・」

結衣「それは分かるけど・・・」

ちなつ「京子先輩のせいですけどね」

京子「今度はちゃんと周りを見るって」

テイク4

結衣「」フミっ

あかり「いたいっ!」

あかり「結衣ちゃん、あかりの足踏んだよ」

結衣「あ、ごめん・・・」

あかり「もう、場所を入れ替えるところが怖いよ~」

テイク5

ちなつ「いたっ」

京子「」ズデーン

京子「いった~い!誰かに足かけられた~!」

ちなつ「もしかして私ですか?」

京子「ち~な~ちゅ~!」

結衣「全然先に進めそうにもないな・・・」

テイク6

♪ゆ、りゆ、ら、ら、ら、らゆるゆり大事件

あかり(やったあ)

ちなつ(やっと最初のところをクリアしました)

結衣(やっと次にいける・・・)

京子(よし、ここは盛大に・・・)

京子「よっしゃ行くぞー!!」

西垣「お、お前達楽しそうだな、みんなで楽しく歌い踊ってさ」

京子「に、西垣ちゃん!?」

あかり「ええ!?あ~もう!」

結衣「結局やり直しじゃないですか!」

ちなつ「先生!今私達ダンスの練習中だったんです!急に話しかけないでください!」

西垣「それは悪かった。ドリームフェスティバルに向けての練習だな、
   私は今から松本と風呂に入るところだった。邪魔してすまん」

ちなつ「空気を読んでください!」

京子「ちぇ~・・・最初からやり直そう」

今日はここまで

翌日

結衣(昨日は何とか1フレーズ通せたな・・・)

あかり・ちなつ・京子「」💤

結衣「1階に行って朝ごはんの支度でもするか」

30分後の1階

京子「あ、結衣、おっはよ~」

ちなつ「結衣先輩、すでに朝ごはん作ってくれてたのですね」

あかり「先生と会長のは?」

結衣「たぶん自分達で食料調達してると思うよ、だから作らなかった」

京子「よーし、食べるぞ」

ちなつ「京子先輩は気が早いですね・・・」

しばらくして

西垣「あ、お前達、もう朝食食べたのか、いや~近くの街行ったら
   食料が切れててさ、まあ今ある分でも2日は持つけど・・・」

西垣「これで分かったことがある、
   キンギン党が実況ワールド中のほぼすべてを奪いつくしているんだ。
   中には奴らに根こそぎ奪われた店もあるらしい。」

あかり「ええっ!?」

ちなつ「キンギン党の悪行が一段と激しくなっていますね」

結衣「これは捨ててはおけない状況だな」

京子「よーし、後の異世界の救世主、ごらく部に任せろー」

西垣「よし、だが準備には少しかかる、ここで少し待ってくれ、
   準備ができたら呼ぶぞ、今回は新たな場所に行ってもらう」

京子「新ステージ?」

結衣「そのようだな、だが今のままじゃすごく不安だ・・・」

京子「そんな時だからこそみんながいるんでしょ」

結衣「先生のふすまで行ける場所が増えれば増えるほどそれだけ敵が手ごわくなる。
   だからまだこれ以上面を増やさないでほしいと今は思う、
   今から行く場所か次の場所で状態異常かけてくる敵も来るだろうし・・・
   今の状態じゃ確実に詰むことだけは目に見えてるしな・・・」

京子「全くも~、結衣は心配性なんだから・・・」

結衣「先生に呼ばれる前に皿洗い手伝って」

あかり・ちなつ「うん」

京子「話聞いてねー」

そして

あかり「片付いたね」

ちなつ「では、4階に行きましょうか」

結衣「呼び出しが来る前に行こう」

京子「どんな場所なのか楽しみ~」

結衣「お前この調子で大丈夫か・・・?」

4階

西垣「お、早かったな、こっちも今出動準備を完了させたところだ」

あかり「早くしよう、キンギン党を止めないと・・・」

京子「西垣ちゃん、今日はどこに出動させるの?」

西垣「今回はワーキン街という町に行ってもらう、
   クリエイトカントリーよりは広くないが
   ここでもキンギン党による被害が多数ある。
   もしかしたら今日中ずっとワーキン街に出動してもらうことになりそうだな」

西垣「もちろん何回かここに戻ってもらうけどな」

ごらく部一同「はい」

西垣「では、出動だ」

京子「では、行ってきます」

シュッ

西垣「頼んだぞ」

ワーキン街入口

京子「ここがワーキン街か」

ワーワーワー!

結衣「見ろ!争いが起きてるぞ」

ちなつ「見回り鬼同士が争ってますね」

あかり「茶色の見回り鬼は味方の見回り鬼なんじゃないの?」

結衣「そうだった!あいつら黄色い見回り鬼相手に押されてる!」

京子「助けに行こう!」

ズバ!バシイ!

京子「え?」

結衣「何があった?」

ちなつ「黄色い見回り鬼が一斉にやられましたが・・・」

あかり「茶色い見回り鬼さんは助かったのかな?」

あかり「あ、誰かいる、実況者かな?」

結衣「実況者だろ、戦ってるんだし」


キヨ「フジ、ヒラ、こーすけ、ここにもキンギン党が出てきたか・・・」

フジ「だが何人来ようが返り討ちだ!」

こーすけ「最終兵器たる俺達の気合の戦闘ぶりを見せてやる!」

ヒラ「キヨ、戦ってるのは俺達だけじゃないだろ?」

キヨ「ああ、リプトンプラスやせらみかるもいる。ヒラノ課長はワーキン街の中で
   最もここから遠いとこにいるから合流は無理だな」

せらみかる「やあ、呼んだか?最終兵器俺達のみんな、そっちはどうだ?」

キヨ「ああ、たった今このあたりのキンギン党の手下を全滅させた」

せらみかる「ははは、俺のほうが早かったな。俺はあっちの黄色い見回り鬼を
       お前達よりも一足先に全滅させたぜ」

こーすけ「さすがせらみかる・・・」

せらみかる「実は俺、お前たちの戦いを最後のとこだけ見ることができたぜ、
       今では空白となっている伝説かつ最強の実況者に近いグループの一人でもある
       お前達らしい戦いだったな」

ヒラ「こんな俺達をそういうのならお前も伝説になれるんじゃないのか?ヒラノ課長もだが・・・」

キヨ「でもせらみかるもヒラノ課長もこの前腕試しでレトルトに負けてたぜ」

こーすけ「それお前もだろ。僕らも負けたんだからね?」

スタスタスタスタスタ・・・

あかり「行っちゃった・・・」

結衣「私達もワーキン街に入るぞ」

京子「町中探検したいな」

ちなつ「この町が危ないというのに何言ってるんですか!?」

結衣「早く敵を見つけよう、あいつらよりも多くのりっちぃを集めるぞ」

京子「結衣は闘志に火がつくとこうだよな・・・」

少しした後で

あかり「あ、ジバニャンいる。メラメライオンとブリー隊長もいるよ」

あかり「近くへ行ってみよう」

ちなつ「あかりちゃん何気に乗り気だね・・・」

結衣「あかりはすっかりこの世界の妖怪に興味津々だな」

京子「行ってみるか」

今日はここまでにします

そしてワーキン街に入り

あかり「あ、茶色い見回り鬼がいっぱいいる」

ちなつ「楽しそうにお茶していますね」

ワーワーワー

京子「にぎやかだな、まるで宴会だよ」

結衣「ここの見回り鬼は随分とだらけてるな」

結衣「身形だけが立派な見回り鬼の集団だよ」

結衣「建て前だけは勇ましくても結局は他力本願になるんだよ」

結衣(まあそうでなきゃ私達が経験を積むのにとても邪魔なんだけど・・・)

結衣「RPGの世界の人というのは本当に人任せだしさ」

あかり「あの鬼達楽しそう、あかりも混ざりたい・・・」

あかり「あ、ジバニャン達いた」

ちなつ「犬と会話してますね」

京子「あの犬、メガネをかけてるぞ」

結衣「もしかしてあの犬、人面犬じゃないのか?」

ちなつ「人面犬ってあの・・・?いやああ!!結衣せんぱ~い!!」ダキッ

結衣「ちょっと、ちなつちゃん・・・」

京子「人面犬か~、面白そうだな」

京子(でも噛まれたりしたらどうしよう・・・)

結衣「京子、面白そうとか言っておいて結構ビビってるぞ」

京子「な、な、な、なんだよ~」

結衣「人面犬を怒らせるようなことはやめろよ、じゃあ行ってみるか」

あかり「うん」

そして

ジバニャン「オレっちに人生の何たるかを教えてくれたことには感謝してるニャン」

ジバニャン「じんめん犬がいなかったら人生なめていたのかもしれなかったニャン」

じんめん犬「そうゆう人たちが人生に痛い目を見ることになるのです!
       私なんてそうじゃなくても不幸な毎日なのです。チックショー!」

ブリー隊長「そういってる割には大した根性じゃねえか、
       ジバニャン、お前はこれからもじんめん犬のしぶとさを手本にしろ」

メラメライオン「人生にめげても生きるというその心意気、尊敬するぜ」

ジバニャン「オレっちも自分との戦いに勝ってみせるニャン!」

じんめん犬「自分との戦いには負けたっていいのです。
       何より大事なのは戦うこと自体ですから。
       でも最近の奴と来たら自分との戦いそのものを避けてばかりなんです」

じんめん犬「負けてもいいのに、負けても恥じゃないのにそれがなんで恥なのですか~!!」

メラメライオン「その通りだ!自分と向き合えねえ奴はそこがダメなところなんだ!」

ブリー隊長「負けると決まったわけでもねえのに戦いを避ける奴らが気に入らないな」

ブリー隊長「負けたからってだからなんだ!変われなかったとしても
       何一つ変われなかったというのは聞き捨てなんねえな」

ブリー隊長「進むのはほんの一歩だけでもいい、
       それだけでも自分と戦う勇気を持てたという証だ!」

ジバニャン「さあ!キンギン党を倒しに行くニャン!」

じんめん犬「さあ、みなさん、出撃です!!」

茶色見回り鬼1「だる・・・」

茶色見回り鬼2「おにぎり・・・」

茶色見回り鬼3「スタミナム・・・」

茶色見回り鬼4「ヨキシマムゴッド・・・」

茶色見回り鬼5「女・・・」

緑見回り鬼1「あいつら見てると我らまで・・・」

緑見回り鬼2「戦うことに意義をなくしそうだ・・・」

メラメライオン「おまえら!!余計なことを考えるな!!」

緑見回り鬼一同「は、はい!!」

じんめん犬「キンギン党を倒して実況ワールドと妖魔界を救うのです!!何としても勝ちましょう!」

茶色見回り鬼「そんなこと言われてもなぁ・・・
        ま、戦えと言われたら戦いますが・・・」

じんめん犬「チックショー!!」

京子「うわ~、こいつらあてにならなそう・・・」

ちなつ「それでよく兵隊とかになれたものですね・・・」

あかり「さっきまで楽しそうにしてたのに
    出撃命令が来た途端に場の雰囲気が一転したね」

結衣「人も妖怪も見かけによらずだよ」

京子「こいつら見た目だけだよ」

ちなつ「外見は強そうでも中身は全然ダメですね」

結衣「っと、声が大きいぞ、あの人面犬に今の私達の話を聞かれたら・・・」

ちなつ「ひ、ひいい・・・」

結衣「怒って噛みつかれでもしたら私達は犬にされてしまうぞ」

あかり「そ、そんなのいやだよ・・・」

京子「人面犬さん、今の話聞いてても怒らないで・・・」

結衣(まずは適当に戦わせておいてそれから動くか、
   ああいう奴は都合よく手柄を横取りしたりするはずだ・・・)

結衣(どうせ不利になっただけで逃げだすだろうしその時こそ私の出番だな)

結衣(とはいえあいつらに敵は倒させない)

あかり「みんな、人面犬達を追いかけよう」

結衣「あ、そうだった」

今日はここまで

そして

あかり「あ、見つけたよ」

茶色見回り鬼1「ひっ、ひいいい」

茶色見回り鬼2「うわああ」

じんめん犬「こらー!逃げるんじゃなあああい!!」

メラメライオン(あいつら~~!)

ジバニャン「オレっち達とはえらい違いだニャン・・・」

ブリー隊長「よーし、ここはオレ達にまかせろ!」

ジバニャン「突撃だニャン!」

メラメライオン「よっしゃああ!!」

京子「茶色い見回り鬼何もしてねえじゃん」

ちなつ「ほとんど逃げてばかりですね」

結衣「緑の見回り鬼の方が見回り鬼に向いてるぞ」

『お前達!側面から敵が来てるぞ』

京子「え?うわ、本当だ!」

結衣「迎え撃つぞ」

ビッ、ビッ

京子「うわー!ダメージを受けた!」

結衣「技の硬直に付け込まれないようにしてよ」

結衣「」ズバ!ズバ!ズバ!

結衣「ちっ、1匹討ち漏らしたか・・・」

ドガッ

結衣「反撃されたか・・・でもこれなら6発までくらっても大丈夫だな」

京子「」サッ

結衣「おい京子!」

ちなつ「京子先輩、なに逃げてるんですか!?」

京子「」タタタ

京子「よし、アイテムゲット」

結衣「アイテム拾いは敵を全滅させてからにしろよ・・・」

ビッ、ビッ、ビッ

あかり「この盾でみんなを守らなきゃ・・・」

ドガ、ドガ

あかり「まだ・・・まだ耐えられる・・・」

京子「よーし、敵があかりに気を取られてる間に不意打ちするか」

ちなつ「ちょっと!?」

結衣「だな、勝負は勝てばいい」

ちなつ「だよね」

京子「ちなつちゃん切り替え早いな~」

京子「よーし、いくぞー」

あかり「あ、TPがいっぱいになってる、いくよ!ひっさあつ!!」

パアアアア

あかり「よし、悪い敵はみんな倒したよ」

京子「なんだよ~、せっかくいいとこ見せようとしてたのに・・・」

結衣「あかりも私と同じく全体技か、
   敵全員が群がってたのが幸いしたな、おかげで一人残らず倒せたんだな」

結衣「お、今回は敵全員がりっちぃを落としたんだな」

京子「97りっちぃゲット」

ちなつ「あ、向こうにもアイテムが落ちてます」

あかり「あかりはもう持てないよ」

ちなつ「私も持てません。あ、あかりちゃん、回復させてあげる」

京子「あ~私も~」

結衣「お前はまだいいだろ、私もだけど」

京子「じゃあ私がアイテムゲットだね」

結衣「このアイテムは防御力を一時的に上げるけど・・・
   被ダメージ率はごくわずかしか下がらないしスルーだな」

あかり「あ、そうだ。ジバニャンと合流しよう」

ちなつ「そうですね、ジバニャン達の様子も気になります」

京子「進んでみよう」

結衣「うわ、まだ敵がいた!」

結衣「げ!ホーネットがいる」

あかり「大きなハチさんだあ」

ビュシュッ!

結衣「しまったあ!」

結衣「ぐぅ・・・毒状態になってしまった・・・」

京子「早く倒さないと、ファイヤー!」

ボオ!

あかり「早くしないと、ハチさん、あかりのお友達に手を出すなら許さないよ」

バン!

あかり「倒したよ」

結衣「よし、助かった・・・でも・・・まだ毒が・・・」

ちなつ「結衣先輩、解毒の魔法を使います」

パアア

結衣「助かったよ」

ちなつ「回復もさせます」

結衣「ありがとう」

京子「9りっちぃゲット」

あかり「今度こそジバニャン達と合流するよ」

結衣「ホーネットもう来ませんように・・・」

結衣(状態異常をかけてくる敵はもうこりごりだ・・・)

京子「あ、あれジバニャンだよな?」


ジバニャン「ニャニャニャ~!!」

黄色見回り鬼「」ピピー!


ちなつ「追いかけられています!」

あかり「大変!助けに行かなきゃ!!」

結衣「行こう!」

京子「人助けは英雄の基本!」

すると・・・

あかり「あ・・・」

ちなつ「黄色い見回り鬼が全滅ですね・・・」

京子「誰かがジバニャンを助けてくれたんだな」

結衣「よかったな、ところであの4人組は実況者かな?
   それとも私達と同じく異世界の人かな?」

あかね「何とか間に合ったね」

あおい「でもキンギン党はまだいるよ。だからまだ気を抜けない状況なの」

わかば「でもやっぱり可愛い子猫を助けた後はすごく気持ちがいいわ」

わかば「あかねちゃんもあおいちゃんも『大丈夫だった?』と声かけてみてよ」

わかば「ほら、ひまわりちゃんも」

ひまわり「わかばの言う通りこのネコ可愛い」

ちなつ(ええ?あの赤い服の子・・・あかりちゃんのお姉ちゃんと同じ名前・・・

     あの青いのがあおいだってことはもうぐっちさんから聞いたから分かるけど・・・
     確かにこの世界に来た女の子たちの中に『あおい』という名前の子は2人いたのね)

京子「ちぇ、人違いか・・・ひまっちゃんいるのかと思ったら
   黄色い服の子だったのかよ・・・でもこうしてみるとひまっちゃんだよな」

京子(元の世界のひまっちゃんと同じく『おっぱいちゃん』と呼んでみようかな?)

京子「あの子たち私達と同じく異世界から来た人だよ」


ひまわり「一応77オペレを入手ね」


京子「ほら異世界から来た人たちだ」

結衣「金貨の単位が違ってたしな」
   

わかば「ネコさん、大丈夫?けがはない?」

ジバニャン「けがはないニャン、でも、オレっち、逃げたふりをしてただけニャン」


あかり「え!?」

結衣「あれは作戦だったのか・・・」

京子「だまされた~」

ちなつ「だまされたはあの人たちもじゃないのですか?」

あかり「あ、でもジバニャンがもし本当に危なかったら・・・」

京子「それはそうだけどさ」


わかば「え?そうなの?」

あかね「でもキンギン党は私達の敵でもあるし
     私達自身で倒さなきゃ、でも妖怪達とも協力するよ」

ひまわり(博士も『妖怪や実況者とも協力しろ』と言ってた・・・)

ジバニャン「みんな、その気持ち、受け取るニャン、ありがとうニャン」

ジバニャン「あ、みんな、出てきてもいいニャン」

ガサ

メラメライオン「ちぇ~、せっかく敵が網の中に入ったと思ったのによ」

ブリー隊長「勝ち戦のあとは油断しがちだ。お前らもキンギン党の顔を見ただろう?
       勝ち戦に驕るような顔をしてた。お前らも勝ちに驕るなよ!
       そうなると敵の罠にもかかりやすくなる。戦は力だけで勝てるものじゃないぞ」

緑見回り鬼一同「はっ」

じんめん犬「とにかく勝てましたね」

ジバニャン「作戦通りニャン♪」

じんめん犬「って、あなたの作戦じゃないでしょーっ!!
       あの子たちの登場は計算してなかったんでしょーがっ!!」

ひまわり「・・・なにあれ?感じ悪い犬・・・」

わかば「ひまわり、あの犬は敵の顔してるけど敵じゃないわ、私もこんな犬は勘弁だけど・・・」

あおい「顔と体のバランスが・・・」

あかね「身体だけは小さくてかわいいね」

じんめん犬「って、誰が敵の顔してるんですかーっ!!」

あかね「あ、そういえばれいちゃんどうしてるんだろ?
     異世界に吸い込まれてから行方が分からないままだけど・・・」

じんめん犬「人の話を聞け!チックショー!」


あかり「なんかかわいそう・・・」

ちなつ「仕方ないですよ、妖怪になってしまったら・・・」

結衣「あの子たちよく人面犬を怒らせて噛まれずに済むもんだな」

京子「私達もあっちに行ってみよう」

あかり「うん」

今日はここまで

そして

ジバニャン「あ、あかりちゃん」

あかり「ジバニャン、会いに来たよ」

ジバニャン「ニャハハ、友達はやっぱりいいニャンね♪」

あかね「え?えっと・・・あ、そういえば私達にはまだ名前言ってなかったね」

ジバニャン「オレっちはジバニャン、あ、あかねちゃん、あの子たちの名前を紹介するニャン、
       この子があかりちゃん、この子がちなつちゃん、この子が京子ちゃん、この子が結衣ちゃんニャン」

あかね「そうなんだ。よろしく、ジバニャン」

あかね「あなたがあかりちゃん?」

あかり「そうだよ」

あかね「私、一色あかね、みんなで元の世界に戻るために

     妖怪達や実況者達と一緒にこの世界を守っているよ。
     そしてオトゲイムー街で開かれるドリームフェスティバルを盛り上げるのが使命だよ」

あかり「あ、あかり達と一緒だ」

あかね「もしかしてあかりちゃん達も私達と同じく突然この世界に迷い込んだ人なのかな?」

あかり「そうだよ」

ジバニャン「あかりちゃん、オレっちがあの子たちの名前を教えるニャン、
       この子があおいちゃん、この子がわかばちゃん、この子がひまわりちゃんニャン」

あかね「あと、ここにはいないけど私達と一緒に異世界に吸い込まれた黒騎れいって子もいるよ」

ジバニャン「あ、黒くて長い髪をしていて紫色のマフラーっぽいものを巻いている女の子の事ニャンね、
       オレっち、少し前にれいちゃんを見たニャン」

あかね「本当!?よかった~、れいちゃんの行方が分からないままだったから
     どこに行ったんだろうと思ってたよ」

あかね「れいちゃんはこの街にいるんだよね?」

ジバニャン「もちろんニャン」

ブリー隊長「でも早くしないとこの街を出て行ってしまっているなんてこともあるから
       人探しは早めにやっといた方がいいぞ」

あかね「じゃあ私達はここで失礼します」

あおい「その時はキンギン党に気をつけなきゃ」

わかば「天元理心流の名に掛けて悪の妖怪達から実況ワールドを守るわよ」

京子(わかばちゃんだったっけ?あの子なかなか面白い事言ったぞ、私も言ってみようかな?)

ひまわり「ジバニャン、また会いましょう」

ジバニャン「もちろんだニャン」

あかり「れいちゃん早く見つかるといいね」

結衣「ところでジバニャン、次の戦いも人面犬と一緒に戦うのかな?」

ジバニャン「当たり前ニャン、なんせ人生の恩師と一緒に戦えるのだから
       一緒に戦うに決まってるニャン!」

じんめん犬「そこのあなた、私のことをよくご存知でいましたね」

結衣「人面犬は私達の世界でも知る人ぞ知る有名な妖怪です」

ちなつ「結衣先輩・・・」ギュッ

じんめん犬「あの子、私を怖がっていませんか?」

結衣「ちなつちゃんはオカルト関連のものは全くダメなんです」

じんめん犬「そうですよね、やっぱりそうですよね」

じんめん犬「やっぱり怖がられるのですね私は・・・」

じんめん犬「チックショー!」

ボン

薄水色見回り鬼「じんめん犬様、この街の東方面より、
          ガリ王子様から援軍の要請が来ています」

じんめん犬「そうですか、ジバニャン、メラメライオン、ブリー隊長、
       ガリ王子の援軍に行ってください」

ジバニャン「じんめん犬と一緒に戦えないのは残念だニャン・・・」

ジバニャン「でも、オレっち、この世界の平和のためなら苦労をもいとわないニャン!」

ブリー隊長「普段は苦労をいとっているけどな・・・」

メラメライオン「その時はオレ達が熱くさせてやるぜ!」

ジバニャン「さあ!出陣だニャン!!」

緑見回り鬼一同「おおー!!」

じんめん犬「では、私達も次の戦いに備えましょう!」

茶色見回り鬼一同「」ジトー

後方の茶色見回り鬼「た、大変だー!!」

じんめん犬「何が起きたのですか!?」

後方の茶色見回り鬼「スタミナム15本、ヨキシマムゴッド15本、うめおにぎりと
             あいじょう天むす10個が何者かに盗まれました!」

あかり「泥棒さん入ってきたの!?」

茶色見回り鬼「それは一大事だー!我々の一番の楽しみがー!!
        何としてでも盗人を探し出せ!!」

ブリー隊長「あいつら急に張り切ってきたな」

メラメライオン「けっ、戦の時もそうであってほしいのにな、
          ま、あいつらに盗人なんて捕まえられねえよな。
          戦うこともろくにできずに無駄飯ばかり食らいやがってる連中だしな」

ジバニャン「では、行くニャン!」

ジバニャン・メラメライオン・ブリー隊長「」ボン

緑見回り鬼一同「」ボン

結衣「思えば私、何かと人面犬と似てきたな、最近はどうもやつれ気味だ・・・」

ちなつ「どうかしましたか?結衣先輩」

あかり「結衣ちゃ~ん?」

結衣「いいや、何でもないよ」

京子「結衣の『何でもない』は何か暗いことがあったんだよ」

結衣「何でもないと言ってるだろ」

ちなつ「しかし泥棒はいったいどうやってたくさんの見張りがいる場所に入ってきたのでしょうか?」

あかり「あかりもそこが気になるよ」

京子「怪盗みたいに華麗に潜入ってね」

結衣「そしたら普通に捕まってるよ。
   う~ん・・・どうやって盗み出したのやら・・・」

あかり「とにかくここから東に行ってみよう、あかり、ジバニャンと一緒に戦ってみたいよ」

京子「よ~し、のちの実況ワールドの救世主・ごらく部の出動だ~!」

結衣・ちなつ「・・・・・」

その途中で

あかり「あ、あれって・・・もしかして・・・」

怪魔一同「」ボオン

れい「こんなものね・・・」

れい「妖怪の支配する世界を私は絶対に受け入れない」

あかり「あれがれいちゃんかな?」

あかり「あ、みんなー!」

れい「・・・・・」スタスタ・・・

京子「あかり、どうした?」

あかり「あそこにジバニャンの言ってたれいちゃんがいたよ!」

ちなつ「本当ですか!?」

結衣「ん?誰もいないぞ」

京子「どこにれいちゃんがいたんだよ」

あかり「あっちだよ、って、どこかに行っちゃったーっ」

京子「なんだよあかり~」

結衣「結局時間の無駄を食ってしまったな・・・」

ちなつ「あかりちゃん、そういうことは先に言ってよね」

あかり「あかりがもっと早く言ってもみんなが聞いてくれなきゃ意味ないもん!」

結衣「あ、そうだった・・・」

京子「えっと・・・私達どうしようとしてたっけ?」

結衣「東方向に向かうんだろ」

京子「じゃ、気を取り直してしゅっぱ~つ」

今日はここまで

そして

ジバニャン「ここは不意打ちを仕掛けるのに最適の場所ニャンね」

ブリー隊長「さすがだな、よく気づいたな、この茂みは近づかれない限り相手には気づかれないぞ」

メラメライオン「よーし、ガリ王子め、見てろよ。その威張った鼻をへし折ってやるぜ」

ブリー隊長「声が大きいぞ、メラメライオン、隠密行動をしてるというのに大きな声を出す奴があるか!」

京子「あ、メラメライオンの声がする」

あかり「うん、あかりも分かったよ」

ちなつ「声の大きさ的にすぐ近くにいますね」

結衣「どこにいるのかな?」

あかり「う~ん・・・」

あかり「もしかしたら隠れているのかもしれない・・・」ガサ

あかり「あっ、ジバニャン、メラメライオン、ブリー隊長」

ジバニャン「ニャニャ?あかりちゃん、オレっち達、
       今この茂みを使ってあいつらの不意を突くところだったニャン」

ブリー隊長「よし、キンギン党のやつらがあっちにたむろしてやがる。
       あいつら休憩中だな。奇襲に対する備えも全くしていない、
       これは絶好のチャンスだな」

メラメライオン「」ウズウズ、イライラ

あかり「?メラメライオンなんか顔怖いよ、何か嫌なことでもあったの?」

メラメライオン「当たりめえだろそんなの!」

あかり「わあ!そんな怖い顔して言わなくてもいいよぉ・・・」

ブリー隊長「メラメライオン、その気持ち、オレ達も同じだ」

あかり「えっ?」

ブリー隊長「実はさっきこんなことがあってな・・・」
       

回想

ガリ王子『お前達か、じんめん犬からよこされた援軍というのは』

ジバニャン『そうだニャン』

薄水色見回り鬼『どうします?とても戦ができる集団とは思えませんが』

ガリ王子『あの赤いネコがどうかしてくれるさ、多分な』

ガリ王子『たったこれだけの数でキンギン党に挑むというのか、

      笑わせるな、まあ期待はしているぞ、
      しかしじんめん犬も人が悪い、こんな寄せ集めの奴らを援軍によこすとは』

ブリー隊長(・・・!)

ガリ王子『せっかくだから最前線で戦わせておけ、
      もし負けてもこの程度のものなど被害などとも思わん』

メラメライオン(こ、この野郎・・・!)

ジバニャン『ニャニャ~!最前線で!?』

ガリ王子『じんめん犬お墨付きの部隊だろ?ゴダゴダ言わずにさっさと出撃しろ!』

ジバニャン『ダルいんですけど~・・・』

ガリ王子『いいからさっさと出撃だ!寄せ集めの烏合の衆め!』

ジバニャン『わ、わかったニャ~!』

メラメライオン(なんだと~!?烏合の衆とはお前らのことだろ!?)

ブリー隊長(悔しいが今は従うほかない・・・)

回想終了

ブリー隊長「ということがあった・・・」

メラメライオン「今すぐにでもあの高貴ぶったあの青いマントを燃やしてえ!」

ジバニャン「ガリ王子冷たすぎるニャン」

あかり「そうなんだ・・・かわいそう・・・」

ちなつ「ひどい妖怪ですね」

京子「王子の名をかさに威張ってるんだろうなガリってやつは」

ブリー隊長「オレ達はケンカをしに来たんじゃない、耐えるんだ」

メラメライオン「けっ、あいつもどうせ十常霊とかいう悪役人に
          ただただ媚びへつらってるだけなんだろ」

あかり「十常霊?」

結衣「あ、もしかしてこの世界の治安を乱している奴らの事かな?」

ブリー隊長「その通りだ」

メラメライオン「だがオレはあんな奴など恐れてはいねえ!」

ブリー隊長「オレもだ。だが奴らの権力はどんな奴だって思いのままだ。
       下手をすればオレ達ははみ出し者になっちまう」

ブリー隊長「奴らの悪政はいつか止めてやるさ」

メラメライオン「他の奴はもうあてにはしねえ、奴ら十常霊に怯えきってやがる・・・」

あかり「もしできるならばあかりも手伝うよ、悪い人は絶対に許さないよ」

『お前達、十常霊と言ったな』

あかり「あ、先生、はい」


『十常霊が妖怪たちの暮らす世界、妖魔界をを牛耳っている間は
 あんまり目立つような活躍をしないほうがいいぞ。
 出る杭を打つ奴らの標的にされるようなことはやめておいたほうがいい』

『もし奴らに会ったらりっちぃをあるだけ差し出せば助かるかもしれない。
 そうすればもしかしたらお前たちを認めてくれるかもな。
 そしたらほとんどの確率で狙われなくて済む。
 下手なことをして元の世界に戻れなくなるよりはそうしろ』

結衣「え?それって・・・」

あかり「でも大丈夫だよ、あかり達のすぐそこに頼れる妖怪たちがいるんだもの」

結衣「そうです!私は十常霊に賄賂を払うようなことはしたくありません!」

ちなつ「賄賂ですか!?そんなこと絶対に許しません!」

京子「それじゃ奴らに媚びへつらったら贈賄罪になるじゃん!」

ジバニャン「ん?お前達誰と話しているのかニャン?」

ブリー隊長「あいつら賄賂がなんたらかんたらとか言ってたな」

メラメライオン「賄賂といったら十常霊の話に決まってるだろ」

ブリー隊長「ああ、手柄を立てなくても賄賂さえ贈れば好待遇を得られるらしいしな、
        逆に賄賂を断っただけで罷免される、ひどい政策だ・・・!」

メラメライオン「今ここにいる奴は十常霊にびた一文払う気はないぜ!」

ブリー隊長「だがまずはキンギン党を倒すことに専念しろ」

ジバニャン「だけどオレっちはここから少し近づいた後攻撃するニャン。
       でもまだ突撃はしないニャン」

結衣「しかしこれだけ目立つような声でしゃべってよく相手に気づかれないもんだな」

京子「ジバニャンのあの作戦、絶対成功するよ」

ジバニャン「よし、お前たちは絶対に動かないでニャン」

ちなつ「え?」

あかり「どういうこと?」

京子「どんな作戦で行くんだ?」

結衣「ジバニャンを信じよう」

ジバニャン「いくニャン!火花の術!」

ボオッ

黄色見回り鬼1「わあっ!」

黄色見回り鬼2「一体何が起きた!?」

ジバニャン「それ」

ボオッ

メラメライオン「そういうことか、オレもいくか」

ゴオオ!

黄色見回り鬼3「どこから火が出てる!?」

黄色見回り鬼4「わああ!敵襲だああ!!」

ジバニャン「さあ、みんなで突撃ニャン!!」

結衣「敵は混乱状態だ、今こそりっちぃを稼ぐとき」ダッ

京子「あ~結衣~」

ちなつ「まってくださあい!」

あかり「あっ、みんな、待ってよ~」

結衣「敵は逃げ惑うものばかり、ここを逃したら、経験を積むこともできない」

結衣「だああああ!!!」

京子「結衣が獲物を狙う狩人のようだよ」

ちなつ「私たちも行きましょう」

あかり「うん」

京子「これ、りっちぃいくつ手に入るんだろ?」

今日はここまで

そして

結衣「このあたりの敵は全滅だな」

あかり「結衣ちゃんかなり倒したね・・・」

ちなつ「結衣先輩やっぱりかっこいいです・・・」

京子「私達は何もできなかったけどな」

結衣「一応ここでは134りっちぃを手にし、合計240りっちぃになった。
   でもあっちにはまだ獲物がいる。次だ!次!」ダッ

京子「あ~ちょっと~」

ちなつ「結衣先輩、私もいきま~す」

あかり「待ってええええ」

そして

あかり「はぁ・・・はぁ・・・」

ちなつ「結衣先輩の勇姿をこの目で・・・!」

京子「結衣~」

結衣「・・・・・」

京子「結衣?どうしたの?ここで固まっちゃって・・・」

結衣「先・・・越された・・・」

あかり「結衣ちゃん?」

ちなつ「どうしたのですか?」

京子「お~い」

結衣「・・・・・」

結衣「りっちぃを稼ぐチャンスが・・・」

結衣「遅かったか・・・」

結衣「他の奴らがいる・・・」

京子「あ、ここの見回り鬼も全滅してんじゃん」


紅緒「ふう、これだけ狩れば後が楽になりそうね」

紅緒「小紅、小紅、真白たん、真白たん、けがはなかったわね?」

小紅「姉様?敵はただただ逃げ回ってただけでしたよ?」

真白「そうですよ!大体それで敵の攻撃なんて受けるわけないじゃないですか!」

真白「それにしてもすっかりこの杖の使い方にも慣れてきました」

小紅「私も剣をよく使いこなせるようにはなったけど・・・
   あんまり長くは戦えないからまずは持久力をつけておかないとな~って」

紅緒「大丈夫よ~。そういうときは私がきちんと守ってあげるから心配はいらないわよ~」

紅緒「小紅に手を出す人は誰であってもこの二刀流の錆にしてあげるわ」

真白「」ビクッ

小紅「姉様、そんなに心配しなくても大丈夫です・・・」

紅緒「真白たん、早くその杖を完璧に使いこなしてね、そうすれば・・・」

真白「紅緒?どうしたのですか?」

紅緒「魔法少女真白たんの誕生ね、魔法で何でも解決~って感じに・・・」

真白「なるほど、では、この前回復呪文以外にも新たな攻撃魔法を覚えましたので
   早速使ってみましょうか?」

ビリイイイ

紅緒「」トッ

真白「か、紙一重で!?」

紅緒「真白たん、危ないじゃないの~?魔法の杖をそんな風に使っちゃって・・・」

真白「す、すみませんでしたー!」


あかり「あの人お姉ちゃんみたい・・・」

ちなつ「そ、そのようね・・・」ビクビク


紅緒「ところで真白たん、ドリフェスチケットをどこかに落としてないよね?」

真白「ちゃんと持ってますよ!いつまで子供扱いするのですか!?」

小紅「とにかく安全な場所を探してダンスの練習できる場所を探そう」

小紅「今556みでし持ってるとはいえ宿に泊まるためのお金も確保しなきゃ」

真白「みでしのほとんどはレベルアップに使いたいです」

紅緒「そうね、今のままのレベルじゃ不安だわ」

小紅「姉様はもうレベル13ですしそろそろ私達にもみでしを分けたらどうですか?」

真白「私と小紅はまだ7しかないのですよ、ほとんど独り占めしてるじゃないですか」

小紅「余裕ができたらダンスしよう。でもここは危険だから別の場所でね」

真白「本番はまだまだ先ですし元の世界に戻れる日はかなり遠いのですね・・・」


結衣「どうやらあいつらも異世界からこの世界に来た人たちのようだね」

京子「わ、ライバルが増えたな」

トコトコトコ

あかり「あ、あのネズミさんもしかして・・・」

ちなつ「六角形の人もいますよ、あれがパステルくんの言ってた・・・」


紅緒「むっ!?モンスター発見!!」

パステルくん「わーっ!」

紅緒「まだモンスターがいたのね」

パステルくん「ちょっと待ってーっ!ぼくはモンスターじゃないよ~!」

スミス「ひっ・・・」

紅緒「あ、誰かと思えばスミスじゃない、小紅や真白たんに手を出すモンスターじゃないのかと思ったら・・・」

パステルくん「だから、ぼくたちはモンスターじゃないって~!」

スミス「紅緒さん、いきなり斬りかかってきてびっくりしました」

小紅「よく見たらこの子可愛いね」

真白「お友達になりたいです~」

パステルくん「お友達?みんながぼくたちのお友達だよ、仲良くしようね」

スミス「パステルくん、この人達がみかくにんぐッ!の3人です」

パステルくん「そうなんだ、みんなよろしくね」

小紅「こっちこそ、あ、さっきは姉様が大変失礼いたしました・・・」

スミス「小紅さんはしっかりしていますね」

パステルくん「今となっては気にしていないよ。大丈夫大丈夫」

スミス「小紅さん、お気遣いありがとうございます」

小紅「は、はい・・・」

紅緒「うふふ、しっかりしてるでしょ?小紅は私の自慢の妹だもの」

真白「そういう紅緒がすごく怖いです・・・」

紅緒「じゃあ私達はこれで、いつかまたあなたと会いそうね」

スミス「私もそう思っています。では」

パステルくん「次はどこに向かおうかな~?」

パステルくん「あ」

あかり「パステルくん、また会ったね」

ちなつ「六角形の・・・あなたがスミスさんですか?」

スミス「はいそうです。あなた達はごらく部ですね?

     私の住んでいるオトゲイムー街キューブエール区で
     あなた達の名が知られています。先ほどの3人組も同じです」

京子「本当!?」

結衣「歓迎されるのとされないとでは気分が大違いだな」

スミス「ですがあなた達はみかくにんぐッ!と違い、
     グヴコスター区の人たちにもその名が知られています」

京子「マジ!?よーし、実況ワールドを救ってみせるぞー!」

結衣「ほとんど私任せのくせに・・・」

結衣「あ、すみません、急な用事が・・・」

結衣「お前ら、早くいくぞ、そうでないとまたほかの奴らにせっかくの獲物を取られてしまう」ダダダ

京子「あ~結衣~」

ちなつ「またこれですか?」

あかり「ふぁあ~!待ってえええ!」

パステルくん「次どこに行こうかな?」

スミス「どこでもいいのですが妖怪達には十分に気を付けなければいけませんね・・・」

少しした後で

結衣「よし、ここの敵も混乱してる、ここは一気に・・・」

林檎「ふんっ!」バシッ

林檎「だあ!」バガッ

あかり「あ、あの黒紫の髪の子、剣と盾を同時に使うんだ」

農(みのり)「」ポンッ

結衣「相方はタクトを使うのか」

京子「2人とも1人で2つの役割を持ってんじゃん」

結衣「だな、一人はアタッカーとタンクの両方でもう一人は
   妖術系アタッカーとヒーラーの両方の役割を持ってるな」

結衣「・・・ちぇ・・・また先を越された・・・」

農「倒したーよ」

林檎「みのぽよ、これで全員倒したのね?」

農「リンゴっち、たたこーてるのはあたしたちだけちゃうよ、
  この世界のみんなが敵さんとたたこーてるんや」

農「あ、見-や、リンゴっち、あのネコさんとライオンさん、そして筋肉鬼、
  そしてまっかな狼さんもなかなか可愛いで」

林檎「・・・あの赤いの暑苦しい」

あかり「あ、ジバニャン達いた」

ちなつ「あれ?あれ誰なのかな?あれも妖怪だよね?」

あかり「うん」

結衣「2匹とも赤いマントを羽織ってるな、ネコの方は浮遊霊か?」

今日はここまで

あつガルル「まさかお前もオレと同じ作戦を取っていたとは、お前達も見事だったぜ!」

ジバニャン「ニャハハ~、オレっち達が本気を出せばこんなもんニャン」

メラメライオン「ガリ王子の奴、きっと驚くぞ~」

ブリー隊長「おかげでキンギン党の大半が壊滅状態になったぜ」

フユニャン「ジバニャン、ブリー隊長、メラメライオン、そして実況ワールドのみんな、

       みんなのおかげでキンギン党をここまで追い詰めることができた。
       では、オレは別の場所でキンギン党の討伐をしよう」

フユニャン「あつガルルさん、行きましょう」

あつガルル「ああ、もっともっと熱くいくぜ!」

フユニャン・あつガルル「ガッツ!!」ボン


農「あ、そういえば向こうの畑が気になーてきた。
  リンゴっち、畑のとこ行くで」

林檎「ええ、私も畑が荒らされてないか心配になっていたところよ」

農「急ぎゃーあかん、走って・・・」

農「あ、ケイゾウさん」

ケイゾウ「お前達また会ったな」

林檎「すみません、私達急いでるので、あの畑が心配だわ」

ケイゾウ「大丈夫だ。ワシがこの目で見た。あの畑は大丈夫だ。誰にも踏み荒らされてはおらん」

農「本当ですか!?ありがとうございます」

ケイゾウ「なあに、お互い畑に愛情を込める者同士、造作もないわい」

農「では、失礼します」

ケイゾウ「あいよ」

ケイゾウ「フユニャン・・・見事立派な妖怪になったな・・・」

ケイゾウ「これからもずっとワシが見てるぞ、この世界を悪の手から救ってくれ」

あかり「行ってみるよ」

結衣「ん?なんかジバニャンが考え込んでいるようだが・・・?」

京子「どうしたんだろう」

ちなつ「気になります」


あかり「ジバニャン」

ジバニャン「フユニャン・・・」

ブリー隊長「おう、あかりじゃないか、お前達もここについてきたのか」

メラメライオン「おいジバニャン、あかりがお前のこと呼んでるぜ!」

ジバニャン「フユニャン・・・フユニャン・・・」

あかり「フユニャン?」

京子「あ、もしかしてさっきの猫のこと?」

結衣「名前的にそうかもしれんな」

ちなつ「フユニャンのことが気になります」

ジバニャン「あ、あかりちゃん、ちなつちゃん、京子ちゃん、結衣ちゃん」

ジバニャン「いつの間にここにいたニャンか?」

メラメライオン「いつの間にじゃねえって!」

ブリー隊長「考え事に夢中で彼女たちに気づかなかったんだろ」

ジバニャン「あ、そうだったニャン・・・」

あかり「ところでフユニャン、フユニャンって、
    フユニャンがどうかしたの?」

メラメライオン「ジバニャン、フユニャンが去ってからずっと彼の名前を口に出してたぜ」

ブリー隊長「ジバニャンが他の妖怪のことでこれほど考え込んだことはないぞ」

ごらく部一同「ええっ!?」

ジバニャン「フユニャンはきっと・・・」

あかり「きっと?」

ジバニャン「フユニャンはいつか・・・」

ちなつ「いつか?」

京子「これはきっとこの世界のキーパーソンになるパターンだよ。フユニャンって妖怪がさ」

結衣「敵になれば強敵、味方になればパーティーで一番強い仲間になるな」

あかり「ねえ教えて、そんなにフユニャンのことを考える理由は何?」

ちなつ「私も気になります」

メラメライオン「フユニャンがどうしたというんだよ、ジバニャン」

ブリー隊長「教えてくれ」

ジバニャン「オレっち、フユニャンのことが頭から離れないニャン・・・」

ジバニャン「あの妖怪はきっと・・・いつか・・・」

ジバニャン「いつか実況ワールドを揺るがすぼどの妖怪になっていくんじゃないかと思うニャン」

ジバニャン「あの妖怪はただものじゃないニャン」

ブリー隊長「確かに、オレもそう感じてきたぞ」

メラメライオン「キンギン党と戦う妖怪たちは自分の事しか考えねえくそ野郎ばかりだとは思ってたが
           ああゆうできたやつもいるってことを初めて知った。じんめん犬の他にもな」

ジバニャン「あの妖怪は確実に大物になるニャン、
       そして実況ワールドを揺るがす妖怪になることは間違いないニャン」

あかり「フユニャンってそんなにすごい妖怪なんだ・・・」

ジバニャン「オレっち達はまだフユニャンの事全然分からないニャンが
       あかりちゃんが今言った『すごい妖怪』であることは見ただけで分かったニャン」

結衣「確かにあいつはこの世界のキーパーソンとなる妖怪になるな絶対」

シュッ

ジバニャン「ニャニャ!?ふすまが出てきたニャン」

ブリー隊長「ジバニャン、まずはガリ王子に事の報告をしろ」

メラメライオン「あいつも鼻をへし折られた気分だろうな」

ジバニャン「きっとそうだニャン、報告しに行くニャン」

あかり「あかりもジバニャン達と一緒に行きたいけど・・・」

京子「これは西垣ちゃんから戻って来いと言われるパターンだね」

『よし、お前ら、長い戦いだったな、いったん戻ってこい』

京子「ほらやっぱり」

結衣「じゃあいったん戻ろう、ふすまに入って先生のところに行こう」

拠点内

西垣「今回も上出来だったな」

結衣「獲物をほとんど他のパーティーに取られたんですけどね・・・」

ちなつ「んんん~?先生、それって・・・」

西垣「ああ、食料調達のために持ってきたものだ。
   このスタミナドリンクは自分用だけどな」

ちなつ「あ~!!盗人発見!!」

京子「ええ~!?西垣ちゃんが盗人!?」

ちなつ「それってスタミナムですよね!?」

西垣「なんだ、お前達も知ってたか、スタミナム、ヨキシマムゴッド、
   うめおにぎりとあいじょう天むすだ。スタミナム以外はお前達にもやるぞ」

ちなつ「そういう問題じゃありませんよ!!返しに来てください!!」

結衣「でもどうやって・・・?あそこには見張りがたくさんいたはず・・・」

京子「西垣ちゃんが盗人だとしたらどうやってあの警備をかいくぐったんだろ?」

京子「爆弾でドカーンとか・・・」

あかり「爆弾だったらすぐに気づかれちゃうよ」

京子「だからこそ爆発物で見張りをドカーンって・・・」

ちなつ「あの時爆発音してませんでしたよね?」

京子「あ~!確かに・・・」

結衣「先生、どうやってそれらのものを盗み出したんですか?」

西垣「あああれか?」

西垣「実は私も密かにワーキン街に行ってな、
   そしたら人面犬の陣営を見つけてな」

西垣「あそこの食料を持ち出して今後の食料の足しにしようとした」

西垣「なあに、この世界じゃ盗賊まがいのことも多少は許されているようだ。
   そこが現代の世界と大きく違うところだな。
   だがいい加減な気持ちでやればすぐに捕まるというのは現代と同じだ。
   なので安易にやってはいけないぞ。自分の身を滅ぼすだけだ」

ちなつ「全然説得力ありませんよ」

結衣「仮にもあなたは教師ですよね?」

京子「そんでどうやって盗んだの?」

西垣「茶色い見回り鬼がたくさんいた。おそらく見張りを担当していた奴らであろう。
   だがその見張り達は全員眠りこけていた。しかもやや大きな音を立ててしまったにも関わらず
   彼らが起きることはなかった。爆睡状態だったことが幸いした」

りせ「・・・・・」

西垣「『先生には冷や汗かかされた』?確かに彼らが目覚めてしまったら戻ってこれなくなってたな」

ちなつ「よくそんなことを堂々と言えるものですね」

西垣「さらに、このスタミナムやヨキシマムゴッドにさらに興味を持ち始めたのには
   一人の見回り鬼が言ってた寝言にある」

西垣「これがあれば明日も働けるなんて言いながら熟睡してた」

西垣「しかしスタミナムにはごく微量のアルコール成分しかなく、
   ヨキシマムゴッドにはアルコールが全くない」

西垣「どうやら妖怪たちはカフェインとかで酔うらしい、
   なのでヨキシマムゴッドはお前たちにやれてもスタミナムはあげられないぞ」

結衣「全員眠りこけていたって・・・まだ夜どころかお昼にもなっていませんよ」

ちなつ「いつまで寝ていたのでしょうか?あの見回り鬼たち・・・」

結衣「人面犬の部下たち・・・規律がめちゃくちゃとしかいえないな・・・」

京子「あいつら本当に働かないよな・・・」

あかり「あ、先生、あかり、フユニャンって妖怪のことが気になり始めてきました」

あかり「ジバニャンがフユニャンのことが頭から離れなくなったんだけど
    あかりもおんなじ気持ちです。いつかきっと実況ワールドを揺るがす存在に・・・」

西垣「フユニャン?ああ、私もそのフユニャンについての情報を集めてみたんだが
   大胆不敵な行動をとり、妖魔界の間ですごい妖怪とされているようだ」

ごらく部一同「ええっ!?」

西垣「フユニャンはかつて妖魔界を牛耳る十常霊の屋敷に侵入し、
   彼らを排除しようとした。しかし未遂に終わり、すっかり囲まれてしまったところを・・・」

西垣「ひるむことなく突撃し、ついには囲みを突破し、無事に屋敷から抜け出したという妖怪だ」

西垣「絶望的な状況から抜け出せたというのがすごいところだ。
   よく無事に戻ってこれたと妖魔界から噂となった」

結衣(私もいつかフユニャンのように絶望的な状況から・・・)

結衣「京子」

京子「ん?」

結衣「今の先生の話聞いただろ?フユニャンの事、
   実況ワールドの救世主になるのならあの状況から無事に脱出できるような力も必要だ。
   今の私達じゃ救世主なんて夢のまた夢だぞ」

京子「うう、そうかも・・・」

今日はここまで

西垣「お前達、十常霊は基本妖怪だけをつけ狙うがお前達も奴らの標的にならないようにしろ。
   あと、2階でレベルを上げるなりアイテムを補充するなりしろ」

結衣「今回は全てレベル上げに使います」

京子「やっぱりな、よりよいアイテムが入るまでレベル上げに専念することになるよ」

りせ「・・・・・」

西垣「『なら私は2階に行かなくてもいい』か、なら一緒に待ってるか」

結衣「今回のボーナスりっちぃも200か、次は250か300になるのかな?
   そうだといいんだが・・・目標レベルと同じだと結構苦戦するんだよな・・・」

2階

結衣「レベルアップマシーンにりっちぃを入れるか」

京子「結衣、りっちぃ入れすぎだよ」

結衣「レベルが一気に9になったな、りっちぃを1つ余分に使ってしまったがそれでも十分に不安だ・・・」

京子「まだまだ強敵はそんなものじゃないよ」

結衣「そう言ってボス戦めっちゃ苦戦してただろ?」

京子「苦戦あってのボス戦だよ」

あかり「次はあかりが行くよ」

あかり「あかりのレベルが6になったよ、今残ってるりっちぃは214だから
     京子ちゃんとちなつちゃんで107りっちぃずつ使おう」

京子「おう」

そして

ちなつ「私と京子先輩のレベルも6になりましたね」

京子「4階に行くか」

あかり「先生のところへ行こうよ」

結衣「この世界はきっと急に強い敵が出てきそうな予感が・・・」

4階

西垣「早かったな」

京子「西垣ちゃんもうふすま出したんだね」

西垣「では、再びワーキン街に行ってこい」

京子「はいよっ!」

結衣「次は一番手柄を・・・」

あかり「みんなと協力できるのって友達いっぱいできたみたいでうれしいよ」

ちなつ「みんなで力を合わせましょう」

京子「よーし、しゅっぱ~つ!」

ワーキン街

あかり「あれ?ジバニャン達怒られてる、ジバニャン達何かしたのかなぁ・・・」


ジバニャン「なんでニャ!?オレっち、この街のキンギン党をほとんど全滅させたニャン!」

ガリ王子(まずい・・・これじゃオレが能なしに見える・・・

      Cランク以下のこいつらにできて
      Aランクのオレに敵の撃退をできないってどういうことだと思われる・・・!)

ガリ王子「キンギン党をお前らが壊滅させたせいでキンギン党本体が
      奴らと合流してしまったぞ!!何てことしてくれたんだ!!」

ガリ王子「仕方ない、お前らはじんめん犬の手助けをしろ!
      この責任、きっちり取ってもらうからな!!」

メラメライオン(くう~!!もう我慢なんねえ!!)

メラメライオン「ガリ王子!!今のは言い過ぎだぞ!!」

ガリ王子「」ビクッ!

ブリー隊長「メラメライオン!ここは我慢しろ!!」

ジバニャン「オレっちも今の言葉には腹が立ったニャン、
       でも味方同士で争ってる場合じゃないニャン!」

メラメライオン「ああ、わかったよ」

ガリ王子「ふん、これだから低ランクの妖怪は・・・
      そうやってすぐに逆恨みをする・・・」

メラメライオン(ぐぬぬ・・・この野郎・・・!)

ジバニャン「とりあえずじんめん犬の手助けをしに行くニャン」

ブリー隊長「事を急ぐぞ、出撃!!」


あかり「あ、行っちゃった・・・」

結衣「どうする?」

あかり「追いかけよう」

ちなつ「しかしあの青い狼・・・結構感じ悪いですね」

あかり「妖怪同士で仲良くできないのかなぁ・・・」

あかり「あ、ジバニャン達はあっちに行ったよ、追いかけよう」

そして

あかり「あ、黄色い見回り鬼発見」

結衣「でもすでにジバニャン達が倒したよ」

京子「あ、あの人たち・・・」

あかり「見たことのある人たちだ・・・」

ちなつ「でも初めて見る人もいます」

あかり「ジバニャン達を追いかけよう、早くしないと置いてかれちゃうよ」

その頃

キヨ「ジバニャンには助けられたな」

こーすけ「ま、俺達だけでも見回り鬼程度なら勝てるけどな」

ヒラ「そう言ってやられかけたろ?」

フジ「そういうヒラもな」

ヒラ「あの時はリプトンプラスの4人をかばおうとしてHPの8割を削られたんだよ」

キヨ「でも伝説の実況者はみんなと協力し合うもんだろ?
   自分だけが強いなんて伝説の実況者にあるまじきことだろ」

フジ「MSSPの実力が弱まってから以前にも増して強さを求めるようになったな」

ライラ「さすがは最俺・・・MSSP、チーム湯豆腐と並んで3大実況者といわれた人たち・・・」

デルタ「俺達だっていつまでもあいつら頼みじゃいられないな」

フェル「今度は俺らがあいつらを守りたい」

VIVI「ヒラにはさっきかばってもらえたしいつかその恩を返したいな」

そしてあかり達は

あかり「あ、誰か檻に入れられてる・・・」

あかり「行っちゃった・・・連れて行かれちゃったんだ・・・」

あかり「ジバニャンいる、どうして助けに行かなかったんだろう?
     檻の中の妖怪さん・・・悪い妖怪だったのかな?」

ジバニャン「じんめん犬・・・オレっち・・・」

ジバニャン「必ず実況ワールドを・・・妖魔界を救ってみせるニャン!」

ジバニャン「う、うああ・・・うわああ・・・」ポロポロ

メラメライオン「くっそ~!!妖魔界の奴らには妖怪としてのプライドもないのかよ!!」

ブリー隊長「十常霊にすっかり怯えきっていやがるな・・・」

メラメライオン「エンマ様でさえこのザマじゃねえか!!
          あんな虎の威を借る奴らに頭を下げるなんてオレは死んでもしねえぞ!!」

ブリー隊長「まさかこれほどひどいとはな・・・じんめん犬の言うことももっともだ」

あかり「ジバニャン、メラメライオン、ブリー隊長」

ジバニャン「あかりちゃん・・・」

あかり「ねえ、何があったの?あれは一体どういうことなの?」

ジバニャン「あかりちゃん・・・実は・・・」

メラメライオン「・・・・」ドゴオン!!!!!

あかり「わあっ!」

ブリー隊長「・・・・」ドゴオン!!!!!

あかり「ブリー隊長まで!?びっくりさせないでよ」

メラメライオン「十常霊の奴らがじんめん犬を檻の中にぶちこんだんだよ!!」

ブリー隊長「じんめん犬が無実の罪で捕まったんだ!」

ちなつ「えっ?」

結衣「あのだらけた部下を従えてた人面犬が?」

京子「無実って・・・」

あかり「じんめん犬が一体何をしたの?」

ジバニャン「贈り物をしなかった、ただそれだけニャン」

ブリー隊長「それは贈り物ではなく貢物というぞ」

メラメライオン「しかもそれは完全に不当ってもんだ!!」

京子「ええっ!?それって・・・」

京子「不当な貢物ってまさか・・・!?」

京子「人面犬が贈賄を強要されていたってこと!?」

ブリー隊長「そういうことになるな」

今日はここまで

ジバニャン「じんめん犬は十常霊の使いの者からの頼みを断って檻に入れられたニャン」

ブリー隊長「その使者は『じんめん犬は我々を辱めた』と怒り、
       じんめん犬を重罪にかけたのさ」

メラメライオン「けっ、妖怪を辱めたのはどっちの方だ!
          賄賂を持ってこいとか妖怪をナメるのもいい加減にしやがれ!」

あかり「そんなの許されないよ!あかり、そうなったら全力で止めに入ってたよ!」

メラメライオン「オレが一番そうしようとしてたんだよ!!!」

ブリー隊長「オレ達も最初はそうしようとしてた。じんめん犬を連れだした奴らを斬ろうともした。
       だがそれを止めたのはじんめん犬だった・・・」

メラメライオン「くっそ~!!奴らに逆らえば妖魔界のすべてを敵に回す。ま、オレは望むとこだが
          キンギン党と同じにされちゃたまんねえからおとなしく引き下がったんだよ・・・」

ブリー隊長「ん?なんだ?」

ダダダダダダ

黄色見回り鬼一同「」ダダダダダダ

あかり「キンギン党の見回り鬼がここにも・・・」

結衣「よし、行こう」
       

ジバニャン「オレっちも行くニャン!」

メラメライオン「よっしゃあ!!派手に暴れまわってやるか」

ブリー隊長「いくぜ!!」

黄色見回り鬼1「わああ!ここにも敵がいたああ!!」

黄色見回り鬼2「このままじゃ全滅だあああ!!」

黄色見回り鬼3「助けてくれーっ!」

メラメライオン「そうはいくか!」

ボオオオオオ!!

黄色見回り鬼一同「ぎゃああああああ!!!」

結衣「・・・また他のパーティーに先越された・・・」

ジバニャン「キンギン党をまたやっつけたニャン」

結衣「私達は何もできなかったけどな・・・」

結衣「なかなか経験を積めない・・・このままじゃレベルをなかなか上げられないぞ・・・」

京子「ボーナスりっちぃ結構多いから気にすることないって」

結衣「そのうちボーナスりっちぃだけじゃ少なすぎるというときが来るぞ」

京子「それ考えるのはまだ早いと思うよ」

結衣「その時が来てからでは遅いんだってば」

ちなつ「結衣先輩、京子先輩、なんか白い見回り鬼がこっち来てますよ」

結衣「モンスターか?なら・・・」

あかり「結衣ちゃん、この見回り鬼は敵じゃないと思うよ」

白見回り鬼「ジバニャンはあなたですか?」

ジバニャン「そうだニャン」

白見回り鬼「イカカモネ議長があなたに会いたいとのことです」

メラメライオン「イカカモネ議長か・・・随分とえらそうな名前してやがるな」

ブリー隊長「イカカモネ議長のところまで案内してもらえるか?」

白見回り鬼「はい、では、案内します」

あかり「イカカモネさんって議長だよね?」

ちなつ「何の議長なんでしょうか?」

京子「そこが気になる・・・」

結衣「えらい妖怪なのかな?なんか十常霊とやらとおんなじにおいのしそうな感じなんだが・・・」

結衣「何気にランクの中の上って悪党な時が多いんだよな」

あかり「あ、ジバニャン達行っちゃってるよ、あかり達も行くよ」

ちなつ「うん」

「待って」

あかり「え?」

結衣「この銀髪の少女は敵なのか?味方なのか?」

京子「実況者かな?異世界の子かな?」

イオナ「」ピピピ

イオナ「」ピッ

京子「ん?あの子何してるんだ?」

ちなつ「妙な行動をしていますね」

イオナ「私は霧乃イオナ、あなた達、異世界から来た者・・・」

あかり「イオナさん?イオナさん、そうです。私達は異世界からここに来た人です」

あかり「ちなみに私の名前は・・・」

イオナ「あなた達のことはもう私のデータ内に入ってる」

イオナ「」スッ

京子「こ、これって・・・」

京子「ドリフェスチケットじゃん」

結衣「あなたももしかして・・・」

イオナ「オトゲイムー街で開かれるドリームフェスティバルが近日開催される。
     このチケットを持ってれば参加できる。しかし今はそれどころではない」

イオナ「妖怪という生物にこの実況ワールドが支配されていてフェスティバルどころではない、

     ドリフェスチケットを持つ者のデータはあるものの
     妖怪たちのデータはまだ確認ができてない・・・」

イオナ「ごらく部のみんな・・・あなた達からも伝説の実況者並みの可能性が感知されている」

京子「お~、あんたなかなか人を見る目あるね~」

京子「って、私達のことを初対面で見通して、機械かよっ!?」

イオナ「私は艦・・・」ピピピ

結衣「確かに機械らしい音がしてる」

イオナ「キンギン党に苦戦してたイカカモネ議長がジバニャンという妖怪に救われ、
     礼をしようと使者をよこしてジバニャンを呼んだところを私はさっき見た」

あかり「あ、あかり、今それでジバニャンと同行しようとしてたんです」

イオナ「妖魔界の十常霊の悪政がひどさを増してる・・・
     じんめん犬が無実の罪で檻に入れられたことでもよくわかる」

イオナ「今のはさっき得たばかりの情報・・・」

イオナ「しかし悪は滅びる・・・」ピピピ

イオナ「彼らの支配、長く続かない・・・」

今日はここまで

タカオ「あんた、ここにいたのね」

ハルナ「探したぞ、イ401」

イオナ「私達と同じ異世界からの少女たちをまた見つけた」

タカオ「キンギン党の手下たちを倒したと思ったらいなくなってて心配したじゃない」

ハルナ「しかしこれだと実況ワールドの平和はまだ遠いな」

タカオ「まだ元の世界には戻れないってこと?もう!
     せっかく群像さまといいひとときを過ごせたと思ったのに~っ!!」

タカオ「それでなんで私達だけこの世界に引き込まれてしまったのよ」

ハルナ「そこが最大の謎だ」

イオナ「その原因がほんの少しも分かっていない、謎は謎・・・そういう状態」

イオナ「タカオ、異世界に引き込まれた少女たちの中に
     タカオと全く同じことを考えてる子が何人かいる」

イオナ「タカオが群像を愛するようにその子たちも元の世界の好きな人に思いを寄せている」

イオナ「この子たちはごらく部のあかり、ちなつ、結衣、京子。異世界から来た人の情報はもう入っている」

イオナ「ごらく部のみんな、この人がタカオ、この人がハルナ」

あかり「あ、よろしくお願いします」

ハルナ「こちらこそ」

イオナ「キンギン党の支配はもうすぐ終わりを告げてると見る。
     しかし、これから第二のキンギン党、現れる・・・」

あかり「ええっ!?」


『お前たち、聞いたか?さっきの話を。キンギン党が消えればまた新たにキンギン党のようなのが
 現れる。現に十常霊がキンギン党以上の存在となっている』

あかり「キンギン党もだけど十常霊はそれ以上に放っておけないよ!」

ジバニャン「」とぼとぼ・・・

イオナ「トライデンはまだ使わない、もしものため・・・」

ハルナ「しかしそれではまだ十常霊の機嫌を取るのに足りないと思うぞ」

イオナ「最低でもあと1000トライデンは必要・・・
     今はまだ十常霊に立ち向かう時ではない」

タカオ「倒すこと自体は容易なんだけど問題はそのあとなのよね」

イオナ「その通り」

ハルナ「簡単な相手なのに倒せば後がよくなくなるというのはよくあることだ」

結衣「まだ手出しできなさそうだな・・・」

京子「ある意味大魔王的存在だなあいつら」

あかり「あ、ジバニャン達いる、でも元気なさそう・・・何があったんだろう?」

あかり「行ってみる」タタタ

ちなつ「あ、あかりちゃん、待ってよ」

京子「私たちも行こう」

結衣「4人一緒に行動しよう」

イオナ「」ピッピッピッ

イオナ「向こうに敵の存在を確認・・・」

ハルナ「なら倒しに行くぞ」

タカオ「造作でもないというのを見せてやるわ」

イオナ・タカオ・ハルナ「」タッ

そしてあかり達は

ジバニャン「どいつもこいつも冷たいニャン・・・」

メラメライオン「いつまでこんな扱いを受けなきゃいけねえんだ、くそっ!」

ブリー隊長「今はガリ王子のとこに向かうのが先だ。
       しかしオレ達を軽んじておいて今更お呼び出しとか何を企んでるのだ?」

メラメライオン「イカカモネ議長・・・今度会ったらタダじゃ済まさねえぞ!!」

あかり「みんな」

ブリー隊長「あかり、お前とはよく会うな」

ジバニャン「あかりちゃんとはもう何回も会っているニャン」

あかり「ねえみんな、どうしたの?なんかよくないことでもあったの?」

メラメライオン「ああ、イカカモネの野郎から痛烈な侮辱を受けたんだよ!」

ブリー隊長「屈辱的だったが今のオレ達には耐えるほかなかった・・・」

ジバニャン「みんなオレっち達に冷たすぎるニャン・・・」

ジバニャン「よくしてくれたのはじんめん犬とムダヅカイ、はらわシェルだけだったニャン・・・」

メラメライオン「あの野郎・・・!助けてもらったくせに礼も言えねえのか?
          それどころか冷たい態度しかとらねえ・・・」

メラメライオン「オレはもううんざりなんだ!
          活躍が多いのになぜ周りから侮辱されなきゃいけないんだ!!?」

イカカモネ議長(回想)『こんな低級妖怪を相手にするとはイカがなものかと』

メラメライオン「くっそ~~!!」

あかり「うっ・・・うっ・・・みんなかわいそう・・・」

あかり「どうしてこんな・・・ああ・・・」ポロ

あかり「あかり、こんなの・・・納得できないよ~」わ~ん!

ちなつ「あかりちゃん・・・」

結衣「しかし、思った以上に腐りきってるな・・・」

京子「敵はまだまだいっぱいいるってことだな」

あかり「みんながかわいそうだよ・・・うう・・・」ポロポロ

あかり「ジバニャンもメラメライオンもブリー隊長もみんなからひどい扱い受けて・・・」ポロポロ

結衣「奴ら絶対許さん」

ちなつ「ええ、私も頭に来ました」

京子「とんでもねえ奴増えてきたな。ここからがごらく部の見せ所だな」

結衣「ジバニャン達もう行っちゃったよ」

あかり「え?」

あかり「あ~待ってよ~!」

その途中で

♪~

京子「あ、何か聞こえてくる」

ちなつ「誰か歌っているみたいですね」

結衣「曲が終わったな・・・」

「よ~し、ダンスも完璧に決まってたよっ。
 キレのある 踊りで心 掴みどり」

京子「もしかして向こうに私がもう一人いるのかな?」

ちなつ「今の声、京子先輩にそっくりですね」

京子「出てこい、もう一人の私!」

ガサッ

京子「あ、あれ・・・?私そっくりの人はいない・・・」

小梅「え?あなた誰ですか?」

柚子「もしかして小豆ちゃんと抹茶ちゃんのダンスを陰から見ていたのかな?」

抹茶「闇世界の侵略者の登場なの!?」

小豆「『もう一人の私』とか言ってたね」

京子「え・・・あ・・・う・・・・」

京子「人違い 間違えました すみません!」

小豆「あっ・・・」

小豆「今の五・七・五だよ、って、あっちに私がもう一人いるの!?」

抹茶「容姿が明らかに違うわよ」

小豆「だって今、私の声で五・七・五をしゃべったもん」

柚子「それはこの人だよ」

小梅「そっくりなのは声だけですよ、小豆さん」

京子「???」

小豆「人違い 間違えました すみません!」

そして

京子「いや~ここまで声が似ているなんて思いもしなかったよ」

小豆「そのセリフ 私も同じ 気持ちだよ」

京子「ことのはを 聞いたその時 友達に」

京子「気が合って すぐに笑って なかよしに」

小豆「わ~すごい 五と七と五で 通じ合う」

京子「面白い このやりとりが 楽しいな」

小豆「ねえ、私達五・七・五をバンバン出していたよ」

京子「本当!?」

結衣「・・・・・」

結衣「京子が申し訳のないことをしました」

ちなつ「結局京子先輩のそっくりさんなんていなかったじゃないですか」

あかり「似ていたのは声だけだったね」

結衣「似ているどころか本人そっくりの声だったよ」

柚子「謝る必要なんてないよ、気にしていないし大丈夫」

抹茶「・・・・・」

抹茶「こちらこそ小豆が万死に値する行為をしてしまい、心からお詫びするわ」

小豆「ちょっと!?抹茶!?」

小梅「抹茶さん、いくらなんでも今のは大げさすぎですよ」

柚子「ふふっ、声が似ていると不思議と気が合うんだね、みんな楽しそう」

小豆「確かに私のそっくりさんはいなかったけど
   その代わり、声がものすごくそっくりな人を見つけたよ」

抹茶「ダンスの練習していたら突然ガサッとやってきたんでしょ」

あかり「あ、あなた達もドリームフェスティバルに出るんですか?」

小梅「そうです。お互い頑張りましょう」

小豆「宝物 大切なもの また増えた」

小豆「よ~し!五・七・五で実況ワールドを救うぞ~!」

小豆「ここからが私達の見せ所だよ」

ちなつ「小豆さんでしたっけ?あの人声だけではなく性格も京子先輩にそっくりです・・・」

今日はここまで

抹茶「」シャッ

京子「わっ」

あかり「え?どうしたの?」

抹茶「邪悪なモンスターの気配がするわ」

結衣「じゃあ私も構えてる、いつ襲ってくるかわからないし」

小梅「なら私も戦いに備えます」

抹茶「あなた達、それぞれの役割を私に教えて」

あかり「え?あかりはこの盾で攻撃したりみんなを守ったり・・・」

抹茶「あかりといったわね、つまりあなたは神々しきセイントシールドで禍々しき闇を防ぐタンク役ね」

小梅「あ、私も防御役です。この魔法の盾でみんなを守ります。
   こういう防衛術には自信があります」

小梅「あかりさん、よろしくお願いします」

抹茶「小梅ちゃんも女神が楯を持ってみんなを守るようなまなざしになってるわ」

小梅「抹茶さん、そう言われるとますますやる気が出てきます」

あかり「うん、あかりもだよ。小梅ちゃん、よろしくね」

小梅「はい」

あかり「あ、抹茶ちゃんもよろしくね、あかり、
     みんなと一緒に実況者と妖怪さんを守るよ」

抹茶「あなたにはあやかしをも愛する不思議な愛を感じるわ」

抹茶「私は黒魔法で邪神を消し去る闇の世界を裏切った黒魔術師」

小豆「抹茶、ストレートに魔法使いって言えばいいのに」

抹茶「そう言ってるこの人は小豆、阿修羅の如く暴れまわるアタッカーよ。
   ブレードソードを振り回し、敵をなぎ倒すわ」

小豆「お、おいおいおいおいおい」

結衣「私もアタッカーだよ」

ちなつ「結衣先輩を全力サポートです」

京子「私は魔法少女だけど物理技も得意だぞ~
   ちなつちゃんの回復が元気の源さ」

ちなつ「京子先輩、何言ってるんですか?」

柚子「私の回復呪文でみんなを癒してあげる」

抹茶「柚子ちゃん、ちなつちゃんといったかしら?あの子がヒーラーだと聞いて
   負けじとヒーラー自慢をしてきたのね」

柚子「柚子の呪文、みんなに届け」

あかり「柚子ちゃん、よろしくね」

柚子「こちらこそ、あかりちゃん」

抹茶「結衣といったかしら?小豆のようなアタッカーになりそうだわ」

小豆「私、京子と気が合ってきた。だって声そっくりだし
   話もほとんど合うし。もう一瞬で友達になれちゃったよ」

あかり「みんな!黄色い見回り鬼が来たよ!」

抹茶「ついにやってきたのね」

『よし、共同戦線だ。8人で一緒に撃退しろ』

京子「了解、西垣ちゃん」

小梅「あ、鬼さんこちら」

ちなつ「だったら私も援護します」

あかり「えっ?ちなつちゃん?小梅ちゃん?」

黄色見回り鬼一同「」ピピピー!

ビッ、ビッ、ビッ、ビッ

小梅「この盾を壊してみてください」

ちなつ「私も体を張ります!」

ビッ、ビッ、ビッ

ちなつ「小梅ちゃん、回復します!」

小梅「もう少しで・・・」

ちなつ「結衣先輩が敵を一網打尽に・・・」

小豆「抹茶、小梅ちゃんが危ないよ!」

抹茶「私の黒魔術はこの距離がちょうどいいの、
   今よ!!見回り鬼たち、塵へと帰りなさい!」

ビシュウウウウ!!

結衣「まずい、このままじゃりっちぃを稼げない、だあああ!!」

ズバ!ズバ!ズバ!バシイ!!

小梅「うわあ・・・」

ちなつ「素敵です・・・」

小梅「抹茶さんが素敵に思えます・・・」

ちなつ「結衣先輩、信じていました」

ちなつ・小梅「計算どおりっ」

あかり「結局結衣ちゃんと抹茶ちゃんだけでみんな倒しちゃったね」

柚子「小梅ちゃんナイスプレーだったよ。体を張って敵を誘い、そして
   抹茶ちゃんが華麗に敵を倒す」

京子「私達は何もできなかったよ・・・」

小豆「なんか納得いかない・・・」

結衣「とにかく123りっちぃ手にしたな」

抹茶「123句手にしたわ」

小梅「さすがです。抹茶さん、私の計算どおりです」

ちなつ「結衣せんぱ~い」ギュッ

結衣「ち、ちなつちゃん?」

あかり「りっちぃいくつ手に入れたの?」

結衣「123りっちぃだよ」

抹茶「私も123句よ」

あかり「報酬半分こだね」

柚子「そうだね、半分こでみんな仲良くなれるんだもの」

抹茶「た、たまたま同じ数になっただけよ」

結衣「偶然だ」

ちなつ「先輩・・・」

結衣「ちなつちゃんがまだくっついたままで少し動きにくいよ・・・」

今日はここまで

柚子「あ・・・結衣ちゃんとちなつちゃん・・・仲よさそう・・・これは・・・」

小豆「柚子ちゃん」

柚子「あ、小豆ちゃん、見て、あの2人、仲よさそう、特にちなつちゃんかなり幸せそうにしてるよ」

抹茶「またあんた変な妄想でもしてたんじゃないの?」

柚子「なんかあなた達みたいでうらやましい」

抹茶「あの子たちと一緒にしないでよ」

小豆「ところで次どこに行く?」

抹茶「魔の山の 気配がするわ 向こうから」

小豆「あ、今の五・七・五だよ」

小豆「よーし、あの山へ向かうぞ~!」

柚子「お山から 見える景色が 美の世界」

柚子「ふふっ、そうだといいね」

小梅「あそこにはモンスターがいっぱいいそう・・・あっ、待ってくださ~い!」


結衣「私達も山に行くぞ」

京子「山登り?いいね」

あかり「うんうん」

ちなつ「4人を追いかけましょう」

結衣(やっとちなつちゃんが離れてくれた・・・)

すると

あかり「あ、小豆ちゃんいた。抹茶ちゃんも柚子ちゃんも小梅ちゃんも、

     ぐっちさんもいる、三浦さんもあいもさんも。
     でもなんか言い合いになってるような・・・」

京子「行ってみよう」

ちなつ「どうしたのでしょうか?」

結衣「ああ」


ぐっち「ダメなものはダメや、小豆ちゃん。女の子だけで行くのはあかんで」

小豆「どうして?私達だけじゃダメってどういうこと?」

抹茶「あの山は悪魔の山ってことね」

小豆「も~!抹茶はいつもこういう思考なんだから」

抹茶「ぐっちがあの山に行くのを反対する理由はそれしか思いつかないわ」

ぐっち「その通りや、抹茶ちゃん、アイロンゲート山は危険や!魔の山や!」

三浦「それだけじゃないぞ」

あいも「アイロンゲート山には常に雲霧の立ち込めている峡谷がある。
     そこからものすごく強い風が吹き荒れているんだ」

柚子「そんな・・・」

小梅「怖~い山もあるのですね・・・」

抹茶「悪魔の山には災いあり、そこには光も闇になるってことね」

あかり「みんな」

ぐっち「お、ごらく部のみんなやん」

三浦「もしかしてお前達もアイロンゲート山に行こうとしてるの?」

京子「あの山アイロンゲートっていうんだ」

あいも「あの山は危険だぞ」

ぐっち「アイロンゲート山は突風と濃霧の山であって、キンギン党の本拠地でもあるんや」

ごらく部一同「ええっ!?」

小豆「あの山が本拠地!?」

抹茶「やっぱり魔の山ねあそこは」

ぐっち「それにアイロンゲート山はあいつらの庭でもあるんや。

     首領の姉妹、キンとギンの幻術を最大限までいかせられる場所なんや!
     幻術がある間はおすすめはできへんよ」

京子「じゃあ幻術が収まるまで・・・」

三浦「そう簡単には収まらないよ」

あいも「地の利は完全に敵にあるしな」

結衣「なんだって?」

ぐっち「言ったろ?あの山は濃霧と突風の山やって。
     あれが奴らの味方をしているんや」

ニャーーーー!!
メラ~~~~!!
ぐううううう!!

ぐっち「なんや?」

あかり「あっ、ジバニャン!メラメライオン!ブリー隊長!」ダッ

ぐっち「あっ!あかりちゃん!」

ジバニャン「あぐう・・・」

メラメライオン「くうっ・・・!」

ブリー隊長「キンギン党の幻術、バカにはできねえな・・・!」

ブリー隊長「おまけにオレ達は大半の仲間を失った・・・」

ジバニャン「でもまだ引き下がれニャいニャン!」

ジバニャン「なぜなら・・・」

あかり「みんな!!」

ジバニャン「あ、あかりちゃん・・・」

ぐっち「あかりちゃん、無茶はあかんで、ジバニャン達に大丈夫?と声かける程度にしてや」

ジバニャン「ぐっち・・・」

ブリー隊長「これじゃますます仲間を失うことになる・・・いったん退くぞ!」

ぐっち「そうや、その通りやで、ジバニャン」

ジバニャン「嫌だニャン!」

ぐっち「!!」

ジバニャン「あの子たちを見捨てられニャいニャン!」

メラメライオン「そうか!オレ全然気づかなかった・・・」

ぐっち「え?どういうことや?」

あかり「あの子たちって・・・」

ジバニャン「あのニャーKBとは違った魅力を持った感じの7人組、
       あの子たちを放って引き下がるわけにはいかニャいんだニャン!」

あかり「ニャーKB?」

ぐっち「あ、僕心当たりある。7人やね?9人でも心当たりあるけど・・・
     7人でも9人でも異世界からこの世界に来た少女たちや」

あかり「・・・!」ダッ

ぐっち「あ、あかりちゃん!!」

ちなつ「大変!早く私達もあかりちゃんを追いかけないと・・・!」

京子「ああ」

結衣「何気に京子よりもあかりの方が無茶してるな」

ジバニャン「じゃあオレっちも・・・」

ブリー隊長「」ガシっ

ジバニャン「ブリー隊長、離すニャン!」

ブリー隊長「ダメだ!!じゃああいつらのためなら緑見回り鬼のことはどうなってもいいのか!?」

ジバニャン「・・・!」

今日はここまで

ぐっち「ジバニャン、俺にもその気持ち分かるで」

ジバニャン「オレっち、どうすればいいニャンか!?」

ぐっち「あきらめも肝心や、あんたは犠牲者をこれ以上増やしちゃあかん」

三浦「ごらく部のみんなもあっちに行っちゃったが・・・」

あいも「一緒にいた4人もあの山に向かったぜ」

ジバニャン「なんだってニャ!?オレっち、どうしてもアイロンゲート山に行かなきゃいけニャいニャン!!」

ぐっち「そしたら僕らも犠牲になっちゃうで、でも・・・」

三浦「俺も向かいたいんだけどな」

あいも「でも我慢しなきゃいけないんだよ・・・」

ぐっち「せめて異世界のみんなの身代わりになれたらとは考えるんやが・・・」

ジバニャン「オレっちが一番そうだニャン!!」

ぐっち「まさかあかりちゃんが今のジバニャンと同じだったなんて思いもしなかった・・・
     ジバニャン、あんたが今、真夢ちゃん達を助けたいという気持ちは痛いほど分かるんや」

ぐっち「でも・・・菜々美ちゃんも今のあんたと同じくらいの頑固者やし・・・
     WUGを止めるのにも彼女を説き伏せるというのが大変やな・・・」

メラメライオン「あ、オレいいこと思いついたぜ」

ジバニャン「本当かニャン!?」

ブリー隊長「メラメライオンじゃ心配だな、きちんと考えたのか!?」

メラメライオン「なんだよ~。せっかくいい話持ってきたというのによ」

三浦「いいことか、言ってくれ」

あいも「聞いてみる価値はありそうだ」

メラメライオン「あの崖をよじ登るのさ、幸いあの辺りは幻術がないぜ」

ブリー隊長「おおっ、見直したぜ、まさにその通りだ!
       あいつらの不意を突くつもりだな?」

メラメライオン「そうじゃなかったらあの崖を登ろうなんてしてなかったぜ」

三浦「ええ!?本気!?」

あいも「そんな無茶な・・・」

ぐっち「最悪死やん・・・」

ジバニャン「命知らずなことはしたくないニャン」

ブリー隊長「どうした?あの子たちを助けるんじゃなかったのか?」

メラメライオン「崖から行けば助けられるぜ、ここで退いちゃ妖怪の名が廃るぜ」

ジバニャン「わ、分かったニャン。やってみるニャン」

三浦「しかし、クライミングのための道具はどうするんだ?」

メラメライオン「そんなものオレとブリー隊長にかかれば必要ねえ!」

ぐっち・三浦・あいも「え!!?」

ブリー隊長「心配すんな。オレとメラメライオンがあの崖をお前らでも登れるようにしてやる!」

ぐっち「ビクトリアーン!!・・・って、それでもまだ不安や~・・・」

ジバニャン「あ、誰かあの崖を登っているニャン」

ブリー隊長「おおっ、本当だな」

メラメライオン「負けてらんねえ!!さあ登ろう!!」

三浦「あれ湯豆腐じゃね?」

あいも「よく見りゃ本当だ」

ブリー隊長「むっ!?バランスを崩しかけてるぞ。これはヤバいな・・・行くぞ!」

メラメライオン「だな!メラメラ~っとダッシュだ~~!!!」

ブリー隊長「奴らの落下する場所を考えてそこにいろ」

メラメライオン「当たりめえだろ!」


湯毛・towaco・牛沢「わああ!!」ピュー

フルコン「あっ、みんな~~~!!!」

フルコン「俺は湯毛やtowaco、牛沢のようにはならへん。
      きっちりとバランスをとれる場所を見つけなあかんな・・・」


ブリー隊長「よし、受け止めるぞ!」

メラメライオン「おう!」

ストン

湯毛「うおっ」

towaco「うおお」

牛沢「ぎゃっ」

ブリー隊長「よし、ナイスキャッチだ」

メラメライオン「お前ら、大丈夫だったか!?」

湯毛「ああ、なんとか・・・」

towaco「助けてくれたのですね、ありがとうございます」

牛沢「お前達いなかったら死んでたぜ・・・まさか妖怪に助けられるなんてな」

towaco「この世界を支配してる妖怪の中にも私達実況者の味方をしてくれる妖怪がいたらしいけど
     この妖怪たちがそれに該当してたというのが幸いしたな」

湯毛「フルコンはまだ落ちてないのか」

牛沢「あいつすげえな・・・」

牛沢「お、ぐっち、三浦、あいもじゃん」

湯毛「お前達がこの妖怪達を味方につけたのか?」

ぐっち「ちゃうちゃう、自分たちの意志やで、な、ジバニャン」

ジバニャン「そうだニャン」

towaco「ぐっちも三浦もあいもも妖怪と仲良くなれる人だから
     実は私も彼らのおかげだと思ってた」

牛沢「まあ彼らほどではないがキヨもなかなか妖怪愛あるぜ」

あいも「妖怪のすべてが悪い奴と思わないでくれるかな?」

三浦「妖魔界のほとんどが闇の力に抗ってるみたいだぜ」

湯毛「よーし、再チャレンジだ。あの崖を登り切ってみせるぞ!
   フルコンも心配だし・・・でも仲間のためならこの身が・・・」

湯毛「どうなったっていいんだ、この心と身体が砕け散る前に
   実況者としてのプライドを貫いて戦うんだ!」

メラメライオン「そうだ!!登れ!!登るんだ!!」

ブリー隊長「よし、オレが登りやすくしてやる!」

ジバニャン「あかりちゃん・・・みんな、待っててニャン!」

湯毛「ん?」

牛沢「なんか誰かの名前を言ったな・・・」

towaco「どういうことだ?」

ぐっち「異世界の女の子たちがアイロンゲート山に入ってしまったんや」

towaco「なんだって!?」

牛沢「俺は最初あの烈風を突破してやろうと思ったけどみんなに止められて
   別のルートから行こうとしたんだよ」

湯毛「そしたらフルコンがこの崖を登ろうと言いだしてその話に乗っかったんだよ」

towaco「その話に誰よりも乗り気だったのが牛沢だな」

ぐっち「下手にあの子たちを助けようとすれば共倒れは明らかや。
     俺達が行ったとてあの子たちのところにつく前にやられてまう・・・」

ドゴ!ドゴ!

牛沢「うお!なんだあのマッスルマンとライオンは!?崖に穴をあけやがった!」

ぐっち「ブリー隊長、メラメライオン、早くしてや・・・
     僕もジバニャンもみんなを助けたいんや・・・」

湯毛「よし、登ろう。このままじゃフルコンが孤立する。フルコン、今行くぞ」

ぐっち「あかりちゃん、ちなつちゃん、結衣ちゃん、京子ちゃん。

     そして小豆ちゃん、抹茶ちゃん、柚子ちゃん、小梅ちゃん・・・
     あとジバニャンから7人組がまだあそこにいるという話を聞いたが
     間違いなくあれは真夢ちゃん、藍里ちゃん、実波ちゃん、佳乃ちゃん、
     菜々美ちゃん、夏夜ちゃん、未夕ちゃんの事や」

towaco「ぐっち、今の話私も聞いたぞ。
     今の話、フルコンが聞いたらボワーーーッとやる気になるぞ
     あいつは他人同士の愛で生きてる奴だしな」

牛沢「あ、そうそう、フルコン異世界の人達は恋人同士でパーティー組んでる
   なんて信じ込んでいるぜ」

ぐっち「『異次元に俺を引きずり込んでくれ』とも言ってたな」

三浦「あの異次元の先は愛の世界なのか?」

ぐっち「フルコンには自分の世界に入らせておこうや」

あいも「フルコンらしいな、この実況ワールド一百合を愛する男だしなあいつ」

ぐっち「みんなであの崖を登り、彼女たちを助けるで!」

その頃

ビュウウウウウ!!

WUG「きゃああああ!!!」

あかり「あっ、ジバニャンの言ってた7人組見つけた」

あかり「風が弱まってる、よし、行ってみよう」

菜々美「もう!なんなのあの山!これじゃ近づけないじゃない!」

夏夜「私の盾の力を使っても進むのがやっと・・・」

藍里「モンスターも出てくる・・・」

真夢「私が間違っていたよ。この山に登ろうとしてたけど
   この山は危険だし戻ろう」

実波「頂上から見た景色がきれいだと思ったのに~」

佳乃「みんなを危険に巻き込むわけにもいかないし
   まゆしぃの言う通り戻りましょう」

菜々美「何言ってんの!?ねえまゆしぃ、まさか一度決めたことを
     すぐに撤回なんて考えてないよね!?」

真夢「でもさっきもモンスターに襲われたよ」

未夕「黄色い鬼の大群に襲われるのはもう嫌です~」

真夢「あ、また突風が来るよ」

ビュウウウウウ!!

あかり「この盾の力で吹き飛ばされないように・・・」

WUG「きゃああああ!!!」

実波「あれ?もう飛ばされない・・・?何があったのかな?」

あかり「みんな、大丈夫!?あかり、この盾で突風からみんなを守るよ!」

夏夜「助かった。あなたも盾を使うのね。
   私もこの世界で偶然盾を拾ってその力を使えるようになったの」

あかり「うん、じゃあ一緒にガードでみんなが飛ばされないようにしよう」

夏夜「ええ、そうしましょう」

今日はここまで

一方

ビュウウウウウ!!

小梅「防ぎます!」

ピキイ!

小豆「おお~小梅ちゃんいて助かった~」

抹茶「さすがセイントシールド、濁流の如き突風も防いでくれるのね」

柚子「あら?小梅ちゃんちょっと疲れてる?
   そうだよね、風が吹き荒れるたびに盾の力を使ってるからね」

小梅「大丈夫です。これしきのこと・・・」

柚子「でも私はヒールを使うよ、この山を進むのに誰一人失っちゃいけないから」

小梅「ありがとうございます」

京子「小梅ちゃんいなきゃ吹き飛ばされてたな」

ちなつ「盾にはこういう力もあったのですね」

結衣「となるとあかりもその力を使って風を受け止めてたんだね」

結衣「あかりも小梅ちゃんと同じくタンクだしさ」

柚子「あの風はHPも奪っていくみたいだね」

抹茶「私は一発で気づいたわ」

結衣「だいたい体を裂かれるような風圧だったしそりゃ一発で気づくと思うけど?」

柚子「でも大丈夫、私は複数の味方の回復もできるの、
   一人しか回復できない魔法よりは効果が薄いけど・・・」

京子「え~?」

結衣「まあそりゃそうだろうけど・・・」

結衣「リカバーは全体回復技だが効果はヒールよりも低いんだよな」

小梅「あ、風が弱くなりました」

柚子「みんな、私のところに集まって」

小豆「全体回復でしょ?」

抹茶「集合ね」

小梅「こうですか?」

結衣「ここなら範囲内になりそうだな」

ちなつ「結衣先輩の近くで一緒に・・・」

京子「結衣~」

結衣「京子、ちなつちゃん、近すぎだって」

柚子「・・・・?」

柚子「ふふっ・・・」ポワー

抹茶「柚子ちゃん?何してるの?ヒールは?」

柚子「あ、そうだったね」

柚子「いくよ、リカバー!」

パアアアア

小豆「ありがと~柚子ちゃん」

小梅「では、進みましょう」

『お前達、赤座はまだ戻ってこないのか?』

京子「あ、西垣ちゃん、それが、まだなんだよ~」

結衣「あっちの方まで行ったみたいだしもっと先の方にいると思われます」

ちなつ「あかりちゃんはぐっちさんの言ってた7人の異世界から来た子を助けに行くために
     アイロンゲート山に向かいました」

『あの山は魔の山だって実況者たちに言われなかったか!?』

結衣「あかりはああなるとほっとけなくてほっとけなくて
   何とかしてでも助けに行こうとするからきっと奥の方まで行ってる事は間違いありません」

『あの山は奥に行けば行くほどキンギン党の幻術が強くなる。
 だが私はその幻術の弱点に気づいた。赤座にも聞かせたかったけどな』

ちなつ「本当ですか!?」

『あの幻術はまやかしだ。アイロンゲート山の地形を大いに活用しただけのいかさまだ。
 幻術を使わなくても突風は吹く。ここは常に霧がかかっているだろう?』

結衣「そうですが・・・」

『気流に乗って吹き荒れた風が麓まで流れ込んでいる。
 もしそれが幻術だとしても限界というものがあるということを知った』

『キン、ギンが幻術を無限大に活かせられるのはこの場所だけだ。
 幻術を受けることなくキンギン党の本拠地までたどり着く方法があるが危険がすぎる』

京子「どうして?」

『後ろから攻めればいいがあそこは断崖絶壁だ。お前達には危険だぞ』

結衣「結局避けては通れないのか・・・」

京子「魔法なら受けて立つけどな」

結衣「格が違いすぎるだろ?」

京子「あ~!くっそ~!」

ボン!ボン!ボン!

黄色見回り鬼一同「」ピピー!

京子「わ~!モンスター来た!」

結衣「ここで手下に出くわすとは・・・!」

黄色見回り鬼一同「御用だ!御用だ!」

結衣「ふん、そんなものいくら来たって・・・」

ビュウウウウウ!!

結衣「わあああああ!!」

京子「げええ!!しまったああ!!」

ちなつ「きゃああああ!!!」

京子「わ~~!!!飛ばされる~~~!!!」

シュッ


小梅「みなさん、大丈夫ですか?」

小豆「小梅ちゃん、とっさの反応で被ダメージを最小限まで抑えることができたよ」

抹茶「・・・?ごらく部のみんなはどうしたのかしら?」

柚子「あ、京子ちゃん、結衣ちゃん、ちなつちゃん、どこ~?」

小梅「まさか飛ばされたなんてことが・・・」

拠点内

西垣「よし、いいところにふすまを置けたな」

西垣「お前達!大丈夫だったか!?」

京子「あれ?ここは・・・」

ちなつ「先生、いつの間に私達をここに戻していたのですか?」

結衣「あの突風をどうにかしなければ・・・」

西垣「このままでは全滅だと判断して強制的にここに飛ばした。
   さすがに赤座は回収しきれなかった・・・このままじゃ赤座が危ない・・・」

結衣「ボーナスりっちぃは・・・」

京子「今回はなしかよ・・・」

西垣「当たり前だ。ミッションは途中終了だったしな。ボーナスりっちぃはなしだ。
   だが全滅してしまうと獲得したりっちぃも0になってしまう。
   それがお前達をここに戻したもう一つの理由だ」

結衣「確かに・・・このまま負けが続いてりっちぃを得られなければこの先詰むことは間違いないな」

シュッ

西垣「とにかくお前達が手にした123りっちぃはパーにならずに済んだ。
   だがこのままじゃ赤座が危ない。だが今回はふすまに入る時から用心しろ。
   最悪の場合出動したとたんにやられる可能性もあるからな」

京子・結衣(縁起でもない・・・)

西垣「とにかく事を急ぐ。早くしろ」

京子「出動!」

結衣「待ってろ、あかり」

シュッ

ちなつ「あ、待ってください」

西垣「吉川、お前にはこれをやろう」

ちなつ「先生のセルフ調合で作った薬ですか!?嫌ですよぉ」

西垣「お前にはこれが必要なのかもしれない。飲んでみる価値はあるぞ」

ちなつ「分かりました。先生が失敗の責任を取ってくれるのなら飲みます」ゴク

ちなつ「どうなったのでしょうか?薬の効果があらわれたみたいですが・・・」

西垣「お前は今TPが100の状態で出動できる。いきなり必殺技を撃てるぞ」

ちなつ「本当ですか?」

西垣「今回の敵は全体技を使う敵が多いと見た。全体回復ができる吉川にこそこれを託した。
   ただしその薬の効果は一度きりだ。無駄にはするなよ」

西垣「さらに言えば薬は常に出せるとは限らないぞ」

ちなつ「むしろその方がいいです・・・」

西垣「では、お前も出動だ」

ちなつ「はい」

シュッ

西垣「赤座が無事だといいんだが・・・」

今日はここまで

アイロンゲート山

ビュウウウウウ!!

京子・結衣「ぐううっ!!」

ヒューッ!ガン!

京子・結衣「がああっ!!」

京子「わー!また落石に当たった~!」

結衣「HPがやばい・・・」

京子「もうポーションないしどうしよう・・・」

結衣「京子は安易にアイテムを使いすぎだ」

結衣「くそっ、アイテムをここだけで全部使い切ってしまったか・・・」

ちなつ「あ、先輩たちが危ない・・・!今行きま~す!!」

ちなつ「必殺技を使います!」

パアアアア!!

結衣「なんだ?」

京子「傷が癒されてく・・・」

ちなつ「決まりました。必殺、味方全員全回復の術っ」

結衣「ちなつちゃんが回復させてくれたんだね」

京子「さんきゅ~ちなちゅ~」

ちなつ「京子先輩、そのために使ったのではありませんよ!」

ちなつ「それより小豆さんたち助けないと・・・!」

結衣「どうやらもう倒したみたいだよ」

京子「でもとんできた石に当たりまくりでHPを削られていってさ・・・」

結衣(りっちぃも得られなかったし・・・)

小豆「あ、京子、結衣、ちなつちゃん」

抹茶「あなた達も無事だったのね。地獄の底から這い上がってきたのね」

柚子「私だけじゃ回復が間に合わないし、ちなつちゃん、協力お願い」

ちなつ「もちろんですよ。柚子さん、一緒に行きましょう」

ビュウウウウウ!!

小豆「わ~!また来た~!!」

小梅「ガード!・・・あ~間に合いませんでした・・・」

小梅「小豆さんと抹茶さんが・・・」

小豆「いったった・・・」

抹茶「ここじゃヒールが届かないわね、ポーションを使うわ」

小豆「私アイテム持ってないよ~」

抹茶「小豆はアイテムを安易に使いすぎよ」

パアッ

結衣「助かったよ」

ちなつ「どういたしましてです~」

柚子「私と小梅ちゃんが全力でサポートする必要がありそうね」

小梅「あっ、小豆さん、抹茶さん。大丈夫ですか?」

小豆「誰か回復させて~」

抹茶「アイテムを温存しないからこうなるのよ・・・」

柚子「あ、ヒールなら今できるよ、えい」

パアッ

小豆「さて、先に進もう」

結衣「この世界ではMPがなくても魔法が使えるというのが救いだな。
   しばらくしないともう一度使うことができないとはいえ・・・」

結衣「しかし・・・幻術侮りがたしだな・・・」

ちなつ「でも早くしないとあかりちゃんが・・・」

結衣「タンクとヒーラーはここじゃ一番やられちゃいけないし
   私達はちなつちゃんと柚子ちゃんと小梅ちゃんを全力で守らないとな・・・」

京子「ちなつちゃんなら私が全力で守るぜ~」

ちなつ「京子先輩には期待していません」

結衣「それに私と京子は防御力が低いし受けるダメージが大きい、うまく立ち回らないと・・・」

結衣「私は攻撃力しか、京子は最大HPしか上げなかったしな・・・」

その頃

あかり「はぁ・・・はぁ・・・やっと全滅させた・・・」

あかり「WUGだったっけ?WUGのみんな、けがはない?」

真夢「うん、なんとか・・・」

菜々美「ウェイクを全部拾い終えたわ。他のパーティーに取られて
     他の単位になる前に経験値を稼いでおかないと・・・」

菜々美「あかりんが敵が落としたものをなかなか拾わないのが幸いしたわねマジで」

夏夜「菜々美、自分一人で全部拾おうとしないで」

菜々美「だってみんな拾おうとしないんだし~!」

菜々美「かやたんもできるだけ多く拾おうとしてたでしょ?」

夏夜「今はそんな暇なんてないって!
   あんたあの状況でよく物拾いとかできるわね」

未夕「あかりんが一番怪我していますよ。回復を・・・」

パアッ

藍里「回復できたかな?」

あかり「うん、できたよ。藍里ちゃんありがとう」

未夕「先越されてしまいました・・・」

未夕「ウェイク拾いもななみんに先越されちゃうし誰かに先を越されてばっかりです~」

佳乃「ななみんの行為は多少ずるいかもしれないけど
   これからのことを考えるとウェイク横取りもやむを得ないかもしれない」

実波「自分が同じことされちゃ嫌なんだけど~」

佳乃「私達も黄色い見回り鬼を撃退したとはいえ
   ここまで生き残れてるのはほぼあかりのおかげだしあかりに礼を言ったら?」

実波「そうだね、あかりん、私達を守ってくれてありがとう」

あかり「ううん、あかりもみんなに守られたし、
     それにピンチの時は助けに行かないと」

真夢「ねえ、頂上に行くのはあきらめよう、ここから先にはさらなる危険がいっぱいありそうだし」

菜々美「あ~もう、仕方がないわね、分かったわよ、死ぬよりはずっとマシだし」

夏夜「そういう言い方しない!」

菜々美「あ~!かやたんは~そうやって~!」

実波「けんかはやめて~」

菜々美「なによ、別に争ってるわけでもないのに・・・」

あかり「あの・・・どう見てもけんかにしか見えないけど・・・」

菜々美「あ~はいはい、要は死ななきゃいいってことよ」

「ほほう、ここに来たということは随分と死にたいようじゃな」

あかり「え!?誰!?」

菜々美「誰の声!?さっさと出てきなさいよ」

ボオン

真夢「わっ、いきなり2人が出てきた」

続きはまた夜に

キン「我々の本拠地に乗り込んでくるとはな、
   ヒッヒッヒ、このまま消し去ってくれるわ」

ギン「我々キンギン党の恐ろしさをお前らは嫌というほど思い知ることになるのさ」

菜々美「なに~!?あんた、いきなり出てきて消し去るですって!?」

真夢「ななみんさっき『出てこい』言ったくせに・・・」

キン「逃げようとしても無駄じゃ」

ギン「このアイロンゲート山に入った地点でお前達はここから出られずに我々によって葬られるのさ」

キン「我々が出るまでもなかったが今回は我々の手で始末してやろう」

ギン「たまには我々が自ら出るというのも退屈しないで済むしな」

佳乃「まさかあなた達が・・・」

未夕「キンギン党のリーダーですか!?」

未夕「となると彼らがキンとギンですね」

キン「我々は妖魔界の妖怪たちにも実況ワールドの人間たちにも苦しめられた」

ギン「今度は人間たちがそうなる番じゃ、
   キンギン党の人間たちに対する憎しみを思い知れ」

キン・ギン「まとめて始末してくれようぞ!」

あかり「・・・!」

あかり「そんなことはさせないよ!!」

あかり「妖怪さんを、そしてみんなを苦しめようなんて絶対に許さない!

     あなた達が辛い日々を送っていたことは分かった。
     でもどんなことがあってもみんなを苦しめることは許されないんだよ!!」

キン「ほほう、真っ向から抗うのか」

ギン「度胸のあるお嬢ちゃんじゃな」

真夢「そうだね、私もそう言われて引き下がるわけにはいかないよ!」

菜々美「そうよ!私はあの威張り切った鼻を折らなきゃ気が済まないわ!」

実波「自分の憎しみを他人にぶつけるなんて私も許さない」

あかり「みんな、行こう、この世界をキンギン党から救おう!」

夏夜「どっちみち引き下がれないもの、そうする!」

藍里「ワーキン街の人たちを守ろう!」

キン「フフフ、愚かな・・・」

ギン「我らの恐ろしさを分かろうとしないとは・・・」

キン「まずはあの雲を我々の味方にしようかねぇ」

ゴゴゴゴゴ

佳乃「あっ、空が・・・」

夏夜「嵐が来るよ!気を付けて!」

あかり「あかり、ここで構えてるよ」ピキイ

夏夜「私もそうする」キイイ

実波「私は敵の能力を下げるよ!えい!」

キン「なんだ?妖力を下げられたような・・・」

ギン「・・・・・」

キン・ギン「ヒッヒッヒ、それで我らの力を奪ったつもりかい?」

佳乃「何か来る、みんなの能力を上げないと・・・」

ギン「おっと、あの盾が奴らを防ごうとしてるようじゃな、なら
   奴らを見えないシールドの外に放り出せばいい。
   大雨よ、滝の如く降り、濁流となれい!!」

ザアアアア!!

あかり・WUG「きゃああああ!!!」

あかり「うっ・・・うううっ・・・!みんなが・・・」

夏夜「私とあかり以外が流されていく・・・!」

キン「よーし、まずは一人目始末といくかの、落雷注意報じゃ!」

ピシャアアアア!!

実波「きゃああああ!!!」ドタアッ

あかり「あっ、実波ちゃん!!」

一方その頃

ドゴオオオオゴロゴロゴロ!!

京子「げえ!でっかい雷雨だな・・・」

ちなつ「頂上の様子が心配になってきました・・・」

結衣「まずいぞ・・・このままだとあかりは・・・」

小豆「もう進むだけでもダメージ受けそうだよ・・・」

抹茶「魔の山にならダメージ床とかあってもおかしくはないわ」

柚子「わたしとちなつちゃんでこまめに回復する必要があるね」

柚子「じゃあ私はいったんリカバーを使うよ、
   その技名は結衣ちゃんに教えてもらったんだ。えいっ」

パアア

結衣「何気に働いてるの柚子ちゃんと小梅ちゃんだけだな・・・」

ちなつ「結衣先輩、何か聞こえてきます」

抹茶「何か嫌な音がするわ・・・」

ドゴオオオ!!

京子「わああ!!鉄砲水だああ!!」

小梅「私が防ぎます!後ろにいてください!」

結衣「小梅ちゃん、頼んだ」

ちなつ「ゆ、結衣せんぱ~い・・・」ギュ

京子「わああ、結衣いいい・・・」ギュ

結衣「ち、ちょっと」

バシャアアアア!


結衣「小梅ちゃんいなかったら全滅だったな・・・」

ちなつ「小梅ちゃん、ありがとう」

京子「あ、私達のTPがMAXになってる」

結衣「これでキンギン党を真っ二つにするぞ」

柚子「じゃあ必殺技でみんなを回復させてあげる」

パアアアア

小豆「ぜ~んかいっ」

結衣「早くしないとあかりが・・・」

ちなつ「あかりちゃんはどこまで行ったのでしょうか?」

京子「まさかあかりがここまで突っ切っていくとは思わなかったよ・・・」

今日はここまで

ピューー

京子「わー!落石だ!」

小梅「私の出番ですね!えい!」

ピキ・・・キ・・・

結衣「え?まさかガードの効果が切れたとか・・・」

小豆「げ~!マジかよ~!?嘘でしょ~!?」

ドガガガガガガ

京子「わあああああ!!」

ちなつ・柚子・小梅・抹茶「きゃああああ!!!」

結衣「くっ・・・」ヒョイ

小豆「わわっ」ヒョイ

柚子「」ドサ

小豆「あっ、柚子ちゃん!」

柚子「ごめん・・・私もうダメみたい。でも・・・
   あなた達ならやれるよ。あかりちゃんを助けられるよ・・・」

小豆・抹茶「」よいしょ

柚子「うん、ありがとう」

京子「なんだ、柚子ちゃん大丈夫じゃん」

結衣「いいや、戦闘不能であることに変わりはないから私達が不利になったよ」

京子「あ、そういえば落石をまともにくらったんだった」

小梅「ごめんなさい。私の不注意で・・・」

抹茶「小梅ちゃんは悪くないわ」

結衣「私と小豆は回避ステップでギリギリかわせたとはいえ
   ヒーラーが減ってやばい状況になったな」

小梅「私、ポーション使います」

ちなつ「一応私自身のHPを回復させます。ポーションはまだ使いたくありませんし」

ちなつ「そして小梅ちゃんのHPを回復させます」

小梅「あ、ありがとうございます」

ちなつ「あ、私のTPも溜まりました」

ビュウウウウウ!!

小梅「今度は大丈夫です。盾の力でダメージを最小限に抑えます」

ビュウ!

小豆「わわわ!かわしきれね~!」

結衣「ぐっ・・・!」

小梅「みなさん、大丈夫でしたか?」

柚子「みんな大丈夫だよ」

結衣「京子、ちなつちゃん、戦闘不能になってもパーティー内での隊列歩行は可能だから
   こうして会話したりすることはできるんだよ」

柚子「この戦いが終わらない限りこの杖は何にもならないけど私はみんなを信じてるよ」

ちなつ「では、TPを消費して全体回復をします!」

パアアアア

京子「助かった~」

小豆「ヒーラーがいると本当に助かるよ」

抹茶「でも気が抜けない状況であることに変わりはないわ」

結衣「何としてでも先に進まないと・・・」

ピカア!!

抹茶「ぐううっ!!」

小豆「あっ!抹茶!!」

ドゴオオオ!!

ちなつ「きゃああ!!雷鳴がすごいです~!」

抹茶「雷に・・・不意を・・・突かれたわ・・・」

京子「大丈夫!?」

ちなつ「私の出番ですね、では・・・」

ビュウウウウウ!!

小梅「きゃああ!!これではガードが間に合いません!」

小梅「でも・・・ガード!」

ピキイ!

小梅「やっぱり軽減できたのは自分だけでした・・・」

抹茶「」ドタッ

小梅「あっ!抹茶さん!!」

抹茶「私としたことが・・・無様なものね・・・」

柚子「大丈夫?起き上がれる?」

抹茶「」スク

抹茶「魂はまだとんでいないもの、私の武器は死んでも私自身の魂はまだあるわ」

抹茶「意識がまだあるのなら地獄の業火に焼かれることもないわよ」

抹茶「でも・・・戦えるのはごらく部と小豆と小梅ちゃんだけね・・・」

結衣「柚子ちゃんに続いて小豆も戦闘不能になったか・・・」

小豆「お~い、私はまだ戦えるよ~」

結衣「あ、ごめん・・・」

結衣「だが抹茶がやられたというのは痛いな・・・」

小豆「全く、勝手に殺さないでよ」

京子「私達を支える仲間が次々とやられていくよ~」

ちなつ「このままじゃあかりちゃんのところに行く前にやられそうですね・・・」

小豆「よ~し!私は抹茶や柚子ちゃんのようにはならないぞ~!」

抹茶「小豆が一番私の二の舞を演じそうだけど?」

小豆「なんだよも~」

小梅「うう、どんな時も気が抜けないです・・・」

結衣「これ以上戦闘不能者が出る前にあかりのとこまで行きたい・・・
   でなきゃこれまでにない苦戦を強いられる・・・」

結衣「小梅ちゃん、ときどき私をサポートできていないところがあったけど
   あれは仕方ないよ、どんなにサポート上手でもさ」

小梅「大丈夫です、結衣さん。今度はきちんと・・・」

結衣「いいや、不定期的に幻術が来るとなると備えがどうしても間に合わなくなるよ」

結衣「かと言って常にガードしてちゃ技ゲージが減ってガードの効果が切れやすくなるよ」

小梅「ですが自分の中では悔しさでいっぱいになります」

結衣「それは私も一緒だよ」


「たあ!やああ!!」

「ぐう!!」

「あっ・・・!」


ちなつ「あ、あかりちゃんの声がしたよ」

京子「もうすぐあかりのところにつくぞ。もしかしてあかりは
   誰かと一緒に戦っているのかな?違う人の声もしたし」

結衣「すぐにあかりを助けに行こう!」

『何か来る!無闇に突っ込んだりするな!』

ザバアアア!!

京子「わあああああ!!」

ちなつ「きゃああああ!!!」

結衣「ステップ!!ぐっ・・・!よけきれなかったか・・・」

小梅「きゃああああ!!!」ドシャア

小豆「回避、っと、あああ!小梅ちゃ~~ん!!」

小梅「小豆さん・・・ごめんなさい・・・」

結衣「次の攻撃が来る前に突撃!!」

『おい!!死ぬ気なのか!?戻れ!!』


菜々美「はぁ・・・はぁ・・・他のみんながやられても・・・私はそうはいかない!」

あかり「あっ!結衣ちゃん!京子ちゃん!ちなつちゃん!」

小豆「だあああ!!」

あかり「小豆ちゃんも来たんだね」

キン「ヒッヒッヒ、愚かな奴らめ」

ギン「そろそろいくか」

キン・ギン「お姉妹じゃ~!!」

あかり「うっ・・・!くううっ!!」

京子・結衣「わあああああ!!」ドシャア

ちなつ「きゃああああ!!!」ドシャア

小豆「うおっとおお!!」ヒョイ

小豆「あっぶね・・・」

菜々美「」ヒョイ

菜々美「あれに当たってたら全滅だったわ・・・」

あかり「あっ!京子ちゃん!結衣ちゃん!ちなつちゃん!」

拠点内

西垣「またしても回収できない状態になったぞ・・・」

りせ「・・・・・!」

西垣「赤座を助けようとして敵の攻撃に対する備えを忘れたなあいつら・・・」

西垣「まずい・・・今の赤座には何を言っても無駄だろう・・・」

りせ「・・・・・」

西垣「『そんな・・・』私がお前の立場でもそう言ってるだろうな・・・」

西垣「どうやら赤座が助けに行こうとした7人のうちの6人がやられたみたいだ」

西垣「それに今戦える奴は赤座含めて3人しかいない・・・」

西垣「絶体絶命だ。赤座・・・みんなを助けたいという気持ちは分かる・・・だが・・・!」

今日はここまで

アイロンゲート山

あかり「どうしよう・・・このままじゃやられちゃう・・・」

あかり「とにかくポーションを使うよ。さっきも使っちゃったしアイテムなくなっちゃった」

キン「フフフ、我々の必殺技をかわした奴がいたとはな、
   だが今ので気力を大幅に使ったじゃろう?」

菜々美「だ、だからどうしたっていうのよ・・・!」ゼーゼー

ギン「なら今度こそその口をきけなくしてやるぞい。
   アイロンゲート山に入ったことを大いに後悔するのじゃ!
   暴風警報!風よ、奴らを始末せい!」

ビュウウウウウ!!

あかり「」ピキイ

あかり「あ、あかりのダメージを軽減できたのはいいけど・・・みんなは・・・」

小豆「やっべええええ!!しまったああ!!まともにくらったああ!!」

菜々美「ポーション!きゃああ!!」

菜々美「クリティカルヒットくらって回復した分だけダメージ受けちゃったし最悪・・・」

小豆「こうなったら・・・」

小豆「特攻だ 最後のあがき とくとみよ」

キン「ヒッヒッヒ、無駄なことを・・・」

キン「落雷注意報じゃ!!」

ドゴオオオ!!

あかり「うっ・・・!でもガードが間に合ってよかった・・・」

菜々美「ラッキー、私、攻撃範囲外にいて・・・」

小豆「なんのなんの!!必殺!デーモンクラッシュスラッシュ!!」

小豆(と、抹茶ならそう名付けているね)

ギン「なんじゃと!?大滝の術!」

小豆「いっくぜええ!!」

ギン「我々の攻撃が効かんじゃと!?」

あかり「えっ?どういうこと?」

『お前達に言い忘れていたが必殺技発動中は無敵状態になる。
 ただし無敵時間は当然短いから緊急時は一時しのぎにしかならないぞ』


京子「うお、小豆すげえ」

結衣「もしかして・・・必殺技発動中は無敵になるんじゃないの?」

ちなつ「そうなんですか?」

結衣「必殺技は発動さえさせることができれば邪魔されることはないよ」

ズバ!ズバ!ズバ!バシイイイイ!!

小豆「よっしゃあ!!なんて思ってたら大滝くらったー!!油断したー!!・・・」ドシャア

キン・ギン「ぐううううう!!」ドタ・・・

小豆「決まったぜ と思ってたら 相討ちに・・・」

あかり「あっ、小豆ちゃん!!大丈夫!?」

小豆「油断した その油断こそ 命取り・・・」

あかり「キンとギンをやっつけたんだね、小豆ちゃん、小豆ちゃんにはありがとうだよ」

あかり「もちろん菜々美ちゃんも」

菜々美「よーし、キンギン党を倒したぞ~!私達の勝利ね」

「フフフ、そうかな?」

あかり・菜々美「!!!」

小豆「お・・・おい・・・うそだろ・・・?」

キン「ヒッヒッヒ、驚いたかい?」

ギン「我々は幻術によって何度でもよみがえる」

キン「今までの我々が本物だと思ったのかい?」

ギン「今までの我々は我々が作り出した幻だったのじゃ」

あかり「ええっ!?」

菜々美「なんですって!?」

キン「よってお前達は我々には勝つことはできんのじゃ」

ギン「お前達を倒して実況者どもも倒し、
   実況ワールドを支配したのちに妖魔界に復讐じゃ!」

シュッ

菜々美「あ、あのふすま、パレットスーツの4人が入っていったふすまと同じだわ。
     あ~、私も入りたいわ~、でも変なとこに行っちゃいそうな感じ~」

『赤座!あのふすまは私が出したものじゃない!あのふすまは偽物だ!
 お前を助けたいが本物のふすまを置ける場所が見当たらない・・・』

あかり「あかり、そんな人には負けない、
     あなたみたいな人には絶対に負けたりしないよ!!」

拠点内

りせ「・・・・・」

西垣「『先生の話を聞いてないみたい』だって?
   松本の言う通りかもしれんな、赤座の奴キンとギンのことしか見えてないようだな・・・」

アイロンゲート山

キン「逃げるなら今のうちじゃぞ?」

ギン「逃げても答えは一緒じゃけどな」

菜々美「だ~か~ら~!!勝手に決めんなって言ってるでしょ~!!
     光塚を目指す者はこの程度のことであきらめないんだからね!」

キン「愚かな・・・」

ギン「暗雲よ、あの小娘達を始末せい」

ゴゴゴゴゴ

キン「さて、黒い雲がこの山全体に雷を起こそうとしてる間にも我々も動くか」

ギン「今度は当ててやるぞい、外れてもお前らは負ける」

あかり「菜々美ちゃん、何か来るよ」

菜々美「私が負けるわけないでしょお~!?
     ふざけるのもいい加減にしなさああい!!ひっさあああつ!!」

キン・ギン「お姉妹じゃ~!!」

あかり「あかりも必殺技使うよ!」

ドガアアアアアアアア!!!

菜々美「はぁ・・・はぁ・・・」

あかり「みんな・・・妖怪さん・・・」

キン・ギン「」ムク

あかり・菜々美「!!」

キン「おや?この程度かい?」

ギン「ヒッヒッヒ」

ピシャアアアア!!

あかり・菜々美「きゃああああ!!!」

菜々美「ぐっ・・・!はぁ・・・まだ・・・倒れないから・・・」

あかり「まだいける・・・この世界の支配なんて絶対に・・・させない・・・」

キン「ヒッヒッヒ、今のままではどんなにあがこうが終わりじゃな」

ギン「さて、暗雲よ、雷を落とし、奴らにとどめを刺すのじゃ!」

菜々美「くっ・・・!」

あかり「」ピキ・・・

あかり「なんとしてでも防がないと・・・」

キン「・・・どうしたんじゃ!暗雲よ!早くせんか!
   こうなったら・・・落雷注意・・・」

ギン「どういうことじゃ?空がどんどん明るくなっていってるぞい」

キン「バカな?なぜそうなったんじゃ!?」

ギン「空が晴れた、我らの幻術よ!一体どうなってるんじゃ!?」

ビキイイ

キン「ぐっひぎゃああ!!」

ギン「身体が言うことを聞かん・・・があ・・・!どうなってる?どうなってるんじゃ!?」

キン「我々は不死身なはず・・・」

ギン「そんなバカなことが・・・!ぐうう・・・!」

菜々美「・・・何があったの?」

あかり「あっ・・・!」

フルコン「キン!ギン!そこまでや!!」

ジバニャン「お前達の幻術はもう失われたニャン!!」

菜々美「フルコン!」

あかり「ジバニャン!メラメライオン!ブリー隊長!」

キン・ギン「なんじゃとおおおおお!!?」

キン「お前達!一体どこから・・・まさか・・・」

ギン「あの崖を・・・あ、ありえぬ・・・!」

メラメライオン「詰めが甘いぜ!」

ブリー隊長「お前らの幻術は正面の入り口からここまででしか発動できない、
       だから裏から攻められると幻術も使えずにどうにもならなくなるのさ」

三浦「断崖絶壁をよじ登られること自体がお前達の計算外の事だったろ!?」

ぐっち「そうやそうや」

あいも「実況者ナメんなよ」

メラメライオン「オレらにかかればどんな崖でも登れるぜ!」

キン「ぐぬぬぬぬ・・・!!」

ギン「何かの間違いじゃあ!!」

フルコン「あんたら苦しそうやな、さては幻術に頼って己を強化しすぎて身体が悲鳴を上げたな?」

キン・ギン「ぐぬうう・・・!」

フルコン「いくで!今がチャンスや!幻術に頼りすぎた結果がこれや!!だあああ!!」

ジバニャン「オレっちも行くニャン!!ひゃくれつ肉球!!」

バシ!バシ!バシ!

キン「ぎゃああああああ!!!」

ギン「バカなあああああ!!!」

キン「じ、じゃが・・・幻術がなくても・・・」

ギン「我が妖術で・・・お前達を道連れに・・・!」

あかり「そんなことはさせないよ!!道連れになんか絶対にさせない!!光の術でみんなを守るよ!」

パアッ

キン・ギン「ぐぎゃああああ!!!」ボオン!

あかり「はぁ・・・はぁ・・・キンギン党をやっつけたよ・・・」

菜々美「今度こそ終わったわね、あ、ウェイクが落ちてる、いっただき」

菜々美「苦戦した分落とすウェイクも多いのね、一気に876ウェイクゲット」


京子「あっ・・・!」

結衣「あいつ汚いな・・・あかりがボスにとどめを刺したというのに
   りっちぃを横取りしやがって・・・!」


あかり「ジバニャン、ありがとう」

ジバニャン「オレっち、みんなを放っておけなかったニャン」

あかり「それはあかりもだよ・・・菜々美ちゃん、ごめんね・・・
    あかりが守れたのは・・・菜々美ちゃんだけだったみたい・・・」ポロ・・・

菜々美「何泣いてんのよ、あかりん」

菜々美「ホラあんた達、いつまで寝ているのよ、そろそろ起き上がったらどうなの?」

真夢「う・・・ううん・・・」

実波「みんな・・・」

佳乃「うう・・・」

小豆「っててて・・・」

あかり「ああ~!よかった~!みんな無事でえええ~」うわ~ん!

ぐっち「できれば誰一人戦闘不能にならずに助けたかったな・・・」

今日はここまで

あかり「うっ・・・うっ・・・みんなぁ・・・」ポロポロ

抹茶「小豆、小豆!」

柚子「小豆ちゃん!」

小梅「」ギュッ

小豆「みんな、キンとギンは誰かが倒してくれたのかな?私、キンとギンの不死身なところは見てたけど
   あとは意識があまりなくて・・・キンとギンを誰が倒したのかはわからないよ」

フルコン「ダイレクトアタックは赤いお団子の子が決めたで」

ジバニャン「団子の子ってあかりちゃんの事ニャンね?でもほとんどオレっちとお前のおかげだったニャン」

フルコン「ジバニャン、俺達のことは黙っておこうや。確かにほぼ俺達のおかげやけどここは譲っとこうや」

ジバニャン「フルコン・・・あかりちゃん・・・あと・・・みんなも無事でよかった・・・ニャン・・・」ポロポロ

小豆「へぇ~あかりちゃんが決めてくれたんだ・・・
   ところで小梅ちゃんはいつまで抱きついてるのかな?まあ私のこと思ってくれてるからいいよ」

小梅「はっ・・・!そ、そういうわけじゃないですよぉ~」

フルコン「あちらこちらからパーティー同士の愛が感じられるわ・・・」

フルコン「天よ、神よ、彼女たちの愛がいつまでも消えへんようにしといてやああ!」

フルコン「彼女たちの愛は永久不滅や~!・・・」ドタッ

ぐっち「あ!フルコン!!」

三浦「また発作か・・・」

結衣「おい!誰か倒れたぞ!」

京子「私たちも行こう」

ちなつ「あの人大丈夫でしょうか?」

結衣「すみません!大丈夫ですか!?」

京子「お、まだ息があるぞ」

ちなつ「まだ安心はできませんよ」

湯毛「ヒューやっと俺達も登り切った・・・」

towaco「ん?フルコンが倒れてるぞ」

牛沢「たくさんの女の子を前にめまいを起こしたんだろどうせ」

湯毛「ならそのままにしてもいいな」

牛沢「妄想ワールドに入らせておこう」

あいも「みんな、フルコンは無事だよ」

ちなつ「あんまりそのようには見えませんよ」

フルコン「お・・・お嬢さんたち・・・この中で誰を愛してるんや・・・?教えてほしいんや・・・」

ちなつ「私ですか?結衣先輩ですよ~」

京子「私は結衣とちなつちゃんを愛してるよ」

ちなつ「って!そんなこと聞いてる場合ですか!!」

フルコン「愛は永久不滅や~~~!!」

フルコン「・・・・・っ」プシュー

フルコン「彼女たちの愛を俺に・・・見せてや・・・この時が一番幸せや・・・」

京子「あ、この人千歳みたいだな」

結衣「確かに・・・」

シュッ

ぐっち「あれはどこにでもふすまやな」

湯毛「わっ、ふすまが出てきたぞ」

towaco「このふすまを見たのは初めてだな。噂には聞いてたが」

牛沢「移動が楽なんだってな」

フルコン「愛はこの世で一番無敵や!!」

牛沢「フルコン、いつの間にここにいたのか」

フルコン「愛があれば俺は甦るで!」

フルコン「湯毛、towaco、牛沢、異世界から来た人たちの愛を守ろや!
      恋人同士でパーティー組んでる彼女たちの愛を終わらせへんようにするで」

湯毛「フルコンの百合愛が止まらないな・・・」

京子「あ、あのふすまは西垣ちゃんが呼んでるってことだな」

ぐっち「君たちはあのふすまに入った方がええよ。

     キンとギン倒した言うけどドウがまだやで。
     でもミッション終わらせないと京子ちゃん、結衣ちゃん、ちなつちゃんは
     次のミッション参加できへんで」

ぐっち(あと小豆ちゃん、抹茶ちゃん、柚子ちゃん、小梅ちゃんもやな、
     そして菜々美ちゃんを除くWUGのみんなも・・・)

ぐっち「あと佳乃ちゃん、さっさと休んでボーナスウェイクもらってや」

佳乃「そのつもりでいる」

真夢「でないと次の戦いはななみん一人での戦いになっちゃうし・・・」

菜々美「たとえ一人でも私はみんなの分まで頑張るけどね」

夏夜「あんたのそういうところが心配なの!」

菜々美「あ~!かやたんの小言はもういいってば!」

フルコン「あの2人いつか結ばれそうや・・・」

湯毛「結ばれる気配全くないぞ?」

フルコン「それにしてもここから見る景色は最高やな」

フルコン「あ、最終兵器俺達、お前達もあの崖登ったん?」

キヨ「崖のところに穴があってそれで楽に登れたんだよ」

こーすけ「あの穴がなかったら登れるわけないじゃん」

フジ「それにしても誰が穴をあけたんだ?」

ヒラ「もし俺達が魔法技であけようなら崖が崩れてしまうな」

キヨ「確かに・・・」

キヨ「あ、ジバニャン、メラメライオン、ブリー隊長」

ジバニャン「キヨもここに来たニャンね」

メラメライオン「あの崖は登りやすかっただろ?

          オレとブリー隊長がキンギン党に奇襲を仕掛けるために
          登りやすくするための穴をあけたのさ」

ブリー隊長「メラメライオンもたまにはためになることをするもんだ」

フジ「それでよく崖を崩さずにいけたもんだ」

フルコン「ん?」

キヨ「あ!」

ヒラ「わ!何あれ・・・」

あかり「ええっ!?」ダッ

あかり「これって・・・」

あかり「怪魔がいるよ!」

ぐっち「あれはドウやな」

あいも「あれはフユニャンとあつガルルじゃないか」

キヨ「レトルトとP-Pもいるぞ」

ぐっち「彼らの戦いはここでも見れるが実際に彼らのところへ行ってみるとなると時間がかかるで」

あかり「どうしよう・・・ここから飛び降りるなんてできないし・・・」


フユニャン「くっ・・・!だが・・・ここであきらめるわけにはいかないんだ!」

あつガルル「そうだ!キンギン党からこの世界を守ると決めた!」

ドウ「フフ、無駄なことを・・・」

怪魔「グフオオオ!!」

フユニャン「来たか!」

あつガルル「よし」

あつガルル「れんごくの術!!」

怪魔「グフフ」

フユニャン「ガッツ!!」

レトルト「よし、今だ!ひっさあああつ!!」

ズバズバズバ!!

怪魔「グッフウウオオオオアアア!!」ボオン

P-P「よし、俺もいくか。だあああ!!」

ドウ「ドウしてじゃ・・・そんな馬鹿な・・・」ボオオン


キヨ「ドウも倒されたな」

フジ「また先を越されたな・・・」

ヒラ「レトルト、今度は負けないぞ・・・」

こーすけ「P-Pもダイレクトアタックを決めたしな・・・」

ジバニャン「フユニャンが実況者と一緒にキンギン党の残りの奴らを倒したニャンね」

あかり「うん、あ、真夢ちゃん達帰ったんだね」

ぐっち「うん、そうやで、小豆ちゃん達もこの山を下りてったで」

湯毛「じゃ、俺達もここを下りるか、あの崖を下るというのはさすがにやめよう」

牛沢「そうする・・・」

towaco「命にかかわることは極力避けてほしいな・・・」

フルコン「神様、どうか彼女たちに永遠の愛を・・・」

フジ「俺らはもう少しここにいるよ」

ヒラ「ん?」

ドロン

ガリ王子「ジバニャン、メラメライオン、ブリー隊長、この戦い、オレも見てたぞ」

ジバニャン「ガリ王子」

ガリ王子「オレが見込んだとおりだった。お前達のおかげでこの世界は救われたんだ。感謝するぞ」

ジバニャン「ニャんか照れるニャン」

ガリ王子「さて、オレの陣で宴を開くか」

ジバニャン「そうするニャン」

ガリ王子・ジバニャン「」ドロン

ブリー隊長「オレも行こう」ドロン

メラメライオン「あいつは本当に都合のいいやつだな・・・
          さっきまではオレ達に冷たく当たってたのによ」ドロン

あかり「さて、戻るよ」

京子「だね」

ちなつ「また誰かが違うふすまに入って拠点に入っちゃってるってことないよね?」

結衣「戻ってみるよ」

拠点内

ちなつ「あーやっぱり他の人が入っています」

結衣「ふすまがまだ消えてないぞ」

京子「あ、誰か入ってくる」

西垣「また来客のようだな、大宮達に続いてまた誰かどこにでもふすまに入ってきたな」

パアア

ぐっち「お邪魔します」

あかり「あ、ぐっちさん」

ぐっち「あれ?忍ちゃん、どうしてここにおるんや?
     綾ちゃんも陽子ちゃんもアリスちゃんもカレンちゃんも一緒になんでここに来たん?」

忍「私は・・・あれれ?私の好みの子をまた見つけました。
  あの、お名前教えてもらってもいいですか?」

京子「え?私?」

京子(私お待ちかねの女の子からのラブコール・・・)ウキウキ

ぐっち「忍ちゃん、僕が教えるで、この子は京子」

忍「京子ですか、私、大宮忍です。私、あなたのことが気に入ってます」

京子「忍というんだね、私もみんなと仲良くなれそうだよ」

忍「そうですか?ありがとうございます」

綾「忍ったら認識金髪なだけなんだから・・・」

陽子「しのの金髪愛は異常だからな」

カレン「これはまた新たなライバル出現の予感デース」

アリス「し、シノったら~」

ぐっち「そして京子ちゃんのお友達のあかりちゃん、結衣ちゃん、ちなつちゃんや」

ぐっち「ごらく部のみんな、紹介するで、忍ちゃん、綾ちゃん、陽子ちゃん、
     アリスちゃん、カレンちゃん。異世界からこの実況ワールドに来た者同士仲良くな」

忍「よろしくおねがいします」

忍「あ、ぐっちさん、あなたにも紹介したい人がいます。
  西垣さんと松本さん、異世界から来た人でありながらこの施設を管理しています」

西垣「お前がぐっちという実況者か、私もこのモニターでお前を見ていたぞ」

ぐっち「あ、ありがとうございます。
     そういえばこういった建物を拠点にしてる人は他にもいます」

西垣「その話は聞いている。どうやらどこにでもふすまは他の人たちも使っているみたいなんだ」

ぐっち「分かります。僕、テツクラヴィレッジという村にあるこの拠点とほとんど一緒の建物に
     お邪魔したことがあります。そこは喫茶店でもありますよ」

西垣「我々異世界の者は勇者とアイドルの二足の草鞋を履いているが
   そこを拠点に置いている彼女たちは三足も履いている。
   いいや、二兎どころか三兎を追っているというべきか、それはさておき
   お前はごらく部のみんなと助けあい、共に実況ワールドの平和を守っているらしいな」

ぐっち「見てくれてありがとうございます」

京子「忍とは本当に気が合うよ」

忍「きゃー、いつ言われてもかまわないセリフです」

アリス「シノの浮気者~!」

結衣「京子は浮気っぽいな・・・ちなつちゃんだけではなく綾乃にも迷惑かけてるよ本当」

結衣(だから私も京子を愛したくてもそういうところが不安でしょうがない)

ぐっち「あ、この様子をフルコンが見たらまた妄想しながら発作を起こすな」

ぐっち「忍ちゃん、話を戻すで、どうしてここに入ったん?
     僕はふすまに入りたいという好奇心からやけど・・・」

忍「あ、それ私もです。私達、アイロンゲート山を登ってて
  その時は天気も良く登山日和でした」

綾「『日和』を安易に使うな」

ぐっち「君達もあの魔の山を登ったんか?」

忍「え!?魔の山ですか!?どういうことですか!?」

ぐっち「あの山はキンギン党の本拠地なんや、突風が吹いたり濁流や落石が来たりと
     奴らの庭のような場所や。大丈夫だったん?」

忍「そうなのですか?私達はそういう災害には遭遇しませんでしたし・・・」

ぐっち「戦いが終わった後でよかったな」

忍「頂上に行ったらたくさんの人がいました。
  それを見て私はこの山が有名スポットなのかなと思いました」

ぐっち「ちゃうちゃう、危険なことで有名や」

忍「そしたらふすまを見つけてなんだろうと思ってたらここに吸い込まれました」

アリス「しかも私たちまで道連れでね」

カレン「でもそこでまた新たな出会いがありマシタ~」

綾「やけに楽観的ね・・・」

陽子「しのとカレンがうらやましいな」

今日はここまで

ぐっち「あ、僕そろそろ失礼します。いや~ここ見たかっただけなんですよ」

忍「私もそろそろ失礼します。西垣さん、ありがとうございました」

西垣「ああ、どうもな」

アリス「って、ここから出た後はどこに行けばいいの?
     私達この近くの道分からないよ」

カレン「未知の遭遇がありそうデース」

綾「迷子になったらどうすんの?」

陽子「その時はその時で」

綾「いいや、よくないって!」

ぐっち「あ、僕が途中まで一緒に行くよ、知らないところもあるけれど」

アリス「それじゃ心配だよぉ・・・」

西垣「あ、ここから出た後のことだが一本道になってて
   そこを抜けて右に行ったところにクリエイトカントリーがあるぞ」

ぐっち「あ、ありがとうございます。僕、このあとテツクラヴィレッジに

     行こうとしてたところです。テツクラヴィレッジはクリエイトカントリーから
     北に行ったところにあります。あそこの喫茶店は結構おいしいですよ」

ぐっち「あ、ここって換金可能ですか?」

西垣「可能だ」

ぐっち「あ、それなら・・・」

ぐっち「300Gを300ぴょんに両替したいのですが、
     あ、その前に君達、今お金どれだけ持ってるん?」

忍「今800ハローくらいあります」

陽子「ボーナス報酬が結構大きいんだよな」

ぐっち「ハローをいくらかぴょんにしたかったんやけど・・・
     そうすればあの喫茶店で食べることができるで」

忍「あ、両替はあとからでいいです」

綾「ハローの無駄遣いはやめてよ」

陽子「万が一のために取っておかないと・・・」

綾「陽子もなんか心配なんだけど?」

陽子「なんだよ~」

西垣「じゃあ・・・Gだけ両替しよう」

ぐっち「ありがとうございます」

そして

ぐっち「この建物に名前とか付けてる?」

西垣「特につけていないな」

ぐっち「テツクラヴィレッジにある拠点の名前は『スウィートラビット家(や)』というんや。
     気が向いたらあそこでなんか食べときな」

ぐっち「では、失礼します」

カレン「ぐっち、案内よろしくデース」

そして

西垣「さて、キンギン党が滅んだようだ」

京子「本当!?」

ちなつ「悪はやっぱり滅びます」

あかり「悪い妖怪をどんどんやっつけよう」

結衣「しかし割と早く終わったな、これは新たな敵の出現の予感が・・・」

西垣「それと、赤座、お前に言いたいことがある」

あかり「えっ?」

西垣「お前は死ぬつもりでいたのか!!?
   歳納達置いて一人でアイロンゲート山になんか行って!!」

あかり「だってジバニャンからあの山にまだ誰かいると聞かされて・・・」

西垣「それで一人で突っ切っていったのか!?
   お前の持ってる盾で風とか嵐とかを防いだのだろうが
   歳納、船見、吉川にはその盾がないのだぞ!!」

西垣「盾の力のない3人がお前のところにたどり着くのに
   どれだけ苦労したのか分かっているのか!!?」

西垣「幸い、タンク役の人が一緒に来てくれたのがよかったが
   それでもキンとギンまであと一歩のところでやられた!」

あかり「でもあかりが行かなかったらWUGのみんなはもっと早くやられてたよ」

西垣「それ以前に歳納達戦闘不能になっただろ!!
   もしお前がやられたら私がお前達を回収できなかった時
   この世界で死ぬことになってたんだぞ!!」

西垣「赤座!お前がこんなに無謀なことをしでかすとは思ってもいなかった・・・!
   もし不可能を可能にした妖怪と実況者たちがいなかったら・・・!」

あかり「でも・・・ぐすっ・・・やっぱり・・・
    放っておけないよ・・・このまま引き下がるのも・・・うう・・・」ポロッ

あかり「妖怪さんも頑張っているんだしあかりも・・・
    誰かのためになることをしたくて・・・」ポロポロ

西垣「それは分かる。だがお前のしたことは命知らずというものだ」

西垣「今日の出動はここまでだ、今日はご苦労だった。
   だが赤座、命を粗末にするな!!!」

あかり「うっ・・・うああっ」ポロポロ

西垣「お前が盾を上手に使いこなせるようになったことは認める。
   今回はきちんと休み、次の出動に備えろ」

西垣「私にも重大な責任があったゆえに焦りに焦った。
   でもキンギン党からこの世界が救われてよかった。
   だが戦いはまだ終わってないぞ」

結衣「それはそうでしょう、
   戦いがこんなに都合よく終わるわけもありませんから・・・」

京子「げ~、戦いを避けることはできないのかよ・・・」

結衣「英雄なら戦いを避けるな」

京子「ストーリーを進めたいな・・・」

結衣「なら戦え」

ちなつ「大事な戦いを避ける勇者なんていませんよ」

あかり「うっ・・・うううっ・・・」ポロポロ

結衣「あ、私昼食作ってきます」

ちなつ「結衣先輩と一緒に入れるなら私も」

京子「ああ~!!ちなつちゃんはダメーー!!」


あかり「・・・・・」

西垣「赤座、私も言いすぎた感はあった。
   お前にもしものことがあった場合私の立場はどうなると思ってるんだ?」

あかり「ぐすっ・・・」ポロポロ

西垣「そうなったら私はもう七森中にいれなくなる。
   生徒を死なせる教師にはなりたくない」

西垣「私もこういう風に叱るしかなくて辛いんだ・・・」

あかり「・・・・・」

西垣「もう行っていいぞ、お前の気が済むようにすればいい」

あかり「うぁぁ・・・」ポロポロ

あかり「・・・・っ・・・」

3階

あかり「もしみんなに何かあったりしたら
    あかりはもう居ても立っても居られないよぉ・・・」ポロポロ

あかり「ううう・・・」

今日はここまで

少しして

結衣「あかり、ご飯食べるよ」

あかり「う、うん・・・」

そして

あかり「ごちそうさま」

ちなつ「あかりちゃん、もう食べないの?」

京子「さすがにそれは食べなさすぎだよ」

結衣「あかりを止められなかった私達も悪かった。
   かなり落ち込んでるな、あかり・・・」

結衣「先生はあかりを心配してたよ。
   ああなると居ても立っても居られないあかりを・・・」

あかり「」スタスタ

ちなつ「あっ、あかりちゃん」

結衣「・・・私もあかりが心配になってきた」

京子「」モグモグ

結衣「おい京子!!何してんだ!?」

京子「いや~残すのがもったいなくてさ・・・」

ちなつ「京子先輩はあかりちゃんがどんな気持ちでいるのか分かっているのですか?」

京子「未だに他の異世界から来た人や妖怪のこと思ってるんだろ、
   でも私だってあかりが心配だよ」

結衣「お前もそう思ってるのは分かる。
   でも仕草的にはそのようには見えないぞ。
   こういう時にあかりが残したものを『じゃあ私が』というような感じで
   簡単に食べていたし空気を読んでいなかったぞ」

京子「悪い悪い」

結衣「京子、お前皿洗い手伝え」

京子「あ~いよっ」

結衣「何気にニヤけてるな・・・」

ちなつ「私、3階に行ってます」


3階

ちなつ「あかりちゃん」

ちなつ「・・・寝てる」

ちなつ「じゃあ私も寝ちゃおう・・・」


一方1階では

京子「終わった終わった」

結衣「終わったじゃないだろ、キッチンのあたりがびしょびしょだ。
   洗い方が結構乱雑だったしな」

京子「だとすると雑巾が必要だな」

結衣「これ使えるよ」

京子「ラッキー」

そして

京子「今度こそ終わった」

結衣「今度は気を付けてよ」

京子「さて、次は屋上に向かおう」

結衣「屋上で何するの?」

京子「風に当たる。窓からの風じゃ風に当たった気がしないし・・・」

結衣「そう言って景色が見たいだけだろ。いいよ、
   私も屋上から何が見えるか見てみたいし」

京子「じゃあレッツゴー」

その途中で

西垣「お、歳納、船見、いいところに来た」

結衣「先生からのお呼び出しか」

京子「どうしたの?西垣ちゃん」

西垣「赤座と吉川は何階にいる?」

京子「あ、見てない」

西垣「いいさいいさ、どこにでもふすまを使って自由行動させたかったが
   別にお前達だけでもいい。ミッションがない分ボーナスりっちぃがないが
   モンスターや悪い妖怪がうろついてる街は結構ある」

京子「うっひゃー、早速新たな敵登場かよ・・・」

結衣「経験を積むのにいい機会じゃないか」

西垣「今までよりも多くのりっちぃをもらえそうだぞ」

結衣「じゃあふすまでどこかに行かせてください」

京子「りっちぃに釣られたね・・・」

西垣「ただし」

西垣「ふすまを使って自由行動できる時間は20分だ。
   別に時間を過ぎてしまっても戻れなくなるということはないぞ。
   手にしたりっちぃはなくなってしまうけどな」

結衣「・・・意外と短いな、ザコ敵が大量に出てくることを願おう・・・」

京子「今のレベルだったら多少強い敵が来ても大丈夫だよ」

結衣「キンギン党との戦いを思い出せばあるのは不安だけだよ」

京子「結衣ってば~!」

西垣「要は20分以内にここに戻ればりっちぃを増やせるってことだ」

西垣「ちなみにどこに行こうと思ってた?クリエイトカントリーか?ワーキン街か?」

結衣「ワーキン街にします、クリエイトカントリーはあんまり経験値稼げなさそうだし・・・」

京子「もう、結衣は経験値だけで判断するから~」

西垣「じゃあ行くぞ」

シュッ

西垣「ふすまに入ってワーキン街に行け」

結衣「分かりました」

京子「しゅっぱ~つ!」

ワーキン街

京子「到着」

結衣「ん?あれは確かあつガルルという妖怪だったな。
   誰かを捕らえたようだが・・・?」

あつガルル「おともらし、キンギン党に加担したお前をオレは許さない」

おともらし「え~!?待ってよ~心を入れ替えるから許してよ~」

あつガルル「この街の住人の中でお前を許す奴は一人もいないぞ。
        近所迷惑を何とも思わぬ住民の敵め!覚悟しろ!!」

ボワアアアア!!

おともらし「ぎゃああああああ!!!」ボオン

あつガルル「これでこの街の人たちも騒音に悩まされずに済むぜ」


結衣「・・・騒音か、あの妖怪を助ける義理なんてなかったな」

京子「あつガルル、その妖怪を『住民の敵』と言ってたよね?」

結衣「あれはいなくなった方が助かる妖怪だな・・・」

結衣「キンギン党に加担した妖怪がいたんだな・・・
   怪魔と見回り鬼だけじゃなかったのか・・・」

京子「とにかくワーキン街中を見て回ろう」

結衣「モンスター出てこい、そして私に倒されろ」

京子「結衣何気に恐ろしいこと言ってる・・・」

今日はここまで

すると

京子「わ、モンスター来た!」

結衣「オークが出てきたか、そら!」

バシイ!

結衣「よし、クリティカルヒットを出した」

京子「わ~、一撃だ」

結衣「まずは87りっちぃゲットだな」

結衣「ん?あの人たちは実況者かな?住民かな?」

住民「わ~、世界が妖怪だらけになっておっかないな~・・・」

結衣「あいつは違うみたいだな・・・」

京子「こっちに向かってくるよ」

結衣「近づいてくる。私達に用でもあるんじゃないか?」

京子「絡まれなきゃいいけど・・・」

結衣「京子は男が多いところだとビビりだな」

京子「むむ~・・・分かったよ、怖がらないようにするよ」

ライラ「君達、実況者かな?」

京子「じ、実況者じゃないんだけど・・・」

結衣「私達はあなたとはパーティーが違うんだが・・・」

ライラ「実況者じゃないとしてもただものではない気がしていた」

デルタ「お前、さっきオークをたったの一撃で倒してただろ?
     実況者か勇者のどっちかだと確信できるよ」

フェル「パーティーか、だろうな、普通の女の子がオークなんて倒せない。
     絶対妖怪とかと戦ってる奴だなとは思ってた」

京子「君達見てたの?私達の事・・・」

VIVI「君の相方がオークを一撃で倒してるのを見たよ」

ライラ「俺たちは4人でやっとノーダメージで倒せるといったところだ・・・」

デルタ「一人だと大体3回攻撃しなきゃ倒せないな」

フェル「黒くて短い髪の子、剣の使い方も俺達よりうまいかもな」

VIVI「あの子の方がうまい気がしてきたぞ」

ライラ「モンスターと戦えるのなら手伝ってほしいことがあるんだ」

京子「手伝ってほしいこと?」

結衣「モンスター退治なら任せてほしいが?」

京子「結衣は経験積むことだけが目的でしょ・・・」

ライラ「俺達、ミニクエストを受けているんだ」

京子「ミニクエスト?」

結衣「普通のクエストと何が違うんだ?」

ライラ「ミニクエストは受けたほうがいいぞ、なんせ
    参加しただけで報酬がもらえるしな。もちろん成功させる必要があるけど・・・」

結衣「喜んで引き受けます」

京子「じゃあ任せてちょうだい。参加しただけで報酬もらえるのなら」

ライラ「誰が手柄を立てようが報酬はパーティーごとに同額もらえる。
    ただし、ミニクエストに参加できるのは4組までだ」

ライラ「とはいえこのクエストやってるのは俺達リプトンプラスだけだから
    君達が2組目ということになる」

京子「じゃあどんなクエストやってるのか教えて」

ライラ「OK」

ライラ「このかけらを見てくれ」

結衣「ん?」

京子「あ、これパズルになってるな。ピースがあと一つじゃん」

ライラ「これを完成させればクエストクリアとなる。
    だが最後の一つが見つからないんだよ」

デルタ「手分けして探してみたんだが最後の一つが見つからない」

フェル「一緒に探してくれ」

VIVI「っと、残り時間あと2分じゃん!」

フェル「やっべー!!」

京子「私たちも行きます」

結衣「どっち行く?」

京子「あっち行くよ」

ライラ「俺達は彼女達とは反対の方へ行こう」

90秒後

京子「見つかんねー!」

結衣「ん?」

結衣「これなんだ?拾ってみよう」

パアッ

結衣「お、500りっちぃゲット、これはかなりおいしいな」

京子「あれ?結衣どうしたの?」

結衣「かけらを拾ったら500りっちぃもらった。これはおいしいぞ」

結衣「・・・しかしモンスターなかなか出てこないな」

京子「戦う気満々・・・」


その頃

ライラ「わ、ピースが消えた」

デルタ「ってことは・・・」

フェル「お、500Gが出てきたぞ」

VIVI「あの子たちやってくれたんだな」

ライラ「ギリギリだったな・・・あと1秒遅かったら・・・クエスト失敗だったな」

ライラ「彼女たちに感謝だ」

そして

結衣「キンギン党の残党が絶対にいるはずなんだよな・・・」

京子「キンギン党はもう滅んだよ」

結衣「だとしても完全には滅んでないだろ。
   あ、あつガルルだ。キンギン党の残党がいるかどうか聞いてみよう」

京子「戦いに来たんじゃないのに・・・」

赤桃色見回り鬼1「む?お前ら、ここに何用だ?」

結衣「すみません、通してください、どうしてもあつガルルに聞きたいことが・・・」

赤桃色見回り鬼2「あつガルル様に用があるのか」

京子「よかった。こいつら敵じゃなくて・・・」

結衣「はい」

赤桃色見回り鬼1「あつガルル様はここを治めるようになって日が浅い。
           どんなことを聞こうとしてるのだ?」

赤桃色見回り鬼2「悪い話じゃなければいいんだが・・・」

京子「え!?ワーキン街をあつガルルが治めるって!?」

『歳納、船見、聞いた話によると実況ワールドの街中の警察署長を妖怪達がやるようになったらしい。
 警察とはいえ私達の住む世界の警察とはちょっと違うぞ』

結衣「妖怪が警察署長を?」

『妖怪たちの力が強まったといえる。彼らの政治能力はどうだろうな』

結衣「私達が分かるわけないですよ」

京子「あつガルルがこのワーキン街の警察署長か・・・」

赤桃色見回り鬼1「ん?お前達、どうした?」

結衣「あ、なんでもない・・・」

赤桃色見回り鬼2「通っていいぞ」

結衣「ありがとうございます」

京子「じゃあお邪魔しまーす」

今日はここまで

すると

京子「あ、あの人キンとギンが倒された後に崖を登ってきた人じゃん」

結衣「記憶が曖昧だがあの人はいたはず・・・」

キヨ「お、お前達アイロンゲート山にいた子たちじゃないの?」

結衣「そうだけど」

キヨ「お前達もあつガルルに用があるのか?
   そうじゃなかったら『出てけ』と言われるぞ。
   彼はさっきこの街の警察署長に任命されたんだしな。
   ちなみにクリエイトカントリーではガリ王子がその職に任命されたぞ」

京子「え?あいつが警察やって大丈夫なの?」

結衣「あいつ最後にはかなり都合よくふるまってたが?」

キヨ「しかしな・・・あ、ここでそれを言ったら咎められるな。
   でもたとえ俺があつガルルたちの悪口を言ったとしても大目に見なきゃいけないぜ」

京子「うん分かる。警察がそれくらいのことで腹を立ててはいけないよね
   今ので罪にかけられるのならそれこそ職権乱用ってものだよね」

キヨ「お前十分軽々しいぞ・・・」

キヨ「あ、忘れないうちに言うぜ」

キヨ「警察なら贈収賄を咎めてほしいもんだ(小声)」

京子「うんうん、そうだよね」

結衣「だから、声が大きいって」

キヨ「あいつはSランクの妖怪なんだからよ・・・プライドを持ってほしいもんだ。
   自分では誇りを持っていると思っているとしてもさ(小声)」

キヨ「あいつ、ついさっき妖魔界の使者に賄賂を求められて大金を贈ったんだ。
   賄賂を贈ってまでもその職にしがみつくなんて
   妖怪のプライドのかけらがなくなってると思わないか?
   もし妖魔界の使者を辱めたとしてもあいつなら
   Eランクのじんめん犬のようにはならないはずなのによ(小声)」

結衣「確かに・・・」

キヨ「あ、次の話は小声じゃなくても大丈夫だな。
   今、妖怪の中で一番強い力を持ってるのは誰だと思う?
   俺はそいつを絶対に信用してはいけないと思う」

京子「分かりません」

結衣「あ、私にはそいつが次の悪になると思えるんだが・・・」

キヨ「よく言った。その通りになるはずだ。
   その妖怪の名はイカカモネ議長。妖魔界のエンマ様が彼を寵愛しないようにと俺は祈る」

京子「え?」

結衣「ジバニャン達は彼に因縁がある。
   助けたのに礼を言われるどころか侮辱されたという因縁が・・・」

あつガルル「キヨ、あの子たちもオレになんか用なのか?」

キヨ「そうだと思う。キンギン党の残党退治で忙しいお前には短い話であってほしいだろ?」

あつガルル「その通りだぜ」

京子「キンギン党の残党?」

結衣「ちょうどよかった。今、キンギン党の残党を探しているので
   奴らの居場所を探しているところです」

キヨ「俺と同じだな」

あつガルル「今のところ情報は入ってないな・・・」

キヨ「お、クエストフラッグがある、クエスト受けよう」

ボボボン

キヨ「わ、ドキ土器が4体出てきた」

結衣「私も行く」

キヨ・結衣「」ズババババババ!!

ドキ土器「ドッキー!!」ボオン

あつガルル「あいつもキンギン党に加わってたな・・・」

結衣「90りっちぃゲット」

キヨ「報酬として400G追加でゲット」

結衣「400りっちぃゲット」

『お前達、大丈夫か?あと5分だぞ』

京子「げ、やべえ!」

結衣「急いで戻ろう、急な用事ができました。失礼します」

あつガルル「・・・あの子たち一体に何しに来たのか?」

キヨ「さあ?」

そして

結衣「ダッシュ!」

京子「い~そ~げ~!」

ワラワラワラ

京子「げ!近くに怖い集団がいる!」

結衣「下がってろ、ここは私が・・・」

結衣「・・・ん?」

怖い集団一同「ぐわああああ!!」

ホノボーノ「争い事はもうやめるボーノ!」

怖い男1「わ、分かったよ・・・」

怖い男2「悪いことはもうやめるよ・・・」

怖い男3「あの赤い狼はともかくこの黄色い雲のような奴にはかなわねえしな・・・」

怖い集団一同「・・・・・」

怖い男1「な~んてな!」

ものすごく怖い男「」ツカツカ

京子「げ!すげー奴出てきた・・・」

結衣「いかにも強そうだな・・・」

ものすごく怖い男「おめえか!?俺の部下に手出しした奴はよオ!」

ホノボーノ「善良な人を苦しめる事は許されないボーノ」

ものすごく怖い男「てめえ!!偉そうに言うんじゃねえ!!」ボゴオ!

ホノボーノ「ボノー!・・・」

怖い男1「さすが兄貴!」

怖い男2「ざまあみろ」

怖い男3「俺達に逆らうとこうなるんだよ!
      俺達にかかわって生きた奴はいねえよ!」

結衣「あいつら見た感じやくざだな」

京子「」ガタガタ

ものすごく怖い男「さあ気が済むまで痛い目見てもらうぜ!」

ものすごく怖い男「・・・って、回復してやがる!!」

ホノボーノ「今度は私の番だボーノ!」

バガッ

ものすごく怖い男「ぐおっ!こんなの効かな・・・い・・・」

ものすごく怖い男「ぐああ・・・!」ドタ

怖い男1「あああ~!!兄貴~~!!」

怖い男2「この街で敵なしだった兄貴がやられた・・・」

怖い男3「もうダメだ~!!」

ホノボーノ「逃がさないボーノ!」

シュウウウウッ

怖い男1・2・3「うお」

ものすごく怖い男「おっ」

怖い男1「なんだか心が温かくなって・・・」

ホノボーノ「これからはみんなと仲良くしていくボーノ。
       けんかや暴力をやめて楽しく正しく生きるボーノ」

怖い男1・2・3「は、はい!」

ものすごく怖い男「お前にはかなわないな、これからはまじめに生きます。
           今までのことをどうか許してください」

ホノボーノ「分かってくれてうれしいボーノ、
       私はこの世界の平和を何よりも望んでいるボーノ
       みんなが再び悪いことをしないと信じているボーノ」

怖い集団一同「はい!ありがとうございます!」

京子「あの黄色い雲すげー・・・」

結衣「最後は穏やかに終わったな」

京子「男達去ったし、急いでふすまに入ろう」

京子「って、雲さ~ん、ここ通してよ~」

ホノボーノ「あ、邪魔してすまんボーノ。
       お詫びにこれあげるボーノ」

京子「ポーション2つゲット。ありがとう」

結衣「見たことのない素材ももらったな、ありがたく受け取っておこう」

結衣「あ、幸いふすまの近くにもポーションとアタックアップウォーターがある。拾った後戻るよ」

拠点内

西垣「お、戻ったか」

あかり「あ、京子ちゃん、結衣ちゃん」

ちなつ「2人だけでどこかへ行ってたのですか?
    私達が昼寝してる間に?私も一緒に行きたかったですよ~」

京子「できればちなつちゃんも一緒に行かせたかったよ」

ちなつ「京子先輩と一緒だと嫌な予感しかしません」

結衣「合計で1500りっちぃも稼いだよ」

西垣「もう少しで報酬をパーにされるところだったな、
   ん?その素材は・・・よし、お前達、2階に来い」

りせ「・・・・・」

西垣「うん、そうだ。お前も行こうか」

2階

西垣「この素材でお前達の武器を強化できる。
   4人一緒だと1300りっちぃが必要だな」

結衣「じゃあ1300りっちぃ払います」

西垣「これで赤座の全能力と吉川の魔法力と防御力と
   歳納のHPと船見の攻撃力の上昇値が2倍になるぞ」

西垣「ということで武器を預けてくれ」

ごらく部一同「はい」

西垣「じゃあこの素材を・・・」

ちなつ「あ、みんな、離れましょう・・・」

ドカーン

結衣「わー!やっぱり・・・」

京子「お、さっきよりもよさそうな武器になった」

あかり「すごーい」

ちなつ「でも爆発の予感はしてました・・・」

京子「あ、会長、200りっちぃとポーション2つを交換しよう」

りせ「・・・・・」コク

りせ「・・・・・」スタスタ

りせ「・・・・・」

京子「ありがとー、じゃああかりとちなつちゃんにひとつずつあげる」

結衣「りっちぃをすべて使ってしまったな・・・」

西垣「じゃあ4階に行くぞ」

4階

西垣「お前達に500ぴょんをやる。それを持って
   テツクラヴィレッジの喫茶店、スウィートラビット家で何か食べてみようか」

京子「うんうん、そうする」

結衣「夕食食べれなくならないようにしてよ」

ちなつ「何を食べましょうか・・・」

あかり「楽しみだよ」

シュッ

西垣「じゃあ行ってこい」

京子「りょーかい!」

西垣「出発の前に一つ言う、ジバニャンという妖怪がテツクラヴィレッジの警察署長をやるらしい。
   そして少しした後妖魔界の使者が来る。一反木綿の役人というのが
   いかにここが妖怪の世界と化したのかが分かるな」

あかり「ジバニャンが?会えるかな~」

ちなつ「でも一反木綿は嫌です・・・」

今日はここまで

結衣「ふすまに入るよ」

あかり「ジバニャンどうしてるんだろう?あとメラメライオンもブリー隊長も」

ふすまに入ってワープ。すると・・・

京子「到着・・・ってあれ?」

ちなつ「ここどこですか?どこの家なのですか?」

結衣「見た感じ西垣先生が拠点としてた場所によく似てるな・・・」

ちなつ「いったいこれはどういうことですか?」

『ああ、どうやらほかのどこにでもふすまとごちゃまぜになってしまったようだ』

ちなつ「ええ~!?」

『どこにでもふすまを使うのは私達だけじゃないとはさっきも言ったぞ』

ちなつ「ちょっと~!」

ボン

コマさん「もんげーっ!変なところについちゃったズラ~」

コマじろう「本当ズラ~」

コマさん「ここ本当にスウィートラビット家ズラか~?
      『さかさま円錐の上の白いひとだま』食べに来たズラが・・・」

コマじろう「兄ちゃん・・・スウィートラビット家の品物の名前を変に覚えちまったズラね・・・」

あかり「あ、コマさん、コマじろう」

コマさん「あ、ごらく部のみんなズラ」

コマじろう「また会ったズラ」

あかり「コマさんもここに来てたの?」

コマさん「そうズラ、でもスウィートラビット家に行こうとして瞬間移動したら
      変なとこについちゃったズラ・・・」

「なんじゃ?お前達誰じゃ?」

あかり「え?今の声何?」

コマさん「確かに聞こえたズラ」

結衣「一体どこから聞こえてくるんだ?」

「お前達、どこからここに入りこんできたんじゃ?」

ちなつ「こっちの方から聞こえてきました」

京子「もしかしてこのうさぎがしゃべってたりして・・・」

コマさん「ここから聞こえるズラか?」

ティッピー「お前達、ワシの話を聞いてるのか?どこから入りこんできたのじゃ?」

あかり「わあ、うさぎさんがしゃべった?」

コマさん・コマじろう「もんげーっ!」

ティッピー「さてはお前達もどこにでもふすまを使う者か?
       3階の窓からここに侵入してきたなんて不可能じゃ」

京子「西垣ちゃんの言ったとおりだったよ。
   よそのパーティーもどこにでもふすまを使う組がいると」

結衣「発明とかができるのなら先生よりもその人の方を信用する・・・」

ちなつ「ということはここはスウィートラビット家なんですね」

ティッピー「その通りじゃ、ちなみにその名は2つの店の名前を混ぜ合わせた名前なんじゃ」

ティッピー「まさかよそのふすまとごちゃ混ぜになってしまうとはのう・・・」

ちなつ「そういうこと、本当にあったのですね・・・」

ティッピー「それでお前達はここに何の用があってきたのじゃ?」

京子「私達は来客としてここに来ました」

コマじろう「お店はやっていますかズラ」

ティッピー「店ならやってるぞ、しかしあと1時間で今日の経営は終了じゃ、
       じゃから食べるにしろのんびりしてる暇はないぞい」

コマじろう「みんな、1階に行くズラ。お店は1階ズラ」

京子「ありがとうございました」

そして1階へ

ココア「あっ、コマさんとコマじろう、また来てくれたんだね」

リゼ「・・・むっ!?」

チャキ

リゼ「お前達は泥棒か!?それとも侵入者か!?」

あかり「わ~っ!違いますよ~!!」

京子「わわわ~、どこにでもふすまで変なとこについちゃって・・・」

リゼ「何だと!?」スッ

リゼ「それはすまないことをした・・・」

あかり「」ガタガタ

ちなつ「私達殺されかけました・・・」

リゼ「お前達もどこにでもふすまを使って出動してるのか?
   お前達は実況者か?それとも私達と同じく異世界の者か?」

あかり「い、異世界から来た人です・・・」

シャロ「リゼ先輩、コマさんたちと一緒にいる人が泥棒なわけないじゃないですか」

リゼ「そうだったな、本当にすまないことをした。
   白い狛犬たちを除けば得体のしれない者が階段からここに来たから勘違いをした・・・」

リゼ「私達はラビットハウスと甘兎庵を混ぜ合わせたこのスウィートラビット家で
   喫茶店をやりながら悪しき妖怪達と戦い、ドリームフェスティバルに向けて
   歌やダンスの練習もしている者です。そして元の世界に戻るための術を探しています」

千夜「そのネーミングは私が付けました」

リゼ「お客様、好きな席にお座りください」

チノ「注文が決まりましたらお呼びください」

あかり「あ、あの・・・」

少ししか書けなかったけど今日はここまで

あかり「メニューの名前の意味が全然分からないんですけど・・・」

京子「あ、これ面白そう、夕焼けの糸を頼みます」

結衣「煌めく三宝珠、多分三色ものだと思う」

あかり「あかり、コマさんと同じもの頼むよ」

コマじろう「えっと、ソフトクリームは何と言って頼めば出てきたズラ?」

コマさん「さかさま円錐の上の白いひとだまと言えば
      他の店とは一味違ったソフトクリームが出てくるズラ」

あかり「ソフトクリーム?う~ん・・・あんまり意味が理解できないよ・・・
    でもあかりもソフトクリーム食べてみたいしコマさんと同じものにしてよかったよ」

コマさん「君はあかりちゃんというズラ?よろしくズラ」

あかり「うん、あの時は名前教えてなくてごめんね」

コマさん「大丈夫ズラ、あかりちゃん、よろズラ」

ちなつ「みなさん100ぴょんの品物を注文したのですか?
    私、思い切って200ぴょんの品物頼みます。
    兵どもが夢の跡お願いします」

千夜「かしこまりました」


ココア「みんな、ソフトクリームが3つとナポリタン1つと
    特盛フルーツ白玉ぜんざい1つと三色団子1つの注文が入ったよ」

マヤ「私達も一緒に店のお手伝いして間もないのにこの仕事に慣れてきた気がするな」

メグ「うん、私もそう思うよ」

リゼ「ソフトクリームが特に人気だな、私達の住む世界のラビットハウスになくて
   この世界のスウィートラビット家にあるこのメニューが」

チノ「ラビットハウスにもソフトクリームメーカーを入れたいです」

千夜「私もそうしたいわ、甘兎庵のメニューに入れようかしら?」

シャロ「でもココアいなきゃ注文されても何作ればいいか分からないままだったわよもう・・・」

マヤ・メグ「確かに・・・」

ココア「さてと、調理懐紙っ!」

チノ「ココアさん、『懐紙』じゃなくて『開始』ですよ」

そして

千夜「お待たせしました。兵どもが夢の跡です」

ちなつ「兵って・・・白玉の事だったのですね、
    フルーツは大将ですか?」

ココア「こちら、夕焼けの糸と煌めく三宝珠です」

京子「わー、ナポリタンだ。あ、オレンジ色の麺だから夕焼けの糸ってこと?」

結衣「団子が来たか。やっぱり三色ものだとは思ってた。でも宝珠だったら団子よりも・・・」

チノ「こちら、さかさま円錐の上の白いひとだまです」

マヤ「さかさま円錐の上の白いひとだまです」

あかり「一緒に食べよう」

コマさん「うん」

コマじろう「ソフトクリームはみんなで食べるとおいしいといつも兄ちゃんが言ってるズラ」

コマさん「甘くておいしいズラ」

あかり「うん、みんなで食べるとコマさんの言う通りよりおいしく感じられるよ」

さらにしばらくして

チノ「お会計は700ぴょんになります」

コマさん「200ぴょん出すズラ」

京子「500ぴょんでちょうどぴったりだな」

チノ「ありがとうございました」

京子「お、向こうで何か人が集まってる。見に行ってみよう」

コマさん「オラも見に行くズラ」

すると

結衣「あれか、西垣先生の言ってた妖怪の役人というのは」

一旦ゴメン「」プシュー

住人「わあっ」

一旦ゴメン「ゴメンゴメ~ン臭いにおいしたからかけちゃった。ゴメンゴメ~ン」

京子「随分と感じの悪い一反木綿だな・・・
   しかもよく見たら腕が4つある」

ちなつ「ってかどこから消臭スプレー出したのですか?」

結衣「よく見たら『いったん』の『たん』の字が違ってるな、
   『反』ではなく『旦』になってる・・・」

コマさん「あっ、ジバニャンいたズラ」

あかり「あ、本当だ」

一旦ゴメン「行く手を遮るのは誰かな?」

ジバニャン「この村の警察署長をやってるジバニャンだニャン」

一旦ゴメン「この村に来た途端に悪人を取り除き、
       住民の心をつかんだジバニャンか。おもてなしのものは用意したかな?」

ジバニャン「向こうでもてなすニャン」

ジバニャン・一旦ゴメン「」ドロン

メラメライオン・ブリー隊長「」ドロン

京子「なあ、今の話聞いたか?」

京子「ジバニャン、この村に来てから半日もたってないのに
   住民の心をわしづかみにしたんだぜ。すげ~」

ちなつ「ってかいくらなんでも早すぎないですか?
    任命されて早々に役人が来るなんて・・・」

結衣「ゲームの世界は基本的に時の流れが私達の世界に比べて早いからな・・・」

京子「それ今まで結衣がやってきたゲームの流れを根拠に言ってんじゃん」

結衣「だってそうだろ?だがぼんやりしていたり住民と長話をしてる時は
   ゲームの世界の方が時の流れが遅くなる」

京子「一時中断のボタン押してそのまんまにしてたらこの世界の時は止まるってことでしょ」

結衣「そうだよ。さすがしょっちゅう私の家に入ってくる京子、よくわかってるな」

京子「というより結衣はゲームと現実の違いが分からなくなってるんじゃないの?」

結衣「お前に言われる筋合いはないな」

ちなつ「結衣先輩を京子先輩と一緒にしないでください」

結衣「京子、時の流れが私達の世界よりも最も早くなるのはどんなときか当然わかるよな?」

京子「え?」

あかり「この世界の時の流れって元の世界より早くなったり遅くなったりって・・・」

ちなつ「う~ん・・・」

京子「当然といわれても分からないよ」

結衣「最も時の流れが早くなるのは宿に泊まってる時だよ。
   私達の場合は拠点内で就寝してる時だな」

結衣「4人そろって就寝してる時はこの世界では6時間以上過ぎていても
   私達の住む世界では5秒しか経っていないよ」

あかり・ちなつ「5秒!!?」

京子「あーそうだった!」

結衣「状況によって時の流れが違ってくる。
   私達の世界では1時間しか経っていなくても
   さっきのように使者が見回りに来たりもする」

結衣「となるとゲームが結構進んでるってことだから今のレベルじゃ相当不安だよ・・・」

京子「結衣は無駄にレベルを上げたがる」

結衣「突然のことがあり得ない時間帯にやってくる。
   それがゲームと現実の違いだよ」

シュッ

あかり「あ、ふすまが出てきた」

京子「いったん戻ろう」

結衣「あ、コマさん、さっきの話、ずっと聞いていた?」

コマさん「聞いてたけど何の話だかさっぱり分からねえズラ・・・」

結衣「そりゃそうだ・・・」

ちなつ「結衣先輩もふすまに入りましょう」

あかり「コマさん、また会おうね」

コマさん「また会えるといいズラ、あかりちゃん」

コマじろう「オラもみんなに会える時を楽しみにしてるズラよ」

今日はここまで

拠点内

西垣「どうだ?スウィートラビット家のスイーツは」

京子「おいしかった~」

あかり「メニューの名前には戸惑ったけどまた行ってみたいよ」

結衣「京子はスイーツじゃなくスパゲティを頼んだけどな」

京子「メニューの名前、なんとなく分かってきた気がする」

ちなつ「私達はなんとなくでもないんですけど」

西垣「そうか、今日はもう出動はない。
   明日に備えろ。私はいろいろと情報を集めてくる」

京子「う~ん・・・これだとやることないな~」

結衣「そうだ、昨日に続いてダンスの練習したら?
   昨日は最後の最後で何とかなったくらいだし・・・」

あかり「みんなとぶつかったらどうしよう・・・」

ちなつ「衝突は極力避けたいですね・・・」

京子「じゃあ3階で練習だ。楽しく踊ろう」

ちなつ「京子先輩、ちゃんとみんなに合わせてくださいよ」

結衣「歌はともかくダンスを合わせるタイミングだな・・・
   昨日は歌自体はスムーズにいったがダンスがな・・・」

京子「私達あれでよく誰も一度も噛まずに歌えるものだね」

あかり「まずあかりは今日こそ誰ともぶつからずに踊りたいよ・・・」

西垣「ドリームフェスティバルでの優勝目指してがんばれ」

3階

京子「さあ行くぞ」

♪ゆ、りゆ、ら、ら、ら

ゴチーン

あかり・京子「いったーい!」

あかり「うわ~ん、やっぱりぶつかった~!」

京子「ごめんごめん、見てなかった・・・」

あかり「もう!ちゃんと見てよ~!」

結衣「何気に最初で苦戦してるな・・・」

ちなつ「Aメロまで行けばあとは揃うという感じですよね」

京子「やり直しっ、もう一回」

そして

京子「♪チャイムが目覚まし~」

ゴチーン

あかり・ちなつ「いたーい!」

あかり「ふええ!またぶつかっちゃったよ~!」

ちなつ「あかりちゃん突然猛スピードでこっちに向かってくるんだもん」

あかり「ちなつちゃんごめ~ん・・・うう・・・」

結衣「あかり、間奏中にみんなから離れすぎだよ。
   あかりがみんなから外れていくような振りとはいえ
   あんまり離れると戻ってくるときにダッシュしなきゃいけなくなるから
   その分誰かとぶつかりやすくなるよ」

あかり「ううう・・・もうぶつかりたくない・・・」

結衣「2番のサビからもう一度やろう」

15分後

京子「よっしゃああ!」

結衣「やっと完走したな・・・」

ちなつ「初めて通しで成功しました」

あかり「長かったよ・・・」

結衣「私は少し休んだ後夕食の準備をするよ、
   あと夕食後にまたダンスの練習するよ」

京子「次はいぇすの方だな」

京子「あ、飲んでみようぜ、ヨキシマムゴッド」

あかり「どんな味がするんだろう」

ちなつ「私が最初に飲むというのは遠慮します・・・」

結衣「飲んでみる価値はあるな、スタミナムと違って私達も飲んでいいし」

京子「スタミナムも飲んでみるか」

結衣「中学生が栄養ドリンク飲むな!」

結衣「それに先生も『スタミナムは飲むな』と言ってただろ?
   あれは15歳以上の人が飲むものだし・・・」

京子「ちぇ・・・」

そんでもって翌日

結衣「・・・なんか不吉な夢を見た気がする。
   とにかく朝食作らないと・・・」

1階

結衣「昨日はなかなかの出来だった・・・
   しかし昨日はいざ舞台に出てみんな揃ってステージから転落する夢見たし・・・」

結衣「正夢にならないようにしないと・・・」

しばらくして

あかり「あ、結衣ちゃんおはよう」

ちなつ「おはようございます」

京子「お、もう朝食できてんの?さすが私の結衣」

結衣「みんなで食べよう」

そして

結衣「さて、後片付けをしよう」

あかり「あかりも手伝うよ」

京子「みんなでやろう」

ちなつ「そうですね」

そして

ちなつ「終わりました」

あかり「みんなでやると楽しいね」

京子「さて、4階に行ってみるか」

結衣「出動はまだ早いと思うよ」

京子「西垣ちゃんどうしてんだろ?4階に行ってみるよ」

今日はここまで

一昨日、制作をいったんそこまでにした時に書こうとして忘れたどうでもいい事、
なんとか300スレ以内にみがるキャラを全員出せた・・・
最低でもそこだけは予定通りにしたかった・・・

4階

西垣「お前達、ジバニャンがテツクラヴィレッジで不届きがあったとして
   妖魔界に訴状が送られた。昨日は一反木綿となにかもめ事を起こしたようだ」

ごらく部一同「ええっ!!?」

あかり「ジバニャンはそんなことする妖怪じゃないよ!メラメライオンもブリー隊長も!
    けんかはよくないけれど不届きを犯すようなことは絶対にしないよ!」

結衣「あの一反木綿も十常霊と結託してたに違いない」

ちなつ「先生、私達は妖魔界に行けるのでしょうか?」

西垣「あの世界は人間の行くところではない、
   しかもふすまで移動できるものでもない、
   もし行けるようになったとしても実況ワールドのどこにでも行けるようになるよりも
   時間がかかる。十常霊の権力が強くなってることも事実だが・・・」

ちなつ「でも私達はこのままというのは嫌ですよ」

西垣「それでこそ異世界の英雄だ。奴らの暴虐を許すな。たとえ今は何もできないとしても」

あかり「先生、あかり、ジバニャンが心配になってきたよ。
    お願い!テツクラヴィレッジに行かせて!ジバニャンの無実を訴えたいんです!」

西垣「ジバニャンは多分この事実を知らないだろう。よし・・・!」

シュッ

西垣「テツクラヴィレッジに行ってジバニャンを探せ、
   ジバニャンが無実の罪で捕まる前に・・・」

ごらく部一同「はい!」

あかり「ジバニャン、待ってて・・・」

テツクラヴィレッジ

あかり「早くしないとジバニャンが・・・」

京子「テツクラヴィレッジの村人たちにジバニャンの事を聞こう」

ちなつ「あ、向こうに人がいます」

結衣「ん?あの人さっき京子とワーキン街に行ってた時に見たぞ、
   お前達にも見覚えのある人だけど」

ちなつ「はい、あの人知ってます。
    となりにいるのは三浦さんですよね?」

結衣「三浦のとなりの人の名前は彼があつガルルと話してた時に知ったよ」

京子「えっと・・・誰だったっけ・・・?」

結衣「なんだ、もう忘れたのか?キヨだよ」

あかり「キヨさん昨日はワーキン街にいて今日の朝早くにここに来たのかな?」

結衣「おそらく夜になる前にここに来て宿に泊まったと思うよ」

あかり「でも他の3人は?あの時は4人でいたよね?」

結衣「よく覚えてるな、そういえばあつガルルの基地にいた時もキヨ一人で
   他の3人はいなかったな。その時は私と京子だけでワーキン街に行ったが」

京子「あの時の結衣はりっちぃだけが目当てだったんだけどね」

結衣「でなきゃ強敵が来た時に何もできずに終わって詰むだろ」

あかり「それよりジバニャンのこと聞かないと」

結衣「あ、そうだった」

京子「忘れてた」

京子「ジバニャンの居場所を・・・」

キヨ「あ、君達この前の・・・」

三浦「京子と結衣のこと?キヨがこの前会ったというのは」

三浦「金色のが京子、黒いショートなのが結衣さ。
   あと、この子があかり、この子がちなつさ」

キヨ「三浦、この子たちの名前教えてくれてありがと、
   あ、君たちの話、少しだけ聞こえたがその中にジバニャンの名前があったな」

三浦「ほんのちょっと前に一旦ゴメンの宿舎に向かっていったな」

あかり「!!」

あかり「大変!!このままじゃジバニャンが・・・!!」

キヨ「『大変』だと!?まさか無実の罪にかけられたか!?」

三浦「そういえばクリエイトカントリーのガリ王子とワーキン街のあつガルルが
   警察署長の役職を剥奪されたな・・・しかも冤罪で・・・」

キヨ「ああ、俺がワーキン街を離れて間もなくのことだった」

あかり「お願い!早くして!ジバニャンが捕まっちゃうよ・・・!
    その一反木綿と十常霊の手で・・・」

キヨ「十常霊?ああ妖魔界を牛耳る糞野郎の集団の事か、
   だがブリー隊長、メラメライオンと一緒ならしばらくは持ちこたえるだろ。
   あんな腐れ世界なら俺が代わりに罪人になってもいいさ。
   腐りきった世界なら俺は権力にも逆らってやる」

三浦「よし、みんなでジバニャンのところに行こう、
   まだ宿舎を離れていないはずだ」

あかり「急ごう!」

結衣「すでに役職を剥奪されてなきゃいいけど・・・」

すると

キヨ「む?」

一旦ゴメン「ゴメンで済むかぁー!」ボン

メラメライオン「くそっ、とどめというところで逃げられたか!」

ジバニャン「オレっち、もうこの仕事辞めるニャン」

ブリー隊長「だな。ここの署長やってたところでまた腐れ役人からの嫌がらせを受けることは間違いない」

ジバニャン「オレっち達は住むところを間違えたんだニャン」

メラメライオン・ブリー隊長「そうだそうだ!」

ジバニャン「自由に生きる、それが妖怪だニャン!」

メラメライオン「やっとその気になってくれたか・・・ジバニャン・・・」

ブリー隊長「オレ達ももっと早く済むところを誤ったと気づいていればな・・・」

ジバニャン「じゃあみんな、新たな居場所を探すニャン」

ジバニャン・メラメライオン・ブリー隊長「」ドロン

あかり「あ~待って~!」

三浦「行っちゃったな・・・」

キヨ「あいつら自分から剥奪の道を進んだか」

三浦「とりあえずジバニャン達は無事だったな」

あかり「でもあの一反木綿はあきらめてはいないよ」

結衣「妖魔界じゃお尋ね者になるな」

あかり「あかり、まだまだジバニャンとメラメライオンとブリー隊長が心配だよぉ・・・」

京子「しかしジバニャンが警察署長辞めるとなるとここの人たちはどうなるんだ?
   わずかな時間で人心掌握に成功したジバニャンだし・・・」

三浦「そうだな・・・」

キヨ「あ、ぐっち、お前もここに来てたのか」

ぐっち「俺もジバニャンが無実の罪を着せられてると聞いてここに駆け付けたんやが・・・」

三浦「みんな無事だったぜ、ジバニャン自分から辞職したし」

ぐっち「そやな、そのほうが身のためにはいいで」

ぐっち「あ、ごらく部のみんな」

あかり「ぐっちさん」

ちなつ「この人とはよく会います」

結衣「しかし十常霊をこれ以上のさばらせるわけには・・・」

ぐっち「結衣ちゃん、今十常霊と言ったよね?」

結衣「そうだけど」

ぐっち「その十常霊の事やが・・・」

あかり・結衣「?」

今日はここまで

ぐっち「ついさっきイカカモネ議長に臣従することになったんや」

キヨ「な・・・な・・・」

キヨ「何だとおオオオ!!!」

ごらく部一同「ええっ!!?」

三浦「イカカモネ議長って、妖魔界きっての危険人物じゃねえかよ」

キヨ「十常霊の野郎!よりによって・・・!」

ぐっち「臣下の証として何万匹もの見回り鬼をイカカモネ議長に贈ったんや」

キヨ「最悪じゃねえかよ!」

三浦「妖魔界は僕らが思った以上に腐敗してやがってるな・・・」

あかり「ん?あ、珠緒ちゃん、真夢ちゃん」

京子「やっほ~」

真夢「しほっち!?・・・じゃなかった・・・」

珠緒「私にも『しほっち』って言ってたね、真夢ちゃん・・・」

珠緒「京子ちゃんの声もしほっちに似てるしね」

京子「しほっち?」

珠緒「真夢ちゃんとは昔は仲間で今はライバルの人だよ。
   私もいつか仙台に行ってみたいな。
   しほっちに会ってみたいな。声が私っぽいというらしいし・・・」

真夢「ごめん・・・I-1clubのみんなもこの世界に迷い込んだのかと思ったよ・・・」

珠緒「それもさっき私に言ってたよ」

あかり「って、二人とも一人なの?」

ぐっち「他のみんなはどないしたん?」

珠緒「偶然ニャル子ちゃんとクー子ちゃんとWUGのみんなが同じ宿に泊まってね。
   そしてみんなと別行動してた時に真夢ちゃんに会って一緒に行動してるの」

珠緒「あ、妖魔界についての話を少しだけ聞いてたついでに言うけど・・・」

珠緒「エンマさま・・・亡くなっちゃった。
   そのため妖魔界では大騒ぎなんだって。
   2代目は若くてイケメンなんだけどイカカモネ議長の飾り物になってるの」

ちなつ「え~!?うそ~!?」

京子「妖魔界めっちゃひどくなってんじゃん!」

結衣「ゲームだと案外そういうのあるよ。
   王様が悪辣な大臣の操り人形になってるというのはない話でもないよ」

結衣「というより私の知ってる世界だと
   王様って割と損な役回りの時が多いよ。
   迫りくる敵を前に蹂躙されてたり
   主役の勇者がいないと何もできなかったりと・・・」

結衣「最悪実は暴君というケースもあるし・・・」

結衣「エンマ様が十常霊の操り人形じゃなくてもそうだったら妖魔界は暗闇だな・・・」

結衣「いいや、それだからこそ私達の出番というわけだ」

京子「よく言いました!」

結衣「だって主役は私達とこの世界の実況者達なんだし・・・」

結衣「ゲームの世界は主役がいなきゃ救われないよ」

あかり「妖魔界への行き方は分からないけど十常霊を妖魔界から追い出さないと・・・」

ぐっち「僕、一回だけ妖魔界に行ったことあるで、思った以上に乱れてはおらへんかったな。
    いいや、それはその場所だけが治安が良かったりしてたからやと思うんやが・・・」

珠緒「あ、私も」

あかり「ええっ!?」

珠緒「たまたま何かのふすまに入ったら妖怪だらけの世界に来てしまって・・・
   でもなんだかんだ会って実況ワールドに戻ることができたよ。
   妖怪たちの情報も集めることができたし一石二鳥」

ぐっち「僕はこの世界をうろついてる妖怪たちとふれ合いたかっただけや」

あかり「あかりもそうしたい・・・妖怪さんたちと・・・」

ピピピ・・・

ぐっち「ん?あ、イオナちゃん」

イオナ「私も妖魔界についての会話、聞いてた」

イオナ「今、妖魔界の情報集めてる。
    私のデータに収納中・・・」

ぐっち「そうなんや、タカオちゃんとハルナちゃんはどないしたん?」

イオナ「別行動、とってる」

ピッピッピッ、ピピ・・・

イオナ「新たな情報、入った」

ぐっち「なんやて?」

イオナ「妖魔界で動き、あった」

キヨ「?」

イオナ「イカカモネ議長の傘下に入った十常霊が討たれた」

イオナ「十常霊を討ったのは土蜘蛛という妖怪」

結衣「土蜘蛛だって!?」

三浦「妖怪の中でも屈指の名門の出じゃん」

結衣「イカカモネ議長にとって代わりそうな予感が・・・」

ぐっち「結衣ちゃん、土蜘蛛はそんなことする妖怪ちゃうで」

キヨ「名誉を重んずるあいつがイカカモネのようなことしてたまるか」

結衣「しかしいつか戦うことになりそうで・・・」

結衣「そうなる前にレベルを最低でも25にしたい・・・」

あかり・ちなつ「25!?」

京子「25は今の状態じゃ上げすぎだよ」

珠緒「私達はもうすぐ20になるけど?」

真夢「あ、私達も・・・ななみんはすでにレベル20にしてるけど・・・」

京子「ええ~!?」

結衣「まだ全然足りないな、土蜘蛛は強敵だしさ、そこらじゅうの中ボスと同じくらいに強いよ」

三浦「あ、そういえばごらく部のみんなは異世界から来た人の中でも一番後から来たしな」

キヨ「でもレベルが低くたってやり方次第だよ、うまい人と組むことができればラッキーだしさ」

結衣「そうだけど・・・」

京子「みんなで行けば怖くないよ」

結衣「そう思ってると大抵痛い目を見るよ・・・」

キヨ「今はイカカモネ議長に十分に用心しなきゃな」

キヨ「でもいつかはイカカモネ議長を倒してやるさ」

珠緒「そうだよね」

真夢「あ、私もう宿屋に戻ります。みんなが待ってるし」

珠緒「私も」

ぐっち「みんな、気を付けてな」

結衣「私達は経験を積みに行くよ」

ちなつ「そうしたいところです・・・」

あかり「みんな、また会おうね」

京子「結衣が暴走しそうな予感・・・」

イオナ「私、そろそろタカオとハルナと合流しに行く」


ピッ・・・ピ・・・ピピ

イオナ「!」

イオナ「イカカモネ議長が今このテツクラヴィレッジに・・・」

イオナ「ごらく部が向かってるところは・・・」

イオナ「このままでは彼女たちは・・・」

今日はここまで

そして

あかり「あ、あれ・・・」

ちなつ「いやああ!!ゾンビいいい!!」ギュッ

あかり「ち、ちなつちゃん・・・」

京子「うお、いっぱいいる・・・」

結衣「気づかれたぞ」

京子「うわあああ!!来んじゃねええ!!」

ボワア!

京子「お、一気に2体倒したぞ」

結衣「京子と私がゾンビと戦うべきだな」

京子「え~?なんで私が?」

結衣「京子はファイア使えるだろ?ゾンビの弱点は火だしさ」

結衣「あかりとちなつちゃんは後ろで構えてて、ガードで敵を引き付けるなり
   回復技で私達をサポートするなりしてさ、あとあかりは今回は防御だけをしたほうがいい。
   ゴースト系のモンスターは大抵光属性の技が効かないし」

結衣「それにしても妙だな・・・なんでここのゾンビは目だけ赤くてあとは白ずくめなんだ?」

結衣「それと・・・ゾンビの弱点はもう一つ、それは・・・」

ズバ!ズバ!バシイ!!

あかり「結衣ちゃんすごい」

ちなつ「結衣先輩、いつ見ても素敵です・・・」

結衣「頭部だ。背骨を狙ってもいいが頭を狙うのが確実だ。
   基本ゾンビは弱点を攻撃しないと倒せないよ」

結衣「まず171りっちぃゲットだな」

京子「よーし、弱点が分かればこっちのものだ。
   弱点さえ攻撃できれば勝利は私達にある!」

京子「見てろよ~!弱点を狙えばレベルが低くても勝てる!
   今こそそれを証明する時だ!!」

ボオオオオ!

京子「それ見たか!」

結衣「」ズバズバズバ!

京子「さあ次~!」

サク

京子「ぎゃ~!」

結衣「京子、調子に乗りすぎだ・・・」

結衣「む?」

グオアア!

結衣「すきあり!」

京子「」ボワ!

京子「よーし、全滅させた。でも攻撃がいってえ~・・・」

ちなつ「京子先輩、回復させます」

京子「さんきゅ~」

結衣「どうだ?京子、レベルが低いと敵の攻撃一発が致命傷だっただろ?」

京子「223りっちぃゲット、合計で394りっちぃ」

結衣「人の話を聞け!」

結衣「ってか京子さ、お前が装備してるHPアップの装備品がなかったら
   戦闘不能になってミッション完了するか失敗するまで戦いに参加できなくなってたぞ」

結衣「一発のダメージでHPの8割超を失ったしな。
   まあレベルが低い分ちなつちゃんの溜め回復一つで全快するけど・・・」

京子「あ、TPがいっぱいになった。よ~し、次の敵にはミラクるん・ドンキを・・・」

結衣「だめだ・・・こいつ全然聞く耳持ってない・・・」

あかり「わ~、敵もどんどん強くなってきてる・・・」

ちなつ「それに京子先輩があれでは余計に心配です・・・」

「わああああああ!!」

あかり「大変!向こうで誰か襲われてる!」

ちなつ「あの声には聞き覚えがあるのですが?」

京子「ごらく部出動!」

結衣「まるで遊びだな・・・」

京子「遊びじゃないって!」

結衣「京子のノリじゃ説得力もないぞ。
   それより早く行こう!」

ゾンビ「オオオオ!!」

パステルくん「わ~!きりがないよ~!」

パステルくん「逃げろ~!」

スミス「わわわ、どこまでも追いかけてきます!」

パステルくん「わ~誰か~!!」

スミス「ここです!ここにいます!」

スミス「わたしたちはここにいます!たすけてください!!」

パステルくん「ここにいるよ~!」

スミス・パステルくん「助けて~っ!!」


あかり「そうだ」

ピキイ

ゾンビ「オオオ・・・」


スミス「パステルくん、見てください」

パステルくん「あ、ゾンビたちが違うところに向かってる」

スミス「私達は助かったのでしょうか?」

結衣「よし、私が攻撃を受けてみる、
   盾のおかげでダメージが軽減されてるはずだ」

ちなつ「いやあ!!こっちに来ました!」

結衣「ぐっ!あかり・・・頼むよ・・・」

あかり「結衣ちゃん、あかり頑張るよ」

結衣「よし、チャンス!!必殺技だ!!」

ズバズババシイ!!

結衣「幸い敵が群がって行動してたから全体技一発で全滅させることができたよ」

京子「わ、まだ1体いる、私に任せろ!必殺!ミラクるん・ドンキ!」

結衣「京子はそれを言いたいだけなんだろ・・・」

結衣「今度こそ全滅だな」

結衣「そして226りっちぃゲット」

京子「合わせて620」

結衣「私達の全滅は極力避けたいな・・・」

ちなつ「結衣先輩、回復させます」

結衣「ちなつちゃん、ありがとう」

あかり「スミスさん!パステルくん!大丈夫!?」

スミス「あ、ごらく部の皆さん、ありがとうございます。
    おかげで助かりました。感謝しています」

パステルくん「ゾンビに襲われてどうなるのかと思ったよ~」

ちなつ「もう一回ヒール」

結衣「HPを全快にしてくれると助かるよ」

ちなつ「わあ~・・・」

ちなつ(結衣先輩に猛アピールできるチャンス?)

京子「ヒーラーいると助かるよね~」ギュ~

ちなつ「京子先輩、やめてください!」

スミス「しかし一段とモンスターが多く出てくるようになりましたがどうしてでしょうか?」

パステルくん「これじゃどこへ行くにしても怖いよ~」

パステルくん「あ、そういえばスミスの言ってた喫茶店、ぼくも行ってみたいな」

スミス「今日はやっていませんよ、お店閉まっていました」

スミス「あそこのスイーツはおいしいですよ、
    この前はBisCoさんと一緒に行きました。
    彼女もあそこのスイーツを大変気に入っていました。
    メニュー名は意味不明ですが理解できれば問題ありません」

パステルくん「あ、BisCoちゃんならさっき異世界から来た3人組の女の子と一緒にいるのを見たよ。
        この村のどこにいるのかはわからないけど・・・」

スミス「そうですか・・・」

スミス「あ、ごらく部の皆さん、さっきはありがとうございました。
    では、私達はここで失礼します」

パステルくん「モンスターに出会ったらどうしよう・・・」

ちなつ「モンスターには気を付けてください」

パステルくん「妖怪だったらコマさんのようにぼくらのことを襲わない妖怪だったらいいけど・・・」

あかり「コマさんまだここにいるのかな?もうどこかに行っちゃったのかな?」

結衣「妖怪は神出鬼没だしな・・・」

パステルくん「またね、またどこかで会おうね」

あかり「うん」


そして

京子「さーて、どこに行こうかな?」

結衣「行き先なんて決めていなかったよ」

結衣「モンスターはどこにいるのかな?」

ちなつ「ゾンビはもう嫌です」

あかり「あっ!みんな!大変だよ!あれ!!」

ちなつ・京子・結衣「!!」

続きはまた明日

イカカモネ議長「イカーッカッカッカ!私に歯向かうとはイカがしたものか!」

どんどろ「どんどろ~ん、お前はもうすぐ絶望に染まるぞ~」

れい「くうっ・・・うぅっ・・・!」

イカカモネ議長「手下は実況者や妖怪どもにやられたが
          私はそうはイカんぞ!私がいる限り実況ワールドは私の物なのだ」

れい「わ・・・私は・・・っ!妖怪に支配された世界なんて・・・
   絶対に・・・受け入れないわ!」


ちなつ「誰かが2人の妖怪に襲われています!」

あかり「れいちゃん・・・!みんな!れいちゃんを助けよう!」

京子「ごらく部出動!!」

結衣「相手は2体もいるぞ、しかもボス級のモンスターと見たんだが・・・?」

どんどろ「お前達も我らに盾を突くのか?」

結衣「わっ、いつの間に・・・!」

どんどろ「イカカモネ議長が出るまでもない。ワシだけで相手をしよう」

あかり「早くれいちゃんを助けないと・・・!この戦い、時間をかけられないよ」

どんどろ「どんどろ~ん、我が災いの力を存分に受けよ!」

どんどろ「どんどろ~!」

結衣「この戦いはたとえ逃げてても避けられなかったな・・・なら・・・」

京子「うおっ、こいつの目が赤く光った」

結衣「ヒットアンドアウェイだ!」

どんどろ「」キン

結衣「なにっ!?」

ちなつ「結衣先輩の攻撃が効いてない!?」

どんどろ「」ゴトゴトゴト

京子「なんだ?こいつ釜に隠れたぞ」

結衣「まずい!何か来る!離れろ!!」

結衣「しまった!これではよけきれない・・・!」

どんどろ「衝撃のお釜!!」

ドーーーン!

ごらく部一同「きゃあああああ!!」

結衣「ぐう!まともにくらってしまった・・・!」

京子「やべえ・・・こいつ強い・・・!」

あかり「あ・・あう・・・うう・・!」

ちなつ「まだTPが最大になってないです・・・このままじゃ・・・」

結衣「正直今のままで勝てる相手ではないことは分かっていたよ。
   みんなあと1発くらったらもう戦闘不能になるし・・・」

京子「ポーション使うよ」

あかり「あかりも」

ちなつ「私も使います」

結衣「私はまだ使いたくない・・・」

どんどろ「災いの眼光!!」ビッ

あかり「ガード!・・・ううっ・・・!」

結衣「ステップ!」

京子「ぐぎゃああ!!回復しても防げね~!わああああああ!!」ドシャア

ちなつ「きゃあああああ!!」ドシャッ

あかり「あっ!ちなつちゃん!京子ちゃん!」

結衣「あかり!よそ見しないで!!」

どんどろ「どんどろ~!不運の張り手だ~!」バシッ

あかり「ああ!しまった・・・!」ドシャア

あかり「れいちゃん・・・ごめん・・・」

結衣「」ダッ

結衣「みんなごめん・・・退却する・・・!」ダッ

シュッ

『船見!早くふすまに入れ!!ここに入ることができれば赤座たちも回収させられる!急げ!!』

結衣「先生、助かりました!ありがとうございます。では、ふすまのとこまでダッシュ!」

『船見、ふすまはこっちだぞ、何をしてる?どこに向かって走ってるんだ!?』

『え?なに?あ、そうか、しまった・・・忘れてた・・・私も我を忘れていた・・・』

『松本、よく知らせてくれた。船見!あのビームには当たるな!』

どんどろ「災いの眼光!!」ビッ

結衣「」スッ

結衣「まだまだビームは来るはず・・・方向転換をうまく使わなければ・・・」

どんどろ「どんどろ~、狙いは定まってるぞ~」

結衣「ステップするか」スッ

どんどろ「」ビッ

どんどろ「しまった、災いの眼光を出すタイミングが外れたようじゃ・・・」

結衣「チャンス!」ダダダ

結衣「間に合え!!!」

どんどろ「災いの眼光!!」ビッ

『船見ーー!!』

拠点内

西垣「船見・・・ビームに当たってしまったのか・・・なんということだ・・・」

りせ「・・・・・」

西垣「ん?」

西垣「あっ!」


その頃テツクラヴィレッジでは

どんどろ「どんどろ~ん・・・あと一歩のところで取り逃がしてしまったぞ~」


拠点内

結衣「はぁ・・・はぁ・・・間に合った・・・」

ちなつ「ここは?」

京子「私達助かったんだ~よかった~」

あかり(あ、まだふすま出てる・・・れいちゃんを早く助けなきゃ・・・
    HPは全回復したし今度こそ・・・!)シュッ

西垣「船見!!よかった!あと一歩で脱出というところで
   どんどろのビームに当たってしまったのかと思ったぞ」

結衣「イカカモネ議長と思われる奴のとなりにいた妖怪の名前がどんどろか・・・」

西垣「どんどろと一緒にいたのはイカカモネ議長本人だ」

結衣「やっぱりあれがイカカモネ議長だったか・・・」

京子「言動的にそうだとは思ってたよ」

ちなつ「みんなが無事でよかったです」

ちなつ「あれ?あかりちゃんは?」

西垣「何!?」

りせ「・・・・・」

西垣「『ふすまが消える前にまたふすまに入っていった』!?全く・・・赤座の奴・・・!」

西垣「」シュッ

西垣「早急で悪いがもう一度テツクラヴィレッジに行ってくれ、
   だが着いた途端に戦闘になるという覚悟をしろ」

結衣「あかりに気づかなかった・・・」

ちなつ「ワープの音を聞き逃していたのですか?」

京子「忘れてた。でもそれはともかく出動!!」

そしてあかりは

あかり「あっ・・・!」

あかり「へびさんが2人を相手に互角以上に渡り合っている。あのへびさんすご~い」

あかり「あ、れいちゃん!!大丈夫!!?」

れい「・・・っ・・・うう・・・ぐっ・・・」

れい「・・・あなたは誰?どうして私の名前を知ってるの?」

あかり「私は赤座あかり、あかりね、あなたを助けに来たの」

れい「助けに来た?あかねから何か言われたのかしら?」

あかり「そうじゃないけど・・・
    れいちゃんの言ってたあかねちゃんがあなたを探しているよ」

れい「・・・まだ会えないかもしれない」

あかり「そんなことないってば、あ、あのへびさんを援護しよう」

れい「あれはマムシよ」

あかり「あ、向こうから誰か来る。あ、あの人・・・」

れい「P-Pかしら?」


P-P「加勢するぜ、マムシさん!」

まむし行事「ほっほっほ、そなたの加勢がなくてもあと少し持ちこたえれば勝てるんじゃ」

P-P「え?」

まむし行事「敵の攻撃が来るぞ、じゃがワシが止めてやる」

どんどろ「どんどろ~!」

イカカモネ議長「今度こそおしまいにしてやろうじゃなイカ!!」

まむし行事「今じゃ!」

今日はここまで

まむし行司「うっちゃり毒牙!」

どんどろ「しまった~妖術封じを忘れたぞ~!」

イカカモネ議長「なんじゃ!?力が抜けてきたではなイカ!?」

イカカモネ議長「・・・それで私の力を下げたつもりか?」

どんどろ「」シュウウウウ

まむし行司「敵の必殺技が来るぞ」

P-P「やっべ、よけようぜ」

まむし行司「たとえかわしきれなくても大丈夫じゃ」

P-P「?」


れい「あれは真っ黒な瘴気を全体に放つ・・・」

れい「私達も離れましょう。このままじゃ私達も巻き込まれるわ」

あかり「でもどこまで離れればいいの?」

れい「少なくても200メートルは必要だわ」

あかり「200メートル!?」

>>325

なんつ~凡ミス・・・
まむし行司は『行事』じゃなくて『行司』だった・・・

どんどろ「まっくろどんどろん!!!」


れい「来たわ!!これでは・・・!」

あかり「あかり逃げないよ」

れい「なんですって!?」

あかり「だってこの盾でダメージを軽減できるんだもん」

れい「何を言って・・・」

ドオオオオン!!!

れい「ぐううっ!!」

あかり「うううっ・・・!」

あかり「れいちゃん、大丈夫だった?」

れい「大丈夫も何も思ったよりもダメージを受けなかったわ」

あかり「そうなの?」


P-P「思ったよりもダメージが少なかったな、あ~ひやひやした・・・」

まむし行司「ワシの毒牙が効いたようじゃの」

どんどろ「どんどろ~・・・」

まむし行司「もうワシらの勝ちが決まったぞい」

P-P「それどういうこと?」

イカカモネ議長「まだ倒れないのか!」

どんどろ「イカカモネ議長・・・もうすぐ『あいつ』が来るぞ~・・・」

ズシンズシン・・・

P-P「なんだ?今の足音は・・・」


あかり「今の音は何?」

れい「何か来るわ」

「アカ・・・アカン・・・アカン・・・」ズシンッ、ズシンッ、ズシンッ

あかり「見て!鬼さん来たよ!」

赤鬼「アーーーカーーーーーーン!!!!!」


P-P「うお、赤鬼だ」

まむし行司「後は頼んだぞ」

赤鬼「アーーーカーーーーーーン!!!!!」ドドドドド

イカカモネ議長「だがこれでどうだろうか!」ビッ

赤鬼「あかん!」

赤鬼「やられたらやり返す!!」ドゴオ!

イカカモネ議長「なんだと~!?」

どんどろ「イカカモネ議長、ここは引き上げよう」

イカカモネ議長「何という力だ・・・引き上げるぞ!」

どんどろ「追ってくるぞ」

イカカモネ議長「ひっ、ひいい~!」

ボン

キライギョ「イカカモネ議長様!」

ジコチュウ「オレさまが守るっちゅ~の!」

イカカモネ議長「おお、キライギョ、ジコチュウ、おかげでたすかったわい」

赤鬼「邪魔をするな!!」

キライギョ「お前なんかキライだ~!」

ジコチュウ「中心はオレさまだっちゅ~の!」

赤鬼「あか~ん!!」ドガア!

キライギョ・ジコチュウ「ぎゃ~!!」ボオン

赤鬼「くそっ、イカカモネ議長に逃げられた・・・!」

まむし行司「相も変わらずの腕前じゃ、赤鬼よ」

赤鬼「実況ワールドきってのアカン奴をしとめそこなったわい・・・」

まむし行司「ワシもあやつの支配は受け入れんぞ」

P-P「それは俺達実況者も同じだ」

まむし行司「ほっほっほ、さあ陣地に戻ろうぞ」

赤鬼「ははっ」

まむし行司・赤鬼「」ドロン


P-P「あ、あの子突然消えてそのあとすぐに不思議なふすまから出てきた子だな」

P-P「あの子たちに話しかけよう」

れい「あらP-P、何か用でもあるの?」

あかり「この人がP-Pなの?」

れい「そうよ」

P-P「お前達、イカカモネ議長と戦って大丈夫だったか?」

れい「・・・さっきのマムシがいなかったら私は殺されていたわ。
   でも次はこのようにはいかない・・・!」

あかり「みんな助かってよかったよ。
    でもネズミさんはともかくおさかなさんがそこにいたのはどうして?」

P-P「妖怪だから陸も海も関係ないんだろ」

あかり「そうなんだ」

京子「あかり~!探したぞ」

ちなつ「あれ?イカカモネ議長とどんどろは?」

P-P「大きな赤鬼が倒してくれた。だが
   魚とネズミに阻まれてとどめを刺し損ねた」

P-P「ん?君は?」

結衣「私に何かありますか?」

P-P「君がどんどろから逃げるために不思議なふすまに向かってダッシュするところを見たんだが

   なかなかの腕前を持つ子だと見たんだよ。ふすまに入る少し前に
   どんどろがビームを放ったんだがその時の君がすごくてさ」

P-P「あの時の君の避け方は神回避だったよ」

P-P「マジで神回避だった。あれはただ運がいいだけじゃできないよ。

   あの回避術はただのラッキーじゃなくて君の実力だと俺は思う、
   でなきゃ逃げる途中でビームに当たっておじゃんだったはずだ」

結衣「あなたはあれを『実力』と言ってくれるのか・・・
   でも私は実力、そして、レベル不足で・・・」

れい「それは私も同じよ・・・」

P-P「何言ってんだ?逃げるのも実力だろ?実力がなきゃ
   勝てないどころか逃げようたって逃げきれずに終わってしまうさ」

P-P「いいか、ただ足が速いだけじゃ実力があるとは言えないぞ。
   足が速いからといって逃げきれると確信してると飛び道具にやられるってもんさ」

P-P「あ、俺ここで失礼する。そういや今、レトルトと
   どっちが多くGを稼げるかで競争してるんだった」

結衣「・・・・・」

「あっ、れいちゃん!」

れい「!」

あかね「よかった。れいちゃん見つかって・・・」

あおい「探したよ」

わかば「あかねちゃんが心配してたよ。私達もだけど」

ひまわり「もう会えないのかと思った・・・」

れい「あかね・・・みんな・・・」

あかり「あかねちゃん、あおいちゃん、わかばちゃん、ひまわりちゃん」

わかば「ごらく部のみんな」

ひまわり「れい、私達が来る前にここでモンスターに襲われたの?
      首に絞め跡があるんだけど・・・」

あかね「そうなの!?」

ひまわり「マフラーからかすかに首が赤くなってるのが見えた」

あおい「気づかなかった・・・」

わかば「マフラーに隠れてて見えなかったよ」

あかり「うん、あかりも見てたから分かるよ」

あかり「あ、それより、さっきれいちゃんを襲ったイカカモネ議長という妖怪が
    この実況ワールドを支配しようとたくらんでるよ!!」

ひまわり「知ってる。さっき博士から聞いた」

あかり・わかば「ええ!?」

あおい「私達はそれ知らなかったけど・・・?」

あかね「大変!じゃああかりちゃん!異世界から来たもの、そしてドリフェス出場者同士、
    一緒にイカカモネ議長からこの世界を救おう!」

あかり「うん!」

わかば「ちょっと、ひまわりちゃん、だったら私達にもそれ言いなさいよね!」

ひまわり「ごめんなさい・・・」

れい「・・・っ!」

れい「何か来るわ!」

あかね「ええっ!?」

ドロロロロ・・・

ちなつ「いやああ!!またゾンビがああああ!!!」

あかね「みんな、いくよ!!」

れい「・・・あなた達が行くまでもないわ」

あかね「ええっ?」

あおい「いくら黒騎さんでも・・・」

れい「今の私にはこれくらいの敵をたった一人でもより早く一掃する力が必要なの」

れい「」シュッ!ビュッ!ビュッ!ダダダダダダ!!バギュウウン!!

れい「全滅させたけれどこれではまだ足りないわ・・・!イカカモネとやりあうには・・・!」

れい「素材を大量に手にしたわ」

ひまわり「じゃあいったん博士のところに戻って武器の強化や
      オペレイトを使ってのレベル上げをしよう」

あかね「れいちゃん、あんまり無茶しないで」

れい「ううっ・・・つい感情的に・・・あかね・・・ありがとう・・・」

あかり「れいちゃんすごい・・・」

京子「こういうのがパーティーにいると大助かりだな」

結衣「それに頼りっきりじゃかっこ悪いよ」

ひまわり「いつの間にか私達3000オペレイト入手している」

あおい「あ、本当だ」

わかば「いつの間に」

結衣「あの子たちどこで大量のお金を?」

あかり「あ、向こうから誰か来るよ」

今日はここまで
明日から『みがる』に出てない作品のキャラ(ゲームキャラクターは既にこのSSに出ているが・・・)や
ゲーム実況者以外の動画投稿者(実況もしたことのある音ゲーマー)も出します。
(これから出す予定の『みがる』に出てないアニキャラはドリフェスの特別枠として出す)

こばさん「あ、もしかして君たちがゾンビを倒してくれたのですか?」

ユッケ(あれ?あの子たちごらく部の子じゃね?向こうの子たちは知らないけど・・・)

ゆき「みんなのおかげで3000ぱんでみ手に入れられたよ」

くるみ「由紀は何もしてなかっただろ・・・」

りーさん「あの子たちも私達と同じく異世界からここに引きずり込まれた人かしら?」

みーくん「それは分かりませんよ」

かみしょー「あの子たちも異世界の人だよ。生活部のみんな」

はぎ「ゾンビ倒したのあの黒いマフラーの子じゃね?」

れい「ゾンビ?私が全滅させたわ」

こばさん「ノーダメージで?」

れい「そうよ」

ユッケ(この子の声がイリルに似てるな・・・)

こばさん「君のおかげで私達のマイ・ミニクエストを達成できました」

こばさん「なあユッケ、かみしょー、はぎ、もしあの子いなかったら俺達
      マイ・ミニクエストをクリアできなかったと思うんだが?」

かみしょー「それは否定できないな・・・」

ユッケ「俺らのマイ・ミニクエストはたとえスライムが相手でもきついんだよな」

ゆき「ねえ教えて、マイ・ミニクエストというものを」

れい「私からも頼みます」

あかり「あ、あかりにも教えて」

結衣「これはいい話が期待できそうだ」

京子「結衣にとっておいしい話というような話じゃなきゃいいんだけど・・・」

ちなつ「聞きに行きましょう」

ひまわり「私達も聞きにいきましょう」

あおい「そうね」


こばさん「では、異世界のみんなに私達がやってるマイ・ミニクエストとは何かを教えましょう」

こばさん「マイ・ミニクエストとはこの虹色に輝くキューブを持ってる人がパーティーの中にいると
      やることのできる自分で作ったクエストをやるミッションです。
      難易度は自由に決められるのですがよほど難しくしないと報酬は雀の涙です」

こばさん「試しにこのキューブの力で私達のマイ・ミニクエストをやってみましょう。
      ただしこのキューブは気まぐれでいつクエストが発生するか分かりません」

こばさん「あ、ミッションが発生しました。これをクリアすると
      クエストに参加した全パーティーに2000Gずつ報酬がもらえます。
      あ、みなさんの場合はGではないですね・・・」

こばさん「モンスターが出てきました」

結衣「これは是が非でもクリアしなきゃな」

京子「今の結衣ならどんな敵でも余裕で倒せるよ・・・」

あかね「敵が出てきたよ」

わかば「天元理心流の名に掛けてクリアするよ!」

ひまわり「スライムがたくさん出た・・・!」

結衣「40匹くらいはいる、だがスライムなら1000匹いたって同じだ!」

結衣「」ズバズバズバ!

ちなつ「結衣先輩、私も行きます!」

あかり「わ、スライムがいつの間に、光の術!」

パア!

あかり「2匹も倒したよ、スライムさん、
    いきなり襲ってくるから手荒なことしなきゃいけなくなって・・・ごめんね・・・」

わかば「一気に10匹倒したよ」

くるみ「」ドゴ!ドゴ!

みーくん「武器に慣れてしまえばこの戦い行けます!」

結衣「全滅させたな、87りっちぃもゲット」

あかね「あれ?報酬が出てこないよ、どういうこと?」

結衣「なんだと・・・?」

あおい・わかば・ひまわり・れい「えっ!?」

ゆき「さっきゾンビを誰かが倒してくれた時は報酬もらえたのに・・・」

りーさん「どういうことかしら?」

こばさん「スライム全滅させたのに2000G出てこねえんだけど!?」

ユッケ「誰だ!?くらった奴・・・」

はぎ「あ~やっちまった~!」

こばさん・ユッケ・かみしょー「お前か!!!」

はぎ「ごめ~ん!」

ユッケ「何くらってんだよ!?」

こばさん「2000Gが台無しじゃねえかよ!」

かみしょー「いいとこいくと必ず誰かが知らねえ間に攻撃くらうんだよな!!」

はぎ「すまんすまん、マジですまん!」

あかり「え?どういうこと!?ねえ、この人いったい何をしたの?」

結衣「この人がクエストの報酬をパーに?いいや、まさかそんなはずは・・・」

はぎ「みんなごめん、俺のせいでクエスト失敗になってしまった・・・!
   もう本当に申し訳ないよ、も~!」

あかり「えっ!?」

はぎ「このクエストはクエストに参加した人の中で
   誰か一人でもダメージ受けたらクエスト失敗になるんだよ・・・
   一応クエスト失敗後でも少しするまでならモンスターは消えないから
   自力で倒すことができてドロップアイテム手に入れられるんだけど・・・」

京子「そうだったの!?」

結衣「あー・・・だから報酬が高かったんだ・・・
   スライムのミッションだからと言ってナメてかかってた・・・」

こばさん「私達はこれでこのクエスト51周目です」

京子「マジ!?」

京子(結衣だけじゃなかったんだな・・・
   こうやってスライム狩りを楽しんでる奴って・・・)

結衣(スライムなら1万匹薙ぎ倒したい・・・)

こばさん「ですが成功させたのはわずかの4回です・・・」

ユッケ「必ず誰かがくらうんですよ・・・」

はぎ「この中の誰かに足を引っ張られます・・・」

かみしょー「私達・・・それぞれ足を引っ張り合ったりしていますので・・・」

かみしょー「こんな私達ですがよろしくお願いします」

京子「ところで君たちのレベルいくつ?」

こばさん「99です」

京子「99!!?」

ユッケ「ですが僕らの装備じゃレベルは全く関係ありません。
    なんせどんな攻撃も効かない相手にだって何回か攻撃を当てるだけで倒せる反面
    私達は必ず敵の攻撃一発で戦闘不能になるというハイリスクなスタイルですので・・・」

こばさん「それをクリアできてこそ真の伝説の実況者というものです」

かみしょー「だけど廃人ゲーをしてはやられてばかりです」

京子(レベル99の意味ね~!)

今日はここまで

あ、>>1で書いた『1000スレ』は
合ってりゃ『1000レス』の間違いでしたね・・・多分。
間違ってたらごめんなさい。

シュッ

ゆき「あ、ふすまが出てきた。私、入ってみたい」

りーさん「ゆきちゃんはダメ」

シュッ

みーくん「あそこにもふすまが出てきました」

くるみ「入るのはやめよう」

『お前達、いったん戻れ』

京子「西垣ちゃん、そうするよ」


あかね「あ、おじいちゃん、分かった。今戻るよ」

あかね「・・・えっと・・・ふすまが2つだから、あ、私達のは右のだね」

わかば「左のふすまは違うふすまだよ」

あかね「れいちゃんも入ろう。れいちゃん見つかったっておじいちゃんに知らせたいし」

れい「ええ、行きましょう、あかね」

あかね・あおい・わかば・ひまわり・れい「」シュッ


京子「さあ戻るぞ」

結衣「またあのクエストやりに行こう。今のままじゃ確実に詰むな・・・」

あかり「れいちゃん無事でよかった・・・」

ちなつ「無事に仲間とも再会できましたね」

シュッ


こばさん「あのふすまはなんか自由に行き来きできるやつだって聞いたが・・・」

ユッケ「変なとこにワープしたら戻れなくなる可能性だってあるぞ」

こばさん「あ、そうだよな・・・」

拠点内

西垣「まむし行司という妖怪がすごかったな」

あかり「うん、すごかった。そのあと赤い鬼さんがイカカモネ議長と・・・」

結衣「あいつの名はどんどろだよ」

あかり「どんどろをやっつけたよ」

結衣「だが手下に阻まれてとどめを刺せなかった」

西垣「あの妖怪達はキライギョ、そしてジコチュウだ」

結衣「あのキューブを持った人たちとまたマイ・ミニクエストをやってみたい・・・」

結衣「ボーナスりっちぃで400か、さすがにしょぼくなってきたな・・・」

西垣「まむし行司と赤鬼がいるからと言って安心はできないぞ、
   イカカモネ議長はそんなに甘くはないからな」

結衣「先生、それ言わずもがなです」

結衣「あと、2階でレベル上げをしたいのですが」

西垣「だな、レベルを上げてこい。だが船見、今回はお前のレベルを上げるな。
   パーティーのレベルが偏ってるだろ?赤座、吉川、歳納に譲れ」

結衣「はい」

京子「じゃあ2階に行こう」

京子「あ、アイテム買うりっちぃは残してよ」

結衣「道端で拾った方がいいだろ。
   アイテム買うのはもうちょっとりっちぃ稼いでからにしろ」

2階

京子「じゃあ3人で分けるぞ」

あかり「うん」

ちなつ「りっちぃの調整しっかりしてくださいよ」

京子「さあいくぞ」

そして

京子「みんなのレベルが10になったな」

ちなつ「結衣先輩だけ9のままですよ」

あかり「じゃあ残った114りっちぃを結衣ちゃんに使わせよう」

結衣「あかり、ありがとう」

結衣「これで全員レベルが10だね」

結衣「あ、私1階行って少し早い昼食の準備をする」

1階

結衣「私はおにぎり2個とヨキシマムゴッドでいいや」

結衣「私はもう食べたし今日は3人分でもいいな」

そして

結衣「あかり、ちなつちゃん、京子、ご飯できたよ」

あかり・ちなつ・京子「は~い」

京子「あれ?3人分だけ?」

ちなつ「結衣先輩のはないのですか?」

結衣「私は先に食べたから大丈夫だよ」

あかり「結衣ちゃん食べなさすぎなんじゃないの?」

結衣「大丈夫、あ、私は上に行ってるよ」

ちなつ「結衣先輩どうしたのでしょうか?」

京子「今の結衣なんか変だぞ・・・」

あかり「結衣ちゃん大丈夫かなぁ・・・」


結衣「さて私は・・・」

結衣「でもどこにしようかな?でも今回はワーキン街にするべきか
   テツクラヴィレッジにするべきか・・・」

結衣「あ、今回はクリエイトカントリーに行ってみよう」

4階

西垣「お、船見、何か用か?」

結衣「特別なミッションをまたやってみたいのですが」

西垣「自由にりっちぃを稼ぎたいのだな、だが今回はお前一人か?」

結衣「はい、そして他のパーティーがやってるミニクエストに積極的に参加しようとしています。
   一人だからこそ誰かと協力したいのです」

西垣「分かった。で、どこに行く?」

結衣「クリエイトカントリーに行きます」

結衣(戻った後でもう一回テツクラヴィレッジに行こう)

西垣「分かった」

シュッ

西垣「じゃあ行って来い、だがあまり無茶をするなよ」

結衣「はい、わかっています」

今日はここまで

クリエイトカントリー

結衣「さて、モンスター退治と行こう。ただ今のレベルの場合は強敵を避けたほうがいいな・・・」

結衣「お、ハイポーション落ちてる。ラッキーだな、早速拾おう」

結衣「ポーションもある、ピンチになったら使おう」

結衣「お、白い見回り鬼がいる。こいつは絶対に敵だな。よし・・・」

結衣「気づいてはいないな・・・」

結衣「」ビュッ

結衣「よし、まずは50りっちぃをゲットだな」

結衣「ん?紫色の見回り鬼がいる。よし、獲物発見だな」

結衣「やば、早くしよう。あの見回り鬼、あの子たちの不意を突こうとしてる・・・!」

結衣「」ダダダダダ

結衣(間に合え!!)

うまる「これで全滅かな?」

海老名「全滅なんじゃない?」

切絵(何匹もいると何匹倒したか分からなくなるな・・・)

切絵「出てきた見回り鬼は何匹でしたか?」

シルフィン「20匹ですわ」

うまる「うまる達はみんなで合わせて6匹倒したから・・・」

うまる「えっと、こなた達も6匹倒して・・・」

うまる「なのふらわーも6匹倒したから・・・」

シルフィン「あと2匹ですわね」

うまる(それうまるが言おうとしてたのに・・・)


こなた「さ~てあと1匹っと」

かがみ「いいや、2匹でしょ」

つかさ「わああ、いつの間に鬼さんが・・・!」

みゆき「私が止めます!!」

ビュッ!

つかさ「ゆきちゃんありがとう」

なのふらわー「わっ!かがみ!つかさ!危ない!!」

かがみ・つかさ「えっ!?」

こなた「かがみん!後ろ!!」

かがみ「いた!きゃああ!!」

結衣「」ビシュウウッ!!

かがみ「助けて・・・くれたの?」

結衣「ふっ、間に合った・・・」

結衣「追加で32りっちぃ手にした」

結衣「お、ラッキー、2000りっちぃをもらった。
   彼女達、あ、男が一人混ざってるが実況者だろ」

結衣「彼女達はミニクエストをやってたんだな」

結衣「2000りっちぃは今の私には大きいな、よし、もっとモンスターを狩ろう」

つかさ「お姉ちゃんを助けてくれてありがとう」

なのふらわー「あ、君、ごらく部の?」

結衣「私を知っているのですか?」

こなた「この人私達のことも知ってるんだよね」

なのふらわー「僕の住んでるキューブエール区の人たちにも君たちの事は有名になってるからね」

こなた「そうなんだよね、でも歓迎度はドドンガドン区の人たちの方が高かったな」

かがみ「こなた!それ比較しないでよね!」

みゆき「キューブエール区の人たちに失礼ですよ」

うまる「ゲームの世界の住み人って本当に気まぐれだよね
    鞍替えが妙に早いし・・・」

なのふらわー「君のおかげでマイ・ミニクエストをクリアできたし

         本当に感謝しています。君がいなかったら柊姉妹がダメージを受けて
         クエストを失敗してたしこの成功は大きいものですよ」

うまる「うまるも2000UMAもらったしそろそろ戻ろう」

切絵「そうですね、途中で全滅したら全て台無しになりますし・・・」

海老名「すごい緊張する・・・こんなに多くのUMAを手にしたし余計にプレッシャーが・・・」

切絵「海老名さん、それは私も同じですよ・・・」ギロ、ガタガタ・・・

海老名「本場さん、目が怖い・・・!」

切絵「あ・・・つい・・・」

シルフィン「どうしてそこで怖い顔をするのかが分かりませんわ」

切絵「本当にすみません・・・」

結衣「ミニクエストがまた発生すればいいんだが・・・」

なのふらわー「このキューブの力を使ってまたモンスターと戦いたいの?」

結衣「実力を蓄えたいので・・・」

なのふらわー「このキューブから出るクエストは難しいよ。
         ザコとはいえノーダメージクリアは至難の業だし」

なのふらわー「でもこれくらいはしなきゃザコ相手だしつまらないでしょ」

なのふらわー「だからこそこういうのもありなのさ」

なのふらわー「それにしてもこばさん達どれくらいミッションクリアしたんだろ・・・?」

なのふらわー「じゃあモンスター呼び出すよ。何が出るのかわからないけど」

こなた「よっしゃいくぞー!」

かがみ「心配になってきたんだけど・・・」

こなた「そう言ってさっきピンチになったのは誰かな?」

かがみ「う、うるさいわね!!」
     

結衣「オークが1体か、これはただ図体が大きいだけとみる。
   大きい分技のリーチが長いけど技の速さはそれほど早くはないはず」

結衣「やっ!」

ズバッ

結衣「こいつ固いな・・・あ、私のレベルが低いだけか・・・」

結衣「うお、攻撃してきた。だが・・・」ヒョイ

結衣「ステップのタイミングが合わせやすい」

つかさ「これこなちゃんだけでもいいかも知れない」

みゆき「私達は行かないほうが良いでしょう。下手に動けばダメージを受ける可能性があります」

海老名「わわ、私は動かないほうがいいかな?」

切絵「私も動かずにいます」

シルフィン「ここはシールドを使える私が行きます。効果はたったの2秒ですが
       効果が切れる少し前にステップで・・・」

海老名「わわわ!モンスターがこっちに向かって攻撃してきた!」

シルフィン「くっ・・・!」シュキーン!

切絵「・・・・・」

海老名「危なかった~」

シルフィン「シールドが間に合いましたね」

なのふらわー「タンクいると非常に有利なんだよな。
         でもシールド使えるのシルフィンさんだけなんだよね・・・」

なのふらわー「うまるちゃんは・・・効果時間が若干長いシールドが使えるけど
         効果の対象は自分だけなんだよな・・・あと回復も」

なのふらわー「だからうまるちゃんは一人でやるとアタッカー、タンク、ヒーラー、レンジャーの

         すべての役割を持ってるんだよな、この世界で唯一。
         あ、違う、けいすけもすべての役割を使えたんだった」

結衣「あの人あかりよりもすごい防御能力持ってるな・・・
   早くレベルを上げて新しい技を覚えたいものだが・・・」

結衣「わ!やばい!!」

オーク「グガアア!!」

結衣「わー!!」

結衣「・・・っと、間一髪・・・」

結衣「確かにこれは苦戦するな・・・
   このクエストの成功条件参加者全員無傷でクリアだしな・・・」

うまる「ここはスロームーブを使うしかない!
     あんまり遅くはできないけどみんなが攻撃くらいにくくするよ。それ!」

うまる「よし、成功」

切絵「今まではダメージを受けることを恐れて近づけませんでしたが・・・」

切絵「今がチャンス!!」

こなた「ステップ」ヒョイ

こなた「やっぱり基本はヒットアンドアウェイだね~」

結衣「クリティカル出れば私がとどめをさせれる、それ!」

結衣「あー出なかった・・・」

切絵「」ズバア!

切絵「撃退しました・・・」

うまる「きりえちゃん、やったね」

海老名「すご~い」

シルフィン「さあ、あとはUMAを・・・」

シルフィン「って、あなた、何勝手に人のUMAを取ってるんですの!?」

結衣「あ、ごめん・・・」

なのふらわー「よし、2回連続で成功、2000Gゲット、私何もしていませんが・・・」

結衣「一応377りっちぃオークから獲得したがみんなに悪いことしてしまった・・・」

うまる「このミニクエスト結構ハラハラする」

シルフィン「ええ、そうですわね」

切絵「プレッシャーが大ですし・・・」

海老名「わわわ・・・どうしよう・・・」

うまる「あ、そろそろエクラール区に戻ろう」

シルフィン「そうしましょう」

こなた「さて、私達はあと何らっきぃ稼げるのでしょうかっ」

かがみ「分かるわけないでしょ!?」

つかさ「いっぱい稼ぎたいけどみんながいないと怖いよぉ・・・」

みゆき「すべてが水の泡ということだけは極力避けたいですね」

結衣「あ、やばい!残り時間あとわずかだ!!」

結衣「急げー!!」ダダダダダ

今日はここまで

拠点内

結衣「はぁ・・・はぁ・・・」

結衣「何とか間に合った・・・」

結衣「4460りっちぃをごっそり台無しにするところだった・・・」

西垣「船見、今回はラッキーが続いたな」

りせ「・・・・・」

西垣「あ、そうだよな、これだけラッキーが多いと何気に嫌な予感がしてくるな」

りせ「・・・・・」

西垣「『全然嫌な予感がしてるように見えない』?不幸があれば幸もあるぞ」

結衣「私2階に行きます」

西垣「分かった」

結衣「それじゃ」

2階

結衣「早速レベルアップマシーンを使おう」

結衣「今のままじゃすごく不安だ・・・」

京子「お、結衣、あ、りっちぃをこのマシーンに入れてるってことは
   一人でミッションに出かけたな?」

結衣「それよりも昼食食べ終わって片付けやったのか?」

京子「片づけは今あかりとちなつちゃんでやってるよ」

結衣「相も変わらず人任せだなお前・・・」

京子「って、結衣、ボタン押したままだって」

結衣「あ、いつの間に・・・」

京子「おいい!りっちぃ独り占めすんなよ」

結衣「あ、新たな技を覚えたな、レベルも一気に23だ」

京子「人の話を聞けよ!」

結衣「京子に言われる筋合いはないな」

結衣「」ゴオオオオ・・・

結衣「」シュウン・・・

結衣「新たな技は溜め技が、溜めながら移動できるかどうかがカギだな」

京子(モンスターの死体の山が築かれそうなんだけど・・・)

あかり「あ、結衣ちゃん、京子ちゃん、片づけ終わったよ」

ちなつ「もう、京子先輩も手伝ってください・・・」

結衣「先輩としての自覚もないな京子・・・
   面倒なことは後輩任せだなんてさ・・・」

あかり「あかり達4階に行くけど京子ちゃん、結衣ちゃんも行こうよ」

結衣「もちろんだよ」

京子「じゃあ出動しますか」

結衣「りっちぃ稼ぎに出発」

京子「結局結衣が一番乗り気・・・」

4階

西垣「お前達、よく来た。この実況ワールドにまたまた危機がやってきた」

あかり「危機!?まさか・・・」

ちなつ「イカカモネとかいう妖怪がまた動き出したと?」

西垣「しかも最悪の事態になってしまった・・・」

京子「わー!この世界が絶体絶命ってこと!?」

結衣「最悪の展開?」

あかり「でもこの世界には赤鬼さんがいるし・・・」

西垣「その赤鬼が・・・」

西垣「よく聞けよ。これは最悪の事態だぞ。その赤鬼がな・・・」

西垣「イカカモネ議長に寝返り、まむし行司を討った。
   あの妖魔界最強の赤鬼がイカカモネ議長の下に・・・
   これは一筋縄ではいかないぞ・・・」

あかり「そんな・・・赤鬼さん・・・」

結衣「まずいな・・・今のままじゃ・・・」

あかり「ねえどうして!?どうして赤鬼さんはまむし行司さんを裏切ったの?
    しかも殺すことまでしちゃって・・・」

西垣「どうやらジコチュウという妖怪にそそのかされて
   イカカモネ議長に寝返ったようだ。
   まさかあの赤鬼がいとも簡単に甘言に乗せられるとは思ってもいなかった・・・」

西垣「だがこの状況でも果敢に立ち向かった妖怪がいる。フユニャンだ」

あかり「フユニャンすごい・・・」

結衣「勝とうが負けようが彼は真の勇者だな」

ちなつ「こんな妖怪がいると怖いものが苦手な私でも心を許します」

京子「で、フユニャンはどうなったの?」

西垣「彼はイカカモネ議長だけを狙った。
   たどり着くこと自体は容易にできたようだ。
   イカカモネ議長に従順なふりをしている一人の妖怪のおかげでな」

あかり「ねえその妖怪さんの名前教えて」

西垣「のらりくらりという妖怪だ。
   身体が非常に柔らかくクネクネとしている」

ちなつ「あ・・・会いたくないです・・・その妖怪には・・・」

西垣「そして彼が赤鬼を引き離した時にフユニャンがイカカモネ議長を倒そうとした」

西垣「だがイカカモネ議長に気づかれ、戦うのをやめ逃げた。
   そうでなきゃ戻ってきた赤鬼にやられることは間違いなかったからだ」

京子「あーそうか、あと一歩というところで・・・」

結衣「惜しかったな・・・」

結衣「あ、そうじゃない、私達がイカカモネ議長を倒さなきゃ話にならない」

結衣「なああかり、NPCキャラに頼りっきりの主役なんてかっこいいか?」

あかり「かっこいいとは思わないよ」

結衣「だろ?だからイカカモネ議長は私達が倒すんだよ」

京子「そして実況界の平和を救った救世主となるのだ」

結衣「調子に乗るな!」

西垣「その後のフユニャンの行方はまだ分かってない。
   フユニャンが無事だといいんだが・・・」

西垣「お前達」

シュッ

西垣「このふすまで街と街の間に行くこともできるようにした」

りせ「・・・・・」

西垣「おおそうか、私の代わりに良く調べてくれたな」

京子「会長は何を調べてきたの?」

西垣「クリエイトカントリー、ワーキン街間の場所で妖怪たちが続々と集まってる。
   その場所でイカカモネ議長に反旗を翻すようだ」

りせ「・・・・・」

西垣「『モニターに誰か映ってる?』あ、本当だ」

あかり「あかりたちの部屋にきつねさんがいるよ」

ちなつ「人の部屋に勝手に入ってこないでください!
    ってかあの人は泥棒ですか!?乙女の部屋に勝手に入ってきて・・・!」

結衣「あれはキュウビじゃないのか?あの9つの尻尾は・・・」

結衣「だとしたら撃退は容易じゃないぞ、奴は強敵だ」

京子「そういえばキュウビという名前のモンスター
   結衣の持ってるゲームにもいたね、土蜘蛛もだけど」

結衣「ボスキャラとして出てきたことを根拠に言う。
   私が行くしかない、もしキュウビと戦うのなら・・・」

あかり「あかり、きつねさんと戦いたくないよ・・・」

結衣「戦いたくないどころかお前達が戦っても勝ち目はないよ」

京子「ってかこいつ一体何しにここに来たんだ?」

3階

キュウビ「まったく・・・なんであの人たちボクの言うことを聞かなかったんだ?

      だからイカカモネ議長の手下のギャクジョウオやデビビラン、
      そしてヨコドリ率いる軍勢に皆殺しにされるんだよまったく・・・」

キュウビ「逃げろといったのに無謀なことをするあいつらは

      本当に訳が分からないよ。たかが一般市民のくせして『この村を守る』とか・・・
      イカカモネ議長は甘くないよ・・・あいつらにイカカモネの軍勢を倒せるのなら
      ボクもそんなに苦労はしないよ、まあイカカモネ議長との戦いは
      ボクが行くまでもないよ。それに戦う前に魂へと帰されることは目に見えてるよ」ドロン

4階

あかり「あ、きつねさん消えちゃった・・・」

結衣「キュウビとはまたこの目で見ることになると思う」

ちなつ「というよりあの妖怪感じ悪いです・・・」

京子「本当に何しに来たんだよあいつ・・・」

西垣「そうだ、お前達」

西垣「お前達にはその妖怪達が集っているところに向かってもらう、
   その妖怪達とともに戦うのだ!」

あかり「うん、行こう!あかりはイカカモネ議長を許さないよ!」

結衣「奴の支配を許すな!」

京子「出動!!」

ちなつ「妖怪がいっぱいだとちょっと・・・」

京子「さあ行くぞ!」

今日はここまで

ふすまに入って出動、すると

ヨコドリ「はっはっは、イカカモネ議長様にたてついた事を後悔しろ」

フユニャン「くっ・・・!ま・・・まだ・・・!」

ヨコドリ「ふ~ん、お前達まだやるつもりなんだ」

つわはす「く、くそ・・・!」

コジマ店員「5人がかりでも歯が立たないとは・・・!」

セピア「こんなはずじゃなかった・・・!」

アブ「ってかこいつEランクのくせになんて強さだ!
   まさかイカカモネの奴に何かの力をもらったか!?」


あかり「あ!大変!!フユニャンと実況者達が妖怪さんに襲われてるよ!」

結衣「よし、助けに行こう!」

京子「ごらく部出動!!」

ちなつ「あ、誰か来ます。って、妖怪、敵の仲間じゃないのですか!?」

あかり「味方だったらいいけど・・・」

結衣「あの小さいのは誰だ?向こうの茶色いのは泥田坊だが・・・」

アブ「お、かたのり小僧と泥田坊が来たぞ」

フユニャン「助かった・・・!おーい!」

かたのり小僧「あれはフユニャンの声、フユニャンが危ないぞ!」

泥田坊「なんじゃと~!?早く行こうぞ!!」

ヨコドリ「また邪魔が入ったな。これじゃ横取りしきれない・・・!」

ゲンマ将軍「ワシもいるぞ!」

アブ「ゲンマ将軍、こいつAランクだしいけそうだぞ」

ヨコドリ「これでは分が悪い」ドロン

泥田坊「待て~!!」

かたのり小僧「逃げられやがった!けっ・・・!」

ゲンマ将軍「フユニャン様、無事ですか!?」

フユニャン「ああ助かった。みんな、すまない・・・」


結衣「結局私達の出番なかったな・・・」

ちなつ「違います!結衣先輩!後ろ!!」

ちなつ「いやああ!!!ゾンビまた来たああああ!!!」


アブ「なに!?まだいたのか!?」

つわはす「ゾンビの数多くね!?」

セピア「何ひるんでんだよこのままじゃあの子たち危ないぞ」

コジマ店員「よし、俺達も行こう!」

フユニャン「みんな!オレ達も行くぞ!」

ゲンマ将軍・泥田坊・かたのり小僧「おう!!」

セミまる「拙者を忘れないでほしいミーン!」

アブ「あ、セミまる」

セミまる「拙者も連れてってほしいミーン」

フユニャン「ああ、もちろんだ。オレがお前を忘れるものか」

京子「」ボワア!

京子「」ビュウウ!ピシャア!!

京子「うげえ・・・きりがねえ!」

ちなつ「いやああ!!!来ないでええええ!!!」

あかり「ちなつちゃん、ゾンビたちを引き付けるよ」ピキイ

京子「ぐわー!被弾だー!」

結衣「あの溜め技は決まれば一気に敵を倒せるが決められないと
   通常技と同じ威力にしかならないしあまり使い勝手は・・・
   まあ状況次第だな、おっと!危ない」ヒョイ

グビュ

結衣「ぐっ!」

グビュッ!

結衣「またくらった・・・でもあまりダメージを受けなかった・・・
   あ、あかりが防いでいるのか、ありがとう」

結衣「でもレベルが上がってHPはまだ半分以上残ってる。
   しかし油断はできないな・・・」

ちなつ「きゃあああああ!!」

ちなつ「これじゃ回復できませ~ん!」

あかり「ちなつちゃん、あかりから離れて、あ、しまった。ガードの効果が・・・」

ちなつ「いやああ!!!もうやられそうです~!!」

京子「やばい!ちなつちゃんが・・・!」

ビシュ

京子「ぐわ~!私のHPもやばい~!」

バシャアアアアン!!

京子「ん?なんだ~!?」

ちなつ「何があったのですか?」

あかり「ゾンビが全滅したよ」

結衣「とりあえず210りっちぃゲット」

あかり「あ、また妖怪さんだ。河童さんが2匹もいるよ」

ちなつ「な、なにあれ?目ばっかりで気持ち悪いんだけど・・・」

結衣「あかり、左は確かに河童だけど右にいるのは水虎だよ。
   あとちなつちゃん、あの目だらけの妖怪は百目鬼(とどめき)だよ」

ちなつ「怖いですぅ・・・」ギュ・・・

結衣「確かにちなつちゃんから見れば百目鬼は怖いだろうけど・・・」

河童「よし、全滅だ」

水虎「オレ達にかかればこんなものだな」

百々目鬼「河童、水虎、向こうにフユニャンがいるぞ」

河童「おお、フユニャンは無事だったか」

水虎「今すぐに行くぞ」

あかり「河童さんたち待って!」

河童「なんだ?」

あかり「さっきはありがとう。おかげで助かったよ」

河童「なあに、あのゾンビたちはイカカモネ議長の手先だろ?
   あいつらの増長を見過ごせないだけさ」

水虎「河童、早くフユニャンのところに行くぞ」

あかり「ねえ、みんなはフユニャンのお友達なの?」

河童「友達どころか仲間だ。それよりフユニャンのところに行かなきゃな」

百々目鬼「娘よ、礼には及ばない、さて、行くか」

あかり「みんな、ありがとう」

あかり「あ、向こうに妖怪さんがいっぱいいるよ、あかりたちも行ってみよう」

結衣「あの妖怪達でイカカモネ議長に立ち向かうんだな」

ちなつ「結衣先輩と一緒ならいける気がします。妖怪だらけで怖いのですが・・・」

京子「人間と妖怪が手を組む時だ~」

結衣「それ以前に結構手を組んでたけどな・・・」



セピア「ありゃ?」

コジマ店員「ゾンビたち全滅したか・・・」

アブ「そういやAランクの妖怪2体とSランクの妖怪1体が全滅させたな、
   3体とも結構有名な妖怪だぜ」

つわはす「今度は俺達の出番がなくなったか・・・」

今日はここまで

そして

京子「本当にここは妖怪がいっぱいだな」

結衣「向こうにのっぺらぼうがいる」

あかり「あ、のっぺらぼうさんこっちに来た」

ちなつ「やっぱり怖い・・・」ギュ

あかり「ち、ちなつちゃん・・・」

のっぺら坊「あれ?どうして人間がここにいるの?
       もしかして君達もイカカモネ議長と戦うの?」

あかり「そうなの、あかり達も一緒に戦うよ」

のっぺら坊「じゃあこれあげる、って、君達アイテムがいっぱいじゃん」

京子「回復アイテムを結構そろえてるよ私達」

結衣「ピンチになってヒーラーの回復も間に合わないときに使うんだ」

のっぺら坊「じゃあ君達にはうめおにぎりもあいじょう天むすもスタミナムもいらないね。
       あ、今こそ君達人間と僕たち妖怪が手を組む時だね。
       君達には期待してるよ。一緒に実況ワールドを、そして妖魔界を守ろう」

あかり「うん」

あかり「あ、向こうにフユニャンいる」

結衣「・・・あれが土蜘蛛か?近づきたくないな・・・」

あかり「ねえ行ってみよう」

京子「OK」

ちなつ「あ~置いていかないでくださ~い!」

結衣「あ、待って」



のっぺら坊「あ、このアイテムはもしものために温存しよう、
       いざとなったら大ガマが支給してくれるとはいえ・・・」

そして

あかり「フユニャンのとなりにいる妖怪さん達とっても強そう」

京子「結構わくわくするな」

ちなつ「なんか・・・思いきり怪しまれています・・・」

結衣「京子、あかり、妖怪たちに近づきすぎじゃないか?」

土蜘蛛「む?お主らここに何用か?」

大ガマ「まさかここに人間が来るとはな、驚いたぜ」

フユニャン「土蜘蛛、大ガマ、人間はこいつらだけじゃないぞ。
       さっきオレが苦戦中だった時に実況者の4人組が助けに来た。
       だがそれでも歯が立たず絶体絶命だった時にオレの仲間が来て事無きことを得た」

大ガマ「じゃああいつらいらねえな」

フユニャン「いいや、あいつらも結構強かった。
       大ガマ、結果だけで決めつけるな」

結衣「わ、私達、非礼を働きました。私達はこれにて失礼します」

結衣(いったん離れよう)

結衣「」タタタ

ちなつ「あ、結衣先輩、待ってください」

京子「待ってよ~」

あかり「あかり、この妖怪さん達が気になる・・・」

あかり「この妖怪さん達と仲良くなれるかな?
    そしたらあかりもうれしいけど・・・」

あかり「ねえ」

フユニャン「ん?」

あかり「あかり、あなたの噂を聞いたことがあるの。
    何度も戦いに敗れていてもその勇気と根性は褒めるべきところがあるって」

フユニャン「ああ、ところで『あかり』というのはお前の名前か?」

あかり「うん、そうだよ。あ、よろしくね、フユニャン」

フユニャン「なぜオレの名前を・・・?」

あかり「あかり、この前もあなたを見たことがあるの、
    それであなたの名前はジバニャンから教えてもらったんだ」

フユニャン「ジバニャンか、メラメライオンやブリー隊長と一緒にいる妖怪か?
       あいつも結構有名になってるぞ」

あかり「ジバニャン、とっても有名になってるんだね」

フユニャン「その割にはあまり歓迎されてないんだ。

       どんなに歓迎されていないだろうがオレは知ってる。
       ジバニャンこそ妖魔界の英雄になる妖怪だってことを」

フユニャン「思えばキンギン党との戦いのときも
       彼らが妖怪の中で一番活躍してた」

フユニャン「そのジバニャンが今向こうにいるぞ。

       あいつは一旦ゴメンを殴ってからというもの
       妖魔界の役人たちに追われる身となったが
       魔ガサスという妖怪がかくまってくれて今は彼のところにいる」

フユニャン「その魔ガサスという妖怪もそこにいるはずだ」

あかり「うん、ありがとう、フユニャン」

フユニャン「どうもだ。あかり」

大ガマ「ところでお前の友達もう行っちゃったぞ」

あかり「え~!?みんな待って~!!」

そして

ちなつ「あかりちゃんいました」

京子「見つかった~よかった~」

結衣「気が付いたら置いて行ってたのか・・・」

あかり「ふぇえ~・・・みんなひどいよぉ・・・」

京子「次は置いていかないようにしないと・・・」

ちなつ「今後も知らない間に置いていきそうな気がしますけど?」

あかり「え~ちょっと、ちなつちゃん・・・」

ジバニャン「あ、あかりちゃん、あかりちゃんもここに来たニャンか?」

あかり「あ、ジバニャン」

魔ガサス「え?なに?こいつお前の友達か?」

ジバニャン「そうだニャン」

ジバニャン「あ、紹介するニャン、この妖怪は魔ガサスニャン」

あかり「よろしくね、魔ガサスの名前はフユニャンから教えてもらったよ」

メラメライオン「フユニャン?ああキンギン党を倒しに行ったろくでなし妖怪達の中で
          唯一まともだった妖怪の事か?」

ブリー隊長「あいつとはまた会いそうだ」

魔ガサス「ちぇ、俺様の名前、すでに他の人から教えてもらったのか・・・」

ちなつ(うわ、嫌な名前・・・)

結衣(裏切りそう・・・)

京子(名前的に悪っぽい・・・)

化け草履「そこにいるのはジバニャンと魔ガサスだね」

ちなつ「また妖怪が出ました・・・」

京子「あ、こいつ確か・・・」

結衣「化け草履だね」

結衣「化け草履も私達の世界でも有名な妖怪だよ」

化け草履「人間たちにも僕の事は有名になってるんだね」

結衣「君のことは有名だよ。向こうにいるのっぺらぼうはもっと有名だけど、
   あと河童や水虎、百目鬼などここには私達の住む世界でも有名な妖怪がいっぱいいるよ」

ジバニャン「何か用ニャンか?」

化け草履「キンギン党との戦いのときからジバニャン達が強いという話を聞いてるよ」

ジバニャン「それほどでもないニャン」

化け草履「イカカモネ議長との戦いに君達がいると心強いよ」

メラメライオン「ああ、あいつには因縁があるしな。この手で焼きつくしてやる」

化け草履「あ、君達もこの戦いに参加するの?」

京子「もちろんさ」

結衣「一緒にイカカモネ議長を倒そうと決めたんだ」

化け草履「僕たち妖怪も土蜘蛛と大ガマを中心として
      イカカモネ議長と戦おうと決意したんだ」

化け草履「ちなみに僕たちの軍団の先鋒隊はもう出陣したよ。
      総大将はホノボーノという妖怪さ」

化け草履「彼らは向こうに向かっていったよ」

あかり「行ってみよう」

京子「しゅっぱ~つ!」

結衣「経験を積むぞ」

ちなつ「結衣先輩と一緒なら私も」


化け草履「あ~行っちゃった・・・あそこ危険だよ~。

      イカカモネ議長の手下であの赤鬼にも劣らない強さを持つ超巨大な妖怪、
      おぼろ入道がいるというのに・・・」

今日はここまで

そして

あかり「あ、妖怪さんまた見つけた。ぞうさんもマンモスさんもいるよ」

ちなつ「この世界の妖怪は本当にいろいろなのがいますね・・・」

京子「あ、あいつ・・・あの時の・・・!」

結衣「あ、本当だ」

ちなつ「京子先輩、結衣先輩、どうしたのですか?」

あかり「会ったことあるの?」

京子「あの黄色い雲のような妖怪には結衣と一緒にワーキン街に行ってた時に会ったよ」

結衣「あいついなかったら京子はもしかしたら・・・」

結衣「でもあの時は京子と一緒に隠れてたからな」

京子「む~結衣~」

あかり「ねえ何があったの?」

京子「何でもない、何でもないよ」

ちなつ「気になります・・・」

結衣「それより、あの黄色い雲がさっき化け草履が言ってたホノボーノじゃないの?」

京子「ああ、そうかもしれない。だってあの時もほのぼのとした力で
   あのやくざっぽい奴らを改心させていたし」

ちなつ「え?やくざって・・・」

あかり「京子ちゃん怖い人に絡まれそうになったの?」

京子「怖い人たちいたけど彼らには見つからなかったよ」

あかり「あ~よかった、無事でいられて・・・」

結衣「ホノボーノには人を惹きつける何かがあるな」

京子「名前の通りほのぼのとしているよねあの黄色い雲の妖怪」

あかり「もうすぐあの妖怪達出動するかも・・・」

結衣「え?」


魔天王「うおおお!!もう待てん!!出動はまだかあ!!」

ガマンモス「ガマンだ、とにかくガマンだ」

モレゾウ「そんなことよりモレちゃうよ~」

ヒョウヘンナ「出動するの?それとも・・・あ、まだなのね・・・それとも出動?」

ホノボーノ「準備ができたボーノ。おぼろ入道討伐に向かうボーノ」

魔天王・ガマンモス・ヒョウヘンナ・モレゾウ「お~~!!」

ガマンモス「おにぎりが届くまではこの食糧だけでガマンだ」


あかり「あ、妖怪さんあっちに向かっていったよ」

結衣「追いかける?」

あかり「追いかけたい」

ちなつ「あっ、あかりちゃん!」

京子「げえ!白い見回り鬼がこっちに押し寄せてきた!」

あかり「ええっ!?」

結衣「迎え撃つか」

ちなつ「もちろんです!」

ビッビッ

結衣「ぐっ、レベルが上がってもダメージは一定か・・・」

結衣「やられたらやり返す!!」

ズバ!ズバ!

京子「結衣すげー、レベル20以上は伊達じゃないな・・・」

京子「よーしこっちも」

ボワア!

ピキーン!

ピシャア!

京子「どうだ!・・・って、倒せてねー」

京子「じゃあ鈍器のように、それ!それ!それ!」

京子「3体も倒せた」

ビッ

京子「ぐえ!」

ドガ!

京子「わー!こっちの見回り鬼はビームじゃなくて体当たりをしてきたか~!」

結衣「通常技以外の技で一刀両断にできるとすれば、
   よし、こっちのものだ。反撃さえ受けなければ・・・」

ビッビッ

結衣「くそ、またやられた」

結衣「だがこの程度では倒れないぞ!」

ズバア!

あかり「えい!」

ちなつ「それ!」

あかり「ちなつちゃん、ありがとう」

ちなつ「1匹倒した」

あかり「光の術!」パア

ちなつ「そして私がとどめ!」

結衣「よし、全滅させた」

京子「274りっちぃゲット」

結衣「おい京子、HPが半分以下になってるぞ」

京子「うお、いつの間に・・・」

ちなつ「京子先輩、仕方がないから回復します」

京子「『仕方がないから』はないでしょちなちゅ~」

ちなつ「結衣先輩にももちろんヒールをかけます」

あかり「あ、ホノボーノ達追いかけないと・・・」

結衣「あ、そうだった」

ちなつ「白い見回り鬼たちまた来そうです・・・」

結衣「必ず来ると思って」

ちなつ「そんな時こそ協力しましょう」

京子「オフコース」

あかり「早く行こう」

少しすると・・・

京子「うわ、なんだあれ!?」

結衣「あれは・・・」

ちなつ「すっごく大きいです~!」

あかり「巨大な妖怪さんが向こうにいる・・・」

結衣「これだけ距離が離れていてもはっきりと見える・・・」

京子「わーつぶされそう・・・」

結衣「あいつの攻撃は受けないようにしないとな・・・」

京子「もしかしてホノボーノ達はあの妖怪を・・・?」

結衣「だな、あいつらはそいつを倒しに来たんだよ」

今日はここまで

あかり「ねえ、あっちにも見回り鬼がいるよ」

結衣「よし、退治しに行こう」

京子「よっしゃ」

ちなつ「あれ?」

ズバアアアアアン!!

結衣「もう誰かが倒したのか?」

ちなつ「小人がいっぱいです」

結衣「小人がいっぱいで可愛いね」

あかり「行ってみる?」

ちなつ「話しかけてみましょう」

その頃

うまるちゃん「全滅させた~。でもこれだけ苦労して100UMAしか
        手に入れられなかったってどういうこと~!?」

うまるちゃん「せっかく考えに考えてうまるの作戦うまくいったのに~!」

うまるちゃんA「これはもしかすると敵は数ばかりいて実は弱かったということかも」

うまるちゃんB「戦い慣れた相手だから余裕で倒せるから報酬が少なかったのかもよ」

うまるちゃんC「ゲームはそんなに甘くないというのも考えられるしさ」

うまるちゃんD「ひょっとしたらただの嫌がらせだったり」

うまるちゃんE「今度もぐるぐるタイフーンで危機を乗り越えよう」

うまるちゃんF「でもこの中の誰か一人でも目を回したらタイフーンを発動させられないよ」

うまるちゃんE「う・・・」

うまるちゃん「あ、誰か来た。みんな、隠れて」

うまるちゃんC「あれ?あの子たちクリエイトカントリーで会ったよね?
         ほら、あの『好きにダラダラするだけの部活動』をやってる・・・」

うまるちゃん「あっ!しーっ!しーっ!しーっ!」

うまるちゃんA「やばいやばいやばいやばいやばい」

うまるちゃんA・B・C・D・E・F「」ピューッ

京子「あれ?一人だけ?」

ちなつ「6人一気に消えたように見えましたが・・・」

結衣「君ももしかして妖怪なのかな?それとも妖精?」

あかり「おとぎ話にもいそうだよ」

うまるちゃん(よかった、バレてない・・・あ、話を合わせるか)

うまるちゃん「そうだよ~実況ワールドの妖精だよ~」

京子「さっきさ、たくさんの妖精たちがこのフードの中に入っていったんだけど
   中見せてくれない?まるで同じ人がたくさんいるみたいで違いを見てみたいんだよね」

うまるちゃん「だ、ダメだよ!これはうまるの大事なフードなの!
         フードの中身は見せられないよ~!」

うまるちゃん(あ・・・つい・・・しまった・・・)

結衣「おい京子、やめろよ」

京子「だって隠れた妖精たちが気になるんだもん」

結衣「それはそうだけどさ」

ちなつ「無理矢理やるのはかわいそうですよ」

うまるちゃん(バレてないのかな?)

うまるちゃん(あ、そういえばあの時いたのは黒い髪の子だけだったね。
        でも他の子たちのことも知ってるよ)

京子「あ、そうだ。妖精さん、君の名前ってうまるかな?」

うまるちゃん(自分の名前言っちゃったし仕方ない・・・)

うまるちゃん「うんうん。実況ワールドフェアリーうまるちゃんだよ。
        あ、その・・・えっと・・・」

うまるちゃん「うまるね、みんなのことを知らないところで見てるんだ」

うまるちゃん(そういうことにしよう)

ごらく部一同「え~!?」

うまるちゃん「だからね、そこのあなた」

結衣「ん?」

うまるちゃん「クリエイトカントリーでうまると同じ名前の女の子が同じパーティーの仲間と一緒に
        ミニクエストやってるところを助けてくれたとこも見たよ」

結衣(あ、そういえばいたな、うまるって女の子・・・この妖精と同じ名前の・・・)

ちなつ「私達のどういうところを見てたりしてたんですか?」

うまるちゃん(えっと~・・・あーあんなこと言うんじゃなかった・・・)

うまるちゃん(分からないけど適当に・・・)

うまるちゃん「向こうにいるたくさんの妖怪達の中にみんながいたところを見たよ」

あかり「そうだったんだ」

ちなつ「今後も知らないところで私達を見るつもりでしょうか?」

うまるちゃん「それは分からない」

京子「今度はたくさんのうまるちゃんを見てみたいな」

うまるちゃん「え~めんどくさいな~・・・」

京子「そんなこと言わないでさ~」

結衣「それよりホノボーノの後を追うんじゃなかったのか?」

あかり「あー!そうだった!」

あかり「うまるちゃん、また会おうね。あかり達、急な用事ができて・・・」

ちなつ「ストーカーみたいなことはやめてほしいのですが
    またどこかで会うような気がします」

京子「あ、だったらさ、うまるちゃんと同じ名前の方のうまるちゃんとで
   ドリームフェスティバルに出てみればいいのに・・・」

結衣「うまるちゃんはドリフェスチケット持ってないよ」

ちなつ「ん?」

うまるちゃん「あ・・・」

ちなつ「結衣先輩。うまるちゃん、ドリフェスチケット持っています。
    私、わずかに見えたんです。ドリフェスチケットが・・・」

京子「あ、本当だ」

京子「じゃあ今度はドリームフェスティバルで会おうね」

あかり「早く妖怪さんたちを追いかけないと・・・」

京子「ということで出動!!」


うまるちゃん「なんとかごまかせた~・・・」

うまるちゃん「脳内の子たちはクリエイトカントリーでごらく部を見たとは言ってたけど
        実際にいたのは一人だけだったよ。彼らでも時々間違ったりするんだね」

うまるちゃん「あ、もう誰もいないんだしエクラール区で密かに入手したこの便利な結晶、
        どこにでもラピスを使ってみんなのところに戻ろう」

うまるちゃん「あ、その前に姿変えよ・・・」


そしてごらく部のみんなは・・・

ちなつ「あれ?ホノボーノとかいう妖怪達が見えましたが・・・」

結衣「負けて逃げてる途中だな。それにあいつらの様子がただ事ではないな・・・」

京子「今度こそ私達の出番だな」

あかり「どうしたんだろう・・・」


魔天王「うおおおお!!!」

ヒョウヘンナ「大ガマの奴!今度会ったらタダじゃおかないわよ~ん!!」

ヒョウヘンナ「はぁ・・・」シュン・・・

ガマンモス「その怒りは分かるがガマンだ、ガマンだ」

モレゾウ「そんなことよりモレちゃうよ~」

続きは明日か明後日のどっちかになりそう・・・
(明日多分ゲームに夢中で制作そっちのけになりそうだし・・・)

あと、このSSでのうまるは外にいるときでも干物妹になってる時がある。
(その時は名前表記を『うまるちゃん』にしてる)
そんで脳内にしかいないはずのうまる達の姿が他人に普通に見えているという設定にしてます。

ホノボーノ「大ガマがアイテムを支給しなかった理由を聞きに行くボーノ、
       でもけんかはダメボーノ。敵は大ガマじゃなくてイカカモネ議長ボーノ!」

ヒョウヘンナ「そ、そうだった・・・わね・・・」

ガマンモス「しかし・・・どうも解せん・・・」

魔天王「大ガマの奴もう許せん!!」

モレゾウ「モレる~!」

あかり「ねえみんな、どうしたの?」

ピピー!

あかり「あ、見回り鬼たち追ってきた」

ガマンモス「追撃が来たか・・・!」

あかり「みんな、あかり達がくい止めるからその間に逃げて!」

ホノボーノ「私達はもう戦う気力も妖術使う気力も残っていないから助かるボーノ」

結衣「経験値稼ぎには最適だな、よし、行くか」

あかり「妖怪さん達を守ろう」

京子「さあいくか!」

ちなつ「指一本触れさせないつもりでいます」

あかり「あ・・・」

結衣「ん?」

ちなつ「誰か来ました」

京子「あれはさっきの実況者達じゃねえのか?」


ズバズバズババシイイイイ!!!

つわはす「よし、全滅させた」

セピア「287Gゲット」

コジマ店員「獲物は誰かに倒される前に倒すに限るぜ」

アブ「いっそのこと俺達がおぼろ入道を倒してしまうか?」

つわはす「ああ」

コジマ店員「実況者達の持つこの武器はどんなに巨大な相手にでも通用するからな、
       見かけに圧倒されなければいいだけさ」

セピア「よし、行くか」

あかり「行っちゃった・・・」

ちなつ「私たちも行きますか?なんか嫌な予感がします」

結衣「白い見回り鬼の大群を瞬殺にしたとはいえ今度の相手は格が違う。
   図体もやばいくらいの大きさだしな・・・」

結衣「だが私達も巨大な相手に対抗できる武器を持ってるし、
   私たちも行こう。レベルが低いとはいえ耐えきればいい」

京子「そうだよ、回復アイテムも十分だしさあ行くか」

結衣「お前きちんと後先考えろよ」

あかり「じゃああとを追いかけよう」

ちなつ「あの人たちの手助けをしましょう」

あかり「あ、誰か来る・・・」

結衣「あれは・・・」

ブリー隊長「お、お前ら!また会ったな」

ごらく部一同「ブリー隊長!」

あかり「ジバニャンとメラメライオンは?」

ブリー隊長「土蜘蛛と大ガマの陣中にいるぞ」

ブリー隊長「聞けばあのおぼろ入道という妖怪が猛威を振るっているようだな」

結衣「あいつはおぼろ入道というのか・・・」

ブリー隊長「そいつをオレが倒しに来たのさ、
       だが身分の低さゆえに誰にも期待されてないんだがな」

ブリー隊長「だがオレには自信がある。見てな!
       あのおぼろ入道がぶっ倒される様をな!
       ・・・とメラメライオンも言うだろうな」

あかり「でも一人じゃ危険だよ、あかりも行く!」

ブリー隊長「心配すんな、オレだけでも充分だ!」

ブリー隊長「・・・だが」

ブリー隊長「分かった。万が一のことも考えてお前らに
       オレの邪魔をする見回り鬼をくい止めてもらおうか」

ブリー隊長「俺とおぼろ入道の一騎打ちを邪魔しようとするやつがいたらお前達の出番だ」

ブリー隊長「お前ら、オレの背中を頼んだぞ!」

ごらく部一同「はい!」

ブリー隊長「声が小さい!」

あかり「え?」

結衣「あ・・・」

ごらく部一同「はい!(ははい!)」

ブリー隊長「声がバラバラだ!もう一回!」

ごらく部一同「はい!!」

ブリー隊長「よし、出動だアアア!!!」

その頃

つわはす「くそ・・・!」

セピア「こんなはずじゃなかった・・・!」

アブ「弱点分かってんのに倒せないというのがものすごく悔しい・・・!」

コジマ店員「くそ、HPがあとわずかだ・・・!」

つわはす「回復アイテムを使おう」

アブ・コジマ店員・セピア「OK」

おぼろ入道「イカカモネ様に刃向かう愚か者がアアア!!」ズバアアア!

つわはす・アブ・コジマ店員・セピア「ぐわあああ!!」

おぼろ入道「まだ倒れないのかあ・・・!だがとどめだああああ!!」

「そうはさせないわ!!」

おぼろ入道「なに!?」

つわはす「誰か来てくれたのか?」

やぶレター「アタシの悲惨なこの想い!アンタにぶつけてやるわよ!!」

つわはす・アブ・コジマ店員・セピア「・・・・・」

つわはす・アブ・コジマ店員・セピア(終わったな・・・)

つわはす「破られたレターが助けに来てくれたのか・・・でも・・・」

アブ「俺ら助かんねえな、あいつ弱そうだし・・・」

セピア「100%瞬殺にされるな・・・」

コジマ店員「これ助けに来た奴がめちゃくちゃ弱かったというパターンだな・・・」

やぶレター「覚悟しなさい!!」

おぼろ入道「グガアアアア!!」ブーーーン!!

やぶレター「」ボオン

つわはす・アブ・コジマ店員・セピア「やっぱりな・・・」

つわはす「だがここで終わるわけにはいかない・・・」

コジマ店員「でもどうすりゃいいんだ・・・?」

つわはす「むむむ・・・」

かなり早いけど今日はここまでにします

つわはす「ん?」

ダダダダダダ

つわはす「何の音だ?」

コジマ店員「また誰か助けに来てくれたのか?」

セピア「だといいが・・・」

アブ「さっきみてえな妖怪じゃなきゃいいが・・・」

つわはす「そうであってほしいが・・・」

ブリー隊長「ビクトリアーン!!」

アブ「おい、あれブリー隊長じゃねえのか?」

つわはす「これなら期待できる」

コジマ店員「でも図体の割にはランクが・・・」

アブ「果たしてそうかな?」

セピア「俺はブリー隊長に賭けてみるぜ」

アブ「あ、他の奴も来てるぜ」

コジマ店員「あの子たちさっきの4人組じゃねえか」

京子「結局誰にも邪魔されずにここまで来れたな」

結衣「ああ」

ちなつ「運が良かったですね」

あかり「近くで見てみるとやっぱりでかい・・・」

ブリー隊長「よし、お前ら、よくついてこれた。
       あとは任せろ!さあ覚悟しろ!おぼろ入道!」

おぼろ入道「身の程知らずがあ!!イカカモネ議長様にひざまずかせてくれるぞおおお!!」

ブリー隊長「フッ・・・」

ブリー隊長「身の程知らずかどうか確かめてやろう」

ブリー隊長「はあああああ!!!」

アブ「お、これは・・・」

つわはす「頼む・・・!」

セピア「勝ってくれ・・・」

コジマ店員「さっきの手紙の奴の二の舞は勘弁よ」

ブリー隊長「ビクトリアーーーーン!!!」

ブウウウン!!!

おぼろ入道「ぐうううおおおああああ!!!」

おぼろ入道「ゆるさんぞおおおおお!!」ボオン

あかり「すごい・・・」

ちなつ「奇跡です・・・」

京子「あの高層ビル並のでかい妖怪を一撃で・・・」

結衣「私もいつか・・・」

つわはす「俺達助かったな」

セピア「まさか瞬殺するとはな・・・」

アブ「さっきのレターは逆に一撃で倒されたけどな・・・」

コジマ店員「Cの中で一番攻撃力が高いだけの事はある」

アブ「C?違うな、ついさっきランクが大幅に上がってAになったぜ」

コジマ店員「マジ!?」

ブリー隊長「お、おぼろ入道の奴何か落としたな」

ブリー隊長「だがこれはお前らにやろう、事実上はお前らがいてくれたから
       オレだけでいけた。もしも途中で見回り鬼に見つかったら大変なことになってた」

ブリー隊長「感謝してるぞ」

ちなつ「あの、私達何もしていませんが・・・」

結衣「500りっちぃゲットしたか、これは大きいな」

あかり「あの人たちも助かってよかったよ」

京子「そうだね」

ブリー隊長「さあ戻るか」

ブリー隊長「では、また会おう」ドロン



一方

フユニャン「ブリー隊長・・・やっぱりあなたはすごい・・・」

フユニャン「もしもあの妖怪がオレの仲間だったらどれだけ心強いことか・・・」

フユニャン「」ドロン

今日はここまで

そしてあかり達は

つわはす「俺達もいったん戻るか」

アブ「そうする」

コジマ店員「途中でくたばるなよ」

セピア「分かってるって」


あかり「ブリー隊長強かったね」

京子「あれはすごかったな」

結衣「ゲームじゃ小さなもので大きなものを倒すというのは基本というものだよ。
   そうでなきゃ弱くても力を合わせれば勝てるというのを証明できないじゃん」

ちなつ「大きければいいってものじゃないですよね」

結衣「ああ」

シュッ

京子「あ、どこにでもふすまだ」

ちなつ「いつの間に」

結衣「戻る?」

あかり「う~ん・・・」

「お前達、いったん戻れ、ここは拠点に戻ることを勧めるぞ」

あかり「分かった。みんな、戻ろう」

京子「戻ろ~う」

結衣「りっちぃはみんなにあげるよ」

ちなつ「結衣先輩、ありがとうございます」

拠点内

西垣「戻ったか、いや、あれは驚いた」

京子「なんのこと?」

西垣「ブリー隊長のことだ」

京子「西垣ちゃんだけじゃなく私たちみんなが驚いたんですよ」

京子「なんせあのでかいのをたった一撃で倒しちゃったんだし」

西垣「可能性は無限大だな」

あかり「うん」

西垣「お前ら、ボーナスりっちぃが400手に入ったぞ、
   ボーナスりっちぃとお前達が手にしたりっちぃでレベルを上げろ」

京子「了解」

2階

京子「さて、レベルを上げるぞ」

結衣「今あるりっちぃは1384りっちぃだからそれを3人で同じ数だけ分けて
   余った分は私が使うということにしよう」

ちなつ「分かりました」

あかり「1384を3で割ると・・・」

京子「461で1つ余るよ」

結衣「その通りだな、じゃあ私が1りっちぃだけ使ってあとはみんなで使ってね」

あかり「は~い」

そして

京子「一気にレベルが上がって13になったぞ」

ちなつ「結衣先輩は23ですよ」

あかり「とにかく結衣ちゃんが倒れないようにしないと・・・」

結衣「それじゃあ4階に行ってみるよ」

あかり「うん」

4階

西垣「戻ったか、お前達」

西垣「どうやらお前達が戻るのがもう少し遅かったら大変なことになってた」

あかり「どういうこと?」

西垣「もしあのまま戻らずに妖怪達のところに行ってたら・・・」

西垣「恐ろしい目に遭っていた」

ちなつ「だから、それがどういうことなのかを教えてほしいんです!」

結衣「まさか・・・?」

西垣「赤鬼に遭遇することになってた」

京子「え~!!?」

京子「あ~ここに戻ってよかった・・・」

結衣「だな」

あかり「・・・・・」

あかり「!」

あかり「よくないよ!」

京子・結衣「え?」

あかり「さっきの4人組の実況者達、もしかしたら赤鬼さんと遭遇したのかもしれない・・・」

ちなつ「あ~!そういえば・・・」

結衣「その可能性はある・・・」

京子「じゃあやっぱりあの人たちと一緒に行けば・・・」

結衣「そしたら確実に共倒れだよ・・・」

京子「でも結衣はレベル高いしさ・・・」

結衣「まだまだ足りないよ」

京子「まだ序盤だよ?レベル上げすぎ」

西垣「あの4人組か、彼らの名はつわはす、アブ、コジマ店員、セピアだ」

西垣「つわはすらは確かに赤鬼と出くわした」

あかり「やっぱり!」

ちなつ「だとは思っていました」

西垣「だがジバニャンとメラメライオンがやってきて
   そのあとブリー隊長も加勢に来て互角の死闘を演じた」

西垣「それによりつわはすらは事無きことを得た。
   赤鬼は逃げていったぞ」

あかり「ジバニャンとメラメライオンが・・・」

あかり「みんなありがとう・・・おかげでみんな助かったよ・・・」

今日はここまで

シュウウウ

京子「ん?」

結衣「この音は何だ?」

西垣「また何かのバグが起きたみたいだ」

ちなつ「ちょっと!?先生!?」

あかり「あっ・・・」

シュッ

あかり「ふすまが出てきたよ」

西垣「私は出していないぞ。勝手に出てきたか?」

パアアア

ごらく部一同「わああっ!」

西垣「みんな!!」

りせ「・・・・・!」

西垣「通信機は使えるか?つながればいいんだが・・・」

妖魔界

あかり「あれ?ここどこ?」

あかり「・・・あっ!!」

ちなつ「!」

ちなつ「火事です!」

京子「うお~!あの建物が勢いよく燃えていますな」

結衣「いったいどうしてこうなったんだ!?」

あかり「でもとにかくあの建物から避難しないと・・・」

ちなつ「あの燃え方・・・私は放火だと思います。
    誰かがあの建物に火をつけたと考えられます」

京子「うん、私もそう思う」

結衣「ん?誰か来たぞ」

フユニャン「何ということだ・・・!」

河童「イカカモネの野郎があそこに火を放って別のとこに逃げたらしいぜ」

水虎「それよりも早く火を消しに行くぞ」

あかり「フユニャン、河童さん、水虎さん」

フユニャン「む?なぜ人間がここにいるんだ?」

河童「妖魔界にいる人間はこいつらだけじゃないぞ」

フユニャン「おっといかん!そんなこと言ってる場合じゃなかった・・・」

河童「消化か?オレにまかせろ!!」

水虎「いくか!」

バシャアアアアン!!

河童「もういっちょ!」

水虎「いくぜ!」

バシャアアアアン!!

河童「ぜぇ・・・ぜぇ・・・」

水虎「どうした?もうバテたか?」

河童「妖術を使う力はもう残ってねえんだ・・・」

水虎「オレはあと一発なら打てるぞ」

河童「だが今ので火はほとんど消えたはずだ」

フユニャン「中に入るぞ!中がどうなってるのかをこの目で見たい!」

河童「よし、行ってみよう」

水虎「ああ」

結衣「・・・・・」

あかり「河童さんすご~い」

京子「大きな炎を水の術で一気に消してしまったしな」

ちなつ「向こうに行ってみます」

あかり「うん、あかりもフユニャンたちがどこに行ったか気になるよ」

結衣「・・・妖怪の可能性は無限大だな」

結衣「あんなのが敵にいたら大きな壁となるだろうな・・・」

「もんげーっ!!」

ちなつ「あ、この声は・・・」

あかり「コマさんとコマじろう」

京子「どうしたんだろ?」

結衣「寄り道か」

結衣「でも私もコマさんをもう一度見てみたかったし声のしたほうに行ってみるよ」

ちなつ「はい」

あかり「コマさんとコマじろうどうしたんだろう・・・」

コマさん「あの炎が一瞬にして消えちまったズラ!」

コマじろう「でもあの建物がどうなったのか気になるズラ」

コマさん「あの怪奇現象には感謝ズラ」

あかり「コマさん、コマじろう」

コマさん「あかりちゃん」

コマじろう「どうしたズラか?」

あかり「こっちからコマさんとコマじろうの声がして
    どうしたのか気になってここに来たんだ」

コマさん「あの建物の火が一瞬にして消えたズラ」

コマじろう「兄ちゃんは怪奇現象とか言ってたズラ」

あかり「あの火は河童さん達が消してくれたよ」

コマさん・コマじろう「もんげーっ!」

結衣(この二人には本当に癒されるな)

あかり「あ、そうだ、中を見てみないと」

ちなつ「あの建物の中がどうなったのかが心配です」

結衣「どれくらい廃墟となったのかを見てみたい」

京子「さあ出発だ」

「お前達、聞こえるか」

京子「あ、西垣ちゃん」

「よかった、つながったか」

「どうやらお前達のいるところは妖魔界という場所だ。
 まさかバグでそこに行けるとは思いもしなかったな・・・」

あかり「それより先生、あの建物が大変なことになってます。
    ついさっき火が消されて・・・」

「ああ、イカカモネ議長があの建物に火を放ってそのまま別の場所に逃げたらしいな」

あかり「うん、ひどいことをするもんだよ」

「廃墟と化した妖魔界をもう少しだけ見てくれ、
 どこにでもふすまをそこに出すのにはもう少し時間がかかる」

あかり「あ、そうだ。あの建物の中に入らないと、
    危険かもしれないけどどうしても・・・」

「分かった、お前達の好きにすればいい」

あかり「ありがとうございます」

京子「気を取り直して中に入るぞ」

コマさん「誰と話してるズラ?」

そして中へ

ちなつ「見てられないほどひどいです・・・
    イカカモネ議長絶対に許しません!」

京子「ああまったくだよ」

結衣「あ、向こうにいるのって・・・」

あかり「フユニャンじゃん。早く行こう」

フユニャン「あ、お前達もここに来たか。コマさん達も元気そうだな」

京子「向こうから話してきたのね」

コマさん「しかしイカカモネ議長もひどいことをしたズラ」

コマじろう「エンマ様のいる場所に火を放つとか許せないことをしたもんだズラ」

京子「って、珠緒ちゃんもここにいたの?」

珠緒「えへへ、ちょっぴり遊びにね」

珠緒「そしたら火事に巻き込まれて命の危機に陥ったけど
   何とか一命をとりとめたよ」

フユニャン「ああ、けがもなくてよかった」

今日はここまで

農「あの時にゃー生きたここちゃあしなかーたよ」

林檎「誰が火を消したのかは知らないけどおかげで助かったわ」

珠緒「あ、みのぽよ、リンゴっち。ごめんね、私が妖魔界行こうと言い出したばっかりに・・・」

農「気にしちゃーあかんよ」

林檎「ケイゾウさんは大丈夫かしら?」

珠緒「えっと・・・」

フユニャン「なに!?ケイゾウがいるのか!?」

農「ケイゾウさんを知ってるの?」

フユニャン「ケイゾウはオレのご主人だ」

珠緒「あ、今思い出した。フユニャンには老いた主人がいるんだった。ずっと忘れてたよ」

あかり「あ、この人達ワーキン街で見たよね?」

結衣「ああ、二人ともなかなかの使い手だったな」

珠緒「あ、みんなにみんなの名前を教えるね」

珠緒「ドリームフェスティバルに出場する者、
   そして元の世界に戻るために奮闘する者同士仲良くしようね」

そして全員の名前を教えてもらって

あかり「みんな、よろしくね」

ケイゾウ「フユニャン、やっぱりここに来たか」

フユニャン「ケイゾウ」

ケイゾウ「お前も一段とたくましくなってきたようじゃな」

フユニャン「オレのガッツはまだ消えないぜ!」

ケイゾウ「その意気じゃ!その調子だ!
      いいか、とにかく勝て!でも負けることを恥と思うな!」

フユニャン「必ずオレの手でこの世界の全てを守るぜ」

ケイゾウ「よく言った!」

フユニャン「では、オレはこれで失礼する」

フユニャン「じゃあな、またどこかで会おう」ドロン

ケイゾウ「ワシはまだまだここにいるぞ」

珠緒「ケイゾウさん、またどこかで会いましょう、
   じゃあ私もそろそろ戻りますか」

農「でもどうするのやら?」

林檎「帰り方がわからないわ」

珠緒「ふっふっふ、ついてきて」

あかり「あ、あかり達はまだ妖魔界にいます」

珠緒「そうなんだ・・・」

珠緒「そろそろニャル子ちゃん達と合流しないと、それじゃ」

タタタタタ

コマさん「お前達は行かないズラか?」

あかり「うん、もう少しだけここにいようと思って・・・」

コマじろう「ここは危ないズラよ?」

京子「みんなでいれば怖くないって」

あかり「あ・・・!」

トトトトト

あかり「ホノボーノさんいたよ、あとホノボーノさんの仲間たちも」

結衣「ん?あの獅子みたいな二人は初めて見るな」

ちなつ「あの姿。コマさんとコマじろうそのものです」

コマさん・コマじろう「もんげーっ!!」

コマじろう「兄ちゃん、今の見たズラか!?」

コマさん「未来のオラ達がいるみたいズラ」

コマじろう「オラも未来のオラのようにたくましくなるズラよ!」

コマさん「それはもちろんズラ!」

あかり「ホノボーノさんの後を追いかけよう」

ちなつ「あの妖怪と話すつもりでいるの?あかりちゃん」

あかり「せっかく会ったんだし何か話をしようとして・・・」

結衣「危ないことはしないでよ」

京子「じゃあホノボーノに会ってみよう。私と結衣は彼に助けてもらったんだし」

コマさん「じゃあオラも未来のオラに会ってみるズラ」

コマじろう「オラも行くズラ」

京子「じゃあしゅっぱ~つ!」

すると

あかり「あ、みんなが誰かと戦ってる」

結衣「見たところ苦戦してるようだな」

ちなつ「どうしますか?」

京子「私が代わりにあの船釣り竿を倒してやりますか」

あかり「あっ・・・!」

魔天王「危ない!!」

つられたろう丸「ふんっ!」

魔天王「ぐわああああ!!」ボオン

ホノボーノ「魔天王!!」

ヒョウヘンナ「ちょっと~!魔天王がやられた今どうするのよ~!」

ガマンモス「ガマンだ。まだ終わってはいないぞ」

モレゾウ「魔天王が魂になっちゃったよ~・・・」

つられたろう丸「よそ見をしてる場合か!投げ釣りアタック!!」

ビュウウウウン!!

ガマンモス「ぐうっ!」

ヒョウヘンナ「があ!」

モレゾウ「わああ!!」

ホノボーノ「ボーノー!」

ししコマ「しまったあ!!」

とらじろう「まともにくらってしまった・・・!」

ホノボーノ「私に任せるボーノ!ほのぼのフィールド!」

ししコマ「助かる」

とらじろう「あっ!危ない!!」

ドロン

カゲロー「今でござる!必殺!カゲローの舞!!」

ホノボーノ「があああああ!!」

ししコマ・とらじろう「ホノボーノ!!」

ガマンモス「もうガマンできんぞ!!」

カゲロー「」ドロン

ヒョウヘンナ「待ちなさ~い!!」

モレゾウ「逃げちゃった・・・」

つられたろう丸「そうか、大将が討たれたか。ワシも引き上げよう」ドロン



コマさん・コマじろう「もんげーっ!!」

あかり「結局助けられなかった・・・」

あかり「ホノボーノさん!!」タタタ

ヒョウヘンナ「ええ!?何よあんた!?」

コマさん「ホノボーノ!大丈夫ズラか!?」

コマじろう「魂になっても生きてると信じてるズラ!」

ししコマ「残念だが・・・ホノボーノはもう・・・」

結衣「妖怪にも死というものがあるの?」

とらじろう「あ、魂が・・・!」

シュウウ

あかり「ホノボーノさん!」

コマさん「もんげーっ!」

コマじろう「死んじゃったズラ・・・」

コマじろう「魂が消えたらあの世にもう一度行くんだズラ」

あかり「そんな・・・」

あかり「あかり、そんなの嫌だよ・・・!」

京子「せっかくあの時怖い人たちを倒してくれたお礼をもう一度言おうとしてたのに・・・!」

ガマンモス「だが・・・ここにはホノボーノの遺志を継ぐにふさわしい者がいるぞ」

モレゾウ「だれ?」

ヒョウヘンナ「うっうっ・・・」

ガマンモス「ししコマだ」

ししコマ「オラが?分かった、オラやってみる!」

とらじろう「あの妖怪達はホリュウという妖怪に仕えてる妖怪達さ。
       オラがホリュウに停戦を要求する。
       これ以上の争いを避けよう。でなきゃオラ達もやられてしまう」

とらじろう「怒りにかられ、憎しみにかられて力ばかりを求めたら
       すぐに転落してしまう!ここは恨みを忘れよう。
       これ以上の犠牲者を出してはいけない」

とらじろう「オラは行く!!」ドロン

ししコマ「とらじろう!」

ししコマ「・・・うまくいくといいが・・・」

ししコマ「だが・・・ホノボーノの敵はいつか討つ!!
      だがとらじろうの言う通り今ではない、今やったらたとえ倒せても犠牲が大きい」

シュッ

「お前達やっと妖魔界にふすまを出すことができたぞ」

ちなつ「先生、この状態でですか?空気を読んでください!」

「悪かった。赤座、涙は拠点に戻ってから流せ」

あかり「うっ・・・うううっ・・・」ポロポロ

ししコマ「お前・・・」

あかり「うあああ」ポロポロ

ししコマ「ホノボーノのために泣いてくれてるのか、
     一番辛いのはオラなのに・・・」

ししコマ「・・・こんなところに長居は無用だ」

ししコマ・ヒョウヘンナ・ガマンモス・モレゾウ「」ドロン


結衣「そろそろ戻ろう」

ちなつ「あかりちゃん・・・」

京子「悔しいのは私も同じだよ」

あかり「うううっ・・・うああ・・・」

シュッ


土蜘蛛「くっ、逃げられたか・・・だが奴もエンマ様に刃向かう真似をした罰が当たったな」

土蜘蛛「エンマ様に捧げるべき秘宝を私物化するとは・・・ふん、高等な妖怪の風上にも置けん」

今日はここまで

拠点内

あかり「どうして・・・どうして・・・妖怪さんは妖怪同士仲良くできないの?」ポロポロ

あかり「争いあうなんて・・・みんなを不幸にするだけだよぉ・・・」ポロポロ

西垣「戻ったか、ん?お前達も来たのか」

コマさん「あかりかわいそうズラ・・・」

コマじろう「オラたちも実況ワールドのために何かできないか考えてるズラ」

西垣「そうか、あ、どこにでもふすまの話だが・・・」

西垣「どこにでもふすまで妖魔界に行けるのはたまにの話だ。
   他の場所と違っていつでも行けるというわけではない」

ちなつ「私、もうあそこには行きたくありません・・・」

西垣「とにかくふすまのバグは何とか直せた。
   だが実況ワールドでの戦いはまだまだ続くぞ」

あかり「この争いを・・・ううっ・・・絶対にやめさせたい!」

結衣「それが元の世界に戻るための条件の一つだしな」

京子「よーし!この世界の英雄になってやるぞー!」

コマさん「えいゆう?」

コマじろう「ヒーローのことズラ」

コマさん「すっごくかっけぇーズラ」

コマさん「オラもヒーローになりたいズラ」

西垣「さて、新たな街に行けるようになったぞ」

あかり「どんな街?」

京子「行ってみようか」

西垣「歳納、まずは話を聞け」

西垣「街の名前はポリュシューカだ」

西垣「緑の広がる街で観光者も少なからず出ている。
   さて、行ってみるか?もちろんモンスターも出現してるから気をつけろよ」

京子「了解」

結衣「りっちぃいっぱい稼ぐぞ」

京子「結衣はりっちぃ以外には何の興味もないみたいだね・・・」

ちなつ「では、行ってみましょう」

西垣「よし、今回はボーナスりっちぃがないぞ、
   だがミニクエストでりっちぃを稼ぐチャンスがあるぞ」

西垣「20分以内にここに戻らなきゃ集めたりっちぃがパーになるから気をつけろよ」

西垣「さあ出発だ」

コマさん「オラも行くズラ」

コマじろう「オラ達しばらくポリュシューカにいるズラ」

あかり「うん、わかった。元気でね」

コマさん「みんなも元気でいるズラよ」

結衣「とはいえもう少しだけコマさん達と一緒にいれるけどな」

ポリュシューカ

京子「ここがポリュシューカか」

ちなつ「結構なごめる場所ですね」

結衣「吹いてくる風が気持ちいいな」

あかり「うん」

コマさん「もんげー心地いいズラ」

コマじろう「草も木も花も気持ちよさそうズラ」

京子「さーて、まずはあっちに行ってみよう」

結衣「クエストフラッグはあるかな?」

ちなつ「この緑を荒らすモンスターがいたら蹴散らしてやります」

あかり「あっ」

京子「お」

ジバニャン「ニャニャ?あかり達もここに来たニャンか?」

メラメライオン「コマさんとコマじろうもいるぞ」

ブリー隊長「2人とも気ままに旅行か?」

コマさん「ポリュシューカはいい場所ズラよ」

コマじろう「兄ちゃん、それどこでも言っているズラ」

あかり「あれ?」

あかり「あなた達はジバニャンの新しいお友達なの?」

砂夫「はい、僕は高名なジバニャンの仲間となった砂夫です。
   よろしくお願いします」

ロボニャン「私はロボニャン、かつては土蜘蛛のお供をしていたが
       自分たちだけの名誉しか守らない彼のやり方に愛想をつかし、
       ジバニャンに命を捧げることにした」

ジバニャン「オレっち、最初は魔ガサスのところに行かせようとしたニャン、
       魔ガサスにも強力な仲間が必要ニャン」

ロボニャン「いいや、彼では私を使いこなせないと見た」

ロボニャン「名誉を重んずる土蜘蛛も偽りを信じて
       多くの妖怪に見限られてるようだな」

結衣「やっぱりイカカモネ議長にとって代わる存在になりそうじゃ・・・」

京子「考えすぎだって。ゲームのやりすぎだよ」

ロボニャン「キュウビ、モテヌス、モテモ天・・・
       私の他にも土蜘蛛を見限った妖怪達だ。
       彼らはフユニャンとともに行くことを決意したぞ」

結衣「キュウビがフユニャンのとこにか、フユニャンも強力な仲間をパーティーに加えたな」

ロボニャン「私は様々な情報を集めにここを離れる、
       みんな、またどこかで会おう」

ロボニャン「アイルビーバック!」ゴーーーー

砂夫「僕もこの世界のために頑張りますよ」

あかり「よろしくね、砂夫」

結衣「素直な砂男で砂夫か・・・」

ジバニャン「さて、オレっちはまたこの街の治安を守りに行くニャン」

あかり「あ、モンスター退治にあかりも参加させて」

ブリー隊長「よし、いい心構えだ。この街の悪者を退治に行くぞ!」

ごらく部一同「はい!」

メラメライオン「メラ~~!!」

コマさん「オラも行くズラ。ヒーローになるためにも」

コマじろう「兄ちゃんがかっこよく見えるズラ」

京子「さあ出動!」

すると

あかり「あ、モンスター発見」

結衣「誰か襲われてるぞ」

京子「助けに・・・って、あれ?」


モンスター一同「キキキ・・・」

ゆり「あなた達の相手なら変身するまでもないわ」

ゆり「やあっ!!」

ビシッ、バシイイイ、シュッ、ボギュ!

ゆり「倒したわ」

つぼみ「ゆりさんはやっぱりすごいです」

えりか「ってか何なのよこの旗!
    取ったらいきなりモンスターが出てきたんですけど!」

えりか「というより変身したほうが早かったんじゃないの?」

ゆり「いいえ、そうはいかないわ、もしかしたら他の誰かが見ているかもしれないし・・・」

いつき「プリキュアの正体はよほどの人じゃない限り
    誰にも知られてはいけないからね、言われてみればその通りだよ」

つぼみ「とりあえず488フラワを入手しました」


ちなつ「私達の出番なくなりましたね・・・」

ジバニャン「あの子すごいニャン」

結衣「あ」

京子「あれぐっちだよね?」

あかり「ぐっちさんも来てたんだね、この街に」

あかり「声かけてみよう」

ぐっち「あ、つぼみちゃん、えりかちゃん、いつきちゃん、ゆりちゃん」

つぼみ「ぐっちさん」

ぐっち「なんか・・・君達の会話の中に『変身』という言葉があったんやけど・・・」

つぼみ「えっ?」

えりか「さ~なんのことでしょ~」

えりか「ってか人の会話の盗み聞きをしないでよ!」

ぐっち「ああ悪かったよ、あ、君達もしかして伝説の戦士といわれる・・・」

つぼみ・えりか・いつき・ゆり(ドキッ)

ぐっち「僕、プリキュアの存在を知ってるんやけど君達もそのプリキュアやないのかな?
    えりかちゃんが変身なんたらかんたらとゆりちゃんに言ってたし」

つぼみ「ごめんなさい、実はその通りです」

えりか「もしかして正体バレたのあたしのせい!?」

ぐっち「ええんやよ、プリキュアは君達だけちゃうし」

つぼみ「プリキュアを知っているのですか?」

ぐっち「知っとるも何も君達とは別のプリキュアが
    ずっと前にこの世界に来たことがあるんや」

つぼみ・えりか「えええ~~っ!!?」

今日はここまで

ぐっち「それはこの実況ワールドがオンスロート一族に支配されていた時の話や」

ぐっち「そして世界が不幸と絶望に支配されていた時、
    笑顔をつかさどる5人のプリキュアと呼ばれる伝説の戦士がやってきたんや」

えりか「え?それってもしかして・・・」

いつき「笑顔をつかさどる?」

つぼみ「もしかしてみゆきさん達も実況ワールドに飛ばされたことがあるのですか?」

ぐっち「星空みゆき、日野あかね、黄瀬やよい、緑川なお、青木れいかの5人が苦戦を重ねつつも
    僕ら実況者と共にオンスロート一族との戦いに勝ったで」

ぐっち「しかし敵はオンスロート一族だけではなかった」

つぼみ「え?」

ぐっち「コンマイー遺跡、今のオトゲイムー街のエクラール区の奥にある場所で
    凶悪な3体の超獣が出てきたんや」

ぐっち「こいつがオンスロート一族以上の強敵で・・・」

ぐっち「一時はこの世界が絶望の世界になることを覚悟したんやが
    みんなの力で何とか勝利を収めたんや」

ぐっち「みゆきちゃん達が元の世界に戻った今
    奴らを超えるモンスターが出てこないかどうかが心配や・・・」

ぐっち「とはいえ赤鬼がオンスロート一族並の力を持ってるんやが・・・」

ぐっち「あ、話を異世界の人たちの話にするが、
    その中にみゆきちゃんとあかねちゃんと同じ名前の子がおるで、
    あと、みゆきちゃんに関しては名字が一緒の子もおるで」

つぼみ「間違えないようにします」
    

ちなつ「ぐっちさん」

つぼみ「えっ!?もしかして・・・」

つぼみ「あ、違いました・・・」

えりか「もしかして今の声がアコだと思った?」

つぼみ「はい・・・アコさんだと思いました・・・」

ちなつ「?」

ぐっち「あ、あかりちゃん、ちなつちゃん、京子ちゃん、結衣ちゃん、
    ジバニャン達も一緒やん、お、砂夫やん」

砂夫「はじめまして」

ジバニャン「あ、ここに青い旗があるニャン」

えりか「あああ~!それとっちゃダメー!!」

ジバニャン「ニャ?」

ブリー隊長「もしかしたら罠が仕掛けられてるのかもしれないな」

結衣「」スッ

つぼみ「あっ」

ボオオン

えりか「さっきの大きなネズミが5匹も出てきたじゃない!」

ブリー隊長「むしろ好都合だ。退治するぞ!!」

メラメライオン「おう!!」

結衣「」ズバア!

結衣「よし、まずは一匹倒した」

結衣「・・・もう全滅したのか」

ぐっち「僕にとってはラッキーやけど」

いつき「僕達何もしないで報酬得ちゃったね」

つぼみ「ラッキーですか?」

ブリー隊長「こんなもんだな」

メラメライオン「モンスターをこの調子で退治していこう!」

柚子「みんな仲よさそうね」

つぼみ「えっ?りっ・・・」

つぼみ「・・・また間違えました」

えりか「?」

つぼみ「六花さんだと思いましたが振りむけば全然違いました・・・」

えりか「確かに声は似てるけど全然六花じゃないでしょ」

ぐっち「柚子ちゃん、どうしてここに?」

柚子「私はこの街の景色を見に来たの」

柚子「美しき ポリュシューカ街 緑舞う」

柚子「それにあの子たちの仲が良くて良くてうらやましく思っちゃった」

柚子「あの子たちもごらく部と同じような感じがするの」

つぼみ「え?」

柚子「仲がいいのはどのグループだって同じだけど
   そんな当たり前なことにうらやましさを感じちゃった」

柚子「あの子たちあのまま結ばれるんじゃないのかな~って・・・」

つぼみ「ええっ!?」

えりか「へ、変なこと言わないでよ!」

ぐっち「ははは、実は僕もそう思ってるんや」

ぐっち「フルコンが好む場面やな」

あかり「仲がいいのはいいことだよ」

ちなつ(私もいつか結衣先輩と・・・)

京子「みんな大好きで誰を嫁にもらうかで迷っちゃうな~」

ちなつ「ちょっと、京子先輩!」

ぐっち「あ、みんなに初対面の人の名前を教えるで」

そして

あかり「みんなよろしくね」

柚子「つぼみちゃん、えりかちゃん、いつきちゃん、ゆりさん、よろしくね」

つぼみ「こちらこそ」

柚子「あ、そろそろ小豆ちゃんと合流しなきゃ」

つぼみ「また会いましょう」

京子「あ~!!」

あかり「京子ちゃん、どうしたの?」

ちなつ「あ、時間が・・・!」

結衣「私も今気づいたところ」

京子「もうすぐ時間じゃん!」

あかり「ええ~!?」

ぐっち「みんな、また会おうな」

あかり「うん」

ごらく部一同「急げ~!!」

今日はここまで

拠点内

結衣「何とか間に合った・・・」

ちなつ「あれ?」

あかり「また来客かな?」

京子「西垣ちゃん、今度は誰が来たの?」

西垣「あ、そうだ。高坂、園田、南、我が学校の生徒達の紹介をしよう」

西垣「君達から見て左から順に船見結衣、吉川ちなつ、赤座あかり、歳納京子だ」

西垣「彼女たちがこの世界のホープ、ごらく部だ」

ちなつ「ちょっと!?先生!?」

穂乃果「あ、そうだ。ホープで思い出した。
    ホープといったら穂乃果たちもだよね?」

ことり「あ、言われてみれば・・・」

海未「私がホープだなんてとても・・・」

海未「希望とか言われると恥ずかしいです・・・ううう・・・」

西垣「園田。なぜホープで泣く必要がある?」

ことり「西垣先生、海未ちゃんはとても恥ずかしがりで
    褒められるのが苦手なんです・・・」

海未「私に英雄なんて無理です・・・」グス

穂乃果「この世界のヒーローになるのはみんななんだよ。
    私達の手でこの世界を守ろう!」

海未「私はそんな穂乃果が心配です!!」

海未「大体私達がこの部屋にいなきゃいけなくなったのも穂乃果のせいなのですよ!
   得体のしれないふすまを勝手を開けてしまって・・・!」

穂乃果「も~!海未ちゃんはいつもそんな風に・・・」

海未「私が『いつも』と言いたいです!!」

西垣「ごらく部諸君、彼女たちはお前達から見て左から順に
   園田海未、高坂穂乃果、南ことりだ」

西垣「彼女達もまたこの実況ワールドのホープだ」

西垣「異世界から来た者同士、協力していけよ」

穂乃果「はい」

あかり「穂乃果ちゃん、海未ちゃん、ことりちゃん、よろしくね」

ことり「あかりちゃんもよろしく」

ことり「ちなつちゃんも京子ちゃんも結衣ちゃんもよろしくね」

西垣「よし、ふすまの準備が今できた」

シュッ

西垣「高坂、園田、南、待たせたな。このふすまに入ればポリュシューカに戻れるぞ」

京子「え?もしかして・・・」

ちなつ「穂乃果さん達もポリュシューカにいたのですか?」

西垣「どうやら9人で自由行動してた時にこのふすまに入ってしまい。
   しばらくこの部屋にいることになったみたいだ。お前らが戻る5分前の事だ」

西垣「お前達にも彼女たちの事を紹介しようと思ってな、
   後にまた会うだろうなと思って私のふすまがまた出せるようになるまで
   ここにいさせた。とはいえしばらくではなかったが・・・」

穂乃果「でもよかったよ~戻ることができて・・・」

ことり「まだ元の世界へは戻れないけどみんなと合流しよう」

海未「穂乃果、今度は気を付けてください!」

穂乃果「わかってるってば~」

海未「それは結局分かっていなかったというあらわれです!」

穂乃果「む~!」

西垣「じゃあポリュシューカに行かせるぞ」

ことり「早くしよう、もうすぐ集合時間になっちゃうよ」

海未「危うくこのままドリームフェスティバルの練習に来れなくなるところでした」

穂乃果「ごめ~ん、とにかく謝ったから・・・」

海未「穂乃果は謝ったんじゃなくて誤ったんです」

結衣「くす・・・」

穂乃果「結衣ちゃん笑わないで~」

京子「結衣には何を言ってもウケを取れますな」

結衣「んなわけあるか!」

ことり「西垣先生、りせさん、ありがとうございました」

りせ「・・・・・」

西垣「『早くみんなのところに行って、みんなを心配させないで』と言っている」

西垣「でもお前達にも無限の可能性を感じられるぞ。
   協力できれば心強いことは間違いない」

穂乃果「じゃあみんなのところに行こう」

海未「みなさんに目いっぱい謝ってもらいます・・・」

ことり「ありがとうございました」

ことり「あかりちゃん、ちなつちゃん、京子ちゃん、結衣ちゃん、また会おうね」

シュッ

西垣「さて、お前達も今回もギリギリだったな」

西垣「今度はもう少し時間に余裕を持とうか」

結衣「そうですね・・・」

京子「517りっちぃがパーにならなかっただけマシだよ」

あかり「あ、もしかしたらコマさんとコマじろうが
    ドリームフェスティバルに参加する人たちの練習してるところを
    偶然見ているかもしれない」

京子「そうかも!」

あかり「だって穂乃果ちゃん達ポリュシューカでこのあとドリームフェスティバルに向けて
    ダンスの練習をするんでしょ?場所次第ではもしかしたらと思って・・・」

結衣「私はもう一度コマさん兄弟に会いたい」

ちなつ「結衣先輩、コマさんとコマじろうが気に入ったんですね。
    私もですよ、結衣先輩と一緒にコマさん兄弟に会いに行く・・・」

ちなつ「なんて思うと・・・うっふふふ」

結衣「ちなつちゃん?」

ちなつ(あ、でももしかしたらコマさんに結衣先輩取られちゃうかも・・・)

ちなつ(なんて考えるんじゃな~い!)

西垣「今日の任務はこれでおしまいだ。
   夕食までダンスの練習なり休んだりするといい」

ごらく部一同「はい!」

結衣「じゃあ今のうちにダンスやるよ」

京子「OK」

あかり「きちんと合わせられるかなあ・・・」

ちなつ「3階に行きましょう」

3階

京子「さあはじめるぞー!」

あかり「今日こそぶつからずに踊りたい」

結衣「いくよ」

ちなつ「京子先輩、ちゃんとやってくださいよ」

京子「私はいつでもまじめだぞ」

結衣「どこが?」

京子「さあ張り切って練習だ!」

結衣「京子が一番心配だ・・・」

そして

♪~

ごらく部一同「ゆるゆり!」

♪~

結衣「はいストップ」

京子「ええ?」

今日はここまで

結衣「京子、遊びじゃないんだぞ」

京子「ダンスは元気が一番じゃん」

結衣「自分が目立とうとしてるのが見え見えだ」

京子「やり直し?」

結衣「当たり前だろ」

ちなつ「京子先輩、ふざけないでください」

テイク2

京子「せーのっ!」

結衣「おい!」

京子「あ、声に出しちゃった?」

あかり「歌う前に終わっちゃったよ・・・」

テイク3

あかり・ちなつ・京子「♪ちょっち 待っ・・・」

結衣「はいダメ」

ちなつ「ですよね・・・」

ちなつ「分かってました。振りバラバラだったってこと・・・」

結衣「出だしくらいちゃんとそろえろ」

ちなつ「2連続で出落ちですね・・・」

結衣「ああ」

テイク4

あかり(よし、最初のところはうまくいったね)

だが・・・

ちなつ「♪げっ」

あかり・京子・結衣「げっ(げ)」

ちなつ「♪やばっ」

あかり「やば」

京子「やばー」

結衣「やばっ」

結衣「ストップ」

結衣「掛け声がバラバラだ」

ちなつ「『げっ やばっ』で私のパートを追いかけるところが合っていませんでした」

結衣「はい、その通り」

あかり「わ~ん、進まないよお~」

テイク5

ごらく部一同「♪ジュースと笑顔が(%#*+=#$*)」

あかり「っゆゆゆ・・・」

あかり「ごめ~ん、噛んじゃった・・・」

京子「おおい!」

結衣「このテイク以外京子のミスだぞ」

ちなつ「京子先輩は人のこと言えませんよ」

あかり「これいつになったら最後までできるんだろう・・・」


そんでもって就寝前

京子「今日の練習は終わり良ければ全て良しっ」

あかり「ゆりゆらららの方は初めて一度もぶつからずに踊れたよ」

結衣「よかったな」

京子「今回ちなつちゃんが一回もミスしなかったね」

ちなつ「むしろ京子先輩のせいで合わなかったのですよ」

結衣「私とあかりは振りのミスよりも歌詞を間違えたり噛んだりするミスの方が目立ったな・・・」

結衣「ちょちょちょの方もまずきちんと歌えるようにしないと
   早口のところで噛んだりするから・・・」

京子「結衣って結構緊張に弱いんだよね」

結衣「それは言わないでくれ」

京子「明日に備えて今日はもう寝ます」

あかり「あかりはもう眠くて起きてられないよ・・・」

翌日、朝食を食べ終えて

京子「片づけ終わり」

京子「あ、西垣ちゃん」

西垣「食料を補充した。今日はこれらを夕食にしてくれ」

西垣「昼食は・・・おにぎりだけになるな。
   そのあと昼食の足しにテツクラヴィレッジの
   スウィートラビット家で何か食べに行くのも手だな。
   店が開いていればの話だが・・・」

西垣「ということで今日、初めのミッションはおやつ代を稼ぐためのミッションになるな」

ちなつ「先生!?」

西垣「少ししたらテツクラヴィレッジに行かせる。
   ミニクエストに積極的に挑むのもいいがあんまり欲張ると痛い目を見るぞ」

結衣「517りっちぃを今は大切にしたいな。
   ミッション失敗でこのりっちぃのほとんどを
   喫茶代に使うことにならないようにしなければ・・・」

京子「4階に行きますか」

西垣「食費をたまには自分で稼いでくれ、今回のミッションはそのためのものだ」

4階

西垣「では、行ってくれ」

結衣「いつも20分ギリギリなので今回こそ余裕を持っていかなければいけませんね・・・」

ちなつ「心配です・・・」

あかり「テツクラヴィレッジに行ってみよう」

京子「レッツゴー!」

今日はここまでにします

テツクラヴィレッジ

京子「到着」

結衣「お、早速モンスター発見だ」

結衣「」ダッ

結衣「」ビシュ!

結衣「51りっちぃゲット」

ちなつ「結衣先輩は狙った獲物を逃がしませんね」

結衣「クエストフラッグがあるな、取ってみよう」

京子「いきなりモンスターと戦うの!?」

あかり「よーし、負けないよ!」

ちなつ「いきます!」

京子「モンスターが来るぞ!」

京子「うわー!いっぱいいる!」

結衣「スライム相手だったら何匹いても・・・」

ズバ!ズバ!ズバ!ズバ!

京子・結衣「え?」

こばさん「あ、また会いましたね」

結衣「あなたはあの時の・・・」

京子「あ、一人変わってるね」

KASHIMA「よく気付いたね」

ユッケ「はぎは僕たちと別行動をしてるよ」

ちなつ「その子たちは私達と同じく異世界からこの世界に連れてこられた人たちですか?」

こばさん「その通りです」

かみしょー「あんこうチームのみなさん、彼女たちがごらく部です。
       彼女達も元の世界に戻るために実況ワールドで戦いを繰り広げている者の一人です」

みほ「ごらく部のみなさん。よろしくお願いします」

京子「こちらこそ」

こばさん「あ、私達の名前も教えましょう」

それぞれの名前を教えてもらって

優花里「わ、いつの間にか2000タンクを入手しました」

華「ミニクエストの報酬でしょうか?」

結衣「2000りっちぃゲット、これは大きいな」

結衣「よし、この調子でミニクエストをどんどんクリアしていこう」

こばさん「今度こそマイ・クエストのノーダメージクリアのミッションを連続してクリアするぞ!」

ユッケ「今回はただ運が良かっただけなんだけどな・・・」

沙織「・・・さっきからそればっかりやってるよね?」

麻子「戦車を使わずに武器だけで戦うのにも慣れてきた今
   こばさん達のマイ・クエストのクリアタイムを伸ばしていきたい」

優花里「私も負けません!」

みほ「それは粘着しすぎだと思うけど・・・?」

沙織「納豆みたいに粘っちゃってるよね?」

京子「それなら結衣も当てはまってるよ」

結衣「私を納豆みたいに言うな!」

かみしょー「今回はキューブの調子もいいですし
       実戦経験を積むがてらマイ・クエストをどれだけ成功できるかやってみませんか?」

結衣「乗った!」

ちなつ「結衣先輩にいいとこ見せたいです~!」

優花里(む!?なら・・・)

優花里「西住殿!私たちも行きましょう!」

みほ「優花里さん?」

華「これから始まるでしょう大きな戦いに備えて訓練がてら
  このクエストを受けましょう」

沙織「ってかこれでもう10回目だよ!?」

京子「2回以上成功させた地点でレベル上げすぎになっちゃう気が・・・」

沙織「うん、私もそう思う・・・」

麻子「沙織、戦いを避けていたらあとで痛い目を見るぞ」

沙織「いいや、そういう問題じゃなくて・・・」

みほ「もう彼女達やる気まんまんだよ、私達もやるしかないよ」

沙織「わかったよ・・・」

KASHIMA「じゃあ始めます!」

ユッケ「出落ちは勘弁してくれよ」

KASHIMA「分かってるって」

結衣「どんなモンスターが来るのかな?」

あかり「来たよ!」

こばさん「ノーダメージクリアを目指そう!」

今日はここまで

結衣「インプが来たか」

京子「げ!いっぱいいる・・・」

華「まかせてください!」

ダダダダダダダダ!

麻子「距離を詰めさせはしない!」

ドギューン!

みほ「沙織さん、私達も援護しよう!」

沙織「うん」

優花里「西住殿!武部殿!よく言いました!」

ババババババババ

結衣「あんこうの奴ら全員ガンナーか」

華「ミッション達成には一発のダメージすら許されません、
  弾の無駄遣いは厳禁ですね・・・」

麻子「あ!危ない!」

華「!」

ズバア!

こばさん「危なかったですね」

ユッケ「よし、倒した」

華「ありがとうございます。おかげで助かりました」

京子「ファイヤー!」

結衣「とどめだ!」

結衣「よし、全滅させた」

あかり「あかりはなにもできなかったよ・・・
    でもみんなすごいね、みほちゃんも沙織ちゃんも華ちゃんも優花里ちゃんも麻子ちゃんも」

みほ「あかりさん、そういわれると照れてしまうよ・・・」

優花里「船見殿の剣さばきも目を張るものでしたよ」

結衣「お、報酬が手に入ったぞ」

京子「10000りっちぃもゲットだぞ」

結衣「やったな」

沙織「これ5人で分けてもレベルかなり上がるよ」

みほ「そうだね」

ちなつ「私も結衣先輩に追いつきたいです」

京子「でもこれってもしかして・・・」

KASHIMA「やったな」

かみしょー「ミッションクリアだな」

こばさん「みんなすごいね」

華「いいえ、あなた達がいなければ私がやられてミッションを達成できなくなっていました」

華「こばさん達にはお礼を申し上げます」

麻子「私からも礼を言う」

こばさん「そうですね、お互い助け合いましたしね」

こばさん「あ、そうだ、みなさん、今からマイ・クエストを何回クリアできるかやってみませんか?」

京子「あ・・・・」

結衣「是非やらせてください!」

麻子「受けて立つ」

優花里「西住殿、見ていてください」

みほ「みんなもう一度マイ・クエストをやるつもりだね」

沙織「もう十分だとは思うけど・・・」

京子「あ~やっぱりこういうパターンだとは思っていたよ」

華「私達は勇者道を始めてある程度経った程度です。
  今のうちに経験を積んでおきましょう。
  備えあれば憂いなしですよ」

こばさん「分かりました。では、やりましょう」

結衣「よし、全力で行くぞ」

ちなつ「結衣先輩がいつも以上に勇ましく見えます。素敵です」

あかり「結衣ちゃんがもう止まらないよ」

京子「全くその通りだよ」

みほ「あかりさん!ちなつさん!京子さん!敵が来たよ!」

京子「今度はスライムか」

あかり「何十匹もいるよ」

結衣「スライムなら倒し甲斐がある!」

結衣「」ズバ!ズバ!ズバ!ズバ!

京子「結衣がもう暴走状態だよ・・・」

結衣「よし、あと1匹」

結衣「あと1匹はどこに・・・」

KASHIMA「ぐわー!」

こばさん「おい!!」

ユッケ「お前何やってんだよ!!」

かみしょー「台無しじゃねえか!」

KASHIMA「すまん・・・」

こばさん「すまんじゃねえんだよ・・・」

結衣「え!?」

麻子「ということは・・・」

優花里「ミッション失敗ですね・・・」

華「結衣さんの活躍を無駄にしてしまいましたね・・・」

こばさん「まったく・・・KASHIMAァ!!」

KASHIMA「悪い悪い、じゃあもう一回やろう」

テイク2

こばさん「あー!しまったー!ぐはあ!」

ユッケ「おい!!」

かみしょー「散々KASHIMAのこと言っておいて・・・」

こばさん「マジかー!?不意突かれた~!」

KASHIMA「ミスった~ミスった~」

こばさん「うるせえな!」

こばさん「ミスった~じゃねえんだよ!」

ユッケ「うわ、逆ギレなんて最低だ・・・」

かみしょー「引くわ・・・」

テイク3

ユッケ・かみしょー「わーーー!!」

ユッケ「かみしょー!なんで俺と同じ方向向くんだよ!?」

かみしょー「こっちがそう言いてえよ!」

テイク4

ダダダダダダダ

沙織「あと何匹?」

みほ「まだいっぱいいるよ」

麻子「しまった!1匹目の前に・・・」

華「みほさん!このスライムがあなたを狙っています!!」

みほ「え!?」

優花里「危ない!!」

優花里「がっ・・・」

そして

みほ「ごらく部やこばさん達の援護もあって全滅させたけど・・・」

麻子「ミッションは失敗だ・・・」

優花里「責任は私が取ります。西住殿のせいにはしたくありません」

こばさん「いいや、私のせいです」

こばさん「あんこうチームに任せきりにした私の責任です」

ユッケ「僕たちいつも足引っ張ってばかりなので・・・」

KASHIMA「前みたいにだけはなりたくなかったんです」

かみしょー「いつもの事ですので・・・」

みほ「ううん、大丈夫だよ」

こばさん「もう1回やろう」

みほ「うん」

結衣「今度こそ・・・!」

ちなつ「結衣先輩の後ろは私が守らないと・・・」

優花里「西住殿の背中は私が守らなきゃ・・・」

あかり「いつになったらクリアできるんだろう・・・」

京子「もう十分だと思うよ・・・」

今日はここまで

テイク5

あかり「モンスター変わってる」

結衣「わーホーネット・・・」

結衣「来るな来るな!!」ブンブン

京子「わ、あっぶね、結衣に近づくな!」

ドン!

麻子「くそ・・・」

ドン!ドン!

麻子「やっと当てた・・・」

沙織「的が小さいと当てづらいよ」

優花里「大蜂の動きを先読みしなければいけませんね」

みほ「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる作戦は通用しそうにもないし」

華「その作戦は私の性に合いません」

みほ「華さん、誰もその作戦で行こうなんて言ってないよ」

優花里「そこです!!」

華「」ドキュン!

京子「わ、あいつらすげえ・・・」

結衣「一発だ・・・」

結衣「っと、やばいやばい!」

結衣「だああ!!」ズバ!ズバ!ズバ!ズバ!

結衣「・・・ふう、危なかった・・・攻撃受けたら毒状態になるからな・・・」

みほ「」ドン!

みほ「あっ・・・」

沙織「」ドン!

みほ「沙織さん、ナイス」

沙織「へへ~、誰かがミスした場合はそのミスをフォローしないとね」

沙織「みぽりん!また蜂が襲ってきたよ!」

みほ「今度は外さないよ!!」

ドギュン!ドギュン!!

沙織「みぽりんこそナイスだよ」

麻子「沙織!よそ見をするな!」

沙織「え?わあ!あっぶな・・・」

優花里「」ドン!

優花里「武部殿、けがはありませんか?」

沙織「ゆかりん、麻子、ありがとう」

みほ「あ、敵が一斉にあっちに向かっていったよ」

あかり「そろそろガードを解除しよう」

あかり「蜂さん、今はあっちに行って!光の術!」パアア

華「これは好機です!弾を敵に当てやすくなりました!!」

優花里「チャンスを逃すな!!」

ダダダダダダダダダダ

こばさん「全滅だな」

ユッケ「俺達何もしてなかったな・・・」

かみしょー「ミッションクリアだな」

KASHIMA「あとは報酬ゲットするだけだな」

華「赤座さん、もしかしてその盾には敵を引き付ける力があるのでしょうか?」

あかり「五十鈴さん、この盾の能力に気づいたんだね」

華「ええ、その通りです。実は私も敵を引き付ける能力があります」

華「音は攻撃時よりも大きいのですが
  あえて誰もいないところに撃ってその音で敵を誘い出します」

華「私達は銃を2つ持っています。1つは攻撃用でもう1つは特殊能力用です」

華「その銃は私達がこの世界に行ってしまった時に偶然拾ったもので
  その銃を持ったときその力を得たのです」

あかり「へ~そうだったんだ・・・」

沙織「それだけじゃないよ、こんなものも拾ったよ」

あかり「わあ、素敵な水筒だね、あ、それドリフェスチケットだよね?」

沙織「この水筒で誰かを回復させることができるよ、
   ちなみに麻子が持ってるものは解毒効果もあるよ」

沙織「あと、このチケットはこの世界の住み人に聞いてみたら
   優勝すればどんな願いもかなえられるアイテムをもらえるという
   ドリームフェスティバルに出場できるチケットだと知ったんだ。
   ちなみにこの銃は使わずにいると少しした後リロードされるというすぐれものなんだ」

麻子「激戦時はその少しした後というのがすごく長く感じるんだけどな・・・」

みほ「私達は元の世界では戦車道を進んでいるけど
   この世界では勇者道を進んでるよ。だってここには戦車がないし・・・
   でもこのチケットを持ったことで音楽道も進むことになったんだ」

あかり「戦車を操縦できるなんてすごいね」

華「赤座さん、その盾で私達の攻撃が当たりやすくなりました。
  敵を引き付けてくれてありがとうございます」

沙織「あれ?報酬が出てこないんだけど?」

みほ「え!?」

ちなつ「どうしてでしょうか?」

京子「あれ?なんだか身体がふらつく・・・」

結衣「え!?」

こばさん「もしかして京子さん・・・」

ユッケ「被弾・・・しましたか?」

KASHIMA「え?まさか・・・」

かみしょー「うっそ~・・・」

結衣「京子、お前被弾したのかよ!?」

京子「わ・・・しびれてくる・・・」

結衣「ホーネットの毒に当たったんだよ」

ちなつ「京子先輩、回復させて解毒もします」

パアア

京子「さんきゅ~ちなちゅ~」

ちなつ「」サッ

京子「」ドテ

京子「いった~い!」

ちなつ「抱きつこうとしないでください」

結衣「ミッション失敗じゃねえか・・・」

ちなつ「結局みんなの頑張りが無駄になりました」

京子「このクエスト難しいよ~!」

結衣「少しの気のゆるみが失敗を生むぞ」

結衣「こばさん、クエストをもう一度やらせてください」

優花里「私からもお願いします」

こばさん「私もそのつもりでいました。では、始めましょう」

テイク6

結衣「よし、スライムなら大丈夫だ。50体いても大丈夫」

結衣「敵が群がって行動してほしいんだが・・・
   そうすれば必殺技一発で全滅させられるが・・・」

華「なら私に任せてください!」

ドオン!

京子「わあ!びっくりした・・・」

結衣「五十鈴さん、ありがとう、では・・・」

結衣「ひっさあああああつ!!」

ズバアアアア!!

結衣「全滅させたぞ」

ちなつ「結衣先輩さすがです~」

あかり「クエストクリアだね」

京子「また10000りっちぃゲットした」

沙織「これは一気にレベルを上げるチャンスだね」

結衣「さて、次は・・・」

『おい!お前達!』

『残り時間があとわずかだぞ!早くしろ!!』

結衣「なに!?」

あかり「あ~!また時間を忘れちゃったよ・・・!」

京子「さっき『時間に余裕を持て』と言われたばかりなのに~!」

ちなつ「あ、向こうにふすまがあります!急ぎましょう!」

結衣「22517りっちぃを無駄にするな!ダッシュ!」


みほ「あれ?ごらく部のみんなどうしたのかな?」

麻子「ところで残り時間どれくらいだ?」

華「・・・!」

優花里「もうすぐ時間切れですよ~!」

みほ「ええっ!?」

沙織「あっ」

ごらく部一同「」シュッ

沙織「もしかしたらあのふすまで最寄りの場所までワープできるんじゃないのかな?」

麻子「そんなわけあるか」

沙織「とにかく私は・・・!」


こばさん「さて、俺達も戻らなきゃな」

ユッケ「げ!時間切れになっちまったよ」

KASHIMA「うそ~!?」

かみしょー「30000超えのGがああああ!!」

こばさん「パーじゃねえかーー!!」

拠点内

京子「戻ったぞ」

あかり「はぁ・・・はぁ・・・」

ちなつ「間に合いましたか?」

結衣「りっちぃは・・・」

結衣「ないぞ・・・まさか・・・そんな・・・」

西垣「時間切れだ。報酬がすべて水の泡となった」

あかり「え~!?」

京子「だとは思っていたよ」

ちなつ「もしかしたらと思いましたがやっぱり間に合わなかったんですね」

結衣「うわ~!これほどにないほどの悪夢だ~!」

ちなつ「ゆ、結衣先輩?」

結衣「22517りっちぃが~・・・!」

シュッ

西垣「ん?誰か入ってきたか?」

沙織「あれ?ここどこ?」

優花里「誰ですか?『あのふすまで最寄りの場所までワープできる』なんて言ったのは・・・」

麻子「変なところに来てしまったな・・・」

華「あなた達は」

みほ「あ、ごらく部のみんな」

結衣「あんこうチームのみんな」

京子「君たちもこのふすまに入っちゃったんだ」

沙織「そうです」

麻子「これ間に合わないな」

華「多額のタンクを台無しにしてしまいました・・・」

沙織「みんなごめん、私のせいで・・・」

みほ「沙織さん、そんなに落ち込まなくたっていいよ」

華「ん?船見さん?」

結衣「りっちぃが・・・」

優花里「船見殿は武部殿以上に落ち込んでるみたいですね・・・」

みほ「あ、ここを出るとどこに行くのかを聞いてみよう」

西垣「お前たちがあんこうチームだな」

みほ「え?あ、はい」

西垣「私はここを管理する西垣という者だ。
   お前たちの活躍、このモニターで見させてもらった」

みほ「あれモニターだったのですね・・・」

りせ「・・・・・」

西垣「ん?『あの人たちが先生に聞きたいことがある』だって?」

みほ「どうしましたか?」

西垣「あ、彼女は松本りせ、私の助手だ」

京子「そして我らが七森中の生徒会長さ」

みほ「そうなんですか」

沙織「みぽりん、ここの外はどうなってるのかを聞かないと」

みほ「そうだったね」

沙織「あ、向こうの窓から景色見えるかな?」

西垣「いいや、あの窓からはきれいな緑しか見えないぞ、この辺りは森だしな」

みほ「西垣さん、ここからテツクラヴィレッジにはどうやって行けばいいですか?」

西垣「ここからテツクラヴィレッジ?」

西垣「ここからだったらクリエイトカントリーの方が近いぞ」

優花里「クリエイトカントリーなら行ったことがあります」

沙織「行ったことがあるも何もよく行くところじゃん」

優花里「あ、そうでした」

西垣「ここを出て一本道を少し進んだ後分かれ道を右に行き、しばらくするとクリエイトカントリーに着くぞ」

みほ「あ、ありがとうございます」

沙織「時間があったらダンスの練習もやろう」

華「そうですね」

みほ「音楽道も進んでるんだったね私たち」

麻子「森か・・・モンスターが出てきそうだな・・・」

ちなつ「森はモンスターが出てきやすいと結衣先輩が言ってました」

結衣「山もだよ」

結衣「山や森は結構いやらしいモンスターが出やすいんだよな・・・
   状態異常かけてきたり堅かったり雑魚なのに一撃の威力が高かったりと・・・」

麻子「そのモンスターたちには気を付けます」

沙織「みんな、行ってみよう」

みほ「行き先はクリエイトカントリーだね、西垣さん、ありがとうございました、では、失礼します」

西垣「またどこかでごらく部に会えそうだな」

みほ「はい」

そして

西垣「おっと、テツクラヴィレッジに大量のモンスターが発生したようだな」

西垣「お前たち、もう一度テツクラヴィレッジにに行ってくれ」

結衣「・・・これなら制限時間もないしボーナスりっちぃもあるから安心できます」

ちなつ「結衣先輩、大丈夫ですか?そんなに落ち込んでいると私も心配になってきます・・・」

今日はここまで

京子「さて、今度はどんなモンスターが出てくるのかな~?」

西垣「今回は数が多いぞ、今までの雑魚敵と同じ感覚でやると
   集中攻撃されてあっという間に戦闘不能になることだってある。油断は厳禁だぞ」

京子「分かりました」

結衣「京子が一番心配なんだが・・・」

西垣「あ、待て、まずは軽食でこれを持っていけ」

あかり「いつの間におにぎりを持ってきたのですか?」

京子「ここで食べてもいいのかな?」

西垣「かまわんさ」

そして

西垣「では、テツクラヴィレッジに出動だ」

京子「りょーかい!」

西垣「おにぎり1個と緑茶1杯では足りないだろう、
   ここに戻ってくる前にどこかで何か食べていくことを勧めるぞ」

京子「分かりました」

あかり「スウィートラビット家に行ってみたいなぁ」

ちなつ「料理名はさっぱりなんですけどね・・・」

テツクラヴィレッジ

京子「さて、モンスターはどこにいるのかな?」

ちなつ「京子先輩、そこはワクワクするところじゃないですよ」

結衣「インプがいるぞ、1匹なうえにこっちに気づいてない、
   ほかのモンスターと合流して群れを作らないうちに・・・」

結衣「」ズバ!

結衣「さすがに一発では倒れないか」

結衣「おっと」ヒョイ

結衣「よし、回避ステップで倒した」

結衣「まずは36りっちぃゲット」

結衣「でもまだまだ気が抜けないな」

あかり「あ、あの人たちは」

京子「MSSPもこの村に来てたんだ」

ちなつ「向こうにモンスターがいっぱいいます!」

結衣「私たちも行こう!」

あかり「うん!」


ドバアアア!

きっくん「よっしゃ一丁あがり!」

あろまほっと「げ!まだいっぱいいやがる!何が一丁あがりだよ!」

あろまほっと「俺が行く!」

バシ!ズアアア!

ドガア!

きっくん「魔力はまだ残ってたんだな」

あろまほっと「当たりめえだろ」

えおえお「後ろ!」

えおえお「たあ!」

えおえお「背後にもいたぞ」

あろまほっと「そうか」

えおえお「なんだよ、軽い・・・」

FB「ぐえ!」

えおえお「え?」

きっくん・あろまほっと・えおえお「おいいい!!」

きっくん「何被弾してんだよ!?」

あろまほっと「これ回復間に合うのか?」

えおえお「きっくん!あろま!」

きっくん・あろまほっと「ぎゃああああ!!」

あろまほっと「くっ!不意を突かれたか・・・!」

FB「だがここでくたばるわけにはいかねえ!ひっさあああつ!!」

パアアアア

FB「どうだ!」

きっくん「討ち漏らしがいっぱいいるぞ」

あろまほっと「やべえええ!!」

ズバアア!

パアア!

ボオ!

ちなつ「」ブン!シュッ!

京子「おお~とどめはチーナのち~なるん・ドンキだ~!」

ちなつ「京子先輩、勝手に技名付けないでください!」

結衣「まったく・・・」

結衣「だがあいつらが随分敵の体力を削ってくれたおかげでこっちが一網打尽にできた」

ちなつ「彼らには感謝です」

あかり「素材をいっぱい手に入れたよ」

FB「お、お前たちは」

あろまほっと「今度は俺達が助けられたな」

きっくん「湯豆腐や最俺、レトルト達よりも多くのモンスターを手玉に取ろうとしたつもりが
     危うく醜態さらすところだったぜ・・・」

えおえお「お前らよそ見しすぎだ」

FB「大体囲まれてるというのに余計な場所見てる暇なんてあるかよ」

あろまほっと「戦闘不能になりかけたお前が言うんじゃねえよ」

きっくん「大体誰が一番被弾したと思ってんだよ!?」

FB「伝説の実況者の座を守ろうとして手柄を焦った結果がこれだよ」

あろまほっと(こいつマジうっざ・・・)

きっくん「FBの奴自分のことはとことん棚上げか・・・」

FB「しかし今回のザコは今までとは違った・・・」

えおえお「ただのまとまりのない集団だと思ったのが運の尽きだったぜ・・・」

きっくん「それに早く気づけよ!」

FB「そうだそうだ!」

えおえお「ちょっと待て!なんで俺のせいなんだ!?」

あかり「みんな、大丈夫?」

ちなつ「回復させてあげます」

そして

きっくん「救いの神の降臨だ」

ちなつ(この人京子先輩が言いそうなことを言いましたね・・・)

えおえお「ああダメだ・・・誰か俺の代わりに感謝の言葉を言ってくれ・・・」

FB「俺が言うよ、えおえお」

えおえお「ああ、ありがとう」

FB「君たち、やられそうになったところを助けてくれて感謝してるよ」

きっくん「危うく冥土行きになるところだったぜ」

あかり「あかりはあんなの放っておけないよ」

結衣「ある程度HP削ってくれたおかげで共倒れにならずに済みました」

京子「今さらっと本音が出たね・・・」

ちなつ「伝説の実況者でさえ苦戦するのですから
    少しでも気を緩めばあっという間にやられてしまいますね・・・」

えおえお「その通り・・・」

あろまほっと「さっき『ある程度HP削ってくれたおかげで』とか言ってたが
        湯毛や牛沢、そしてこーすけも言ってそうだな」

きっくん「ちぇ、漁夫の利を取られたか・・・」

あろまほっと「俺たちに言われる筋合いなどないけどな」

FB「でも回復アイテムはきっちりと温存できたぜ」

あろまほっと「ケチだなお前・・・」

湯毛「あ、MSSP」

フルコン「ごらく部も一緒やん」

FB「チーム湯豆腐、そっちはどうだ?
  俺達は戦闘不能になりかけたところを異世界から来た子たちに助けられたんだが・・・」

湯毛「俺達か?」

湯毛「牛沢が戦闘不能になってしまった・・・」

towaco「しかも私も道連れでな」

牛沢「すまん、だがそんなに強く言うなよ」

towaco「誰のせいで私まで戦闘不能になったと思ってるんだ!?」

牛沢「うるせえな、誰にだってヘマというものはあるよ!」

フルコン「俺達も異世界の子に助けられたで」

えおえお「そうだったのか・・・」

牛沢「なあFB、共同戦線とろうぜ」

フルコン「賛成、いくら俺達でも俺と湯毛だけじゃ心もとない思うし・・・」

FB「キヨ達のことも気になるな」

フルコン「最終兵器俺達も戦闘不能者が出たで」

フルコン「こーすけやられてしもうてさ・・・」

フルコン「モンスターぎょうさんやっつけたとてまだ半分程度や」

あかり「ええ~!?」

結衣「随分と増殖してるな・・・」

結衣「だが経験を積むには好都合だな、
   でもその中にとんでもなく強いやつがいないことを祈る・・・」

フルコン「じゃあMSSPのみんな、一緒にモンスター退治といこうや」

FB「ああ」

きっくん「ここは協力しよう、そして俺は最後の一撃専門に・・・」

湯毛「漁夫の利狙うつもりだなお前・・・」

フルコン「俺らもやん」

結衣(こいつら協力できるのか?)

そして

結衣「あいつら行ってしまったな・・・」

結衣「さて、私たちもモンスターを探さないとな・・・」

ぐっち「お、ごらく部のみんなもここに来てたん?」

ちなつ「ぐっちさん」

京子「誰か連れてる」

ちなつ「ぐっちさん両手に花状態ですね」

BisCo「ここモンスターが多すぎるよ~!
    BisCoの知らない間にどうしてこんな風になっちゃったの~!?」

双葉「モンスターを大食い大会の品物だと思えば怖くないよ」

葉子「双葉さんの考えが支離滅裂ですわね・・・」

照「逆に食べ物になりそうね」

双葉「あたしがそうなると思う!?」

照「大丈夫よ、そうなる前にきちんと回復させてあげるわ」

葉子「葉山さん戦闘中は常に後ろにいますわね・・・」

双葉「うんうん、そしてあたしたちの手柄を裏から横取りしてる気がする。
   確かに回復役あってのパーティーだけど・・・」

双葉「もしかして葉山ちゃんそのために回復役を?」

照「何か言ったかしら?」

双葉・葉子「いいや、何も・・・」

BisCo「テツクラヴィレッジがモンスターの村と化してると
    スウィートラビット家がモンスターに支配されてないか心配だなあ・・・」

BisCo「あそこ私とスミスさんのお気に入りの店なのに・・・」

ぐっち「あ、そういえばさっきリゼちゃんが最終兵器俺達の4人と共同で
    モンスターと戦ってるところを見たで、リゼちゃんいろんな武器使いこなせとったわ」

ぐっち「リゼちゃんスウィートラビット家に戻ってるかな?
    あ、この村を支配しているモンスターを全滅させたら
    商売も再びできるようになるしそしたらスウィートラビット家で何か食べてこう」

双葉「賛成」

BisCo「みんなでこの村を守ろう」

ぐっち「BisCoちゃんには指一本触れさせへんで」

ぐっち「あと、双葉ちゃん、葉子ちゃん、照ちゃんがやられへんようにしといてや、
    ヒーラーはパーティーの中でもものすごく重要な役割やで」

照「ということで双葉、葉子様、よろしくね」

双葉・葉子(何気にすごいオーラ・・・)

ぐっち「あ、そうだ、君たち異世界から来た者でドリフェスチケットを持つ者同士やし
    君たちの名前を教えるで、一緒にこの世界を守ろうや」

BisCo「BisCo、ドリームフェスティバル楽しみ、
    BisCoもみんなのこと応援してるよ」

そして名前と役割の紹介を終えて

双葉「みんな、よろしくね」

あかり「うん、あかりもみんなと仲良くなりたいよ」

照「あ・・・!」

結衣「モンスター!?いつの間に・・・!」

京子「今度はオークの群れだよ~!」

結衣「しまった!不意を突かれた!」

ぐっち「あかん!あの距離じゃ間にあわへん!」

照「きゃあああああ!!」

葉子「葉山さん!!」

ちなつ「回復させます!」

照「ちなつさん、ありがとう」

あかり「あかりが盾でみんなを守るよ」

ピキイ!

結衣「オークがあかりめがけて攻撃してきたぞ!」

あかり「くうっ!これじゃやられちゃう・・・この盾でも防ぎきれない・・・」

照「回復させるわ!」

双葉「先制攻撃!」

双葉「げ!こいつ堅い・・・!」

結衣「たあ!やあ!」

結衣「ぐううっ!」

結衣「やばい・・・あと一撃くらったら・・・!」

京子「」ボワア!

京子「この!この!」ピシャア!

京子「げ!1体しか倒れねえ!」

結衣「まだ9体もいる・・・しかも攻撃力も高い・・・!」

ぐっち「あかん!このままじゃあかりちゃんがやられてまう!」

ぐっち「があああ!!」

あかり「え?ぐっちさん、どうして・・・?」

ぐっち「ヒーラーのちなつちゃんもやけどタンクのあかりちゃんもやられちゃあかんで・・・」

ぐっち「あかりちゃんかくまって攻撃まともに受けてもうたが・・・
    ここは僕が先にやられるで!」

あかり「そんな!そんなの嫌だよ!」

京子「しまったあああ!!」

結衣「」ヒョイ

結衣「やばい!ちなつちゃん以外HPあとわずかだ・・・」

双葉・葉子「きゃああっ!!」

京子「げ!絶体絶命だ!だがこんな時こそポーション!」

京子「ぐわー!使って早々被弾したー!」

結衣「一気にアイテムを2つすべて使う事態になったな・・・回復して攻撃力を上げよう!」

結衣「そしてひっさあああああつ!!」

ズバ!ズバ!ズバ!ズバ!

結衣「やばい!1体も倒れない!」

あかり「ポーションを2つ使うよ」

ちなつ「きゃああ!!攻撃受けました!HPがやばいのでポーション使います。
    1つじゃ回復しきれませんのでもう一つ使います」

京子「私も!」

結衣「アイテムもすべて使い果たしてしまった・・・」

双葉「本当にやばいよ!」

葉子「絶体絶命ですわ・・・!」

照「いや・・・もうやめて・・・!」

「アアアアアアカアアアアアアアン!!!!」

ドシン!ドシン!ドシン!

ぐっち「え?この声とこの足音って・・・」

赤鬼「あっかあああん!!」ブン!

ドゴオオ!

ぐっち「赤鬼やん」

あかり「あかりたちを助けてくれたのかな?」

結衣「いいや、そんなわけないだろ、今はイカカモネ議長の忠実な部下となってるんだし・・・」

京子「戦う?」

結衣「いいや、今の状態じゃ無茶が過ぎる」

ちなつ「あ、赤鬼がここから立ち去っていきました」

照「あの鬼さんすごい・・・」

双葉「モンスターが一気に全滅したね」

葉子「助かりましたわ・・・」

ぐっち「大量の通貨が落ちてるで、パーティーごとに分けましょ」

そして

ぐっち「247ずつやな、僕は247G、双葉ちゃんたちは247りーふ、
    朱莉ちゃんたちは247りっちぃ入手やな」

『お前たち、どうやらモンスターは全滅したみたいだ。
 実況者たちの協力もあってテツクラヴィレッジを守ることができた』

結衣「割とあっという間だったな」

京子「あ、そうだ、スウィートラビット家やってるかな?
   開いてたらそこで何か食べていこう」

双葉「待ってました~!」

BisCo「BisCoも楽しみ」

ぐっち「僕も行かせてもらうで、ココアちゃん達
    この村にモンスターが大量発生したときにどうしてたか聞きたいし・・・」

京子「ところで朱莉って誰?」

ぐっち「ああ間違えてもうたな・・・」

あかり「みんなも気づくの遅いよ~!」

結衣「悪い悪い・・・」

ちなつ「悪いが軽い気がします・・・」

京子「それじゃスウィートラビット家に行くぞ」

結衣「無理に話をそらしたな・・・」

ぐっち「こういうときもあるで」

あかり「次は気を付けてよ、お願いだから・・・」

ぐっち「あかりちゃん、そんなにぷんぷんしなくてもええやん・・・」

双葉「スウィートラビット家で何食べようかな~?」

今日はここまで

スウィートラビット家

ぐっち「あ、店やってる、お、チノちゃん、マヤちゃん、メグちゃん」

マヤ「ぐっち」

メグ「モンスターいっぱいだったでしょ?」

ぐっち「そうだったんや、この店は大丈夫やったか?」

メグ「うん」

マヤ「私、経験値いっぱい得ようとしてモンスターにやられちゃったよ・・・」

チノ「でもその時にリゼさんいて大助かりでした。
   私たちだけだったらもしかしたらみんなやられていたかもしれません」

チノ「マヤさん、無謀なことはしないでください」

マヤ「あ~悪かったよ」

メグ「マヤちゃん、手伝ってほしいことがあるんだ」

マヤ「あ~そういえば・・・」

チノ「あの、みなさんもこの店で何か食べに来たのですか?」

ぐっち「そうしようとしてたところや」

マヤ「わ~また忙しくなったな」

メグ「今日は客が多いね」

マヤ「本日最初の人間の客が来たな」

ぐっち「え?」

ぐっち「」ガラ

ぐっち「わ、本当や」

ココア「いらっしゃいませ」

シャロ「あ、ぐっちじゃない」

チノ「客は他にもいますよ」

ぐっち「赤鬼がおる・・・あ、一緒にいるののらりくらりとフゥミンやん」

あかり「え?赤鬼さんがこの店にいるの?」

ぐっち「お、どんちゃんとかっちゃんやん」

和田どん「ふう、おなかいっぱいだドン」

和田かつ「ボクはまだ食べるドン」

和田どん「かっちゃん、食べすぎだドン」

和田どん「伝票もって会計に行くドン」

シャロ「お会計は4000ぴょんになります」

和田どん「かっちゃ~~~ん!!」

和田かつ「あ~・・・今ので所持金使い果たしたドン・・・」

和田かつ「どんちゃん・・・ごめんだドン・・・」

和田どん「これでまた野宿になってしまうドン・・・」

ぐっち「どんちゃん、かっちゃん、食べすぎには注意な」

ぐっち「あ、ちょうど9席空いてるで、好きなところに座りなわ」

双葉「わああ・・・妖怪がいる・・・あの目が一つしかないのとくねくねしてるの
   勝てそうにもなくて怖い・・・」

葉子「鬼のほうが怖いですわよ・・・」

ぐっち「みんな、あの妖怪はのらりくらり、そしてフゥミンや」

ぐっち「フゥミンは妖魔界きっての美人とうわさやで」

ちなつ「私あの人とは近づけなさそうです・・・」

ちなつ「あとくねくねしてるのも・・・」

結衣「赤鬼が何の用でここにきてるんだ?」

京子「ん?」

あかり「赤鬼さん」

結衣「おい、あかり」

あかり「さっきは助けてくれてありがとう、でも・・・」

あかり「どうしてまむし行司を裏切ってイカカモネ議長の味方をしたの?」

赤鬼「成り行きだ・・・それにオレはお前を助けたつもりはない。
   女よ、今のオレに話しかけないでくれ、オレはそのイカカモネ議長に笑いものにされた・・・!」

赤鬼「こうなるんだったらあの時ジコチュウの要求を突っぱねればよかった・・・!」

あかり「ええっ!?どういうこと!?」

結衣「今のはかなり気になるな・・・」

のらりくらり「君たちはその事情を知りたいわけ~?
         話そうかな~でもなんというかな~・・・」

結衣「こいつ名前の通りのらりくらりとしてるな・・・」

フゥミン「赤鬼とイカカモネ議長に亀裂が入ったのは私のせいなの」

あかり「えっ?」

ぐっち「あんたほどの美人ならイカカモネもあんたを欲しがるとは思うで」

京子「イカカモネ議長と何があったんだ?」

照「ただ事ではなさそうね」

フゥミン「実はね・・・」

今日はここまで

その頃妖魔界では

イカカモネ議長「イカん!イカんぞ~っ!」

どんどろ「なんのことじゃ~?」

イカカモネ議長「赤鬼め!今まで世話になっておきながら何たることをしたのか~っ!!」

どんどろ「フゥミンのことかの~?」

イカカモネ議長「そうだ!私のお気に入りの下女に手出しするとはイカがしたものか~っ!!」

どんどろ「あんまり怒ってはいけないぞ~。
     赤鬼とイカカモネ議長様の仲が悪くなったと
     周りの妖怪たちが知ったらまた好機とばかりに反旗を翻すぞ~」

どんどろ「ここは大目に見るべきだと思うぞ~」

イカカモネ議長「だが・・・!」

イカカモネ議長「赤鬼め・・・!自分あってのこのイカカモネ・ソウカモネだからといって
          思い上がりにもほどがあるぞ~!!イカがなものかと!!」

どんどろ「・・・・・」

イカカモネ議長「イカん!イカんぞ~~!!」

そしてスウィートラビット家では・・・

フゥミン「・・・ということなの」

赤鬼「フゥミンがオレの女になる事を許すという約束を破られた
   この屈辱は絶対に忘れんぞーっ!!」

Petit Rabbit's・マヤ・メグ「きゃああ!」

ココア「鬼さんすごい声・・・」

チノ「びっくりしました・・・」

シャロ「もう怖くなってきたよ~」

千夜「なにがあったのかしら?」

リゼ「構えてる、もしあの鬼が暴れだしたら全力で止めるぞ」

マヤ「ラジャー」

メグ「店内での迷惑行為をやめてほしいんだけど・・・」

フゥミン「私が赤鬼の女になるということは私が望んだことなの」

赤鬼「そうだったのか・・・」

のらりくらり「イカカモネ議長様よりも赤鬼様の方が~
         フゥミンを幸せにできそうだというか
         笑顔にさせることができるというか~」

結衣「あいまいな態度をやめてくれませんか?」

あかり「そうして赤鬼さんと結婚したいと思ったの?」

フゥミン「・・・・・」

フゥミン「本当のことを言うと・・・」

フゥミン「私はイカカモネ議長の奴隷から解放されるのなら誰とでもいいの」

フゥミン「このままイカカモネ議長の奴隷女になるくらいなら・・・」

フゥミン「他の妖怪のところに身を寄せたほうがいいわ」

フゥミン「だから私は一番強い赤鬼を選んだの、

      それに私はイカカモネ議長に大変気に入られていて
      戦いのない日は嫌でもそばにいなきゃいけないの」

フゥミン「イカカモネ議長も恐ろしいことをしたものだわ・・・」

フゥミン「私と遊ぼうとした1匹の見回り鬼が手討ちにされて・・・」

フゥミン「私はイカカモネ議長以外の妖怪と人間と関わっちゃいけなくなってるの、

      でものらりくらりが赤鬼を紹介して今やイカカモネ議長の片腕である赤鬼が
      私のことを気に入ってくれていると知って
      もしかしたらイカカモネ議長の支配から逃れられると思ってこういう計画を立てたの」

フゥミン「赤鬼とイカカモネ議長の仲を引き裂く計画を・・・」

ぐっち「フゥミンかわいそうやな・・・」

結衣「イカカモネ議長のお気に入りとかいうが
   それは本当に気に入られているのか?
   奴隷のように扱われているんじゃそれは気に入られてるんじゃないぞ」

フゥミン「イカカモネ議長が私を気に入っているというのは事実よ」

結衣「違う!」

結衣「だったらどうしてあいつ以外と関わってはいけないんだ!?
   気に入ってるんだったらそんな風に束縛したりはしないぞ!」

結衣「私はそういうゆがんだ愛を愛と言いたくない!!」

赤鬼「イカカモネ議長め・・・!フゥミンをそんな風に扱っていたのか・・・!」

赤鬼「オレはこんな奴に従ってたのかあああ!!!」

ちなつ「イカカモネ議長最低です!」

あかり「うん、イカカモネ議長が主人じゃフゥミンがかわいそうだよ」

京子「ふってぇなイカカモネ議長」

ぐっち「でも今のあんたはその奴隷という立場を利用してるんやろ?」

ぐっち「俺もその計画に乗っかるで」

フゥミン「うふふ、ありがとう」

双葉「世にも最低な妖怪がいたんだね」

葉子「さっきの妖怪の話はもう聞きたくないわ、
   胸が悪くなりますもの!」

照「奴隷ですか・・・許せないことをする妖怪がいたものだわ」

BisCo「わわ~怖いよ~。かわいそうだよ~」

ぐっち「あ、まず料理を食べようや」

のらりくらり「」むしゃむしゃ

ぐっち「あ、のらりくらりはもう食べ終わったんやね・・・」

今日はここまで

のらりくらり「イカカモネ議長を見限るというのも度胸が必要というかなんかなんだろうな~」

フゥミン「私も本当はイカカモネ議長は怖くないの、
     でも私が怖いと感じてるものは失敗なのよ」

赤鬼「大丈夫だ、オレは失敗など恐れない。
   このままイカカモネ議長に従ってるよりはマシだ。
   イカカモネ議長きっての部下といわれたこのオレが
   かような屈辱を受けた以上どんなことでもやってやる!」

のらりくらり「そのような命知らずなことをできるのは赤鬼だけ~?それとも・・・」

ちなつ「さっきからこの妖怪感じ悪いです・・・」

京子「というより話を聞く態度ではないな」

フゥミン「私のことを心配してくれてるのね、みんな」

赤鬼「当然だ」

結衣「もうイカカモネ議長には関わるな」

葉子「いざとなったら私達が守ってあげますわ」

双葉「そうだよ」

フゥミン「ありがとう、でも・・・」

フゥミン「私はもうすぐ妖魔界に戻らないといけないの、
      イカカモネ議長の命令は絶対なんだから・・・」

あかり「そんなのだめだよ!」

のらりくらり「そういえばエンマ様、イカカモネ議長を何か重要な職に就ける動きを見せたような~」

ぐっち「おい、冗談やろ?のらりくらり」

ぐっち「悪い冗談はあかんわ」

赤鬼「しかしいくらエンマ様がイカカモネ議長の飾り物とはいえ
   飾り物にそう簡単に甘んずるような人ではないぞ、エンマ様は・・・」

のらりくらり「十常霊が妖魔界を牛耳ってた時から
        先代ともどもエンマの力を失っていたというか~
        今や真の大王がイカカモネ議長って感じ~?」

ぐっち「それは認められへん」

のらりくらり「それはエンマ様も同じって感じ~?」

フゥミン「赤鬼、しばらくは私のところに行かないで」

赤鬼「何を言っている?」

フゥミン「(小声)あなたがその気になれば私は最後の仕上げと行くわ」

フウミン「」ドロン

赤鬼「待て!」

赤鬼「何と言ってるのか聞き取れなかったぞ」

フゥミン「」ボン

フゥミン「お会計お願いします」

シャロ「」オロオロ

シャロ「えっと・・・こちら3点で合計550ぴょんになります」

フゥミン「うふふ、550ぴょんよ」

シャロ「ありがとうございました」

シャロ(またお越しくださいと言いづらい・・・)

フゥミン「うふふ、あなたとも遊び甲斐があるわね、この店の店員たちも気に入ってしまったわ」

シャロ「え・・・え・・・」オロオロ

フゥミン「それじゃ」ドロン

千夜「・・・?。シャロちゃん、どうしたのかしら?」

シャロ「千夜~、この店も妖怪化してるんじゃないの~?」

千夜「怖いのかしら?」

シャロ「怖くなってえ~・・・なんて言ったら子供扱いするでしょ?」

千夜「ふふっ、怖いなら怖いって言えばいいのに」ナデナデ

シャロ「私は子供じゃありません!」

あかり「あれ?赤鬼さんたちどこに行ったのかな?」

結衣「もうドロンと消えていったよ」

ちなつ「お会計は!?」

ぐっち「フゥミンが3人分払ったで、しかし現れてすぐに消えてったなフゥミン」

あかり「妖魔界の様子が気になり始めたよ」

京子「フゥミンって妖怪、このままイカカモネ議長の奴隷とならなきゃいけないのかな?
   そんなの私が認めないぞ!何があっても認めてなるものか!」

結衣「そう思ってるのは京子だけじゃないよ」

ぐっち「あ、注文忘れとった」

双葉「あ~めちゃくちゃおなかペコペコになった気が・・・」

ちなつ「・・・あれ?」

あかり「どうしたの?」

ちなつ「これ、この前来たときはありませんでしたよね?」

ぐっち「なになに?甘い黒粒子のドーム、闘牛イン・ザ・ドーム・・・なんやそれ?」

京子「注文してみる?」

照「私は別のを頼むわ」

葉子「そうさせてもらいますわ」

双葉「私はドームというものを頼むよ」

ちなつ「じゃあ注文してみます」

今日はここまで

そして

千夜「お待たせいたしました」

あかり「おまんじゅうだ」

結衣「あ、そういうこと?」

京子「じゃあ闘牛だから肉まんかな?」

ちなつ「黒は何なのでしょうか?」

結衣「甘い黒だからあんまんじゃないの?」

双葉「いっただっきま~す」

ぐっち「これつぶあんのあんまんやん、つぶあんの味がいけますな」

ちなつ「なんとなくドームの意味が分かってきました」

ちなつ「こうなってるからドームなんですね・・・」

京子「肉まんもあんまんもうめ~」

結衣「京子もう食べ終わったのか」

あかり「京子ちゃん早いよ~」

結衣「食べ終わったらまたりっちぃ稼ぎだな」

しばらくして

結衣「まんじゅうで持ってるりっちぃを全部使ってしまったがまだ取り返しはつく」

京子「あ、ふすまがある」

あかり「いつの間に」

ちなつ「戻ってこいってことでしょうか?」

ちなつ「あ、まさかとは思うのですが双葉ちゃん、照さん、葉子さんの3人
    このふすまに入ってしまっているってことないでしょうね?」

結衣「彼女たちと一緒にいたBisCoって子も入っている可能性はあるぞ」

あかり「いったん戻ろうよ」

京子「さっきのようなモンスターはもう勘弁だよ・・・」

結衣「だからこそ実力を蓄えるんだろが」

結衣「そのような弱腰かつ楽なことしか考えないその思考じゃ
   そのうちそのツケがどんどん回ってくるよ・・・」

結衣「というよりこの世界ゲームバランスが悪すぎるよな・・・
   序盤から強敵出すぎだし・・・」

結衣「仮に私たちがイカカモネ議長を倒したとしても
   それを超える敵が出たときに最低でもレベル30はなきゃ確実に詰む」

結衣「このバランスじゃラスボスのレベルが99という可能性もある・・・」

あかり・ちなつ・京子「」シュッ

結衣「あっ、待って!」

拠点内

結衣「ふぅ・・・」

西垣「船見も戻ったか」

ちなつ「どうやら私たちのほかにここに入ってきた人はいませんでした」

あかり「素材をいっぱい手に入れたよ」

西垣「よし、あとで有効活用してもらおう、
   次のミッション行ってる間にお前たちの武器をさらに強化できるかもな」

京子「お願いします」

結衣「ボーナスりっちぃが1000もあったとはいえ
   今のままじゃ全員を強化できないよ」

京子「しかしいきなりボーナスりっちぃが一気に増えたよな」

結衣「あれで500とか600とかだったら萎える・・・
   ザコ敵にさんざん苦戦してこれだったら結局徒労に終わった感しかしない・・・」

あかり「先生、次のミッションはどこに行けばいいですか?」

西垣「次か?それより私には試してみたいことがある」

あかり「え?」

ちなつ「嫌な予感が・・・」

西垣「どこにでもふすまで今度こそ私の手で妖魔界に行けるかどうかを試してみたいのだ。
   ということで実験台になってもらいたい」

あかり「先生、あかり、ちょうどその妖魔界に行ってみたいと思っていました」

西垣「そうか、偶然だな、妖魔界で動きがあった。
   イカカモネ議長が妖魔界の新たな大王になるといううわさが流れてる」

あかり「冗談じゃないよ!!」

ちなつ「先生はそれを認めるのですか!?」

西垣「そこでエンマ大王の真意を探ってほしいのだ」

ちなつ「それはこちらも望んでいました」

あかり「イカカモネ議長が妖魔界の大王になるなんてさせるわけにはいかない!」

西垣「しかし大丈夫か?妖魔界・・・
   イカカモネ議長が大王になったとて明日にも崩壊しそうなんだが・・・」

りせ「・・・・・」

西垣「松本も同意見か、イカカモネ議長は今イカカモネ議長の懐刀である赤鬼との確執が生まれている」

西垣「そんな状態で大王になるなど先が知れている」

京子「西垣ちゃん、赤鬼は妖魔界きっての美人妖怪、フゥミンに恋をしたんだけど
   フゥミンはイカカモネ議長のお気に入りだったんだよ」

西垣「それでイカカモネ議長の逆鱗に触れたらしいな」

結衣「フゥミンがかわいそうで仕方ない」

ちなつ「奴隷とか言ってましたしね」

あかり「フゥミンをイカカモネ議長から解放してあげたいよ」

西垣「まずはりっちぃを使ってレベル上げをしろ」

結衣「私以外のレベルを上げなきゃと思っていたところです」

西垣「あ、実はだが・・・」

京子「どうしたの?」

西垣「道端でりっちぃを拾った。263りっちぃあるぞ、お前達で使ってもいい」

京子「ありがとうございます」

そして2階で

京子「おかげで私とちなつちゃんとあかりのレベルを15にできたよ」

京子「なんだか今回のミッションいけそうな気がするな」

結衣「いいや、そうは思わない」

京子「なんだよ~」

ちなつ「京子先輩は危なくなったら今とは逆のことを言いますよね?」

京子「まあその時はその時だよ、じゃあ4階に行こう」

ちなつ・結衣(無責任な奴・・・)
   

今日はここまで

4階

西垣「お、準備ができたようだな」

京子「できたよ~」

西垣「じゃあふすまに入ってくれ」

あかり「なんとしてもイカカモネ議長を止めないと・・・」

結衣「あんなのを妖魔界の王にするわけにはいかない!」

ちなつ「早くエンマ様のところへ行きましょう!
    しかしどんな人なのでしょうか?怖くて想像したくもないのですが・・・」

西垣「よし、じゃあ行って来い!」

ごらく部一同「はい!」

シュッ

西垣「頼んだぞ」

妖魔界

ちなつ「ここは妖魔界でしょうか?」

結衣「さっきの場所とは違うところに飛んだな」

京子「妖魔界も結構広いな」

あかり「妖怪さんたちいるかな?」

『どうやら成功したみたいだ。お前達は妖魔界にいるぞ』

あかり「本当!?」

『ん?向こうに誰かいるぞ、他の者も妖魔界に来たみたいだな』

あかり「あ、三浦さん、あいもさん」

あかり「話しかけてみよう」

そして

あかり「三浦さん、あいもさん」

三浦「お、あかりちゃん」

あいも「ごらく部のみんなも一緒だな」

三浦「君たちも妖魔界に来たんだね」

あかり「うん」

あかり「あ、そういえばイカカモネ議長見なかった?
    今妖魔界で大変なことが起きようとしてるんだよ」

三浦「僕もその話聞いたよ」

あいも「俺さっき白い見回り鬼の行列を見たよ。
    あの見回り鬼たちイカカモネ議長の手下だよな?」

三浦「ああそうだ。ところでその行列はどこに向かった?」

あいも「あっちに向かったぞ」

三浦「あっちだな?」

あいも「あの大きな建物を目指してるんじゃないのか?」

三浦「なんだって!?あそこ仮のエンマ離宮じゃねえかよ!」

あかり「大変!このままじゃイカカモネ議長が正式にこの世界の王様になっちゃうよ!」

結衣「就任式を断として止めなきゃな」

ちなつ「ええ、その通りです」

京子「急ごう!」

三浦「よし、今なら追いかけても構わないな」

あいも「2人だけだと心もとないから追いかけるのをためらってたけど
    今こそイカカモネ議長を追いかけよう!」

三浦「でもどんどろに気をつけろよ」

エンマ離宮付近

あいも「あ、イカカモネ議長いた!」

三浦「くそ!間に合わなかったか・・・」

あかり「えっ!?」

三浦「イカカモネ議長、離宮内に入ってしまったぞ」

あいも「門も閉じられてしまったしな」

結衣「私は強行突破する自信があるぞ」

京子「え!?」

結衣「門番程度の相手なら自信がある」

あかり「結衣ちゃん、それは危険なんじゃ・・・」

あいも「実は俺も強行突破を思案中なんだ。だが普通にやってもあとがよくない・・・」

三浦「おい、見ろよ・・・!」

あかり「え?」

京子「あっ!」

ダダダダダ!

見張り1「ぎゃあ!!」

見張り2「うがあ!!」

三浦「どうやら俺達の先を越した奴がいたようだな」

ちなつ「あ、あの人・・・!」

京子「スウィートラビット家にいた人じゃん、どうしてここに?」

結衣「うまるちゃんも一緒にいるよ」

あかり「あ、本当だ」

京子「遠くから見ると案外見つけられないんだな・・・」

三浦「あ、リゼもここに来てたんだな」

あいも「あの子もこの離宮に入るのかな?見張りをぶっ倒したし」


リゼ「なんとしても・・・!イカカモネ議長を妖魔界の大王にさせてたまるか!」

うまるちゃん「ここからが正念場!」

リゼ「・・・お前見回り鬼に襲われてぎゃあぎゃあ言っておいて今更それか?」

うまるちゃん「あ、他に誰か来てるよ」

リゼ「あ、あいつらさっき私たちの店に来てた人だな」

あかり「あなたもイカカモネ議長を追いかけてたの?」

リゼ「そうだ、あの時のお前たちの会話、陰で聞いてたぞ。
   イカカモネ議長とかいう妖怪がこの世界の大王になるんだってな」

リゼ「だが赤鬼がイカカモネ議長と仲直りしてしまってたら最悪だ。
   しかし私は引き下がるわけにはいかないんだ」

あかり「それはみんな同じだよ!」

京子「ところで、君、一人で来たの?」

リゼ「ああ、今回は極秘任務という形をとっているからな」

あかり「極秘任務?」

リゼ「極秘ゆえにこれ以上は教えられない」

京子「というより任務の内容ほぼバレてんじゃん」

ちなつ「イカカモネ議長を倒すつもりでここに来たんですよね?」

リゼ「その通り、ということでどこにでもふすまを使ってここに来た」

ちなつ「でも店の方は大丈夫ですか?」

リゼ「スウィートラビット家のことか?それなら・・・」

リゼ「今日は今までの倍以上の売り上げを記録できた。しかし急激に客が増えたものだから
   当然品物の方も減りが非常に早くなって材料が品薄状態になった。
   だから明日は店を閉める。やるべきこともたくさんあるし調達は容易じゃないし・・・」

リゼ「あ、あさってもだ。もともと休みの日だしな・・・」

リゼ「他のみんなは皿洗いなどの後片付けをやっている。
   しかし私は妖魔界で一大事が起きていると聞いて
   ティッピーに頼んでここに行かせてもらった」

リゼ「その途中で小人が襲われてた。そこを助けてそのあと彼女を同行させた」

うまるちゃん「あ~こうなるんだったら行くんじゃなかったよ・・・
        どこにでもラピスもしばらくしないと使えるようにはならないし・・・」

うまるちゃん「でも魔王退治ができると知ってやる気がわいてきたよ」

リゼ「その調子のよさを心配している・・・」

リゼ「っと、長話をしてしまった。さあエンマ離宮に乗り込むぞ!」

三浦「よしいくか!」

あいも「迷いはない!」

あかり「早くしないとイカカモネ議長が王様になっちゃうよ!」

京子「突入!!」

ダン!!

リゼ「!!」

三浦「あ・・・」

今日はここまで

エンマ離宮内

イカカモネ議長「くぅ・・・っ・・・!はぁ・・・っ!」

どんどろ「ど・・・ろ・・・」

ぬらりひょん「イカカモネ議長よ、エンマ様が貴様のような輩を大王にするとでも思ったのか?」

エンマ大王「王の座を譲るという話にがっついてきたのが運の尽きだったな」

ぬらりひょん「貪欲な輩め、貴様の野望もこれまでだ」

イカカモネ議長「ぬうう!赤鬼!何してるのだ!?」

赤鬼「・・・・・」

イカカモネ議長「何をしている!?・・・早く・・・早く私を助けなイカ!!」

赤鬼「・・・・・」


リゼ「これはいったい・・・」

うまるちゃん「何があったんだろう・・・」

三浦「行ってみるか?」

あいも「やめておけ」

リゼ「今は行くときじゃないぞ」

結衣「だが赤鬼の動きが気になる・・・」

京子「赤鬼の奴イカカモネ議長の命令に従おうとしないぞ」

ちなつ「やっぱりフゥミンのことで・・・」

イカカモネ議長「私の命令が聞けなイカ!!」

赤鬼「・・・・・」

赤鬼「お前のために妖魔界の妖怪たちが苦しんでいる・・・」

赤鬼「妖怪たちのためにお前には死んでもらおう!!」

イカカモネ議長「なにいいいいいい!!!?」

赤鬼「アカーーン!!」ブン!!

イカカモネ議長・どんどろ「ぎゃあああ!!」


ごらく部一同「!!」

うまるちゃん「裏切り!?まあよかったけど・・・」

三浦「イカカモネの奴哀れだな」

あいも「まあさんざん好き放題やってきた罰だな」

リゼ「奴がイカカモネ議長にとって代わる存在にならなきゃいいんだが・・・」

リゼ「相手は鬼だ・・・もしかしたら・・・」

結衣「赤鬼以外にもイカカモネ議長にとって代わる存在がいそうなんだが?」

リゼ「なに!?」

結衣「私たちの戦いはまだ終わってはいない、
   ドリームフェスティバルに向けての練習に専念できる日はまだ遠いはずだよ」

リゼ「私もそう見ているぞ」

あかり「赤鬼さん・・・」

イカカモネ議長「赤・・・鬼・・・お前は・・・!ただの雇われ妖怪じゃなイカ・・・!!」

どんどろ「フゥミン・・・のらりくらり・・・謀ったな~・・・!」

イカカモネ議長・どんどろ「」フシュウウウ

エンマ大王「・・・・・」

ぬらりひょん「・・・・・」

ぬらりひょん「」スッ

ぬらりひょん「イカカモネ議長には魂一つ残しはしない!!」

ボオ!!

ぬらりひょん「これが我らの、そして妖魔界の人々の怒りだ・・・!」

フゥミン「やったのね、赤鬼」

赤鬼「ああ」

のらりくらり「晴れて妖魔界の英雄って感じ~?」

ぬらりひょん(こいつなかなかの無礼者だな・・・)

エンマ大王「はっはっは、のらりくらりは相変わらずだな」

結衣「あの銀色のがエンマ大王か?」

あいも「いいや、金髪で赤い服着てんのが2代目のエンマ大王さ」

三浦「初代が亡くなったというのはもう知ってるだろ?」

リゼ「その話はもう聞いてるぞ」

三浦「結衣が言ってた銀色のはぬらりひょんさ」

ちなつ「ぬらりひょんって・・・妖怪の王様と言われてるあのぬらりひょんですか?」

京子「私もぬらりひょん知ってるよ」

結衣「この世界のぬらりひょんは割といい人そうだな。
   ぬらりひょんと聞くともっとおぞましい姿を想像していたんだが・・・」

ちなつ「私もです・・・あの人がぬらりひょんと知ってなんだか怖くなってきました・・・」

うまるちゃん「その話をするのはやめてよぉ・・・」

うまるちゃん「うまるも怖くなってきちゃったよ、早くここから出ようよ」

うまるちゃん「怖い話は嫌だしさ~」

ちなつ「うまるちゃんも?私も苦手なの、怖い話されると・・・」

京子「あ、ぬらりひょんで言いたいこと出てきた。
   ぬらりひょんといったら・・・」

ちなつ「きゃあああ!!」ダキ

結衣「ちょ?」

ちなつ「結衣先輩、結衣先輩!」きゃーっ!きゃーっ!

結衣「おい京子、ちなつちゃん怖がらせるな」

京子「怖いなら私を頼ったっていいんだよ」ギュ~

ちなつ「京子先輩、やめてください!」

結衣「あれ?あかりは?」

ぬらりひょん「む?誰かいるのか!?」

あかり「」

ぬらりひょん「なぜ人間がいる?」

あかり「あ、お邪魔します」

ぬらりひょん「他にも人間がおろう、隠れてないで出てこい」

リゼ「気づかれたか・・・」

京子「ちなつちゃんが大声出すから~」

あいも「あんたに非があると思うんだが?」

三浦「僕もそう思う」

ちなつ「京子先輩が怖がらせたりするからです!」

ぬらりひょん「この妖魔界に何の用だ?」

あかり「実は・・・」

あかり「エンマ様にイカカモネ議長に王様の座を譲るということに関しての真意を聞きに来ました」

あかり「私は実況ワールドと妖魔界の妖怪たちの味方です。どうか話を聞いてください」

エンマ大王「なんだそういうことか、理由は簡単さ」

エンマ大王「あれはイカカモネ議長をおびき出すために流した噂だよ」

エンマ大王「イカカモネ議長が奴の要となってる赤鬼と険悪状態になってるというのをのらりくらりから聞いてな」

エンマ大王「イカカモネ議長を排除する作戦をフゥミンと一緒に考えついているのを見て
       オレも協力しようとしたわけさ」

エンマ大王「この離宮内では連れていけるお供の数も限られている。
       だから貪欲なイカカモネ議長に王の位を譲るという偽の情報を
       使いの者に伝えさせてここにおびき寄せたのさ」

ぬらりひょん「エンマ様、あの時は正直ヒヤッとしました」

エンマ大王「ここじゃなきゃ倒すのは容易でも逃げるのも容易だろ?
       とどめ刺そうにも見回り鬼達に邪魔されて取り逃がす可能性も大だしさ」

エンマ大王「しかしイカカモネ議長も甘いな、
       このオレがああいうやつを大王にするとでも思ったのか?」

ぬらりひょん「奴がこの世界の王になるというのなら私はそれに耐えられん!」

あかり「それは・・・あかりも同じだよ。だってああゆう悪い妖怪さんを王様になんてできないし
    そういう人を王様にしようとするのならあかりが許さなかったよ」

エンマ大王「ハハハ、このオレもすっかり権力者の飾り物に成り下がってしまったが
       その飾り物にだって意地というものがあるんだよ」

エンマ大王「しかしイカカモネ議長がいなくなったからといって安心はできないぜ。
       お前達はすぐにここから立ち去らなきゃいけないぞ。
       でないとお前達もオレをめぐった争いに巻き込まれてしまうしな」

赤鬼「イカカモネ議長の残党もこの手でつぶしてやる!」

エンマ大王「オレはここではなく元いた離宮に戻りたい、
       あそこは廃墟となってるがオレが最も愛した場所だ」

あかり「あ、そこなら一度行ったことがあります」

エンマ大王「おおそうか」

あかり「でも・・・私もエンマ様を守ります!エンマ様には触れさせません!!」

ぬらりひょん「・・・それは私の役目だ」

今日はここまで

シュッ

うまるちゃん「あ、ふすまが出てきた」

リゼ「ティッピーが呼んでるな」

『リゼよ、いったん戻ってくれんかの?』

リゼ「分かった、今行く」

京子「あ、ふすまある」

結衣「おい、あかりを置いてくな」

ちなつ「あ・・・」

リゼ「」シュッ

ちなつ「あれは先生が出したふすまではありません」

うまるちゃん「あ、ラピス使えるようになってる、
         中途半端なところだけど途中でおさらばしちゃおう」シュッ

結衣「ん?うまるちゃんどこ行った?」

ドドドドドド

結衣「なんだ今の音は?」

京子「わーなんだかバトルの予感・・・」

三浦「だんだん音が大きくなってくる・・・」

あいも「行こう、三浦、誰かがエンマ大王を狙ってる。
    お前もエンマとあかりの話を聞いただろ?」

三浦「ああ」


エンマ大王「どうやらオレを傀儡させようとしてる輩が押し寄せてきたみたいだな」

ぬらりひょん「では、こっちに逃げましょう」

あかり「え?そっちには道がないんじゃ?」

エンマ大王「実はここに隠し通路がある。そこから脱出するつもりさ」

エンマ大王「」スッ

あかり「あっ・・・」

エンマ大王「どうだ?分かっただろ?」

ぬらりひょん「今すぐ行きましょう、早く」

エンマ大王「ああ、分かったよ」

フウウ

あかり「通路の入り口が消えちゃった・・・でもこれなら見つからないかも・・・」

あかり「なんて思ってる場合じゃない!」

あかり「みんな!!大変だよ!!」

結衣「あかり!?」

京子「わー!やっぱりバトルになるのか」

ちなつ「あれ?三浦さんとあいもさんと赤鬼は?」

結衣「さっきここを出て行ったよ」

あかり「あかりたちもここを出よう!そしてエンマ様を思いのままに操ろうとしてる
    悪い妖怪たちを倒しに行こう!」

結衣「ああ」

ちなつ「ところであかりちゃんはエンマ大王とどんな話をしてきたの?」

あかり「王様の座を譲るといったことの真意を聞きに行ったよ」

あかり「あれは真っ赤な嘘だったの、でも嘘でよかった。
    イカカモネ議長がこの世界の王様になったらなんて思いたくもないよ」

あかり「ここには隠し通路があるの。悪い妖怪さんにその通路を見つけられないようにしないと」

結衣「エンマ大王とぬらりひょんはそこから抜け出したんだね?」

あかり「うん」

京子「隠し通路が気になるな~、どこにあるんだろう?」

あかり「京子ちゃん!隠し通路見つけるのダメ~~!!」

京子「分かったよ、じゃあ私たちも外に出て戦おう!」

外に出ると

あかり「あれ?」

結衣「敵が誰一人見当たらないぞ」

ちなつ「何があったのでしょうか?」

京子「せっかくごらく部の英雄伝説を始めようとしてたのに~」

三浦「あ、君たちも来てたんだ」

あいも「敵はもう全滅したよ」

あかり「あなた達が倒したの?」

あいも「俺達はなにもできなかったよ」

三浦「ってか赤鬼一人のために敵は総崩れとなっていったよ。
   そしてその赤鬼はフゥミンとのらりくらりと共にここから去っていったよ」

あいも「敵はギャクジョウオ、デビビランを筆頭としたイカカモネ議長の手下改め
    イカカモネ議長の残党だよ、奴らを残党にしたのも赤鬼だけどな」

三浦「しかし赤鬼はすごいな、まむし行司を裏切って今度はイカカモネ議長をも手玉に、
   そしてたった今残党軍となった奴らも倒すとは。
   あいつを飼いならすのは相当難しいってもんだ」

あいも「いいや、無理ってものだよ」

三浦「だよな」

あかり「みんな、エンマ様は無事だったよ」

三浦「そうか、よかったな」

あいも「しかしギャクジョウオもデビビランも高ランクの強敵だ。
    なぜだか知らんがなんだか奴らイカカモネ議長がいなくなる前よりも
    性質(タチ)が悪くなってるように思えた。
    もしかしたらイカカモネ議長にとって代わる存在になるんじゃないのかと思う」

三浦「イカカモネ議長よりは弱いだろ絶対、でも性質悪いと感じたのは俺も同じだよ」

あいも「だがまだ奴らはあきらめてはいないぞ」

三浦「そうなると赤鬼が心配になってきたな、
   イカカモネ議長が妖魔界の大悪党だったとはいえ
   今の赤鬼は2度にわたる反逆で孤立状態だ。
   今後誰にも相手されなくなるだろうな・・・」

あいも「俺達も実況ワールドに戻るか」

三浦「出口はあっち方面だな。でも・・・な・・・」

あいも「分かってる、イカカモネ議長の残党に気を付ければいいんだろ?」

三浦「あいもも分かってたんだな」

あいも「よし、奴らに見つからずに出口を目指そう」

あかり「あ、だったらあかりも一緒に行くよ」

三浦「ああ、頼む」

あいも「君たちと一緒なら多少は奴らと遊んでもいいかもしれないな」

結衣「というよりあいつらと戦いたい」

あいも「だが無茶はするなよ」

結衣「分かってる、何も考えずに戦いを挑んで痛い目を見ないようにするよ」

京子「よし、出発するか」

結衣「京子、お前慎重に行けよ」

今日はここまで

そして

結衣「おい、見回り鬼がいるぞ」

ちなつ「あの白いのイカカモネ議長の残党じゃないのですか?」

京子「私たちには気づいてないしこのまま行っても・・・」

結衣「そしたら見つかるパターンになるよ」

あかり「早くしないと見つかっちゃうよ」

三浦「これは長居してはいけないパターンだ」

あいも「じゃあ少し早足で行こうぜ」

京子「」タタタタタ

ちなつ「京子先輩、足音大きいですよ」

京子「あ、やっべ」

結衣「あんまりあせらないでよ」

ピピー!!

京子・結衣「あ゛・・・!」

あかり「どうしよう、見つかっちゃった」

あいも「これは戦うしかないな」

三浦「数はそんなでもないな、10体以上いるとはいえ・・・」

京子「でも行く手のところには見回り鬼いないし逃げられるんじゃね?」

あいも「その方が危険でしょ」

三浦「ビームで何回かダメージ受けるって」

ちなつ「じゃあ逃げられませんね」

結衣「ここで戦い避けたらあとで泣きを見るかもしれないし・・・」

京子「ふっふっふ、実は立ち向かおうとしてたのさ、よし、ごらく部出動!」

結衣「嘘をつくな」

ちなつ「思い切り逃げようとしたくせに・・・」

あかり「みんな!見回り鬼が襲ってきたよ!」

三浦「よし」

あいも「ちょっくら遊んでいくか」

ビッ、ビッ、ビッ

三浦「ぐわー!」

あいも「先制攻撃くらった!」

京子「げ、割とダメージ大きいの!?」

結衣「ゲームが進めばそりゃ敵も強くなるって」

ちなつ「あっ!結衣先輩!京子先輩!危ない!!」

あかり「」ピキイ

ドゴ!

あかり「あぐ・・・!」

あかり「何とか間に合った・・・」

ちなつ「いくらダメージを軽減できたからといっても
    これじゃ危険だよ、あかりちゃん、回復魔法かけるよ」

パアア

あかり「ちなつちゃん、ありがとう」

結衣「やっ!」

白見回り鬼「」シュッ

結衣「む?よっ!」ヒョイ、ズバ!

結衣「よし、まずは一匹倒した」

ビッ、ビッ、ビッ

結衣「しまった!ぐう!!」

結衣「回避ステップの硬直につけこまれたか・・・!」

結衣「くっ・・・!必殺技が使えるようになるまでに持ちこたえないと・・・」

京子「私も行くぞー!ファイア!」ボオ

京子「そしてサンダー!アイスも使うぞ!見よ!我が魔術を!」

京子「そして最後は物理攻撃っと」ドゴッ

京子「よし、1体倒した」

三浦「京子、お前魔法系アタッカーだろ?魔法技中心なら
   後ろで戦った方がいいんじゃないの?」

京子「うわー!体当たりをクリティカルで受けたー!」

三浦「ほら言わんこっちゃない・・・」

あいも「とにかく頭数を減らすのが最優先だな」

あかり「盾の力でみんなを守らなきゃ!」ピキ

三浦「やば!ダメージ受けた」

あいも「げ、こっちもHPが半分になってきた。回復しよ」

あかり「うそ・・・全然引き付けられないよ~」

ドガ!!

あかり「あああ!!しまった!!きゃあ!」

あかり「ガードを解除した瞬間を狙ってたんだね・・・」

あかり「ああやばい!このままじゃ・・・!」

ちなつ「があああ!!!」

あかり「あっ、ちなつちゃん・・・!」

ちなつ「間に合ったようね・・・」

あかり「ちなつちゃん、ありがとう、でもHP大丈夫?」

ちなつ「・・・・・」

あかり「ちなつちゃん?」

ちなつ「」グイ

あかり「え!?きゃあっ!」

あかり「ちょっと!?ちなつちゃん!!?どこにいくつもりなの!?」

ちなつ「先輩たちのところに行くのよ!このままじゃ先輩たちやられちゃうわ!
    京子先輩はともかく結衣先輩!今行きます!!」

ダダダダダ

あかり「ちなつちゃん!!危ないよ!!」

ちなつ「技ゲージはもうたまったんだしこのまま玉砕されるなんて思わないでよね」

あかり「もしかしてあかりも道連れに・・・?」

白見回り鬼一同「」ピピーー!!

あかり「わああ!一斉に向かってきたよ~!!」

ちなつ「今よ!必殺、みんなの体力全回復!!」

パアアアア

京子「お」

結衣「あ、ちなつちゃん、ありがとう」

あかり「HPは全回復したけどちなつちゃんに振り回されて疲れたよぉ・・・」

あいも「お、助かった」

三浦「あの~、僕のHPは全然回復できていないんだけど~・・・」

三浦「げ!標的俺にしやがった!!」

ビビビビビ!

三浦「ぎゃああああ!!!」ドシャア

あいも「おっと、三浦がやられちゃったか・・・」

あいも「次は俺が犠牲になろうかな?もしごらく部の中に
    全体技の使える奴がいれば俺が標的になるように立ち回って
    見回り鬼たちを引き付けてる間に大ダメージを与えられる」

あいも「あいつらに託すか、ま、やられる気しないけど」

あかり「見回り鬼たちあかりたちを狙ってきたと思ったらどこかに行っちゃった・・・」

あかり「あっ!!三浦さん!!」

三浦「ごめん、やられちゃった・・・」

結衣「あいもさん集中攻撃受けてるぞ」

あかり「あ、これなら・・・」

あかり「あいもさん、待ってて!!」ダダダダダ

あいも「あかりはタンクなはず・・・
    でも彼女の必殺技ってなんだったっけな・・・」

あかり「行くよ!!!」

パアアアアア

あいも「あかりも全体技の必殺技を持ってたか、よし、俺の計算が狂わずに済んだ」

京子「全滅させたぞ」

結衣「あかりは土壇場に強いな、でもまだ1体残ってるぞ」

あいも「」フッ

あいも「よし、全滅させた」

結衣「私たちは合計832りっちぃ手にしたな」

結衣「しかし・・・苦しい戦いだったな、
   これで思い知らされたな、レベルが足りなすぎだってことを・・・」

あいも「君たちには助けられたよ、おかげで
    敵に群がらせて全体技を当てさせる作戦が成功したよ」

結衣「あ・・・・」

ちなつ「狙ってたんですね」

あいも「ああ」

あいも「あかり、おかげで必殺技当てやすかっただろ?」

あかり「でもひやっとしたよ、あいもさんまでやられちゃったらどうしようって思ってたし・・・」

あいも「おいおいおい、戦ってるのは俺だけじゃないんだぜ?
    それにやられる気しなかったし誰かに倒させようとしたんだし」

あいも「そして討ち漏らしを俺自身で倒すつもりでいたんだよ」

あいも「ある意味連携勝利だったな」

ちなつ「今のあいもさんの行動には私もひやっとしましたよ」

結衣「私たちだけだったら確実にやられてた・・・」

あいも「次の追手が来そうだ。早く出発しよう。
    今になって三浦がやられたことがすごく痛いが・・・」

三浦「というよりイカカモネ議長の残党にもう見つかりたくない」

今日はここまで

『あ、そうだ、この手があった。これを使って2人を送っていこう』

シュッ

三浦「あ、ふすまだ」

あいも「この手があった。確かどこにでもふすまだったな、これを使って脱出」

三浦「これで僕も再び戦闘に参加できる」

ちなつ「三浦さんもあいもさんも迷わずに入っていきましたね」

京子「じゃあ私たちも戻ろう」

あかり「うん」

結衣「すぐにでも次のミッションが来ると思うけどな」

京子「次のミッションもちゃっちゃと行っちゃおう」

結衣「それができればそんなに苦労はしないよ。
   というよりザコ敵に苦戦するようでは先が知れてるよ」

京子「だからこそみんなで行くんだよ」

結衣「イカカモネ議長を超える敵が出てくる前にこっちも実力を蓄えよう。
   というより赤鬼が彼を超えてるけど・・・」

結衣「基本的に強敵を避けることができないのが当たり前だし
   その時が来る前にレベルをいっぱい上げたいくらいだよ」

京子「そうだけどさ、とにかく拠点に戻ろう」

拠点内

三浦「そうだよ、その通りなんだよ」

あいも「妖怪たちが支配力を強めてるというのはもう知ってます」

西垣「実況ワールドのすべての町を妖怪たちの領地となってるという話は私ももう聞いている」

西垣「しかし妖怪たちのやり方次第では
   その支配に甘んじてもいいかなと思いたくなるな」

西垣「なぜだかは知らないが」

三浦「実は私もジバニャンかフユニャンかししコマが
   領主なら別にいいやと思っています」

あいも「私もです」

あいも「逆に赤鬼やギャクジョウオ、デビビランが領主様だったら
    今すぐにでも反旗を翻したいくらいです」

西垣「ところで今最も権力のある妖怪は誰だ?」

三浦「(小声)あいつだよな?」

あいも「(小声)ああ」

三浦・あいも「土蜘蛛です」

西垣「そうか」

三浦「しかし土蜘蛛って・・・いざというとき頼りにならないんだよな」

あいも「強大というだけでくっついてる妖怪や住民も多いしな・・・」

三浦「2番目は大ガマだが俺はあいつの支配はご勘弁」

あいも「俺もだよ」

西垣「妖怪にも敵と味方というものがあるというのは実況者たちには言わずもがなだが
   ごらく部のみんながどの妖怪を助け、どの妖怪を悪とするかを誤らないかどうかだ」

西垣「・・・ん?お前たちいたのか」

三浦「あ、いつの間に」

あいも「今の話聞いてた?」

ちなつ「クモがなんやらかんやらというところから聞いていました」

結衣「土蜘蛛じゃないの?」

ちなつ「ああそうです」

京子「ボーナスりっちぃは1000か、次はたぶん1100りっちぃかな?」

結衣「京子は絶対話聞いてねえな・・・」

今日はここまでにします

西垣「お前達、妖怪たちが実況ワールドを自分の領土として戦いを繰り広げている。
   だがすべての妖怪を相手にするのは無謀だ」

西垣「そこでどの妖怪を助け、どの妖怪を倒すべきかを選ばなきゃいけない。
   これは正直どうなるかわからない。ただ判断を誤ることのないようにしなきゃいけない」

あかり「じゃああかりはジバニャンの味方をするよ」

三浦「お、君もあいつを選んだのか」

あいも「俺もジバニャン派だ。きっとぐっちも同じだろ」

あいも「あと、今は弱小だがししコマもいいかも知れん。
    フユニャンも仲間を増やして飛躍している」

結衣「赤鬼や土蜘蛛とはいずれ一戦交える時が来るだろうな・・・」

三浦「そうかもな、土蜘蛛は今のところ妖怪勢力の中で最も強大だしな。
   しかし土蜘蛛の味方をしてるのは最も強い奴につけば大丈夫と考えてる奴ばかりだな」

結衣「これは一番強い妖怪についてはいけないというパターンだよ」

京子「やっぱり弱小勢力を助けて強大な力に挑んだ方がかっこいいしジバニャンに味方するのに賛成」

あいも「住民たちも彼に心服してるというしな。ジバニャンの人心掌握術に
    俺達は実況ワールドのすべてを賭けてみる」

あいも「領地の大きさで決める奴は時勢が読めてないってもんさ」

あいも「ましてや大ガマを助けようなんて実況者はいないはずだ」

あかり「え?どうして?」

あいも「あいつは非常に自己中心的で野望しか秘めてない妖怪だ。
    そんな勝手な奴に味方する義理はないってものよ」

西垣「妖怪たちとて好きで争ってるわけでもない。
   妖怪同士の争いをなくすためにやむを得ず戦ってるというわけだ」

あかり「じゃあその間は実況ワールドの人たちを巻き込んで苦しめてるってことだよね!?」

あかり「そんな争いは絶対にやめさせなきゃ!」

三浦「やめさせるも何もそれが僕らの使命だろ?」

あいも「妖怪たちの中で私たちと同じ意思を持ってるのはやっぱりジバニャンだな」

ちなつ「みんなで一緒に実況ワールドを守りましょう」

西垣「ジバニャンか、ジバニャンは今ポリュシューカを拠点にしているな」

西垣「ちなみにここから少し先に行ったところにあるクリエイトカントリーは
   フユニャンが治めているぞ、フユニャンはつい最近
   キンギン党の残党を自分の味方とした」

西垣「金色の見回り鬼は強いぞ。フユニャンはそれらのものを仲間にして
   勢いを増している。今後が楽しみだな」

三浦「僕たちはここで失礼します」

あいも「じゃあ俺達はヒルテップスに向かおう」

三浦「今度こそボー坊の持ってるLG(エルゴールド)を手に入れるぞ」

あいも「異世界の子たちが手にすれば単位もGじゃなくなるけどな」

三浦「ありがとうございました」

あいも「では、また会おう」

結衣「君たちとはまた会いそうだよ」

あかり「そういえば三浦さんとあいもさん、ボー坊とか言ってたけど・・・」

結衣「ヒルテップスというのも気になるな」

西垣「ちょうど私のふすまでそのヒルテップスに行けるようにしておいたぞ。
   まずは手に入れたりっちぃでレベルを上げてから
   ヒルテップスに行ってこい」

京子「りょーかいっ」

西垣「ちなみにヒルテップスはボー坊という妖怪が治めている街だ。
   ヒルテップスには珍しい金貨があるようだ。
   その名はL、お前達が手にすればLりっちぃとなる。
   ただしLりっちぃはレベルアップマシーンに捧げることしかできない金貨だ」

西垣「Lりっちぃで武器やアイテムを買ったりすることはできないぞ」

結衣「これは是が非でも手に入れよう」

結衣「急いで準備をしなくては」

京子「わー、結衣めっちゃやる気だ」

ちなつ「結衣先輩の活躍が見たいです~」

2階

あかり「今回もレベルを2つずつ上げられたね」

ちなつ「余ったりっちぃを3人で分けてそしてそれでも余った場合結衣先輩にあげます」

結衣「あかりとちなつちゃんと京子のレベルが17になったな、
   次のミッションが終わったら私もそろそろレベルを上げようかな、
   いい加減24にしたいところだ」

京子「レベルを20にできればもうほとんどの敵を倒せるようになるよ」

結衣「いいや、そうは思わない」

あかり「みんな、4階に戻ろう」
   

4階に行くと・・・

西垣「む?」

シューッ

西垣「誰かがここに来たようだな。今度は誰だ?」

あかり「あっ」

農「え?え?ここどこ!?」

林檎「スウィートラビット家じゃないわねここ・・・」

あかり「農ちゃん、林檎ちゃん」

農「あ、ごらく部のみんな」

農「なんて言うてる暇にゃーなかった!」

農「ヒルテップスがてーへんなことににゃーとるだよ!!」

林檎「急いで戻らないと・・・!」

あかり「え!?どういうこと!?」

林檎「時間がないから手短に説明するわ」

今日はここまで

林檎「ケイゾウさんがボー坊の部下の見回り鬼の一人に殺されてしまったの。
   それを知ったフユニャンが復讐の鬼と化してヒルテップスに攻め入って
   無実の善良な市民を極刑にしているわ」

林檎「ボー坊の領地内にいる人間も妖怪もこのままじゃ皆殺しにされるわ、急いで!」

農「あたしたちもフユニャンを止めようと必死やったんだけど
  突然ふすま出てきゃーから入っとーたら知らないところについてもうたよ」

林檎「スウィートラビット家のみんなも
   ヒルテップスにいる、早くしないと彼女たちも危なくなるわ」

農「フユニャン、人が360度変わっとーたよ。まるで別人やよ」

西垣「話は分かった。中沢、木下といったな。
   こっちもちょうどごらく部をヒルテップスに行かせようとしてたところだ」

農「あ、ありがとうございます!」

林檎「時間がありません!早く出動させてください!」

西垣「お前たち!今の話を聞いただろう?」

西垣「早くふすまに入ってヒルテップスに向かえ!事を急ぐ」

ごらく部一同「はい!」

あかり「フユニャン、どうして・・・
    フユニャンはそんなことする妖怪さんじゃないのに・・・」

農「あかりん、それはあたしも同じやよ」

ちなつ「急いで出動しましょう!」

ヒルテップス

青見回り鬼「殺せー!」

金色見回り鬼「誰一人生かしはしない!」

住民1「ぎゃああああ!!!」

住民2「助けてくれ~~!!あああああ!!!」

あかり「ひ・・・ひどい・・・ひどすぎるよこんなの・・・」

桃見回り鬼「御用だ!」

金色見回り鬼「無駄だ!」

桃見回り鬼「ぐわー!」ボオン

京子「見てられねー・・・」

京子「さっさと敵倒してしまおう」

林檎「ああいう者こそ極刑になるべきだわ」

ちなつ「ええ、行きましょう!」

青見回り鬼「」ピピー!

結衣「来たか!」

結衣「この街に入ってすぐに溜めを行っていてよかった。
   ため攻撃で一気に勝負をつける!!」

ズバア!!

結衣「よし、クリティカルヒット」

京子「次は金色のにサンダー!」

ピシャ

京子「げ、こいつ堅い」

農「」ヒュウ

農「風攻撃効かにゃーの?」

金色見回り鬼「次はこっちの番だ」

ドゴ

農「うぎゃー!」

京子「ぐうう!!」

あかり「あっ、京子ちゃん!農ちゃん!」

ちなつ「ヒールかけます」

京子「助かったよ、ちなつちゃん」

農「あたしの回復はあたしでやるーよ」パアア

農「もろに攻撃くらりゃーあかんわ・・・」

林檎「この街を必ず守る!」

シュッ

金色見回り鬼「」ビッ、ビッ、ビッ

林檎「くっ!」キン、キン

金色見回り鬼「」ドゴ!

林檎「あが・・・!」

林檎「盾でも防ぎきれない・・・!」

あかり「林檎ちゃん、大丈夫!?あかりも手を貸すよ!」

あかり「それ」ピキイ

金色見回り鬼「今度はそっちか?」

シュッ、ドゴ

あかり「うあっ!」

京子「わー、こいつ体当たりのスピードはえ~・・・」

林檎「しまった!また攻撃を食らった・・・!」

結衣「これは厄介だな、ガードの効果を下げる能力でもあるんじゃないのか?」

京子「そんなのもあるの!?」

結衣「ガード効果を下げるのもあればガードを無効にする敵もいるよ」

ちなつ「そしたらあかりちゃんが危ないじゃないですか」

金色見回り鬼「」ビッ、ビッ、ビッ

林檎「くうっ!だがまだよ!!必殺っ!」

金色見回り鬼「なに!?」

ズバババ!

金色見回り鬼「だが俺はまだ倒れんぞ」

林檎「!!」

あかり「林檎ちゃんを倒れさせはしない!!」

バガ!

金色見回り鬼「無駄だ」

あかり「あっ・・・!」

金色見回り鬼「」ドッ

あかり「きゃあ!」

金色見回り鬼「まずはお前を・・・ぐ・・・!」

金色見回り鬼「」ボン

ちなつ「やっと倒した・・・」

あかり「ちなつちゃん」

結衣「これで102りっちぃか・・・」

農「あたしは青見回り鬼から44あぐり手に入れたーよ」

結衣「今回は今までの中で一番難しいミッションだな、
   だって見回り鬼一人を相手に6人がかりでも大苦戦したし・・・」

林檎「私なんてもう少しで倒れるところだったわ」

あかり「あかりもだよ・・・」

結衣「それにさっきのような見回り鬼があと何十体もいるし
   少しでも気を抜いたらあっという間に全滅だよ」

農「じゃあまずあたしとチーナでヒールかけまくりゃーよ」

ちなつ「次に備えましょう」

今日はここまで

あかり「あ!!」

ちなつ「あかりちゃん、どうしたの?」

あかり「フユニャンいた!」

京子「あ、本当だ!」

結衣「う、見失った・・・」

農「はよ追いかけるよ」

林檎「暴走を早く止めなきゃ」

「ぐわーーー!!!」

京子「なんだ!?誰かがすっ飛んできたぞ?」

ドシャア!!

あかり「ぐっちさん!!三浦さん!!あいもさん!!」

ぐっち「が・・・っはぁ・・・!」

三浦「ふ・・・フユ・・・ニャン・・・」

あいも「あいつ・・・すっかり・・・変わってる・・・な・・・」

あかり「みんな!!大丈夫!!?」

農「けがはなーか!?」

ぐっち「あ、あかりちゃん、農ちゃん、林檎ちゃん。
    ごらく部もここに来たんやな」

農「ケイゾウさんがボー坊の部下に殺されとーて
  フユニャンが復讐の鬼となーてもうて
  あたしたちはそのフユニャンを止めに来たーやよ」

ぐっち「あ、僕と一緒やん」

三浦「僕はLGを求めてヒルテップスに来たんだけど・・・」

あいも「そしたらとんでもない光景を見てしまったよ」

ぐっち「フユニャン自身にある憎しみは想像を絶したで・・・
    ヒルテップスを壊滅させたいほどの勢いや・・・」

ボー坊「」シュー

林檎「誰か横切ったわね・・・」

三浦「あ、ボー坊」

ちなつ「え?」

結衣「ボー坊?」

三浦「あのピンク色のウィンナーみたいなのがボー坊だよ」

あいも「あいつなら捕まらないだろ」

ぐっち「ボー坊はぼーっとしてるんやけど
    実は妖怪きっての俊足妖怪なんや」

ぐっち「俊足ゆうたらばくそくを思い出すんやが
    ボー坊はその俊足と瞬発力で100人の実況者を相手に
    傷一つ負わずに逃げ切ったことがあるんや」

三浦「ばくそくといったらスニーカーの顔をした半裸の妖怪だね、
   彼は今オトゲイムー街でししコマと激闘中だぜ」

あいも「ししコマも異常なスピードで飛躍してるな。
    さとりちゃんによつめ、しょうブシ、まさむね、むらまさを仲間にして
    その勢いは飛ぶ鳥を落とす勢いだ」

三浦「なかでも一番強いのがオロチだな」

結衣「オロチ!?」

結衣「八岐大蛇をししコマが!?」

あいも「しかしその勢いをばくそくが止めようとしてる。
    勝負はどうなるのかがわからないな」

三浦「しかしししコマの奴、ホノボーノが妖魔界で拾った
   大王の証ともいわれる伝説の秘宝を大ガマに差し出したというし・・・
   兵力を増やすことに成功したとはいえ大丈夫か?」

あいも「不安になってきたな」

あかり「みんな!!のんきに世間話をしてる暇はないよ!!」

ぐっち「あ、そうやった!!」

三浦「あ、でも気を付けて」

あいも「フユニャンは金色の見回り鬼とともにものすごい妖怪を仲間にしたぜ。
    Cランクの妖怪なんだがものすごく強いんだ」

あいも「その妖怪の名はベンケイっていうんだ」

京子「あ、弁慶知ってる」

ちなつ「義経を支えた豪傑ともいわれたあのベンケイですか!?」

結衣「確かに名前だけ見ても強敵オーラがすごいな・・・」

あいも「そいつに気を付けろ」

結衣「ん?」

ぐっち「結衣ちゃん、どうしたん?」

結衣「ぬりかべが見えた」

ちなつ「ぬ、ぬりかべ・・・」ギュ

結衣「ちなつちゃん・・・」

結衣「でもぬりかべにしてはなんか城壁のような感じのぬりかべだった」

ぐっち「あれムリカベやん」

三浦「逃げ回ってる感じがしてるな」

あいも「ヒルテップスから抜け出そうとしてるな」

あかり「じゃあ助けに行く?」

ちなつ「きゃあ!向こうに幽霊がいっぱい・・・!」

結衣「修羅の巷状態のこの街じゃ人間も妖怪も悲鳴の嵐だな」

ぐっち「ちなつちゃん、幽霊何匹くらいおったん?」

ちなつ「3匹も見ました~!」ガタガタ

ぐっち「もうどっか行ってもうたな、でも1匹見えたで。
    あれはセバスチャンやな」

三浦「それより早くフユニャンを追いかけよう!」

農「今ので時間を大幅に使ってもうたよ」


その頃

ムリカベ「この街にいるのム~リ~!」

一方別の場所では

セバスチャン「早くここから逃げるのです!見回り鬼たちに見つかってはなりません!!」

ガッテンマイヤー「合点承知、ここにいたら私たちも巻き込まれてしまいます」

ウィスパー「わわわ、フユニャンもひどいことするのでうぃすねぇ!」

セバスチャン「分かっているとはお思いですが今は乱世なのですぞ。
        弱肉強食の世の中、選択に誤りがあっては生きていけませんぞ!」

ウィスパー「妖怪だからもう死んでいるのでうぃすけど・・・」

ガッテンマイヤー「別の妖怪の姿が見えますよ」

ウィスパー「あ、あれはジバニャンじゃないでうぃすか?」

セバスチャン「メラメライオンもブリー隊長も義を掲げることで有名です。
        これなら安心です。彼らは私たちの味方ですから」

セバスチャン「では、急いでヒルテップスから逃れ、別の町へ移りましょう」

ウィスパー「うぃす!」

ガッテンマイヤー「なるべく遠くに逃げましょう」

今日はここまで

そしてあかりたちは

あかり「あ、誰か襲われてる!」

結衣「あの人クリエイトカントリーで会ったよ」

ちなつ「モンスターもいるのですか?」

京子「インプが10体くらいいるぞ」

農「助けに行きゃーあかん!」

林檎「あのインプもこの街を襲っているのなら極刑ね」


そして

なのふらわー「よし、1体倒した」

なのふらわー「おっと」ヒョイ

なのふらわー「間一髪・・・やっべ、バランス崩した!」

なのふらわー「わー!アイス来た!」

なのふらわー「あっぶね・・・」

なのふらわー「うわあああ!!!」ドテッ

なのふらわー「やべえ!コケた!これじゃ確実に的じゃねえか!」

なのふらわー「攻撃されるー!!」

あかり「インプさん群がっているね、よし、必殺!!」

パアアアア!!

なのふらわー「ん?何が起きた?」

結衣「たあ!とお!」

結衣「」ヒョイ

結衣「よし、2体倒した」

なのふらわー「あれは結衣さんじゃないか?」

京子「ファイア!サンダー!アイス!」

京子「げ、アイスは効いてねえ・・・」

京子「だが技ゲージがいっぱいだ!必殺、ミラクるん・ドンキ!」ドゴ!

京子「何とか2体倒せた・・・」

なのふらわー「ごらく部みんないる、あ、ぐっち、三浦、あいももいる」

なのふらわー「えっと、あの二人は農さんとゆかたんではなく林檎さんだったっけ・・・?」

なのふらわー「っと、体勢を立て直さないと」

あかり「たあ!」

ちなつ「あかりちゃん、援護するよ」ドッ!

あかり「倒せたね、ちなつちゃん、ありがとう」

農「あ!危にゃーよ!」

あかり・ちなつ「え!?」

あかり「わ、別のインプが近くに・・・!」

ちなつ「やばい!不意を突かれた!」

あかり・ちなつ「きゃああ!!」

ピキイッ

あかり「あれ?痛くない・・・」

ちなつ「何があったのでしょうか?」

バシイイイ!

京子「全滅っ」

結衣「最後は私と京子と農と林檎で1体ずつ倒したな」

林檎「間に合ったようね」

結衣「林檎には助けられたよ」

京子「そういえば林檎ってタンクもできるんだったね」

結衣「シールド能力あると助かるな」

林檎「お役になれたらどうってこともないわ」

農「432あぐりゲットや」

京子「こっちは556りっちぃゲット」

結衣「お、ラッキー、5000りっちぃ追加でゲット」

林檎「私の方も5000あぐりもらったわ」

なのふらわー「みんな、ありがとう、おかげでマイクエストクリアできました」

結衣「ということはあのインプはあなたが持ってるキューブから出てきたものかな?」

なのふらわー「はい、みんなのおかげで僕も5000Gもらえました。
        みんながいなかったらノーダメージミッションクリアできませんでした」


ぐっち「みんなラッキーやな」

あいも「とはいえ俺達はもう戦闘不能になったからこの戦いには参加できないんだよな・・・」

三浦「俺なんて2回連続だよ・・・」


あかり「こんなにりっちぃ手にしたのはおいしいね」

ちなつ「しかも今回は制限時間がないから全滅しない限りはなくならないね」

あかり「このりっちぃを無駄にしないようにしよう」

京子「でもこのりっちぃは武器を買うのに使いたいよ」

ぐっち「あっ」

ぐっち「夜々ちゃん、いろりちゃん」

いろり「これはぐっち殿」

ぐっち「あれ?小紫ちゃんは?」

夜々「・・・!危ない!!」

ガーゴイル「ガアアア!!」

三浦「うお!モンスター!」

あいも「い、いつのまに・・・!」

結衣「ガーゴイルが後ろにいたのか!?」

ガーゴイル「グガアア!!」

なのふらわー「ぐわあああ!!」ドシャア!

なのふらわー「・・・せっかく手にした・・・Gが・・・」

三浦「なのふらわー!」

いろり「下がってください!!私が引き受けます!!」

ビュウウウ

三浦「うお、すごい寒波だ」

京子「さっみ~!」ガタガタ

結衣「一瞬だけ猛吹雪が来たな・・・」

いろり「・・・・!」

夜々「(タッ)いろり姉さま、どうしたのですか?」

いろり「夜々、こっちに来ては・・・!」

京子「げ!ガーゴイルが氷をぶち破りやがった!」

結衣「凍らせられたのは一瞬だけだったな・・・」

ガーゴイル「グオオオガアアア!!」

ドガア!

夜々「え!?きゃああああああ!!」ドサア!

ぐっち「夜々ちゃん!!・・・夜々ちゃんもやられてもうたか・・・」

いろり「少し気が緩んだだけでもこのような結果を招きます。
    そうでなければ夜々は倒れません」

農「これは下手に動ーちゃあかんわな」

林檎「この敵、金色の見回り鬼と同じ強さを持ってる・・・」

シュッ

小紫「すきあり!!」ドガアア!

いろり「小紫、あ、もしかして・・・」

いろり「己の限界まで姿を隠していたの?」

小紫「そうだよ、ヒルテップスの脅威が過ぎ去ったとはいえ油断大敵だし」

小紫「そしたら一難去ってまた一難・・・」

いろり「それは後にして」

小紫「そうだね、今こそチャンス!!」

小紫「って、夜々姉さまは?」

いろり「一瞬の不意を突かれて戦闘不能になって・・・」

小紫「油断大敵なのに・・・」

小紫「・・・なんて言ってる場合じゃない!
   無駄話をしてちゃ夜々姉さまの二の舞になっちゃう!」

いろり「では・・・」

小紫「あ・・・」

林檎「倒したわ」

結衣「先を越されたか・・・」

ぐっち「ほぼいろりちゃん、小紫ちゃんのおかげやけどな」

夜々「くぅ・・・うう・・・」

ぐっち「あ、夜々ちゃん、大丈夫?」

今日はここまで

夜々「な、なんとか大丈夫です・・・」

いろり「だからこっちに来ないでと言ったのに・・・」

小紫「またモンスターが出てこないか心配だよ」

ぐっち「あ、あれジバニャンやん」

三浦「メラメライオン、ブリー隊長、砂夫も一緒だね」

あいも「みんな、後ろ」

なのふらわー「ん?」

ぐっち「ボー坊やん」

ボー坊「ボー・・・」

三浦「神出鬼没だな・・・」

あかり「あっ、それより早くフユニャンを止めないと!」

ジバニャン「その必要はないニャン」

メラメライオン「ああそうだぜ」

あかり「え!?」

農「どうしてや?」

いろり「あ、言うのを忘れていましたが、
    ヒルテップスを襲ってた妖怪はなぜだかは分からないのですが
    突然引き上げていきました」

京子「なんですと~!?なんという奇跡・・・」

結衣「しかしこの世界、都合のいい展開が多くないか?」

結衣「まあ序盤からあんなのが出てくるし
   そうでもしなきゃ詰んで詰んで詰むクソゲーだが・・・」

結衣「私はこういうのは好かないな・・・」

あかり「でもヒルテップスが救われて・・・
    あ、全然よくない、犠牲者多かったし・・・」

あかり「こうなるんだったら・・・もっと・・・早く・・・」うっうっ・・・

農「その気持ち、あたしも同じこと思うとるで。あかりん」

林檎「悲惨の極みだわ・・・」

ジバニャン「フユニャンもめちゃくちゃひどいことをしてくれたニャン!」

ブリー隊長「憎しみは人を変えてしまうとはいうがさっきのフユニャンはまさにそれだったな」

林檎「ケイゾウさんがボー坊の部下に殺されたのが事の発端ね」

メラメライオン「フユニャンがヒルテップスに攻め入った理由はもう聞いてるぜ」

メラメライオン「だがこれ以上この街の犠牲者を出したくねえから
          フユニャンに直接会ってこの戦いをやめさせるように説得したんだ」

ブリー隊長「最初は復讐の鬼がそれに応じるはずもないから
       やめておけと言ったんだがメラメライオンは頑固でな」

砂夫「だよね~」

砂夫「でもこれ以上犠牲者を出したくないのは僕も同じだったんだよね」

メラメライオン「ところがところが予想に反してフユニャンは
          オレの話に応じた。そして引き上げていった」

メラメライオン「しかしどうもあっさりすぎるもんだからどうも解せなかったんだよな・・・」

小紫「あ、私、実はさっきフユニャンを見たんだ。仲間の話に驚いた様子だったよ」

小紫「その話を盗み聞きして分かったんだけど・・・」

小紫「フユニャンの領するクリエイトカントリーが
   赤鬼に攻められちゃったの、それで大急ぎで引き上げていったんだ」

メラメライオン「赤鬼か・・・今は赤鬼じゃなくて「裏切り鬼」だな、
          オレは奴のことをそう呼びてえ!」

ブリー隊長「まむし行司を裏切り、そしてイカカモネ議長をも裏切ったしな」

あかり「でも赤鬼さんを裏切らせたのはのらりくらりとフゥミンでしょ?」

あかり「2人ともイカカモネ議長に従うのが嫌になって赤鬼さんを・・・」

メラメライオン「そののらりくらりもイカカモネ議長の残党に討ち取られたぜ、こうもあっさりとな」

メラメライオン「そしてフゥミンって妖怪は奴隷女から裏切り鬼の女房へとなったんだぜ」

ブリー隊長「全くその通りだ。やはり鬼は鬼だな」

農「この世界でも鬼は疫病神のように扱きゃーわれとるやら」

ちなつ「鬼は外・・・ですか・・・」

あかり「でもあかりは赤鬼さんを・・・」

ココア「あ、みんなもヒルテップスに来てたんだ」

なのふらわー「Petit Rabbit'sのみんな」

ぐっち「マヤちゃんとメグちゃんも来てるんやな」

三浦「妖怪連れてるぞ」

あいも「しどろもどろとネガティブーンだな」

しどろもどろ「あ、ボー坊さん、えっと・・・えっと・・・何を書いてるのですか?」

ネガティブーン「見せてくれませんか?なんて言っても嫌だよな・・・
          どうせ図星でめっちゃ怒られるんだ・・・」

ボー坊「あ・・・もう・・・ダメ・・・」シュウウ

しどろもどろ「ボー坊さん・・・!」

ネガティブーン「これからどうすればいいんだ~!
          どうせオレたちはこのまま強いやつの食い物にされるだけだ~!」

京子「ちょっと!?ボー坊がいきなり魂になっちゃったけど!?」

結衣「何があったのかの意味すら分からない突然死だな・・・」

ちなつ「何気に恐怖を感じます・・・」ガタガタ・・・

ココア「わわわ!妖怪さんの死を目の前で見ちゃったよぉ!」

チノ「ココアさん、落ち着いてください」

三浦「あれだけ何度も何度も疾風のような速さで
   走ったんだから体力の消耗も激しかったんだな・・・」

あいも「妖怪にも限界はある」

ぐっち「というより僕たち実況者もボー坊に悪いことしたと思わへんか?」

あいも「ああ・・・」

三浦「LG目当てにここに来た自分にものすごい罪悪感が・・・」

ぐっち「ところでリゼちゃんはどうしてみんなから距離を取ってるん?」

リゼ「・・・・・」

結衣「ぁ・・・・」ササ

ぐっち「あと結衣ちゃんも」

リゼ「えっと・・・えっと・・・その・・・」

結衣「怖い・・・それで勇者を気取ってるなんて・・・ばかばかしく思えてきたな・・・」

ぐっち「何?その言い方?あ、もしかしてあんた達が憑りついてるん?」

しどろもどろ「あ・・・その・・・まさか・・・」

ネガティブーン「ほら真っ先にオレが疑われた」

ぐっち「冗談や」

ネガティブーン「どうせオレのせいだよ・・・そうだよ、やっぱりオレは嫌われてるのか・・・」

ぐっち「そんなことあらへんって」

結衣・リゼ(言えない・・・実はその通りだってこと・・・)

結衣(巨大な蚊を目の当たりにして近づけない・・・)

リゼ(近づいたら撃ってやるか・・・い、いや、弱みを見せてどうする・・・)

なのふらわー「あの、ネガティブーンだったよね?
        君のせいというより相手の好き嫌いの問題だよ」

ぐっち「だったら仕方があらへんやん」

ココア・京子(あ、あの子も虫が苦手なんだ・・・)

ココア・京子(リゼちゃん(結衣)と同じく・・・)

マヤ「あのピンクのが書いてたのはいったい何だったんだ?」

メグ「私に聞かれてもわからないよ」

しどろもどろ「えっと・・・遺言書です・・・」

一同「えええええ~~~!!!?」

ネガティブーン「読んでみる」

『ボクはもうダメ・・・ボクがいなくなったらこのヒルテップスを
 君たちに託すよりも妖怪の中で唯一助けに来てくれたジバニャン達に託すよ。それでいいよね?
 わざわざ来た妖怪にこんなこと言うのもどうかと思うけど
 ジバニャンは実況ワールドで一番評判のいい妖怪だから
 きっとヒルテップスのみんなを安心させることができると思う、
 だから君たちはジバニャン達を支えてやって・・・』

ジバニャン「ニャニー!?」

リゼ「なんとむちゃくちゃな・・・」

ココア「私、この街をジバニャンが守ってくれるのなら安心だと思うよ。
    だってジバニャンもメラメライオンもブリー隊長も
    どの妖怪さんよりも実況ワールドのみんなを思いやってくれてるもん」

あかり「あかりもおんなじ気持ちだよ」

結衣「しかしジバニャンすごいな・・・」

ぐっち「ジバニャンの名はこの街にも知られているで」

林檎「ここにいる人の中で女子はみんなドリフェスチケットを持っているわね」

小紫「え?」

ココア「私たちもドリームフェスティバルに出るよ」

いろり「そうですか、では、負けませんよ」

京子「おう」

今日はここまで

ぐっち「ドリームフェスティバルが開催されるのはまだまだ先の話やで」

夜々「じゃあしばらく夜々達は元の世界に戻れないのですか!?
   ああどうしましょう!夜々がいない間に雷真は別の女と・・・
   雷真!夜々のことを忘れないでください!!ないがしろにしないでください!!」

いろり・小紫「してないから」

農「・・・元の世界のこと言われて思い出したーよ」

林檎「耕作どうしてるのかしら?」

農「こーたんにこのタクトを見てやりゃーよ」

林檎「なら私は剣と盾を耕作に見せたいわ、それで浮気をしたらこの剣と盾で極刑に・・・」

農「あーたにこーたんの手出しはさせへんよ」

林檎「なんですって?」

農「なに!?やるの!?受けて立つやら!」

ぐっち「わー!ストップストップ!」

三浦「二人とも同じ人を好きになってるんだね」

あいも「そりゃ譲れないよな・・・」

ぐっち「みんなの好きな人はもちろん僕たちよりもいい男なんやろ?」

農「もちろんやら」

林檎「耕作は人間性はともかく誰よりも自慢できる人よ」

夜々「待ってください!!『誰よりも』は聞き捨てなりません!!」

夜々「夜々の雷真を差し置いて『誰よりも自慢できる』ですか!!?」

ぐっち「わーあかん、口滑らせてもうた・・・」

リゼ「止めに入るか」

ブリー隊長「いいや、それはオレの役目だ」

農「やあああ!!」

夜々「いきます!!・・・ってあれ?金剛力が発動しませんっ!」

小紫「夜々姉さまはこのミッション内でHPというものがなくなってしまったから
   戦闘に参加することができなくなってるんだよ」

夜々「・・・しまった!!!」

林檎「今よ!!」

農「チャーンス!」

ブリー隊長「」タッ

ブリー隊長「ポー!」ドッ

農・林檎「あああっ!!」

ブリー隊長「おまえら!!元の世界に戻るために戦う者同士で争ってる暇があるのか!!」

ぐっち(そういえばニャル子ちゃんも似たような感じやったな・・・)

ぐっち(真尋という名前やったっけ?ニャル子ちゃんが思いを寄せている人は)

ぐっち「夜々ちゃん、ニャル子ちゃんと似た者同士やな」

あいも「彼女がもしここにいたら誰がいい男かでのケンカに参加してただろうな」

夜々「すみません、つい熱くなってしまいました・・・」

ブリー隊長「分かればよし」

夜々「・・・あ、でも・・・」

夜々「雷真が夜々のいない間に別の女に手出ししてるかもしれません・・・そしたら・・・」オロオロ

林檎「耕作が私のいないところで別の人と浮気をしてるかもしれないわ、
   だってあの人けっこう軽い人だし・・・」

小紫「はいストップストップ」

いろり「そう言ってる割には小紫も随分楽しそうね」

しどろもどろ「ジバニャンさん、ど・・・どうか・・・よろしくお願いします」

ネガティブーン「一応頼むよ、オレなんかが仲間になっても何の役にも立たないけど・・・」

あいも「名前の通りネガティブだな・・・」

結衣「・・・・・」

ジバニャン「オレっち、歓迎してるニャン」

砂夫「共にヒルテップスを守ろうね」

京子「ジバニャンラッキーで領地増えたな。
   こことポリュシューカで2つになったな」

ジバニャン「いいや、1つだニャン」

京子「え?」

少ししか書けなかったけど今日はここまで

ジバニャン「オレっちはもともと領地を持ってないニャン。

       ポリュシューカを拠点にしてても
       治めているのは土蜘蛛ニャン」

メラメライオン「オレ達は事件があればどこにいようが駆けつけるぜ!」

ブリー隊長「これが俺達の生きる道だあ!」

砂夫「だよね、その心に動かされてジバニャン達についていったんだよね僕」

砂夫「みんなすごいなあ、住民たちの心を短期間でつかむなんて・・・」

ジバニャン「ここにはワーキン街のすぐ北東にあるトヴァルという街にいる

       魔ガサスから見回り鬼たちを借りてフユニャンからヒルテップスを守るために
       ここに来たんだニャン。そのあとボー坊の遺言で領地を手に入れたんだニャン。
       嬉しいんだけどなんだか不安になってきたニャン・・・」

砂夫「魔ガサスの下にいた見回り鬼たちも僕たちと一緒にいたいらしくて
   魔ガサスのところに帰ってこずにまだここにいるんだよね。
   その見回り鬼たちはあの辺りで待機してるよ」

京子「そうだったんだ・・・」

農「ジバニャンすごいやら」

ブリー隊長「よーし!まずはこの街の巡回だ!!」

メラメライオン「町中の人々を安心させるのは基本中の基本だぜ!」

ブリー隊長「だが今回の住民は厄介だ」

ジバニャン「ニャ?どうしてニャン?」

ブリー隊長「おいおいおい、分からないというのは勘弁だぜ」

ブリー隊長「いいか、よく聞け!」

ブリー隊長「この街の住民は先ほどの襲撃を受け、

       精神的に不安定になっている!今回は集団で行動するぞ!
       見回り鬼だけで行かせるわけにもいかない!
       住民たちがフユニャンと同じくこの街の人々を苦しめに来たと見てるからだ!」

ジバニャン「オレっちが来たからには今後このような惨劇を起こさせニャいニャン!!」

ココア「じゃあ私たちも手伝うよ」

マヤ「一緒に悪者退治だ!」

千夜「ふふっ、あなた達なら私がいなくてもやれるわ」

チノ「そういえば千夜さんHPなくなっていたのですね・・・」

リゼ「千夜やられてなかったらココアとシャロがやられてたぞ」

シャロ「千夜~、ごめんなさ~い」

千夜「いいのよ、シャロちゃんとココアちゃんを倒れさせたくなかったもの」

ココア「よーし、千夜ちゃんの分まで頑張るよ」

シャロ「うう・・・私だけで回復間に合うのかなぁ・・・」

マヤ「メグだってヒーラーだぞ」

シャロ「そうだったわ、じゃあ頼みます・・・」

メグ「妖怪たちっていろいろと面白いんだね」

ぐっち「僕たちも行きます」

三浦「戦闘不能になってしまったからただ見るだけになるけどね・・・」

ぐっち「あ、あの子たち紹介させてや、
    僕たちはみんなと会ってるからいいとしても
    あの子たちの中には初対面の人もおるし名前覚えてもらおう」

しかしその途中で・・・

ぐっち「あれ?夜々ちゃん、いろりちゃん、小紫ちゃんは?」

なのふらわー「オトゲイムー街に行ったよ。俺もこのあとキューブエール区に戻るつもりさ、
        そういえばあの3人オトゲイムー街ではアイドル的存在なんだよな。
        13区のうちの7区で注目を浴びてるしな」

なのふらわー「あ、そういえばコンピュラ区の名前が近日変わるよ。
        ドリームフェスティバルが開催される頃には
        コンピュラ区はシノヴァース区に改名されるよ」

ぐっち「そうなんや・・・」

あいも「初めて知った・・・」

なのふらわー「じゃあ僕はオトゲイムー街に戻るよ」

ぐっち「あれ?あかりちゃんは?」

ちなつ「え!?」

京子「うお、いなくなってる」

結衣「どこに行ったんだ?」

リゼ「いつの間にいなくなってたのか?
   まさか何者かに・・・いいや、それはない、
   悲鳴はなかったしそれは考えられない・・・」

砂夫「探しに行きますか?」

ブリー隊長「いいや、手掛かりがない、危険すぎる。

       それに今回はヒルテップスの住民を優先しろ。
       あかりの事はあいつらに任せろ、オレは京子達を信じてる」

シュッ

『お前達、いったん戻れ、赤座を探すのは私に任せろ』

結衣「いったん戻ろう」

京子「分かった」

ちなつ「あかりちゃんどこに行ったんだろう・・・」

『赤座は勝手にどこかに行ったと考えられる。きっと気になる事があったのだろう』

結衣「その途中でモンスターに襲われてたりしてなきゃいいが・・・」

シュウッ

農「あかりんがいなくなーたこと。あたしも気づかんかーたわ」

林檎「私たちはどうするの?」

農「ヒルテップスの巡回に同行するよ」

その頃あかりは

あかり「えっと・・・クリエイトカントリーはこの道なのかな?
    フユニャンに聞きたいことがあって何も考えずに飛び出しちゃったけど・・・」

あかり「あれ?たくさんの人魂がある・・・」

あかり「どうしたのかな?行ってみよう」

あかり「あ、フユニャンいる、どうしてケイゾウの仇を討つのに
    ヒルテップスのみんなも巻き込んだのかを聞かなきゃ、
    できれば仇討ちもやめてほしかった。だってこんなことしても幸せにはなれないよ」



フユニャン「ううう・・・くうう・・・!うあああっ・・・!!」

フユニャン「・・・お前達!・・・すまない・・・!オレは・・・!」

フユニャン「オレは何をしてたのだああ!!!」

フユニャン「憎しみで・・・我を失い・・・ヒルテップスに・・・全軍を向け・・・」

フユニャン「クリエイトカントリーを・・・空にしてしまい・・・」

フユニャン「赤鬼に・・・クリエイトカントリーを取られそうになったのは・・・」

フユニャン「・・・オレの・・・責任だ・・・うっ、ううっ・・・」ポロポロ

フユニャン「お前達に無謀な戦いを挑ませて・・・」

フユニャン「赤鬼の犠牲にさせてしまったことは・・・ああ・・・」ポロポロ

フユニャン「全部オレが・・・悪かった!」ポロポロ

フユニャン「なんとかクリエイトカントリーを守ったでは済まされない・・・」ポロポロ

フユニャン「・・・もし・・・オレが負けてたら・・・オレは・・・」

フユニャン「帰る場所すら・・・なくしていた・・・」ポロポロ

フユニャン「そうでなくても・・・ヒルテップスと・・・
      クリエイトカントリーの・・・2つの街で多くの人が・・・うっ、うあ・・・」ポロポロ

フユニャン「オレを恨んでいるだろう・・・
      何と言って詫びればいいのかが分からない・・・」ポロポロ

フユニャン「ケイゾウ・・・お前はきっと・・・ああ・・・」ポロポロ

フユニャン「オレを許さないだろうな・・・ううう・・・くううあっ!」ポロポロ

フユニャン「だが・・・許してくれ・・・ケイゾウ、見回り鬼のみんな・・・」ポロポロ

キュウビ「いつまでここにいるつもりだい?」

フユニャン「キュウビ・・・すまなかった・・・」ポロポロ

キュウビ「だから言ったじゃないか、私的感情で戦を起こせばかえってこの世界を混乱させ、
     世間の反感を大きく買うと、怒りや憎しみにとらわれちゃいけないよ」

フユニャン「・・・お前の言ったとおりだった・・・!」

キュウビ「それにボクがいなかったらクリエイトカントリーはどうなってたのやら・・・」

キュウビ「ん?そこに誰かいるのかい?」

あかり「あなたは確かキュウビさん・・・」

キュウビ「どうしてボクの名を?まあボクはかなり有名な妖怪だからね」

フユニャン「あ・・・あかり・・・なぜここに?」

キュウビ「フユニャン、キミはこの子を知っているのかい?」

フユニャン「ああ、この子はあかり、異世界からこの世界に来た者だ」

キュウビ「異世界にもボクの名は知られているんだね、フッ」

あかり「あかりのお友達がキュウビの名を知っていたから・・・」

あかり「それにあかりはあかり達の拠点に入り込んだあなたを見たし」

キュウビ「なんと、イカカモネ議長から逃れようとしてたあの時隠れてたあの建物は
     キミたちの住処だったのかい?それは知らなかったよ」

キュウビ「しかしなんであの時の奴らはボクの話も聞かずに逃げもしないで・・・」

キュウビ「案の定イカカモネ議長の手下にその人たちは皆殺しにされてしまったよ。
     まったく、人の話はきちんと聞くもんだよ」

キュウビ「生きるか死ぬかというときに彼らは何を考えていたんだ・・・!」

キュウビ「さて、フユニャン、狂気にとりつかれて関係のない住民たちを虐殺してしまった事を
     いつまでも気にしている時間はないよ、キミはそうして大きな過ちを犯したんだよね?」

フユニャン「・・・その通りだ・・・いつかその汚名を返上したい・・・!」

あかり「あ~、聞きたいこと言われちゃった・・・」

キュウビ「そんなキミに名誉挽回のチャンスが来たよ」

フユニャン「なに?」
     

今日はここまで

キュウビ「妖魔界でイカカモネ議長の残党たちがエンマ大王を狙っているよ。
     エンマ大王を守る者こそこの世界の戦いを終わらせるのに必要な者だよ」

フユニャン「あ・・・・・」

フユニャン「そうだった。エンマ様を外敵から守るのもオレの使命だった」

フユニャン「ギャクジョウオとデビビランがエンマ様を飾り物にし、
      妖魔界を牛耳ろうとしてる話を聞いたことがある、
      いつまでも嘆いているわけにもいかないな、キュウビ、お前には感謝する」

キュウビ「さあ戻ろう、妖魔界へ、ギャクジョウオやデビビランをのさばらせるわけにもいかないよ。
     ま、雑軍に等しい彼らなんてキミ達の相手じゃないだろうけど」

キュウビ(フユニャン、ボクはキミに決めたんだ。
     でもボクの真の主はエンマ様さ、フユニャンならエンマ様を守れるよ。
     あとはキミの済むままにすればいいよ)

キュウビ(ま、ボクが土蜘蛛を裏切ったとはいえ彼はこの世界を統べるのにふさわしくないよ、
     でもボクはフユニャンを裏切らないよ)

あかり「あっ!フユニャン!!キュウビさん!!危ない!!」

ドラゴン「グルアアアアア!!!」

フユニャン「なに!?いつの間に・・・!!」

キュウビ「不注意だった・・・!」

あかり「攻撃が来るよ!!」

ドラゴン「グオオオアアア・・・」ドシャア!

あかり「え?」

フユニャン「お、ベンケイじゃないか、ん?」

キュウビ「得体のしれない妖怪がいるね」


ベンケイ「おい貴様、その獲物はワシの獲物だぞ!なぜ貴様が倒す!?」

あせっか鬼「そんなのボクの勝手じゃないか~!実況ワールドにはびこんでいる
       善良な人たちを苦しめるモンスターを倒して何が悪いんだ~い!!」

ベンケイ「問答無用!!覚悟!!」

あせっか鬼「受けて立つよ!!」

ズバズバ!!ギン!!ガキンガキン!!

バシイイイ!!バアアアン!!

ベンケイ「くっ、なかなかやるな・・・!」

あせっか鬼「キミもこれほど強いとは思わなかったよ」

ベンケイ「だがこれで決めてやる!!」

あせっか鬼「それはこっちのセリフだーい!」

バアアアアアアン!!!

ビシイイイイイイ!!!


フユニャン「あの妖怪なかなかやるな、ベンケイと互角に戦ってるだと・・・?」

あかり「すごい激闘だね」

フユニャン「だがこの戦いでベンケイを負傷させるわけにもいかない、
       戦いをやめさせよう!ベンケイはここで倒れてはいけない」

あかり「うん、やめさせよう」

フユニャン「ベンケイ!!そこまでにしろ!!」

ベンケイ「フユニャン!?いたのか!?」

あせっか鬼「あ、フユニャンだ」

フユニャン「お前、名は何という?」

あせっか鬼「ボクはあせっか鬼だよ」

フユニャン「オレ達の仲間の中で右に出る者のいないベンケイと互角に渡り合うその強さ、
      オレのところでいかしてみないか?オレにはお前が必要なんだ」

フユニャン「今から妖魔界に行ってイカカモネ議長の残党を倒しに行く」

あせっか鬼「あ、だったらボクにも行かせて、
       イカカモネ議長には第2の住処を焼かれたという恨みがあるから」

フユニャン「第2の!?」

あせっか鬼「最初の住処はキンギン党に焼かれて・・・」

あかり「あせっか鬼かわいそうだよ・・・
    2回も家を焼かれちゃうなんて・・・」

あせっか鬼「もう住むところもないしキミについていくよ。フユニャン」

フユニャン「ありがとう!」

ベンケイ「これからは共に行こう!」

キュウビ「フッ、また心強い仲間ができたね」

フユニャン「ああ」

フユニャン「イカカモネ議長の残党なんかにエンマ様を渡すものか!」

あせっか鬼「なんだって!?今そんなことが妖魔界で起きてるの!?」

あせっか鬼「エンマ様が奪われる前にイカカモネ議長の残党を倒すぞ!!」

ベンケイ「今度は拙僧が一番手柄を上げてやる!」

あせっか鬼「や~だ~!一番手柄はボクだ~い!!」

キュウビ「フフフ、2人とも、期待しているよ」

フユニャン「時間がない!早く行くぞ!!」

ドロン

あかり「みんな行っちゃった・・・」

シュッ

『赤座、やっと見つけたぞ、お前一体どこまで行ってたんだ!?早く戻れ』

あかり「あ、妖魔界のこと知らせないと・・・!」

『みんな心配してたぞ』

あかり「ごめん・・・あ、ふすまに入らなきゃ」

今日はここまで

拠点内

あかり「みんな!大変だよ!!」

西垣「戻ったか」

結衣「心配したよ」

ちなつ「って、大変ってどういうこと?」

京子「あんなところにいたのか・・・不気味だな・・・」

ちなつ「人魂がたくさんあって怖いですあの場所・・・」

結衣「あかりはよくこんなところに行けるな・・・
   京子もちなつちゃんもビビってるし」

結衣「とにかくボーナスりっちぃ1000りっちぃがパーになんなくてよかった。
   前のミッションよりも報酬が少ないのが気に入らなかったが・・・」

京子「別にビビッてなんかいないし」

ちなつ「思いっきり怖がっていました。私もですが・・・」

あかり「も~!とにかく大変なんだってば!」

西垣「ん?どうした?」

あかり「キュウビさんから聞いたんだ」

ちなつ「キュウビ!?」

結衣「私たちがあのモニターであかりの姿をとらえる前にキュウビに会ったのか?」

京子「キュウビって、フユニャンの部下となったあの妖怪だよな?」

あかり「妖魔界のエンマ様がイカカモネ議長の残党に狙われてるんだ!
    あかり、フユニャンにヒルテップス侵攻の理由を聞こうとしたところ、
    キュウビさんからその話を聞いたの」

ちなつ「ええっ!?」

結衣「敵地の真ん中に行ったのか!?」

京子「それでよく無事に帰ってこられたな・・・」

結衣「それにしてもあの大量の人魂は何だ?」

あかり「あれはフユニャンが赤鬼さんと戦った時に犠牲になった見回り鬼たちだよ」

京子「わー、さすが赤鬼は強いな~」

京子「でもいずれは私たちに倒される時が来る」

結衣「いいや、今のままじゃ無理だ」

西垣「ある意味お前達は赤鬼に助けられたな。
   今や妖魔界で悪名高き鬼となってるあの赤鬼に」

西垣「だってそうじゃないか、復讐の鬼と化したフユニャンを止めたのは
   クリエイトカントリーを背後から攻めた赤鬼だ。
   ちなみに赤鬼の足音は私たちのところにまで響いてたぞ」

りせ「・・・・・」

西垣「『ここからクリエイトカントリー近いから・・・』
   もっと近くにいたら轟音を聞くことになってたな」

西垣「その赤鬼はフユニャンを敗北寸前にまで追い込んだものの
   敗れ、ヒルテップスにいるジバニャンを頼った。
   その前にワーキン街、ポリュシューカ、テツクラヴィレッジを治めてる
   土蜘蛛を頼ろうとしたが問答無用で追い返されたようだ」

京子「何回も裏切りを繰り返してるしな」

結衣「イカカモネ議長を倒してくれたことには感謝したけどそれも束の間だった・・・」

西垣「思ったことだがフユニャンって割と自分を見失いやすいんだな」

あかり「うん、あかりもそう思う、ヒルテップスのこと、とっても後悔していたよ」

あかり「さっきフユニャンを止めるためにヒルテップスに出動したけど
    今度はそのフユニャンと協力しそうだよ。エンマ様を守るために」

あかり「フユニャンもまた新たな仲間を増やしたよ」

結衣「これは敵になったときかなり脅威になるな、何度も言うが」

結衣「これはゲームがまだ終わっていない以上
   イカカモネ議長がいなくなってもまだ平和は戻らないというのは分かっていたよ」

結衣「残党たちもイカカモネ議長に負けず劣らずの悪虐ぶりだし・・・」

西垣「赤座の言ったことが事実なら由々しき問題だな。
   よし、手にしたりっちぃでレベルを上げろ、
   あと、松本、お前も2階に行け、私も行く」

あかり「先生、ボケっとしてる暇はありません」

西垣「分かってる」

西垣「さあ2階に行くか」

今日はここまで

2階

西垣「お前達の持ってるりっちぃなら4人全員武器の強化ができそうだな」

結衣「では、お願いします」

西垣「合計4600りっちぃだ」

結衣「はい」

西垣「では、いくぞ」

ドガーン!

あかり「げほ・・・げほ・・・」

ちなつ「やっぱりこうなるのですね・・・」

京子「でも成功したみたいだよ」

結衣「能力を少しでも上げておかなければ」

西垣「今ある素材じゃ第4段階には出来ないな。強化はしばらく待て」

京子「あ、ハイポーションある?」

りせ「・・・・・」

西垣「300りっちぃかかるぞ」

京子「あいよ」

りせ「・・・・・」

京子「あとはレベルアップだな」

そして

結衣「全員のレベルを1つずつ上げれたな、私はやっと24になった」

あかり「あかり達は18になったよ」

ちなつ「余ったりっちぃは私とあかりちゃんと京子先輩で使いました」

京子「しかもみんな新たな技を覚えたよ」

西垣「赤座は範囲内の味方を2秒だけ無敵にするシールド能力を、
   吉川は範囲内の味方を回復させるリカバー能力を、
   歳納は味方の能力を一時的に上げたり敵の能力を一時的に下げる能力を手にしたな」

結衣「あとはその能力を使いこなせるかどうかだな」

あかり「急ごう、4階へ行かなきゃ」

西垣「ああ」

京子「腕が鳴るぜ」

ちなつ「みんなを守ります」

4階

西垣「よし」

シュッ

西垣「さあ出動だ」

あかり「早くエンマ様のところに行かないと」

結衣「エンマ大王が奴らの手に渡ったら大変なことになるな」

ちなつ「そんなことはさせません!」

京子「さあ出発!」

シューッ

西垣「頼んだぞ」

りせ「・・・・・」

西垣「イカカモネ議長の残党に立ち向かうのは彼女たちだけじゃないさ」

妖魔界

赤紫見回り鬼1「俺が先だ~!」

赤紫見回り鬼2「こっちが先だ!」

赤紫見回り鬼3「金目の物はまだまだいくらでもあるぞ」


結衣「何だ?財宝が辺り一面に散乱してるぞ」

ちなつ「見回り鬼たちがその宝を取り合っています」

京子「よし、一気にたたくか」

あかり「この宝石はきっと誰かから奪ったものに違いない・・・」

結衣「これならいくら敵が多くてもなんとかなりそうだな」


赤紫見回り鬼1「この金があれば一生遊んで・・・」

赤紫見回り鬼2「わっ、敵襲だ」

赤紫見回り鬼3「御用だ!御用だ!」

京子「華麗に参上!」

結衣「よし、行くぞ」

京子「お、アイテムいっぱい落ちてる」

結衣「7つ落ちてるな」

あかり「これ使ってみるよ」

結衣「あかりが今飲んだのはディフェンスアップウォーターだな」

ちなつ「アイテム回収終了です」

京子「よっしゃー、アイテムにも困らなくなったぞ」

ちなつ「京子先輩、敵が来ますよ!」

赤紫見回り鬼「」ビッ、ビッ

京子「ぐあー!」

京子「あ、そうだ、早速覚えたての技を使おう」パアア

ちなつ「京子先輩、結局自分の能力しか上げてないじゃないですか」

結衣「まずは軽く3体ほど倒すか」

結衣「」ズバ!!バシイイ!!

結衣「これはいけそうだ」

ちなつ「それ!」

京子「ファイヤー!」ボオ

京子「げ、まだ倒れない」

あかり「」ドゴ

京子「おー、あかりさんきゅ~」

結衣「」バシ!

赤紫見回り鬼「」ビッ

結衣「反撃を受けたか、だがHPにはまだまだ余裕がある」

あかり「あ、シールド使おう」

シュイイイイ

京子「特攻だ!」

ちなつ「無敵効果のある間に技をためます」

結衣「まずみんなと合流しよう」

結衣「うお、阻まれた、邪魔をするな!!」ズバ!

結衣「おっと、ここからも攻撃が、よっ」ヒョイ

結衣「回避ステップをいつでもうまく使うことができればな・・・」

ちなつ「リカバー!」

パアアアア

結衣「ちなつちゃん、ありがとう」

京子「じゃあ私もため技で・・・」

京子「わー、そんな暇はなかったー!」

シュウウ・・・

京子「結局1体だけしか能力下げられなかったよ・・・」

今日はここまで

ドン

京子「わーダメージ受けた。でもあんまり痛くないな」

ドゴ!

京子「わー!もう1体私を狙ってたのかよ!?」

京子「わわわ!まだ来る・・・」

ドッ!

あかり「危ない!がっ!」

京子「お~あかり、助かった」

あかり「ディフェンスアップウォーターのおかげであまりダメージ受けなかったよ」

あかり「京子ちゃん、あかりが見回り鬼たちの攻撃を受け止めるよ」

あかり「いくよ」ピキイ

結衣「よし、あかりに気を取られてる間に・・・」

結衣「」ズバ!!バシイイ!!

結衣「よし、一気に3体倒せた」

ちなつ「え~い!!」

ちなつ「あと2体」

結衣「ちなつちゃん、ちなつちゃんヒーラーでしょ?」

結衣「」タタタ

結衣「ふん!」ズバ!

赤紫見回り鬼「」ビッ、ビッ

ちなつ「でももうすぐで倒せるはず・・・」

結衣「それ!」

ちなつ「結衣先輩、私も行きます!」

ちなつ「あ、全滅させましたね」

結衣「りっちぃはどれくらい手にしたの?」

京子「合わせて574りっちぃだよ」

あかり「エンマ様どこかな?」

結衣「ちなつちゃんにはヒヤヒヤさせられたよ」

ちなつ「大丈夫ですよ、ほら」パアア

結衣「回復前提で特攻してたんだね」

ちなつ「えへ、私はいつも計算しながら行動してるんです」

京子「私と同じだね」

ちなつ「京子先輩は全然計画性がないじゃないですか!」

あかり「みんな、早くエンマ様を追いかけよう、
    どこにいるのかはわからないけどイカカモネ議長の残党に
    先を越されないようにしよう」

あかり「あ、その前に散らばった宝を届けに・・・」

あかり「あ、あの人・・・」


ぬらりひょん「ふん、浅ましくて貪欲な奴らだ。
        だがこれでエンマ様が逃げる時間を大いに稼げたな」

ぬらりひょん「数多の財宝が奴らのいい餌となったな」

ぬらりひょん「ん?」

あかり「ぬらりひょんさん、これあなた達のでしょ?」

ぬらりひょん「だがあの貪欲な輩にやるつもりだ。
        あれはわざとばらまいたのだ。イカカモネ議長の残党なんか
        金には目の色を変えるような奴ばかりだからな」

あかり「あ、エンマ様はどこにいるかわかりますか?」

ぬらりひょん「そんなこと聞いてどうする?」

ぬらりひょん「・・・む?」

ぬらりひょん「お前の持ってるその宝を向こうに放り投げる。
        エンマ様は向こうの方角に逃げていった。
        私も合流しに行く。デビビランの見回り鬼も来たようだ」

ぬらりひょん「これだけでは少ししか足止めできない頼んだぞ」ドロン

あかり「あっ・・・!」

結衣「赤茶色の見回り鬼たちがこの宝を巡って争ってるな」

京子「エンマ大王が心配になってきたし・・・」

京子「っと、あかり、エンマ大王ってどっちに向かったって言ってたっけ?」

あかり「こっちだよ」

結衣「よし、エンマ大王を追いかけよう。
   さすがに連戦はきつい、奴らが私たちに気づくまで
   戦うのはやめにしよう」

京子「さっさと行こう」

あかり「うん」

ちなつ「エンマ様が無事だといいのですが・・・」

しばらくして

ちなつ「あ、あそこって・・・」

結衣「廃墟と化した場所だな」

京子「ここから先は一度行ったことがあるから分かるぞ」

あかり「エンマ様があの中にいるのかな?」

京子「行ってみよう」

「待ってもらおうか!」

あかり「え!?誰!?」

ドロン

京子「わ、誰か出てきた」

ちなつ「いかにも怖そうな妖怪です・・・」

結衣「魚が浮いてる?」

ギャクジョウオ「そこにエンマ大王がいるんだろ?ここを通しやがれ!」

結衣「まさかこいつが・・・」

京子「あれがギャクジョウオか?」

ちなつ「イカカモネ議長の残党の・・・」

ギャクジョウオ「人の話を聞きやがれーっ!」

あかり「嫌だ!通さないよ!」

ギャクジョウオ「何だと!?」

あかり「あなたはエンマ様をどうするつもりでいるの?」

ギャクジョウオ「オマエが知る事じゃねーだろ!?通せと言ってるだろ!」

ちなつ「通しませんよ」

京子「エンマ大王のところにはいかせないぞ!」

結衣「戦いか、デビビランも来る、長引かせられないな・・・」

ギャクジョウオ「んだよもう!!デビビランの野郎には
         エンマ大王を渡せねえのに邪魔ばっかしやがって!!」

ギャクジョウオ「まずオマエらからつぶしてやるぞ!!」

今日はここまで

ギャクジョウオ「くらいやがれ!!」ズバ!!

あかり「あ、結衣ちゃん!危ない!」

結衣「おっと」ヒョイ

京子「あっぶね、危うく私も巻き込まれるところだった」

ちなつ「集団行動はやめましょう」

ギャクジョウオ「くっそー!なんでよけるんだよ!!そらそらそらあ!!」

あかり「結衣ちゃん、援護するよ」シュイイン

結衣「あかりナイス」

ちなつ「この妖怪、非常に性質が悪いです・・・」

結衣「エンマ大王には近づかせない!!」ズバア!

ギャクジョウオ「ぐおー!」

結衣「よし、全発クリティカルだ」

結衣「・・・っ」タタタ

あかり「結衣ちゃん、どうしたの?」

結衣「そろそろ敵のターンだよ、いったん離れ・・・」

ギャクジョウオ「オレをこれ以上怒らせんじゃねえぞ!!」

ギャクジョウオ「オマエら一斉に焼き払ってやらあ!!」

ギャクジョウオ「れんごくの術ァァ!!!」ボオオオ

ごらく部一同「!!!」

京子「あっちゃちゃちゃあああ!!」

結衣「ぐっ!全体技か・・・!」

あかり・ちなつ「きゃああっ!!」

ちなつ「私たちはともかく先輩たちが攻撃をまともにくらってしまったよ」

ちなつ「でもまだ必殺技使えないしあかりちゃんにヒールをかけるよ」

あかり「ちなつちゃん、ありがとう、じゃああかりが次の攻撃を受け止めるよ」

ギャクジョウオ「だーっ!なんで倒れてくれねえんだよ!!
         いい加減にしやがれよ!!そうらああ!!」

あかり「ガードするよ」ピキイ

ボワアッ!

あかり「ううっ・・・!」

ちなつ「きゃあああああ!!」

京子・結衣「わあああ!!」

あかり「あっ!みんな!!」

あかり「うそでしょ?ダメージあまり軽減できなかったんだけど・・・」

ギャクジョウオ「よそ見すんじゃねえ!!」ズバア!

あかり「あっ!きゃああっ!」

結衣「やばい・・・HPがあとわずかだ・・・」

京子「ハイポーションを使うよ」

結衣「このままじゃあかりが危ないよ、全体技に気をつけてあかりを助けよう」

京子「じゃあ私はこいつをくらわせるよ」

京子「ファイア!」

ボオ

ギャクジョウオ「何だ?蚊でも止まったか?」

京子「げ、効いてねえ!」

結衣「京子、相手の使う属性と同じ属性の技は大抵効かないよ」

ギャクジョウオ「れんごくの術ってのはこう使うんだよ!!」

ボワアア!!

京子「ぐわーーー!!」

京子「あっぶね・・・危うく死ぬとこだった・・・」

結衣「私は間一髪だったぞ、ステップのタイミングをもし間違えてたら私も死んでた・・・」

ギャクジョウオ「オマエら本当にしぶってえなあ!
         ギッタギッタにしても腹の虫がおさまんねえな!」

ギャクジョウオ「エンマ大王はオレが擁立する、邪魔すんじゃねえよ!!」

ギャクジョウオ「どおおりゃああ!!」

ちなつ「」パアアア

京子「ぐわー!ってHPがまだ残ってる」

結衣「ちなつちゃんナイス」

京子「ちなつちゃんの必殺技で私たち助かったんだな」

京子「さてとギャクジョウオ」

京子「エンマ大王を悪用する妖怪に私たちが負けるわけにもいかないんだよ」

京子「お前のような悪い妖怪を倒して実況ワールドと妖魔界の救世主になる我々が
   ここでやられるわけにもいかねえんだよ」

ギャクジョウオ「んだー!!何だよ!?今のはすげえ腹立つなあ!!」

京子「まずはアイスっと」ピキ

ギャクジョウオ「それで攻撃したつもりか!?」

ギャクジョウオ「攻撃というのはこうやるんだよ!!」

京子「はい待ってました。必殺!ミラクるん・ドンキ!!」

ギャクジョウオ「何だとーっ!?ぐぎゃあ!!」

京子「あんた少しは頭冷やしたら?」

ギャクジョウオ「うるせー!こんな状態で冷やせるか!!」

ボン

結衣「む?新手か?」

赤紫見回り鬼「た、大変です!!」

ギャクジョウオ「何だよオ!?」

結衣「ん?」

京子「?」

あかり「京子ちゃん!結衣ちゃん!見て!!」

ちなつ「あっ・・・!」

あかり「早くギャクジョウオを倒さないと・・・
    こうしている間にも・・・」

京子・結衣「!」

ギャクジョウオ「だあああ!!ふざけんなあああああああ!!」

赤紫見回り鬼「今の見ましたか?」

ギャクジョウオ「デビビランの奴!抜け駆けは許さんぞおお!!
         引き返す!デビビランにエンマ大王を取られるな!」

赤紫見回り鬼「はっ」

あかり「あ、逃げられちゃった・・・」

結衣「くそっ、別の軍隊を離宮内に入れてしまったか・・・!」

京子「やべーことになったぞ」

ちなつ「でも引き返すわけにもいきません」

あかり「そうだよ!早くあそこに入ってエンマ様を守らなきゃ!」

京子・結衣・ちなつ「うん!」

今日はここまで

あかり「あっ」

結愛「君たち久しぶりだね」

ちなつ「てさぐり部のみなさんじゃないですか」

陽菜「ごらく部のみんなもここに来てたのね」

葵「あかりとちなつと結衣と京子だったよね?
  私たちの名前覚えてる?」

京子「結愛に陽菜に葵と心春ちゃんだろ?覚えてるよ」

結衣「うまるちゃんも妖魔界に来てたんだ。
   一大事の真っ最中によくこんなところに来れるね」

うまるちゃん「こんなことになったなんて思っていなかったんだよ。
        しかも他の人巻き込んじゃったし・・・」

ちなつ「え?」

あかり「てさぐり部のみんなはどうしてここに来れたの?」

心春「私がキラキラとした宝石を拾ったら
   突然その宝石がまぶしく光って・・・」

陽菜「その前に慌てた様子で小人が私たちのところに駆けつけて・・・」

うまるちゃん「うまるがどこにでもラピスで
        てさぐり部のみんなを道連れにしちゃったの。
        でもどこにでもラピス見つかってよかった~
        無くした時は本当にどうしようと思ったよ」

うまるちゃん「って、全然よくないよ~!」

うまるちゃん「うまるの㊙アイテムでどこにでも行けるようになる
        どこにでもラピスを拾ってくれたのは君だよね?」

心春「はい、あ、それどこにでもラピスっていうんですね。
   しばらくそのラピス使えないと言ってましたし
   どうすればいいのか分からない状態です~」

葵「じゃあ私たちをこの世界に連れ去った張本人はこはるんだな」

心春「えええ~~!!??」

心春「って、なんで私が犯人みたく言われなきゃいけないのですか!?」

結愛「当然じゃん、そのラピスのせいでここに来ちゃったんだし・・・」

葵「なんであんな得体のしれないもん拾うんだよ?」

陽菜「みんなに謝った方がいいわよ」

心春「こ、こんな力がそのラピスに宿ってたなんて知らなかったんですうっ!」

葵「言い訳はだめだぞ」

心春「ううう・・・ひどいです~・・・」

心春「でも私がそのラピスを拾わなかったら
   うまるさんはラピスを見つけられなかったんですよおっ!」

うまるちゃん「そうじゃなくても見つけられたよ」

葵「うまるちゃんもそう言ってるぞ」

心春「って、嘘言わないでください!」

うまるちゃん「ごめんなさーい」

あかり「あっ!」

あかり「エンマ様を早く助けないと!
    こうしてる間にも悪い妖怪たちは離宮内をくまなく探しているよ!」

うまるちゃん「あーっ!そうだった!!妖魔界に来た直後に
        アブって実況者から『エンマ大王が狙われてる』と言われてたの忘れてた!」

葵「誰~?こんなに長く無駄話させた人は?」

心春「私のせいにしないでください!」

結衣「アブ来てたんだ・・・他の3人は一緒かな?」

京子「いそげー!」

ちなつ「今はエンマ様を助けることに集中しましょう!」

あかり「もう時間がないよ!」

京子「ごらく部出動!」

結愛「てさぐり部出動だ!」

あかり「エンマ様、無事でいて・・・」

廃墟化した離宮内

ピピーーー!!

京子「げ!見つかった!!」

結愛「入ったとたんにこれ!!?」

葵「やばいやばいやばいやばい!」

結衣「交戦するぞ!」

ちなつ「2色の見回り鬼が相手です。気を引き締めなきゃ・・・」

うまるちゃん「赤紫なのがギャクジョウオの見回り鬼で
        薄赤茶色なのがデビビランの見回り鬼だね」

陽菜「では・・・」

陽菜「見回り鬼たち、こっちよ!」ピキイ

あかり「あっ、陽菜ちゃんも防御役なの?
    あかりのとは盾の形違うけど・・・」

陽菜「攻撃はすべて私が受けるわ」

ビッ、ビッ

ドガガガガ!

陽菜「くっ、さすがにHPを半分以上残せはできないわね・・・」

結愛「こはるん、今こそこはるんの出番だよ」

心春「言われなくてもわかってますよ。陽菜先輩、回復させます」

パアア

うまるちゃん「これチャンスじゃない?敵は皆そっちに反応してるし・・・」

うまるちゃん「では、ここからうまるタイムといきますか」

うまるちゃん「とおおおりゃああ!!」バシ!バシ!ズバ!バシイ!

結衣「私も負けてられん!」

結愛「陽菜がうまく敵を引き付けてる間に攻撃開始っと!」

京子「魔法技で援護だ!」

ボオ!ビュウウ!ピシャア!

京子「わ~!標的変えやがった~!」

陽菜「ガードの効果が切れたわね、
   うまく立ち回らないと危険な状態だわ、
   でもきちんと連携を取れればこんな状況でも・・・」

今日はここまで

京子「ん?奴ら通り過ぎていったぞ?」

結衣「あいつら一か所に固まっている。チャーンス!ひっさあつ!!」

ズバズバズババシイイイイイ!!!

結衣「全滅か?」

うまるちゃん「全滅だよ。討ち漏らしもうまるが倒したし」

結愛「あー先越されたか・・・」

陽菜「こっちは217ものしか手に入れられなかったわ・・・」

心春「あっ・・・!」

あかり「あっ!」

あかり「葵ちゃん、大丈夫!?」

葵「大丈夫ですよ・・・くっそー!深入りしすぎた!」

京子「あいつら葵に狙いを絞っていたのか!」

陽菜「葵、いつの間に戦闘不能になってたの?」

心春「葵先輩、一人で突っ切りすぎです」

葵「なんで回復してくれなかったんだよ!?」

心春「これじゃ回復できませんよお」

陽菜「葵、こはるんの言う通りよ」

結愛「こはるんは何も悪くないよ」

葵「そうですか・・・ごめん、こはるん」

心春「分かってくれたんですね」

うまるちゃん「だーっ!うまる、見回り鬼倒したのにUMAを一つも手に入れられなかったよー!」


結愛「でもこはるん、さっきのようなこともこれから起こるだろうから
   いつでも回復できるようにしないとだめだよ」

陽菜「私もいつでもガードできるようにしておくからよろしくね」

心春「結局私も悪いみたいになってるじゃないですか!」

あかり「みんな!早くエンマ様を探そう!」

結衣「まだまだ敵はいっぱいいるよ」

京子「さーて、どんどん倒しますか」

ちなつ「葵さんのようになんないでくださいよ」

あかり「うん、葵ちゃんの分まで戦うよ」

結愛「よし、手探り状態でもエンマ様を見つけるぞ!」

すると

アブ「お、うまるちゃんじゃん、あれ?妖魔界に来た奴ら増えてなくね?」

うまるちゃん「アブも偶然ここに来たんだね」

アブ「当たり前だろ。俺はエンマ大王の護衛に来たんだしな」

アブ「さっき言ってなかったっけ?」

うまるちゃん「そうだったっけ?」

アブ「知らないふりはやめろよ」

うまるちゃん「あ、みかくにんぐッ!のみんな」

あかり「あれ?あの傷どうしたの?」


紅緒「ごめんね・・・私って本当にダメな姉ね」

小紅「姉様、背負いすぎです、いくら私たちをかばうためとはいっても・・・」

紅緒「真白たんもやられなくてよかったわ・・・」

紅緒「小紅も真白たんも一緒にやられなくてよかった・・・
   でも私がダメ姉だったばっかりに・・・」

真白「私たちが頑張りますから大丈夫ですっ!」

小紅「そういえばアブさんどこにいるのかな?」

真白「あそこにいますよ」

紅緒「別の異世界の子たちも一緒ね」

アブ「真白、小紅、紅緒、いたのか」

紅緒「ええ、でも私はヘマをして戦闘不能になってしまったわ・・・」

真白「あれはヘマとはいえません」

小紅「姉様は私たちを守ってくれたんでしょ?」

アブ「はぁ・・・紅緒がやられたのは痛いな・・・」

うまるちゃん「あ、そうだ、イカカモネ議長の残党を見なかった?」

あかり「ギャクジョウオとデビビラン見なかった?」

アブ「あああいつらか」

あかり「ギャクジョウオとはあかり達も戦ったよ」

アブ「なんだって!?Aランクのレア妖怪と戦ったのか!?」

あかり「うん、苦戦したけどなんとか・・・」

あかり「でもそのときデビビランがこの離宮内に入ったという情報が入って
    戦いを後にしたよ、おかげで逃げられちゃった・・・」

アブ「デビビランはギャクジョウオより強いぞ、なんせSランクの妖怪だしな」

アブ「それよりぬらりひょんがあっちに入っていったのを見たぞ」

あかり「え?あ、ありがとう!」

ちなつ「行ってみましょう」

結愛「突入!」

心春「足をすくわれないかどうかが心配です・・・」

アブ「俺も行く、お前らだけに危険な目に合わせたくないしな」

紅緒「私がいないと2人は心配で心配で・・・」

小紅「心配しすぎですよ」

真白「私達だけでもやってやります!」

すると

ごらく部・てさぐり部・みかくにんぐッ!・アブ・うまるちゃん「あっ!!」

今日はここまで

アブ「エンマ大王!ぬらりひょん!」

ぬらりひょん「む!?何者!?」

ぬらりひょん「・・・なんだ、お前達か」

エンマ大王「また会ったな、もしかしてオレを助けに来たのか?」

ぬらりひょん「そのようです」

あかり「エンマさん、ぬらりひょんさん、大丈夫ですか!?」

エンマ大王「ああ大丈夫だ」

ぬらりひょん「しかしここには抜け道がありません。
        もしここで見つかりでもしたら逃げ道がなくここでおしまいです」

エンマ大王「オレはそうは思わないな」

ぬらりひょん「エンマ大王様!!」

エンマ大王「この世界には希望の星がいくつもある。
       その星たちが消えない限りは絶体絶命とも思わねえな」

ぬらりひょん「そ、それは・・・」

エンマ大王「今そこにいる人たちもその希望の星の一つだろ?
       異世界の少女たちや実況ワールドの実況者、
       彼らが妖魔界をも揺るがすと考えられるな」

ぬらりひょん「あっ・・・」

エンマ大王「オレは何があってもその希望の星を信じるぜ」

エンマ大王「たとえオレが悪の飾り物になったとしてもな」

ぬらりひょん「エンマ大王様。ここでそんな不吉なことを申さないでください!!」

ザッ!

ギャクジョウオ「見つけたぞオラア!」

デビビラン「ここに隠れてたのか」

アブ「なに!?もう来たのか!!?」

ぬらりひょん「イカカモネ議長の残党共め、居場所を突き止めたか・・・!」

結愛「いざ、迎え撃たん!」

あかり「みんな!行こう!」

京子「エンマ大王には触れさせないぞ!」

真白「悪者なんかには負けません!」

葵「私はもう戦いには参加できないけど先輩達ならやれますよ」

心春「葵先輩、私を忘れないでください」

紅緒「できれば私が行きたかったけど・・・
   小紅、真白たん、託したわよ」

ギャクジョウオ「テメエら邪魔すんなあ!!!」

小紅「お前達、エンマ大王をどうするつもりなんだ!?」

ギャクジョウオ「うるせえ!オマエが知ったことじゃねえってんだろ!!」

デビビラン「オレの背後につけるつもりさ、
       そうすりゃ官軍でそうじゃない奴が賊軍さ」

小紅「!」

ギャクジョウオ「オメエにはエンマ様を渡さねえぞ!」

デビビラン「それはオレも同じだ。だがまず先にすることがあるだろ?」

ギャクジョウオ「だーっ!!分かってんのに!この~!!」

あかり「ねえ、今の聞いた!?」

ちなつ「ええ、聞きましたよ」

真白「小紅、行くです!あんな人たち、許さないです!」

小紅「それは私もだよ」

結愛「エンマ様には近づけさせないよ!」

陽菜「ええ」

心春「エンマ様を奪われないようにします!」

うまるちゃん「突撃!!」

アブ「お、おい!!待て!!群がるな!!奴らには強力な全体技が・・・」

ギャクジョウオ「くそー!!オマエらもう我慢できねえ~っ!!」

アブ「ギャクジョウオが本気で怒ってるぞ、まさか・・・」

ギャクジョウオ「怒りの一撃くらいやがれーっ!!そして灰になりやがれ!!」

ギャクジョウオ「逆上地獄!!!!!」

アブ「げ!いきなり必殺技か・・・!俺は攻撃範囲外にいるから当たらないとしても・・・」

ボアアアアアアア!!!

陽菜「くっ・・・!」シュイイイン!

うまるちゃん「」シュイイイン!

うまるちゃん「・・・げ!シールド使うタイミングがかぶっちゃった~!
        これじゃ結局無駄打ちだよ~~!」

真白「きゃあああああ!!」ドシャア!

結愛「ぐわー!クリティカルくらったー!やられたー!」ドシャアア!

小紅「真白!結愛さん!」

結衣「どうやら結愛と真白ちゃんは陽菜とうまるちゃんの使ったシールドの
   範囲外にいたみたいだな・・・」

アブ「お前ら!攻撃はまだ終わっていないぞ!」

小紅「え!?」

デビビラン「何防がれてんだ?」

ギャクジョウオ「うるせえな!!2人倒しただろうがよ!!」

デビビラン「オレが必殺技の使い方を教えてやるぜ!」

あかり「あ、何か来る・・・!」

あかり「」ピキイ!

陽菜「離れて!!」

京子「おうよ」

うまるちゃん「わー、これ逃げられるのかな?」

デビビラン「遅いぜ!デビラカダブラ!」

結衣「」ステップ

結衣・小紅「わああ!!!」

結衣「しまった!タイミングが早すぎた!しかもクリティカルでくらった!!」

うまるちゃん「ふう、間一髪・・・」

あかり「ぐううっ!」

陽菜・心春「きゃあああ!!」

京子「ぐわー!でも何とか生き残った」

結衣「てさぐり部は皆クリティカルくらったか・・・」

ちなつ「きゃあ!・・・でもまだ・・・うっ・・・苦しい・・・」

京子「あれ?なんだか・・・」

あかり「体がふらつく・・・」

結衣「ぐっ!毒能力か・・・!」

陽菜「そ・・・その・・・よう・・・」

陽菜・心春「」ドサッ

結衣「ぐっ・・・!毒能力でHPが・・・!」ドサ

葵「わー!私たち全滅じゃん!」

ちなつ「あ!結衣先輩!!」

あかり「ちなつちゃん!よそ見しないで!」

ギャクジョウオ「くっそー!デビビランに負けてたまるかよ!!」

ギャクジョウオ「れんごくの術!!」

デビビラン「オレの方が上だぞ、れんごくの術をくらえ!!」

ボワアアア!!

京子・小紅「ぐわー!」ドシャア!

ちなつ「きゃああああ!!!」ドシャアッ!

うまるちゃん「ぐああーっ!」

うまるちゃん「え?もう3人しかいないの?」

紅緒「やっぱり私がいないと・・・私はやっぱりダメ姉だったわね・・・」

ぬらりひょん「エンマ大王様!あなたのおっしゃってた希望の星たちが・・・」

エンマ大王「まだ・・・希望の星は彼らだけじゃねえ、
       この情報はもうよその場所にも伝わってる、
       また他の希望の星たちがここに来ることを願うしかねえな」

ぬらりひょん「エンマ大王様、こんな時に神頼みとは・・・!なんということだ!」

あかり「まずポーションを使うよ、でも、アイテムなくなっちゃった・・・」

拠点内

西垣「また絶望的な状態になったな・・・」

りせ「・・・・・」

西垣「知っての通りこれじゃどこにでもふすまを出すこともできない。
   ごらく部は戦えるのが赤座のみだ。
   ふすまを出せる場所が近くにない。
   もし出せたとしてもギャクジョウオやデビビランをかいくぐっていくことになる」

りせ「・・・・・」

西垣「赤座・・・お前なら耐えられる・・・今ふすまを出せたとしても
   お前はふすまに入らないだろうな・・・」

妖魔界

アブ「あかり!大丈夫か!?これやる、アンチドーテだ。
   デビビラン対策しておいてよかった」

あかり「わあ、毒が消えてく、ありがとう、アブさん」

うまるちゃん「あ、そうだ、うまるのHP回復しよう」パアア

アブ「残ってるのは俺達だけか・・・」

あかり「でも負けるわけにはいかない!」

あかり「でも絶望的な状況だよお・・・」

アブ「れんごくの術がある以上特攻は危険だな」

うまるちゃん「あっ、敵の攻撃が来るよ!」

ギャクジョウオ「どうりゃあ!」

デビビラン「連続突きだ!」

あかり「」シュイイイン!

アブ「お、シールド能力か、助かった」

うまるちゃん「でも一時しのぎだよ、これじゃあ・・・」

ギャクジョウオ「くっそー!いい加減倒れやがれーっ!」

デビビラン「ここまで粘るとはなかなかだな、だがそろそろ終わりにしてやろう」

あかり「それでも・・・エンマ様には・・・!」

うまるちゃん「奇跡よおこれーっ!」

ぬらりひょん「・・・!あれは・・・」

エンマ大王「・・・ふっ」

今日はここまで

あかり「あっ、あの妖怪さん・・・」

ちなつ「なんか汗だらだらで気持ち悪い・・・」

真白「近くに来ないでほしいです・・・」

アブ「あの妖怪はあせっか鬼じゃねえか」

あかり「あかりもこの前あせっか鬼を見たよ」

アブ「お前もあの妖怪知ってるのか」

あかり「うん、フユニャンの仲間のベンケイという妖怪と互角に戦っていたよ」

あかり「そしてそのあとフユニャンの仲間になった妖怪だよ」

アブ「だが相手はかなり格上の妖怪だ。
   あせっか鬼の方はCだが割と堅てえんだ」

あせっか鬼「ギャクジョウオ!デビビラン!エンマ様には手出しさせないよ~!」

ギャクジョウオ「だ~っ!!いっつもいっつも邪魔ばっか入りやがる!!」

デビビラン「面白い、イカカモネ様の威光は今でも健在というのを見せてやろうか」

あせっか鬼「キミ達なんかボク一人で十分だ~い!!あとは誰も来るな~!」

あかり「えっ?」

うまるちゃん「それはいくらなんでも・・・」

デビビラン「けっ、なめてるのか?」

ギャクジョウオ「なめやがって!!だああああ!!」

あせっか鬼「ギトギトウォール!」ピキイ!

デビビラン「うお、槍がギトギトだ」

ギャクジョウオ「こうなったらその汗ごと焼き払ってやる!れんごくの術!」

アブ「そういえばあせっか鬼も炎使いだ。炎系の技には強いぞ」

うまるちゃん「そうなの?」

あかり「あせっか鬼が2人を相手に奮戦してるけどもしものことがあったら助けに行こう」

アブ「当たり前だろ」

うまるちゃん「なんだか暑くない?」タラタラ

あかり「え?あ、うまるちゃん、汗がすごいよ」

アブ「あせっか鬼の仕業かもな、あいつ汗だくにさせる妖怪だから・・・」

うまるちゃん「やっぱり少し離れていようよ~」

うまるちゃん「あ、少しだけ汗がおさまった」

あかり「あっ・・・」

アブ「お?」

ギャクジョウオ・デビビラン「ぐふう!!」ボオン

あかり「え?もう倒したの?」

アブ「あいつすげえな、格上相手に圧勝か・・・」

アブ(ま、ゴーケツ族は基本堅てえしな、動きが遅く攻撃が当たりにくいという欠点があるが・・・)

ドロン

あかり「あっ、フユニャン」

あせっか鬼「フユニャン、エンマ様を狙う妖怪たちを倒したよ」

フユニャン「よくやった」

エンマ大王「おおフユニャン、よく来てくれた」

ぬらりひょん「あせっか鬼はお前が派遣した妖怪なのか?」

フユニャン「その通りです」

ドロン

キュウビ「フユニャン、エンマ様に捧げる貢物は用意したのかい?」

フユニャン「キュウビ」

アブ「あ、そういえば相手は相当えらい奴だしな、
   この世界じゃ敬意を示すのにも貢物は大事だな」

あかり「でもあかりはもうちょっと気持ちのこもったものが欲しいよ」

フユニャン「あ、まだだった・・・」

キュウビ「いいよ、すでにボクが用意しているからね」

キュウビ「今頃かたのり小僧と泥田坊がその品をここに持ってきてる頃だよ。
     そろそろ来るはずなんだけど・・・」

フユニャン「キュウビは何を贈った?もしオレがエンマ大王の立場だったら
       贈るものなどなくてもいいんだが」

キュウビ「そうだね、フユニャンは物につられるような妖怪じゃなかったね、
     あ、貢物なら今のエンマ様の立場を考えると
     金目の物よりも大切なものを贈った方がいいはずさ」

キュウビ「今回の貢物は『生きる糧』というものだよ」

フユニャン「?」

ドロン

アブ「あれはかたのり小僧と泥田坊だな」

あかり「あかりも面識あるよ」

泥田坊「用意したぞ」

かたのり小僧「これを贈ればいいんだろ?」

キュウビ「それを僕とフユニャンで贈るよ」

泥田坊「分かった」

ぬらりひょん「何を我々に贈るのだ?」

キュウビ「今のあなた達にとって宝石や白金よりも価値のあるものです。
     欲しくて欲しくてしょうがないものでございます」

エンマ大王「ほう?面白いことを言うもんだな」

フユニャン「これが我々の気持ちです」

キュウビ「すし天ぷら御膳です、どうかお受け取りください」

エンマ大王「キュウビ、お前の言ってることの意味がはっきりと分かったぞ」

エンマ大王「そういえばオレ、イカカモネ議長の残党から逃げ回ってた時から
       何も食ってねえんだった・・・」

ぬらりひょん「助かる。食事の余裕もなかった我々にとって
        食物というのは感謝の極みだ」

そして

エンマ大王「本当に感謝してるぞ」

フユニャン「我々がエンマ様をお守りします」

ぬらりひょん「頼もしいな」

エンマ大王「よろしく頼むぞ」

フユニャン・キュウビ「はっ」

あかり「エンマ様、何も食べてなかったんだね・・・」

アブ「そのようだったな」

うまるちゃん「あ、どこにでもラピス使えるようになってる、さっさと戻ろう」

アブ「ん?フユニャン達もうここから去ったのか、妖怪たちは神出鬼没だしな、
   いないと思ったら現れて現れたと思ったらすぐ消える」

あかり「エンマ様が救われてよかったよ、あ、でもあせっか鬼にお礼を言うのできなかった~」

今日はここまで

うまるちゃん「それじゃどこにでもラピスでゴー!」

ピカアアア

あかり「え?きゃああ!」


オトゲイムー街エクラール区

あかり「えっと・・・ここどこ?」

ちなつ「実況ワールドに戻れたのでしょうか?」

心春「あ、ここ、オトゲイムー街ですね、やっと戻れました」

うまるちゃん「あれ?またみんなを巻き込んじゃった!?」

アブ「俺達はいいとしてごらく部だけが問題だな、彼女たちまだここに行ってないみたいだし・・・」

真白「そうなのですか?」

真白「ここって何区でしたっけ?」

アブ「エクラール区だよ」

京子「お、ここがオトゲイムー街か」

結愛「でも私たちはこのエクラール区ではあまり歓迎されてないんだよな・・・」

葵「マイママイ区の人たちには歓迎されてたのに!」

紅緒「あなた達はそうなのね、私たちはキューブエール区でしか歓迎されてないのよ」

うまるちゃん「へえ~みんな大変なんだね、うまるはこの街の5つの地区で名を知られているんだけど」

真白「それ嫌味ですか!?」

陽菜「今のは言われて耳にも心地が悪いわ、うまるちゃん」

うまるちゃん「い、いや~、今のはなんというんだろう・・・」

うまるちゃん「ドリームフェスティバルに向けての練習や下積みの辛さを分かっていなかったよ」

うまるちゃん「でもうまるにもうらやましい人がいるよ。その人ほとんどの地区でアイドル的存在になっているもの」

シュッ

うまるちゃん「お~、ふすまが出てきた」

心春「私たちはこの前このふすまに入って知らないところに来てしまいました」

葵「そこでごらく部とあったんだよな」

アブ「このふすまはお前達が入る奴だろ?ごらく部のみんな」

あかり「うん」

結衣「いったん戻ってミッションを終わらせよう」

ちなつ「でないと私たち次の戦いに参加できません」

京子「次は不覚を取らないぞー!」

結愛「あ!ミッション終わらせようで思い出した!」

陽菜「私も、そういえば私達、レベルアップマシーンのある場所に行って
   ミッションを終わらせなければこのまま戦えない状態だったわ」

小紅「あっ、そういえば・・・」

紅緒「ダメな姉でごめんね~」

小紅「姉様、それはもういいです・・・」

うまるちゃん「あ、だったらうまるについてきて、
        うまるがいい回復場所知ってるから」

葵「本当!?お願いしま~す」

うまるちゃん「え?あれ?あそこにいるのって」

うまるちゃん(やばい、きりえちゃんにバレないようにしないと・・・)

うまるちゃん「さあついてきて~」

てさぐり部一同「お~」

紅緒「用意はいい?」

真白「いいに決まってるじゃないですか」

小紅「みんな、ついていこう」



アブ「行ってしまったな・・・ん?」

結衣「あ、私あの人一度だけ見たよ」

京子「え?そうなの?」

結衣「その時京子達はいなかったからあの人知らなくて当然だろ」

アブ「お、切絵じゃないか」

結衣(あの子切絵っていうんだ・・・他の2人のことも知りたいな)

切絵「あなたはアブさんですね、また会いましたね」

アブ「相も変わらずその気はないのに態度が怖いな」

切絵「え、えっとえっと・・・そ、そのつもりは・・・」

アブ「その態度じゃ誤解を招くぞ」

切絵「すみません、それよく言われます」

切絵「あ、あなた達はごらく部ですね、話は聞いています」

京子「うっひょー、そういわれると悪い気はしませんな」

結衣「おい京子、言葉を選べ」

切絵「あ、あのふすまが気になる・・・」

京子「これはどこにでもふすまといって入ると好きなところに行けるんだよ」

アブ「でもお前は入ることをお勧めしないぞ」

切絵「どうしてだかは気になりますがそうさせてもらいます」

切絵「あ、そろそろ宿に戻らなきゃ、では」

アブ「お前達、そろそろあのふすまに入るか」

結衣「はい」

あかり「アブさん、エンマ様を助けるのに協力してくれてありがとう」

アブ「ああ」

ドロン

アブ「ん?」

結衣「また誰か来たな」

オロチ「これが入るとどこにでもワープできるといわれるふすまか、興味深いな」

結衣「あれ八岐大蛇じゃないのか?伝説の妖怪の一人とされる・・・」

アブ「結衣、お前も知ってたか、オロチのこと」

京子「ゲームでも結構その名前使われてるよ」

アブ「そのオロチって奴はこの街を治めるようになった新たな妖怪領主、
   ししコマのよき片腕だ。正直な話、ししコマのパーティーの中で
   全てにおいてオロチの右に出る妖怪はいないな」

結衣「それはいえてる、伝説の妖怪の名は伊達じゃない」

アブ「オロチの人心掌握力もすごいぞ」

オロチ「お前達に聞きたいことがある」

京子「うお、噂をすればってやつ?」

ちなつ「聞きたいこととは何でしょう?」

オロチ「お前達もあのふすまを使う者の一人だな?」

アブ「俺は違うけどあの子たちはあのふすまを使って
   いろんなところに行き、モンスター退治をやっている。
   当然ながら俺自身もモンスター退治はやってるぞ」

オロチ「お前達実況者が悪しき妖怪たちと戦ってるというのはもう知ってる。
    私が聞いたのは異世界からこの世界に来た者達が
    どこにでもふすまなるものを使っていろんな場所に行っているという話だ」

あかり「はい、その通りです」

結衣「さっきこのアブって人があなたの人心掌握力を褒めていました」

あかり「ジバニャンの他に住民の心をつかむのがうまい妖怪さんがいたんだね」

オロチ「それは基本中の基本だ。この街が我ら妖怪の支配を受けた以上
    真っ先にしなきゃいけないのは人心掌握だ。
    住民の反発を買って栄えた街、国、世界など存在しない。
    力だけで国が治められるなんてありえぬ話だ」

オロチ「それにこの街の住民の掌握術が神業とか皆までもぬかしているが・・・」

ちなつ「『ぬかす』はないんじゃないのでしょうか?」

京子「うん、遺憾だよ」

オロチ「善行一つで皆から慕われたのには理由がある!
    前にこの街を治めていた妖怪が
    じがじぃさんだの一つ目小僧だの自分の事しか考えない愚劣な輩だったから
    一日の善行で皆の心をつかめた。そしてこの街で暴れまわる不届き者を成敗し、
    見回り鬼たちが人間に危害を加えないようにしたため
    私の掌握術が神のように見えるだけなのだ!」

ちなつ「一つ目小僧は怖いから嫌です・・・」

あかり「そう?一つ目小僧かわいいよ」

京子「今度絵にしてみるよ」

ちなつ「やめてくださいよお」

アブ「じがじぃさんは自分の事ばかりだろ絶対・・・」

オロチ「私はあくまでししコマ様を盛り立てるのが使命の者だ。ちなみに
    悪しき人間の隠ぺい工作はさとりちゃんとよつめの力を借りて撃退したぞ」

アブ「さとりちゃんもよつめも何でも見通す妖怪だしな、彼女たちがいれば鬼に金棒だな」

アブ「あ、俺はこのエクラール区を見て回ってくる。
   歩き回るだけだがそれすら無駄に思えん、じゃ」

ちなつ「・・・この人とはまた会う気がします」

オロチ「お前達もそろそろ戻るのか?気が向いたらまたここに寄ってくれ」

あかり「うん」

京子「というよりドリームフェスティバルでここに来るんだけどね」

オロチ「ドリームフェスティバルか、面白いな、私もその時が来たら見に行くぞ」

あかり「うん、ありがとう」

京子「じゃあ戻るか」

結衣「早くミッションを終わらせよう」

シュッ

今日はここまで

その頃の妖魔界

土蜘蛛「くっ!遅かったか・・・!」

おすべり様「土蜘蛛様、決断が遅スギ花粉じゃったぞ~」

笑ウツボ「今の激ウケ~」

土蜘蛛「笑うな!!」

ヒキコウモリ「おすべり様のその寒いネタ、どうにかなりませんか?」

笑ウツボ「まあオレはいつでも聞いていたいけどな」

おしっしょう「しかしこれじゃ我らの不利になったの~」

ヒキコウモリ「だから今のうちにエンマ様を擁立しましょうと言いましたのに
        散々それをためらうものですから・・・」

土蜘蛛「できれば吾輩がイカカモネ議長の残党を倒したかった。
    だが我らの留守を突かれぬかどうかで不安だったのだ」

土蜘蛛「いざ吾輩が動いたところで先客か・・・!
    おのれフユニャン!妖魔最大勢力である吾輩を差し置くとは・・・!」

ヒキコウモリ「わわわ、その怒りは別の妖怪に向けてください」

土蜘蛛「なんだと!?フユニャンのことを忘れろと申すか!?」

ヒキコウモリ「私が許せないと思っているのは大ガマです!
        彼はついこの前、ししコマからもらった伝説の秘宝を手にしたからと言って・・・」

ヒキコウモリ「」ヒソヒソ

土蜘蛛「なん・・・だ・・・と・・・!!!??」

ヒキコウモリ「というわけです」

土蜘蛛「おのれ大ガマ!!!思い上がりにもほどがある!!!
    伝説の秘宝を悪用したか!!けしからん!!」

そして拠点内では

西垣「戻ったか、イカカモネ議長の残党の2人の首領には苦戦を強いられたな」

西垣「だがうまるという子が持ってたラピスのおかげで
   こっちもふすまで行ける場所が増えたぞ」

西垣「ん?お前達の後ろにいるのは誰だ?八岐大蛇か?」

オロチ「このふすまはこの場所につながってたのか、お邪魔する」

あかり「オロチさん?」

京子「あんたもここに入ってたのか」

ピッ、ピピ

西垣「む?」

西垣「実況ワールドや妖魔界をあっと言わせる出来事があったぞ」

オロチ「なに?」

ちなつ「なにがあったのですか?」

西垣「ベマムシティを治めていた大ガマという妖怪が大王を名乗った。
   事実上エンマ大王の2番目に上の位を持ったことになるな」

オロチ「何だと!!?」

オロチ「それは認められぬ事実だ!人道に悖る許されざる行為だぞ!」

オロチ「おのれ大ガマ!大王を僭称するとは・・・!」

オロチ「お前達、これは誰もが認めぬ行為だぞ、大ガマは自らこの世界の大悪党となったのだ」

あかり「ええっ!?」

結衣「忠誠心を装い、王様に取って代わろうとする悪辣な大臣がいることは想像していたが
   まさかこの形で大王を勝手に名乗る奴がいたというのは予想外だ」

京子「そういう奴ってのは必ず住民たちを奴隷のようにしか思わないはず」

結衣「私もそう思う、ゲームの中の世界を根拠にしてるとはいえ・・・」

ちなつ「とんでもないことをしたものですね」

ドロン

ししコマ「オロチ、探したぞ」

オロチ「ししコマ様!一大事が起きました!!」

ししコマ「一大事?まさかお前もあの話を聞いたのか?」

オロチ「あの話とは・・・?」

ししコマ「大ガマが大王を名乗ったって話だ。
      あいつに大王の証を差し出したのは・・・間違いだった・・・!」

オロチ「その話はあの者から聞きました」

西垣「ふふふ、ここには割とあらゆる情報が入ってくるんでな」

西垣「しかし初耳な話も少なくはない」

オロチ「そうか、それよりししコマ様、私を探していたということは
    オトゲイムー街に戻れということですね。
    私としたことが、うっかり任務を忘れていました」

ししコマ「小さなことは気にするな、さあ戻るぞ」

オロチ「はっ」

ドロン

西垣「しかし大ガマは愚かだな、全世界を敵に回してしまったぞ」

西垣「自滅は目に見えてる・・・」

結衣「よく考えてみれば先生の言うことはもっともです」

結衣「あのような者は長く続きません」

西垣「お前達、次はヒルテップスに行ってもらう。ジバニャンとブリー隊長が
   大ガマ討伐のためベマムシティに向かった。ヒルテップスに行き、
   留守番となったメラメライオンとネガティブーンと共に
   外敵からヒルテップスを守れ。もしかしたら戦うことなくミッションクリアになる事もあるな。
   外敵は出てこなかったということも運が良ければあるかもしれないぞ」

京子「おー、それは都合がいいな」

結衣「だがまずはレベルを上げに行く」

西垣「そうだな、準備をしていけ」

今日はここまで

2階

京子「ここまでくるとボーナスりっちぃも高いよな」

結衣「上がり幅が少なくなってないか?」

京子「1200もありゃ多いって」

ちなつ「今持ってるりっちぃは2268ですね」

あかり「レベルを上げよう」

そして

結衣「私は25であとは19か、敵が一段と強くなってる以上かなりのテクニックが必要となるな」

京子「そんで結衣余ったりっちぃを全部自分で使ったね・・・」

あかり「アイテム持ってないよ~」

結衣「さあ4階に戻るよ」

京子「出発しますか」

4階

西垣「よし、じゃあ出動するか」

ごらく部一同「はい」

シュッ

西垣「じゃあ行ってこい」

京子「オッケ~、出動!!」

シューッ

りせ「・・・・・」

りせ「・・・!・・・!」

西垣「なに!?ヒルテップスでそんなことが・・・!?
   しまった、あいつらにそれを言うのを忘れてた!」

西垣「またあいつと戦うことになるのか・・・」

ヒルテップス

ワーワー

あかり「え!?何が起きてるの!?」

結衣「早速敵がこの街に攻め込んできたか!?」

ちなつ「あれは緑の見回り鬼、私たちの味方ですね」

あかり「一緒に戦うよ」

京子「って、おおおおおい!!相手も緑の見回り鬼だぞ!」

結衣「同士討ちをしてるのか?」

あかり「早くやめさせよう!」

ちなつ「あっ・・・」

緑見回り鬼「」ボオオン

ちなつ「間に合わなかったみたいです・・・」

あかり「」タッ

京子「おい待て、あかり」

結衣「私もあの見回り鬼と話してくる、
   なぜ味方同士で争ってるのか聞いていきたい」

あかり「あっ!みんな!見て!!」

ちなつ「えっ!?」

結衣「何だ!?緑の見回り鬼が紫色の見回り鬼の案内をしているぞ」

京子「わー!裏切り者だー!」

あかり「あ!メラメライオン!!街の外へ行ったよ」

京子「つまり、誰かの裏切りにあってこの街を守れずに・・・」

メラメライオン「」ドロン

結衣「あいつジバニャンのところへ向かったな」

ちなつ「それにしても誰がメラメライオンを裏切ったのでしょう・・・」

あかり「・・・!・・・ええっ!?」

ネガティブーン「逃がすな!メラメライオンを倒して赤鬼の手土産にしろ!
         ・・・どうせオレが倒したなんで信じてもらえないだろうけど・・・」

あかり「ネガティブーン!どうして・・・?」

結衣「わわ、こっちに近づいてくる、来るな来るな!」

ドギュウウウン!!

ちなつ「きゃああっ!」

京子「うおー!すげー音!」

ネガティブーン「ぎゃーーー!!」

ネガティブーン「どうせオレが死んでも誰も泣かねえよな・・・」ボオン

あかり「あっ、ネガティブーンが・・・」

結衣「魂になったな、昇天したか・・・」

京子「この音は誰かに狙撃されたな」

ちなつ「いったい誰が・・・」

タタタ

あかり「え?シャロちゃん?」

シャロ「えい!えい!リゼ先輩の敵はさっさと消えろー!」ブン!ブン!

結衣「シャロってあんなに残酷にやりあえる子だったっけ?
   屍、もとい、魂をずたずたに切り裂いてるみたいだが・・・」

結衣(できれば私も参加したい・・・でもやめよう、これで剣を汚したくないし・・・)

リゼ「シャロ!」

リゼ「」ドゴ

シャロ「ぶぎゃ!」

京子「うお、あいつ銃を鈍器として使ったぞ」

結衣「ネガティブーンを狙撃したのはリゼだったのか・・・」

あかり「どうしてこんなことに・・・こんなの嫌だよお・・・」グス

シャロ「あれ?私はいったい・・・」

リゼ「やっと酔いがさめたか」

シャロ「う、うん・・・」

シャロ「あ、ごらく部のみんな、あんたたちもここに来てたの?」

あかり「うん・・・」

リゼ「私もつい我を失っていたみたいだ・・・
   やっぱり虫はどうしても・・・」

シャロ「リゼ先輩、ネガティブーンに対して銃を何度も発砲していましたね・・・
    ついさっきもそうだったじゃないですか」

リゼ「そういうシャロも酔った勢いで『もっとやれ』とか言ってたぞ」

シャロ「それはあまり覚えていません、すみません」

ちなつ「え!?酔った・・・って、何をしたのですか!?」

あかり「ねえどうして味方同士で戦ってるの?あの見回り鬼たち」

京子「それどころか敵の見回り鬼を案内してたし」

リゼ「その話か、お前達、気を付けろ、この街はもう赤鬼のものだぞ」

ごらく部一同「えええ~~!!??」

リゼ「それと、ちなつ、酔ったシャロについて聞きたいことがあるようだな」

ちなつ「はい、教えてください」

リゼ「シャロはカフェインでも酔ってしまうんだ。
   私も忘れてた。栄養ドリンクにもカフェインがあるってこと・・・
   この世界ではスタミナムとかヨキシマムゴッドとかが大いに飲まれてるようだ」

京子「妖怪たちもそのカフェインというもので酔うよ」

京子(本当は西垣ちゃんから教えてもらっただけなんだけどね)

リゼ「どうやら妖怪たちの間ではスタミナムやヨキシマムゴッドを使って
   宴会とかをやっているようだ。栄養ドリンク系のものは妖怪にとっては酒と同じだな」

リゼ「栄養ドリンクだって中学生以下の人が飲んではいけないぞ」

リゼ「今回は私も不注意なところがあった・・・」

シャロ「それにしてもメラメライオンはかなりヨキシマムゴッドを飲みましたね」

リゼ「こうなるんだったら妖怪たちの宴会に参加しなかった方がよかったな・・・」

リゼ「というかブリー隊長から『宴会はやるな!』と言われていたぞ!
   酔ったメラメライオンは誰にも止められないというしな」

今日はここまで

リゼ「メラメライオンが景気づけに見回り鬼達にスタミナムやヨキシマムゴッドをふるまった。
   私とシャロも参加した。ココア、チノ、千夜はこの時は別行動をとっていていなかった。
   にぎやかな会だったがそれを止めにいったネガティブーンが来てからあの宴会は大荒れとなった」

リゼ「そうなる少し前からシャロはかなり酔っていた」

リゼ「けっこう私に絡んでいたぞ」

リゼ「話を戻すが宴会をやめるように言ったネガティブーンに怒ったメラメライオンが
   いきなり殴りつけてきたのだ。しかも暴行はそれだけじゃなかった・・・」

シャロ「酔っていても記憶にあったのはそのネガティブーンがリゼ先輩のところに飛ばされて
    それに驚いたリゼ先輩が手持ちの銃を乱射していたことです」

リゼ「結局私もついつい取り乱してその暴行に参加してしまった・・・
   やっぱり虫とは分かり合えないな私は・・・」

ちなつ「って、どうして宴会場に銃なんか持ち込んできたんですか!?」

あかり「銃の持ち込みはだめだって!危ないよお!」

リゼ「万が一のことに備えてだ。もしその途中で強盗とかテロリストとかが襲ってきたときに
   すぐにでも対処できるように常備しているんだ」

リゼ「パーティーとかで盛り上がってるときは特に皆が無防備だからな」

リゼ「けれどシャロもそのリンチに参加しそうな勢いだったぞ。
   結局参加しなかったとはいえ・・・」

シャロ「カフェインの入ったものはやっぱり絶っておきます・・・」

結衣(なんだかんだいってこの2人が恐ろしいな・・・)

リゼ「それであの件を恨んだネガティブーンが赤鬼をけしかけて
   ヒルテップスを奪わせた。メラメライオンと一緒にいた見回り鬼も大半が
   赤鬼に寝返ってしまった。あの件でのあの仕打ちを見るのに耐えかねたのだろう」

リゼ「しばらくの間メラメライオンには話しかけない方がいいな、
   さっきのことは忘れさせた方がいい。彼は今絶望の淵にいるからな」

あかり「うん、あかりもそうする、だってこれ以上メラメライオンを責めるわけにもいかないもん」

京子「しかし赤鬼は今この街のどこにいるんだ?」

シャロ「みんなが赤鬼と出くわさなきゃいいけど・・・」

『お前達、残念ながらボーナスりっちぃはなしとなった。
 これは私の責任だ。事前情報に誤りがあったようだ、
 よってミッション開始1秒で任務失敗となった・・・』

京子「西垣ちゃん?」

京子(あ、絶望を感じてる人がもう一人だ・・・)

『お前達が何をやっても戦闘に参加することができずりっちぃもない、
 少しすればふすまを出せるようになる、それまで待ってろ』

『まさかこんな形でヒルテップスでのミッションを達成できなくなるとは・・・
 詰めが甘かった・・・お前達、すまない・・・悪かった・・・』

ちなつ「あの・・・先生はいつも詰めが甘いですよね?(発明品に関しては特に)」

『否定はしない。ん?どうした?松本、なに?「新しく入った情報を伝えるのが遅かった私も悪い」?
 気遣いはいらないぞ。ここは私の責任としてくれ』

結衣「その間に赤鬼が来たら・・・」

あかり「大丈夫だよ、赤鬼さんはきっとあかり達を襲ったりはしないよ」

京子「それは分からないぞ~」

シャロ「赤鬼がここを治めるようになってここの人たちの暮らしはどうなるんだろう」

リゼ「鬼が相手じゃ大体想像はつく・・・」

結衣「鬼となると・・・」

シュッ

京子「あ、ふすまが出てきた」

結衣「あれは先生のじゃないよ」

『リゼ、シャロ、ん?ココアたちはどうしたんじゃ?』

リゼ「ティッピー、まだココアたちは戻ってきてないからふすまに入れないぞ。
   3人を置いて入るわけにもいかないしな」

シャロ「あ、千夜、戻ってきたのね」

千夜「ええ、チノちゃんももうすぐ戻るわ」

チノ「もう来ていますけど?」

千夜「まあ、もう戻っていたのね」

チノ「千夜さんとほぼ同時です。ココアさんももうすぐ戻ります。
   それと、ココアさんが言っていました。赤鬼がヒルテップスをジバニャンに返すと」

リゼ「なに!?」

少ししか書けなかったけど今日はここまで

ココア「あ、みんな」

千夜「ココアちゃん」

チノ「って、ココアさん!一体何を考えているのですか!?」

あかり「赤鬼さん連れてるよココアちゃん」

ちなつ「あかりちゃんも同じことしてただろうけどね」

赤鬼「お前達大したもんだな、オレを相手に怖がらないとは・・・」

リゼ「一体何用だ!?」

リゼ「ココアが言ってたこの街をジバニャンに返すって話は本当だろうな?」

赤鬼「オレとて約束は破らんぞ、
   この街を返すことで私利私欲のためにこの街を奪ったのではないというのを示すのだ」

結衣「今の話どう思う?」

ちなつ「すごくうさんくさいです・・・」

ココア「元はと言ったらネガティブーンがこの街を奪うようにそそのかしたから今に至ったんだよ」

ココア「私はそれがなかったらこの街を守れたと思うよ」

リゼ「私にも非があったというのは認める、だがココア、
   お前今の話を信じられるのか?」

ココア「いくら鬼さんでもそれはないんじゃない?」

あかり「あかりも赤鬼さんを信じるよ」

京子「おい、本気なのか?」

シャロ「似た者同士が出てきたわね」

千夜「ふふっ」

ココア「ところで赤鬼さんの味方をしちゃったネガティブーンは?」

シャロ「リゼ先輩がこの手で下したわ・・・リゼ先輩はやっぱり虫とは分かり合えないのよ」

ココア「ええ~!?」

あかり「なんだかかわいそうになってきたよ、
    だからあんなにネガティブになっちゃったのかも・・・」

リゼ「とはいえこの街がこんな目にあったのはメラメライオンのせいだな」

赤鬼「そいつのことはオレの前で言うな、
   そいつはこの世界で一番オレを憎んでるからな」

赤鬼「ジバニャンに会ったらよろしく伝えておけ」

あかり「うん」

ココア「伝えておくよ」

ドロン

ボワアア!!

赤鬼「ぐっ!」

あかり・ココア「!!!」

メラメライオン「赤鬼!!!お前の話など誰が信じるか!!!

          またオレたちが油断したところを襲うつもりか!!?
          だまし討ちしようなどそうはさせないぞ!!!」

赤鬼「何だと!?」

あかり「二人ともやめて!!争っても何もいいことなんてないよ!!」

ココア「赤鬼さんは好きでこんなことしてはいないよ!
    お願い!争ったりしないで!」

赤鬼「ああああああかああああああん!!!!!」

あかり・ココア「わああ!!」

京子「相変わらずのすげー雄たけびだなあ」

メラメライオン「とうとう本性を現したな。まむし行司もイカカモネ議長も
          お前のせいでろくな死に方をしなかった!」

メラメライオン「お前を信じた奴はまむし行司やイカカモネ議長のようになる!
          お前は一生一人だ!孤独だ!」

赤鬼「アカアアン!!」ブン!

メラメライオン「」ヒョイ

メラメライオン「よし、疫病神をここから追い出してやる!!」

赤鬼「お前のその口二度と聞けなくしてやろうか?」

メラメライオン「けっ、悪鬼にそう言われはないな」

ドロン

ブリー隊長「そこまでにしろ!!メラメライオン!!」

メラメライオン「ブリー隊長」

ブリー隊長「お前!自分が今何をしてるのかわかっているのか!!?」

メラメライオン「分かってるぞ、今からこの疫病神をこの街から追い出すのさ」

ブリー隊長「それはオレも同じ気持ちだ、だがここで争えば
       オレ達は孤立して行き場をなくすぞ!」

ブリー隊長「いくら行き場がないことに慣れてるからと言って
       勝手なことをするな!!それにあの子たちを巻き込む気か!?」

メラメライオン「わかったよ・・・お前の言う通りにするよ」

メラメライオン「だがな、赤鬼を信じるとろくな目にはあわないぞ!」

ブリー隊長・メラメライオン「」ドロン

赤鬼「あ・・・・か・・・・」プルプル・・・

赤鬼「ああああああかああああああん!!!!!」

赤鬼「交渉は決裂だな、この怒り、お前達で晴らさせてもらおうか」

あかり・ココア「えええ~~!!??」

リゼ「・・・来るぞ!離れろ!!」

赤鬼「ああああああかああああああん!!!!!」ブーン!!

結衣・リゼ「くっ!」ヒョイ

赤鬼「だああ!!」ジャンプ!!スタンプ!!

あかり「」シイイン

「うわ(きゃ)あああああ!!!」ドシャア!!

あかり「あっ!みんな!!!」

赤鬼「まだ生き残りが2人いたか」

あかり「赤鬼さん!もうやめて!」

千夜「くっ・・・!盾の力を使ってでも赤鬼の攻撃を防ぎきれないなんて・・・」

シュッ

『赤座!!早く逃げろ!!でないと吉川、船見、歳納ともどもやられてしまうぞ!!
 お前が無事にふすまに入ることができれば3人を救うこともできる。
 回収は私に任せろ!決して赤鬼に気取られるなよ!』

あかり「赤鬼さん、みんながあなたを信じなくてもあかりはあなたを信じるよ」

赤鬼「お前だけがオレの理解者になったとて無意味だ!」

あかり「そんな・・・」

あかり「ねえ、そんなの嫌だよ!みんなに嫌われてるなんてかわいそうだよ」

千夜「あ、赤鬼があかりちゃんに気を取られてる間に・・・」パアア

千夜「何とか回復できたわ、あとディフェンスアップウォーターも飲みましょう」

千夜「でも・・・今は何よりもティッピーを信じるしかないわ、
   もし私がパーティーから離れて全滅扱いを受けたって平気なはず・・・
   だって・・・そうよ、そんなはずよ」

千夜「」タタタ

赤鬼「」ブーーーン!!

あかり「」グシャア!

『赤座!なんでよけなかった!!?あの攻撃はやばいと知っていたのだろう!?』

赤鬼「・・・なぜ何もしなかったのだ?・・・何気に心が晴れないな・・・
   オレにはまだやることがある、ベマムシティに行ってジバニャンと大ガマの調停を
   やらなければな、あの争いは無益だ・・・」ドロン

あかり「あ・・・か・・・お・・・に・・・さん・・・」

あかり「」シュッ

あかり「えっ?」

今日はここまで

拠点内

西垣「赤座、大丈夫だったか?心配したぞ」

あかり「せ、先生?私はまだやられてなんかいませんよ」

西垣「何だと?」

りせ「・・・・・」

西垣「あ、そうか、まだHP残ってたのか、うっかり見落としてた・・・」

西垣「だが船見、歳納、吉川の3人もすでに回収済みだ。
   それと、宇治松、なぜここに来た?お前が入るべきふすまはこっちではなく
   向こうのふすまのはずだが・・・?」

あかり「あ、千夜ちゃん」

千夜「それは、あなた達を助けるためです。
   一時的に私があなたのパーティーに加わることで全滅を避けられると考えて
   ごらく部の皆さんが拠点としてる場所につながっている方のふすまに入りました」

西垣「しかしそれでは保登達がスウィートラビット家に帰ってこれなくなるんじゃないのか?」

千夜「それなら心配はいりません」

西垣「ん?なぜだ?」

千夜「確かに私を除くみんなが赤鬼にやられました・・・」

あかり「あの・・・あかり、かろうじて生き延びたんですけど・・・」

千夜「ですが私たちのパーティーは私達で全員ではありません。
   スウィートラビット家にはマヤちゃんとメグちゃんがいます。
   ですのでこれによって全滅扱いを避けることができます」

西垣「そうか、宇治松、お前考えたな。その手があったか」

『千夜、千夜、どこに行ったんじゃ?』

千夜「ティッピー、聞こえますか?私は今この世界でのごらく部の住処にいます」

『そうか、入るふすまの場所を間違えたようじゃな』

千夜「それは意図的にやったことよ」

『どういうことじゃ?』

千夜「私は一時的にごらく部のみんなといることにしました。
   しかしもうすぐでココアちゃん達と合流して再びパーティーに加わるつもりでいました。
   もし私がパーティーを抜けて残ったみんながやられちゃっても
   マヤちゃんとメグちゃんがスウィートラビット家にいる以上
   私達は助かります。それにごらく部のみんなも助けることもできたということよ」

『千夜、忘れたか?同じミッションを受けてるパーティーが他にいる場合は
 例え全滅しても他のパーティーの中に一人でも離脱に成功した人がいるなら
 全てが終わることもないのじゃ』

千夜「あ・・・」

千夜「すっかり忘れていたわ・・・」

『とりあえず次のミッションだが
 ベマムシティ付近に行ってもらうように言っておる、
 先にココア達を行かせるつもりじゃ、あとで千夜も来るんじゃぞ』

千夜「ですがそのためには・・・」

西垣「お前達、次はベマムシティに行ってもらうぞ」

千夜「!」

西垣「話をさえぎって悪かったな、宇治松」

千夜「あ、ありがとうございます。
   私もちょうどベマムシティに行かなきゃと思っていました」

西垣「今度は大丈夫だ。さっきのように開始早々ミッション失敗ということもない」

結衣「だといいんですが・・・」

京子「今度は成功させるぞー!」

ちなつ「今度は本当に大丈夫でしょうか?」

西垣「ああ、それは保証する」

西垣「赤鬼がジバニャンと大ガマとの戦いをやめさせるために
   ベマムシティに向かったらしい」

あかり「ええっ!?」

千夜「だとしたらココアちゃんも停戦に協力するんじゃないのかしら?」

あかり「赤鬼さんが戦いをやめさせに?」

西垣「ああ、ベマムシティでの戦いは五分五分だったが
   メラメライオンの失態により拠点を失ったジバニャンが
   一気に劣勢になった。その時に赤鬼が来たのだからそれが気になるわけだ」

西垣「私がお前達を危険な目に遭わせていることは承知の上だ」

ちなつ「はい、もうこれで何度目だと思っているのですか!?」

西垣「吉川、たぶんお前の思っている危険な目と私の言いたい危険な目は違うぞ」

ちなつ「どういうことですか?」

西垣「私はお前達にいろんな妖怪と戦わせ、いろんな妖怪を守らせた。
   しかし結構手のひらを返させているのだ。
   前のミッションで敵だった妖怪を次のミッションでは
   味方ということにしてるということもある。
   それでは妖怪たちに警戒されることも承知の上だ」

西垣「私の言う危険というのはそういうことだ」

ちなつ「じゃあ私達だけが危なくなるじゃないですか!!」

西垣「それはさておいて今回はベマムシティの人たちを
   妖怪たちの戦いから救ってほしい。
   今回はどっちかといえば赤鬼の停戦を成功させてほしいということだ。
   すでに停戦しているということがなければ
   もしかしたら開始早々停戦していてミッション成功ということもある」

ちなつ「かなりご都合主義ですね・・・」

結衣「ボーナスりっちぃが少なそう・・・」

京子「昨日の敵は今日の友ってことかな?」

西垣「それとは違うが・・・」

シュッ

西垣「お前達、出動だ」

京子「りょーかい」

千夜「行きましょう」

結衣「赤鬼・・・一体何が目的なんだ・・・?」

京子「しゅっぱ~つ!」

シューッ

今日はここまで

ベマムシティ付近

千夜「マヤちゃん、メグちゃん」

メグ「あ、千夜ちゃん」

マヤ「今、あの辺りで赤鬼がすごいことをしようとしてるんだ」

メグ「ココアちゃんが結構ワクワクしてる様子だよ」

千夜「みんなも来てたのね」

京子「うお、すごいことだって?どんなこと?」

ちなつ「和睦とすごいことの何が関係あるのでしょうか?」

結衣「赤鬼は何を考えているのだ?」

あかり「ココアちゃんもみんなも来てるんだよね?」

メグ「そうだよ」

あかり「みんなと合流しよう」

千夜「ええ、私もそう思っていたところよ」

マヤ「みんなは向こうだよ」

メグ「私たちが案内するよ」

京子「おお~助かりますな~」

千夜「では、行きましょう」

すると

京子「なんだ?金棒が突き刺さってるぞ?」

あかり「あれは赤鬼さんの持ってた・・・」

結衣「確かにあれは赤鬼の金棒だ」

千夜「みんな、お待たせしたわ」

ココア「千夜ちゃん、よかった~、お帰りなさい」

千夜「ふふっ」

ココア「聞いて聞いて、赤鬼さんが今から
    宝玉と呼ばれるものを金棒で打って
    突き刺さってる方の金棒に当ててみるんだって。
    あそこから打つのかな?」

チノ「赤鬼はあの距離からやるのでしょうか?」

シャロ「本当にできるの?」

リゼ「それ以前に宝玉が金棒で壊れそうなんだが・・・」

ココア「大丈夫だって、宝玉はガラス玉じゃないんだよ」

リゼ「鬼の金棒だぞ?」

リゼ「金棒の破壊力を見ただろ?割れなかったらあの宝玉がすごいんだが・・・」

マヤ「当たってほしくないんだが・・・」

メグ「私は当ててほしいと思う」

マヤ「そしたら赤鬼の脅威さを思い知っちゃうって」

結衣「その通りだな、攻撃力は高い、コントロールはいい、
   下手すりゃ中ボスどころかラスボスレベルになるぞ」

マヤ「同感・・・」

ココア「私は当ててほしいよ、だって当てたら戦いをやめると約束してたよ」

リゼ「一時休戦というものな・・・その約束は永久のものじゃないぞ」

シャロ「ミッション達成しても恐怖を覚えるわね・・・」

京子「お、聞いた?もし赤鬼があの金棒に宝玉を当てたら
   私達は無条件でミッション達成だぜ」

結衣「分からないよ、乱れに乱れたこの世界じゃ
   約束なんて守るようなものじゃないよ。
   もし反故にでもされたら台無しだよ」

リゼ「私も約束なんて信じられない。
   それにこんなに都合よく任務を達成できるものなのか?」

結衣「そう思えば考えが甘いな」

チノ「成功か失敗か・・・どの結果になっても複雑です・・・」

その頃

メラメライオン「赤鬼の奴、この距離から宝玉をあの金棒に当てるのか?」

ブリー隊長「分からんな」

ジバニャン「どう見ても無理ニャン」

砂夫「だよね」

しどろもどろ「そ・・・そう・・・ですね・・・」

しどろもどろ「当たるなんて思ってないよ、えっと・・・そうだよね?」

アライ魔将「赤鬼はワシらに戦えと言っているのか?
       あれだけ和睦をすすめておきながら・・・」

赤鬼「アライ魔将よ、この約束は守ってもらうぞ」

赤鬼「では行くぞ!」

アライ魔将「考えていることがよくわからん・・・」

そしてあかり達は

ココア「あ、始まるよ」

あかり「戦いをやめてくれるのかな?」

結衣「今回はどの結果になってもいい・・・」

ちなつ「あれで私達のミッションが達成されるのでしょうか?」

京子「当たってほしいよ、楽したいし」

結衣「お前な!」

ちなつ「そんなんじゃ困りますよ」

千夜「どうなるのかしら?」

あかり「あっ、見て!」


赤鬼「」ブンッ!!

カキーーン!!


ココア「わあ、すごく飛んだよ」

京子「当たるんじゃねーの?」

結衣「どうだ?」

マヤ「このままホールインワンか?」

グサ・・・

ココア「うおー!当たったよ!」

チノ「宝玉が串刺しです・・・」

リゼ「なに!?当てたのか!?」

千夜「お見事ね」

シャロ「でも喜んではいられないと思うよ」

あかり「赤鬼さんすごーい!」

ちなつ「あとは約束が反故にされなきゃいいんですね」

京子「もっと近くで見てみようぜ」

結衣「危険だぞ、戦闘準備をしておけ」

リゼ「」チャキ・・・

リゼ「出動」

シャロ「リゼ先輩本気ですね・・・」

今日はここまで

赤鬼「さあ約束は守ってもらうぞ、停戦だ!」

メラメライオン・アライ魔将「それはない!」

赤鬼「あかーーん!!」ブーン!

メラメライオン・アライ魔将「うおっと」ヒョイ

アライ魔将「あれに当たったらひとたまりもない・・・」

メラメライオン「くっ・・・」

赤鬼「約束が守れないのか!?」

メラメライオン「裏切り鬼に言われる筋合いはねえ!!」

ブリー隊長「やめろ!メラメライオン!今の状態じゃ圧倒的に不利だ!」

ブリー隊長「むしろ悔しいが停戦というのが渡りに船だったと思え」

砂夫「だよね」

アライ魔将「赤鬼・・・恐ろしい奴じゃ・・・」

メラメライオン「この恨み・・・いつか晴らすぞ・・・!」

赤鬼「アライ魔将、大ガマにもよろしく頼むぞ」

アライ魔将「今日はお主の言う通りにしよう」

赤鬼「これでこの街にいる善良な人間が犠牲にならずに済むぞ」

アライ魔将「・・・引きあげだ!」ドロン

赤鬼「では、オレもヒルテップスに戻ろう」ドロン

ジバニャン「オレっちどこにも行ける場所がないニャン」

ブリー隊長「ここは妖魔界に行こう。フユニャンを頼って一緒に戦うのがいい」

砂夫「それしかないよね」

しどろもどろ「えっと・・・フユニャン・・・どこにいるの?」

ブリー隊長「分からないがエンマ離宮がまた別の場所に移されたという話を聞いた。
       恐らくそこの近くにいるんじゃないか?
       とにかくフユニャンをさがすのみだ」

ジバニャン「わかったニャン、フユニャンに会いに行くニャン」

しどろもどろ「あ・・・あの子たち・・・」

ジバニャン「あかりちゃん、ココアちゃん」

あかり「みんな」

ココア「停戦できてよかったね」

ブリー隊長「それは現時点ではの話だ」

メラメライオン「赤鬼め、次は必ず倒してやる・・・」

ジバニャン「ベマムシティの住民たちのことを考えれば
       戦いが終わって本当に良かったニャン」

砂夫「だよね、そこがジバニャンのいいところだよね」

京子「これにて一件落着だね」

結衣「むしろ一難去ってまた一難になりそうなんだが?」

ちなつ「そうですよ、この世界での戦いはまだ終わっていませんし」

シュッ

マヤ「あ、ティッピーが呼んでるかも」

メグ「戻る?」

マヤ「私達は先に戻るよ。ボーナスぴょんも~らいっ」

メグ「あ~マヤちゃん置いていかないで~」

シューッ

シャロ「先に行っちゃったわね・・・」

千夜「じゃあ私達も戻りましょう。あ、ごらく部のみんな、
   私を入れてくれてありがとね」

京子「ありがとうは西垣ちゃんに言うことだよ、
   それにしても千夜の発想には西垣ちゃんも感心していたな」

あかり「ありがとうはあかりも一緒だよ。
    だってあかり達を助けようとしてたんでしょ?」

千夜「そうよ、そんな私を受け入れてくれたんだもの、
   あかりちゃん、ちなつちゃん、京子ちゃん、結衣ちゃん、また会いましょう」

リゼ「あの子たちとはまた会う気がするな」

チノ「そうでなくてもドリームフェスティバルで会うことになるんですが」

ココア「じゃあスウィートラビット家に戻ろう」

シューッ

結衣「私達はどうする?」

結衣「ジバニャン達もドロンと消えてったな・・・」

ちなつ「妖魔界へと向かっていきましたよ。 
    フユニャンのいるところへ行くようです」

結衣「さて、私達は・・・」

京子「ベマムシティに入ってみるよ、どんな街なのかな~」

あかり「あかりもこの街を見てみたいよ」

結衣「妖怪たちに怪しまれないようにしてよ」

『お前たち、妖怪同士の戦いは終わっても街中にはモンスターがいるかもしれないぞ。
 そこのところは気を付けろよ、不意でも突かれたらひとたまりもないからな』

『少ししたらふすまを出す、自由行動もいいかもな』

結衣「大ガマには気を付けます」

結衣「じゃあ入るよ」

京子「楽しみだな~」

結衣「羽目外すなよ、京子・・・」

ちなつ「京子先輩が悪目立ちしそうです・・・」

ベマムシティ

結衣「わ、インプだ」

京子「いきなり!?」

ヒュッ

結衣「」ヒョイ

京子「ぐあー!」

あかり「京子ちゃん・・・!」

結衣「3段攻撃だ!!」ズバズバズバ!

京子「結構効いたな~・・・」

結衣「54りっちぃゲット、何としてでも一撃で倒したかったな」

京子「あの~、私被弾したんだけど・・・」

ちなつ「反応が遅れましたね」

京子「そんなこと言わずにヒールさせて~」

ちなつ「はい・・・ヒール・・・」パアア

京子「さんきゅ~」ダキッ

ちなつ「きゃあ!離れてくださあい!」

京子「ちぇ~・・・」

ちなつ「こうなりますから京子先輩を回復させたくなかったんです」

あかり「この街結構きれいだね」

京子「本当だ、すげーピッカピカだ~」

あかり「あの妖怪さんのおかげかな?」


かたづ家来「クリーンクリーンクリンクリンクリーン♪」

住民1「いつもご苦労さんね~」

住民2「この妖怪いると本当助かるよ」

住民1「かたづ家来は働き者だな~」

住民2「それに比べてお前は怠け者だな・・・」

住民1「わ~!それ言わないで~!この前うちの嫁さんにも
    それでめっちゃくっちゃ怒られたんだから~」


あかり「あかり、あの妖怪さんと話してみる」

かたづ家来「む?何奴?」

あかり「わーっ、あかりは怪しい人じゃないよ~」

かたづ家来「これは失礼したでござる・・・」

かたづ家来「あと、あかりと申したでござるか」

あかり「あ、うん・・・」

かたづ家来「では、あかり殿、あの者たちはお主の友達でござるか?」

あかり「うん、ちなつちゃん、京子ちゃん、結衣ちゃんはあかりのお友達だよ」

京子「私達はこの街を見に来たんだ」

ちなつ「いきなりモンスターに襲われましたけどね・・・
    でも結衣先輩がやっつけました」

結衣「また来るかもしれないけどな・・・」

グルウウウ!!

あかり「あっ!危ない!!」

かたづ家来「むっ!?」

今日はここまで

結衣「む!?今度はウェアウルフか?」

あかり「狼さんとってもうなってる・・・」

ビシイ!

グルウウウ・・・

かたづ家来「何が起きたでござるか?」

あかり「あ、あいもさん」

ちなつ「また会いましたね」

あいも「よし、125Gゲット、お、かたづ家来じゃないか」

あかり「え?あいもさんこの妖怪さんを知ってるの?」

あいも「知ってるよ、かたづ家来でしょ?キレイ運動やってる
    お掃除妖怪さ、彼の上をいくアライ魔将は
    大ガマの手下の中で最も強い妖怪さ」

京子「えっと・・・アライ魔将って・・・私達がさっき見た
   でっかい除菌スプレーを持った武士妖怪のことかな?」

あいも「その通り」

あいも「それにしてもウェアウルフは詰めが甘いな、
    後ろに気を付けないから一撃でやられんだよ」

かたづ家来「かたじけないでござる、おかげで助かったでござるよ、あいも殿」

あいも(大ガマは自分勝手で嫌な奴だが配下の妖怪はそうでもないな)

かたづ家来「あ~さっきの狼に道を汚されたでござる、また掃除しなおしでござる・・・」

かたづ家来「みんなに言っておくがモンスターはまだまだいるでござる。気を付けるでござるよ」

あいも「かーっ、だろうとは思ってたよ」

結衣「よし、モンスター退治だ。私もちょうど実力を蓄えるためのよい練習台を探してたんだ」

京子「言い方が怖い・・・」

あいも「ごらく部のみんなはどこに行くつもりだ?」

結衣「向こうに行ってくるよ」

あいも「分かった」

京子「みんなで行けば怖くない」

結衣「私達だけでもモンスターと戦える力を今から蓄えたい」

ちなつ「結衣先輩、全力でサポートします」

あかり「あいもさん、また会おうね」

あいも「ああ、こっちもまた会いそうな気がするよ」


そして

あかり「あ、モンスターかな?それともニワトリさんかな?」

結衣「あれはモンスターだよ、コカトリスと戦おう!」

京子「よっしゃいくか!」

ちなつ「京子先輩、油断は禁物ですよ」

その頃

あいも「それにしても大ガマの奴モンスターに苦しんでいる住人のことは蔑ろか?
    面倒なことは配下任せだとはいうがSランクなんだから
    たまには自分で動けよな。それともSランクという階級に驕って
    モンスターなど雑草としか見なくなったか?」

あいも「確かに自分自身が出るまでもないとは思うが
    大王たるものモンスター退治くらい自分でやれよな」

あいも「ん?」

あいも「あれは海未じゃないのか?他の子たちはどうしたのかな?
    また別行動をとっているのかな?」

海未「」ゴシゴシ

かたづ家来「あ、海未殿、かたじけないでござる」

海未「そんな、私は掃除を手伝おうとしてただけです・・・」

かたづ家来「街をきれいにしようとするその心根、拙者も感服したでござる」

海未「いいえ、感服されるほどではありません」

海未「私の方が感服したいくらいです。穂乃果も見習ってほしいものですが・・・」

あいも「・・・あっちの方へ行ってみよう」

そしてごらく部一同は

京子「倒した~!」

あかり「87りっちぃ手にしたよ」

結衣「京子にはヒヤヒヤさせられたな・・・」

ちなつ「京子先輩!思い切り油断してたじゃないですか!
    私がいなかったらどうなってたと思ってたのですか!?」

京子「HPの高さで何とかなると思っていたがそうじゃなかった・・・」

結衣「回復がなかったら京子は戦闘不能になってたんだぞ。
   コカトリスの攻撃に何回も被弾なんかしてさ・・・」

京子「あ~結局また私だけ被弾かよ・・・」

ちなつ「もしもの時に備えてもう一度回復させます」パアア

京子「さんきゅ~」ギュー

ちなつ「やっぱりこうなるのですか!離してくださあい!」

結衣「お前いい加減にしろ!」

あかり「あ、アイテム落ちてる。拾っておこう、ハイポーションゲット」

あかり「あ、誰かいる、妖怪さんかな?」

大やもり「やべ・・・」ササ

あかり「待って、逃げないで」

あかり「あ~見失っちゃった・・・」

大やもり「まさか見られてるなんて思いもしなかった・・・」

大やもり「というより大ガマも人使いが荒いよな・・・」

あかり「妖怪さんどこだろう・・・」

京子「次どこ行く?」

結衣「向こうに行くよ」

ちなつ「モンスターに用心です」

あかり「あー!置いていかないで~!」

今日はここまで

そして

ちなつ「モンスターがいます!」

結衣「戦闘準備だ」

京子「またインプか、さっきは不覚を取ったが今回は・・・」

あかり「京子ちゃん!!危ない!!」

フィイイン!

京子「うわ~!」

あかり「」シイイン!

あかり「ごめん、シールド能力間に合わなかった・・・」

京子「また私だけ被弾!?」

結衣「反撃開始!!」

ちなつ「結衣先輩、私もいきます!」

結衣「それ!!」

結衣「よし、クリティカルヒットだ!」

ヒュッ

結衣「あっぶな」ヒョイ

結衣「回避しながら攻撃当てたとはいえさっきのインプより堅いな・・・」

結衣「会心の一撃でも倒れないとか・・・でもこれは高収入の予感だな」

ちなつ「それえ!」

結衣「あ、倒したんだね、ちなつちゃん・・・」

ちなつ「結衣先輩、ダメージは受けませんでしたか?」

結衣「結局また京子だけダメージ受けたな・・・」

ちなつ「京子先輩は注意力がなさすぎです・・・」

京子「ち~な~ちゅ~回復おねが~い」

ちなつ「抱きつかれたくないのでだめです」

京子「ええ~!?」

あかり「あっ」

パステルくん「君達また会ったね」

あかり「パステルくん」

パステルくん「というよりどの街行ってもモンスターだらけだよ~」

ちなつ「そうですね・・・」

結衣「さっき手にした191りっちぃを次の戦いで無駄にしたくないな・・・」

あかり「パステルくんって神出鬼没だよね、コマさん、コマじろうもだけど・・・」

京子「コマさん今どこでどうしてんだろ?」

あかり「あ、穂乃果ちゃん、ことりちゃん、と・・・えっと・・・
    海未ちゃんは別の場所にいるのかな?」

穂乃果「あかりちゃん、また会ったね。
    あ、海未ちゃんは穂乃果と別行動を取ってるよ」

ことり「ごらく部のみんなもここに来てたんだ」

花陽「この子たちは穂乃果ちゃんとことりちゃんのお友達ですか?」

ことり「そういえばことりたちがごらく部のみんなと初対面した時
    花陽ちゃんはいなかったね・・・」

穂乃果「この子たち知ってるの穂乃果とことりちゃんと海未ちゃんだけだもんね・・・」

ことり「花陽ちゃん、この子たちはあかりちゃん、ちなつちゃん、京子ちゃん、結衣ちゃんだよ」

花陽「ごらく部のみなさん、はじめまして、小泉花陽です」

あかり「よろしくね、花陽ちゃん」

花陽「もしかしてあなた達も異世界から来た人ですか?
   ドリームフェスティバルに出場する方の一人ですか?」

京子「その通り」

ちなつ「元の世界に戻るためにいつの間にか戦うアイドルをやることになっていたんです・・・」

結衣「今のレベルのままじゃそれも程遠いけどね・・・」

花陽「私達と一緒です!一緒に頑張りましょう!」

結衣「この人急にテンション上がったな・・・」

京子「そうでしょそうでしょ~?
   私達がこの世界の救世主かつ新米アイドル、七森中ごらく部さ」

結衣「全然アイドルらしいことしてないだろ・・・」

穂乃果「ライバルの登場だね」

花陽「ライバルが増えたね」

京子「」きゅぴーん

ちなつ「そんな京子先輩が心配すぎます」

ことり「あ、そうだ。ごらく部というのは京子ちゃんを中心に活動しているのかな?」

京子「そうで~す」きゅぴーん

結衣「危なっかしいな・・・」

ことり「あ、私達と同じだね」

ことり「だって私達の方だって中心人物が危なっかしくて心配がすぎるし」

穂乃果「それって穂乃果のことだよね!?」

ことり「穂乃果ちゃん、あんまり海未ちゃんを心配させないでよ?」

穂乃果「言わなくたっていいってば~」

ことり「あの子たちも結構ことりたちと似ているところがあるよ」

パステルくん「あ、君たちはどこからこの街に来たのかな?
        不思議なふすまを使ってここに来たのかな?」

花陽「不思議なふすまって何ですか?」

ことり「あ、あのふすまって、あれだよね?」

穂乃果「どこでもドア的なあれだね、穂乃果たちも入ったもんね」

ことり「そうそうそう、そしてごらく部のみんなと会ったんだよね」

花陽「?」

あかり「うん、どこにでもふすまを使ってベマムシティに来たよ」

パステルくん「あのふすま、また入ってみたいなあ」

結衣「無事にワープできる保証はないと思ってよ」

パステルくん「ぼくはどこにでも行ってみたいよ」

穂乃果「私達はオトゲイムー街からここに来たよ」

パステルくん「え?そうだったの?ぼくもだったんだ」

花陽「じゃああそこから大きなわたげに乗ってここに落ちてきたわけですか?」

パステルくん「うん、でも君たちがキャッチしてくれて助かったよ」

穂乃果「でもあの街ではどんちゃんがいなかったらいい思い出がなかったよ・・・」

ことり「ドドンガドン区以外の人たち私達に不親切だったしね・・・」

花陽「アイドル活動したはいいんですがちっとも私達の歌を聞いてくれませんでした・・・」

あかり「かわいそう・・・」

穂乃果「それにしてもあのわたげ、どこにあったんだろう・・・」

花陽「ヴォルツァック区に巨大なわたげがあると聞きましたが
   見に行ってみますか?」

ことり「うん、ことりも見に行きたい」

穂乃果「穂乃果もパステルくんがうらやましくなっちゃった・・・
    あの小ささならあのわたげに乗ってふわふわと空を飛べたのに・・・」

京子「確かにうらやましいな・・・」

パステルくん「でも今回はそうでもなかったんだ・・・」

結衣「うん、大体想像はつくよ」

今日はここまで

パステルくん「わたげに乗ってふわふわと空中旅行をしてたんだけど
        そこで突然突風が来て飛ばされて落っこちちゃったんだ」

パステルくん「そこを穂乃果ちゃん、ことりちゃん、花陽ちゃんが受け止めてくれたんだよ、
        さっきはありがとう、みんな」

穂乃果「あの時はすごい風だったよね」

ことり「うん」

花陽「持ち物が飛ばされないか心配だったよ」

京子「そんなことがあったの?」

結衣「その時私達は拠点にいたかもしれないな」

ちなつ「強風には気づきませんでした」

あかり「そんなにすごかったの?」

ことり「強風並み暴風未満かな?」

ことり「でも少ししたら風は弱まったよ」

穂乃果「そしたらパステルくんが落っこちてきたからびっくりしたよ」

花陽「穂乃果ちゃん気づくの早かったよね、
   私達にもキャッチを手伝うように言ってました」

ことり「ことりも落下時の衝撃を少しだけでも和らげようとしたよ」

パステルくん「おかげで助かったよ」

穂乃果「あ、そろそろみんなと合流しよう」

ことり「うん」

花陽「でもどこで合流しようと言ったかな?」

あかり「みんな、また会おうね」

結衣「じゃあ私達はモンスター退治を続けるか」

京子「あ、向こうにモンスターがいた!」

ちなつ「いつの間に・・・!」

結衣「あれはオークだな」

あかり「穂乃果ちゃん達がいるところにいるよ!助けよう!」

すると・・・

あかり「あ・・・」

穂乃果「あ、ごらく部のみんな」

結衣「すでに倒してたみたいだな」

穂乃果「うん、ことりちゃんと花陽ちゃんがきっちり回復サポートしてくれたから
    ダメージを気にせずに突撃できたよ」

京子「あ、ここにいる奴穂乃果以外ヒーラーなんだ・・・」

ことり「花陽ちゃんには特に感謝してるよ。だって私ひとりじゃ
    回復しきれなかったし・・・でも穂乃果ちゃんを倒れさせるわけにもいかなくて・・・」

花陽「私もヒヤヒヤしました」

穂乃果「いいじゃん、回復ありがとう、ことりちゃん、花陽ちゃん」

結衣「事実上一人で倒したのか、なかなかの剣さばきだろうな」

穂乃果「うん、剣道で培った運動神経をあのモンスターに見せつけることができたよ」

穂乃果「67フェスゲット。これで・・・あれ?フェスの数が減ってる・・・」

花陽「誰かが使っちゃったのかな?」

ことり「1000以上あったフェスが一気に98フェスになってるよ」

花陽「誰の仕業でしょうか?」

穂乃果「は、早くみんなのところへ行こう、
    このままじゃ穂乃果が疑われちゃうから・・・!」

ことり「確かに・・・」

ことり「海未ちゃんは真っ先に穂乃果ちゃんを疑うかもしれない・・・」

タタタタタ

あかり「何があったのかな?」

ちなつ「騒がしい様子でしたね」

京子「パステルくんも知らぬ間にどこかへ行ったな」

シュッ

『お前ら、そろそろ戻って来い』

京子「あ、西垣ちゃん、あいよっ」

あかり「結局あまりモンスターに遭わなかったね」

京子「思ってたよりも平和じゃん」

結衣「いいや、モンスターが1、2体いた時点で平和じゃねえだろ」

ちなつ「そろそろ戻りましょう」

ちなつ・京子・結衣「」シューッ

あかり「ん?」


花丸「ルビィちゃん、オラ達ドリームフェスティバル優勝できるずらか?」

ルビィ「無理だと思う・・・でも私達も頑張らないと」

花丸「あのμ`sですらみんなに歌聞いてもらえないから
   自身なくしちゃったずら・・・」

ルビィ「う・・・そういわれると・・・」

花丸「千歌ちゃんにこのことを言ってみるずら。
   思えばオラ達もこの世界の人たちに歌を聞いてもらえなかったし・・・」

ルビィ「千歌ちゃんも言ってたけどこれほど客に歌聞いてもらえなかったのは初めてだよぉ・・・」

花丸「ドリームフェスティバル本当に大丈夫ずらか・・・」


あかり「あの人たちもあかりと同じく異世界から来た人で
    ドリームフェスティバルに出場する人たちかな?でもなんかすごく元気なさそう・・・」

あかり「あ、置いて行かれちゃったー!早くふすまに入らなきゃ!」

シューッ

その頃

穂乃果「そういうことがあったんだね・・・」

花陽「まったく・・・凛ちゃんは・・・!」

ことり「ラーメンでフェスをたくさん使ってしまったんだね・・・」

凛・和田かつ「ごめんなさーい!」

和田どん「結局ボクたちまた野宿だドン・・・」

穂乃果「あ、どんちゃん」

和田どん「穂乃果ちゃん、ことりちゃん、花陽ちゃん」

和田かつ「ラーメン食べすぎたドン・・・」

和田どん「かっちゃんはいつも食べ過ぎだドン」

凛「ねえねえ、君達凛と気が合いそうだよ」

和田かつ「ボクも凛ちゃんとは気が合う気がするドン」

和田どん「それラーメン屋でも言ってたドン」

和田どん「でも外食するたびにお金がスカスカになるドン・・・」

和田かつ「ごめんだドン・・・」

凛「凛、みんなに謝るよ。大事なフェスをこんなにたくさん使ってしまったし・・・」

ことり「凛ちゃん、大丈夫だよ」

穂乃果「あ、モンスターを倒してお金を稼ぐという手段があるよ」

凛「もうここにはモンスターがあまり出てこないにゃ」

ことり「モンスターはみんなの力でやっつけていたんだね」

和田どん「ボクたちはいつ宿に泊まれるんだドン・・・」

和田かつ「もう野宿したくないドン・・・」

穂乃果「どんちゃん達かわいそう・・・」

穂乃果「でも穂乃果たちの歌聞いてくれてありがとね」

和田どん「こっちこそありがとうだドン」

和田かつ「ボクたちもドリームフェスティバルを盛り上がらせたいドン」

今日はここまで

一方別の場所では

大やもり「おい大ガマ、頼むからお前も治安の安定手伝ってくれよ。大王なんだろ?」

大ガマ「へん、あの程度の奴らオレが出るまでもねえよ」

かたづ家来「大王を名乗ったからには大王らしく振舞わなければなりませぬ」

アライ魔将「大王様!モンスターが!!」

グルオアアア!

大ガマ「なに!?ああ、オマエが侵入者か、オレの聖地に踏み入るとはいい度胸だな」

ガアアアア!!

大ガマ「どこ狙ってんだ?攻撃ってのはな、こうやるんだよ!!」

大ガマ「大ガマ変化の術!!」

グオオオ・・・!

大ガマ「へっ、バカなことをするもんだぜ」

大やもり「それを街中でやってほしいんだよ、住民のためにな・・・」

大やもり「困った大王だぜ・・・」

その頃の拠点内

西垣「戻ったな」

京子「今回のボーナスりっちぃは1400か」

結衣「今持ってるりっちぃは1732りっちぃか」

西垣「今日のミッションはこれでおしまいだ。
   レベルを上げるなりダンスレッスンするなりしてここでくつろいでいけ」

ごらく部一同「はい」

西垣「あ、外でダンスの練習するというのもありだ。でもその場合は
   羽目を外しすぎて変質者と思われないようにな」

ちなつ「それは気を付けていますよ」

結衣「私達はいいとして問題は京子だな」

京子「私だってそこまではしないよ~!」

結衣「お前の行動をもし知らない人が見てたらどう思うかな?」

ちなつ「私だったら不審者とみています」

京子「それはないってば~!ちなつちゃ~ん・・・」

そんでもって2階へ

あかり「よし、あかりとちなつちゃんと京子ちゃんのレベルが20になったっと」

結衣「私はまだレベルアップできないな・・・できれば明日までに30にしたいんだが・・・」

結衣「う~ん・・・やっぱり無理か・・・」

京子「結衣はレベルアップにだけこだわるんだね・・・」

結衣「苦戦続きで身が持たないしな・・・」

京子「だからこそみんなで協力するんだよ」

結衣「それに他のパーティーに遅れを取りたくないしさ・・・」

あかり「あかりもみんなのためになることをしたいよ」

ちなつ「明日はどんなミッションをやるのでしょうか?」

ちなつ「先生もしっかりしてほしいのですが・・・」

結衣「あ、私夕飯作ってるよ」

京子「楽しみだな~」

結衣「それが目当てだろ?」

京子「はい、その通り」

4時間後の3階

京子「おやすみ~」

結衣「結局今日のダンスも自己満か・・・」

ちなつ「ドリームフェスティバルはこんなので本当に大丈夫でしょうか?」

あかり「みんなで楽しめばいいんじゃない?」

あかり「優勝できなくたっていいよ、願いをかなえられなくたっていいよ。
    だって出場者の願いはみんな同じだもん」

ちなつ「それは当たり前でしょあかりちゃん、だってみんな早く元の世界に戻りたいんだもん」

京子「だができれば私達が頂点に立ちたい」

結衣「私も同感」

結衣「しかしこれで連携取れてると言えるのか?」

ちなつ「むむむ、微妙です・・・」

あかり「あかりはもう寝るよ、もう起きれない・・・」

結衣「じゃあ電気消すよ、みんな、また明日ね」

京子「おやすみ~」

ちなつ「おやすみくらいもう少し静かに言ってください」

今日はここまで

翌日

西垣「朝食を終えたか、だが今のところ出動はなしだぞ、休んで出動時に備えろ」

あかり「うん」

西垣「あ、少ししたら好きな街に行ってもいい、だがモンスターには注意しろよ」

結衣「気を付けています」

ちなつ「私もそこまで不用心ではありません」

京子「できれば避けたい」

結衣「お前それだからろくにレベル上げられずに苦戦するんじゃないのか?」

西垣「逃げるのも戦術だが避けては通れぬ難関もいくつもある。
   たいていの場合逃げられるとは思わない方がいいぞ」

結衣「今のうちに経験を積んでおこう、でないとろくなことにならないぞ」

30分後

西垣「お、よく来たな」

京子「あ、ふすまがある、ちょうどよかった。私、どこかへいきたかったんだよね」

西垣「いいぞ」

京子「それじゃ、着いた場所に身を任せます」

あかり「ええ~!?」

ちなつ「京子先輩、ちょっと?」

結衣「わーっ!もうふすまに入っちゃったよ・・・」

京子「いっきま~す」

シューッ

西垣「ふっ、歳納は相変わらずせっかちだな」

りせ「・・・・・」

西垣「『あの子たちはどこに着くの?』今のままだとオトゲイムー街のどこかに着くな」

とある宿屋の一人部屋

京子「到着」

あかり「って、えええ~!?ここって他人の部屋だよね!?」

ちなつ「あかりちゃん、声が大きいよ」

結衣「家の人いたら素直に謝ろう」

京子「あ、ここってもしかして・・・」

結衣「あ、そうだった。ここはたぶんどこかの宿の部屋だ」

ちなつ「どうであれ泥棒や侵入者と間違われたら大変ですよ」

『お前達、どこにワープした?』

ちなつ「よその家か、よその宿の部屋です」

『あ、もしかしてまたどこかのどこにでもふすま系のやつと
 ごっちゃになってしまったか?ま、それもよくあることだが』

ちなつ「先生!!」

「あれ?」

あかり「あっ」

あかり「うまるちゃん」

ちなつ「ここってうまるちゃんの泊まってる宿屋だったのですか?」

京子「おお~、仲間の妖精さんもおそろいで~」

うまるちゃんA~Z「あ゛っ・・・」トトトトト

京子「うまるちゃんって二等身なのにベッドの下に隠れられるんだね。
   伸び縮みするのかな?その身体」

うまるちゃん「そ、そんなことないよ。何言ってるの?」

京子「え~?だってベッドの下の隙間あまりないし
   その小ささでも入れないじゃん。じゃあどうやって入ったの?あんたの仲間たちは」

うまるちゃん「それは秘密機関ってもんだよ」

うまるちゃん「ところでごらく部のみんなはなんでここにいるの?」

うまるちゃん「・・・あっ、もしかして・・・」サササ

うまるちゃん「そんなわけないよね、だってどこにでもラピスから出てきたとしたら
         あそこの引き出しが倒れちゃうし、最悪壊れることも・・・」

ちなつ「そういううまるちゃんもそのラピス使って
    行きたいところとは違うところに行ってしまったってことありますよね?」
    
うまるちゃん「う・・・」

ちなつ「いいんですよ、そういうことよくありますから」

うまるちゃん「はい、どこにでもラピス使って他のワープマシンとごっちゃになってしまって
        別のとこに着いたってことはありました・・・」

続きはまた夜に

あかり「でもどうしよう、あかり達はこの宿の宿泊客じゃないし・・・」

京子「侵入者扱いだけは勘弁だよ」

ちなつ「いつまでこの部屋にいることになるのでしょうか?」

結衣「誰にも見つからずというのは困難だな・・・」

うまるちゃん「あ、だったらうまるのラピスを使おう」

あかり「そしたらこの部屋を開けることになるけど・・・」

うまるちゃん「大丈夫だって、じゃあいくよ」

シューッ

エクラール区

うまるちゃん「びっくり!一瞬でワープだよ」

京子「あ、ここ見覚えがある」

結衣「オトゲイムー街だよなここ」

うまるちゃん「そうだよ、そしてここがエクラール区だよ。ちなみに向こうに行けばマイママイ区に行けるよ」

うまるちゃん「あ、ドリームフェスティバルに向けて練習しよう」

うまるちゃん「」タタタタタ

うまるちゃん(あとは演出っと、それぞれのフェスティバルという大会で
        どんなパフォーマンスをするのかはもう決めてるよ。あとはシナリオ通りにいけるかだけ)

あかり「うまるちゃんどこに行ったんだろう・・・」

京子「あ、どこかでダンスの練習しよう」

結衣「広い場所を見つけてあまり人のいないところでやろう、
   外で練習するとはいっても目立つところじゃ周りの迷惑になりかねないし・・・」

ちなつ「場所を探しましょう」

そして

京子「よし、ここにしよう」

結衣「確かに人はいないが結構目立つとこじゃねえかよ」

ちなつ「練習で目立つのは禁止ですよ、京子先輩」

京子「でもさ、ここなら場所広いしダンスで場所の入れ替えにも困らないし
   私はここでやりたいよ。だって今すぐにでも踊りたいし」

結衣「注目を集めたいだけだろ?」

京子「今は人がいないでしょ?よーし、練習開始っ」

ちなつ「強引すぎです!」

結衣「我が物顔はやめろよ」

あかり「京子ちゃん、あかりとぶつかったりしないでよ」

京子「分かってるって」

あかり「昨日はぶつからなかったとはいっても心配だよお・・・」

そして練習開始

♪ゆゆゆ・ゆるゆりいぇす!

結衣(京子何気に広がりすぎてる気がするんだが?)

すると・・・

結衣・京子「♪やれやれ教室じゃ」

結衣・京子「ウトウ・・・」

京子「うわあ!」ズデーン

ちなつ「京子先輩?」

あかり「京子ちゃん、大丈夫?」

京子「いってえ~、足滑らせちゃったよ・・・」

結衣「頭打たなくてよかったよ」

京子「くっそーもう一回だー!」

結衣「やり直しだろこれ・・・」

テイク2の途中で


住人1「あの子ら楽しそうだな」

住人2「かわいいじゃんみんな」

住人3「俺あの曲聞いたことあるぞ」

住人4「あれごらく部じゃない?」

住人5「聞きに行こう」


そして

京子「よっしゃ完走!」

あかり「みんな息ぴったりだったね」

京子「さあこの調子で次の曲に・・・」

京子「わ、人いっぱいいる」

ちなつ「私は曲の終わり近くから気付いていましたよ」

結衣「だから言ったのに・・・」

あかり「結構注目されてるよ」

京子「おお、結構いい調子じゃないの」

結衣「やっぱり目立つこと目的だったじゃないかお前!」

京子「みなさ~んこんにちは~♪」

ギャラリー一同「こんにちは~!」

京子(げ、男しかいねー・・・女の子のためのアイドルになりたかったのに・・・)

京子「えっと・・・二次元界の救世主の・・・」

結衣「勝手に決めんな!」

ギャラリー1「おいおいおい、こいつ急に顔が引きつってるぞ」

ギャラリー2「挨拶はとっても元気あったのに一体何があったんだ?」

ギャラリー3「それよりさっきの曲もう一度歌ってくれ」

ギャラリー4「これを逃したらもう二度と聞けなくなるかもしれない・・・」

ギャラリー5「ええ~?歌わないの~?あ~この曲が
        エクラール区で流れることはもう二度とないのか~・・・!」

京子(まさかのアンコール?)

ちなつ「練習だったつもりがなんかとんでもないことになっています」

あかり「じゃあもう一回やる?」

京子「じゃあいっきましょー!」

ギャラリー一同「待ってました~!」

結衣(きちんと踊れるのか?)

今日はここまで

そして

ギャラリー一同「ブラボー!」

あかり(わあ、この人たちいつでもみんなを見てくれる。
    あかりも何となく目立ててるよ)

ちなつ「どうにか踊りとおせました」

結衣「緊張でところどころ噛みそうになったところがあった・・・」

京子「おお、いい感じじゃないの」

京子「・・・・・」

京子「じゃあもう一曲やろう」

結衣「えっ!?」

京子「」ゴニョゴニョ

あかり「えっ!?聞いてないよお!」

ちなつ「ここでまだこの世界でやったことのない曲をやるのですか!?」

結衣「ぶっつけ本番か!?まあまだ本番じゃないが・・・」

結衣「ドリームフェスティバルはまだまだ先だし
   まだ時間はあるが大勢の人を前にいきなりやるのか?」

京子「振りも歌詞も覚えてるでしょ?だいじょーぶだいじょーぶ」

ちなつ「心配です・・・」

あかり「みんな待ってるよ。あかりも完璧にやれる気しないけどやってみよう」

京子「OK」

そして最初のサビが終わって

京子「それじゃもっと盛り上がっていくかい!」

結衣(おい京子、もうすぐAメロだぞ)

京子「・・・あっ、♪・・・にち食べたいよ毎日」

ギャラリー1(うんうんあるある)

ギャラリー2(そういうことよくあるよな)

ギャラリー3(緊張で歌詞や自分のパートを忘れることがあれば
        調子こいて自分のパートを忘れることもあるんだな・・・)

京子「♪&%$’&#*よ毎日どうしても」

ギャラリー1・2・3(そして噛む)

そして

ギャラリー1(最後はチーナのかわいらしい背伸びの後で
        曲の終わりのポーズをどう決めるかだな)

ごらく部一同「イェーイ!」

京子「ありがとーっ!」

結衣(京子盛大にやらかしたな・・・)

ギャラリー一同「」パチパチパチ

京子「ひゃっほーい」

結衣(私にはわかる、若干表情が硬いってこと・・・)

さらにしばらくして

京子「これドリームフェスティバルいけたんじゃない?
   だって私達、ドリームフェスティバルに向けての練習してたら
   こんなに人集まったんだもん」

あかり「みんな盛り上がってたね」

結衣「ドリフェスはいいことだけじゃないぞ」

ちなつ「京子先輩、盛大にやらかしてよくそう言えたものですね」

京子「お、終わり良ければ全てよし」

結衣「結局京子が一番緊張してたな・・・」

あかり「次どこに行く?」

京子「あっちに行ってみるよ」

うまるちゃん「あ、ごらく部のみんな」

あかり「うまるちゃん」

結衣「また会ったね」

あかり「あ、さっきはありがとう」

うまるちゃん「さっきはどうも、ところでみんなはどこ行くの?」

京子「あっち方面」

うまるちゃん「あっちだったらマイママイ区に着くよ
        あ、うまるもここに行ってみよう」トトトトト

うまるちゃん「ぬっふっふ、今回も客を大いに盛り上がらせたし、
        マイママイ区でもエクラール区の時とは違うパフォーマンスを見せますか」

京子「みんな、もう一回ダンスの練習をしよう」

結衣「今回はやけに積極的だな」

ちなつ「ですが練習できる時間が長くなるというのはいいことです」

あかり「じゃあ場所を探そう」

京子「たんさ~く」

マイママイ区

あかり「この辺りに練習できそうな場所はないかな?」

ちなつ「きちんと周りのことも考えなければいけないし・・・」

結衣「そこが難しいところなんだよな・・・」

京子「いろいろと探してみよう」

かなり早いけど今日はここまで

そして

京子「よし、ここにしよう」

結衣「ここなら練習できそうだな」

あかり「やってみよう」

ちなつ「でも人目を気にしてくださいよ」

京子「人気を得たほうが有利だって」

結衣「人目を気にせずにやるとろくでもないことになるよ」

あかり「は、あはははは・・・」

京子「エクラール区でやらなかった曲をやろう」

ちなつ「そうですね」

京子「さあ始めよう」

♪ゆるゆり!!ゆるゆり!!ゆるゆり!!

ごらく部一同「さんハイ!」

結衣「はいストップ」

京子「え?」

ちなつ「京子先輩の声が大きすぎます」

結衣「お前だけ目立っても意味ないぞ」

ちなつ「悪目立ちになってます」

京子「そうなの?」

結衣「自分でもわかってるだろ」

あかり「京子ちゃん、あかり達の声消さないでよ~」

京子「ああすまん」

ちなつ「謝るのが軽すぎます」

結衣「もう一回やろう」

京子「テイク2っ」

そして

京子「完走っ」

結衣「無事に一曲通せたな」

ちなつ「できればワンテイクで決めたかったのですが」

京子「なんで私の方を見るんだよ」

結衣「う~ん、でもまだ完璧とは言えないな」

京子「今回もギャラリー来ないかな~」

結衣「やっぱりお前目立とうとしてるだろ?」

あかり「あ、誰か来るよ」

京子「来ました~!」

ちなつ「京子先輩はこうだろうとは思っていました」

住人A「あの、すみません」

住人B「・・・・・」

京子「はいは~い」

住人A「ちょっといいですか?」

住人A「あの、この場で歌い踊って騒ぐのやめてくれますか?迷惑なんですが・・・」

京子「えっ?」

住人B「こんなことして変な人だと思われると思いませんか?」

あかり「あ、ごめんなさい」

京子「あ、あの、私達ドリームフェスティバルに向けて練習中ですので・・・」

住人A「だったら別の場所でやってください。
    そんなキレのない踊りなんて見せられても無興味ですので・・・」

住人B「お願いします」

京子「あ、そ、それは・・・」

住人A・B「」スタスタ

あかり「行っちゃった・・・」

京子「何だよ、冷たいなあ」


住人A「あの子たちがドリームフェスティバルとか、冗談だよな?」

住人B「ダンスやるならWUG見習えよな」

住人C「お、A、B、いたか、向こうでうまるちゃんのステージが始まるぞ」

住人A「ホント?」

住人B「見ていこうぜ」

そしてあかり達は

京子「しょうがねえな、じゃあ別の場所探そう」

あかり「そうだね・・・」

ちなつ「エクラールの時とえらい違いですね・・・」

結衣「あの時穂乃果が言ってた意味が分かってきた気がする・・・」

京子「ああもう、私もだよ」

ちなつ「穂乃果ちゃんはなんか特定の区でしか歓迎されないみたいなこと言ってましたね」

京子「ショックで振りを忘れそうだよ」

京子「えっと、確か出だしの振りは縦一列になってこうやって・・・」

結衣「お前歩きながら踊るのやめろ」

「失礼します。お時間よろしいでしょうか?」

京子「はい、えっと、私何かしましたか?」

「あなた達は七森中ごらく部のあかりさん、ちなつさん、京子さん、結衣さんですね」

ちなつ「私達のことを知っているのですか?」

結衣「名前を教えていただけないでしょうか?
   こんなことを言うのも失礼だとは思うのですが・・・」

リンカ「私もそのつもりでいました。私はリンカ。
    グヴコスター区からマイママイ区に来ました。ただ今観光中です」

リンカ「さっきのこの踊り、私に見せてくれますか?歌も込みでお願いします」

京子「リクエスト!?もちろんOK!」

京子「みんなでやろう。今回は1コーラスだけでいこう」

あかり「そうだね、せっかくのリクエストを断るわけにもいかないしね」

結衣「さっきこの街の人から踊るの迷惑だからやめてくれと言われたばかりだけど・・・仕方ない」

ちなつ「リンカさん。私達やってみます」

リンカ「ありがとうございます。では、お願いします」

今日はここまで

そして

京子「ありがとっ」

リンカ「」パチパチパチ

リンカ「ごらく部の皆さん、ありがとうございました」

リンカ「よかったらグヴコスター区に来てください」

リンカ「いつでも待っています」

あかり「うん、みんなで来るよ」

リンカ「では、失礼します」

京子「さっきの奴とはうって違って私達に好意的だったな」

結衣「ん?」

結衣(あいつだったよな・・・うまるちゃんと同じ名前の女の子は・・・
   私は一度見たとはいえ京子、あかり、ちなつちゃんはまだあの子を見ていなかったな・・・)

うまる「作戦成功、危なかったよ・・・危うくもみくちゃにされるところだったし・・・」

うまる「どこにでもラピス使ってるところを誰にも見られなくてよかった・・・」

うまる「そろそろこの姿にならなくてもいいかな?」

結衣「何気に若干息が切れてるような感じがしたが彼女に何があったんだろう・・・」

結衣「あ・・・」

うまる「あ、あなたはクリエイトカントリーでなのふらわーさんと
    陵桜学園のみんなと一緒にミニクエストやってた時に
    私たちが大ピンチになったときに助けてくれた・・・」

うまる(あ、結衣ちゃんの名前言うのやめよ・・・)

うまる「・・・人ですよね?あの時は助かりました」

ちなつ「結衣先輩、私たちが拠点内にいたときにそういうことをしていたのですか?
    きゃー、結衣先輩がよりかっこよく見えます・・・」

ちなつ(そういえばあの時あかりちゃんは昼寝してたんだったね・・・)

結衣「そうです。覚えてたんだね」

うまる「はい、ずっと覚えていました」

結衣「他の3人は?今回は一人行動なの?」

うまる「うん、そうだよ」

京子「・・・ん?」

ちなつ(あ、違った。あの時はあかりちゃんと皿洗いしていたんだ。
    私は何言ってたの?しかも京子先輩は手伝いなんて全くしてなかったし・・・)

京子「それ何?なんかうまるちゃんの持ってたどこにでもラピスにそっくりなんだけど・・・」

うまる(う゛・・・バレてる?)

京子「君もどこにでもラピスを持ってたんだね」

うまる「そ、そうだよ」

京子「それあるとどこにでも行けるからいいよね」

京子「あ、そうだ。そのうまるちゃんと同じ名前の子がいるって
   実況ワールドフェアリーうまるちゃんが言ってたけど何か知らない?」

うまる「ううん・・・知らない」

結衣「この子がうまるちゃんと同じ名前の子だったはずだったけど・・・?
   私の思い違いだったかな?いいや、確かにこの子だったはず」

京子「ん?どうしたんだ?結衣」

結衣「京子達は見てないからわからないけど
   うまるちゃんと同じ名前の子はこの子だよ」

京子「そうなの!?」

うまる「あ・・・」

京子「君もうまるっていうんだ。
   まさか同じ名前の子が同じラピスを持っていたなんて偶然ですな」

うまる「そうだね、偶然だね」

ちなつ「でも名前が同じだと2人そろった時ややこしいです・・・」

京子「しかも妖精の方は何人もいたしね」

あかり「もしかしたら同じ名前の2人がドリームフェスティバルに出るってことも・・・」

結衣「出るよ、でもチームは別々だと思うけど・・・」

うまる(バレてはいないみたいだね・・・)

うまる「あ、私はそろそろ宿に戻ります。みんなが待ってるので」

京子「その宿はどこ?もしかしたらエクラール区の宿ってことが・・・」

うまる「みんなも私と同じ宿に泊まってるの?」

京子「泊まってはいないよ」

ちなつ「あの時は手違いが起きて・・・」

あかり「そこをここにいない方のうまるちゃんがどこにでもラピスで助けてくれたよ」

うまる「そんなことがあったんだ・・・」

京子「でもまた偶然があったよ」

あかり「あっ、そういえばそうだね」

京子「同じ名前の人が同じ宿にいるという偶然を見つけたよ」

ちなつ「さすがに部屋は別ですけどね」

うまる「みんな、私はそろそろ戻るよ」

結衣「気を付けてね」

あかり「また会おうよ」

うまる「うん、また会おうね」


京子「さて、次は・・・」

シュッ

京子「お、西垣ちゃんからの呼び出しかな?」

結衣「じゃあ私達も拠点に戻るか、結局一度もモンスターに遭わなかったが」

ちなつ「次はどこに出動することになるのでしょうか?」

あかり「次はどんな出会いがあるんだろう?」

京子「さて、撤収~」

シューッ

今日はここまで

拠点内

西垣「オトゲイムー街はどうだったかな?」

京子「楽しかったと思いきや別の場所で思いきり街の人に冷たくされたよ」

西垣「ドリームフェスティバルで誰を応援するかは人次第だしな。
   それもまた困難、苦労の一つだな」

西垣「それはさておきお前達には妖魔界に行ってもらう。
   妖魔界にはフユニャンがついているとはいえ
   モンスターとかが減る気配がないのだ。
   妖怪たちと共に妖魔界にはびこんでいる悪いモンスターを少しだけでも退治してくれ」

京子「りょーかい!」

結衣「少なくても5000りっちぃは稼ぎたい」

京子「結衣の目がガチだ・・・」

あかり「フユニャンどうしてるんだろう、あ、ジバニャンにも会ってみたいよ。
    ジバニャンは今、妖魔界にいるみたいだし」

ちなつ「怖い妖怪がいないかどうかが心配です・・・」

西垣「よし、それじゃ・・・」

西垣「ん?」

ドロン

コマさん「ズ、ズラ?」

コマじろう「ズラ?」

コマさん・コマじろう「もんげーーっ!」

りせ「・・・・・」

西垣「お前達また来たか」

コマさん「またここに来ちまったズラ」

コマじろう「兄ちゃんまた瞬間移動失敗したズラね・・・」

コマさん「お邪魔するズラ」

あかり「コマさん、コマじろう」

結衣「まさかこのタイミングで会うとは思わなかったよ」

西垣「コマさん、コマじろうといったな。お前達、実況ワールドはどうだ?」

コマさん「もんげーいい場所ばかりズラ」

コマじろう「オラ達行ってないところはまだまだたくさんあるズラ」

コマじろう「ところで兄ちゃん、兄ちゃんの風呂敷に
       見覚えのねえもん入っているズラ」

コマさん「ズラ?もんげーっ!」

コマさん「これはオラのではないズラ」

コマじろう「そういえばドドンガドン区で誰かにぶつかっていたズラ」
       
コマじろう「その時に兄ちゃんの持ち物の一部が入れ替わっていたのかもしれないズラ」

コマさん「もんげー!!オラの風呂敷に入っていたものがなくなってるズラ!!」

コマじろう「その人探しに行くズラ」

コマさん「みんな、すまねえズラ、もう一度ドドンガドン区に戻るズラ」

ドロン

西垣「一体何しに来たんだ?」

あかり「コマさんの荷物がなくなったらしいけど・・・」

京子「無事に見つかるといいんだが・・・」

結衣(コマさん兄弟とまだまだふれ合っていたい・・・)

結衣「先生、私、妖魔界よりもドドンガドン区のことが気になります」

西垣「ドドンガドン区には今のところモンスターの気配はないぞ、
   コマさんがこの前言ってた『未来のオラ』の姿をした
   ししコマの統治がうまくいっている証拠だな」

ちなつ「先生、私もコマさんの荷物のことが気になります」

あかり「でも妖魔界のモンスターを・・・」

西垣「ん?また来客か?」

ドロン

あかり「あ、フユニャン」

フユニャン「お前達に頼みがある。その頼みを言いに来た」

京子「おお、それは好都合」

結衣「向こうからやってきたか」

ちなつ「何たる偶然・・・」

フユニャン「お前達、妖魔界に行ける時間はあるか?」

あかり「えっと・・・」

あかり「行く時間があるも何も今から妖魔界へ行こうとしていたよ」

フユニャン「そうか、それはよかった。共に妖魔界を守ってくれ、
       さすがにオレとその仲間たちだけでは心もとないしな」

あかり「うん、あかりも協力するよ」

ドロン

あかり「あ、ベンケイさんと・・・」

ベンケイ「おお、おぬしは・・・また会ったな」

からくりベンケイ「フユニャン、心もとないという言葉を撤回してくれぬか?」

フユニャン「からくりベンケイ、お前は確かにオレの仲間の中では一番強い、
       だがその強さゆえに相手を甘く見すぎないかが心配なのだ。
       どんなにオレ達が強くても負けが許されない戦いの前には
       他の仲間に協力させてもらえないと心もとなくなるんだ」

あかり「あ、あなたはからくりベンケイですね」

結衣「からくり版がいたのか・・・」

結衣「ふふ・・・」クス

京子「結構心強い妖怪がいるじゃないの」

結衣「京子さ、異世界の救世主を名乗ったからには
   NPCに頼りすぎというのはどうかと思うぞ」

ちなつ「結局コマさんのことはどうするのですか?」

フユニャン「コマさんだと?コマさんなら・・・」

フユニャン「ドドンガドン区に行って協力者を探していた時に
       人が見つかったというところでコマさんとコマじろうがやってきた。
       偶然その3人のうちの一人と荷物が入れ替わっていたというから
       オレも驚きを隠せなかった・・・そういうこともあるんだな・・・」

フユニャン「なにはともあれ無事に解決できたぞ」

あかり「コマさんよかったね」

ちなつ「見つかったのですね」

あかり「うん、本当によかったよ」

フユニャン「おっと、話が長くなってしまったな、
       みんな・・・と、その前に君たちの名前を教えてくれ、
       赤い団子の子はヒルテップスとクリエイトカントリーの間の道で
       教えてもらったからわかる」

そして

フユニャン「京子、ちなつ、結衣、よろしくな」

ベンケイ「フユニャン、早く妖魔界に戻った方がいいと存じるが・・・」

からくりベンケイ「ワシも同意見じゃ」

フユニャン「分かった。みんな、移動はオレに任せろ」

西垣「ほう、じゃあふすまはいらないな」

フユニャン「いくぞ!!」

シューーーッ

西垣「ああいうのがいつまでも味方であればいいんだが・・・」

りせ「・・・・・」

西垣「『いつかは敵になりそう』?まあそれも乱れた世界のさだめさ・・・」

今日はここまで

妖魔界

フユニャン「到着だ」

TETSUYA「お、おう、お前がフユニャンか?ふあ~・・・」

フユニャン「お前はTETSUYA、お前いつの間に旧イカカモネ残党軍の領地を支配するようになってたのか?」

TETSUYA「そうだよ、ここにいるドケチングって妖怪がボクをここまで擁してくれたのさ」

京子「おいおいおい、大丈夫か?この妖怪・・・」

ちなつ「額に「凶」と書いてあるあの妖怪も感じが悪いです・・・」

結衣「随分と眠たげな主だな・・・」

ベンケイ「それでお主らは我らに何の用だ?」

ドケチング「ワシらはこの地をお主らに譲るとともに
       ワシらをお主の仲間に入れてほしいのじゃ」

からくりベンケイ「随分と好条件ではないか」

あかり「争わないというのはいいことだよ、
    あかりも妖怪さん同士で争うのを見たくないし・・・」

あかり「あ、あの人きれいだなあ・・・」

老いらん(若くてかわいい子を連れてきたでありんすなあ、
      わたしのお気に入りの子でありんす)

フユニャン「ドケチング、これはお前の提案だな?」

ドケチング「左様」

京子「ぶっちゃけドケチングが主といってもいいな・・・」
     

老いらん「フユニャンの名声は聞いてるでありんす。
      あなたこそこの世界を平和にできる妖怪と見たでありんす」

TETSUYA「ボクら降参するからさ、受け入れてくれるかな?」

結衣(とても降伏する人の態度とは思えんな・・・)

ちなつ(この妖怪はすぐにでも寝たほうがいいです・・・)

京子(何気にバランスが取れてるな、どんなに動いても頭に乗ってるカップを落とさないとか・・・)

フユニャン「分かった。歓迎するぞ」

TETSUYA「歓迎ならボクもしているよ。あっちの離宮内で宴の用意してるからな」

あかり「あっ・・・!誰かがモンスターに襲われてるよ!」

あかり「・・・と思ったら倒しちゃった・・・」

あかり「あ、よく見たらアブさんとキヨさん、でも一緒にいる二人の女の子は誰だろう?」

フユニャン「」ダッ

あかり「あっ、フユニャン」

フユニャン「アブ!キヨ!千歌!無事だったか!?」

フユニャン「ん?キミは千歌の友達か?」

曜「もしかしてあなたが千歌ちゃんの言ってたフユニャンなの?」

千歌「そういえばフユニャンに会った時曜ちゃんはいなかったんだよね・・・」

フユニャン「曜?曜といったな、そうだ。オレがフユニャンだ」

フユニャン「ところで他の2人はどこに行った?」

千歌「花丸ちゃんとルビィちゃんのこと?えっと、二人と別行動を取ったとたんに
   モンスターに襲われて、そこで曜ちゃんとアブさんとキヨさんが助けに来て・・・」

千歌「えっと・・・分からない」

曜「そういえば善子ちゃんどこに行ったんだろう?
  千歌ちゃんと花丸ちゃんとルビィちゃんの後を追って妖魔界に来たんだけど・・・」

フユニャン「なに!?ではオレはお前も巻き込んでいたのか?」

曜「私自身が善子ちゃんと一緒に入りに行ったよ。
  でも妖魔界に行ったら善子ちゃんとはぐれちゃって・・・」

千歌「善子ちゃんも妖魔界に来てたの?」

曜「うん」

フユニャン「ところで千歌、コマさんとコマじろうとも別々になったのか?」

千歌「そうなの・・・」

千歌「こうなるんだったら一人で行動しなきゃよかった。
   曜ちゃんと実況者が来なかったらどうにもならなかったし・・・」

曜「千歌ちゃん、そんなに落ち込まなくてもいいよ」

千歌「だって・・・」

アブ「千歌、落ち込んでるのはお前だけじゃないぞ」

キヨ「そうだそうだ」

千歌「・・・・・」

アブ「俺だって結構過去の敗戦を引きずってるぜ、やっぱ俺キヨには及ばねえや」

アブ「しかもさっきの俺達の勝利はほぼ奇跡だったじゃねえか。
   もしあれがなかったら共倒れだったぜ、モンスターが突然よそ見をしてよ」

キヨ「おいおいおいアブ、何言ってんだよ。実力の差が何だってんだよ!」

キヨ「フユニャンも実は今までの失敗、過ちを今でも引きずってるぞ」

フユニャン「そうだ。そうなんだ、その通りだ・・・だが過去を引きずっても何にもならない!
       だからオレはいつでも前を向いて戦うんだ!!」

フユニャン「ところで千歌、花丸、ルビィというのはあの時キミと・・・」

フユニャン「あかり、いたのか」

あかり「うん、みんなが気になって・・・」

曜「?フユニャンってこの子とも友達になってるの?」

あかり「うん」

曜「さっきフユニャンが名前を言ってたから君の名前分かったよ。
  私は曜、この子は千歌ちゃんだよ、よろしくね、あかりちゃん」

あかり「うん、よろしくね、千歌ちゃん、曜ちゃん」

フユニャン「話を戻すが花丸、ルビィというのは・・・」

千歌「あの時私と一緒にいた子だよ。3人の中で一番背が低い子が花丸ちゃんで・・・」

フユニャン「そうか・・・!あの時コマさんと荷物が入れ替わってしまったのが
       花丸って子だったんだな。となると残りの赤い子がルビィだな。
       あかりとルビィがいっしょになったらこうやって覚えよう。
       団子なのがあかり、そうじゃない方がルビィと」

あかり(あ、もしかしたらさっきまでマイママイ区にいた2人の事じゃないのかな?
    あの時はすごく落ち込んでる様子だったけど・・・)

フユニャン「2人のことは覚えたぞ、一度見たことがあるからあとは見れば分かる」

フユニャン「となるとそうじゃないのが善子だな、曜」

フユニャン「ここには異世界から来た人と実況者以外に人間が来ない。
      特徴を教えなくたってこの子だって確信がつく」

曜「なら教えなくてもいいかな?ヨハネこと善子ちゃんのことは」

フユニャン「ヨハネ?なんと、彼女にそういうあだ名があったとは・・・」

曜「あだ名じゃなくて自称なんだけどね」

フユニャン「よし、忘れないでおこう」

あかり「あ!みんなのところにモンスターがいる!!」

フユニャン「なんだと!?しまった!!長話がすぎたか!!」

アブ「俺らも行くぜ!」

キヨ「前回の雪辱を晴らしてやる!!」

千歌「みんなで行けば怖くないよ!一人一人が小さいとしてもみんなで行けば大きくなる!」

曜「行ってみヨーソロー!」

すると

あかり「あ・・・」

京子「おいあかり、どこ行ってたんだよ」

ちなつ「勝手に離れないでよね」

結衣「ベンケイ達に助けられながら何とか倒せた」

京子「って、全然『何とか』じゃなかったじゃん!
   ベンケイもからくりベンケイもオーク、サハギン、インプの群れを相手に
   めっちゃ圧倒していたし、そしてビヒモスが相手だってさ・・・」

結衣「特攻しなかったら報酬を彼らに独占されてたな・・・」

京子「今回は結衣に振り回されたよ」

ちなつ「京子先輩だけがやられかけていましたね」

京子「ノーダメージだったとはいえもう勘弁して~!」

京子「・・・報酬が高いとそれだけ敵が強いんだね・・・
   621りっちぃゲットできたとはいえ・・・」

結衣「その621りっちぃをパーにするなよ」

京子「分かってるってば~!」

あかり「みんなごめん」

フユニャン「ベンケイ、からくりベンケイ、すまなかった・・・」

ベンケイ「すまなかったとはなんじゃ?」

からくりベンケイ「この程度の輩、フユニャンが出るまでもなかったぞ」

からくりベンケイ「そういや今日はからくりマシンガンが妙に冴えたわい」

アブ「からくりマシンガンはからくりベンケイの必殺技だな」

ドケチング「見たか?TETSUYA、これが奴らの力じゃ」

TETSUYA「うん、戦わなくてよかったよ、ふぁあ~」

老いらん「睡魔には気を付けるでありんすよ」

ドケチング「まあワシらが目を離せば起きていなくなってるじゃろうて」

TETSUYA「あ、早く宴の準備しないと」

老いらん「ほとんどわたしが用意したでありんす」

TETSUYA「さあみんな、離宮内に入ろうぜ」

フユニャン「ああ、分かった」

千歌「モンスターにやられなくてよかったね・・・」

曜「そんなことよりおなかがすいてきた・・・」

千歌「ええ!?さっき食べたばかりじゃん」

曜「宴と聞くと急におなかペコペコに・・・」

千歌「そういえば私もあんまり食べてなかった」

曜「でしょ?」

千歌「やっぱり宴に参加しよう」

曜「うん」

京子「お、みんなぞろぞろとあの建物に入っていくぞ」

あかり「入ってみる?」

結衣「いいや、そうしている間にもモンスター達はまだまだこの世界で猛威を振るっているし
   まだまだ安心はできないよ。いっそモンスターの見張りをしてるというのどう?」

京子「結衣は何より経験値なんだね・・・」

ちなつ「結衣先輩の言う通りモンスターがいないかまわりを見てみましょう」

あかり「これもみんなを守ることだよね」

ちなつ「あ、誰か来ます」

あかり「あ、あの3人のうちの2人見たことある。
    みんながマイママイ区で先にふすまに入っている間に見たよ。
    あの子が千歌ちゃんの言ってた花丸ちゃんとルビィちゃんで
    一緒にいる子が曜ちゃんの言ってた・・・えっと・・・
    誰だったっけ?忘れた。フユニャンはヨハネというあだ名(?)で
    覚えたんだけど・・・」

ちなつ「それにコマさん、コマじろうもいるよ。
    ところであかりちゃん、千歌ちゃん、曜ちゃんというのはあの時向こうにいて
    今はあの建物に入っていった二人のこと?」

あかり「そうだよ」

コマさん「あ、あかりちゃん、ちなつちゃん、京子ちゃん、結衣ちゃん」

コマじろう「みんなもここに来たズラね」

あかり「うん」

今日はここまで

善子「またさまよう堕天使を見たわね、
   けれど黒く濁って光るのは私、ヨハネだけでいいわ」

花丸「コマさん、この人たち知ってるの?」

コマさん「何回も見ているズラ」

コマじろう「また会ったズラ」

ルビィ「コマさんとコマじろうって結構人脈あるんだね・・・
    ルビィはあまり人と話すの得意じゃないからうらやましいなぁ・・・」

コマさん「オラも話すのは得意じゃないズラ・・・」

善子「基本的に私たちは話すのが苦手なのよね」

コマさん「ズ、ズラ?」

あかり「コマさんまたお友達増やしたね、いいなあ・・・」

コマさん「花丸ちゃん、ルビィちゃん、善子ちゃん、この子たち紹介するズラ」

善子「『ヨハネ』って呼んでよね」

あかり「えっと・・・よしこ?よりこ?聞き逃した・・・
    あの子あだ名で呼ばれることが好きなのかな?
    あかりも『ヨハネ』のあだ名(?)でこの子知ったけど・・・」

コマさん「この子たちはオラたちから見て左から順に
     京子ちゃん、あかりちゃん、ちなつちゃん、結衣ちゃんズラ」

善子「よろしくね」

花丸「覚えたずら」

ルビィ「よろしくお願いします」

コマさん「そしてこの子たちは・・・」

あかり「あ、この子達の名前は千歌ちゃん、曜ちゃん、フユニャンから教えてもらったよ」

コマさん「もんげーっ!」

ルビィ「千歌さん、曜さんを見たのですか!?」

あかり「花丸ちゃん、ルビィちゃん、よろしくね、
    えっと・・・ヨハネの子の名前忘れちゃった・・・」

ヨハネ「いいのよ、私は『ヨハネ』よ、あんたはリトルデーモンではなくチャームエンジェルね」

あかり「え、えっと・・・」

京子「く~、あかりのくせにいい言葉もらいやがって・・・」

花丸「善子ちゃん・・・」

あかり「あ、思い出した。善子ちゃんだったね、ヨハネの子」

ルビィ「善子ちゃん・・・何気にあかりちゃんと話した時
    少々声を変えていたよね?」

善子「何?悪いのかしら?」

ルビィ「いいや・・・」

花丸「『ヨハネ』のキャラ作りずら?」

善子「うるさいわね!」

花丸「あ、そういえばあかりちゃんに聞きたいことがあったずら」

あかり「え?なあに?」

花丸「それはね・・・」

花丸「あかりちゃん、千歌さんと曜さんにおら達の名前教えてもらった
   とか言っていましたが千歌さんと曜さんは今どこにいますか?」

善子「あ、曜さんのこと私も忘れてた・・・
   何で居場所のこと聞こうとしなかったのよみんなして・・・」

あかり「千歌ちゃんと曜ちゃんならあの建物の中にいるよ。
    あの中では今、フユニャンをはじめとする妖怪さんたちが
    楽しいパーティーをやっているよ。あかりも参加したかったけど
    結衣ちゃんの提案に乗っかって今、この辺りでモンスター探しをやってるんだ」

花丸「分かったずら」

ルビィ「モンスターならさっき私達に襲いかかってきました」

花丸「結構怖かったずら」

善子「自慢の黒魔術でも紅蓮の炎でも万雷でも倒しきれなくて絶体絶命だったしね・・・」

コマさん「もんげー強かったズラ。オラたち諦めきってたずら・・・」

コマじろう「そしたら突然何かに惹かれるように向こうへ走り去って行ったズラ」

コマさん「オラたちの相手に飽きたズラか?」

善子「それじゃナメられてる感じがするわよ」

コマじろう「でも途中で引きあげていったのは本当の事ズラ」

あかり「あ、もしかしてアブさん、キヨさんの時と同じ現象かな?」

あかり「あかり、その現象の正体を探ってみたくなったよ」

結衣「そうだな、だがそれで勝ってもりっちぃとかは得られないし
   ただ悔しいだけになる、私はそれが嫌だな・・・」

善子「結衣とか言ったっけ?そりゃそうよ、結局やられっぱなしだったってことじゃない」

結衣「このまま魔物にカモられるのだけは避けたい・・・」

ルビィ「じゃあ善子ちゃん、花丸ちゃん、あの建物に入って
    千歌さん、曜さんと合流しよう」

コマさん「オラたちもパーティーに参加したいズラ」

コマじろう「羽目を外さないようにするズラよ」

花丸「そうだね、あかりちゃん、ちなつちゃん、京子ちゃん、結衣ちゃん、また会おうね」

京子「君達もまた会おうね」

ちなつ「よろしくお願いします」

花丸「あかりちゃん、ありがとうずら」

あかり「うん、あと、荷物無事に戻ってよかったね、コマさん」

コマさん「うん、よかったズラ」

コマじろう「兄ちゃん、今度は気をつけるズラよ」

コマさん「そうするズラ・・・」


京子「あの子達ともまた会いそうだな」

結衣「モンスターがいないかきちんと見てろ」

京子「戦う気満々ですな・・・」

ちなつ「いなさそうでいそうです・・・」

あかり「あ、アイテム落ちてるよ」

京子「ハイポーションが2つも落ちてる、ラッキーじゃん」

あかり「あー、あかりにも拾わせてー」

そして

あかり「ハイポーション京子ちゃんに独り占めされなくてよかった~・・・」

京子「これはいい助けになりましたな~」

結衣「うお、向こうにモンスターがいる」

ちなつ「あれは結構手強そうですね・・・」

京子「これは戦ってみるでしょ、回復アイテムもゲットできたし」

結衣「京子やけに乗り気だな、さっきまで戦い避けようとしてたのに・・・」

京子「今ならみんな一緒なら倒せそうになってきたんだ」

ちなつ「それじゃ余計に不安です・・・」

結衣「しかしなぜ海のないところにサハギンがいるんだ?前から思ってたんだが・・・
   これこっちを向かれたら間違いなく私達が狙われるな」

あかり「ええ~!?」

結衣「だってそうじゃん、サハギンは結構凶暴だよ」

結衣「しかしこの世界は何でもありだな、
   海のモンスターがこんなところにいるくらいだしな・・・」

今日はここまで

京子「うお、言ってるそばから襲ってきたぞ」

結衣「まずは距離を取って溜め技の時間を稼ごう」

京子「突進!?わ、あっぶな・・・」

あかり「」シィンッ!

あかり「間一髪でシールド間に合った・・・」

ちなつ「きゃああっ!!」

あかり「え?ちなつちゃんギリギリでシールドの範囲外にいたの?
    行けたと思ったのに・・・」

ちなつ「もう!あかりちゃん!」

ちなつ「いやあ!!なんで私ばっかり狙うの~!?これじゃ回復できないじゃない!」

あかり「やばい、このままじゃちなつちゃんが危ない・・・!」

ちなつ「あかりちゃん!サハギンが狙いを変えたよ!」

あかり「え!?きゃああ!!ガードが間に合わなかった・・・」

ちなつ「ヒール、あ、かけるのが早すぎて少ししか回復できなかった・・・」

ちなつ「でもリカバーもあるし少しだけ溜めて・・・」

あかり「わああ!攻撃回数が多いよ~!」

あかり「」ピキイ!

あかり「うっ・・・ううっ・・・ぐ・・・」

あかり「何とか耐えれた・・・」

ちなつ「よし、リカバー!私とあかりちゃんを回復っ」

あかり「ちなつちゃん、ありがとう」

ブーーン!ドガ!!

あかり・ちなつ「きゃああ!!」

ちなつ「あ~ん、よそ見しちゃった・・・」

あかり「ちなつちゃん、ごめん・・・」

ちなつ「いやああ!!また来ます~!!」

ドオン!

結衣「よし、サハギンの攻撃をキャンセルさせた」

ちなつ「結衣先輩、ありがとうございます~」

結衣「被ダメージが大きい分TPの貯まり具合も大きいな。
   だが私はそれに頼り・・・」

結衣「ぐあ!!!」

ちなつ「結衣先輩!!」

結衣「くそ、油断した・・・」

結衣「くっ・・・!また来るか・・・!サハギン連続攻撃多いんだよな・・・」

京子「結衣!今助けるぞ!」

結衣「京子・・・」

京子「ファイア!!」

ボオ!

結衣「え?おい、冗談だろ・・・」

結衣「あ、攻撃来る、おっと」ヒョイ

結衣「回避ステップのタイミングが合ってよかった・・・
   そして運よく敵の連続突きの攻撃範囲外に逃れた」

京子「うっそ~!?たじろぎもしないなんて・・・こいつつええ・・・」

結衣「おい京子!」

ちなつ「あ、結衣先輩、回復させます」

結衣「なんでファイアにしたんだよ!?
   ここはサンダーだろ!?サハギン雷に弱いしさ!」

京子「わああ!いつの間にサハギンがこっちに・・・!」

京子「ぐああああ!!!」

京子「げえ!一気に半分削られた・・・」

京子「わあ!また攻撃が来る!来るなあ!!」

京子「サンダー!!距離を詰められないようにしなきゃ・・・」

ピシャア!

京子「よし、敵がよろけてる間に距離を取ろう」

結衣「おい、何でこっちに来るんだ?こんな時に全体技くらったら・・・」

あかり「あ、モンスターがみんなに近づいてくる・・・」

あかり「」タタタタタ

結衣「わー!やっぱりこっち来たか!」

京子「げえ!!」

ちなつ「これではみんな巻き添えです!」

結衣「京子!広範囲の技使う敵を相手に群がろうとするな!」

京子「わあ!やべえ!」

あかり「」ピキイ

ちなつ「あかりちゃん、ありがとう」

結衣「なんとか戦闘不能を避けられた・・・」

京子「わー絶体絶命じゃん!」

あかり「でもあの建物にだけは行かせちゃいけないよ」

あかり「なんとしてでもみんなを守らないと・・・」

タタタタタ

結衣「ん?」

京子「お、敵が逃げてくぞ」

結衣「あれは逃げたんじゃないよ」

あかり「あ、これってもしかして・・・」

あかり「アブさん達の時も千歌ちゃん達の時も突然何かに惹かれるように
    モンスターが突然どこかへ行っていたよ」

あかり「みんな、サハギンさんを追いかけよう」

結衣「それは危険じゃないのか?」

ちなつ「あ、リカバー使います。全快はできませんが回復できないよりはましです」

今日はここまで

あかり「コマさんもコマじろうも善子ちゃんも花丸ちゃんもルビィちゃんも
    それで助かってるんだしこの現象の正体を探ろう」

結衣「敵に見つかるなよ」

京子「みんなで行きゃ大丈夫」

ちなつ「もう少し待ってください」

結衣「そうだね」

あかり「えっ?」

ちなつ「もう少ししなきゃリカバーを再使用できないし
    みんなのHPを満タンにしてから行こうよ」

あかり「あ、そうだった・・・」

ちなつ「じゃあいきます。今使えるようになりました。
    技を溜めて・・・リカバー!」パアア

あかり「ちなつちゃん、ありがとう」

京子「じゃあ出発」

結衣「おい待て、みんなを置いていくな」

あかり「あ~待ってよ~」

そして

京子「あれ~?あいつどこ行った~?」

京子「サハギン出てこい!」

京子「・・・う~ん出てこないか」

結衣「京子、あまり大きな声出すな」

ちなつ「その声でモンスターが反応してきたらどうするんですか?」

あかり「あっ!」

ちなつ「どうしたの?あかりちゃん」

結衣「あ、サハギンがやられてる」

京子「誰がやっつけたんだ?」

京子「近くで見てみよう」

ちなつ「京子先輩は危なっかしいです・・・」

あかり「あれ妖怪さんかな?」

結衣「こいつも海の生き物なのに人間のような二本足で立ってるぞ」

京子「あかりが妖怪だと思ってるが私もそう思う」

あかり「あかり、あのサメさんが妖怪だと思うんだ」

ちなつ「敵じゃありませんように・・・」


ミチクサメ「へっへっへ、今回も上玉ゲットだな」

ミチクサメ「道草させるのは本当に楽しいぜ」

ミチクサメ「さてと、いっただっきま~す」むしゃむしゃ


ちなつ「ひっ、ひいいっ・・・!い・・・いやあ・・・!!」ギュ

京子「う、うわああ!結衣いいい!・・・」ギュ

結衣「ちょっと、二人とも、これじゃ私が動きづらい・・・」

京子「しょ、しょ、衝撃的な光景を見てしまったああ!」

結衣「サメは大体そうだよ」

結衣「くれぐれも目を付けられないようにしないとな・・・」

あかり「あのサメさん言葉を話せるんだ・・・」

あかり「妖怪かもしれないよ。いいや、やっぱり妖怪さんだよ」

ミチクサメ「お、なかなか道草させ甲斐のある子たちじゃねえか」

ミチクサメ「ちょっと、そこのお嬢ちゃ~ん」

あかり「え?なあに?」

ちなつ「い、いやああ!!こっちに来たああ!!」

京子「わああ!!!食われるううう!!!」

結衣「・・・何の用だ?」チャ

ミチクサメ「おいおいおい、オレはお前達と戦いに来たんじゃないぜ」

ミチクサメ「それにオレは今、腹がいっぱいだ」

結衣「だったら空腹じゃなかったら襲う気だったじゃねーか」

ミチクサメ「だから誤解だってば~!」

ミチクサメ「だってさ、サハギンを食う前にもまんまとオレのところにやってきた
       オークにゴーレムもおいしくいただいたんだしさ~」

ミチクサメ「オレの『エサ』は本当にすげえぜ。『エサ』についてはノーコメントだが
       うめえモンスターが面白いように『エサ』に釣られていったんだからよ」

結衣「・・・何が言いたい?」

ミチクサメ「何かに惹かれさせ、のこのこやって来させるオレが恐ろしいよなあ」

京子「わ、私は食べてもおいしくないよ・・・」ガタガタ

ちなつ「何の味もしませんよお!」ガタガタ

あかり「え?サメさん、さっき『何かに惹かれさせ』って・・・言ったよね?」

ミチクサメ「ああ、言ったぜ」

あかり「あかりね、大ピンチに陥った実況ワールドの人たちに
    とどめを刺そうとしたモンスター達が
    突然どこかへ行ってしまったという謎を解こうとしてたの」

ミチクサメ「謎?お前随分面白えこと言うな」

あかり「その謎の正体ってあなたじゃないの?
    モンスター達をあの時どこかに行かせたのはあなたでしょ?」

今日はここまで

ミチクサメ「よく分かったな。そうだよその通りだよ」

ミチクサメ「モンスターをここに誘い込んだのはオレさ」

京子「え?そうなの?どんな手で?」

ミチクサメ「それは言えねえな」

結衣「私達は一度お前に助けられたってわけか、
   だが助けられた気がしないな・・・」

ミチクサメ「ん?それはどういうことだ?」

京子「私達はね、あんたがさっき食したサハギンに
   大苦戦してたんだよ。とどめ刺されそうになったところで
   突然どっかへ行ってったんだよ」

京子「でもそうさせたのがあんただったのか・・・」

京子「結衣も言ってたが私もお前に助けられた気がしないんだよ」

ミチクサメ「そうだろうな。お前達から見れば偶然以外の何でもねえしな」

あかり「やっぱりあなただったんだね」

ミチクサメ「ああ、そうさ」

ドロン

あかり「あ、TETSUYAだ」

あかり「・・・一体どうしたんだろう?なんだか機嫌が悪いようだけど」

ミチクサメ「TETSUYA、どうしたんだ?」

TETSUYA「おのれ~!フユニャン~!!」

ミチクサメ「おいおいおい、それ大声で言うなって」

あかり(え?どういうこと?フユニャン一体何をしたんだろう・・・『おのれ』とか言ってたけど)

TETSUYA「ミチクサメ、キミもいったん戻って来い」

ミチクサメ「あいよ」

ドロン

あかり「あ、待って!フユニャンが一体何をしたのか聞かせて!」

あかり「・・・行っちゃった・・・ドロンと消えちゃったよ・・・」

京子「サメに食われなくてよかったな」

ちなつ「怖かったです・・・」

結衣「あんまり私にくっつかないでくれる?」

京子「わ、なんだあれ?でっかいスライムだ」

結衣「なに?スライムだと?よし、カモをみつけた」

ちなつ「あっ、京子先輩!結衣先輩!」

あかり「あ、あれ~!?みんなどこ~!?」

あかり「いた、みんな、だからあかりを置いていかないで~!」

そして

京子「アイス!」ピキーン!

京子「よし、クリティカルヒットだ」

結衣「とどめだ!」

バシイ!

結衣「まだやられないのか?だが攻め手を緩めないぞ!」

結衣「倒した。ん?この箱は何だ?」

京子「あのスライム中に箱を隠し持ってたのか?」

ちなつ「開けますか?どうしますか?」

結衣「開ける、ミミックの可能性ないし」

京子「それじゃ開けるよ」

その頃

TETSUYA「フユニャンめ~!老いらんにばっかり目を行かせやがって・・・!」

TETSUYA「悔しいぞ~!本当に悔しいぞ~!」

ドケチング「ふぉふぉふぉ、これで奴に油断の顔が見えたぞい」

ドケチング「もしかしたら今こそフユニャンを討てる絶好のチャンスかもしれんぞ」

TETSUYA「だがあいつにはベンケイがいるだろ?」

ドケチング「確かにワシはベンケイ、からくりベンケイはとても強いと言ったが
       勝てる可能性ができたぞ、ミチクサメ、お前はどうじゃ?」

ミチクサメ「じゃあオレに任せろ、オレとトーシロザメであいつらをフユニャンのとこから
       引き離してやるぜ、そのことに関しては期待してな」

TETSUYA「ああ、任せたよ、ボクはもう寝るよ、眠くなってきた~」

ミチクサメ「あんた夜中ずっと起きてたしな・・・」

ドケチング「いったん離宮内に戻るかの」

TETSUYA・ドケチング・ミチクサメ「」ドロン

そしてごらく部のみんなは・・・

京子「開けゴマ」

ガチャ

京子「お~、金貨がいっぱいあるじゃないの」

結衣「これ使えるのか?」

ちなつ「使えたらいいんですが・・・」

あかり「もう!みんなひどいよ~!」

結衣「あかり、いつの間にいたのか」

あかり「うわあ~ん」

『お前達、LGが入った宝箱を見つけてよかったな。
 あのスライムはボーナスモンスターだったようだな』

京子「じゃあこれもりっちぃとして使えるんだ」

『その通りだ。だがそのりっちぃでアイテムや武器を買うことはできないぞ』

結衣「それでも私にはおいしいりっちぃです」

結衣「2500Lりっちぃもありましたしこれはラッキーです」

『・・・ん?』

『お前達、あの離宮に向かえ!向こうで不穏な動きがある!』

ちなつ「ええっ!?」

京子「分かった。すぐに行く」

結衣「いったい何があったんだ!?」

あかり「ふぇえ~休めなかったよ~
    走ったばかりで疲れてるのに~・・・」

今日はここまで

その途中で

あかり「あ、サメさん、お願い、ここ通して」

結衣「あいつさっきの奴とは色違いの妖怪か?」

トーシロザメ「は?通せだと?」

トーシロザメ「無理だな、どうしてもというならオレを倒してみな!」

京子「げえ!よりによってバトルかよ・・・こんな時にさ・・・」

ちなつ「この戦いは時間をかけられません」

結衣「時間との戦いだな、いくぞ!」

トーシロザメ「へっ、まとめてかかってきな」

あかり「通せんぼするのなら全力で行くよ!」

結衣「敵の攻撃が来るぞ!!」

トーシロザメ「とりゃあ!!」

京子「わっ、っとあっぶね・・・」

トーシロザメ「やるな、だがこれでどうだ!」

京子「ん?どこ狙ってるんだ?」

結衣「チャンス!!」

トーシロザメ「がっ!!」

結衣「よし、クリティカルヒットだ。あと数発当てれば倒せるはずだ」

トーシロザメ「今のは・・・かなり効いたぜ・・・なかなかやるな」

結衣「お前なかなかやるというレベルじゃないぞ」

結衣「そら!」

トーシロザメ「やっべえ!」

結衣「よし、とどめだ!!」

スカッ

結衣「しまった!外した・・・!」

トーシロザメ「危なかったな」

結衣「まだまだ!!」

スカスカッ

結衣「くそ・・・!なかなか当たらない・・・!」

結衣「なぜだ?なんで動いていない敵に攻撃を当てられないんだ?」

京子「結衣、あとは私に任せろ!」

京子「くらえ~!ファイア!!」ボオ!

京子「ついでにサンダー!」ピシャア!

結衣「ぐああー!!待て待て!!私に当たってるって!!!」

京子「え?嘘だろ?」

結衣「ちゃんと狙えよ!!」

結衣「っと、バランス崩した・・・」

結衣「それと・・・なんだ?なんだか剣が重く感じる・・・」

ちなつ「結衣先輩!回復させます!」パアア

トーシロザメ「お、何があったか知らねえが傷が癒えていくぞ」

結衣「ちなつちゃん!敵が回復してるよ!!」

京子「おいおいおい敵を回復させてどうすんの!?」

ちなつ「ええっ!?」

あかり「みんなどうしたの?」

トーシロザメ「隙あり!シャーっ!」

あかり「わわ、ガード!」ピキイ!

ちなつ「きゃああ!!あかりちゃん!私守れてないよ!」

あかり「じゃあ今度は・・・」

トーシロザメ「チャーンス!」

あかり「わあっ!!」

トーシロザメ「どうした?さっきから攻撃が全然当たってないんだが・・・」

結衣「くっ・・・こういう時に調子を狂わせてくるか・・・!」

京子「急に調子が出なくなっただけだ!」

ちなつ「あなたを回復させようとした覚えなんかありません」

トーシロザメ「今度はオレの番だな、だああ!!」

ヒュー、ドス!

トーシロザメ「ぐわあ!!」

あかり「」ピキ

あかり「・・・じゃなくって・・・えい!えい!」

ちなつ「きゃあ!ちょっと、あかりちゃん!!」

トーシロザメ「うお、やっべええ!!ぎゃああ!!」ボオン

キヨ・アブ「ぐえ!」

あかり「あっ。キヨさん、アブさん」

あかり「あ、321りっちぃゲット」

キヨ・アブ「おい・・・」

キヨ「お前その盾で俺達を殴ったでしょ?」

アブ「もしかして奴にとりつかれたか?」

あかり「え?」

京子「?」

ちなつ「どういうことでしょうか?」

結衣「キヨとアブのどっちかだな。短剣を投げてあのサメに当てたのは」

キヨ「しかしお前達とんでもない妖怪と戦ってたよな」

あかり「とんでもない妖怪?」

アブ「君たちが戦った妖怪はトーシロザメといって
   なんでもへたっぴにさせる妖怪さ」

あかり「え!?そうだったの!?」

キヨ「こいつはやばいと思って気づかれないように短剣投げたんだよ」

アブ「俺のはなぜかあかりの盾に防がれたんだけどな、
   でもそうさせるのがトーシロザメだしな・・・」

キヨ「ちなみにこいつと色違いのミチクサメは寄り道させる妖怪さ」

ちなつ「どうりでおかしいと思っていました」

結衣「そういうことだったのか・・・」

京子「私が魔法を結衣に当ててしまったのもちなつちゃんが敵を回復させてしまったのも
   あかりのガードがうまくいかなかったのも妖怪のせいだったのか・・・」

アブ「・・・しかしトーシロザメもうかつだな。
   自らの力で素人同然にさせておきながらあかりの振り回した盾に当たってやられるとは・・・」

アブ「でもおかげで俺がとどめを刺せなかったが・・・」

あかり「あ!そんなことより早く離宮内に行かなきゃ!!」

ちなつ「まずHPを回復させます」パアア

結衣「それでも私とちなつちゃんのHPは三分の二にしかならないな・・・」

あかり「アブさん!キヨさん!早く離宮に行かなきゃ・・・!」

キヨ「ああ、フユニャン達のこと?」

アブ「そのことだが・・・」

今日はここまで

アブ「突然TETSUYAが反乱を起こし、
   フユニャン達に襲いかかったんだ。フユニャンは千歌たちのおかげで
   何とか逃げ切ることができた」

京子「なんですと~!?」

結衣「しかしフユニャンにはベンケイがいるぞ」

キヨ「そのベンケイはミチクサメによってまんまとフユニャンのところから引き離され、
   不意討ちをくらってあえない最期を遂げたよ・・・」

アブ「そしてからくりベンケイの方もトーシロザメによって素人同然にされて討ち取られたのさ・・・」

ごらく部一同「ええ~~!!?」

アブ「そんで外に逃げてみたら君達がトーシロザメと戦ってんのを見たんだよ」

あかり「そういえばなんかTETSUYAは『おのれ~』とか言って
    フユニャンを恨んでいた様子だったのをあかりは見たよ」

キヨ「そうだったのか!?」

アブ「それは初めて知ったな。きっとそれが反乱のきっかけとなったのかもしれないな」

あかり「でも大切な仲間を2人も失ってしまったフユニャンは・・・ううっ・・・」グス・・・

結衣「これはかなりの痛手だな」

京子「あ~も~!!モンスター退治に協力してくれる心強い味方ができたというのに~!」

ちなつ「ここにもモンスターはまだまだいます・・・」

アブ「あ、実はトーシロザメを見る前にモンスターがやってきたんだ」

キヨ「3体いたけど俺の敵ではなかったぜ」

アブ「おいおいおい、俺の手柄もみ消すな」

あかり「ねえ、あかり、離宮のことも気になってきたよ」

京子「え?」

あかり「千歌ちゃん達どうしてるんだろうと思って・・・」

キヨ「よっしゃ、だったら俺達も行くぜ」

アブ「実況者は危険など顧みねえぜ!」

あかり「フユニャンは無事でも千歌ちゃん達は・・・大けがだけはやめて・・・」

そして

あかり「あ、みんないた!」

ドロン

あかり「え?フユニャン?なんで戻ってきたの?」

ちなつ「千歌さん達に用でもあるんじゃないのでしょうか?」


フユニャン「千歌、曜、善子、花丸、ルビィ、お前達のおかげで助かった・・・だが・・・」

曜「ベンケイがいたらもっと早くバトルを終わらせることができたのに・・・」

善子「ビーストたちの反乱には驚かされたわ・・・」

花丸「あやかしも『ビースト』といえるずら?」

ルビィ「その言い方怖いよぉ・・・」

フユニャン「オレはあの時老いらんという妖怪に見とれていたが・・・」

千歌「ああ、あの妖怪きれいだったよね」

曜「うん、結構美人だったよね」

フユニャン「美人に現を抜かすと取り返しのつかないことになるとはいうが
       オレがこのようなことになる原因を作ってしまった・・・」

フユニャン「オレはまた過ちを犯したんだ!!」

フユニャン「TETSUYAの反感を買うような真似をしてしまい・・・
       挙句の果てにはベンケイとからくりベンケイを・・・」

フユニャン「死なせてしまった・・・うっ・・・ううっ・・・ぐ・・・」グス・・・

フユニャン「すまない・・・!ベンケイ・・・からくりベンケイ・・・いいいああああ!!」

千歌「フユニャン。大丈夫?」

フユニャン「ああ・・・恥ずかしいところを見せてしまったな・・・」

フユニャン「この辺りのモンスターも落ち着いてきたようだ。
       礼を言うぞ、よし、あとはオレ達だけでも大丈夫だ。
       よし!オレはベンケイ、からくりベンケイの分まで戦う!」

フユニャン「見ててくれ!ベンケイ!からくりベンケイ!お前達を失った罪は・・・必ず償うぞ!!」

フユニャン「・・・っと、お前達を実況ワールドに戻さなきゃな、いくぞ!」

ドロン


あかり「あっ・・・!」

あかり「またお話しすることができなかったよお・・・」

あかり「でもみんな無事でよかった。フユニャンも立ち直ったし・・・
    でもあかりの心はまだ複雑なままだよぉ・・・」

あかり「あとはコマさんとコマじろうだけど・・・」

もんげええーーーっ!!!

あかり「あっ、コマさんの声・・・!」

アブ「あっちの方だな」

キヨ「よし、行ってみるぜ!」

結衣「出動だ!」

京子「よし!」

ちなつ「リカバー使います!」パアア

キヨ「お、サンキューチーナ」

アブ「ヒーラーいると本当に助かるぜ」

あかり「早くコマさんとコマじろうを助けよう!」

今日はここまで

そして

コマさん「ズ、ズラ・・・きりがないズラ・・・」

コマじろう「数が多くても兄ちゃんを守るズラ」

コマさん「オラ共倒れは嫌ズラよ」

ドオオン!

コマさん・コマじろう「もんげーっ!」

コマじろう「まだまだやられるわけにはいかねえズラ!」

コマじろう「電流の術!」ピシャア!

コマさん「来ないでほしいズラ!火花の術!」ボオ!

コマじろう「だ、ダメズラ~!全然倒せてないズラ!」

コマさん「もんげー!もうダメズラ~!」

ズババババ!!!

パアア!!

結衣「よし、あとはキマイラだけだな」

あかり「あかりと結衣ちゃんの必殺技で一頭を除いて倒せたよ」

ちなつ「大丈夫ですか!?コマさん、コマじろう!」

京子「もう安心だぜ!」

コマさん「あかりちゃん!ちなつちゃん!京子ちゃん!結衣ちゃん!」

コマじろう「助かったズラ!ありがとうズラ!」

コマじろう「でもまだモンスターがいるズラよ」

コマさん「こいつもんげー強いズラ!気をつけるズラ」

京子「このキマイラがボスだってことだな」

結衣「気を抜くなよ」

あかり「コマさん達と一緒にこの状況を乗り越えよう!」

京子「よっしゃ、来い!」

グルオアア!!

京子「ひっさあつ!ミラクるん・ドンキっ!」

ドオン!

京子「そして能力ダウンの力をキマイラにかけますっ」

京子「ぐあ~!!阻まれたっ!」

京子「くっそ~!もう一回!」

結衣「おい京子!いったん下がれ!」

ちなつ「回復させます!」パア

京子「よし、今度こそ!」シュウウ

京子「よし、成功だ!」

ドガア!

京子「やべ!」

あかり「京子ちゃん!敵を誘ってみるよ、ガード!」ピキイ

結衣「あかり、これじゃ京子が邪魔で標的を変えられないんじゃないのか?」

京子「HPがあとわずかじゃん!アイテムはこういうときに使うものさ!」

グググガアア!!

京子「また阻まれた~!うわあああ!!」ドシャア!

京子「があ・・・私はもうだめだ・・・」

コマさん「もんげーっ!」

コマじろう「京子ちゃああん!!」

結衣「京子は突っ切りすぎだ・・・」

コマじろう「モンスターがやってきたズラ!」

コマさん「近づかれないようにするズラよ!」

コマじろう「」ピシャア!

コマさん「」ボワア!

コマさん「やっぱりダメズラ!」

コマじろう「技は効いてもちっともたじろぎなんてしねえズラ」

あかり「あ、みんな、来て」

結衣「シールド能力を使うのか?タイミング重視だぞあの技は」

あかり「うん」

あかり「まずは光の術でダメージを与えるよ」ピカア!

結衣「その間に技を溜めておこう」

ちなつ「敵がこっちに来ます!」

コマさん「ズラ~~!!」

あかり「チャンス!シールド発動」シインっ!

コマさん「助かったズラ」

結衣「でも無敵時間はたったの2秒だしその2秒を無駄にしないでおこう」

結衣「溜め攻撃だ!!」ドガア!

結衣「よし、クリティカルヒットだ、今回運がいいな」

結衣「おっと、反撃が来たか」

結衣「くらうわけにはいかない!」ヒョイ

ちなつ「ええいっ!」

結衣「あ・・・」

コマさん「やったズラ!倒したズラよ!みんなありがとうズラ」

結衣「一気に1194りっちぃゲット、でももうちょいだけ稼ぎたいな・・・」

京子「え~!?また私だけ被弾かよ・・・」

あかり「京子ちゃんの全ステータスダウンの能力も効いたと思うよ」

結衣「そうかもな」

京子「『かも』ってなんだよ」

結衣「クリティカルで一気に敵のHP減ったし」

京子「そろそろ戻りたいんだけど・・・」

結衣「目標までまだ足りないよ」

シュッ

『そろそろ戻らせてもよさそうだな』

ちなつ「では戻りましょうか」

京子「ボーナスりっちぃはいくらかな?」

あかり「・・・フユニャンかわいそう・・・」

結衣「まだ5000りっちぃまで届いてないのにな・・・」

京子「ボーナスりっちぃで5000まで届くって」

コマさん「みんな、また会おうズラ、ばいズラ~」

コマじろう「みんなとはまた会える気がするズラ」

あかり「うん」

コマさん「モンスターも今のでもんげー減った気がするズラ」

結衣「でも油断は禁物だよ」

コマじろう「分かったズラ」

京子「少し長かったけど拠点に戻ろう!」

シューッ

今日はここまで

拠点内

西垣「戻ったな」

結衣「もう少し稼ぎたかったところですが・・・」

西垣「私もそう思ってる。
   だが欲張ると全て台無しということもあるぞ」

京子「ミッション達成で1300りっちぃ得られたよ」

結衣「合計5936りっちぃか」

ちなつ「2階に行きますか?」

西垣「ああ」

西垣「たぶん松本の出番はなさそうだな」

りせ「・・・・・」

西垣「松本も彼女たちがレベル上げを優先すると思ってたのか」

結衣「では、2階に行きます」

2階

結衣「これならみんなのレベルを3つずつ上げられるぞ」

京子「一気に21になったぜ~」

あかり「でも敵も手強くなっているよ」

あかり「どんな時でも負けないようにしよう」

ちなつ「モンスターもどんどん強くなってきています」

結衣「あとは私だな」

結衣「これでレベル27だ、はぁ・・・30までたぶん3500りっちぃは必要だな・・・」

結衣「それに次の戦いの後は私はレベルを上げられないだろうな、
   私よりもみんなのレベルを優先するよ」

ちなつ「結衣先輩の盾になれるように頑張ります!」

結衣「ちなつちゃんも割と大胆な行動を取るんだよね・・・」

結衣「まあ京子に比べていい結果を残しているけど」

京子「おいい!」

京子「っと、おなかすいてきた」

結衣「少し早いけど昼食にする?」

あかり・ちなつ「うん」

結衣「食料はまだ残ってるししばらくは大丈夫だよきっと」

ちなつ「先生は食料調達の時今度は何を持ってくるのでしょうか?」

1時間後4階へ

西垣「お、来たか、次も妖魔界に行ってもらう」

ちなつ「今度は何をしてもらうのですか?」

西垣「今度のミッションは今までよりも長くなるぞ。
   場合によっては帰って来れるのが夜になるかもしれん」

結衣「それでも私達は行きます」

あかり「妖魔界はいいけど・・・あかりはジバニャンのことが気になるよ」

西垣「そのジバニャンが守っている街で赤鬼の猛攻が始まっている。
   今度のミッションは酷かもしれんが赤鬼と決着をつけろ」

あかり「赤鬼さんと?」

京子「ついに来たか!この時が・・・!」

結衣「無理・・・たぶん時期尚早です・・・」

西垣「船見、お前達は戦わなきゃいけないとはいえ
   お前が成功する必要はないぞ。何度も言うが戦うのはお前達だけじゃないぞ」

京子「協力してくれる人たちが倒したっていいんだってさ」

結衣「それじゃご都合主義ってもんだろ・・・」

結衣「これほどご都合主義の通じる世界は初めて見たぞ・・・」

シュッ

西垣「よし、頼んだぞ」

あかり「早く行こうよ」

京子「よっしゃあ!」

ちなつ「ふすまに入りましょう」

結衣「NPCに頼りたくない・・・」

京子「出動だ~!」

結衣「赤鬼はそんなに甘くないよ」

あかり「妖魔界へ行こう」

京子「そんじゃ、いってきま~す」

シューッ

西垣「勇者はどんな試練でも乗り越えられる・・・」

妖魔界

あかり「ジバニャンどこだろう?」

ピピー!!

京子「おお!?いきなり合戦の真っ只中か?」

結衣「向こうに見回り鬼がいる」

ちなつ「あれは敵ですね」

結衣「誰かに集中砲火をしているな」

あかり「助けに行こう!」

京子「レベル21の力見せてやる!」

結衣「いいや、21じゃ甘い甘い・・・」

そして

結衣「案の定結構苦戦したが何とか全滅させたな・・・」

結衣「211りっちぃゲットしたとはいえ
   見回り鬼はまだまだどこかにいそうだ・・・」

あかり「あっ!水虎さん!」

あかり「水虎さん!!大丈夫!!?」

水虎「・・・ぐ・・・あ・・・」

水虎「こんな・・・ところ・・・で・・・」

水虎「」シュウウウウ

あかり「!!」

あかり「水虎さーーーん!!!」

あかり「ううっ・・・うっ・・・うっ・・・」グス・・・

あかり「ごめんね・・・あかり達がもっと早くここに来てたら・・・」ポロポロ

結衣「フユニャンまた痛手をこうむったな・・・」

結衣「ベンケイ、からくりベンケイに続いて水虎も失ったか・・・」

ちなつ「私達は無事に帰って来れるのでしょうか?」

京子「帰れるに決まってんだろ。私がいる限りごらく部は永久不滅だ!」

ちなつ「そんな大言壮語な京子先輩がすごく心配です!」

あかり「フユニャン・・・また仲間が死んじゃって・・・かわいそうだよお・・・」ポロポロ

結衣「正直水虎がいなかったら無傷の敵が相手で京子辺りがいきなり戦闘不能になってたかもな」

今日はここまで

あかり「あかり、他の妖怪さんのことも心配になってきたよ。
    どこにいるのかは分からないけど・・・とにかく進まないと」

結衣「道に迷うなよ」

京子「さあ出発!」

結衣「おいい!」

ちなつ「待ってください!」

そして

あかり「ジバニャン無事かなぁ・・・」

結衣「相手は赤鬼だよ。味方の見回り鬼に関しては相当の犠牲を覚悟しなきゃいけないよ」

ちなつ「それよりも道に迷ったってことありませんか?」

京子「大丈夫だって」

ちなつ「もし迷っていたら全然大丈夫じゃありませんよ」

結衣「今のところ道に迷ったってことはないな」

結衣「もし私が道に迷ったとなればその場所から動かないし・・・」

京子「お、向こうに何の意味もなく立てられたようなポールがあるぞ」

京子「もしかしたら目印になる場所を見つけられたんじゃないの?」

結衣「さあ分からんな、もしかしたら翌日なくなってるかもしれないぞ」

ちなつ「そしたら目印がなくなって迷いやすくなるじゃないですか」

カーン

京子「うお!」

結衣「今ナイフのようなものがポールに当たったな」

カーン

京子「また当たった」

ちなつ「どこから投げてるのでしょうか?」

結衣「もしわざとあのポールに当てたとなると
   その人はなかなかの強者とみる。コントロールも抜群で
   味方になれば心強く敵になれば脅威となるな」

あかり「赤鬼さんもすごかったけど
    ナイフのようなものをどこからかは分からないんだけど
    あの細いポールに当てたというのもすごいよ」

ちなつ「あ、誰か出てきました」

きょうぺいちゃん「よし、見事に当たったな」

けいすけ「ですがきょうぺいさん、ポールを真ん中に当てたとはいえ

      本番ではそうはいかないと思います。
      練習台は動かないのに対し本番では相手は動きます」

きょうぺいちゃん「そんなの相手の動きをうまく読めば楽に当てられるだろ?
           当たらないのは事を急いてあせるからだよ」

けいすけ「本当の敵は目の前の敵よりも自分自身の心です」

きょうぺいちゃん「けいすけの言う通りだな。
           そうだよ、こういう時の本当の敵はプレッシャーなんだよ」

けいすけ「それで手元が狂って肝心な時にミスをするということがないことでもありません」

けいすけ「ん?誰か来ました」

きょうぺいちゃん「あ、本当だ」

結衣「すみません、この短刀はあなた達のものですか?」

けいすけ「はい、そうです」

きょうぺいちゃん「って、君達見てたの?」

京子「うん、えっと・・・結構な腕前でした」

結衣「まさに正確無比です」

きょうぺいちゃん「あとはその腕前が実戦で活かせるかどうかだな」

けいすけ「あなた達も実況者ですか?」

京子「あ・・・あの・・・違うんだ・・・」

あかり「ううん、実況者じゃないんです」

きょうぺいちゃん「・・・となると」

きょうぺいちゃん「君たち、もしかしてこの世界の人じゃないね?」

結衣「その通りです」

けいすけ「なぜだか少女たちが異世界からこの世界に引き込まれてしまうという現象が

      起きています。それに今度のドリームフェスティバルには
      その少女たちが出場するということです」

河童「・・・はぁ・・・はぁ・・・」

あかり「あ、河童さん」

けいすけ「河童さん。どうしたのですか?」

河童「今向こうの見回り鬼たちを駆除して
   そっちへ向かってるところさ、水虎どうしてるんだ?」

あかり「・・・うっ、ううっ・・・」ポロポロ

河童「あかり?どうしたんだ?」

あかり「河童さん・・・水虎さんは・・・見回り鬼との戦いで・・・死んじゃったよ・・・」

河童「なんだと!?」

河童「それでジバニャンとフユニャンは!?赤鬼は!?
   くっそ~!ベンケイらに続いて水虎、お前もか・・・!」

かなり早いけど今日はここまで

河童「もしかしたらフユニャンも・・・いいや、そんなはずはねえ!」

河童「ジバニャンも無事なはず・・・!」

あかり「河童さん。あかりもそう信じてるよ」

結衣「だがまずは居場所を知らなきゃ話にならんぞ」

けいすけ「あ、ジバニャンの居場所なら私が少しだけ知っています。
      さっきまであちらにいました。しかしあちらには赤鬼の手下の見回り鬼がいます」

けいすけ「ジバニャンは先ほどの戦いで負けましたが

      無事に逃げることができました。
      今頃仲間の妖怪と合流しに行ったのでしょう」

けいすけ「あちらの方角にはフユニャンもいます」

河童「おお、けいすけ、その話は本当か!?」

けいすけ「はい」

あかり「よかった・・・いいや!全然よくない・・・
    だって水虎さんは・・・うう・・・」

河童「あかり・・・それはオレだって同じだ」

河童「今はけいすけの話を信じて向こうに行くのみだ」

けいすけ「名前を話の中で聞いていたのですがあかりさん?」

あかり「えっと、けいすけさん?」

けいすけ「はい、河童から教えてもらいました」

あかり「うん、河童さん。あなたのおかげでけいすけさんの名前覚えたよ」

きょうぺいちゃん「じゃあみんなで自己紹介しようか」

そして

きょうぺいちゃん「よろしくな、ごらく部のみんな」

あかり「うん、あ、こんなことしてる場合じゃない」

けいすけ「そうでした」

結衣「敵が向こうに潜んでいるかもしれないよ」

京子「出発」

結衣「おいちょっと待て!」

すると

きょうぺいちゃん「おいおいおい、敵地のど真ん中に来てしまったんじゃないの?」

ちなつ「えええ!!!??」

あかり「見回り鬼はどこにいるんだろう?いたら構えないと・・・」

京子「みんなで迎え撃とうよ」

結衣「無茶を言うな」

結衣「おまけに不意討ちの恐れもある・・・」

河童「おい待て、敵地の真ん中にしては様子がおかしいぜ」

けいすけ「そのようです。もしかしたら赤鬼に奪われた領地の奪還に成功したのでは?」

ごらく部一同「ええっ!?」

ブリー隊長「よし、赤鬼を退けたぞ!」

メラメライオン「逃げられてしまったのが残念だったが
         あとはジバニャンを待つだけだな」

ブリー隊長「仲間の無事を祈るのみさ。
       なあに、ジバニャンとフユニャンがそう簡単にくたばってたまるか」

フユニャン「ナイスファイトだった。二人とも」

ブリー隊長「おっと、噂をすればって奴だな。
       名前を出したとたんに来やがったしな」

フユニャン「お、あれは河童じゃないか、無事だったか」

口すべらし「てっきり死んだのかと思ったぜ~、なんて言ってんじゃなかった・・・」

メラメライオン「こいつ殴りたくなるな・・・」

ブリー隊長「そう言うな、殴るのは敵だけにしとけ」

フユニャン「今の話を河童やあせっか鬼が聞いてたら大変なことになってたな・・・」

フユニャン「河童もあせっか鬼もお前達が思う以上に気性が荒いしな」

あかり「みんな~!」

河童「無事だったか!!・・・よかった・・・フユニャン・・・水虎のようにならなくてよかったぜ」

フユニャン「ああ、お前もな、水虎・・・ベンケイ、からくりベンケイと共に

       黄泉からオレとオレの仲間たちを見守ってくれ!
       オレは必ず・・・!この世界を一つにし、争いをなくしてみせるぞ!!」

あかり「あとはジバニャンだけだね」

けいすけ「もしかしたら瞬間移動で別の場所へ行ってるかもしれません」

きょうぺいちゃん「妖怪はいつだってどこにいるのかわからないしな」

ちなつ「恐い妖怪が目の前にいたら怖いです・・・」

京子「というより赤鬼を倒したんだね」

フユニャン「いいや、勝ったとはいえ倒したとは言えない」

フユニャン「オレもメラメライオンとブリー隊長に助けられただけだったしな」

メラメライオン「いいや、オレは助けてなんかいねえぞ、
          だってあの時お前はここにいなかったしな」

フユニャン「いいや、うまく立ち回ってこの領地を奪い返しただけだ」

ブリー隊長「お前もなかなかやるな」

ブリー隊長「やはり大事なのは連携だな」
         

口すべらし「まあここに来るまでに被害を少なくできたのも

       オレが床を凍らせてツルツルすべらせて
       あの崖の上から落ちてくる岩をスーイとかわさせたおかげだな」

結衣「・・・この犬結構ずけずけものを言うな」

けいすけ「口すべらしは名前の通り口を滑らせる妖怪です。

      思ったことをついつい言ってしまうので
      あまりものを言わせない方がいいでしょう」

きょうぺいちゃん「こいつはEランクだが割と使えるんだよな、
           ある魂と組ませて妖気を激増だ」

河童「おい口すべらし、あんまりオレを怒らせるんじゃねえぞ?
   あせっか鬼の活躍をその口でもみ消そうとするなよ」

口すべらし「やっべ、口が滑った・・・」

京子「この犬の足元もツルツルしてるな」

あかり「ジバニャンどこに行ったんだろう・・・」

ドロン

ジバニャン「あっ!みんないるニャン!よかったニャン!
       それにごらく部のみんなときょうぺいとけいすけまで・・・」

あかり「ジバニャン!よかった・・・無事でいられて・・・」

フユニャン「生きてたか!」

あかり「それでどこに行ってたの?」

ジバニャン「オレっちがどこに行ってたのかってニャ?」

今日はここまで

ジバニャン「オレっち、ヒルテップスに行ってたニャン、

       そしたらニャンと住民たちがオレっちに呼応する形で
       オレっちを迎え入れてくれたニャン」

ジバニャン「ヒルテップスの人たちも実況ワールドに生まれた人間のプライドとして

       赤鬼の手下の見回り鬼と戦ってくれたニャン。ヒルテップスのみんなに感謝だニャン。
       ちなみにヒルテップスは砂夫としどろもどろが守っているニャン。
       結構ヒルテップスのみんなと連携を取れてるニャン」

きょうぺいちゃん「赤鬼の奴あっけなくヒルテップスを奪い返されたな」

けいすけ「もしかしたら赤鬼との戦いはあっけない幕切れになりそうです」

ごらく部一同「えっ!?」

けいすけ「赤鬼は近頃部下に対して冷酷で
      愛せるのは自分自身とフゥミンだけです」

京子「だんだん鬼らしくなってきたな」

ちなつ「何のんきに言ってるんですか?」

あかり「赤鬼さん・・・」

けいすけ「部下を力だけで従えてるようでは先が知れています」

けいすけ「恐らく実況ワールド一の強さを持つ赤鬼でも
      これでは強者らしからぬ散りざまを見せることでしょう」

フユニャン「おお、これはいいことを聞いたぞ」

ブリー隊長「鬼はやっぱり鬼だったな」

メラメライオン「今度こそ逃がさないぜ!赤鬼の野郎!」

ドロン

モテモ天「キミたち、いい話を持ってきたよ」

ちなつ「この人天使の姿してる割にはギザっぽくて感じ悪そうです・・・」

フユニャン「モテモ天、それは本当か!?」

モテモ天「このボクが嘘をつくとでも思ったのかい?」

河童「いい話ならそれで赤鬼を倒せそうだな」

結衣「・・・彼らに手柄を取られたくない」

京子「結衣、私達以外の力を借りないつもりだね・・・
   もし借りるとしても漁夫の利を・・・」

結衣「聞こえてるぞ、京子」

京子「うお、聞いてた!?」

結衣「だが横取りするつもりが逆に横取りされるってこともあるぞ」

結衣「共同戦線は駆け引きでもあるよ、
   利用しようとしたとしても逆に利用されたら意味ないよ」

ブリー隊長「モテモ天はどんな話を持ってきたんだ?」

メラメライオン「オレに聞かれても困る」

モテモ天「この上級見回り鬼がキミたちの味方をしたいってさ」

河童「おいおいおい、こいつは敵だろ!?」

ジバニャン「その赤鬼の手下が何の用かニャン?」

けいすけ「赤鬼を見限ったのかそれとも私達をおびき出すための回し者か・・・」

けいすけ「今のところ分かりません」

きょうぺいちゃん「この見回り鬼の話を聞いてみようぜ」

あかり「ねえどうしたの?」

モテモ天「さあ話して」

フユニャン「オレはお前を受け入れよう」

上級見回り鬼「ありがとうございます。では・・・」

上級見回り鬼「実は赤鬼の怒りを買いまして・・・」

フユニャン「!?」

けいすけ「乱行を受けたのでしょうか?」

けいすけ「もしかしたら何かの理由で乱行を受けたのかもしれません」

河童「お前が一体何をしたというんだ?」

上級見回り鬼「私は・・・」

ドロン

モテヌス「・・・・・」

上級見回り鬼「ただ訳の分からない手紙を読んだだけです。
        赤鬼の名前以外は全く訳の分からない文書だったんです」

フユニャン「その手紙はあるのか?」

上級見回り鬼「いいえ、赤鬼に破られたゆえ・・・」

モテヌス(その手紙を送ったのはボクだけどね・・・)

モテヌス「割って入ってすまないんだけど・・・」

きょうぺいちゃん「うお、モテヌス・・・」

河童「お前いつの間に・・・」

ジバニャン「全く気付かなかったニャン」

口すべらし「やっぱ気づいてくれないんだな」

モテモ天「モテヌス、話の途中で割って入ってこないでくれるかい?
      空気を読まなきゃますます嫌われるよ」

モテヌス「う・・・そうだよね・・・」

けいすけ「・・・私達は黙っておきましょう。
      モテヌスの気に障ることを言わない方が無難です」

きょうぺいちゃん「モテヌスは嫌われ者にさせる妖怪だしな、そうしよう」

けいすけ(もしかしたらその文書で赤鬼は裏切りを疑ったのでしょうか?)

上級見回り鬼「どうしましたか?」

モテヌス「ううん・・・なんでもないんです・・・」

あかり(この妖怪さん何気に扱いがあかりと一緒かも・・・)

フユニャン「話の続きを聞かせてくれ」

モテモ天「あ、そうだったね」

上級見回り鬼「はい、では・・・」

今日はここまで

上級見回り鬼「その手紙を訳の分からないまま声に出して読んだのが間違いでした。
        私が手紙を読んでるのを赤鬼に聞かれて・・・そのあと・・・」

フユニャン「まさか・・・」

上級見回り鬼「赤鬼は烈火のごとく怒り、私を金棒で殴りつけました。
        そのあと大勢の部下のいる前で私をののしりました」

上級見回り鬼「赤鬼は私を裏切り者とみています。
        二心は一切抱いていません。それを赤鬼は・・・」

モテヌス(ボクっていいところに目を付けたな、

      赤鬼を見限る者が多いと聞いてあの手紙を送らせてみたけど
      これほどうまくいくなんて・・・)

上級見回り鬼「私はもうあの屈辱には耐えられません、
        無実を訴えてもその声は赤鬼にはもう届かないでしょう」

上級見回り鬼「これで私は本当に降伏することを決めました。
        どうか私をお受け入れください」

メラメライオン「ひでえことするな赤鬼・・・」

ブリー隊長「お前が言えることじゃないぞ、メラメライオン」

ジバニャン「メラメライオンもこの前同じことしてたニャン。
       あれさえしてなかったらヒルテップスを奪われずに済んだのに・・・」

フユニャン「分かった。お前を受け入れよう」

河童「しかしいいのか?TETSUYAの件もあるしなあ・・・」

フユニャン「あれはオレに非があった。老いらんに現を抜かしたのが間違いだったな・・・」

フユニャン「それにいつか味方にしたい・・・過去の敗北を気にしてはいられない」

フユニャン「そこの見回り鬼、歓迎するぞ」

上級見回り鬼「感謝します!!」

メラメライオン「赤鬼は徹底的に叩きのめしてやるぜ」

上級見回り鬼「では、私はいったん仲間のところに戻ります。
        実は私の仲間たちも同じように赤鬼に反感を抱いています」

河童(オレは素直に信じれねえんだが・・・
   やっぱりTETSUYAの件が忘れらんねえ・・・)

上級見回り鬼「きっと私と同じくフユニャンに寝返りたいと思っているでしょう」

上級見回り鬼「任せてください、仲間を説き伏せ、
        赤鬼を捕らえます。少しかかりますがその時までお待ちください」

フユニャン「分かった、待ってるぞ」

京子「しかし妖魔界って朝も夜も関係ないんだな。
   実況ワールドじゃもう少ししたら夜になるぞ」

ちなつ「奇妙な世界ですね・・・」

フユニャン「よし、出撃は明日だ。次の戦いに備えろ」

ジバニャン「オレっち、向こうの街まで行くニャン」

ブリー隊長「明日こそ赤鬼との戦いだな」

きょうぺいちゃん「しかしあの見回り鬼が仲間を呼べたら
          戦わずに終わるんじゃないのか?」

けいすけ「私もそう見ます」

ジバニャン「みんな、明日ここに集まってニャン」

京子「OK」

京子「それより向こうに街があるってさ」

ちなつ「妖怪がいっぱいだと怖いです・・・」

あかり「どんな街なんだろう・・・」

結衣「街にもモンスターがいるかもしれないし
   油断は禁物だよ。突然襲われでもしたらたまったもんじゃないし・・・」

京子「向こうまでレッツゴー!」

あかり「街の人たちどんな感じなんだろう?」

結衣「翌朝もう一度ここに来ることになるよ、
   ここでみんなと待ち合わせしてるんだしさ」

そして街に入ると

結衣「わ、キマイラがいる!」

京子「これ戦うのかな?」

あかり「街を荒らそうとしているのなら戦うしかないよ」

ちなつ「戦いを回避するわけにもいきません!」

結衣「こっちに来たぞ!」

京子「わー!バトルになった!」

京子「げ!いつの間にこんなところに!」

結衣「まずい!攻撃範囲内にいるぞ!ここで攻撃を受けたら私達は・・・」

シインッ

京子「わああ!!・・・ってダメージ受けてない」

結衣「あ、本当だ」

ちなつ「あかりちゃんありがとう」

あかり「え?あかり何もしてないよ」

ちなつ「え?」

あかり「あ、けいすけさん、きょうぺいさん」

けいすけ「超シールドが間に合いましたね。
      私達も一緒に行きます。あれはキマイラですね、共に戦います」

きょうぺいちゃん「ちょいと遊んでみるか」

京子「わー!攻撃が来た!」

きょうぺいちゃん「ぐああ!」

けいすけ「ぐうっ!」

あかり「大丈夫!?」

きょうぺいちゃん「不覚を取った」

けいすけ「大丈夫です。今回は多少の被弾が許される装備で行きましたから」

けいすけ「しかしそれでも攻撃をまともに受ければ
      HPの3分の1以上のダメージを受けることに変わりはありません」

きょうぺいちゃん「今度は俺の番だ!」

きょうぺいちゃん「被弾は今ので最後にしてやるぜ!」

ズバッ!ズバズババシイイ!!

きょうぺいちゃん「おっと、攻撃が来たか」

けいすけ「ここはステップでかわします」

きょうぺいちゃん・けいすけ「」ヒョイ

きょうぺいちゃん「うお、攻撃まだやんでなかったのかよ・・・」

きょうぺいちゃん「よけれるか?ぐ・・・かすった・・・」

ちなつ「回復させます」パアア

きょうぺいちゃん「お、助かった」

あかり「光の術!」パア

あかり「やばい!反撃が来た!ガード!」ピキ

あかり「被害を最小限に抑えられたよ」

京子「なんだなんだ?あかりのHPが少しずつ回復してるぞ」

けいすけ「私が持っているアイテムの能力です。
     強敵相手の時に常時しています。
     このアイテムは持っているだけで2秒ごとに
     パーティー内のHPの1%を回復できます。
     ヒーラーでは支えきれないものも少しならカバーすることもできます」

結衣「おっと、これじゃきょうぺいがキマイラを倒してしまうな」

京子「ぐわー!!」

ちなつ「京子先輩はよそ見しすぎです」

きょうぺいちゃん「これクリティカルくらったら俺やられてしまうな・・・
           だがそうなる前にケリをつける!」

結衣「」ズバア!

きょうぺいちゃん「結衣が倒したか・・・」

結衣「よし、342りっちぃゲット」

けいすけ「街に被害が及ばずに済みました」

あかり「うん、みんなと戦えてよかった」

きょうぺいちゃん「じゃあ俺は別のとこ行ってるよ」

けいすけ「あかりさん、ちなつさん、京子さん、結衣さん、また明日会いましょう」

ごらく部一同「うん」

そして

あかり「さて、どこに行こうかな?」

ちなつ「あれはみんな妖怪でしょうか?」

京子「私たちの知ってる妖怪とはかけ離れているな」

結衣「これじゃ妖怪とモンスターの区別がつかなくなるな・・・」

ちなつ「・・・って、えええええ!!!??」

あかり「ちなつちゃん、どうした・・・あっ!」

西垣「」よっ

りせ「・・・・・」

ちなつ「先生!?どうしてここにいるのですか!?」

西垣「偶然だな、まさかお前達もここに来てたとは・・・」

京子「西垣ちゃんもここにおいでになさってたんですね~」

西垣「そうだ。お前達にいい話をしよう」

あかり「いい話?」

西垣「この街のことだ」

今日はここまで

西垣「この街に妖魔界で一、二を争う美味さを誇る料理店があるんだ。
   そこで夕食を取ろうとしてるのだがどうだ?」

京子「おお!それは是非!!」

結衣「おいおいおい金貨のことはどうすんだよ」

西垣「大丈夫だ。今回は私のおごりだ」

あかり「ありがとうございます」

ちなつ「しかしそのお金はどこから入ってくるのでしょうか?」

結衣「・・・・・」

西垣「じゃあそこへ案内するぞ」

京子「お願いします!」

ちなつ「おごりだと言っても食べすぎに気を付けてくださいよ、京子先輩」

そして

あかり「ごちそうさまでした」

京子「また行きたくなったぜ」

ちなつ「京子先輩思いっきり羽目を外していましたね」

結衣「まったく、少しは静かにできないのか?」

西垣「お前達、100りっちぃをあげよう。
   今回は宿泊を許可する。これは宿泊代だ」

ちなつ「変な客ばかりでそうなんですが・・・」

あかり「いい妖怪さんばかりだと思うよ。
    トラブルとかは確かに心配だけど・・・」

京子「結衣、ここの妖怪はモンスターじゃないからな」

結衣「知ってることをいちいち言うな」

西垣「その宿に案内するぞ」

京子「あ、会長はどうするの?」

りせ「・・・・・」

西垣「先生と一緒についていくようだ」

そして

西垣「ここだ」

西垣「間違ってもこのりっちぃを別のものに使い込むなよ」

ちなつ「そんなことしませんよ!!」

結衣「誰が使いこみますか!」

あかり「はは、ははは・・・」

京子「じゃあ入りま~す!」

結衣「待て」グイ

京子「うお」

結衣「館内ではお静かに・・・だ」


西垣「さて、ここで食料調達をしよう」

西垣「さて、何がいいかな?」

りせ「・・・・・」

西垣「『先生はいつもその場その場で物を選びますね』?ははは、そうだな」

西垣「私もみんなが食べられるものを選んで食料を買っているぞ」

西垣「あと情報も欲しい」

翌日、朝食を済ませて

結衣「さて、あの場所に戻るか」

京子「この街本当に最高だよ」

結衣「京子、こんだけはしゃいでよく顰蹙を買われないな・・・」

あかり「京子ちゃん楽しそうだね」

ちなつ「そうですね・・・」

結衣「ジバニャンもフユニャンも時間を決めていなかったが
   なるべく早く行った方がいい、赤鬼は私達が倒す」

京子「もちろんだよそんなの」

結衣「しかし私達だけじゃまず無理だから
   誰かがいてくれるといいな」

結衣「私たちがその人の足を引っ張らない程度に動き回ってあとは・・・」

京子「黒い結衣が出てる・・・」

あかり「みんな、ジバニャン達と合流しよう」

すると

あかり「あれ?まだ来てない・・・」

京子「こんなはずじゃなかったんだけどな・・・」

京子「ってかあいつら何してんだよ」

ちなつ「時間も指定していませんでしたからね」

結衣「あ、あの見回り鬼のことが気になり始めた・・・」

あかり「あかりも」

京子「見に行ってみようよ」

ちなつ「危険を冒さないでくださいよ」

結衣「慎重にな」

あかり「時間つぶしにはなるかな?」

京子「行ってみよう」

今日はここまで

そして

京子「いったいどれくらい経ったのかな?」

あかり「大体15分くらい経ったんじゃないのかな?」

結衣「結構ゆっくり歩いたからいざとなったら走れば3分少し過ぎたくらいで
   元いた場所に戻れると思うよ。でもゆっくりと行こう。
   むやみに急ぐと・・・っと、戻ろう」

京子「え?わざわざ行って戻るのかよ」

ちなつ「京子先輩、あっちを見てください。これ以上進むと敵地に入ってしまいますよ」

結衣「見回り鬼がいるかもしれない・・・」

京子「どこにいるのかな~?」

京子「どこからどこまでが敵地なのかな~?」

ちなつ「そう言って進んでるじゃないですか!」

結衣「大体300メートルでもう敵地に入ってしまうんじゃないのか?
   敵陣はまだまだ遠くにあるとはいっても・・・」

京子「・・・あ、モンスターが出てきそうだからやっぱり戻ろう」

ちなつ「結局戦いを避ける道を選ぶのですね・・・。確かにその方が安全ですが・・・」

結衣「いいや、確かに安全でも経験積まなきゃこのあと中ボスレベルの雑魚に勝てなくなるよ」

あかり「う~ん・・・どうしよう・・・」

「お前達、そこで何をしている!?」

あかり「!!!」

ちなつ「・・・こ、この声は!」

結衣「なに!?ここにいたのか!?」

京子「まさかのところで遭遇かよ!」

結衣「げ!今のままじゃ勝つ可能性も逃げれる可能性も限りなく低いぞ・・・」

京子「だがごらく部は誰かの助けが来るまで持ちこたえられる部なのだ」

結衣「おい!京子!自分を大きく見せるな!!実力が伴っていないんだぞ!!何言ってんだ!!」

京子「こんな形で決戦になったか・・・」

あかり「赤鬼さんいつここに来たの?」

赤鬼「そんなことは関係ない、今のオレには全世界が敵だ!
   ここに来たということがどんなことだかわかってないようだな・・・」

あかり「赤鬼さん!聞いて!あかりは・・・私達は・・・!」

赤鬼「ああああああかあああああああん!!!」

京子「こうなったら玉砕覚悟の対決だ!」

結衣「仮に先生がここにふすまを出したとしても逃げられないし、
   どうせなら・・・秒殺を避けられればいい・・・な」

ちなつ「結衣先輩、ここぞというときに弱気になってどうするのですか!?」

あかり「赤鬼さん、どうして世界中を敵にしても平気でいられるの?」

結衣「・・・!!!あかり!!!赤鬼の攻撃が来るよ!!!」

赤鬼「アカアアン!!」ブーン!

あかり「ねえ!・・・あああっ!!」

京子「うわー・・・やっぱりすげえ威力・・・」

ちなつ「あかりちゃん!待ってて、今回復させるから」

あかり「っ・・・!」タタタ

ちなつ「え?どうしてこっちに向かうの?」

赤鬼「お前達もここに乗り込んでジバニャンやフユニャンに
   ここの弱点でも教えるつもりか!?」

赤鬼「そうはさせんぞ!!ネズミ相手でも全力でつぶす!!」

赤鬼「」ジャーンプ!

赤鬼「鬼やばスタンプ!!」ドオオン!!

あかり「」シインッ!

あかり「よかった・・・間に合った・・・」

京子「うわ~・・・一瞬だけ世界が揺れたぞ~」

結衣「赤鬼の技はどんな技でもくらうわけにはいかないな・・・」

ちなつ「ジバニャン・・・フユニャン・・・早く来て・・・」

ちなつ「あ、あかりちゃん、回復させるよ」パアア

あかり「赤鬼さん・・・あかり、分かってくれるまで退かないよ・・・」

赤鬼「お前はこの前もオレの金棒を全く避けもしないで受けていたな」

赤鬼「だが今はバトルの最中だ!おしゃべりはここまでにしろ!!」ブーン!!

あかり「」ピキイ!

あかり「ぐううっ・・・!」

あかり「・・・まだ倒れるわけには・・・いかない・・・!」

結衣「ちなつちゃんが回復した分だけあかりがダメージを受けたか・・・」

ちなつ「うそ・・・ガードしててもこんなにダメージ受けるの?」

京子「赤鬼半端ねえ・・・」

結衣「京子、それ何回言うつもりだ?」

京子「とにかく近づかれないようにしなきゃ・・・」

京子「距離があるうちにアイス!!」ピキーン!

赤鬼「ぐ・・・!」

京子「サンダー!」

赤鬼「アカっ!」

京子「ファイヤー!」

赤鬼「・・・・・」

赤鬼「」ドシドシドシ・・・

京子「げ!やべやべやべ!!いつの間に距離詰められてる・・・わー!やめろやめろ・・・!」

赤鬼「お前の攻撃など全然効かん!!」ブーン!

京子「ぐわーーー!!!」

赤鬼「敵には容赦なしだ!!」

赤鬼「」ゴゴゴ・・・

京子「・・・?何をする気だ?」

結衣「何か来る・・・!」

ちなつ「離れましょう!」

赤鬼「アカーーーン!!」

赤鬼「怒りの突進!!」

赤鬼「ああああああかあああああああん!!!」ドドドドドドド!!

結衣「なに!!?」

京子「わわわ!」

ちなつ「えっ!!?」

あかり「あっ・・・!」

京子「わー!・・・あ、外したんだ・・・間一髪・・・」

京子「あっぶね・・・生きた心地なんて全くなかった・・・」

京子「ハイポーション使おう・・・」

京子「クリティカルヒットくらわなければ1発まではくらっても大丈夫なはず・・・」

京子「・・・もう1つハイポーション使おう」

京子「HPが満タンじゃないと安心できないや。あ、
   まずは敵の能力下げないと、まずは魔力を溜めて・・・」

京子「アイテムはもう使い切っちゃったけどどうせその辺に落ちてるだろ・・・」

結衣「わああ!!!」

ちなつ「きゃあああああ!!!」

結衣「くうっ!!回避が間に合わなかったか・・・!」

あかり「あっ!みんな!!」

京子「え?うそ・・・?」

京子「結衣とちなつちゃんは被弾したの!?」

赤鬼「まだ倒れないか・・・普通の人間がこんなにしぶとく生き残るとは・・・」

赤鬼「なかなかやるなお前達、だがこれでおしまいだあ!!」

赤鬼「」グッ

結衣「・・・っ!また突進か・・・!」

赤鬼「ああああああかあああああああん!!!」ドドドドドド!

ちなつ「ひゃあっ」ヒョイ

結衣「回避ステップでダメージ与えつつ回避!」ヒョイ

あかり「京子ちゃん!危ない!」

京子「よし、いっくぜー!確か必殺技を使ってる最中は無敵状態になるんだったな・・・」

京子「くらえ!必殺!ミラクるん・ドンキ!!」

スカッ

京子「やっべ~!外した!タイミングが早すぎた!」

京子「ぐわ~~~!!!」

京子「そして無敵時間の効果も・・・赤鬼が通り過ぎる前に切れたので・・・ある・・・」

赤鬼「」ブーン!

京子「うお~!」ヒョイ

京子「あっぶね・・・間一髪・・・やべやべ・・・」

結衣「こうなったら隙を見て・・・」

ちなつ「あえて群がってみます」

赤鬼「まとめてかかってきたな、チャンスが来たぞ!」

あかり「あっ・・・!みんなー!!!」ダダダダダ

赤鬼「こなごなフルスイング!」

あかり「」シインッ!

京子「あ、あかりナイス」

結衣「反撃開始!」

ちなつ「えいっ!」

赤鬼「なに!?防がれただと!?」

結衣「やあ!!」

赤鬼「アカっ!」

ちなつ「あかりちゃん、回復させるよ」パア・・・

ちなつ「あ、ごめん、溜めるの忘れてた・・・」

あかり「ううん、大丈夫だよ・・・」

京子「って、あかりHPわずかだろ!?アイテム・・・ポーション使わなくていいのかよ!?」

あかり「でももしものためにとっておくよ」

あかり「でもこの戦いの途中で使う気ではいるよ」

京子「あ、そうだ、えい!」

赤鬼「うお・・・なんだこれは・・・力が抜けていく・・・」

京子「そして範囲内の味方の能力アップ!」

結衣「おい!溜めるの忘れてるぞ!」

ちなつ「京子先輩の能力しか上がってないじゃないですか!!」

京子「わー!発動が早すぎた・・・!」

赤鬼「アーーーーーカーーーーーン!」

京子「わわわ・・・」

赤鬼「・・・オレをナメおって!」ブーン!

あかり「」ピキイ

ちなつ「くっ・・・!」

結衣「くそ、回避が間に合わなかった・・・!
   でも京子とあかりのおかげでダメージを最小限に抑えられた・・・」

京子「ぐわー!私はガードの範囲外だよ~!!」

京子「みんな~あとは・・・頼んだ・・・」ドサ

あかり「あっ!京子ちゃん!!」

結衣「京子またやられたか・・・」

ちなつ「私達も京子先輩のようにならないようにしましょう」

結衣「・・・何か来る・・・」

赤鬼「これで終わりにしてやる・・・」

結衣「必殺技が来るか」

あかり「みんな!逃げて!!」

ちなつ「必殺技の無敵時間でやり過ごします」

結衣「タイミングを合わせて・・・こっちもひっさあつ!!」ズバズバズバズバアア!!!

赤鬼「ぐっ・・・!技をキャンセルされてたまるか!」

あかり「みんな!危ない!!」

ちなつ「全回復です!」パアア

ちなつ「って、まだ技を出していなかったのですか!?」

結衣「やばい!完全にタイミングを誤った!!」

あかり「ふえぇ・・・ちなつちゃん、あかりの回復はできてないよお・・・」

赤鬼「一気に2人倒してやる!!」

結衣「やばい!これじゃ逃げられない・・・!」

ちなつ「ああ・・・結衣先輩・・・」

結衣「ちなつちゃん・・・」

赤鬼「悪夢の金棒!!!」

グシャアアアア!!!

結衣「ぐああああああ!!!」ドシャア!

ちなつ「きゃあああああ!!!」ドシャア!

あかり「みんな!!!」

あかり「まずハイポーション使おう・・・」

赤鬼「あとはお前だけだな・・・」

あかり「赤鬼さん・・・!」

赤鬼「話などもう聞かん!!」

あかり「・・・みんなを苦しめてまでも戦うというのならあかりも許しておけないよ!」

赤鬼「この戦いを終えたところで乱世は終わらん!!」

赤鬼「れんごくの術!!」

ボワア!

あかり「がっ・・・!」

あかり「まず距離を取らないと・・・」

あかり「ヒットアンドアウェイってやつかな?」

赤鬼「逃がさん!!」

赤鬼「ああああかあああああん!!」

赤鬼「怒りの突進!!!」

あかり「」シイイン!

赤鬼「おのれ・・・!」ドドドドド!!!

あかり「光の術!」パアア!

赤鬼「くっ!無敵時間はまだ終わってなかったか・・・」

赤鬼「だがオレの優勢に変わりはない」

あかり「でも退くわけにはいかないよ、
    あかりはどうしても赤鬼さんを止めたい!」

京子「あかり今回も死ぬ気でいるのか!?おい!!」

京子「・・・ダメだ・・・届いてねえ・・・・」

京子「結衣ちゃんもちなつちゃんもまだ気絶してるまま・・・」

ザッ

京子「うお!これやべえじゃん!」

ドロン

京子「お、あかりの近くに援軍が来た。でも敵の増援の方が圧倒的に多いぞ・・・」

京子「河童たちやられたらもう絶体絶命じゃん・・・」

あかり「あ、河童さん!セミさん!」

セミまる「助太刀に来たミン!」

河童「あれは上級見回り鬼の軍隊・・・」

河童「あの野郎・・・やっぱりオレ達をはめやがったか!!」

河童「ちっとも裏切りの気配を見せねえ!
   あの上級見回り鬼め!降伏は偽りだったんだな!」

河童「・・・だがまずは赤鬼を倒すのが先決だな」

セミまる「拙者から参るミン!」

赤鬼「フユニャンからの増援か、まとめてかかって来い!」

赤鬼「ああああああかああああああん!!」

セミまる「相も変わらずな威圧感だミン・・・!」

河童「この程度の威圧に・・・負けてたまるか!」

今日はここまで

セミまる「このセミ忍刀の威力をお前で試すミン!」

セミまる「長引かせるわけにもいかないミン!」

セミまる「秘儀!みんみん斬り!!」ズアズバズバア!

赤鬼「アカあ!」

セミまる「しまった!近づきすぎたミン!」

セミまる「ここはひとまず・・・」

赤鬼「逃がすか!ぶっとびフルスイング!!」ブーン!!

セミまる「しまったああああ!!!」ヒュー!

京子「げ!たったの一撃かよ・・・」

河童「セミまるが場外フルスイングされたか・・・」

河童「」ダッ

赤鬼「今度は河童か!?そら!」ブーン!!

河童「」スッ

河童「オレはセミまるのようにはいかないぞ!」

あかり「河童さん!!危ない!!」シインッ!

赤鬼「アーーカーーー!!」ブン!!

河童「お、あかり、ありがとな」

あかり「でも無敵時間は一瞬だけだよ」

河童「はっはっは、その一瞬に助けられたんだよ」

あかり「気を付けて!まだ戦いは終わってないよ」

河童「言う必要もねえよ」

赤鬼「邪魔者を片付けることが先だな・・・」

赤鬼「そら!」

河童「わ!しまった!」

あかり「わっ!ば、爆弾!?」

河童「げ!鬼爆弾をつけられた!」

河童「来るな!巻き込まれるぞ!!」

あかり「ええっ!?」

河童「わりい、いったん退く!解除できる場所が遠い」

あかり「でも妖怪さんは瞬間移動できるんでしょ?」

河童「あれにも体力がいるんだよ。
   気まぐれな妖怪たちがそんな何回も使えるようなもんじゃねえんだよ」

あかり「そんな・・・」

河童「それに中途半端な気持ちでワープしようもんなら
   目的地とは違うところについちまうってもんさ」

河童「お前達は中途半端に瞬間移動して変なとこについた妖怪を見たか?
   ま、ねえとは思うけどよ・・・」

あかり「あっ・・・!」

あかり(コマさんの事かな?)

あかり「見ました・・・」

河童「最悪のタイミングで爆弾つけられ、
   解除ポイントも遠い・・・!あかり!すまん!!」タタタ

あかり「河童さん・・・」

赤鬼「ああああああかあああああああん!!!」

あかり「あ、いけない!何か来る!」

あかり「見回り鬼にも気をつけないと・・・
    近づかれたら・・・わわわ、近づいてくる・・・」

赤鬼「怒りの突進!!」ドドドドドド!

あかり「わっ・・・!」ヒョイ

あかり「わ、バランス崩しちゃった・・・!」

赤鬼「」クルッ

赤鬼「」ドドドドドド!

あかり「ハイポーション使ってそのあと・・・」

あかり「きゃああ!!」

あかり「ガードが間に合わなかった・・・
    ハイポーション使ってなかったらやられてた・・・」

あかり「あかりはまだ倒れないよ・・・」

あかり「来る・・・!」

あかり「赤鬼さんがまた突進してくる・・・!!」

赤鬼「これで終わりにしてやろう!!!」

赤鬼「」ドドドドドドドド!!!

あかり「」ピキイ

あかり「防ぎきれないとしてもあかりは倒れないよ・・・!」

ビッ、ビッ、ビシューン!ビシューン!!

赤鬼「ぐはあ!!」

あかり「え?何があったの・・・?」

赤鬼「お、お前らア・・・!」

上級見回り鬼一同「・・・・・」

見回り鬼一同「・・・・・」

あかり「見回り鬼たちも近づいてきた・・・」

あかり「やられるわけにもいかない!」

あかり「必殺!!」パアアア!!

赤鬼「アカアアアアアアアア!!!」ボオン

見回り鬼・上級見回り鬼「ぎゃあああ!!」

あかり「赤鬼さんを倒したけど・・・
    見回り鬼はまだ誰も倒せてない・・・」

あかり「絶体絶命だけどみんなやられちゃったし・・・」

あかり「」チャ・・・

あかり「・・・赤鬼さんにビームを当てたのはあなた達でしょ?」

上級見回り鬼「ま、待て!攻撃するな!」

あかり「え!?」

メラメライオン「あ~先越されたか・・・」

河童「あかり!大丈夫だったか!?」

あかり「あ、メラメライオン、河童さん」

上級見回り鬼「これはメラメライオンさん、河童さん」

メラメライオン「あ、お前はあの時の・・・」

上級見回り鬼「私達は赤鬼のやり方に愛想をつかし、
        隙を見て攻撃のチャンスをうかがっていました」

上級見回り鬼「そして赤鬼が近くに来て私達に後ろを向けて攻撃の構えを取ったとき
        好機とばかりに赤鬼を攻撃したのです」

上級見回り鬼「これは赤鬼が今まで私達にしてきたことに対する怒りです!」

上級見回り鬼「では、もうすぐで赤鬼を連れてフユニャンのところに向かいます」

河童「すまん・・・オレ、お前を疑っていた・・・」

上級見回り鬼「こちらこそすみませんでした」

メラメライオン「裏切りに裏切りを重ねて最後は部下に裏切られたな・・・」

河童「あっけなかったな・・・」

メラメライオン「裏切ってばかりだからこんな目にあうんだ」

あかり「・・・なんか複雑」

あかり「あ、赤鬼さんが落としたものを拾おう」

あかり「6000りっちぃも手にしたんだけど・・・これなんだろう?何かの素材かな?」

続きはまた夜に

あかり「あっ・・・」

ドロン

あかり「みんなどこかに行っちゃった・・・」

あかり「そういえばけいすけさんときょうぺいさんはどこに行ったのかな?」

シュッ

『赤座、いったん戻れ、お、歳納が意識を取り戻したようだな。
 大丈夫だ。赤座がふすまに入れば残りのみんなも回収できる。
 戦闘不能になったみんなの回収は任せろ』

あかり「・・・うん・・・」

『赤座、浮かない顔してどうした?』

あかり「ううん、なんでもないよ」

あかり(でも・・・)

あかり「結衣ちゃん、ちなつちゃん、あかり戻ってるよ」

京子「うお~い!待ってくれ~!ふすまに入らせてくれ~!」

シューッ

拠点内

西垣「赤座、よく頑張ったな」

あかり「ううん、みんなの力があってこそ赤鬼さんをやっつけることができたよ」

あかり「でも赤鬼さんを倒せたのは見回り鬼たちのおかげだよ」

西垣「そのようだな。赤鬼は自分の力に頼りすぎるあまり
   部下を全く信じなくなってしまい、その報復を受けたな・・・」

西垣「今ので分かっただろう?
   仲間を信じることができなくなればそれで終わりだ。
   自分しか愛することができないような人間にならないようにしろ」

西垣「友達を裏切ったりするとその報いを受けることとなる・・・」

あかり「・・・はい」

あかり「ごらく部はそうなったりはしません!」

西垣「うむ、そうであってほしいが・・・」

結衣「ボーナスりっちぃは1500か」

京子「アイテムを補充したいな・・・」

ちなつ「さっき先生が言ったことは先生にしては正しいです」

ちなつ「どんなに強くたってそれしか信じられないようではろくなことにはなりません」

結衣「自分を見失えばそうなるな・・・」

京子「結衣が一番スランプに弱そうだよ」

結衣「お前な・・・余計なこと言わないでくれるか?」

西垣「それより赤座、かなり貴重な素材を手にしたようだな」

あかり「は、はい」

西垣「みんなで2階に行くぞ」

りせ「・・・・・」

西垣「『私も行くの?』お前も行け」

そして2階へ

西垣「この素材で強化できるのは攻撃力だけだな。
   よって武器の強化は船見しかできないし
   3000りっちぃも必要とする」

結衣「それでも武器の強化を優先します。3000りっちぃ払います」

京子「あ、会長、アイテムが欲しいよ」

りせ「・・・・・」

西垣「まずはアイテム屋を優先しよう」

西垣「準備ができたみたいだぞ」

京子「じゃあハイポーションを4つ、私とあかりが2つずつ持つよ」

りせ「・・・・・」

京子「はい1200りっちぃ」

西垣「それじゃ今度は船見の武器を強化だな」

ちなつ「あ、みなさん、避難してくださ・・・」

ドガーン!!

ごらく部一同「わああああっ!!」

結衣「いったった・・・」

ちなつ「爆発に巻き込まれました・・・」

あかり「もう少し近くにいたら死んでたかも・・・」

京子「西垣ちゃん一段と火力が上がってるな・・・」

西垣「船見、武器の強化ができたぞ」

結衣「というよりもう爆発させないでください」

西垣「悪い悪い」

ちなつ「『悪い悪い』じゃないですよお!!」

西垣「余ったりっちぃは好きなように使ってくれ」

京子「じゃあレベル上げますか」

結衣「今回は3人だけでいいよ、でも私も1だけ使うよ。
   これで残り3852だから3人で割り切れるよ」

京子「あ、本当だ」

ちなつ「先生と会長はすでに4階に上がったみたいですね」

そして

京子「レベルが22になったぜ」

ちなつ「23に惜しくも届かずですね」

あかり「レベル23まであと21りっちぃだよ」

結衣「4階に上がろう」

京子「次はどんなミッション来るのかな~?」

あかり「あかりはまた妖魔界に行ってみたいな」

結衣「赤鬼の次はどんな敵が来るんだ?」

結衣「次の敵に備えよう」

ちなつ「結衣先輩は準備が早いですね」

4階

西垣「お、来たか」

京子「西垣ちゃん、次はどこに行くの~?」

西垣「今回も妖魔界に行ってもらう。だが今回はミッションじゃないからボーナスりっちぃはない」

結衣「しかしりっちぃは多く手に入れるに限ります」

西垣「その通りだ。それと、妖魔界で動きがあった」

あかり「えっ?」

西垣「赤鬼がフユニャンに処刑された。もっとも処刑を促せたのはジバニャンだった」

あかり「ジバニャンが赤鬼さんの処刑を・・・!?」

西垣「フユニャンは初めは赤鬼を味方にしようとした。
   しかし過去の行いが災いとなった。その行いを言い放ったのがジバニャンだった」

西垣「しかし赤鬼も往生際が悪かったな・・・
   そのあと赤鬼は何と言ったと思う?」

ごらく部一同「?」

西垣「赤鬼は『ジバニャンこそ妖魔界で最も信用してはいけない妖怪だ!』とか言っていた」

西垣「フユニャンもジバニャンもまむし行司やイカカモネ議長の二の舞を演じたくなかったのだろう」

西垣「思えば赤鬼は哀れな妖怪だったな・・・」

ちなつ「先生・・・」

西垣「だってそうじゃないか、裏切りに裏切りを重ねて最後には裏切られ・・・
   まあ結果的にはその報いを受けたということになろう。
   しかし自分の過ちに何一つ気づけなかったというのは哀れってもんだな」

結衣「そういわれると自業自得なんて言えなくなる・・・」

京子「思えば鬼というだけでみんなから避けられているってこともあるな」

ちなつ「私も悪い意味でかわいそうだと思います」

あかり「ちなつちゃん、悪い意味じゃなくてあかりは本当にかわいそうに思えるよお・・・」

西垣「赤座は人がいいな」

西垣「さて、お前達、妖魔界の地形が分かった。
   これでも一部に過ぎないけどな。お前達が言ってもらう場所はここだ」

あかり「え?そこって・・・エンマ様とぬらりひょんさんのいる・・・」

西垣「その通りだ」

シュッ

西垣「じゃあ行って来い」

京子「りょーかいっ!妖魔界にしゅっぱ~つ!」

結衣「あ、待て」

ちなつ「せんぱ~い」

あかり「あ~みんな待ってよ~」

シューッ

西垣「さて、どんな展開がみんなを待っているのか・・・」

今日はここまで

一方その頃

河童「くっそ~!なんでだよ!?赤鬼の討伐の成功にオレたちも貢献したのに
   エンマ大王はなんでオレらの名を載せなかったんだよ!」

河童「なあフユニャン、お前もそう思うだろ!?」

フユニャン「河童!余計なことを言うな!」

フユニャン「しかしエンマ大王はオレよりもジバニャンを信用しているな・・・」

キュウビ「いいじゃないか、ボクらはあくまでエンマ様を守るためだけの存在さ」

河童「なんだと!?」

キュウビ「それともエンマ様に刃向かう逆賊になりたいのかい?」

フユニャン「しかしこれじゃオレ達の活躍そのものがもみ消されてしまう可能性があるな・・・」

フユニャン「しかしジバニャンの評価が高いというのも事実だしな・・・」

キュウビ「うかつなことは控えたほうがいいよ。
     エンマ様を悪く言おうもんならすべての妖怪たちが黙っちゃいないからね」

キュウビ「そうなったらキミの掲げた正義も嘘八百となるよ」

フユニャン「それは分かっている・・・」

フユニャン(キュウビの言ったことが本当にそうなのか・・・
       少し試してみたいことがある・・・)

そしてあかり達は

京子「妖魔界にやってきたぜ」

ちなつ「京子先輩、いくらミッションじゃないとはいっても
    遊びで妖魔界にやってきたんじゃないんですよ」

結衣「モンスターいるかな?」

京子(狩る気満々だな結衣・・・)

あかり「あ、けいすけさん、きょうぺいさん」

きょうぺいちゃん「ごらく部のみんな!無事だったか!」

けいすけ「あかりさん、ちなつさん、京子さん、結衣さん」

きょうぺいちゃん「赤鬼に遭遇したんだって!?河童から聞いたんだが・・・」

けいすけ「私はいませんでしたが上級見回り鬼の降伏は本当の降伏でした。

      妖怪たちの間で偽りの降伏をしたという話もありましたが
      赤鬼がすでに部下から嫌われていたというのも事実です」

きょうぺいちゃん「ん?誰か来たぜ」

ちなつ「あれってなまはげじゃないのですか?」

なまはげ「・・・・・」

けいすけ「よくご存じですね、ちなつさん」

結衣「あの、なまはげは私たち全員知っているんですけど・・・」

けいすけ「なまはげはついさっきフユニャンの仲間になりました」

京子「お~フユニャンすげーの仲間にしたじゃないの」

結衣「あ、なまはげの近くにモンスターがいる。
   オークの大群が押し寄せてきたな・・・」

ちなつ「私たちも行きましょう!」

あかり「あっ・・・!」

なまはげ「悪い敵はいねえがああ!」

グゴオオオ!!

なまはげ「それ!それ!いよお~っ!!」

ズバズバズバズバアア!!!

京子「うお、あいつすげー」

ちなつ「強いですね」

きょうぺいちゃん「かなりの攻撃力だったな」

結衣「あれは敵となったときかなりの脅威となるな・・・」

けいすけ「そうですね、しかもなまはげは敵を倒せば倒すほど強くなります」

京子「おっかねえ能力だな・・・」

きょうぺいちゃん「あ、ぐっち、ジバニャン」

ぐっち「お、けいすけにきょうぺいちゃん、そしてごらく部のみんな」

ジバニャン「また会ったニャンね」

あかり「メラメライオン、ブリー隊長、砂夫、しどろもどろは元気かな?」

ジバニャン「もちろんだニャン」

ジバニャン「あ、オレっちはそろそろエンマ離宮に行くニャン」

ぐっち「僕も行くよ」

けいすけ「エンマ大王に謁見するのですね」

あかり「あ、あかりも行っていいかな?」

京子「エンマ大王と再会するぜ」

ジバニャン「ニャニャ!?モンスターだニャン!」

あかり「みんな!行こう!!」

結衣「よし、今度こそ・・・」

ジバニャン「オレっちが行くニャン!!ひゃくれつ肉球!!!」

ダダダダダ!!

ぐっち「うおー、一発やん・・・」

きょうぺいちゃん「あの敵必殺技一発で倒せたんだ・・・」

けいすけ「いいえ、必殺技のレベルが格段に上がっていました」

きょうぺいちゃん「なんだ、そういうことか」

ジバニャン「楽勝ニャ」

ジバニャン「けれど・・・ブシニャンに比べたらまだまだだニャン」

あかり「ブシニャン?」

けいすけ「ジバニャンの先祖ですね」

けいすけ「それはもうものすごい強さを持つ妖怪でした。
     ブシニャンの伝説はエンマ離宮内で今でも語り継がれています」

けいすけ「そう、私たちが生まれる400年以上も前の話です」

京子「400年!?」

結衣「でも妖怪なんだから今すぐにでも出てきそうなんだけど・・・」

ちなつ「伝説の妖怪なんですね」

ぐっち「ブシニャン実況ワールドが妖怪だらけになったときから
    実況ワールド内でもめっちゃ有名やよ」

ぐっち「三浦やあいもも絶対知っとるで」

けいすけ「その400以上も前のこの世界の話です」

ジバニャン「その話を聞くとオレっちも負けてられなくなるニャン」

ジバニャン「というより何度でも聞いていたいニャ」

ぐっち「さっきのけいすけのセリフに『年』が抜けているというのは黙っておこう・・・」

京子「400年以上も前か・・・」

結衣「聞いてみる価値はあるな」

けいすけ「その前にあなた達が異世界からこの世界に来る
     ずっととしては短いですがずっと前のことを話します」

ぐっち「それはオンスロート一族の話やな?」

けいすけ「その通りです」

ぐっち「お前もオンスロート一族に抗った一人やろ」

けいすけ「はい」

きょうぺいちゃん「結局俺はあの時何にもしてなかったけどな・・・」

ちなつ「あ、ぐっちさんは私達にもそのオンスロート一族のことを話していましたね」

ちなつ「そして異世界から来た5人の少女たちとオンスロート一族による支配から解放し、
    そのあと遺跡に眠ってた巨大獣の魔の手からも実況ワールドを救ったって話です」

ぐっち「ちなつちゃんよう覚えとるな」

ぐっち「ジバニャンはブシニャンに負けない言うてるが
    つぼみちゃん、えりかちゃん達もその伝説の5人に負けてられへんよ」

えりか「ねえぐっち、あたしたちがどうかしたの?」

ぐっち「あ、えりかちゃん、いつの間に・・・つぼみちゃんも」

きょうぺいちゃん「噂をすればだな」

ぐっち「今回は2人?2人で妖魔界に来たんやな」

つぼみ「はい、そうです。いつきとゆりさんとは別行動を取っています」

えりか「また違う世界が見れたね」

つぼみ「その通りです」

えりか「ここにはエンマという人がいるらしいけど・・・」

つぼみ「あの世とは程遠いところですね」

えりか「だってここ地獄というよりも天国だし」

つぼみ「天国のようなところですよ。本物の天国じゃないんですから」

ぐっち「僕らは今そのエンマ大王に謁見しに行くところや」

つぼみ「あの閻魔大王に・・・ですか?」

きょうぺいちゃん「だがその前にけいすけがブシニャンの伝説を話すらしいから
           けいすけの話を聞いてからエンマ離宮に行くぜ」

ぐっち「ジバニャンがブシニャンに負けてられないように
    つぼみちゃん、えりかちゃんもみゆきちゃん達に負けてられへんで。
    実況ワールドと妖魔界を救って
    みゆきちゃん達に先輩としての意地を見せてや」

えりか「みゆきたちが戦ったのってオウソラウなんたら・・・」

つぼみ「オンスロート一族です」

えりか「そうそう、それそれ」

つぼみ「桁外れの力を持っていそうな組織名ですね。
    オンスロートは『猛攻撃』という意味ですし・・・」

けいすけ「みなさん、実況ワールドを支配していたのはオンスロート一族だけではありません」

けいすけ「400年以上も前にもこの世界は妖怪に支配されていました。
      その支配から解放したのも妖怪でした」

けいすけ「その妖怪がブシニャンです」

けいすけ「その当時、実況ワールドを支配していたのが山吹鬼という妖怪です。
      まさに400年以上も前のオンスロートといってもいいでしょう」

けいすけ「山吹鬼の強さはオンスロートの上を行くか行かないかというくらいの
      恐ろしい強さで並の者では全く歯が立ちませんでした」

けいすけ「しかし、その山吹鬼に立ち向かったのがブシニャンでした」

けいすけ「ブシニャンは力に絆で立ち向かいました。
      それでも力を超えるのには苦労の連続でした」

けいすけ「しかし、山吹鬼には決定的な弱点がありました」

けいすけ「山吹鬼は人々の痛みを受け入れるやさしさが皆無です」

けいすけ「山吹鬼の頭の中は力ばかり、
     それ以外のものはないがしろにしていました」

けいすけ「赤鬼も似たようなものでしたが
      山吹鬼はその上を行きます」

けいすけ「結局それが災いして仲間の信頼を得られず
      ブシニャンの絆の前に散ったのです・・・」

けいすけ「このように頭の中が力に支配されれば
      私達もいずれ山吹鬼のようになってしまいます」

けいすけ「そして山吹鬼はこの世界では力におぼれて全てを失った者を代表する妖怪となったのです」

けいすけ「まさに『力では人は従わない』です」

けいすけ「そのあとブシニャンは山吹鬼と同じ妖怪でありながら
      実況ワールドを救った英雄となったのです」

あかり「正義の妖怪なんだねブシニャンは」

ちなつ「憧れます」

京子「よーし、今度は私達がブシニャンになる番だ!」

結衣「調子こくな!」

きょうぺいちゃん「あ、そうだ、その400年以上も前といったら
           こういう話もあるぜ、山吹鬼が悪の覇王となる前の話さ」

けいすけ「きょうぺいさんが言おうとしてるのはやまタンに支配された実況ワールドのことですか?」

きょうぺいちゃん「その通り」

けいすけ「みなさん、きょうぺいさんの言ったことを簡単に説明すると

      山吹鬼は結局当時実況ワールドを恐怖で支配していたやまタンに取って代わって
      悪の限りを尽くしてしまったということです」

けいすけ「力におぼれると正義のために立ち向かったはずが
      その力で悪の限りを尽くしてしまいことになります。山吹鬼のように・・・」

きょうぺいちゃん「山吹鬼とブシニャンは最初はやまタンを実況ワールドから追い出すために
           共に戦った妖怪だったんだけどな・・・
           しかも戦う前にやまタン死んじゃったんだけどな・・・」

ぐっち「やまタンに山吹鬼、この2体の恐怖政治で当時の世界は混乱の極みだったんやな・・・」

ジバニャン「オレっちもその話を聞くたびにブシニャンを超えたくなるニャン」

えりか「まさに伝説の妖怪だね」

つぼみ「私達もこの世界に笑顔の花を咲かせましょう。
    みゆきさん、あかねさん、やよいさん、なおさん、れいかさんも
    実況ワールドに笑顔を届けることができたわけですし」

今日はここまで。
ちなみに今のでまだこのお話の3割程度にしかなっていません・・・
来月までにはこれ終わらせて
このSSの続編を書けるようにするぞ~。
あ、話自体はまだ続きます。

けいすけ「ではみなさん、エンマ離宮に行きましょう」

京子「OK」

ぐっち「フユニャンが用意した新しいエンマ離宮はどんな感じやろ?」

ちなつ「エンマ大王もぬらりひょんも予想に反していい感じの人でした。
    ぬらりひょんは近くで見るとやっぱり怖いのですが・・・」

ジバニャン「また会ってみるニャン」

結衣「羽目を外すなよ・・・」

あかり「みんな元気かな?」

きょうぺいちゃん「さあ入るぞ」

つぼみ「なんか緊張します・・・」

えりか「大丈夫だって、さあ入るよ」

つぼみ「羽目を外さないようにしてください」

えりか「分かってるって!子供扱いしないでよ」

つぼみ「いえ、そんなつもりはなかったのですが・・・」

エンマ離宮

エンマ大王「お、ジバニャン、また来たな」

ぬらりひょん「会うだけというのはやめてほしいのだが・・・」

つぼみ「あれが閻魔大王ですか?」

ぐっち「そうや、そんで隣にいるのがぬらりひょんや」

つぼみ「意外な容姿ですね」

えりか「なに?あんたの好みなの?」

つぼみ「わ、わわわ・・・そういうわけじゃ・・・」アセアセ

えりか「好みというのが見えてるよ~」

つぼみ「か、からかわないでください」アセアセ

あかり「エンマ様、ぬらりひょんさん、また会いに来ました」

エンマ大王「お、確かごらく部だったかな?ごらく部のみんなも一緒か」

エンマ大王「ん?初めて見る人がいるな」

つぼみ「あ、はじめまして、閻魔様、私、花咲つぼみです。お花が大好きです」テレ

えりか「やっぱり好きなんじゃないの」

つぼみ「えりか、そ・・・それは・・・」

エンマ大王「よろしくな、つぼみ、それと・・・」

エンマ大王「さっき隣にいた奴の名前を言ってたな」

つぼみ「聞いていたのですか?」

エンマ大王「えりかといったな?」

えりか「はい、つぼみの友人です」

けいすけ「おや?」

けいすけ「向こうの肖像画はブシニャンですね」

きょうぺいちゃん「俺も見えてたぞ」

ジバニャン「ブシニャンの名を汚さないようにしニャきゃいけなくなったニャン」

エンマ大王「はは、これは先代がずっと前に飾ったものさ」

ぬらりひょん「先代はブシニャンの偉業をほめたたえていた。
        しかし今から100年前の時から
        この世界は衰退の一途をたどるようになった・・・」

エンマ大王「そんなことここで言うなよ」

ぐっち「かわいくも勇ましいなやっぱり」

けいすけ「彼の名は永久に語り継がれていますからね」

きょうぺいちゃん「ブシニャンの活躍がなかったら
           人々はやまタンや山吹鬼に苦しめられ続けることになってたな」

あかり「ジバニャンもこうしてみるとブシニャンに似ているね」

けいすけ「先祖とよく似ていますね」

ジバニャン「オレっちもそろそろ戻るニャン」

エンマ大王「ああ、また会いに来いよ」

ジバニャン「もちろんだニャン」

きょうぺいちゃん「では、戻りましょう」

えりか「つぼみ、そろそろ実況ワールドに戻ろう」

つぼみ「はい、いつきもゆりさんも待っていますし」

ぐっち「お、そろそろ戻るんか?またね、つぼみちゃん、えりかちゃん」

つぼみ「また会いましょう」

あかり「つぼみちゃん、えりかちゃん、ドリームフェスティバル頑張ろうね」

つぼみ「はい、負けません」


きょうぺいちゃん「俺もそろそろ実況ワールドに戻るよ」

けいすけ「私もそうさせていただきます」

ぐっち「僕はまだ妖魔界にいるで」

ジバニャン「そろそろメラメライオン、ブリー隊長達と合流するニャン」

あかり「あ、あかり達も一緒に行っていい?」

ジバニャン「もちろんだニャン」

あかり「ジバニャン、ありがとう」

京子「じゃあエンマ離宮を出るよ」

外に出て

「きゃああああ!!!」

あかり「えっ!?」

京子「さっきの声つぼみとえりかだよな?」

ちなつ「声のした方へ行ってみます」

結衣「何があったんだ?」

ぐっち「どうしたんや?手強いモンスターにあったんか?」

ジバニャン「行ってみるニャン」

あかり「うん」

ちなつ「いったいどういうことでしょうか?」

結衣「早くしよう」

京子「ダッシュ!!」

すると

ちなつ「誰もいませんね・・・」

ジバニャン「つぼみちゃん、えりかちゃんはどこに行ってしまったんだニャン?」

ぐっち「おかしいなあ、この辺りだったんやが・・・」

京子「じゃあさっきの悲鳴は一体・・・」

あかり「つぼみちゃんとえりかちゃんはどうなっちゃったの?」

ちなつ「もう一度探してみます」

ぐっち「もっとあっちやったかな?」

京子「捜索!」

結衣「そう言ってモンスターに不意を突かれるなよ・・・」

京子「つぼみ~!えりか~!ど~こ~!?」

結衣「聞いてないなこいつ・・・」

しばらくして

京子「だめだ~!どこにもいない・・・」

結衣「結局見つからなかったか・・・」

ちなつ「もしかして・・・」ガタガタ

あかり「ちなつちゃん、どうしたの?」

ちなつ「まさかとは・・・思うのですが・・・」ガタガタ

ちなつ「う、ううん、あんな怖いこと言えやしない!!私が怖くなっちゃう!」

結衣「怖いこと?」

京子「まさか神隠し!?」

京子「うわあああ~!」ガタガタ

京子「ゆ、結衣~、神隠しにはあいたくないよ~」ダキ

結衣「うるさいぞ、京子」

ジバニャン「ニャニャ!?」

ぐっち「つぼみちゃんとえりかちゃんは神隠しにあったってことやな?」

ちなつ「た、たぶん・・・!」

あかり「あっ・・・!」

メラメライオン「お、あかりじゃないか」

砂夫「ごらく部の皆さんにぐっちさん、ジバニャン」

しどろもどろ「えっと・・・また会いましたね・・・」

ジバニャン「エンマ大王に会ってきたニャン」

ブリー隊長「エンマ大王はジバニャンを大変気に入ってるようだな」

ジバニャン「もちろんだニャン」

ジバニャン「あ、でも・・・」

ブリー隊長「ん?」

砂夫「どうしたの?」

ジバニャン「オレっちの活躍なんてブシニャンに比べればまだまだだニャン」

ブリー隊長「そうだな、きちんと身の程をわきまえてるな」

ブリー隊長「よーし、オレたちの力でブシニャンを超えるような伝説を作ってやろうか!」

メラメライオン「メラメラ~!!」

ぐっち「大きな夢を持てば持つほど熱くなれるんやったなこの妖怪たち」

ぐっち「僕も応援してるで、あ、実況者として僕もそうなれるようにしなきゃあかん」

ドロン

緑見回り鬼「ジバニャン様、フユニャンから『モンスター退治に協力してくれ』とのことです」

ジバニャン「ニャ!?腕が鳴るニャン、フユニャンのところに行くニャン」

ブリー隊長「じゃあオレがお供になるぜ」

ジバニャン「今回はオレっちとブリー隊長で行くニャン」

ジバニャン「メラメライオン達はあっちの方を見張ってほしいニャン」

メラメライオン「任せな!お前がいなくてもオレがいる!!」

あかり「見回り鬼さん、あかりも一緒に行きます」

ぐっち「僕も行かせてください」

緑見回り鬼「分かりました。では。人間たちも一緒で行かせます」

結衣「やっと戦えるのか・・・」

京子「結衣はそれだけが狙いだったんだね・・・いつもだけど」

緑見回り鬼「エンマ様はどうしてもジバニャン様に同行してほしいとのことです。
       それを条件にフユニャンの提案に乗っかったとのこと」

ジバニャン「分かったニャン」

緑見回り鬼「では、フユニャン、エンマ様のところに案内します」

結衣「エンマ大王の前だしモンスターにやられるということだけは絶対にないようにな」

京子「よーし、なんだかやる気がわいてきた」

ちなつ「ジバニャン、フユニャンとも協力しましょう」

ブリー隊長「さあ行くぞ!!」

今日はここまで

作者が自閉症の双子って聞くと応援したくなるな
ちなみに何歳なの?

>>901
ちなみに今27です。ただただ面白さなんて一切求めずに書きたいだけのSS制作歴4年です。
実は僕ら過去に動画を投稿していました。(再生回数なんて気にしていない、結果は分かりきっていたことだし)
「自閉症双子」とか書いてたけど
もしかして過去にその動画見てくれた人ですか?
でなきゃ僕らが正真正銘のガイジだってどこで知ったの?って言いたい(今ここではっきりと正体明かした)

(ゲーム実況者の名をキャラ名にしたRPGツクールネタは
 ワケありでお蔵入りにしたんだけど・・・別に批判なんて受けてはいませんよ、
 不思議と実況者愚弄しているなんて思われてもいないし・・・
 お蔵入りにした理由は別の理由、でも言葉じゃうまく伝えられない・・・)

そして

エンマ大王「お、みんな一緒に来たのか?妖怪はジバニャンとブリー隊長だけとはいっても
       オレにとっちゃみんな一緒に来たようなものさ」

フユニャン「ジバニャン、よく来てくれた」

フユニャン(・・・アレはやるしかないのか・・・だが悪名なんて気にすれば・・・)

フユニャン(またさっきのように手柄や名声を握りつぶされたりするかもしれない・・・)

フユニャン(そのせいで突き上げがひどかったのは河童だけじゃない・・・
       オレがこの目でその様子を見たのは河童だけだったが・・・)

フユニャン「では、巡回を始めよう」

結衣「何としてでも真っ先に・・・」ゴゴゴ

京子「モンスターがかわいそうになってきたな、結衣を見ると・・・」

あかり「悪い敵なら許さないよ」

ちなつ「モンスターはどこから現れるかわかりませんよ」

ぐっち「それは突然やってくるからそこが怖いんや・・・」

ぐっち「それが怖いところやで」

すると

エンマ大王「お、獲物だな、もしかしてあの住民たちに害を加えようとしてるんじゃねえの?」

ジバニャン「オレっちが止めに行くニャン!!」

エンマ大王「頼むぜ」

ジバニャン「ラニャー!」

ジバニャン「ニャニャニャニャニャ!!」

ダダダダダダダ!

エンマ大王「おお、無傷で倒したな」

京子「ジバニャンすげえな」

あかり「ジバニャン強くなったね」

ちなつ「モンスターはまだ出てきそうです」

結衣「今度はエンマ大王自らか?それともフユニャンか?」

結衣「できれば私が・・・」

少しした後で

結衣「お、今度は大ネズミの大群か、カモだな・・・」

京子「結衣が今までに見た通りの狩る目をしてる、やっぱりこの結衣が怖い・・・」

エンマ大王「お?今度は数が多いか?」

エンマ大王「なら・・・」シュウウウ

エンマ大王「このエンマ玉で・・・」

エンマ大王「最大限までたまったところで・・・」

フユニャン「」ドッ

エンマ大王「お、おい!」

ぐっち「狙いがそれたで・・・」

京子「いいや、よく見て」

あかり「あっ」

ヒューン!ズバババババ!

京子「だろ?コントロールすげー」

ビュウウン!

あかり「わあすごーい」

ちなつ「驚きました」

結衣「ブーメランみたいに玉が曲がっていったな」

京子「これがエンマ大王の力か・・・」

側近「あの玉はエンマ様の・・・」

側近「エンマ様、さすがです!神のごときコントロールで
   大ネズミの大群を一網打尽に・・・」

フユニャン「いいや、違う!」

側近「!」

あかり「えっ!?」

フユニャン「モンスターを倒したのはオレだ!!」

ぐっち「あ、そういえば・・・」

ジバニャン「ニャニー!?」

ちなつ「どういうこと?あまり見てないからわからないのですが・・・」

側近「・・・・・」

ブリー隊長「・・・・・」

ブリー隊長(フユニャン・・・お前という奴は・・・!!)

ブリー隊長「」ダッ!!

ブリー隊長「」ブーン!!

ジバニャン「!」タタタ

ドゴオ!!

ジバニャン「バゴニャー!!」

あかり「ジバニャン!!」

ブリー隊長「ジバニャン!!」

ジバニャン「ニャア・・・」

ブリー隊長「なぜ止めた!!??止めるな!!!」

フユニャン「一体何があった?」

エンマ大王「どうした?ケンカか?」

ブリー隊長「・・・・・」

ジバニャン「・・・ごめんニャン・・・場所を変えるニャン・・・」ドロン

エンマ大王「おい待て」

ブリー隊長「・・・・・っ!!」ドロン

京子「ブリー隊長荒れてるな・・・」

あかり「どうしたのかな?後で聞いてみたいよ」

ぐっち(フユニャン・・・今のは問題行動だったんちゃうのかなあ?)

ぐっち(口に出したらあかんな・・・)

今日はここまで

>>902
返信ありがとう
年上なんかよ、下手すりゃ中学生くらいだと思っててたわ

ガイジは流石に自虐しすぎに思うが、ハンネでググったらつべでてきてそこの紹介文に書いてたからな
仕事はしてんの?

>>909
当たり前じゃん!(どんな仕事なのかはこれ以上明かすわけにはいかないのでノーコメント)
だからほとんど夜しか書けないんだよ。
それに仕事のない日でも丸々制作できるというわけでもないし・・・

フユニャン「一体何があったんだ?」

エンマ大王「・・・あ~もういい、巡回は終わり終わり」

側近「エンマ様」

エンマ大王「モンスターなんて来たら来たでいいじゃん。
       この世界にはモンスターの侵攻を防げる奴いっぱいいるんだしさ」

エンマ大王「オレもう帰るよ」ドロン

側近「あっ、エンマ様、待ってください!」ドロン

フユニャン「オレも仲間が待っている、これで失礼させてもらう」ドロン

あかり「え~?」

ちなつ「ひどい巡回になってしまいましたね・・・」

ぐっち「フユニャンがエンマ大王の覇気玉で大ネズミの大群を撃退したんやけど・・・
    あれはエンマ大王自らの手で倒させたほうがええんやなかったか?」

結衣「私が倒したかった・・・」

あかり「あ、もしかしてブリー隊長が殴ろうとしてたのってフユニャン!?」

あかり「ジバニャンが殴られたように見えたのは
    ジバニャンが誰かを殴ろうとしたブリー隊長を止めたからだったんだね」

結衣「モンスターが出てきたら今度こそ私達で倒しに行こう」

ぐっち「結衣ちゃんまだ続けるつもりでいるん?」

結衣「今後のことも考えて今から力を蓄えようとしてるんだ」

ぐっち「僕も続けるつもりでいるで」

ぐっち「それにしてもつぼみちゃんとえりかちゃんどこに消えたんやろ?」

ちなつ「悲鳴の聞こえたところに行ってみたけど
    どこにもいませんでしたね・・・」

京子「う~ん・・・手がかりが何もなしじゃなあ・・・」

あかり「どうしよう・・・」

その頃

ジバニャン「なんで殴りかかるようなことをしたんだニャン!?

       もしフユニャンを殴り倒したとしても
       後がよくなかったニャン!!」

ブリー隊長「お前は何も感じなかったのか!!??」

ジバニャン「何がだニャ?」

ブリー隊長「分からないのか!!?」

ブリー隊長「よく聞け!!!フユニャンはエンマ大王の覇気玉を奪い、
       その玉で大ネズミの大群を打ち破ったがそれを大勢の前で
       『倒したのはオレだ!』と言った!!
       あれは完全に己の力を誇示している!!」

ブリー隊長「フユニャンはエンマ大王をないがしろにしている!!!
       あれはエンマ大王に取る態度ではない!!!」

ブリー隊長「オレは奴を絶対に許さないぞ!!許されることがあってたまるか!!」

ジバニャン「その通りだけどオレっち達まで果てたら意味がないニャン」

ブリー隊長「なに?」

ジバニャン「後がよくなかったらフユニャンを倒した意味がないニャン」

ジバニャン「オレっちがまたポックリ逝ってそのあとこの世を染め上げる力を持つ奴が
       出現でもしたら世界は一巻の終わりニャン」

ブリー隊長「そうか・・・」

ブリー隊長「・・・キンギン党にイカカモネ議長がいなくなったこの世界に
       フユニャンを超える奴などいるものか・・・!」

一方別の場所では

キュウビ「フユニャン、さっきはまずいことをしてしまったんじゃないのかな?」

フユニャン「やはりそうなったか・・・」

キュウビ「全妖魔界の恐れを知らない人たちを敵にしてしまったんじゃないのかい?」

フユニャン「・・・オレはとにかくそのすべての敵からこの世界を守る!」

キュウビ「言ってることが分からないね」

キュウビ「ジバニャンもきっとフユニャンを全力でつぶそうとしてるよ絶対」

モテヌス「やれやれ、だからボクはジバニャンを受け入れるのに反対したんだよ・・・」

キュウビ「モテヌスはそれだから受け入れられないんじゃないのかい?」

モテヌス「うっ・・・」

そしてあかり達は

ぐっち「モンスター出てこないな」

結衣「りっちぃ稼げないまま終わってしまうのかな?」

京子「一時的に平和になったな」

ちなつ「全然平和じゃありませんよ」

あかり「悪いモンスターはまだいるんだよ、京子ちゃん」

ぐっち「突然来るのが怖いんだよな・・・」

京子「・・・ん?」

シュウウウウ

京子「うわ、なんだあれ!?」

ぐっち「なんか異次元が開いたで」

拠点内

西垣「ん!?あれは一体なんだ!?またこの世界のバグが出てきたか?」

りせ「・・・・・」

西垣「どういうことなのかは私も知らん、だが・・・」

西垣「ブラックホールのようなものになっている、これでは・・・」


妖魔界

ぐっち「わああ、これやばいんちゃうん?」

結衣「力が強まってる・・・音も大きくなっている・・・」

シュオオオアア!

あかり・ちなつ「きゃあああああ!!!」

京子・結衣・ぐっち「わああああああ!!!」


拠点内

ブツン

西垣「くっ・・・通信を閉ざされたか・・・」

りせ「・・・・・」

西垣「松本、お前も心配か、これではあいつらがどこに飛ばされたのかもわからないな・・・」

あかり「ここどこ?」

ちなつ「いやあ!気持ち悪そうなのがある~!」ダキ

あかり「ちなつちゃん・・・」

結衣「おぞましい世界が広がってるな・・・」

京子「げえ、ここが私達の墓場になるのか~!?」

結衣「訳の分からない世界に連れてかれて早々弱音か」

京子「も~なんだよ~?」

ぐっち「あ、ここ見覚えある・・・」

ごらく部一同「えっ!?」

ぐっち「えっと・・・ここ何という世界やったっけ・・・?」

ぐっち「たしか造語やったんや・・・」

ぐっち「でもここの名前が思い出せへん・・・」

ガサア!

ちなつ「きゃああっ!」

あかり「えっ!?なに!?」

ちなつ「きゃーっ!きゃーっ!」

あかり「ちなつちゃん、大丈夫だよ・・・」

ぐっち「モンスターやな、僕は一度この世界に吸い込まれたことあるから分かるんやが
    この空間はゲイザーの巣窟や」

京子「えーーーっ!?」

結衣「おぞましく大きな目をしたあのゲイザーの巣窟なのかここ!?」

ぐっち「そんで今ゲイザーの触手が茂みの一部を壊していったな」

京子「げえ!マジかよ・・・」

京子「目をつけられたら触手に気をつけなきゃ・・・」

結衣「ゲイザーと戦う際は触手もだけど一番気をつけなきゃいけないのは・・・」

「誰かーっ!!」

ごらく部一同「!!」

「誰か助けてくださ~い!」

あかり「あ、この声は・・・!」

ぐっち「スミス!スミスが触手に捕まっとるで!」

スミス「このままじゃ・・・絞め殺されてしまいます・・・だ、誰か・・・」ギチッギチッ

結衣「今助けに行くぞ!!」

京子「あ、待ってよ結衣~!」

ぐっち「結衣ちゃん、大丈夫か!?」

結衣「大丈夫だよ。私弱点知ってるし」

ちなつ「結衣先輩、あの気味の悪いモンスターの弱点分かっているのですか!?」

ちなつ「ではお願いしますうっ!」

京子「弱点ってなんなのさ!?」

結衣「戦いながら教える!」

今日はここまで

結衣「まずは気づかれないように溜め技を行う。
   あいつの目でこの剣の威力を試そう」

ぐっち「結衣ちゃん、ゲイザーは結構堅いで」

結衣「ゲイザーの弱点は・・・」ダッ

結衣「ここだ!!!」ビュッ!

グサッ!

ドシャアア!

結衣「よし」

京子「そうか、ゲイザーの弱点は目か」

京子「それにしても武器自体を飛び道具にするなんて考えてもみなかったよ・・・」

ぐっち「だってもし外れでもしたら丸腰になるもんな、
    遠距離系や妖術系のアタッカーなら武器投げなくてもええんやけど・・・」

ちなつ「結衣先輩すごいです~」

スミス「わわわ・・・」

あかり「あっ!」

スミス「わあ~~!!」ピュー

ドシーン!

スミス「いったった・・・」

結衣「1000りっちぃゲット」

結衣「あ・・・スミスが宙吊りにされていたことを忘れてた・・・」

あかり「大丈夫!?」

スミス「あ、あかりさん・・・ごらく部のみんなも・・・」

スミス「なんとか大丈夫です・・・」

ちなつ「回復させます」パアア

スミス「ちなつさん、ありがとうございます」

スミス「ぐっちさんも異世界・アウスレティアスに連れ出されてしまったのですね・・・」

ぐっち「そうなんや・・・」

ぐっち「あ、ありがとな、スミス、おかげで場所名覚えたよ」

ぐっち「アウスレティアスやな?」

スミス「その通りです」

イリル「あら?」

スミス「あ、イリルさん」

イリル「ここにもアウスレティアスに吸い込まれた子がいるわね」

イリル「でも大丈夫よ、アウスゲイザスといわれる
    アウスレティアスにはびこんでいるゲイザーを
    倒し続けていれば異次元の出口が見えてくるわ」

あかり(あ、この子声がれいちゃんっぽい・・・)

ぐっち「その通りや、僕も過去にアウスレティアスに吸い込まれてしまった時に
    ゲイザーを何体か倒しているうちに元の世界に戻ることができたんや・・・」

ちなつ「ゲイザー退治は気持ち悪いから嫌です・・・」

京子「弱点覚えたんだしやれる気がしたぞ」

結衣「京子が一番やられそうだが・・・」

ぐっち「あ、もしかして・・・」

ぐっち「イリルさん、聞きたいことがあるんや」

イリル「何かしら?」

ぐっち「つぼみちゃんとえりかちゃんを探してるんやけど・・・
    もしかして彼女たちもこの世界に引きずり込まれたんやないのかと思ってるんや」

イリル「そういえば私はドドンガドン区の人から
    桜の花をつかさどる桃色の戦士と
    シクラメンの花をつかさどる水色の戦士の話を聞いたことが一度だけあるわ」

ぐっち「その2人を探してるんや」

スミス「あ、私も探している人がいます。ぐっちさんは2人を探していますが私は4人です」

イリル「誰かしら?」

スミス「私はfourfoliumの4人と一緒にこの世界に吸い込まれました。
    ついたとたんに青葉さん達と離れ離れになってしまって・・・」

ぐっち「青葉ちゃんもここに吸い込まれたん!?」

あかり「ぐっちさんはみんなを知っているの?」

ぐっち「青葉ちゃん、ひふみさん、はじめさん、ゆんさんの4人や。
    もし彼女たちに会ったら君たちのことも紹介するよ」

ぐっち「でも彼女たちがこの空間に・・・ってのはきついわな・・・」

ぐっち「今までは君達ごらく部が一番最後に異世界から実況ワールドに
    来た子たちやったんやが君達は二番目に最後になったで」

ぐっち「君達よりも後にこの世界に来てしまった人達がいるんや、
    その4人がfourfoliumの4人や」

ぐっち「彼女たちのキャリアでこの空間入りというのはガチできついで・・・」

あかり「彼女たちもドリームフェスティバルに出るんですか?」

ぐっち「出るよ。出場者の中で最年長のグループや」

ぐっち「青葉ちゃん以外成人やし・・・」

イリル「私のことも紹介してもらってもいいかしら?」

ぐっち「もちろんや」

イリル「うふっ、ありがとう」

イリル「話を戻すけど私は誰のことも見ていないの、
    人探しの役に立てなくてごめんね」

ぐっち「め、滅相もない・・・!」

ぐっち「知らん事聞いてこっちも申し訳あらへんかったわ・・・」

スミス「私、fourfoliumは推しの一つなんです」

あかり「そうなの!?」

京子「また強敵が来たな・・・」

ぐっち「スミスさんは君達のことも推しているけどね」

スミス「彼女たち短期間でオトゲイムー街の人たちの人気を集められましたしね。
    この世界に期待のホープがやってきましたね」

京子「負けてらんねえな」

イリル「私の住んでるμ・ゼット区の人たちは霊夢、魔理沙一筋よ。
    グラヴィーティ区の人たちもそうだけど」

ぐっち「あ、霊夢ちゃん、魔理沙ちゃんは僕の命の恩人や」

あかり「命の恩人?」

ぐっち「彼女たちが巫女と魔女のゲイザーハンターの博麗霊夢ちゃんと霧雨魔理沙ちゃんや」

ぐっち「僕を元の世界に戻してくれたのも彼女たちや」

ちなつ「そんなにすごい人なんですか?」

ぐっち「もし霊夢ちゃん、魔理沙ちゃんがいなかったら僕はあの世行きやったわ・・・」

スミス「さっきの私だってごらく部がいなかったら
    ゲイザーに絞め殺されていました」

ぐっち「アウスゲイザスの触手には猛毒があるもんな・・・」

結衣「基本的には触手には毒があるよ。
   中には人間が触れたら死に至るというのも少なくはないし・・・」

京子「ひ、ひえ~」

ガサ

はじめ「いや~序盤であれはないよ・・・」

ゆん「ほんまきついで・・・」

ひふみ「私達だけではどうしようもなかった・・・」

青葉「霊夢さん、魔理沙さんには感謝ですね」

青葉「通信も途絶えてしまいましたし八神さんも心配しているでしょう」

はじめ「しかし何で私達だけゲームの世界に引きずり込まれてしまったんだ?」

ゆん「そこが不思議なところや・・・」

スミス「みなさん!無事でしたか!?」

ぐっち「青葉ちゃん、ひふみさん、ゆんさん、はじめさん」

青葉「ぐっちさん、あなたもここに来てしまったのですか?」

ぐっち「そうなんやよ・・・」

イリル「・・・!」

イリル「アウスゲイザスが出てきたわ!」

はじめ「うわ~!あいつしつこく追ってくる・・・!」

青葉「いつの間に・・・!」

ひふみ「襲ってくる!」

ゆん「わわわ・・・」

あかり「みんな!」

あかり「」シインッ!

青葉「あ、ありがとう」

京子「よーし、弱点は目だ!」

はじめ「弱点は分かってるけど近づけない・・・」

京子「よーしっ!!」

結衣「おい京子!弱点の目を見るな!!」

ギイン!

京子「わ、なんだ・・・身体が動かね・・・」

京子「わ~怖い怖い怖い怖い・・・」

結衣「だから言ったのに・・・」

結衣「ゲイザーの目を直視すると麻痺にらみで
   身体が動かなくなるんだよ・・・」

京子「なんで言ってくれなかったんだよ~!」

結衣「言う前に特攻なんかするからなお前はさ・・・」

京子「やばいやばいやばい!!」

あかり「あっ!京子ちゃん!」

スミス「京子さんを触手が襲おうとしています!」

京子「わああ!!来るな来るな来るなああああ!!!」

ズバアア!

ドーーーン!!

京子「え?」

京子「私助かったんだ・・・」

あかり「あ、れいちゃん」

れい「まだ倒れないようねなら・・・」

れい「」ドガア!!

れい「アウスゲイザス、あなたには何もさせないわ」

結衣「あいつすごいな、硬い触手をスパッと切ったのか・・・」

結衣「だが獲物は逃がさない・・・」

結衣「」ズバッ!

れい「!」

結衣「よし、倒した。れい。京子を助けてくれてありがとう」

れい「あなたには獲物を横取りされたわね・・・」

結衣「モンスター狩りは早い者勝ちだしな・・・」

結衣「とりあえず1000りっちぃゲット。
   結構報酬でかいな・・・よし、このまま実況ワールドに戻ってやる!」

あかり「れいちゃん、あなたもここに吸い込まれたの?」

れい「そうなの・・・しかし何で私だけがこの異次元に・・・」

れい「・・・でもいいわ、あかね達を巻き込まなくて済んだんだし・・・」

ぐっち「あ、そうだ。ここに初対面の人もおるんやし
    名前の紹介といくで。みんなで元の世界に戻ろな」

そして

青葉「よろしくお願いします」

京子「実況ワールドの英雄目指して頑張るぞい!」

青葉「うん、頑張るぞい!」

れい「私はここで失礼するわ・・・」

あかり「え~!?みんなでいこうよ~」

れい「悪いけどそうはいかないわ」

ぐっち「あ、そうや、桃色の花をつかさどった子と水色の海をつかさどった子見てへんか?」

れい「向こう側で見たわ」

ぐっち「れいちゃん、ありがとう」

ぐっち「みんな!はよ向こうに行こうや!」

あかり「あれ?れいちゃんは?」

ぐっち「もうどっかに行ってもうた・・・」

今日はここまで

あかり「え~!?」

結衣「なぜ私達と協力しようとしないんだろう・・・」

スミス「う・・・ぐぐぐ・・・!」

ぐっち「スミス、どないしたん?まさか・・・」

スミス「体が痺れてきます・・・」

スミス「それに・・・とても苦しい・・・」

結衣「今頃ゲイザーの毒が回ってきたのか・・・」

ちなつ「あ、任せてください」パアア

スミス「助かりました」

結衣「ちなつちゃんが状態異常を治すキュアを使えたことを忘れていたよ・・・」

ぐっち「僕も触手に巻きつかれて毒をもらったことがあるで・・・」

はじめ「巻きつかれたくない・・・」

青葉「モンスターの中にはとんでもないのもいるのですね・・・」

イリル「みんな、何か忘れてないかしら?」

あかり「あ、そうだ。向こう行かなきゃ」

京子「やるべきことを思い出したよ」

結衣「つぼみとえりかを探すんだったな」

ちなつ「行きましょう」

イリル「ふふっ、あなた達ならやれるわ」

青葉「先輩たち、ごらく部の皆さんについていきましょう」

はじめ「そうだな」

ゆん「うちらだけじゃ心もとないしな」

ひふみ「いつになったら戻れるんだろう・・・」

ぐっち「行くで」

スミス「アウスゲイザスには気を付けてください」

すると

はじめ「ん?あの二人は霊夢と魔理沙じゃないの?」

ゆん「あ、本当や」

ひふみ「私も彼女たち知ってる」

青葉「あの二人がどうしたのですか?」

ぐっち「あ、霊夢ちゃんと魔理沙ちゃんやん。はじめさんさっき言うたけど・・・」

イリル「彼女たちのところにゲイザーが襲ってきたわ」

ぐっち「下手に動くとこっちがやられるで」

結衣「京子、今度は弱点の目を直視するなよ」

京子「わ~、触手だけじゃないんだ障害物は・・・」

結衣「気をつけるべきは触手よりも目だよ」

ぐっち「そういわれても触手ばっかり気にしてまうからいつもやられるんだよな~」

結衣「京子、溜め技はできるか?」

京子「あ、そういえば使えたのにあんまり使ってないな」

結衣「なんでもいいから試しに魔法技使ってみろ」

京子「分かった。今度はやられないぞ!」

京子「いいいくぜええ!」

京子「だああ!!」

京子「渾身の炎の術だあ!!」

ボワア!

京子「げ!まだ倒れねえ・・・」

結衣「今度は私が・・・!」

ドシャア!

結衣「あー倒されたか・・・」

京子「結衣結局漁夫の利取ろうとしてただけじゃん・・・」

霊夢「?」

魔理沙「さっきの炎は一体誰のだったんだ?」

霊夢「誰だかは知らないけど助かったわ」

霊夢「別に私達だけでも倒してみせてたけど・・・」

魔理沙「しかしアウスゲイザスはあとどれくらいいるんだ?
    ほっとけば湧いてくるしキリがねえぜ」

霊夢「どんな現象が起きているのかしら?
   あとどうして私達だけが異次元に吸いこまれて実況ワールドに着いたのかも分からないわ」

霊夢「それにドリームフェスティバルなんてわけの分からない大会にも出る羽目になったし・・・」

魔理沙「そう言ってオトゲイムー街の奴らの熱意に負けたじゃないか」

魔理沙「せっかくの街に人からもらってチケットだし私は大歓迎だぜ」

霊夢「あんたが勝手に引き受けたんでしょ!」

霊夢「私は別に彼らのためにやってるわけじゃないわよ・・・」

魔理沙「もう、霊夢は素直じゃねえな」

魔理沙「しかしオトゲイムー街じゃ私達注目の的だし優勝いけたんじゃね?」

魔理沙「ま、あとはエボリュートA区の奴らだけだな」

魔理沙「それよりアウスレティアス出たらクエストやんなきゃな」

霊夢「あ、忘れていたわ。早くアウスゲイザスを倒しまくって
   クエストやんなきゃ、誰かに先を越される前に・・・!」

魔理沙「霊夢クエストいっぱい引き受けてるよな、本当金には弱いな」

霊夢「うるさいわね!」

スタタ・・・

ぐっち「あの子たち行ってもうたな」

イリル「私は霊夢たちのあとを追うわ。
    私は彼女たちと一緒にここに吸い込まれたの。
    私は彼女たちと一緒に行動すれば一緒に元の場所に戻れるわ」

イリル「それじゃ、健闘を祈るわ」

タタタ

スミス「あのー、私はみなさんと一緒にいます。
    みなさんと一緒じゃないと不安ですから・・・」

あかり「スミスさん、あかり達と一緒に行動しよう」

青葉「みんなで行けば怖くありませんよ」

ひふみ「えっと・・・不安なのは・・・私も・・・」

青葉「不安なのは私達も一緒ですよ」

ひふみ「あ、青葉ちゃん、ありがとう・・・」

青葉「ひふみ先輩、話せないのなら無理に話さなくてもいいですよ」

ひふみ「そうだったね・・・フォローありがとう」

ちなつ「あ、向こうに倒れてる人がいます」

ちなつ「あれってもしかして・・・」

あかり「あっ・・・!」

今日はここまで

京子「あの子達ゲイザーに派手にやられたんじゃね~の?
   だってあの子たち下着姿だし・・・」

結衣「どう見たら下着に見えんだよ」

ちなつ「変なこと言わないでください」

結衣「あの二人もここに迷い込んだのか・・・」

京子「あ、そうだよな。下着にしては服が無傷だしな」

ちなつ「だから何を考えているのですか!?」

青葉「あの、ここって・・・」

ひふみ「・・・コウちゃんに聞きたいことができた」

はじめ「まさかこのゲームエロゲってことないよね?」

ひふみ「私もそう聞きたかった・・・」

ゆん「いいや、エロゲちゃうで」

青葉「私もただのバグだと思います」

青葉「だって私達は実況ワールドをこんな風に描いた覚えはありません」

あかり「えっ!?」

結衣「今何て?」

青葉「聞かれてしまいましたか?
   実は私達、制作の途中でこの世界に来てしまいました」

はじめ「まさか自分たちで作ったゲームの世界に引きずり込まれるなんて・・・」

京子「私たちの学校の理科の先生も実況ワールドという世界を作ってたよ。
   ゲームの世界を体験できる発明品としてね」

青葉「そうなんですか?」

ゆん「うちらの会社に来てもよさそうやな」

京子「私も異世界の英雄になりたくてこの世界に来たんだけど
   その道のりが非常に遠くてさ・・・」

ぐっち「待てや、それって君たちの世界の人が
    僕たちの住む世界を陰で操ってるってことか?」

京子「それは違うと思うよ」

結衣「この作られた世界でバグが大量発生して
   この世界の平和を守らないと元の世界に帰れないってことになったんだよ」

青葉「あ、それ私達と同じです」

京子「そうだったの!?」

ひふみ「あなた達も私達と同じ目的を果たさなきゃいけない立場だったの?」

京子「はい、実はその通りです」

スミス「そうだったのですか・・・」

ぐっち「僕もあんた達の言うてたバグとやらに立ち向かうで。
    そのバグとやらの思い通りにはさせへん!」

青葉「それよりもあの子たちは放置してもいいのですか?」

あかり「あ、忘れてた」

結衣「というよりいつも違う話をしていて目的を忘れてるよな・・・」

ちなつ「あ、あの子達起き上がりました」

ぐっち「」ダッ!

スミス「あっ・・・」

あかり「ぐっちさんを追いかけよう」

ちなつ「つぼみさんとえりかさんと合流しましょう。
    彼女たちは無事ですが毒をもらっているかもしれません」

あかり「えっ?」

京子「あ~確かに青いのはえりかだ」

結衣「あれがつぼみとえりかだったのか?
   つぼみの方は髪が全然違ってたから分からなかった・・・」

結衣「というよりつぼみはいつ髪をほどいていたんだ?」

つぼみ「えり・・・か・・・」

えりか「つぼみ・・・あんたが先に・・・目を覚ましてたんだね・・・」

つぼみ「あ、ぐっちさん・・・」

ぐっち「つぼみちゃん!えりかちゃん!大丈夫か!?」

つぼみ「ええ・・・なんとか・・・」

えりか「もう少しで『大丈夫じゃない』になってたけどね・・・」

ぐっち「そうやろな、僕、あんたらのこと探したで。
    妖魔界のエンマ離宮を出たところで君たちの悲鳴が聞こえて
    悲鳴のするところに行ってみたらおらへんしさ、
    僕もこの世界に吸い込まれたんや、その時からまさかとは思うたが・・・」

ぐっち「つぼみちゃんとえりかちゃんを見つけたんや」

つぼみ「ぐっちさん、心配してくれたのですね・・・」

えりか「あたしたちはもう戦えないよ・・・
    あ~、もうずっとこの変な世界で暮らしことになるのかな~?」

ぐっち「ゲイザーにやられてずっとここで倒れてたんやな」

えりか「あああのにゅるにゅるして気持ちの悪いモンスターはゲイザーというのね」

つぼみ「触手に絞めつかれ、投げられたところを串刺しにされ、そのあとで
    変身が解けてしまいました・・・なので自力で脱出することができなくなりました」

ぐっち「そのことなら大丈夫や」

ぐっち「僕らのパーティーが全滅さえしなければ
    ゲイザー倒して実況ワールドに戻れるで」

ぐっち「大丈夫や、僕を信じてや」

つぼみ「分かりました」

えりか「一生この世界にいるのは嫌よ」

つぼみ「向こうに初めて見る方がいますが紹介をお願いできますか?」

ぐっち「ええで」

ぐっち「青葉ちゃん達もこの子たちの名前覚えてや」

そして

青葉「よろしくお願いします」

つぼみ「こちらこそ」

京子「無事に見つかってよかったな」

えりか「って、全然よくないでしょ!?あんた何言ってんの!?」

京子「あ、そうか・・・」

結衣「この二人はもう戦闘不能だよ・・・」

ちなつ「あ、ゲイザーが来ました!」

京子「よし、いくか!・・・でも怖い・・・」

ちなつ「それは私も一緒ですよ、というより私を盾にしないでくださいよ」

京子「近づかれないようにしよ・・・」

はじめ「えっと・・・目を見なければいいんだったね、
    麻痺にらみで動けなくなるし・・・」

ひふみ「モンスターが予定にない動きをしてくるから予測ができない・・・」

ゆん「わ~!触手が襲ってきたで~!」

結衣「よけろ!!」

あかり「あっ!」

あかり「みんな!早くあかりのところ来て!」

ちなつ「というより私はもう近くにいるけど」

はじめ「あかりちゃんのところに行こう」

ひふみ「あかりちゃんを信じるよ」

青葉「うん、他のプレイヤーのことも信じなきゃ」

ゆん「急ぐで!」

京子「お、みんな来たな」

結衣「あかり、超シールドのタイミングが遅れるとみんな触手の餌食だぞ」

ぐっち「タンク役のあかりちゃんが要なんや」

あかり「うん」

あかり「」シイイン!

青葉「そういえば私達にはタンクがいませんでしたね・・・」

青葉「私が魔法系アタッカーではじめ先輩が物理系アタッカー、
   ゆん先輩がヒーラーでひふみ先輩がレンジャーです」

ひふみ「無敵になってる間に技を溜めて・・・」

ひふみ「スロームーブ!」

ヒュウン

ひふみ「うまくいった」

はじめ「チャーンス!」

ゆん「あっ!はじめ!」

ギイン!

はじめ「あああしまったああ!」

ゆん「ゲイザーの目を直視したらあかんって」

はじめ「しまったあ!忘れてたあ!」

ぐっち「ゲイザーの動きが遅くなっても麻痺にらみはできるで、
    触手の動きは遅くできたけど当たったらダメージなことに変わりはあらへんで」

あかり「二人の近くでガードを行うよ、
    ダメージを軽減してはじめさんとゆんさんを守るよ!」ピキイ

結衣「動きが遅くなってる間に弱点を集中攻撃しよう!」

京子「サンダー!」ピシャア!

青葉「京子ちゃん、援護します!」ビュウ!

青葉「旋風の術の後はあられの術です!」ピイン!

ドスドスドス

あかり「ううう・・・でもはじめさんもゆんさんも守れているし・・・」

あかり「まだ・・・まだまだ・・・」

ゆん「あかりちゃん、大丈夫か?回復させるで」パアア

あかり「ありが・・・とう・・・ああ・・・身体が苦しい・・・」

ちなつ「あかりちゃん!?キュアで解毒させるよ!」

あかり「ちなつちゃんありがとう」

結衣「よし、連続クリティカルだ。あと何発当てればいいんだ?」

今日はここまで

ぐっち「目玉めがけて短刀投げや!あったれ~!」

ドガ!

ぐっち「よし、当てた」

青葉「あ、倒しましたね」

ぐっち「っしゃ」

青葉「1000ガメゲットです」

結衣「あ~先越された・・・」

ぐっち「あ、君たちのパーティーの金貨の単位は『ガメ』なんやね」

青葉「『ゲーム』のスペルをローマ字読みした読み方です」

シュアアアア!

ぐっち「お、元の世界に帰れるか?」

つぼみ「これでやっと・・・」

えりか「こんな気味の悪い世界とはもうおさらばよ!」

シューッ!!

μ・ゼット区

つぼみ「戻れました」

つぼみ「って、あれ?ここどこですか?」

えりか「ここ見たこともない場所なんだけど・・・」

スミス「あ、ここオトゲイムー街のμ・ゼット区です」

ごらく部一同・fourfolium・つぼみ・えりか「えっ!?」

スミス「というよりもう夜になってたのですか?
    まあアウスレティアスと実況ワールドの時の流れは違いますからね」

『おお、やっとつながったか、心配したぞ』

京子「あ、西垣ちゃん、やっと通信がつながったんだね」

『もう一週間も行方不明のままだったから心配したぞ』

ちなつ「え!?一週間!?」

ぐっち「僕ら一週間もあの世界に閉じ込められてたってこと!?」

ぐっち「何かの間違いやろ・・・だって僕、腹減ってへんし・・・」

『お、もう戻ったか、早かったな』

青葉「え?八神さん、何を言ってるのですか?」

はじめ「私達一時間くらいアウスレティアスにいたのですが・・・」

結衣「ん?」

京子「もしかして青葉さん達も私達と同じく通信とか使っているのか」

『だってこっちの世界じゃまだ15分しか過ぎてないぞ』

fourfolium「え~!?」

ゆん「というよりなんで一時間しか経ってへんのに夜になってるん?」

結衣「ゲームの中の時差だな、私達なんて30分くらいだぞアウスレティアスにいた時間」

ぐっち「あ、僕が一度あの世界に吸い込まれた時も
    5日間行方不明者扱いやったわ・・・」

スミス「アウスレティアスは私達の世界のおよそ168倍時間が経つのが早いとされています。
    さっき2人の空耳でしょうか?そのうちの一人が
    『まだ15分しか過ぎてない』と言っていましたが・・・」

スミス「私が思いますにあなた達の住む異世界ではこの世界のおよそ4~5分の一の
    時間の流れとなっているのかもしれません」

青葉「スミスさん。私達の通信先こそが元の世界です。
   だって『実況ワールド』というゲームを制作中に
   この世界に私達だけ吸い込まれたわけですから」

スミス「ゲーム制作中にこの世界に来たという話はさっきも聞きましたが
    まさか音信が元の世界とつながってるというのは初めて聞きました」

ぐっち「僕も初めて聞いたわ・・・」

ちなつ「私達は元の世界ではありませんが・・・」

つぼみ「いつきとゆりさんも心配しています」

えりか「あたしたちこの世界では一週間も行方不明になってたってことになってるもんね・・・」

えりか「てゆうかこの世界は一体どうなってんの!?」

つぼみ「私に言われても・・・」

ドオオオオオオオオン!!!

ちなつ「きゃああっ!」

つぼみ「ええっ!?」

あかり「いったい何の音!?」

ぐっち「どうした!?何がどうしたん!?」

結衣「音のした方へ行ってみよう」

青葉「はい」

ひふみ「また何か嫌な予感が・・・」

少ししか書けなかったけど今日はここまで

京子「あ、君達いつの間に服が変わってたんだね、つぼみは髪もだけど」

えりか「今更気づいたのあんた!?」

つぼみ「えりか、それより今は向こうへ行きましょう」

つぼみ・えりか「」タタタ

あかり「みんな、行こう」

スミス「私は後ろで見ています」

結衣「今度は私がりっちぃを・・・」

青葉「急ぎましょう」

はじめ「つぼみちゃんとえりかちゃんに遅れを取るな!」

ゆん「はじめ、二人はこのミッション中はもう戦闘に参加できへんよ」

はじめ「あ~そうだった!」

ひふみ「いったい何が・・・?強敵戦はやめて・・・」

ちなつ「早くしましょう」

ごらく部一同・fourfolium「」ダダダ

『あ、待て!ここから一歩先は・・・!』

『・・・っ!遅かったか・・・!』

青葉「え!?八神さん、どうしたので・・・」

シューッ!!

ごらく部一同・fourfolium「きゃあああああ!!!」

シュッ

スミス「あっ!ごらく部の皆さん!fourfoliumの皆さん!」

つぼみ「えっ!?」

えりか「何があったの!?」

ぐっち「あ、足元に魔法陣があったような・・・って、もうなくなっとる」

つぼみ・えりか「ええっ!?」

ベマムシティ付近

シュッ

京子「あ、ここベマムシティじゃん」

『みんな、すまん!』

青葉「八神さん!どうしてあんなところに魔法陣を置いたのですか!?」

『あ~、まさかみんながここを通るとは思いもしなかったよ・・・』

『少ししたらまた新しい魔法陣を置けるからそれでワープしてくれ』

ひふみ「そうさせてもらいます」

京子「へ~、あの人たちは魔法陣を使ってワープするんだ・・・」

京子「手違いでベマムシティに来てしまったけど
   魔法陣も悪くないな」

青葉「八神さん、しっかりと援護頼みますよ。
   援護あんまり役に立ってないじゃないですか!」

『ああすまん・・・』

青葉(く~!自分達で作ったゲームのバグにここまで翻弄されるなんて・・・)

『と思ったがこの街の宿屋で疲れを癒してくれ、
 たまには他力本願というのも戦術の一つだ』

青葉「何ですかそれ!?」

ポオン

京子「お、魔法陣が出てきた」

結衣「さっきは全然足元を見ていなかったけど今回ははっきりと見えたぞ」

『この魔法陣にはごらく部のみんなに入ってもらう、
 μ・ゼット区のあの轟音の正体は分からないが恐らく今のお前達では危険だろう』

ひふみ「たぶんおっしゃる通りです」

はじめ「あ~気になりますな~・・・」

ゆん「でも戦ってるのはうちらだけやあらへんし、
   他のパーティーに任せてみるというのも無難やで」

ゆん「もしさっきのゲイザーみたいなのが出てきたら最悪や」

青葉「あ、言われてみればゆん先輩の言う通りです。
   ここで1000ガメを無駄にしてはいけません」

青葉「みんなやられてしまえば
   ガメの数は0になってしまいます。
   それに私達のパーティーが他のパーティーもろとも全滅してしまったら
   元の世界に戻れなくなってしまいますよ」

青葉「仕方がないのですがここは宿屋に泊まって明日に備えましょう」

青葉「というわけでごらく部の皆さん、よろしくお願いします。
   私達の分まで頑張ってください」

結衣「むしろその方が好都合です・・・」ボソ

結衣(青葉さんさっき私のりっちぃを横取りしたしなあ・・・)←勝手な思い込み

あかり「みんな、魔法陣に入ろう」

京子「お~け~!」

ちなつ「行きます」

結衣「用心していけよ」

あかり「さてと・・・」

ガタッ

あかり「ん?あ、あれって大ガマさん?色違いの妖怪さんもいる・・・
    大ガマさんどうして自分で勝手に大王を名乗ったんだろう・・・?
    でもなんかふらふらしてる様子・・・」


大ガマ「あ~こしあんのまんじゅうが食いてえ~!」

大やもり「そんなもんねえよ・・・」

大ガマ「死ぬ前に・・・こしあんのまんじゅうを食いてえんだよ・・・!」

大やもり「子供じゃねえんだしそんなにわめくなよ・・・」

大やもり「アライ魔将をはじめとする部下たちも
     ジバニャンのおとものメラメライオンとブリー隊長にやられちまったし
     見回り鬼にも逃げられる・・・残ってるのはオレとお前の二人だけだよ・・・」

大ガマ「そんな馬鹿なことがあーーー!!!」

大ガマ「うっ・・・!」

大ガマ「があ!!!」シュウウッ

大やもり「あっ!大ガマ!!」


あかり「大ガマさん魂になっちゃった・・・
    でもあかり達の見てないところでいっぱい悪いことしたんだし・・・」

あかり「あの妖怪さんを助けよう」

大やもり「うう・・・オレもこのままじゃ死にそうだ・・・」

あかり「妖怪さん、これあげる」

大やもり「これはオレのために持ってきてくれたのか?」

あかり「うん」

大やもり「飲んでみるよ」

大やもり「助かったぜ、ありがとう」

あかり「また会おうね」

あかり「あ、向こうにハイポーション落ちてる。拾っておこう」

あかり「さて、魔法陣に・・・って、みんないない!みんな待ってよ~!!」

ドロン

あかり「あれ?あれはたしか土蜘蛛さん?あのまんじゅうおいしそう・・・
    でも魔法陣に入らないと、消える前に・・・」

あかり「えい」

シューッ!!

土蜘蛛「フッ、大ガマめ、自分で自分の首を絞めたようだな。
    自業自得だな。勝手に大王など名乗りおって、
    欲におぼれた者の末路は目に見えていた・・・」

土蜘蛛「」つぶあんモグモグ

土蜘蛛「それと、フユニャンが妖魔界でとんでもないことをしたな、
    よし、吾輩が動く時だ。この世界で一番の強大な吾輩の国を敵に回すとは。
    エンマ様、あの逆賊どもを成敗して見せますぞ」

ドロン!

μ・ゼット区

あかり「あっ!!」

京子「ぐう・・・」グダ

ちなつ「あっ・・・」グダ

結衣「く・・・」グダ

あかり「みんな!!大丈夫!?」

ちなつ「あ・・・あかりちゃん・・・」

あかり「いったい何があったの!?」

あかり「・・・あ、向こうにふすまがある」

結衣「あかり・・・ふすまに入ってくれ・・・」

結衣「事情は・・・そこで話すよ・・・」

あかり「うん、分かった」

あかり「」タッ

シューッ

拠点内

京子「ふっか~つ!」

結衣「助かった・・・あかり、ありがとう」

あかり「うん、でも先生と会長に心配かけさせちゃったし・・・」

ちなつ「あっ・・・!あなたは・・・!!」

ニャル子「こんなはずじゃ・・・って、ここはあなた達が拠点としてた場所だったのですか!?」

西垣「その通りだ。こここそがこの世界でのごらく部の住処だ」

ちなつ「」ガタガタ

結衣「さっき私達はこいつにやられたから・・・」

京子「んでどうしてニャル子がここに?」

ニャル子「私がですか?」

西垣「吉川、歳納、船見が倒れている間に何があったのかは私が言おう」

西垣「そして赤座が遅れてμ・ゼット区に行くまでの間に何があったのかもだ」

あかり「それ時間が同じですよね?」

西垣「赤座を除く3人がμ・ゼット区で
   轟音をとどろかせるケンカどころか乱闘が始まった。
   乱闘を起こしていたのがこのニャル子と夜々だった。
   乙女の恋の乱闘は恐ろしいものだな。
   自分の恋人ほど素敵な人はいないと言い合って
   そこから乱闘に発展したんだからな・・・」

あかり「あ。それヒルテップスでもありました。
    でもあの時はブリー隊長がうまく収めましたが・・・」

結衣「夜々また恋の乱闘をしたのか・・・」

ニャル子「この世で一番素敵でかっこいいのは真尋ですよ!」

西垣「この時ニャル子は他の子とは別行動を取っていたな」

ちなつ「それでその乱闘を止めようとした私達が
    ニャル子と夜々にやられました」

結衣「あの子達強かった・・・」

京子「私達一撃で倒されたしな・・・」

ニャル子「邪魔するのが悪いのですよ?」

あかり「わ~ニャル子ちゃん、ストップストップ」

西垣「そして歳納らが倒れてしまったそのあと、乱闘がさらに加速したと思ったところで・・・」

西垣「思わぬ邪魔が入った・・・ということでいいか?ニャル子」

ニャル子「はい、間違いありません。まったく、最低のモンスターでしたよ!」

ちなつ「あの、先生、今更思った事ですが
    その説明だと私達も乱闘に参加してるように見えませんか?」

西垣「ん?なんのことだ?」

ちなつ「『3人が街中で乱闘が始まった』?
    それって『3人が街に行ったところで乱闘が始まった』の間違いじゃないのですか?」

西垣「あ~そうだった。言い方が悪かったな」

ニャル子「やっぱりあなた達にも真尋よりも素敵な人がいると思っていたのですね?」

ちなつ「結衣先輩もこの世で一番素敵な人の一人ですよ」

結衣「ちょっと、ちなつちゃん!?」

ニャル子「え?何?あなた達百合なの!?
     まさか恋人に同性の人を入れるなんて・・・
     その手で来ましたか。あ、でもこれじゃクー子がまた私を狙ってきそうです・・・」

西垣「ちょっとの間違いくらい気にするな、では、話の続きだ」

西垣「乱闘に水を差したのは時空を超えやってきた
   アウスゲイザスという異次元のゲイザーだ」

西垣「私は昨日アウスゲイザスと異空間アウスレティアスのことを知ったばかりだ」

あかり「あの空間はさっきあかり達が吸い込まれた場所です」

西垣「異世界と異世界とで時間の経過が全く違うという事実にも気づいたところだ。
   だからお前達は一週間帰ってこれなかったんだな」

西垣「それはさておきアウスゲイザスがμ・ゼット区にやってきて
   いきなり無数の触手を出してきた」

ニャル子「その時は散々でした・・・抵抗する力は奪われるわ
     毒をもらって生と死の間をさまようことになるわで・・・」

ニャル子「もしあなたが解毒させてくれなかったら大変でした」

西垣「ああ、とんだ災難だったな」

西垣「ニャル子と夜々2人仲良く触手に巻き付かれてしまってさ」

ニャル子「『仲良く』って言わないでください!!」

今日はここまで

西垣「そしてやられそうになった時に
   何者かがアウスゲイザスを倒してくれた。
   夜々の姉のいろり、そして妹の小紫と・・・たしかあれはいつきとゆりだったかな?
   下の名前しかわからないがあの4人が倒してくれた。
   ニャル子は触手から解放されたはいいが衝撃でアウスゲイザスとともに吹っ飛んで
   その先が私の用意した『どこにでもふすま』のある場所で
   そのまま入ってしまってここに来たというわけだ」

ニャル子「西垣さん、解毒ありがとうございます」

ニャル子「何気にショック療法的な感じがしましたが・・・」

ちなつ「やっぱり爆発したのですね・・・」

西垣「ところでニャル子、他の二人はどこの宿屋に泊まってる?」

ニャル子「オトゲイムー街ストリマニドライブ区の宿に泊まっています」

西垣「そうか、だがもう夜遅い。ふすまに入って宿に入って泊まったら
   すぐに寝ろ、あ、そうだ。浴室貸してやるぞ」

ニャル子「ありがとうございます」

京子「西垣ちゃんいつの間に風呂沸かしてたの?」

西垣「ああ、40分前に沸かした」

西垣「あ、どうせなら誰かと一緒に入らないか?
   あの浴室は二人までだが一人だけ浴槽の外にいれば
   三人まで入ることができるぞ、一人はシャワーになるけどな」

西垣「一人だと他の人を待たせる時間が長くなってしまう。我慢してくれ」

ニャル子(いつも一人で入ろうとしてクー子に一緒に入られてしまうけど
     今回はクー子いないし邪魔されることがないというのがいいですね)

ニャル子「はい」

西垣「歳納、船見。今回はニャル子と一緒にお風呂に入ってくれ。
   そのあと赤座と吉川で最後が私と松本だ」

ちなつ(結衣先輩と一緒に・・・ってこと今までの経験上ないのよね、
    でも狙いません。京子先輩と一緒に、ってことになってしまいそうで・・・)

浴室

ニャル子「は~、いい湯ですな~」

結衣「・・・・・」

京子「できればちなつちゃんと一緒に・・・」

ボゴ!

京子「ぐえ!」

結衣「お前完全にちなつちゃんに変なことするつもりだろ?」

ニャル子「でもやっぱり真尋と・・・」

結衣「」チャプ、クルッ

ニャル子「何をするのですか?」

結衣「ニャル子、浴槽の中で髪の毛くらい湯につけて濡らさないようにしようよ。
   ほら、女子の風上にも置けない京子だって浴槽の中じゃ髪を結んで
   濡らさないようにしているぞ」

京子「女子の風上にも置けないってなんだよ!?」

ニャル子「この子変態ですか?」

結衣「そうだと言おう」

ニャル子「クー子と同じですね」

結衣「浴槽で髪の毛を湯につけて濡らすなんて不潔だぞ、
   あと、もう少ししたら誰でもいいから浴槽を出て体を洗ってくれ、
   でないと私が湯につかれないから・・・」

そんでもって4階へ

ニャル子「お風呂貸してくれてありがとうございます」

西垣「気に入ってくれて感謝するぞ」

京子「いや~浴槽で髪の毛濡らす女子なんて初めて見たよ・・・」

結衣「京子はもうちょっと女子としての自覚を持て」

ニャル子「あ、ふすまがあります」

西垣「準備はできた。さあ、みんなと合流してくれ、今からならもう寝てるってことがなさそうだ」

ニャル子「いろいろとありがとうございました」

シューッ!!

結衣「私達は3階に行きます」

京子「」スタタ

西垣「もう少ししたら寝ろよ。
   さて、赤座と吉川があがったら私達も入るとするか」

りせ「・・・・・」コクリ

翌日、朝食を終えて

京子「さて、次はどこに行こうかな?」

結衣「どんなミッションが待っているのかな?」

あかり「そういえば妖魔界の動きが気になる・・・」

あかり「あかりね、この前ベマムシティで大ガマさんが死んじゃったところを見たの」

あかり「悪い妖怪さんが減ってもまた悪い妖怪さんが出てきそうで・・・」

結衣「出てくるだろ絶対」

あかり「そういえばブリー隊長どうしてるかな?
    エンマ様とモンスター退治してた時にとっても荒れてたけど・・・」

ちなつ「4階に行ってみますか」

京子「さあ出発」

結衣「ちょっと待て!片付け手伝え!」

京子「あ、そうだった・・・」

今日はここまで

4階

ちなつ「あれ?先生がいません」

結衣「どこかへ出かけちゃったのかな?」

あかり「う~ん、どうしよう・・・」

京子「しょうがないから3階にいますか」

結衣「会長も先生と同行したな・・・」

シュッ

シュアアッ

西垣「お、お前達いたのか」

りせ「・・・・・」

ちなつ「先生、どこに行ってたのですか?」

西垣「妖魔界をいろいろとみて回った」

りせ「・・・・・」

京子「会長、これって何かの素材?」

りせ「・・・・・」コクリ

西垣「この素材は盾の強化に使えそうだな。
   だがこの素材を使うとこれ以上の強化ができなくなる。
   しかし最近の敵は攻撃力が異常に高い傾向があるな」

西垣「ちなみに船見はあと一段階まで強化ができるが
   今お前達が行ける街じゃ必要な素材は見つからない」

結衣「それはそうでしょうね・・・」

西垣「基本的には武器のレベルは5が最大だが
   もしかしたら赤座だけ4が最大になるかもしれん」

西垣「だが最大レベルが4の武器を甘く見るなよ」

西垣「正直今の赤座の盾のレベルじゃ
   今後現れる敵の攻撃を防ぎきれないと思う。
   シールド能力は2秒しか効果がないうえに
   最低でも10秒耐えなきゃまたシールドを使うことができない。
   乱戦にでもなればその10秒が非常に長いぞ」

西垣「ガードを使ったところで体力の半分以上を削られる。
   そうだった場合ガードがなかったら一撃死という可能性もある」

あかり「でもみんながやられるくらいならあかりが代わりに攻撃を受けてみんなを守りたいよ」

西垣「それは分かってるぞ、まず2階に行こう」

2階

西垣「赤座、お前は全能力を上げる装備を使っているな」

あかり「はい」

結衣「全能力の方が多少はバランスがいいだろうが
   その場合は能力の上がり幅が少ないんだよな・・・」

西垣「この素材を使うと攻撃力と魔法力は上がらなくなる。
   ただしその分だけ防御力とHPが上がる。
   守り役のお前にはうってつけの装備効果だ」

西垣「この素材を使うのなら2000りっちぃもらうぞ」

あかり「分かりました」

結衣「これでりっちぃなくなっちゃうけどね・・・」

京子「さあできるだけ安全なところに避難だ」

西垣「さあいくぞ」

ドガーン!!

結衣「やっぱりこうなったか・・・」

ちなつ「分かっていましたけどね・・・」

あかり「あ~また爆発に巻き込まれちゃった・・・」

京子「あかりいつも逃げ遅れてるよな・・・」

結衣「いいや、あの場所からじゃ逃げきれないだろ」

西垣「強化完了だ」

りせ「・・・・・」

あかり「もう爆発させてほしくないよお・・・」

あかり「あれ?会長、これって・・・」

西垣「私と松本が妖魔界に行ったときに拾ったものだ。
   ちなみにさっきの素材はTETSUYAという妖怪からもらった」

結衣「TETSUYAといったらこの前フユニャンを裏切った妖怪だな」

りせ「・・・・・」

あかり「会長、何ですか?」

西垣「どうやらLりっちぃをレベルアップマシーンに捧げたいようだ。
   だが私達はパーティーじゃない故パーティーである赤座にやってほしいみたいだぞ」

あかり「はい、わかりました」

ポオン

あかり「あ、レベルが上がったよ」

京子「あかりだけレベル22になったか・・・」

西垣「それだけじゃないぞ、赤座は新たな技を覚えた。
   しかしある能力を使えなくなった」

あかり「え!?」

西垣「その盾の装備能力で攻撃力と魔法力が上がらなくなった代わりに
   防御力とHPが上がった。防御力の上がり幅は吉川よりも大きい、
   HPの上がり幅は歳納とほぼ同じだな。
   だがさっきも言ったように赤座の武器強化はこれで終わりだ」

西垣「そして赤座は今ガードで敵を誘い出す能力を失った。
   そのかわり受けたダメージの半分を敵に与えることができるようになった。
   もちろんそれはガード中のことだけどな」

結衣「すごい能力だな」

西垣「そのすごい能力に頼るなよ。
   結局ダメージは受けるのだから回復そっちのけはやめろよ」

ちなつ「当たり前じゃないですか!何を言っているのですか!?」

西垣「はっははは。戦いで大事なのは何よりも連携だ」

西垣「さて、4階に行くぞ」

4階

西垣「おっと、来客のようだ」

ちなつ「あなたは確かTETSUYAとドケチング」

TETSUYA「キミ、ボクがあげた素材はどう?」

西垣「その素材で作った盾はまだ使ってはいないがその盾に期待している」

西垣「ところでTETSUYA、もう一度フユニャンの仲間になったと聞いたが」

TETSUYA「あれは成り行きだよ」

TETSUYA「本当は土蜘蛛の仲間になりたかったんだけどさ。
     しかしドケチングがその土蜘蛛との共同戦線要求を突っぱねてさ・・・」

ドケチング「土蜘蛛の味方をしても土蜘蛛はワシらをタダ働きさせるぞ」

ドケチング「妖怪勢力の中で一番の勢力を誇る土蜘蛛じゃが
       そいつに味方するというのは時勢が読めないってもんじゃ」

ドケチング「この乱れた世界で過去の恨みなんて気にすることなどないぞい」

ドケチング「それにフユニャンはエンマ様を擁している。
       最近の奴らはフユニャンをエンマ様をないがしろにする悪党とか言っておるが
       フユニャンが妖魔界の人々を苦しめているという話は全く聞かんぞい」

TETSUYA「しかしやっぱりボクは過去の恨みが気になるな・・・
     だってミチクサメ、トーシロザメを使ってベンケイとからくりベンケイを殺したじゃないか」

ドケチング「過去にとらわれるなと言ったであろう?」

ドケチング「それでも心配ならどうじゃ?
       今ぬらりひょんがフユニャン抹殺計画を企てているが
       それを阻止してみるのはどうじゃ?」

あかり「えっ!?」

京子「抹殺計画だって!?」

結衣「エンマ大王はやっぱりあの時のことを根に持っていたんだな・・・」

結衣「だがぬらりひょんはもっとそれを恨んでいたみたいだ・・・」

ちなつ「もしかしたらブリー隊長は・・・
    あの時のことを考えると・・・」

あかり「もしかしてジバニャンも参加してるのかな?」

TETSUYA「分からないな」

ドケチング「してるぞ、もっともそれはメラメライオンとブリー隊長の強い勧めじゃがな」

ちなつ「やっぱりですね」

西垣「あの計画なら私も聞いたぞ」

ごらく部一同「えっ!?」

西垣「もっともあの計画の首謀者はぬらりひょんだ。
   フユニャンがあの時エンマ大王の覇気玉を使って
   モンスターを倒し、エンマ大王が倒したと思っているみんなの前で
   そのモンスターを自分が倒したと誇示したことを聞いて
   誰よりも激怒し恨んでいたのが彼だ」

西垣「それよりもTETSUYA、ドケチング、用事はそれで終わりか?」

ドケチング「ああ、終わりじゃ、TETSUYA、そろそろ行くぞい」

TETSUYA「分かったよ」

ドロン

西垣「さて、お前達も妖魔界に行ってもらう。
   今回もミッションではない故ボーナスりっちぃはない。
   なぜならこれは実況ワールドを脅かす出来事ではないからだ。
   お前達はフユニャンの味方もぬらりひょんの味方をすることもない。
   なぜならあの抹殺計画はリスクが高い。
   成功の名誉を得るよりも失敗の報いを恐れる。
   なぜ抹殺で名誉を得られるのか。それはフユニャンが今妖魔界の逆賊とされてるからだ。
   理由はとっくに聞いているだろう?」

西垣「だが私が最も懸念するのはぬらりひょんの暴走だ」

西垣「お前達をフユニャン抹殺計画に参加させるつもりはない。
   むしろ私はフユニャンのいる世界が面白い」

結衣「先生、すっかりRPGの世界に慣れてきちゃってますね・・・
   ゲームを盛り上げるのにはいいかもしれませんが・・・」

西垣「だが暴走したとなるとどの立場を取っても
   下手をすれば敵を怒り狂わせ。お前達を殺すかもしれない。
   私が最も恐れるのは成功・失敗を問わず
   計画に巻き込まれた妖怪とは関係のない人間までもが
   処刑などの残虐な刑に巻き込まれることだ」

西垣「行動が風のように伝わるこの世界のことだ。
   隠していればいいなんて考えは甘いと思う」
   

京子「うお~、これはやばいですな~」

京子「ミッションじゃないのに正念場かよ・・・」

西垣「さて、妖怪たちまでもが頻繁にここに入り込んできてる。
   それを考えてもあの計画の話をしてなくともいつかはそのことがどちらかにバレる」

西垣「それと、話を変えるが土蜘蛛がさらに強大になった。
   魔ガサスの治めてるトヴァルをおさえ、魔ガサスは魂となった・・・」

結衣「土蜘蛛との戦いは避けては通れません」

結衣「少なくとも土蜘蛛の味方はしないと考えます」

京子「強者ほど抗いたくなるからな。基本ゲームだと。だってその方が面白いじゃん」

シュッ

西垣「話が長くなってしまったがそろそろ行ってもらうぞ」

西垣「今回は下手な行動が命にかかわることになりかねんぞ。
   今回はすでに計画の全てが終わっていたという話になってほしいけどな。
   そうなればお前達も助かるかもしれない・・・」

あかり「でもあかりは誰にも死んでほしくない・・・」

結衣「あかりの気持ちになってみれば二度目の死を与えたくないな・・・」

ちなつ「妖怪だから一度は死んでいます」

京子「よ~し、出発だ~!」

結衣「慎重に行動しろよ、最悪板挟みということだけは避けたいな」

シューッ!!

西垣「・・・無事でいろ」

妖魔界

スタタタタ

ちなつ「あ、誰か横切っていきました」

あかり「うさぎさんが二本足で走っていたね」

結衣「うさぎが二本足か・・・色も顔以外は黄色だし妖怪か?」

京子「追いかけてみよう、なんか気になるし」


USAピョン「計画はミーが動く前に失敗してしまったダニ・・・

       幸いなことにミーが計画に加わっていたことはまだ誰も知らないダニ。
       でもこのままじゃいけないダニ・・・」


一方その頃

アペリカン「このままではミーもヤバーいことになってしまうぜ。
       ここは退く!これではフユニャン抹殺どころじゃなーい!」

アペリカン「エンマ様~、申し訳ありまセ~ン、アイアムソーリー・・・」

アペリカン「また機会をうかがうぜ」ドロン


そしてあかり達は

あかり「うさぎさんどこ~?」

ちなつ「確かこっちに行ったはずですが・・・」

あかり「あ、うさぎさんいた!あ、ココアちゃん、チノちゃん、リゼちゃんもいる」

USAピョン「ぬらりひょんを倒したダニか!!?テメー!!なんてことしてくれたダニ!」

ココア「え?どういうこと?」

チノ「私達はぬらりひょんの暴走を止めただけです」

リゼ「人間にも容赦なしになってたしな。
   放っておいたら大変なことになってたぞ」

USAピョン「そのせいでフユニャン抹殺計画に参加した妖怪たちが皆殺しにされたダニ!」

ココア「ええっ!?」

リゼ「そんな計画初めて知ったぞ!」

ココア「もしかしてUSAピョンもあの計画に参加してたの?」

USAピョン「そうダニ。でももうあきらめたダニ」

チノ「私達はよかれと思ってとんでもない事をしてしまっていたのですね・・・」

リゼ「しかし今更引き返せないぞ」

今日はここまで

USAピョン「ミーがひそかに計画に加わったとき、それを知らなかったフユニャンの手下の見回り鬼から
       勧誘を受けたダニ、でもミーは誰の傘下にも入らないダニ。
       誘いに乗ったところでミーを用いることがなさそうだからダニ」

USAピョン「ミーを一番用いてくれそうなのはフユニャンダニ。
       しかしこの前ドケチングを配下に加えたダニ。
       フユニャンはエンマ大王に盾突く賊となっているダニ。
       でもミーは誰にも協力する気はないダニ」

ココア「じゃあしばらく私達と一緒にいる?スウィートラビット家も楽しいよ」

リゼ「お前が一緒にいたいだけだろ」

チノ「うさぎなら何でもいいんですからね、ココアさんは・・・」

USAピョン「うげえっ!面倒くさいダニ・・・!」

チノ「ココアさんは面倒くさいですよ」

リゼ「USAピョンじゃ間違いなくココアに振り回されるな」



その頃のエンマ離宮

エンマ大王「ぬらり・・・マジですまねえ・・・!」

エンマ大王「お前のことはオレがよく分かっていた・・・
       フユニャンの抹殺計画はお前が感情に任せて企てた計画だってことも知ってた・・・」

エンマ大王「お前の気持ちはよくわかる・・・
       だが此度の計画失敗でオレまで危なくなってしまった・・・」

エンマ大王「ぬらり・・・お前が死んだのは一部だけでもオレのせいってことにしてくれ・・・」

そしてあかり達は

あかり「あ、うさぎさん見つけた」

USAピョン「ダニ!?うさぎさんというのはミーのことダニ!?」

ココア「あ、あかりちゃん、ちなつちゃん、京子ちゃん、結衣ちゃん」

京子「ココア、リゼ、チノちゃんも妖魔界に来てたの?
   千夜とシャロちゃんは?」

リゼ「別行動を・・・」

千夜「みんな、待たせたわね」

シャロ「USAピョンもここにいたの?」

USAピョン「千夜、シャロ」

あかり「みんなはこの妖怪さんを知ってるの?」

ココア「え?そういうあかりちゃんもUSAピョンが妖怪さんだって分かったの?」

チノ「それは普通にわかると思います。うさぎは二本足では歩きませんから」

USAピョン「その通りダニ、ミーは妖怪ダニ」

USAピョン「そしてミーはUSAピョン、よろしくダニ」

あかり「うん、よろしくね、USAピョン」

そしてごらく部の紹介も終わり

結衣「あ、そうだ。USAピョンに聞きたいことがあるんだ」

USAピョン「何ダニ?」

結衣「大きな声じゃ言えないよ」

結衣「(小声)さっきまでのみんなの話を聞いていたけど
   フユニャン抹殺計画に加担した人がみんなやられてしまったのか?」

USAピョン「そうダニ、首謀者をこの人たちが倒してしまって
       抹殺計画が台無しになってしまったダニ。
       抹殺計画に加わって生き残った者はミーとあとは数えられるくらいダニ」

京子「お~やるな、ココア達でぬらりひょんに勝つなんてな」

USAピョン「彼女たちは何も知らなかったんダニ」

ちなつ「でも殺人未遂を犯したとはいえその人たちを皆殺しにしたら同罪どころじゃないですよ」

USAピョン「抹殺計画に加わった奴らは皆成功させるまであきらめない奴らばかりダニ。
       彼らを説得しようなど無駄なことダニ。
       彼らはフユニャンこそ逆賊という信念を一貫しているダニ。
       彼らは死なない限り最後までフユニャンを抹殺しようとするダニ。
       たとえそれがどんなに無謀な計画だとしても・・・
       そうしてエンマ大王への忠誠心を見せつけているダニ」

あかり「フユニャン抹殺計画は今でも続いているのかな?
    またその計画が始まるんじゃないのかな?」

USAピョン「あの計画は一時的には収まったダニ。でもまたその計画が始まってもおかしくはないダニ」

シュッ

USAピョン「ダニ!?あれは確か『どこにでもふすま』だったダニね」

『そろそろ戻って来い。しばらくしたらまた次のミッションを出すぞ』

ココア「あ、ティッピーが呼んでる。じゃあ戻ろう」

USAピョン「ミーもスウィートラビット家で何かいただくダニ」

ココア「うん、好きなもの食べて」

千夜「今日は何を注文するのかしら?」

USAピョン「でもミーにはメニューの名前の意味が分からないダニ・・・」

シャロ「千夜のネーミングセンスは壊滅的だから・・・」

USAピョン「とにかく計画失敗したからには避難場所を探すダニ。
       ということでスウィートラビット家に避難するダニ」

ココア「うん、歓迎するよ」

シューッ!!

スウィートラビット家

ティッピー「戻ったか、おや?ごらく部のみんなも一緒か?」

京子「一緒にふすまに入ってきました。お邪魔しま~す」

結衣「少し早いけどここで昼食取る?」

京子「もちろん」

ちなつ「たまには外食もいいです」

あかり「今日は何を注文しようかな?」

結衣「料理メニュー選びは慎重に・・・だな」

結衣「何もわからないまま食べられないものを頼んだってことがないようにな」

チノ「千夜さん、料理名の解釈をそろそろ教えてください」

ココア「だったらおねーちゃんに任せなさい」

チノ「ココアさんが頼りになるのはこういうときだけです・・・」

その頃の拠点内

西垣「なら今回の昼食は私と松本のだけでいいな」

りせ「・・・・・」

西垣「だが昼食までまだある。もう少し妖怪たちの情報を集めるか」

りせ「・・・・・」

西垣「ヒルテップスをフユニャンが制したのか。
   ジバニャンはどうしたんだろうか・・・」

ピピピ

西垣「なるほどな、土蜘蛛のところに身を寄せたか」

りせ「・・・・・」

西垣「となると仲間の妖怪はどうなったんだろうか・・・」

西垣「メラメライオンとブリー隊長の行方がまだ分かっていない・・・」

西垣「話は変わるが私がごらく部を妖魔界に行かせたときには
   計画はもう終わっていたんだな。
   なら私が恐れていたことにはならなかったな」

西垣「すでにぬらりひょんが倒されてたか・・・」

西垣「だとしたら保登達がエンマ大王派に狙われる可能性も十分あるな」

その頃の妖魔界

フユニャン「・・・最近眠れない夜が続く・・・
       昨日も眠れなかった・・・オレは一体どうなってるんだ・・・!?」

ドロン

フゥミン「気分はどうかしら?フユニャン」

フユニャン「フゥミン、さてはお前の仕業か?」

フゥミン「赤鬼様を魂へと帰らせ、エンマ様をないがしろにし、
      ぬらり様を葬り去ったあなたを絶対に許さないわ!」

フゥミン「さあ、覚悟しなさい!やあ!!」

フユニャン「おっと・・・」スッ

フユニャン「くっ・・・思ったよりも体が動かない・・・」

フユニャン「疲れているのかよけるのもままならん!」

フゥミン「はあ!」フウウ

フユニャン「ぐうっ・・・余計睡魔が・・・」

フゥミン「そのまま眠れなくなればいいわ」

フゥミン「だってあなたは不眠症じゃ済まさないんだから」

フユニャン「ぐう・・・身体がふらつく・・・」フラフラ

フゥミン「とどめよ!!」

ドロン

あせっか鬼「」キイン!

フユニャン「あせっか鬼!よく来てくれた!」

あせっか鬼「フゥミン!この妖女め!人を惑わそうなどそうはさせないぞ~!」

フゥミン「くぅっ!邪魔が入ったわね・・・!」

フゥミン「・・・いいわ」

フゥミン「でもあなた達に未来はないわよ」シュウウウ

あせっか鬼「なっ!!」

フユニャン「自ら魂になったか・・・」

あせっか鬼「無事かい!?フユニャン」

フユニャン「ああ、だがオレは少し寝ている」

フユニャン「だがジバニャンに逃げられたようだな」

ドロン

フユニャン「む?」

あせっか鬼「まぼ老師、キミも来ていたの~?」

まぼ老師「ヒルテップスとジバニャンに味方してた向こうの街を手にしたとはいえ
     ジバニャンとメラメライオンに逃げられたのでは
     完全な勝利とは言えんのう・・・」

まぼ老師「今は離れ離れになってるとはいえ
     脅威であることに変わりはないしの」

フユニャン「河童もセミまるもかたのり小僧もおにぎり侍もゲンマ将軍もなまはげも
       泥田坊も百々目鬼もみんなよくやった。
       まぼ老師は土蜘蛛との戦いの拠点として
       テツクラヴィレッジをおさえたな」

まぼ老師「ほっほっほ、そこの守りはワシに任せてくれ」

フユニャン「分かった」

まぼ老師「では、行ってきますぞい」ドロン

あせっか鬼「あそこは見回り鬼の数が少ないよ。どうするつもりなんだい?」

フユニャン「まぼ老師には何か考えがあるのだろうな」

フユニャン「さて、なまはげがブリー隊長を追い詰めたという話を少し前に聞いたが
       オレはブリー隊長を気に入っている。
       かつてオレを狙った男だがオレはそれを気にすることができない」

フユニャン「あせっか鬼、なまはげに伝えろ」

フユニャン「」ごにょごにょ

フユニャン「無理だとは思うが・・・」

あせっか鬼「そういうのならボクが伝えておくよ」

あせっか鬼「じゃ」ドロン

フユニャン「・・・少し寝ていよう」

そしてスウィートラビット家では

USAピョン「今回はミーがおごるダニ。
       実は抹殺計画にこっそり加わる前に
       アウスゲイザスに出くわしたダニ」

あかり「ええっ!?」

京子「妖魔界にも出没していたのかよ!?」

ちなつ「もうあれは嫌です~!」

リゼ「アウスゲイザスは私も見たぞ、私も奴を倒したことがある。
   弱点をあらかじめ知っておいて正解だったな」

リゼ「あの時は一人一人で行動してたからな・・・」

ココア「一人一人って・・・私はチノちゃんと一緒にいたよ」

シャロ「私だって千夜と一緒にいたわよ」

シャロ「っていうかそうだったんですか!?」

シャロ(失敗した~!リゼ先輩の勇姿をこの目で見たかったのに~!)

USAピョン「アウスゲイザスとの戦いで得たぴょんを使ってみんなの分の代金を払うダニ」

マヤ「こうして見るとUSAピョンもモンスターに見えてくるな」

メグ「マヤちゃん、USAピョンは敵じゃなくて味方だよ」

メグ「マヤちゃんこの前そう言ってUSAピョンを怒らせてたでしょ?」

マヤ「ココアもだけどね」

ココア「料金は5人分で1200ぴょんです」

USAピョン「1200ぴょん出すダニ」

京子「USAピョンありがと~」

テツクラヴィレッジ

京子「いや~USAピョンいて助かったな~」

結衣「そういえば私達無一文ってことを忘れてたな・・・」

ちなつ「そういえば今回一度も戦いませんでしたね」

結衣「結局USAピョンとココア達と話しただけになったな」

京子「でもこれでもう慎重に行動することもなくなったよ」

結衣「常に慎重でいろ!」

ちなつ「そういう京子先輩が危なっかしいですよ!」

あかり「あは、あははは・・・」

あかり「あれ?」

あかり「青い見回り鬼・・・あれってフユニャンの見回り鬼だよね?」

結衣「ここはたしか土蜘蛛の領土だったが?」

結衣「もしかしてここはフユニャンの領土となったか?」

あかり「フユニャン最近勢力拡大してるよね。
    あ、ジバニャンはどうしてるんだろう?」

ちなつ「抹殺計画は失敗に終わってしまいましたが
    私達が計画に巻き込まれなくてよかったです」

あかり「うん、あかりは計画に加わりたくなかったし
    どちらかだ敵なんて嫌だったし・・・」

シュッ

『お前達、フユニャン抹殺計画に巻き込まれなくてよかったな』

あかり「でも巻き添えになった人たちのことを考えると・・・」

『それは分かる、心が痛いな・・・』

『それはともかくそろそろ戻って来い』

京子「OK」

ちなつ「ふすまに入りましょう」

結衣「うん」

シューッ!

拠点内

西垣「戻ったか」

りせ「・・・・・」

西垣「松本も心配していたようだ」

あかり「ううん、あかり達は無事だったよ」

ちなつ「災難に巻き込まれるなんてことはありませんでした」

西垣「それがよかった」

西垣「それと・・・こんな話を耳にしたぞ」

あかり「どんな話?」

西垣「ブリー隊長が一時的にエンマ大王の配下になるという条件で
   それと同じく一時的にフユニャンのところにいることになった」

ごらく部一同「えっ!?」

あかり「ジバニャン達はその話を知ってるの?」

西垣「分からんな。だがジバニャンは今行方が分からないんだ。
   もし行方が分かっているのならブリー隊長は真っ先にフユニャンのところを離れるだろう。
   それを条件に降伏したのだからな」

あかり「そんな・・・ジバニャン今どこにいるんだろう・・・」

結衣「波乱の連続だな」

ちなつ「戦いはまだ続きますね」

京子「ジバニャンはまだ生きてるよ」

あかり「うん、そう信じたい」

一方その頃

メラメライオン「何だと!!!??」

緑見回り鬼「えっと・・・」

メラメライオン「もう一度言ってみろ!」

緑見回り鬼「ですから、ブリー隊長がフユニャンに・・・」

メラメライオン「もういい!!」

緑見回り鬼「ひっ!」

メラメライオン「ああ~!!なんということだあああ!!!」

メラメライオン「ブリー隊長があああ!!!」

メラメライオン「ブリー隊長がああああああ!!!!!」

メラメライオン「フユニャンというエンマ様の大敵に降ってしまったああああ!!!」

メラメライオン「嘘だ!!嘘だ嘘だ嘘だあああああああ!!!!!!」


続く

おわりに

はっぺい「これにて前編は終わりです」

るびっと「やっぱりこのスレだけで全部を書くのは無理だったんだよ」

はっぺい「はなからできるとは思っていません」

るびっと「だろうな」

はっぺい「しかも続編の内容ですら白紙なんだよ」

るびっと「どういう展開にするかはもう決めてはいるけど
     そのやりとりをどうするかを全然決めてないんだよな」

るびっと「こんなんで大丈夫か?」

はっぺい「全然大丈夫じゃなくてもとにかく書くよ」

るびっと「ただ訳も分からずに書き続けた話だからな」

はっぺい「僕ら度胸はあるよねここだけは」

るびっと「悪い度胸ならな」

るびっと「はっぺいは自分でも訳が分からないのにお話書いてるんだよな」

はっぺい「お前もだろ」

るびっと「それが好きで書いただけの世界、
     果たしてどうなるのやら・・・」

はっぺい「続く」

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom