────東京都杉並区上井草2丁目44番10号
社員「えー、皆さんお忙しい中お集まりいただき、ありがとうございます」
カミーユ「……」
フリット「……」
イアン「……」
キッド「……」
ドクターJ「……」
ライゾウ「……」
ロウ「……」
社員「今日、みなさんに集まってもらったのは他でもありません」
社員「ガンダム40周年に向けて、みなさんに新しいモビルスーツの設計をお願いしたいのです」
カミーユ「待ってくださいよ、確か40周年にむけて実物大のガンダムを歩かせるプロジェクトがあったはずです」
社員「はは、まぁぶっちゃけてしまえば『それはそれ、これはこれ』という奴です」
社員「劇中でモビルスーツの設計や開発に携わった皆さんの力をお借りして、1機のモビルスーツを作りたい」
社員「もちろん新作の映像の中に登場させますし、将来的には実物大も目指します」
社員「みなさんの欲しい機能や能力を詰め込んだ、まさしく最強のモビルスーツをお願いします」
ロウ「うっひょー!すげぇ!」
カミーユ「ロウ、そんなにはしゃぐなよ」
ドクターJ「まぁ、MSを好きに作っていいと言われたら、わしらでもはしゃぐわい。なぁ、ライゾウ博士」
ライゾウ「ああ、私の理論を補完するのにも役立つだろう」
キッド「その『新モビルスーツ』に使った技術は、持ち帰って使ってもいいんだろ?」
社員「ええ、構いません」
イアン「そいつぁいい。やってやろうじゃないか、なぁ司令」
フリット「元・司令だ。だが、肩書きなど無かった若い頃を思い出すよ……」
ロウ「よーっし!早速始めようぜ!」
ロウ「俺は……そうだな、【安価下】の機能が欲しい!」
ロウ「食事が自動で出てくる機能が欲しいぜ!」
ロウ「樹里の飯も美味しいんだが、一人の時や長期間モビルスーツの中じゃ飯にも困る」
フリット「……真っ先にそれか?まぁ、民間人の発想だな。軍人ならばレーションにも慣れているはずだが」
イアン「うちのマイスターどもも、タクラマカンでそういう作戦やったなぁ」
キッド「ロウ兄ちゃんの言う事も分かるぜ、ま、粗末な食事、って意味ならバルチャーも負けちゃいないけどなー」
カミーユ「軍に入りたくて入った人間ばかりじゃないんですよ、俺だってなりゆきで……」
ライゾウ「と、いうかガンダムに乗る者の中には、軍属ではなかった者も多数いるだろう、フリット司令」
フリット「む、むぅ……」
ドクターJ「一本とられたようじゃな、司令」
社員「ではまず、『自動調理機能』っと」キュッキュッ
社員「インターフェースの面ではどうですかね、何かコクピット周りに取り付けたい機能は?」
カミーユ「フルサイコフレーム!」
ドクターJ「ゼロシステム!」
ロウ「8をコピーしたサポートAI!」
ライゾウ「モビルトレースシステム!」
フリット「AGEシステム!」
キッド「……」
社員「キッドさん、あなたは何かありませんか?」
キッド「お、俺?俺は別に……フラッシュシステムはもういらないよ」
社員「既存のシステムでなくても構いませんよ、『コクピット周りにこんなシステムが欲しい!』みたいなもので」
キッド「……そうだなぁ、【安価下】かな」
アムロェ……
νガンダムの基礎設計に関わったのに呼ばれてないのか
キッド「戦闘中や移動中に思い浮かんだアイデアを保存しておく装置、とか?」
フリット「それは戦闘時の通信記録などではだめかね?」
キッド「うぅん……でもパッとイメージに浮かんだものって、言葉じゃ言いにくい事もあるし」
キッド「もっと直感で浮かんだアイデアを画像化する装置、みたいなものかな」
フリット「そうやって出てきたアイデアを具体化するならAGEシステムも役に立つのだろうが……」
ドクターJ「できん事はないじゃろ。脳波を読み取って一定条件下で起動するシステムなんぞごまんとあるわい」
カミーユ「そうやって出来たイメージをAGEシステムで集約、進化させれば、開発スピードは格段に上がりますよ!」
ライゾウ「私のUG細胞にも組み込めそうだな」
社員「……ふむふむ、ではまとめると」
社員「戦闘中に浮かんだイメージを拾ってAGEシステムで集約、最適化。UG細胞を使って実装するシステム……ですね」
ロウ(……本当にそうかぁ?)
イアン「すごいな……俺たちがいらなくなっちまうかもしれん」
社員「ははは、まさか。出てきたアイデアの100個に1個も使い物になるかどうか」
社員「ともかく『脳内イメージ収集・実装システム』っと」
社員「ところで、それだけのシステムを動かすための主機はどうします?」
フリット「どの方法にも長所・短所があるが……」
カミーユ「核は避けたほうがいいでしょうね」
ロウ「かといって、バッテリーじゃあなぁ」
キッド「なんだっけ、イアンのおっさんの……」
イアン「ああ、GNドライヴか……」
ドクターJ「なんじゃ、高性能なものなら使えばいいではないか」
イアン「なんでもかんでも太陽炉じゃ面白くないんだよなぁ……」
フリット「軍なら『お前のロマンはいいから高性能なものをよこせ』と言えるんだが……」
カミーユ「まぁ、企画ですからね……」
ドクターJ「じゃあイアンに決めてもらおうじゃないか。イアンの意見が特になければ、太陽炉搭載MSにする」
フリット「ふむ……」
ロウ「いいんじゃねぇか?」
イアン「……じゃあ、こいつには【安価下】を積むことにしよう」
まぁ太陽炉でいいだろう
それがつまんねーってならキャプテンガンダムのワケわからん炉でも積んどくか?
イアン「でもよく考えたら、太陽炉が一番便利だよなぁ」
社員「じゃあ、このモビルスーツには太陽炉を……純正太陽炉でいいんですよね?」
イアン「ああ」
ロウ「純正?」
イアン「話すと長くなるからあれだが、緑の光を放つのが純正、赤い光が擬似だ」
フリット「後、決めるものは何かあるかね」
カミーユ「主兵装、ですかね。主兵装が決まれば、おのずと機体の方向性も決まってくるでしょう」
ドクターJ「ではカミーユ君、君ならどんな武器を主兵装に持ってくるかね?」
カミーユ「俺は……俺なら、【安価下】を使います」
>>7
MIAやし…
正直すまんかった宇宙世紀でMS設計した名前持ちで最初に浮かんだのがカミーユだったので
カミーユ「ビーム兵器満載で行きましょう!」
カミーユ「ビームサーベル、ビームライフル、ビームバルカン、メガビームランチャー、ビームジュッテ、ビームクローにビームトンファー」
カミーユ「ビームサイズ、ビームフラッグ、ビームマントにビームシールド!」
カミーユ「ははははは!一方的に殴られる痛さと怖さを教えてやろうか!」
フリット「落ち着け、カミーユ君」
ライゾウ(……ウルベ大佐を彷彿とさせる笑い方だ)
キッド「兄ちゃん、落ち着きなって」
カミーユ「……っ!し、失礼しました」
ロウ「でもよぅ、ビームに偏るとアンチビーム爆雷やIフィールドに弱くなっちまうぜ?」
ドクターJ「近接兵器か……ふむ……」
ライゾウ「ならば、ゴッドフィンガーを装備しましょう。フィールド発生機をピンポイントで破壊することもできるし、決め手にもなる」
フリット「そいつは頼もしい」
社員「えー……ビーム兵器満載、ゴッドフィンガー付き、っと」キュッキュッ
主兵装って満載って意味だったっけ……?(汗
ドクターJ「ビーム兵器に近接格闘、ある程度中~近距離でオールマイティに戦える万能機、というわけか」
フリット「フラッグシップとして作るには最適ではないかな?」
イアン「ところで、防御はビームシールドにまかせっきりか?」
ロウ「防御関係は色々あるよなぁ。フェイズシフトにミラージュコロイド、アルテミスの傘……」
キッド「俺のところはそんなに……対ビームコーティングとか、バスターシールドとか」
カミーユ「Iフィールドやチョバムアーマー、ABCマントなんてのもありますね」
フリット「ヴェイガンはステルスフィールドを使うし、キオの乗るFXはビットでシールドを展開できるな」
ドクターJ「基本的にはガンダリウム合金の防御力頼りじゃが、プラネイトディフェンサーという強力な防御兵器もあるぞ」
イアン「装甲からフィールドまで、GN粒子が絡んでいるかな」
ロウ「ドクター、あんたはどれを使いたい?」
イアン「太陽炉の出力との兼ね合いで、よくて2つしか選べなさそうだな」
ドクターJ「ふむ……【安価下】と【安価↓2】じゃな」
>>17
gdgdですまんなー
フェイズシフト
ドクターJ「ふむ……フェイズシフト装甲とIフィールドじゃな」
キッド(この爺さん、ガチなの選んできやがった)
ロウ「うひょー!これでビームにも実弾にも対応可能ってわけだ!」
社員「大体決まりましたでしょうか?」
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・自動調理器
・パイロットの脳内イメージをスキャンしてアイデアを実現させるシステム
・太陽炉
・ビーム兵器満載、ゴッドフィンガー
・Iフィールド、PS装甲
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フリット「おいおい……大事なことを忘れているだろう」
ライゾウ「大事なこと?」
フリット「この機体の目的だ。なぜ作られたのか、それがなければなるまい」
キッド「こんなすごいモビルスーツの目的……」
ロウ「こいつが存在する理由……」
フリット「左様。それは【安価下】だ!!」
後、もうちょいネタ武装とか増やしたいよね
フリット「左様。それは『実家の様な安心感』だ!!」
ライゾウ「……」
ロウ「え、どういうことだ?」
ドクターJ「わしに聞くな、もう耳が遠い」
カミーユ「……サボテンが花をつけている」
イアン「さて、上井草土産をリンダとミレイナに買っていかないとな。あとスメラギさんには森伊蔵だったか」
キッド「あ、もしもしキオ?お前の爺ちゃん、本当に救世主?」
フリット「ま、待て待て待ってくれ、補足説明するから」
ふむ。まぁMUGEN動画でもトキが座るときそういうコメント流れたりするし(適当)
フリット「母なる地球、と言うだろう。つまり人類にとって地球は実家のようなものだ」
フリット「その実家を快適にするため外敵と闘うモビルスーツ、それがこの……」
社員「ああ、名前を決めていませんでしたね」
社員「○○ガンダム、もしくはガンダム○○になると思いますが、ライゾウ・カッシュ博士、何かいい案はありますか?」
ライゾウ「そうだな……【安価下2】というのはどうだ?」
>>24
じゃあ次それ決めようか(急場しのぎ感
ライゾウ「そうだな……母なる地球を守るモビルスーツ、マザーガンダムというのはどうだ?」
社員「素晴らしい!素晴らしいですっ!」
社員「……ただその……もう少しひねった武装があってもいいと思うんですよね」
キッド「ディバイダーみたいな?」
カミーユ「ダミーバルーンとか?」
フリット「ビームスコップ……」
ロウ「まぁ、150ガーベラなんてのもあるし」
ライゾウ「ネーデルガンダムの悪口はそこまでだ」
イアン「アスカロンか……」
ドクターJ「マザーガンダムに自爆装置をつけてもいいのか!わしは喜んでやるぞ!」
社員「ああまぁ、そんな感じで……何かいい意見はありませんかね?」
フリット「なぁ社員さん、あんたもこの会議の参加者なんだ。あんたはどんなサブ武装がいいと思う?」
社員「わ、私ですか?」
一同『ああ!』
社員「……じゃあその、【安価下】なんてどうでしょう?」
ガチ
ブーメランナイフ
拡散バズーカ
爆導索
ネタ
ボール(バトルドッジボール)
わたあめ(祭りだワッショイ)
こんなんでどうか
>>32
さすがにどれか一つにしぼってくれ
上の中からどれか1つ、ID:f0Y/QvIc以外の人でもいいので早い者勝ち
【安価下】
んじゃボールで
社員「……じゃあその、ボールなんてどうでしょう?」
カミーユ「ボールってあの『RB-79』ですか?」
社員「いえ、ドッジボールのボールです。もちろんモビルスーツサイズに拡大しますが」
キッド「それでどうしろって?」
ドクターJ「いや、質量兵器をばかにしたもんじゃないぞ?」
フリット「そうだな。ガンダムハンマーや破砕球ミョルニルなどもある」
社員「はい、トゲ付きの鉄球をボールとして投げつければ、意表をついた攻撃ができると思うんです!」
ロウ「いい……んじゃねぇかな?」
キッド「まぁ、ありだよね」
イアン「戻ってくればな」
一同『あっはっはっは!!』
社員「じゃあこれ、企画書に落とし込んで上にあげてみます!」
ライゾウ「頼んだぞ」
ドクターJ「わしらの名前もクレジットしてくれよ?」
社員「はい、頑張ります!」
カミーユ「アニメ、楽しみにしてます」
ロウ「いよーっし!俺はこれから秋葉原のジャンク街に出かけるぜ!」
キッド「ロウ兄ちゃん、俺も連れてってくれよな!カミーユ兄ちゃんはどうする?」
カミーユ「そうだな。ファへのお土産を探しにいかないと」
イアン「酒の飲めない年の奴らは放っておいて、俺たちは赤ちょうちんと行きましょう、司令」
フリット「そうだな、たまには親交を深めるのも悪くない」
ドクターJ「わしもついて行くとするか。カッシュ博士はどうする?」
ライゾウ「もちろん。ドクターのゼロシステムについての論文でいくつかご質問が……」
ドクターJ「そういうのは酒が入ってからじゃな」
…………
……
この手のSSで月光蝶ネタが入ってないあたりだいぶまともなんじゃないかと思う
こうしてガンダム40周年を記念して作られた新作アニメ『機動戦士マザーガンダム』は
チートとも言える性能で宇宙からの外敵から地球を守る超兵器として描かれた。
安直すぎる名前と1970年代を彷彿とさせる勧善懲悪色の強い作品ではあったが、
環境・希少生物保護を謳ったシナリオとぐりぐり動くアニメーションで小さいお子様から大きなおともだちまで
数多くのアニメファンを魅了した。
そして長い時が流れ────
リポーター「今、軌道ステーションから1/1マザーガンダムが宇宙空間へと飛び出しました!」
リポーター「古いアニメを元に作られたこの機体は、アニメの設定を忠実に再現しているとのことです!」
リポーター「見てください!あの右手がゴッドフィンガー用のマニピュレータです!まっすぐこちらに伸ばして近づいてきて……えっ?」
突如、マザーガンダムは暴走。軌道ステーションを破壊し、報道陣や招待客に多くの死者を出した。
その後、マザーガンダム破壊に出撃した国連宇宙軍と戦闘に突入し、圧倒的な性能差を見せつける。
降下したマザーガンダムは脳内イメージスキャンシステムによって創りだされた武器やドローンを用いて世界中の都市部を攻撃。
人類は起動後数時間でその97%を失った……。
残された各国首脳は、残された(核を含む)全ての火力をマザーガンダムに集中させることを決定し、すぐさまこれを実行。
『多くの犠牲』などという言葉では済まされない犠牲の上にその動きを停止させることに成功した。
回収したブラックボックスを解析した結果、暴走の理由は1/1製作の元になったアニメと判明した。
劇中の地球には軌道エレベータが無く、起動したマザーガンダムのAIは軌道エレベータのある地球を外敵の母星と誤認したのだった。
核による地表の汚染を回復するため、残された人類は月に移住。
地球は環境回復用のナノマシンの雲に覆われることになった。
環境が回復するまでには長い長い時間がかかる。
ある者は冷凍睡眠で長い夢に浸り、またある者は外宇宙に活路を求めて飛び立った。
そして……
「みんな、地球って、とってもいいどころだぞ。早く戻ってこい!」
「地球はとてもいいところだ!みんなー!早く戻ってこぉーーーい!!!!」
サンライズ社員「劇中のキャラにモビルスーツ作らせよう」 終
>>38
エセ月光蝶オチですまんな
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