桃「おい、西住。戦術会議……」

優季「それってどういうことですかぁ？」

みほ「戦車道を嗜んでいるだけで距離を置いちゃうような人ってことは、最初から宇津木さんのことを大切には思ってなかったんじゃないかな？」

優季「えぇー？」

みほ「宇津木さんはただ遊ばれていただけなのかもしれないよ」

優季「そんなぁ……」

あけび「先輩、照準……」

カエサル「待て。隊長が他の質問を押しのけてまで、宇津木さんに答えた理由があるはずだ」

忍「あるんでしょうか」

優花里「西住殿は無駄なことはしませんからね」

エルヴィン「うぅむ。カエサルの意見も一理ある。ここは清聴するとしよう」

優季「でも、毎日好きだよっていってくれたんですよぉ」

みほ「沙織さんのお父さんだって、毎日沙織さんに好きだよって言っているから、そこで判断はできないと思うな」

優季「そっかぁ」

沙織「どういうこと！？」

みほ「普段、その人とはどんなことしてたの？」

優季「いつもは寮でゆっくりしてるだけなんですけど」

桃「おい！！　宇津木！！　お前、男を寮に連れ込んでいるのか！？」

優季「彼氏の寮ですよぉ」

桃「なんだ、そうか」

おりょう「納得してもいいところなのか」

沙織「部屋で何をしてたかによるんじゃない？」

カエサル「あまり想像したくはないな」

桂利奈「なんでですかぁ？」

カエサル「……」

柚子「阪口さん。そういう質問はあまりしないほうがいいよ」

桂利奈「えー？」

みほ「部屋では何を？」

優季「特になにもしません。私はファンシーグッズの雑誌とかよんだりしてるだけでぇ、彼氏はテレビみたり、暇つぶしにゲームしたりするぐらいでしたぁ」

桃「健全だな」

みほ「毎回、それだけだったの？」

優季「うーん、時々は違うこともしてましたけどぉ」

エルヴィン「ちがう、ことだと……」

おりょう「健全な男女が逢引きし、その最後を締めくくるとすれば……」

左衛門佐「接吻か」

カエサル「言わなくていい！」

あや「せっぷんってなに？」

あゆみ「豆をまくやつ？」

桂利奈「はらきりー！」

梓「静かに！」

紗希「……」

あけび「宇津木さん、進んでるんだ」

忍「一年の間では結構有名だからね、宇津木さんって」

典子「どんなふうに？」

妙子「えっと……それは……いえないというか……」ﾓｼﾞﾓｼﾞ

みほ「宇津木さんはそれで楽しかった？」

優季「割とよかったですよぉ」

みほ「大切にしてくれていた？」

優季「優しかったですけど」

みほ「【ﾋﾟｰ】の時も？」

優季「はぁい。でも、【ﾊﾟﾝﾂｧｰ】や【ﾌｫｰ】をお願いされたこともありましたぁ」

沙織「ぶふっ！？」

華「何語でしょうか？」

優花里「わかりません」

カエサル「わ、分からなくてもいいことがこの世には多くあるんだ」

優花里「そう言われると余計にきになりますよぉ」

桃「西住も宇津木も何を言っているんだ？　ラテン語か」

柚子「全然ちがうよ、桃ちゃん」

あけび「やっぱり宇津木さんって……」

忍「噂通りなのかな」