【モバマス】白菊ほたる「誕生日プレゼント……ですか………」 (19)

誕生日おめでとう
生まれてくれてありがとう

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ちひろ「はい、いつも頑張っているほたるちゃんに、日頃の感謝と労いを込めて」

ほたる「……そう、ですか………ありがとう、ございます」

ちひろ「………あれ? あんまりお気に召さなかったかしら、この壺……幸運を呼ぶって広告に書いてたから、ほたるちゃんにピッタリだと思ったんですけど」

ほたる「あっ、いえ、プレゼントは嬉しいです。とっても素敵です、花瓶にして玄関に置こうと思います、ありがとうございました……でも……」

ちひろ「……でも?」

ほたる「………その……ちひろさんには、200人に毎日のように誕生日プレゼントを送るような余裕は……あっ、すみません、一介のアイドルに過ぎない私が口を出せた話ではありませんよね……」

ちひろ「………ほたるちゃん………」

ほたる「でもプロデューサーさん、『投票しなきゃ……ガチャガチャしなきゃ……走らなきゃ……圏外だったし……』って、通帳を死んだ瞳で見つめながら呟いてました……もしかして、本当は毎日カツカツで、私のために無理をしているんじゃあないかって………そう思うと……うぅ……ぐすっ」ジワァ

ちひろ「だっ、大丈夫ですよほたるちゃん! プロデューサーさんはちょっと計画性がないだけです! それに、うちの事務所は特殊なんです!」あせあせ

ほたる「ぐすん……と、特殊……?」

ちひろ「円滑な人間関係を構築して日々の業務に励んで貰おうと考え、我が事務所では誕生日プレゼント購入のための費用を給料に追加してるんです。例えば、これが私の明細です」ぴらっ

ほたる「『交際費』………これに入っているんですか?」

ちひろ「はい。アイドルのみんなも、申告すれば貰えますよ」

ほたる「………そう、だったんですか……私のために身銭を切って無理をしているプロデューサーさんはいなかったんですね……」ジワァ

ほたる「………安心したら涙が出てきちゃいました……私、プロデューサーさんを不幸になんかしてなかったんですね……よかった……」

ちひろ「そういう訳で、この壺、受け取ってくれますか?」

ほたる「はい! 大切にします………!」






モバP「まじかよ経費で落とせたのかよ初耳なんだけど」

ほたる「それから時間は経ち」

ほたる「いろんな人がプレゼントをくれました……美容液、かぶと虫、眼鏡、イチゴパスタ、かぶと虫、メダジャリバー、かぶと虫、牛乳、ギターのピック、緑色の不思議な人形、おつまみアソート、かぶと虫、牛乳、メバチマグロ……他にもたくさん………」

ほたる「……私は幸せ者です。こんなにたくさんの幸せを、みんなに返すためにも頑張らなくっちゃ……!」

泰葉「……不思議な事務所ですよね。以前の事務所では、誕生日なんて意識すらしなかったのに、ここだとすっごく楽しみで」

ほたる「はい……扉を開けたとたんにクラッカーが鳴るなんて、はじめての経験でした」

泰葉「ふふ、私もです。ローソク吹き消すの、ちょっと憧れてたんですけど、叶っちゃいました」

ほたる「あっ、私もです。……私のときは、ローソクが倒れちゃいましたけどね………」

泰葉「あ、あはは……」

泰葉「っとっと、忘れるところでした。そんなほたるちゃんに、私からも誕生日プレゼントを……」

ほたる「ありがとうございます。何かな……ここで開けてもいいですか?」

泰葉「うん、むしろ開けて開けて」

ほたる「じゃあ失礼して……」ガサゴソ

ほたる「……スマホのケース? 花柄で可愛い……」

泰葉「“象が踏んでも壊れない”って広告だったから。どうでしょうか……?」

ほたる「……すっごく嬉しいです! 私、不幸だからすぐスマホを壊してしまって……つい昨日も新しいのを買ったばかりだったんです」

泰葉「そ、そっか……」

ほたる「ありがとうございます、これなら壊すことはほぼ無くなりそうです」

泰葉「喜んで貰えてよかった。改めて、13歳の誕生日おめでとう、ほたるちゃん」

ほたる「……あれっ?」

泰葉「えっ?」

ほたる「今13歳って……あれ、私昨日まで13歳で……でも今日は13歳の誕生日で……去年も確か13歳の誕生日を祝って貰って……?」

泰葉「…………」

ほたる「…………どういうことなんでしょうか……」

泰葉「………ごめんなさい、ほたるちゃん……」ガコンッポチッ

ほたる「泰葉さん、その壁のスイッチはいったい何ですk」ガコンッヒュゥゥゥゥ

泰葉「……………」

泰葉「…………13歳、おめでとうございました……」

卯月「こんにちは!島村卯月です!4月24日、誕生日頑張ります!」

卯月「一杯プレゼント貰っちゃいました!えへへ、どうやって持って帰りましょうか?」

ほたる「あの………卯月さん、これを」おずおず

卯月「ほたるちゃん! ひょっとして誕生日プレゼントですか? ありがとうございます!」

ほたる「はい、17歳の誕生日、おめでとうございます」

おしまい

来年はもっと余裕持って書きます

ほたるおめでとう

ところでまさかカジキマグロってSS書いてたかな?

>>17

すみません、そのSSは>>1じゃあないです…

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