沙織「は~い、アイマスクと耳栓とっていいよ~」麻子「んー……!?」 (25)

麻子「ってうわあああああああああああああああああああああああああああああ!?!?」

沙織「高度3000mだよ~」

麻子「お、下ろせ!なんでこんなところに……っ!」

沙織「ごめんね、麻子…」

ーーー

麻子『……それじゃ、私は帰る』

沙織『ばいばーい』

みほ『…麻子さんってどんな時でもあんな調子ですよね』

優花里『そうですね…まあ、あれが麻子さんらしいと言えば、麻子さんらしいですが』

華『でも、そう思うと少し気になりますね』

沙織『なにが?』

華『麻子さんがいつもの調子じゃなくて、取り乱すところです!』

沙織『おおう、涼しい顔して酷いことを…』

みほ『…で、でも、私も気になるかも…』

沙織『みぽりんまで…!』


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インザ……スカイ……

優花里『うーむ、確かに……想像が出来ないです』

みほ『沙織さん、みたことあるんですか?』

沙織『私?えーとねー…あったような、なかったような……あ、いや、うん。ある、あるね!』

華『まあ!どんな風でしたの?』

沙織『えっとねー、えっと…』

沙織『…忘れちゃった』

優花里『むう、ここまで来てお預けですか』

沙織『そうだね…そうだ!ここは私に任せておいてよ!』

ーーー

麻子「ういおあお下ろせぇええ!!」

沙織「だめだよー、もうお金はらったんだもん」

麻子「なななななんだ、私が何かしたか?私沙織に何かしたか…?」

沙織「い、いや〜そういうわけじゃないけど…」

麻子「な、ならなんでこんな……スカイダイビングなんて……」

沙織「うーんとね…」

沙織「……まあ、そもそも、私もスカイダイビングには興味はあったからね」

麻子「なんの話だ!」

沙織「ま、一人じゃ寂しいじゃない?だから麻子を…」

麻子「なんで私なんだ!高いところがダメなのは知ってるだろ!」

沙織「おお、何時に無く大きな声で」

麻子「…それに、それならあんこうチーム皆呼べば良かったじゃないか」

沙織「えー、麻子と来たかったんだもん」

麻子「…………………そうか」

麻子「だが私は飛ばない…無理だ…」ガクガクガク

沙織「えー!ここまで来たら飛ぼうよー」

麻子「むしろここまで来れただけで十分だ…」

麻子「お金は降りたら返す、だから私は飛ばない…」

沙織「えー…」

麻子「無理……勘弁してくれ……」

麻子「いいか…やめてくれないと泣くからな……泣くほどだからな……」

沙織「あっはっはっ、そんなまさか」

麻子「………」ポロポロ

沙織「え、えっ!?ま、麻子!?」

麻子「うっ、えぐっ…ひっく……!」ポロポロ

沙織「ま、麻子っ……そ、そんなに嫌だった…?」

麻子「…だ、だから言ってるだろ……ほ、本当に……高いところ、は……うぐっ…」ポロポロ

沙織「ごごごごごめんね!?ごめんね麻子、私ちょっと、無神経すぎた…!」

麻子「…じゃあ、わたし、飛ばな位でいいよな」

沙織「うん、いいよ、ごめんね、お金もいらない。ごめんね、麻子……」ギュッ


麻子「……」ニヤッ

〜〜〜

麻子(ふふふ、ちょっと泣く振りするだけでこれだ。沙織は単純で助かる)

麻子(…さ、帰ろ)

〜〜〜

沙織「くっふっふ……」

沙織「麻子、私にはわかるよ、あれが嘘泣きだって……」

沙織「…しかーし!そんなことじゃ私は引き下がらない!」

沙織「…嘘泣きしたのは、間違いだったね、麻子」ピラッ

〜〜〜

麻子「…お、お化け屋敷?」

沙織「うんっ!行かない?」

麻子「…行く訳が無い」

沙織「ふふふ、だろうね……でも」ピラッ

麻子「…ん?」

(麻子の泣き顔 写真)

麻子「なっ…」

沙織「ふっふっふ」

麻子「てくださいそ、それをどうするつもりだ」

沙織「一緒に行ってくれないとみんなに見せるぞー!」

麻子「……………」

〜〜〜

沙織「…あ、来たきた。おーい、麻子。こっちこっち」

麻子「……眠い」

沙織「ひっさしぶりの遊園地なんだし、いっぱい遊びたいじゃん」

麻子「……でも、お化け屋敷…」

沙織「さっー、行こう!」

麻子「あ、おい……」

ゴゴゴゴゴ…

沙織「ジェットコースター久しぶりー」

麻子「う、おお……」ガクガクガク

沙織「…大丈夫?」

麻子「う、ちょっと、きつ、い、いぁあああああああああ!?!?」

沙織「ひゃー!」

キャアアアアアアアアアア

続きあくしろよ

麻子「うええ……」ハアハア

沙織「…大丈夫?」

麻子「…うん」

沙織「じゃ、休憩もかねて、軽目の乗ろう!」

麻子「え」

〜〜〜

麻子「…なるほど、まあこれなら…」

沙織「コーヒーカップー」

沙織「…ふふ」

麻子「?」

沙織「コーヒーカップとはいえ、私が乗れば地獄車だー!」グルグルグルグル

麻子「ぬやぁあ…!?」

麻子「……」

沙織「ごめんごめんってば、麻子…」

麻子「……もう知らん」

沙織「調子乗ったのは謝るから〜……あ! 私お弁当作ってきたんだよ!お昼にしよう!?」

麻子「……ん」

ーーー

麻子「……」ムグムグ

沙織「どうかな」

麻子「……美味しいぞ」ムグムグ

沙織「そっかー、へへ」

沙織「なんかこうしてると恋人同士みたいだねー」

麻子「そうか…?」ムグムグ

沙織「そうだよー、お弁当持って、遊園地行って遊ぶ。すごい恋人同士だよ」

沙織「もちろん麻子が彼氏の方だね」

麻子「…恋人同士というのは好き同士で成り立つものだろ…」モグモグ

沙織「えー?私は麻子の事好きだよ」

麻子「……」モグモグ

沙織「麻子は?麻子はどう?」ニヤニヤ

麻子「……」モグモグ

麻子「……」プイッ

沙織「ちょっ、麻子…」

麻子「……」モグモグ



麻子「……スキ」

沙織「え?」

麻子「何も言ってない」モグモグ

〜〜〜

沙織「ウォータースプラッシュ!」

麻子「まあ、これなら高くないし…」

沙織「私まえー!」

麻子「ん……」

シュバババババ

麻子(う、ぬ……ちょっとだけ……いや、別に怖くなんか……)

シュオオオオオオッ!

沙織「いぇーい!」

麻子「……っ!」ギュッ

沙織(…!)

沙織「……ふふ」

ーーー

沙織「うーん、結構遊んだねー」

麻子「そうだな。それじゃそろそろ帰r」ガシッ

麻子「…沙織。この手はなんだ」

沙織「何か忘れてない?」

麻子「何も忘れていない」

沙織「はーい、行こうねー」

麻子「は、離せぇぇぇぇ………」ズルズル

沙織(……あれ、私、なんでこんな事してるんだっけ)

沙織(…まあいいや。楽しいし!)

麻子「う、うう……」ズルズル

ーーー

オーン…

沙織「わあ、雰囲気出てるね〜」

麻子「…」ガタガタガタガタ

沙織「…大丈…ぶじゃないね」

麻子「…」ガタガタ

沙織「ほら、手繋ご」ギュッ

麻子「ん…」ギュッ

麻子「……」キョロキョロ

ギギギッ!!

麻子「ひっ…!」ビクッ

ギエッー!!

麻子「…っ!…っ!」

沙織(…なんか、可愛いなぁ)

麻子「さ、沙織、まだか、まだ出口はないのか……」

沙織「まだ入ったばかりだからね…まだまだじゃない…?」

麻子「そ、そんな…」

婚活戦士はどうして女の子ばかり落としてしまうのか

ガシャンッ!!

麻子「ひぃ…!」

麻子「も、もう嫌だ、早く帰って布団に潜り込みたい…」

沙織「ま、待って麻子、そんなに引っ張らな…………」

麻子「…どうした」

沙織「…あれ」


餓者髑髏『カシャカシャカシャカシャ』


麻子「ーーーーーー」

沙織「う、うわ、こっち来てる!麻子、逃げ……」

沙織「いないっ!?」

ーーー

麻子「ハア、ハア、ハア……!」

麻子「…こ、ココまでなら…あ!」

麻子「さ、沙織…!」

麻子「ど、どうしよう、戻らないと……」

ヴォオオ!

麻子「うっ…!」

麻子「……怖い」

麻子「…さ、沙織には悪いが、先に出口を………」

麻子「……」

麻子「……はあ」

ーーー

麻子(ど、どこだ、沙織……広いわけじゃないんだから、早く見つかる気もするが…)

麻子「さ、沙織ー…どこだー…」

麻子「…っ」ガクガク

麻子「……さお」

ポンポンッ

麻子「!! 沙織っ……」クルッ


餓者髑髏『ウオオアオオオッ!!』


麻子「」

麻子「あ、うあ、え……」ガタガタガタガタッ

ジワッ…

麻子「あ、あぁああぁぁあ……」ポロポロポロポロ

チョロロロロロ…

麻子「う、うう、ううぅぅ………」ペタンッ

ピチャピチャ…

餓者髑髏(中の人)(ど、どうしよう、やり過ぎた……でもごめんなお嬢ちゃん。おじさんも仕事なんだ…)

餓者髑髏(…!誰か来る…ごめんな、本当に…お嬢ちゃん…)

ーーー

沙織「…麻子!」

麻子「…沙織………」

沙織「もう〜、いきなり居なくなるからびっくりしたよ…さ、行こ」

麻子「沙織、沙織っ……!」ダキッ

沙織「わっ、とと…麻子?」

麻子「っ、こ、怖かった、怖かったんだからな……!!」

沙織「……よしよし」

麻子「うっ、うっく、ひぅ……!」ポロポロ

沙織(…なんか湿ってる?)

ーーー

沙織「ふう……もう大丈夫?」

麻子「……ああ」

沙織「じゃ、帰ろっか」

麻子「…ん」

麻子「……」ギュッ

沙織「…」ギュッ

麻子「…なあ、沙織」

麻子「……今日の事は内緒だぞ」

沙織「今日の事って?」

麻子「……だ、だから…お化け屋敷の…」

沙織「ああ、麻子がおしっこ漏らした事?」ニヤニヤ

麻子「…っ!! そ、………それもある、が…全部だ……!」

沙織「はーい、わかってるよ」

麻子「…約束だぞ」

沙織「…こっちも、色々ごめんね?」

麻子「…ん」

ーーー

沙織「……あ、みんなー、ごめーん」

沙織「麻子の取り乱すところ?やっぱり無理だったよー、ぜーんぜん」

沙織「ごめんねー……」

沙織「……」

ーーー


沙織「昨日気づいたんだけど……麻子の、あんな姿とか、さ」

沙織「なんとなく、他の人に知られたくないんだよね」

麻子「…どういう意味だ」

沙織「…ふふ、これからも、友達でいてね、ってこと」

麻子「……ああ」


おわり

>>17
自分よりイケメンな女の子って彼女にしたくないとか本能的に思われちゃうからモテない

こんな所で終われるのでしょうか?

まだ立ち止まる場面ではないんじゃないかな?

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