提督「……頭を撫でてもいいか?」長波「……いいぞ」 (15)


―執務室―


提督「……」カキカキ

長波「……」カキカキ

提督「……ふう、疲れたから少し休憩するか」

長波「あたしも賛成だ。お茶でも入れてくるよ」

提督「おっ、気が利くな」

長波「あたしも飲みたかったからついでにな……ちょっと待ってろ」

提督「おう」



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提督「」ズズーッ

提督「長波もうまいお茶を淹れられるようになったな」

長波「夕雲に教わったからな。初めての時はよく分からなかったから酷かったけど」ズズーッ

提督「あの時は急に秘書艦として仕事手伝わせた俺も悪かったけどな。夕雲も遠征でいなかったし」

長波「あの時はいろいろ大変だったな……もう一ヶ月くらいやったから慣れたけど」

提督「そうだな。当時と比べると見違えるくらい優秀な秘書艦になったと思う」ガタッ

提督「そんな長波に何かお礼をしてあげたいと思うのだが、何か欲しいものとか、してほしい事とかは無いか?」


長波「お礼って……別にあたしにそんな事しなくたっていいよ。いつも夕飯作ってもらってるしさ……それであたしは十分嬉しいぞ」

提督「そうか、お前は優しいな」ナデナデ

長波「ちょっ、いきなり撫でるなって!」バシッ

長波(やばっ、つい反射的に手を弾いて……)


提督「お前を褒めるつもりで撫でたんだが、嫌だったか……そうか……」ガーン

長波「そ、そんな落ち込むなよ……撫でるの止められたからって」

提督「……今まで秘書艦してくれた駆逐艦は皆喜んでたから、こうして拒否されたのは初めてで心に来たんだ。撫でる前に聞かなかった俺が悪いんだけどさ……」

長波(相当落ち込んでるな……誤解したままじゃ困るし、ちゃんと言おう)


長波「……あのさ、提督」

提督「……何だ?」

長波「その、あたしが撫でるのを拒否したのはさ……」

提督「……」

長波「……は、恥ずかしかったからだ」

提督「そうか……子供扱いされるのが恥ずかしかったからか」


長波「ち、違う! そうじゃなくてだな……」

提督「?」

長波「その……異性である提督だったからだ。子供扱いとかはどうでもいいけど、男に撫でられるってのがあたしにはその……恥ずかしかったんだ」

提督「……なるほどな。でも結局のところ、なでられるのは嫌ってことじゃないか?」

長波「そ、そんなことは無いぞ! さっきは不意打ちだったからああしただけで……別に、嫌じゃ……ない」


提督「そうか……じゃあ長波、一つ聞くぞ」

長波「う、うん……」

提督「……頭を撫でてもいいか?」

長波「……いいぞ」コクッ

提督「ありがとう」ニコッ


提督「ここ最近、秘書艦として頑張ってくれてありがとう。長波」ナデナデ

長波「ど、どういたしまして……」

提督「……」ナデナデ

長波「……」

提督「……」ナデナデ

長波「……」

提督「……」ナデナデ

長波「……」

提督「……」ナデナデ

長波「……あ、あのさ」


提督「ん、どうした?」ナデナデ

長波「い、いつまで撫でる気なんだ……もう十分だろ?」

提督「長波がもういいって言うまで撫で続けようかと思ってたんだが……その様子ならもう大丈夫だな」パッ

長波「あっ……」


提督「じゃ、そろそろ再開するか。十分休んだしな」

長波「て、提督」

提督「ん?」

長波「その……もう少しだけ、撫でてくれないか?」カァァ

提督「……勿論だ」ニコッ


終われ

――――――

長波メインのSSが増えてほしい

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