佐藤「田舎の」鈴木「金井薬局の」高橋「薬剤師」田中「良いから仕事しろ」 (60)


[平常運転]


佐藤「なー」

鈴木「んー?」

佐藤「最近、異世界転移系の作品増えたよなー。タイトルだけ見るとどれも似たり寄ったりでなー」

鈴木「ナチュラルに業務中にラノベ読んでんじゃねーよ」



【薬剤師メモ】この作品はフィクションです




SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1457778446


[疑義照会]

FAX<ヴィヴィヴィヴィヴィ

鈴木「ほれ、処方箋来たぞ」

佐藤「はいはい。んーと……ああ、こりゃ後回しだわ」

鈴木「あん? ……なる程」


~患者さん来局後~


佐藤「もしもし薬局です。先程来た○○さんの処方箋なんですが、アダラートLを一日2錠、毎食後って何それ無理ゲー」

鈴木「普通に聞けよ、失礼だろ」



~一日2錠、朝夕食後に変更となりました~



【薬剤師メモ】疑義照会:処方箋に不備があった場合や処方内容に疑わしい点があった場合に処方医に問い合わせること。薬剤師の重要な業務の一つ



[疑義照会Pt.2]

鈴木「やっぱり風邪処方まだ多いねぇ。もうそろそろインフルも終わって欲しいもんだが」

佐藤「まさか吸入の在庫がさばけてしまうとはな……」

鈴木「これからは花粉症も増えてくるし、忙しくなりそうだな」

佐藤「おっと、また風邪処方が……って」



~患者さん来局後~


佐藤「もしもし、金井薬局の薬剤師佐藤と申します。△△さんの処方箋についてお伺いしたいんですが、カロナールを138.5℃の時頓服となっているのですが、これ服用する前に逝っちゃうと思うんですけれども」

鈴木「だから普通に聞けって言ってんだろうが!」



【薬剤師メモ】この作品は一部フィクションです




[ゆるぼ:仕事]

佐藤「今日もピーク過ぎると暇になったなぁ」

鈴木「クリニックは早めの休憩入ったみたいだな。こちらの昼休憩にはちと早いが……」

高橋「あ、じゃあ私近所の和菓子屋でお茶菓子買ってきますねー」

田中「暇そうにしてんなら在庫管理手伝いなさいよ!」



【薬剤師メモ】発注や数量チェックといった業務も重要。割と医療事務さんが頑張ってる気がしないでもないけど


 こんな感じで野郎薬剤師2名と麗しきパート医療事務2名がグダグダするだけのSSです。
 ネタが思いついたら投下するスタイルなので、更新速度はお察し。


[禁じ手]


鈴木「ロゼレム」

佐藤「ラメルテオン。んじゃダイアート」

鈴木「アセタゾ……じゃねぇ、アゾセミドの方か」

佐藤「チッ」

鈴木「舌打ちすんな、聞こえてんぞ」


~~~~


田中「……何やってんの、あれ」

高橋「えっとー、薬の商品名を言ってー、一般名を当てるクイズらしいよー」

田中「一応勉強にはなってるのかしら。仕事も取りあえず終わってるみたいだから良いけど」


~~~~


佐藤「ブロチゾラム……うーむ、埒が明かんな」

鈴木「そんな簡単に決着ついてたまるか。サクッと答えてやるからさっさと次挙げやがれ」

佐藤「……ノイロトロピン」

鈴木「てめぇそれは卑怯だろ!?」


【薬剤師メモ】答えは「ワクシニアウイルス接種家兎炎症皮膚抽出液」



[勉強会]


佐藤「なー」

鈴木「んー?」

佐藤「今日の勉強会だけどさー」

鈴木「おー」

佐藤「MRさん可愛かったよねー」

鈴木「そう思ってたんなら無理難題レベルの質問責めで半泣きにさせんなよ、あれ二度と来なくなっても文句言えんぞ」

佐藤「女の子の涙って素敵よね!」

鈴木「稀にみる最低な発言だなぁおい」



【薬剤師メモ】製薬会社の勉強会は新しい情報を入手する手段の一つ。日々更新されていく情報を入手するのも薬剤師の業務。



 但し、女性MRを泣かす事は業務の内には入りません


[稀に良くある]



FAX<ヴィヴィヴィヴィヴィ


佐藤「なんだこれ」

鈴木「どうした?」

佐藤「この処方初めて見たわ」

鈴木「滋陰至宝湯……降火湯の方ならともかく、これは確かに初めてだわ」

佐藤「在庫は……あるわけないよなぁ」

鈴木「分譲か。流石に処方医院の門前なら置いてあんだろ。でなきゃ処方せんだろうし」


Now Calling ......


佐藤「置いてないって」

鈴木「じゃあなんで処方したんだよ!」


A.その患者さんに必要だからです



【薬剤師メモ】分譲:医薬品の在庫が無い場合、迅速に用意するため他の薬局から必要数を購入すること。その病院でしか処方されないような医薬品の場合はその門前薬局に置いてあることが多い。勿論今回のような例外もあるが。
 その場合は医薬品卸に急配を依頼し、後から患者さんに渡すことになる
 但し最小包装単位でしか発注出来ないので、余りは不良在庫になりかねないというリスクが発生する


[味も見ておこう]


鈴木「ふむ」

佐藤「うーん」

鈴木「先発品の方が多少は飲みやすいか?」

佐藤「個人的にはどっちもどっちだな。それとも別の後発品も試すか?」

鈴木「いや、そんな余裕無いから」

田中「点数のことも考えてよ? 最近後発品率微妙なんだから」

佐藤「わーってるって。んじゃクラリスドライシロップも後発品に変更って事で」

鈴木「あいよ。Dr.の了解も得てるし、在庫が切れ次第変更だな」

佐藤「…………」

鈴木「どうした?」

佐藤「いやさ、クラリスといえばオレンジジュースとかで飲むな、だろ?」

鈴木「ああ、酸性物質でコーティング剥げて苦くなるからな」

佐藤「実際どの位苦くなるか試してみないか?」

鈴木「そういややったことないな。ジュースはないからカルボシステインと一緒に水に混ぜるか」


~混合中~


佐藤「んじゃせーので飲むぞ」

鈴木「おう」

田中「なんで私まで……」

高橋「いーじゃなーい。こういうのも経験よー?」

佐藤「はい、せーのっ」



~不適切な映像が見られた為、削除されました~



【薬剤師メモ】ドライシロップや散剤は小児が服用することが多く、味の良し悪しは出来るだけ抵抗なく飲んでもらう為にも重要な要素。その為、薬剤師はどんな味か説明できるよう、事前に味見をして確認している。
 クラリスロマイシンは成分が苦いことで有名。ドライシロップはその苦味をコーティングで隠しているのだが、オレンジジュースやスポーツドリンクに溶かしたり、カルボシステインのような酸性の医薬品と混ぜて飲むとコーティングが剥がれ苦みが出てしまう。
 気になる人は自己責任でお試しあれ。ちなみに筆者は悶絶しました。

うへぇ…
そんなに不味いのか

>>16
 個人差はあると思いますが、あれを美味いと言える人は居ないでしょう。
 あの苦さを感じさせないようにする製薬メーカーの技術は凄いと思います。


[調剤薬局では基本的に取り扱ってません]


佐藤「…………」

鈴木「さっきからずっと治療薬マニュアル眺めてどうした?」

佐藤「いやさ、これなんだけど」

鈴木「アネトカインゼリー? これが?」

佐藤「妹も入ってんのかなーと思ってな」

鈴木「お前の頭に何も入ってないのは良く分かったわ」



【薬剤師メモ】入ってるのはキシロカイン(表面麻酔薬)です


[見解には個人差があります]

高橋「さっきの患者さんー、どうしたのー?」

佐藤「なんかかなり愚痴られとったな。何だった?」

鈴木「いやな、薬が腐っとるとか言われたんよ。腐ってるわけじゃないと説明したけど、さてどこまで納得してもらえたか……」

佐藤「小青龍湯か。飲んだこと無いな」

鈴木「馬鹿は風邪も引かんし花粉症にもならんからなぁ」

佐藤「んだとこら」


~~~~


鈴木「では恒例の味見タイムという事で」

佐藤「こないだみたいのは勘弁だがな」

高橋「漢方薬苦手ー。苦いの嫌ー」

田中「だから何で私まで……」

鈴木「んじゃせーの」



佐藤「こいつ……腐ってる……!」

鈴木「だから腐ってねーよ」





【薬剤師メモ】
 小青竜湯。花粉症によく使われるので知る人も多いのでは
 独特の酸味があるため「何コレ腐ってる?」と言われることがあるが、この酸味は配合生薬の五味子(辛、甘、苦、酸、鹹味の全てを持つとされる)由来と考えられる
 花粉症などの水っぱなに頻用されるが、特に胸に何かつかえ感じや冷えを感じる人におすすめしたい
 構成生薬の半夏が胸のつかえを取り除き、乾姜・桂皮・細辛などが体を温めて溜まった余計な水を流す処方である
 逆に、粘り気のある痰、鼻水の人にはあまりお勧めできない

半夏は生で食べるとトラウマになる

 >>20さんの仰るとおり、半夏はそのえぐ味が酷いことで有名。あく抜きしていないタケノコのえぐ味と思っていただければ(両方とも同じ成分が原因)
 ただしこのえぐ味は生姜又は乾姜と一緒にすることで取り除くことができる。そのため、半夏を含む処方には必ず生姜又は乾姜が含まれている(例外あったら失礼)
 

個人的に一番まずかったのがメニレットゼリーだな

>>24
 メニエール病の薬ですね。同じく不味いと悪名高いイソバイドシロップと同成分(イソソルビド)の医薬品です。甘味が来たと思ったら後から酸味と苦味が襲う、もう二度と飲みたくない味です
 人間の味覚は冷たいほど鈍くなるので(溶けたアイスが異様に甘いのもその為)、よく冷やして服用すれば多少マシになります
 イソバイドシロップを水で薄めて飲む人も居ますが、2倍以上に薄めることはお勧めしません。この薬は血液中の浸透圧を挙げて組織中の水分を引っこ抜いてくる作用を持っているので、薄めると効果が落ちてしまいます。メーカーによれば薄めても2倍までだそうです
 



[お疲れさまでした]


鈴木「大学の元同期から久し振りにメール来たわ」

佐藤「何かあったのか?」

鈴木「いや、実務実習ようやく終わったーって。だいぶ問題児を抱えたみたいだな」

佐藤「それに比べてここは平穏だな」

鈴木「そりゃ受け入れる学生すら居ないからなぁ」



【薬剤師メモ】実習お疲れ様でした。私も疲れました。それでもすぐ始まる大学はマジ外道。


[必殺技]


鈴木「なんか静かだと思ったらお前がしゃべってないのか」

佐藤「    」

鈴木「うん、分からん」

佐藤「…………」ゴソゴソ


~『』は筆談~


佐藤『昨日カラオケではっちゃけすぎた』

鈴木「ああ、なるほど。人と話す仕事なんだから少しは加減しろい」

佐藤『ほとばしる熱いパトスを抑えきらなんだ』

鈴木「さいで。だったら2連休の時にやれ」

佐藤『のどいたい。いきるのつらい』

鈴木「自業自得だ。取りあえずこれでも飲んどけ」

佐藤『キョーセーハテキガンリョーか』

鈴木「画数多くて面倒なのは分かるが、漢字で書かんと何がなにやら。響声破笛丸料な」

佐藤『叫んだら必殺技みたいだよな』

鈴木「分からんでもないが」

佐藤「……△×◎●□■×○√☆※★△○◎▽∵□ゴフゥッ!?」

鈴木「無理に叫ぼうとすんなアホウが。大人しくこれ飲んで黙って仕事してろ」




【薬剤師メモ】
響声破笛丸料は喉がれ、しわがれ声に有効な漢方。調べたら割と有名で驚きました
医療用では販売されておらず、市販のみとなっています。ドラッグストアで探せばあることも。
最悪漢方薬局で頼むというのも手。実費ですし割高になりますが、効きはかなり良いです。

【薬剤師メモ追記】
調べてたら副作用について書いてあったので。以下長文注意。

漢方薬にももちろん副作用はあります。用法用量を守っても出るときは出るので、守らなかったらさらに出やすいのは自明の理。後述する救済も受けられないので厳禁です。

響声破笛丸料の副作用としては以下があります


皮 ふ:発疹・発赤、かゆみ
消化器:食欲不振、胃部不快感、はげしい腹痛を伴う下痢、腹痛
偽アルドステロン症
[出典:エスエス響声破笛丸料エキス顆粒A添付文書]


皮ふの症状はいわゆるアレルギー症状です。どんな薬にも起こりうるものです。こればかりは体質なので回避できません。すぐに服用を中止して受診しましょう。

消化器症状の下痢はダイオウによるものと考えられます。ダイオウはセンナと同じ成分を含んでおり、便秘薬として使われます。効き過ぎると下すのは明らかですね。

食欲不振や胃部不快感は、顆粒にするときの賦形剤(かさ増し)の乳糖が原因で起きることがあります。もちろん漢方成分の中にも同じく食欲不振などを起こすものもありますが、今回の処方からは考えにくいなぁと。胃腸が弱い人は注意しましょう。

そして偽アルドステロン症。これはカンゾウによるもので、薬剤師に漢方の副作用は?と聞くと真っ先に挙がってくるような有名なものです。アルドステロンというのは血圧を上げるホルモンで、カンゾウの成分が代謝されてこのアルドステロンの代わりに血圧を上げてしまうことにより症状が現れます。また血液中のカリウムが減少し手足の痙攣などに繋がることもあります。体がだるい、足がむくむなどの症状が出たら薬剤師や医師に相談してください
 

甘草と柴胡は鉄壁

>>29 小柴胡湯とインターフェロンの間質性肺炎も定番ですね

あらゆる医薬品の重篤な副作用については、医薬品医療機器総合機構(PMDA)の重篤副作用疾患別対応マニュアルなどが参考になるかと。スティーブンス・ジョンソン症候群など、閲覧に際しグロ注意なものもありますが。
こういった症例を見てると、大抵のグロ画像は平気になって複雑な心境です



[改定]

鈴木「…………」

佐藤「…………」

高橋「…………」

田中「…………」


 平成28年度診療報酬改定関係資料 <アシタカラダゼ!


鈴木「…………まあ面倒くさいことになったなぁ」

高橋「保険点数ー、変わるとこ多くないー? めーんどーくさーいー」

田中「何にせよ、早いところ申請とか届出を出さないといけないわね」

佐藤「お上の言いたいことは分かるが、これはかなり厳しく感じるぞ? かかりつけとかどうすんのさ」

鈴木「いや、かかりつけ薬局の要件なら問題ないだろ。うちは門前だけどほぼ面で受けてるし、24時間対応もなんとか出来てるし」

佐藤「ノンノン、問題はかかりつけ薬剤師の要件のこれよ」


 ~~勤務表の提供~~


佐藤「勤務表を提示しないといけないとなると、俺みたいなイケメン薬剤師へ憧れる患者さん達がストーカーへの一歩を踏み出してしまう可能性が」

約全員「それは絶対ねーから」



【薬剤師メモ】
 診療報酬改定:保険診療には点数が決められており、その時勢にあわせて改定されています。

 今回の改定において、薬局が関わる大きな変化として「かかりつけ薬局&かかりつけ薬剤師の明確化」があります。これを満たしてないと大幅に点数が下がり、薬局の経営に大ダメージとなるわけです。

 かかりつけの大きな目的は「薬歴の一元管理、残薬や重複投与などの削減」です。今まで複数の薬局でもらっていた薬を一つの薬局に統一することで、同じ薬が出ていたり飲み合わせの悪い薬があったり、また飲み残しによる薬の過剰を防ぐというものになります。もちろん他にもセルフメディケーションなど目的は色々ありますが。

 今回の改定で「処方箋を同じ薬局にお薬手帳と一緒に持ってきた場合、2回目以降の調剤での基本調剤料が安くなる」こととなりました。「お薬手帳を出さなければ安くなる!」なんていう話もありましたが、それが覆されることになります。みなさん、お薬手帳は一冊にまとめて忘れず持ち歩きましょう。
 

 ここ数回、解説部分が長ったらしくて申し訳ないです。
 このSSは「薬剤師は自動薬出し機と思われてるところがあるけど、(ごく一部を除き)ちゃんと色々な仕事してるんだよ?」というのを伝えたくてお送りしております。
 こういったことが知りたい、今回のはよく分からんかったからこういうのは書かんで良いよなど、色々意見を頂けると幸いです。
 

病院でも服用してる薬を聞かれるから飲み合わせに気を使った処方箋が出てるはずなんだが、薬局は二重チェックしたいのか?
それにお薬手帳をそれぞれの薬局に見せるだけじゃ重複や飲み合わせの問題は解決しないのかね
皮膚科の処方箋を耳鼻科前の薬局まで持っていくのは正直めんどい

>>36
 二度も同じことを聞かれたりするのは鬱陶しいですよね。そこは医薬分業のデメリット部分であると私も思います。しかし、しっかり確認している医師でも見落としがあったりすることは稀にありますね。
 今回の施策もどちらかというと高齢者に視点を置いたものになっている感は否めません。行ってる薬局の数だけお薬手帳持ってる人も少なくないですし、お薬手帳が十分に機能してない→だったらもう一元管理しろよとなっている面はあると思います
 かかりつけ薬局は行く頻度の高い病院の門前よりも、例えそこの病院を受診していなくても自宅近くの薬局になっていくのではと私は考えています
 



[植物状態]


佐藤「普通にスレが更新されている状態を生きていると仮定する」

佐藤「そしたらdat落ちは死んだことになるわけで」

佐藤「んで、落ちてはいないけど更新が止まっている状態は植物状態だと言えるのだと思うがどうだ?」

鈴木「取り敢えずお前全方向土下座な」




【薬剤師メモ】
 生存報告


滅多に出ない珍しい薬ってあるのかな
処方箋を見てスタッフがどよめくような



[取り扱い注意!]


佐藤「あれ、こんなんあったっけ? セレジスト……タルチレリンか。どっかできいたことあるようなきが」

途中送信



[取り扱い注意!]


佐藤「あれ、こんなんあったっけ? セレジスト……タルチレリンか。どっかできいたことあるような気が……」

高橋「あ、アンタはそれに触んな」

佐藤「酷いっ!?」

高橋「いや、それ開けようとしてるし」

佐藤「いや、添付文書見るだけだって」

高橋「それ一箱で3万するからね? 開けちゃったら、もし患者さんが来なくなっても返品できないから貴方が自腹で払ってよね」

佐藤「ハイ、オトナシクシテマス……」



【薬剤師メモ】
 脊髄小脳変性症治療薬。1錠1042円也

>>39
あまりにも珍しい薬は薬局ではとりあつかわないことが

多いですね。やはり病院がメインになります。

 私が見た中で一番珍しく、高価なのはファブリー病治療薬のリプレガル(注射剤)。一瓶3.5mg入りが365889円也。
 ただし、一回に体重kg当0.2mgを隔週点滴なので、50kgの成人であれば一回に3瓶使い、隔週点滴だから月2回。つまり、

 365,889×3×2=2,195,334

 月に200万飛ぶ計算になりますね。特定疾患なのでもちろん公費負担はありますが。


 なんか今日は途中送信するわ高橋と田中間違えるわで悲惨ですね……疲れてるのかしらん


[隠し味]


鈴木「なんか凄い臭ってくると思ったらカレーか。珍しいな」

佐藤「ただのカレーじゃねぇぜ。隠し味にこれ入れたからな!」


 太田胃酸NEXT<ソウイウクスリジャネーカラオレ!


鈴木「何故普通のスパイスとかを入れないのか……」

佐藤「いや、割とマジでイケるぞ?」(実話)



【薬剤師メモ】
 太田胃酸NEXTはコンビニでも売っている健胃薬で、正確には医薬品ではなく「指定医薬部外品」。
 成分は桂皮、肉荳?、丁字、陳皮、ウルソデオキシコール酸。桂皮はシナモン、肉荳?はナツメグ、丁字はクローブをさす。また陳皮は七味唐辛子の中に入っている。
 見ての通りスパイスだらけである為、カレーなどの風味を上げるのにうってつけである。

注:意見には個人差があります(さだまさし感



[予防医学]


鈴木「……そうそう、一ヶ月前倒しする形と言った方が分かりやすいか」

田中「了解。すぐに発注するわね。ポップはどうする?」

鈴木「去年のを使い回しで良いだろ」

田中「分かったわ」

佐藤「なんの話?」

鈴木「ちと早いが熱中症対策と虫除けのグッズをな。梅雨前だってのにかなり暑くなってきたし」

田中「とは言えここで売れるかどうか分からないから、経営的にはどうなのかってところはあるけどね」

鈴木「一次予防から三次予防まで担う薬局としては、この辺りを疎かにするわけにはいかないからな」

佐藤「なるほどねぇ……」


佐藤「…………」


佐藤「……一次予防から三次予防ってなんだったっけ?」

鈴木・田中「「おい医療関係者」」




【薬剤師メモ】
 医学における予防には三段階ある。

一次予防:そもそも病気にならないようにすること。生活習慣を改めるなどの健康増進、予防接種や感染経路の回避などの特異的予防がある。一般的に言われる「予防」はこの一次予防にあたる。

二次予防:病気を初期段階で食い止め、それ以上の悪化を予防すること。健康診断夜人間ドックなどによる早期発見、初期段階での早期治療がこれにあたる。

三次予防:重篤な疾患から社会生活に復帰するための行為全般。「社会復帰できないという事態になることを予防する」という意味で予防に位置付けられる。疾患の治療やリハビリテーションがこれにあたる。



[由来]


鈴木「ザガーロの取り扱いについて」

佐藤「薬価基準収載されてないし、まず幾らにするかだよな」

鈴木「1日1錠だから月単位で考えるかねぇ」

高橋「なーにやってんのー?」

佐藤「こないだ新発売された男性型脱毛症の薬」

鈴木「取り扱いを希望されたんだがどうしていこうかねーとな」

高橋「へー、なんかかっこいー名前ねー」

鈴木「あー、これな? 英語だとZAGALLOって書いてな。Zは究極とか最終、AGAは男性型脱毛症の意味なんだわ」

佐藤「つまり最終兵器ハゲってことだな!」

鈴木「おいやめろ」



【薬剤師メモ】
ザガーロ(成分名:デュタステリド)は男性型脱毛症の治療薬。2016年6月13日発売。
元々は前立腺肥大症に使われていた薬(商品名:アボルブ)


個人的に名前の由来が面白いと思ったもの

ハルナール(タムスロシン):前立腺肥大症用薬。「ハルン(ドイツ語で尿)がよく出るようになる薬剤」「尿の出方が青春(ハル)時代のようになる薬剤」

モーラステープ(ケトプロフェン):言わずと知れた鎮痛貼付剤。「普及して世界を『網羅す』る薬剤」

ロゼレム(ラメルテオン):睡眠投入剤。「バラ色の眠り(ローズ+レム睡眠)」

ザイザル(レボセチリジン):抗アレルギー薬。英語でXyzalと書き、「アレルギー(al)に対する最終兵器(xyz)」の意。お前もか。



[初回以来の薬剤師無関係ネタ]


inカラオケ


佐藤「…………」

鈴木「…………」



ニコニコ超会議2015年メドレー



佐藤「2015年の割にそこそこ歌えたな。これもいくつかは曲が古いからかねぇ」

鈴木「古いとか言うなぁぁぁあああぁぁ!!!」




【薬剤師メモ】
それだけ愛されてるってことです。尚、Snow halationを誰も歌えず沈黙の時間となった模様。
因みに2016年版は半分も歌えなかった。


生存報告。
多忙+別SS+うまくまとまるネタが無いので一旦畳むかも知れません。

国死などでそれどころじゃ無くなってきたため、こちらは一旦畳みます。
別の短編は気が向いたらあげるかも。
読んで下さりありがとうございました。

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