『お父さんと、仲直り』
穂乃果「少し無視しちゃっただけじゃん!」
海未「無視したんじゃないですか!」
穂乃果「穂乃果だって考え事してぼーっとするもん!」
海未「....何が考え事ですか。どうせカロリー計算か漫画の事でしょう」
穂乃果「何それ....!穂乃果に悩みがないみたいに!」
海未「なら言ってみてくださいよ、その悩みとやらを」
穂乃果「う........ぁ....そ、そうだよ、漫画の事考えてましたよ!何、悪いの?穂乃果が穂乃果の好きなもの考えてちゃいけないの!?」
海未「別にそんなことは言ってないでしょう。被害妄想が凄いですね」
穂乃果「だ、大体こんな事で怒る海未ちゃんは器が小さいんじゃないの?だからこの間だって後輩ちゃんに怖がられてたんじゃない?」
海未「こういう時に限って....穂乃果だっていつもいつも宿題を忘れたり生徒会の仕事を溜め込んだり!いい加減にしてくださいよ!」
穂乃果「それとこれとは関係ないでしょ!?」
海未「先に関係ない話を持ち込んだのは穂乃果でしょう!」
穂乃果「....ほんと叱ってばかり。楽しいの?気持ちいいの?Sってやつ―」
海未「馬鹿にしてるんですか?馬鹿にする方が馬鹿なんですよ。馬鹿馬鹿馬鹿。あなたは最低です」
穂乃果「っ....!ぅぅう海未ちゃんの馬鹿ぁっ!」
海未「痛っ....何するんですか!」
穂乃果「うるさいうるさいうるさい!」
海未「んっ....ふ....ふふ、掴み合いになれば勝てるとでも思ったんですか?」
穂乃果「ぇ....ぁっ、痛い痛いっ!」
海未「あなたが最初につねってきたんですから」
穂乃果「ほっ....穂乃....果こんなに強く....やってないし....もういい....もういいよ!!もうっ!!!」
海未「ふん、私だってもうしりません」
穂乃果「海未ちゃんなんて....海未ちゃんなんて『大嫌い』!!!ぐすっ」
海未「きら....ぁ....も、もう....口聞きませんから!」
下校する時、久しぶりの大喧嘩。
中学生ぶりで、お互いを罵って、掴み合いになって。
つねられた腕には変な跡が残っちゃった。
けど。
けど結局....。
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ガララララ
雪穂「ん、おかえ―お姉ちゃん!?」
穂乃果「ひっく、ぐすっ....ふぐっ」
雪穂「た、大変!お姉ちゃんどうしたの?喧嘩!?いじめ!?」
ダッダッダッダッ
ほのパパ「イジメ!?」
雪穂「あ、お父さん」
ほのパパ「ユキホハアッチニイッテナサイ」
雪穂「う、うん」
家に帰って、玄関でお父さんと二人きりになった時。
全部解き放たれました。
穂乃果「うっ、うぐっ....お父さ゛ん゛っ!!」
ほのパパ「オット....」
穂乃果「ぅあぁぁぁああっ....ひっく....あぁぁぁん!๐·°(৹˃̵﹏˂̵৹)°·๐」
ほのパパ「オー、ヨシヨシ」
穂乃果「ほのっか....ひっく、ぇくっ....海未っちゃっぅっ....はぅぅ、ぐすっ」
ほのパパ「オチツイテ、イイコダカラ」
穂乃果「ぅっ....ぐすっ....ぎゅってして」
ほのパパ「オゥ」
あまりにも泣きすぎて、うまく喋れなくて。
落ち着くまで、しばらく大好きなお父さんに抱きしめてもらってました。
ほのパパ「オチツイタ?」
穂乃果「ふっ....ひくっ....うん」
ほのパパ「エライエライ」
穂乃果「むぅ、ポンポンしないで」
ほのパパ「ゴ、ゴメン」
穂乃果「.....」
ほのパパ「ナニガ、アッタンダ?」
穂乃果「....海未ちゃんと....海未っ....ふぇぇ―」
ほのパパ「アワワ、ナカナイデ(汗)」
穂乃果「ぅぅ....海未ちゃんと喧嘩しちゃったの....」
ほのパパ「ナカヨシノ、アノ、ウミチャント?」
穂乃果「ぅん....大嫌いって言っちゃったぁ....ふぇぇ....ぐすっ」
ほのパパ「ソウカ....キライジャナイノニ?」
穂乃果「うぅ....海未ちゃん、きっと穂乃果のこと嫌いになっちゃった。口聞かないって」
穂乃果は元々喧嘩するような子じゃないし、今になって後悔がひどい。
前に喧嘩した時はどうだったっけ。
今回は完全に離れ離れ状態だよね。
なんであんなくだらない事で喧嘩して、ひどい事言っちゃったんだろ。
穂乃果は本当に馬鹿だよ、今だって泣いてるんだもん。
穂乃果「お父さん....もっとぎゅってして」
ほのパパ「ン....ホノカハ、ドウシタインダ?」
穂乃果「わかんない」
ほのパパ「ナカナオリシタクナイノカ?」
穂乃果「んぅ....そりゃしたいよぅ....海未ちゃんとお話したいよぅ。けど、もうできないよ....口聞いてくれないもん」
ほのパパ「ム....チュッ」
穂乃果「ふぇあ!?お父さん、ほっぺたでもちゅうはダメ!」
ほのパパ「フッフッフッ、ゲンキニナラナイトキスシチャウゾ~」
穂乃果「うわぁぁ!初めては好きな人とするの〜!」
ほのパパ「ウォー!」
穂乃果「きゃー!」
ほのパパ「....フフッ、ジョウダンダヨ。オイカケッコハオシマイ」※イメージは崩れますが、読みづらいので以後大文字にしますね。
穂乃果「も、もぅ....くすくす♡」
知ってた。
穂乃果はお父さんっ子で、お父さん大好きだけど、流石にちゅうはしたくないってのは本音。
でも、こういう事して少しでも励まそうとしてくれてたんだよね。
普段見せない弱気な穂乃果を、お父さんは強く抱きしめてくれて。
いっつも優しくしてくれて。
もちろん恋愛感情とかじゃないけど、お父さんが大大大好き。
ほのパパ「喧嘩くらいで弱気になっちゃダメだぞ?男の子は喧嘩して、もっと仲良くなるくらいなんだ」
穂乃果「男の子はやんちゃだから何も考えないんでしょ。だからすぐ仲直りできるんだよ」
ほのパパ「う....ご、ごもっともです....じゃなくて。いいか?明日の放課後までには仲直りしてきなさい」
穂乃果「ぅぅ....無理―」
ほのパパ「しなさい」
穂乃果「っ....お、お父さん怖いよぅ」
ほのパパ「あぁ、ご、ごめ―」
〜♪
ほのパパ「あ、電話だ」
仲直りしなさいって言われてもなぁ。
絶対嫌われたもん。
それでも、少し怖い顔をしたお父さん。
お父さんからしたら喧嘩なんて馬鹿馬鹿しいのかな。
まぁ、穂乃果も人の喧嘩見て、喧嘩してるな、程度にしか思わないし。
....喧嘩して仲が深まるかぁ....。
女の子は沢山考え事しちゃうし、穂乃果は臆病だし。
男の子みたいにはいかないよ。
でも、少しだけ勇気出せば....うぅ、けどちょっぴり恥ずかしい。
あんなにムキになって言い争ったばかりだし、肩もつねっちゃったし。
あの時痛かったな....海未ちゃんも痛かったんだろうなぁ。
こういう時は海未ちゃんに相談してたんだけど、今はそんな関係じゃない。
穂乃果だって、仲直りしたいよ....。
ほのパパ「もしもし?」
うみパパ「あぁ、園田です」
ほのパパ「あ!お久しぶりです!」
うみパパ「はい、突然すみませんね」
ほのパパ「いえいえ、どうされました?」
うみパパ「いやぁ、それがですね....今日娘が泣いて帰ってきて、家内に抱きついて質問にも答えないんですよ。心配で高坂さんに相談したくて」
ほのパパ「ん....やっぱりですか」
うみパパ「やっぱり、とは?」
ほのパパ「うちもなんですよ。泣いて帰ってきて」
うみパパ「そ、それじゃぁ穂乃果ちゃんと何かあったんですかね?」
ほのパパ「そうですね....何やら喧嘩してしまったらしくて」
うみパパ「ほ、ほぅ、道理で....それは珍しいですね」
ほのパパ「確かに私もビックリしました。....家に帰るなり、ぎゅってして!って。本当に甘えん坊で」
うみパパ「穂乃果ちゃんがですか?仲がいいですね....私なんか最近娘と話せてませんよ」
ほのパパ「思春期ですから仕方ないんじゃないですかね。たまたま穂乃果がお父さんっ子に育ってくれただけで、雪穂なんかたまに反抗してきますよ」
うみパパ「あー、娘にビシッと言われると心が弱りますよね」
ほのパパ「はは、それ分かります。そういう時はつい穂乃果に甘えてしまいます」
うみパパ「おぉ〜、全国のお父さんが羨ましがってますよ!」
ほのパパ「....私自身自覚はありませんが、たまに優しいから好きって言われます。何かプレゼントでもしてみてはどうですか?そうだ、海未ちゃんは本とか好きそうですし」
うみパパ「おぉ、プレゼントですか。それで、お父様ありがとうございます!なんて言われたら倒れてしまいます(笑)....よし、試してみますね」
ほのパパ「あはは、役に立てたなら嬉しいです。それに、あの子達なら仲直りできるでしょう。少しだけ背中を押してあげれば」
うみパパ「....ですね。高坂さんが言うなら大丈夫な気がします。私の声を聞いてくれるかはわかりませんが」
ほのパパ「そっちの方も頑張ってください(笑)」
うみパパ「はい。....では、本当に急にすみませんでした」
ほのパパ「いえいえ、こちらこそ」
うみパパ「今度、飲みましょう」
ほのパパ「はい、楽しみにしてます。近いうちに」
うみパパ「では―」
プツッ
ほのパパ「....どこの家も同じなんだなぁ。穂乃果から聞いた分には、海未ちゃんは穂乃果を嫌いになったとか言ってたけど」
お父さんが遅いから、靴を脱いで、手を洗うために洗面所に向かいました。
長電話なんて珍しいなぁ。
お友達あまりいなそうだし.........。
と思ったら。
ほのパパ「穂乃果」
穂乃果「わ、ビックリした!」
ほのパパ「明日、仲直りするんだぞ?」
穂乃果「んぅ....頑張―」
ほのパパ「ファイトだよっ!」
穂乃果「っ!?キモチワルイ!」
ほのパパ「え!?それは酷いぞ」
穂乃果「いや、だって....でも、ありがとう」
ほのパパ「....うむ。ほら、お母さんに怒られる前に夕飯食べる準備して。いい匂いがしてきた」
穂乃果「ほわぁ!ほんとだ!」
ほのパパ「よぉし、何か当てた方は1回肩もみサービスだ!」
穂乃果「おぉー!じゃあ、お肉料理!」
ほのパパ「は、幅が広いな....なら揚げ物!」
穂乃果「えー、お父さんはちゃんと1つ言わなきゃダメー!」
ほのパパ「(;゚Д゚)!」
― 翌日 ―
穂乃果「ぅ....」
いざとなったら、ねぇ....。
海未ちゃんは、朝起きたら必ず毎日することがあって。
メッセージアプリのタイムラインで、おはようございますって一言書くの。
だから、今日は海未ちゃんより早く家を出て学校に来たんだ。
でも緊張するよぅ....昨日あんなに大喧嘩したばかりだし....。
穂乃果「ううう!こんなんじゃダメだっ!」
そう、昨日お父さんとお約束したんだ。
今日絶対に仲直りして、特製プリン作ってもらうんだから。
それに、穂乃果だって仲直りしたいと思ってるし。
こんな事なら最初から喧嘩なんかしなければよかった....けど、穂乃果がごめんなさいって言えば終わりなんだよね。
勇気、出さなきゃね。
穂乃果「ファイ―」
トンッ
穂乃果「ふぁ!?」
カツを入れるために、ファイトだよって言おうとしたら。
背中に何かが当たった、と言うより、押し付けられました。
穂乃果「な、何です....ぇっ....?」
海未「........」
穂乃果「えっ、あっ....」
何かと思って振り向いたらまさか―。
海未ちゃんだったなんて。
緊張してた心臓がバクバク跳ね上がって驚きを隠せない穂乃果とは違って、海未ちゃんは俯いてる。
だけど、髪の隙間から見えるほっぺたは真っ赤っか。
振り向いたから、今度はお腹に何かを押し付けてきます。
穂乃果「ぁ....えと....あの―」
海未「ごめんなさいっ!!!」
穂乃果「えっ....」
海未ちゃん、いきなり....。
ほ、穂乃果も....。
海未「私が全部悪いんです!私が....あんな態度で....」
穂乃果「え....っ....ち、違っ....」
海未「わ、私、凄く後悔してるんです。どうして喧嘩なんてしてしまったんだろうって....仲良しの穂乃果が遠くに感じてしまって....」
穂乃果「....それは....ほ、穂乃果も先につねったり....酷いこと言っちゃったもん!その....えっと....ご、ごめんなさい!」
海未「っ....わ、私、口を聞かないなんて言ってしまいましたけど....許して、くれますか?」
穂乃果が言おうとしてた「ごめんね」。
それを先に海未ちゃんが。
次に、突然のことで頭が追いついてないけど、反射的に飛び出した、穂乃果の「ごめんね」。
恥ずかしさとか全部関係なくなっちゃって、自分の意志じゃない、流れる時間を追いかけてるような感覚。
じんわりと涙が浮かぶ海未ちゃんの瞳の横には、薄赤い擦り跡。
きっと穂乃果と同じように、昨日沢山泣いたんだ....。
なんだか、おかしくなってきちゃった。
穂乃果「ふふっ」
海未「....穂乃果?」
穂乃果「許す、許すよ!だから穂乃果も....許してくれる?」
海未「っ....穂乃果ぁっ!」
穂乃果「わ....ふっ....ぅぐ....ごめんね、海未ちゃん」
海未「はい....もう喧嘩なんて....ぐすっ....あんな酷いこと言いません!」
海未ちゃんが抱きついてきたのと同時に、涙が溢れ出ました。
多分、緊張が解けたのと、仲直りが上手くいった安心感とかで。
学校の校門前でこんな事して、傍から見たら変な人たちかもしれないけど。
抱き合ってお互いがそれぞれの嗚咽を聞きながら、穂乃果は海未ちゃんの体温と、流れる温かい時間を感じてる。
ふと、気になった。
最後に抱き合ったのはいつだっけ。
もしかしたら結構昔かもしれない。
だって、恥ずかしいもん。
....今は、嬉しいけどさ。
穂乃果「ぐすっ....ふぅ....海未ちゃん、温かい♪」
海未「穂乃果はなんだかいい匂いがします」
穂乃果「あ、気づいた??シャンプー変えたの!」
海未「くんくん....うふふ、仲直りできて良かったです」
穂乃果「うん........あ」
海未「なんですか?」
穂乃果「宿題やり忘れちゃった....」
海未「宿―ぷっ....ふふっ、本当におっちょこちょいなんですから」
穂乃果「あはは....海未ちゃん手伝って〜」
海未「(*´`)」
『お父さんと、甘えん坊』
穂乃果「かんちょー!!」
ほのパパ「のわぁっ!?」
穂乃果「油断してたでしょ?ただいま!」
ほのパパ「こ、この....お返し―」
穂乃果「ダメ!」
ほのパパ「んっ」
穂乃果「女の子にかんちょーするのはダメ!」
ほのパパ「え....って、上機嫌だな?」
穂乃果「ふふ〜♪」
ほのパパ「どうした、仲直りできたのか?」
穂乃果「....」
ほのパパ「ど、どうなんだ....?」
穂乃果「にっひひ♪」
ほのパパ「おおおっ!よかったなぁ」
穂乃果「撫でて〜」
ほのパパ「おーぅ、よしよし」
突然ですが穂乃果はお父さんが大好きです!
でもね、海未ちゃんやことりちゃんは、自分のお父さんがあまり好きじゃないみたい。
例えば、臭いからって言う子達がいるけど、穂乃果のお父さんはいつも甘い匂い。
それに、海未ちゃんが言うお酒やタバコはやらないし、ことりちゃんが言うゴルフとかの遊びといったら月に1、2回のお魚釣りくらいで、いつも穂乃果や雪穂との時間を沢山とってくれます。
あとは....なにより優しい。
小学生の頃は授業参観に欠席したことはないし、中学生の頃は苦手な教科のお勉強を教えてくれた。
でもね、そんな中学生の頃は、お父さんとベタベタしてるのを馬鹿にされたことがあるの。
確かに男の人だけど、お父さんはお父さんだもん。
困ってたら助けてくれるし、甘えたら笑顔で答えてくれる。
だから、めげないで自慢の和菓子とかを見せたりしてるうちに、馬鹿にしてきた子とも仲良くなったよ。
そんでもって今日は海未ちゃんと仲直りできたから、ちょっぴりだけ甘えて頭をなでてもらってるの。
穂乃果のモチモチ小さな手よりも、凄く大きくてゴツゴツした手が大好き。
穂乃果「むふふ」
ほのパパ「んー、笑い方が気持ち悪いぞ?」
穂乃果「昨日のお父さんのファイトだよよりは気持ち悪くないもーん」
ほのパパ「ぅ....そんなに気持ち悪かったか........」
穂乃果「落ち込んだ?」
ほのパパ「おぅ」
穂乃果「じゃあ、一緒にこれ食べよ」
ほのパパ「ん、なんだこれ」
穂乃果「海未ちゃんがね、仲直りのしるし?にくれたの。クッキーだって」
ほのパパ「へぇ」
穂乃果「普段作らないけど、手作りなんだって」
ほのパパ「っ」
穂乃果「む、今なんで赤くなったの!?」
ほのパパ「いや、違う、勘違いするな?普段作らないけど大好きな人に不器用なりに頑張って作ったとかそういうの凄く可愛いなとか全然―」
穂乃果「確かに海未ちゃんは大和撫子だけど、お父さんにはお母さんがいるでしょ!!」
ほのパパ「ぅぅ....最近娘にいじめられるようになって悲しいので和菓子作りたくないですって、穂むらの公式アカウントで呟こうかな....」
穂乃果「売上落ちても知らないよ?」
ほのパパ「ヌゥン」
“K.O.”
穂乃果「あれ?お父さん?」
ほのパパ「....」
穂乃果「なんか、「ぬ」と「ね」の区別がつかなそうな顔してる」
ちょっと調子に乗りすぎちゃったかなぁ。
いじめられて悲しいとか言ってたけど、穂乃果いじめたっけ。
小さい頃からお父さんに、人はいじめちゃダメだぞって言われて育ってきたんだけど。
どうしたものか....。
穂乃果「おーい、お父さん?」
ほのパパ「穂乃果が優しくしてくれない」
穂乃果「え?何?」
ほのパパ「は、反抗期なのか?雪穂と同じなのか?」
穂乃果「え、あ、あの、子供みたいだね....反抗期って、穂乃果はお父さんのこと大好きだよ??」
ほのパパ「本当に大好き?」
穂乃果「う、うん」
ほのパパ「なら一緒にお風呂入ってくれるか?」
穂乃果「へ....今なんて?」
ほのパパ「一緒にお風―」
穂乃果「お母さん!!お母さーん!!お母―」
ほのパパ「あっ、穂乃果!やめっ!」
穂乃果「だってお父さんが変な事言うんだもん!お父さんは温泉で女湯に入るの!?」
ほのパパ「入らん!」
穂乃果「....むぅ、さっきの発言は流石に穂乃果怒ったからね?」
ほのパパ「いや、冗談だから」
穂乃果「ふん」
ほのパパ「ほ、穂乃果」
穂乃果「あーあー聞こえないー」
ほのパパ「なら....今日仕入れたばかりの苺!」
穂乃果「ん....」
ほのパパ「それを使った、苺の....苺の....」
穂乃果「ゴクリ....」
ほのパパ「あっ!苺プリン!!!」
穂乃果「っお父さん大好き〜♡」
ほのパパ「٩(ˊᗜˋ*)و」
『お父さんと、気持ちいいコト』
穂乃果「お....父さん....もっと、優しくっ」
ほのパパ「こ、こうか?」
穂乃果「ぁっ、そこ、そこっ」
雪穂「....お姉ちゃんの部屋からいやらしい雰囲気が....」
穂乃果「もっと、もっとしてぇ」
ほのパパ「それっ」
穂乃果「ぁっ、ぁぅっ、気持ちぃ〜」
雪穂「言った!気持ちいいって言った!....これはもしかして....もしかすると....」
ほのパパ「よし、次はお父さんの番だ」
穂乃果「うん。どうすればいいかな?」
ほのパパ「ここに乗ってくれ。穂乃果は軽いから両足でいいぞ」
穂乃果「わかったー」
雪穂「はわっ、お、お父さんってM!?りりりり両足って....つつつ潰れちゃ....え―」
穂乃果「よいしょ」
ほのパパ「ぐわっ、いだだっ、いだいっ!!」
穂乃果「えっ!?自分で乗ってって言ったじゃん」
ほのパパ「違う、もう少し上の方を頼む」
雪穂「そ、そりゃそうだ。下の方じゃ本当に潰れちゃうよ」
雪穂「お姉ちゃんもSだったのかなぁ....」
穂乃果「どお?気持ちいい?」
ほのパパ「あ゛〜気持ちぃぃ」
穂乃果「ふへへ、ちょっと難しいな」
ほのパパ「いや、上手いよ。それに、家でも立ちっぱなしで相当溜まってたからなぁ....今日は凄いぞ〜」
穂乃果「穂乃果の足でもっと気持ちよくなってね〜」
雪穂「たたたたた立ちっ(/ω\*)」
雪穂「どうしよぅ、お母さん呼んだほうがいいかな....」
ほのパパ「あ゛〜」
穂乃果「ぅ、そろそろ穂乃果の番!」
ほのパパ「もう?」
穂乃果「穂乃果も寝っ転がるから。あの後ろからグリグリするやつやって!あれ意識が飛んじゃいそうなくらい大好きなの」
雪穂「ば、バックからどこをグリグリして意識が飛ぶんですか!?こ、これヤバイんじゃ....」
雪穂「前にもやったことあるの?これって完璧....近親相姦だよね!!!」
ほのパパ「力抜いて」
穂乃果「うん....」
雪穂「ヤバイヤバイヤバイ止めなきゃ!!!」
ほのパパ「いくぞ―」
ガチャッ!
雪穂「ダメぇぇぇぇぇっっ!!!」
穂乃果「ぅっはぁ....最高ぅぅ....」
ほのパパ「やっぱりアイドルは疲れ溜まるのか?」
穂乃果「うん〜....楽しいんだけどねぇ」
雪穂「え....え....?」
穂乃果「お父さんも立ち仕事ばかりで疲れ溜まってるんでしょ?穂乃果の次またやってあげるよ」
ほのパパ「お、助かるよ」
雪穂「ぁ....ぁぁ....ぁぁ....」
ほのパパ「あれ、雪穂か?どうした?」
穂乃果「ほんとだ、いつからいたの?....ん、顔真っ赤じゃない?お熱?」
雪穂「死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい」
穂乃果「えっ!?お父さん、マッサージ中止!雪穂が病んでる!!」
ほのパパ「お、おぅ、雪穂、悩みでもあるのか?」
穂乃果「顔真っ赤だし、具合悪いなら病院に―」
雪穂「(*∩ω∩*)」
『お父さんと、ヒミツ』
穂乃果「お父さん、穂乃果ってどんな匂いする?」
ほのパパ「んー、ほんのり甘い匂いがするな」
穂乃果「ふぅん。臭いって思ったことある?」
ほのパパ「そんな事全然思ったことないが....休日練習の時は、少し汗臭いかもな。でもなんか不思議な匂いだ。女の子の匂いが混じってる」
穂乃果「え、女子高生の匂い知ってるの....?」
ほのパパ「なっ、穂乃果は何なんだ。女子高生じゃないのか?」
穂乃果「あ....」
ほのパパ「....」
穂乃果「てへっ♡」
ほのパパ「ぅぐ....ぐ....可愛いから許す♡」
穂乃果「やだー!キモチワルイ!」
ほのパパ「娘を可愛いって言ったら悪いのか?」
穂乃果「....嬉しい」
ほのパパ「お父さんは?」
穂乃果「渋い」
ほのパパ「もっと」
穂乃果「優しい」
ほのパパ「もっともっと」
穂乃果「かっこいい!」
ほのパパ「うぇーい!!」
穂乃果「わーい!!」
お父さんは暇があれば穂乃果の部屋に来ます。
もちろん、ノックして、許可をとってから入るよ。
実は前に、ひとりエッチしてる時(完全に見られたわけじゃない)に入ってきたからビンタしちゃったの。
多分それがトラウマになったのか、ノックにお返事しないと、「寂しいよオーラ」を出しながらどっかに行っちゃいます。
それに最近はノリがよくなった気がする。
あ、下ネタとかは許容範囲があるけど、直接的なえっちなことはしないっていうのは暗黙の了解。
例えば、おっぱい大きくなったな、はいいけど、おっぱいを直接触るのはダメ。
ほのパパ「そうだ、宿題はやったのか?」
穂乃果「今日は無かったよ」
ほのパパ「なら映画でも見るか?」
穂乃果「何か借りてきたの?」
ほのパパ「ア〇と雪の〇王」
穂乃果「ん、それ見たことあるー!!」
ほのパパ「え、見たの?」
穂乃果「絵里ちゃんと凛ちゃんと見に行ったもん。それに、その手に持ってるやつブルーレイじゃないの?」
ほのパパ「あ....」
穂乃果「....ま、まぁ、間違いは誰にでも―」
ほのパパ「なぁんてな!」
穂乃果「ほぇ?」
ほのパパ「実はな....」
穂乃果「実は....?」
ほのパパ「ブルーレイレコーダーを買いましたー!」
穂乃果「ほわぁぁぁあ!!!???」
ほのパパ「これで我が家もブルーレイデビューだな。お母さんには内緒だぞ?」
穂乃果「あ、あれ、内緒って?テレビに繋げるならお母さんにもバレるんじゃない?」
ほのパパ「穂乃果の部屋のテレビに付けるんだよ」
穂乃果「っ!」
ほのパパ「だがお父さんと、穂乃果の物だからな?」
穂乃果「でも....前に電気屋さんで見た時すごく高かったような....ほ、穂乃果もしかして何かされるんじゃ」
ほのパパ「ふむ....何かってなんだ」
穂乃果「お母さんに構ってもらえないからって、実の娘の体を狙って....」
ほのパパ「それはないな」
穂乃果「本当に?」
ほのパパ「うむ」
穂乃果「海未ちゃんとか部屋に呼んだ時も使っていいの?」
ほのパパ「うむ」
穂乃果「ぅお父さん大好き〜♡」
ほのパパ「うは♡....ま、まぁ、特典欲しさにブルーレイ買って見れてなかったってのもあるんだけどな」
穂乃果「え、そうなの?何の映画?」
ほのパパ「映画じゃない。スクフェスのライブと舞台裏映像を収録したものでな、限定版にはμ’sのサイン付きプロマイドとか、A-RISEの(ryとかてんこ盛りだったんだ」
穂乃果「あー、スクフェスで写真にサイン沢山書いた覚えあるや。でもスクールアイドルって....穂乃―」
ほのパパ「綺羅ツバサちゃんいいよなぁ。おでこが好きだ」
穂乃果「ニュ....」
ほのパパ「あ、あれ?どうした?」
穂乃果「しくしく....お父さんが娘の穂乃果を推してくれないよぅ....しくしく....」
ほのパパ「むふふ、嫉妬かなぁ?」
穂乃果「うゎぁぁ、お父さんを取られる〜!」
確かにツバサさんは可愛いけど....そりゃ嫉妬するよ。
穂乃果目当てで買ったのかと期待したのに....。
って、結局得意の冗談なのかなぁ。
嫌な笑顔だなぁ、これ。
むぅぅ、またからかわれてたんだ....。
穂乃果「ぶふぉーー!!頭ぐりぐり攻撃じゃーー!」
ほのパパ「おぉ、丁度いいマッサージだ」
穂乃果「ぐぬぅ、なんでお父さんはすぐからかってくるの!」
ほのパパ「可愛いからなぁ」
穂乃果「ムキー!!悔しい!」
ほのパパ「やり返せるならやってみろ」
穂乃果「うん!」
ほのパパ「....うん!?」
穂乃果「....穂乃果ってね、穏やかで優しいけど怒ったら怖いって言われるんだ」
ほのパパ「そうか....」
穂乃果「本当にやり返してもいいの?謝ってくれたらやり返さないけど」
ほのパパ「な、なんだ―」
穂乃果「321ゼロ。ヒミツを暴露しまーす!」
ほのパパ「」
穂乃果「穂乃果ねぇ、お父さんのベッドの下から―」
ほのパパ「....だああああああっっっ!!!なんで!?」
穂乃果「水着のお姉さんが沢山。おっぱいがアップされてるところに付箋も付いてたし....」
ほのパパ「ぁ、ち、違うんだ。なにかの間違いだ」
穂乃果「男の人だもん。仕方ないよね〜。それじゃっ」
ほのパパ「えっ、ちょ、まっ、どこに行くんだ!?」
穂乃果「うふふ♡」
ほのパパ「ほ、穂乃果、穂乃果!」
穂乃果「お母さ〜ん―」
ほのパパ「Σ(゚ロ゚;)」
『お父さんと、お友達』
私は高坂穂乃果です。
苺とシールとパンと海未ちゃんとことりちゃんとお父さんが大好きです。
1つ、事件が起きました。
シャー
穂乃果「髪の毛伸びたかな」
それは入浴中のこと。
いつも通り髪の泡を流し終えたくらいの時。
ガチャ
ほのパパ「おっ風呂、おっ風呂」
穂乃果「ふぇぁあっ!?」
ほのパパ「え?」
穂乃果「えっ....はっ、早く閉めてよぅ!ねねねっ、ねぇ、なんで―きゃっ!!!」
ペタンッ!!
ほのパパ「....わお....ヤバイ....」
穂乃果「....ぃ....」
突然入ってきたお父さんに驚いて。
滑って転んだ....。
ほのパパ「おい、大丈夫か?」
穂乃果「痛い....痛いよぅ....ふぇぇ」
ほのパパ「あぁ、肘からいったのか?アザができてるな....」
穂乃果「ふぇぇええん!痛いよぅ!」
ほのパパ「えっと、よしよし―」
穂乃果「触らないでぇ....えっちぃ....ぐすっ」
ほのパパ「あわわ、ごめん....どうすれば....」
― 5分後 ―
チャポン
穂乃果「ひっく....ぐすっ....」
ほのパパ「....」
穂乃果「どうして....お父さんが一緒に入ってるのさ」
ほのパパ「流れで....」
穂乃果「穂乃果もう高校生だし....恥ずかしいよ」
ほのパパ「ならお父さんは出るよ」
穂乃果「まぁ湯船大きいから別にいいんだけど」
ほのパパ「ん....」
穂乃果「でもなんで急にお風呂に来たの?普通一緒に入ろうなんて思わないでしょ....」
ほのパパ「正直に言うぞ。入ってるのに気づかなかった」
穂乃果「え、脱衣所にパジャマとか置いてあったでしょ?」
ほのパパ「忘れたんじゃないか?」
穂乃果「パンツとか忘れてたのか....どうしよ....って、シャワーの音とか電気でわかるでしょ!?」
ほのパパ「ごめんな、お父さんおっちょこちょいなんだよ」
穂乃果「むぅ....もう入っちゃったから仕方ないけどさ。お母さんや雪穂に怒られるよ?」
ほのパパ「娘に手は出さないし平気だろう」
穂乃果「穂乃果じゃなくて海未ちゃんだったら、射抜かれてるよ?ことりちゃんだったらお母さんに言いつけられてボコボコにされちゃうよ?」
ほのパパ「穂乃果はしないじゃないか」
穂乃果「だって....お父さんのこと大好きだし」
ほのパパ「イイムスメダナー」
穂乃果「....恥ずかしいからあんまり見ないでね。穂乃果ももう大人だから」
ほのパパ「その割には....あまり生えてな―ごぼぁっ!?」
穂乃果「えっち!どこ見てんの!!」
ほのパパ「いてて....い、いやぁ....だって中学1年生の時ぶりじゃないか?一緒に入ったの」
穂乃果「だから何なの」
ほのパパ「大きくなったなぁって。あの時はまだ「パパお風呂入ろ〜」って言ってくれてたんだけどな」
穂乃果「えっ....穂乃果は昔からお父さん呼びなんだけど!」
ほのパパ「えー?」
穂乃果「あれ....?パパって呼んでたっけ?」
ほのパパ「それは雪穂だっけか?」
穂乃果「多分そうだと思うんだけど....」
ほのパパ「....ん....」
穂乃果「目線が下に落ちてきてる」
ほのパパ「っぶるぶるっ」
穂乃果「もぅ....穂乃果おっぱい小さいのに」
ほのパパ「....」
穂乃果「....」
ほのパパ「....」
穂乃果「....?」
ほのパパ「....ふぅ」
穂乃果「ねぇ、学校のこととか、聞かないの?」
ほのパパ「どうしてだ?」
穂乃果「親ってそういうの気になるんじゃないの?」
ほのパパ「うーん、別に。穂乃果は誰とでも仲良しになれるしなぁ」
穂乃果「じゃあ....お勉強とか」
ほのパパ「お父さんが教えてあげなくても、赤点がなくなったどころか、最近はどんどん点数上がってるじゃないか」
穂乃果「海未ちゃんが厳しいんだよ」
ほのパパ「そうか。お父さんは厳しく教えてくれる友達なんていなかったぞ?羨ましい」
穂乃果「あー、お友達いな―」
ほのパパ「おいっ!(怒)」
穂乃果「い、いやー!揉まれるー!!お母さ―」
ほのパパ「ばばばっ、バカっ!やめろ!そんな事するわけないだろ!?」
穂乃果「だって....男の人は女の子のおっぱいが好きなんでしょ?」
ほのパパ「けどなぁ....はぁ....お父さんだって友達くらいいるって....しくしく」
穂乃果「あ、泣いた」
ほのパパ「撫でてくれ」
穂乃果「あぁ....よしよし(棒)」
ほのパパ「乳首見えてるぞ?」
穂乃果「っ、きゃぅっ!....うぅ、嘘泣きだし....穂乃果またからかわれてた!?」
ほのパパ「先にお父さんを馬鹿にしたのは穂乃果だろう?」
穂乃果「な、なら実際にお友達の名前言ってみてよ」
ほのパパ「園田さん」
穂乃果「他は?」
ほのパパ「南―」
穂乃果「穂乃果のお友達のお父さん以外で!」
ほのパパ「む....」
穂乃果「ほら、早く言ってみてよ」
ほのパパ「....ぐぬぬ....ぬぅ....」
穂乃果「....ふっ、やっぱりいないんだぁ」
ほのパパ「....いましぇん....(涙)」
穂乃果「(*`ω´*)」
『お父さんと、おしまい』
どうも穂乃果です。
もう夜の9時です。
穂乃果「ふわぁあ....むにゃ」
ほのパパ「眠いのか?」
穂乃果「ううん、まだ平気だよ」
ほのパパ「そういえば穂乃果は何時頃寝てるんだ?」
穂乃果「10時くらい」
ほのパパ「早いなぁ....遊びたいとか思わないのか?」
穂乃果「だって眠くなっちゃうんだもん。漫画とか読んだら途中で寝ちゃうよ」
ほのパパ「そうか。それじゃお父さんは行くよ」
穂乃果「どうして?」
ほのパパ「そろそろ寝る準備したり、一人になりたいだろう?」
穂乃果「えー、今日はまだお父さんと一緒がいい」
ほのパパ「ど、どうしたんだ、今日は一段と甘えん坊じゃないか」
穂乃果「にこちゃんが、女の子は甘えん坊の方が可愛いって言ってたよ!」
ほのパパ「....おう、可愛いな」
穂乃果「ふへへ♡寝るまで側にいてね〜」
ほのパパ「なら一緒に寝るか?」
穂乃果「おぉぉお!いいの?」
ほのパパ「冗談だよ」
穂乃果「ぬぅ....なんだぁ....」
こんな冗談ばかり言ってきて、すぐからかってくるお父さんも大好きです。
でも最近考えるの。
やっぱりお父さんが大好き〜っておかしいのかなって。
お風呂一緒に入ったのはおかしいってわかるけど....楽しかったから別にいいよね。
けど、お父さんも穂乃果のことを可愛がってくれるし....。
こういうのっていつまで続くのかな。
喧嘩なんてしないと思ってた海未ちゃんと、喧嘩しちゃったり、未来のことなんて予測不可能だから。
いつか穂乃果も恋したり、働いたりして、お父さんとの時間もなくなっちゃうかもしれないし。
それ以前に、何かあって穂乃果から離れていくかもしれないでしょ。
穂乃果「ぷくぅ....お父さん何してるの?」
ほのパパ「んー」
穂乃果「いつも来てるのに、どうしてキョロキョロしてるの?」
ほのパパ「いやぁ、さっきの仕返しできないかなと思ってな」
穂乃果「あ、水着のお姉さんのやつ?」
ほのパパ「ぅ....ほ、穂乃果も年頃の女の子だ。そんな本の1冊や2冊隠し持ってるんじゃないのか?ん?どうなんだ?」
穂乃果「娘に言うようなことじゃないよそれ。興味無いし」
ほのパパ「お父さんが穂乃果くらいの頃は敷布団の下に隠してたけどなぁ」
穂乃果「へぇ」
ほのパパ「....お、敷布団の下に何かあるぞ?」
穂乃果「ふぅん」
ほのパパ「パンツだった」
穂乃果「....返して」
ほのパパ「お、おぅ....お父さん、穂乃果が純粋な子に育って嬉しいぞ」
穂乃果「純粋―ってア゙ア゙ア゙ア゙ア゙お父さん立って!!!」
ほのパパ「なっ、なんだっ!?」
穂乃果「は....はゎ....ゎ....」
ほのパパ「一体全体いきなりどうしたんだ!?」
穂乃果「ぬいぐるみ!トリケラトプスさん潰してた!!!」
ほのパパ「ぬ、ぬいぐるみ?あぁ....この黄色いヤツか....」
穂乃果「へにょってなっちゃってる........お父さん!」
ほのパパ「....はい」
穂乃果「どうしてくれるの?お父さんの体重でトリケラトプスさんが全身骨折だよ!!へにょへにょだよ!!首がぐにょってるよ!!」
ほのパパ「えっと....痛そう?だな?」
穂乃果「馬鹿にしてるの?」
ほのパパ(うわ、どうしよ、これ本気でお怒りモードな感じだ....)
穂乃果「お父さんが朝穂乃果を起こしに来た時、この子はいつもどこにいる?」
ほのパパ「隣だ」
穂乃果「イコール」
ほのパパ「仲良し?」
穂乃果「Yes!My best friend!!」
ほのパパ「お―」
穂乃果「お父さんもこの痛み体験してみる?」
ほのパパ「えっ!!SorrySorrySorry!!!」
穂乃果「....ただ謝られてもなぁ」
ほのパパ「な、なら新しいの買ってやる!」
穂乃果「あ゛?(激怒)」
ほのパパ「ひぃっ!?」
穂乃果「今のトリケラトプスさんを手放せって言うの?あー、泣きそ」
ほのパパ「泣かないで(汗)」
穂乃果「トリケラトプスさん....穂乃果、あなたがいないと生きていけないよ....ぬいぐるみとして生き返ったのに、今度はお父さんのお尻で絶滅の危機を迎えているなんて....あぁ....」
ほのパパ「ぅぐ....よ、よし、お父さんも男だ。たとえ娘でも女を泣かせるわけにはいかないな。....穂乃果、すまない!」
穂乃果「すまないってどういう意味?(すっとぼけ)」
ほのパパ「ごめんなさい!」
穂乃果「....ふむ....ふむふむ....うんっ、許す〜♡」
ほのパパ「ワーー!イイムスメダナー♡」
穂乃果「まったく、最初からその一言くれれば良かったのに」
ほのパパ「うむ、ごめんな?」
穂乃果「うん....でも可哀想だよなぁ」
ほのパパ「苺プリン2個じゃダメか?」
穂乃果「んー、3個は?」
ほのパパ「太るぞ〜?」
穂乃果「じ、じゃあ2個で....」
夜中の何気ない会話。
今日はたまたま、トリケラトプスさんのピンチがあったけど。
なんだかんだで仲良しです。
そういえば、今日だけでもすごく楽しかったなぁ。
海未ちゃんとの仲直りから始まって、お父さんとのシアワセタイムのまま今日が終わる。
明日は学校お休みだし、今日遊んでくれた分、沢山お店のお手伝いしないとね。
なんか今が最高って感じがするよ。
そして、お父さんが穂乃果のお父さんで良かったなぁって、普段考えないようなことも、今日は考えちゃう。
今が最高ってことを忘れなければ、この1秒後が今になっても最高でいられる。
明日も、苺プリンを作ってもらう約束とかしたし、楽しいことが終わらないね。
穂乃果の中では、穂乃果が世界1の幸せ者じゃないかって、そう思います。
穂乃果「ふわぁ....騒いでたら眠くなっちゃったぁ」
ほのパパ「ん、そうか。お父さんはもう行こうか?」
穂乃果「ううん、まだお話するの....」
ほのパパ「できるのか?」
穂乃果「....ぅん....」
すぐに過ぎていく一瞬が勿体なくて。
優しい、大好きなお父さんと少しでも長くお話したい。
毎日そう思う。
けど....。
目がしょぼしょぼしてきちゃって....。
穂乃果「....すぅ....」
ほのパパ「ふふ、お父さんの肩に寄りかかって寝ちゃったか?ベッドじゃないぞ〜?」
穂乃果「すぅ....すぅ....」
ほのパパ「ふぅ....強がりさんだなぁ....こんなに幸せそうな顔で寝て、相当眠かっただろうに」
穂乃果「お父さん....」
ギュ
ほのパパ「お........はは、まだ行っちゃダメなのか?....小さな手だなぁ」
穂乃果「すぅ....大好き....♡」
また明日....沢山お喋りしようね♪
おしまい。
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