姉「弟、チョコをやろう」(82)
弟「マジで?」
姉「うん。今日はバレンタインデーだしな」
弟「そっか、貰えるもんは貰っとくよ。ありがとう」パッ
姉「むっ」ヒョイ
弟「えっ」
姉「…………。」
弟「くれるんじゃないの?」
姉「誰もただでやるとは言っていないぞ?」
姉「食べたいか?」
弟「食べたいな。甘いもん好きだし」
姉「うん、私は味がそれぞれ違う小さいチョコを沢山作った。是非弟に食べてもらいたい」
弟「……で?どうしたらそのチョコくれるんだ?」
姉「そうだな、キスをしろ」
弟「あ゙?」
姉「チョコ一つにつき、私に一回キスをしろ」
弟「」
弟「あのさ姉ちゃん……どっかで頭打ったか?」
姉「私は正常だ」
弟「…………。」
姉「いいか弟。私はこのバレンタインデーの為に、チョコの専門店にまで行って良質な材料まで揃えた」
弟「へえ」
姉「作り方だって自分なりに考えて、味見もした。自分でも自信作と言える」
弟「ほお」
姉「そんなチョコを私は弟に食べて欲しいし、私の努力の結晶と言えるチョコを食べないのは私に対してとても失礼だと思わないか」
弟「そりゃそうだな」
姉「とどのつまり、弟はチョコを食べる運命にあるんだ」
弟「言い換えると?」
姉「弟は私とホワイトチョコより甘くビターチョコより大人なキスをする運命にあるわけだな」
弟「じゃあいらね」
姉「!!?!?!」
弟「なんだよその驚き方……」
姉「わ、私のチョコがいらないなんて……熱でもあるのか?今凍りまくらを持ってくるからな!」
弟「違うよ待てって!」グイ
姉「きゃっ」ドテーン
弟「えっ」
姉「痛い……」
弟「お、おい大丈夫か姉ちゃん」
姉「弟が強く引っ張るから……あぁあぁあぁ!?」
弟「」ビクッ
姉「私の……チョコが……」
弟「え!?」
姉「私のチョコが……」
弟(……なんでポケットに一つだけ入ってんだ?)
姉「あー。このチョコは割れたから誰にも渡せないなー。弟が割ったようなものだから、弟が食べてくれないかなー(棒読み)」
弟(しかも今のこけ方からしたら普通綺麗に真っ二つじゃなくてもっと粉々になるだろ……)
姉「お と う と が壊したようなものだと思うけどなー」
弟「……分かったよ、食う」
姉「本当かっ!?」
弟「ただし、条件が……おい」
姉「んー」
弟「なんで目ぇつぶってんの」
姉「さ、さっき言っただろう!チョコ一つにつき、私とキス一回だ!」
弟「いや……」
姉「言い忘れたがキスは前払いしてもらう」
弟「だから、俺の話を聞け。目を開けろ」
姉「なんだ?弟は上目遣いのほうが良かったか?」ジー
弟(うっ……)
弟「違うから、そんな目で見るな。俺が思うに……姉は料理が美味いし、そのチョコも美味いんだと思う」
姉「男は度胸、考えるより前に食べてみろ。そしてその前にキスをしろ」
弟「まずキスを頭から除外しろ!」
姉「しつこいぞ弟。なんだ」
弟「姉ちゃんが話聞かないんだろ……」
弟「だから、俺が言いたいのは姉ちゃんのチョコは美味いだろうけどその……キスをするほどの価値があるか分からないって事だ」
姉「なに?聞き捨てならんな」
弟「河童の川流れってな。姉ちゃんにも失敗する時があるだろ?」
姉「確かにそうだが……さっきも言った通り味見はした。自信はある」
弟「俺は甘いものには目がないぞ」
姉「知っている。だから妥協できなかった」
弟「分かってるなら話は早い。だからな……キスは、後払いプラス払うかも分からん」
姉「何ッ!?」
弟「それでいいなら、俺はとりあえず一つ食べさせてもらう」
姉「……駄目」
弟「そうか。それじゃ、この話は終わりだな」
姉「お、弟……ッ!」
姉(はっ…………!)
弟「なんだよ姉ちゃん」
姉「わ、わかった。一つ目のチョコはキス関係無しで、二つ目からはキス有りって事でいいんだな?」
弟「それで姉ちゃんが良いならな」
姉「よし、交渉成立だ」
弟「?」
弟(やけに素直だな)
姉「ほら、食べてくれ」ヒョイ
弟「お、おう……いただきます」パクッ
姉「」ニヤリ
姉「どうだ?」
弟「ん、美味い」
姉「じゃあもう一つ食べるか?そして私にキスをするか?」
弟「いや……姉ちゃんとキスをしてまで、食べたくなるほどじゃなかった」
姉「そうか……」
弟「…………。」
弟(かわいそうなんて思っちゃ駄目だ。姉ちゃんの為にもな)
姉「…………ふ」
弟「??」
姉「ふふ……ふはははははは!」
弟「!?」
姉「さぁ弟、私にキスをしろ!」
弟「とうとう壊れたか!?もとからだけど!」
姉「壊れた……?違うな。私はお前が言った規則に乗っ取り、今キスを命令している!」
弟「は!?」
姉「弟は言った。一つ目はお試し。二つ目からは、食べる毎にキスをする」
弟「簡単に言えばそうだけど……じゃなくて!俺は一つしか食ってないんだからキスはしねぇ!」
姉「フフフ……」
弟「な、なんだよ!?」
姉「『一つしか食ってないんだから』?」
弟「そ、そうだよ!」
姉「何を言っている!?」
姉「弟は食べたじゃないか!」
姉「もとは一つだが!『真っ二つに割れた』!」
姉「『二つのチョコ』をッ!!!」ドギャ ̄ ̄ ̄z___ン!!
弟「な!?そ、そんなのただの屁理屈だろ!」
姉「違うな。平成の一休さんと言われた私のとんちだ。さぁ……弟?」
弟「俺は認めないぞ!」
姉「自分が言ったルールを守らないのか?」
弟「くッ……!」
姉「ふふ、姉が命じる!弟よ……ミルクチョコより優しく!ホワイトチョコより甘く!アーモンドチョコよりはじけ!ビターチョコより大人で!ストロベリーチョコより病み付きになるキスをしろ!」
弟(ちゅ、注文が増えてる……!)
姉「約束も守れんような弟に育てた覚えは無い!」
弟「くっ……!」
弟(姉ちゃんとは一歳しか離れてないし、正直そこまで世話になった記憶は無い!)
姉「弟……もう我慢できないんだ。姉ちゃんは限界なんだ」
弟「姉ちゃん……」
姉「弟のキスが無いともう生きていけない」
弟「いや……その……」
姉「……そんなに嫌か?私とのキスは」
弟「俺達……姉弟だし」
姉「??」
姉「私達が姉弟なのとキスをしちゃいけないのに何の関係があるんだ?」
弟(常識が皆無なんだね姉ちゃん……)
姉「約束も守れんような弟に育てた覚えは無い!」
弟「くっ……!」
弟(姉ちゃんとは一歳しか離れてないし、正直そこまで世話になった記憶は無い!)
姉「弟……もう我慢できないんだ。姉ちゃんは限界なんだ」
弟「姉ちゃん……」
姉「弟のキスが無いともう生きていけない」
弟「いや……その……」
姉「……そんなに嫌か?私とのキスは」
弟「俺達……姉弟だし」
姉「??」
姉「私達が姉弟なのとキスをしちゃいけないのに何の関係があるんだ?」
弟(常識が皆無なんだね姉ちゃん……)
寝ます
覚えてたらまた明日
弟「普通は駄目なんだよ姉ちゃん」
姉「そうなのか……でも安心してくれ、弟」
弟「は?」
姉「姉ちゃんは普通の人とはちょっと違う考え方をしてるみたいなんだ」
弟「知ってるけど」
姉「だから、弟とキスすることに抵抗は無い!むしろしたい」
弟「だからぁ……」
姉「弟が約束を守ってキスするまで、部屋から出ていかないからな」ポスッ
弟「勝手にベッドに座んな!」
姉「じゃあ横になろう」
弟「悪化してんじゃねーか!」
姉「弟は私の事が嫌いか?」
弟「はぁ?」
姉「嫌い……なのか?」
弟「馬鹿馬鹿しい」
姉「そっか……」
弟「…………。」
姉「うっ……くっ……」ウルウル
弟「なんで泣くんだよ」
姉「だって……」
弟「嫌いなんて言ってないだろ」
姉「!!」パァーッ
姉「ほ、本当か?」
弟「好きでもないからな」
姉「ふふ……つまり大好きなんだな……」
弟(姉ちゃんの頭の辞書には普通って言葉が無いみたいだな)
姉「ん?」
姉「でも……何で弟は私の事が大好きなのに、キスは嫌がるんだ?」
弟「家族でするもんじゃない」
姉「私は……そのな、お前を一人の男として見てるから大丈夫だ」
弟「一方通行じゃ意味ないんだよ、姉ちゃん」
姉「どういう事だ?」
弟「姉ちゃんだけそう思ってても駄目なんだよ」
姉「??」
姉「私も弟も大好きだと思い合ってるんだから、相思相愛じゃないのか?」
弟(なんかもうループじゃん……)
姉「弟は変なところで頑固なんだな……誰に似たんだ、まったく」
弟「姉ちゃんの両親だよ」
姉「そんなところもカッコイイけどな。私以外の女の子になびかないくらいの頑固さだ」
弟「いや……あの、俺彼女が」
姉「」
弟「…………。」
姉「」
弟「できた事無いんだけどどうすりゃいい?」
姉「だよな!弟は確かに優しくて文武両道で料理とかもできるけど、ちっちゃい時からお姉ちゃんっ子だったもんな!」
弟(今はいないけどさ……)
弟「ていうか急にどうしたんだよ」
弟「今まではどさくさに紛れて一緒に風呂入ろうとか、わざとらしいボディタッチも多かったけど」
弟「こんな面と向かっては言ってこなかったじゃん」
姉「……実はな、急にじゃないんだ」
弟「え?」
姉「今までずっと我慢してたんだ。だけどもう無理みたいなんだ」
弟「…………。」
姉「私はお前が8歳の時から性の対象としても見てきた……」
弟「」
姉「弟……キス、してくれ」
弟「」
弟「いや、その」
姉「頼む!キスしたいんだ!」
弟「と、とりあえずベッドからどこう?な?」
姉「弟がキスしてくれるまでどかない」
弟「冗談はやめろって」
姉「冗談なんかじゃない。弟は冗談で、好きでもない人にキスしてくれなんて言うのか?」
弟「言わないけど……」
姉「だろう?つまり、私も本気なんだ……」
弟「姉ちゃん……」
姉「弟、姉ちゃんは今までずっとずっと理性と戦ってたんだ」
姉「だけどもう理性が負けちゃいそうなんだ……」
弟「…………。」
姉「……そっか、わかった」
姉「確かにさっきのは卑怯だったな。弟が食べた二個目のチョコは半分って事になるし」
弟「そ、そうだな」
姉「分かった。じゃあキスは諦める」
弟「」ホッ
姉「キスの代わりに、私の頭を優しくナデナデしながら抱きしめてくれ」
弟「は?」
姉「もうこれ以上は妥協できないからな。さ、弟」
弟「いやいきなり立ち上がって前に立たれても」
姉「抱きしめてくれ……?」
弟「いや、だからあのな」
姉「……。」ジーッ
弟「俺と姉ちゃんは姉弟で」
姉「……。」ウルウル
弟「だから……!あぁ!くそ!」
姉「ふふふ……なんて心地いい暖かさなんだ」
弟「…………。」ナデナデ
姉「ん……もっと優しくだ」
弟(姉ちゃん……柔らけぇ)
姉「弟の匂いがする……」
弟「当たり前だろ」ナデナデ
姉「弟は、私の匂い好きか?」
弟「……落ち着きはするな」ナデナデ
姉「そっかそっか」
姉「ん-……」
弟(首元に顔埋めんな!)
姉「嬉しくて倒れちゃいそうだ……んぅ」フラー
弟「お、おい何ホントに倒れて……!?」
弟「おい……」
姉「…………。」
弟「何どさくさに紛れてベッドに仲良く倒れ込んでんだよ」
姉「仕方ないじゃないか……」
姉「弟がキスしてくれないんだ」
弟「結局はそこかよ」
姉「うーん、うーん……弟はどうしたら私とキスをしてくれるんだろうか?」チラッ
弟「俺に聞くな」
姉「姉ちゃんはこんなに悩んでるのに弟が素っ気なくする……」
弟「姉ちゃんさぁ……好きな人とかいないわけ?」
姉「??」
姉「さっきからの会話で私が好きなのは弟だって事がわからないのか?」
弟(ですよね……)
姉「弟……?」
弟「そんな目で見ても、俺はもう動じないからな」
弟「大体、姉ちゃんが抱きしめるだけでいいって言ったんだろ?」
弟「姉ちゃんこそ約束破るような女になるのか?」
姉「!」
姉「そうか、分かった。弟、絶対にベッドから出るなよ?出たらお前が寝静まった頃に無理矢理キスするからなっ」トタトタ…
弟「えっ」
弟「…………。」
弟(ホントに理性と戦ってたんだな)
姉「ふぅ」トタトタ…
弟「どうした」
姉「ほら、残りキス99回分のチョコだ!これで私が約束を破るような女に成り下がる事も無く、弟とキスできる!」
弟「しねーよ!」
姉「とおっ」
弟「お、おい何またベッドに入ってきてんだ!抱き着くなっ」
姉「……一つ聞いておいていいか?」
弟「? なんだよ」
姉「限界が来たら、無理矢理キスしていい?」
弟「駄目に決まってんだろ」
姉「よかった……無理矢理系は私も好きじゃないからな。弟と絡み付き合うようなのがいい」
弟「知るか」
姉「むぅ……弟よ」
弟「今度は何だ」
姉「いい加減、この状態で押し問答するのもやめにしないか?」ギューッ
弟「じゃあ離れろよ」
姉「違う。じれったいんだ……弟。私は馬鹿だから、弟がきっぱりと答えを出してくれないとわからないんだ」
弟(さっきから俺は“しない”の一点張りだったと思うけどな)
姉「キスをする気が無いのなら、なんで抱きしめたりする?」
姉「私は調子に乗ってしまうぞ」
弟「そんな無下に扱えないだろ」
姉「……もう頭がとろけそうなんだ。弟に抱きしめられてるだけでバクバクが止まらない」
姉「これで、最後だから」
弟「…………。」
姉「弟と……キスしたい」
弟「……駄目だ」
姉「…………。」
姉「……分かった」
姉「これ以上、弟にキスは求めない」
弟「姉ちゃん……」
姉「でも……これだけはお願いだ」
姉「このチョコは全部弟の為に作ったから、全部食べてほしい。一つ残さず、今日中に」
弟「……ああ」
姉「うん。ありがとう、弟」
姉「お前は約束を破るような男じゃないよな?」
弟「大丈夫だ。約束は守る」
姉「ああ……」ニヤリ
弟「いただきます」
姉「あ、待ってくれ弟」
弟「ん?」
姉「まず最初にこのチョコを食べてくれないか?」ヒョイ
弟「別に良いけど」
弟(自信作なのか?)
姉「よし、じゃあ今のも約束だ」
姉「」パクッ
弟「!」
弟「なぁ!?」
弟(こいつ!口に入れやがった!!!!!!)
姉「ひゃあ弟、食べてきゅれ」
弟「………。」
姉「どうひた?まひゃか約束を破ったりひゃしないよな?」モゴモゴ
姉「お前が破るのなら、わたひだって破るからな?」
弟(そういう事かよ……)
弟(どっちにしろ姉ちゃんとキスしなきゃいけないんじゃないか……)
姉「ほら、早くしないと、口の中のチョコが……」
弟「……もう知らないからな」
姉「ひぇ?」
弟「悪いのは姉ちゃんだ」スッ
姉「何を……んむっ!?」
弟「…………。」
姉「」
弟「…………。」
姉「」ポーッ
弟「ぷはっ」
姉「えへへ……キス……弟とファーストキス……チョコの味……」
弟「……おい」
姉「弟の唇……柔らかい……えへへ……」
弟「姉ちゃん」
姉「ひゃ、ひゃい!」
弟「ほら、俺今また一つチョコ食ったから」
弟「もう一回な」スッ
姉「えっ」
弟「ん……」
姉「」
弟「………。」
姉「ん……ちゅ……弟……おとうとぉ……」
弟「……ふう」
姉「はぁ……はぁ……」
姉「弟ぉ……」
弟「はいはい……」
姉「ふふ……どういう風のふきまわしだ?」
姉「あんなに……いやらしいキスを……」ギューッ
弟「姉ちゃんがその気にさせたんだろ」
弟「その……姉ちゃんみたいな可愛い人にあんな事言われ続けたら、誰だって……」
姉「!」
姉「むぅ……今のは、私の目を見て言ってほしかったぞ?弟……」
弟「うるせー」
姉「素直じゃないな、やっぱり……」
弟「ふん……」
姉「なんだかんだ言って、弟も私にラブラブだったんだな」
弟「別に……」
姉「照れるな、可愛いやつめ」
弟「ていうか姉ちゃんがあんな状況作るから、しないわけには……」
姉「……じゃあ、嫌々ながらだったのか?」
弟「!」
弟「いや、それは……」
姉「違うなら、キスしてくれ」
弟「は?」
姉「嫌々じゃなかったんなら、できるだろう?ほら」
弟「あのなぁ」
姉「…………。」
弟「ッ~~!」
姉「三回目っ♪三回目っ♪」
弟「はぁ……」
姉「弟……、もうお前も私と一緒にアブノーマルの住人だ」ギューッ
弟「シスコンは少し自覚してたけどな……ここまで来てしまうとは思わなかった……」
姉「……と言いたいところだが」
弟「?」
姉「実はお知らせがある」
弟「なんだよ?」
姉「私も弟もノーマルだ」
弟「は?」
弟「どういう……」
姉「私とお前は、姉弟は姉弟だが血の繋がった実の姉弟ではない」
弟「」
弟「は?」
弟「ん?あ゙ぁ?」
姉「どうした?実の姉弟じゃないと分かって、いろいろとふっ切れてきたか?」
弟「だ、誰から聞いたんだよ?」
姉「……だって」
弟「お、おう」
姉「父さんと母さん、私は血液型a型なのに……弟だけo型なんだ……」
弟「…………。」
弟「……は?」
姉「今まで黙っててゴメンな……」
弟「……姉ちゃん、馬鹿なの?」
姉「なんだとっ!?」
確か、遺伝的に
母aa 父aoだと
1/2でo型が生まれるかr(ry・・・・
>>57
aa(a)とao(a)だと
aa(a)かao(a)、つまりa型しか生まれない
弟「父さんと母さんがao型なら、俺がo型でも何もおかしくないだろ……」
姉「ん?よくわからんな」
弟「とにかく、何もおかしくないの。ぬか喜びさせんなよ……たく」
姉「?」
姉「弟……ぬか喜びって事は、弟は私と血が繋がってなかったら嬉しかったのか?」
弟「あっ」
姉「な、何でだ?それは、その……私と何の負い目も感じずキスしたりできるからか?」テレテレ
弟「ん、んなわけないだろ!」
姉「ふふっ、照れるな照れるな」
姉「血が繋がってようと、私は弟とキスするから大丈夫だ」
弟「知るか」
弟「それより、もう離れろよ。疲れたから寝る」
姉「いやだ」
弟「姉ちゃんなぁ……」
姉「まさか……あんなに気持ちいいキスをして、もう終わるつもりか?」
弟「は?」
姉「私的には、このまま初めてを奪われるかと思ったんだが……?」
弟「大事な人の為にとっとけ」
姉「弟の為に今までとっておいた」
弟「…………。」
姉「また“姉弟だから”か?もう聞き飽きたぞ」
姉「弟がそこまで言うなら、父さん達に一回聞いてみるか?」
弟「何を?」
姉「私達の血が繋がってるかどうか」
弟「無駄だろ……」
姉「可能性があるなら試すのみだ。私だけでも行ってこよう」
弟「お、おい待てって」
姉「ん?どうし……!」
弟「」チュー
姉「」
弟「……ぷは。いや、口の回りにチョコついてたからさ……」
姉「……う、嬉しくなんかないからなっ」トタタタタ…
弟「なんでいきなりツンデレだよ……行っちまった」ポツーン
~30分後~
コンコン
弟「? どうぞ」
父「弟、ちょっといいか」
弟「え?ああ」
父「下まで来てくれ」
~下~
姉「」ニコニコ
弟「? なんだよ父さん」
父「いや、さっき姉から言われて思い出したっつうか言わなきゃいけなかったっつうか」
母「…………。」
父「お前の両親、実は俺の妹夫婦なんだわ」
弟「」
姉「」ニッコリ
弟「は?ん?いや?お?」
父「落ち着け。とりあえず謝る。ゴメンな。お前も知ってる通り、俺の妹夫婦はもう死んでる。引き取ったんだ」
弟「え、あ、そう。うん」
姉「♪」
弟「いや……別にいいけど。いまさらだし……うん」
父「そうか……しかし姉も鋭いな。『私は本当に弟と血が繋がってるのか?』なんて言われるとは思ってなかったわ」
姉「ふふっ」
父「今日はいろいろと考える事もあるだろう。また明日にでも話すよ」
弟「あ、ああ」
姉「ほら……弟、戻ろう」
弟「…………。」
~上~
弟「いや……どうすんのこれ」
姉「ふふっ……まだ我慢するか?弟」
弟「いや……くそ……」
姉「弟?」ヒョイ
弟「ん?」
姉「ほら……」パクッ
姉「私の口の中にあるチョコをお前はさっきより時間をかけて食べる……それだけだ」
姉「な……?」
弟「」プッツン
―――――――
―――――
―――
―
弟「はぁ……」
姉「ん?どうした弟」
弟「いや……俺って理性弱いんだなってさ」
弟「姉ちゃんの『従姉妹なら結婚できるぞ?』の一言で最後までしちまうなんて……」
姉「この野獣め。最初から飛ばし過ぎなんだ」
弟「……姉ちゃんが可愛いからだろ」
姉「…………。」
弟「何か言えよ。こっちが恥ずかしくなるわ」
姉「弟……お前は、本当にこれで良かったのか?」
弟「…………。」
姉「……そこは『愛してるよ姉ちゃん』だろ」
姉「今気付いたんだが」
弟「なんだよ」
姉「行為中は、弟はずっと姉ちゃん姉ちゃんって言ってたけど」
弟「……//」
姉「まだ一回も面と向かって好きって言ってもらってないな……」
弟「……へえ」
姉「へえ、じゃない馬鹿。早く言え」
弟「いやだ」
姉「む……私のいろんな初めてを奪っておいてそんな事を言うのか?」
姉「いいんだぞ、明日から毎日一緒に腕を組んで外出したりしても」
弟「あのなぁ」
姉「好きって言われたら、逆にもっとベタベタしたくなるけどな」
弟「おい」
姉「さぁ言え」
弟「言えって言われてもな……無理矢理言わせても嬉しくないだろ?」
姉「だって弟が言ってくれないんじゃないか」
弟「……恥ずかしいんだよ」
姉「言える時に言っておかないと駄目だ。私は不安でたまらないんだぞ……?」
弟「……姉ちゃん」
姉「は、はい」ドキドキ
弟「もう一回しない?」
姉「……馬鹿者!!」ゴツン
弟「いてぇ!!」
姉「まったく……女の気持ちをもてあそぶなんて最低な奴だな……」
弟「ゴメン、謝るって」
姉「いいや、お前は分かってない」
弟「姉ちゃん」
姉「大体シスコンの自覚があるなら」
弟「姉ちゃんってば」
姉「なんだ、私の話を……――」」
弟「」チュー
姉「んむ……っ!」
弟「」
姉「」
弟「……ふう。好きだよ、姉ちゃん。大好きだ。これからもずっと一緒にいようね」
姉「……あ、当たり前だっ!」
end
支援ありがとう
こういう口調の姉スレにしか興味がないので自分で書いてみたよ
またねノシ
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