ちひろ「でもどうして突然そんなことを?」
P「もうすぐバレンタインじゃないですか」
ちひろ「そうですね。チョコは苦手だからいらないってことなんですか?」
P「いえ、チョコは好きなんですけど……去年のバレンタイン覚えてますか」
ちひろ「去年……あぁー、鼻血吹き出して倒れたことですか」
P「はい。アイドル達からチョコを貰ったんですが何ぶん量が……」
ちひろ「200近かったですもんねぇ。ファンが知ったら流血沙汰になりますよ」
P「まぁそうじゃなくても流血したんですけどね」
ちひろ「笑えません」
P「三途の川にチョコが流れてました」
ちひろ「チョコの食べ過ぎて救急車に運ばれる人なんて初めて見ましたよ」
P「みんな心を込めて作ってくれていたから残すに残せなくて……」
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ちひろ「もういっそのこと本命決めちゃってその子からしか受け取らないってことにしちゃえばいいんじゃないですか?」
P「何言ってるんですか! アイドルと恋愛なんて御法度ですよ。スクープでもされたら……」
ちひろ(アイドルから手作りチョコ貰っている時点でアウトなのでは)
P「それでアイドル達の気持ちを尊重しつつ、俺がバレンタインを生きて乗り切る方法を考えたんですよ」
ちひろ「バレンタインってそんな殺伐としたものでしたっけ」
P「その方法が『俺実は甘いの苦手だった』作戦です」
ちひろ「はぁ……」
P「甘いの苦手だって事がわかればみんな気を使ってチョコを避けてくれるでしょう? そうすれば貧血で倒れることはない!!」
ちひろ「いや、それは別にいいんですが何で私に言うんですか。アイドルに直接言った方がいいでしょう」
P「いや大丈夫ですよ。俺の発言は全部筒抜けですから」
ちひろ「は?」
P「なぜか俺の発言が全てアイドルに流れるんですよ」
ちひろ「何を言って……?」
P「まぁ見ててもらえばわかりますよ」
P「あー、なんだか喉が渇いたなー」ボウヨミ
まゆ「今コーヒーいれますねぇ」ガチャ
ちひろ「!?」
P「あー、こぼしちゃったー」ボウヨミ
美優「大丈夫ですかPさん、火傷はしていませんか……」ガチャ
P「あー、なんだか小腹が空いたなー」ボウヨミ
響子「オムライスでいいですか?」ガチャ
P「あー、なんだか世界レベルな気分だなー」ボウヨミ
ヘレン「ヘーーーーイ!!!」ガチャ
P「ね?」
ちひろ「『ね?』じゃないですよ」
ちひろ「これ盗聴器とかそういうのじゃないんですか!?」
P「それが、どこにいても着替えたとしても筒抜けなんですよねー」
P「この前アイドル達が嬉しそうにCD持ってたから何のCDか聞いたんですよ。それが……」
ちひろ「それが……?」
P「俺の入浴中の鼻歌ベストアルバムでした」
ちひろ「」
P「それから引っ越したり銭湯に行ったりしても全て流出しちゃうんですよねぇ」
ちひろ「それ警察に連絡した方が……」
P「それが俺が110番すると……」ピッピッピッ
早苗「呼んだ?」ガチャ
P「ね?」
ちひろ「だから『ね?』じゃねぇよ」
P「だからここでちひろさんと会話しているだけで直接じゃなくてもアイドル達には伝わるんですよ。口に出さなくても伝わる思いですね」
ちひろ「伝わっちゃいけないこともあると思いますよ」
P「まぁこれで今年のバレンタインは死の危険がないです!」
ちひろ「別の所に危険はありそうですけどね」
P「直接言うと催促してるみたいで自意識過剰っぽいですから、これはこれで便利ですよ」
ちひろ「さいですか」
バレンタイン当日
P「さて、遂に当日だ。誰が来るかなーと」
ガチャ
法子「おはようございまーす!」
P「お、法子か。おはよう」
法子「あ、プロデューサーだ。今日も早いねー」
P「まぁな。今やみんな人気アイドルだから仕事も山積みだ」
法子「それじゃあいつも頑張ってくれてるPさんに……じゃーん! バレンタインプレゼント!!」
P「くれるのか?」
法子「ただでとは言わないよー。プレゼントが何かわかっ」
P「ドーナツ」
法子「早い! けど正解!! プロデューサー甘いの苦手だって聞いたから甘さ控えめなの選んだよ」
法子「これからも私とドーナツのプロデュースよろしくね!!」
P「そう言って法子はドーナツをくれた」
P「あいつはともかく、ドーナツのプロデュースってなんだろう……」モッソモッソ
P「ミスド辺りとコラボすればいいのかな?」モッソモッソ
P「うん、ドーナツっていうと甘ったるいイメージがあったが確かにこれは食べやすいな」モッソモッソ
P「さすが法子」ゴクン
P「さてと、次は誰が来るかな」
こんな感じでアイドルからプレゼントを貰うだけのSSです
ガチャ
裕子「呼ばれて飛び出てサイキッカー! 今日も元気にムムムムーン!! ユッコです!!」
P「5点」
裕子「ちょ、ちょっとプロデューサー! 一発芸じゃないんですよ!!」
P「そうなのか。てっきり新ネタかと」
裕子「新ネタでもないですしいつものもネタじゃありません! サイキックです!!」
P「で、今日はどうした?」
裕子「はっ! そうでした。今日はバレンタイン! サイキックバレンタインです!!」
P「お前のサイキックの基準最近いい加減になってきないか?」
裕子「そ、そそそんなことないですよ!! いじわる言うとプレゼントあげませんよ!」
P「ということは何かくれるのか?」
裕子「そうです! バレンタインだからチョコ!!」
裕子「と言いたい所ですが、私は知っているのです……プロデューサーが甘いもの苦手だということを!!」
裕子「ふっふっふ……驚きましたか。これぞミラクルテレパシー……!!」
P「おそらくそのサイキックはアイドル全員使えるぞ」
裕子「というわけでどうぞ。バレンタインスプーンです!」
P「バレンタインスプーン? ただのスプーンじゃないのか?」
裕子「これは私のサイキックパワーを詰めたスプーンです……バレンタインの間だけミラクルテレパシーで思いの通じた相手の思考を読む事ができるんです!!」
P「ほー、そりゃすげー」
裕子「その言い方……信じてませんね!!」
P「まぁなぁ……お前のサイキック成功した試しがないし」
裕子「今度こそ本物のサイキックですよ!」
P「それじゃあ俺の思考を読んでみてくれよ」
裕子「お安い御用ですよ! いきます! むむむーん!!」
P「……」
裕子「むむむむーん!!」
P「…………」
裕子「むむむむむーん!!」
P「………………」
P『あぁ、やっぱユッコは可愛いなぁ』
裕子「!!!??」
裕子「ぷ、プロデューサー今何か言いました!?」
P「ん? 何も言ってないけど」
裕子「そ、そうですか……ではもう一度、むむむーん……」
P『ユッコを思い切り抱きしめたい』
裕子「ひょえぇっ!!」
P「おいどうしたんだユッコ? まさか本当にサイキックに目覚めたか! なんてなー」
裕子(ま、まさか私の隠された力が本当に……!?)
裕子「こうなったらプロデューサーの本音を暴いて本物のサイキッカーだと信じさせてやります!」
裕子「むむむーん!!」
P『あぁ裕子は本当に可愛いなぁ』
裕子「……」
P『くりくりした丸い目とか』
裕子「……」
P『ちょっとおバカなところとか』
裕子「……」
P『あとエロいとことか』
裕子「へっ!?」
P「? どうした」
裕子「なんでも、ないです……」
P『性格によらずスタイル良いんだよな、ユッコは』
裕子「あわわわわ……」
P『そのわりに短いスカート履いてたり、ヘソ出してたり』
裕子「ひゃー…………」
P『無防備にしてるとムラムラするわ』
裕子「」
P『正直今だって俯いて念じてるからブラがチラチラ見えてるし』
裕子「あぅ」バッ
P「ん? どうした裕子、急に自分の肩なんか掴んで」
裕子「い、いえ……」
P『こうぷるぷる震えてるとこ見るとさ、男としても辛抱堪らんわ』
裕子「う、うぅ……」
P『今までは我慢してきたけどもう無理だ』
裕子「えっ」
P『こんな二人きりで無言になって顔赤らめてるとかそういうことでしょ』
裕子「ち、ちがっ」
P『ごめんユッコ、俺プロデューサー失格だわ』
裕子「いや大丈夫ですまだやり直せますから考え直して」
P『裕子、愛してる』
裕子「」ボンッ
P『もう駄目だ、今すぐにも裕子を抱きしめて』
裕子「あ、あぁ……あぁあ…………」
P『あんなことやこんなことをしたい!!』
裕子「あああぁぁアァァ…………!!」
P『さぁユッコ!! 俺と一緒に大人の階段を』
裕子「あああァアああああアあぁぁ!!」
P「おい大丈夫か、さっきから何ブツブツと」スッ
裕子「ひゃああああ!! さいきっくわたしにはまだはやいぃぃぃぃぃ!!!」バーーン!!
P「ユッコは叫び声を上げながら走っていってしまった」
P「……」
P「まぁサイキックなんて簡単に手に入るものじゃないよね」
P『それに比べれば腹話術なんて簡単なもんだ』
P「こうやってアイドルをからかうのにも使えるしね」
P『顔を真っ赤にして慌てるユッコは大層可愛かったです』←腹話術
P「さーて次は誰が来るかなー」
ガチャ
志希「おはよーん」
フレデリカ「おはよはよーん」
P「おはよう、志希、フレデリカ。二人はこのあとレッスンだったか?」
志希「そだよー。レッスン後のみんなの汗の匂い楽しみー♪ ハスハスー」
フレデリカ「私はパーティーが楽しみー。レッスンの後サプライズパーティーがあるんだー」
P「え、サプライズパーティーバレてるの?」
フレデリカ「ん? バレてないよー。ちゃんと秘密にしてるよん!」
P「いや、今日のパーティーって……」
フレデリカ「誰かの誕生日パーティーでしょー。レッスン終わったら私も飾り付けするんだよー」
P(あれ、自分のだと気付いてない?)
P「そ、そうかー頑張れよー。驚かせられるといいなー」
志希「そだよー。みんなでフレちゃんの誕生日パーティーやるんだからー」
P「ちょっ!?」
フレデリカ「フレちゃん驚くと良いねー♪」
志希「ねー♪」
P「えっ!?」
フレデリカ「どしたのプロデューサー」
P「いやフレちゃんって……」
フレデリカ「んー……?」
フレデリカ「わーお、フレデリカの誕生日だぁ♪」
P「」
志希「キミキミー! サプライズパーティーなんだからバラしちゃ駄目だよー?」
P「え!? 俺がバラしたことになってるの?」
フレデリカ「志希ちゃんプロデューサーを責めないでっ。プロデューサーは知らなかっただけだから!」
P「どちらかと言うと知らなかったのはお前だよ!!」
志希「しょーがない! ここはフレちゃんに免じて許してあげよう!!」
フレデリカ「やったー! 無罪だよプロデューサー! 法律に惑わされた迷える子羊はいなかったんだよ!!」
P「お、おう。ありがとう」
フレデリカ「で、何が無罪なのん?」
P「」
P「いや、だからフレデリカの誕生日パーティーの……」
フレデリカ「えー! 今日フレちゃんのサプライズパーティーなの!? さぷらーいず♪」
志希「おのれ一度ならず二度までもバラすとはぁー! 死刑じゃー♪」
フレデリカ「死刑じゃー♪」
志希「打ち首じゃー♪」
フレデリカ「打ち首じゃー♪ みなのものー! シルププれー!!」
志希「シルププれー♪ にゃははー」
フレデリカ「あははー」
P(何この空間)
フレデリカ「でもバレちゃっても大丈夫だよプロデューサー! アタシに任せてー」
志希「おー、志希ちゃんの得意技出るぅー?」
P「得意技?」
フレデリカ「そう、なんとアタシはー……」
志希「デケデケデケデン!!」
フレデリカ「三歩歩けば何でも忘れちゃうのだー」
志希「すごーい!」
P「それはどちらかと言うと欠陥だ」
フレデリカ「だからーフレちゃんがフレデリカのサプライズパーティーがフレちゃんのサプライズパーティーだってことを忘れちゃえばフレデリカはサプライズパーティーでサプライズしちゃうでしょ?」
志希「わーおフレちゃんかしこそー♪」
P「そう……だな?」
フレデリカ「それじゃあフレちゃん忘れまーす!」
志希「いくよー」
志希「ワーン」
志希「ツゥー」
志希「サァーン!」
フレデリカ「エッフェル!」ピョーン
フレデリカ「よーし忘れたー! さてプロデューサー、今日は何の日でしょうか♪」
P「えっと……バレンタイン?」
フレデリカ「ちがうよー! 今日はフレデリカの誕生日パーティーの日だよ! 忘れるなんてひどーい!」
志希「ひどーい!」
P「助けて」
フレデリカ「とゆーわけで、プロデューサープレゼントちょーだい!」
P「まぁ用意はしといたけど……ほら」
フレデリカ「ありがとーう、らびゅー♪」
フレデリカ「それじゃあパーティーで会おうねー」
P「えっ」
志希「ちょいちょいフレちゃん。まだだよー今日は何の日?」
フレデリカ「今日はバレンタインでしょー」
志希「そうだよん。だからプロデューサーになんかあげなきゃ!」
フレデリカ「オーウ! ジャパニーズバレンタインワスレテマーシタ!」
志希「というわけで志希ちゃんからはこれー♪」
P「これは……キャンドルか」
志希「そーだよ。チョコの香りのアロマキャンドルー♪ これなら甘くなくていいでしょ?」
P「おお! 嬉しいよありがとう!」
フレデリカ「なにそれすごーい! 志希ちゃん作ったの?」
志希「そだよー」
フレデリカ「アタシもチョコの香り嗅ぎたーい♪」
志希「じゃあレッスンルームに置こっかー! 今日はチョコレッスン~♪」
フレデリカ「バレンタインっぽいねー」
P「えっ」
フレデリカ「アタシからはこれー。フランスのバレンタインではこれをあげるのが伝統なんだよ♪」
P「いやこれよっちゃんイカ……」
フレデリカ「愛情たーっぷり詰めたからねー」
P「これ封開いてる……」
フレデリカ「それじゃあプロデューサー、シルププレー♪」
志希「じゃねー。それじゃあフレちゃんレッスンルームでサプライズの練習しよー」
フレデリカ「いいねー。こんな感じ? ワーオ!」
志希「もっとかなー、ドワーオ!」
フレデリカ「ドワァーオ!!」
志希「もっともっとー。ドゥワァァーオ!!」
ニャハハー アハハー
ガチャン
P(二人は振り返りもせずに部屋から出て行った)
P(後に残された俺)
P(そして封の開いたよっちゃんイカ)
P(……)モグ
P「すっぺぇ」
書き溜め尽きた
すまん途中送信
書き溜め尽きたので溜まったらまた
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