八幡「今日はバレンタインだな……」 (32)
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雪乃「そうね」
結衣「そうだね」
いろは「そうですね」
八幡「……おう」
雪乃「…………」
結衣「…………」
いろは「…………」
八幡「…………」
八幡「そういえば、去年は小町から一つもらったな」
雪乃「そう」
結衣「ふうん」
いろは「そうですか」
八幡「……おう」
雪乃「…………」
結衣「…………」
いろは「…………」
八幡「…………」
八幡「……イベントも今年はないしな」
雪乃「そうね」
結衣「そうだね」
いろは「そうですね」
八幡「……おう」
雪乃「…………」
結衣「…………」
いろは「…………」
八幡「…………」
八幡「……そろそろ帰るわ、俺」
雪乃「そう」
結衣「気を付けてね」
いろは「さよならです、先輩」
八幡「……おう」
雪乃「…………」
結衣「…………」
いろは「…………」
八幡「じゃあな」ガタッ
八幡「」スタスタ
ガラッ、ピシャン
雪乃「…………」
結衣「…………」
いろは「…………」
雪乃「……やっと行ったわね」
結衣「いつまでいるのかと思ったし」
いろは「正直、息詰まりましたからね」
結衣「だよねー」
雪乃「そうね」
雪乃「それにしても、あれはやっぱりチョコを催促していたのかしらね?」
結衣「じゃないの? 普段ならヒッキーあんな事言わないし」
いろは「貰えると思ってたんですかね。勘違いするにも程があると思うんですけど」
雪乃「本当ね。おかげで疲れてしまったわ」
結衣「あげる訳ないのにね。どうしてあんな勘違いするかな」
いろは「困りますよね、本当に。直接言うのもあれですし」
結衣「うんうん」
いろは「ちょっと体を許したぐらいで仲が良いとか思うの本当にやめて欲しいんですけどね。迷惑ですし」
結衣「だよねー。いくら週五でエッチの相手をしてあげてるからってさー」
雪乃「それだけで彼氏面をされてはたまったものではないわね」
いろは「ですよねー」
雪乃「そういえば、この前、セックスが終わった後、私の事を抱き締めて愛してるとか言っていたわね」
結衣「あ、ゆきのんも? それ、私にも言ってきたし」
いろは「私もですよー。最初冗談かと思ったら、真剣な顔してるから、あ、ガチなんだってドン引きしましたし」
雪乃「失笑ものよね、本当に」
結衣「体だけの関係だってヒッキー気付いてないのかな? ちょっと鈍すぎだよね」
いろは「まあ、先輩ですしね。私たちが、その事をお互い知ってるって事も気付いてないっぽいですし」
雪乃「浮気感覚で楽しめるようにと私たちも配慮して、その事は比企谷君に伝えてないものね」
結衣「だよね。この前、部室でしてた時あったでしょ? あれ、私から誘ったんだけど、あの時、ゆきのんがもうすぐ帰ってくるかもって、ヒッキーめっちゃキョドってたし」
いろは「それ、ウケますね」
雪乃「相変わらずのピエロっぷりね」
結衣「私も笑い堪えるの大変でさー」
雪乃「まあ、比企谷君も本物本物言ってた割には簡単に落ちたしね」
結衣「今じゃ平気で三股してるもんね」
いろは「バレてないって思ってるのが逆に凄いですけどね」
雪乃「男なんてそんなものよね。結局、下半身で考える猿なのだし」
結衣「卒業もうすぐだし、その時にバラそっか」
いろは「どんな顔するんでしょうかね。ちょっと楽しみですよね」
雪乃「まあ、その分、比企谷君には散々美味しい思いをさせてきた訳だしね。それぐらいの特典は私たちにも必要よね」
結衣「私、縛られて三回も中で出されたし。ゴム使ってって言ったのに」
雪乃「私は露出プレイをさせられたわね。校舎を裸で歩かされたわ」
いろは「私なんて首しめセックスされたんですよー」
結衣「え」
雪乃「……え」
いろは「え?」
結衣「ヒッキー……ちょっとそれはアブノーマル過ぎだし」
雪乃「欲望に忠実過ぎね……。次にセックスする時にお仕置きしておくわ」
いろは「あー、でもちょっとクセになりそうな感じありますね、あれ」
結衣「え」
雪乃「……え」
いろは「次の日、目が充血するのと、首にちょっと痕がつくのが問題なんですけど」
結衣「うわあ……」
雪乃「……それは流石に引くわ、一色さん」
いろは「わかってますって。だから、させたの一回だけですし、それ以降は断ってますから」
結衣「それでも引くって、いろはちゃん」
雪乃「反省しなさい。下手したらあの世行きよ」
いろは「はーい。わかりました。ごめんなさい」
結衣「にしてもさあ。ヒッキーも、最近、ちょっと調子乗りすぎな感じあるよね」
雪乃「そうね。アナルセックスとか普通になってきたものね。街中でキスとか平気でしてくる時とかもあるし……」
いろは「それでそのまま体を触ってきて、野外プレイに、みたいな流れに持ってこうとしてきますからね」
結衣「それ断るとあからさまに機嫌悪くなるしね。あれ、ホントに鬱陶しいんだけど」
雪乃「段々図々しくなってきてるのは確かよね。セックスの回数を何とか増やそうとしてるの見え見えだし」
いろは「先輩、ずいぶんつまんなくなっちゃいましたもんね。最初の頃は、初々しくて可愛かったのに」
結衣「かなり気を遣ってた感じあったもんね。触るのも優しく丁寧にって感じだったのに」
雪乃「それが今ではね……。この前なんか、勃たせるところから入れるまで全部私にやらせたもの。前戯もなくて、私にオナニーさせてからだから、完全に逆マグロ状態よ。呆れてしまったわ」
いろは「うわ……それ、最低ですね。完全に王様気分じゃないですか」
結衣「やっぱ調子乗ってるよね、ヒッキー」
雪乃「一年以上もちやほやしてあげたせいかしらね。今日もチョコの催促みたいな事をしてきたし……。自分がモテてると勘違いしてるのよね」
いろは「罰として、しばらく、エッチ禁止にします? 無視までするのは流石に可哀想ですし」
結衣「隼人君とかとエッチしてるところを見せてもいいかも。そしたら、自分が特別じゃないって思うだろうし」
雪乃「あら? 由比ヶ浜さんって葉山君とも関係を持ってたのかしら?」
結衣「ううん、隼人君はないよ。でも、ヒッキーにわからせる為ならそれぐらいしてもいいかなーって感じ」
いろは「でも、葉山先輩は葉山先輩で面倒くさそうなんですよね。一度関係持つと、先輩より調子乗りそうですし」
雪乃「それは確かにそうね。あと、三浦さんがうるさそうでもあるわ」
結衣「やっぱ無難に、しばらくエッチ禁止にする? キスとか触るのも禁止にして」
いろは「で、少し冷たくしてみましょうか。きっと先輩、エッチしたくて謝ってくるでしょうし」
雪乃「それなら、戸塚君と小町さんにも電話しておく必要があるわね。みんなでしないと意味がないでしょうし」
結衣「だね。じゃあ、彩ちゃんには私から言っておくから。どうせ今日会う予定だし」
雪乃「小町さんには私から伝えておくわ。もっとも、今は電話に出るかわからないけど……」ピッ、ピッ
プルルル、プルルル
『も……もしもし?』
雪乃「ああ、小町さん。今、電話大丈夫かしら?」
『だ……大丈夫ですよ。ぁ……へ、平気です』
雪乃「そう。実はあなたに話したい事があるの。今から家を出てこれるかしら?」
『今からは……ちょっと。小町、用事が……ん、あるので』
雪乃「そう。なら、また後で電話するわ。それじゃあね」ピッ
いろは「やっぱり小町さん、先輩とエッチしてました?」
雪乃「ええ、取れと言われたんでしょうね。真っ最中だったわ」
結衣「だよねー。私たちと出来なかったもんね。ヒッキーなら絶対そうすると思ってたし」
いろは「バレバレなのが逆に笑えますけどね。私たちも前にさせられた事ありますから」
雪乃「ああいうのが好みなのよね。基本、比企谷君はSだから」
結衣「Mの方が良かった感じはあるけどね。ヒッキー、Sとか似合わないもん」
いろは「わかります、それ。毎回思いますから」
雪乃「そうよね。普段の態度が態度だけに、ちょっと失笑が出てくる時もあるから」
結衣「それ言ったら、ヒッキー可哀想だし。禁句だよ、ゆきのん」
雪乃「でもあれ、感じてるフリするの、結構めんどくさくないかしら?」
いろは「そうですね。先輩、あまり上手じゃないですからね。何回もしてるんだから、もうちょっと上手くなってもいいと思うんですけど」
雪乃「最近は雑になってきてるから特にそう思うわね」
結衣「イクふりとか、ホントにめんどくさいもんねー。私、まだヒッキーで一度もイッた事ないし」
いろは「オマケに先輩、早いですからねー。もう少し粘れよって思う時、何回もありますし」
雪乃「この話題も、もう何回目かしらね。ほぼ毎回の様に言ってる気がするわ」
結衣「成長してないもん、ヒッキー。仕方ないよ」
いろは「時々、本当に痛いだけの時とかありますもんね。せめてそれはどうにかして欲しいんですけど」
雪乃「それ、よくわかるわ。もうそれだけでする気を削がれるものね」
結衣「そういう時に限って、ヒッキー乗り気な時多いしね。ホント、あれは迷惑だし」
いろは「ですよねー」
雪乃「さてと、それじゃそろそろ私たちも帰りましょうか」ガタッ
いろは「そうですね。由比ヶ浜先輩はこれから戸塚先輩の家ですか?」
結衣「うん。彩ちゃん今日は親が遅くまで帰って来ないって言ってたから、誘われてるし」
雪乃「順番的に由比ヶ浜さんの番ですものね。戸塚君はローテーションが決まってるからわかりやすくていいわ」
結衣「ヒッキー、気紛れだもんね。順番毎回バラバラだし」
いろは「あ、由比ヶ浜先輩。今日は私も一緒に混ざっていいですか? 何かそんな気分になってきちゃったんで」
結衣「もちろんいいよー。あ、じゃあ折角だから、ゆきのんも混ざってかない?」
雪乃「そうね……。それなら私も今日は混ざっていこうかしら。最近、比企谷君が続いていたから戸塚君に思いきりされたいし」
結衣「彩ちゃん、上手なんだよね。彩ちゃんの後、ヒッキーだと、もうそれだけでやる気無くなるもん」
いろは「戸塚先輩は調子に乗ったりもしませんからね。その分、面白味っていうか刺激にかけるところはあるんですけど……」
雪乃「でも、刺激よりも、やっぱり安心感よね。戸塚君とのセックスは私は好きよ」
結衣「優しくしてくれるもんね。でも、彩ちゃんはヒッキーとのエッチの方が好きみたいだけど」
いろは「というより、エッチがじゃなくて先輩の事が好きなんですよね。戸塚先輩って」
雪乃「結婚出来ない相手からはモテるのが比企谷君の面白いところね」
結衣「ある意味、不幸体質だよね、ヒッキーって」
いろは「そういえば、戸塚先輩は今日チョコ先輩に渡せなかったんでしたっけ」
結衣「何か男同士だからって、バレンタイン前に断られたんだって」
雪乃「多分、比企谷君は私たちから貰えると思って、そう言ったんでしょうね」
いろは「それが貰えなかったものだから、すぐに帰って妹とエッチとかちょっとないですよね」
結衣「彩ちゃん可哀想だよねー。その分、私たちが一杯慰めてあげるけど」
雪乃「チョコではなく、体でね」
いろは「うわ。雪ノ下先輩、その言い方、何かエロイです」
結衣「ゆきのん、だいたーん」
雪乃「やめて、二人とも。恥ずかしいじゃないの」
いろは「照れないで下さいって。たまにはそういう雪ノ下先輩もいいと思いますし」
結衣「そうそう。彩ちゃんに直接言ってあげたら、喜ぶかもしれないよ」
雪乃「言える訳ないでしょ、そんな恥ずかしい事を。というか、もうやめて」
いろは「雪ノ下先輩、顔真っ赤ですよ」
結衣「ゆきのん、可愛い」
雪乃「さ、先に行くわよ」スタスタ
いろは「可愛らしいですね、雪ノ下先輩って」
結衣「だよねー」
ハッピーバレンタイン
END
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