雪乃「流れ流れて辿り着いた先は奉仕部。そこでもぼっちを発揮して一人寂しく読書の日々」
雪乃「ついたアダ名はヒッキーです。それでも今日まで楽しく生きてきました」
雪乃「今、この気持ちをメロディに乗せて、愛する妹の為に歌います」
雪乃「それでは歌っていただきましょう。比企谷八幡で、『粉雪』」
八幡「こなああああああああああゆきいいいいいいいいいいいぃぃぃぃぃぃぃ♪」
結衣「」キンコンカンコン、キンコンカンコーン
雪乃「出たわ。満点よ、比企谷君!」
八幡「う、嘘だろ! まさか俺が本当に!」
雪乃「本当よ、やったわね!」
八幡「ああ、ありがとう、雪ノ下!」
結衣「ヒッキー、おめでとう!」
葉山「何だこれは……」
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雪乃「今の気持ちはどうかしら、比企谷君」
八幡「いや、もうただ嬉しいっていうか……」
結衣「この事を真っ先に誰に伝えたい、ヒッキー?」
八幡「それはもちろん、小町に。俺がこうして出場出来たのも小町が勝手に応募してくれたおかげなんで」
雪乃「それじゃあ、小町さんに今から伝えてあげたらどうかしら。あのカメラに向かって」
八幡「ああ、そうする。小町ー、見てるかー! 俺、満点取ったぞー!」ヒラヒラ
結衣「以上、千葉の総武高校、奉仕部の部室からお伝えしました。それでは皆さん、来週のこの時間までやっはろー!」
雪乃「やっはろー!」
八幡「やっはろー!」
葉山「…………」
八幡「で、何の用だ、葉山?」
雪乃「さっきから覗き見とはいい度胸をしているわね」
結衣「観覧料金払うし!」
葉山「いや、君らが勝手にやってたんだろう! それはおかしい!」
八幡「君らが勝手にやってたんだろう!それはおかしゅい!」(声真似)
雪乃「」ブフッ
結衣「ヒッキー、超似てるし!」
葉山「おい、比企谷……」
八幡「俺の名前は葉山隼人、爽やかイケメンさ。特技はグループの仲を守る事だ」キリッ(声真似)
雪乃「ちょっと、やめなさい」プルプル
結衣「ヒッキー、マジウケるし!」
葉山「いい加減にしろよ、比企谷!」
結衣「あれ? 隼人君、ひょっとして怒ってるの?」
八幡「まさか、マジギレか?」
雪乃「これぐらいで怒るなんて器が小さい男ね」
葉山「い、いや、怒っている訳じゃないけど……」
結衣「隼人君ビーム! ビビビビビ!」
雪乃「やめて、隼人菌が伝染るわ。優柔不断にされてしまう」
八幡「雪ノ下、ここはアレを使うぞ!」
雪乃「ええ、わかったわ。へんしーん!」クルクル
八幡「葉山の弱点は世間体だ! そこを狙うんだ」
結衣「何で弱点がバレたし! はっ、まさか、優美子が裏切った!?」
雪乃「ええ、三浦さんの洗脳は既に私が解いたわ! 覚悟しなさい! ハヤマン!」ビシッ
葉山「……雪ノ下さん、本当に怒るよ、俺も」
結衣「隼人くんのおーこりんぼー、おこりんぼー」
雪乃「おーこりんぼー、おこりんぼー」
葉山「」イラッ
八幡「もう、隼人なんてあーし知らない!」プンッ(裏声)
結衣「ま、待ってくれー、ゆーみこー!」(ルパン三世風)
八幡「待たない! 隼人のせいであーしがどれだけ傷ついたと思ってんの!」(裏声)
葉山「急に何がしたいんだ」イライラ
雪乃「三浦さん、この通り葉山君も反省しているようよ。3回目の浮気ぐらい許してあげたらどうかしら」
八幡「やだ! あーしはもう怒ったんだもん! 隼人が丸刈り坊主のマルガリータにならない限り許さないんだから!」(裏声)
雪乃「あら、こんなところに丁度都合よくバリカンが」サッ
結衣「まーるがり! まーるがり!」
八幡「ヘイ!」パンッ
雪乃「まーるがり! まーるがり!」
八幡「あ、それっ!」パンッ
葉山「だから!」
八幡「まあ、からかうのはここまでにしてだ」
結衣「やーいやーい、遊ばれたー」
葉山「」イライラ
雪乃「一体何をしに来たのかしら? また一色さんにセクハラでもしたの? とうとう我慢出来なくなって下半身の露出行為に及んだのね」
葉山「そんな訳ないだろ。真面目に聞」
八幡「えー、こちらレポーターの比企谷です。たった今、葉山容疑者が猥褻物陳列罪に問われて千葉警察署へ車で連行されていくところです」
雪乃「比企谷君、葉山容疑者の様子はどうですか?」
八幡「はい。意気消沈とした様子で、大きなマスクをつけて顔を隠していますね。一言も話す様子はありません」
結衣「スタジオのゆきのーん! こちら、被害者の一色さんに直接話を聞いてきたよー!」
雪乃「あら、ご苦労様。一色さんは何と言っていたのかしら」
結衣「ノーコメントだそうです!」
八幡「なら、何で割り込んできたんだよwwwww」
雪乃「由比ヶ浜さん、流石ねwwwww」
葉山「俺の話を聞いてくれ!」
八幡「わかったよ。それで何の用で来たんだ?」
葉山「ああ、実は……」
結衣「ここで突然、ゆきのんによる葉山君コール!」
葉山「は?」
八幡「ヘイヘイヘイ♪ 葉山がキョドってる♪ ヘイヘイヘイ♪」
葉山「比企谷……いい加減に!」
雪乃「あ、葉山君の♪」
結衣「それ!」
雪乃「マジギレを♪」
結衣「ほいっ!」
雪乃「私は一度見てみたい♪」
結衣「どっこい!」
八幡「チャララッタラー。葉山君怒らせ機ー」(ドラえもん風)
結衣「ありがとう、ヒキえもーん!」
葉山「もういい、帰る!」クルッ
八幡「雪ノ下大佐! 敵が逃亡しました! 我々の勝利です!」
雪乃「良し! これより我が軍は完全な勝利を求めて、敵を追撃し殲滅するわよ!」
結衣「カッコいい! ゆきのーん!」
雪乃「敵を殺そうとは思わないように! ただ、これ以上リア充ライフを過ごさせてはならないと思いなさい!」
結衣「らじゃー!!」ビシッ
八幡「雪ノ下大佐! 追撃用の砲撃弾、熱々のマルゲリータピザの用意整いました!」サッ
結衣「巨大パチンコにセット完了!」ガチャコン
雪乃「エネルギー充填開始! 出力、目一杯!」
結衣「よいしょ、よいしょ!」ググググッ
八幡「充填率80……90……100……110……120! 出力限界値です!」
結衣「いつでも撃てるし!」ググググッ
雪乃「照準合わせ! 発射用意!」
八幡「左に五度調整、角度調整完了!」
結衣「ぎゅいんぎゅいん、ちゅごごごごご!!」ググググッ
雪乃「最終安全装置解除! ってー!!!」
八幡「発射!!」
結衣「ちゅどおおおおおおおん!!」パッ
マルゲリータピザ「びゅーーーーーーーーーーん!!」
葉山「ぐほああああっっ!!」ベチャッ!!
八幡「命中です、葉山を殲滅しました!!」
雪乃「みんな、良くやってくれたわ。ありがとう」
結衣「ハイターッチ! いぇーーーい!!」パチンッ
八幡「ひゅーーー!!」パチンッ
雪乃「きゃっほーーー!!」パチンッ
葉山「熱っーーーーー!!!」ゴロゴロ
こうして、再び地球に平和が戻ってきた。
だが、忘れてはならない。
この平和は与えられたものではなく、俺達で勝ち取ったものだという事を……。
ちなみに、使用した熱々のマルゲリータピザは責任を持って葉山が美味しく頂きました。
やはり、俺達がちょっと悪ノリするのは間違っている。
完
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