未央「暇だね…よし、イタズラしよっか」 (52)

みく「いきなり何を言い出すのにゃ」

未央「いや、仕事一区切りついたしさ」

未央「アイドルたるもの、他のアイドルとのコミュニケーションも大事だろ?」

みく「思い切り「イタズラ」って言ったにゃ」

未央「気のせいだよ。みんなと親睦を深めるか。って言ったんだよ」

みく「嘘付けぇ。数秒前の発言を改変すんなにゃあ」

未央「と、言うわけで何か面白そうな小道具を探しに行こっか。大道具部屋なら何かあるかなぁ」

みく「ちょっ、駄目だこいつ本気にゃ!ちょっと待つにゃ!みくも付いてくにゃ!」

未央「よっしゃ行くよみくにゃん!」スタスタ

みく「こんな未央チャン目が離せないにゃ!何するか分かったもんじゃねぇにゃあ!」テケテケ

ギャーギャー ニャーニャー  バタンッ



ちひろ「…止めなくて良かったんですか?」

P「知ってますかちひろさん」

P「若さっていうのは、振り向かないことらしいですよ」

ちひろ「それは歳を取って後々振り返って後悔するって意味だと思うんですけど」

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未央「さぁ、やってまいりました大道具部屋!さぁみくにゃん、どれを使って誰をおちょくる?」

みく「みくを共犯にしないでほしいにゃあ。みくは未央チャンのストッパーとして同行しただけにゃ!」

未央「またまたぁ~、そんな事言いながら普段自分が散々弄られてるから仕返しのチャンスだにゃあヒッハァー、とか思ってる癖にぃ」

みく「今日の未央チャンどうしたのにゃ?イチゴパスタでも食べたかにゃ」

未央「ひっどいなぁ~、私危険薬物なんかやってないよ?」

みく「ツッコミどころオンパレードな返答で正直困惑してるにゃ。こんな時どんな顔すればいいのにゃ」

未央「アイドルたるもの、常に笑顔でいるものだろ?」

みく「さっきからそれ誰のモノマネにゃ。Pチャンのつもりかにゃ?」

未央「えっ、分からない?」

みく「分かったら聞かないにゃ」

未央「ウチのクラスの上遠野君」

みく「知らねーにゃ!」

未央「ええ~っ?イケメンボイスで有名なのに」

みく「むしろ未央チャンのクラスメイトをいちいちみくが知ってたら怖くないかにゃあ!?」

未央「そんなことないよ。私だってみくにゃんのクラスの有名人知ってるよー?」

みく「おぉうマジか?マジだったら怖いけど一応聞いてみるにゃ」

未央「メガネが似合うマジメ優等生の前川さんって言うんだけど知ってる?」

みく「世界で一番その娘のこと知ってるのはみくだにゃあ!」

みく「あっ、今更気づいたにゃ!まず手始めにみくの事おちょくってるにゃ?おちょくってるのにゃ!?」

未央「アイドルためもの、自分を曲げないことが大事だろ?」

みく「上遠野君はもういいにゃ!」

未央「あっ、イイモノ見つけたよみくにゃん。ほらほらっ!」

みく「未央チャン元気だにゃあ…、みくはもうツッコミ疲れてきたんだけど…」

みく「…で、これは何かにゃ?」

未央「ほらほら、よくバラエティとかコントで見るアレだよ。この大きな籠をひっくり返して…」

未央「んで、この紐付きのつっかえ棒で固定して…ほら出来た」

みく「バラエティというか、もはや昔のマンガでしか見ないような光景だにゃあ」

未央「後はここにエサを置けば何も知らずにノコノコやってきた獲物をバッチリ捕獲!大成功って訳だよみくにゃん!」

みく「今時こんなのに引っかかるヤツがいたら腕のいいカウンセラーを紹介するにゃ」

未央「よーし、早速廊下に仕掛けてこよう!」

みく「やめなさい、通行人にすっげぇ迷惑だにゃ」

みく「それなこんなもんに誰が引っかかるかにゃ。寝起きのゆかりチャンだって避けるにゃ」

未央「お、言ったなぁ?んじゃ誰か引っかかったらみくにゃん罰ゲームねー」

みく「受けてたつにゃあ」

未央「10分間誰も引っかからなかったら今日のお昼ハンバーグ奢っちゃうよ」

未央「みくにゃんが負けたらお昼は回転寿司です。みくにゃんには魚介ネタ20貫トライしてもらいます」

みく「ハイリスクローリターンすぎないかにゃ!?」

未央「そしてお寿司代はみくにゃん持ちです」

みく「鬼っ!悪魔っ!緑の事務員っ!」

未央「さぁ、廊下に仕掛けました例のトラップ」

未央「私達は物陰から獲物がかかるのを待ち構えている訳ですな」

みく「うっわ、無駄にでっかい籠だから滅茶苦茶通路の邪魔だにゃ」

みく「引っかかる以前に邪魔すぎて蹴り飛ばされそうにゃあ」

未央「うひゃあ、みくにゃんは乱暴だなぁ」

みく「多分何も知らずにみくが通りがかったらイラッとして蹴り飛ばすにゃ」

未央「まあ多分私も蹴り飛ばすと思うけど」

みく「どの口が人の事乱暴って言ったにゃ、このミツボシ」

未央「シッ!誰か来たよみくにゃん」

みく「そりゃあ誰かは通るにゃ…事務所の通路だし」

みく「…そういえば、エサって何置いたの?」

未央「えっ?ああ、大したものじゃないんだけどさ」

未央「プロデューサーの洗濯前のシャツ」

みく「それはやっちゃ駄目なやつだろぉぉ!!」 バタンッ!

未央「あっ!引っかかった、引っかかったよみくにゃん!ほらほらっ!」

ナンデスカァー、コレナンデスカァー!? バタバタ

みく「そのエサは確実に引っかかるアホがこの事務所に何人もいるにゃあ!反則!反則にゃあ!」

未央「はっはっはっ、お昼ご馳走様でーす」

みく「リトラーイ!やりなおしっ、やり直しにゃあ!」

未央「しょうがないなぁ…全くみくにゃんはワガママっ娘さんだもんねぇ」

みく「みくは悪くないよ!?」

みく「あと助けてあげようよ!ずっとジタバタしてるにゃ、籠ガッタガタいってるにゃ!」

ダシテー、ダシテクダサイー クライデスー コワイデスー Pサァン…

未央「あっちゃー、まゆちゃんが引っかかったかぁ」

まゆ「なんですかぁ、なんなんですかぁ…いきなりビックリしましたよぉ…」グスン

みく「ごめんにゃ、後でこのミツボシ叱っておくにゃ」

未央「ゴメンゴメン。てっきり志希にゃんかしぶりんが引っかかると予想してたんだけどさぁ」

未央「みくちゃんが引っかかるとはねぇ。予想してた中では3位だったんだけどね」

みく「十分予想通りの範疇にゃ!もっと誠意を込めて謝れにゃ!まゆチャン泣いちゃってるにゃ!打たれ弱いんだから!」

まゆ「ぐすっ、だ、だいじょうぶですよぉ…ちょっと、驚いただけですからぁ…」スンスン

未央「あーあー、泣-かせたー泣-かせたー」

みく「泣かせたのは未央チャンにゃ!」

未央「ごめんねまゆちゃん」

まゆ「うぐ、ぐすっ…」

未央「お詫びにそのシャツ上げるからさ」

まゆ「仕方ないですねぇ」

みく「ツッコミが足りないにゃー!誰かー、誰かぁー!」 バタンッ!

アレッ、チョット、ナニコレ! デラレナイッ デラレナイ!


みく「おい二次災害出てるにゃあ」

未央「今度は誰かなぁ~?今度こそ本命志希にゃんか、はたまたしぶりんか。ダークホースでまきのんか」

みく「ダークホースが意外すぎるにゃ!勝手に風評被害ばら撒くんじゃないにゃあ!」

未央「いやいや、実はこの前偶然物陰でプロデューサーの上着をクンスカしながら「度し難いな、度し難いな…!」ってモゾモゾしてるところを見かけちゃって…」

みく「そういうのは見ちゃっても墓の中まで持っていってあげるべきだと思うにゃあ!?」

チョット、ダレカイルノ? ダシテヨッ ココカラダシテヨッ クライノコワイヨー

飽きた

未央「さぁて籠の中身は何じゃろなぁっと!」ガバッ

凛「ひぐ、ぐすっ…」スンスン

みく「予想No1が入ってたにゃ」

未央「おー、しぶりんは2番目だったかぁ。惜しかったね」

凛「えぐ、ぐす……暗いの怖い…せまい、くらい…」グスグス

未央「うわわ、ちょっとみくにゃん!しぶりん泣いちゃってるじゃんかー!」

みく「お前のせいだにゃ」

まゆ「あらあら、駄目ですよぉ凛ちゃん。もう良い歳なんですから。そんなみっともなくベソかいちゃったりして」

未央「まゆちゃんもさっきまでグスグス泣いてたけどね!」

みく「未央チャン未央チャン、何モバコイン払ったら黙ってくれるにゃ?」

凛「ぐすっ…んっ、別に、泣いてなんかないんらけど…?」クシクシ

まゆ「うふ…、そんなにおめめ真っ赤にして、説得力という事場をご存知ですかぁ?」

未央「まゆちゃんもまだおめめ真っ赤っかだけどね!」

みく「もう駄目だコイツ。猿轡でも噛ませておくべきかにゃあ」

凛「ぐす、えぐ…うぅ…」スピスピ

みく「あーもう、凛チャンもう泣き止むにゃ。いきなり閉じ込められたりしてビックリしたにゃあ?」ヨシヨシ

凛「うぅ…みくぅ」ギュッ

みく「怖かったねーもう大丈夫にゃあ。後で諸悪の未央チャンしばいておくにゃあ」

凛「グスッ……、プロデューサーのシャツ……出遅れちゃったよ…」グスン

みく「そっちかい」ポイッ

凛「グスッ……ねぇまゆ。そのシャツを先に嗅ぎつけたのは私なんだからさ、ここは私に渡すべきじゃないの?」

まゆ「何言ってるんですかぁ。まゆは未央ちゃんがPさんの使用済みシャツを持っていったところからずっと尾行していたんですよぉ?」

まゆ「もしクンスカでもしようモノなら、どうしてくれようかと思いましたけどねぇ」

未央「ヒィィッ」ブルブルッ

みく「どうにかしてくれちゃって良かったのににゃあ」

凛「…どうしても、それを渡さないんだね?」

まゆ「凛ちゃんがまゆの立場だったら、渡すんですかぁ?」

凛「ハハッ、冗談はキャラだけにしなよ紅いの」ユラッ

まゆ「それはこっちのセリフですよぉ、蒼い人」スッ

未央「い、いけないっ!2人ともここでヤる気だよ!」

みく「原因は未央チャンにゃ。責任取って体張って止めにいくにゃ」

未央「無理無理無理むーりぃー!紅いのと蒼いのに挟まれてメタルダーになっちゃうよ!」

みく「カラーリングの問題で済むのかにゃ」

凛「…いい機会かもね。一度ハッキリ決着つけたかったんだよね…」

まゆ「うふ、まゆもですよぉ…?」

未央「あわわわ…ど、どうしよう、どうしようみくにゃん!私どっちに加勢すればいい?」

みく「混ざるにゃ!止めろやホラッ!」ゲシッ

未央「ちょっ、ま、マジすかっ!」

凛「…邪魔だよ、未央」

まゆ「まゆ達の間にいると危ないですよぉ…?」

未央「えっと、いや、ふ、2人ともまずは落ち着いて…落ち着いて…」アワアワ

未央「…」

未央「ファイッ!」バッ

凛「だりゃああ!!」

まゆ「うわああああっ!!」

みく「ゴング鳴らしてどうするにゃミツボシ野郎!」


未央「いやぁ、まさか2人揃っていきなり顔面狙ってパンチするとは思わなかったね」

みく「マンガのような綺麗なクロスカウンターだったにゃ。仮にもアイドルなんだからフリでもいいからせめて躊躇って欲しかったにゃ」

未央「争いはいつも虚しいだけ…。2人は身をもってそれを教えてくれたんだよ」

みく「あと未央チャンのヤバさもしっかり伝えてくれたにゃ」

未央「さてと、しぶりんもまゆちゃんも医務室行きだし、次は誰に何を仕掛けようか?」

みく「あれー、コイツ全然懲りてねぇにゃあ。お前が殴られれば良かったのに」

未央「アレはちょっとやりすぎたって、流石に未央ちゃん反省しました」ペコリン

みく「おう、ぶっちゃけもう未央ちゃんの発言に信頼性は皆無だけど、とりあえず歓心するにゃ」

未央「だから、今度はもっと相手を選んでもっとソフトなイタズラをしたいと思います!」

みく「反省しても学習しないタイプにゃ」

未央「まあまあ、今度はもっと無害そうな相手を選んで、当たり障りの無いイタズラにするからさぁ」

みく「そこまで気を使うならもうやめればいいのににゃあ…」

未央「おっ、そんなこんなで丁度良さそうなターゲットはっけーん!」

みく「訂正、コイツ反省すらしてないにゃあ」

みく「って、今度は誰に迷惑かける気にゃ!ちょっと待つにゃ!」


時子「…」テクテク


真央「おーい時子サマー」

みく「未央チャン待つにゃ!無害そうな相手っつった傍から核弾頭殴りつけにいくにゃあ!おい聞けっ!聞こえてるだろ本田ぁ!」


未央「………みくにゃん………、…いきてる?」ピクピク

みく「………あ゛~~………」

未央「……いやあ……予想以上だったね……」

みく「……あ゛~~………」

未央「私はさ……ただ、ちょっとした子供のイタズラ感覚で言っただけなんだよ……」

未央「『プロデューサーがジャイアントバケットクローラーに轢かれて足の小指を骨折した』、ってさ……」

みく「…あ゛ぅ~~………」

未央「……まさか泣くとは思わなかったなぁ……」

未央「持ってた鞭をポトッ、と落として、そのままほうけた顔のままポタポタ涙零して……」

未央「…正直、キュンときました」

みく「に゛ゃ゛ぁ゛~~……」

未央「思わずさ…慌てて嘘だよ冗談だよ~ってさ……言っちゃうよね?あんなの見たらさ…」

未央「……私、「笑ってはいけない」企画よりお尻叩かれた気がするよ……」

みく「…みくは、一生分のスパンキング喰らった気がするにゃあ…」

未央「おっ、喋れるようにまで回復したねみくにゃん」

みく「もうちょっと、回復に専念させてほしいにゃあ……」

みく「動けるようになったら、今度はみくが未央チャンのケツ引っ叩いてるにゃあ……」

未央「勘弁してよぉ、これ以上されたら目覚めちゃうよ…」




P「あれ、時子どうした?今日はもう仕事無いだろ」

P「…え、どしたの?何でそんな怖い顔してんの?」

P「ちょ、ちょっと何ですか、何なんですかどうして鞭を振り上げるんですか!俺何かしたっけ!?今日はまだ何もしてないんですけど!?」

P「ケツはやめて欲しいんですけどっ!?」

アーーーッ!!

寒くて指がガチガチなんですけど…打ちミス勘弁してほしいんですけど…ヒーター使いすぎると嫁に怒られるんですけど…気をつけますから許してください何でも島村

みく「あいたたた……ようやく動けるにゃあ…」

未央「しこたまお尻ペンペンされたもんねぇ……お尻の感覚無いんだけどちゃんとついてるよね?」

みく「安心するにゃ。ちゃんとついてるよ」

未央「ホント?よかったぁ~」

みく「割れてるけどにゃあ」

未央「うっそ!」

みく「確かめんにゃ。せめてトイレかどこかでやれにゃ」

みく「って言うかみくは完全に叩かれ損だよね。何で何もしてないみくまでベチベチされなきゃならないのにゃ」

未央「何もしなかったからじゃない?ほら、私を止めなかったって罪がさ」

みく「止めようとしたけど止められなかっただけにゃ。みくはみくでベストを尽くしたにゃ!」

未央「あ、ゴメンみくにゃん。プロデューサーの足の臭いの話はまた後にして。新たなターゲットを見つけたよ!」

みく「未央チャン耳鼻科に行くべきだにゃ。あ、その前に精神科…あれ、この場合脳外科なのかにゃ?」

未央「第3ラウンドだよぉ!さあ、ここからは私のステージだぁ!」

みく「だから人の話は聞けにゃあ!ああもうっ、次は誰にちょっかいかける気にゃ!」


芳乃「ほーほー ほほーほー ほーほー 芳乃でしてー」スタスタ


未央「おーい、よしのーん!」

みく「待つにゃあ!下手こいたら消されるにゃあ!物理的以前に歴史上から存在そのものが消されかねないにゃあ!」

みく「聞く耳どこに置き忘れたにゃあ本田ぁ!!」

未央「よしのーん、おーいよしのーん」パタパタ

芳乃「ほー?」

未央「大変だよよしのん!さっきプロデューサーが原因不明の病気で仕事中突然爆発したって!」

みく「ちぃっ!また間に合わなかったにゃ!」

みく「ってか何だその嘘のクオリティ。誰が信じるにゃあ」

芳乃「…な、何、でして……?」ガクガク

みく「にゃんでやねん!にゃんで信じんねんっ!」バンッ

未央「ちひろさん曰く「原因はおそらくスタドリの過剰摂取でしょう」だってさ」

みく「おい、それだと事実上ちひろさんがコロした事になるにゃ」

芳乃「ま、真なのでー…」プルプル

未央「うん、幸い周りに誰もいないところでチュドンしたらしいけど…プロデューサー自身はもう…骨も肉片も残らず…毛髪だけが…」グスッ

みく「何で髪の毛だけ残るのにゃ。どれだけ生存本能にガッツいた毛根にゃ」

芳乃「…」プルプル

芳乃「……いのでして…」プルプル

未央「…あれ、もしかしてまた泣かせちゃった?」

みく「自覚してるなら自嘲もするにゃ。どうするのにゃ…芳乃チャンめっちゃプルプルしてるにゃ」

芳乃「…認めないのでして…」

未央「え?」

みく(あ、ヤバいヤツにゃ、これ)

芳乃「かの者のいない現世など……認められないのでして…」プルプル

未央「あわわわ…よしのん超プルプル震えちゃってるよ!」

みく「違うにゃ!震えてるのはこの事務所そのものにゃ!大気が震えてるにゃあ!」




みりあ「あわわっ、何、何っ?地震!?」グラグラ

ベテトレ「こらっ!飛び跳ねるな三村っ!」

かな子「私なにもしてませんよ!?」

みく「うぉぉおおい!早く芳乃チャンをなだめるにゃあ!このままだと終わりにゃ!破滅にゃ!2週目直行にゃあ!」

未央「お、おおぅ。まさかこんな事になってしまうとは未央ちゃんドジっちゃったよ。確かにこのままじゃ事務所が崩壊しちゃうよね!」

みく「事務所どころか世界がヤバいにゃ!はよ何とかせぇやミツボシ本田ぁ!」

未央「任せてよ!コミュニケーション能力の化物と呼ばれる私の手腕をとくと御覧れ!」

みく「いいからさっさと何とかせぇ化物」

未央「ヘーイよしのん!」

芳乃「認めないので……許せないので……」ゴゴゴゴゴゴ

未央「おーいよしのーん。ちょっとお話聞いてよー。ほらほらハッピーターンあげるからさー」

芳乃「かの者がー…かの者が居りませんのならばー……このような世にもはや未練はー…」ゴゴゴゴ

未央「…」

未央「駄目っぽい♪」

みく「諦め早ぇ!!」

みく「どうすんのにゃあ!みくまだこんなところで人生終わらせたくないにゃあ!あっ、ほら!窓が割れたにゃ!床にヒビが!」

未央「えっ?みくにゃんは猫だから人生じゃなくて猫生じゃない?」

みく「どうせもうオシマイなら最後にお前を殴ってから死ぬにゃあ!」ブンッ

未央「危なっ!何すんのさもぉ…ダンスやってなかったら当たってたよ!?」

みく「避けんにゃよぉ!すんげぇ心残り残したまま逝きたくないにゃあ…!」

芳乃「一度世界を初期化しましてー……始まりからやりなおしましょうー……」ゴゴゴゴゴゴ

みく「ホントにもう終わりなのにゃあ!この世のオシマイにゃあ!コンティニュー不可にゃあ!」ビエーン!

未央「だ、大丈夫だよ!ドラゴンなんとかボールを7つ集めれば…あ、最近は英雄の魂を15個なんだっけ」

みく「どっちも現存しねぇし今からじゃ間に合わないにゃ!」

芳乃「総てを無に帰すのでー……世界を創生し直すのでー…」ゴゴゴゴゴゴ

みく「あわわわわわわ…も、もう駄目にゃあ…」

未央「どうして、どうしてこんな事に…誰だよっ!よしのんの笑顔を奪ったのは!誰があの娘の笑顔を曇らせたんだよっ!」

みく「本田未央絶対ェ許さねぇ!」バキッ!

未央「チャンミオッ!」ブヘッ

みく「よっしゃ殴れたにゃ!心残り消えたにゃ!」

未央「殴ったね……!こずえちゃんにも殴られたこと無いのに!」

みく「多分全宇宙探しても居ねぇにゃ!」

芳乃「初期化開始ですー……そなたー、しばしの辛抱なのでしてー…」ドドドドドドド


P「ん、呼んだ?」

芳乃「…………ほー?」

みく「キターーーーーー!!」

P「お前らこんなところで何やってんだ。凄ぇ地震だから早く非難しろって」

芳乃「むーっ」トテトテ ポムッ

P「ぐふっ?」グェ

芳乃「むーっ、むむぅーーっ」ギュウウッ

P「…あの、芳乃さん?どうしたんですかいきなり」

芳乃「むーっ」ギュゥッ

みく「あ、地震止まったにゃ…。うわ、凄い勢いで壊れた窓ガラスとか床とか直っていくにゃ」

未央「一時はどうなることかとヒヤヒヤしたけどね」

みく「おう、全部お前のせいでにゃ」

P「えっ、何なの?何なのなの?何があったの?」

P「あと芳乃、そんなしがみつかれてると何も出来ないんですけど…もしもし、芳乃?芳乃さーん?」

芳乃「うぅーっ」ギュムムッ

P「あの、ちょっと芳乃さん?あれっ?どこに連れてく気だよ俺まだ仕事が…」

芳乃「むー、むぅーっ」グイグイ

P「え、ちょっ、こっちは空き部屋だから何も無いんですけ」バタンッ

エッ、チョ、ナニ、ナニ?

マテマテ、イッタイナニガ…ア、コラ、ナニヲスルヤメ…!

アーーーーッ


みく「…」

未央「…」

みく「…」

未央「さて、じゃあ次は誰に何しよっか」

みく「この期に及んでまだやる気かいっ!」

未央「流石に今度はもうちょい自重するってば。あ、ほら、丁度良いさっちー(ターゲット)がやってきたよ?」

みく「…チクショウ、一瞬「幸子チャンならいっか」って思っちゃった自分が情けないにゃ…」

未央「よーし、んじゃあいっくよー!ひとっ走り付き合えよー!」

みく「自重はどこにいったにゃ!その道のゴールは多分絶望だと思うんだけどにゃあ!?」


幸子「フンフンフフンフーン ボクカワイイー♪」テクテク

未央「ここであったが百年目ぇ!」ガバッ

幸子「ひにゃんっ!?」

みく「お前自重って言葉ググってこいにゃあ!何でいきなり押し倒すのにゃ!」

未央「イタズラだからに決まってるよ!」

みく「そういう意味合いのイタズラはやめぃ!」

幸子「なっ、何です!?何なんです!?何がどうなってるんですか!?」アワアワ

未央「はっはっはっ、よいではないか。よいではないか」

幸子「ちょっ!な、何でスカートめくるんですか!」

未央「イタズラだから?」

みく「だからやめぃ!それイタズラ違うにゃ!」

幸子「そ、そうですよ!いくらボクが同姓すらここまで魅了してしまう程超絶カワイイからって…!」ジタバタ

未央「何をー!?カワイサなら未央ちゃんだって負けてないぞー!」プチッ

幸子「ひゃっ!ちょっ…何で服の上からブラのホック外すんですか!」

未央「イタズラだからだよ!」

みく「もはやイタズラどころかセクハラすら通り越してるにゃ!」ガスッ!

未央「ひでぶっ」ドサッ

みく「まったくもう…どうしようもないにゃあ、このミツボシ野郎は」

幸子「え、えっと……?」

みく「もう大丈夫にゃ。この阿呆はみくが責任持って片付けておくから今のうちに逃げるにゃ」

幸子「…は、はぁ…。何が何だかサッパリですけど、助かりました」

みく「今度から本田には気をつけるにゃよー」


未央「……あれ…?」

みく「お、目が覚めたにゃ」

未央「あいたたた……えっと、私確かさっきまでさっちーとハスハスしてたような…」

みく「気のせいにゃ夢にゃ幻にゃその若さで幻覚見えるようなモノに手ぇ出してるのかにゃ?」

未央「うーん…夢だったのかなぁ。いきなり背後から薄っぺらい猫キャラにタウンページで後頭部殴られた気がするんだけど」

みく「気のせいにゃって。タウンページじゃなくて消火器にゃ」

未央「頭痛いよぉ……どうしよう、これが原因で頭おかしくなっちゃったりしたら」

みく「それ以上おかしくなりようがないから心配いらないにゃ」

未央「酷い言い草だなぁ。これでも結構学校の成績良いんだぞー?」

みく「みくだって優等生にゃ。それに学校の点数と精神の病み具合は関係ないからね」

未央「酷いよ!ニュージェネのサイコキャラはしまむーのポジションなんだよ!?」

みく「お前自分が今何言ってんのか分かってんのかにゃあ。それがサイコだっつってるんだにゃあ」

未央「誰が可変型大型サイコミュ兵器搭載モビルスーツだよぉ!」

みく「サイコガンダムっぽいキャラって意味じゃねぇにゃあ!何なのにゃその限定的過ぎるキャラ設定は!」

未央「メガ粒子砲とか出さないよ!?」

みく「出せないよ、って言えにゃ!それだと出せるけど意図的に出さないだけみたいに聞こえるにゃあ!」

未央「なんだとぉー!」ドウッ

みく「危なっ!…ちょ、壁に穴開いたんだけど!え、てかメガ粒子砲!?」

未央「アイドルたるもの、ビーム兵器の1つぐらい内臓しているものだろ?」

みく「クラスメイトモノマネはもういいにゃあ!」

みく「ってかどういう事なの!?何で未央チャン目からビーム出せるの!?」

未央「みくにゃんこそ、ビームの1つも出せないのにアイドルを名乗って恥ずかしくないの?」

みく「アイドルが人間として越えちゃいけない一線を音速で突っ切らなきゃいけない職業ならみくは今日にでもアイドルやめるにゃ!」

未央「アイドルやめるは私の持ちネタだよ!」ビーッ

みく「撃つにゃあ!それにそのネタはアニメ内だけにゃ生ハム野郎!」

未央「メロンまでちゃんと付けろ前川ぁ!」ビーーッ

みく「怒り処が面倒臭ぇにゃあ!だからビーム撃つにゃ!事務所穴だらけになるにゃ!ちひろさんに消されちまうにゃあ!」



ちひろ「モバコインッ!」

ちひろ「う~…?誰か噂してるんですかねぇ…」ズビッ

遅れたけど誕生日おめでとう飛鳥。居眠りしている隙にエクステを白滝に摩り替えたい
寝ます

みく「何なのにゃ!何なのなのにゃ!?いつから未央チャンは目からビーム出せるようになったのにゃあ!?」

未央「アイドルの嗜みだよ!」ビーッ

みく「アイドルって凄ぇ!」

みく「ってしまったにゃ!いつの間にか壁際に追い込まれてるにゃ!」

未央「もう逃げ場はないよ…みくにゃん覚悟ぉ!」

みく「も、もう駄目にゃあ…!」

ズルッ

未央「あれっ?」

未央「ひゃん!」ベタンッ

みく「助かったにゃ!偶然足元に落ちてた新鮮そうなイワシに未央チャンが足を滑らせたにゃ!」

七海「ごめんなさいれすー。1匹落としてしまったのれす」ヨイショット

未央「うぅ…油断したよ」フラフラ

茜「ボンバーッ!!すいませんちょっと通りますね!!」

未央「あべしっ!」ドガッ

みく「偶然にゃ!通りすがりの茜チャンに撥ねられて未央チャンがすんげぇ勢いで吹っ飛んだにゃ!」

まゆ「フンフンフフンフーン、まっゆまゆまゆままゆまゆー」テクテク

まゆ「にゃんっ!」ゴスッ

未央「ぴにゃっ!」ゴンッ

みく「何てことにゃ!吹っ飛んだ先に偶然歩いてたまゆチャンと頭から激突したにゃ!」

未央「うごごごごごごごごごご」ゴロゴロゴロゴロ

みく「うっわ、そのまま階段落ちてったにゃあ…」

みく「…あれ、死んだんじゃね?」

まゆ「うぅ~…頭痛いですよぉ…」エグエグ

みく「…おーい本田ー、生きてるかにゃー?」ヒョコッ

未央「」チーン

みく「ウグェっ、四肢が可動しちゃイケナイ方向に向いてるにゃ」

みく「穴という穴から真っ黒い液体垂れ流して…うわぁ、小梅ちゃんがキラキラしそうな光景にゃ」

みく「…未央チャン、ぶっちゃけあんまりにもアレすぎて悲しみがわかないけど、安らかに眠るにゃ…あの世にいったら今度こそ自重するにゃよ」ナムナム

未央「うわグロっ!えっ、何なのこれ!」

みく「ああ未央チャン。ごらんの有様にゃ。未央チャンがトチ狂って目からビーム撒き散らした挙句階段から足滑らせてグチャグチャにゃ」

未央「うっひゃあ…手足が凄い方向向いちゃってるね…目と耳と鼻と口からドス黒い液体垂れ流してるけどあれ何?血じゃないよね」

みく「きっと未央ちゃんの血は赤じゃなくてこういう色なのにゃ」

未央「うーん…衝撃の事実だねぇ」

みく「知りたくも無かったけどにゃ…」

未央「私もだよ…」

みく「…」

未央「…」

「「……」」



みく「未央チャンが2人!?」

未央「私が死んでる!?」


まゆ「うぇぇん…あたま痛いですよぉ…」グスン

-----------------------------------------
晶葉「しかし、よくもまぁここまでグチャグチャにしてくれたものだな…」ハァ

みく「みくは何もしてないにゃ!むしろ被害者にゃ!」

未央「って言うか勝手に私のロボットとかいつ作ったのさー」プンプン

晶葉「この前仮眠室で盛大に爆睡していただろう?丁度アイディアに行き詰まってたところでピンてきてな」

晶葉「アイドルロボを作れば助手の負担も半…げふん、我々も今よりずっと楽になるのではないかと思い立った訳だ」

みく「杏チャンとか乃々チャンが聞いたらガッツポーズしそうな発明にゃ」

晶葉「でだ、折角グッスリ眠っている事だし……試作機のモデルに使わせてもらった」

未央「肖像権って考えなかったのかな」

みく「まあ、それはどうでもいいけど」

未央「よくないよ、よくないよ!?」

みく「出来上がったメカ未央チャンはどうしてあんなスチャラカパーだったのにゃ?しかも目からビームとか武装つけないでほしいにゃ」

みく「盛大に穴だらけになった事務所は今Pチャンが芳乃チャンに頼んで修復してもらってるけどにゃあ」

晶葉「電子頭脳にバグでも発生したのだろうか。…いやいやテストでは何の問題も無く動いたんだが…」

晶葉「…念のために聞くが、実は日頃キャラを作っているという事はないのか?」

未央「未央ちゃんは未央ちゃんだよ!?自分を曲げないよ!?」

みく「おう、それはキャラ作ってるのはみくの方だっていいたいのかにゃあ?」

みく「あと晶葉チャン!兵器内臓したことに関してはスルーする気にゃ!?」


まゆ「うぅ…痛いです…コブになってませんかぁ?」

凛「大丈夫だよ。どっちかって言うとさっきまゆの右ストレートが入った私の頬っぺたの方が痛々しいよ」

まゆ「うふ…凛ちゃんのコークスクリューも効きましたぉ?」

みく「で、どうするにゃ?このメカ未央チャンだった残骸は」

未央「あまりにアレな光景だからブルーシート被せておいたけどさぁ。好奇心で捲って失神する娘が続出してるよ」

晶葉「流石にあそこまで破損しては修復は難しいな。ラボに持ち帰ってロデオマシーンにでも作り変えるさ」

みく「メガ粒子砲付きロボットからロデオマシーンとか匠もビックリなビフォーアフターにゃ」

未央「そのまんま私な見た目のロボットがダイエット機器に革新かぁ…どんな顔すればいいの?」

ヘレン「笑うといいわ」

晶葉「まぁ、心中は察する」

未央「うん…さようなら。言葉を交わすこともなかったメカ未央ちゃん…」

みく「おい、今誰かいなかったかにゃ?」

未央「…ねぇ博士。まさかとは思うけど作ったロボットって1体だけだよねぇ?」

晶葉「ハッハッハッ」

みく「いやいや笑ってないでちゃんと答えて欲しいにゃ。えっ、何そのリアクション。怖いんだけど」

晶葉「ハッハッハッ」ジリジリ

未央「じわじわ後ずさりしてる!」

みく「余罪があるにゃ!確保っ!確保するにゃあ!」

晶葉「ま、待て落ち着け!偉大な私の頭脳を…!」 アーーッ


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みく「…って訳にゃ。ホント大変だったんだよ」

P「なるほどなぁ。だからあの日の未央はちょっと様子がおかしかったのか」

みく「晶葉チャンの珍発明にも困ったモノにゃ。…Pチャンは本物だよね?」

P「メカPとか既に使い古されたネタだからな」

P「ほら、そろそろ撮影の時間だぞ。トライドロンで送ってってやるから支度しな」

みく「もうそんな時間にゃ?ちょっと待ってにゃ!」

P「マッテルーヨ」スタスタ

みく「マッテネーヨ!」ドタバタ

ガチャッ

ありす「…あれ、誰もいないんですか?」キョロキョロ

ありす「タイミングが悪かったみたいですね……あ、あそこにあるのは」トテトテ

ありす「…プロデューサーの机にあるんですから、プロデューサーが飲んだんですよね…」

ありす「…」

ありす「…まだ残ってますね」

ありす「…」キョロキョロ」

ありす「……」

ありす「…」ニヒッ


晴「おーいありすー。Pいたかー?」ガチャッ

晴「ってPどころか誰もいねえし。あ、何お前スタドリなんか飲んでんのかよ」

ありす「…」クルッ

晴「何だよありす。返事ぐらいしろって」

ありす「…」

晴「…ありす?」

ありす「…ねぇ、晴さん」





ありす?「イタズラでもしましょうか」ニタァ

超絶寒い夜とか眠すぎるときに書くものじゃないな…打ち間違いが酷すぎる、おのれゴルゴム
その場の思いつきをウサ晴らしのテンションで書き殴りました。前川は優秀なツッコミだなぁ!!

オツカーレ

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