提督「艦娘が資材を使い過ぎるから」 (81)
見切り発車
キャラ崩壊注意
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叢雲「ただいま、司令か――」ガチャ
提督「――燃料がない! 弾薬がない! 鉄鋼がない! ボーキがな」
叢雲「……」バタン
叢雲「……ふぅ」
ガチャ
提督「――あああ、あぁぁぁっっっぅぉぉぉぉえぇぇえええ………ッッ!」
叢雲「ただいま司令官。今日もいつも通り気持ち悪いわね。今日はどうしたの?」
提督「あ、ああ、叢雲か……いやな、さっき帰ってきた第一艦隊の補給を行ったんだが――」
叢雲「――つまり、大破撤退の結果資材が吹き飛んだ、と」
提督「ああ、その通りだ……補給だけは何とか済ませたが、もう資材が全部二桁だ。これでは何をするにも辛すぎる……」
叢雲「そんなあんたに朗報よ」ゴソゴソ
叢雲「――はい、これ今日のデイリーの報酬と遠征の成果。計画的に使いなさいな」
提督「おお、さっすが初期艦阿吽の呼吸! これで今日も元気に建造アンド開発出来る! ヒャッホウ!!」
叢雲「このパチンカス。後で泣いても知らないわよ」
提督「大丈夫大丈夫! 今日、今日こそ! 絶対ェ当たり引いてみせるからな! そこで見ていろよォ!!」
提督(――いや、待てよ?)
提督(今まで何回、何十回と開発、建造して来たが。果たして何度、私は当たりを引いた?)
提督(特に建造。空母レシピで正規空母が出てきたことなど一度しかない。戦艦レシピも同様だ)
提督(そもそも艦娘は建造にも育成にも資材が掛かり過ぎる。このままでは根本的な改善など夢のまた夢だ……)
提督(そうだ、艦娘は資材を使い過ぎる)
提督(……)
提督「」ティンッ
提督「叢雲、建造は中止だ。これより改造を行う」
叢雲「改造? でも今、ウチに改造が出来る娘なんていないわよ。とうとう素面でジャンキったかしら?」
提督「違う。私は逆に考えたのだ。艦娘が資材を使い過ぎるなら――」
提督「――私が資材を使ってしまえばいい、と」
叢雲「ちょっ」
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ズガガガガガガガガガガガガガガ
カーンカーンカーンカーン
メリメリィメリメリメリィメリメリィ
パンパンパンパンパンパンパンパンパンパン
オェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェ……
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提督(改二)「まさかの改二になった」
叢雲「この鎮守府初の改二が司令官…………うっわぁ」
提督「コレで資材にも余裕ができるな!!」
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〜鎮守府港〜
叢雲「ーーというわけで今日の出撃にはお荷物が付いてくるから、各員足を引っ張られないよう注意して」
提督「お荷物……フフ、そんな口が叩けるのもこの力を目にするまでのことよ……フフフ」ニヤニヤ
夕立「叢雲秘書官ー。提督さんがいつにも増してキモいっぽいー?」
叢雲「気にしないで頂戴。身体能力が上がった自分に酔いしれてるだけだから」
最上「叢雲秘書官ー。今日はどこの海域に行けばいいんだい?」
叢雲「取り敢えずそこのを落ち着かせたいから……そうね、適当に1-1でもお願い」
木曾「叢雲秘書官。コレ、役に立つのかよ?」
叢雲「知らん。弾除けくらいにはなるんじゃない?」
初霜「叢雲お母さっ……叢雲秘書官」
叢雲「ブチ転がすわよ小娘」
時雨「じゃあ、行ってくるね」
叢雲「おー行け行け。オヤツの時間までには帰ってきなさいよー」
ハーイ
提督「提督、抜錨する!」バッ
叢雲「錨ないでしょうが」
提督「それでは、留守は頼んだぞー!」
叢雲「あーったく、あんたもとっとと帰って来なさいよ。あんたの今日の分の書類、まだ全然残って」
提督「ぬあああぁぁぁぁぁあああ!!?」バシャアアアン
叢雲「えっ」
提督「」ブクブクブクブク
叢雲「ちょっ」
───────────────
叢雲「……で?」ニオウダチー
提督「……」セイザー
叢雲「オラ、黙ってたら分んないでしょうが。え? ほら喋れ」
提督「……………………ました」
叢雲「あ゛?」
提督「……揺れる水面に負けて横転して沈みかけましたッ!」
提督「サーセンっしたァッ!!」フカブカ-
叢雲「……」
叢雲「……ふふ」
叢雲「ねえ、司令官。この資料が読めるかしら?」
提督「コレは……資材の備蓄状況?」
提督「はは、酷いものだな。全て一桁か。どれくらい昔のものなんだ? コレ」
叢雲「1時間昔のものよ」
提督「なるほどな、そんなに前の――」
提督「……1時間?」
叢雲「生身の人間の改造なんて前代未聞の技術だもの。それくらい使ってしまっても不思議じゃないわよねぇ」
叢雲「ねえ?」ニッコリ
提督「」
叢雲「そんな状況にも関わらず、戦場に出たい出たいと我が儘をほざく司令官」
叢雲「ええ、当然補給の目処なんてついてないわ。でもここで頷かないと絶対に迷惑掛けるものね? あんたは」
提督「は、はいぃ…」
叢雲「まぁそれでもとなけなしの戦果を期待したら……敵の湧出地点に行く前に旗艦が轟沈。ダメコン付けとかなきゃどうなっていたことか」
叢雲「しかも出撃した後に沈んだものだから資材はしっかり飛ばしてる。ふふ、凄いわね。ここまでアレだとなんだか笑っちゃうわ」
提督「あ、あははは……」
叢雲「――笑い事じゃねぇわよこのパチンカスがァァァ!!!」
提督「ごめんなさい超ごめんだばァッッ!?」
───────────────
提督「……思ったのだが」
叢雲「?」
提督「一桁でも残ってるなら一晩くらい経てば大本営から支給されるんじゃないか?」
叢雲「あぁ……まぁ、そうね」
提督「だろう!? 謝罪と慰謝料、治療費を請求する!!」
叢雲「――その一桁がただの資材の残量だったなら、ね」
提督「……は?」
叢雲「資材はお金で調達出来るわ。そしてウチに元々あっただけじゃとても足りなかった」
叢雲「借りれそうな場所全部から借りれるだけ借りなきゃ足りない、そんなくらいに」
提督「そ、それって……」ブルリ
叢雲「――戦争続きのこのご時世、健康な臓器の需要は高いのよ」
叢雲「後は――分かるわね?」
提督「」ガタガタガタガタ
叢雲「……まぁ、今更済んだことを言っても仕方ないわ。折角戦える体になったんだからそれを有効活用しない手はない」
提督「そ、そうだな! 幾ら借りようと返せれば問題ないわけだしな!」
叢雲「……。話進めるわよ。取り敢えず当面の目標は水上で満足な戦闘行為が可能となること、また艦隊戦闘を理解すること。この二つね」
提督「む、確かに水上戦闘には返す言葉もないが……艦隊戦闘については理解しているつもりだぞ?」
提督「聞いて驚け! これでも士官学校の筆記では上位常連だったのだ! ははははっ!」
叢雲「黙れ」
提督「はい」
叢雲「……こほん。つまり主観と客観は全く別物という話よ」
叢雲「といってもこればかりは感覚で理解して貰うしかないから、差し当たっては水上戦闘の訓練から始めるわ」
提督「何をやるんだ……?」
叢雲「あんたの身体のスペックが分からないと何も始まらないから、まずはテストね。演習場でやるから付いてきなさい――」
〜演習場〜
叢雲「まずは火力から測るわよ。はい14cm砲。装備しなさい」
提督「……叢雲。折角だし46cm砲から試してみないか? 余ってた気がするぞアレ」
叢雲「……確かにマトモに使えるのがいなくて放置してはいたけれど」
提督「そうだろうそうだろう! このまま余らせておくよりは私が装備した方がいいんじゃないか? なあ、なあ!」
叢雲(うぜえ…)
叢雲「……はぁ。でもアレ確か工廠よ。取ってくるの面倒なんだけど、私」
提督「少し待ってろすぐに取ってくるからな!!」ダッ
叢雲「あ、ちょっと――」
テイトク、ハッヤーイ!
フハハハハハハハハハハハハハハ…
叢雲「……」ポツーン
叢雲「……あ、白髪」
提督「持ってきたぞォ!」ハァハァ
叢雲「うわ、また白髪……いやコレは銀髪ね。セーフっと」
叢雲「……ケアストレスのカウンセリングってあったはずよね。今度受けてみよう……」
提督「持って来たら撃っていいんだよな撃つのはあそこの的なんだなさあ撃つぞよし撃つぞほーら撃つぞ!?」
提督「ファァァイアァァァァァ―――ッッッ!!!」ズドンッ
ツルンッ
提督「ふぁっ――」
ヒュンッ
叢雲「……? なにようるさいわね――」
叢雲「……えっ?」
叢雲(振り向いた時には、遅かった)
叢雲(着弾による鼓膜を破らんが如き、凄まじい轟音の中、私に届いたのは)
提督「むぅぅらぁぁくぅぅもぉぉぉぉぉぉ―――! よぉけぇろぉぉぉぉぉ―――!!」
叢雲(周りに掻き消されながらも微かに聞こえた、間延びしたした警告と――)
叢雲(加速度的に大きくなる、司令官の白い背中だった――)
ドンッ
───────────────
〜医務室〜
叢雲「……」大破
提督「……」小破
叢雲「……つまり、46cm砲を撃ったはいいけど反動に耐え切れなくて吹っ飛んだ、と」
叢雲「そしてたまたま後ろにいた私にぶつかってしまった、と」
提督「……はい」
叢雲「……」
提督「……」ガタブル
叢雲「……いいわ。今回は目を離していた私の責任。あんたは悪くないわよ」
提督「……」
提督「えっ?」
提督「へっ……」
叢雲「ええ、今回のことは全部私が悪かったわ。怪我までさせて本当にごめんなさい」ペコリ
提督「おごっ……!?」ズキィッ
叢雲「痛かったわよね。ごめんなさい、せめて受け止めてあげられればよかったんだけど……」
提督「あがぁぁっ……!!」ズキィィッ
叢雲「……悪いけど、体がまだ痛むの。残りのテストは金剛辺りに付き合って貰って。結果は何かにメモして、それを後で私に渡すように言ってくれないかしら」
叢雲「あと、こんなことに付き合わせてごめんなさいとも」
提督「あばばばば……!!!」ズキィィィッ
ガチャ
バタン
叢雲「……」
叢雲「……」グスッ
取り敢えず今日はここまでです
遅文でゴメンよ
〜廊下〜
比叡「そこでですね! 千手観音様がお姉さまの穴という穴に――」
金剛「比叡はおもしろいネーアハハー……って、アレは……?」
比叡「廊下に誰か倒れてますね……おーい、大丈夫ですかー!」
金剛「……っ! ウェイト比叡!」
比叡「へ――」
提督「……ひえ゛い゛がぁぁ゛……?」ボロボロ
比叡「ひええええっ!? きっしょっ!!」
提督「おではぁ……お゛れはぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!!!」
金剛「ちょっ、提督ストップ! 女の子に無理矢理よくないヨ、離れなさイッ!」バッ
提督「こん゛ぐぉぉおぉおおお!!」
金剛「誰がコングだゴラァ!!!」
比叡「誰も言ってませんから落ち着いて下さーいっ!!」
───────────────
提督「――ということがあったんだ」
比叡「えーと……それで自分が情けなくなって錯乱してた、と」
比叡「……え、ゴミ過ぎません?」
提督「おぐっ……いや、分かっている。批難されるのも当然だ。甘んじて受けよう」
比叡「はぁ……で、司令のスペックのテスト? でしたっけ。私はこの後特に何もないからいいですけどお姉さまは―――って、お姉さま?」
金剛「……提督」
提督「お、おお。どうした、金剛?」
金剛「……テストの項目って、何が残ってるんデスカ?」
提督「か、火力以外は全部残っているが……?」
金剛「……へェ」
金剛「……フンッ!!」
提督「げぶぅあっ!!?」
比叡「ひえっ!? ちょ、ハイキックってお姉さま、流石に上官に暴力は不味い……!?」
金剛「フフ、何言ってるんデスカ比叡。コレは装甲と耐久のテストヨー? 提督のお願いじゃないデスカー」
比叡「マジギレしてる!? あわ、あわわわわ……」
金剛「……それに、これくらいの罰も甘んじて受け入れられないなら軍法会議上等デス。好きに処罰するといいネ」
提督「……そうだな。お前の言う通りだ、金剛」ムクリ
比叡「い、生きてた……!?」
提督「勝手に殺さないでくれ……流石に、改造前であったらホトケだったがな」
提督「ともかく……目が覚めた。感謝するぞ、金剛」
金剛「言葉ではなく行動で示して下さイ。まだテストは終わってまセン」
提督「分かっている。次は何だ?」
金剛「ここからだと雷撃訓練場が近いから……まずは雷装値からネ。さっさと行くヨ」スタスタ
提督「ああ」スタスタ
比叡「あ……お、置いてかないでくださーい!!」
比叡「……っていうか司令、ホントに大丈夫なんです?」
提督「ん? 特に仔細ないが……どうかしたか?」
比叡「あ、いえ……」
比叡(……金剛お姉さまの蹴りって、確か主砲くらいの威力だった気が……この前リ級蹴り殺してたし……)
比叡(だからコングお姉さまやらドラミングラブなんて言葉が生まれたわけだし――)
金剛「ーーーHey、比叡」スッ
比叡「ひえ……っ!?」
金剛「――アレは女子力、ガールズパワー。乙女なら誰でも出来ることデース」
金剛「――イイネ?」
比叡「は、はいぃ……」コクリ
金剛「ふふ、いい子に育ってくれてお姉ちゃん嬉しいヨー」スタスタ
比叡(ひえええええええええええええええっ!!!)
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比叡「――よし! これで大体全部終わりですね! こちらがスペックの数値です、お姉さま」
金剛「Hmm……」
提督「ふぅ、はぁっ……ど、どんな感じだ、金剛……?」
金剛「……装甲、耐久、積載量(スロット)なんかはかなり高くなってマース。恐らく大和型にも勝るとも劣りマせん」
提督「お、おお……! それなら……!!」
金剛「あー……一応、今の提督に最適な場所はありマース」
提督「そうかそうかそうか! よし、すぐに案内してくれ!」
金剛「……連れてった後で騒がないで下さいネ?」
提督「はは、騒ぐものか! もし騒ぐとしたら、それは己の力を役立てられることへの歓喜の叫びだろう―――!」
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『執務室』
金剛「ハイこちら執務室になりマース」
提督「」
提督「はっ、え、ちょ待っ……はぁー!?」
金剛「比叡、書類は?」
比叡「はい、ここに……うんしょっ、とぉ!」ドスン
金剛「うっわー……これ崩したら割マジで圧死しそうネ……」
比叡「ですねぇ……うっわぁ……」
提督「ちょ、引いてないでそこの二人! よりにもよって、何故ここなんだ!?」
金剛「何故も何も提督の仕事ヨこれ。一日分。いつも叢雲がやってた奴だけど」ジトッ
比叡「あァ……いっつも駆逐軽巡と遊んでばっかですもんね、提督」ジトッ
提督「あ、遊ぶのは自分の仕事はちゃんとこなしてからだぞ!?」
金剛「ここ軍組織。他所ほどでないにせよそこそこ激戦区」
比叡「追加、緊急のお仕事、割といっぱい」
提督「」
提督「い――いやッ! さっきの会話の流れ的にここは私が出撃するところだろう!? 耐久や装甲上がった意味!」
金剛「いやだって提督水の上歩けないんでショ?」
提督「水蜘蛛使えば何とかなる! 士官学校で習った!」
比叡「末期ですね海軍」
金剛「こんなのが提督な段階でお察しネ」
提督「理由! 説明! はよッ!」バンバン
金剛「……幾ら防御力があっても装備出来る艤装がない時点で運用法が限られマース。出撃が少数精鋭制な以上、臨機応変な対応が出来ないとお話にならないネー」
提督「……え。艤装、ないの?」
金剛「ないの」
比叡「ないです」
提督「……なぜゆえ?」
金剛「比叡、お願いしマス」
比叡「はい! えーとですね……そう、艦娘というのは昔動いていた軍艦の魂、所謂『艦霊』ってヤツありきの存在でして」
比叡「最初から海上を歩けるのも艤装の扱い方を知ってるのも、全部その艦霊のおかげなワケです」
提督「……私にはそれがないから無理だ、と」
比叡「ええ、まぁそんな感じです」
金剛「幸いにも体力や持久力は上がってるから一徹二徹くらいなら余裕なはずデース。叢雲が全快するまでの間は書類仕事に専念するネ」
提督「ふむ……」
提督(たくさん仕事をこなしてこの鎮守府の評価が上がれば、それだけたくさんの報酬も入る、か)
提督「……分かった。ひとまず突貫で書類を片付けよう。急ぎの書類をまとめて渡してくれ――」
───────────────
提督「……し、仕事、全く、おわ、終わらん……」ガクリ
提督「今は……3時。通りで布団が恋しいわけだ」
提督「体の疲れはあんまりない、が……アレだ。精神的に眠いというか、体と心は別物というか」
提督「コングも比叡も…いないな」キョロキョロ
提督「うむ、寝よう……アレだ、不正はバレなきゃいい不正じゃないのだ……ふはは……」
提督「」カクン
グガァ
ピーッ ピーッ
提督「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ッ?!」バチバチバチィッ!
『――寝て育つのは体だけヨ提督ゥ!
Get back to work! はよ!』
提督「…………は、はひ…………」プスプス
今日はここまでです
他所様の金剛ちゃんはどうか知りませんが私のところはこんな感じです。頼むから養ってください
〜執務室前、廊下〜
金剛「……」カキカキ
金剛「……OK、これでフィニッシュ、と」
金剛「はー……叢雲もよくやるネ。こんな分量の仕事をいつもこなしてるなんて……私にはとても無理デース」
「まあね。といっても大半は同じ作業の繰り返しだから、慣れたらそう大変でもないわよ」
金剛「Oh……叢雲。いつから……というか体、もうオーライ?」
叢雲「来たのはついさっきよ。体も大丈夫。私の場合、半日も入渠してればどんな怪我だって治るもの」
叢雲「むしろ仕事の溜まり具合と司令官が心配だったのだけど……それも必要なかったみたいだし」クスクス
金剛「アー……まぁ、アシスト出来たならよかったヨ。コレ、ミスチェックお願い出来ますカ?」
叢雲「ええ、任されたわ」
叢雲「ふむ……見た感じ問題なし、と。うん、これなら秘書官の仕事も充分出来そうね。何なら代わってもいいわよ?」
金剛「光栄だけどノーセンキューデース。こんなの毎日やるくらいならル級殴り倒す方が全然楽ヨー……」
叢雲「……明石と夕張が、アンタが艤装使ってくれないーってぼやいてたわよ」
金剛「節約は日頃の生活から出来るかどうかで決まりマース!」
叢雲「あの馬鹿にも聞かせてあげたい言葉ね……」
叢雲「ところで、何でわざわざこんなところで仕事を……あぁ、サボり防止?」
金剛「半分アタリ。流石にこの期に及んで逃げようとはしないと思うケド……一応ネ」
叢雲「アイツも信用ないわね……自業自得だけど。もう半分は?」
金剛「ンー……まぁ、仮にも上官に徹夜させて、それでワタシが先に寝るのはオカシイ話ネ」
金剛「それに仕事だってとても一人じゃ終わらせらなさそうだっタし」
叢雲「……感謝するわ、ありがと」
金剛「気にしないで下サイ。どうせそろそろ……」
ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛…
叢雲・金剛「「…………はぁ」」
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