モバP「冬休みといえば雪遊び」 (113)
せっかくなんでトリを付けて、ゆっくり進めて行きます。
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1453724756
友紀「ゆーきやこんこ!」
珠美「あられやこんこ!」
友紀「ふってもふっても!」
珠美「まだふりやまぬ!」
早苗「2人とも、雪が降ってるのがだいぶ嬉しそうね」
美優「うふふ……。まだまだ子供ですね」
留美「昔は雪が降ったら電車が遅れたりするから嫌だったけど……」
早苗「今はP君が迎えに来てくれるから心配いらずよねぇ」
美優「本当、助かりますよね……」
P「ういー。ただいまー」
友紀「あっ! プロデューサーの頭雪が積もってるー!」
珠美「ほんとですな!」
P「テンション高いな、おい」
友紀「プロデューサー! しゃがんでー!」
P「んー?」
珠美「ふぬふぬ……! ちっちゃい雪玉の完成です! 友紀殿!」
友紀「よしっ! 喰らえー!」ベシッ
P「痛ってぇ!?」
留美「こらこら2人とも、はしゃぎ過ぎないの」
P「あーあ。せっかく駅前のケーキ屋で話題の雪だるまケーキを並んでまで買って来てやったのなぁ」
早苗「嘘っ!? アレ買って来てくれたの!」
美優「気になってたんです……!」
P「悪い子には無しだな」
友紀「あー! ごめんなさい!」
珠美「すみませんでしたー!」
早苗「んぅー! ケーキ美味しいぃー!」
留美「本当。雪のように口の中で溶けて……」
美優「しかも、とっても可愛いですしね……」
友紀「ねーねー。プロデューサー」
P「どうした?」
友紀「今は雪降ってるけど、明日の朝まで残るかな?」
珠美「確かに…。明日遊ぶだけの雪がなくなっているかも……」
留美(遊ぶ気まんまんね……)
P「あー……。無くなってるんじゃないか」
友紀「えー、つまんないー……」
珠美「ぶー……」
美優「まあまあ……」
P「そっか…。雪で遊びたいか……」
珠美「………?」
P「よし、こんど暇な時に雪の積もってる所に連れてってやるよ」
友紀「ほんと!?」
珠美「やったぁーー!」
早苗「よかったわねぇ。あたしは寒いのパス」
留美「興味はあるけれど…、積もってると腰と足に……」
美優「Pさん、私も行きたいです……!」
P「ええ、いいですよ」
珠美「やりましたな! 友紀殿!」
友紀「ねー! かまくら作ってみたいなぁ!」
美優「手袋とか準備しなきゃ……!」
P「……雪道で車横転とかしたらどうしようかなぁ」
早苗「ちょ……」
ーー翌日ーー
友紀「ねーん、ぷろでゅーさぁー」
P「どうした」
友紀「いつ雪積もってる所に連れてってくれるのー?」
P「たしかに約束したけどさ、まだ昨日の今日だろ? お前と珠と美優さんの予定があうまで我慢」
友紀「はぁーい……」
P「俺だって珠に雪玉投げつけたり珠の服に雪突っ込んだり珠を転がして雪珠作りたいしさ」
友紀「んー、楽しみー!」
P「……俺は今ちょうど暇だし友紀遊びでもするかなぁ。ぐへへ」
友紀「………?」
P「…………」
友紀「……雪遊び?」
P「すまん……」
珠美「P殿!」
P「雪は3人の予定があうまで我慢な」
珠美「な、なぜ珠美の言いたい事を知って……!?」
P「あー、顔に書いてあるぞ」
珠美「な!? また友紀殿か早苗殿のイタズラ書きですか!」
P「そういう意味じゃ……、まあいいか」
珠美「ふぬー! いったいどこに書かれているのですかー!」グシグシ
P「珠、動くなよ」
珠美「頭を掴まないでほしいのですが……」
P「ほら、目をつむれ」
珠美「へ、え……?」
P「……………」
珠美(か、顔が、近い……! これって、この前の少女漫画の……!?)
P「でこぴーん」ペシッ
珠美「あたっ!」
P「顔真っ赤にして何想像してんだ。珠は」
珠美「うぅぅーー!! 珠美の…! 珠美のドキドキをぉ……!」ポコポコ
P「こらこら、叩くなって」
珠美「乙女心を弄んだP殿がいけないのです……! うぅー……!」
P「珠は本当にからかいがいがあるなぁ。可愛いからな」
珠美「そうおだててもダメです!」
P「ダメかー…」
珠美「……でも、P殿が雪の所へ連れてってくれるので、今回は大目にみます」
P「珠は優しいなぁ」
珠美「もう、今回だけですからな」
美優「ただいま戻りました……」
P「あ、美優さんお疲れ様です」
美優「外はとっても寒いですね…。手が悴んで……」
P「どれどれ?」
美優「あっ……」
P「美優さんの手、すごく冷たくなってますね」
美優「ひぅ……!」///
P「ああ、すみません。コーヒーでも……」
美優「あ、あのっ! Pさん……!」
P「な、なんですか?」
美優「その、もうちょっとだけ……、その…、Pさんに温めて貰ってもいいですか……?」
P「いいですよ、お安い御用です。では失礼して……」ギュッ
美優「あったかい……。えへへ…」
P「……こう手を握ってる所を見られたら、どんな勘違いをされるか」
美優「か、勘違い……。そうですよね……」
P「なあ、珠」
美優「えっ! 珠美ちゃん!?」
珠美「じぃーー……」
美優「そ、その、これは……!」
珠美「一部始終をここで見ていたので大丈夫ですぞ、美優殿」
P「珠、美優さんみたいなのが男にモテるからな。勉強しとけ」
珠美「ふぅむ……。難しいですな」
美優「お、お手本にはなりませんから……!」
P「うーん……」
早苗「あら、何唸ってるのかしらー?」
P「スケジュールですよ。ちょうどみんな仕事のない日があるんでそこを上手い具合に……」
留美「雪遊び…、私ももう少し若かったら一緒に行ったんだけれど……」
早苗「おー? あたしの前で言うかー?」
P「んー、2連休が作れそうだな……」
早苗「お、連休? 久々ねー……」
留美「2日もあれば色々な事ができそうね」
P「……俺、休みいつ以来だっけ」
早苗「P君……」
留美「Pさん……」
ーー数日後ーー
珠美「ようやく学校が終わりましたな。とりあえず事務所に寄って……、ん?」
珠美「なにやら校門に怪しげな車が……。不審者……?」
ガチャン
P「GoGoGo!」
友紀「いぇあ!」
珠美「なっ!?」
友紀「珠ちゃん確保! 繰り返す、珠ちゃん確保!」
P「よし! 車に運べ!」
珠美「きゃーー!! きゃーー!?」
バタン
美優「あ、珠美ちゃん学校お疲れ様……」
珠美「美優殿も!? これはいったい!?」
P「雪で遊びたいかー!」
友紀「おー!」
P「雪にまみれたいかー!?」
友紀「おー!!」
P「雪遊び! 行くぞー!」
友紀「おぉーー!!」
美優「お、おー」
珠美「……ハッ!?」
珠美「い、今から雪遊びに行くのですか!?」
P「そうだぞー」
珠美「し、しかし準備が…」
友紀「さっき珠ちゃんの家に行って荷物まとめてきたよ!」
珠美「な! 珠美の部屋に入ったのですか!?」
美優「その、服とかは畳んでおいたから……」
P「ちゃんと片付けとけよ、珠」
珠美「う、うぅぅ……!」
友紀「じゃあ! レッツゴー!」
珠美「しかし…、本当に急でしたな……」
P「うまい具合に調整してみんな冬休みにした」
珠美「な、なるほど……」
美優「でも、とっても楽しみです……!」
友紀「ねー!」
P「一泊二日の予定だからなー。日帰りよりは遊べるな」
珠美「泊まりですか! それはなかなか楽しめそうです!」
美優「あ、珠美ちゃんの下着は……」
P「ああ、それで困ったんだぞ」
珠美「ひぇっ…!? P殿が選んだのですか……!」
美優「そうじゃなくて、その…、上下セットのが中々見当たらなくて……」
P「下着探しに10分くらい手間取ったんだよ」
友紀「さすがにお泊りの時とかに上下で色とか違うのはねー」
珠美「ああ、はい……」
P「今度のクリスマスには珠を下着売り場に連れてってやろうか」
珠美「いや、それは……」
美優「珠美ちゃんも少し大人っぽい下着を身につけてもいい年頃かな……」
珠美「お、オトナの……!」
友紀「あたしにはー?」
P「友紀は今のままでいいよ」
友紀「んー」
珠美「珠美……、珠美がオトナな下着……、ふへへぇ……」
美優「あの、珠美ちゃん?」
ーーーーーー………
友紀「くかー……、すぅ……」
珠美「うにゅ……、うぅん……」
美優「二人とも寝ちゃいましたね……」
P「車に乗ってからずっと騒いでましたからね」
美優「でも、こういうドライブもいいですね……」
P「ええ、景色を見ながらゆっくりと」
美優「その、目的地はどれくらい積もってますかね……」
P「このレンタカーがギリギリ通れるかどうかぐらいは……」
美優「それって、すごく沢山……!」
P「元気があればかまくらだってできますよ
美優「それは…、若い友紀ちゃんや珠美ちゃんに……」
P「美優さんもまだまだ若くて魅力的ですよ」
美優「あ…、そ、その……」
美優「ありがとう……、ございます……」///
P(美優さんは可愛いなあ)
珠美「ふにゅぅ……、ぅん……?」
美優「あ、起きた……」
P「珠、外見てみ」
珠美「うぅん……? あっ……!」
珠美「ま、まっしろ! 友紀殿も! ほら!」
友紀「んん……。ん……、んんーー!」
珠美「一面まっしろ! 銀世界ですぞ!」
友紀「うわぁー! すごいなぁー!」
P「寝起きでこのテンションか」
美優「ふふ…、元気……」
P「……よし」
P「うわぁーー! 道路が凍っててタイヤがぁー!」
友紀「えぇっ!?」
珠美「ひいいぃ!!」
美優「きゃ、きゃー……」
P「うわぁーー! 崖から落ちるー!」
友紀「やだぁ! やだぁ!!」
珠美「うわあぁん! 美優殿ぉ!」
美優「わぁー……」
P「なんちゃって」
友紀「ぐすっ…、ふぇ……?」
珠美「…………!」
美優「珠美ちゃん、大丈夫だから……、ね?」
P「お前らが寝てる間に美優さんとドッキリの打ち合わせしといた」
友紀「もう……、もう! プロデューサーのばかぁ!」
P「はっはっは。レンタカーなんだから凍った道路も大丈夫大丈夫」
美優「大丈夫? 珠美ちゃん」
珠美「……少し」
珠美「漏れたかも……」
美優「あぁ……」
ーーーーーー………
P「ほら、着いたぞー」
友紀「ふぁー……! やっと着いたぁー!」
珠美「珠美のスネまで積もって……! 早く遊びたいですな!」
P「で、今回の宿はこちら。ばばーん、俺の実家」
美優「じ、じっか!? Pさんの……!?」
P「両親が旅行に行ってるからその間の留守番ついでに、です」
美優「なるほど……」
友紀「さーて! 遊ぶぞぉー!」
P「もう暗くなるから今日は裏の庭だけなー」
珠美「はーい!」
P「さて、美優さんも遊んできます?」
美優「いえ、晩御飯の準備を……」
P「おっ、期待しますよ」
美優「うふふ…、待っていてくださ……」
パシャン
美優「わふっ」ドサッ
P「美優さんっ!?」
友紀「あはははー! 雪合戦ー!」
珠美「P殿にもー!」
P「お前ら! 美優さんに当てるなー! 晩飯なくなるぞー!」
友紀「プロデューサー怒ったー!」
珠美「迎撃しますぞー!」
P「くおらああぁぁぁ!!」
< キャッキャッ アハハー! ギャー!
美優「……………」
美優「……晩御飯、作らなきゃ……」
友紀「……………」
珠美「……………」
P「はぁー…! はぁー…! 女とはいえ同時2人相手はこたえたな……」
友紀「プロデューサーの抱きかかえてから落とすのずるいー」
珠美「掴まれたら最後、天と地がひっくり返りますな」
P「お前ら本気で雪玉投げてくるのがすごい痛いんだよ……。珠は部活で腕と肩鍛えられてるし友紀は言わずもがな……」
友紀「コントロールいいでしょー」
珠美「威力と弾速には自信があります」
P「顔面に当たった時は尋常じゃないダメージだった……」
友紀「いえーい!」
珠美「えへへー!」
P「さーて、今日はここまでにしとくか」
友紀「えぇー……」
珠美「もっとー……」
P「もう暗いし、明日早起きしてしっかり遊べ」
友紀「はーい!」
珠美「そうしますか!」
P「今日の風呂は沁みるぞー!」
友紀「お腹すいたなぁー!」
珠美「ごっはん! ごっはん!」
P「と見せかけてうらぁ!」
友紀「きゃーー!?」バフッ
珠美「な、なにを!?」
P「珠も、おらぁ!」
珠美「ぎゃーー!!」バフッ
友紀「ただいまー!」
珠美「うー、寒い寒い!」
P「お、いい匂いが……!」
美優「あらみんな、おかえりなさい。すみません、台所借りてます」
友紀「美優さん! 晩御飯なーにー?」
美優「カレーよ? チキンカレーだけど、いい……?」
珠美「珠美は鶏肉大好きです!」
P「俺もレトルトじゃないカレーはいつ以来かなー!」
友紀「お腹空いたねー! はやくご飯がたっべたっいなー♪」
美優「ふふ♪ もう少し待っててね?」
ーーーーーー………
友紀「うぅー! ごちそうさまでしたー!」
珠美「ごちそうさま!」
美優「ふふ、お粗末様」
P「いやぁ、本当に美味しかったですよ。美優さんの作ったカレー」
美優「そう言ってもらえると、嬉しいです……♪」
P「友紀と珠、風呂入ってきな」
友紀「珠ちゃーん、一緒に入ろうー!」
珠美「うぇっ、まあいいですが……」
P「どうした? 珠。友紀が嫌なら俺と入るか?」
珠美「!? う、い、行きますよ! 友紀殿!」
友紀「あ、珠ちゃーん。待ってー」
P「あはは、照れてやんの」
美優「あんまりいじめちゃ、めっ、ですよ?」
P「しかしさっきの2人、しっかり者の妹と頼りない姉みたいでしたね」
美優「ふふふ、確かにそうですね……」
P「……あんな娘がいりゃあなあ」ボソッ
美優「えっ……?」
<プロデューサー! 石鹸どこー!
P「いつものとこにあんだろー?」
<いつもってどこー?
P「あぁー、はいはい……」
P「ほら、開けるぞー」ガラッ
珠美「」
<珠ちゃんまだだから開けちゃダメだよー
P「もう少し早く言ってくれよ……」
珠美「きゃああぁぁぁーー!!?」
美優「ど、どうしたんですか? 珠美ちゃん、悲鳴あげてましたけど……」
P「ドア開けたら珠が下着姿だったんです」
美優「もう…、ちゃんとノックしないとダメですよ? 珠美ちゃんも女の子なんですから……」
P「以後気をつけます……。にしても、やはり下着が子供っぽすぎる……。今度本当に下着売り場でも連れて行きます?」
美優「そうですね…。ちょっと柄も幼いなぁ、とは思いますし……」
P「珠自身も見た目の幼さを結構気にしているようですし、その辺から変えてあげればだいぶ……」
美優「じゃあどんなのにしてあげましょうか。あんまり刺激が強すぎるのもタンスの奥にしまいっぱなしになるかもしれないですし……」
一旦ストップします。
続きはまた21時過ぎ頃に……。
モバP「膝の上の友紀」
モバP「膝の上の友紀」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1453466235/)
前作のリンクでも貼っておきますのでよければお願いします。
ちょいと早いですが再開します。
ーーーーーー………
珠美「もう…! P殿は……!」
友紀「ほら、流すよー」ザバー
珠美「っぷぅ! 友紀殿も酷いと思いませんか! 乙女の脱衣中に押しかけてくるなど!」
友紀「まあまあいいじゃん! 新しい石鹸貰えたし」
珠美「はぁ……。さ、今度は珠美が洗います」
友紀「お願いー♪」
珠美「しかしP殿と来たら、あんな姿を男の人に見られるなど珠美は初めてなのに……」ブツブツ
友紀「髪洗って貰うの何年振りかなー……♪ 小学生の頃お兄ちゃんに……?」
珠美「それにP殿も平謝りで珠美の目を見ないですし……」ブツブツ
友紀「いや? 中学生になる前お父さんと入った時……?」
珠美「何か責任を取るなど、そういう気は……。ん…? せ、責任……!?」ブツブツ
友紀「って、珠ちゃん? めっちゃ泡だってる……!」
珠美「さ、流しますぞ」
友紀「ぷはっ! 珠ちゃん随分と夢中だったねー」
珠美「その、どうしても先程の事が……」
友紀「もー、気にしない気にしない! さ、湯船に浸かろうー!」
珠美「ふ、2人では流石に少し狭いですな……」
友紀「でも、あったまるねー……」
珠美「あ、友紀殿は水鉄砲できますか?」
友紀「んー? あー、手をこうやって……。とうっ!」
珠美「ひゃっ! それです! 珠美も練習してはいるのですがなかなかできなくて……」
友紀「これは手の形が大事でね、こうやって出るところを一つに絞って……。 押し出すように!」
珠美「ほー! 珠美にも、珠美にも教えてください!」
友紀「うん! 」
ーーーーーー………
友紀「ふー…、いい湯だったぁー……」
珠美「こう、こうっ! ふむ、なかなか感覚が掴めて……。ん?」
美優「……ですけど、やっぱり布の面積は大事ですよ? 色や柄で意識の変化にあんまり影響ないんじゃ……」
P「でも流石に黒とかは控えさせたいんですよ。やっぱり淡い色合いのでゆっくり慣らす感じで……」
友紀「お風呂あがったよー? なに話してるの?」
P「んー? 珠の下着はどんなのがいいか」
美優「珠美ちゃんもお年頃だから、それを2人で話しあってて……」
珠美「あ…、な……!?」///
P「やっぱり布の面積は今のままで色と柄でオトナっぽさを出していくのがいいと思うんだが、どうだ?」
美優「でも、女子高生なんだから少しくらい面積の少ない方がいいかなって……」
珠美「お父さんとお母さんじゃないんですから! そんな事は珠美で決めますっ!」
P「そ、そっか、ごめんな?」
美優「ちょっと熱が入っちゃって……」
友紀「まーまー、美優さんお風呂どーぞ」
美優「ええ、じゃあPさん、お風呂いただきますね」
P「はい、ゆっくりどうぞ」
珠美「もう……、2人とも珠美の事をなんだと思っているのですか!」
P「すまんすまん。なんだか2人して親心が……」
友紀「もー、夫婦じゃないんだからさー」
美優「一泊だし、洗濯機使っちゃおうかな……」ヌギヌギ
< もー、夫婦じゃないんだからさー
美優「っ! 夫婦……!? も、もしかして、私とPさんが……!」
美優「で、でも、珠美ちゃんの下着の事を2人で考えてる時は、ふふふ……!」
美優「きゃー……! お風呂はいろう……!」ガラッ
美優「……あれ? お湯、なんだか少ない……」
美優「お湯を足すには…、ここかな?」キュッ
シャー……
美優「きゃあぁぁぁーー!? つめ、冷たいっ!!」
< え、えと…! こっちをひねれば……! あついっ!?
友紀「……美優さん、大丈夫かな?」
P「珠、ちょっと見てきてあげて」
珠美「はーい。友紀殿と水鉄砲練習し過ぎたのがよくなかったですな……」
P「さて、今の内に布団準備するか」
友紀「プロデューサーはどこで寝るのー?」
P「んー? 2階の昔の俺の部屋」
友紀「へー、後で行ってもいい?」
P「いいけど、引っ越す時に色々処分したから面白いもんは何もないぞ?」
友紀「そっかー……」
珠美「ふぅ、無事お湯が出るようになりました」
P「ありがとな、美優さんも慣れない風呂に手間取ってるようで」
友紀「見てみて珠ちゃん! お布団引いたよー!」
珠美「わあー! とうっ!」バフッ
友紀「羽毛布団…、ふかふか……」
P「これは訪問販売が売りに来た布団でな」
珠美「えっ、そ、それって詐欺みたいに高い値段で売りつけてくる……」
P「そう! 羽毛布団一式50万だぞ!」
友紀「えー!? 高すぎるよー!」
P「それを俺のオカンは3つで15万まで値下げさせたんだよ」
珠美「値段が一気に1/10に……」
P「結局ウチに来た営業の人は泣きながら帰ったってさ。みんなも訪問販売には気をつけような」
友紀「う、うん」
珠美「まあ、門前払いを決め込みますぞ」
P「まだ8時過ぎか……、寝るには早いな」
友紀「ねーねー、晩酌! 晩酌はー?」
P「んー? んー……。美優さんが良いって言ったらな」
友紀「わーい!」
P「で、珠。とりあえず布団に入ってみろよ」
珠美「では、失礼して……。おぉ……。ぬくぬくふかふかで……、これは……」
友紀「あたしも! あたしもいーい?」
P「おう。気持ちいいぞー?」
友紀「んしょ……。ふわぁ……、なにこれ……」
珠美「こんなお布団、珠美、はじ…、めて……」
友紀「あたし、も……」
珠美「…………」
友紀「…………」
友紀「はっ! 危ない危ない!」
珠美「眠りに落ちる所でしたな!」
P「そんなに心地いいか」
友紀「うん! 持って帰りたいなぁ……」
P「だーめ」
珠美「とっても暖かくて……」
友紀「それに田舎の匂いがとっても落ち着くねー……」
P「……久々の実家だなぁ」
美優「ふぅー……。お風呂、あがりました」
P「お、じゃあ俺もいってくるか」
友紀「ねーおかあ……、じゃなくて美優さん! ビール飲んでいいー?」
珠美「……お母さんって言いかけましたな」
美優「ふふふ……♪ じゃあ、お父さんが良いって言ったら、飲んでもいいわ?」
P「え、お父さんって、俺……」
友紀「ほらほら! お母さん良いって!」
P「あー……。はいはい。飲み過ぎないようになー」
友紀「やたっ!」
P「やっぱり実家はいいもんだなぁ……。懐かしいな、この風呂場の感じ……」
P「お、美優さんの足した湯の加減が俺好み」
P「……この残り湯、売れるんじゃないか?」
P「ま、贅沢に使うか。ふぃー……」
P「……なんか、凄い女の子の匂いがする」
P「人生初だな…、こんな風呂……」
P「後は背中でも流してくれれば完璧なんだけど……」
カポーン…
美優「はい、おつまみどうぞ?」
友紀「わーい! いただきまーす!」
友紀「んっ、んっ、んっ! ぷっはあぁぁぁ!!」
珠美「おー、いい飲みっぷりで」
美優「一本だけよ?」
友紀「うん! 明日の朝起きられないと困るからねー!」
珠美「友紀殿友紀殿! ほら、今も降ってますぞ!」
友紀「わぁー…。大きな結晶……。へへ……」
友紀「ね、明日は何して遊ぼうか?」
珠美「やっぱり雪合戦は外せませんな!」
友紀「あとかまくらも作りたいねぇ」
美優「雪だるまなんかも、作ったら楽しそう……」
友紀「はぁー……。雪、綺麗だなあ……」
珠美「ええ! ……友紀殿?」
友紀「ん? どうしたの? 珠ちゃん」
珠美「……いえ、なんでも」
友紀「えへへ…、変な珠ちゃん……」
珠美「み、美優殿……?」
美優「どうしたの?」
珠美「な、なんだか友紀殿が普段と違って色っぽいような……」
美優「友紀ちゃんはね、一杯だけ、ほろ酔いだとああなるの」
珠美「ほ、ほー……」
美優「普段は次々飲むから、めったに見れないのよ?」
珠美「いつもああだったらいいんですけどなぁ……」
美優「まぁまぁ、元気な時の友紀ちゃんが、やっぱり一番友紀ちゃんらしいから……」
P「ふー、あがったー」
珠美「あ、P殿、おかえりなさい」
美優「私のあとの湯加減どうでした? あ、熱くなかったです……?」
P「いやぁ、ほんといい具合でしたよ。……って、友紀?」
友紀「んー? なぁにー、プロデューサー……?」
P「げっ、ほろ酔いゆっきーだ」
珠美「む? P殿はほろ酔いの友紀殿は嫌なのですか?」
P「いや、その……。ほろ酔いの友紀は普段とのギャップがありすぎて俺には刺激が強い」
美優「ふふ…、友紀ちゃんもオトナの女の子ですから……♪」
P「さ、友紀。酒飲んで気分いいだろ? お前はもう寝とけ」
友紀「うん…、そうしようかな……」
P「2人も、長い時間車に乗って疲れてるだろうしそろそろ……」
美優「そう、ですね……。寝ようか、珠美ちゃん?」
珠美「はい! 明日に備えてゆっくり休みますか!」
P「じゃあ俺は2階で寝るんで、2人の面倒お願いしますね」
美優「はい。じゃあPさんも、おやすみなさい……」
珠美「おやすみなさい、P殿」
P「ああ、おやすみ。夜更かしするなよ?」
美優「電気消すね……? お手洗いは大丈夫?」
珠美「はい!」
美優(豆球はいらないよね……?)カチャッ カチャッ
美優「ふぅ……。あ、このお布団気持ちいい……」
友紀「くぅ…、すぅ……、えへへ……」
珠美「友紀殿もぐっすりですからな……」
美優「ふふ、お酒もはいってるから」
珠美「美優殿は明日には、何がやりたいですか?」
美優「うーん……。雪だるま作りたいなぁ……」
珠美「いいですなぁ……。珠美は雪合戦もいいですが、かまくらも作りたいです」
美優「ふふ……♪ みんなが入れるような、大っきいのを作ろうね?」
珠美「はい!」
美優「ふぁ…、はぅ……」
珠美「…………」
珠美「その、美優殿……?」
美優「なぁに? 珠美ちゃん」
珠美「えと、その……。い……」
美優「い……?」
珠美「一緒のお布団で、寝てもいいですか……?」
美優「ふふふ……♪ うん、おいで?」
珠美「わぁ…! おじゃまします……!」
美優「いらっしゃい……。ふふ、甘えんぼさん……」
珠美「んっ……」ギュウ…
美優「あらあら……」ナデナデ
珠美「美優殿…、柔らかくて、いい匂い……」
美優(珠美ちゃん…、まだまだ可愛い子供ね……)
美優(やっぱりちょっとオトナな下着は早いかな……?)
珠美「美優殿は、なんだか……。そう……」
珠美「お母さんみたいな匂いがしますな……」
美優「そ、それは、喜んでいいの……?」
珠美「なんというか、心が落ち着くような……。とても安心できるというか……」
美優「ふふ…、少しホームシックなの……?」
珠美「そうかも知れません…。でも……」
珠美「みんなといるから、平気です……。えへへ……」
美優「珠美ちゃん……♪」ナデナデ
珠美「おやすみなさい、美優殿……」
美優「ええ、おやすみ……?」
ーーーーーー………
珠美「くかー…、んへへ……」
美優「…………」
珠美「んー…、めーん……」
美優(珠美ちゃん……)
珠美「たま、みに…。きれぬものなし……! くぅー……」
美優(寝相悪い……)
珠美「すぴー…。うへへ……」
友紀「うぅん…、くぅ……」
美優「はぁ……」
ここでまた一旦ストップとします。
ようやく雪遊びパートに入ると思うのでゆっくりお付き合い頂けると幸いです。
特にこのSSとは関係ないですが前々作くらいのリンクを貼っておくのでよければ目を通してみてください。
モバP「バレンタイン。積もるチョコの悪夢」
モバP「バレンタイン。積もるチョコの悪夢」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1453113513/)
不定期にちょくちょく張りますが今日中には完結させたい所です。
ーー翌朝ーー
「さん…、朝ですよ……?」
P「んん……、あと、15分……」
「もう…、ほら、起きてください……」
P「ん、んー……」
美優「ふふ…、起きました……?」
P「みゆ…、さ……」
P「んんっ!?」ガバッ
美優「きゃっ。ど、どうしたんです……?」
P「……あ、そっか、こっちに遊びに来てたんだった」
美優「忘れちゃだめですよ?」
P「あー……、寝起きで頭がボーッとしてたから……」
P「美優さんと結婚してたのかと勘違いして……」
美優「まっ!? け、結婚……!?」
P「しかし、久しぶりに早寝したなぁー…! すごくよく眠れたぁー……!」
美優「わ、私が…、お嫁さん……!」
P「さ、1階に行きますか」
美優「きゃー……!」///
P「……美優さん?」
美優「2人はまだ起こしてませんから、先に朝ご飯の準備をしてますね?」
P「はい。うー…、しかし、冷えるなあ……」ガラッ…
友紀「すぅ…、すぅ……」
珠美「ぅんー……。くぅ……」
P「……幸せそうで何よりだ」ガラッ…
美優「ふんふふー…、ふーん……♪ はい、コーヒーどうぞ?」
P「ああ、ありがとうございます」
P「ふー、ふー……。うん、うまい……」
P「はぁー……」
美優「うん? どうかしました……?」
P「家庭って、いいものですね……」
美優「うぇっ…!? あ、その……。はい……」
美優「あ、そ、そろそろ朝ご飯できますから、2人を起こして来てください……?」
P「了解です。さて、どういう起こし方をしてやろうか」
美優「あ、あんまり酷いのは無しですよ……?」
P「そーっと……」ガラッ…
友紀「んん……、ふぁ……」
P「とりあえずこいつでいいか。よいしょっと」
友紀「んっ……、すぅ……」
P「窓開けづらいな…、ほらっ」ガラッ
P「よし、雪の上に置いておくか」
友紀「くぅ…、ん、んー……」
P「…………」
友紀「んんー……。ふ……! ふあっ!? 冷たっ!?」
P「おはよう、友紀」
友紀「何この寝起きドッキリ!? 超寒いしなんか痛い!」
P「でもほら、十分積もってるだろ?」
友紀「そ、それどころじゃないよー! 素足だから冷たくて痛いー! プロデューサーだっこしてぇー!」
P「しゃーないな。よいしょっ……!」
友紀「ううぅー……! 冷たあー……」
珠美「くかー……、すぴー……」
友紀「……珠ちゃんも起こそうか、プロデューサー」
P「おう」
P「よし友紀、足持って」
友紀「おっけー! よいしょ!」
P「いちにのさん、でポイッな?」
友紀「うん! オッケー!」
P「じゃぁ、いち……」
友紀「にの……」
P「さんっ!」ポイッ
友紀「さんっ!」ポイッ
珠美「んんー……」
バフッ
P「…………」
友紀「…………」
珠美「ひゃあぁぁぁ!? つ、冷た! お! 溺れるっ! 誰かー!?」ジタバタ
友紀「あはははは! 雪の上なのに溺れるー、って!」
P「珠、下見てみ」
珠美「ふぇ……! あ、あー……」
友紀「あはは…! は、はぁー……! 落ち着いたー?」
珠美「ひ、ひどいですぞ! 2人とも!」
P「ま、雪に投げ入れて起こすのはお約束だからな」
珠美「うぅ……」ブルブル
P「ふー、ずっと外に出てると冷えるな……」
友紀「ねー……」
美優「あ…、随分とはしゃいでたようですけど、どうしたんですか……?」
珠美「美優殿ー! P殿が酷いのです! 寝ている珠美を外へ投げ捨てたのです!」
美優「まぁ…、ほら、雪がついてるよ……?」
珠美「うぅー……!」
友紀「美優さーん、朝ご飯なーにー?」
美優「そうそう、ちょっとまっててね?」
美優「はい。昨日のカレーの残りだけど… 、ちょっと手を加えて、ね?」
P「おー! カレーうどん!」
友紀「いいねー! 朝からでもいけるよー! これは!」
美優「コンソメスープでカレーを割ってみたんですけど、どうです……?」
珠美「いただきます!」
友紀「んー! 美味しい!」
P「二日目のカレーのまろやかさも相まってたまらんな! これ!」
美優「ふふ…、気に入ってくれてよかった……♪」
ーーーーーー………
P「ふぅー、ごちそうさま! 美味しかったなー」
友紀「ねー! また作ってね、美優さん!」
美優「ええ、喜んで」
珠美「さ、友紀殿! 着替えましょう!」
友紀「おー! すごく積もってたよねー!」
P「ふぅ、本格的に雪遊びだなぁ」
美優「ふふ…、この為に来たんですから……」
P「よし! 俺達も着替えましょう! ひっさびさに無邪気にはしゃぐかー!」
美優「はいっ!」
ーーーー……
友紀「んー……、うわはーー!! ゆきゆきゆーきーー!」
珠美「辺り一面雪が積もって……! 早寝したかいがありましたな!」
P「本当に元気だなぁ。ここまで喜んでくれたら連れて来たかいがあったと思うわ……」
美優「今日は私も……!」
友紀「なにするー! 雪合戦? 雪だるま? かまくらー?」
珠美「うーむ……、とりあえず雪合戦!」
P「……よし友紀、チーム組むか」
友紀「いいよー!」
珠美「では美優殿! 珠美と共にP殿と友紀殿を打ち破りましょう!」
美優「が、頑張るわ……!」
P「んじゃ、レディ、ゴー!」
珠美「え、ま、もう!?」
P「甘いぞ珠!」
珠美「うひゃあ!?」パシャッ
友紀「美優さんにもー! てい!」
美優「わふっ!」パシャッ
美優(あ、友紀ちゃん的確に顔を狙って来るけど雪の硬さとか手加減してくれてる……)ドサッ
P「友紀! 隠れるぞ!」
友紀「りょーかい!」
珠美「ぐぬぬ……! 追いますぞ、美優殿!」
美優「え、ええ……!」
友紀「と見せかけてとりゃー!!」
美優「わふっ」パシャッ ドサッ
珠美「美優殿ーー!?」
美優「はぁっ、はぁっ……!」
美優「確か友紀ちゃんはこっちに走ってったはずだけど……」
美優「やられてばかりじゃ…、年上の威厳を……!」
美優「あ、あれは…。友紀ちゃんのジャンパー……?」
美優(隠れてる、つもり? うふふ…、はみでてるからわかるわ……!)
美優「…………!」ソロリ… ソロリ…
美優「友紀ちゃん! そこっ! えいっ!」
パシャッ バシャン!
美優「な!? ジャンパーだけ? ……はっ! これは、囮…………ッ!」
友紀「引っかかったねー! とりゃあー!」
美優「わふっ」パシャッ ドサッ
友紀「よし! ジャンパー持ってにーげよー!」
パラパラ…
友紀「ん? 上から雪が……」
美優「ふふふ……。さっきの2発目の雪玉は屋根の上に積もった雪を狙っていたの……!」
美優「岩手育ちの私と違って、九州育ちの友紀ちゃんは長い時間ジャンパー無しではこの寒さを我慢できない……」
美優「だから必ず取りにくる……!」
友紀「へ、え…………?」
美優「ごめんね、友紀ちゃん?」
友紀「あ、あ……!」
ズササササッ!
友紀「うわぁーーん! 騙されッ!」
ドサドサッ!
友紀「ぎゃーーー!!」
美優「後で掘り返してあげるから、ね?」
友紀「あぁーー! プロデューサー! 助けてぇーー!」
ーーーー……
珠美「くっ…、P殿はどこへ……!」
ヒュン!
珠美「ハッ! 上からッ!」
パシャッ
珠美「曲射の真似事などとっ!」
珠美「しかし、この近くにいるはず……!」
P「とりゃあ!」
珠美「そこでしたか! 地の利も活かせずのこのことっ!」
P「ゴリ押しだ! ゴリ押し!」
珠美「なっ!? なんですか! その大きな雪玉!」
P「フフハハハハハ!」
珠美「くっ! このっ!」ヒュン!
P「はーっはっはっは!! このビッグ雪玉には効かーん!」パシャッ
珠美「ひいっ!?」
P「くらえー! ビッグ雪玉ハン……!」
グシャア
珠美「…………」
P「…………」
珠美「割れましたな」
P「さすがに大きく作りすぎたかなあ」
珠美「…………」
P「…………」
珠美「ていっ!」ヒュン!
P「いってぇ!?」パシャッ
友紀「…………」
P「…………」
珠美「勝ちましたぞ! 美優殿!」
美優「やった…! 珠美ちゃん……!」
P「うーむ、チームワークが足りなかったか?」
友紀「かもねー……」
珠美「いやー! とても充実した雪合戦でしたな!」
美優「勝ててよかった……!」
P「さて、お昼ご飯はどうする?」
珠美「鍋! 珠美はお鍋が食べたいですな!」
友紀「お! いいねー、鍋!」
美優「じゃあお昼は鍋にしましょうか」
P「あ、じゃあ美優さんが鍋作ってくれてる間にかまくらつくるか」
珠美「いいですな! 珠美はかまくら初めてです!」
友紀「よーし! 張り切って作るぞー!」
P「ほら、スコップ。そらそらー! どんどん雪を積めー!」
珠美「とうっ! とうっ! こ、これはなかなか……」
友紀「鍛えられるよー……!」
P「こりゃ明日は筋肉痛だな……。よいしょっ!」
友紀「でも、楽しいー!」
珠美「この辺りの雪が無くなってきましたな……」
P「なんの! 向こうに取りに行くぞ! 友紀! 猫車とってこい!」
友紀「あいさー!」
珠美「え、猫車ってなんですか?」
友紀「これこれ!」
P「よし、珠乗れ!」
珠美「お、おー! 安定感はないですがワクワクしますな!」
P「よーし! 畑の方まで行ってとってくるぞー!」
友紀「おー!」
珠美「おー!」
美優「かまくらかぁ…、うふふ……。何年振りかなぁ……?」
< ゴロゴロゴロ… ガシャン! ギャー!
美優「みんな、はしゃいでるのね……♪ 美味しいお鍋作らないと……! あ!」
美優「……たしかここの棚にカセットコンロが、あったあった……!」
美優「よそのお家の物を好き勝手に使うのは気がひけるけど……」
美優「息子さんの為だから、いいですよね……?」
美優「お義母さん……」
美優「なんて……、きゃー……!」///
美優「あ、そういえば留美さんと早苗さんはどうしてるだろう……」
美優「早苗さんに……。えーと、
『こっちは雪がとても積もってます。
今も3人はかまくらを作っているんですよ?
ちなみに今日のお昼はお鍋です♪』
っと……。 送信」
美優「2人も来れば、もっと賑やかだったかなぁ……。あ、でも今日の晩酌がとっても盛り上がって雪どころじゃ無くなってたかも……」
ピロリン♪ ピロリン♪
美優「あ、もう返信……? しかも留美さんからも……」
早苗『件名 なし
本文 食わせなさい』
留美『件名 なし
本文 食べさせない』
美優「……2人は向こうで何してるんだろう?」
美優「ふう、いい感じに煮えて来たかな……?」
珠美「みーゆーさん!」
友紀「かまくら! かまくらできたよー!」
美優「えっ、もう作ったの?」
珠美「はい! P殿が軽トラで雪山に体当たりして!」
友紀「それを鍬とかで削ったの!」
美優「わ、ワイルド……」
友紀「中はいい感じに整えたから! ね! いこいこ!」
珠美「テーブルもありますぞ! とは言っても、お酒の瓶のプラケースですがな!」
美優「あ、なら二人とも、そこのカセットコンロと食器を持って行って?」
友紀「んー? あっ! そういう事!」
珠美「ほー! それはそれは……!」
美優「私もね、今思いついたの!」
友紀「いいねいいねー! よーし! 行くぞ珠ちゃん!」
珠美「はい! あ! 何か座布団のような物も必要ですな!」
友紀「プロデューサー! 何か座布団の代わりになる物なーいー!」
美優「ふふ…、本当に元気ね……」
P「よーし、コンロの設置もオッケー」
友紀「倒れないようにテーブルの脚を雪で固めて……」
珠美「ビニールとござを広げて……。うむ、それっぽくなりましたな!」
美優「みんなー? 準備はどうですかー?」
友紀「うん! ばっちり!」
珠美「はっやく! はっやく!」
美優「ふふ、焦らないの。……わぁ、外観はいびつだったけど、中は綺麗……」
P「でしょう! ここは手作業ですからねー」
美優「なんだか、ワクワクしますね……! じゃあ……!」
美優「かまくらの中でお鍋、食べましょう!」
P「待ってましたー!」
友紀「ふー! 身体も冷えてるしお腹も空いてるし!」
珠美「鍋にはちょうどいいコンディションですな!」
美優「はい。取り皿と箸はもった? ……では」
「「「「いただきまーす!」」」」
P「はふっ、はふ! うめぇ……」
珠美「白菜がこれがまた……!」
友紀「豆腐があったかくて、凄い美味しい……!」
美優「ふふ…、こんなにお料理したのはいつ以来かな……」
P「友紀ー、お前もいい歳なんだからそろそろまともな料理練習しろよー? 将来どうすんだ」
友紀「……プロデューサーは料理できるからあたしはできなくても大丈夫だと思う」
P「俺と結婚する前提かよ」ペシッ
友紀「あたっ! あ、あたしはともかくさ、珠ちゃんはお料理どうなの?」
珠美「珠美ですか? 珠美は家庭科の成績いいですぞ!」
珠美「鯖の味噌煮やハンバーグだって作れます! ……たぶん」
P「じゃあ今度珠に昼ご飯作ってもらうか」
珠美「う、い、いいでしょう! 望むところです!」
友紀「大丈夫ー? 焦がしちゃダメだよー?」
P「お前が言える事か」
美優「ふふ…、今度一緒にお料理してみる? 留美さんも呼んで、ね?」
珠美「はい! 2人から教わって、美味しい料理を作れるようになります!」
友紀「うーん…、料理ねぇ……」
美優「あ、いい感じに減ってきましたね……。そろそろシメ、いきます?」
友紀「うん!」
美優「はい、じゃあちょっと待っててくださいね?」
珠美「鍋のシメと言えばやっぱり……」
友紀「雑炊!」
P「だよなぁ!」
美優「…………!」ピクッ
珠美「卵雑炊…、じゅるり……」
友紀「鍋はいいよねー……」
P「運動した後だしなぁ……」
美優(うどん派、私だけ……)
ーーーーーー………
P「ごちそうさまでしたー……」
友紀「ごちそうさま! 美味しかったねぇー……」
美優「雑炊にしたのは初めてだっけど、喜んで貰えて良かったです……!」
珠美「少し食後の休憩を……」
友紀「……かまくらの中、あったかいね」
P「な……。あ、外……」
美優「また、雪が降って……」
珠美「ここでゆっくり眺めるのも、いいですな……」
友紀「だねぇ……」
P「さて、最後に雪だるま作るか!」
友紀「うん! 気合いで大っきいのつくるぞー!」
珠美「よし! 行きますか!」
美優「うん、頑張ろう……!」
P「ほっ、ほっ!」
友紀「おー、ちょっとづつ大きくなるねー!」
美優「ゆ、雪玉って、やっぱり…、重い……!」
珠美「ふぬー…! さ、坂道が鬼門ですな……!」
P「珠ー、雪だるまの頭はどうだー?」
珠美「ま、まだまだです……!」
P「はやくしないと胴体がどんどん大っきくなるぞー」
珠美「ま、待って……!」
美優「うぅ…、えい……!」
P「ふぅ、胴体はこんなもんか?」
友紀「あたしの腰まであるねー。……あっ」
P「どうした? それに頭なんて載せて」
友紀「友紀だるまー! なんちゃってー♪」
P「おー! 友紀、そのままそのまま!」
友紀「ふふーん!」
P「つまんねぇよ」ヒュンッ
友紀「あぶっ!」パシャッ
友紀「うわぁぁーん! 美優さぁーん! プロデューサーが顔に雪玉ぶつけたー! 硬かったぁー!」
美優「……えいっ」ヒュンッ
友紀「ひゃっ! 美優さんまでー!?」
珠美「ほら、P殿! 頭が完成しましたぞ!」
P「じゃあ乗っけるか。ほっ! く……、お、重い……!」
友紀「落として割らないでよー!」
P「でえぃ! あー…、腰にくる……」
美優「わぁ…! 大っきい……!」
珠美「でも、すっぴんじゃあ味気ないですし……」
友紀「可愛くするぞー!」
P「デコはお前らに任せた。……さ、美優さん」
美優「はい?」
P「そろそろ帰る準備、しましょうか」
美優「あぁ……。はい、そうですね」
P「布団も畳んで…。ゴミは……。食器はオカンに任して帰るか」
美優「ん、下着もやっぱり生乾き……。Pさん、ビニール袋貰えますか?」
P「ええ。確かいつもここにスーパーの袋が……、あったあった」
美優「これが友紀ちゃんの。これがPさん。私の……」
美優「……珠美ちゃんの下着、どうしよう」
P「本人はああ言ってましたけどねぇ」
美優「今度また留美さんと話し合ってみますね」
P「はい、お願いします。さて、あとは携帯の充電器……」
友紀「ふー! できたー!」
珠美「なかなか可愛くなりましたな!」
友紀「あっ、プロデューサー! 美優さーん! 見てぇー!」
P「おっ。可愛くデコったな」
美優「わぁ…! 可愛い……!」
珠美「お二人は何をしているのですか?」
P「んー、暗くなる前に帰らないとな」
友紀「え、帰るのー……?」
P「そりゃあなぁ。明日からお仕事もあるし」
珠美「えー……」
P「ほら、荷物はだいたい詰め込んだから、あとなんかないか確認しとけ」
友紀「これ……」
P「雪だるまはさすがに持って帰れないって」
珠美「じゃ、じゃあ写真を撮ってください!」
P「おう。ほら、雪だるまの前に並べー。美優さんも一緒に」
友紀「はーい」
珠美「珠美は雪だるま君と手を繋いで……」
美優「えへへ……」
P「いいかー? はい、チーズ」
友紀「どうー? いい感じに撮れたー?」
P「ああ、ていっ!」
友紀「きゃーー!?」バフッ
珠美「P殿! なにを!?」
P「最後にこかしてやろう! てやっ!」
珠美「ぎゃーー!!」バフッ
美優「あ、あ……!?」
P「美優さんには……」
P「優しくっ!」
美優「きゃっ!?」
P「そらっ!」
美優「きゃぁー! あはは!」パフッ
P「俺も寝っ転がろーっと!」バフッ
珠美「うぐっ!? 珠美にのしかかるのは…! がくっ……」
珠美「げほっ! こほっ! うぅ…、む、胸が潰されて……」
P「よし、こんなもんか」
美優「お泊まりもあっという間でしたね……」
珠美「でも、なかなか充実した冬休みでしたな!」
友紀「プロデューサー、また連れてきてね?」
P「ああ、いい子にしてたらな」
友紀「うんっ!」
P「んー! じゃあ、帰るか!」
「「「はーい!」」」
ーーーーーーー………
P「ふー…、やっと着いた……。珠は途中で家に降ろして来たけど」
美優「すぅ…、すぅ……」
友紀「んんー…、くぅ……」
P「ほらー、二人ともー。寝てる間に俺が不眠で雪道を運転して、無事着きましたよー」
美優「んぅ……、今、何時ですか……?」
P「19時頃です。さ、起きてください」
美優「……あ、帰ってきたんだ……。ほら友紀ちゃん、起きて……」
友紀「んー……。ここ、どこぉ……?」
P「事務所。いらない荷物は置いていこうと思ってな」
友紀「ふぁー…、ただいまー……」
美優「ただいま戻りましたー……」
留美「あら、おかえりなさい」
早苗「おかえりー」
P「あれ? 留美さんと早苗さんはなんで事務所に?」
早苗「家に一人で居ても暇だし、なんとなく来たら留美ちゃんが居て……」
留美「私も、家で時間の無駄使いをするよりはここに居た方が落ち着くし……」
美優「ふふ…。事務所、落ち着きますよね……」
留美「あら、珠ちゃんは?」
P「あいつは明日学校なんで、降ろして来ました」
早苗「どうだったー、友紀ちゃん? P君に何かされたー?」
P「だからそういう聞き方やめてくださいって」
友紀「えっとねー、雪合戦沢山したー!」
早苗「あらー、よかったわねー。ほかにはほかには?」
友紀「あとは……、あっ!」
友紀「雪の上で押し倒された!」
P「」
早苗「P君?」
留美「……Pさん」
友紀「あたしも珠ちゃんも美優さんも、みーんな!」
早苗「ほんとなの? 美優ちゃん」
美優「いや、その、それは……、うぅ…。は、はい……」///
早苗「さーて、誤解かどうかはともかくそんな事を全員にしたP君には……」
P「お仕置き、ですよねぇ……」
早苗「そっ♪」
完
長い間お付き合いありがとうございました。これにて完結です。
うちのフロントメンバー5人(平均年齢23歳)は動かしやすいのでお気に入りです。
ではネタが浮かんだら、またいつか。
ーーおまけ?ーー
P「ふぅ、実家の次は我が家か……。みんなで騒いだ後だと一人暮らしは寂しいなぁ……」
P「とにかく、洗濯物は生乾きだし、さっさと乾かそう……。ん?」
P「あ……、間違えて珠の下着が入ったビニール袋持って帰っちゃった……」
ーーーーーー………
珠美「…………」
珠美「……P殿の、下着……」
珠美「ううぅー! こんな物っ!」ポイッ
珠美「あ、臭くなるかもだし、いちおう乾かしておきますか……」
珠美「……はぁ」
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