べジータ「俺の一生」 (58)
ドラゴンボールのssです。
基本的には原作準拠ですが、一部Z・GT・旧劇・筆者オリジナルの内容を含みます。
また、完全版ラスト一コマと、超の内容は考慮していません。
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1453627066
ベジータ「ふっ、はっ!」
ベジータ「でらっ!」
ベジータ「ふぅ……」
ベジータ「……俺もだいぶ衰えたな、サイヤ人も年には勝てんか」
ベジータ「だが、俺はトレーニングをやめはせん。死ぬまで己の限界を極め続けるんだ」
ベジータ「……ふっ、こう考えるようになったのはいつからだろうな。少し前までは、常に何かに勝つことだけを、頂点に立つことだけを考えてたっていうのに」
俺は、サイヤ人の王子だった。
ベジータ王「ベジータ、お前は将来わしを継ぐ、サイヤ人の王子なのだ。それにふさわしい強さとカリスマを持たなくてはいかん」
ベジータ王「そのために、お前にはこの星と同じ、ベジータの名をつけてやったのだ。わしを失望させてくれるなよ」
王の言う、サイヤ人を統べる器などに興味はなかった。ただ、強さ、それだけを求めていた。
王に頼み、当時のエリートで、それでいて御し易い性格のサイヤ人を一人、配下につけてもらった。
ナッパ「あんたがベジータ王子か。へっへ、今日からあんたの下につくことになったナッパだ。よろしく頼むぜ」
最初は大きな態度だったナッパも、俺の才能を、強さを目の当たりにすると、一転して下手に出るようになった。なるほど、王などということに興味はないはずだったが、何かを従えるというのは気持ちのいいものだ。
俺は、いつしか王の力をも超えていたが、それを露わにするようなことはしなかった。
ちょうどそのころ、王はフリーザ、という宇宙の地上げ屋と手を組むようになった。フリーザは一見小柄だが、一目見ただけでその隠し持っている力がわかるようだった。奴は王どころか、この俺さえはるかに超えている……
王の計らいで、俺はナッパとともにフリーザ軍のエリート戦士として働くことになった。フリーザの下で働くのは気に食わなかったが、辺境の星に乗り込み、戦い、そして虐殺をするのはサイヤ人の本能が刺激されるようで楽しかった。
そして、ある一つの大きな星をナッパとともに制圧し、惑星ベジータに戻ろうとした時。
ナッパ「ベジータ王子……星が、惑星ベジータがなくなってるぜ!」
そこにあったはずの惑星ベジータは、跡形もなく消え失せていた。
その時、スカウターに通信が入った。
フリーザ「ベジータさん、ナッパさん……あなたたちには、残念なお知らせをしなくてはなりません。そこから一番近い番号の、惑星フリーザにきなさい」
フリーザ「残念ですが、あなたたちの星は、巨大隕石の衝突によって消滅してしまいました。生き残ったサイヤ人はあなたたち二人と、そして一人の下級戦士のみです……本当に、お気の毒です」
サイヤ人にしては情に厚いナッパは、少なからずショックを受けていたようだったが、俺はそこまで驚きはしなかった。
フリーザの部屋から去る時、フリーザが小さく微笑んだのに、俺は気づかなかった。
当然、俺たち三人のサイヤ人はともに行動するようになった。下級戦士のラディッツは戦闘力こそ低かったが、そこそこ頭が切れ、俺が言ったことに素直に従うため、便利だった。
ある日。
ラディッツ「なあ、ベジータ。実は、俺たちの他にまだ一人、サイヤ人が生き残っているかもしれないんだ」
ラディッツには弟がいて、惑星ベジータが爆発する直前に他の星に送られたのかもしれないらしい。当時その弟が乗っていたというポッドに信号を送ると、僅かだが反応が帰ってきたようだ。
ラディッツ「俺は、弟が生きているか確認してくることにする。そして、もし生きていたら俺たちの仲間に加えたいんだ。いいだろうか」
ラディッツの弟、ということで戦闘に期待は出来なかったが、ナッパがサイヤ人なら是非俺たちの仲間に入れたい、と強くいうので、俺も否定はしなかった。そして、ラディッツは地球、とかいう辺境の惑星に向かっていった。
その後、ラディッツから連絡が入った。
ラディッツ「無事、カカロットを見つけることはできたんだが……どうやら、記憶を失っているらしい。どうにか説得して仲間に入れたいんだが……」
そして、その数時間後、再び届いた通信で、ラディッツが死に、そして地球にはドラゴンボール、というどんな願いも叶える存在があることがわかった。
どんな願いでも……もし俺が不老不死になりさえすれば、フリーザだって目じゃない!晴れて俺が全宇宙の頂点に立つことができる!
地球に降り立った俺たちの前に立ちふさがったのは、数人の戦士たちだった。そこそこの戦闘力を持ってはいたが、サイバイマンや、ナッパの前に続々とその命を散らしていく。
そして、最後の二匹となった時。
クリリン「ご、悟空!」
悟飯「お父さん!」
悟空「待たせて悪かったな……」
そう、俺の人生を大きく変える。
カカロットとの出会いだった。
カカロットは下級戦士でありながら圧倒的な力でナッパを倒し、そして俺に立ち向かった。
ベジータ「光栄に思うがいい。貴様のような落ちこぼれが、超エリートに遊んでもらえるんだからな」
悟空「へっ、落ちこぼれだって必死に努力すりゃ、エリートを超えることだってあるかもよ?」
面白い、冗談だ。そう、思った。
だが。
悟空「体持ってくれよ!三倍界王拳だ!」
カカロットは、この俺の力をも上回った。
ベジータ「この星もろとも、宇宙のチリになれーっ!」
カカロット「三倍界王拳の!かめはめ波だっ!」
ベジータ「な……俺のギャリック砲とそっくりだ!」
悟空「っ!界王拳、四倍だーっ!」
そして、俺は負けた。
クリリン「……死ねーっ!」
ベジータ「くっ……体が、動かん……!」
……こんなところで、俺は死ぬのか?フリーザどころか、こんな辺境の惑星のゴミどもに殺されて?
悟空「待ってくれっ!」
クリリン「っ!」
悟空「そいつを殺すのは……やめてくれっ!」
ベジータ「……!」
俺は、カカロットに見逃された。
悔しかった。あんな下級戦士に、命を助けられるなど。それくらいなら、むしろ死んだほうがよかった。
そして、俺はあの屈辱を与えられたカカロットに、復讐心を抱くようになった。
それから、ナメック星にて、俺はかつてのライバルキュイ、ドドリア、そしてザーボンを次々に殺していった(ザーボンを倒したとき、後ろに青い髪の女がいたが、その女が、俺の人生を変えるもう一人の存在だとは、思ってもみなかった)。 ドドリアから惑星ベジータを滅ぼしたのが実はフリーザだと明かされたが、特に動揺はなく、自分の星を滅ぼした奴にこき使われていたことに対する怒りだけが募っていった。
フリーザ軍の幹部クラスを次々に倒した俺は、もはやカカロットは敵ではないと思った。
しかし、ギニュー特戦隊に苦戦する俺たちの前に現れたカカロットは。
俺との差を、さらに広げていた。
何故だ!何故エリートであるはずの俺が、カカロットを超えることができない!
そして、ついにフリーザと激突した俺は、最終形態になったフリーザに無様に敗北した。
そして、奴に殺される直前。
また、カカロットはやってきた。もはや、俺との差は明確なほどに力を蓄えて。
既に死ぬことがわかっていた俺は、カカロットを超えられないことを認めた。
そして、薄れゆく意識の中、カカロットに泣きながら懇願した。
カカロット……フリーザを、フリーザを倒してくれ……!サイヤ人の、手で……
それで、俺の人生は幕を閉じるはずだった。
突然生き返った俺が目の当たりにしたのは、フルパワーになったフリーザと。
それを圧倒する、金色に光るカカロットの姿だった。なるほど、あれがスーパーサイヤ人か。やはり奴はなれたんだな、スーパーサイヤ人に。
いままでの恨みを込めて、フリーザに一撃見舞おうとした瞬間、俺は地球へと飛ばされていた。
それからというもの、俺は、カカロットを超えるためにトレーニングを続けてきた。しかし、カカロットを超えるどころか、スーパーサイヤ人になることすら叶わなかった。
そんな時、復活したフリーザが地球へと攻めてきた。カカロットの奴、とどめを刺さなかったな!
地球の終わりを確信した俺たちの前に現れたのは。
またもや、スーパーサイヤ人だった。
ショックだった。下級戦士のカカロットや、得体の知れない奴までもがスーパーサイヤ人になれるというのに、エリートの俺がなれないのが!
さらに無理なトレーニングを始めた俺は、重力室で死にかけたこともあった。そんな時、俺を介抱してくれたのは、あの時の青い髪の女……ブルマだった。
俺は、自分でも気づかないうちにブルマの、裡に秘めた優しさに惹かれていた。そして、ついに、ベッドで休んでいた俺を見舞いに来たブルマと、一夜の関係を持った。
その後、トレーニングを続けた俺は、自分の限界に気がついた。悔しかった。そしてなにより許せなかった、自分の不甲斐なさが。
自分への怒りが頂点に達した時。
俺はスーパーサイヤ人に目覚めた。
スーパーサイヤ人になった俺は、これで、ついにカカロットを超えた、と確信した!
だが、その自信もつかの間、俺は人造人間などという、ガラクタ人形にあっさりと敗北した。
くそっ!スーパーサイヤ人は天下無敵なんじゃなかったのか!どいつもこいつもあっさりとスーパーサイヤ人を出し抜きやがって!頭にくるぜ、なあカカロット……
俺は精神と時の部屋でさらにトレーニングを重ね、人造人間を超える力を身につけたが、カカロットにはすぐに追い抜かれた。そして、カカロットだけでなく。
悟飯「もう許さないぞ、お前たち」
カカロットの息子にまで……
そして、カカロットの息子の圧倒的な力に追い詰められたセルとともにカカロットは死に、復活したセルはカカロットの息子が倒した。
俺は、何もできなかった無力感に苛まれた。
負けた、あいつら親子に。
そして俺はこう決めた。
俺はもう、戦わん。
その後の俺は、ブルマの家で毎日退屈な日々を送っていた。
そんな時、再び過去に遊びに来ていた未来のトランクスの気が、急激に減っていくことに気づいた。
いてもたってもいられなくなった俺は、なまっていた体に鞭を打ち、トランクスを助けに向かった。しかし、満足に動けない体ではどうすることもできず、結局またカカロットの息子に決着をつけさせてしまった。
どうしようもなかった。自分の息子さえ満足に守れない自分に腹が立った。
そして、ブルマと、その腕に抱かれた子供のトランクスをみて、俺は、自分のためだけでなく、守るもののために、強くならなくてはいけない。そう思った。
人のために戦う自分に、少しの疑問を抱きながら。
それから数年して、家に遊びに来た悟飯から、カカロットが一日だけ下界に来ることを知らされた(いつしか、俺はカカロットの息子のことを悟飯、と呼ぶようになっていた)。
俺は久しぶりに心の底から闘志が燃え上がる気がした。カカロットと戦うことができる!武道会で、一回戦目でカカロットと当たることがわかり、俺の闘志は最高潮に達した。悟飯にスーパーサイヤ人は禁止、と言われていたが、そんなことはどうでもよかった。
しかし、界王神たちのいざこざにより、カカロットとの戦いはお預けとなってしまった。そのあとも、バビディの手下たちとのレベルの低い戦いが続く。
俺は苛立ちを抑えきれなかった。そして、一つの考えを思いついた。
バビディにわざと支配されることにより、無理やりカカロットと戦わざるをえなくなる状況を作り出そうと。
はたしてうまくいった俺は、ついにカカロットと対峙した。どうしてこんなことを、と問うカカロットに、俺は今までの葛藤を……地球人として生き始めていた自分への怒りを吐露した。
俺は、昔の俺に戻りたかったんだ!残忍で冷酷なサイヤ人の戦士であった頃の自分に戻って、何も気にせず貴様と徹底的に戦いたかったんだ!気に食わなかったんだ、貴様らと過ごすうち、穏やかになっていく自分が!俺というものが家族を持ち、悪くない気分だった……居心地のいい地球を好きになってきていたんだ……だからバビディの術にかかって、元の悪人に戻る必要があったんだ!
……気にくわない手段だったがな……おかげで今は、いい気分だぜ……
そう叫ぶ俺に、カカロットは一言。
悟空「……本当にそうか?」
……本当にそうか、か……覚えてねぇぜ、そんなこと。
魔人ブウが復活し、戦いを中断しようとしたカカロットに、俺は不意打ちをした。
そして、単身魔人ブウに挑み、自らの命を懸けて、魔人ブウもろとも自爆した。もはや、愛するもののために命を投げ捨てることにも、躊躇はなかった。
さらばだ、ブルマ、トランクス、そしてカカロット……
しかし、あの世で下界を見ていて、カカロットがスーパーサイヤ人3という形態になれることを知り、愕然とした。俺は、手を抜かれるほどカカロットと差をつけられていたのか。
その後、一日だけ下界に戻る権利を使い、魔人ブウと戦おうとした俺は、カカロットに再び会った。合体してくれ、と頼んできたカカロットに、俺は手加減するような奴と組みたくはない、と拒否した。しかし、ブルマや、トランクスが魔人ブウにやられたことを知らされた俺は、カカロットへの不信感よりも、家族の敵討ちの気持ちが勝った。
そして、カカロットと合体した。
ベジット「こいつが、スーパーベジット!」
魔人ブウの体内からトランクスたちを助け出すことに成功した俺たちだったが、さらに変身した魔人ブウに地球を消し飛ばされてしまった。
界王神界にて最後の決戦に挑むカカロットを見て、何故、カカロットを超えることができなかったのか、わかった気がした。そして、心の底から、奴を認めた。
頑張れカカロット。お前が、NO.1だ。
それからというもの、俺はカカロットを超えることをやめ、ただ己の限界を極めるためにトレーニングを続けてきた。
ベビーに身体を乗っ取られ、そして気づいたときには、カカロットはスーパーサイヤ人4になっていた。しかし、もう悔しさはそこまでわかなかった。ただ、いつか自分もあの領域に達したい、と思った。
また、新たに現れた敵、超17号にも、俺は手も足も出なかった。奴に全ての力を振り絞って放ったファイナルシャインアタック。その時、俺はなんと叫んだのだったか。
ー俺は、サイヤの誇りを持った地球人だー
もうあの時には、俺は完全に地球人として生きていた。そういえば、カカロットはフリーザと対峙した時、「オラは地球育ちのサイヤ人だ!」と言ったらしい。全く、俺と真逆じゃないか。
その後、ドラゴンボールから現れた邪悪龍も、カカロットが次々に倒していった。俺は悔しかった。カカロットを超えられないことではなく、地球に生きるものでありながら自分の星を自分の力で守らず、カカロット頼りになっているのが。
そんな時、ブルマがある話を持ちかけてきた。もしかしたら、俺もスーパーサイヤ人4になれるのかもしれないと。
俺は喜びに打ち震えた。やっと、カカロットと肩を並べて、地球を守る戦士として生きることができる。
超一星龍にはスーパーサイヤ人4になってもかなわないと知った時、俺は迷わずカカロットにフュージョンを持ちかけた。もはや、俺にとって一番大事なものは、プライドではなく、ブルマや、トランクスや、ブラや、この地球を守ることだった。
カカロットがウルトラ元気玉で宇宙中から元気を集めた時、カカロットの孫のパンは「おじいちゃん、神様みたい……」と呟いていた。なるほど、確かにカカロットはある意味神のようなところがあるのかもしれない。どうしようもない悪人だった俺を、愛をもち、家族を守る人間に変えてしまったのだから。
カカロットが神龍とともに空の彼方に消え去った時、俺だけは、奴が何になったのか感づいた。ふっ、本当に、最後までカカロットはああいうやつだ。奴が残していった胴着を拾ったパンに、そいつは大事にとっておけ、と一言伝えた。
カカロットがいなくなった後も、俺は、ひたすらトレーニングを続けている。己の限界を知るために。
ベジータ「……俺としたことが、珍しく感傷に浸ってしまったな。やはり年か……」
ガチャッ
ブルマ「ちょっとベジータ!あんたいつまでトレーニングやってんのよ!もういい年なんだから無理しないの!」
ベジータ「ふっ、俺は戦闘民族、サイヤ人の王子だぞ?トレーニングでくたばるわけがなかろう」
ブルマ「はいはい、もう……あんたはいつまでもそれなんだから……まぁ、私もあんたのそういうところ、嫌いじゃないわよ。でもね、私だってあんたが大切なの。あまり無理されちゃ……心配じゃない」
ベジータ「……すまんな。なら、今日はこれで終いにするか……うっ!」バタン
ブルマ「っ!ちょっと、ベジータ!ベジータ!しっかりしてっ!」
病室
ブラ「パパっ!目を覚まして、パパっ!」
トランクス「父さん……」
医者「たぶん、衰えた体に、無理なトレーニングがたたったのでしょう。このまま目をさますかどうか……」
ブラ「そんな……」
ベジータ「……ここは」
ブルマ「ベジータ、気がついたの!病室よ!」
ベジータ「……相変わらず、うるさい女だ……」
ブルマ「そんなこと言ってる場合じゃないでしょ!しゃべらないで、安静にしてれば治るかもしれないから!」
ベジータ「……構わん。たぶん、俺の意識が戻るのはこれが最後だ」
ブラ「そんなこと言わないでよパパ!」
トランクス「くそっ、ドラゴンボールさえあれば……!あっ、ナメック星のなら!」
ベジータ「……トランクス……俺たちは、もうドラゴンボールには頼らないんだろう……?それに、寿命はドラゴンボールでもどうしようもできないはずだ……」
トランクス「そんなっ……」
ベジータ「……ブラ」
ブラ「な、なに……?」
ベジータ「お前が結婚するところを、見たかったな……まさか、この俺が娘をこんなに愛することになるとは、思わなかった」
ブラ「……私も、パパが大好きだよっ!」
ベジータ「……トランクス……お前とは、小さい頃、もう少したくさん遊んでやるべきだったな……遊園地、一回しか連れてってやれなかった……」
トランクス「そんなことないよ!俺、父さんの息子でよかった!」
ベジータ「……ブルマ」
ブルマ「な、なによ……」
ベジータ「どうしようもない人間だった俺を、愛してくれて、ありがとう」
ブルマ「なんで、そんな素直なのよ……やめてよ……」
ベジータ「ふっ、俺は……幸せだった」
そして……カカロット。俺を一番大きく変えたのは、他でもないお前だ。気にくわないやつだったが……こんな幸せな人生を歩めたのも、すべてお前のおかげだ。やはり、お前がNO.1だ……
いろいろあったが、悔いのない、人生だった……そう、感じている……
ベジータ「……」カクッ
ブルマ「!ベジータ……私も、愛してたわ……」
数十年後
ベジータjr「へーっ、お前も金髪になれるのか!」
悟空jr「面白くなりそうだね!」
悟空「……」ニコッ
悟空「……」スタッ
悟空「……おっ、ベジータじゃねぇか」
ベジータ「……カカロットか、久しぶりだな」
悟空「おめえもあいつらの戦いを見に来たんか?」
ベジータ「あぁ、一日だけ下界に戻れる権利を使ってな。あの権利は死ぬごとに使えるらしい」
悟空「へーっ、そりゃよかったな!」
ベジータ「ふん、お前は……頭を見る限り、やはり死んだわけではないようだな」
悟空「まぁなー!それより、せっかく会えたんだ!久しぶりに、いっちょやんねぇか?」
ベジータ「ふん、いいだろう、あの世でさらにトレーニングを重ねた俺を舐めるなよ!」
悟空「へへっ、オラワクワクしてきたぞ!」
fin
終わりです。
GTのベジータはよく叩かれていますが、自分としては、悟空を超えることを止め、ただ自分の限界を見極め続けるストイックなベジータや、地球人として生きるベジータは好きなんですよね……
このssで、GTも捨てたもんじゃない、って思ってくれる人が増えれば幸いです。
このSSまとめへのコメント
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