凛「鏡の世界」 (47)

短編

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1452700625

<<2
星空凛です。

真姫「知ってる?鏡に話しかけ続けると私が私じゃなくなるんだって」


花陽「こ、怖い…」


凛「どういうこと?」


真姫「真姫が真姫じゃなくなるの」


凛「…よくわからないにゃ」


真姫「真姫なのに真姫じゃないのよ」


凛「もう!なぞなぞはおーしまい!早く屋上いくにゃ!」


真姫「そうね」

そのあとかよちんは怖い怖いってぶるぶるしてたにゃ


でも凛は好奇心が勝っちゃう


家に帰ってから早速試してみるにゃ!











凛の前に鏡を置いた


凛「鏡さーん...」

最初はちょっぴり恥ずかしかったにゃ


でも話しかけてるとなんか楽しくなってきた


凛「今日は真姫ちゃんから話を聞いて話しかけてみたにゃ!鏡さんー!」


凛が笑うと鏡も笑う



それが何か楽しいんだにゃ

「凛、もう寝なさーい!」


凛「はーい!」


正直もう目は重たいよ


凛「今日…は早く寝れそ…」





真っ暗な場所


でも少し赤っぽい場所


そこで誰か泣いてた


少しだけ素直じゃないけど大好きな人がいる純粋な子


凛は知ってるけど分からないや





*




凛「という夢を見たんだ!変な夢でしょ?」


真姫「ふふっ、ふふふふふ」


花陽「どうしたの?真姫ちゃん」


凛「不気味な笑いだにゃー!」


真姫「なんでもないわ!ふふっ」


花陽「今日はご機嫌なんだねぇ」


真姫「そうよっ」

真姫「…凛」コソコソ


凛「どうしたの?」


真姫「今日家に来てくれない?」


凛「え?なんで凛…」


真姫「…お願い、相談があるの」


凛「…わかったにゃ」


かよちんに秘密での相談ってなんだろ?


かよちんには申し訳ないけど…真姫ちゃんの期待に乗れるように頑張らないと。








真姫「ふふっ、いらっしゃい」


凛「お邪魔します!」


「お菓子用意するわね」


真姫「いいわよ。私もう用意してあるし」


「お友達が来るのが楽しみだったのね」


真姫「もうっ…!」

凛「えへへっ…今日はお邪魔します」


「ゆっくりしていってね」


そういって奥に行った真姫ちゃんのお母さん。


いつも思うけど凄い美人だにゃ…


ガチャッ


真姫「それじゃ…ってお茶忘れたわね。ちょっと待ってて」


凛「あ、うん!ありがとうにゃ」


バタンッ

ふふふ、真姫ちゃん家に怪しいものが無いかチェックにゃ!


ベッドの下には何も、棚には勉強道具…真面目だにゃぁ。


タンスの中には…


凛「ん?」


そこには赤い布が被さってる何かがあった


パサッ

凛「鏡?」


なんか綺麗だにゃ…


凛「鏡さん、凛は今真姫ちゃんの家にいるよ」


「り…たっ…」


凛「え…」


鏡が喋った


喋った…


「にげ…」


凛には何故か鏡さんが味方に見えた


「逃げて」って言ってる

「たすけ…」


凛「…鏡さん」


悲しそうで泣いてそうな鏡さんをほっとけないにゃ…


真姫「凛」


凛「ひっ…ま、真姫ちゃ?」


真姫「何してるの」


その時の真姫ちゃんの顔は怖かった


今まで見たことのない目で睨んでいた。

凛「ご、ごめっ…」


真姫「何してたの」


凛「かっ…」


鏡が喋ったということは話しちゃいけない


そう思った凛は少しだけ嘘を吐いた


凛「ま、真姫ちゃんが変なもの持ってないかなーって思って、なんか布が掛かっててこれは怪しいっ!って思ったから…」

真姫「…そう、それならいいわ」ニコッ


凛「…」


鏡さんは「逃げて」って言ってた


凛はその言葉を…信じたいよ


真姫「それより相談を…」


凛「あれ!?今って何時?」


真姫「えっ…3時だけど」


凛「にゃあぁああ!!マズイにゃぁっ!あの月1しか開かないラーメン屋がもう少しで閉まっちゃうにゃああ!」

真姫「それは…マズイわね」


凛「ごめんね!今日の所は帰るにゃ!」


真姫「あ、私も一緒に…」


凛「やめといたほうがいいにゃ。あそこの店はお客が怖いんだよ…真姫ちゃんには耐えられないかも」


真姫「そうなの?じゃあまた今度にしてもらおうかしら」


凛「本当にごめんね!それじゃ、お邪魔しました!」

ガチャッ


「あら、もう帰っちゃうの?」


凛「すみません、用事を思い出しまして…」


「そう…また今度も遊びに来てね?」


凛「はい!」


バタンッ


…すごく心臓がドクドク言ってる


凛ってあんなに嘘上手だったっけ


…でも今日は真姫ちゃんが怖くて


ごめんね真姫ちゃん。今日は家に帰るよ。






バタンッ


「おかえりなさい、凛。早かったね!」


凛「そうかにゃー」


「少ししたら早めにお風呂入っときな?」


凛「うん!」


バタバタ


ガチャッ

鏡さんの言う通りにしちゃったにゃ


凛「鏡さんが何か助けてくれたのかな?ありがとう…えへへ」


そして鏡も笑った


凛の顔が笑い返した


凛「…鏡好きだったのかな」


なんてつぶやいてみる


鏡は少し赤くなったような気がした


凛「えへへっ…照れてる?」


鏡からは何も返事はなかった

凛「…何やってんだろ」


「凛ー!!お風呂入りなさーい」


凛「はーい!」


ガチャッ


お風呂に入ると何故か少し狭い気がした


凛「うーん…」


なんでかはわからないにゃ


凛「お風呂気持ちいいにゃぁ…」






ガチャッ


凛「鏡さーん…」


鏡…


真姫ちゃんが言ってた話は本当なのかな


いや、違うにゃ


私が私じゃ無くなるなんて嘘だよ

凛「鏡さん…」


鏡「…」


凛「返事してほしいにゃー」


鏡「…」


まあしないよね


凛「ふぁあ…もう寝よう」


目覚ましセットして…


凛「おやすみにゃぁ…」


「おやすみ」






*





凛「おはよー!」


真姫「おはよう、凛」


凛「そういえば真姫ちゃんはにこちゃんと今どうなんだにゃ?」ニヤニヤ


花陽「最近そういう話しなくなっちゃったねぇ」

真姫「…なにが?」


花陽「え、え?」


凛「最近にこちゃんと距離詰めるって凄い張り切ってたのに…」


毎日毎日にこちゃんの話してたのにな。


真姫「…あぁ、頑張ってるわよ」


凛「そ、そっか!凛もサポートしよっかなー」


そういえばにこちゃんの話を最近聞いてないよ





凛は


気付いちゃったよ


「早くいきましょ」






*




凛「鏡さん、出てきてよ」


凛は怒ってる


その時は少し黒っぽかった


凛「…」


「凛ー!電話してないでもう寝なさい!」


凛「…はーい!」

これでバイバイだよ


凛「私は私じゃなくてもいい」


きっと皆そうだにゃ


皆がいれば凛じゃなくていいんだよ


凛「きっと皆こうなる」


「そうなの?」

凛「うん、信じてる」


「わかったにゃ、皆信じるにゃ」


凛「…私はそうにゃーにゃー言わないよ」


「そっか」


「それじゃ、おやすみ」


凛は1つの手がかりを残して寝た









凛は幸せだった


真姫ちゃんに会えて


手を繋いでくるくるしてる


真姫ちゃんも凛が来て嬉しそう


でも泣いてる


かよちんは笑ってる


真姫ちゃんは泣き笑い


凛も、泣き笑い

ガチャッ


「おっはようにゃー!」


「なんか元気ね凛」


花陽「おはよう、凛ちゃん」

「おはよう花陽ちゃん!」


花陽「は、花陽ちゃん?」


「…呼んでみただけだよ!」


花陽「あ、そ、そっか…!」


その瞬間凛は笑った


凛ちゃんの笑顔が不気味で怖かった

「ふふっ、ふふふ…」


「えへへ…」


怖いけど


でも2人は優しくて可愛くて…花陽の大事な友達。


花陽「えへへ…」

その瞬間私は目の前のものを疑った


「かよちんも」


花陽「行くよ」


「そうよね」

「あのね!」


花陽「ん?」


「私ね、鏡のやつやったんだよ」


花陽「…」


その瞬間私は目の前のものを疑った


「かよちんも」


花陽「行くよ」

花陽「…」





真姫「いらっしゃい、なんてね」


凛「かーよちん!」


花陽「えへへ…来ちゃった」


2人共笑ってた


私も一緒に笑った


この瞬間が嬉しくて笑った


凛「外はどうなってるんだろうね」


多分…


花陽「3人楽しく笑ってる」






おわり

短編ホラーみたいなの書きたかったけど難しいです...


とりあえずおわりです。ありがとうございました。

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom