【安価コンマ】理不尽難度のダンジョンアタック その2【オリジナル】 (1000)


ごくごくありふれた剣と魔法のファンタジー世界
その世界には多種多様のダンジョンが存在します

あなたは様々な理由によりそこへ踏み入る事となりました
与えられた能力と知恵を駆使し、攻略を目指しましょう


前スレ 【安価コンマ】理不尽難度のダンジョンアタック【オリジナル】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1451307723/)


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1452228586


■能力値に関して


【筋力】 物理的攻撃の威力、力技による障害物の除去、などに影響
【耐久】 身体的被害の大きさ、死ににくさ、などに影響

【敏捷】 攻撃などの回避、敵からの逃走成功率、などに影響
【感覚】 気配の察知、直感による危険の予知、五感の鋭さ、などに影響

【知識】 ダンジョン内で発見したアイテム、モンスターの正体の看破、などに影響
【意志】 精神的被害の大きさ、発狂に対する耐性、などに影響

【魔力】 魔法及びマジックアイテムの使用などに影響、また、一定値以上で魔法を習得する可能性がある
【幸運】 様々な被害の軽減、取得アイテムの質、などに影響


【ルール説明】

1)
HP・MPといった物は数値化されません
現在あなたがどれ程弱っているかは描写から想像して下さい

2)
様々な判定は所謂【下方ロール】にて行われます
コンマ下一桁が対象の能力値を下回った場合、成功として扱われます
ただし能力値は現在負っている身体的・精神的被害の度合いなどでマイナス補正がかかる場合もあります

能力値と同値の場合はかろうじて成功した扱いとなり、判定が連続する場合は次回判定にマイナス補正がかかります
また、出目が0の場合はファンブル、1の場合はクリティカルになり、結果が極端化します
かろうじて成功とファンブル・クリティカルが重複した場合は、かろうじて成功が優先されます

3)
あなたには3回のコンティニュー回数が与えられています
コンティニュー地点は任意では選択できず、死因となった出来事を確実に回避できる時点まで自動で巻き戻ります
コンティニューによって発生する判定や展開でのデメリットは存在しませんのでご安心下さい
また、コンティニュー後は無限ループ発生防止のため、死亡前と同じ行動は制限されます

4)
様々な行動の際、常識的に考えて当然行われるべき行動は自動的に実行されます
例えば、一切明かりの存在しない暗闇を調べる場合、ランタン等を所持していれば自動的に使用します
これらの自動使用は行動時の宣言であえて制限する事も出来ます(例:明かりを使わずに闇の中を調べる)

5)
明確に自殺以外の何物でもない行動は行えません
その手の行動が指定された場合は無効化され、安価下として扱われます
例:切腹する、固定したロープを首にかけて段差を飛び降りる、など
ただし、特定の状態異常中においては可能となる場合があります

6)
その他、ルールに関する質問がある場合は極力回答します


現在の 【あなた】 のステータス



【女性 / 19歳】


【筋力】 9  【耐久】 7
【敏捷】 1  【感覚】 7
【知識】 1  【意志】 3
【魔力】 8  【幸運】 9


【魔法剣士】

低難度の魔力行使が確実に成功する
物理攻撃時、魔力を消費する事で威力を増加させるコマンドを任意で使用可能


【探索目的】

姉の遺品を求めて


■ 所持品一覧

 【使い慣れた双剣】

 【緋色鹿革の兜 +1】
 【鉄製のネックガード +1】
 【使い慣れた皮鎧】
 【使い慣れたガントレット】
 【使い慣れたブーツ】

 【携帯食 x6】
 【?水筒】

 【ポーション x2】

 【方位磁石 x2】
 【携帯用調理器具一式】
 【地図用羊皮紙 x4】
 【描きかけの地図 / 白の森・入り口】


■ 習得魔法一覧

 【魔力撃】
 【フィジカル・ブースト】


■現在攻略中のダンジョン

【白の森】

古い言葉で 【豊かな森】 を意味する名を持つ、とある小国の一都市。
その近くに存在した大森林が変異して形成された迷宮。

内部には魔力を帯びた霧が立ち込める。


◆地図情報

http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org281429.jpg

あなたの剣は狙い通り、鹿の首を深く切り裂いた。

最も太い血管の切断に成功したのだろう。
大量の、真っ赤な血液が噴出し、周囲の景色を濡らしていく。


◆ 緋色の鹿が状態異常 【出血Lv3】 になりました
◆ 緋色の鹿はこの状態が解除されるまで、極めて深刻な継続ダメージを受け続けます


鹿はそれでもなお懸命に飛び退き、あなたから距離を取る。

……しかし、その努力は何も生まなかった。

恐るべき外敵から逃げようと動かされる足はすぐにふらつき始める。
結局、小部屋から通路へ出る事も叶わず、音を立てて倒れ伏した。


首から広がる血溜まりの中、鹿は痙攣を続ける。
最早、死からは逃れられないだろうと、あなたは確信した。



【次回安価指定行動】

あたりを警戒しながら
戦利品を物色する


あなたは油断なく周囲を警戒した。
倒れる鹿には最早脅威は存在しないが、先程逃げた角のない個体が戻ってくる可能性もある。

しばし構えたまま待つも、特に何事も起こらない。

見れば、鹿は痙攣すらも止め、ぴくりともしない。
瞳は急速に濁りだしており、死んでいるのは間違いないだろう。


あなたはそっと鹿に近付き、辺りに気を配りながら戦利品の物色を開始した。



>>↓1 コンマ判定 【鹿に関する知識】

知識 1

目標値 1


【鹿に関する知識】

目標値 1  出目 5

判定に失敗しました……



残念ながら、あなたは鹿に関する知識を持たない。
鹿の肉が食される事は知っているだろうが、その味を保つ方法は分からない。
皮の剥ぎ取り方も、あなたには曖昧な想像が限界である。
当然、これらを獲得しようとしても、その品質は最低レベルの物になるだろう。

それを踏まえた上で、あなたが目をつけた物は……


1) 肉

2) 毛皮

3) 角


>>↓1 どれを鑑定しますか? 鑑定しなくとも構いません


※ 鑑定物が一つ増える度に、時間が追加経過します

※ また、知識不足のため、あなたは鹿の内臓が価値を持つ可能性に気付く事が出来ません


>>↓1 コンマ判定 【緋色の鹿の肉】

知識 1

目標値 1



知識による判定で追加判明する情報がないため 【緋色の鹿の角】 の判定はスキップされます


【鑑定 / 緋色の鹿の肉】

目標値 1  出目 5

判定に失敗しました……




あなたはまず、強靭な皮を切り開き、内部の肉を観察してみた。

今死んだばかりの鹿の肉は瑞々しく、当然ぽたぽたと血を零す。
あなたは「血の滴るような肉」という表現を思い出した。
食べてみるのも悪くない、という感想が浮かぶ。

肉について分かった事は、それだけだった。



次に目をつけたのは、その鋭い角である。

まず見て分かるのは、巨大さだ。
片方の角だけで、鹿本体の体の幅の倍はあるだろう。

手を広げたような形の先端は鋭く、槍のように尖っている。
その一撃を受け止めた経験を持つあなたには、当然分かるだろう。
鋭利さ以外は何の能力も持たない、極普通の角である。

これをそのまま持ち運ぶのは難しい、とあなたは感じた。
どう考えてもリュックには収まりきらず、体に括るにしてもどこかは地面に擦るはずだ。
手に抱えるなどという考えも、双剣を武器とするあなたには致死の選択に違いない。

勿論これを持ち今すぐ引き返すというなら、話は別だろうが、
この先に進むことを考えれば先端部分を切り取るのが精々だ。



>>↓1  獲得したい物があれば指定して下さい、獲得しなくとも構いません


あなたは考えた。

この鹿は三頭の群れを作っていた。
二頭が逃げ、一対一であったために無傷で勝利する事が出来たが、
あの二匹がここに残っていたら、どうなっていただろう。

また、異端者とエルフの二人組みから聞いた情報にも、恐ろしい群れの話がある。


……本当に準備は万全だったか?
この程度の装備で、本当に生き残れるのか?
情報が全く足りていないのでは?
一人で挑むなど、ただの無謀でないと何故言えるのか?


あなたの心を竦ませる考えは、次々に思い浮かぶ。

一度、街に戻ろう。
負の思考に背を押され、そう判断したあなたは、鹿の角だけを切り取って迷宮の入り口へと向かったのだった。


鹿の角だけを持ち帰った次の日、あなたは宿のベッドの上に居た。



>>↓1 コンマ判定 【探索意思】

意思 3
姉への思慕 3

目標値 6


【探索意思】

目標値 6  出目 3

判定に成功しました



※この判定に失敗していた場合、コンティニューへ向かう判定が発生していました
※この判定は今後迷宮から引き返した場合、毎回発生します


静かにベッドから身を起こす。

じっと寝ていても、何も進みはしない。
あなたの姉の遺品を探すには、心を奮い立たせて迷宮に潜る他、手段はないのだ。



※ 獲得した魔物の情報、及び持ち帰り完全鑑定に成功したアイテムの情報を整理します


■不確定名 : 緋色の鹿 / 角付き

白の森に棲息する緋色の鹿、その角を持つ個体。

筋肉が盛り上がった強靭な体と、赤みがかった体毛を持ち、
頭部に左右に広がる巨大な角が生える。


【筋力】 6
【耐久】 5
【敏捷】 7
【感覚】 6
【知識】 不明
【意思】 不明
【魔力】 -


◆特殊能力

【強靭な毛皮】

この生物は強い毛皮に覆われている。
物理的ダメージ判定を常に1軽減する。


【後ろ足の一撃】

この生物は背後の外敵に対し、極めて強力な蹴りを放つ。
蹴りの回避判定に-2の補正。
この攻撃の回避、もしくは防御に失敗した場合、強制的に転倒し、気絶判定が発生する。


■緋色の鹿の角

槍のように鋭く尖る、巨大な角。
特別な能力は持たない。

売却値 : E

白の森に多数棲息する緋色の鹿は割合狩り易く、
雌を逃がすために立ち塞がる事の多い雄は特に供給が多い。
必然、高値がつく事はまずありえない。


街の様子は先日となんら変わりない。
あなたが行う事の出来る行動は、初日と全く同じである。

財布の中身も半分程度は残っている。
同じ程度の買い物ならば可能なはずだ。


日は高い。
行動の余裕はまだまだあるだろう。


>>↓1  どうする?


あなたはまず、ベッドの脇に転がる鹿の角を売り払う事にした。
二束三文の値しかつかない事は、既に鑑定士の手により判明している。
しかし、このまま置いていても邪魔にしかならないのだ。

あなたは自身の知る店を思い返し、売却先を……


1) 雑貨屋に決定した

2) 防具屋に決定した


>>↓1 どちらにする?


あなたは雑貨屋を訪れ、店主に鹿の角を見せた。
店主は微妙そうな顔で、店の一角を指し示す。

そこには、鹿の角を加工したアクセサリーが並んでいる。
どれもこれも綺麗に並べられ、誰かが手に取った様子も、売れた様子も全くない。
探索道具などに使い道はないのかと聞いてみれば、
もっと適している上に値も変わらない素材があるのだという、残念な答えが返された。


◆ 鹿の角は子供の小遣い程度の値で売れました……



まだ日は高い。
行動の余裕はまだまだあるだろう。


>>↓1 どうする?

今の所持金でどんな事が出来ますか?

>>44
街中で可能そうな事であるならば、大抵の事は可能です。
ただし、高級品の購入や豪遊には制限がかかる場合があります。
その場合はアナウンスが入ります。





あなたは雑貨屋を出て、すぐ近くの防具屋に入る。
途端、店の入り口近くで見本を磨いていた職人の少年があなたに気付き、嬉しそうに駆け寄ってきた。


防具屋に並んでいる物を買い、そのまま身につける冒険者はまず居ない。
その店の職人によって、体に合うように微調整を行う必要があるのだ。

もしあなたが防具を購入するならば、それには多少なりとも時間がかかるし、
購入数が増えればその分だけ当然伸びるだろう。



>>↓1 防具屋で何をする?


◆ 購入可能な手用防具の一覧を表示します


■革製の手袋

攻撃補正 0
防御補正 0
敏捷補正 1


■緋色鹿革製の手袋

攻撃補正 0
防御補正 1
敏捷補正 1


■異形の手袋  ※ 高級品 ※

攻撃補正 0
防御補正 0
敏捷補正 1

【魔力遮断】
この防具は外部からの、手への魔力の影響を完全に無効化します


■スパイダーシルク・グローブ  ※ 高級品 ※

攻撃補正 0
防御補正 1
敏捷補正 1

【魔力糸】
この防具は魔力を消費する事で、掌の部分に強力な接着性を持たせる事ができます

【脆弱 : 炎】
この防具は炎に触れると、あらゆる判定を無視して消滅します

今更だけど選択肢に武器屋があってもよかったと思う
鹿の角を加工すればサブウェポンとして活用できそうだし
調理器具だけじゃなくナイフとかも欲しいな
安価だったら下で


>>↓1  どれを購入しますか? (購入しなくとも構いません)

※ ただし高級品を購入すると、以降買い物が不可能になります

>>51
その他の店を探す、を用意しておけば良かったですね、すみません
次の機会があれば準備しておきます
安価↓


あなたは異形の手袋を購入した。

厚みは殆どなく、薄い物だ。
ガントレットとの併用も、問題ないだろう。

職人の少年が言うには、魔力を完全に遮断する魔物の甲殻を、粉状にして使用しているという。
話に聞いた無毛の猿の風の刃も、打ち払えるに違いない。
ガントレットの下につけるならば、当然ガントレットは犠牲になるだろうが。

また、自身の側から放出する魔力は素通しするらしい。
自分達職人の研究と努力の結晶です、と胸を張る少年が、
お前は何も関わってねぇだろう、と親方に拳骨を落とされる頃、調整は終了した。


◆ 異形の手袋 を入手しました


あなたの財布の中身は、ついに銀貨数枚を残すだけとなった。
数日分の宿代や食費には問題なかろうが、これ以上の浪費は無理だろう。
あなたは財布の紐を固く縛り、買い物を切り上げる事とした。


日は天頂を越えた頃だ。
まだ数回の行動は可能であると思われる。


>>↓1  どうする? (金が必要な行動は無効化されます)


あなたが職人の少年に水はどこで手に入るか、と聞くと、少年は答えた。

『水だったら店の裏に井戸がありますよ!
 必要なら、俺が汲んできますよ、水袋か水筒はありますか?』

勢いに押されつつも、戦士の男から貰った水筒を取り出す。
少年はそれを受け取り、あなたに手を振りながら裏へと走っていった。




……水を汲むだけならば少しだけ不自然な時間が経過した後、少年は戻ってきた。

走ったせいだろうか、顔を赤らめながらあなたに水筒を返す。
中はたっぷりの水で満たされていた。


◆ ?水筒 の水が満タンになりました (三日分)


店を後にするあなたの後ろで、少年は自分の唇をそっと撫でた……。


少年のお陰で、あなたは水の入手に時間を取られなかった。

日は天頂を越えた頃だ。
まだ数回の行動は可能であると思われる。


>>↓1  どうする? (金が必要な行動は無効化されます)


あなたは他の冒険者を探す事にした。

情報を求めるにしても、仲間を探すにしても、まずは冒険者相手でなければ話にならない。
あなたが探す事にした場所は……。


1) 先日も訪れた酒場だ

2) 冒険者向けの店が並ぶ区画だ

3) 白の森に最も近い門だ

4) 自由安価 冒険者が居そうな所を指定してください


>>↓1


酒場に辿りついたあなたは、その中で冒険者に見える者を探した。

目に付いたのは……


1)酒場の様子に眉を顰める、精悍な顔つきの戦士らしき男

2)店の中央を睨み舌打ちをするエルフの少女と、必死にそれを宥める聖職者の少年

3)我関せずと分厚い肉を眺める、魔術師風の男

4)三人の娼婦らしき女性に実演付きで冒険譚を披露する、巨大なハンマーを持った大男


>>↓1  誰?


あなたは、エルフの少女と、聖職者の……正確には異端者の少年に近付く。

ハンマーを振り回す大男のせいだろう。
二人はあなたがすぐ近くに来るまで、気付きもしなかった。

あなたはテーブルのすぐ横に立ち、声をかける。
すると、驚いた二人は慌てて振り向いた。



エルフの少女が顔を歪める。
だが、あなたの予想に反して、それは怒りではなく……。


『その、悪かったわよ、この間は……。
 冷静に考えれば、あんたに私を侮辱するつもりがないのは、簡単に分かった事だわ。

 ……ごめんなさい』


少女は頭を下げ、続ける。


『これ、あんたが払った分。
 あんな事したんだもの、受け取れないわ』


少女が差し出した袋が揺れ、硬質な音を立てる。
どうやら、硬貨が入っているようだ。

あなたはそれを……。



1) 受け取る

2) 受け取らず、他の条件を提示する


>>↓1


あなたは少女の差し出した袋を、手で押し返した。
そして、それはいらないから、お詫びというなら仲間に入れてくれないか、と持ちかけた。


『仲間……?
 あんたね、何考えてるの?』


少女は呆れた声で続ける。


『あんた、私に何されたか忘れたの?
 殺されかけたのよ?
 こっちは腕の一本取られるぐらいは覚悟して来てるのよ?

 馬鹿じゃないの? ねぇ、あんた馬鹿なんでしょ!?
 一番背中預けちゃいけない相手に何言ってんのよ!
 危機感ってもんが、あんたにはないの!?』


少女はどんどんとヒートアップしていく。
最早謝りたいのか怒りたいのか、さっぱり分からない。


荒れ狂う少女を持て余すあなたを見かねてか、少年が立ち上がり少女に耳打ちした。
聴覚に優れたあなたは勿論、それを聞き取る事ができたが、それはあなたの知らない未知の言語である。
急に冷静さを取り戻した少女が、こちらもやはり意味不明の言葉で少年と話し合いを始める。


ややあって、少女は不満そうな顔で、少年はにこやかな笑顔で席についた。
そして、まずは少女が口を開く。


『……こっちも戦力が必要なのは確かだしね。
 ただし、幾つか条件を提示させてもらうわ。

 まず、こっちは絶対に譲れない目的があって白の森に挑んでいるの。
 あんたもそれに付き合ってもらう。

 私達の目的は、迷宮最北部への到達。
 そこに何があるかは言いたくない。
 少なくとも、殆ど初対面みたいなあんたにはね。

 一応言っておくけど、最奥部とは全く違う方向よ。
 あんたの目的地がそっちなら、私達についてくるのは時間の無駄だから』


続いて、少年が口を開く。


『それと、僕の事情ですね。
 あなたには教えましたけど、僕はほら、これですから』


少年は自分の胸元を一度指で叩き、微笑む。
それを見た少女がぎょっとした顔をするのを無視して、続ける。


『この後すぐにでも白の森に入ります。
 そうしないと、僕死んじゃいますからねぇ』


ケラケラと笑う少年に、あなたはなんと言って良いのかと困惑した。


二人組みの提示する条件は、この二つのようだ。
あなたはこの条件を……。


1) 呑む

2) 呑まない


>>↓1


あなたは二人の提示する条件を呑んだ。

あなたは姉が最後に戦った場所を知らない。
最奥部であるかも知れないし、都合良く最北部である可能性もある。
どこにあるか分からないならばどこへ向かおうとも同じだという判断だ。

少年の条件の方も問題ない。
既に財布の中身も心許なく、街中でやれる事は情報収集くらいのものだ。
それだって、少年にかけられた呪いの事を考えれば、白の森の経験は豊富で、当然あなたとは比べ物にならない知識があるだろう。
つまり、もう街に用は無い。


『そう、分かったわ。
 じゃあ最後に試験ね。

 ……最北部は無毛の猿の縄張りよ、足手まといは連れていけない。

 ついてきなさい。
 私と一勝負、戦ってもらうわよ』


少女は研ぎ澄まされた強者の気配を纏って立ち上がり、あなたを促した。




※ 対友好的NPC戦闘を行います
※ この戦闘であなたが死亡する事はありません


少女はあなたを連れて、人気のない空き地にたどり着いた。
その中央に大股で立ち入り、そして精神を集中する。

魔力の扱いに長けたあなたなら、間違いなく分かる。
あなたには及ばないまでも、濃密な魔力が凝り固まり、物質と化そうとしているのだ。

集中は十秒程か。
少女の手には三本の刃物が握られていた。
【マナ・エクスチェンジ】 の魔法だ、とあなたは気付いた。


『あんたの得物、腰の双剣よね。
 似たようなの作ってあげたから、これ使いなさい。
 見た目は刃物だけど、人の皮も切れないナマクラに調整しておいたから』


少女は魔力で作られた双剣を投げて寄越す。
受け取って構えてみれば、愛用の守り刀ほど手には馴染まないが、大きな違和感はない。

残りの一本は少女の得物のようだ。
刀身の長さは腕の先から肘とほぼ同じ。
形状はナタに近い。


『……さ、いいわよ。
 どっからでもかかってきなさい』


少女は半身になって腰を深く落とし、刃を体の後ろに隠している。


>>↓1  どうする?


あなたはまず、自身の能力を強化する事にした。
全身に薄く、両手足にやや厚く、魔力を纏わせる。


◆ フィジカル・ブースト

耐久 7 → 8
敏捷 1 → 2


敵の少女の能力は未知数、警戒に越した事はない。
また、これが試験である以上、魔法を扱う能力がある事を示すのは大きなプラスになるはずだ。

そのあなたの考え通り、少女は敏感に反応した。


『……へぇ、フィジカル・ブーストよね、それ。
 見事なもんだわ、魔力の流れに無駄がない。
 悔しいけど、私よりずっと魔力の扱いが上手いみたいね』


その口からは感心したように声を漏れたが、しかし構えを解く事はない。
あわよくばこのまま合格になりはしないかとあなたは考えたが、そうは美味い話はないようだ。

カウンターの体勢を取り、じっと少女の動きを待つ。


『ふぅん、私相手にカウンターね……。

 舐められたもんだわ!』


次の瞬間、少女の姿が霞んだ。
突進してきたのだ、とあなたが気付けたのは、
少女の加速の犠牲となった土が飛ぶ方向が目に入ったという偶然があったためだろう。

一瞬で距離を詰めた少女は、殆ど倒れこむような姿勢から、
あなたの腹部を逆袈裟に切り上げるよう、ナタを振り上げんとしている。


>>↓1  どうする?

あぁ間違えた
少々お待ち下さい


>>↓1 どのように対処する?


※カウンターが宣言されているため、対処に成功すると反撃判定が発生します


あなたが少女の動きを無視して双剣を振り下ろさんとすると、少女は驚愕に目を見開いた。

当然の事である。
カウンターというのは通常、避けて斬る、という物である。
あなたが鹿に対して行ったような、受けて斬る、などという物は、
極一部、希少も希少、常人の想像の埒外に存在する天才のみが行える異常行動なのだ。

振り上げられるナタの勢いは止められない。
両者の刃は掠る事もせず、互いの肉体に直撃する!



>>↓1 コンマ判定 【物理的被害の軽減】

耐久 8
皮鎧 1

目標値 9


>>↓2 コンマ判定 【双剣の一撃】

筋力 9
双剣 1
双剣 1
想像の埒外 3

目標値 14



※ これらの判定は、目標値と出目の差によって結果が変動します


【物理的被害の軽減】

目標値 9  出目 4

判定に成功し、その差は5


【双剣の一撃】

目標値 14  出目 3

判定に成功し、その差は11





先に届いたのは、やはりナタ。
熟練の暗殺者が見れば即座に勧誘にかかる程の見事な一撃はあなたの腹部に吸い込まれ……


そして、何の結果も残せなかった。

皮鎧には一筋の傷すらない。
全ての衝撃は表面に纏わせた魔力に打ち消され、ただ力なく弾かれるのみ。


本人としては、恐らく会心の一太刀だったのだろう。

あなたの剣がその両肩に叩きつけられる直前の、
何が起こったかわからない、という、ぽかんとした顔が印象的であった。


『……絶対死んだと思ったわ。
 一瞬走馬灯が見えたもの。
 何なのよあんた、この、化け物……』


勝負の後、少女はそうあなたを罵った。
だがその言葉にも力はない。
憔悴しきったような顔で言われても、ただ気まずさがこみ上げるだけだった。


あなたの振り下ろした双剣は、少女に直撃したと思った瞬間に霧散した。

模擬戦用の武器は少女が魔力を用いて作り出した物である。
それが本来の持ち主に何の効果も与えられないのは、当然の法則だ。

だが、それが本物の刃であればどうなっていたか。
どれほど運が良くとも少女の両腕は根元から千切れ飛んでいただろう。
それを理解した少女は素直に敗北を認めていた。


『ともかく、あんたの腕は良く分かったわ。
 むしろこっちから同行をお願いしたいぐらいよ。

 これからよろしく。
 頼りにするわよ?』


へたり込んだまま伸ばされた少女の手を握り、あなたも、よろしく、と返すのだった。


※ 白の森へ向かう途中、あなたと二人は互いの能力に関する情報を交換しました
※ NPCの能力を開示します



■異端の少年

【筋力】 5  【耐久】 5
【敏捷】 4  【感覚】 3
【知識】 5  【意思】 8
【魔力】 4  【幸運】 1


◆職業

【異端者】

NPC専用職業
迷宮外で24時間以上を過ごすと死亡する


【侍祭】

低難度の魔力行使が確実に成功する
魔力による治療行為が可能になる



◆特殊能力

【ライト・キュア・ウーンズ】

このキャラクターは魔法による軽症の治癒を行える。
回復量は使用者の魔力と対象者の耐久を用いた判定によって決定される。
この判定は失敗しない。


【コンティニュアル・ライト】

このキャラクターは魔力による光源を用意できる。


【フィジカル・ブースト】

このキャラクターは魔力により自身の能力を強化できる。


【異端の焼印】

一日と置かず迷宮に潜り続けねばならない、神殿製の特大の呪い。
このキャラクターは白の森に関する膨大な経験と知識を持つ。
白の森での生存判定に有利な補正を受け、知識判定に自動成功する。


■エルフの少女

【筋力】 4  【耐久】 3
【敏捷】 8  【感覚】 9
【知識】 4  【意思】 5
【魔力】 6  【幸運】 2


◆職業

【エルフの狩人】

NPC専用職業
一部の魔法を自動習得する
一部感知判定が有利になり、敵を発見できた場合の先制判定が確実に成功する



◆特殊能力

【???????】

あなたはこの能力に関して、詳細な情報を持たない。


【???????】

あなたはこの能力に関して、詳細な情報を持たない。


【マナ・エクスチェンジ / 刀剣】

このキャラクターは魔力を刀剣に変換して運用できる。


【鋭敏な聴覚】

このキャラクターは敏感な聴覚を持つ。
聞き耳判定に常に+1の補正。
また、一定距離内の音を絶対に聞き逃さない。


【逆鱗】

このキャラクターは他者に触れられたくない過去を持つ。
友好度が一定以下の状態で踏み込んだ場合、積極的敵対行動を取る。


※ 白の森に向かう途中、あなたの事情に関して説明を行う事が可能です


>>↓1  どの程度教えますか? 教えなくとも構いません


食事&風呂タイムで一時中断します。
今晩中には再開しますね。


■NPCに関して


◆NPCの行動

NPCはそれぞれ固有の行動基準を持ち、自動的に行動を選択します。
彼らの行動をあなたの指示で変更するには、友好度が一定値を超えている必要があります。


◆NPCの友好度

友好度は数値化されません。
NPCがどれほどあなたに友好的かは、描写から想像して下さい。
友好度はあなたがNPCに対して適切な行動を行うほど、
また、あなたが探索において頼もしいほど、上昇していきます。


◆NPCの目的

NPCはそれぞれ固有の探索目的を持ちます。
この探索目的を達成したNPCは探索意欲を失い、パーティーは解散されます。
ただし、友好度が一定以上かつ、あなたが引きとめたならば、その限りではありません。


◆NPCの死

NPCのみが死亡した場合、コンティニューは出来ません。
また、パーティーを組んでいたNPCの場合、死亡したNPCの仲間が探索意欲を失う事があります。


◆その他

NPCは、迷宮の中でも一定の条件を満たすと登場します。
今回の二人組みの場合は、白の森の北部へ移動しようとした場合、登場する可能性がありました。

無理に街行動のみでパーティーを組もうとする必要はありません。


互いの情報の交換は、白の森への行程の半分程で終了した。
必然、話題を失ってあなた達は沈黙に包まれる。

それに耐えかねたか、それまで情報交換を少女に任せて一歩下がっていた少年が、あなたに話しかけた。


『そういえば、そちらの目的は何なんですか?
 ほら、僕達は手伝ってもらうわけですし、もし手助けできるならと思いまして。

 あ、勿論こっちの目的は曲げられないので、その範囲で、ですけど』


あなたはそれに何と返すか、少し悩む。
姉の遺品探し、というのは教えても問題ないだろう。

だが、その姉の正体を知られてしまうというのは、避けたいと思えた。
あなたの姉は余りにも特別すぎる。

世界に五人しか居ない大英雄、その一人の妹であると、告げたとしよう。
きっと、この二人はあなたに期待するはずだ。
大英雄の妹であり、模擬戦で少女を完全に圧倒したあなたを、英雄に並ぶ程の絶対強者だと考えてしまうだろう。

もし、そのような大きすぎる期待を裏切ってしまったとしたら。

その時、心を折らずにいられる自信を、あなたは全く持てなかった。


結局、あなたは姉の遺品探しであるとだけ伝えた。


『遺品探し、ですか……。
 すみません、悪い事を聞いてしまったようで。

 ですが、それですと僕達についてくるのは、余り意味がないかと思いますよ?』


少年が困ったように言い、少女がその先を継いだ。


『森の北側はとんでもない魔境よ。
 ちょっとでも情報収集をしたまともな冒険者なら、無毛の猿の縄張りには絶対に入らない。
 あんたのお姉さんが、北に入った可能性は低いと思う』


少女が申し訳なさそうに言うそれを聞いて、あなたは逆に安心した。
まともではない事をあっさりとやり遂げていたのが、あなたの姉である。
むしろ北に踏み入った可能性は増したようにも思えるし、
他の進入者が少ないならば、他の人間の遺物を姉の物と間違えるなどという間抜けな事態は起こらないはずだ。


『そう?
 まぁ、あんたが構わないっていうなら、それでもいいけど。

 ……っていうかあんた、仮にも仲間になったんだから顔くらい見せたら?
 ちょっとそのフード取って見せなさいよ。
 オーガみたいな顔が隠れてないか、確かめさせなさい』


あなたは白の森への残りの道中、フードを取り払おうとする少女の手を、必死に避けるのだった。


やがて、白の森の入り口、その広間へとあなたは辿り着いた。

少女とあなたの攻防は辛くもあなたの勝利に終わった。
あなたの素性については、今の所無事に守り通せている。
もっとも、少女の方も本気で取ろうとしていた訳ではなかった、とあなたは感じていた。


『さて、それじゃあ突入するわけだけど……。

 私とあんた、どっちが先を歩く?

 あ、こいつは論外よ。
 索敵は苦手だし防御も苦手、私が居ないととっくに森の栄養になってるような奴なんだから』


少女は少年をけなしつつ、あなたに問いかける。

耐久力はあなたが、索敵能力に関しては少女が、それぞれ優れている。
どちらを選んでもそれなりのメリットがあるだろう。


>>↓1  どうする?


『そ、了解。
 まぁ妥当な選択よね。

 この耳が伊達じゃないってとこ、見せてあげるわ』


少女は胸を張り、長い耳を手も触れずに上下に動かす。
索敵にはどうやら絶対の自信があるようだ。

この白の森では視界が利かない。
彼女の聴覚を頼りに、あなた達は進んでいく事と決定した。


◆ 情報交換により、地図情報が更新されました

http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org281576.jpg


あなた達は地図を広げ、確認する。

二人との情報交換によって、未知の部分にも通路と部屋が書き込まれていた。
その中の、最も大きな部屋を指差し、少年は言う。


『この部屋は、少なくとも昨日の時点では大蜘蛛が巣を張っていました。
 あなたの一撃の威力を考えたら、やれなくもないとは思いますが、無駄な危険に飛び込む必要はないでしょう。
 こちらの、上の小部屋からも道が繋がっている以上、今回はこちらから攻めます。

 ……本当は昨日の時点でもう少し進んでたはずなんですけどね。
 後ろから突然鹿が、それもメスが来ちゃって消耗してしまいまして』


はぁ、と少年は情けなさそうにため息を吐く。


『オスならどうとでもなるんですけど、メスは動きが読みにくくて』


気付いたら背中を取られてたりするんですよ、などと嘆く。

……もしや昨日、自分を見て逃げ出した個体だろうか。
そう思い至って目を泳がすあなただが、フードのお陰でばれる事はなかった。



>>↓1  道程に意見がある場合、伝える事ができます


あなたは一つ目の小部屋を指し、その先には何がありそうか尋ねた。

北に向かう道が、そこから繋がっていない可能性も、なくはない。


『うーん、そっちは多分、最奥部への道だと思うのよね。
 あくまで今までの傾向では、って程度の予想だけど。

 でも確かに、一度南側に回ってから北に繋がる、っていう組み代わりが起こった事もあるわ。

 ……その時はそんな可能性考えてなくて、散々時間取られたもんよ』


君が絶対隠し通路があるなんて言って固執したからね、などと少年が余計な事を言い、少女を拗ねさせる。
それを横目に、あなたは考えた。



1) 北の小部屋を目指す案に乗る

2) 最初の小部屋から西に進もうと提案する


>>↓1


あなたは当初の案に賛成した。
少女の口ぶりからすると、最北部を目指すには素直に北に進むのが一番可能性が高そうだ。

意見が一致した事で、準備は完全に整った。

あなた達はこれより、白の森の攻略を開始する。


通路に踏み入ったあなた達だが、いきなりあなたを驚かせる事態が起こった。

先頭の少女がずんずんと進んでいくのである。
まるで無人の野を行くようだ。
昨日のあなたの慎重さとは全くかけ離れている。

慌てたあなたは、少女に声をかけ、確認した。


『ん? あぁ、そんな事。
 入り口辺りにいる連中で、音で探れない奴は大蜘蛛だけなのよ。
 その大蜘蛛は大部屋にしか居ないし、私にはこの耳がある。
 だから心配しなくてもいいわ』


『それに、今の時間帯、夕暮れ時は活動している生物は殆ど居ないんです。
 昼の魔物は睡眠の準備に入りますし、夜の魔物はまだ目覚めていません。
 白の森では、今の内に距離を稼いでおくのが得策です』


足を止めずに二人はあなたに解説する。
あなた達は少女の迅速な先導により、あっという間に何事もなく北の小部屋に到着した。


『さて、それじゃあここからね』


少女は呟いて、その進行速度をやや落とした。
ここから先は未知の領域である。

小部屋を通り過ぎ通路に入る。
通路はすぐに左に折れていた。
脳裏で地図を描いてみれば、すぐ南の大部屋から伸びる通路と同じ場所へ伸びているようだ。
あなたがそう考えていたその時。


『……最っ悪。
 やっぱついてないわ、私』


先行していた少女は忌々しげに声を出し、足を止めた。


道の先は、大部屋になっていた。
内部はそれなりの広さがあるようで、霧のためにろくに見通す事ができない。


『……こっちの部屋も巣になってる。
 あんた、魔力視くらい出来るでしょ。

 見てみなさい、こいつの糸は魔力で出来てるからハッキリ分かるわ』


少女の言葉に従って魔力を集中させる。
すると、部屋の入り口をびっしりと覆う細い糸が、僅かに青い光を放つのが、あなたの視界に捉えられた。


『魔力視を使わないと、糸は殆ど不可視と同じよ。
 かといって、魔力視を使うと霧のせいで何も見えなくなる。
 そんで、まともに音も出しやしない。

 ……これだから嫌なのよこいつ。
 どうにかして絶滅してくれないかしら』


少女の言の通りだ。
魔力が可視化した視界の中では、白かったはずの霧は青く染まり、その濃さを一層増して見える。
その視界の狭さは、通常の視界の比ではない。


『面倒くさい敵だけど、やってやれない相手じゃないわ。
 今はあんたも居るしね』


『僕達に欠けていたのは、一撃で勝負を決める決定力です。
 大蜘蛛は隙が少なくて攻撃できる機会は多くありません。
 僕達だけじゃどうしても長期戦を余儀なくされていました。

 この部屋の突破の鍵は、あなたです』


二人はそう言うと、明確な期待を籠めてあなたを見つめる。
模擬戦での圧倒ぶりが頭にあるのだろう。
過剰すぎる評価はやめてほしい、と頭を抱えたい思いだった。


『じゃ、作戦よ。
 あいつの糸はそれほど魔力が篭ってる訳じゃないわ。
 私の剣を使えば簡単に断ち切れる。

 私が蜘蛛を引き付けて、何とかチャンスを作るから、それまで気配を消して耐えて頂戴。
 あいつが私を狙って動きを止めた瞬間に、あんたがズドン、よ。

 ……異論はある?』


>>↓1  意見があれば伝える事が出来ます


あなたはふと、防具屋で見たスパイダーシルク・グローブを思い出す。
職人の少年は、確かに大蜘蛛の糸は火に極端に弱いと言っていた。
ならば当然、この部屋の巣も火を付ければ燃え上がって無効化されるのではないだろうか?

そう考え、糸への着火を提案する。


『はぁ? そんな事したら……いや、その手も確かにあるわね』


あなたの意見を即座に却下しようとした少女は、突然考え直して思案している。
その少女に代わり、少年が答える。


『……巣の無力化は、確かに可能です。
 ただ、巣を燃やされると、大蜘蛛は凶暴化します。
 動きは滅茶苦茶になりますし、一撃の威力も重くなる。

 だけど代わりに隙だらけにもなります。

 僕達だけじゃ手に負えないので、その手段は頭から抜けていましたが……』


『こっちの手段も、結局あんたが鍵ね。
 一番重要な役目を担うんだから、決めるのはあんたでいいわ。

 ……あぁ、霧で火が消える心配はしなくていい、私が魔法でカバーできる』



作戦の選択権は、どうやらあなたに委ねられたようだ。



>>↓1  どうする?


『…………は?』


あなたの作戦を聞いた少女は、ぽかんと口を開けてそんな声を出した。
少年の方も、声を出さないだけで似たようなもの。

それだけ、命知らずで馬鹿馬鹿しい作戦であった。


『……それって、あれよね?
 私相手にやった、あの、馬鹿みたいな、あれ……』


少女の言葉の方が馬鹿みたいになっている、とはあなたは言わなかった。
代わりに少年が口にし、頬を抓られている。


『確かに、多分あいつは通路に入ってくる……。
 でも、絶対に危険よ。
 あんたが失敗しても、こっちが助けに入れる可能性は低いわ。
 それでもやるの?』


あなたは頷いた。

チャンスを待ち、正確に一撃を叩き込む。
暴れ回る蜘蛛を追い、切り払う。
どちらも難しい事に思える。

それならば、今まで通り、受けて斬る。
そちらの方がよっぽど楽ではないだろうか、とあなたは考えていた。

※ 描写忘れ申し訳ありません
※ 蜘蛛は一つの巣に一匹、人よりも大きなサイズです




拾い上げた枯れ枝に着火し終え、少女は大部屋の入り口へ向かう。
そして振り向いて、あなたの準備を待った。
火は自然の法則に逆らって枝の先端に留まり、燃え広がる様子は無い。
恐らく、少女の魔法だろう。


『あいつのメインの攻撃手段は噛み付きと、足先の爪よ。
 そのどっちも、毒はないけど鉄程度なら簡単に引き裂くわ。

 ……十分に注意してよ。
 目の前で死なれでもしたら、悪夢でも見そうだわ』



>>↓1  自由に戦闘準備を行えます


魔力が、燃え上がった。

少なくとも、エルフの少女にはそうとしか見えなかった。
あなたの体を青い炎が包み込む様を直視し、少女は頬を引き攣らせて、思う。

"なるほど、こいつはオーガじゃなくて、実はドラゴンか何かが変身してるのね"

と。

エルフとして平均的な魔力を持つ自分と同等の魔力を、
自分よりも遥かに流麗に扱い、
なおかつ未だ余裕すら見せる、正真正銘の人型の怪物。

自分の目の前に居るのは、そういう信じがたいものなのだと、少女は受け入れた。



◆ フィジカル・ブースト

筋力 9 → 10
耐久 7 → 12



あなたは準備を終え、少女へと頷く。

呆けていた少女ははっとして、慌てて大部屋へと向き直った。


少女が未知の言語を素早く唱える。
すると、あなたの背後から風が吹いた。

正確には、あなたの背後からだけではない。
木々に覆われる上空から、あるいは大部屋から、
ありとあらゆる方向から、少女の手の中に風が集まり凝縮されていく。

そして、それが燃える枯れ木へと向け、解き放たれる。

一瞬にして、大部屋の全てが炎上した。
糸など残る訳もない。
荒れ狂う暴風は炎を食らい、禍々しい赤で視界の全てを染めていく。


あなたはエルフの少女のその力量に、戦慄を禁じえなかった。
まるで人型の怪物である、と。


風が消え去るのと同時に二つの事が起こった。

まず、少女が崩れ落ちる。
少年が素早く駆け寄り支えたが、手足はぐったりと垂れ、意識があるかは怪しい所だ。

次に、大部屋の中から、明確な憎悪の気配を伴った絶叫が上がる。
続くのは、大剣を地面に振り下ろしたかのような轟音。
それが幾つも連続し、大蜘蛛がこちらに駆けてきているのだとあなたに伝えてくる。


『この馬鹿……!

 大蜘蛛はすぐに来ます、何とか倒して下さい!
 こいつの無茶のお陰で大分弱っているはずです!』


少年は少女を抱えて、あなたの後方へと走り去る。

……少女が、矢面に立つあなたを案じて無茶をやらかしたのだと、あなたは理解した。
人を馬鹿だ馬鹿だと随分と罵倒してくれたが、少女だってよほど馬鹿である。
初対面からそう時間も経っていないというのに、何が少女をそこまで駆り立てるというのだ。

目を覚ましたら一度くらいこちらからも馬鹿にしてやろうと、あなたは双剣を握る手に力を籠める。


二人と入れ替わるように、大蜘蛛はその無残な姿を現した。


大岩のごとき大きさの、元々は白かったのだろう腹部は黒く焦げ、
一本切り取るだけでそのまま馬上槍にでもなりそうな足は、その甲殻が剥げ落ちんとしている。

恐らく無傷なのは黒い八つの目と、長く伸びた白い牙くらいのものだ。

巣を奪われ、全身に無数の火傷を負い、一切の冷静さを剥ぎ取られた大蜘蛛が、
足の一本を長く伸ばし、あなたの頭上から叩きつける!


>>↓1  どう対処しますか?


少女は言った。
足先の爪は鉄を引き裂く、と。

あなたは考える。
今の自分の体と鉄の鎧、どちらが硬いか、と。

答えは余りにも明白に過ぎた。



防御など考えず、両手の双剣を甲殻が剥がれかけた箇所へと、全力で振るう!



>>↓1  魔力撃を使いますか?


>>↓1 コンマ判定 【物理的被害の軽減】

耐久 12
兜 2

目標値 14


>>↓2 コンマ判定 【双剣の一撃】

筋力 10
双剣 1
魔力撃 3

目標値 14



※この判定は、目標値と出目の差によって結果が変動します


【物理的被害の軽減】

目標値 14  出目 8

差 6


【双剣の一撃】

目標値 14  出目 3

差 11





爪の一撃は、凄まじい衝撃を伴っていた。
兜の上から叩き付けられたそれはあなたの頭部を激しく揺らす。

頭蓋の内部が白熱し、食いしばる歯の数本が欠け、眼球は弾け飛ぶ寸前にまで歪む。
恐らくは耳にも影響が出た。
左の耳が聞こえない事に気付き、それでもあなたは一度目の攻防の勝利を確信する。


太い足に深々と食い込み、その内部で魔力を爆発させた双剣の一撃は、足の一本を完全に吹き飛ばす事に成功していた。
それだけではない。
衝撃は足を通して胴体にまで伝わったのだろう。
大蜘蛛の体、その焦げた部分が裂け、体液が噴出している。


だが、怒りに我を忘れ、死に向かう自身の惨状すら思考の外に置いた大蜘蛛は止まらない。
爪が通じないならば、噛み殺すまでと、崩壊を始めた足で水平に跳躍し、あなたの胴目掛けて口を開く。


通路は狭く、大蜘蛛の体で全てが埋まっている。
逃げ場無し。
しかし、遠かった頭部が自分から飛び込んできた今この時こそが好機であると、あなたに流れる血が告げていた。



>>↓1  どう対処する?


迎え撃つ。
一撃で落とす。

吐き出されるのは裂帛の気合。
大蜘蛛の跳躍に遅れる事一瞬。
食らうのはこちらだと言わんばかりに跳躍し、その双剣を八つの目玉が宿る頭部へ振り下ろす!





>>↓1 コンマ判定 【物理的被害の軽減】

耐久 12
皮鎧 1

目標値 13


>>↓2 コンマ判定 【双剣の一撃】

筋力 10
双剣 1

目標値 11



※この判定は、目標値と出目の差によって結果が変動します


【物理的被害の軽減】

目標値 13  出目 2

差 11


【双剣の一撃】

目標値 11  出目 2

差 9





激突の次の瞬間、あなたは宙を吹き飛んでいた。

当然の事である。
相手は人を超える巨体であり、それが跳躍してきていたのだ。
その慣性を止められない限り、この結果は避けられなかった。

だが、それでも。


"殺った……!"


宙を舞いながら、あなたは自身の攻撃の結果を目にし、安堵する。

あなたの斬撃は見事に頭部に吸い込まれ、それを丸ごと斬り飛ばしていた。
頭部が消えた以上、あなたに牙が届く事はなく。
そして、体当たりで吹き飛んだ程度で今のあなたが傷付く事はないのだ。


後方に下がっていた二人の下へ、転がりながら辿り着く。
あなたの回転が止まるのと、大蜘蛛が慣性を失い静止したのは、ほぼ同時の事であった。


……蜘蛛は崩壊寸前の足を痙攣させるだけ。

傷は決して浅くなく、少女は気を失ったままであるが、あなたは道行きを塞ぐ障害を、今確かに除去したのだ。

といった所で今日はお開きです。
お付き合いありがとうございました。
また明日。



……白の森入り口エリアのエース、大蜘蛛君がこうもあっさり落ちる今回のあなたのやばさよ。

筋力強化前提にすれば大剣二刀流も可能なんだろうか


※ 獲得した魔物の情報を開示します (少年の情報によるものも含まれます)


■ジャイアント・スパイダー

不確定名 : 大蜘蛛

【筋力】  10
【耐久】  14
【敏捷】  5

【感覚】  7
【知識】  5
【意思】  4
【魔力】  3


◆特殊能力

【魔力糸】

この生物は魔力で作られた不可視の糸を操る。
接触した場合、拘束判定が発生する。
また、この糸の目視判定に-2の補正。
目視補正は魔力視によって無効化される。


【遠隔触覚 : 糸】

この生物は糸に触れた物質の情報を完全に知覚する。
糸に接触した場合、無判定で発見される。


【脆弱 : 炎】

この生物は炎に対する脆弱性を持つ。
炎によるダメージ量が増大し、魔力糸の能力が無効化される。


【凶暴化 : 炎】

この生物は炎による攻撃を受けると凶暴化する。
凶暴化時、筋力と敏捷の能力値に+2の補正。
代償として知識と意思の能力値が1に固定され、感覚の能力値に-2の補正を受ける。
また、凶暴化した状態では絶対に逃走しない。


【無音】

この生物は魔力糸の能力を使って移動する限り、音を発しない。
聞き耳判定に-3の補正。


【迷宮の珍味】

この生物を食料として扱った時、幸運判定が発生する。
成功すると有益な効果が得られる。





今晩は18時位の開始になります。
よろしくお願いします。


◆ 【あなた】 のステータスが更新されました



【女性 / 19歳】


【筋力】 9  【耐久】 7
【敏捷】 1  【感覚】 7
【知識】 1  【意志】 3
【魔力】 8  【幸運】 9


【魔法剣士】

低難度の魔力行使が確実に成功する
物理攻撃時、魔力を消費する事で威力を増加させるコマンドを任意で使用可能


【探索目的】

姉の遺品を求めて


■ 所持品一覧

 【使い慣れた双剣】

 【緋色鹿革の兜 +1】
 【鉄製のネックガード +1】
 【使い慣れた皮鎧】
 【使い慣れたガントレット】
 【異形の手袋】 ←NEW
 【使い慣れたブーツ】

 【携帯食 x6】
 【?水筒 / 満】 ←NEW

 【ポーション x2】

 【方位磁石 x2】
 【携帯用調理器具一式】
 【地図用羊皮紙 x4】
 【描きかけの地図 / 白の森・入り口】


■ 習得魔法一覧

 【魔力撃】
 【フィジカル・ブースト】


◆ 地図情報が更新されました

http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org281774.jpg


◆ 十分な時間の余裕があるため、少年によるあなたの治療判定はスキップされます




18時ですので開始していきます。
よろしくお願いします。


大蜘蛛を倒した後、あなた達は意識のないままの少女を連れ、大部屋へと入った。
これは少年の提案によるものである。


『大蜘蛛が巣食っていた形跡が強く残る部屋には、危険性の高い魔物は近寄りません。
 この部屋もあと二日ぐらいは安全でしょう。
 少なくとも通路に居るよりはマシです』


との事だ。

白の森に関して少年以上の知識を持つ冒険者は居ない。
少年の事情を知るあなたには十分に理解できるその事実に従い、
今あなた達は大部屋の壁にもたれて休息を取っている。

当然、休息前にあなたの治療が行われた。
あなたの状態を見た少年は長時間の魔法行使を覚悟したそうだが、予想に反してそれは数分で終わっている。
あなたは本当に人間ですか、とは呆れた少年の口から出た言葉だ。



さて、少女の状態を調べた少年の言によれば、少女は魔力さえ戻れば何事もなく目を覚ますらしい。
回復には恐らく一時間から二時間、と言っていた。


つまりそれは、気まずい時間が長く長く続く、という事を意味していた。


あなたは自身の横顔に、強い視線を感じている。
目を覚ましている人間が二人しか居ない以上、それは当然少年のものだ。


『…………』


沈黙が痛い、とあなたは呻る。

戦闘中、あなたは頭部で大蜘蛛の足を受け止めた。
更にその後、体当たりによって地面をごろごろと転がったのだ。

魔力の保護により、兜はかろうじて無事である。
しかし残念ながら、あなたの顔を隠していたフードは当然のように千切れたボロ屑と化している。


……世界中の誰もが知る、大英雄の顔。
それと瓜二つのあなたの顔は今、何に遮られる事なく晒されてしまっていた。


やがて、沈黙を破り、少年が口を開く。


『……その顔、もしかして、あなたのお姉さんというのは……』


その声は低く、重い。
これまでの大半をにこやかに過ごしていた少年の顔は、不自然な程に強張っている。

大英雄の身内だと気付いた、それだけでは説明が付かない反応だと、あなたにも当然分かった。



>>↓1  どうする?


※忘れてた

>>214
可能です。
ただし筋力値不足だと大変な事になるかも知れません。


あなたは意を決して、少年に尋ねた。
大英雄と会った事があるのか、と。

少年は小さく頷いて、答える。


『……僕達は、森が迷宮に変じる、まさにその時に居合わせました。
 今でも夢に見ます。
 逃げようと走る僕達の後ろから、森が追ってくるんです』


少年は眠る少女の髪を撫で、続ける。


『たった昨日まで親しんでいた森が、瞬く間に化け物に成り代わって。
 歪んだ木から腕が伸びて、捕まえようと、逃がすまいと。

 ……もし、あの人に見つけて貰わなかったら、僕達はここに居なかったでしょうね』


『だから、教えて下さい。
 あなたの探し人は、あの大英雄なんですか?

 ……もしそうなら、僕は恩を返さなければならない。
 この子もきっと、僕が説得してみせます』



>>↓1  どうする?


あなたは肯定する他なかった。
顔を見られてしまったのは決定的だった。
姉の遺品探しと告げてあるのと合わせて考えれば、他人の空似というのは無理がある。

息を呑んで、少年が口を開こうとする。
それをあなたは止めて、更に続けた。

姉のした事の結果は、自分が受け取って良い物ではないと、あなたは考えた。
自分だけではない、他の誰もだ。
姉への感謝は姉のための物。
共有する資格を持つ者など、この世のどこにも居ないのだ。


だからあなたは、態度を変えず今まで通りに接して欲しいと、頭を下げて頼み込んだ。


『……分かりました、あなたがそう言うのなら。

 ただ、僕には出来ても、この子はきっと感情を抑えられません。
 僕の荷物にフード付きの防寒具がありますから、それを使って下さい。

 探索の目的も今のままで。
 幸い……と言って良いのかは分かりませんが、あなたのお姉さんは北へ踏み入った可能性が高いですし。
 理由までは、僕だけの判断で言える事ではないのですが』


あなたの望みを聞いた少年は、にこやかな顔に戻り、頷いてくれた。


『ところで、態度を変えるなというのでしたら、一つだけ。

 ……あなたのアレはカウンターじゃありません。
 ただの相討ちっていうんです』



何故かあなただけが生き残っちゃってるだけで。

笑顔を引きつらせた少年に指摘されたあなたは、当然反論のしようもなかった。



>>↓1  少女が目を覚ますまで自由に行動できます


さて、真面目な話が終わった所で、あなたには気になる事があった。

大きすぎて動かすに動かせない、通路に横たわる大蜘蛛の死体。
あなたが蜘蛛を殺し、少年があなたの顔を確認するまでの間。

あなたの野生の獣じみた立ち回りに呆然としていた少年は、
現実逃避するように一つの言葉を漏らしていた。


『この蜘蛛は食料になるんですよねぇ……珍味ですよ、珍味……』


珍味である。
珍しい味である。

あなたは、ふつふつと好奇心が沸き立つのを感じた。


あなたは通路の部屋の入り口に近付き、少年へ振り向いて尋ねた。
知識といえば少年である。
きっと食べ方についても詳しいに違いない、という判断だ。


>>↓1  コンマ判定 【????????】

幸運 9

目標値 9


【????????】

目標値 9  出目 3

判定に成功しました


判定内容が開示されます

【????????】 → 【食い道楽の魔術師】

出現条件 : 迷宮内部で魔物料理を宣言する (一周回につき一回のみ)




その時だ。
返答は少年からではなく大蜘蛛の向こう、通路の側から返された。


『大蜘蛛の可食部は、この大きな腹の中身と太い足だ。
 内臓は良いぞ、特に生がいける。

 また、子蜘蛛が居るならば素揚げして塩を振ると良い。
 大蜘蛛の子ならば、生まれたてでも並の蜘蛛より大きく、食いでがある。
 食感も素晴らしいものだった……。

 ……残念ながら、これは火が通ってしまっているし、子持ちではないようだがね』


振り向いたあなたが見たのは、残念そうな顔で鬱々と蜘蛛の腹を撫でる、魔術師の男であった。

二度も酒場を訪れた経験のあるあなたなら、当然分かる。
焼いた鳥やら分厚い肉やらを陰気な顔で眺めていた、あの男だ。


それに気付いた少年が軽く挨拶をし、あなたへ紹介する。


『この人はこの辺りでは有名な人で……なんというか、食い道楽というか、ゲテモノ食いというか……。
 とりあえず、決して悪い人ではないですし、時折助かる事もありはするんですけど……』


紹介の言葉ははっきりとしない。
だがそれも仕方ないだろう。
どうにもこの男は、濃厚な変人の空気を纏っている。


『……私に時間があれば、調理法も詳しく解説したかったのだが。
 すまないが、今回の目当ての魔物は活動時間が限られている。

 手早く調理だけやってやろう。
 内臓と足、どちらが良いか?
 内臓ならば魔力消費の軽減、足ならば体力の維持に、それぞれ効果が高い。

 そら、早々に決めることだ』


魔術師は指先に集中させた魔力を青く光らせながら、問う。
判断に困って少年に目で問えば、任せても良い、という言葉が返ってきた

なんでも、魔物料理の布教のため、こうして調理を勝手に請け負ってしまうのだという。
常に失敗がなく、間違いなくプロの腕を持っているために、誰も文句を言わないそうだ。



■食い道楽の魔術師

◆特殊能力

【食い道楽】

このキャラクターは食材とその調理法に精通している。
食材に関する知識判定に確実にクリティカル判定を受ける。
また、魔物の調理が失敗せず、その効果が常に最大化する。


>>↓1  どちらを食べますか?


内臓を食べたい。

そう答えた次の瞬間、魔術師は指先から魔力の矢を放ち、腹部の外皮を取り去っていく。
思わず唸る程の職人芸である。
大蜘蛛は瞬く間にその内臓を露出させた。


『……蜘蛛の腹を食べるならば、心臓と紡績腺の腺腔を選ぶと良い。

 生物の魔力は心臓に宿る。
 また、通常の蜘蛛と異なり、大蜘蛛の糸は魔力で紡がれる。
 糸の原料となる分泌物は純度の高い魔力そのものと言えよう。

 これは常識であるから言うまでもないだろうが、魔力を豊富に含んだ食材はその味を増す。
 最も美味なのは、この二つだ』


男は解説しながらも手際良く内臓をむしりとっていく。


『すまないが、ここからは手順を魔法で省略させてもらう。
 時間がないものでな。

 やる事はそう難しくはない。
 潰してペースト状にし、味見をしながら調味料で整えるだけだ。
 パンがあるならばそれに、なければ穀物を練り焼いた携帯食でも構わん、塗って食べるがいい』


男の手の中で純粋な魔力が圧力を持ち、巨大な心臓をすりつぶしていく。
途中、男の荷物より浮き上がった何本かの瓶から油のような物が垂らされ、混ぜ合わされる。
恐らくは調味料なのだろう。
また、腺腔からの分泌物も、味を見ながら加えているようだ。

それから少しして、遠目にはジャムにも見える赤いペーストになって調理は終わった。
男はそれを掌に収まる程度の瓶に詰め、投げ渡してくる。


『そら、完成だ。

 ……残念ながら魔物の賞味期限は短い。
 明日の日が昇るまでが限度だろう。
 それ以降に口にして腹を壊さぬよう、気をつける事だ』


……男は去っていった。
楽しそうな気配を纏いながら、しかし顔は陰気なままで、全ての手順を恐ろしい速度で終わらせて。

紛う事なき変人であると、あなたは確信した。


果たして、そのペーストは驚くべき美味であった。

ネットリとした濃厚さで舌に絡み付き、心臓が持つ野趣溢れる旨みを存分に伝えてくる。
にも関わらず、油のような物の原料だろう豆のような香りのためか、しつこさがない。
また、僅かに残されたツブツブとした食感も心憎い。
しっかりと堪能した後に飲み込めば、突如放出された魔力がピリピリと喉を刺激し、あなたを楽しませた。

……あの男が作ったというのが納得のいかない一品。

三人前には丁度良い量のそれを、あなたは荷物に仕舞い込んだ。


◆ 【大蜘蛛の内臓ペースト】 を入手しました



>>↓1  少女はまだ起きていません どうする?


あなたは未だ目覚めない少女の様子を確認し、今の内にこの先の注意点を聞いておく事とした。

少年が知る事は当然少女も知るだろう。
ならば説明はあなたのためだけに行われる。
少女が聞く必要はなく、時間の有効活用としては良い案だと思えた。


『地図を見る限りですと、恐らく北部はもうすぐですね。
 上手くすれば後は通路だけ、という事も考えられます。
 つまり、いよいよ彼らの……猿の縄張りに入ります』


猿。
初日に酒場で聞いた恐ろしい魔物である。
空を走り、集団で動き、風の刃を放つ。

あなたは自分一人ならどうやれば倒せるかと考え、その絶望的な難度に唾を飲み込んだ。


あなたのその様子を見て、少年は微笑んだ。


『彼らの恐ろしさを理解してくれているようで、何よりです。

 彼らは徹底的に射程外から攻撃を行ってきます。
 外敵が死ぬまで、絶対に自分から近付こうとはしないんです。

 全周から矢を射掛けられる様を想像して下さい。
 しかもその矢は肉眼では捉えられず、射手はあなたよりも素早く、空も飛ぶ。

 ……僕達はこれから、一国の軍を相手に潜入を行うのだと、考えて下さって結構です。
 いえ、恐らくはそれよりも一段難しい』


『僕達は今まで、見つからないように少しずつ地図を埋めてはこちらに戻り、
 ある程度地形を把握し終えたら一気に北を目指す、という方法を取っていました。

 ……ですが、今までは道程の半分を超えられたのが十回ほどです。
 どうしても、そこで見つかって囲まれてしまうんです。

 この森の霧は、最奥部に近付く程濃くなります。
 逆に言えば、遠ざかる程薄い。
 最北部の近くは、隠れる場所がどこにもありません。

 唯一の救いは、この子の魔法でしょうね。
 風を乱してもらって、彼らが混乱している間に脱出する、という選択肢が取れますから。
 彼らが縄張りから出る事はないんです』


少年はそこで一度言葉を切った。
長く話して乾いた喉を潤すためか、水筒から水を飲む。

何故だろうか。
重く苦い感情を同時に飲み込んでいるように、あなたには見えた。 


『……今回は、あなたが居る。
 僕達二人では取れなかった他の手も、あるかも知れません。

 この子が目を覚ますまでに、少しでも構いません。
 考えておいてください』

死んだふりは的にされるだけだろうなぁ
ちなみに少年の光源は目くらましに使える光度なの?
最北端に到達するのが目的みたいだから倒す必要はなさそうだな

>>280
コンティニュアル・ライトは、光量を犠牲に持続時間を増したり、持続時間を犠牲に光量を増したりできます。
名前をさくっと裏切ってフラッシュ的な使い方も可能です。


それからしばらくして、少女が目を覚ました。
大蜘蛛はどうなったと慌てる少女に、少年があなたの活躍を語って聞かせる。
少女は完全に化け物を見る目であなたを見つめた後、頭を抱えながらも安堵の息を吐いていた。


さて、大蜘蛛との戦闘で消耗した全ては、凡その回復を見せた。
あなたの負傷と、四分の一より少々少ない程度消費した魔力は、休息により補われた。

少女の方も、一度完全に魔力を使い切ったにも関わらず行動に支障はないという。
魔力の霧のおかげだろう。

どうするべきか、あなたは考えた。



>>↓1  行動を提案できます


あなたは、少しずつでも進んでいく事を提案した。
今すぐ猿の縄張りに挑むかどうかはさておいて、まずは道があるかを確認すべきだろう。

その提案に二人は賛成してくれた。


『そうね、まずは地図を埋めちゃいましょ。
 入り口に到着した気分で寛いでたら行き止まりでした、なんて間抜けはごめんだし』


あなた達は大部屋の西側の通路へ、再び少女を先頭にして踏み入った。

通路は右へ折れ、長く続いている。
その先をちらりと覗いた少女は、やはり夕暮れ時と同じように進む。
とうに日は落ち、辺りは闇に包まれているというのに、まるでお構いなしだ。

やがて、通路は分かれ道に差し掛かる。
正面へ続く道と、左へ折れる道。


その正面を見て、少女が口を開く。


『今回は素直な道だったみたい。
 ほらそこ、縄張りの印があるわ』


少女が示す木を見てみれば、そこには妙な模様が刻まれていた。
曲線と直線が組み合わさり、どこか文字のようにも見える。
縄張りの始まりを示すために猿が付けていくのだと、少女は言った。


『……ただ、こっちの分かれ道が厄介ね。
 さっきの大部屋からは魔物は入ってこないだろうけど、こっちはどうなってるやら。
 下手すれば猿から逃げてきて一息ついた所にガブリ、なんて事もあるかも』


少女は眉を顰める。
確かに、それは考えたくもない事態であろう。


『ともあれ、縄張りへの道は確認できたわ。

 これからどう攻略するか相談したいんだけど、どう?』



>>↓1  どうする?


大部屋に戻ったあなた達は、相談を開始した。
まずは改めて敵の能力を確認すべき。
そう考え、二人に思いつく限りの能力を、地図の裏へと書き込んで貰う。



◆ 魔物の情報を開示します


■不確定名 : 無毛の猿

極めて醜い姿を持つ、毛のない猿のような魔物。
皺だらけの肌色の皮膚、黄色く濁った瞳、ぶよぶよと膨らんだ頭部、顔より大きい異様な耳が特徴。

知能が高く、狡猾で、魔法を扱い、集団を形作る。

昼行性の個体と夜行性の個体が存在し、昼夜問わず縄張りの見回りを行っている。
ただし、夜はその数が少ない。

リーダーの存在は、少なくとも現時点では確認されていない。


【筋力】 不明
【耐久】 不明
【敏捷】  13
【感覚】  8
【知識】  9
【意思】  8
【魔力】  5


◆特殊能力

【集団行動】

この生物は高確率で複数体同時に現れる。
また、単体の場合は仲間を呼ぶ可能性がある。

あなた達はこの能力に関するこれ以上の情報を持たない。


【エア・ウォーク】

この生物は魔法によって空中を走る事が出来る。
走行可能な時間は魔力値によって変動する。
この生物の場合は三十秒毎に魔法を再使用する必要がある。


【エア・カッター】

この生物は魔法によって風の刃を射出する。
この魔法は肉眼で捉える事が難しい。
目視判定に-2の補正。
目視補正は魔力視によって無効化される。


【縄張り意識】

この生物は縄張りへの侵入者を許さない。
縄張りでの逃走判定に-2の補正。


【鋭敏な聴覚】

この生物は敏感な聴覚を持つ。
聞き耳判定に常に+1の補正。
また、一定距離内の音を絶対に聞き逃さない。


あなたは敵の能力を示すそれを眺めて、唸る。
どう考えても、潜入の成功率は低そうに思えるのだ。

少しでも突破口になりえる情報は、何かないだろうか……。


>>↓  終了が宣言されるまで、何度でも、自由に質問を行えます


◆ 風の刃の打ち払い

『今はそんなのがあるのね……。
 ずっと潜りっぱなしだから気付かなかった。

 そうね、捉えられれば問題なく打ち消せるはず。
 ただし風の刃は相当の速度よ。

 それと、魔力視は奥に進めば十分に機能するわ。
 道程の半分を超えられればね』


◆ 猿を倒した事はあるか

『あるわ。
 まだ子供だったんでしょうね、上手く飛べない小さな個体が居たのよ。
 いきなり目の前に落ちてきたから、思わず短剣で切りつけた。
 簡単に死んだわ。
 本当にあっさり、何の抵抗もなく。
 剣の届く範囲にさえ捉えれば、駆け出しでもやれるでしょうね』


◆ 聴覚を逆手に取れないか

『多分いける。
 私も大音で驚く事があるもの。
 ただし、半端な音じゃ逆に敵を集めるだけよ。

 子守唄って……。
 そういうのを専門にする特殊な魔法使いなら、まぁやれるかもね』


◆ 囮になりそうなモンスター

『縄張りの中は彼らだけのものです。

 ただ、こちら側にシックスレッグ・ラットという鼠の魔物が居ますね。
 夜に活発に活動する魔物で、大規模な集団を作ります。
 草食性で害はない、迷宮では珍しい部類に入ります。

 上手く誘導できれば、縄張りの中を一時的に混乱させる事は出来るかもしれません』


◆ 大蜘蛛の死体を利用できないか

『……考えた事もありませんでした。
 確かに硬度はかなりの物ですからね。

 二度、いや、運があれば三度は刃を防げるかも知れません』


◆ 投擲の命中可能性

『十分に目はあるわ。
 霧で見えないのは向こうも多分同じだし。

 問題は投げる物ね。
 あんたの剣は二本だし、私の魔力も限りがある。
 そこらの小石なんて投げても……あれ、あんたの馬鹿力ならもしかして、いける?』


◆ 目的について

『最北端への到達で間違いありません。
 彼らを倒す必要は、全く』


◆ 混乱させて稼げる距離

『風を乱すのは二回が限度ですね。
 それと、僕の光で驚かせるのは相当な回数可能ですが……彼らは学習能力が高く、魔力も扱う。
 僕が光源用に魔力を集めたら目を瞑る、という対処法はすぐに学ぶでしょうね。

 僕達の魔法で混乱させて進める距離は、道程の半分が限度でしょう』


◆ 大蜘蛛の爪先&牙

『確かに威力は抜群でしょうね。
 良い選択だと思うわ。

 ……あのサイズを持って走るのを考慮しなければ、だけど。
 あんたの馬鹿力なら何個かはいけるのかしら?』


◆ エア・ウォークの消費

『多くはないみたいね。
 少なくとも、今まで魔力切れした奴は数えるくらいしか見てない。
 それに数が多い事を考えたら、交代して休憩されたらそれでお仕舞い。

 ……あんた、マナ・ドレインとか使えない?
 だめかぁ、残念』


◆ 魔力切れ関連

『この霧がある限りは……。
 少しずつ消費する程度なら、狙うのは難しいでしょう。
 ただ、奥へ進んで霧が薄まれば、恐らくは。

 もしくは、さっきこの子がやったように、一度に大きく使ったなら、いけるでしょうね。
 こちらの場合は、そんな魔法を使えるのかという点と、
 それを使われた時に僕達が耐えられるかどうか、という問題があります』


◆ 遠距離攻撃魔法について

『あるわ。
 エア・カッターが私も使える。
 ……ただし威力は期待しないで。
 一撃で命を取れるようなものじゃないわ。

 それに、私を攻撃に回すなら索敵精度が下がるのは覚悟して頂戴』


◆ ボス猿について

『そういった存在がいるかどうかは、まだ確認できていません。

 ただ、存在する可能性はあるでしょうね。
 その場合、リーダーを失った群れがどうなるかは未知数ですが。

 長が殺された事に激昂するのか、恐怖するのか……賭けになるかと思います』


◆ 弱点らしい弱点

『膨らんだ頭部、かしら?
 普通に考えれば脳が入っていると思うし、首を刎ねれば当然終わりでしょうね。

 習性としての弱点なら……そうね。
 あいつらは侵入者を絶対に許さない。
 最後の最後まで、絶対に追いかけるわ。

 ……誰か一人を囮にすれば、数は間違いなく分散して減るはずよ』


◆ 会敵時はどうしていたか

『基本的に逃走一択です。
 こちらが一度攻撃する間に、何倍もの攻撃を受けます。
 とても戦って勝てる相手ではない、と僕達は判断していました』


◆ 布ある?

『あんたのボロボロフードがそこに落ちてるじゃない……。
 っていうか、こいつの防寒着借りてまで顔見せたくないわけ?』


◆ 攻撃を受けた経験

『あるわよ。
 威力はそれほどじゃないわ。
 少なくとも、直撃したって腕が落ちたりはしない。
 こいつの魔法で簡単に治せる。

 ただし、当たり所が悪ければ当然重傷になるし、縄張りの中で治療する余裕はないでしょうね』

魔翌力回復はエルフ重点だよね
猿に囲まれながら食べる余裕はなさそうだが
エア・カッター一撃で倒れないなら小石で倒せるかも微妙か?
最後の最後までって、縄張りを抜けるまでだよね? 抜けても追いかけてくるの?

>>333
縄張りを抜ければ追跡は終了します
書き方ミスった……


ではこの辺りで質問は終了します。
少し後に作戦安価を取りますね。


少し後っていうか時間を指定しますね。
20分に取ります。
範囲安価で一度候補を決め、その後多数決で決定します。

多数決了解
分担はエルフが索敵と万が一で風、少年が光とかで混乱誘う、貴女がガードと投石での牽制でOKよね
夜はフラッシュの効果が上がるだろうし、夜に行くのが良いハズ


では作戦候補の安価を取ります

>>↓1-5 (25分までに埋まらなければ切り上げます)


あなたが二人へと提案した作戦は……


1)
宝を探して金集めて人雇って討伐隊結成
数には数で戦争に持ち込む


2)
あなたがフィジカルブースト耐久5を行使して
何匹か猿を縄張りぎりぎりまで釣ってきて
エルフと少年にバックアタックさせる


3)
分担はエルフが索敵と風、少年が光とかで混乱誘う、貴女がガードと投石での牽制
見つかったらブースト敏捷+3で少年と速度を合わせる、ガードは主に手袋で


4)
布と爪でスリング作成を試し、石を広い集めておく
全員蜘蛛の殻の中に籠もって移動 壊されたら少女・少年の魔法で錯乱 錯乱中に投擲による攻撃を狙う


5)
>>340に投石用の石を集めるのと突入前にペーストを貴女と少女使用
ブーストは敏捷3耐久5


>>↓

先に三票獲得した物に決定します
40分までに三票集まらなければ多い物を、最大獲得数が複数あれば先に集まった物になります
自分の意見に自分で票を入れても構いません


作戦が決定されました


突入前に投石用の石を集め、ペーストをあなたと少女が使用します。
少女が索敵と万が一のための暴風役。
少年が光による混乱役。
あなたが防御と投石での牽制役。
あなたはフィジカル・ブースト敏捷3耐久5を使用します。
作戦決行は夜。



決定したところで今日はお開きです。
お付き合いありがとうございました。
また明日。

乙乙
ほぼ毎日更新あるから嬉しい反面、無理してないか心配になってしまうが…余計なお世話か


>>368
こちらもクッソ楽しんでやってるのでご安心下さい



連休ですし人居れば昼間から行きます

人が居なさそうなので始めていきますね。
よろしくお願いします。


あなたは長い思考の末、二人へと作戦を提案した。

凡そ正攻法と言って良いだろう。
今まで二人がやってきた突入法、そこにあなたの能力を加算した、奇を衒わない物だ。

だが、それだけ、と言える程あなたの力は小さくはないはずだ。
今までの二人には存在しなかった、攻撃と防御の手。
その影響は突入前の時点では未知数であるが、少なくとも二人の心に小さな希望を宿すには十分であった。


『……そうね、それで行きましょう。
 急に大きくやり方を変えても、十分に対応が出来るかは分からない。
 シンプルな方がこっちもやりやすいわ』


『僕も同意見です。
 ただ、一つだけ修正案を。

 僕も使えるから分かりますが、フィジカル・ブーストの全力使用は、決して軽い魔力消費ではないはずです。
 彼らは外敵の発見後、攻撃を行う前に仲間を呼びます。
 全力使用は、仲間を呼ぶ声が聞こえてからで良いでしょう』



※ 発見されるまでは敏捷3のみを使用しているものとして、魔力が消費されます
※ 発見後は自動的に敏捷3耐久5が適用されます、行動宣言は必要ありません


あなた達はまず、投石用の石を拾い集めた。
重すぎず軽すぎず、あなたの手に馴染み、投げやすい物を選別する。

幸い、この迷宮は草に覆われただけの極普通の土の地面となっている。
石は数多くあり、そう時間はかからなかった。


石を集め終えたあなたに、少女が声をかける。


『はい、これ。
 そのまま持っていくんじゃ、余計な音が出るわ。
 一個ずつ、これに包んでおいて』


少女が差し出したのは、布の切れ端だ。
その材質にあなたは見覚えがある。
あなたの顔を隠していた、今はボロ屑になってしまったフードの切れ端だろう。
短剣で何かをしているのは視界の端に映っていたが、どうやらこれを加工していたらしい。

あなたはありがたく布を受け取り、石を包んだ。


【投石用の石 x20】 を入手しました。


そして最後の準備、魔術師の手によって作られた、蜘蛛の心臓ペーストを携帯食に塗り、食べる。

使うのはあなたと少女、二人のみ。
瓶の中には一人分が残されている。
突破が出来ず撤退したとしても、あと一回は使う事が出来るだろう。
勿論、魔術師が語ったように、その期限は短い物であるが。

携帯食を齧る、軽い音が部屋に響く。
少年もあなた達に付き合い、何も塗らない物を口にしている。

突入前の緊張感からか、その場は沈黙が支配する。

縄張りの中、聴覚に優れた猿の前で会話を行う余裕は当然ないだろう。
あなたが二人に何かを伝えたい事、あるいは聞きたい事があるならば、これが最後の機会となるはずだ。


>>↓1  どうする?


◆ 二人の合計友好度判定……成功



『僕達はこれまで、強行突破は2/3のラインを想定していました。
 その時点で十分な余裕が残っていなければ、絶対に突破は不可能だろうと。
 勿論、そこに辿りついた事すらありませんが。

 逆に撤退のラインは1/3です。
 そこに達する前に発見された場合は、即時撤退。
 これを徹底してきています。

 ですが、今回は……』


『今回は、あんたが居る。
 化け物としか思えない、訳の分からない戦闘能力を持った、あんたがね。

 私達はずっと挑み続けてきたわ。
 森が迷宮になってからずっとずっと、何年も。
 これで突破できないなら、私達にもう希望はない。

 ……撤退の判断は、あんたに任せるわ』



※ 自由なタイミングでの全員の撤退判断が可能になりました


◆ 【蜘蛛の内臓ペースト】 の効力により、これより二時間、魔力消費が30%軽減されます



そうして全ての準備が完了した。
あなた達は通路、縄張りの始まりを示す印の前に立つ。

踏み込んだ以降は声を発する事は自殺に等しい。
全ての情報を無音で伝えるためのハンドサインを確認しあう。

それを終えて、少女はあなたの背後に回った。


『……これ、あんたの荷物に入れておくわ』


少女があなたのリュックを開け、一片の羊皮紙を無理矢理に突っ込む。
何事かとあなたが問えば、少女は通路の先を睨み、答えた。


『もしもの時のためよ。

 最北端には、私が居ないと入れない。
 強行突破を選んだ時に、最後まで私が生きているとは限らない。
 もし私が死んだら死体か、邪魔なようなら首か心臓を持っていって。
 それで入れるはずよ。

 ……そうなった時に、最北端でやって欲しい事と、安全に脱出する方法を書いておいた。
 この中で一番死ににくそうなのはあんただからね。
 勿論、そうならないのが一番だけど』


そう言うと、あなたに口を開く暇も与えずに、少女は縄張りへと踏み入った。



◆ 白の森北部 【猿の縄張り】 の特殊攻略を開始します

魔翌力消費が30%軽減ってフィジカルブーストが最大で11まで使えるってこと?それとも継続時間が長くなるってこと?

>>393
ブースト使用中に消費される魔力が30%軽減されます
最大強化値は変更されず、持続時間が延びる形です

また、少女の使う風の魔法の使用回数が増えた可能性があります

大蜘蛛の時にフィジカルブーストを合計6行使して、魔力撃3も使って合計9
その後の描写で4分の1より少し足りないくらいの魔力が回復し切ったーってあったから
今回の貴女のMPは12>MP>11くらいかな。ステータスとしての魔力は8だけど、別なのかな
まあ、合計14か15くらいの魔力行使が可能になった感じ?

>>395
能力値としての魔力と、いわゆるMP的な物は別になっています。
MP的な物に何か別の名前つけようかな……。

また、その部分の描写はMPが20%くらい減ったけど回復した、という内容になっています。
分かりにくくて申し訳ありません。


縄張りの中は、一見してこれまでの様子と変わりはなかった。

白の霧、絡み合う木々の壁、頭上に張り出す枝葉……。
森の中で、あなたが十分に見慣れた物ばかりだ。

だが、ここは既に死地。
あなたの背後にぴたりと寄り添う死神が居る事を、忘れてはならないだろう。


あなた達は一塊となって、深い闇の中を進む。
先頭はこれまで通り少女が務め、索敵を担う。


通路はすぐに左へと折れていた。
少女はまず耳を澄まし……


◆ 少女の能力により聞き耳判定に自動成功します


そして、僅かに顔を出し、窺う。
ややあって上げられた手は、異常なしを示していた。


しかし、道を曲がり少し進んだ後、すぐに少女は手を上げた。
【静かに】 と告げられている。

道が二つに分かれた内の、右手側。
そちらから何かが動く音が聞こえたようだ。
何かとはつまり、ここでは猿に他ならない。


http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org282062.png


少女はあなたへ振り向いて、判断を待っている。
周囲は霧に包まれ、あなたに道の先の様子を見せようとはしない……。


>>↓1  どうする?


あなたは音を消しながら正面へ進むと示した。
それに従い、十分な警戒を払いながら、あなた達は慎重に足を進める。


>>↓1 コンマ判定 【隠密】

敏捷 4
ブーツ 1
慎重 2

目標値 7


……その瞬間。
あなたの足元から、パキリ、と音が聞こえた。

見ればそこには一本の枯れ木。

少女と少年が無音の驚愕を纏い、慌ててあなたを見つめる。



>>↓1 コンマ判定 【不運の回避】

幸運 9

目標値 9

【不運の回避】

目標値 9  出目 10

ファンブル!!



幸運とは一体なんだったのか……


ギィ、としわがれた声が、あなたの耳に届いた。

始めは一つ。
すぐに二つ。
返して四つ。

まるで雪崩れ始めた山のようだ。
鳴き声は瞬く間に数を増やし、樹上を駆ける足音までが響きだす。


『こんの馬鹿……!
 完全に見つかった!

 逃げるわよ、いいわね!?』


少女が明確な怒気を孕んであなたを罵倒する。
最早隠密の意味は無い。
不埒な侵入者を排除せんと、樹上の音はあなた達を取り囲もうとしている。


>>↓1  どうする?


……あなた達はすぐさま踵を返して縄張りを脱出した。

不幸中の幸いである。
縄張りの入り口も入り口でしかなかったお陰で、猿達の行動があなたを害する事はありえない。


が、猿の代わりに怒れるエルフがあなたの胸ぐらを掴み上げる。


『何やってんのあんた!
 こんな一歩目で枝踏むって、馬鹿じゃないの!?
 私達の最初の頃だって、こんな無様なかったわよ!』


少女は胸ぐらを掴んだまま、あなたをグラグラと揺さぶる。
少年も、まぁまぁ、などと取り成しながらも積極的に少女を止めようとはしない。
よくよく見れば、笑顔ではあるもののその目は笑っていなかった。


……縄張りからは、ギィギィと騒ぐ猿の声が聞こえる。
侵入者が他に居ないか、総出で探しているのだろう。

この分では、今夜の潜入は諦める他はない。

あなた達はすごすごと、大部屋へと戻り、座り込むのだった……。



>>↓1  どうする?


【隠し通路探し】

http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org282069.jpg


>>↓1  どこを探す?


重々しい沈黙に耐えかねたあなたは、立ち上がり声を上げた。

そうだ、隠し通路を探そう。

……その声への返答は、冷えた二つの視線だった。
少年と少女は座ったまま、じっとりとあなたを睨み上げる。

そのまま数秒、あなたの頬を冷や汗が伝い始めた頃。


『……はぁ、もういいわよ。
 あんたは慣れてないわけだしね。
 次からは私がもう少しフォローするわ。

 で、通路探し?
 じっとしてても仕方ないし別に良いけど……』


少年が地図を広げる。


『未探索箇所でも探ってみましょうか。
 この大部屋までの通路は二回も通っています。
 隠し通路があるなら、この子が見逃すとも思えません』


何とかそういう事に落ち着いてくれた。
あなたはほっと息を吐き、腰の双剣の感触を確かめ、探索に備える。


さて、未探索箇所へ繋がる道は二つ。
大部屋からすぐ西の分かれ道の先と、最初の小部屋からの道。
どちらを探るべきだろうか?

縄張りを夜に攻略すると決めた以上、睡眠は昼か夕に取る事になるだろう。
未だ夜は半ばを超えていない。
時間は十分にあるはずだ。


1) 縄張り前からの分かれ道

2) 最初の小部屋からの道


>>↓1  どうする?


大きく回って縄張りへ繋がるとして、怪しいのは当然西だ。
あなた達は大部屋を出て、通路へ移動する。

その途中、あなたは二人の背に声をかけた。


"さっきは、ごめんなさい"


少年はにっこりと微笑んで頷き、
少女は少し考えた後、悪戯でも思いついたような顔で振り向いた。


『酒場で、私はあんたを殺しかけた。
 で、さっきあんたは私を殺しかけた。

 おあいこよ。
 これで対等って事でいきましょ』


今までも十分に対等な態度であったように思う。
などとは勿論あなたの口からは出なかったが、やはり少女に対しては一言多い少年が言うのだった。


◆ 今更ですが、少女の能力により聞き耳判定の大半が、少年の能力により知識判定の全てが省略されています





あなた達が縄張り前を左に曲がってすぐに、あなたの耳は音を捉えた。

無数の足音だ。
小さな何かが草を掻き分け走る音が、正面から聞こえてくる。

襲撃に備え剣に手を伸ばそうとするあなただったが、それを少年が止めた。


『安心して下さい。
 シックスレッグ・ラットの群れです。
 こちらに目もくれずに走り抜けると思います』


少年の言の通りだった。
すぐに姿を現した大き目の鼠達は、あなた達から距離を取るように壁際を、
あるいは器用に壁の木を掴んで走り、凄まじい速度で大部屋へと駆けていく。


『こいつらは群れの中の一匹を犠牲にする事で罠の有無を探ります。
 大部屋に危険がない事をすぐに察知してしまうでしょうね。
 あの部屋で休むなら隣で走り回られるかも知れません。
 まぁ、害は無いので問題ありませんけど』


◆魔物の情報が開示されます




■シックスレッグ・ラット


不確定名 : 六足鼠 もしくは 鼠

ほぼ全ての迷宮に棲息する、鼠の魔物。
六本の足の先には鋭い鉤爪を持ち、それを用いた木登りが得意。

草食性であり、基本的には害は無いが、
共生関係にある魔物へ危害が加えられると集団で襲い掛かってくる場合がある。


【筋力】 1
【耐久】 1
【敏捷】 10
【感覚】 5
【知識】 1
【意思】 1
【魔力】 -


◆特殊能力


【集団行動】

この生物は高確率で複数体同時に現れる。
また、単体の場合は仲間を呼ぶ可能性がある。


【犠牲】

この生物は群れのために犠牲になる事を厭わない。
あらゆる罠を群れの中の一匹を犠牲にして看破する。


◆ 地図情報が更新されます

http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org282083.jpg



通路をまっすぐに進むと、再び分かれ道へ差し掛かった。
一つは入り口側へ、もう一つは森の奥へと伸びている。

少女は、そのどちらからもおかしな音は聞こえない、とあなたへ伝えた。


>>↓1  どうする?


忘れてました。
隠し通路探しが宣言されているため、怪しい箇所があれば三人の内誰かが反応します。
安価↓


あなた達は入り口側へ向かった。

隠し通路探しが現在の主目的ではあるが、退路の確保も重要である。
ついでに確認できるならしておいた方が良い、という少年の意見によるものだ。


大部屋一つ分程の長い道を進み、右へ折れる。
すると少女が分かれ道で足を止め、おもむろに地図を広げた。

じっと地図を睨み……。


『……これ、下手したらこのまま通路だけで入り口に繋がってんじゃないの?』


うんざりとした声を出す。
実際、地図を見る限りその可能性は高そうだと、あなたにも思えた。


http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org282085.jpg


もしそうならば、あの大蜘蛛との戦闘は避けられる物だった、という事になる。
が、蜘蛛を倒したお陰で迷宮内の拠点を確保できた事も事実なのだ。
決して無駄ではなく落ち込む必要はないと、あなたは少女を慰めた。


地図をしまった少女が、あなた達二人に伝える。
正面から音が聞こえるようだ。

何かを咀嚼する音。
それは湿った感触に覆われているという。
恐らくは、道の先で肉食の魔物が獲物を食らっている。

音源は二つ。
餌に夢中になっている所を奇襲すべきか、それとも静かに入り口側へ向かい距離を取るべきか。


少年の知識によれば、この時間に狩りを行うのは狼である場合が多い。
特殊な能力はその体。
闇色の体毛に覆われたそれは、闇から闇へと瞬時に移動する力を持つらしい。

つまり、夜である今は、何の前触れもなく突如獲物の背中に牙を突き立てる事が出来るという事だ。

が、あなたのパーティーには光を操る少年が居る。
彼が無事である限りこの能力は封じられ、狼の脅威はその大部分が削り落とされるだろう。



>>↓1  どうする?


あなた達は奇襲を選択した。

狼達は光に弱いという。
周囲は闇。
強烈な光で照らしてやれば、恐らく驚愕に動きを止める。

そこをあなたが投石で狙う。
静止した標的が相手だ。
命中率は高いだろう。


『ただし、問題は霧よ。
 上手く隠れて近付けたなら良いけど、
 遠ければ遠い程、光の効果も石の命中率も低くなる。
 十分に注意して』


>>↓1  戦闘準備を行えます


あなたは奇襲の準備を終え、二人へ頷いた。
片手には三個の石、もう片手には一個の石。
都合四回までは連続して投げる事が出来る。

あなた達はそっと道を進む。
少女は、縄張りでのあなたのミスを当然覚えている。
そのフォローに抜かりはなかった。

道の先は広く開けている。
どうやら大部屋のようだが、内部に狼が居る以上、大蜘蛛は居ないはずだ。



>>↓1 コンマ判定 【隠密】

敏捷 1
ブーツ 1
隠密支援 2 (支援者の敏捷の1/3、切り捨て)
食事中 3

目標値 7


音を消し、ゆっくりと近付くあなた達に、狼は気付いた様子はない。

ぶちぶちと肉を千切る音があなたの耳にも届く。
それによって、凡その位置は把握できた。
光に照らした後、標的の位置を探って一瞬動きを止める、などという無駄は省けるだろう。

ここで足を止める必要は、未だない。
もう少し近付けば十分な命中率が確保できる。


>>↓1 コンマ判定 【隠密】

敏捷 1
ブーツ 1
隠密支援 2 (支援者の敏捷の1/3、切り捨て)
食事中 3

近距離 -2

目標値 5


その時、肉を食む音がピタリと止んだ。


『今!』


少女の声が響く。
同時に、あなたの背後で白い光が弾けた。

完璧な接近には失敗した。
だがそれでも、あなたの両目がそれを捉えるには十分な距離だ。

部屋に漂う霧の向こうに、驚愕に動きを止める二つの闇が、確かにある。

その内の一つ、より近い方へと向けてあなたの腕が振るわれた。





>>↓1 コンマ判定 【投石の狙い】

筋力 4 (筋力敏捷複合判定 各1/2 切捨て)
敏捷 0 
装備 1
距離 1
静止 3

白霧 -1

目標値 8


【投石の狙い】

目標値 8  出目 1

クリティカル!!


あなたの動きはそれだけでは止まらない。

一投目を終えたその瞬間、流れようとする体を全身の筋力を以って振り回す。

あなたの背後に居た少年は、確かに見ただろう。
それは地面を陥没させるほどの一撃。
大地に叩き付けた踏み込みによって生まれた反動に乗り、予備の石全てが解き放たれた。

全ての石は吸い込まれるように、二頭の狼へと直撃する!




>>↓1 コンマ判定 【投石の威力】

筋力 9

目標値 9



>>↓1 コンマ判定 【投石の威力】

筋力 9
三連 3

目標値 12

間違えた、下の判定は↓2です
セルフ


◆ 本来は距離による威力減衰がかかりますが、命中クリティカルにより無効化されました
◆ 今回の場合の減衰補正は 【-2】 でした


【一投目】

目標値 9  出目 3

差 6


【二投目】

目標値 12  出目 3

差 9





あなたの投石は劇的な結果を齎した。
それを直視した少年と少女は息を呑む。


初めの一投は良いだろう。

頭部に直撃したそれは、何かを砕くような音を響かせ、狼を昏倒させた。
死んでいるかどうかは未だ不明だが、まずまともには動けまい。
こちらは、まだ常識的な結果である。


問題は、三つの石をその身に受けた奥の一頭だ。

胴に、穴が開いている。
あなたが投げたのはただの石だ。
鋭い刃を持つ物では、決してない。

にも関わらず、三つの内一つが毛皮を突き破り、その腹の内を蹂躙したのだ。

狼は口から真紅の血を吐き出し、苦しみ抜いた後に動きを止めた。



……あなたの完璧な投擲により、ここに勝負は決したのだ。


未だ息のあった一頭は、素早く近寄った少女の短剣により、その命を終えた。

部屋の中には二頭の狼の死体と、一つの食い荒らされた死体。
近くで観察できたあなたには、それが角のない鹿であると気付く事が出来る。


『……本当、筋肉だけはとんでもないわね、あんた』


少女の呆れる視線もやむ無し。
あなたが化け物である証拠は目の前にあるのだ。



◆ 地図情報が更新されます

http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org282125.jpg



>>↓1  どうする?


……奇襲が使えない以上、縄張り外ではとんでもないヌルゲーになるなぁ


◆ 少年の知識により、魔物の情報が開示されます


■シャドウ・ウルフ


不確定名 : 闇色の狼

黒い体毛に覆われた狼。
闇から闇へと瞬時に移動する能力を持つ。


【筋力】 6
【耐久】 4
【敏捷】 8
【感覚】 9
【知識】 5
【意思】 5
【魔力】 2


◆特殊能力

【脆弱 : 光】

この生物は光に対する脆弱性を持つ。
光によって照らされた場合、敏捷の能力値に-2の補正を受け、影渡りの能力が奪われる。


【影渡り】

この生物は闇から闇へと瞬時に移動する。
この能力による奇襲を受けた場合、回避判定に-5の補正。
更に、被害判定の結果に関わらずダメージ量が+2され、ファンブル範囲が拡大する。


【闇色の体毛】

この生物は闇に溶け込む色彩の体毛を持つ。
暗闇での目視判定に-3の補正。
この能力は魔力視によって無効化される。


【鋭敏な嗅覚】

この生物は敏感な嗅覚を持つ。
嗅覚判定に常に+1の補正。
また、一定距離内の臭いを確実に感知する。



※ 今回は食事中のため、嗅覚補正は適用されませんでした


あなたは狼の死体を二人に任せ、鹿を観察する事にした。
狼の死体をどうするにしろ、知識に乏しい自分よりも二人の方が上手くやれるだろう、との判断だ。

緋色の毛皮を持つ鹿の体は乱雑に切り開かれ、内臓の大半が失われている。
それは極普通の、肉食動物の餌食となった草食獣の末路としか思えない。
そもそも、あなたが鹿の知識を持たない事は既に証明されていた。

だが、あなたのパーティーには白の森に関する膨大な知識量を持つ少年が居る。
少年は狼の死体から何かを剥ぎ取りつつ、鹿を気にするあなたに伝えた。


『ヴェンデッタ・ディアーのメスですね。
 複雑で動きの読みにくい動きをします。
 正面からぶつかるならやりにくい相手なんですが、この狼の能力の前では無力でしょうね』


>>↓1  どうする?


鹿の肉を使って猿を縄張り外におびき出せないだろうか。
もし可能ならば、敵の数を突入前に減らす事も出来るはずだ。
あなたは少年へ質問を投げかけた。


『残念ながら、彼らは肉を好みません。
 口にするのは野草や果実、穀物といったところです。
 鹿肉を置いてみても、何の効果もないと思いますよ』


との事だった。
罠として使う事は難しそうだ。


>>↓1  どうする?


あなたは考えた。
少年の知識により、鹿が食べられる事をあなたは知っている。
これを焼いておけばある程度の食料となるのではなかろうか。

あなたはいそいそと器具を取り出し、調理の準備を整える。
それを見た少女が、またも呆れた声を出した。


『……あんたもあの変人魔術師の同類なわけ?
 迷宮内で料理なんて、何考えてるのよ。
 肉を焼く匂いで魔物が寄ってくる可能性もあるのよ?』


少女はあなたの調理に反対している。


>>↓1  調理を続けますか?


反対されているのに無理に続ける事もない。
あなたは渋々と調理器具を片付けた……。


二人は剥ぎ取りを終えたようだ。
何を入手したのかと聞けば、心臓であるらしい。

生物の魔力は心臓に宿る。
時間が立てば徐々に霧散するものの、完全に価値を失うまでは数日がかかるようだ。
それまでに街の魔道具店に持ち込めば金になるという。

換金性を考えれば、心臓が一番手軽だと、少年は語った。


剥ぎ取りも終わり、あなた達の手は空いた。
自由な行動が可能である。


>>↓1  どうする?


http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org282125.jpg


あなた達は地図を広げた。

大部屋からは西と南に通路が伸びている。
入ってきた通路へ引き返して入り口側に向かうのも含めれば、道は三つだろう。

あなた達が選んだのは……。


1) 大部屋から西へ

2) 大部屋から南へ

3) 引き返して通路の分かれ道へ


>>↓1

上が北だよね?
西へ

>>476
はい、上が北になります



◆ 地図情報が更新されます

http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org282149.jpg



部屋を西に出ると、すぐに南北の分かれ道になっていた。
少女が耳を澄ませ、頷く。
どうやら異常は無いらしい。


1) 北へ

2) 南へ


>>↓1


◆ 地図情報が更新されます

http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org282152.jpg


北へ進むと、今度は東西の分かれ道であった。
左右を見渡すと、左方、つまり西の道の先は急激に霧の濃さが増しているのが分かる。

あなたは雑貨屋の店主の言葉を思い出す。
方位磁石がなければどちらを向いているかすら分からないという濃霧。
恐らく、これの事なのだろう。


『どうやら最奥部方面への道ね。
 濃霧が目印になってて分かりやすいわ。
 とりあえず、そっちには用はないわね』



>>↓1 コンマ判定 【幸運な出来事】

幸運 9

目標値 9


【幸運な出来事】

目標値 9  出目 5

判定に成功しました




その時、後方を歩いていた少年が声を上げた。


『……本当にありましたよ、隠し通路。
 もっとも、攻略に影響のある道ではないようですが』


あなたがそちらへ振り向けば、少年は木から垂れ下がる小さな青い木の実を指差していた。
少年はおもむろにその果実に触れ、目を瞑る。

魔力の扱いに長けたあなたならば分かる。
木の実へと向けて魔力を譲渡しているのだ。

数秒後、木の実は煙となってどこかへ消え、絡み合う木々が口を開いた。


『白の森の青い木の実は魔力を、赤い木の実なら生命力を、それぞれ譲渡する事で隠された道を開きます。
 ただ、力の制御が十分に出来ない場合は、容赦のない吸収が行われるので注意が必要です。
 もっとも、あなたなら当然問題ないでしょうけれど』



◆ 隠し通路を発見しました、地図情報が更新されます

http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org282156.jpg


隠し通路の先、長い通路を進むと、あなた達は巨大な木の実を発見した。
枝は重々しく垂れ下がり、あなたの顔より少し下の辺りに大迫力で鎮座している。

形自体はクルミに近い。
だが、その大きさは余りにも隔絶している。
なんと、大の大人二人でようやく手を回せる程なのだ。


『白の森の宝箱よ、それ。
 良く見てみなさい、鍵穴もあるから』


少女に従って観察してみれば、確かに鍵穴が存在した。
明らかに自然の物ではない……。


『僕達には鍵開けの技術がありません。
 あなたはどうですか?』


残念ながら、あなたにもそのような技術はない。
これを開けようとするならば、相当の時間を費やすか、力技を用いる必要があるだろう。



>>↓1  どうする?


少女は一頻り罠の有無を調べて、言う。


『……良く分からないわ。
 多分、大丈夫だとは思うけど』


少女は優れた感覚を持つが、専門ではない。
最も鋭い少女がこう言う以上、あなた達はこれ以上の情報は得られない。

だが、折角発見した宝箱である。
見逃すというのは惜しい。

そう判断したあなたは、力技でとりあえず開けてみる事とした。


腰を落とし、ガントレットに包まれた右腕を引く。
拳撃の構えである。
更にそこに濃密な魔力が集中浸透し、破壊力を劇的に高める。

それを見て、二人はそっと距離を取り、万一に備えた。



>>↓1 魔力撃を使いますか?


大気を引き裂く轟音を伴って拳が奔る。

狙うは宝箱の表面。
内部には傷を付けず、その強固な外皮の一部を削り飛ばす!



>>↓1 コンマ判定 【宝箱の破壊】

筋力 14
装備 1

目標値 15


【宝箱の破壊】

目標値 15  出目 9

差 6


※ なお、盗賊でこの値を出そうとしたらハンマー使っても出目3が必要なもよう
※ 一撃では無理ですが十分壊れます

※ クリティカルだった場合は外皮が全て消し飛ぶ+中身高品質化判定有利獲得です、消滅は起こりません





あなたの一撃は宝箱に直撃し、巨大な抉り傷を付ける事に成功した。
そのまま二撃、三撃と追撃を見舞う。

四度目にして、ついに大きく外皮が剥がれ飛んだ。


じっと罠に備え、待つ……。


何事も起こらない。
どうやら罠はないようだ。

宝箱に開いた大穴に手をかけ、割れ目をバキバキと広げていく。

中から姿を現したのは……。



>>↓1 コンマ判定 【宝箱の中身】

幸運 9

目標値 9


【宝箱の中身】

目標値 9  出目 10

ファンブル!!


……何も見えない。

そんな馬鹿な、とあなたは外皮を次々に剥がし、宝箱を丸裸にしていく。




……数分後。
あなたの足元にはバラバラの殻だけが落ちていた。

本当に、何一つ、ゴミのような物すら入っていなかった。

誰も、何も言えない。
余りにも重く苦しい沈黙。

それが、隠し通路であなた達の得た全てであった。



>>↓1  どうする?


作戦が完全に失敗するまでは、基礎となる部分は>>368のままです。

実行不能となったペーストは省略されますが、
他はよほどクリティカルな情報が出ないと変更できません。

それでも会議を行いますか?

>>368って何だ……>>364です、失礼しました


了解しました、では改めて



>>↓1  どうする?


あなたは未練がましく周囲を確認した。
その目に魔力を集め、魔力視を発動させてまでだ。

青く染まった霧の中、通路の隅々、あらゆる方向、あらゆる箇所をくまなく探す。
何も見つからない。

しばらくして、あなたの肩にそっと少女が手を置く。


心底同情したような顔で首を振る少女に、あなたはついに宝を諦めるのだった……。





長い隠し通路を戻り、最奥部方面への分かれ道に戻る。


>>↓1  どうする?


『最奥部方面ね……。
 北へ道が繋がっていた事は、今までないはずよ。
 私達が踏み入って確かめた訳じゃないけど、そんな話聞いた事もない。
 絶対ではないでしょうけど、有益な探索になる可能性は低いわ』


『僕の知識も、この先の事は実際に目にした物ではありません。
 これまでのような完全な情報は、お渡しできないと思います』


二人はそう言うが、地図を見る限り縄張りへ繋がる隠し通路は、もうこのエリアには有りそうにない。
あるとするなら西であるはずだ。

縄張りへの挑戦は明日の夜。
ならば昼近くまでは探ってみるのも良いだろう。

しばし考えた後、二人もあなたの提案に頷いてくれた。


といった所でメシフロタイム頂いてきます。
今晩中には再開。


食事しながらちょっとアンケート。
時刻表示ってあった方が良いです?
時間系の描写忘れが多すぎるかな、と……。


ですよね。
次から表示します。
ついでにフィールド情報も。


サンプル

【21:00】

【地形効果 : 白霧 / 目視-2】

【そろそろ日がくれそうだ】とか【今からなら作戦によさそうだ】とか、ミッションや表示でアバウトまでしか開示・指定しないとかもいいかも
時計が存在しない世界観限定だが…


>>535
それも良かったですね……。
ただ、表示すると明言してしまったので、このままで。



◆ 地図情報が更新されます

http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org282213.jpg


【23:30】

【蜘蛛の心臓ペースト期限 : 0:30】

【地形効果 : 濃霧 / 目視-4 魔力視阻害】



あなた達は森の西側へと踏み入った。

霧はこれまでとは比べ物にならない程に深い。
振り向けば、ほんの一歩外側、そこに壁でもあるかのように明確な境界線がある。


ここから先は一切の視界が利かないと思って良いだろう。
十分に確認できる距離は数歩分。

……もし、この霧の中で仲間とはぐれてしまえば、声を出さない限り合流には相当な手間がかかるだろう。
そしてこの迷宮の中、再び見える仲間が死体ではないとは、どこの誰にも保証できない。



通路を進めば、そこは大部屋になっていた。
少女が音を探り、あなたは魔力視で入り口に糸がないかを確認する。

それらに異常はない。
だが、少年が告げる。


『ここから先には、音を出さない魔物が居るそうです。
 巨大な鳥と、小さな蛇。
 どちらも夜に活発化する魔物です。
 ……この時間なら、どこに居てもおかしくはありません』



>>↓1  どうする?


あなたはその言葉を聞いて、夜は避けるべきかと思い直した。
このパーティーの索敵の要は、少女の耳である。
それが使えない時間帯であるならば、危険が大きすぎる。

そう伝えると、二人は同意してくれた。


『すみません、先に伝えておけば良かったですね。
 では、こちらを探るにしても明日にしましょう。
 明るい内ならば危険性は東側とそう変わりないはずです』


あなた達は道を引き返す。

途中、少女があなたに尋ねる。


『それで、どうする?
 大部屋に戻って休むか、東側の探索を続けるか。
 体力も魔力も、まだまだ余裕があるから、どっちでもいいわよ』



>>↓1  どうする?


【23:45】



あなた達は大部屋に戻った。
北へ向かう道は、やはり大部屋脇の通路しかないようにあなたには思える。
少なくとも、森の入り口がある東側にはないだろう。

道を引き返す途中、ちらりと覗いてみた縄張りは、未だギィギィと鳴き声が響いていた。
その数と音量は減っていたが、警戒は厚そうである。


あなた達は草を食む鼠達から距離を取り、座り込んだ。
その中央に、おもむろにペーストの瓶を置く。
魔術師の男が語るには、これの期限は明日の朝まで。
忘れないようにと思ってのことだ。


さて、あなた達は今後の方針に関して話し合う事にした。



>>↓1  何か提案する事、確認したい事、他方針関連で諸々あれば


縄張りへの突入は夜。
ならば当然、睡眠は昼に取る事になる。

その際、幾ら大蜘蛛の居た部屋に魔物が近寄りにくいと言っても、ここは迷宮である。
見張りは当然必要になるだろう。
どの程度で交代するのが良いか、とあなたは確認した。


『そうですね、何人で見張りをするかにも拠ります。

 一人で見張るならば、短時間で休息を済ませる事が出来ますが、その分警戒は薄くなります。
 二人で見張るならば、何かあればすぐに発見できるでしょうが、時間がかかります。

 そして当然、万が一襲撃があった場合の対応にも差が出ます』


どちらが良いですか?
と、少年はあなたに尋ねる。



>>↓1  どうする?


見張りは一人で良いだろう、とあなたは考えた。
休息はさっさと済ませてしまった方が良い。
これが大蜘蛛の部屋でなかったなら話は別だが、警戒も一人で十分なはずだ。


『分かりました。
 では時間ですが、これを使いましょう』


少年はそう言うと、荷物から砂時計を取り出した。
木でしっかりと補強された頑丈そうな物だ。


『この砂が三回落ちきると鐘一つ分になります。
 見張りはそこで交代。
 つまり睡眠は鐘二つ分、十分な休息だと思います。

 それと順番ですが、一番辛いのは二番目の見張りで、これは睡眠が二回に別けられるためです。
 これは僕がやりましょう。
 縄張りでの役割が一番軽いのは僕ですから』



◆ 鐘一つ = 三時間

◆ 見張り一人での合計休息時間は九時間になります


>>↓1  異論があれば伝える事ができます


【0:00】


睡眠時の見張りと、その交代時間は決定された。
あなたと少女、どちらが先に休むかは未定だが、急いで決める必要はない。
いざ休むとなった時で良いだろう。



>>↓1  どうする?


特に何かする事がなければ、だらだらと時間を潰す事もできます。
その際は何時間進めるか指定してください。

安価↓


さて、話が一段落ついた所で、中央に置かれたペーストである。
口に出来る期限は明日の朝まで。
どう考えても、明日の夜に待つ縄張りの再攻略には役立ちそうにない。


『という訳で、僕が食べてしまっても良いでしょうか?』


少年は期待に満ち満ちた顔であなたを見上げた。

あなたは酒場での少年の様子を思い出す。
少女があなたに刃を突き付けて去った後、二人分の食事をペロリと平らげていったのだ。
この少年はどうやら、かなりの健啖家である。


あなたは少年の輝く目に負け、頷いた。
少女の方も、やれやれと言った様子で許可を出す。

携帯食を取り出した少年は、二人だけずるいと思ってたんですよね、などと期限良くペーストを塗り始めた。

ひぎぃ

了解、書き直します

あー、いや、やっぱこのままで行きます
今後の安価でやっぱなしが来たらアレですし
申し訳ありません


【0:30】



少年はペーストを綺麗に平らげた。
よほど気に入ったのか、瓶の中に指を突っ込んでさえいる。
汚い物を見る少女の目には全く気付いていないようだ。


◆ 少年の魔力消費が 【2:30】 まで30%軽減されます


>>↓1  どうする?


『睡眠中の光源……?
 いや、寝るのは昼間よ?
 葉の間から入ってくる光で十分明るいわ』


そういえばそうだった、とあなたは頭を掻いた。


『寝る順番は、そうね……先を譲るわ。
 私は寝起き良い方だし』



>>↓1  異論があれば伝える事ができます


【0:45】



そういう事に決定して、あなたは手持ち無沙汰になった。

なんとなく、部屋の中に居る鼠を観察してみる。
あっちへ走り、こっちへ走り。
おもむろに集まって小さな声で鳴き合い、また唐突に分散する。

ふと思い立って草を千切り振ってみると、それを目で追って顔を動かす。

……魔物であると言っても、中々愛嬌のある連中のようだった。



>>↓1  どうする?


どうにか手懐けられないものだろうか。
そう思ったあなたは何か良い物がないかと周囲を探してみる。

すると、少年が食べ零した携帯食の小さな欠片が目に入った。

幾つか拾い集め、一つを遠くに投げてみる。
すると、鼠はそれを摘み上げ、小さな鼻を動かして調べている。

少しして、ぱくりと口にした。

もう一度、今度は少し近くに投げてみる。

味が気に入ったのだろうか。
やや警戒しながらも近付き、ぱくり。


もう一度。
更に一度。
オマケに一度。


鼠は欠片を食べ続けた。
今や鼠はあなたの目と鼻の先に居る。


……あなたは自分の手の平に最後の一欠片を乗せ、そっと差し出した。



>>↓1 コンマ判定 【幸運な出来事】

幸運 9

目標値 9


なんという事だろう。
鼠はあなたの手に指をかけ、身を乗り出して掌の中の欠片を食べている。

鼠のひげのくすぐったい感覚と同時に、あなたは達成感を感じていた。


『ちょっと、あんたそれ何やってんの……?』


少女の言葉に周囲を見回してみれば、いつの間にか多くの鼠達があなたの近くに集まっている。
それらは、何かを期待するような目であなたを見上げていた。



>>↓1  どうする?


実行不可能な行動が指定されました。
狼からの剥ぎ取り品は心臓のみです。

安価↓になります


あなたは自分の荷物から携帯食を取り出した。

匂いに気付いたのだろう。
あなたを囲む輪が狭まる。

その鼠達の中に、それを一個投げ込んでみた。
即座に鼠達が群がり、あっという間に携帯食はバラバラにされる。
どうやら一匹が独り占めするような事はなく、群れで分け合って食べるようだ。


携帯食を食べ終わった数十匹の鼠達は、餌を与えてくれたあなたに感謝するように集まってくる。
手を差し出してみれば、数匹が頬を摺り寄せ、甘えるように小さく鳴いた。


『……冗談でしょう?
 何ですかこれ。
 こんなの、聞いた事もありませんよ……』


少年も知らない事であったらしい。
驚くべき事に、鼠達は迷宮の魔物であるにも関わらず飼い慣らす事が出来るようだ。

今や、彼らはあなたを仲間か何かだと思っているらしい。
もしあなたに危害が加えられれば、彼らはその小さな命を振り絞って戦う事だろう!





◆ 魔物の隠し情報を獲得しました、情報を開示します



■シックスレッグ・ラット


不確定名 : 六足鼠 もしくは 鼠

ほぼ全ての迷宮に棲息する、大型の鼠の魔物。
六本の足の先には鋭い鉤爪を持ち、それを用いた木登りが得意。

草食性であり、基本的には害は無いが、
共生関係にある魔物へ危害が加えられると集団で襲い掛かってくる場合がある。


◆特殊能力

【飼育可能】

この生物は飼い慣らす事が出来る。
この生物の場合は、与える食料が続く限り、群れ全体が飼育者の敵対者に敵対し続ける。

といった所で今日はお開きです。
お付き合いありがとうございました。
また明日。


ねずみかわいい。


◆ 【あなた】 のステータスが更新されました



【女性 / 19歳】


【筋力】 9  【耐久】 7
【敏捷】 1  【感覚】 7
【知識】 1  【意志】 3
【魔力】 8  【幸運】 9


【魔法剣士】

低難度の魔力行使が確実に成功する
物理攻撃時、魔力を消費する事で威力を増加させるコマンドを任意で使用可能


【探索目的】

姉の遺品を求めて


■ 所持品一覧

 【使い慣れた双剣】

 【緋色鹿革の兜 +1】
 【鉄製のネックガード +1】
 【使い慣れた皮鎧】
 【使い慣れたガントレット】
 【異形の手袋】
 【使い慣れたブーツ】
 【投石用の石 x16】 ←NEW / USED

 【携帯食 x4】 ←USED
 【?水筒 / 九割】 ←USED

 【ポーション x2】

 【方位磁石 x2】
 【携帯用調理器具一式】

 【地図用羊皮紙 x2】
 【描きかけの地図 / 白の森・入り口】
 【描きかけの地図 / 白の森・猿の縄張り】 ←NEW
 【描きかけの地図 / 白の森・最奥部への道】 ←NEW


■ パーティーの共有品

 【闇色の狼の心臓 x2】 ←NEW


■ 習得魔法一覧

 【魔力撃】
 【フィジカル・ブースト】


■ テイミングモンスター

 【シックスレッグ・ラット x40】 ←NEW


■ パーティーメンバーのステータスが更新されました



■異端の少年

【筋力】 5  【耐久】 5
【敏捷】 4  【感覚】 3
【知識】 5  【意思】 8
【魔力】 4  【幸運】 1


◆職業

【異端者】

NPC専用職業
迷宮外で24時間以上を過ごすと死亡する


【侍祭】

低難度の魔力行使が確実に成功する
魔力による治療行為が可能になる


◆特殊能力

【ライト・キュア・ウーンズ】

このキャラクターは魔法による軽症の治癒を行える。
回復量は使用者の魔力と対象者の耐久を用いた判定によって決定される。
この判定は失敗しない。


【コンティニュアル・ライト】

このキャラクターは魔力による光源を用意できる。


【フィジカル・ブースト】

このキャラクターは魔力により自身の能力を強化できる。


【異端の焼印】

一日と置かず迷宮に潜り続けねばならない、神殿製の特大の呪い。
このキャラクターは白の森に関する膨大な経験と知識を持つ。
白の森での生存判定に有利な補正を受け、知識判定に自動成功する。


■エルフの少女

【筋力】 4  【耐久】 3
【敏捷】 8  【感覚】 9
【知識】 4  【意思】 5
【魔力】 6  【幸運】 2


◆職業

【エルフの狩人】

NPC専用職業
一部の魔法を自動習得する
一部感知判定が有利になり、敵を発見できた場合の先制判定が確実に成功する


◆特殊能力

【エア・カッター】

このキャラクターは風の刃による遠距離攻撃を行える。


【エア・バースト】

このキャラクターは局地的な暴風を発生させられる。


【マナ・エクスチェンジ / 刀剣】

このキャラクターは魔力を刀剣に変換して運用できる。
この能力を使用している間、このキャラクターは一切の魔力行使を行えない。


【鋭敏な聴覚】

このキャラクターは敏感な聴覚を持つ。
聞き耳判定に常に+1の補正。
また、一定距離内の音を絶対に聞き逃さない。


【逆鱗】

このキャラクターは他者に触れられたくない過去を持つ。
友好度が一定以下の状態で踏み込んだ場合、積極的敵対行動を取る。


■ 装備品詳細



■使い慣れた双剣

斬撃属性

攻撃補正 1
防御補正 1
敏捷補正 1


■使い慣れた皮鎧

防御補正 1
敏捷補正 0


■使い慣れたガントレット

攻撃補正 1
防御補正 1
敏捷補正 0


■使い慣れたブーツ

攻撃補正 0
防御補正 1
敏捷補正 1


■緋色鹿革の兜 +1

防御補正 2
敏捷補正 1


■鉄製のネックガード +1

防御補正 3
敏捷補正 0


■鹿革製のリュック

防御補正 1
敏捷補正 0

このアイテムで防御を行うと、所持品に破壊判定が発生する。


■異形の手袋

攻撃補正 0
防御補正 0
敏捷補正 1

【魔力遮断】
この防具は外部からの、手への魔力の影響を完全に無効化します

スパイダーグローブ付けて投擲したら糸で回収できるんだろうか


■ 地図情報


【白の森 入り口】

http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org282156.jpg


【白の森 猿の縄張り】

http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org282062.png


【白の森 最奥部への道】

http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org282213.jpg

>>602
スパイダーシルク・グローブは掌部分に接着性が発生するだけです。
登攀や掴みの判定の大きな補正がありますが、投げた物を糸で回収する事はできません。



祝日ですし人が居れば昼間からやります。


人居なさそうなので開始していきます。
よろしくお願いします。





【1:30】


あなたが新しい小さな仲間と戯れている間に、二人は荷物の整理を始めていた。
鼠達の意外な生態に驚いていたのはほんの少しの間であったようだ。
荷物の一部を丸めて枕状にするなど、数時間後に控える睡眠に備えている。



>>↓1  どうする?


あなたは通路に残る大蜘蛛の死骸に近寄った。

鼠達は倒れ伏す巨体に怯え距離を取っていたが、
あなたがその太い足に触れても何も起こらないのを確認し、好奇心たっぷりに大蜘蛛をつついている。

無毛の猿に対し石を投げると決定していたが、
どうせ投げるならばただの石よりも、頑丈かつ鋭利な、大蜘蛛の爪や牙が良いだろう。

あなたは死骸へ向けて手を伸ばし……。



>>↓1 コンマ判定 【爪牙の獲得】

筋力 9

目標値 9


※ この判定は、目標値と出目の差によって、経過時間が変動します


【爪牙の獲得】

目標値 9  出目 3

差 6



あなたは石を用いて次々に爪と牙を砕き折っていく。

やはり驚きべき硬度の爪牙である。
適当に足元から拾い上げた石は、爪を一つ折る度に二つ三つと砕ける。
それを見て、あなたは投擲の威力に大きな期待を抱くのだった。




【大蜘蛛の爪の欠片 x8】 【大蜘蛛の牙の欠片 x4】 を入手しました。


【武器情報 / 爪&牙共通】

投擲武器

刺突属性

攻撃補正 2
敏捷補正 1


【2:15】



あなたは大蜘蛛からの剥ぎ取りを終え、大部屋へと戻った。
足元に纏わりつく鼠達も、当然一緒である。


大部屋の中では、少女が目を閉じて瞑想を行っていた。
ただ、その耳は時折ピクピクと動き、周囲の音を感じ取る事は怠っていない。

少年の方はと言えば、荷物から取り出したのだろう分厚い本を読んでいる。
あなたの位置からではその内容は分からないが、それなりに集中しているようだ。
少女の索敵能力に完全な信頼を置いているのだろう。

何となく、もう睡眠まで時間を潰すような雰囲気になっている……。



>>↓1  どうする?


あなたは投石用の石や爪牙を前に、むむむと頭を捻った。
投擲の威力を更に上げる、またはその射程を伸ばすために、何か出来る事はないだろうか……?



>>↓1 コンマ判定 【武器知識】

知識 1

目標値 1


【武器知識】

目標値 1  出目 1

判定にかろうじて成功しました



ファ!?


あなたはふと、姉の冒険譚の一部を思い出した。

とある遠方の迷宮において、姉は四人の冒険者達を助けた。
しかし彼らは真っ当な人物ではなく、卑劣にも高値がつくであろう恩人の武器を奪い逃げたのだ。
あなたの姉は困り果て、しかし諦める事はなく、
唯一残された短剣で木々を加工し、その手で作り上げた投石器と投げ槍で迷宮を制覇してしまったという。

この話は吟遊詩人の手によって誇張、修飾され、途中経過が様々あるものの、
盗人の足を投げ槍で縫い止め捕縛する、という共通の幕引きが特に人気があるそうだ。


あなたは自慢の姉に倣う事とした。
短剣は無いが双剣で代用できるだろう。
余りに使いにくいようであれば、少女から借りても良い。
そして材料の木々は、あなたの周囲に幾らでもあるのだ。

ただし勿論、あなたはこれから作成する武器に関する詳細な知識は持たない。
専門の者よりも、時間がかかる事は間違いないだろう。



>>↓1 コンマ判定 【木の加工】

感覚 7

曖昧 -2

目標値 5


※ この判定は、目標値と出目の差によって、経過時間が変動します
※ また、経過時間によって作成数が限定される場合があります


【木の加工】

目標値 5  出目 2

差 3



【2:15】


※ あなたは武器一つを 【1:30】 かけて作り上げる事が出来ます。
※ 睡眠時間の事を考えれば 【四個】 までが限度でしょう。


木製の投石器

木製の投げ槍

木製の投槍器


>>↓1  何を作りますか?

投石器1投げ槍器1投げ槍2
投げ槍器ってなんだ?


>>628
マスターキートン第一巻参照。
もしくは検索すると出てきます。
投槍の射程と威力を大幅に強化する、原始的な武器としては強力な部類の実在の物です。
まさかこんな武器のデータを真面目に考える機会があるとは予想外でした。


◆ あなたは以下の武器を入手しました



■ 木製の投石器

投擲補助武器

攻撃補正 1
命中補正 1

このアイテムを用いて投擲を行った時、距離補正を無効化する
このアイテムは 【投石用の石】 にしか使用できません


■ 木製の投擲槍 x2

投擲武器

刺突属性

攻撃補正 1
命中補正 0


■ 木製の投槍器

投擲補助武器

攻撃補正 2
命中補正 1

このアイテムを用いて投擲を行った時、距離補正を無効化する
このアイテムは 【木製の投擲槍】 にしか使用できません



※ 敏捷補正の名称を命中補正に変更しました、分かりにくかったので


【8:15】



『見事なもんだわ。
 意外な特技持ってるのね、あんた』


いつの間にか近くに来ていた少女が感心したような声を出す。
あなたは初挑戦とは思えない器用さで四つの武器を作り上げた。

スプーン型の投石器が一つ。
あなたの身長より少し短い程の、鋭く尖った木製の槍が二つ。
そして槍を投げるための、投槍器が一つ。

猿の縄張りを攻める上で、これらは心強い武器となり得るはずだ。


あなたの作業が終わる頃、太陽はすっかり顔を出し、
周囲は木漏れ日に照らされ、完全に明るくなっていた。

鼠達は姿を消している。
夜行性と少年が言っていた事を思い出し、寝床へ消えたのだろう、とあなたは考えた。
また日が落ちる頃には、帰ってくるのではないだろうか。


さて、そろそろ睡眠を始めるには良い頃合だ。
まだ僅かに余裕はあるが、不測の事態に備えて早めに休息するのも一つの手だろう。



>>↓1  どうする?


あなた達は縄張りの攻略に備え、睡眠をとる事とした。

見張りの順番は、少女、少年、あなた。
見張りの時間は、少年の持つ砂時計で三回、鐘一つ分である。

あなたと少年はそれぞれ自分の荷物を枕に、草の中に横になる。
少女はそれを見て、砂時計を逆さにした。


『じゃ、おやすみ。
 私が居る限り、魔物なんか寄せ付けないから安心して眠りなさい』


あなたはフードを普段よりも一段引き下げる。
厚い生地のそれは、あなたに安らかな暗闇を提供してくれた。



【不運の回避】

幸運 9
蜘蛛 5

目標値 14


判定に自動成功します
睡眠中は何も起こりませんでした


【14:15】


世界がぐらぐらと揺れ、あなたの睡眠は妨げられる。
何事かと目を開いてみれば、少年のにこやかな顔がそこにあった。


『おはようございます。
 交代の時間ですよ。
 僕は寝ますので、後はよろしくお願いします』


そう言うと、少年はすぐさま眠りに落ちた。
冒険者としては見習うべき早業である。


あなたは起き上がり、地面に置かれた砂時計を返す。
じわじわと落ちていく砂を時折眺めながら、周囲の警戒を開始した。



>>↓1  見張り中に行動を行えます (部屋から出る事は出来ません)


【14:45】


あなたは見張りの時間を利用して、槍をもう少し作れないかと考えた。

鐘一つ分。
これは凡そ槍二本に丁度良い時間だろう。
あなたは適当な長さの枝を折り、剣で削り始めた。

……が、それは当然、決して小さくはない音を伴う。


◆ 少女の能力により聞き耳判定が自動成功します


突然、あなたの肩が力強く掴まれた。
あなたの体に傷を付ける程ではないが、かなりの力が籠められている。


『……ねぇ、あんた、喧嘩売ってんの?
 ガリガリガリガリ、うるっさいのよ。
 静かに寝かせなさい……いいわね?』


据わった目で、少女があなたを睨む。
音の中でも眠りこける少年を気遣ってだろう、小さな声ではあったが、凄まじい迫力であった。

少女はふんと鼻を鳴らして寝床に戻る。
もしあなたが武器の作成を続けるならば、少女の説得に成功しない限り、心証の悪化は避けられないだろう。



>>↓1  どうする?


あなたは大人しく見張りをしておく事とした。

砂時計をじっと眺める。
中に入っている砂は通常とは異なり、銀色の物であった。

何か特別な品なのだろうか。
流れる砂の不思議な輝きに見入りながらも、あなたは警戒を続ける。



>>↓1 コンマ判定 【記憶の想起】

意思 3

目標値 3


【記憶の想起】

目標値 3  出目 5

判定に失敗しました……



【17:15】


やがて、砂は三度落ちきった。
空は徐々に茜色に染まり始め、夜に向かって太陽は落ちていく。

見張りは何事もなく終わった。

少女はあなたが起こすまでもなく目を覚まし、手足を大きく伸ばしている。
そのまま少年を揺り起こしにかかるが、彼はどうやら朝に弱いらしい。
少女が平手を額に落とすまで、夢にしがみ付いて抵抗を続けていた。


縄張りへの突入は夜。
それまでの時間、あなた達は食事を行いながら待つ事とする。



>>↓1  友好度を僅かに消費して食料を節約する事が出来ます、また、食事中の話題があれば指定できます


あなたは食事中の話題として、二人の食べ物の好き嫌いを聞いてみる事とした。
特に理由があっての事ではない。
単に今食事をしているからと、その程度だ。


『僕は嫌いな物は無いですね。
 何でも食べます。

 逆に好きな物は多いですよ。
 鹿肉、馬肉、鳥肉……まぁ、見事に肉ばっかりですが』


『本当、そこだけは理解できないわ。
 肉なんて何が良いんだか。
 ……まぁ、どうしても必要があったら食べるけど。

 でも出来る事なら野菜だけで生きていきたいわ。
 生ものって苦手なのよ、臭くて』


そういう事らしかった。

>>1に質問なんだが魔翌力撃って手に持ってる物でないとダメか?
猿突破できたら打根を作りたいんだが紐や糸でつながっていれば魔翌力撃可能なのかダメなのか知りたい

安価下

>>654
不可とします、申し訳ありません。
魔力撃の使用には武器本体を手に持っている必要があります。


【18:15】


◆ 【携帯食 x1】 を消費しました



日が落ちきり、辺りが闇に包まれる頃、あなた達の食事とその後始末は完了した。

通路から無数の小さな足音が聞こえ、すぐに鼠達が顔を出す。
どうやらあなたが餌付けに成功した群れのようだ。
拾い集めておいた食べこぼしをばら撒いてやれば、嬉しそうな声を上げて食べ始める。


猿の行動が完全に夜の物になるまで、まだ少しあるようだ。
あなたはそれまで、自由に行動する事が出来る。



◆ 【19:00】 から縄張りの攻略が可能になります


>>↓1  どうする?


あなたは二人に質問する事とした。

猿の縄張りの攻略、これは良い。
だがその後、縄張りを抜けた先には何が待つのだろうか。


……あなたの質問を受けた二人は、明確に反応した。

少年の自然な笑顔はどこかぎこちない物となり、
あなたに背を向けていた少女はその動きを止める。



◆ 友好度判定……かろうじて成功

まだ早いんじゃと思ったけどいけるのか…


『すみませんが、その質問は……』

『……いいわ、別に。
 大した事じゃないもの。

 縄張りの先は、エルフの聖地よ』


止めようとした少年を遮り、少女は語り始める。
しかしその背をあなたに向けたまま、決して振り返ろうとはしない。


『森が迷宮になった今でも、聖性を保っているのが私には分かる。
 私が許可しない限り、何者も入る事は出来ないはず。
 だから安心していい、魔物は絶対に、そこにはいない』


少女はそれきり沈黙する。
重い静寂が部屋に満ち、少年はどこか責めるような目で、あなたを見つめた。

……あなたが今知り得る事は、どうやらこれで全てのようだ。

>>661
あなたの戦闘力が酷すぎて友好度稼ぎが酷い事に



【18:45】


少女は未だ背を向けたまま、少年もその傍を離れる事はない。
あなたに近付く者は、不思議そうな顔の鼠達だけであった。


>>↓1  どうする?


気まずさを感じたあなたは、足元の鼠達を可愛がる事にした。

地面に座り込み、指先を動かし手招く。
三匹の鼠が鼻を鳴らしながら近寄り、あなたの膝の中に収まった。

背を撫で、腹をくすぐり、細い尾の先を摘む。
鼠は楽しそうな声をあげてはしゃいでいる。



>>↓1 コンマ判定 【不運の回避】

幸運 9

目標値 9


【不運の回避】

目標値 9  出目 9

判定にかろうじて成功しました……



鼠達ははしゃぎすぎたのだろう。
興奮した様子であなたの指を引っかき、牙を立てて甘噛みしようとする。
だが幸運な事に、それがあなたの肌を傷付ける事はなかった。

※ 幸運判定出すこっちも怖いです(白目)



【19:00】


膝の中の鼠達を開放したあなたは立ち上がり、二人を見た。
少年と少女は既に準備を終え、あなたに頷く。

猿達の警戒態勢は既に夜の物になっているだろう。

これより、いつでも攻略を開始する事が出来る。



>>↓1  どうする?


あなた達は部屋を抜け、縄張りの入り口に立つ。

少女は振り返り、あなたに問うた。


『そいつら、どうするの?
 ここまでの様子を見る限り、邪魔にはならなさそうだけど……』


あなたは後方に続く鼠の群れを見た。

あなたが纏う緊張感を感じ取ったのか、活発さは鳴りを潜め、体を低くし静かに行動している。
こうして意識して探さなければ、草の中に埋もれているため、発見は難しいだろう。
恐らく攻略の邪魔になるような事はない、とあなたは感じた。



>>↓1  鼠達を連れて行きますか?


連れて行こう、とあなたは答えた。

発見された場合は囮にもなるだろう。
また、こう見えて迷宮の魔物である。
意外な戦闘能力を発揮する可能性もあった。


『そう、じゃあ行くわよ。
 私がフォローするから大丈夫だとは思うけど、昨日みたいな無様はしないでよね』


◆ 白の森北部 【猿の縄張り】 の特殊攻略を開始します


あなた達は一塊となって、深い闇の中を進む。
先頭はこれまで通り少女が務め、索敵を担う。


通路はすぐに左へと折れていた。
少女はまず耳を澄まし……


◆ 少女の能力により聞き耳判定に自動成功します


そして、僅かに顔を出し、窺う。
ややあって上げられた手は、異常なしを示していた。


しかし、道を曲がり少し進んだ後、すぐに少女は手を上げた。
【静かに】 と告げられている。

道が二つに分かれた内の、右手側。
そちらから何かが動く音が聞こえたようだ。
何かとはつまり、ここでは猿に他ならない。


http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org282062.png


少女はあなたへ振り向いて、判断を待っている。
周囲は霧に包まれ、あなたに道の先の様子を見せようとはしない……。


>>↓1  どうする?


あなたは音を消しながら正面へ進むと示した。
それに従い、十分な警戒を払いながら、あなた達は慎重に足を進める。


>>↓1 コンマ判定 【隠密】

敏捷 4
装備 1
慎重 2
少女 2

目標値 9


あなた達は一切の音を立てずに正面の通路を進んだ。

だが、その足はすぐに止まる。
先頭の少女の目の前は、絡み合う木々によって塞がれていた。

……行き止まりである。


http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org282426.png


周囲を注意深く観察した少女が振り向き、首を振る。
隠し通路や仕掛けの類は見当たらないようだ。

分かれ道まで戻り、少女は再び耳を澄ます。

ややあって、問題無しとのサインが出た。
巡回の猿だったのだろう。
どこかへ消えたようだ。


>>↓1  どうする?


分かれ道を北へと進んだ先は、大きな部屋となっていた。
霧により全てを見通す事はできないが、大蜘蛛の部屋よりも大きく思える。

その中に、突然飛び出した一匹の鼠が踏み込む。
あなたはそれを見て、少年から聞いたこの生物の生態を思い出した。

この鼠達は、群れの中の一匹を犠牲にして罠を看破する。

鼠は少しの間部屋の中を無音で走り回り、何事もなく戻ってくる。
どうやら、少なくとも鼠が探る事の出来る範囲では、罠はないらしい。


耳を細かく動かす少女を先頭に、あなた達は部屋に侵入した。

当然、少女だけに全てを任せる訳ではない。
少女が音ならば、あなたは目を動かすべきだろう。

白い霧の向こうを、神経を研ぎ澄ませて見つめる。



>>↓1  コンマ判定 【目視】

感覚 7

白霧 -2

目標値 5


【目視】

目標値 5  出目 5

判定にかろうじて成功しました



あなたは部屋の中に異常はない、と判断できた。
不自然に揺れる枝もなく、樹上にも影はない。


……だが、一つ妙な物を見つけた。
絡み合う木々の壁の中に、明らかな人工物が囚われている。

恐らくは家屋の一部だろうか。
朽ちかけた壁材のようだと、あなたは感じた。



◆ 地図情報が更新されます

http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org282428.png


部屋の中からは道が二つ伸びていた。
東へと向かう道が二本。

少女はあなたへ振り向き、判断を待つ。



>>↓1  どうする?


北へ向かうならば当然、北に近い道を選ぶのが順当である。
そう判断したあなた達は慎重に、道を進む。


◆ 地図情報が更新されます

http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org282430.png



北側の道はすぐに折れていた。

北へと続くそれに、あなたの中に俄かに期待が沸き立つ。
ここまでは順調である。
このまま何事もなく、最北端まで行けるのではないか、と。

その時だ。



>>↓1 コンマ判定 【隠密】

敏捷 4
装備 1
慎重 2
少女 2

目標値 9


【隠密】

目標値 9  出目 6

判定に成功しました




少女が手を上げる。
その手の形は、先程よりも一段深い危機を示すものだ。
やむを得ず通路を引き返し、大部屋に戻る。

どうやら猿の鳴き声を感知したらしい。
それも多数のそれである。

通路の先は霧が薄くなり始めていた。
もし踏み込むならば、発見はまず免れない。

隠密行動など何の意味もなさず、強行突破を余儀なくされるだろう。


>>↓1  どうする?


あなた達は壁に寄り、枝を引き寄せて身を隠す。

時間を置けば猿がどこかへ行く可能性もある。
それを待とうとしたのだ。

……そのまましばし。
決して短くない時間が過ぎた。

通路の先に居た猿達が巡回のものであったならば、それらはもう移動しているだろう。


>>↓1  どうする?

警戒は勿論ながらもう一度北のルートに
霧が薄くなり始めてるってことは北部に近付いてるわけだし


実行不可能な行動が指定されました。
鼠の知能は低く、命令を理解できません。
部屋に踏み入る際、一部の罠の看破を自動で行うのみです。

安価↓になります。

おっと、>>704採用になります


あなた達は再び北への道を歩き始めた。

道行きの障害が消えていてくれる事を祈るあなたに応えたのか、少女が手を上げる事は無い。
何事もなく、突き当たりまで行き着いた。


◆ 地図情報が更新されます

http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org282435.png


道は東西に分かれている。
そのどちらからも音は聞こえないと、少女は示した。


>>↓1  どうする?

描写忘れた少々おまちを


周囲からは、白い霧はその大半が消えようとしている。
ここから先は、樹上からでもハッキリとあなた達を捉えられるだろう。

道は東西に分かれている。
そのどちらからも音は聞こえないと、少女は示した。


>>↓1  どうする?


西への道をあなた達は選択した。

霧が消え、何もかもがはっきりとした視界の中、あなたは再び壁の内に人工物を発見する。
井戸であると、あなたは思った。
石を積んで作られたそれが木に覆われ、朽ちている。
石と石の隙間からはまだ細い若芽が伸びていた。



通路の先は、またも大部屋であった。
今度もまた、一匹の鼠が飛び出していく。


◆ 鼠の能力により、判定が自動成功します


その鼠が突然立ち止まった。
どうやら髭が何かに触れたらしい。

目を凝らしてみれば、そこにごく細い蔦を編んで作られたであろう罠が見える。
その先は通路からは死角となる壁、何本もの折られた枯れ枝に繋がっている。

もし知らずに踏み入っていれば、乾いた音が辺りに響いた事だろう。


◆ 地図情報が更新されました

http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org282443.png



大部屋は南北に細長い形をしていた。
続く通路は東側の壁に。
今あなた達が通ってきた通路のやや北に存在する。


その時、少女が慌てて手を上げた。
南側、最初の大部屋の方向から音が近付いているらしい。
猿達は樹上を移動する。
通路など無視して、壁の上を走る猿はすぐにでもここにやってくるだろう。

樹上からの視界を遮る物は少ない。
あなた達は迅速に行動する必要がある。



>>↓1  どうする?


行動が指定された所で夕飯です。
食べ終わったら再開します。


※ 再開します



あなた達は先の通路へ飛び込む事とした。
当然、罠への注意を忘れる事はない。

一つの入り口に罠があったのだ。
もう一つには何もないなどという判断は、余りにも楽観が過ぎる。



>>↓1 コンマ判定 【罠の発見】

感覚 7
注意 2

目標値 9


先頭を走る少女が、後続にも分かりやすく跳ねる。

あなたにも当然理解できた。
一度見た物と同じ、枯れ枝に繋がる蔦がある。

決して蔦に足をかけないよう、蔦を跨ぐ。

あなた達は罠を作動させる事なく、通路への退避に成功した。

残る問題は一つ。
果たして猿が部屋に踏み込む前に、脱出の全ては終えられただろうか?



>>↓1 コンマ判定 【敏捷対抗】

基準値 5

敏捷 4
装備 1
少女 2
距離 5

敏捷 -13

目標値 4


通路で身を隠していたあなた達は、危機が去った事を知る。
少女が指で、猿達が東に去ったと告げたのだ。
どうやら部屋の脱出は、猿に目撃される事はなかったらしい。


◆ 地図情報が更新されます

http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org282460.png


あなたはこれまでの地図を見て、2/3の道程を越えた事を知る。
少年が語った、強行突破のラインである。

二人はあなたを見つめ、そっと頷いた。


通路の先は北へ折れていた。
少女の耳は、何の異常も捉えていない。



>>↓1  どうする?


あなたは魔力を両目に集めた。
周囲の霧はほぼ全てが消え去っている。
魔力視を妨げる物は、何もなかった。





そして当然、魔力を可視化させたあなたは、気付く事が出来る。

長く伸びた通路の先、その樹上に青い光を纏う四体の何者かが存在する!

あなたは考える。
あれは巡回する歩哨ではなく、気配を殺し音を立てずにじっと待ち、踏み入ってきた者を感知する門番なのだ。

少女と少年は気付いた様子がない。
それはそうだろう。
この白の森では、その大部分で魔力視が阻害される。
森で長く過ごした者ほど、魔力視を行おうとはしない。

あなたは二人を止め、自身の両目に集まった魔力を示す。
驚いた様子の彼らはあなたに倣い、門番を確認し、そしてごくりと息を呑んだ。


幸い、距離は遠い。
魔力視によって捉えられただけであり、通常の視覚では認識は難しい。

鳴き声は聞こえない。
あなたの機転によって、無防備に彼らの前に姿を晒す事は避けられたようだ。




>>↓1  どうする?


実行不可能な行動が指定されました。
投槍器と投石器は機械ではありません。
手に持って扱う原始的な武器になります。

安価↓として扱います。

ブーストの敏捷を 10とか上乗せして連続攻撃出来ないかなとは思ってたけど、投槍器使用だとどうしても時間かかりそうだからなあ
まあどのみちアタック仕掛けるしか道はないんだけどね

設置型じゃないのか、質問投石機、槍投機は片手で持てる?また少年に持たせることは可能?


>>739
片手で扱う武器です。
また、少年でも少女でも使用可能です。

>>738
雑談か指定行動かちょっと判断がつきませんが、実行不可能行動です。
フィジカル・ブーストの最大強化値は魔力の能力値と同じですので、このあなたは合計8が限界です。
安価↓になります。


あなたは二人の目を見つめ、力強く頷いた。

既に基準線は超えている。
強行突破だ。

あなた達はこれより、四体の門番を打ち落とし、聖地への道を駆け抜ける。



体内に嵐が起きる。
轟々と魔力が渦巻き、あなたの全身を変異させていく。

今、あなたの力は既に人の域には無い。

最早迷宮の怪物と同じ。
いや、それと比してもなお強者の領域に踏み込んだ。


あなたと同じく自身の肉体を強化する少年は、そこに真なる天才の姿を見た。

少年とて、人類における希少種である。
人体を癒すという奇跡をその身に宿す。
そんな人間が生まれる確率は、それ自体が一つの奇跡とされている。

だが、少年の眼前に存在する非常識は、その程度のつまらぬ奇跡を鼻で笑い飛ばす程の圧力を持っていた。



◆ フィジカル・ブースト

筋力 9 → 12
敏捷 1 → 6

少年の筋力 5 → 9

(正直二人のステータスやりすぎた感ある)


全ての準備を整え、あなた達は拳をぶつけあった。

ここから先は、ただ一手のミスで全てが打ち壊される。
そうなった時、失われる命は一つとは限らない。
あなたの命は二人へと預けられ、二人の命はあなたへと預けられる。


そうして、あなた達は駆け出した。
音を殺し、少しでも命中精度を上げるために、四つの標的へと距離を詰める!



>>↓1 コンマ判定 【隠密】

敏捷 6
装備 1
少女 2

警戒 -2

目標値 7


音もなく通路を駆けるあなた達に、ようやく猿が気付いた頃には、もう何もかもが遅かった。

完全なる射程内。
あなた達の武器は何の障害もなく、彼らの命に届くだろう。


光が弾け、風が踊る。
その直撃を受けた彼らは一たまりもない。
声を出す暇もなく視覚が潰れ、枝にしがみ付く以外の行動が封じられる。

そこへ向けて、四つの弾丸が解き放たれた!



【投石の狙い あなた 一投目 及び 二投目】

筋力 6 (筋力敏捷複合判定 各1/2 切捨て)
敏捷 3 
装備 1
静止 3

二連 -2

目標値 11 (自動成功)


【投石の狙い 少年】

筋力 4
敏捷 2
装備 1
静止 3

目標値 10 (自動成功)


【投槍の狙い 少女】

筋力 2
敏捷 4
装備 1
静止 3

目標値 10 (自動成功)



※ 今威力判定用意してるので少々お待ちを


>>↓1 コンマ判定 【投石の威力 あなた 一投目】

筋力 12

二連 -2

目標値 10


>>↓2 コンマ判定 【投石の威力 あなた 二投目】

筋力 12

二連 -2

目標値 10


>>↓3 コンマ判定 【投石の威力 少年】

筋力 9
武器 1

目標値 10


>>↓4 コンマ判定 【投槍の威力 少女】

筋力 4
武器 3

目標値 7



※ これらの判定は、目標値と出目の差によって結果が変動します


【あなた一投目】

差 7


【あなた二投目】

差 8


【少年】

差 7


【少女】

差 0

少女がかろうじて成功だから死に際に仲間呼ばれるかも?
初代はピンチでの幸運(異形に勝利etc)、二代目は準備段階での幸運(噛み合いすぎる仲間、鼠で罠察知)ってイメージ


瞬間、絶叫が上がった。

あなたと少年の一撃は、間違いなく猿の命を一瞬で奪い去った。
しかし、残る一つ。
少女の放った槍は、猿の腹に突き立っただけだった。

かろうじて生き残った一体が、死んだ仲間を見る事もせず、憎悪に満ちた叫びを上げたのだ。



同じ絶叫が、あらゆる方向からあなたの耳に届いた。

始めは一つ。
すぐに二つ。
返して四つ。

まるで雪崩れ始めた山のようだ。
鳴き声は瞬く間に数を増やし、樹上を駆ける足音までが響きだす。


『ごめん……っ!』


悲痛な声で少女が謝罪を発するが、それに何かを返す暇もない。
迅速に行動を選択しなければならないのだ。

この場が死に満ちた風に支配されるまで、僅かな時しか残されていない!


◆ 地図情報が更新されます

http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org282486.png



>>↓1  安価行動決定のための話し合いは必要ですか?

では 【20:55】 くらいに安価を取ります。
自由に会議を行って下さい。
また、希望があれば期限を延長、または早めるする事もできます。

>>1に確認だが貴女の魔翌力ってどのぐらい残ってる?

>>780
描写忘れてた……どうしようもねぇ
六割をやや切った所です
これもう数値化した方が良いですかね?

少年も敏捷ブースト使う方向でみんな敏捷上げる?
エルフが【敏捷】 8、少年が【敏捷】 4【魔翌力】 4だから、ライトと強化併用すると下手すりゃ途中で魔翌力切れるけど
大分進んでるし、敏捷6までなら上げてもガス欠回避できそうな気がする

>>782
数値化はちょっとなあ 今みたいな表現で良いんじゃないか

半分以上は残ってるのか
>>784
少年を貴女が背中合わせにおんぶしてフラッシュ専業という方法もあるな

腹打たれた猿は戦闘可能?それともすぐに息絶える?

聖域にいければ休めるみたいだし、全力で突破だな
あとはネズミは4組くらいに分けて囮にさせたいな

>>789
行動可能ではあります
猿がどう行動するかは、現時点では不明です

縄張り突破すれば少なくとも猿は追ってこない
ネズミは命令できないからほっとくほかない

>>788
正面の敵は投石で走りながらでも倒せるけど、振り向いて後ろに狙いを付けてる余裕はない
貴女の背中は一番狙われやすいから、おんぶしたら少年死ぬと思う

>>793
ならおんぶでなく抱っこだな それなら問題ない

あなたのフィジカル・ブースト敏捷5耐久3
少年のフィジカル・ブースト敏捷2に変更、かな?

>>794
少年担いでまでフラッシュ専業させるより、貴女が自由に投石できるようにしといた方がいいと思う?


延長が宣言されなかったので、安価を取ります。


>>↓1  どうする?

あなたのフィジカル・ブースト敏捷6耐久1
少年のフィジカル・ブースト敏捷4に変更、他は当初のまま突撃

敵の攻撃が来たら敏捷3耐久5に振り変え、それまでは敏捷上げて距離を稼ぐ


即座に走り出す。
最早一切の猶予はない。

前方の樹上。
最後に残った瀕死の猿を殺し、強行突破を図る。


石を握り締め、狙おうとしたあなたは驚愕しただろう。

事前の情報との明らかな食い違い。
徹底的に距離を取るという行動パターンを、敵は一手目で裏切った。

皺だらけの顔を怒りに歪め、宙を走りあなたへと突撃する!



>>↓1  どう対処する?

走りながら迎え撃って石アッパーで殴り[ピーーー]

これブースト発動してないのか

>>811
発見されたので当初の作戦通りのブーストが発動しています


だが、あなたの対処は即座に決定された。
決まっている。
あなたにとって猿が脅威であったのは、武器が届かないためである。
相手から射程内に飛び込んでくるというならば、むしろ好都合というものだ。

走る速度は一切落とさず、石を握り締めた拳をその顔面に叩きつける!


>>↓1 コンマ判定 【石を握った拳の一撃】

筋力 9
装備 1
石握 2

目標値 12

健常な個体を倒されることが激昂のトリガーなのかな
下手すると縄張り出ても追ってくる? 考えるだけ無駄か


結局、瀕死の猿はあなたの足を一瞬すら止める事は出来なかった。
頭部を丸ごと失った猿は、その勢いのまま吹き飛び、絡み合う木々に埋もれて沈黙する。


そうして、通路を走り抜けたあなた達は、一つの部屋に到達した。

いや、遠距離攻撃で倒されたからこその突撃か?
全方位から突撃されるとしても、見えない風の攻撃より御しやすそうね
見えない攻撃を突撃しながら纏ってる可能性もなくはないけど、この後分かる筈


◆ 地図情報が更新されました

http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org282515.png

行き止まりかー
子育て用の部屋だから見張りがあったのかも
これは全力撤退しかないな


そこに、絶望があった。

部屋の中には、否、部屋の先には何もない。
全周を、絡み合う木々が塞いでいる。

行き止まり。
それがこの強行突破の結末。


『あ…………え?』


現実を信じられない、という声が聞こえる。
それは少年の物だったようにも、少女の物だったようにも、あるいは自分自身の物であったようにも、あなたには思えた。


部屋の中にも、部屋の先にも、何もない。
あるのは、そう、樹上だけ。

明確な憎悪を黄色い瞳に灯し、あなた達を睨む七匹の猿が、そこに居る。


だが、脅威はそれだけではない。

最早少女程の耳を持たないあなたにも十分に分かる。
あなた達は完全に囲まれつつある。
何匹居るかと耳を澄ます事は既に無駄だ。

まるで嵐の中に居るようだ。
樹上を駆ける足音は集い合わさり轟音と化し、聞き分けるなどいかなる生命でも不可能事。



あなたが命を落とすのに、一手のミスすら必要ない。
生命の灯火は、あと十数秒で消えるだろう。

果たして、希望は残されているのか。

……そのような奇跡の目は薄い。
あなた達三人の誰もが、そう理解させられた。

ボス猿倒すだけなら風で動き妨害して投石で撃ち落として殴り殺せばいいだけの話なんだが

もう一回会議は必要ですか?

コンティニュー確定?

まだ会議すれば助かる目はあるの?
ボスとか関係なさそうだし、フラッシュ焚いて全力撤退っきゃないかな

>>837
確定はしてません
二人だけなら確実に死んでましたが、あなたの機転があれば何とかなる道はある感じです


了解です。
では 【22:00】 までどうぞ。
同じく延長と短縮も自由です。

質問
7匹の中にボスはいる?
あなたがボスだと感じたかどうかでもいい


>>847
少なくとも一見して違和感は感じませんでした。
それ以上の情報は観察する必要があります。
ただし勿論、観察で僅かですが時間は経過します。

仲間が来るってことは多分群れ全体が来るはず、そこまで耐えて暴風&フラッシュで混乱させたすきをついて全力逃走

可能なら宿屋まで撤退して魔翌力と物資を回復させたい

ボスザルだとしても他のサルとそう変わらない奴なら、倒しても他のサルがボスになるだけだと思われるので撤退推奨
とりあえずフラッシュで目つぶしして反転、この部屋を脱出
通路の敵は走りながら投石で正面突破、背中は耐える
各部屋は先制フラッシュor風で集中砲火を外させる、かなぁ

石が残り13個、槍1個
投石器と投槍器はそれぞれ少年少女が持ったままです
魔力は五割と少し

少女は残り暴風一回
少年はまだまだ余裕があります

>>851
貴女一人なら壁に背を預けて手袋で耐えられるかもしれないけど、群れ全体が来る頃には少年少女死んでると思う
更に1回フラッシュした程度では次かその次の部屋で追いつかれる筈
即座に逃げた方が良いと思う

延長したい、撤退か倒すかは決めよう

了解、延長します。
大分白熱しそうなので、終了が宣言されるまで待機してますね。

追加情報。
少女は暴風を撃っても気絶しない程度の残量があります。
ただしその状態でエア・カッター一発でも撃てば……という具合。

暴風の継続時間ってどんなもんじゃろ?

ある程度の時間吹き続けるのか突風の如く一瞬だけ吹くのか


>>888
二回の暴風を目にしたあなたは当然分かります。
ある程度の時間と言える程長くはありませんが、一瞬でもありません。
数秒間、といった所です。

GMさん今のパーティの様子、所持アイテムの開示をしてもらえますか?

コンテ前提で情報得るために戦うべきか、了解
少年少女死んであなただけ撤退できて詰み、が一番最悪だし

7体倒したら角に背を預けて、正面からのカッターを手袋で塞ぐ
敵が増えて投石や蜘蛛を使い切ったら暴風撃ってる所に貴女突撃させてできるだけ[ピーーー]
飛び道具撃ち尽くした後が問題だな


>>893
パーティーは部屋の入り口近くで呆然としています。
先頭から少女、あなた、少年、という順番ですが、ほぼ一塊と思って良いです。
また、その周囲には40匹の鼠。

アイテムは一覧出しますので少々お待ちください。


■ 所持品一覧

 【使い慣れた双剣】

 【緋色鹿革の兜 +1】
 【鉄製のネックガード +1】
 【使い慣れた皮鎧】
 【使い慣れたガントレット】
 【異形の手袋】
 【使い慣れたブーツ】

 【投石用の石 x13】
 【投擲用の槍 x1】
 【大蜘蛛の爪の欠片 x8】
 【大蜘蛛の牙の欠片 x4】

 【携帯食 x3】
 【?水筒 / 九割】

 【ポーション x2】

 【方位磁石 x2】
 【携帯用調理器具一式】

 【地図用羊皮紙 x2】
 【描きかけの地図 / 白の森・入り口】
 【描きかけの地図 / 白の森・猿の縄張り】
 【描きかけの地図 / 白の森・最奥部への道】


■ パーティーの共有品

 【闇色の狼の心臓 x2】 ←NEW


■ 少年

 【木製の投石器】


■ 少女

 【木製の投槍器】

ネズミの運動能力(もっと言うと飛びかかれる高さ、距離)ってどれくらい?
地を這うネズミなら猿を地面に叩き落とすでもしなきゃ戦力になりそうにないし(そもそも命令聞けないけど)
それとも完全に的にしちゃう?


あ、それと七匹の猿は部屋の1/4、地図でいうと左上の方に固まっています。


>>900
鼠は鋭い鉤爪を持っていて、簡単に木に登ります。
猿の居る樹上にもあっさりと敏捷10でたどり着くでしょう。

■?水筒
あなたが見た事のない謎の素材で作られている水筒。
中には一日分ほどの水が入っている。

…水筒は硬い?


>>906
長時間所持しているあなたは当然分かります。
それなりの硬度がありますが、鉱物ではなく植物の一種であるとあなたは感じました。
あなたの筋力で何かにぶつければ、割れて壊れると思われます。

まずはフラッシュ投石、フラッシュと見せかけ投石、暴風投石で7体を倒す
左上の角行って飛び道具回収、貴女が二人を守り、少女が心臓食べる時間を稼ぐ

少女が火の魔法使った場合、木々はどれくらい燃えますか? 壁を焼き壊したりはできないだろうけど

心臓って生だとめっちゃ固いぞ、なにせ24時間常に稼働し続ける筋肉の塊だからな

流石にこの状況で食う余裕は無いだろ

ガチで心臓を食うのか…
爪と牙は投石器と投槍機、どちらで投げるのが適当ですか?

取り敢えず先にフラッシュから使う方向でOKか
肉を焼いて他のモンスター呼ぶのはありかも、暴風使ったら少女の魔法で火を付ける余裕は無くなるけど


>>910
少女は火の魔法は扱えません。
対大蜘蛛戦の炎の暴風は、調理器具で火を起こして枯れ木を燃やし、風を操って制御したものです。

また、その炎は少女が限界まで魔力を振り絞った結果によるものです。
現在の少女にはそこまでの魔力はありません。

更に、火を付ける場合は調理器具をから着火器具と燃料を取り出す必要があり、その間の対処も必要です。

もし全てに成功した場合は、大蜘蛛戦の半分程度の威力の炎/風属性攻撃になりえます。
木々は生木が多いのでそこまでは燃え広がりません。


>>913
心臓を食べる場合、筋力を基準にした時間短縮判定が発生します。
また、丸呑みの場合は耐久での窒息判定です。


>>916
どちらもサイズが合わず適しません。
素手で投げる事になります。

>>919
>>917はどうなる?

風魔法の応用だったのか、了解です
初手フラッシュ投擲で3~4体は倒せるとして
7体倒した後どうするかは考えない方向なの?

>>922
あなた達が狼を殺してから一晩が経過しています。
血は既に固まっていますので、心臓を切り開き、削って口に含む事になりますね。
その場合は食べるよりは時間は短縮されます。

隠し通路あることを祈るのね
フラッシュ投石、フラッシュと見せかけ投石、暴風投石から魔翌力視で
赤青の木の実とか隠し通路とか探してあれば行く、なければ死でOKでは

質問:暴風使った後の少女は魔翌力視使っただけで気絶?


>>936
魔力視は可能です。
これは魔力を放出いない、自身の肉体に留める技術であるためです。
他の魔力行使行為も、この法則が適用されます。

あ、ただしフィジカル・ブーストは勿論別です。

隠し通路探すのに時間が足りないってなる可能性も有るし、
初手のフラッシュ投石と暴風以外少女は隠し通路探しに専念させた方が良いかも?

今は石握ってるはずだから初手の最速は素手投石じゃない?
二回目以降は蜘蛛でも何でもいいけど

念のため次の立てておきますね

双剣で幸運判定で連撃引きまくったりできるならこれで数減らしたい
それとネズミを投石器である程度飛ばして遠くにいる猿の囮にするとか?

次スレになります

【安価コンマ】理不尽難度のダンジョンアタック その3【オリジナル】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1452520642/)



作戦決定と同じく候補→多数決の必要がありそうなので、そのようにします。


>>951
双剣の連撃判定は幸運ではなくイニシアチブ判定です。
攻撃後にあなたが有利かつ剣の届く範囲に敵が居れば発生します。

……今までの連撃判定は、あなたの馬鹿力によって全て叩き潰されてきました。

なるほど、なら今一箇所に固まってるなら目潰しからの接近で連撃やりやすそうだなぁ
提案だけして流れは他に任せる

>>957
猿が居るのは樹上です。
剣が届かないのでご注意ください。

貴方のエンチャントは敏捷に全振りでいいかな、投擲後すぐに強化を変更出来るなら別だけど

>>959
敏捷9で壁走りは出来ますか(爆)


>>961
投擲後、2,3秒間を置くなら可とします。


>>962
理論上は可能ですが、補正は諸々つけます。

敏捷エンチャント3人でフラッシュ投擲、フラッシュと見せかけ投擲、暴風投擲で猿7体を倒す
少年少女は捜索、貴女は耐久寄りエンチャントで残りの投擲物で応戦してヘイトを稼ぐ


>>963に追記
壁走り可能なのは、この迷宮の壁が絡み合う木々であるためです。
例えば葉脈の迷宮では余程の特殊な事情がなければまず不可能と思って下さって構いません。

決とっても大丈夫かと


では候補決定安価を出しますね。

【23:25】 以降の投稿で、作戦として有効な物五つを候補とします。

埋まらなければ 【23:40】 で締め切ります。

敏捷ブースト3人でフラッシュ投擲、フラッシュと見せかけ投擲、暴風投擲
少年少女は探索(時々フラッシュ)、貴女はブースト耐久振り、残りと拾った投擲物で応戦してヘイトを稼ぐ


では候補を書き出します。


1)
ブースト敏捷全振りからのフラッシュ 貴女爪投擲 少年投石機 少女投槍機
フラッシュの振りから暴風で地面に叩き落とし同様に投擲 ただし少女は槍なければ爪投擲
貴女ブースト耐久振りで残りの猿と戦闘 少年少女隠し通路捜索
ネズミは頑張れ


2)
最初に少年がフラッシュ
目を眩ませた後、貴方と少年はフィジカルブースト筋力全振りで少年は石を、あなたは蜘蛛の爪の欠片を2つを全力で投擲

その後あなたはフィジカルブーストで敏捷全振り、フィジカルブースト中に少女の暴風であなたを壁まで吹っ飛ばす
壁まで飛ばされたら壁を走って猿に接敵、近接戦闘へ
距離を取られた場合は投擲しながら接近し続ける

その間、少女と少年に隠し通路を探して貰う


3)
3人でフラッシュ投擲投石、フラッシュと見せかけ投石、接近暴風投石&地面に落ちた場合双剣攻撃で猿7体を倒す
少年少女ネズミは捜索、貴女は耐久寄りエンチャントで残りの投擲物&投擲済みの物を拾い上げて投擲物とし応戦してヘイトを稼ぐ(貴女「ここは私に任せて!」)
敵がいないと貴女が判断次第少年、エルフに合流


4)
敏捷ブースト3人でフラッシュ投擲、フラッシュと見せかけ投擲、暴風投擲
少年少女は探索(時々フラッシュ)、貴女はブースト耐久振り、残りと拾った投擲物で応戦してヘイトを稼ぐ


5)
俊敏8ブーストからの貴女素手投石
少年フラッシュ、主人公は蜘蛛牙、二人は持ってるのに対応した投擲
フラッシュのフェイントからの投擲攻撃(少女は魔法準備)
暴風とフラッシュ、貴女は風に乗って突撃し、爪にて攻撃、地面にいる敵は双剣で攻撃
二人(と鼠)は隠し通路を魔翌力視による捜索
貴女は投擲した者を回収後、耐久8エンチャントし後続の猿に備える
時間的余裕があれば血を削って飲む


投票は 【23:40】 以降の投稿を有効とします。

三票で決定

【23:50】 までに三票がなければ最多の物

最多が複数あれば最初に集まった物

となります。

次に投票が必要になった時は、この場合35分からで良かったんじゃないかな
投票まで7分は無駄に長い気がする

3


三票集まったので

3人でフラッシュ投擲投石、フラッシュと見せかけ投石、接近暴風投石&地面に落ちた場合双剣攻撃で猿7体を倒す
少年少女ネズミは捜索、貴女は耐久寄りエンチャントで残りの投擲物&投擲済みの物を拾い上げて投擲物とし応戦してヘイトを稼ぐ(貴女「ここは私に任せて!」)
敵がいないと貴女が判断次第少年、エルフに合流

に決定しました。


>>984
ですね、ちょっと空けすぎました。
次からもう少し考えます。

とりあえずこちら埋めときましょうか

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