幼馴染「…時に男よ」

男「なんであるか」

幼馴染「何ゆえ我らは、互いに尻を追わねばならないのか」

男「それが本能が求めるゆえ…」

幼馴染「なるほど」

男「さもそん！」

幼馴染「せっぱ！」


ﾍﾟﾛﾍﾟﾛﾍﾟﾛﾘ


男「如何であるか」

幼馴染「…臭うござる」

男「さもありなん」

幼馴染「我らは幼き頃より互いの尻を舐めてきた」

男「幼馴染みゆえ」

幼馴染「それは今も変わらぬ」

男「幼馴染みゆえ」

幼馴染「そろそろ互いの味も覚えた頃であろう」

男「幼馴染みゆえ」

幼馴染「…今日も如何か」

男「頂こう」


ﾚﾛﾘ…ｸﾁｭｸﾁｭ


幼馴染「…んっ」

男「余計な言葉を出すでない。これは我らの親愛の儀式であるぞ」

(幼少期)


幼馴染「男～、なんで私の犬って男の犬のお尻を追いかけてるの？」

男「ん、仲間かどうかの確認らしいよ～」

幼馴染「ふ～ん」

男「仲良きことは美しきかな」

幼馴染「…………」

男「どうしたの？」

幼馴染「…ねぇ、男。私のお尻を舐めて///」ﾃﾚﾘｺ

男「…………」

幼馴染「…駄目、かな？」

男「合点承知」ｷﾘｯ

そもさん


じゃないの？

>>9

幼馴染「男よ、さもそんではなく、そもさんではないか？」

男「然り」

幼馴染「何故さもそんか」

男「>>1の無知ゆえ」

幼馴染「…………」

男「…業の深きことよ」


ﾋﾟﾁｬﾘ…ﾋﾟﾁｬﾘ…


幼馴染「やっ…」

男「ええい、艶かしく身を捩るな。今頃恥じて腹の筋を鍛えておろう」

幼馴染「…………」

男「世はまさに、バレンタインである」

幼馴染「然り」

男「世の街角では皆が爆発しておろう」

幼馴染「儚さは世の常。諸行無情はいつの世も変わらぬ」

男「…」

幼馴染「…されども男よ。我もまた乙女の端くれ、想いを捧げる身の上である」

男「…………」

幼馴染「…昨日食したものを受け取って頂けぬか」

男「…なんと愛深きこと」


ﾆｭﾙﾘ…ﾁｭﾊﾟﾁｭﾊﾟ


幼馴染「如何であるか」

男「実に甘し」

幼馴染「男よ」

男「何であるか」

幼馴染「男は穴に生きるか、実に生きるか」

男「穴である」

幼馴染「されども味は無かろうて」

男「されども、そこに穴はある」

ﾁｭｯ…


幼馴染「…あふっ」

男「照れるでない。身を委ねよ」

幼馴染「男よ、今日は頼みがある」

男「…何であるか」

幼馴染「我らの親愛の儀式を、そろそろ発展させては如何か」

男「…………」

幼馴染「もはや純真無垢な時期からは、いささか離れているのではなかろうか」

男「舌では足りぬと申すか」

幼馴染「…えっと、あの…」ﾃﾚﾃﾚ
男「…良かろう。尻を出せ」


ｽﾞﾌﾞﾘ…ﾆｭﾗﾆｭﾗ…


幼馴染「…………」ﾎﾟｰ

男「…第二関節だけで達しておるか。なんと情けなし」

男「時に幼馴染よ」

幼馴染「なんであるか」

男「残念ながら、我らの行為をスカトロジーと勘違いする輩がいるそうな」

幼馴染「…………」

男「…申し訳ないな諸兄達よ。我らは実に興味は無い」

幼馴染「然り。ただ穴に興味があるのみ」

男「…舐めるか」

幼馴染「…頂こう」


ﾍﾟﾛﾍﾟﾛ


男「…………」ﾎﾞｯｷｰﾝ

幼馴染「…男よ。前を立たせるでない。公衆の面前であるぞ」

幼馴染「男よ」

男「なんであるか」

幼馴染「…暇である」

男「…労働に勤しむが良い。流す汗は良きものぞ」

幼馴染「それが冷や汗でもか」

男「うむ、それが其方のモノなれば」

幼馴染「…男は舐めたいか」

男「可能なれば」

幼馴染「…………」

男「しかし、まずは舐めてみるが良い。これが我の汗なれば」


ﾓﾜｯ…

幼馴染「なんと芳しき香りよ」

男「寒き夜である」

幼馴染「然り」

男「季節は春を迎えたが、まだ幾分冬が居座っておる」

幼馴染「然り」

男「…それ故であろうか。幼馴染よ、今宵は其方から血の味がしておった」

幼馴染「乙女に痔と申すか」

男「申す」

幼馴染「…侮辱であるか」

男「否」

幼馴染「…………」

男「全ては其方を心配してのこと。…我の舌で良ければ、今宵一晩其方を温めてしんぜよう」


ｷﾞｭｯ…ﾍﾟﾛﾍﾟﾛ

幼馴染「…お願いします」ﾃﾚﾃﾚ

幼馴染「男よ」

男「なんであるか」

幼馴染「男の尻からは何がいずるか？」

男「…知れたこと」

幼馴染「それは何か？」

男「古今東西、黒うて苦きものと相場が決まっておる」

幼馴染「ならば女の尻からは何がいずるか？」

男「…………」

幼馴染「如何がしたか」

男「…………」

幼馴染「ん～」


ﾇｷﾞﾇｷﾞ

幼馴染「…舐めてみる？」

後輩「男友せんぱい！」

男友「ん？」

後輩「男先輩と幼馴染先輩ってお付き合いしてるんですか？」

男友「…それはないな」

後輩「え～、でも～、あんなに仲良さそうですよ～」

男友「確かにそうだな」

後輩「ですです」

男友「しかし、付き合ってはいない」

後輩「…………」

男友「何が彼らを繋いでいるものやら…」

後輩「私も、あんな風になりたいです！」


ﾀﾀﾀﾀﾀ…

男友「…何故だろう。何か悪い予感がする」

後輩「男先輩、幼馴染先輩！」

男「君は…」

幼馴染「…男友君の彼女さん？」

後輩「はい！そうです！」ｺｸｺｸ

男「その彼女さんが、一体全体？」

後輩「はい！ …実は私達、三ヶ月目なのに手も繋いでないんです」

幼馴染「…随分とプラトニックなお付き合いなんだね」

男「ん、大切にされていると思うぞ」

後輩「はい！…でも、お二人見たいに、もっと男友さんに近づきたいんです！」

男「…ふむ」

幼馴染「…男よ」ﾁﾗﾘ

男「…分かり申した。一肌脱ごうではないか」

男「男である」

幼馴染「幼馴染である」

後輩「後輩です！」

三人「…………」

後輩「…あの何処に向かっているんですか～」

男「公園である」

後輩「？」

男「我々の秘伝を知りたいのであろう。だが、それは言葉にしても伝わらぬ」

幼馴染「然り」

後輩「『百聞は一見にしかず』、ですね！」

男「然り」

幼馴染「…見よ、来おったわ」

>>2を最後にそれ以降使っていないのに
だから「そもさん」と「説波！」だってば
とか言われたって困るだろ…

あと「説破」じゃね？

犬ａ「わんわん♪」

犬ｂ「わんわん♪」

二匹「くーんくーん♪」ｸﾙｸﾙ


ｶﾞｻｶﾞｻ…

後輩「茂みの中からこんにちわ～。可愛らしい犬さん達ですね～」

男「…あれである」

後輩「？」

幼馴染「…あの二匹の犬こそ、我らが人生の師」

後輩「え～と、先輩方？」

男「おお、御師さまよ。今日も元気そうで何より」

犬ａｂ「わふわふ」

ｸﾙｸﾙ

後輩「？？？」

男「…堪能したか？」

後輩「はい！ 存分に！」

幼馴染「…我らの心の在り方、分かったか？」

後輩「はい！ なんとなく！」

男「では行け。我が友との幸せは目前ぞ」

後輩「はい！ お世話になりました！」

ﾀｯﾀｯﾀｯﾀﾀﾀﾀﾀ…!

男「なんと速きこと…」

幼馴染「…当に疾風の如し」

男「あの加速…」

幼馴染「やがて光になろう…」


妹「…お二人とも、犬の散歩を邪魔しないで下さい」

男友「拝啓、母上様」

男友「…私、男友、苦節二十余年の人生に於て、初の女子からのプレゼントを賜りました」

男友「可愛らしいリボンに、柔らかな色の化粧箱…」

男友「ああ、なんと男冥利につきましょうか。昼間の不安は杞憂に終わり申した」

男友「…………」

男友「いざ！」

ｶﾊﾟｯ


男友「なん…だと……」

男友「男、相談がある」

男「どうした、あらたまって？」

男友「単刀直入に聞く。…昨日、後輩に何をした？」

男「公園で犬と戯れた」

男友「本当に、…本当にそれだけなのか！」

男「…ああ、妹にも聞け。あいつも一緒だった」

男友「…いや、いい。お前が妹を持ち出すなら絶対だ」

男「何があった」

男友「ああ、何も言わずに、これを見てくれ」

ｶﾞﾗｶﾞﾗ…

男友「犬耳に首輪、それも太く固い鎖付きだ…」

男「…………」

男友「…俺、狐っ子萌えなのに、さ」

男「はぁ…」

男友「なんだよ！ため息かよ！そうだよ！ こんなの馬鹿な話だよ！」

男「…………」

男友「だがな！ 性癖ってのは厄介だけど、それでも重要な存在なんだよ！」

男「…ああ、特に夫婦生活に於てはな…」

男友「ッ！」

男「君にはガッカリだ…」

男友「……」ｷﾞﾘｯ

男「…イヌは当然イヌ科の動物。そしてキツネもまた、イヌ科の動物…」

ｶﾂｰﾝ…ｶﾂｰﾝ…

男「男友、俺も単刀直入が好きな人間だ」

男友「…………」

男「…君には愛が足りない」

男「愛とは何か…」

幼馴染「愛とは可愛さの押し付け合いではない」

男「愛とは何か…」

幼馴染「愛とは他人を愛でることではない」

男「しからば、愛とは何ぞや」

幼馴染「…ただ自分の器をつくり、相手の中の何かを救いとるものなり」

男「されば必然」

幼馴染「されば当然」


ﾚﾛﾘﾚﾛﾘ…


男友「それで尻を舐め合う真理を、私は真理とは呼ばない」

男「とかく人の世は忙しい」

幼馴染「…………」

男「今年の流行りは来年の笑いもの、来年の流行は今年の爪弾き。それが世の流れだという」

幼馴染「…………」

男「しかし、それでは何も積み上がらぬではないだろうか」

幼馴染「う、うん」


ﾎｼﾞﾎｼﾞ…


男「見よ、この指先を…。ダイエットも良いが食わねば何も生まれはせぬ」

男「不倫は富や持てる者の象徴と、バブル頭の人間は言う」

幼馴染「然り」

男「しかれども、その相手の不倫は許せず、痛ましい凶行に及ぶ事件も後をたたない…」

幼馴染「然り」

男「ならばバブルとは何ぞや？」

幼馴染「…答えは無い。ただ水底の人間が泡として浮き上がり、勢い任せとなった時代を指すのみ」

男「…………」

幼馴染「されど、その勢い故に水底の生活を忘れ、土壌を捨ててしまった哀れな人間を作ってしまった社会ではある」

男「…ならば不必要だったのか」

幼馴染「我らはその世界を知らぬ世代、外様に過ぎぬ」


ｸﾁｭｸﾁｭ…


男「おお、痔が治っておる」