結衣「し、失礼します…ここが奉仕部ですか？」

雪乃「２年F組の由比ヶ浜結衣さんね…そうよここが奉仕部よ。」

結衣「私のこと知ってるんだ！」

八幡「おめぇ全員のこと知ってんじゃねぇのかぁ？頭いいんだなぁ」

雪乃「えぇ…もちろん貴方の事は知らなかったわよ。」

八幡「ひっでぇ…オラ少し傷ついちまったぞ！」

結衣「あれ！ヒキロットもこの部活にいたんだ！」

八幡「ヒキロット？オラの事か？」

結衣「うん！ヒキロット、教室では筋トレばっかしてて凄いオーラ出してるからみんな近寄らないけど結構喋るんだね！」

八幡「オラ、勉強出来ねぇからよぉ、筋トレするしかねぇんだ。」

雪乃「そんな人間がこの進学校に入学出来たことが不思議だわ。」

八幡「それで由比ヶ浜っつたかぁ？オメェオラたちに人助けして欲しくて来たんじゃねぇのか？」

結衣「うん…実は相談があって。」

雪乃「なる程…つまり貴方はストーカーの被害にあっているという事ね？」

八幡「ひでぇなそりゃ…オラ許せねぇぞ！」

結衣「最近は後姿とかカメラで撮られてて怖いんだ…」

八幡「そんな事してるのどこのどいつだ！オラがとっちめてやる！」

雪乃「落ち着きなさい、刺激をすると余計に危険よ？」

八幡「じゃあどうしろっちゅうんだ？一人の女の子が怯えてんだぞ？オラ見過ごせねぇぞ？」

雪乃「とにかく、今日の帰り由比ヶ浜さんのあとについて行ってストーカーの正体を確かめましょう。」

八幡「オラ、頭わりぃから難しい事できねぇぞ？見つけたらすぐにぶっ飛ばしちまうかもしんねぇぞ？」

雪乃「でも正直、男手があると安心だわ。貴方、よほど喧嘩に自信がある様ね？」

八幡「オラ結構つえーぞ？だから安心してくれ！オラがストーカーを撃退してやるからな！」

雪乃「この件は彼に任せてみましょう。それで良いかしら？由比ヶ浜さん…」

結衣「うん…ちょっと心配だけどね。無茶はしないでね？」

八幡「おう！」

結衣(あっ、いつもの人だ…ついてきてる。）

ストーカー「結衣ちゃん？今帰り？良かったらお茶しない？」

結衣「こ、困ります…」

ストーカー「ちょっとぐらいいいじゃん？俺と結衣ちゃんの仲じゃん？」

結衣「あ、貴方なんて知りません！」

ストーカー「酷いなぁ？将来の旦那さんにそんな事を言うなんて」

結衣「ち、近寄らないでください！大声出しますよ！」

ストーカー「大声より結衣ちゃんのHな声が聞きたいなぁ」

八幡「ちょっと待て！」

ストーカー「あぁ？何だ？俺と結衣ちゃんの邪魔をしようってのか？」

八幡「由比ヶ浜が怖がってるだろう！」

ストーカー「女の子ってのはなかなか素直になれないものなんだよ？童貞のお前には分からないだろうけどな。だから本当は結衣ちゃんは喜んでるんだよ？」

八幡「おめぇ…キチゲェか？」

ストーカー「そういうお前は結衣ちゃんのなんなんだよ？俺の恋路を邪魔するなら痛い目見るぞ？」

八幡「由比ヶ浜はオラの仲間だ！だからオラの仲間が嫌がる事すんなら容赦しねぇぞ！」

ストーカー「随分強がるねぇ？この人数相手に？」

雪乃(マズイわ！５人の仲間が隠れていたわね！早く警察を…）

シュンシュンドンドンドンバンバンドカッ！

八幡「おめぇの言う仲間ってこいつらの事かぁ？歯ごたえねぇぞ！」

ストーカー「なっなんだと！？あれだけの人数をたった一瞬で…こいつ何者だ！」

雪乃(あ、有り得ない…人間の技だとは思えないわね…）

八幡「さっ、次はおめぇの番だ！」

ストーカー「くそおおおお！消え失せろおおお！」

八幡「喧嘩に道具使ってんじゃねぇぞ！」ドカッ

ストーカー「うっ…」

八幡「おめぇが由比ヶ浜の事を好きなのは認めてやる。おかしいぐらいにな。」

八幡「でもなぁ…本気で由比ヶ浜の事が好きならよぉ正々堂々と由比ヶ浜に告白しろぉ！」

八幡「オラでぇっきれぇなんだぁ！やりもしねぇくせに無理だと決めつけて卑怯な手を使ってどうにしかしようとする奴がよぉ！」

ストーカー「す、すいませんでした…」

八幡「由比ヶ浜に今ここで告白しろぉ！」

ストーカー「で、でも…」

八幡「おめぇはこのままでいいんか？例え無理だとしても勇気を振り絞ればちったぁ印象変わるぞぉ？」

ストーカー「結衣さん…好きです。僕と付き合ってください。」

結衣「ごめんなさい…付き合うのは無理です。でもお友達になりませんか？」

八幡「おめぇやさしいんだなぁ！」

ストーカー「と、友達になってくれるんですか？」

八幡「しゃあねぇオラもお前の仲間になってやる！」

ストーカー「ほ、本当ですか？」

八幡「あぁオメェは俺が鍛え直してやる！ナイフなんて使わなくても強くしてやる！」

雪乃(全く貴方たちは本当にお人好しなのね…）

翌日

雪乃「貴方、随分と強いのね？正直驚いたわ。格闘家も顔負けよ？」

八幡「オラ、修行ばっかしてるからなぁ…雪乃も修行すっか？」

雪乃「遠慮しておくわ…ちょっと部活中に筋トレを始めないでちょうだい！」

八幡「オラ、オメェみてぇに本読める程の脳みそねぇんだ…」

結衣「やっはろー！ヒキロット！ゆきの～ん」

八幡「いい加減にそのヒキロットっちゅう呼び方やめてくんねぇか？恥ずかしいんだぁ。」

雪乃「ゆ、ゆきのんって私のことかしら？」

結衣「他に誰がいるの？」

雪乃「まったく…」

結衣「昨日のお礼にクッキー焼いてきたからみんなで食べよう！」

八幡「なんだこりゃ…真っ黒だぞ？木炭か？」

結衣「ヒキロットマジ酷いし！少しは遠慮しろし！」

雪乃「遠慮できないレベルよ…」

葉山「やはり…あいつはヒキロットだったか…」

三浦「隼人？どうしたん？」

葉山「いや何でもないよ。少し考え事をしていただけだ。」

戸部「どうせ将来のこととか考えてたんでしょう？隼人くんマジで真面目だわぁ。エリートだわぁ。」

葉山(そうだ！俺はエリートだ！あんな奴に…！）

八幡「おめぇなんだ？さっきからこっちばかり見て？葉山っつたか？」

葉山「君は確か…ヒキタニくんだったよね？」

八幡「ヒキタニじゃねぇぞ？比企谷だぞ？」

葉山「そうか。じゃあよろしくな。」握手

八幡「おう！よろしくな！うっ！」
(こ、こいつなんちゅう力だ！）

葉山「どうかしたかい？」

八幡「おっ、おめぇ…」

第一話～完

結衣「ごめん優美子！今日他に約束があるんだ…」

三浦「はぁ？お昼はあーしらで食べるって約束じゃん？」

結衣「でも今日は先に約束しちゃったから！明日からはちゃんと一緒に食べるから！」

三浦「あんさーこういうこと言いたくないけど結衣さー最近付き合い悪くない？」

結衣「ごめん…」

三浦「またそれ？別にあーしは謝れって言ってる訳じゃないんだけど？」

結衣「じゃあどうしたらいいかな？」

三浦「あーしは何で最近結衣が付き合い悪くなったかって聞いてんだけど？奉仕部に関わる様になってからだよね？」

結衣「別にそういうんじゃないんだけどな…」

三浦「あんさー結衣のために言うけどそういうハッキリとしないのってすんごいイラつくんだよね？」

八幡「おいおめぇ、そのへんにしておけ。おめぇの声がうるさくてちっとも昼飯を食べた気がしねぇぞ。」

三浦「はぁ？アンタに関係ないでしょ？部外者は黙っててくんない？今あーしが結衣と喋ってんだけど？」

八幡「おめぇあれが会話のつもりかオラ驚いたぞ！」

三浦「何が言いたい訳？」

八幡「会話っちゅーのは一人でするもんじゃねぇだろう？おめぇはさっきから一人でずっと喋ってるみてぇだったぞ？」

三浦「はぁ？それは結衣がハッキリしないからあーしが一方的になるだけじゃん？」

八幡「そんなおっかねぇ話し方されたら誰だって黙っちまうぞ？」

三浦「はぁ？アンタはあーしに喧嘩売ってるの？あーしの話し方をどうこう言われる筋合いはないんだけど？」

八幡「おめぇも話が分かんねぇ奴だなぁ。」

葉山「優美子…そのへんにしておけ。」

三浦「でもさ！あーしこいつが…」

葉山「俺の言うことが聞けないのか？」

三浦「わ、わかった隼人がそういうなら…まぁ」

葉山「悪かったね。ヒキタニくん。」

八幡「気にすんな！」

結衣「ヒキロット！ありがとうね！助けてくれて！」

八幡「オラ、別に助けたつもりはねぇぞ？飯は静かに食いてぇだけだぁ。そういやおめぇ誰と飯食うんだ？彼氏ってやつか？」

結衣「ちょ、ちょっと何言ってるの！私彼氏とかいないし！」

雪乃「由比ヶ浜さん…遅くなってしまってごめんなさい。」

結衣「大丈夫だよ！今行くね！」

奉仕部

八幡「なぁ…雪乃ちょっと聞きてぇことがあんだけどよ」

雪乃「何かしら？申し訳ないけれど貴方に勉強を教える自信はないわね。」

八幡「そういう話じゃねぇんだ。あの葉山ってやついってぇ何もんだ？」

雪乃「…知らないわね。本人に聞いたらいいじゃない。私はあんな男に興味がないわね。」

八幡「それがよぉ！あいつすげぇ力持ちでよぉ！」

雪乃「本を読んでくれるから黙ってて貰えるかしら？集中力が散るわ。」

八幡「おめぇ本当に頭いいんだな！いっつも本読んでるからよ！」

雪乃「えぇそうよ私は頭がいいわよ。何せ学年一の成績を持つのだから。」

結衣「やっはろー！」

八幡「おう由比ヶ浜じゃねぇか…あれからでぇじょーぶだったか？」

結衣「うん！優美子に事情を話したなら分かってくれたよ！」

八幡「なぁ由比ヶ浜…おめぇ葉山のこと詳しく知ってっか？」

結衣「隼人くんのこと…？う～ん。そんなに喋るって程ではないけど仲は良い方だと思うけど？」

八幡「あいつってつえーのか？」

結衣「強い？隼人くんって基本的に優等生だからあんまり喧嘩とかはしないと思うよ？…あっでもあの時は…」

ガラガラガラ

材木座「八幡よ！久しぶりだな！」

雪乃「ノックもせずに入って来るとは無礼な男ね。名前ぐらい名乗りなさい。」

材木座「我は材木座義輝だ！」

八幡「おう！義輝じゃねぇか！おめぇもう修行は終わったのか？」

材木座「我は無限の力を手にしたのだ！お主に負けないぐらいの力をな！」

八幡「なら久しぶりに戦うか？おめぇがどのぐれぇ強くなったのか知りてぇしな！」

材木座「良いだろう！我と戦ったことを後悔するが良い！」

雪乃「ちょっと部室で喧嘩は辞めてもらえるかしら…？それに平塚先生の所で修行ってどういうことかしら？」

八幡「なんだおめぇ知らねぇのか？平塚のばっちゃんは武術の達人なんだぞ？でも武術だけでは食っていけねぇ時代になったから教員になったんだぞ？」

材木座「その通りだ！我と八幡は幼き日から平塚師匠に鍛えられてきたのだ！」

平塚「こら八幡！ばっちゃんと言うな！私はこれでもまだアラサーだぞ？」

八幡「すまねぇばっちゃん…！」

平塚「ったく仕方がないやつだな。こいつらは私が１５年近く面倒を見てる愛弟子でな…武術の腕は人間離れしているが人間性が危ういものでな…だからここへ入部させたわけだ。」

雪乃「平塚先生が武術の達人だなんて驚きました…」

八幡「義輝！早くやっぞ！」

義輝「そうだな！覚悟するが良い！」

３０分後

八幡「はぁはぁ…おめぇまた大分腕をあげたな！」

義輝「やはりお主には勝てぬのか…？」

八幡「おめぇ痩せたほうがいいぞ？そしたら動きも早くなんぞ？」

雪乃「校庭が滅茶苦茶じゃない…どうするのかしらこれ？」

平塚「心配するな。こいつらなら１時間もあれば元通りに出来るさ…それより八幡、君に話がある。」

八幡「なんだ？説教なら勘弁してくれねぇか？」

平塚「実は義輝をこの学校へ転校させたのはサイヤ人を倒すためだ…」

八幡「サイヤ人？いってぇそれは何だ？」

平塚「簡単に言えば戦闘民族だ。」

義輝「つまり敵を迎え撃てという事だな？」

平塚「平たく言えばそうだ…だが驚く事はそれだけじゃない…そのサイヤ人がこの学校にいる。」

八幡「もしかしてそれって葉山の事か？」

平塚「そうだ…だがハッキリと言わせてもらおう。葉山には君たちが二人でかかってもおそらく負けるだろう。」

八幡「あいつどんだけつぇんだ？」

平塚「それだけじゃない。一ヶ月後に葉山の仲間が地球にやってくる。」

八幡「ならその前に葉山を倒さねぇと！」

平塚「本当ならそうしたいが葉山は休学届けを出したよ。おそらく本格的に地球を潰すための準備だろうな。それも一ヶ月だ。」

ちなみに祖父の方の悟飯の死亡についてや平塚先生との出会いもきちんと描いていきます。ですが原作設定とは異なると思います。

平塚「こっちにとっては好都合だ。その間には二人には修行をしてもらう。」

八幡「そうだな！んなら今から修行しねぇとな！」

平塚「まだ話は終わっていない。雪ノ下…由比ヶ浜…君たちにも戦ってもらう」

雪乃「そ、そんなの無理ですよ。宇宙人？相手に人間が勝てるわけないじゃないですか！」

結衣「わ、私はストーカーに怯えてたぐらいなんですよ？そんなの無理です…」

平塚「安心したまえ。この二人に追いつかなくとも、二人のために時間を稼げるぐらいに強くなる事は可能だ。」

雪乃「でも命が危ないじゃないですか？そんな危険な…」

平塚「冷静に考えたまえ。葉山を止めなければどっちにしろ死ぬ事になるんだ。どうせ死ぬなら全力を出してから死んだほうが良いだろう。」

結衣「私！やります！」

雪乃「由比ヶ浜さん…」

平塚「それに君たちは地球人だ。毎日の特訓は厳しすぎる。金土日の週末に重点的に修行をしていく。それ以外は普通に依頼をこなしてくれたまえ。」

雪乃「それで本当に強くなるんですか？」

平塚「あとは君たちの努力次第だ。あとこの話は他言無用で頼む。周りにでもしられたら大パニックになるからな。」