モバP「だりやすかれんと緑のアイツ」 (26)
―――事務所
「ピニャ、ピニャーア」ゴロゴロ
加蓮「……なにあれ」
泰葉「さぁ……」
「ピーニャ…ピニャン」ノビーッ
加蓮(事務所に来たらよく分からないのが)
泰葉(ソファーでくつろいでた)
李衣菜「……ちょっとかわいい、かも」
加蓮「えっ」
泰葉「えっ」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1450358322
「ピニャッ?」
泰葉「あ」
加蓮「こっちに気づいた」
李衣菜「よーしよしよし、おいで~」
加蓮「ちょ、ちょっと李衣菜……! そんな得体の知れない生き物を――待ってそもそも生き物?」
「ピニャー!」トテチコ
李衣菜「おお~♪ 来た来たっ」
泰葉「意外と人懐っこい……」
李衣菜「よしよし」ナデナデ
「ピー、ニャー♪」
加蓮「……電池で動いてるんじゃないの、これ」
李衣菜「えー? こんなにふっかふかなのに」モフモフ
泰葉「おもちゃにしては……ちょっと動きが自然すぎる気がするけど」
加蓮「裏っ側にタグとか付いてるんじゃ……」ヒョイッ
李衣菜「あっ! 加蓮そんな乱暴しちゃダメだよ!」
「ピニャアン…♡」
加蓮「ってお尻の穴あった!?」
泰葉「じゃあやっぱり生き物?」
李衣菜「当たり前でしょ、まったくもう」
「ピニャピニャー」
加蓮「うぅ、わけ分かんない生き物のお尻見ちゃった……!」
李衣菜「ねぇ、キミどこから来たの?」
泰葉「さすがに言葉は通じないんじゃ……」
「ピニャ!」ピッ
李衣菜「あっちだって」
加蓮「当然のように意思疎通しないでよ……」
「ピニャ…」ジーッ
泰葉「え? あ……わ、私になにかようかな?」
「……」ジッ
泰葉「……えっと」
「…ピニャーン!」ピョーン
泰葉「へっ――」
びたーんっ
泰葉「※♭%#@$~~~ッッ!!!???」
「ピニャー♪」
加蓮「顔に張り付いたー!?」
泰葉「と、とって! とっへ~っ!」モガモガ
加蓮「や、泰葉! 待ってて今すぐ取るから! 離れなさいよこのっ、緑!」グイグイ
「ピーニャーピーニャー♪」
泰葉「い、いたいいたいっ! かっ加蓮もっと優しく……!」
加蓮「なにこの吸着力おかしいでしょ! 李衣菜も手伝っ――」
李衣菜「いいなぁ泰葉……」
加蓮「李衣菜!!」
李衣菜「わ、分かったよ……そんな怒んないでよ。……良い子だから、泰葉から離れてあげて、ね?」
「ピニャ…」
「ピニャッ」ピョイッ
泰葉「っぷは! はぁ、はぁ……!」
加蓮「李衣菜の言うことは聞くんだ……泰葉、大丈夫?」
泰葉「な、なんだか……ミントみたいないい匂いがした……」
加蓮「嘘!?」
「ピニャー♪」
李衣菜「いきなり飛びついたり、ミントの香りしたり……キミ、けっこうロックだね!」
「ピニャン!」フンス
泰葉「もう少しだけ嗅いでいたいかも……」
加蓮「えぇー……」
「ピーニャ?」
李衣菜「いいよ、って言ってるみたい」
泰葉「ほ、ほんと? ……じゃ、じゃあ……失礼します」ヒョイ
「ニャーピニャ」
泰葉「くんくん……ふふっ♪」
加蓮「泰葉までおかしくなった」
泰葉「加蓮もどうぞ? とってもいい匂いだから」
加蓮「わ、私まで巻き込まないでよ! 絶対イヤだからっ」
李衣菜「ほら、ミントと言えば加蓮なとこあるじゃん」
加蓮「私の曲汚さないで! なにが悲しくてこんな緑でブサイクな……!」
「ピニャ…」ウル…
泰葉「あ……」
李衣菜「泣きそう」
加蓮「ちょ」
「ピニャ…ピニャン」ホロリ
李衣菜「あーあ……泣かしちゃった」
泰葉「加蓮……。さすがに可哀想よ……」
加蓮「だ、だって、でも……!」
「…ピーニャ?」
加蓮「う……!」
「ピニャー…」トテトテ…
「ピニャ…♪」ピトッ スリスリ
加蓮「」キュン
加蓮「……そ、その」
「ピニャ」
加蓮「…………ご、ごめんね。ひどいこと言って」
「ピニャン♪」スリスリッ
加蓮「許して……くれるの?」
「ピニャピニャ」
加蓮「……ふふ。あったかいね、アンタ」ナデ…
「ピーニャァ♡」グリグリ
加蓮「ちょっと、もう……くすぐったいでしょ。ふふっ♪」
泰葉(いいお話……!)
李衣菜(うん……!)
加蓮「あ……ほんとにミントの香りする」ハスハス
「ピピニャン♪」
李衣菜「あはは、笑ってる」
泰葉「ふふ、かわいい……♪」
「ピニャンッ」
加蓮「意外と愛嬌あるじゃない。ねぇ、アンタ……ここに住む?」
「ピニャ?」
李衣菜「え、ここに住むって……」
泰葉「ああ、そっか。この子、どこから来たのか分からないものね」
加蓮「うん、隙間から入り込んで来たのかもしれないし。野良……猫? 犬? どっちか分からないけど」
「ピニャ? ピーニャア」
泰葉「あれ? 首振ってる……」
李衣菜「誰かに飼われてるのかな?」
加蓮「んー、リボン付いてるからそうなのかなぁ。残念……」
李衣菜「お? 加蓮、すっかりこの子にご執心?」ニヤニヤ
加蓮「えっ、あ、その! く、くせになるかわいさというか、なんというか……!」ゴニョゴニョ
泰葉「ふふ……♪」
「ピニャニャン♪」
がちゃり
P「ただいまー。おまたせぴにゃ、ご飯買ってきたぞー!」
泰葉「あ、Pさん。お疲れさまです」
李衣菜「おかえりなさい……って、ぴにゃ?」
「ピッ! ピーニャー♪」ピョイーン
加蓮「あ!」
P「お、みんなお疲れさま。……おーおー、悪かったなぴにゃこら太。遅くなった」ナデナデ
「ピニャ♪ ピーニャア♪」スリスリスリスリ
李衣菜「……すごく懐いてる」
泰葉「もしかして……」
加蓮「Pさんのペットなの!?」
―――
P「――ごめんな、なにも言わずにこいつ置いといて。家の自動給餌器が壊れちゃってさ、連れてきたんだよ」
ぴにゃこら太(ペット)「ピニャ!」
泰葉「そうだったんですか……どうりで人懐っこいはずです」
李衣菜「Pさん、ペットなんて飼ってたんですね。知りませんでした」
P「まー、独り暮らしも長いからな。癒やしをくれるぞ、こいつは。なー?」
ぴにゃこら太(ペット)「ピニャーン♪」
加蓮「ふふ、なんだかPさんが帰ってきたらすごく嬉しそう」
ぴにゃこら(ry「ピニャンピニャン」グリグリ
P「はは、甘えん坊なんだよ。……お前たちみたいにな?」
泰葉「こっ、ここまでじゃないです! ……た、たぶん……」カァ…
李衣菜「そ、そうですよ! こんなに甘えられるわけ……」モジモジ
加蓮「あ、甘えていいなら思い切り甘えてあげてもいいけど……」テレテレ
P「冗談で言ったんだが」
ぴにゃ(ry「ピーニャ! ピニャニャー♪」ピョンピョン
P「ん? どうした……あぁ、……ふふ、そっか」
李衣菜「なんて言ってるんですか?」
P「『仲良くしてくれて嬉しい』ってさ。ありがとな、三人とも」
泰葉「……ふふ。私たちも嬉しいです」
李衣菜「へへ、はいっ」
加蓮「だからなんで意思疎通出来るの?」
P「なにを言ってるんだ加蓮。犬や猫じゃないんだから出来るに決まってるさ」
加蓮「犬や猫じゃないんだ!?」
李衣菜「まぁどう見ても違うよね。緑の毛色って見たことないし」
泰葉「骨格からして違うものね」
加蓮「それはそうだけど……じゃ、じゃあなんなのこの子は?」
P「ぴにゃこら太はぴにゃこら太だぞ? それ以下でもそれ以上でもない」
ぴ(ry「ピニャ?」
加蓮「……無理やり納得しないといけない流れだよね、これ」
李衣菜「まぁなんだっていいじゃん! かわいいは正義って言うし!」
泰葉「ええ、そうね。Pさん、私に抱かせてくださいっ」
P「ああ、いいぞ。ほらいけぴにゃ、遊んでもらえ!」
緑「ピニャーン♪♪」ピョコーン
泰葉「きゃっ! ふふっ、もう顔に張り付いちゃダメだよ?」ナデナデ…
李衣菜「えー、私はむしろ張り付いてもらいたいんだけど」
加蓮「そ、それはちょっと……泰葉、私にも抱かせてっ」
泰葉「待って、もう少しだけ……もふもふ……♪」
李衣菜「次私ー♪」
加蓮「あっ、李衣菜ずるい! 私が先~♪」
緑「ピニャピニャ♪」
きゃいきゃい ぴにゃぴにゃ……
P「……うん、和む」ニコニコ
おわり
ちひろ「新種です。新種ったら新種なんです。新種。OK?」
というお話だったのさ
前回が最終回だと思った人、大丈夫自分もこれじゃ最終回だと思った
ネタが生まれる限りだりやすかれんは続く……
このSSまとめへのコメント
このSSまとめにはまだコメントがありません