悪魔「コンティニュー?」少女「イエス!」 (42)

母「ちょっと少女ー?」

少女「なに、お母さん」

母「ちょっとお使い行ってきてくれない?」

少女「いいよー。何買ってくればいいの?」

母「トイレットペーパー」

少女「あっ…(察し)」

少女「わかった。すぐ行って来るね」

母「ごめんねぇ」


少女は多分おそらく高校生

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少女「ふーんふーん♪」

少女「お使いのついでにファミマで肉まんでも買おっと」

友「んっ?おーい!少女ーー!」

少女「あっ!友ちゃん!」

友「どこいくのー!?」

少女「ちょっとお使い!」

友「何のお使い!?」

少女「トイレットペーパー!」

友「えっ?」

友「トイレットペーパーだけ?」

少女「トイレットペーパーだけ!」

少女「ところでさー!」

友「なぁにー!?」

少女「この話し方辛くなーい!?」

友「車線一つまたいでるからねー!」

少女「そっか、じゃあ今そっち行くね!」

友「あっ、少女!危ないよ!」

少女「へいきへいきーーえへへー」

タッタッタッタッ……

トラック「」キキーーーッ

少女「えっ…………」

ドンッ!!!!

少女「…………うう」

少女「こ………ここは?」

少女「まっしろ………何もないとこ…」

少女「そっか、私トラックにひかれて…」

少女「しん、じゃった、の?」

少女「そ、そんな………」

少女「まだやり残したことたくさんあるのに……」

少女「トイレットペーパー買ってないし肉まんも食べれてない……」

少女「死にたくない………死にたくないよ……」



悪魔「それが貴様の願いか?」

少女「…………っ!?」

少女「だれ?あなた………」

少女(まっくろ………なんだか、すごく、嫌な感じ……)

悪魔「私は悪魔」

悪魔「貴様の願いを叶えに来た」

少女「え……?」

少女「願いって………」

少女「『死にたくない』っていう?」

悪魔「そうだ」

悪魔「お前がそれを望むなら、お前を生き返らせてやろう」

少女「そんなことが……できるの!?」

悪魔「悪魔だからな」

少女「お願いします!悪魔さま!嫌な感じとか思ってごめんなさい!」

悪魔「思っても言うな」

悪魔「あぁ、あと勘違いしないで欲しいのだが……」

悪魔「生き返るのには、条件がある」

少女「…………え?」

悪魔「『悪魔との契約』………」

悪魔「それが、お前を生き返らせる条件だ」

少女「け、契約……?どういうものなんですか?」

悪魔「実にシンプルな話だ」

悪魔「お前には、私のしもべになってもらう」

少女「しもべ………」

少女「めしつかいてきな?」

悪魔「奴隷と言った方が相応しいかもしれんな」

悪魔「契約をすれぱ、私の言うことには逆らえなくなる」

悪魔「お前は私の所有物となるのだ」

少女「そ、そんなの!」

悪魔「だがここで契約を断ればお前の人生はここで終了だ」

少女「………………」

悪魔「さぁ、悩め。選べ。こっちは別にお前でなくてもいいんだぞ?」

悪魔「今も数千人単位で契約対象は生まれているのだから……」

少女「…………………うう」

少女「わかりました!」

悪魔「契約する気になったか?」

少女「はい!」

悪魔「……………ほう」

少女「どんな状況だろうと、生きてれば希望はあります!」

少女「死んでしまったら、何も出来ない!やり残したことをやり遂げることすらも!でも、生きている限り、違う!」

悪魔「死ぬより辛いかもしれんぞ?親を殺せと命令されても、友を売れと命令されても、逆らえんのだぞ?」

少女「辛くても、悲しくても、生き続ければその先に何かはある!」

悪魔「…………フン」

悪魔「面白い。いいだろう。貴様にもう一度生を与えてやる」

少女「わーいわーい」

悪魔「では、少女よ」

悪魔「コンティニュー?」

少女「イエス!」


パァァァァァァ………

少女(……………………………)

少女(……………ん)

少女(…………ここは)

ザワザワ……ブーブー……

少女「……戻って、来れた」

少女「私がひかれる、数分前の景色……なのかな?これは」

少女「見える……聞こえる……触れる……嗅げる!」

少女「生きてる!私!!」

少女「ありがとう!悪魔さん!」

少女「どこにいるかわかんないけど!」

少女「あなたから貰ったこの命、大切にします!」


友「……んん?」

友「あっ、少女ーー!」

少女「………あっ、友ちゃん」

少女「やった……また会えた!」

少女「友ちゃーーーーーん!!」

友「えっ、何急に満面の笑みでこちらへ走ってきてるn」

トラック「」キキーーーッ

少女「へ」

ドンッ!!!!

友「……………い」

友「いやぁぁぁぁぁぁぁ!!」

少女「………………………」

悪魔「何やってんだお前」

少女「あっ悪魔さんこんにちは」

悪魔「こんにちはじゃないが」

少女「すいません」

悪魔「生き返らせてやって3分で死んだやつ初めて見た」

少女「パイオニアですね」

悪魔「シバくぞ」

少女「ごめんなさい」

悪魔「命だって安くないんだよ」

少女「知ってます」

悪魔「あの3分のためだけにこっちも魔力使ったわけじゃないの」

少女「申し訳ないです」

悪魔「…………はぁ。まぁ生き返って気持ちが高揚するのはわかるが」

悪魔「もう少し周りを見ろ」

少女「わかりました」

悪魔「…………はぁ、もう一回だぞ」

少女「えっ?」

悪魔「正直せっかく契約した相手に何の命令もくだせないまま終わるのはすごく気持ちが悪い」

悪魔「もう一度、生き返らせてやる」

少女「本当ですか!?てか、できるんですか?」

悪魔「悪魔だからな」

少女「悪魔ってすげー!」

悪魔「んじゃ……少女よ」

悪魔「コンティニュー?」

少女「はーい!」

少女(……………………………ん)

少女「…………おお」

少女(すごい………本当に生き返ってる)

少女「よっし!今度こそ死なないぞ!」

少女(三度目の正直だ!さすがに今回は気持ちが高ぶることもない)

友「あっ、おーい!少女ーー!」

少女「あっ、友ちゃん!」

少女(また会えた!……でも落ち着くんだ私!同じ過ちは繰り返さない!)

少女「やっほーー!何してるのー!?」

友「本屋の帰りーー!少女はーー!?」

少女「お使い頼まれた!」

友「へー、何のー!?」

少女「トイレットペーパー」

友「へっ、だけ?」

少女「うん、だけ」

少女「友ちゃんは何買ったのー!?」

友「たい焼き!」

少女「うんうん、それでー!?」

友「だから、たい焼き!」

少女「へっ?」

友「ん?」

少女「本屋行ったんだよね?」

友「そうだよ?」

少女「本は?」

友「いいのなかったから買わなかった!」

少女「で、たい焼きだけ買ったと」

友「そっ!」

友「少女も食べるーーー!?」

少女「うんっ!って、二つ買ったの!?なんで!?」

友「たい焼きすきなんだ!」

少女「だから二つも!?」

友「うんっ!」

少女「………まぁいいやっ!たい焼きちょうだーーい!」

タッタッタッタッ……

トラック「」キキーーーッ

ドンッ!!!!

少女「……………………」

悪魔「…………………………」

少女「えっと」

悪魔「………………………」

少女「泣いてもいいですか?」

悪魔「こっちのセリフだよ!!」

少女「ひっ!急に怒鳴らないでください……」

悪魔「怒鳴らせたのは誰だって話だ……なんだ?私は周りを見ろと言ったはずだが?」

少女「私の理性はたい焼きには勝てませんでした」

悪魔「お前の理性はお花見のブルーシートか!」

少女「はい、よく飛びます」

悪魔「誇らしげに言うな!!」

悪魔「逆に今まで16年間よく生きてきたなお前」

少女「致命傷はなんだかんだで避けてきましたからっ!」

悪魔「やっぱり怪我は多いんだな!」

少女「元気溌剌な女の子ですし……」

悪運「猪突猛進な」

少女「あの!もう一回お願いします!」

悪魔「いや、正直もう見捨てたい」

少女「何を!この薄情もの!鬼!悪魔!」

悪魔「自分の行動を少しでも省みろ」

少女「いや………本当に申し訳ないと思ってるんですよ!」

少女「だからこそ………悪魔さんにお詫びをしたいんです!」

少女「そのためには、生き返らないと!」

悪魔「…………………」

悪魔「はぁ…………もう一回だけだぞ。次死んだら知らないからな」

少女「任せてください!では下界で会いましょう!」

悪魔「………………コンティニュー?」

少女「なんですか今の間!?コンティニューしますっ!」

悪魔「まぁ、頑張ってくれ。応援してるからさ」

少女「半分諦められてる……?」

少女「…………………はっ!」

少女「この感覚にもだいぶ慣れてきた…」

少女「悪魔さんの言葉を思い出せ」

少女「『周りを見ろ』『自分の行動を省みろ』……」

少女「もうこれ以上、死なない!」


友「少女ーーーーー!」

少女「あっ!友ちゃん!」

友「何してるのーー!?」

少女「実はねーーー」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

友「そっか!トイレットペーパーを買いにいってるんだね!」

少女「友ちゃんは本屋さんに行ってたい焼きを二つ買ったんだ!」

友「少女も食べる?」

少女「うんっ!待って、今行くね……」


少女(周りをよく見て………)

トラック「」ブロロロ……

少女(あっ!あれだ……私を何回も何回も轢き殺したトラック……)

少女(通り過ぎるのを待って……)

トラック「」ブロロロ…… スルー

少女(よしっ!危機は去った!)

少女「友ちゃーーん!たい焼きちょうだい!」

タッタッタッタッ……

ダンプ「」キキーーーッ

ドンッ!!!!

少女「私悪くないですよね……?」

悪魔「何をどう解釈したらそんな感想が出てくるのか」

少女「だって私ちゃんと周り見た!あんな急にダンプ来るなんて聞いてない!」

悪魔「何のための横断歩道だバカ!」

悪魔「交通安全は守れ!」

少女「悪魔に交通安全について説教されてる……」

悪魔「お前がそれほどまでのバカだということだ」

少女「バカっていう方がバカなんです!」

悪魔「それ言うやつは総じてバカなんだよ!」

悪魔「はぁ………勘弁してくれまじで」

少女「元気出してください」

悪魔「死なないでください」

少女「ごめんなさい」

少女「ていうかここで私に『死ぬな』って命令すればいいのでは……?」

悪魔「契約の効果は下界でしか発揮されない」

悪魔「というより、今のお前は魂の状態だからな」

悪魔「魂にはたとえ悪魔でも手が出せない」

少女「??でも私生き返らせることはできるじゃないですか」

悪魔「あれはただ時間を戻してるだけだ」

悪魔「時間ごと動かして死んだ体を元に戻せば、魂は勝手に体に戻っていく」

少女「だから私も前世の記憶があるんですか……」

悪魔「そういうことだ」

少女「じゃあもう一回お願いします」

悪魔「ちょっとよく聞こえない」

少女「あぁー!またそういういじわるするんですかー!」

悪魔「意地悪されてるのはどっちかっていうと私のほうだろう!?時間を戻すとは簡単に言えるけどな、わりときついんだからな!?」

悪魔「それに、前回あと1回って言っただろ!それでお前も了承しただろ!」

少女「私悪くないもん!ダンプが悪いもん!」

悪魔「まだ言うか!?言っておくがお前が死んだこの四回全てずる渡りをしたお前が悪い!」

少女「うぅっ………」

少女「………そんなぁ。私だって死にたくて死んだけじゃないんですよ……」

悪魔「………………」

少女「ただ………人より少し思慮が浅くて、周りが見えなくて……思えば、これまでずっとそれで損してきました」

悪魔「……………」

少女「運動会の体操で1人だけワンテンポズレたままずっと踊り続けたり…」

少女「友だちが漫画を読んでいる横で延々とノストラダムスについて語ったり……」

少女「文化祭で飾る風景画に一人だけアニメのポスターの模写を提出したり……」

悪魔「…………もういい」

少女「……はい」

悪魔「いや、思った以上に辛かった。想像するのが」

悪魔「確かにお前のそれは、先天的なもののせいかもしれない」

悪魔「だが、だからといってお前をこれ以上生き返らせる理由にはならない」

少女「………もう二度と、ずる渡りはしません」

悪魔「ダメだ」

少女「ダメじゃないです」

悪魔「その切り返しは斬新だな!」

少女「『ずる渡りをしない』ーーーーこのルールくらいならば、思慮が浅い私でも守りきれます」

悪魔「今までそのルールの存在を知らなかったのかお前は」

少女「ですので、次は絶対に死にません。死んだとしたら………それは自殺です」

悪魔「はっ、その言葉が信じられるとでも?」

悪魔「たとえお前がずる渡りをせず、無事トラックにひかれず生き残れたとしよう」

悪魔「さすがに懲りただろう、ずる渡りをすることはなくなり、トラックに轢かれて死ぬことはなくなる」

悪魔「だが、お前はずる渡りはしなくなっても、また他の要因で同じことを繰り返す。絶対な」

少女「………………」

悪魔「だから、お前はもう生き返らせん。正直二回目もわりと大ボーナスだ。私もお前ももう楽になろう」

悪魔「あちらの世界がなんなのかは知らんが、まぁ何もないところじゃないといいな」

少女「…………………なら」

少女「やり残したことだけはやらせてください」

本日はここまで

更新遅れてごめんね
リアルが忙しいのよ

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

悪魔「なんだと………?」

少女「私にはお母さんにトイレットペーパーを届ける使命があります」

少女「未練を残したまま死ぬなんて……そんなの、死んでも死にきれません」

悪魔「たった2セリフの中に突っ込み所が満載だが」

少女「ですから、こうしましょう」

少女「悪魔さんは、基本下界にいるのですよね?そしておそらく、私のことも知っている」

悪魔「あぁ。契約者の個人情報は私にすべて筒抜けだからな」

少女「なら話は早いです」

少女「私をもう一度だけ生き返らせてください」

悪魔「何回も同じことを言わせるな」

少女「ただし」

悪魔「?」

少女「私が無事お母さんにトイレットペーパーを届けることができたら、私を殺す。この条件付きで」

悪魔「……………………」

少女「これでも、ダメですか……?」

悪魔「ダメとかそういう次元の話じゃないと思うんだ、うん」

悪魔「お前に残ってる未練はお使いだけなのか?」

少女「えっ、それ以外にあります?」

悪魔「どうやらお前とは思考回路が根本的に違うようだ」

少女「私がやり残したことなんてお使い以外にないでしょうに」

悪魔「もっとなんかあるだろぉぉ!!友だちに別れをいうとか親に感謝の気持ちを伝えるとか!!」

少女「生き返ってまですることじゃないですね」

悪魔「逆だよ普通!!お使いとか生き返ってまですることじゃない!!」

少女「トイレの中で私の帰りを待ってる人がいるんですよ!」

悪魔「優先順位というものがあんだろってことだ!」

悪魔「しんみりした顔で『やり残したこと』なんていうから何かと思えば!」

悪魔「お使いの続きってなんだ!ぶっ飛ばすぞ!」

少女「いいじゃないですか別に!」

悪魔「いや別によくないわけじゃないけどさあ!」

悪魔「………………はぁ」

少女「ため息は折れフラグ」

悪魔「黙れ!!」

悪魔「未練は本当にそれだけなんだな!」

少女「はいっ!」

悪魔「お前が母親にトイレットペーパーを渡せば、私はお前を殺す!いいんだなそれで!」

少女「もちろんですっ!」

悪魔「わかった………ラストチャンスだ」

少女「やった!やった!」

悪魔「いいか!必ず私はお前を殺すぞ!絶対だからな!万が一にも同情などしないからな!」

悪魔「それでも、本当にいいんだな!後悔はないな!」

少女「ここで死ぬよりまし!」

悪魔「わかった………では、少女よ」



悪魔「コンティニュー?」

少女「イエスっ!」

少女「………………………」

少女(この景色もこれが最後)

少女(お母さんの財布からくすねてきた千円札を握りしめる)

少女(これで、いいんだ)

少女(新しい未練が生まれてしまう前に、早くこの"お使い"を終わらせてしまおう)

少女(それが、私の取れる最善策)

少女(残された命をもっとも有意義に使う方法だ)

少女「………友ちゃんには、会わない方がいいよね」

少女「よしっ!走ろう!」

少女(考えるな)



母『少女〜今日はあなたの好きなセブンのツナマヨよ〜』

ロリ少女『わぁ!セブンの!?わたしセブンのおにぎりだいすき!』



少女(思い出すな)



友『ねぇ知ってる?スマホの画面ってトイレと同じくらいの菌が付着してるんだって』

少女『スマホ弄りながらよくそれを淡々と言えるね』



少女(前だけ見て走れ)



アラブ人『ヘイ少女!オレの華麗なヒップホップを見てくれYo!』

少女『タップダンスじゃない?それ』



少女(私は…………)

少女(できるだけ笑顔で死にたいっ!)



電車「」プァーン

ドンッ!!!!!

悪魔「殺す気満々だったんだが」

少女「死んじゃいましたね」

悪魔「最後なんだあれ?」

悪魔「なんで踏切つっきった?」

少女「見えませんでした」

少女「前しか見ないと決めてましたので」

悪魔「周りを見ろ」

少女「返す言葉も」

悪魔「さて、少女。言い残す言葉はあるか?」

少女「あっこれ私死ぬやつ」

悪魔「わかった。お前の最後の言葉はそれでいいな。さよなら」

少女「待って待って!待ってください!」

少女「悪魔さん!お願いがあります!」

悪魔「なんだもう一度だけとでもいうつもりか?それはない!断じてない!」

少女「違いますっ……!」

悪魔「………ならなんだ。一応は私の契約者だ。可能な限り答えてやろう」

少女「お母さんにトイレットペーパーをあげてください!」

悪魔「いうと思ったよ!!!」

少女「おっ、さすがですねー。悪魔さんも少女ちゃん検定準二級くらいなら取れるんじゃないですか?」

悪魔「おそらくその検定で1級を取れるやつは疑う余地もないキチガイだろうな…」

少女「えっと………」

悪魔「なんだ、まだ何かあるのか」

少女「最後に私にいうことってあります?」

悪魔「は?」

少女「いや、結果見放したとはいえここまで面倒見てきたしもべの最後ですよ?何かあるんじゃないですかー?」

悪魔「本当にお前はどういう思考回路をしてるんだろうな………」

少女「それだけですか?」

悪魔「なんだ物足りないのかならもっと罵詈雑言を浴びせてやろうか?」

少女「あっいいです……そっちの趣味はありませんので……」



少女「………なら、ここでお別れですか」

悪魔「あぁ。お前も自分の存在が消えていっていることを感じているだろう」

悪魔「この空間は生と死の間。お前がだんだんと死に近づいている証拠だ…」

少女「そのようですね」

少女「いざその瞬間が来ると怖いものです」

悪魔「お前にも恐怖という感情があったか」

少女「失礼ですねー。それくらいありますよ」

悪魔「あるやつはトラックに轢かれるという激痛を何回も経験してけろっとはしてないんだよなぁ…」

少女「短い間でしたが、楽しかったです」

悪魔「はっ?」

少女「あなたとの掛け合い」

悪魔「こっちは胃痛でしかなかったんだが」

少女「そんなあなたを見てるのが楽しくて」

悪魔「殺すぞ」

少女「死んでます」

悪魔「………」ムカッ

少女「うん。最初見た時はなんだこの偉そうなオッサンと思ったものですが」

少女「いざこうやってお話してみると、少し短気で、面倒見が良くて、そして押しに弱い……とっても優しい悪魔さんでした」

悪魔「な、なんだ急に。気持ち悪いな」

少女「最後ですから感謝の気持ちを伝えようかと」

悪魔「感謝、ねぇ。結局私はお前を見捨てるぞ」

少女「えぇ。ですから見捨てられないように」

悪魔「命乞いかよ!」

少女「ねぇまだ間に合いますよ。もう一度生き返らせてくれないですか?」

悪魔「ほんっと、ブレねぇなお前…」

少女「それが、私です!」スマイルッ!

少j「うん………」

少「最後まで私らしくあること」

しょ「最後まで笑顔でいること」

し「両方、できました」

sh「もう、思い残すことは、ありません」

s「さよなら、現世!」



「また来世っ!」

悪魔(………………)

悪魔「最後まで、私らしくあること、か………」

悪魔「…………その純粋さが、俺には眩しかったんだろうな…」


ーーーーーーーーーーーーーーーーー

幼女「おかえりなさいませーあくまさまー」

悪魔「ただいま」

女「どこいってたんですか?私たちというものがありながら」

悪魔「少し勧誘をな」

ニート「まーた死にかけた女の子誑かしに行ったのか」

鬱「あなたも誑かされた口でしょう」

病弱「あぁ、少女ちゃんですか?その誑かしに行った子」

悪魔「えっ何こわい」

病弱「ずーっとあの子のこと見てたじゃないですか。ご主人様」

悪魔「………見られてたのか」

病弱「ご主人様のことはなーんでも知ってますよ?」

お嬢様「確かにきらきらした子ではあったね。なんか、まっしろ、っていうかさ」

悪魔「なんだ、少女のことは皆の共通認識なのか?」

ニート「当たり前だのクラッカー」

女「後輩になるかもしれない子だしね♪」

悪魔「こいつら怖い」

カナヅチ「で、その子は?連れてきたんでしょ?」

悪魔「……………いろいろあってな」

鬱「ろくなことがなかったのはわかった」

悪魔「察しが良くて助かる」

お嬢様「純粋ってある意味最強」

無鉄砲「それな」

天然「あなたが言いますか〜」

ニート「お前も言うな」

悪魔(…………鬱陶しいやつだったが)

悪魔(その鬱陶しさも含めて、あいつに憧れてたのかもしれないな)

悪魔(今になってやっと、気付けることなのだが)

悪魔(あいつを救わなかったことに反省なんて微塵もない)

悪魔(ただ、なぜか後悔だけが残った)



悪魔『お前の未練はそれだけか?』

少女『それ以外にあります?』



悪魔(……………ふ)

悪魔(もしも、生まれ変わりなんてものがあるのなら)

悪魔(もう一度、話してみたいものだな)

悪魔「女」

女「はぁい、"命令"ですか?」

悪魔「あぁ。頼めるか?」

女「ご主人様の"命令"は"絶対"ですので♪」

悪魔「…そうだな。なら、この住所の家までーーーーーー」





悪魔「トイレットペーパーを持っていけ」

終わりっ!
やっつけで書いた後悔はしていない
なかなかうまく書けないもんだな

少女cv佐倉綾音 悪魔cv石田彰で脳内補完よろしくです

それではまたどこかで〜

すまん途中で終わったかと思た

楽しかったよ

>>38 ありがとうございます!

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