ゆっくり投下します。
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パーシヴァル「ぐ...何故この俺が料理などせねばならんのだ」
かな子「だってパーさん団長さんと料理当番を賭けた決闘に負けたじゃないですか」
パー「パーシヴァルと呼べ!それにあんなものは勝負とは言わん!」
かな子「団長、リヴァマグと4凸マキュラの加護を受けてましたよね...」
パー「俺が火属性の属性力の使い手と知りながら水属性で固めてくるとはな...」
かな子「でも最初にパーさんが恐怖入れて団長さんの奥義が使えなくなったときはいけるかもって思いました」
パー「だからパーシヴァルと...はぁ。もういいか。ダークフェンサーだからこちらも奥義を打たせてもらえないし
あの四天刃とデュランダルという武器は反則であろう...天星器まで持ち出すとは...カトルも若干引いていたぞ」
かな子「あはは...それだけ料理が嫌だったんでしょう」
パー「まぁいい。では作っていくぞ」
かな子「はい。今日はお手軽にハンバーグといきましょう!」
パー「ハンバーグか。確かお前の友人の前川が好きだったな」
かな子「そうです。よく覚えてますね」
パー「家臣達の好みを知ることも君主である俺の務めだからな」
かな子「じゃあ私の好みもわかりますか?」
パー「菓子だろう。だがお前は自分で出せるじゃないか」
かな子「あれ魔力をお菓子に変換してるだけなので
プラマイゼロというか自分で食べるだけなら疲れる分寧ろマイナスなんです」
パー「難儀な能力だな。まぁいいさっそく作っていくぞ」
かな子「それはそうと、パーさん鎧着たまま料理するんですか?」
パー「この鎧は騎士の誇りだ。入浴や睡眠以外は片時も外さん」
かな子「でもジークフリートさんジャージでうろうろしてますよ?」
パー「あの人はなんかこう違うから」
かな子「それを見たランスロットさんとヴェインさんもジャージでうろうろしてましたよ?」
パー「アイツらに誇りと言うものはないのか...特にランスロットなんてこの前に王から直々に賜ったものだろうに」
かな子「未央ちゃんが、『すごい!一気にガラ悪くなった!ドンキに来たみたい!』って言ってましたよ」
パー「ドンキ...?とはなんだ?」
かな子「シエテさんみたいな方がジャージでうろうろしているところですね」
パー「なんだそれは...流石の俺も恐怖を抱いたぞ」
かな子「ととと、かなり話がそれましたね。でもその誇りが油とかソースで汚れたら嫌ですよね?」
パー「まぁな...」
かな子「ということで、このエプロンをつけてください」
パー「仕方ない...か。着替えてくる」
パー「なんだこのフリフリとした衣は...それに背中に何もないではないか。これでは変態と変わらん」
かな子「えっと...それは普通、服の上から着るんです」
パー「何!?そういうことは先に言え!」
かな子「だからさっきヴェインさんの爆笑する声が聞こえたんですね...」
パー「...クソッ!着替えてくる!」
かな子「あ、おかえりなさい...って結局ジャージ着てるじゃないですか。ってそれヴェインさんの...」
パー「ああ。部屋に戻ったら俺の鎧がなくてヴェインのジャージがあったのでな...見つけ次第燃やそうと思う」
かな子「炎帝様遊ばれてるなぁ(そうなんですか)」
パー「おい」
かな子「えっ?...あ、すいません」
パー「まぁいい。一度まで許す。気をつけろ」
かな子「(炎帝って呼ばれてちょっと喜んでるの可愛い...)」
パー「おい。何を考えている。早く作るぞ」
かな子「はい!ではパーさんはたまねぎをみじん切りにしてください!」
パー「ふっ、何かと思えば野菜を切るだけか。物を斬るのには長けている任せろ」
かな子「ローエングリンを出さないでください!包丁で切ってください!!」
パー「この悪趣味な包丁で...か?」
かな子「ぴにゃこら太包丁じゃなくて普通の包丁です!というか団長さんの武器がなんでここにあるんですか...」
パー「知らん。普通の包丁などないぞ?」
かな子「ええー。じゃあ傀儡の包丁使ってください」
パー「それを使うくらいなら俺のローエングリンの方が衛生的にいいと思うがな...」
かな子「あ...火属性だから殺菌もできますよね」
パー「殺菌?よくわからんが俺のローエングリンでいいんだな?」
かな子「はい。みじん切りお願いしますね」
~20分後~
パー「おい!おい!三村!」
かな子「はい。どうしました?」
パー「目が痛い。涙が止まらない。助けろ」
かな子「はい、これで拭いてください」
パー「....助かった」
かな子「お役に立てたようでよかったです。というかもうたまねぎ炒めたんですね」
パー「ん?俺は切っただけだが」
かな子「え?でも綺麗なきつね色に...あ、その剣の熱で...」
パー「ああ。この剣は属性力を込めていない通常時でもかなりの高温を誇る」
かな子「すごい便利ですね...一家に一本欲しいかも」
パー「これだけはやらんぞ」
かな子「ジャージにエプロンの炎帝様が何を言うんですかー」
パー「ぐっ...これは俺のせいじゃない!」
かな子「はいはい。まぁ炒める過程をスキップできたので次にいきましょう」
パー「ああ。次はどうしたらいい?」
かな子「次は他の材料と今炒めた玉ねぎを混ぜてそのあとハンバーグの形にこねていきます」
パー「なるほど。それにしても団の全員分ともなるとかなりの量だな」
かな子「そうですね。だからこうしておかずごとに分担して作ってるんだと思いますよ」
パー「そういえばエルモートも何やら焼いていたな」
かな子「アレク君も動力室で何か作ってましたよ」
パー「...そろそろアレクは休ませてやった方がいいと思う」
~さらに20分後~
パー「ふぅ。こうしてみるととんでもない量だな」
かな子「これが全部綺麗に完食されちゃうんですからすごいですよね」
パー「なるほど、作る甲斐があるというものだな」
かな子「分かりました?食べてもらう喜びってのも」
パー「ああ。悪くないな」
かな子「では!このままではまだ食べれませんので加熱していきましょう」
パー「この量を焼き終えるのはかなりの時間がかかりそうだな...」
かな子「そこでこのガラドアさん特性特大フライパンを使います」
パー「ほう...だがどうやってこれに火を...」
かな子「ええ。普通にやっていたらとんでもなく時間がかかるのでパーさんの出番です」
パー「良いだろう。まずはフライパンを温めるんだな」
かな子「はい!お願いします!」
パー「炎帝の刃、とくと味わえ!ローエン・ヴォルフ!!」
かな子「技はすごいかっこいいのにジャージにエプロンで凄い絵面だなぁ...」
パー「言うな。よし、これでいいか?」
かな子「はい!ではここからは中火でじっくりと焼いていきます!火加減に気を付けてください」
パー「中火とはどれくらいの温度なのだ」
かな子「だいたい180度くらいでしょうか...というかローエングリンそういう調整もできるんですね」
パー「ああ、戦闘の際はこのツマミを最大まで回して使う。それ以外はスイッチを切っている」
かな子「ローエングリンが本格的になんなのか分からなくなってきました...」
~10分後~
かな子「綺麗に焼け目がついたら中に火が通っていることを確認して完成です!」
パー「ふむ、良い匂いだ」
かな子「どうです?料理をした感想は」
パー「悪くないな...また作ってやらんこともない」
かな子「楽しんでいただけたようでよかったです!」
パー「ああ。三村には助けられた」
かな子「いえいえ、私は作り方を教えただけでほとんどパーさん(のローエングリン)が作ったようなものですよ!」
パー「ふっ...それでは盛り付けは任せる」
かな子「あれ?どこに行くんですか?」
パー「ヴェインをシメる」
かな子「そうですか...」
その後、食卓に並んだハンバーグは団員達に大好評で、以降グランサイファーでは毎週1度ハンバーグの日が置かれるようになった。
後日、パーシヴァルは建国の際に国の記念日として『俺がハンバーグを作ってやろう記念日』を制定。
この『パーシヴァルのお料理教室』はかなりの人気を博し彼の支持基盤を一層固めたとされ後の世でも高く評価された。
終わり
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