お昼を外に食べに行く話。オチなし。
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P「お腹空いたからな」
かな子「空きましたね」
P「おやつのみかんゼリー、もう食べちゃったみたいだし」
かな子「すみません……」
P「いいよ、後で一緒に買いに行こうな」
かな子「はいっ」
P「そうだな……あともう三分くらい待っててくれるか。いいところで終わらせるから。そしたら食べに行こう」
かな子「はい、待ってます」
P「……」カタカタ
かな子「……」
P「……」カタカタ
かな子「……」
P「……」カタカタ
かな子「……」フン、フフーン
P「……」カタ
かな子「……しょっこっらてぃあーら♪」
P「……」
かな子「……ふん、ふふん……れっでぃーれっでぃーすてっ」ハッ
P「……」
かな子「……」チラッ
P「……」カタカタ
かな子「……ほっ」
P「終わったよ」
かな子「早いですね」
P「お腹ぺこぺこだからな。じゃあ行こうか」
かな子「たっぷり野菜のミネストローネ風スパゲティというと、駅の西通りのスパゲティ屋さんですね」
P「わかったか。やっぱりかな子はすごいな」
かな子「えへへ、それほどでも」
P「この界隈のレストランのメニューをだいたい覚えてるだけあるな」
かな子「そ、その言い方はちょっと恥ずかしいです」
唯「……」
唯「じろじろー」
P「あ、唯がこんなところに」
かな子「唯ちゃん」
唯「ちゃす。今、おいしそーな話してたね」
P「おいしそーな話か。たっぷり野菜のミネストローネ風スパゲティ食べに行く話か?」
唯「それそれ! じっつはー、ゆいもお昼まだなんだよね! キャンディもさっきレッスン行った杏ちゃんにあげちゃったし」
P「そっか、じゃあちょうどいいな。唯も一緒に行こう。な、かな子」
かな子「そうですね。唯ちゃんも一緒に、たっぷり野菜のミネストローネ風スパゲティ食べに行こう?」
唯「行く行くっ……ん? たっぷり、何?」
かな子「たっぷり野菜のミネストローネ風スパゲティ」
唯「……。ま、いいやー。んじゃそのたっぷり野菜のナントカを食べに、ゆいも一緒にれっつらごー☆」
P「待った。タイム」
かな子「はい」
唯「どしたの?」
P「あの店は四人掛けだからさ。ついでにもう一人誘おう」
かな子「いいですねっ。誘うあてがあるんですか?」
P「ない」
かな子「え」
唯「ないの?」
P「ない。ないから、最初に事務所に帰ってきた子を、この入口で待ち構えて連れていこう」
唯「あはっ、人さらいみたいだねーっ」
かな子「言い方……」
唯「ドッキリみたい?」
かな子「あんまり、びっくりさせちゃいけないんですよ」
P「もちろん」
…ガチャッ
泰葉「ただいま戻りまし」
P「泰葉が帰ってきた!」
唯「泰葉ちゃんおかえりんごー」
泰葉「!?」
かな子「びっくりさせてる……」
泰葉「えっ、えっと、お出迎えありがとうございます……?」
P「どういたしまして。ところで、泰葉はもうお昼食べたか?」
泰葉「お昼ですか? お昼は、まだですけど」
唯「あっ、じゃあね! ゆいたち、今からたっぷり野菜のナントカを食べに行くんだけど、泰葉ちゃんも一緒に来ないかなーっ」
泰葉「たっぷり野菜のナントカ?」
かな子「スパゲティ屋さんなんだけど、どうかな。お昼用意してある? なかったら、一緒に食べに行かない?」
泰葉「いえ、してないです。……じゃあ、その、お言葉に甘えて、私も一緒に……」
P「よし」
かな子「これで四人ですね」
P「いきなりで悪いな泰葉。置いてく荷物とかあるか?」
泰葉「大丈夫です」
唯「きゃはっ、外食、外食、テンション上がるぅー! 出発しんこーう!」
唯「あれ。で、どっち?」
かな子「こっち」
テクテク…
泰葉「歩いていくんですね」
P「うん。食前食後には軽く散歩をするのがいいって、前にポジパんとこの高森ちゃんが教えてくれたから」
泰葉「ああ、言ってました」
かな子「あと、私はその……ちょっと運動したいから」
唯「運動したいなら走ろっかー? いつもやってるし、付き合ったげるよ」
かな子「は、走るのは……いいかな……」
P「泰葉は外食するか?」
泰葉「私は、あんまり……。出来合いのものを買って帰る方が、多いです」
P「まあ、お金かかるからなあ」
泰葉「……はい」
P「今日のお昼は遠慮しないで好きなの頼んでいいからな」
泰葉「は、はい」
テクテク…
かな子「外も暑くなってきましたね」
P「なったな。そろそろ水着の季節だな」
かな子「水着……」
P「……梅雨だからな、まだ早いかな」
唯「早いよォ、ゆいのガッコでも六月からプールあるけど、おかしーよね。おかしくない?」
かな子「おかしい。私の学校も六月からなんです。だから、雨降らないかなっていつも思ってて」
P「そう? 俺は四月からプールがあればいいのにと思ってたよ」
かな子「早すぎますよ。そんなの、地獄です……」
唯「やっぱ男のコだよねー」
かな子「泰葉ちゃんは?」
泰葉「えっ? 私の学校は……いつからだったかな」
P「プール好きか? プールってか、泳ぐの」
泰葉「嫌いではないです。お風呂なんかは、好きですし」
唯「今度みんなでプール行こうよぉ~、水着見せびらかしたいしー」
P「プールもいいけど、川はどうだ? これからの季節は気持ちいいよ。河原でバーベキューもできるし」
かな子「バーベキュー」
P「はは、食いついた」
唯「それって、誰かさんが連れてってくれるのかなぁ~?」
P「考えとく」
テクテク…
P「着いた」
かな子「着きました!」
唯「このお店?」
泰葉「新しい感じですね」
P「最近できたとこなんだよ」
かな子「いつも並んでることが多いのに、今日は少ないですね。ラッキー」
イラッシャイマセーナンメイサマデスカ?
唯「四人でーす」
タダイマオセキノジュンビイタシマスノデショウショウオマチクダサイネ
P「お待ちするか。椅子があるし、そこ座ってよう」
かな子「三つしかないです」
唯「早い者勝ちでぇどーん」
かな子「えい、私も早い者勝ちっ」
泰葉「えっと……」
P「何してんだ泰葉。早い者勝ちだぞ。座らないと座っちゃうぞ」
かな子「泰葉ちゃん、早く早く」
泰葉「はい、じゃあ……」
オマタセシマシタ、コチラヘドウゾ
P「すぐだったな」
唯「そーだね」
P「泰葉と唯は奥座るか」
唯「お盆置いてあるぅ、あは、プロダクションの食堂っぽーい」
泰葉「割り箸……お箸で食べるんですか?」
かな子「そういうお店なんだ、ここ。言えばフォークも貰えるけど」
唯「へ~。初めて入ったゼ」
泰葉「私もです。唯ちゃんも、あんまり外食しない方?」
唯「んにゃ、するよ? するけど、マックとか、サイゼとか、そーいうとこばっか。他のお店は、ちなったんにどっか連れてってもらうときかな」
P「お腹空いたときは、俺に言えば、いつでも外で食わせてやるからな」
唯「わお、太っ腹」
P「泰葉も」
泰葉「はい。ありがとうございます」
P「かな子は言われなくても連れていく」
唯「お?」
かな子「も、もう、それは余計ですっ。早く注文しましょうよっ」
P「そうだな、注文しないと。唯、俺にもメニュー見せて」
唯「ん。なーに食べよっかなーっと」
P「食べよっかなー」
かな子「え、たっぷり野菜のミネストローネ風スパゲティじゃなかったんですか?」
P「来たら気分が変わった」
かな子「ええーっ……じゃあ私も別のにします」
P「どうぞどうぞ」
泰葉「あ、なら私がそれを頼もうかな……。メニューどうぞ、かな子さん」
かな子「なんと」
唯「決ーめたっ☆ アタシこのトマト冷麺にするね」
P「じゃ俺はこのたらこ」
かな子「わ、私はえっと、えっと」
P「焦らなくていいってば。泰葉、唯、セットメニューはどうする?」
泰葉「セットメニュー?」
P「これ、ここんとこ」
泰葉「あ、本当だ」
唯「サラダセット……デザートセットもある!」
P「あと大盛りとかな。色々あるから、せっかくだ、単品よりはいいだろ」
唯「オススメはどーれ?」
P「オススメ、そうだな。かな子に聞いてみよう」
かな子「えっと、えっと……半分くらいたっぷり野菜のミネストローネ風スパゲティの舌で来たからなぁ……でもこってりしたやつも……うーん」
唯「マジ悩んでるね」
P「悩んでて聞いてないみたいだから、ここはやっぱり泰葉に」
泰葉「えっ、私ですか? 初めて来たのに」
唯「わくわく」
泰葉「……えーと、どうしようかな……」
P「わくわく」
泰葉「……こほん。決めました。今日のオススメは、この苺のレアチーズケーキセットです」
唯「んじゃゆいそれにするー」
P「あ、早い、オススメとられた」
泰葉「……別に同じものにしたらいいじゃないですか?」
P「それはしない主義なんだ。同じの頼むとつまらないから」
泰葉「それなら……それなら、フルーツタルトセットもオススメですよ」
P「よし、俺はそれに」
かな子「決めました! このカルボナーラのケーキセットで、フルーツタルトにします」
P「なんてこった」
唯「にゃはは」
泰葉「ふふっ」
かな子「え? なに?」
泰葉「ううん、何でも」
唯「なんでもないヨ」
かな子「だって今笑って……」
P「足りるのか?」
かな子「足りますーっ。……はっ! もしかして、ダイエット中なのにケーキ頼んだからですか!?」
P「今さらそんなことで笑わないよ」
かな子「……それもなんだかなぁ」
唯「ってゆーかダイエット中だったんだ」
P「泰葉も決まったか」
泰葉「はい」
P「すいません、注文いいですか?」
ハイ、タダイマ
P「――で、アイスコーヒーを食後にください」
ゴチュウモンヲクリカエサセテイタダキマス
ウンタラーカンタラー、イジョウデヨロシイデスカ?
かな子「はい」
カシコマリマシタ、シツレイシマス
唯「わくわく」
かな子「少し待つよ」
唯「あ、そーなの?」
P「……なあかな子、あの女の店員さん、この前も俺たちの注文受けてなかったか」
かな子「えっ……どうでしたっけ。覚えてないです」
P「そうか」
P「たぶんそうだと思うけど。あの顔覚えてる」
かな子「さすがですねっ」
P「あの娘可愛いからな。スカウトしたいな」
かな子「撤回します」
唯「この店よく来るんだー?」
P「……割と?」
かな子「……そうですね。割とかな」
唯「二人で?」
かな子「二人っ!? ち、違うよう」
P「二人だけは怖いから、何人かでだな。柚と、トライアドの北条ちゃん連れてきたことがある。あと、周子とハピツイのきらりちゃんとも」
かな子「私、きらりちゃんとここに来たことはないですよ?」
P「そうだっけ。そうだ。あのときはかな子じゃなくて響子が一緒だったんだ」
唯「ふーん。けっこーみんな来てんだぁ」
P「お前たちを食事に連れてくのは楽しいから。特にかな子」
かな子「……いっつもこんな感じなんだよ」
唯「あれあれー、かな子ちゃん好きなの~?」
P「かな子がおいしそうにもの食べてるのを見るのが好きなんだ。料理が来ればわかるよ」
唯「ガン見しよ」
かな子「やめてぇ」
P「……泰葉はさっきから静かだけど」
泰葉「えっ? あ、はい」
唯「泰葉ちゃんもゆいたちとおしゃべりしよーよ」
泰葉「私は、みんなの話を聞いているだけで楽しいので……」
P「あらまあ」
かな子「泰葉ちゃん、お上手」
泰葉「いや、社交辞令じゃなくて」
唯「頭なでていい?」
泰葉「唯さんも……えっ? な、なんですかいきなり」
唯「ん、なーんかなでたいなーって」
P「わかるよ唯。泰葉ってなんか撫でたくなるよな」
かな子「私も、私も次いいですか」
唯「いいよーっ」
泰葉「あの、私の意思は……」
唯「無視ー」
泰葉「ええ……」
唯「意思を無視ムシかたつむり、なんちって、きゃは☆」
P「美羽でも言わねーぞそんなこと……」
唯「泰葉っち覚悟っ」
泰葉「!」
オマタセシマシタ、コチラセットノスープニナリマス
唯「おっと」
泰葉「助かった」
唯「ん? でもスープなんか頼んだっけ」
かな子「あ、これは全員についてくるの」
唯「そーなんだ。じゃ遠慮なくいっただきー」
P「ます」
唯「この浮いてる細いのなに? 茶柱?」
かな子「三つ葉です」
唯「三つ葉かー」
泰葉「……」
唯「この四角いのは? 豆腐?」
かな子「豆腐です」
唯「豆腐かー」
かな子「……」
唯「……」
泰葉「……んぐぅっ」
かな子「泰葉ちゃん!?」
唯「え、今笑うトコあった?」
泰葉「けほっ……、あの、まあ、ちょっとだけ……」
かな子「?」
唯「?」
オマタセシマシタ、タップリヤサイノミネストローネフウデス
泰葉「はい」
唯「来た」
ハンジュクタマゴノカルボナーラ
かな子「はい」
泰葉「お先にいただきます」
かな子「いただきます」
P「どうぞ」
ヒヤシトマトトミズナノツメタイパスタデス
唯「きゃっほー」
タラコトナノハナノクリームスパゲティオオモリデス、ゴユックリドウゾ
かな子「……あーむっ」
P「見てな」
唯「うん」
かな子「……」モグモグ
P「……」
唯「……」
かな子「♪」
P「な?」
唯「うん、超ハッピーな笑顔」
P「だから楽しいんだ」
かな子「♪」
泰葉「……」モグモグ
P「……」
唯「……」
泰葉「……」モグモグ
P「泰葉もいいな」
唯「いい?」
P「食べ方が上品だ」
唯「かっわいーなぁ」
P「本当にな」
唯「よしよーしってしたい」
P「わかる」
泰葉「……あの、全部聞こえてます。というか食べないんですか」
P「いただきます」
唯「いっただっきまーす☆」
P「……」
唯「……あむ」
P「……」
唯「……」モグモグ
P「……」
唯「んー? 誰かの視線を感じるなーっ」
P「見てるよ」
唯「ひょっとして、ゆいの美貌にめろめろになっちゃった?」
P「なったなった。唯もおいしそうに食べるな。かわいい」
唯「そ? あはっ、言われてみるとちょっとハズカシー」
かな子「でしょ? ほらPさん」
P「ごめん」
P「ここでかな子から味の感想をひとつ」
かな子「えっ!? 味ですか!?」
唯「がんば」
P「どうぞ」
かな子「えっ、ええっ……えと、滑らかで濃厚なソースの中に、胡椒がアクセントで……うぅ、いきなり振られると難しいですよぅ」
P「では泰葉」
泰葉「おいしいです」
かな子「えっ」
唯「おいしいねーっ」
P「おいしいな」
かな子「み、みんなずるい!」
P「誰もグルメレポしろとは言ってないし……」
かな子「そういえばね」
唯「うん」
かな子「この前の収録で、たい焼きの差し入れ貰ったんだけど、それがすっごくおいしかったんだ」
泰葉「たい焼きですか?」
かな子「うん、銀なんとか? っていうお店の」
唯「銀のたい焼きかぁ」
かな子「あとでゼリーと一緒にたい焼きも買いませんか?」
P「それはいいけどかな子」
かな子「はい」
P「やっぱり足りないんじゃないか? 今からでも大盛りを……」
かな子「足ります~っ!」
泰葉「今からはないでしょう」
唯「泰葉ちゃん、アタシにもそれちょっとちょーだい」
泰葉「いいですよ、どうぞ」
唯「さんきゅー。ゆいのも食べてみる?」
泰葉「はい、じゃあ……。かな子さんもどうですか?」
かな子「本当? わーい、一口交換しよう」
泰葉「はい、ふふっ。Pさんは……」
P「本当? わーい」
唯「……」
P「なんだ唯やめろその目」
泰葉「今の、かな子さんの真似ですか」
P「似てたろ」
唯「全然」
泰葉「全然」
かな子「似てませんよーだ」
P「あ、そう……」
P「たっぷり野菜のミネストローネ風スパゲティやっぱおいしいな」
かな子「そうですね」
唯「……」モグモグ
泰葉「……もっと食べますか?」
P「ううん、そういう意味で言ったんじゃないよ。隣の人のパスタはうまいってやつだ」
泰葉「初めて聞きました」
P「俺が今考えた」
かな子「適当だよね」
泰葉「そうですね」
唯「……」モグモグ
P「唯は俺のたらこを黙々と食べてるな。これ」
唯「あぁっつんつんすんなよォ、怒んなぁ~」
P「怒ってはない」
泰葉「なるほど、間違いじゃなさそうです」
P「代わりにトマト寄こせ」
唯「トマトは全部食べちゃった」
P「なら麺でいいや」
唯「へいおまちっ」
かな子「あ、お水……」
P「水頼む?」
かな子「はい」
唯「ゆいも!」
かな子「泰葉ちゃんは……全然減ってないね」
泰葉「私は大丈夫です」
かな子「すごいね」
P「ラクダみたいだ」
唯「ラクダ?」
泰葉「スープパスタだからだと思いますけど」
かな子「あ、Pさんもう食べ終わっちゃったんですか」
P「唯のおかげでね」
唯「どういたしましまーっ☆」
泰葉「しましま」
唯「しまうまにする?」
泰葉「どっちでも……」
唯「じゃあー……」
P「いいから食べろ。もたもたしてると唯のデザート先に頼んで食べちゃうぞ」
唯「ヤバい!」
かな子「そんな!」
P「かな子には言ってない」
泰葉「……食べました」
かな子「おいしかったー」
唯「んー」
P「楽しかった」
かな子「あっ、さてはまた私たちのこと観察してましたね」
P「うん」
かな子「もう」
泰葉「……ずっとでしたよ? 気づいてなかったんですか?」
かな子「え、あ……うん、私その、食べてるときは……」
P「一心なんだよな。かな子はそういうところもかわいい」
かな子「……~っ、だ、だから、そういうことは恥ずかしいってさっき唯ちゃんも……」
P「唯も泰葉もかわいかったよ」
唯「褒められちゃったーっ、きゃはは」
泰葉「ありがとうございます」
かな子「あれぇ、順応してる……」
アイタショッキヲオサゲイタシマスネ
泰葉「あ、お願いします」
唯「これもお願いしまーす」
オマタセシマシタ、ケーキセットノガトーショコラデス
P「おー」
かな子「わーっ」
アイスコーヒーデス
P「泰葉と俺か?」
泰葉「はい」
ゴチュウモンノシナハオソロイデショウカ?
かな子「はい」
ゴユックリドウゾ
泰葉「ケーキ、おいしそうです」
唯「泰葉っち」
泰葉「はい?」
唯「あーん」
泰葉「……えっ?」
かな子「あ、いいな」
唯「あーん」
泰葉「え、えっと」チラッ
P「口開けろってさ」
唯「……」
泰葉「は……」
泰葉「……」モグモグ
唯「おいしいー?」
泰葉「はい」
唯「そっかそっか!」
かな子「泰葉ちゃん泰葉ちゃん」
泰葉「えぇ……」
かな子「はい、あーん♪」
泰葉「……」
泰葉「……」モグモグ
かな子「おいしい?」
泰葉「……はい」
かな子「ふふっ」
唯「やす――」
泰葉「一人一回までです!」
唯「え~っ」
P「泰葉」
泰葉「Pさんはダメです!」
P「や、違う、こっちにミルク二つ来てたから。泰葉の方にガムシロ二つない?」
泰葉「えっ、あっ……ありました、ごめんなさ」
P「気にするな、実際やりたい」
泰葉「……」
唯「ゆいが相手したげるよー?」
P「唯はこれ食べたいんだろ。いいよ、ちょっとあげる」
唯「……二言はないよね?」
P「ちょっとだぞ、ちょっと」
かな子「……」
P「かな子は顔に出てる」
かな子「えっ!? ほ、本当ですか? ……ええ、やだなぁ、かっこ悪い……」
P「その桃の部分と交換しよう」
かな子「……キウイで」
P「それでもいい……おら唯、俺のショコラ食べてないで自分のチーズケーキ食べろ」
唯「俺のショコラティアラ」
P「……」プニッ
唯「あぅん」
唯「かな子ちゃんはチーズケーキも作るの?」
かな子「チーズケーキは……どうかな、あんまり作らないかな、そういえば」
唯「ケーキはよく作ってるじゃん」
かな子「うん、ケーキはみんなが喜んでくれるから」
唯「ふうん?」
かな子「でも、チーズケーキだと、好きじゃない子もいるから……」
唯「あーそっかー。そんなことも考えてお菓子作ってるんだ。もうママだねーっ」
かな子「ま、ママ?」
唯「イヤ? だったらー、給食のおばちゃん」
かな子「ママの方がましだよ……」
唯「それなら給食のママ」
泰葉「……ふふ」
P「……笑ってる」
泰葉「はい」
P「楽しそうだな」
泰葉「みんなとのご飯は楽しいです」
P「だよな」
泰葉「はい。Pさんとは方向性が違いますけど」
P「残念」
泰葉「……」
P「……」
泰葉「……よかったら、また誘ってください」
P「んー……それは、泰葉次第かな」
泰葉「私?」
P「泰葉が何人か仲間連れてきてくれたら」
泰葉「ああ……はい。わかりました」
P「悪いね。俺シャイだからさ」
泰葉「どの口がそんなことを」
唯「なーんかひそひそ話してるー」
P「明日の天気の話を少し」
唯「それ超ウソっぽいよ」
泰葉「ですって」
P「たしかに」
かな子「本当はなんの話をしてたんですか?」
P「これからの話、かな」
唯「これから?」
かな子「あ、このあとゼリー買いに行くんでしたよね。そういう話ですか」
P「……」
泰葉「……」
かな子「……あれっ、違いましたか?」
P「かな子は本っ当にかわいいな」
かな子「はいっ!?」
P「さてと、みんな食べたか」
かな子「ちょっ」
泰葉「はい」
唯「もうお腹いっぱーい」
P「だろうよ」
かな子「うぅ、あの、Pさん……」
P「どうした。別に変な意味じゃないよ」
かな子「でも、なんか、今の言い方」
P「かな子には本当に別腹あるんだろうなって思うとかわいくて」
かな子「ないですっ! やっぱり変な意味じゃないですかほらぁ」
かな子「ふーん」
泰葉「……ふくれちゃいましたよ」
P「大丈夫、お菓子売り場とか連れていけば機嫌直してくれる」
泰葉「……」
唯「あんなこと言われてるよ」
かな子「嘘っぱちです」
P「そう? じゃあかな子、想像してみろ。今、かな子の目の前にたくさんのゼリーがある」
かな子「……」
P「みかんゼリー、ぶどうゼリー、パイナップルゼリー、白桃ゼリー、マンゴーゼリー、コーヒーゼリー生クリーム添え……」
かな子「……」ニヘ
P「ほら」
かな子「はっ!」
唯「ホントだ」
泰葉「かな子さん……」
かな子「ああ、不覚です……」
P「俺とかな子はこれからコンビニに寄るけど、唯と泰葉はどうする?」
唯「ゆいも行くよーヒマだし」
泰葉「私も、あとは勉強しようと思ってただけなので」
唯「真面目ちゃんだね」
泰葉「それほどでも」
P「あ、でもたい焼きはコンビニじゃ売ってないか」
かな子「売ってないですね」
泰葉「向こうの……デパートはどうでしょう」
P「少し歩くけど、いいか」
かな子「望むところです」
唯「走ってく?」
かな子「それは勘弁して……」
P「出ようか」
泰葉「はい」
唯「うん」
かな子「行きましょう」
「ごちそうさまでした」
P「今度はどこに食べに行こうかなあ」
かな子「♪」
おしまい
おしまいです。
題にかな子入ってるしモバなくていいかな思ったんですがダメみたいですね。
お付き合い頂きありがとうございます。
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