【安価】エレン「今日から中学生!」【巨人中学校で青春】 (270)

※『進撃! 巨人中学校』の世界観で安価進行

※コンマ判定の場合もありますし、自由安価の場合もあります

※ホモ・ハーレム・ガチホモなどは安価次第



・あまりに突飛な安価は安価下とします(荒らし対策)
・誤爆や連投は自由安価であれば安価下、コンマ判定なら取得とみなします
・要するに>>1が遅筆な早漏童貞なのでのんびり進行です

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1370528926

あ、あと最初の一年間だけやって次の二週目三週目にパパッと進む予定です
週単位進行、月イチで特殊イベントぐらいの配分です


≪Sideエレン≫

 朝日がまぶしい……窓越しでも容赦なく目に付き刺さる。

エレン「ふわぁぁ、っと、早く着替えねーとな」

 下ろしたての制服がピカピカと朝日を照り返していた。
 寝巻きを脱いで学ランを着込む。

エレン「よしっ! ばっちりキメてくぜ!」

 姿見の前でちょっと確認。
 まだ服に着られている感は拭えないが、みんな最初はこんなもんだろ。

エレン「今日から中学生だ! 俺は……!」


安価↓2

①エレン「巨人を絶対に駆逐してやる……! チーハンの仇のために……!」

②エレン「ひとまずアルミンとミカサ以外に、誰でもいいから友達がほしい!」

③エレン「巨人と仲良くなりてぇ! 爪とかほしい!」

※この基本安価は周回毎のリセットがききません

 ああそうだ……もうぼっちはこりごりだ……
 小学校だといつも喧嘩ばっかりでクラスに居場所なかったし、他校の連中とやっても張り合いなくて名前だけ売れて誰も近づいてくれなかったし……
 目つき悪いから変なクスリやってるとかまで……!

エレン「ええいもういい! 俺は生まれ変わるんだ! 中学校デビューで、今までの俺とおさらばだ!」ヒャッホーゥ

エレン「ひとまずは朝飯! そんで元気に登校だ! 母さんごはーん!」トタタタ


≪起床フェイズ終了≫



登校相手
選択安価↓2

①ミカサ「おはようエレン、ちょっと寝癖ついてる」ナデナデ

②ジャン「ん? その制服……ひょっとしてあんたも今日からか?」

③クリスタ「きゃっ! ご、ごめんなさいぶつかっちゃって……」

エレン「おっ、お早うミカサ」

ミカサ「お早う。ちゃんと寝れた?」

エレン「子供じゃないんだぞ俺は! ほらさっさと行くぞ!」

 こいつは幼馴染のミカサ。すっげー喧嘩強い。一緒に喧嘩して回ったことだってあるけど、こいつがいると俺の出番なかった。
 ていうか存在感がハンパじゃない。実は俺はミカサ以外にも一人親友がいるけど、今は不登校だ。それが気にならないほどのこいつの存在感。

ミカサ「エレン、自己紹介は考えてる?」

エレン「じ、自己紹介か……」

 そういや考えてなかったな。
 そもそも誰かと話す、いや話さなきゃいけないっていうのも久々だ。前は黙ってたらクラス行事とか俺抜きでスムーズに進んでたけど。係り決めで『あと一人飼育係、誰か手あげてないでしょー? 誰ーって、あ、イェーガー、くん……』ってなっていきなり進行速度が下がったけど。


自己紹介の内容
自由安価↓1
※箇条書きでも可です

始めまして○○

>>10これは話し始めか……?
ちょっと足りないので補充しますね


自己紹介内容
補充安価
↓1
趣味

↓2
好きな子のタイプ

↓3
目標

駆逐ばっかじゃねーか!

>>16駆逐系男子の宿命だから……(震え声)


 とりあえず駆逐って言っときゃなんとかなるだろ。
 他人と話すのとか久々でちゃんと口動くかなぁ……

エレン「よし、今考えたぞ!」

ミカサ「ちょっと心配……ここで言ってみて」

 だから保護者かっての。
 でも、まあ、こいつなりに俺を気遣ってくれてるんだよな。
 あんまり他人と話さない自覚はあるし、コミュ力低いし。俺なんかにかまわなくても、ミカサはちゃんとやれると思うのに。
 中学校に入ったら、俺もそろそろミカサ離れしないとな。
 俺のためにもならないし、ミカサにも迷惑かけたくないし。

エレン「ヤだよ、本番までの楽しみなー!」

ミカサ「あ、ちょっと」

 はぁ、ミカサが恋でもすればいいんだろうけど。



ジャン「ん? 今の制服は……」


≪登校フェイズ終了≫

-教室-

 ザワザワ…ザワザワ

 お、おおぅ、見事に知らんヤツばっかりだ。
 やべぇ……やべぇよ、さっきからまったく口が動かねぇ。席に座って不動だよ俺。このままだとまたぼっち一直線だよやべえよ。

ミカサ「お待たせ。アイスティーしかなかったけどいい?」

エレン「や、誰も買って来いなんて言ってねぇんだけど……」

 我が幼馴染が気を利かせてくれた。ますますミカサ離れができなくなるじゃねえか。

ジャン「よぉ、おはよう」

エレン「!?」

 なんかイケメンが話しかけてきた!

 あbbbbbb
 やばいなんだよこいつなんで俺に話しかけてきてんのぼっちに話しかけてくんなよリア充!

エレン「ど、どぅかしたのか?」

ジャン「いや、今朝あんたとそこの子を見かけたから、ご近所なのかなって」

エレン「そそそそうか」

 ミカサ! 助けてミカサ!
 俺の想定ではこんなリア充っていうか運動部っぽいヤツと喋るシチュはなかった! 絶対陸上部だってコイツ、大会とかでテストを欠席するタイプのヤツ!

ジャン「っと、そろそろ先生が来るころだな。じゃあ」

エレン「ッフ」

 挨拶返そうとしたら変な風に息をしてしまった。ちょっと隣のおさげの子がビクゥってなった。

担任「よーし始めるぞー」

 まあいい、今は気を取り直して自己紹介だ。
 

担任「次ぃ。エレン・イェーガー」

エレン「ファッ」

 返事し損ねた! バカか俺。
 ちょっと小刻みに震える手を握り、教室全体を見回した。
 幼馴染が視線で応援してくれる。

エレン「……今を変えるのは、戦う(コミュを広げる)覚悟だ……!」

 俺はやる。
 やれるぞ、ミカサ!
 ぼっちの反撃はここからだ……!

コンマ判定 安価↓1

00~50
エレン「初めまして!」

51~99
エレン「はじみぇまひゅ!」

エレン「始めまして!」サワヤカァ

 教室の全員の視線が俺を貫いた。
 臆することはない。俺はただ……無心に、暗記したセリフを、最高の作り笑顔で読み上げるだけ!

エレン「エレン・イェーガーといいます! シガンシナ町から来ました!」

 ケッコウイケメンジャナイー? キラキラシテルネ

 なんか周りがぶつぶつ言ってるんですけど俺なんかやらかしたか……?

エレン「趣味は……駆逐です!」

ミカサ「んん?」

ジャン「は?」

 ザワ……ザワ……ナニイッテンダアイツ……ゴキブリタイジカナンカカ?……

エレン「好きな子のタイプは!」

ミカサ「!?」ビクゥ

エレン「3組にいるクリスタ・レンズって子です!」

ミカサ「」

 ナザシ!? シリアイナノカナ


コニー「くちくって何だ?」

サシャ「さぁ……?」

 ざわめきが収まらない。今までの自己紹介で俺一番目立ってる気がするんだけど。

ジャン「駆逐が趣味って、あいつどういうことだ?」

ミカサ「ごめんなさい、私にも分からないの」

ジャン「そ、そうか(うわっ今の流し目超やべぇ……)」

 あと一言で終わるんだ、最後までがんばれ俺!

エレン「あ、あと中学での目標は――」

 静まり返る。

エレン「駆逐です」

ジャン「だから何をだよ!?」ズガーン



クラスからの評価【爽やか電波】を取得しました。

≪自己紹介フェイズ終了≫



≪ボーナスタイム開始≫

ここでエレンの基本ステータスを設定します。

・学力(定期考査に影響)
・筋力(課外フェイズに影響)
・コミュ力(課外フェイズに影響)
・????(課外フェイズ・立体起動アクションに影響)

コンマ判定安価
00~19 D(ざこ)
20~39 C(ぼんじん)
40~59 B(じゃんじゃん)
60~79 A(俺は人間をやめるぞアルミィィン!)
80~99 S(早く本編世界行けよ)

↓1
学力

↓2
筋力

↓3
コミュ力

↓4
????

しかし>>5を見てほしい このエレンは喧嘩をして回って名も売れている・・・つまり筋力無しでも恐ろしい体術を持っている可能性が・・・


コンマが説いている……喧嘩はよくないと……

>>45
エレン「喧嘩になったら気づいたら相手みんなぶっ倒れてたぜ! 一緒にいたミカサがクロックアップしてた気がするが関係ないな!」

まとめ

学力:S(勉強会イベントで有利)
筋力:D(アルミンと腕相撲が拮抗)
コミュ力:S(会話に非凡なトーク力を持つと聞く。自らを卑下する傾向から脱却すれば或いは……)
????:A(areogh@r5i@ghseir@og:grrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrr)

≪ボーナスタイム終了≫

ジャン「コミュ力Sのぼっちとかいるわけねえだろ……ケッ」

トーマス「自らにないものを見たとき、人は得てして、それをこき下ろそうとするものである」

ジャン「!?」



選択安価↓2

①エレン「さっきは勢いで適当な名前言っちまったな……3組にクリスタ・レンズとかいるのか?」

②エレン「そういやあのイケメンの名前聞いてねえな」

③エレン「アルミンがツイートしてやがる……学校来いよ、っと」カチカチ

アルミン @cocacola2002
懸賞でPS3当たった(^o^)┛

エレン @only_lonely_mybirthday
@cocacola2002 いいから学校来い

アルミン @cocacola2002
@only_lonely_mybirthday どうせ僕に乱暴するんでしょ!? エロ同人誌みたいに!ヾ(๑╹◡╹)ノ”

エレン @only_lonely_mybirthday
@cocacola2002 誰がするかボケ つーか顔文字と文章が合致してねえよ

ミカサ @elen_elen_elen
(´,,•ω•,,`)<エレン、そろそろ先生が来る

アルミン @cocacola2002
@elen_elen_elen エレンの監視よろしく、変なことしないようにね(キリッ

ミカサ @elen_elen_elen
@cocacola2002 (´,,•ω•,,`)<そっちも不登校ライフ、楽しんでね

アルミン @cocacola2002
じゃあ現場にお返ししまーすwwwwwww

エレン @only_lonely_mybirthday
@cocacola2002 覚えてろよお前

 クソがァ……あの幼馴染タダじゃおかねえぞ。
 怒りに震えるこぶしをひとまず収めて、始まった数学の授業に集中する。
 まだ絶対値だとか数直線だとかか……整数問題でもないし、聞かなくてもいけるな。

 ※ランクSなので現在の国立大二次に対応できる程度の学力です

先生「で、ここは絶対値のこの符号をはずすために何が必要だ? イェーガー」

エレン「ッ!」

 予想外の指名……!
 特に理由のない緊張感が俺を襲うゥーッ!


コンマ判定安価↓1

00~49
エレン「二乗です」

50~99
エレン「ニジョー↑です!」

ゾロ目
特殊イベント

何が違うんだ・・・?

流石Sランや

てか、せっかくランク付けたんだからそれに応じてコンマに優劣つけた方がいいんじゃね?

学力は有利に、体力は不利にするとか

>>61
②はテンパって本来のイントネーションじゃなくなってます。
要するに普段の>>1ってことでおk



エレン「二乗です」キリリ

 完璧だ……it's beautihul.

先生「そうだな。じゃあここで二乗した数の定理として、絶対に正の数に……」

 この上なく決まった。決まっちまった……これは尊敬の的間違いなしだな。

先生「よし、じゃあここまで理解したかー? 小テストを配るから、5分で解いて隣同士で採点しろー」

 隣……? 誰だっけ?


選択安価↓2

①コニー「よろしく頼むぜ!」

②サシャ「ふぇ? くちくの人ですか?」

③フランツ「やあ、よろしく」

>>62
なんか基本ステほぼ高いから、日常フェイズのコンマ判定はハード寄りに設定
筋力使う場面になると8割で失敗とかなるかもしれん
まあ徐々に修正加えていきます


エレン「ああ、よろしく」

サシャ「どうも。あ、くちくってどういう意味だったんですか?」

 白紙の答案を渡された。
 すっげえ困るんだけど。

エレン「えっと、何かを追い払うとかそんな感じかな」

サシャ「おおー! 追い払うのが趣味なんですか! 追い詰めてとっちめる狩猟民族の私と似てますね!」

エレン「!?」

 とりあえず赤ペンでバツつけてゼロ点って書いたけど、この子いまなんていった?
 か、会話続けなきゃ。あれ、何はなしてたっけ。つーかこの子冷静に見たら超可愛いなおい。
 狩猟民族……電波か?



コンマ判定安価↓1

00~69
エレン「コミュ力Sをなめるなよ」

70~99
エレン「えれんは あたまのなかが まっしろになった」

 まああせることはない。
 こういう設定語り系は勝手に語らせるだけで満足するってアルミンが言ってた。

エレン「狩猟民族ってことは、君はこの辺りの出身じゃないってことか?」

サシャ「いいえ、バス一本ですよ?」

 バス一本の距離で狩場あんのかよ。

エレン「すげーな、あ、ほらテスト。って言ってもお前これさぁ」

サシャ「ありがとうございまーす。満点なんてエレンすごいですね! あ、お礼に昼ごはんもらってあげてもいいですよ!」

 お前が食うのかよ、すげえ図々しいな……
 どうにか会話は乗り切ったか。
 そろそろ先生もテストを集めだすことだろう。



コンマ判定安価↓1

00~69
エレン「せっかくだし、昼飯食うぐらいは一緒にするか」

70~99
エレン「ひ、昼飯……ぐらいなら、一緒でも……ごにょごにょ」

サシャ「あ、すいません先約があるので!」バッサリ

エレン「」

 え……あれ?
 授業が終わったとたん、可愛い隣の子が、教室の隅っこにいた坊主頭の男子の襟をひっ捕まえる。

サシャ「コニー! 食堂を見に行きましょう、何があるんでしょうね! わくわく!」

コニー「いってえよおい! 引っ張るなよ服破れちゃうだろ!」

 ああ……いや別に分かってるし。俺に優しくしてくれる子は大体みんなに優しいって。
 長年の経験からきっちり俺は理解してる。
 理解してても……悲しいものは悲しいんだ……

ミカサ「エレン」ナデナデ

エレン「……やめろよ、髪乱れちゃうだろ」

ミカサ「お昼ごはんにしましょう」

エレン「……おう」

 結局、俺のミカサ離れはまだまだ先になりそうだった。


≪授業フェイズ終了≫

今日はここまでです。
たまに>>69みたいに逆コンマ仕掛けますね。


今回得た称号
【爽やか電波】



次回は初の課外ミッションに突入します。
再開は未定ですが、多分明日の8時9時ぐらい……?
基本ステの数値上げももちろんあります。
四つ目の????は後々重要になってくるので上げといて損はない(ステマ)

では参加ありがとうございました。引き続きの次回の応援もよろしくお願いします。

反転でも結果変わらんように見えるが…?

>>78
実はどもってた方がサシャの温情のおかげでお昼を一緒にできていたのよ……

そろそろ再開します。
ただ初期ステが高すぎるので、対応策としてステの項目を増やします。


・精神力(課外フェイズに影響)
コンマ判定安価↓2

00~79 D(ぼっち)
80~98 C(ぼっち予備軍)
ゾロ目 S(折れない心)

>>エレンの魅力のひとつである強靭な精神をなくすのは惜しいけど…
>>まあ安価で育てることもできるからね!


《課外フェイズ》

 やれやれ、初日から3コマも授業があるなんてひどい学校だぜ。

ミカサ「もう放課後」

ジャン「部活を見て回るのもアリだな」

サシャ「食堂にいっぱい美味しそうなのがありましたよ!」

 俺の少し離れたところで会話する3人。
 混ぜてくれないあたりがなんとも侘しい。正直言って俺の存在忘れてんじゃねえの幼馴染さん。

モブ「あれが例の電波?」

モブ「そういうのってウチにもいるんだーww」

 俺の評判もすげぇ悪くなってる気がするんだけど……これは中学校デビュー()成功か。
 ああ、泣きたい。


選択安価↓2

①エレン「こんな教室にいられるか! 俺は俺の居場所に帰らせてもらう!」

②エレン「エレン・イェーガーは動じない……ここで寝たふりをさせてもらおう!」

③???「ねえ、エレン・イェーガー君だよね?」

エレン「フヒュッ」

 いきなり声かけられて死ぬほどビックリした。
 やべえ……やべえよ……
 会話はシミュレーションだって偉い人が言ってたけど、まだ対応できないままに話しかけられてしまった。

???「あ、あの、えっと」

エレン「…………」

 えっ。
 え、何この子。すっげぇ可愛いんですけど。
 ただでさえテンパっていたのに、思考がどんどん上滑りしていく。

クリスタ「一応、初めまして……のはず、だよね?」

 何か、何か早く言わねえと!



自由安価↓2
クリスタへの第一声
例:「いや、ずっと前から君の事を知っていたよ」キリッ

 第一印象は大切だってなんかの自己啓発本に書いてあった。
 ここは元気よくハキハキと行くぜ!

エレン「おう! 初めましてだな! 俺がエレン・イェーガーだ! よろしく!」

クリスタ「ひゃいっ!?」

 !? しまった、元気よすぎてビビらせちまったか!?

エレン「あ、あ、いや……ごめん、ちょっと声大きかったか」

クリスタ「ああううん、大丈夫、ちょっとビックリしただけで」

 オウフ……女神がいるなぁ……

クリスタ「あの、その、でね」

エレン「んあ?」

 金髪の美少女が少しもじもじしながら、せわしなく俺に視線を合わせたり目をそらしたりする。

クリスタ「私、クリスタ・レンズって言うんだけど」

 ファッ!?

エレン「や、あー、ええっと」

 やべえよ……やべえよ。
 どうなってんだこの世間は、適当に言った名前がいるとかマジかよ。

クリスタ「その、自己紹介の時にイェーガー君が、私の名前を出してくれて、その……///」

 あーこれ完璧にバレてますねえ。
 俺もすげえ目が合わせにくい。
 どーすんだこれ。俺のコミュニケーション術じゃ対応できないケースだこれ。


選択安価↓2

①エレン「嘘だって……貫き通して、真実にしてやる……!」

②エレン「いや、えっとのその、はは、出来心で」

クリスタ「出来心……?」

ミカサ「そう。ひょっとしてあなた、本当にエレンの好みがあなただと思ってた? だとしたらそれはとても愚か」

 いきなり出てくんなビックリしちゃうだろ……

クリスタ「え、えっと?」

ミカサ「私はミカサ・アッカーマン。エレンの幼馴染」

クリスタ「ど、どうも」

 ミカサから変なオーラが出てる。
 クリスタって子が助けを求めるように俺のほうをちらちら見ているんだが……俺に頼まれても困るっての。


コンマ判定安価↓1

00~39
エレン(寝たふり)

40~79
エレン「まあまあ、部活でも見学しに行こうぜ」

80~99
エレン「俺の幼馴染がこんなに世紀末覇者なわけがない! 俺は帰らせてもらう!」

 君子は危険に近寄ったりはしないのだ。
 安全地帯を維持するために俺はあえてここから動じることなくゆっくりと顔を伏せよう。

エレン「」スヤァ

 小学校の教室で徹底的に磨き上げた寝たふりスキルをナメるなよ。
 本当に寝てると勘違いしてミカサとアルミンに置いていかれて夜8時に半泣きで帰路に着いたことを俺は忘れないからな。……忘れてなんかやらないからな!

サシャ「ここで寝た振りするなんて、エレンは勇気ありますねー」

ミカサ「エレン?」

クリスタ「ひどいよイェーガー君っ!?」

 余計なこと言ってんじゃねーよバカやろう!
 とにかく面倒ごとに巻き込まれるのはゴメンだ。特にミカサ関連。
 友達はほしいけど、もっとこう、俺と似通ったいい具合の陰キャラと知り合いになりたい。



コンマ判定安価↓1

00~49
エレン「いいからミカサ行くぞ、部活見学だ」

50~99
エレン「あーっと、クリスタ? ほら、部活見学でもいかないか?」

ミカサ「行く!」ガタッ

クリスタ「じゃ、じゃあ私はこれで」

 あははと曖昧に笑って美少女が去っていく。
 なんか去り際のふんわりとした香りがすごい名残惜しい。超フローラル。

ミカサ「それでエレン、何の部活を見に行くの?」

エレン「え、ああ」



コンマ判定安価↓1

00~49
エレン「人の役に立つ部活、かな」

50~99
エレン「何言ってんだお前、さっさと帰るぞ」

ミカサ「は?」

エレン「いや部活とか入る気ねえし、普通にさっきのは言い訳っていうか」

ミカサ「……先に帰っていて。私は、見たい部活がある」

 そう言って俺の幼馴染はさっさと教室を出て行った。
 気づいたら残っているのは俺だけだ。

エレン「……自習でもするか」


【学力がSS(アルミン用無し)に上がった!】


《課外フェイズ終了》

エレン「ふぁぁ……」

 朝起きる。
 携帯をちょっと開くと、amazonからのメール。あとマックからのメール。あとgoogleplayからのメール。

エレン「おっふ」

 どうしたもんだかなあ。
 友達はほしい、けど部活するような活力もないし、クラスでも浮いてるっぽいし。


選択安価↓2

①エレン「ミカサにちょっと相談してみるか」

②エレン「あのイケメンに相談してみるか……」

③エレン「隣の3組に突撃だ!」

 よっし、今のクラスには見切りをつけよう。
 隣の、あのクリスタって子がいるクラスで新しく友達を作るんだ!
 大丈夫だ。俺はぼっちとしての尊厳を取り戻しつつある。俺の中学デビューはこれからだ……!

エレン「っと、ミカサからメールか」

ミカサ『部活の朝練に誘われたので行ってくる。遅刻したり、道に迷ったりしないで』

エレン「……朝飯、食うか」

《登校フェイズ開始》
《登校フェイズ終了》

《授業フェイズ開始》

 さて、今日は体力測定で一日がつぶれる。
 ちょうど3組と4組は合同で行うことになってるし、ちょうどいい機会だろう。

モブ「あー駆逐君だーwww」

モブ「電波君おはよーwww」

 おいやめろよ、笑い混じりだと実は冗談として受け入れられてるんじゃないかって淡い希望抱いちゃうだろ……

エレン「……ッス」

 合唱部のブレス音みたいな返事しか出てこなかった。俺の体しっかりしろ。
 机にカバンを預けて、隣のクラスに向かう。
 ひとまずは窓越しに様子を伺うか。

サシャ「あれー、くちくの人じゃないですか」ヒョコッ

エレン「ヴァッ!?」

 美少女がいきなり窓越しに身を乗り出してきた!

クリスタ「もうサシャ、ダメだよほかの人に迷惑をかけたら。って、イェーガー君?」

エレン「お、おう」

 片手を挙げて挨拶する。

エレン「えーっと、君は」

サシャ「サシャ・ブラウスです! よろしくお願いします」ニカッ

 4組なのになんでここにいるんだよ……

クリスタ「それでイェーガー君、どうしてここに?」

サシャ「くちくの人もクリスタのファンですかー?」


コンマ判定安価↓1

00~19
エレン「ははは、まあこんなに可愛い子ならファンになっちゃいそうだけど」

20~59
エレン「どっちかっていうとサシャのファンかな」

60~99
エレン「あのそばかすの子も可愛いと思うけど?」

クリスタ「ああ、ユミルのこと?」

サシャ「誰ですかー?」

 いや俺も知らん。
 ていうか知り合いなのか、このクリスタって子は典型的リア充に違いない。ソースは俺の第六感、もといぼっちセンサー。

ユミル「……んあ?」

クリスタ「もう、そうやって印象悪くしないの!」

 女神がそばかすの子に思いっきり頭突きした。すげぇ痛そうな音がしたんだが。
 ていうか、さっきから地味に教室の注目を集めている俺がいる。まあこんな美少女3人と話してたらそりゃ注目の的にもなるわな。

ユミル「ってて……あー、あんた噂の爽やか駆逐系電波だろ。話だけ聞いたぜ」

エレン「色々混ざって俺の風評大変なことになってんな……」

サシャ「くちくの人は電波の人だったんですか! あれ、でもくちくはくちくで電波は電波で、電波はくちく……あれ?」

クリスタ「サシャ落ち着いて」

 この3人は大分仲良くなってるようだ。
 つーか一日でグループきっちりできすぎだろこのクラス。俺の入り込む余地ねえじゃん。



コンマ判定安価↓1

00~29
エレン「ん? クリスタ、俺の顔になんかついてるか?」

30~59
エレン「ん? なんだあの子、すげえ目つきで俺のこと睨んでる」

59~79
エレン「ん? そろそろ時間か、サシャ、戻るぞ」

80~99
エレン「ん? グラウンドビュンビュン飛び回ってるのは、ミカサか……?」

クリスタ「うわすごい! 何あれ!?」

 先行してアンカーを打ち出し、それを巻き取って空中を駆けるようにして移動しているのか。
 ミカサの隣に、うちのクラスのイケメンが並んだ。あいつもやってんのか。

サシャ「かっこいいですねー」ボー

エレン「…………」

 知らず知らずの間に、手元にあったはずのものが俺よりずっと前に動いていく。
 この感覚は、いやだ。
 気づいたらミカサもアルミンも帰っていたあの日のように。
 俺の知らないところですべてが動いて、すべてが終わってしまう。

エレン「…………」

ユミル「おい、イェーガー?」




コンマ判定安価↓2

00~39
エレン「……教室戻るわ。じゃあな」

40~69
エレン「なんでもねえよ別に。サシャ、昼飯はチーズハンバーグ奢ってやる」

70~99
エレン「俺も……あれを……使ってみたい……」

サシャ「! 本当ですか!?」

エレン「おう。俺の大好物だからな」

 屋外の光景がまぶし過ぎて見れない。
 何やってんだか、朝日眩しすぎだから。自重しないとそろそろ読売か毎日に切り替えんぞオラ。

ユミル「あれ、チーズハンバーグ?」

クリスタ「昨日も聞いたことがある気がするんだけど」

 ざわざわと、俺の好物が広がっていく。

 電波君チーハン好きなんだってー
 うちのクラスにもいなかったー?
 電波君うちにもいるのwwwウケるwww
 あ、ほらあの人だよ、目つきも電波君みたいだし!
 電波君じゃなくて電波さんwwww

 あ、これあかん流れや。

サシャ「チーズハンバーグ……嫌いなんですかね、みなさん」シュン

エレン「……みんなが毛嫌いしてんのは、もっと別のもんだよ」

クリスタ「イェーガー君……」

 ほら、さっさと戻らないからこんな余計なダメージ負うことになる。
 ああクソ、胸糞悪い朝になりそうだ。



??「……あんた、ちょっとこっちに来な!!」

エレン「うごっ!?」



《授業フェイズ中断》

《特殊課外フェイズ開始》

《特殊課外フェイズの説明》

正規の課外フェイズではないため、コンマ判定のバランスが崩れます



タッタッタッタッ

エレン「ハァッ、ハァッ」

??「フゥー、悪いね、ちょっと授業サボらせちまうよ」

エレン「ぜぇっ、はっ、ぜーっ」

??「あんたが噂の爽やか電波か……あんたのせいで、たった今、あたしの青春は終わった……!」ギリ

エレン「ハァッ、ハァッ、ゼッ、ゼッ、ハッ」

??「どう落とし前をつけてくれるんだろうねぇ!」

エレン「ちょ、ゼッ、た、たん、まっ、ハーッ、ハーッ」

??「あんた体力なさすぎだろ!?」ガビーン

??「ったく、大丈夫かい?」

エレン「ああ、悪いな……」

 なんでいきなり見ず知らずの人に手を引かれて、こんなに走らされなきゃいけないんだよ……

エレン「で、あんたは?」

??「……あたしは、アニ・レオンハート」

 あ、ひょっとしてこの子。

アニ「あんたの巻き添えで、駆逐系女子なんて渾名を頂戴した、ごく普通の女子高生だよ」ビキビキ

 やべえ超青筋立ってるんだけど。
 さっきの走りからして運動できる系女子だ。喧嘩とかになったらボッコボコにされる自身がある。
 どうにかしねえと……


自由安価↓2
アニへの対応の言葉
例:謝罪、逆切れなど

アニ「!!」

 反応からしてどうやらそのようだ。
 クラスのみんなが知ってるってことは、多分自己紹介のときに言ってしまったんだろう。

エレン「ああ、悪い。俺もそうなんだ」

アニ「……知ってる、だからあたしはこんな目に!」

 ガッと胸倉をつかまれる。

エレン「わ、わわわるかぁぁったったって」

 唐突な暴力行為に動揺を隠せない。
 この子相当キてるみたいだな、うんごめんなさい、全面的に俺が悪いです。

アニ「あんたが勝手にどうなろうと知ったことじゃないけど、頼むからあたしを巻き込むな」

 俺を放り捨てるようにして手放すと、アニって子は歩き去っていく。

エレン「…………」



コンマ判定安価↓2

00~50
精神力D発動

51~99
????A発動

 立ち去っていく彼女の背中、何かを幻視した。
 なんでだろうか。
 このまま彼女を立ち去らせてはいけない。
 そんな気がした。

エレン「……アニィィッ!!」

アニ「?」

 金髪をたなびかせながら、彼女はゆっくりと振り返った。

エレン「ひょっとしたら俺たち、似てるのかもな!」

アニ「はぁ……?」

エレン「目つき悪いしチーズハンバーグ好きだし! クラスで浮いてるし友達少ないし!」

アニ「…………」

 やっべえ何言ってんだろ俺。
 たいそう御立腹な様子でアニがずんずん戻ってくる。

アニ「その口閉じなよ。ぶっ飛ばすだけじゃすまないよ?」

エレン「頭固いし変なとこでこだわるし、協調性ないし!」

アニ「……ッ!」

 彼女の体が、かくんと傾いた。
 軸足を起点に、腰、上体も含めて理想的な捻り。スピードも申し分ない、全身の回転エネルギーを乗せた蹴りだった。
 俺の脚を狙うローキック。

エレン「ッ」

 それを避ける。手馴れた様子で。
 呆気にとられたアニは、また表情をあわてて引き締める。

アニ「もう加減しないよ!」

 とても反応すらできそうにない、鋭いけり技の数々。合間に体を滑り込ませ、豪雨の中をすり抜けるような感覚でやり過ごし、やり過ごし、無拍子に踏み込む。
 リズムを崩す距離のつめ方。すべて俺は知っている。

エレン「でも似てないとこだってあるッ」

 鼻先と鼻先がこするような密着状態で、俺は犬歯をむき出しにした。

エレン「お前は誰かのために戦えた。俺は無理だ、いつだって奪われて、奪われて、取り返すためでもなく、無力だった自分が悔しくて、それで強くなろうと戦った」

アニ「あんた、何を……?」

エレン「奪われたくないと思っていたのかもしれないけど、実際は違う、多分俺は、無力な俺を否定したかったんだ。それで、今の俺が持っているものから目を背けて、色んなモンを落としてきた穴の底ばっかり見つめていた」

 口から滑り出す言葉。
 よく分からない。よく頭に残らないのに。
 これは他ならぬエレン・イェーガーの言葉だと気づくのに、少しかかった。

 あ、れ……いきなり頭が、痛く……

エレン「だから俺はあきらめない、もう絶対にあきらめない、お前もあきらめないし俺もあきらめないって……そう誓ったんだ、だから……」

 薄れ行く視界の中、俺はずっと、アニの双眸だけを見続けていた。

アニ「ちょ、ちょっと……!」

 体を操っていた糸が千切れる。
 重力に負けて崩れ落ちる体を、暖かくて柔らかいなにかが受け止めた。
 その温もりに包まれているだけで、何かとても安心できて。

 それでもガンガンとなり続ける頭痛に顔をしかめながら、俺はゆっくりと意識を失った。



《特殊課外フェイズ終了》

 う、ん?
 目を開けると、もう太陽がずいぶん高く上っていた。

アニ「……今日は大胆なサボりになっちまうね」

エレン「あ……」

 やたら柔らかいものを頭の下に敷いて寝ていた。
 寝転んでいるはずの俺からアニのあごが見える。少しこちらをのぞきこんで来る。きれいな目だ。

エレン「って、ひ、ひざッ……!?」

 膝枕されてないか俺!?

アニ「大人しくしときな」

 あわてて起き上がろうとした俺の頭をアニが押さえつける。
 まあ悪い気はしないが。

エレン「……悪い、授業は」

アニ「元々連れ出したのはあたしだ、後で職員室でもどこでも行けばいいさ」

 なんだかやたら穏やかな表情なんだが、俺何かしちまったか?
 けど、すごく寝心地がいい。またまどろんできてしまった。
 良くない。これは良くないぞ俺しっかりしろ!
 改めてアニの顔を見る。整った顔立ちだと思う。そんな美人さんに膝枕されてるとか俺の人生どうした、つきかける寸前の蝋燭かなんかか?
 今の俺なら何でもできる気がしてくる……!



選択安価↓2

①エレン「……なあアニ。友達に、なってくれないか?」

②エレン「…………心配かけちまったな。もう授業戻ろうぜ」

アニ「あっ……」

 無理に立ち上がる。ちょっと体が痛い。まるで普段しない動きを無理やりしたみたいになってる。

エレン「さあ、怒られに行こうぜ」

 他人とこんなに喋ったのは久しぶりだ。
 正直に言って、もっと仲良くなりたい。友達だと、認めてほしい。
 でも……頭というか心のどこかで、友達になんかなれっこないと思う部分がある。
 だから怖い。その一歩が怖い。

アニ「……ねえ。あんたすごいね、あたしの蹴り避けたとき、半端ない眼をしてた」

エレン「……眼?」

アニ「うん。殺気ていうか、とにかく……ゾッとした」

 全然覚えてない。というか気絶してたのってこいつの蹴りが直撃したとかじゃねえの。記憶を混濁させるとかアルター使いみたいになってんぞ。

エレン「心当たりがないんだが」

アニ「なんだかあんたとなら、全力で喧嘩できそうだよ」

エレン「……はあ?」

 いやいや俺ヒョロッヒョロだし、筋肉無いもやしなんだが?

アニ「エレンだね、覚えとく」

エレン「お、おう」

 職員室で先生にこってり絞られている間も、俺の隣で、アニはどことなくうれしそうだった。



 アニとのコミュニティを入手しました。


《授業フェイズ終了》

おい、これ安価関係無く>>1のさじ加減じゃねーか

とりあえず予定してたとこまでは進んだので今日は終わり。

ジャンがイケメンなのは、ぼっち(エレン)フィルター効果。他人と喋ってるだけで格好良く見えることなんてザラにあるから(震え声)

>>166
重要な選択肢によって実はもういくつか分岐してる。
選択安価の内容によっては確かに後付けぽっく見えるかもしれません。
安価スレ初めてだから選択肢の提示も戸惑うんだよな……すみません、もっと分かりやすいぐらいに修正していきます。



現在のエレンのステータス

学力:SS(エレン最高や! アルミンなんていらんかったんや!)
筋力:D(アニと50m併走で瀕死)
コミュ力:S(テンパらなければできる子)
????:A(■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■)
精神力:D(おうちかえりたい)



次回再開は明日の夜9,10時ぐらいです。

あ、関係表忘れてたわ

家族:ミカサ、アルミン、カルラ

友達:なし

知り合い:サシャ、クリスタ、ユミル、アニ

クラスメイト:コニー、ジャン

グリシャは単身赴任か何かで居ないのかな

今日は早めに再開。
さあみんな部活コンマを狙うんだ……

>>175
シッ




 さあ少し遅れての体力測定も終わった、放課後だ。
 無様な姿をクラス中に晒してとてもつらかったけど、まあ致し方ない。
 成績が頭ひとつ分飛びぬけてたぜ。マイナス方向に。出る杭は打たれるっていうからその予防線張ったってだけだ。

アニ「あんた部活とか入らないの?」

エレン「うおっ、びっくりさせんなよ」

 放課後の教室で一人数学のドリルを解いていると、いきなり後ろから話しかけられた。
 何なんだよこいつ。ぼっちなの? 俺と同類なの?

アニ「ちょっと見たい部活があるんだ、付き合いな」

エレン「は、はァッ……!?」



コンマ判定安価↓1

00~49 部活見学スタート
エレン「いや、別にいいけどさ」

50~99 勉強会スタート
エレン「そんなことより予習・授業・復習の黄金サイクルだ!」

アニ「じゃ、行こうか。二つあるんだけど」

エレン「おいちょっと、ひっぱんなって……!」

 教室を後にして、オレンジ色の日差しが差し込む廊下を歩く。
 お互いの歩幅もまだ知らなくて、ちょっと俺が遅めに進む感じ。
 ちらりと横を見ても、夕焼けに照らされた少女の横顔は見とれるほど端整だった。

アニ「ここだよ、まず一つ目」

エレン「んあ?」

 やってきたのは、学校をぐるりと囲む巨大な壁。
 向こう側には巨人の秘密に関する何かがあるとか言われてるけど、実際はどうなんだろうな。

エレン「壁をどうするんだ、ぶっ壊すのか?」

アニ「まさか。綺麗にするらしいよ」

エレン「はあ?」

 こんなでけえ壁掃除するのか? 無理だろ、巨人にやらせろよ。
 部員を巨人化させたりしなけりゃできねえよそんなこと。誰か巨人化能力持ってるやつ呼んで来い。

アニ「『壁美化部』っていうらしい。特殊な装置を使って壁の上のほうまで磨き上げるらしいんだけど……」

 特殊な装置ぃ……? 胡散臭いなおい。
 しかし見回す限り、そんな危ないことやってる奴なんて見当たらない。有給でもとってるんだろうか。

エレン「いねえじゃねえか」

アニ「おっかしいね……っと、あれは」

 ふとアニが横合いを指差した。
 何かと思えば。

巨人「…………」ニタニタ

エレン「ッ!!」

アニ「巨人か。一人でいるなんて、あいつもぼっち?」

 言いながらアニが憐憫のまなざしを俺に送ってきた。
 あんなのと同類扱いすんな。

アニ「ねえあんた、さっきからやたら身構えてるけど、巨人がどうかしたの?」

エレン「…………」



コンマ判定安価↓2

00~39 失敗
エレン「決してビビっているわけではない、決して」

40~79 成功
エレン「見下してんじゃねえよ、面白ぇツラしやがって……!」

80~99 ????発動
エレン「…………駆逐してやる……一匹残らず……」

アニ「……あ、そう」

 興味をなくしたようにアニはそっぽを向いた。
 さっき……けれど。
 確かに巨人は怖い、けれど。
 巨人を見た瞬間、頭の裏側が焦げ付くように白熱した。
 あの感覚は、一体……?

エレン「っと、そういや今朝見たかもしれねえな、それ」

アニ「本当かい!?」

 グラウンドをびゅんびゅん飛んでたあれなら、アンカーを壁に突き刺せば登れるかもしれない。
 ていうことは……ミカサの入った部活って……


選択安価↓1

①壁美化部入部
エレン「……部室の場所を聞けば行けるはずだ、先輩を誰か探そう」

②生徒会入り
エレン「……そっちは後回しにしようぜ」

アニ「え?」

 今ミカサとは、会いたくない。
 あいつはあいつなりにやってんだ、
 俺がミカサ離れをするまでもない。
 これはチャンスだ。絶対に逃すな。

エレン「もうひとつあるんだろ、行きたいとこ。そっちに行こうぜ」

アニ「ああ、うん」

 後者に戻るときに、後ろ髪を引かれるような気がした。
 ああ俺はきっと、こういう日がやってくるのが分かっていたんだろう。

エレン「で、入りたいのってなんだよ?」

アニ「生徒会」

 へえ。
 これから忙しくなるのかもしれない。
 少なくとも隣のこいつがいると、今までより騒がしくなりそうだ。


【生徒会に入りました】

間違えた

【アニ・エレンが生徒会に入りました】






(VS進撃中調査団ルートが開放されました!)

《課外フェイズ終了》




エレン「…………」

アニ「…………」

 き、気まずい……! 冷静に考えてほぼ見ず知らずだったやつと二人で下校とか難易度高すぎだろ……!
 いやまあ無理して話す必要はないんだけど。
 というか誰かと話しながら登下校するという行為にあまりなじみがないし。ミカサいなけりゃ沈黙率100%なので問題ない。

アニ「……」

 こいつiPod取り出しやがった! イヤホンを両耳に差し込む。
 ジャカジャカとギターの音が漏れているのを聞きつつ、俺はまったく彩られない青春っぷりにため息をついた。

エレン「生徒会、か」

 主だった仕事は行事の進行だ。
 最近であるのっていたらクラスマッチぐらいか。あと詳しい仕事の説明は明日あるらしい。

アニ「じゃああたし、モノレールだから」

エレン「んあ? おう」

 気づけば駅前まで来ていた。

アニ「じゃあ……ね」



コンマ判定安価↓2

00~39 成功
エレン「ああ。また明日、楽しみにしてるぜ」

40~79 失敗
エレン「あ、はい」

80~99 大成功
エレン「家帰って、何するんだ?」

アニ「……うん。またね」

 そう言ってニパッと笑ったアニの笑顔。
 初めて見た、はずなのに、どこか既視感があるのはなぜなんだろうか。


《下校フェイズ終了》



《一ヶ月目のイベントが終了しました》

《セーブします》

《セーブします》

学力:SS(ロンリーアフタースクールは自習一択)
筋力:D(翌日は筋肉痛)
コミュ力:A(テンパってできなくなった子)
????:A(■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■)
精神力:D(ようこそ社畜の世界へ)

《次回から二ヶ月目のイベントをロードします》

《今日はここまでです眠い》

次回からはもっと俺ガイル的要素ぶちこんでくる予定です
当初はこんなはずじゃなかった……もっとサシャといちゃいちゃさせるつもりだったのに
誰か早くサシャ安価を取るんだ!

あ、また関係表忘れてたわ

家族:アルミン、カルラ

羨ましい:ミカサ、ジャン

友達:なし

美人:アニ

知り合い:くちくのひと、天使、ユミル

クラスメイト:坊主頭

間が空いてしまいすみません。
まあぼちぼち再開していきます。

5月【新生活シャチクゲリオン:序】


 新生活。それは多くの人々が期待に胸を膨らませ、同時に不安に脳裏を占められる季節。
 かく言う俺も新たな友達とか、クラスでの友達とか、学校での新たな友達との出会いとか。

モブ「えっと、日直だよねイェーガー君、よろしく」

エレン「……ッス」

モブ「本当に全然しゃべらないやwwwねえ日本語しゃべれないってホント?wwww」

 結果、俺はクラスで電波系の揺ぎ無きポジションを手に入れた。

今回からコンマ判定にはステータスにより補正をつけます
D -10
C -5
B 0
A +5
S +10

です。




《授業フェイズ開始》

 しまった、時間割を間違えた。
 学校に来てから、連絡掲示板を見て気づく。もう遅いのは承知だが、やはり先生に忘れ物の報告をするのは気が進まない。
 おまけに忘れたのは数学か……ここ一月で分かったことには、数学科の先生は大体ダルいということだ。

エレン「どうするべきか」



コンマ判定 安価↓1 (コミュ力A補正 +5)

00~49 成功(再安価)
エレン「誰かに借りるしかないな」

50~99 失敗
エレン「自分の責任は自分で負うさ」

ほい

間違えた成功と失敗のコンマ入れ替えてください
基本的には高コンマで成功です

>>211は50+5=55なので成功です

エレン「仕方ねえ……誰かに借りるか」


コンマ判定 安価↓2

下一桁
01 ミカサ
23 アニ
4567サシャ
89 クリスタ

 生徒会に入ったあいつ……レオンハートなら大丈夫だろ。
 今のところは事務処理というか、今月にあるクラス対抗スポーツ大会の準備をしているが、多少の会話はある。
 ……さて、教室に入った時に指差されたりとかしたら俺のメンタルがガリガリ削られていくだけだが……背に腹は変えられない。

エレン「」ガタッ

 ざわっ……俺が立ち上がっただけでクラスがどよめいてる。
 何なの、俺は不動のキーパーかなんかなの? 多分二つ名はゴールキーパー、頭に花飾り載せてる。
 廊下に出てから、隣の教室へ。
 初夏特有の爽やかな日差しと若干の熱が、シャツ越しに圧し掛かってくる。

 窓越しにも3組の喧騒が聞こえる。うちに負けず劣らず活発なクラスのようだ。お前らセミかよ、セミでさえもが夏の一週間に向けて力ためてんだぞ。
 ぎゃあぎゃあ騒ぐ前に勉強しろ、騒ぐエネルギーを節約しろ、省エネだ省エネ。またはクールビズ。
 周囲の空気が冷えすぎでチームマイナス6%に貢献しちゃってるぜ俺。まあ冷えてて暗くてじめじめしてるだけだけど。


 さて、有象無象は放っといて、あいつは……っと。


コンマ判定 安価↓2 (コミュ力A補正 +5)

00~49 失敗
エレン「仲良さげに黒髪おさげの子と話してるな……帰るか」

50~99 成功
エレン「一人で寝てる」

 おいおいおい。なんであいつ友達いるんだよ……
 いやまあ、普通だよな。普通友達の一人や二人いるよな。
 うん。
 ……俺が話しかけたら、あのおさげの子、俺のこと知ってたら、レオンハートに迷惑かかるな……
 いや別に、こんな扱い慣れてるし。
 傷ついてなんかないし。

エレン「……あー、まあいっか」

 先生に忘れ物報告をしたときの、教室のクスクス笑いに、なんだか一ヶ月で慣れてる自分が、俺は嫌いじゃない。
 この適応力の高さは北極に行っても生存できるレベル。身の回りが寒いのとかいつも通りだし。まあ独り身的な意味だけど。


《授業フェイズ終了》

《課外フェイズ》


 今月にあるクラス対抗スポーツ大会。
 俺たち生徒会は、その大会の運営委員としての仕事をこなさなければならない。

役員「ひとまずは担当の委員を決めようと思いますが……一年生の担当を二名」

 担当役員の仕事を簡単に説明してもらったが、なかなかにハードそうだ。
 ボールなどの用具を揃え、グラウンドや体育館の予約を取り、各クラスの参加者を把握しておく。
 もちろん補欠の確認などは当日に続く。登録されていない選手の勝手な出場は許されないし。

 なんにしても面倒な仕事そうだな……

アニ「ねえあんた」

 隣の席に座っていたレオンハートが、俺のシャツの袖を引っ張ってきた。
 なんだよやめろよ、伸びちゃうだろ。

アニ「今日の昼休み、うちの教室に来てたよね?」

エレン「…………」


選択安価↓2

①エレン「ききき気のせいだろ」

②エレン「お前と話したかったんだけど、忙しそうだったから」

アニ「……そう」

 それっきり、彼女はまた手元の書類に視線を落とした。
 時々髪をかき上げる仕草が艶やかで、思わず目をそらしてしまう。や、童貞にありがちなこのどうでもいいソロ挙動不審やめようか。

アニ「……」チラッ

 あれ? なんかレオンハートもこっち見てね?

エレン「おい」

アニ「あのさ」

 …………


コンマ判定 安価↓2 (コミュ力A補正 +5)

00~49 失敗
エレン「あ、あんまこっち見るなよ、注意されても知らねえぞ」

50~99 成功
役員「おいそこの二人うるさいぞ、私語するな!」キース「まあ待て」

役員「おいそこの二人、うるさいぞ! 一年が私語するな!」

 やべ……教室の生徒会役員全員の視線が俺とアニに刺さる。
 隣の美少女はどこ吹く風と涼しい表情だ。

エレン「あー、すみません」

役員「しばらく立っていろ!」

キース「まあ待て」

 おいすっげえいかつい人出てきたんだけど。
 スキンヘッドが部屋の照明を照り返してる。顔怖い超怖い。え、俺食べられちゃうの? バッドエナジー吸い取られちゃうの? 悪いオオカミさんは月に代わってお仕置きよ! あ、間違えた。

キース「せっかくだ、会議中も積極的に発言する一年生に仕事を任せてみようではないか」

 罰当番じゃねえか!
 レオンハートも顔が引きつってる。
 おいおい、俺たち二人のバッドエナジーだけで白紙の未来が黒く塗り潰されそうな勢いなんだが。


【クラス対抗スポーツ大会に運営委員として参加することになりました】

アニ「はぁ……なんでこんなこと」

 生徒会室に二人で残る。
 すごい青春っぽいドキドキイベントのはずなんだが、目の前にたまった仕事の量が笑えなさ過ぎてヤバい。

エレン「言うなよ。ひとまず俺が明日に先生方と当日の会場を押さえる件を話しておくから、お前は用具を頼む」

アニ「分かった。ああ、参加競技のない暇な生徒を押し込む教室がこの説明書にはないんだけど。どうするの?」

 ……確かに、競技がない暇な時間もあるはずだな。
 その間、その辺に放っておくわけにもいかないだろう。なるほど的を射た指摘だ。

エレン「なら普通に教室を開放しとこうぜ、空調も自由で」

アニ「その許可はあたしがちょっと先生と話してくる」

エレン「オッケー、任せた」

 二人しかないから、お互いに動き続けるしかない。というかこんな忙しい仕事二人だけに押し付けんなよ。
 なんかこれ連帯感とか友情とかより、ビジネスパートナーみたいなカンジにしかならねえな……


コンマ判定 安価↓2 (コミュ力A補正 +5)

00~49 失敗
エレン「まあ……当日までに間にあえばいいか」

50~99 成功(アニが仕事仲間にランクアップ)
エレン「大丈夫、俺たちならやれる」

エレン「まあ……当日までに終わらせりゃいだろ」

アニ「何情けないこと言ってんの」

 バシバシと背中を叩かれる。
 痛ぇ。

アニ「大丈夫、あたしたちならできるよ。きっと」

エレン「……恥ずかしいこというなよ、バカ」

アニ「…………別に恥ずかしくなんか」

 そういってレオンハートはそっぽを向いてしまった。
 窓の外から差す夕日が眩しくて、顔を背けたんだろう。俺は、そう思うことにした。



コンマ判定 安価↓2
エレンの仕事ぶりは?(学力SS補正 +10)

00~29 無能
エレン「死にたい」

30~59 普通
クリスタ「最近がんばってるんだってね」

60~89 有能
ユミル「なんかがんばってるみてえじゃねえか」

89~99 超有能
アニ「もうあいつ一人でいいんじゃないかな」

 仕事は目を回すほど忙しかった。
 まず場所の確保、当日に許可もらってなかったら競技できないという即死クラスのミスが出ることになる。

エレン「あ、先生。グラウンドはソフトボールとサッカーで第一グラウンド第二グラウンドをこの時間帯に……」

先生「ああイェーガーか。第一のほうはいいだが、第二は前日にサッカーの練習試合があってだな、ゴールの位置がずれているんだ」

アニ「じゃあ場所をずらしてもらえば……」

エレン「いや、サッカーはハーフコートで4つ並んで試合するから、ずらす余裕はない」

 それよりは時間をずらして、役員駆り出して動かすほうが現実的だろう。
 とにかくこっちで何とかする旨を伝えておく。

アニ「…………」


 次に用具の準備。
 レオンハートに任せていたが、途中で事情が変わった。
 ドッヂボールがスーパードッヂボール、所謂ボールを2つ同時に使うあれだ。

エレン「悪いなアニ、ボールの使用承諾やり直しになったらしい」

アニ「え……まあいいや、今から先生のとこ行って説明してくる。予選から? それとも決勝だけ?」

エレン「ああいや、予選からだけど、もう説明したからいいよ」

アニ「…………」


 あとは各クラスの参加生徒の把握。

アニ「あ、あのさ、クラスごとの名簿作りなんだけど」

エレン「んあ?」

アニ「各クラスのクラス長を集めて、名簿を当人たちに書いてもらえればそれが一番なんじゃ」

エレン「もうやってる、それが普通だろ」

アニ「…………」

 当日までには終わりそうで何よりだ。
 

アニ「あたしいらないじゃん……」

 ぼそりと呟かれた言葉。
 こういうのもなんだが、俺はこういった仕事には向いている。
 長らく人の輪というか、集団行動を一歩はずれたとこから見ていたせいか、効率の悪い動き、効率の良い動きも分かるんだ。あと、集団の中の人間の行動パターンとか。あいつら行動パターンに当てはめられすぎ、漸化式かよ。
 だから俺が必然的に仕事が多くなるのは仕方のないことだ。
 アニの感傷とか、気持ちとかを汲み取る気は、ない。
 誰かと肩を並べることなんて……


コンマ判定 安価↓3 (コミュ力A補正 +5)

00~49 失敗
エレン「…………え、なんだって?」

50~99 成功(アニが仕事仲間にランクアップ)
エレン「ひ、一人じゃできなかったこともある……気がする」

エレン「…………え、なんだって?」

 俺は、肩を並べられないんじゃない。
 ただ真正面から、同じ高さで目を合わせることが怖いだけだ。
 そしてそうやって尤もらしい理由をつけて逃げ続ける自分が、俺は嫌いじゃない、むしろ好ましいとさえ思っている。
 弱くていいんだ。俺は友達に高望みして、難癖つけて他人を遠ざけて、ゴミクズでぼっちでヘタレだ。
 でもそんな俺でいいんだ。

アニ「……バカ」

 アニが生徒会室から走り去っていく。
 ああ、これでいい。
 誰かのために自分を下げて、それで互いに足を引っ張り合うことが青春なら、俺はそんなものいらない。
 そんな欺瞞と偽善に満ち満ちた関係はいらない。
 それなら俺は、一人でいい。

エレン「…………本当に、それで、俺は」



コンマ判定 安価↓1 (補正なし)

00~49 失敗
エレン「……いや、目の前の仕事を終わらせよう」

50~89 成功
エレン「ん? この書類は……」

90~99 大成功
エレン「……ああクソッ、どこ行きやがったあいつ!!」

エレン「あ、この書類……」

 女子の更衣室についての提言書か……つっても、ここにある空調設備の必要性ならまだしも、他の、スペースだとかは……ていうか忘れ物した場合の問い合わせとか知るかよ女子に聞けよ。
 どうでもいけど着替えの時になんで壁一枚挟むだけで男子のどきどき加減は上がるだろうな。小学校低学年では味わえない妙な感覚だった。まあ共有する友人がいなかったけど、アルミンぐらいしか。

エレン「仕事できたと思ったらいなくなってんじゃねえぞあいつ」

 ため息を一つ。
 明日のアサイチで渡すか。いや教室に入るのすら苦痛だな……レオンハートに教室に行ったこと知られてたってことは、多少噂になるレベルではあったってことだし。何、香川帰国とかベッカム来日みたいなスクープになってんの、俺の来訪。ラクスマンかよ。

アニ「…………」

 と、間抜けが一人ノコノコと戻ってきた。

エレン「何してんだよ」

アニ「わ、忘れ物……」

 うわすっげえ気まずそう。普通帰ると思うんだけど、その辺ちょっとズレてんな。

エレン「おい、レオンハート」

アニ「……ッ、今日はちょっと用事が……」

エレン「女子更衣室の候補、リストアップしといてくれよ。俺じゃ分かんねぇ」

アニ「!」

 驚いたようにこっちを見る。カバンが床に落ちる音が響いた。

 手元のノートパソコンの画面から視線を落とさず、俺は言葉を続ける。

エレン「お前に頼みたいんだ」

 これは必要事項だ。
 誰かの感情は一切の影響を及ぼしていない、ただの事務作業なんだ。

エレン「やってくれるか?」

アニ「やる!!」

 食い気味の返事。迸るやる気にその目を燃やすレオンハートに書類を渡す。

エレン「頼むぜ、こんだけ威勢のいい返事をしてくれたわけだし」

アニ「…………あっ」

 俺が悪意満点の笑顔を浮かべると、アニは瞬く間に書類を手から奪い取って机に突っ伏した。

アニ「違う……忘れろ……!」

 シャツの襟元を引っ張って無理やり顔を隠そうとするレオンハート。
 俺はそんな可愛らしい光景に目を細めながら、いい加減帰宅準備ぐらいはしようと立ち上がった。



コンマ判定 安価↓2 (筋力D補正 -10)

00~49 失敗
エレン「うお、カバンがこんなところに!」

50~79 成功
エレン「うお、プリンターのコードがこんなところに!」

80~99 大成功(アニが仕事仲間にランクアップ!)
アニ「きゃっ、カバンがこんなところに!」

 …………
 まあ、人間誰しも得意不得意がある。
 俺は自分で言うのもアレだが、頭脳労働タイプだ。だから運動は不得意だ。
 日常生活でも、体力ないから階段上がってるとすぐ息切れたりするし、バランス悪くて何もないところでこけそうになったりする。
 コードにつまづく。世界がスローになる。こっちを見て呆気にとられてるレオンハートが見える。
 あ、やばい。

エレン「おらぁぁっ!!」

 根性でリカバリー! 体を無理やりひねって直撃を回避。
 代わりにその辺のテーブルをいくつか巻き込んで、俺は生徒会室の床に顔面を打ちつけた。

エレン「ッブ」

アニ「ちょっとあんた、何勝手に自分でこけて自分で避けて自分で倒れてるの? あんた一人ぐらい受け止められたんだけど」

 立ち上がって、レオンハートが俺を真上から見下してくる。スカートの中見えそうだってちょっとやめろやめろ。
 恥ずかしくなって、俺は顔を背けながら、

エレン「そんなことやって、怪我したらどうするんだよ……女の子なんだぞ? もっと体大切にしろよ」

 そう、言った。

アニ「……あんたすげえバカだよ」

エレン「?」

 レオンハートは、倒れこんでいる俺のそばにしゃがみこんだ。

アニ「でも、退屈じゃないよ、あんたの隣」

 お、おう、そうか。
 俺は少し口元を吊り上げているレオンハートを見て、なんとも言えないむずがゆい気分になった。

エレン「い、いいから帰るぞ」

 せかすようにして立ち上がる。
 ――俺も、お前といると楽しいと、そう言えたらどんなに楽だろうかと思いながら。


《課外フェイズ終了》

やりたいことやったんで今日はここまでです。
>>213のように今後もしれっとかつ堂々とサシャをひいきしていく予定なのでお付き合いよろしくお願いします。

現在のエレンのステータス
そろそろステータス底上げタイムでも……

学力:SS(書類を駆逐してやる、一枚も残らず……!)
筋力:D(鍛えなければラキスケできない!)
コミュ力:A(経験不足が露呈気味)
????:A(■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■)
精神力:D(しごとつらい^q^)



【関係表】
※いまさらだけど、この関係表はエレンからの感情です、相手からは別の感情を向けられている可能性もあります
 例:ライナー→エレン《結婚しよ》  エレン→ライナー《誰?》
 みたいな感じです

友達:なし

一緒にいたい:アニ

その他:有象無象

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