男「いきなり俺の身柄を保護するだって!?」 (13)

・男「」SSです
・オリキャラ登場します
・今回書き溜めていこうと思います
・世界観たぶん独特なものになっております



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――― アジト 


男「だから、聞いてるんですか!?」


男「俺の生活をいきなり束縛するなんて聞いてないし!」


?「…あなたに拒否権はないの。いい?」


?「とりあえず、今日からここで暮らしてもらうわ」


?「女性ばっかだけど、なるべく襲わないように」


男「…は…??」


男(いきなりなんなんだよ、この女の人…)


男(ていうか、これから俺の人生どうなるんだよ!!)

――― アジト 男部屋


男(ここが俺の部屋って言われたんだけど…)


男(なんだよこの急展開、これじゃあ読者もいきなり何がなんだかだろ…)


男(部屋は快適だけど)


ガチャッ

?「あ、あの…」


男「うわあぁっ!!」


?「きゃあぁっっ!!!」


?「ご、ごめんなさいごめんなさいごめんなさい!!」


男(なんだ、この人…いや、この小学生?…五年生くらいだろうか)


男「いや、別に謝らなくても」


?「うう…すみません…」


男「謝る必要ないよ」


?「え…す、すみませんっ…」


男「…」

男(もしかしてこの小学生の子も建物に送られたのだろうか?)


男(小さいころからここに来ることになったなんて、可哀相だ)


男「とりあえず、何か用があってきたっぽいけど」


男「俺に何か用でも?」


?「あ、えと…これ、荷物を届けに行くようにと咲お姉さんから言われて」


男「ん…?着替えとか俺の携帯とか、その他もろもろ…」


男「これ誰が用意したのか分かる?」


?「リーダーです」


男(俺の家から取ってきたのか…いや…そもそも俺の家ってどこだったっけ…?)


男「ありがとう、…えーと…」


?「愛と書いてめぐみです」


男「ありがとう、愛ちゃん」

男「俺と愛ちゃん、あとリーダー以外にもこの建物の中に誰かいる?」


愛「はい、咲(さき)お姉さん、蕾(つぼみ)お姉さん、抄織(さおり)お姉さん、副リーダーの朝那(ときな)お姉さん」


愛「因みにリーダーの名前は朱梨(あかり)お姉さんです」


男「全員女性なの!?」


愛「そうですが…」


男(あのリーダーの女性ばっかってのは本当だったのか)


愛「それにしても、男お兄さんはどのような理由でここで保護されることになったんですか?」


男「それが、俺にもさっぱりなんだ」


男(まるで記憶がポッカリ空いてしまってるかのように、思い出せない)


愛「そう、なんですか…」


愛「私は、ある組織から私自身の能力を見込まれてしまって、それから」


愛「リーダーさん達に助けられてここで保護されることになったんですよ」


男(…組織!?)

男「何、その組織とか能力とか…」


愛「え、男お兄さんは能力のことを聞いてないんですか?」


男(なんだよ、それ)


男(俺は一体何者なんだ…?)


?「めぐみん…ちょっとお喋りすぎだよ~」


愛「あ、蕾お姉さん!」


蕾「男くんもいきなりこんな話されたって困るよねぇ?」


男「は、はぁ」


蕾「明日はメンバーの誰かが話したげるから、今日はゆっくりしててよ。夜遅いし」


男「分かりました」


蕾「あ、あとタメ口でいいよ。高校三年生だったでしょ?同い年同い年」


男「え」


男(同い年に見えないほどのんびりしてるな…)


蕾「とりあえずお休み~」


男「お、お休み」


蕾「めぐみんも行くよ」


愛「…うん」


男(何がなんだかさっぱりで、俺の頭はまだ状況を理解できていない)


男(結局俺、どうなってしまうんだろうな…)


男(ひとまず寝て、明日は朝風呂にでも入って心を落ち着かせるか)


男「ZZZ」

男(…全然眠れなかった)


男(やっぱ寝る環境が違うと早く起きてしまうな)


男(だが、部屋に風呂があるのはラッキーだな)


男(入らせてもらうことにするか)


ガラァッ

?「やあ」


男「うわああああああああああああああっっ!!??」


?「どうした。そんな驚くことでもないだろう」


男「いや驚くわ!なんで全裸の女が部屋に忍び込んでしかも風呂に入ってんだよ!」


?「お前が入るまでずっと待ってたんだがな、遅かったものだから先に上がることにした」


男「俺が入るまでずっとスタンバってたのかよ!てか、誰だよ!」


?「私の名は朝那という」


男「朝那…ってああ、名前は聞いてるけど…」


朝那「愛から聞いたのか。あいつはお喋りなところもあるから仕方ないな」


朝那「これからよろしく頼む」


男(…美人なのは変わりないがどこかズレてる人っぽいな…)


男(ここまで全裸で話して羞恥心がないのか…?)


朝那「ああ、あと私は19歳だから一応年上だが、基本タメで構わない」


朝那「私もリーダーにはタメだし、咲にだってタメだしな」


男「ああ、じゃあそうさせてもらう」


男「…こっちからも一ついいか」


朝那「ああ、この施設のことなら案内を任せてもらってるから何でも聞け」


男「服着ろ」

朝那「風呂はさっぱりできたか?」


男「ああ、普通に気持ちよかった」


朝那「それは良かった。お前の好みの温度でよかったよ」


朝那「それじゃあ着替えたみたいだし、案内を始めようか」


朝那「…と、言いたいところだが」


男「…え?」


朝那「先になぜここに来たのかをお前も知りたいだろうから、先に言っておく」


男「あ、ああ…俺も知りたいと思っていたところだから、ありがたいよ」


男「蕾さからも教えてもらえるって言われてたしな…」


男(それがこの変人っぽい人とは思わなかったけど…)


男(…俺は何の能力を持ってるんだ?)


朝那「礼には及ばん…というより先に礼を言わなければならないのはこっちだろう」


男「…?」


朝那「その顔、理解に苦しむといった顔だな」


朝那「まあ、無理もない。お前の能力は存在するのにお前にとっては無いようなものだからな」


男(…頭がこんがらがってきた)


男「さっきから話を逸らされてるような気がするんだが」


朝那「…気のせいではない」ボソッ


男「え?」


朝那「別に」

朝那「これ以上はくどいな。言おう」


朝那「お前の能力は、一時的に能力を上げる、所謂近接戦闘タイプの能力だ」


男「!」


朝那「先に能力のことについて言っておこう」


朝那「私達が使う能力は、色々な部類に分けられ、様々な部分の持つ力を飛躍的に上げることが出来る」


朝那「例えば私だったらこのように…」


次の瞬間、彼女の手から炎が出た。
そして次から次へと、水、氷、雷…様々な自然のものを圧縮したようなものが出てきた。


男「アイエエエエ!!??」


朝那「このように、私は魔法を自在に操れることが出来る」


男「な…なんだ、それ…魔法ってSFとか物語の世界だけじゃなかったのかよ…」


朝那「この世には不思議なことだってある」


朝那「私たちはその内の一人だったってことだけだ」


男「…」


朝那「そして、お前の近接戦闘での能力向上は」


朝那「拳、刀、その他接近戦で使う武器…その全ての能力を最大限に引き出すことができたりするものだ」


男「俺が、そんな能力…」

朝那「ただ、お前の場合は私たちと違って…」


朝那「…」


男「…何だ?話したくないことでもあるのか?」


朝那「いや、そういう訳ではない」


朝那「そういえば朝ご飯を摂ってないから力が出ないことを思い出した」バタッ


男「…おい、嘘つくのはやめろ、てか下手すぎるだろ…」


男「ってマジで意識飛んでんじゃねえか!!」

今回の投下はここまでです。
少ないかもしれませんがぼちぼち更新していこうと思います…

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