デク「みんなでパーティー」 (26)

相澤「親睦会を兼ねて料理大会をすることになりました」

一同「テンション上がるやつきたぁぁぁ!!!」

相澤「作った料理は採点して実技点に加点する。投票式になるから他人の物を食べた感想も覚えておくように」

上鳴「うわぁ、マジかよ。俺カップ麺しか作れねぇよ」

切島「料理かー、簡単なもんくれぇしか作れねぇな」

相澤「食い物なら何でも構わん。手が加わっていればそれでいい」

相澤「料理大会は明日行われる。各自準備してくるように」


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1449478664

デク「料理か……」ブツブツブツブツ

麗日「デクくんは何作るん?」

デク「麗日さん!」ギュン!

デク「それが、決まってないんだ……。僕あまり料理しないし……」

飯田「俺は……自分が情けない……」

デク「飯田くん!? どうしたんだいそんなに青い顔をして」

飯田「それが……実は俺は……」

麗日「飯田くんもしかして、料理できない?」

飯田「ぐっはぁ」バタリ

デク「いっ、飯田くん!」

麗日「ぼっちゃんだね!」ウララカ

デク(悪意が無さ過ぎて逆に傷つく……)

デク「大丈夫だよ飯田くん! 1日あれば何かできるようになるよ!」

麗日「私も考えないとな〜」

飯田「俺はァ……全力を尽くすぞぉ……!!」

デク(飯田くんが悪い顔で決意を……! 僕も頑張らないと!!)

デク「あ、かっちゃん」

爆豪「あ?」

デク「かっちゃんって料理とかできるっけ?」

爆豪「できねーわけねぇだろナメんなカス」

切島「え、バクゴー料理出来んのかよ! すげー意外!」

爆豪「うるせぇな、悪ィかよ」

上鳴「才能マンだ才能マン」

デク「それで、かっちゃんはどんなの作るの?」

爆豪「明日までのお楽しみだよ」

デク(そうか……点数が付けられるんだ……手の内を簡単に晒すわけにはいかないな……)

切島「俺もいろいろ考えるかぁ」

上鳴「もう俺は俺的一番に美味ぇカップ麺買って持ってくるわ」

デク「女子のみんなだ。何を作るか話し合っているのかな」

葉隠「私は結構自信あるよー! なんかお菓子作るよ!」

八百万「私はあまり自信はありませんわ……。手の込んだものは作れませんもの……」

耳郎「ウチも簡単なのしかつくれないなー」

麗日「私は大体決めたよ! 口に合うかはわからへんけど……」

蛙吹「私も大体決めたわ」

芦戸「私も決めてる! 結構得意だよー!」

デク(さすが女子達だ……。全く作れない人はいないみたいだ……)

デク「なんだか楽しみになってきたぞ! がんばろう!」

――翌日――

相澤「それじゃあ持ってきたものをテーブルに並べろ」

ガヤガヤ

相澤「全員置いたな。あとは自由だ。好きに飲み食いしろ」

ワァァァ!! ザワザワ

デク「みんなすごいなぁ……。意外と料理できる人が多いんだ」

デク「ん? これは……! 超本格的なフランス料理じゃないか! 一体誰が……」

青山「それはボクさ! 結構自信作なんだ、味はどうだい?」キラキラ

デク「青山くんがこれを! すごい……!」パクッ

デク「!!!」

切島「うおおぉ!! すげぇうめぇなこれ!」

飯田「おいしい!! おいしいぞ青山くん!」

デク「これは鶏肉の赤ワイン煮込み……! 赤ワインが鶏肉によく染み込んでいる! 柔らかく煮込まれた鶏肉が口の中でほろほろと崩れて、溶けていく! 素人の作ったものだとは思えない本格的な味わいだ! 添えられた野菜も肉の風味を引き立てている……!」ブツブツブツブツ

上鳴「もはや芸かよ。いやでもこれうめぇな!」

麗日「うわぁ、すごいね青山くん! おいしいよ! ごはんがほしくなる!」

青山「沢山あるから皆で食べてくれよっ☆」キラキラ

デク「青山くんの料理はすごかったなぁ……。料理できるタイプなんだね」

デク「ん? このお菓子は……」

葉隠「それは私だよ!!」

デク「葉隠さん!? すごい……これはステンドグラスクッキーだ!」

芦戸「やっぱすごいね葉隠〜〜!! おいしそう!」

葉隠「それほどでもー!? 食べて食べて!」

八百万「おいしいですわ葉隠さん! ティータイムに戴きたいですわね」サクサク

耳郎「女子力の暴力……。おいしい」サクサク

デク「ステンドグラスクッキー……。クッキーをくり抜いて飴を流し固めたお菓子……。光が透き通って見た目にも美しい! クッキーの生地の甘さと、使われているキャンディーのいろいろな味がいい方向に作用して後を引く味わいを生み出している! 味も美味しく見た目も美しい、女の子のお手本のようなお菓子だ!」ブツブツブツブツ

蛙吹「緑谷ちゃん、怖いわ」

蛙吹「けど本当に美味しいわね。尊敬するわ」サクサク

耳郎「あ、口田も食べてみなよ」グイッ

口田「///」パタパタ

口田「///」サクサク

口田「///」コクコク

耳郎「おいしいって」

葉隠「よかった! うれしい!」

葉隠「小さめに作ってあるから、口直しとかにも、皆食べてね!」

デク「まだ2人分しか食べていないけど、レベルが高いなぁ」

峰田「うおおお! すげえな障子!!」

障子「……」クルクルクルクル

デク「峰田くん、どうしたんだろう」チラ

デク「あ、あれは……」

デク「たこ焼きだ! まさかの実演! しかもハイレベルだ!」

峰田「うめぇぇ!!」ハフハフ

瀬呂(なんか共食い感あるな)ハフハフ

デク「料理に個性まで活かせるなんて……! 出来ていく様子が目近で見られた満足感も得られる……そしてこの味! 出来立てのサクサク感に、アツアツトロトロの中身がマッチしていくらでも口に入っていく! こだわりの感じられるタコのコシ、紅生姜の刻み具合……! 縁日に来た時のような高揚感! まさにライブクッキングだ!」ブツブツハフハフ

常闇「やめろ、幼子が怖がる」ハフハフ

黒影「」ハフハフキャッキャッ

障子「……」クルクルクルクル

デク「流れるような手さばきだ……。個性を使い慣れているのもわかる。見習わなきゃ!」ハフハフ

麗日「わっ、すごいね! うん、おいしい!」ハフハフ

麗日(なんかお祭り来てるみたいな……デク君と、お祭り……!? そういうんとちゃうから!!)カァァァ

麗日「タコぉぉ!!」ダッ

デク「タコ!?!?」

青山「……」キラキラ


デク「個性にあんな使い方もあるなんて……」

デク「ところで麗日さんはどうしたんだろう……タコって……」

ザワザワ

デク「あそこがなんだか盛り上がってるな。行ってみよう」


上鳴「じゃあこれ、かやく入れて、そしたら寄越して。お湯入れっから」

切島「上鳴お前マジでカップ麺持ってきたのかよ!!」

爆豪「なんか作れるもん1つくらいねぇのかよアホ面」

上鳴「うるせーな、できねーもんはできねーんだよ」ジョボボボ

上鳴「あ、それ5分な」

デク「上鳴くん、本当にカップ麺なんだね……」

上鳴「おー緑谷。お前も食うか?」

デク「うん、もらうよ」

上鳴「ほい。じゃあそれ、お湯注いで4分な」

――出来上がり――

デク「じゃあ、いただきます」ベリッ

デク「」ズルズル

デク「!!??」

上鳴「どうだ?」

デク「おいしいよ! こんなカップ麺は初めて食べたよ!」

切島「ていうか、これ全部種類違うんだな。全員分あんのか?」

上鳴「あー、まぁな。作れない分全員の好みに合ってるやつ持ってこようかと思ってよー」

爆豪「……」ズルズル

上鳴「爆豪のそれとかすげえ辛いヤツだけど大丈夫か?」

爆豪「……うめぇ」ズルズル

デク「かっちゃんが素直に感想を!? これは上鳴くんの的確なチョイスによるもの……! たとえスキルが無くとも、上鳴くんはこの場にいる誰よりも皆のことを考えた! ヒーローの鏡だ! これが新しい料理の形……一見手抜きに見える中に垣間見得る気遣い……すごいよ上鳴くん!」ズルズルブツブツ

上鳴「なんかこえーけど、うまかったならよかったわ」

瀬呂「ずっとこればっかなのも栄養偏るから気をつけろよ上鳴」ズルズル

今日はもう書き込めそうに無いので続きはまた明日書きます

見てくださった方ありがとうございます
よければ明日もどうぞ
おやすみなさい

こんばんは
もう一時間ほどしたら少しだけ書きます
よろしくお願いします

デク「上鳴くんはすばらしいホスピタティ()だったなぁ」

デク「だいぶお腹いっぱいになってきたぞ」

デク「さらっと飲み込めるものがほしいなぁ」

飯田「緑谷くん!!」バッ

デク「わぁぁ飯田くん! あ、飯田くん何作ったの?」

飯田「それはだな、緑谷くん」

飯田「ゼリーだ!」

デク「ゼリー!? さらっと食べられる、今僕がまさに望んでいた食べ物だ!」

飯田「よかったら食べないか?」

デク「うん、いただくよ!」パク

デク「……! なんてさわやかな甘み!! これは、百パーセントオレンジジュースがベースになっている!」

飯田「そうだ、それは俺のこだわりのオレンジジュース。一番おすすめのメーカーだ!」ドヤァ

デク「オレンジジュースをガソリンとして使う飯田くんらしい、元気の出そうな味がするオレンジゼリーだ! 爽やかなオレンジの香りが鼻を抜けていく……その後に残る濃厚な柑橘の味! ジュースにゼラチンを混ぜて固めるだけという簡単なレシピにも関わらずこんなに深い味わいを出せるなんて……!! やっぱり飯田くんは委員長に相応しかった!!」ブツブツブツブツ

麗日(さっきは逃げてもうたから、今は普通に接しよう……!)

麗日「わぁ! ほんとうにおいしいねこのゼリー! デザートにぴったりだよ!」

轟「うまいな」トゥルン

麗日「簡単だしね!」

飯田「まだ簡単な物しか作れない己が不甲斐ない……」

轟「お湯注ぐだけのヤツとかもいるから安心しろ」

上鳴「なんだよ、お前も旨そうに食ってたじゃねーか!」

轟「俺は温かくないそばが好きだ」

上鳴「お前セルフで冷やしてたもんな……」

飯田「今後はもっと精進していく。みんなもデザートに食べてくれ!」

口田「〜〜〜!!」バタバタ

蛙吹「口田ちゃん、からかって悪かったわ、よく見て」

口田「〜!!」バタバタ

口田「…」チラ

口田「!!」コクコク

蛙吹「違うでしょ? どうかしら、食べてみない?」

口田「!!」コクコク

デク「あれ、口田くん、ずいぶん焦っていたみたいだけど」

デク「あすっ…ゆちゃん、それはいったいいあぁぁぁぁぁあ!?!?」ガタッ

蛙吹「緑谷ちゃんまで」

デク「む、むし……ってあれ? それって……」

蛙吹「そうよ、虫の形をしているけどお菓子なの。グミよ」

デク「わぁ、すごい造形だ……」

デク「でもどうして虫の形に?」

蛙吹「上鳴ちゃんに、好物は蝿かと聞かれたから、今日はからかってあげようかと思って」

デク「な、なるほど……。僕も食べていいかな」

蛙吹「ええ、もちろんよ」スッ

デク「じゃあいただきます」パク

デク「!! この見た目から想像出来ない豊かな味わい! 見た目のおぞましさを、完璧な味付けが完璧にカバーしている! パッと見は外国産お菓子のような、毒々しい色で食欲を削ってしまいそうにも関わらず、一度口に入れたらもう手が止まらない!」ブツブツブツブツ

蛙吹「上鳴ちゃん、驚くかしら」

デク「見た目で驚き味で驚く! 2回びっくりさせられること確実さ!」

蛙吹「そうかしら。じゃあちょっと行ってくるわね」

カミナリチャン、コレタベテクレルカシラ
ツユチャン! ナニナニッテウワァァァァァァア!!!!!!!

デク「予想以上に驚いてる……」

デク「でも本当に美味しいから、きっとまたびっくりするぞ」

ウワァァァァァナニコレウメェェェェ!!!

デク「やっぱり」

デク「まさかあんなユニークな物まで見られるなんて……」

デク「ヒーローにはユニークさも必要かもしれない! いい勉強になった!」

デク「ところで、なんだかお腹に余裕ができたなぁ」

デク「あっ、あれは!」

切島「おー、緑谷! 腹減ったか? 食うか、チャーハン!」

麗日「お米が! さらにうまい!」

峰田「こんなんちゃっちゃと作れるなんて……モッテモテじゃねえかくそぉぉ!」ダンッ

芦戸「切島すごいねー! おいしい!」

デク「切島くん、すごい……!」

切島「男らしいだろ! まあ、食べてみてくれよ!」

デク「うん、もらうね」パクッ

デク「男らしさが! 溢れている!」

デク「味付けは少しピリッとしていて、具材ひとつひとつの風味とうまく絡み合っている……! 肉が多めに入れられているのに油っこくない……野菜も入っていて、ボリュームたっぷりなのに胃にするする入っていくおいしさ! 満足感と、ヘルシーさを併せ持っている! これぞ男の自炊!! こんな料理を作られたら、どんな女子も思わず胃袋を掴まれてしまう!」ブツブツブツブツ

切島「それはちょっと大げさすぎねぇか? けどうまいか! よかったわ!」

峰田「女子の胃袋鷲掴みかよぉぉ!」ドバァ

麗日「おかわり!」バッ

デク「女子がおかわりできる料理なんて、相当に美味しいっていうことだ……」

切島「なんか照れるな」

デク「君の料理はおいしい……自信を持って!」

切島「おう、ありがとな! あとで緑谷のも食わせてくれよ〜!」

デク「もちろん!」

轟「……」

八百万「あ、あの、轟さん……お口に合いませんでしたか……?」

轟「いや、おいしい、と思う」

八百万「それならいいのですけれど……」

耳郎「八百万、にしてはがんばった、と思うよ」

八百万「いつもよりうまく出来たの思いますの……」

緑谷「何だかあそこだけ空気が異様だ」

緑谷「ちょっと見てみよう」

緑谷「あ、八百万さん。八百万さんは何を作ったの?」

八百万「あぁ緑谷さん。私はカップケーキを作りましたの」

緑谷「わぁ、綺麗な緑色だね。抹茶味かなぁ」パク

八百万「あっ、違いますわそれは……!」

緑谷「ヴっ!?」

八百万「わかめ味ですの」ニコリ

緑谷「これはすごい……」

緑谷「噛めば噛むほどに磯の香りとカップケーキの甘みが絡み合う……しかも良くない方向に……。多分カップケーキ単体なら相当美味しいものになってるはずだ……いや、これもある種の才能……うん、そうだ……」ブツブツブツブツ

耳郎「緑谷……」

轟「ごちそうさま」

轟「うまかったと思うぞ、八百万」

八百万「そ! そうでしたか! よかったですわ!」

轟「あぁ、ごちそうさま」

緑谷(轟くんさすがだなぁ……)

耳郎「ていうか、体から出せば良かったんじゃないの?」

八百万「ハッ」

八百万「その手もございましたね!」

峰田「八百万が体から出すときいt蛙吹「」パァン

八百万「ですが、料理は手で作ってこそだと思いますの」

八百万「もっと精進していきますわ」

耳郎「プラスの方向に成長すればいいね……」

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom