上鳴「誰かが氷出してくれりゃ涼しくなんのになあ~」チラッチラッ
轟「人をクーラー扱いすんじゃねえ」
上鳴「えっ? 別にお前に言ったわけじゃねえぞ」
轟「……」イラッ
轟「まだ5月だろ。我慢しろよ」
上鳴「もう5月なんだよ! クーラー入らねえこの時期が一番暑いんだって」
轟「あと数週間の辛抱だろ」
上鳴「マジで頼む! 一生のお願い!」
轟「安い一生だな……」
轟「自分で電気飛ばしてエアコンつければいいだろ」
上鳴「だからそれだとお前らも巻き込んじまうんだって」
上鳴「ポケモンのほうでんみたいなもんだよ。味方は空を飛ぶか穴を掘っててもらわねーと」
轟「その例えは分かんねえな」
上鳴「お前ゲームとかやんねえの? じゃあアレだな」
上鳴「俺は放出系だから、具現化系とか操作系とか複雑なやつは苦手なんだよ」
轟「その例えはやめとけ」
轟「とにかく、そんなことに個性使うつもりはねえよ」
上鳴「分かったよ。じゃあかき氷でいいわ」
轟「さっきより贅沢になってんじゃねえか」
上鳴「ケチケチすんなって! なあ八百万、扇風機出してくれよ」
八百万「授業の妨げになりますわ。窓を開けていれば十分でしょう」
上鳴「くそっ、なんでチート能力持ちに限ってストイックなんだよ」
耳郎「あんたが自制しないだけなんじゃないの?」
耳郎「電動自転車とか乗ってるだけでいいし、掃除も何もしなくていいから楽だよね」
上鳴「ぐっ……」
飯田「電気の無駄遣いは良くないな。地球の資源は限られているわけで――」
上鳴「分かったよ! これから授業以外で個性は使わねえ!」
上鳴「家族同士で電波通信したり勝手にチャンネル変えあうのもやめる!」
轟「それ以上しょうもない使い方ってあるか?」
耳郎「まあ適当に頑張れば? どうでもいいけど」
上鳴宅
上鳴「電気うめえwwwww」ムシャムシャ
上鳴「こればっかりはやめらんねえわwwww」ムシャムシャ
上鳴「個性使わないとは言ったが充電しないとは言ってないwww」
上鳴「おっと、これ以上食ったらまた停電しちまう」
上鳴「あーなんか腹いっぱいになったら眠くなってきたな」
上鳴「ZZZ……」
翌日
切島「上鳴はよー!」バシッ
切島「あっでええええ!!!」ビリビリ
上鳴「うおっ切島!? どうした!?」
切島「お前静電気やべえぞ!? 何があったんだよ!」
上鳴「あー、昨日放電してねえせいだな」
切島「相当溜まってんじゃね? 抜いたほうがいいぞ」
上鳴「電気をだよな? いや俺のことじゃなくて……まぁそれはいいわ」
上鳴「俺は授業以外で個性は使わねえって約束したんだよ! そこの耳郎と」
耳郎「いや、あんたが勝手に言ってるだけだし」
切島「男らしいじゃねえか! 応援するぜ」
数日後
瀬呂「……上鳴、お前なんか浮いてね?」
上鳴「はぁ!? 誰よりもこのクラスに溶け込んでるだろ!」
瀬呂「いやそうじゃなくて、物理的に」
上鳴「あぁコレな。最近妙に体が軽いんだよ」
上鳴「あとよく雷が頭上直撃すんだよなwwwまあタダで充電できてありがてーけど」
お茶子「あぁ! 最近みょうに雷が多いと思ってたんよ」
轟「オマエノシワザダタノカ」
耳郎「……そろそろ節電やめたら?」
数日後
上鳴「ちーっす」ガラッ
デク「上鳴くん!? 無我の境地みたいになってる……!!」
耳郎「ちょっと、あんたの周り空気が痛いんだけど……」
常闇「さすがに眩しいな」
上鳴「やべえ……体にどんどん力が湧いてくる」バチバチ
上鳴「こいつを誰かに試したくてたまんねーぜ」ウズウズ
轟「でんきが たまってくると きんにくが しげきされ いつもより こうげきてきに なってしまう」
デク「え!? 轟くんポケモンやってるの!?」
轟「厳選厨は許さねえ」
上鳴「相手は……君に決めた!」
上鳴「爆弾魔って知ってるか?」ポンッ
勝己「は?」ゴゴゴ
デク「か……上鳴くん? かっちゃん超絶不機嫌だよ……?」
上鳴「正直言って負ける気がしねえ」ドヤァ
勝己「上等だ! ぶっ殺す」ガタッ
上鳴「お前それ南極でも同じこと言えんの?ww」
常闇「無意味な仮定だな」
上鳴「どっからでもかかって来いクソ煮込み野郎!」
勝己「死ね!!」BOOM
上鳴「止まって見えるぜ!」ヒョイッ
勝己「ちょこまかとうっぜえなあ!!」
お茶子「上鳴くんすごい速いなあ……残像しか見えへん」
飯田「全身に電気負荷をかけることで高速移動を可能にしているのか」
梅雨「どこかで聞いたことがあるわ」
梅雨「それにしても爆豪ちゃんはまたキレ芸かしら」
切島「爆豪を怒らせる方法その48が無事成功したみてーだな!」
デク「5000通りくらいあると思うんだけど……」
上鳴「喰らえ!! 落雷(ナルカミ)!!」ドーン
勝己「ぐっ……」フラッ
峰田「爆豪の動きが止まった!? すげーぞあの技」
轟「いや丸パクリじゃねえか」
飯田「今ので相当電力を消費したはずだ。早めに決めたいところだが……」
八百万「そうはさせないのが爆豪さんですわね」
デク「かっちゃんは象に踏まれても平気だから」
上鳴「アホにならねーうちにケリつけねーとな!」
勝己「調子乗んなアホ面……!」ブンッ
上鳴「カウンターは貰った! 疾風迅雷――」
ガシッ
上鳴「あれ?」
勝己「フェイントだ」
勝己「お前もともとの運動神経自体大したことねーだろ」
勝己「無駄な動きが多いんだよ。慣れたら反応すんのは難しくねえ」
上鳴「そ、そうでした……」
飯田「カウンター返しか。決まったな」
葉隠「途中までいい感じだったのに割とあっさりだったね」
轟「普段鍛えてる奴とそうでない奴の差が出ただけの話だろ」
芦戸「やっぱ爆豪って凄いんだね!」
耳郎「ちょっとだけ見直したけど、まあこんなもんか」
梅雨「終わりね。先生に見つかる前に退散しましょう」
デク「……いや、怖いのはここからだよ」
お茶子「え? どういうこと?」
勝己「両腕を同時に爆破する」
上鳴「WEY!?」
勝己「残したい方とか知らねえ両方爆破する」グググ
上鳴「あっあっあっ」
飯田「まずいぞ! 止めに入らないと――」
相澤「その必要はねえ」
一同「先生!!」
相澤「お前ら、反省文500枚な……」
勝己「命拾いしたなアホ面」
上鳴「う、うぇい……」
上鳴(ヒーロー側の吐くセリフじゃねえよマジどうなってんだこいつコエーよ調子乗ってすいませんでした)
上鳴宅
テレビ「ハハハ……」
上鳴「やっぱ我慢しすぎんのもよくねーって思ったわけよ」
切島「クーラーかけてスマホ充電して電話しながらテレビ見てんのか大変だな」
上鳴「あ~個性社会万歳だわ」
切島「でもお前それじゃ堕落する一方だろ。もっと鍛えたほうがいいと思うぜ」
上鳴「それなんだよなあ……あ! 勝手にチャンネル変えんなよ見てんのに」
テレビ「それでは、次の商品を紹介しましょう……」
上鳴「ん!?」
切島「どうした?」
上鳴「いや今テレビでやってんだよ! 倒れるだけで腹筋つくやつ」
切島「あーアレな。それがどうかしたのか?」
テレビ「1セットたったの30秒! 忙しくて時間の無い方――」
上鳴「聞いたかよ! 30秒だって! これなら俺にも続けられるかも」
切島「お前なんか前にも同じようなやつ買ってなかったか? あれどうした?」
上鳴「そんなやつあったっけ? いや知らねー。でも今回は大丈夫だって」
上鳴「あれなら部活と勉強との両立も出来そうだしな」
切島「お前部活とか入ってたっけ? そもそも勉強関係なくねーか?」
上鳴「なぜか勉強も部活も恋愛も全部うまくいってバラ色の人生を送れるらしいぜ!」
切島「おい! それ危険なやつだって! やめとけ!」
上鳴「お前も買う? なんか友達紹介制度とかあるらしくて~」
切島「上鳴――!! こっちに帰ってこーい!!」
お死枚
もうクーラーついてました。全く最近の暑さを嫌う若者たちは
設定的にクッッッソアホなこと書いてたので修正します
>>14の途中から
ガシッ
上鳴「あれ?」
勝己「死ね」BOOM
上鳴「うぎゃっ!」ドサァ
上鳴(え? ウソ? マジで??)
上鳴「な、なんで……」
勝己「まだ終わってねーぞカス。電気全部吐け」ゲシッ
上鳴「おろろろろろろ」
切島「よ、容赦ねえ……」
勝己「お前もともとの運動神経自体大したことねーだろ」
勝己「無駄な動きが多いんだよ。慣れたら反応すんのは難しくねえ」
上鳴「う、うぇい……」
葉隠「あれ? もう終わり?」
耳郎「掴まれたときさっさと電気流してりゃよかったのに。アホ」
飯田「一か八か動揺を誘う目的もあったのだろう」
デク「でも帯電してる相手を掴もうなんてふつう思わないよ……これはかっちゃんにしかできない戦法だ」
梅雨「緑谷ちゃんもなかなかの捨て身っぷりだと思うけれど」
葉隠「途中までいい感じだったのに割とあっさりだったね」
>>15につづく
アホは上鳴じゃなくて作者でしたというオチ。お粗末!
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