ある日一枚の書類が送られて来てから鎮守府の雰囲気は殺伐としていた。
提督「なんなんだお前たち!毎日毎日!!」
提督「こんな書類一枚のせいで喧嘩しやがって!!」
金剛「喧嘩じゃないデース!話し合いデース!」
提督「何が話し合いだ!!明らかに会話が減ってるだろ!!間宮さんも食堂の空気が重苦しいって相談してきたんだぞ!」
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大和「提督、落ち着いてください」
提督「お前たちが1番落ち着け!」
武蔵「しかし話し合いは必要だと思うが」
提督「だから!何が話し合いだ!お前ら外のあの穴どうすんだ!馬鹿でかい穴をあけやがって!!」
大和「ですからそれは話し合いを……」
提督「お前と武蔵が話し合いをすると地形が変わって弾薬と燃料が無くなるのか!!」
武蔵「拳で語り合っただけだ」
提督「ただの喧嘩だろうが!!」
提督「あんなにみんな仲良く楽しかったのにこの有様だよ……」
提督「だいたいな、暴力で決めるなら軽巡なんかはノーチャンスじゃないか」
提督「戦艦か空母か、夜戦に持ち込めば重巡にもチャンスはあるかもしれないけどさ」
提督「大和と武蔵が喧嘩してるのを見て」
武蔵「拳での語り合いなのだが」
提督「うるさいよ!」
提督「あんなに派手にやったもんだから自分が最強だと思ってた天龍は泣きながら部屋に閉じこもって出てこなくなったんだぞ」
日向「まあ天龍は軽巡の中でもかなり弱いからな」
提督「やめてさしあげろ!」
提督「もういい。こんな物があるからいけなかったんだ」
提督「これは捨てよう」
霧島「お、お待ちください司令!!そんな事しても誰も喜びませんよ!」
提督「少なくとも争いは無くなるだろう」
提督「この状態で誰か1人を選んでみんなが幸せになる未来が俺には見えない」
提督「誰も喜ばないかもしれないが、これ以上争いが起きないならそれで十分さ」
榛名「ですがケッコンした艦娘は新たな力を得てさらに強くなれると聞きますよ!」
提督「俺は現状に満足してるんだ。これ以上の力なんていらないよ」
榛名「それに燃費も良くなるとか!」
提督「燃費も……?」
武蔵「決まりだな。燃費の悪さならこの武蔵に任せてもらおう!」
加賀「表立った数字だけに惑わされてはいけないわ。私達は数字以上に燃費が悪いですから」
提督「お前ら自覚はあったんだな」
提督「しかし1人を選んでしまうと新たな火種やシコリを生んでしまうだろう」
赤城「確かに……選ばれなかったらやけ食いしてしまいそうですね」
提督「お前はただ食いたいだけだろ。言い訳にケッコンを利用しているな」
伊勢「それならどうやって……」
提督「結論から言うと比叡とケッコンします」
比叡「ヒエー!!なんでそうなるんですかー!!」
提督「比叡、お前は俺の事が好きか?」
比叡「いえ、特に」
提督「うっ……、とまぁそういう訳だ」ズキズキ
比叡「どういう訳ですかー!!」
提督「俺の事を特に好きじゃない比叡となら、政略結婚みたいな感じでみんなも恨みっこなしだろ?」
提督「誰も幸せには出来なかったが、恨みや妬み……争いあってみんなが不幸になる事はない」
比叡「私が提督とケッコンして不幸になってるじゃないですかー!!ヒエー!ヒエー!!」
提督「もうこれ以上心をえぐらないで」ズキズキ
熊野「私は反対ですわ!」
鈴谷「あれ?熊野いたの?」
加賀「提督、私も前々からあなたの事が嫌いだったからケッコンしてもいいのだけれど」
瑞鶴「まったく、いやしい女ズイ……」
加賀「何か言ったかしら?五航戦の運が良いだけの方」
瑞鶴「なによ!?やるの!?」
提督「ほらみろ!またケッコンのせいで争いが!!」
筑摩「提督、ご安心ください。この戦艦もどきと七面鳥はいつも喧嘩してますから」
提督「とにかく比叡とケッコンだ。もう決めた」
比叡「ヒエー!ヒエー!」
大和「まあ出来るものなら構いませんけど……」
武蔵「あの姉妹が黙っていないだろうな。明日には消されて金剛3姉妹になってなければ良いが」
比叡「ヒエー!ちょっと、怖いこと言わないでくださいよー!!」
金剛「比叡……」
比叡「こ、金剛お姉様!?違います、私は、比叡は金剛お姉様一筋で、こんな争いには」
金剛「おめでとうございマース!」
比叡「えっ……?」
金剛「私の妹が提督と結ばれるなんて、姉として鼻が高いネ!」
比叡「金剛お姉様……?」
榛名「おめでとうございます。榛名も嬉しいです」
霧島「これがベストな結果かと」
比叡「2人まで……でも私は金剛お姉様しか愛していませんから!」
金剛「それならそれで良いネ。書面上だけのケッコンをしたら比叡は私を嫌いになるのデスカ?」
比叡「そ、そんな訳ありません!例えケッコンしたとしても私が好きなのは金剛お姉様だけです!!」
金剛「だったら早くサインしてくだサーイ。それでこの争いも終わりデース」
比叡「……わかりました。お姉様がそこまで言うなら」
かきかき……
扶桑「妙ね……あの金剛があんなにあっさり身を引くなんて……」
山城「はい……。あの三女とメガネも賛同するなんて……まぁ私は姉様一筋ですからどうでも良いですけど……」
提督「よし、これで書類は書き終えたが市役所的な何処かに出さないとダメなのかな?」
キーン!
比叡「ヒエー!体が、体が急に光り出して!」
提督「うわっ!書類も!!」
ブワッ!
比叡「……っ?あ、あれ?」
提督「契約終了……なのか?」
比叡「確かに体が少し軽くなったような……あと何か指に締め付けが……ヒエー!!ゆ、指輪が!!」
提督「いつの間に。とにかく契約完了みたいだな」
比叡「はぁ……」
金剛「おめでとうございマース!!とってもめでたいネ!」
榛名「榛名、感激しました!」
霧島「これで比叡お姉様が正式に司令とケッコンしたのですね」
比叡「う、うう……金剛お姉様ー!抱きしめてください!私、汚れてしま」
サッ
比叡「ヒエー!!」
どんがらがっしゃん
金剛「むっふっふーぅ♪」ニヤニヤ
比叡「はらひれほれはれ……」
提督「おい金剛、比叡がひっくり返って昔の漫画みたいに」
金剛「大丈夫デース。提督は何も悪くないネ。さぁ頭ナデナデしてあげマース」ナデナデ
榛名「金剛お姉様、提督のここに寝癖が」さわさわ
霧島「この頑固な寝癖は一筋縄ではいきませんね」
提督「お、おい」
金剛「仕方ないデスネ。さぁなおしてあげるからお姉ちゃんのベッ……部屋に来るデース♪」
提督「ええい!ベタベタするな!また争いが…………お姉ちゃん?」
榛名「さぁお兄様、お部屋で榛名たちと一緒に遊びましょう♪」
提督「なんでお前達の部屋に!?」
霧島「それは勿論、提督は私達の兄であり、金剛お姉様の弟でもあるのですから」
提督「はあ!?俺は比叡とケッコンしただけで」
金剛「だ・か・ら、提督は私の弟になったじゃないデスカ♪」
提督「そんなの……聞いてないぞ……」
榛名「お兄様、榛名にお勉強を教えてください。少し保健体育で分からない所が……」
霧島「妹としてしっかり提督のマイクチェックを」
比叡「ヒエー!待って下さいよー!!」
バタン!
一同「…………」
金剛五姉妹(男入)の誕生である。
おわり。
次に書く時は金剛五姉妹初出撃です。
提督「また深海生物が暴れているのか。あの辺りは平和だったのに最近増えてきたな」
大淀「提督、深海棲艦です。あの辺りは鎮守府近海で駆逐艦も訓練で使用したりしている海域ですので早く手を打たなければいけませんね」
提督「敵の戦力は?鎮守府前ならイ級辺りか?」
大淀「それが空母は確認されていないものの、タ級のような戦艦クラスが多数目撃されています」
提督「なぜ主力級がこんな所まで……?深海生物の狙いは地上なのか……?」
大淀「深海棲艦です提督」
提督「よし、すぐに深海生物の掃討する!主力を集めてくれ!」
大淀「提督、深海棲艦です。ぶっ殺しますよ」
提督「という訳で出撃するメンバーを選ぶ訳だが」
金剛「私たち姉妹にまかせてくだサーイ!」
武蔵「いや、ここはこの武蔵が出よう!」
長門「敵戦艦との殴り合いならこの長門に任せてもらおう!」
提督「うーむ……確かに敵も戦艦がいるし……」
榛名「提督、やはりここは燃費の良い高速戦艦が適任かと♪」
霧島「姉妹の連携も完璧ですから。あちらの脳筋ゴリラさんだと殴り合いで被弾も多く修理費もかさむかと」
武蔵「誰が脳筋だ!この脳筋メガネ!」
長門「脳筋とは聞き捨てならんな。脳筋メガネ」
提督「おまえらゴリラを否定しないんだな」
霧島「誰がメガネだコラァ!!」
提督「お前はそっち否定するんだな」
提督「よし、今回は資源の節約って事で金剛姉妹に任せよう」
長門「くっ……」
提督「もし金剛型の火力で歯が立たない時は長門と武蔵にも出てもらうから準備はしておくように」
大淀「残りの出撃枠はどうしましょうか?」
提督「そうだな。念の為空母をつけておくか」
金剛「そんなの必要ありまセーン♪私達姉妹だけで十分デース」
提督「まぁ今回は敵に空母もいないみたいし任せるか」
金剛「ハイ!」
金剛「金剛型1番艦、金剛出撃デース!」←主砲 主砲 主砲 電探
比叡「同じく金剛型2番艦、金剛お姉様の比叡!出撃します!」←主砲 主砲 主砲 電探
榛名「同じく金剛型3番艦、提督の妹榛名、出撃です♪」←主砲 主砲 主砲 電探
霧島「同じく金剛型4番艦、みんなの妹霧島、出撃します!」←主砲 主砲 主砲 主砲
金剛「ノー!みんなだけズルいデース!私ももう1度ネ!!金剛型1番艦、提督の愛するお姉ちゃん金剛デース!さぁ最後は提督ネ!」
提督「なんで俺が……」
金剛「金剛姉妹で出撃なのだから当然デース!3スロットだけど装備もバッチリネ!」
鳩「ホロッホー」
提督「……」←鳥かご 鳩 ホウ酸団子
金剛「提督はこのイカダに乗ってくだサーイ」
榛名「さっき榛名達が作ったんですよ♪」
提督「ただの丸太じゃないか……」
霧島「私達がコレに司令を乗せて沖まで引っ張りますね」
提督「ちょっと待て、何のために俺が?完全に足手まといだよな?」
比叡「司令には制空権をお任せします!」
提督「制空権って……」
鳩「ほー……ほー……」
金剛「さぁそれじゃー出発デース!」
提督「待て!ゆっくりゆっくり!!」
霧島「ご安心ください。私達は高速戦艦ですから速いですよ」
提督「何言ってんだこの脳筋!」
榛名「榛名が後ろからお尻を支えていますから安心してください♪」
比叡「じゃあ行きますよー。せーのっ」
提督抜錨
次は海戦です。ベッドウェーじゃなくて海戦です
鳩の爆撃(排泄物)とホウ酸団子(深海の外見がゴキブ…)、丸太(丸太)
意外と考えられた装備だな(混乱)
沖合数十キロ
金剛「うぅーん、なかなか敵は見当たらないデース」
提督「お前ら……車と変わらないくらいスピード出てただろバカ……」
比叡「はい?司令はいつも車に乗ってますよね?」
提督「今は丸太にしがみついて波被りまくってんだよ!」
榛名「榛名がしっかりと支えていましたから安心していただいて大丈夫だったんですけど……」ブスリ
提督「榛名、とりあえず指を抜いてくれ」
霧島「なんかもう面倒くさくなっちゃいましたね」
提督「霧島ぁ……!!」
霧島「これは……司令!」
提督「今度は何だろよ。つまんない事だったら流石にお仕置きだぞ」
霧島「わかりました。ではけっこうです」
提督「つまんない事言おうとしたのかよ」
榛名「提督!」
提督「なんだ?」
榛名「つまらない事を言えばお仕置きしていただけるのでしょうか!?」
提督「うるさいよ」
榛名「今日、球磨ちゃんのパンツは猫の柄です!!」
提督「…………くすっ」ププッ
金剛「てーいーとーくぅー」
提督「今度はなんだよ」
金剛「ムゥー!お姉ちゃんに向かってその口のきき方はノーなんだからネッ!!」
提督「はいはい。で?なんだよお姉ちゃん」
金剛「お……おぅふ♪そんな急にお姉ちゃんだなんて、てーいーとーくぅー♪」
提督「なんだこれ……」
比叡「あれ?あっちからなんか飛んできていませんか?」
提督「そうか?何も見えないぞ?」
金剛「んー、確かに飛んできてますネー」
提督「流石艦娘だけあってみんな目が良いな」
榛名「あれは……砲弾ですね。そう言えば発射音も聞こえたような」
提督「砲弾……砲弾!?」
ドーン!!!!
金剛「砲弾が飛んできたっいう事は向こうに敵がいるんデスネ!」
提督「なんで今まで気付かなかったんだ!!」
比叡「無茶言わないでください。偵察機置いてきちゃったんですから」
提督「なんで置いてきたんだよ!」
榛名「提督のお仕事も必要かと思いまして♪さぁ提督、索敵お願いします♪」
提督「……」カタンッ
シャッ!(鳥かご) シャッ!(鳩) シャッ!(鳩)
パサパサパサパサ……
金剛「フゥ~!!さすが提督!ナイスカットインデース!!」
提督「……」鳥かご ホウ酸団子 空スロット
提督「装備も減ってどうすんだよコレ……」
提督「砲弾が飛んで来るまで敵に気付けないなんて……」
霧島「あのー、私はかなり前から……敵が現れた瞬間に気付いてましたけど」
提督「じゃあ言ってくれよ!」
霧島「しかし司令がつまらない事は言うなと」
提督「それは大切な事だよ……って言うかお前ら電探があるだろ?なんで電探持ってない霧島だけ気づいてるんだよ」
金剛「電池が切れてマース」
比叡「私も電池が」
榛名「すみません、電池が」
提督「電池が……電池で動いてるのかそれ」
やっと次から戦闘です
金剛「兎にも角にも突撃デース!」
比叡「金剛お姉様!!」
金剛「ハッハー!1番に敵を倒して提督のハートを掴むのは私デース!」
榛名「いえ、ここは榛名におまかせください♪」ギュンッ
金剛「ホワッ!?どうして榛名があんなに早く!?」
提督「榛名!偽装を置いてどこへ行く!!」
榛名「勝利を、提督に♪」
提督「だから武装していけ!」
金剛「シット……!こんな簡単な事に気付かなかったなんて!」ガチャガチャ
提督「あ、こら!金剛!!お前まで艤装を!!主砲を下すなバカ!!」
金剛「主砲ならこの両腕にぶら下げているネ!」拳 拳 電探(電池切れ) 空スロット
提督「ただのゲンコツじゃないか……」
霧島「まったく、仕方のないお姉様方ですね」
提督「本当だよ」
霧島「主砲は海に投げ捨てる物ではありません。攻撃する為の物なんですから」
提督「良いぞ霧島、もっと言ってやれ!」
霧島「距離、速度、よし。全門斉射!」
ドンドンドンッ!!
提督「ブワッ!すっげぇ……こんな所から敵に届くものなんだな」
金剛「ノオォォォー!!」
榛名「きゃー!」
霧島「……よしっ」
提督「お前、嘘だろ……」
金剛「まさか後ろから攻撃されるとは不覚デース……!」
霧島「お姉様方大丈夫でしたか?大丈夫ですよね?」
金剛「大丈夫じゃありまセーン!もうちょっとで直撃するところだったデース!!」
霧島「私の計算だと周囲50メートルくらいを狙ったので当たりませんよ。足止めの為ですから」
榛名「もう、霧島ったら…………霧島ぁぁぁ!!」
霧島「ではお先に失礼します。お姉様方」スイー
提督「あいつらって本当に仲良いのかな?」
比叡「はい、普段は仲良いですよ?司令の事になるとああですけど」
提督「そうか。……ところで比叡は行かなくて良いのか?お前はいつも金剛にべったりだけど」
比叡「行きたいのは山々ですが……私まであちらの方面へ行ってしまうと他方面から敵が現れた際に司令をお守り出来ませんから」
提督「比叡……まさかお前が1番まともだったなんて」
比叡「それに……」
提督「それに?」
比叡「もう、おしっこの我慢が限界で……ひえー」
提督「我慢が限界って、早くトイレ行ってこい!」
比叡「ダメです、そんなに動けません……」プルプル
提督「なんでもっと早く言わないんだ!」
比叡「金剛お姉様の前でそんな事言えるわけないじゃないですかー!!」
提督「それでこの有様だろ!どうするんだ!見渡す限り水平線だぞ!」
比叡「天然の……ウォシュレット……?」
提督「比叡!?しっかりしろ!!」
比叡「もう無理です……司令、あっち向いててください」
提督「金剛の前でトイレに行きたいって言うより恥ずかしい事になってるけど大丈夫かそれ」
比叡「司令!音聞かないでくださいよ!」
提督「すまん、目は逸らしてやれるが丸太にしがみ付くのが必死で耳を塞ぐ余裕がない」
比叡「ひえー……」
提督「いっそ尻を水面につけたらどうだ?水中ですれば音はしないぞ」
比叡「なるほど!さすが司令!」
提督「……あれ?これこのままだと俺は比叡のおしっこが混ざった海水に浸かる事になるんじゃ」
比叡「だ、大丈夫です!なんかこう……潮の流れとかでうまくしますから!」
比叡「それでは……」
ちゃぷんっ
比叡「ヒエー!!」
提督「ど、どうした?」
比叡「冬場の海水にお尻をつけた物ですからお尻が冷たくて……」
提督「それくらい我慢しろ。俺なんて尻どころか胸元まで海に浸かりっぱなしなんだぞ」
比叡「わ、分かりましたよ。我慢しますから!もう……」
チョロチョロ……ジョボボ……
提督「冷たいのじゃなくて音を聞かれる方を我慢するのか……」
提督「真冬の海を引きずり回されて、沖合に放置されて、数メートル後ろではおしっこされて……災難な1日だったな」
ゴゴゴゴ……
提督「なんだ?なんか変な音が……あ、あれ?ちょっと?まさか……」
砲弾「ヒャッハー!!」ギュンッ!
提督「ああああ!!砲弾!?敵襲!?お、おい!これやばいやつだろ!!あっ……」
メキッ!!
比叡「そー……れっ!」
ビュンッ! ……ドーン!!
提督「そ、そんな、撃たれた砲弾を裏拳で吹き飛ばすとか……」
ピチャッ…
提督「ん?しょっぱい?」
比叡「ヒエー!!ち、ちがいます、違いますから!!海水はしょっぱいものですから!!」
比叡「とにかく私は向こうの敵を殲滅してきます!」
提督「あっ、おい!俺を1人にしないでくれ!!」
提督「嘘だろあいつらみんないなくなっちまった……」
プカプカ……
提督「頼む、敵よ来てくれるなよ……」
ちゃぷんっ
イ級「キュッ?」
提督「……」←鳥かご ホウ酸団子 比叡のパンツ
提督「……」
シャッ(ホウ酸団子) シャッ(ホウ酸団子) シャッ(ホウ酸団子)
ベシッ
イ級「キュッ?」
提督「わかった、とにかく話し合おう」鳥かご 比叡のパンツ 空スロット
イ級「キュッ、キュッ!」
提督「なんだ、何を言っているんだ?」
イ級「キューッ……キュッ!キュウゥゥ!!」
提督「なんだかよくわからないけどイルカみたいで可愛く見えてきた……」
提督「触っても大丈夫……かな?」
イ級「キュー?」
提督「おお……なんだかツルツルしてて気持ちいいな」
イ級「キュッ、キュッ」
提督「そんなに悪く見えないし、これなら大丈夫か……?」
イ級「イキューッ」
提督「言葉がわかればもっとコミュニケーションが取れるんだが……そうだ、確か前に明石から貰った翻訳コンニャクが」
提督「これ食べれるかな?」
イ級「キュッキュッ♪」ガブガブ
提督「食べてる食べてる」
イ級「キュッ、キュッ……ア、アア……」
提督「おおっ!喋舌れそうか?」
イ級「イ、キュウ……ハナス……ワカル?」
提督「そうだ、話せてるよ。これで会話が出来」
イ級「私は貴様の喉元を食いちぎり、その腹を裂いて臓物を引きずり出し全て喰らい尽くす為にここへ来た」
イ級「だが不思議な力を与えてくれた貴様には感謝している。特別に自ら命を絶つ事を許してやろう。その後で血肉はいただくがな」
提督「こんなの知りたくなかった……」
ここまでだ!
提督(慌てるな。ゆっくり打開策を考えるんだ)
提督(敵はイ級……手持ちの武器は鳥かごと比叡のパンツ。丸太もあるにはあるがこれが無くなったら俺が沈んでしまう)
提督(大体イ級とは言え人間が戦って勝てるのか?)
提督(それ以前になんだこの装備は?せめて拳銃とか持っていれば……)
提督(大淀は何故こんな装備を俺に渡したんだ?何か意図があるんじゃないか?)
イ級「どうした?まだ死なないのか?」
提督(そうだ。あの大淀が俺に託した装備だ。何かあるに決まっている)
提督(そう考えるとあの鳩……実は凄い平気だったという事もあり得る)
提督(逃げたと見せかけてゴッドなバードでライディーンした後、背後から攻撃を!?)
パタパタパタパタ
提督「噂をすれば!やっと来たか!!」
イ級「?」
提督「ワハハハ!今こそ奥の手を見せてやる!!こい!!ゴッ……」
ペリカン「?」
提督(ペリカン?ペリカン!?どうしてペリカンに!?戦えるのか!?)
ペリカン「……」モゾモゾ
提督(なんだ?ペリカンの口のペリカンな部分が動いて中から何か……)
鳩「へへっ……ドジッちまったぜ……」ポロッ
提督「鳩!」
鳩「俺はもうダメだ。お前だけでも生き伸びろ」
提督「鳩!!」
鳩「真っ先に戦場から文字通り飛んで逃げちまった俺にはお似合いの最後さ。願わくば俺を、勝ち戦で死んだ男にしてくれ」
パクッ
提督「ゴッドバード!!」
提督「もはや手は無いのか……こんな鳥かごでどうすれば……」
イ級「もう時間切れだ。今からお前は生きたまま調理してやる。お前たちが好きな活け造りというやつだ」
提督「くっ……!こなくそー!!」ブンッ
ガシャンッ!
イ級「ぐわあぁぁぁぁぁ!!!!」
提督「効いた!?」
イ級「おのれぇ……!どこにこんな力を残していた!!」フラフラ
提督(いける……!)
提督「俺は生きて帰るんだ……!やってやる!!」ペチング!ペチング!
イ級「ぐおおお!!っめろおおお!!」グワッ
提督「くっ……!やはり素手では不利か……」
イ級「この俺をここまで苦しめた人間はあのマグロ漁船の網に掛かった時以来だ」
提督「へっ、そりゃどうも!(くそっ、もう手がヒリヒリして叩けない)」
イ級「貴様を食うのは止めだ。今すぐバラバラにして海の藻屑にしてやる」ギュイィィン
提督「口から砲門!?そんな……!」
イ級「終わりだ……あ、あああああ!!!!」
提督「なんだ?急に苦しみ出して……」
鎮守府
明石「ねー、提督に何も出せてあげたの?」
大淀「ホウ酸団子をお渡ししましたけど?」
明石「あー、あの対深海棲艦用ホウ酸団子?即効性は無いけど深海棲艦の皮膚に染み込んだら体液を通じて全身を腐らせるんだっけ?」
大淀「大本営からは非人道的だと廃棄処分を命じられていたんですけど残しておいて良かったです」
目の前で溶けて行くイ級を見て、提督は心にトラウマを植え付けられていた。
提督「凄い断末魔だった……」
提督「とにかく助かったんだよな……?」
ザバザバザバ……
提督「な、なんだ?地震!?」
ザバッ!!
戦艦棲姫「イ級の声を聞いて来てみれば……とんだ大物がいたものだ」
提督「嘘……だろ……?」
戦艦棲姫「金剛型戦艦、その2番艦の比叡だな」
提督「違う!俺は人間だ!!」
戦艦棲姫「いいや、お前からは奴の匂いがする。そんな変装をしても無駄だ」
提督「だから違うって言っているだろ!」
比叡のパンツは探照灯の様な役割がある。
次でこの戦いも終わりだ!
提督「よく見てみろ!俺は男だ!艦娘じゃない!」
戦艦棲姫「人間の違いなどよく分からない。ただ、金剛型戦艦の2番艦は髪の短い男の様な容姿だったはずだ」
提督「胸も無いだろ!?」
戦艦棲姫「ああ、確かに胸は無かったな」ばいんっ
提督「くそっ、こうなったら丸太に立って……」スクッ
提督「これでどうだ!!」ぽろん
戦艦棲姫「やっとやる気になったか。ではこちらも構えさせて貰おう」ジャキンッ
提督「しまった!俺の主砲があらぬ勘違いを生んでしまった!」
戦艦棲姫「さあ始めようか」
提督「待て!違うんだ!これは主砲ではなくて」カチャカチャ
戦艦棲姫「どうやらその機銃をしまって主砲を出す気になった様だな。さぁ見せてみろ、貴様の主砲を」
提督「あっ……」ずきんっ
提督「もうダメだぁ……おしまいだぁ……」ガクッ←戦意喪失
戦艦棲姫「どうした?何故戦う前にあきらめる?」
提督「もう心はズタズタだよ」
戦艦棲姫「まあ良い。では始末させてもらおう」
提督「こんなところで死んじまうのか……死ぬ前にちゅーくらいしておけばよかったな……」
ドンッ!!
提督「……っ」
提督「…………ん?」
金剛「ヘイ、ヘイヘイヘイ!私の提督に何してるデース!!」ギュルギュルギュル!
提督「金剛!?ええっ!?その砲弾って鷲掴み出来るようなもんなのか!?」
金剛「これはこの出てきた所に詰めマース♪」ギュッ
戦艦棲姫「やめて」
榛名「勝手は、榛名が、背負い投げです!!」ブワッ
戦艦棲姫「やめて」
霧島「距離よし、角度よし。全砲門、斉射!撃てー!」ドンドンドン!
戦艦棲姫「やめて」
ドドーン!!パラパラパラ……
金剛「ふう、とりあえず敵の脅威は去ったデース!」
提督「お前たち……助かったよ」
榛名「そんな、お礼なんて……肉体で支払っていただければ榛名は大丈夫です」
提督「でもお前たちがココに連れてこなければこんな事にならなかったんだけどな」
霧島「あっ、比叡お姉様」
比叡「ヒエー……まさか潜水艦に出くわすなんて……司令、大丈夫でしたか?何か凄い音がしましたけど」
金剛「比叡!提督を1人にして敵陣へ乗り込むとは何事デース!」
榛名「榛名たちが間に合ったから良かったですけど……敵を倒すより提督をお守りするのを優先しなければいけませんよ?」
霧島「比叡お姉様にはもう少し落ち着きを持っていただかなければ」
比叡「いやー、すみません」
提督「真っ先に俺を放置したお前らがよくそのセリフを言えたもんだな」
金剛「それではそろそろ本日のMVPを発表してくだサーイ!」
提督「MVP?」
金剛「モースト・バリアブル・プレーヤーデース!」
榛名「本日1番活躍した榛名を選ぶ事ですよ♪」
霧島「メガネ・ビクトリー・プレーヤーですね」
提督「今日1番活躍したのはそりゃ……」
金剛「提督の命を救ったのはこの金剛デース♪」
榛名「あのままでは爆発に巻き込まれていたかもしれません。敵の脅威から物理的に遠ざけたのは榛名です♪」
霧島「ですがトドメをさしたのはこの霧島だという事をお忘れなく」
提督「MVPは間違いなく比叡だろ」
比叡「ヒエー!!わ、私ですか!?」
提督「ああ。最初から俺を間違いなく守ってくれてのは比叡だからな」
金剛「そんな……っ、提督一晩貸切権がー!!台無しデース!!」
提督「は?なんだそれ?」
榛名「戦闘中に決めていたんですMVPをとった艦が一晩提督を貸し切ってセックス三昧だと……」
霧島「霧島の計算によりますと……18発と計算して妊娠確実ですね」
提督「お前ら頭おかしいんじゃないのか」
帰宅中
金剛「やっぱり私が1人で倒せば良かったデース」
霧島「まあまあ、金剛お姉様もお歳なんですから。そろそろ金剛姉妹を引退なされては?」
金剛「ヘイ、口は慎まないと後頭部に口とつながる穴があきマース」
榛名「2人とも喧嘩はやめてください!霧島、お姉様に向かってなんて口の利き方ですか!」
榛名「でも霧島の言う事も一理ありますから……ここは霧島にはケジメをつけるためにも金剛型の脱退」
榛名「金剛お姉様にはお目付役という肩書きで金剛型総帥として、引退の後も榛名たち金剛型を外から見守っていただくという事で♪」
金剛「このアバズレは何を言っているデース」
霧島「腹黒どころか腸が腐ってるんじゃないでしょうか?」
榛名「これからの金剛型は榛名と提督と比叡お姉様で頑張ります!」
霧島「いえ、ここは霧島と司令と愉快な仲間達と金剛お姉様で」
提督「もう金剛は愉快な仲間達ですらないのか」
金剛「1人づつ頭を殴って正気に戻してやりマース」
やんややんや
響「アスタナビィチェシ!!!!」
榛名「ひ、響さん、お帰りになっていたんですか」
霧島「遠征お疲れ様です」
響「貴様らの声がうるさくてゆっくり仮眠もとれん。そうだろう?同士暁」
暁「えっ……暁はお姉ちゃんなんだけど……」
響「今日の戦果は?」
金剛「敵を蹴散らしてきたネ!でも潜水艦だけはどうしようも無かったデース」
響「貴様らは鎮守府の面汚しだ。あんな遊び場の制圧一つ出来やしない」
榛名「ですが私たち戦艦では潜水艦には」
響「口は慎め、同士榛名」
榛名「……」
響「私がこの世で我慢ならん物が二つある。一つは冷めたブリヌイ、もう一つが馬鹿な姉妹喧嘩、そしてもう一つがくだらん言い訳だ」
比叡(ひえー……三つ言ったけど誰も突っ込めない……)
響はホテルモスクワ
響「少し疲れた……部屋で休むとしよう」
響「行くぞ、同士暁」
暁「や、やー!……で良いのかしら?」
響「いいか、私はこれから仮眠をとる。くれぐれも騒ぐ事のないよう」
暁「暁達の部屋でもあるんだけど」
スタスタ
金剛「さてと、私たちも今日はもう休みマース」
提督「いろいろあったが一応……ご苦労さん。助けてくれてありがとうな」ポンッ
金剛「ハアァァァァ……♪ていとくぅ……♪」ジュンッ
廊下
金剛「では名残惜しいですが私たちはここでお別れネ」
提督「なに?お前達の部屋はもう少し向こうだろ?」
榛名「MVPは提督を一晩貸切にできる約束でしたから」
霧島「この辺りはしっかり守っておかないと、いずれ自分の番が来た時に厄介ですから」
提督「でもお前達はどこで寝るんだ?」
榛名「提督……榛名の身体を気遣ってくれているのですね!榛名、感激です!」
霧島「我々はあちらの部屋で寝ますのでお気遣いなく」
第六駆逐隊の部屋
金剛「ヘーイ!ツッキー!ビッキー!雷電!泊まりに来たヨー!」
電「わーい♪いらっしゃいなのですー♪」
雷「今日は3人だけなの?」
榛名「はい♪比叡お姉様は不健全な事をなさっているので♪」
暁「ふけんぜん?そんな事より響をなんとかして欲しいんですけど!」
電「深夜にアニメを見ておかしくなっちゃったのです」
響「同士諸君、知っているか?イタ公のハラワタは豚の餌と同じ臭いがするらしいぞ」
金剛「私は英国生まれデース♪イタリア生まれはリットリオとローマデース♪」
響「なるほど」ポンッ
この後リットリオとローマは部屋に来た響に突然disられたが日本語が上手く伝わらずお菓子を手渡した。
金剛「さぁ今日はもう寝まショー♪」
雷「わーい♪私金剛さんと寝るわ!」
電「電は榛名さんが良いのです!」
暁「暁は大人のレディーだから1人でもへっちゃらだし。……でも1人だけ残っちゃうのは可哀想だから暁が霧島さんと寝てあげても良いけど!」
雷「金剛さんふわふわして良い気持ちー」
電「榛名さんもすごく良い匂いがするのですー」
暁「…………」スヤァ…
ガチャッ
響「なんだ。もう寝ているのか」
雷「あっ、響だ。今日は比叡さんいなくて3人だけしか一緒に寝れないけど響はなんか変な感じだし1人で平気よね?」
響「えっ」
電「近寄りがたい雰囲気を出していたので1人になりたいのかと思って向こうにお布団を用意しておいたのです」
響「そうか……スパシーバ」
金剛「さっきの事を謝るなら一緒に寝てあげても良いデスヨ?」
スポーン
響「さっきは調子に乗ってすまなかった。反省している」
雷「変わり身が早いわね」
金剛「2人とももっと引っ付いてくだサーイ。その方が暖かいネ♪」
暁は真っ先に眠りにつき、響と雷は金剛に抱きしめられながら眠りにつき、電は榛名のおっぱいを吸いながら眠りについた。
末っ子は吸えっ子で甘えんぼ
比叡「どうぞー、お入りくださーい」
ガチャッ
提督「おじゃましまーす」キョロキョロ
比叡「ああっ!あんまり周りを見ないでくださいよ!」
提督「片付けがあるから待って欲しいなんて、意外と女の子っぽい事言うんだな」
比叡「当然です!ここは金剛お姉様のお部屋でもあるんですから!」
提督「うわっ、なんだこれ?めちゃくちゃでかいベッドが2つ引っ付いて」
比叡「キングサイズのベッドを並べているんですよ。夜は4人並んでそこで寝ているんです」
提督「そっか。仲が良いんだな」
比叡「では先にシャワーどうぞ」
提督「シャワー!?」
比叡「だって司令……海水でビショビショになってましたよね?」
提督「確かにそうだけど」
比叡「あまり臭いにおいを振りまかれると部屋の香りが……」
提督「えっ?くさい?」
比叡「はい。くさいです」
提督「シャワー借りるよ」
シャワールーム
提督「うん、確かにくさいな」クンクン
提督「しかしまさか童貞の俺が女の子の部屋でシャワールームに入る事になるとはな……」
提督「なんかもう良い匂いがする」
提督「身体を洗うタオルはこれか?」
提督「これ、使って良いものなのか……?だってこれ、お前、なあ?あれだろ?いつもみんなが身体を」
比叡「司令ー、お着替えここに置いておきますねー」
提督「は、はいい!!」
提督「とりあえずこのままだとおかしな事になった所が元に戻らない。すっきりしていこう」シコシコシコシコ
提督「シャワーお先にありがとうよー」
比叡「サッパリしましたかー?」
提督「ああ、スッキリしたよ」
比叡「服も大丈夫そうですね!」
提督「そうだけど……よく男物の服なんてあったな」
比叡「私寝る時は男性用のTシャツで寝るんですよ」
提督「そっか」
比叡「じゃあ私もシャワー浴びてきますけど……あんまり部屋を触っちゃダメですからね!特にこの金剛お姉様スペースは!」
提督「はいはい。ところでこのトンクスは?さすがにこれは穿かないだろ?」
比叡「はい?それも私がいつもはいている物ですよ?お姉様なはだらしないと言われるんですけど楽で好きなんですよ。あはは」
提督「…………」
息子がまた主張し始めたので比叡がお風呂に入っている間にトイレでスッキリした。
提督「なんだこれ……いろんな妄想がはかどりすぎて危険だ……」
提督「あれか?見せパンってやつか!確か下着の上からはくのが昔流行っていたような」
比叡「ひえ~!!」
どすーん!!
提督「なんだ!?って飛び込むわけにも行かないし……比叡、大丈夫かー!?」
比叡「はいー、大丈夫ですー……」
比叡「ってて……なんだかお風呂の床がヌルヌルのベタベタで転んじゃいましたよ」
提督「あっ……」
比叡「お尻痛いし布団に飛び込みますー」ダイブッ
提督「お前なぁ、いくらトランクスはいてるからって俺がいるんだからズボンくらいはけ」
比叡「良いじゃないですかぁー、司令しかいないんですしー」ゴロゴロ
提督「まったく……ん?」
見せパンじゃなかったので隙間から色々見えた
さあ買い物の時間だ
比叡「し、司令……?いつまでこんな格好を……」
上着を脱ぐように言うと比叡はあっさりそれを承諾し、調子に乗った俺はそのまま四つん這いになる様に命令していた。
トランクス1枚だけで言う通りのポーズをとる比叡を見て、更に自分の中のHENTAIが暴走しだす。
提督「よし、じゃあ次はそのまま猫が伸びをするみたいにお尻を突き出してみろ」
比叡「それは流石に……あ、あの、そんなポーズは司令に失礼ですから!」
提督「そうか。だったら」
俺は比叡の背中に指を置き、背骨をなぞるように指を腰へと下ろしていく。
身体をよじって抵抗する比叡だったが四つん這いの体勢は崩さない。
本人曰く「金剛お姉様が出来る限り司令のいう事は聞くように!」と言ったかららしい。
比叡「ひえぇ……」
提督「そうそう、やれば出来るじゃないか」
指から逃げようと背中がベッドに近づくほど比叡のお尻は突き出され、指が腰まで来る頃には命令した通りのポーズになっていた。
比叡「酷いですよ司令……」
提督「悪い悪い。つい悪戯したくなっちゃってな」
シーツを掴み振り返りながら涙目で訴える比叡に対しそう言ったが、その姿がより一層俺の中のHENTAIを呼び起こす。
気づくと俺は腰まで下ろした指で比叡のトランクスをずり下げ始めていた。
比叡「ヒエー!!な、なにしてるんですか!?」
流石に慌てて片手でお尻を抑えて隠す比叡。こんな時でも言われた通り四つん這いのポーズを崩さないとはなんて従順な娘なんだ。
俺は「大丈夫、すぐ終わるから」と言って比叡の手を退かせる。なにが大丈夫かなんて分からない。もう本能の赴くままに突き進んだ。
比叡「ヒエー……」
近くにあった枕を頭に乗せて顔を隠す比叡。文字どおり頭隠して尻丸出し。
俺はゆっくりとお尻の谷を指でなぞる。
比叡「あっ……んんっ!!司令、変な所触らないでください……!」
身体をビクンッと反応させ、初めて明確に拒否反応を示す比叡。
気づけば俺の指はお尻の谷の真ん中にある落とし穴にほんの少しハマっていた。
提督「すまんすまん、比叡が恥ずかしそうだったからさ。穴があったから入りたかったんだ」
落とし穴を見事に乗り越えた俺はようやくゴール地点のお花畑に辿り着く。
甘い蜜が溢れているお花畑の近くには1本も雑草は生えていない。AVと違う。嬉しい。
比叡「司令……もう疲れてきて……」
提督「何を言っているんだ!突かれるのはこれからだぞ!」
テンションの上がってきた俺はそんなナイスなシャレを言いながら比叡のソレを指で撫でる。
童貞でも分かるくらいに濡れている。喜びを感じながらゆっくりと指を入れていく。
比叡「ひえぇ……」
なんとなく比叡の口からでる言葉も色っぽい。
だが1つ気になることがあり、俺のもう片方の指は来た道を戻り落とし穴へ再びやってきたのだった。
提督「そい」
比叡「やっ……ああッ!司令、ダメ……ですって……!」
やっぱり。こっちを弄る方が余裕のない震えたような喘ぎ声をあげ、そして花畑からは蜜が溢れ出す。
蜜、蜜?いや、これはもう蜜なんてもんじゃない。潮が噴き出すように温かいものが噴き出してくる。
なんという事だ。どうやら俺は温泉を掘り当てたらしい。急いでその穴を掘り進む。
比叡「いっ……ん、司令、やめてください、そんな……司令、司令……!」
司令……司令…………司令……!!
比叡「司令ー、司令ー?」
提督「ふひひ……」
比叡「司令ー?大丈夫ですかー?さっきからボーッとして」
提督「……ハッ!!女の子の部屋の匂いに幻覚を!?」
童貞は夢から目を覚ました。
比叡と球磨は後ろから
比叡「司令はどっちのベッドが良いですか?」
提督「どっちでも良いよ」
比叡「ですがお客様の意見を常に優先するようにと金剛お姉様が!」
提督「わかったわかった。じゃあ左を借りるよ」
比叡「わっかりました!枕はこの部屋にある物で大丈夫ですか?」
提督「ああ。別に枕が変わって眠れないとかは無いよ」
比叡「では直ぐにご用意しますね」テキパキ
提督「服装はともかく比叡が女の子女の子してるのは何か不思議な感じだな……」
比叡「お待たせしました!枕は私のをお使いください!」
提督「良いのか?」
比叡「はい!私は金剛お姉様の枕をお借りしますから!ふひひ」
提督「なるほど。そっちが目当てだろ」
比叡「では風邪をひく前にベッドに入りましょう!」ゴソゴソ
提督「そうだな…………って、なんでお前がこっちのベッドに入ってくるんだよ!?」
比叡「あれ?司令さっき左のベッドって言いませんでしたか?」
提督「言ったよ」
比叡「もし右がよろしければ私も右に移動しますけど」
提督「一緒に寝るのは確定なんだ……」
比叡「すみません。毎日金剛お姉様達と寝ているので1人だと落ち着かなくて」
提督「ま、まぁキングサイズだから大きくて余裕もありそうだし良いか……」
比叡「ありがとうございます!」ぴたっ
提督「おおう……結構ぴったりくっつくんだな」
比叡「司令は身体が触れていないとなんだか不安になりませんか?」
提督「俺の場合、触れていると一部分が不安定になるよ」
提督(この状況はヤバい。何がヤバいって……この枕から超良い匂いがする……!)
比叡「司令って意外と筋肉質なんですねー」ペタペタ
提督「そういう比叡はこうして並んで寝ると小さく感じるな」
比叡「ひえー……司令もやっぱりそう思いますか?」
提督「ん?」
比叡「私ってば背丈と言うか、他の戦艦とくらべて色々とパーツが小ぶりなんですよねぇ……」
提督「まぁ確かに他の戦艦連中はグラマーなのが多いからな……」
比叡「金剛お姉様が女神の様なプロポーションと美貌をお持ちなのは必然なんですが」
比叡「気づけば榛名にも追い抜かれ、霧島にも追い抜かれ……」
比叡「なんなんですか!特に霧島!改二改装でいきなりあんなにも身長が伸びるなんてずるいですよ!」
提督「だ、第二次成長期だろ……」
比叡「ひえー!私なんて気持ち縮んだ様な気がするんですけど!」
提督「でも個性があって良いじゃ無いか」
比叡「こんな個性はいりませんよー!」もにゅもにゅ
提督「乳を揉むな!」
比叡「はぁ……」
提督「そんなに落ち込む事も無いだろ?小さくて華奢なのが好きな人なんていっぱいいるんだから」
比叡「そんな人知りませんよ」
提督「いやいや、人類の95%はそう言うのが好きなんだ。統計学的にも」
比叡「それって駆逐艦とかのことじゃ無いですか?」
提督「比叡だってその……可愛いと思うけどな。俺は……」
比叡「ひえー!!司令は私を駆逐艦扱いしてたんですか!?」
提督「違う、そうじゃなくて」
比叡「はうぅ……良いんです、分かってましたから……4人で外を歩いてたら絶対私が末っ子だと思われるし……」
提督「金剛も結構小柄で子供っぽいと思うんだが……4人です
比叡「何言ってるんですか?金剛お姉様はどこに行っても長女だと認識されますよ?オーラが違いますから!」
提督「そうは見えないんだが……」
比叡「司令の前では若干気の緩みがある様に見えますが、それ以外だと気配りが出来て優しくてしっかりしていて聖母の様な優しさと時にーー」
提督「ストップストップ!もう分かったから!」
提督「これは個人的な意見なんだが、幼く見られるのは体型がどうこうじゃなくて髪型の問題なんじゃ無いかな?」
比叡「髪型ですか?」
提督「ショートがよく似合ってると思うけど、金剛に憧れるなら真似て髪を伸ばしたりしないのか?」
比叡「私が金剛お姉様を真似て髪を伸ばした所で滑稽なだけですから」
提督「でも榛名は髪が長くてもそんな事言われないだろ?」
比叡「榛名は金剛お姉様まではいきませんけど可愛い子ですから。商店街でもすごい人気なんですよ!」
提督「確かに綺麗でいつもニコニコしてるし年配のオヤジさんウケは良さそうだな……」
比叡「ウケが良いなんてもんじゃありません!司令も前にコロッケパーティーした事を覚えてますよね?」
提督「ああ。なんか急に夕食の一品が増えてたんだよな。献立にはコロッケなんて書いてなかったのに」
比叡「あの日、お肉屋さんでコロッケの特売があったらしくて榛名が私達の為に買いに行ってくれたらしいんですが……」
比叡「4つたのんだらおまけだって言って204個くれたらしいんです!!」
提督「その店のオヤジ頭おかしいだろ」
比叡「ちなみに私が行った時は後ろの子供と一緒に飴をもらいました。ひえー……」
比叡「霧島は背が伸びてスタイルが良いので街を歩いているとよく雑誌のモデルを頼まれたりしてるし……」
比叡「私が歩いてて寄ってくるのなんて猫くらいですから!なんで餌をやったわけでも無いのに集まってくるんですか!」
提督「そう言えば多摩とか球磨が妙に懐いてるな。なんか特殊なフェロモンでも出てるんじゃ無いか?」
比叡「同じ姉妹なのにこんなのあんまりですよー!ひえー!!」
提督「そうは言ってもこればっかりはなぁ……あまり妹を恨んだりするなよ?」
比叡「恨む?羨ましくはありますけど、2人とも私の可愛い自慢の妹ですよ」
提督「比叡……もし金剛がいなかったらお前はそのポジションにピッタリはまるくらいお姉さんしてたと思うぞ」
提督「それに俺は比叡が1番金剛に近いと思うけどな」
比叡「そうでしょうか……」
提督「長さは違うけど髪の色はよく似てるぞ?こればっかりは生まれ持ったものだからな」
比叡「色……」
提督「それに外に出たら榛名や霧島はよく金剛の友達と思われるけど、お前だけは絶対に金剛の妹って認識されてるからな」
比叡「それはまぁ……確かに……」
提督「あと前に金剛と話してた時に、世話がやけるけど一番可愛がってるのは比叡だって言ってたぞ」
比叡「ひえ~!!ホントですか!?」
提督「俺があれこれ言うより金剛の一言がずば抜けて嬉しそうで提督ちょっと寂しいよ」
提督「まあそう言うわけだから元気出せ」
比叡「はい!なんだか元気が溢れてきました!ありがとうございます、司令!」
提督「うむ」
比叡「司令って……本当は良い方だったんですね」
提督「お前は俺を何だと思ってたんだ」
比叡「恋敵です!……でも金剛お姉様が司令を慕う気持ちが少し分かった気がします」
提督「よし!存分に尊敬するがよいぞ!よいぞ!にゃしい!」
比叡「はい!私も司令が大好きになりました!金剛お姉様の次に!」
提督「えっ、金剛は比叡にとって女神で……その次ってかなり上の方じゃないか」
比叡「あー……でもやっぱり榛名と霧島と同じくらいで!」
提督「それってどれくらいの位置なんだ……」
比叡「そうですね……金剛お姉様を取られる以外なら何をされても良いくらいでしょうか?」
提督(何をされても!?え?なんでも!?)
提督「フハハ!ならばココで抱きしめてチューしてやろうか!!」
比叡「ひえー……!えー……あー、うーん…………金剛お姉様には内緒にしてくれますか……?」
提督「…………」スタスタ
比叡「司令?」
提督「もう12過ぎだ。俺は部屋に帰って寝る。男女が同じ布団で寝るなんて不健全だからな」
比叡「ええーっ!私1人じゃ寝れないですよー。MVPの約束で金剛お姉様達の所には行けないし……」
ポイッ、ポイッ
球磨「クマー」
多摩「ニャー」
提督「2人を連れてきたから一緒に寝なさい」
比叡「はあ……お二人がよろしければ」
球磨「比叡ちゃんと一緒なら大歓迎クマー。多摩は暖かいからポカポカして気持ちいクマー」
多摩「一晩よろしくにゃ」
バタン
比叡「司令!あ、あのっ……球磨さんと多摩さんも司令と同じくらい好きでした!」
美少女と同じベッドで一夜。道程には荷が重すぎた。
寝てる間にこっそり抱きしめたい戦艦ランキング1位の比叡
早朝
ガチャ
金剛「てーいーとーくぅー♪グッモーニーング!ダーイブ!!」ガバッ
比叡「ヒェッ!?ね、寝てません!寝てませんからっ!!て、あれ?」
金剛「ホワッ!?提督が2人に分裂してまーす!」
もぞもぞ
球磨「ふぁ~……朝っぱらからやかましいクマー……」
多摩「重たいにゃ……」
霧島「どうしてケモナーのお二人がココに?」
球磨「けもなあ?褒められてるクマ?」
多摩「それほどでもないにゃ」
金剛「ヘイ!比叡!!あれほど提督と一夜を過ごす様に言ったのにこれはどういう事デース!!」
比叡「ヒェーッ!金剛お姉様、これには深い訳がーー」
球磨「クマ?」
多摩「にゃ?」
金剛「こういう前例を作ってしまうと次に私がMVPになってもうやむやにされてしまうかも知れないネ!」
比叡「ですからこれは、あの……」
金剛「問答無用デース」ワキワキ
比叡「ヒェーッ」
球磨「提督なら仕事があるって言って金剛達が来るより早く執務室に戻ったクマ」
金剛「それは本当デスカ?」
多摩「多摩達が入れ替わりでさっきここに来たから間違いないにゃ」
榛名「確かに……このベッドから提督の匂いを感じます」クンカクンカ
金剛「そうだったんデスカ……比叡、疑ったりして申し訳なかったデース。許してくだサーイ」
比叡「いえ、そんな!頭を上げてください!」
球磨「それじゃあ球磨達はおいとまさせてもらうクマー」
比叡「あ、あのっ!さっきはありがとうございました。助けていただいて」ヒソヒソ
多摩「困った時はお互い様にゃ」
球磨「また一緒に寝て欲しいクマー」
比叡「もっちろん!私でよろしければ!」
球磨「比叡ちゃんはいい匂いがするから凄く落ち着くクマー」
多摩「ぽかぽか太陽の匂いだにゃ」
金剛「比叡ー」
比叡「あっ、はい!では失礼します!」
霧島「では早速ですが……比叡お姉様、提督とは何か進展がありましたか?」
比叡「進展?」
榛名「男女が2人で同じ部屋に一晩いたわけですから……」
比叡「特に何もありませんでしたよ?」
金剛「ふっふーん♪やっぱり私の言った通りネ!比叡なら安心デース!」
比叡「ここに司令が寝て、私は普通にその隣で寝ました」
金剛「となり!?」
金剛「お、同じベッドに寝たんデスカ?」
比叡「はい。提督ああ見えて結構筋肉質なんですよ」
金剛「裸を見たんですか!?」
比叡「いえ、シャツ越しでしたから。
金剛「なんだ、シャツ越しでしたカ……」
比叡「あっ、司令にシャツと下着を返してもらわないと」
金剛「ヒェーッ!!」
比叡「ヒェーッ!?」
金剛「て、てて、て、提督が比叡のシャツと下着を持って行ったんデスカ!?何に使ったんデース!?」あたふた
比叡「お、お着替えが無かったのでおかししただけなんですが」あたふた
霧島「落ち着いてください金剛お姉様。比叡お姉様の言っている下着とはいつも寝るときに使用している男性用トランクスでは?」
比叡「はい、そうですよ!」
金剛「それでも比叡の下着を穿いている事には違いありまセーン!間接セックスデース!!」
榛名「いくらトランクスとは言え提督に女性の下着をいつまでも使用させるわけには行きません。榛名が受け取りに行ってきますね♪」
金剛「ヘーイ、ちょっと待つデース」
霧島「霧島の計算によると……提督の使用済みパンツなんて受け取ったら榛名お姉様は産気づいてしまいます」
榛名「霧島、いくらなんでもそれくらいで産気づいたりしませんよ?」
金剛「いつも妊娠どうこう言っているデース!」
榛名「金剛お姉様ったら♪冗談に決まってるじゃないですか♪」にこにこ
比叡「ひえー……なんだかみんな怖いですよぉ……」
榛名「新しい着替えを、提督に!」
金剛「提督のパンツを被るのは私デース!」
霧島「チェック!パン、ツー!」
ワーワー!!
数時間後……
金剛「いい加減あきらめて私に道を譲るデース!」
榛名「ハァハァ……ここは譲れません……!」
霧島「まさか2人がかりでも押されているなんて……私の計算以上の腕力です……」
少ししたらまた書きます
ガチャッ
提督「おーい、比叡いるかー?」
比叡「あっ、司令!ちょうどこちらから伺おうと思ってたんですよ!」
金剛「パンツー!」
提督「なんだいきなり人の顔見てパンツって」
榛名「飛んで火に入る夏の虫とはまさに今の提督ですね!」
提督「え?」
霧島「霧島の計算によると、この場で司令がパンツを剥ぎ取られる確率は100%です」
提督「お前たちの部屋どんだけ物騒なんだよ」
比叡「待ってください!司令のその服……いつものジャージですよね」
提督「そうだよ。提督指定のジャージだよ」
比叡「私がおかししたシャツと下着は……」
提督「おお、そうだった。それを言いに来たんだ。借りた服とかは洗濯して返しに来るから」
金剛「それを洗うなんてとんでもないデース!」
榛名「提督、お洗濯ならこの榛名におまかせ下さい!」
霧島「ちょっとお待ちくださいお姉様方。今、提督は洗濯して返しに来るから……と仰られましたよね?」
提督「?」
霧島「まるで誰かに頼んだ様な言い方に聞こえたのですが」
提督「ああ、なんか朝っぱらから洗濯するって青葉が」
金剛「アオバワレエェェ!!デース!!」
比叡「青葉さんが洗濯?珍しいですね」
霧島「比叡お姉様、どこまでピュアなんですか。青葉さんがパンツを手に入れたという事は確実に裏がありますよ」
榛名「こうなったら……提督!榛名は提督を愛しています!」
金剛「こらー!どさくさ紛れに求婚するなデース!!」
比叡「あのー、提督なら逃げる様に帰って行きましたけど」
ガチャッ
金剛「提督ゥ!!」
青葉「ども!青葉デース!なんちゃって!」
青葉「あのー、どうして青葉は羽交締めにされているんでしょうか?」
金剛「榛名、絶対に離しちゃダメデース」
榛名「はい、お姉様♪」
霧島「チェック入ります」
サッサッ
霧島「金剛お姉様、カバンの中からこんな物が」
金剛「新品のシャツとトランクス?しかもかなり有名なブランドデース」
青葉「はい。司令官から洗濯して比叡さんに返すように言われてましたので♪」
金剛「どうして洗濯したはずの物が新品になっているデース」
青葉「一度とは言え殿方が身につけた下着を渡すのはアレでしたので新品を買った次第です。はい」
金剛「榛名」
榛名「はい♪」ギリギリ
青葉「痛い痛い!ちょっと絞め過ぎですよお!」
霧島「なぜ青葉さんがそこまでする必要あったんでしょうか?このシャツとトランクスは自腹で購入したんですよね?」
青葉「それは日頃の感謝を込めてですね、青葉なりの気遣いを」
金剛「では質問を変えマース。提督が穿いていたパンツをどこにやったデース!」
青葉「パンツ?なんの事でしょうか?記憶が曖昧で」
金剛「榛名」
榛名「榛名は……もうらめれす……」くてん
比叡「榛名!?」
青葉「ふう。やれやれ、この提督のスメル付きハンカチが効いたようですね」ふぁさぁー
金剛「こうなったら力づくでもはかせてやりマース」ゴキンッ
比叡「お、お姉様!落ち着いて下さい!青葉さんも大事になる前に早く情報を!」
青葉「これでも青葉はジャーナリストの端くれ。そう易々と情報を渡す事なんて出来ません!」
比叡「ひえー!なに意地を張ってるんですか!」
霧島「とりあえず縄とムチを用意しておきましょうか」
青葉「おっと!動かないでもらいましょうか!」スッ
比叡「なんですかその怪しげなボタンは……」
青葉「これは自爆スイッチです。青葉もこの仕事をするにあたってそれなりの覚悟はありましたから」
金剛「それは見上げた根性ネ。でも死んでしまっては元も子もないデース」
比叡「ひえー!ちょっとやめて下さいよ!みなさんどうしたんですか!?」
霧島「これは駆け引きですよ。おそらくあのスイッチはハッタリ……ここで引いては負けなんです」
青葉「これは心外ですね。ハッタリじゃありませんよ?このボタンを押せばきっちり自爆して消滅します」
青葉「吹雪さんが!」
比叡「ひえー!!」
夕立「あれ?吹雪ちゃん今日は可愛いチョーカー付けてるっぽい?」
吹雪「うん。今朝青葉さんがくれたんだよ。えへへ、可愛いでしょ♪」
夕立「なんだかピコピコ光ってて可愛いっぽいー」
ブランチの時間だー!
青葉「さぁ、どうするつもりですか?」ジリジリ
金剛「ぬうぅ……何故ブッキーにそんな事を!」
青葉「それは分かりません。青葉の本能がそう言っていたんです。犠牲にするなら吹雪さんにすべしと!」
比叡「ひえー!もうやめて下さい!」
青葉「青葉としても無駄な犠牲は出したくありません。なのでこのまま見逃してはいただけないでしょうか?」ジリジリ
霧島「そんな嘘に騙されてはいけません!おそらくあれはただのオモチャ……起爆装置などでは無いはずです!多分!」
金剛「でも万が一ブッキーの身に何かあったらどうする気デスカ!」
霧島「霧島の計算によると……相手が青葉さんである事を考えてもあれが本当に起爆装置である確率は……50%です!」
金剛「50……それなら……」
比叡「フィフティフィフティじゃないですか!!」
霧島「ですが!いくら青葉さんと言えども提督のものある我々艦娘を勝手に破壊するはずがありません!」
金剛「確かに……艦娘が爆破なんてされたら鎮守府も大変な被害にあってしまうネ……という事は」
青葉「吹雪さんの命がかかっているんですよ?それに比べれば鎮守府の損壊など大した事ではありません!お二人にとって吹雪さんの命はそんなに軽いんですか!!」
金剛「ううぅ……」
比叡「な、なにがなんだか分からなくなってきました……」
金剛「ブッキー……」
『これ金剛さんが作ったんですか!?すごい、今度私にも作り方教えてください!』
金剛「ブッキー……」
『いつもご迷惑ばかりかけてすみません……でも必ずみなさんの足を引っ張らない様になりますから!』
金剛「ブッキー……」
『金剛さんの髪っていつ見ても綺麗ですよね。何か特別なお手入れとかしているんですか?」
金剛「ブッキー……」
『えーっ、そんな恥ずかしいですよー!……ううーん、わかりました!じゃあいきますよ!はい、ブッキー♪』
金剛「ブッキー……」
『アサリとシジミとハマグリって何か違うんですかね?」
金剛「ブッキー!!」
榛名「ううーん……あれ私はいったい……」
比叡「榛名!目が覚めたんですね!」
榛名「比叡お姉様……?ハッ!提督のトランクスはどうなったんですか!?」
比叡「それが今大変な事に……」
榛名「えっと……まだ聞き出せていないのでしょうか?」
比叡「はい。青葉さんがとんでもない事を」
榛名「何を言っているんですか?提督のトランクスを前に何を悩むことがあるんです?」
金剛「!」
比叡「いえ、だから恐ろしい人質を」
榛名「榛名なら提督の下着が手に入るなら腕の一本や二本差し出す覚悟もありますよ?」
金剛「フ、フフフ……さすが榛名!よく言ってくれたネ!!そう、私にもその覚悟はありマース!腕の一本や二本くれてやるネ!!」
青葉「ぐぬぬ……」
比叡「ひえー!腕の一本や二本じゃなく、吹雪さんの命がかかってるんですけど!!」
青葉「ほ、本当に押して良いんですか……」
金剛「退かぬ、媚びぬ、省みぬ!金剛型、その長女であるこの金剛に逃走はありまセーン!!」
霧島「さすが金剛お姉様……!ついに吹雪さんの死を乗り越えたのですね!」
比叡「縁起でもない事言わないでください!吹雪さんはまだ死んでませんよ!」
青葉「ううぅ……っ」
榛名「やはりあのボタンはフェイク。この勝負私たちの勝ちです!」
青葉「し、知りませんよ!吹雪さんに恨まれても!!」
比叡「いえ、多分一番恨まれるのは青葉さんかと」
金剛「さあ観念するデース!」グワッ
青葉「はぁ……仕方ありませんね。ポチッとな」
金剛「えっ?」
ドゴーン!!!!ドカーン!!ドンドン!!!!
吹雪「キャー!!!!」
金剛「ブッキー!?」
青葉「なんて恐ろしい事を……とうして吹雪さんを助けてあげなかったんですか!チャンスはいくらでもあったのに……!」
霧島「そんな……」
青葉「吹雪さんを見殺しにしたあなた達を青葉はゆるじまぜんん!!うわぁーん!!」ぼろぼろ
金剛「ブッキー……ブッキー!!」ダッ
榛名「金剛お姉様!榛名もお伴します!」
比叡「私も!霧島、いきますよ!!」
ダッダッダッ
がらーん……
青葉「……さてと、それじゃあおいとましましょうかね♪」スタコラサッサ
金剛「ブッキー!!ブッキーどこデース!!」
夕立「あっ、金剛さん達が来たっぽい」
金剛「ブッキー!ブッキ……」
吹雪「はぁー、ビックリした……あっ、すみません騒がせちゃって」
比叡「あ、あの、大丈夫なんですか……?」
吹雪「はい。突然このチョーカーから大音量で爆発みたいな音がしだしてつい悲鳴を……」
霧島「ハッ!!今部屋には青葉さん1人!?」
榛名「これは一本取られましたね」
金剛「ア……アオバワレエェェ!!」
青葉「ひゃー、怖い怖い。でも私も仕事ですから勘弁してください」
鳳翔「あら、青葉さん。どうしたんですか?コソコソして」
青葉「これはこれは鳳翔さん。こんにちわです」
鳳翔「さっき何か凄い音が聞こえて来たんですけど……何かあったんでしょうか?」
青葉「いやー、金剛さんたちに捕まっちゃって奥の手を使ったんですよ」
鳳翔「そうだったんですか……それで大丈夫だったんですか?」
青葉「はい!見ての通りピンピンしてますよ!」
鳳翔「そうじゃなくて……情報の方は?まさか余計な事は言っていませんよね?」
青葉「あ……はい、もちろんですよ!これでもジャーナリストですから!口はかたいんです!」
鳳翔「そうですか。なら良いんですけど」
青葉「……あ、あのー、提督のトランクス」
鳳翔「青葉さん」
青葉「はい!!」
鳳翔「青葉さんは一流のジャーナリストですよね」
青葉「そ、その通りです」
鳳翔「でしたらそれ以上踏み込んだ取材は控えた方が宜しいと思いませんか?……ほら、あまり闇に首を突っ込むと無くなるかもしれませんよ?」
鳳翔「その突っ込んだ首が♪」
青葉「あ、あははは。そうですね!では青葉はこれで!!」
支度します
翌日
榛名「うう……ん…………」
比叡「榛名、しっかりしてください!」
霧島「提督の下着が手に入ると思い込んでいたんでしょう。それが叶わずショックから気を失ってしまうなんて……」
金剛「私がもっとしっかりしていれば……榛名、ごめんなさいデース……」
比叡「金剛お姉様は悪くありませんよ!」
金剛「こうなったらもう一度青葉を捕まえて洗いざらい喋らせるしかありまセーン!」
霧島「しかしあそこまで追い詰められて喋らなかったなんて……それにその青葉さんなんですが、今朝から行方不明になっているんです」
比叡「ま、まさか青葉さんにトランクスを持ってくるように命じた誰かが消したのでは!?」
霧島「だと良いんですが……」
比叡「ひえー!よくは無いですよ!」
ガチャッ
夕立「ぽいぽいぽーい」
霧島「吹雪さんですか?ここには来ていませんが」
夕立「ぽい?」
ガチャッ
霧島「吹雪さんまで行方不明だなんて……」
比叡「こうなったら司令に事情を説明して下着を貰いましょう!」
霧島「比叡お姉様、落ち着いてください」
比叡「大丈夫ですよ!司令ならパンツの一枚や二枚くれるはずです!」
金剛「もしそうなら今頃この部屋はパンツまみれデース」
霧島「ケッコン騒動の時もそうでしたが、司令は艦娘同士の争いを心の底から嫌います」
金剛「私物が欲しいと何度言っても1人だけ特別扱いする訳にはいかないと断られてばかりデジタ」
比叡「ご安心ください!私はこれでも司令の奥さんですから!特例が認められるはずです!」
金剛「ぐふっ……!」ズッキーン
霧島「ああっ……金剛お姉様の顔が、嬉しさと悲しみと怒りと嫉妬を混ぜたような顔に」
比叡「ではこの比叡におまかせください!」
バタンッ
金剛「……霧島、私はいまとても複雑な心境デース」
金剛「榛名の為に頑張る比叡を見て嬉しく思う気持ちと、比叡が提督の特別である羨ましさ」
金剛「そしてそれを故意で無いとは言え自慢げに話す比叡への怒り、もしも比叡が提督を好きになったらと言う焦り、そして自分が選ばれなかった悲しみ……」
金剛「霧島、私はいまどんな顔をしていマース……?」
霧島「はい、さながら阿修羅です」
金剛「提督と結婚して特別な存在になるのは私だったはずなのニー!!ぬわああああ!!」
そのころ某レストラン
吹雪「どうしたんですか急に私だけお誘いしてくれるなんて」
青葉「いえいえ、昨日はご迷惑をおかけしたのでそのお詫びに♪」
吹雪「と言っても……ここすっごく高そうなお店ですよ?」
青葉「ご安心ください!臨時収入がありましたから!」
吹雪「臨時収入?」
青葉「あとこれは青葉からプレゼントです!」
吹雪「わあー、可愛い時計ですね!でも良いんですか?」
青葉「もちろんですよお♪普段は普通の時計としても機能しますから♪」
吹雪「普段は??」
青葉「いえいえ、こちらの話です!吹雪さん、またピンチの時は宜しくお願いします!」
吹雪「??」
青葉「さあ、では料理をいただいちゃいましょうか!」
吹雪(青葉さん、そんなに良くしてくれたうえ、プレゼントまでくれるなんて……私の事好きなのかな。どうやら今夜は青葉さんと熱い夜になりそうです!司令官!)
司令室
比叡「失礼しまーす!」
ガチャッ
比叡「司令!お願いがあって来ました!」
提督「なんだいきなり騒々しい」
比叡「司令のパンツをください!」
提督「嫌だよ!」
比叡「良いじゃ無いですか!減るもんじゃあるまいし!」
提督「あのなぁ……お前たちはどうして俺から物を剥ぎ取ろうとするんだ?」
比叡「司令のパンツが無いと榛名が目覚めないんですよお!」
提督「パンツで目覚めるって、そんなきたない眠り姫があってたまるか」
比叡「どうしてもお譲りしていただけないんですか?」
提督「特例は認めない。チームワークが乱れるからな。これはみんなに言っている」
比叡「そこをなんとか!」
提督「ダメだ」
比叡「私は司令の奥さんなんですよ!特例くらいあっても良いじゃ無いですか!司令にとって奥さんは特別じゃ無いんですか!?」
提督「ぬ……」
比叡「ハッ!やっぱり私利私欲の為だけに私とケッコンを!?ひえー……司令は重婚する気か知りませんけど私にとっては一生に一度、1人だけのケッコン相手だったのにぃ……」
提督「……」
比叡「はぁ…………司令、ケッコンってなんなんですかね……」
提督「はわわ……」
提督は人生最大の罪悪感に襲われ比叡に謝りながらパンツを差し出した。
比叡「こうお姉様!司令からパンツをいただいてきました!!」
榛名「……」ピクッ
金剛「ヒェーッ!霧島!いま私はどんな顔をーー」
霧島「司令と比叡お姉様なら形だけのケッコンで愛だの恋だのと言った特別な感情はまず生まれないと過信してたら、まさか……と言う顔をしています」
金剛「うう……」
比叡「さあこの下着で早く榛名をーー」
ブワッ!!!!
比叡「ひえー!!」
榛名「ガルルルル……!」
比叡「榛名、何をしているんですか!」
金剛「その口に咥えたパンツをこっちによこすデース!」
霧島「お待ちください!なんだか様子がおかしくないですか?」
榛名「ガルルルル……!」
金剛「こ、これは……」
霧島「榛名お姉様ってこんな鳴き声でしたか?」
霧島「その前に二足歩行で歩いていた様な気もしマース」
比叡「確かに、こんな飢えた狼みたいな目をしていたでしょうか?」
足柄「!!」ぴーん
金剛「チッチッチッチッ♪さあ榛名こっちデース」すーっ
榛名「ガウッ!!」シュパッ
金剛「シィット!噛み付いてきたネ!」
比叡「まさに野生の榛名ですね!」
霧島「おそらく意識が混濁しているのでしょう。そしてパンツの気に当てられて……」
霧島「榛名お姉様の目には今、私達がパンツを奪いにきた敵に見えている筈です!」
金剛「どうりで攻撃に殺気がこもっているわけデース!」
霧島「お気をつけください!榛名お姉様は我々を殺す気です!!」
金剛「これが提督のパンツの魔力……!!」
叢雲「…………」スタスタ
「またバカなことやってるわね。あの姉妹は……放っときましょ」叢雲はそう思って素通りした。
叢雲の肋を撫でたいだけの人生
数時間後
榛名「グルルルル……ッ」
金剛「ハァッ……ハァッ……」
比叡「ひえー!金剛お姉様しっかりしてくださーい!!」
霧島「本気で急所を狙う榛名お姉様と、妹を相手にどうしても手加減してしまう金剛お姉様ではやはり……」
比叡「だったら私達も助太刀しましょうよお!」
霧島「ですが何度も言っています様に、我々が入った所で足手まといにしかなりません」
金剛「そうデース。榛名は私が必ず元に戻して見せるネ!」
榛名「……ッ!」
ガチャッ
提督「お前らバタバタ超うるさいよ!!もう夜なんですけど!!」
比叡「司令!!」
提督「……で?喧嘩を?」
霧島「喧嘩じゃありません。殺しあいです!」
提督「よっぽど悪いわ」
金剛「だから本当に榛名が提督のパンツを咥えて気がおかしくなってしまったデース!まるで飢えた狼の様だったデース!!」
足柄「!!」ピーン
提督「なるほど。それで襲いかかってきた榛名を取り押さえようとして暴れていたと」
比叡「その通りです!」
提督「この榛名がねぇ……」
榛名「すっきゅーん……♪」ごろごろ
提督「俺には膝に戯れてくる猫にしか見えないんだが」
多摩「!!」ピーン
金剛「ぐぬぬぅ……榛名!なんて羨ましい事をしているデース!」
霧島「司令が部屋に入った瞬間に飛びつきましたね」
比叡「匂いで分かるとかあながち嘘じゃなかったんですね」
提督「で、なんで暴れてたんだ?やっぱり喧嘩したんじゃないのか?」
金剛「もう!!どうして私達の言うことを信じてくれないんデスカ!!」
比叡「そうですよ司令!ひどいです!」
霧島「心外ですよ!」
提督「信じろって言われても……なぁ?」
榛名「すっきゅーん♪」スリスリ←毎日の様に妊娠したと言う
金剛「な、なんデース?」←提督の気をひくためなら手段を選ばない
霧島「私たちは誠実です」←嘘を付いてはいないが自信満々に霧島の計算とか言ってめちゃくちゃな事を言う
提督「いやいや、無理だろ」
金剛「ていとくぅー!!」
比叡「ひえー!本当の本当なのにー!!」
提督「……ん?」
比叡「ひえー?」←少しおバカだけど嘘はつかない。スパシーバこれは信頼できる
提督「比叡が嘘をつくとも思えないな……」
金剛「なんだか納得いかないデース」
提督「分かった。信じるよ」
金剛「わかればよろしいネ」
提督「じゃあ榛名も落ち着いたみたいだし俺は部屋に戻るから」
金剛「5Pはしていかないデスカー?」
バタンッ
金剛「ちぇー」
比叡「とりあえず荒れ果てた部屋を片付けましょうか」
霧島「ですね」
パリンッ
榛名「ガルルルル……!」
ドタバタドタバタ!!
提督「おおおおい!!」
ガチャッ
榛名「シズメ……!シズメ……!」グググッ
金剛「やれるもんならやってみろデース!!」グググッ
提督「あれ!?なんか喋りが犬から深海棲艦みたいになってるんだけど!?」
榛名「……テイ、トク」
比叡「榛名!」
霧島「提督の姿が見えなくなってすぐこの有り様に」
提督「榛名はなんとなく分かったけど金剛はどうしたんだよ。あいつまで獣みたいになってるぞ……」
霧島「なかなかどうして顔面に1発良いのを貰ってしまって」
提督「はいはい、喧嘩はやめて。榛名はあっち、金剛はそっち」
榛名「すきゅーん……」
金剛「ヘイ!比叡、霧島!!離すデース!!」
提督「金剛、落ち着け」
金剛「提督どいてくだサーイ!そいつ殺せないデース!!」
比叡「ひえー!殺しちゃだめですよー!」
霧島「霧島の計算によれば、恐らく興奮して以前ヤンデレと言うのを学んだ時の言葉が出ただけかと」
金剛「ウガァー!!」グワッ
比叡「ひえー!抑えきれませーん!!」
バフッ!!
提督「…………」
金剛「提督ぅー!いくら提督と言えども、今の私は……」
むにゅむにゅ
提督「ふぉふぁふぅふぅ」
金剛「え……えっ……」
比叡「金剛お姉様?」
金剛「エクスタシィー!!!!」
金剛はこの後ファイナルエクスプロージョンと叫んで鼻血を噴き出し倒れた。
提督「さてと」
比叡「金剛お姉様、しっかりしてください!」
金剛「ふひひ……」スヤァ…
提督「今度こそ俺は部屋に戻るよ」
霧島「ですが提督がいなくなるとまた榛名お姉様が……金剛お姉様の亡き今、暴れたら手の施しようがありません」
比叡「こら、霧島!死んだみたいな言い方しないでください!」
提督「分かってるよ。榛名は部屋に連れて行くから。この様子なら俺が一緒にいれば安心だろう」
霧島「しかし……」
提督「大丈夫大丈夫、そのうち元に戻るさ」
比叡「ひえー……金剛お姉様が意識を失っていてよかったです……」
提督「よーし、榛名いくぞー」
榛名「…………」
提督「榛名?」
霧島「これは……榛名お姉様まで気を失っているみたいですね」
比叡「これならココに寝かせておいても大丈夫じゃないですか?」
提督「しかし暴れて他の部屋とかに行ったら危険だしな……仕方ない、運ぶか」
霧島「運ぶと言いますとーー」
提督「よっと」
比叡「ひえー!!お、お姫様だっ……」チラッ
金剛「ふひひ……提督ぅ、くださーい……」ニヤニヤスヤスヤ
比叡「本当に気を失っててよかった……」
執務室
提督「さてどうしたものか」
榛名「……」
提督「風邪をひいても大変だし……仕方ないな」
ガラッ
執務室横、提督寝室
提督「まあ今日は特別だ。お前達のベッドみたいにフワフワしてない煎餅布団だけど我慢してくれ」
榛名「…………」
提督「やれやれ……それじゃあ俺は執務室でもう一仕事するか」
バタンッ
榛名「…………」
榛名(ハアァァァァ……ッ!)
榛名(な、なな……何が起こったのでしょう……?)
榛名(しばらく記憶があいまいで、気がついたら提督の腕の中で抱かれそのまま提督の寝室に……!?)
榛名(まさか提督の寝室に入る日が来るなんて……)キョロキョロ
榛名(薄暗くてよく見えませんけど……ここが提督の寝室、通称開かずの間……)
提督の寝室は艦娘立ち入り禁止区域。
特別扱いしないと言う理由もあるが、何より成人男性の部屋と言うのなかなかどうして女性に見られては困るものが多いのである。
榛名(部屋全体から提督の匂いが……)クンクン
榛名(それにこの布団……)スーッ
榛名(だ、男性特有の、ハッ……ハアァァ……)
榛名(提督、榛名は!榛名は……このままでは妊娠確実です……ッ!!)
榛名「ハアハア……ハァハァ……」
バタバタバタバタ!
ガチャッ!
提督「榛名!!」
榛名「ハッ……!?」
提督「大丈夫か?苦しそうな息遣いが聞こえてきたが……」
榛名「は、はい、榛名は大丈夫です……」ハァハァ
提督「良かった。意識は戻ったんだな。でもまだ苦しそうだし汗もこんなに……悪かったな、1人にして」
榛名「え、えっと……」
提督「仕事の続きはこっちでするか。一緒にいれば大丈夫だからな」
榛名「はい!」
酔った隼鷹さんに逆レイプされる提督
提督「悪いな。寝るときは暖房つけないし布団も夏用のままだから寒いだろ?毛布くらい出すか」
榛名「いえ、榛名はこのままで大丈夫です……♪」
提督「しかしこうやって布団に入りながら書き仕事してると学生時代を思い出すな」
榛名「提督にもそのような頃がおありだったんですね」
提督「いやいや、割とまだ最近だぞ?」
榛名「フフッ」
提督「それで調子はどうだ?しんどかったりしないか?」
榛名「はい、もうすっかり元気です♪」
提督「そうか。ならそろそろ自分の部屋に帰」
榛名「うぅぅ……頭が……」
榛名「なんだか頭がまだ痛いような……」
提督「あーあー、あんまり無理するな。ゆっくりしていけば良いから」
榛名「す、すみません」
コンコン
提督「ん?誰だこんな時間に」
榛名「もう夜10時だったんですね」
提督「少し部屋から出ても大丈夫かな?」
榛名「はい、少しくらいなら」
提督「あっ、一応ここに居るのは内緒だから。静かに頼むぞ?」
榛名「は、はい!」
コンコンコンコン
提督「はいはーい」
ガチャッ
隼鷹「メリークリスマース!アハハハ」
バタンッ
提督「飲み物持って戻るか」
隼鷹「ちょっ、おおーい!提督ー!!」
提督「…………」
ガチャ
提督「なんだ?」チラッ
ガシッ
提督「うわっ!足を入れてくるな!ドアがしまらん!!」
隼鷹「おじゃますよぉ~」
隼鷹「いやぁ~、実はさぁー今日は軽空母が集まって一杯やってんだよねぇ~」
提督「今日も!の間違いだろ」
隼鷹「でさぁ、提督も一緒にどうかなぁ~ってさ!もちろん来るでしょ?」
提督「お前なぁ、毎回言ってるけどなんでいつもいつも完全にできあがった状態で誘いに来るんだ」
提督「さそうなら最初から呼べ!」
隼鷹「まぁまぁ堅いこと言わずにさあ♪」
提督「いかない。今日は忙しいんだ」
隼鷹「そこをなんとか!」
提督「だーめ」
隼鷹「財布だけでも!」
提督「おま……」
提督「そこは1杯だけでもだろ……」
隼鷹「実は酒代が切れちゃってさー、まだ飲み足りないのに飲めないんだよね~」
提督「もう十分飲んでるだろ」
隼鷹「全然!提督、あたしらにだってねぇ……飲んで忘れたい事がたまにはあるんさ!」
提督「毎日忘れっぱなしだろ。昨日飲んだことまで忘れたか」
隼鷹「あたしだってねぇ!好きでお酒飲んでるわけじゃないんだ!ただ飲まないとさぁ……」
隼鷹「手が震えてい上手く発着艦できないんだよねぇ」
提督「一刻も早く病院いきなさい」
隼鷹「ああん!冗談だってば!」
隼鷹「この通り!瑞鳳に免じて!!」
提督「昨日も同じ事言ってたぞ」
隼鷹「瑞鶴と葛城に免じて!」
提督「一応正規空母なんだが」
隼鷹「んじゃあサービスするからさぁ♪」
むにゅり。パフパフ……
隼鷹「ほらほら、気持ち良いでしょ~?」
提督「バカめ。おれば美乳派だ!こんなもの脂肪の塊にしか見えんわ」
隼鷹「へぇー、でもそんな事言ってもさぁ……」
隼鷹「こっちは正直だったりしてぇ♪」
ニギッ
提督「はうあっ!」
隼鷹「ほらほら、もうギンギンじゃん♪
提督「ちくしょう……美乳貧乳好きなのに胸を押し当てられると激しく反応してしまう……!くやしい、でも感じちゃう!!」
提督「これが童貞の宿命か……」
眠気に負けました
隼鷹「えっ?」
提督「えっ?」
隼鷹「童貞……?」
提督「あっ」
隼鷹「提督ぅ、もしかして童貞だったりしてー?」
提督「はわわっ……」
隼鷹「そっかぁー、提督は童貞かぁ。童貞提督、略して童貞督!」
提督「おい!あんまり大きい声で童貞童貞言うな!」
隼鷹「そっかそっか♪うんうん♪」
提督「?」
隼鷹「フフフ……」じゅるり
提督「ひっ!」
隼鷹「お酒も良いけどたまにはノンアルコールもいいよねぇ……♪」ギラギラ
提督(や、やばい……なんか知らんが目がギラギラしてる……!これは)
隼鷹「ノンアルコール……童貞一番搾り♪」じゅるり
提督(犯される!!)
提督「や、やめろ!」
隼鷹「ああん、暴れちゃダメだって♪ほらほら、ここ搾って甘酒出すんだから♪」
提督「分かった、払う!お金あげるから!」
隼鷹「いやいやいや、なんか今は甘酒の気分なんだよねぇー……」ジィー
提督「2万出す!!」
隼鷹「に、2万!?2万って……ビール何本分!?」
隼鷹(今まで提督の童貞は守られてた訳だし……提督の甘酒は明日でも大丈夫……?)
隼鷹「よーっし!じゃあこのお金は有難く使わせていただくよぉ♪」
提督(もうちょっとで犯されるところだった……)
隼鷹「提督も時間が出来たらおいでよ。ご馳走するからさ♪」
提督「ご馳走って俺の金だろ」
隼鷹「提督にあげるのは私から出る特製ドブロクだよぉ♪特別に直飲みさせてあげるからさ♪」
提督「?」
提督「くそっ……童貞である事は墓場まで持っていくつもりだったのに」
提督「って言うか、いっそ隼鷹にこんなもの奪って貰えば良かった!」
榛名「うっ、うう……ふうぅぅぅ」
提督「あっ!しまった、榛名を1人にしたままだった!また唸りだして発作が!?」
榛名(提督が童貞?提督が童貞?提督が童貞!提督が童貞!!童貞バンザーイ!!)
榛名「おち、お、落ち着くのよ榛名。今提督の童貞喪失に一番近いのは私なんだから!」
榛名「うぅー……フフ、フフフフフ……」
提督「大丈夫か榛名!酷くうなされていたが……」
榛名「提督……提督、提督、提督、提督!!これが、この匂いが童ーー」くんかくんか
提督「お、おお?」
榛名「…………提督、なんだか酒臭くありませんか?」
提督「え?」クンクン
提督「うわっ!くっせぇ!あいつ酒を浴びてたんじゃないだろうな……」
榛名「これではせっかくの青臭い童貞の香りが……」
提督「ん?」
榛名「いえ、なんでもありません♪」
提督「仕方ない。とりあえず着替えるか」シュルッ
榛名「ほえ!?」
提督「せっかく着替えたばかりだったのに」
榛名「提督の鍛え上げられた広背筋が……ハァッ、なんて熱い胸板……!」
提督「えっと、着替え着替え……」
榛名「て、提督、着替えならこちらに!どうぞ!」ダッ
ガクッ
榛名「きゃっ」
提督「おっと。大丈夫か?まだ足がおぼつかないな」ギュッ
榛名「ぴゃー!!」
酒匂「!!」ピーン
提督「はわわっ!」
電「はわわっ!」ピーン
上半身裸のままの提督に抱きしめられ駆け巡る榛名の脳内物質……!
βエンドルフィン……!チロシン……!エンケファリン……!バリン……!リジン……!ロイシン……!イソロイシン……!!
榛名「提督、榛名はもう……!」
提督「?」
バッキャーン!!!!
金剛「悪い子はいねーがーデース……!!」
提督「金剛?」
金剛「悪い子は…………」
提督「どうした金剛?榛名が心配で様子を見に来たのか?」
榛名「提督、こんな所を見られてしまって榛名は恥ずかしいです……♪」きゅっ
金剛「ヘイ、榛名。何カ言イ残ス事ハ無いデスカ……?」
榛名「はい♪榛名は提督に抱かれてもう何も思い残す事はありません♪」
バッキィィィィン!!
金剛「少しは楽しませてくだサーイ!」
榛名「提督の愛を注いでいただいた榛名は負けません……!」
提督「お、おい!なんか頭突きでなるような音じゃなかったけど!」
比叡「ひえー!」
提督「どうしてこうなった!?」
霧島「それが私にも何が何だか……」
霧島「ただ、榛名お姉様が提督にお姫様抱っこされ、そのまま提督と一晩寝屋を共にするので霧島の計算によると妊娠確実ですね。金剛お姉様完全敗北!と言ったら急に激昂して……」
提督「お前本当にバカだな!!」
青葉……!少し用事してきます
比叡「2人ともやめてください!姉妹で争うなんていけません!」
金剛「争い事なんて日常茶飯事デース!」
榛名「今日という今日は引けません!」
比叡「違いますよ!いつもはこんなに本気で争ったりしてないじゃないですか!」
霧島「もはや何人たりとも2人を止める事はできません」
比叡「いいえ、止めさせていただきます!!」
金剛「下手に割って入って怪我をしてもしらないデスヨ!」
榛名「榛名も手加減なんて出来ません!」
バシッ!!ガシッ!!
霧島「やりましたか!?」
金剛「…………」プラーン
榛名「…………」プラーン
霧島「…………」ピシッ
比叡「2人とも喧嘩はやめてくださーい!」ギリギリギリ
金剛「い……っ、いだだだだだだ!!ギブギブギブギブ!ギブアップデース!!」
榛名「比叡お姉様!爪が、爪がこめかみに食い込んで……あああっ!!」
霧島「私のメガネにヒビが……!」
ミシミシミシミシ……ブンッ!!
提督「ダブルアイアンクローからの投げ捨て攻撃……」
比叡「2人ともいい加減にしてください!」
榛名「いたた……」
金剛「うぅー……ケッコン艦の力を甘く見ていたデース……」
比叡「お姉様はいつも言ってたじゃありませんか!金剛4姉妹は清く正しく美しくと!」
榛名「そうですよ金剛お姉様。ここは榛名に清く正しく美しく提督をお譲りください♪」
比叡「榛名、これ以上私を怒らせないでください」
榛名「…………」
霧島「メガネが……」
提督「比叡がどんどんお姉さんっぽくなっていく……!頑張れ比叡!ありがとう比叡!」
比叡「さあ2人とも謝って仲直りの握手をしてください」
榛名「榛名は何も悪い事はしていませんよ?ただアクシデントから半裸の提督と寝室で抱き合っていただけで♪」
金剛「なら私はその馬鹿げたアクシデントから提督を助けに来ただけデース!」
霧島「私のメガネが何をしたと言うんですか!」
比叡「はぁ……わかりました。ではもう私が喧嘩の元を断つしかありませんね」
提督「喧嘩の元を断つ?」
比叡「提督の童貞は私が没収します!」
金剛「そ、そんなの横暴デース!」
榛名「そうですよ!力に任せて提督の童貞を奪うなんて!」
金剛「ケッコンして童貞まで奪うなんて欲張りすぎデース!!」
比叡「それもこれも2人が喧嘩を止めないからですよ」
提督「えっ?えっ??」
比叡「私だって色々覚悟した上で決めた事です。金剛お姉様には一生恨まれるかもしれませんし、嫌われるかもしれません……」
比叡「でもこれ以上金剛お姉様と榛名が喧嘩するなら……元を断って私1人が嫌われた方がマシです!」
霧島「比叡お姉様……私のメガネが……」
比叡「では私は少し支度がありますから!」
金剛「比叡は何処へ行ったデース?」
榛名「シャワーではないでしょうか?」
金剛「今のうちに提督の童貞をいただいちゃいマース?」
榛名「そうですね……しばらくは戻らないと思いますから」
霧島「見つかったら腕の一本くらいは持って行かれそうですね」
金剛「オウ……」
提督「あ、あの、俺の童貞くんが助かる可能性は……」
霧島「もう良いじゃないですか。そんなもの大切にしていても何も得なんてありませんよ?相手はケッコン済みの比叡お姉様、何も問題ありません」
提督「そっか……そうだな!しかたない俺も覚悟を決めて童貞を捨てるか!」ワクワク
比叡「お待たせしましたー!」
提督「早かったな比叡!じゃあ早速、童貞喪失といくか!」
比叡「司令も協力していただけるんですね!」
提督「仕方ないからな!童貞の1つや2つくれてやるぜ!」
比叡「それは助かります!」
提督「……で、そのシザーマンが持ってたような巨大なハサミは一体」
比叡「はい!このハサミで提督の童貞を奪おうかと!」
提督「……ん?」
比叡「ですから、このハサミで提督の童貞をチョキン!です!」
提督「……ん?」
金剛「ひ、比叡?まさかとは思いますけど……提督のアレを物理的に奪う気デスカ?」
比叡「はい。童貞を奪うのは初めてですけど……気合い、入れて、いきます!」
榛名「比叡お姉様、入れるのは気合いではなくて提督のソレですよ!」
比叡「何言ってるんですか。こんなのが付いてるから喧嘩になるんです!この際司令も女の子と同じ様にするのが一番です!」
霧島「ですがそれだとこの部屋が血溜まりになってしまうのでは……」
比叡「それもぬかりありません!ちゃんと絆創膏を持ってきましたから!」
霧島「あー……それなら、はい、大丈夫ですね……」
提督「誰か助けて!!」
比叡「さあ司令、ジッとしててくださーい」
提督「い、嫌だ……!嫌だ!!」ダッ
比叡「あっ、司令!さっきは協力してくれるって言ったじゃないですかー!」
提督「金剛!助けてくれ!調子良いこと言ってるのは分かってる!でもまだ男でいたいんだ!なんでもするから!」
金剛「なんでも!?」
比叡「司令ー……私の目の前で金剛お姉様に欲情するなんて……やはりそれは切り落すしかありませんね」
提督「ひえー!!は、榛名、助けてくれ!」
榛名「はい!提督の為ならこの榛名、命も投げすてる覚悟です!」
提督「ありがとう!!」
榛名「でも多分榛名は死んでしまうと思うのでその後の事はおまもりできませんが」
提督「ああ……すまん、やっぱり自分でなんとかする」
提督「くっ……霧島はまだメガネが割れたショックから立ち直れてないみたいだし……」
比叡「さあ司令、早く終わらせちゃいましょう♪」シャキーン、シャキーン…
提督「なんでこんな事に……元をたどれば青葉にパンツを渡した所からおかしくなったんだ……」
提督「ちくしょう……青葉ぁ……!青葉ー!!」
ガタンッ
青葉「呼ばれて飛び出てじゃじゃじゃじゃーん♪ども!青葉ですー♪」
提督「その屋根裏から出てくるのやめろ!!」
青葉「まあまあ♪それより司令官、今日は吹雪さんとあちこちお出かけしてお土産買ってきましたよー♪はい、どぞ」
提督「お土産なんて後で良いからとにかく今は助けてくれ!」
青葉「助ける……ですか?」
提督「実はかくかくしかじかで……」
青葉「なるほど。確かに青葉にも少し責任があるかもしれませんね」
提督「少し?」
青葉「わかりました!青葉がなんとかしましょう!30000円で!」
比叡「青葉さん、あまり邪魔をされると困るんですけど。私たち姉妹の今後の為にも」
青葉「青葉も困っちゃいますー。今後のお小遣いの為にも♪」
最強は青葉……!夕食の支度してきます
青葉「とにかく一度クールダウンしましょう!」
金剛「すべての元凶(青葉)が目の前に現れてクールダウンどころかヒートアップしてるくらいデース!」
青葉「それについては青葉も反省して皆さんにもお土産を買ってきたんですよ!(トランクスを売ったお金の一部で)」
榛名「今更お土産くらいで私たちの機嫌を取ろうなんて……榛名はヘソで茶を沸かします!」
青葉「ヘソで茶を?まぁとにかく見るだけでも見てくださいよ♪あちこち足を伸ばして探し回ったんですから♪」ごそっ
霧島「メガネが……」
金剛「そんなもの見る価値も無いネ!!」
青葉「はいどうぞ♪」
比叡「あ、どうも」
金剛「比叡!何あっさり受け取っているデース!!」
比叡「ひえぇぇぇ!!!!」
榛名「!?」ビクッ
比叡「こ、これは……!」
青葉「はい!金剛さん×比叡さんの薄い本です!」
金剛「薄い?別に普通の厚さじゃないデスカ」チラッ
比叡「ひ、ひえぇ……ひえぇー……」パラパラ
金剛「ホワッ!?」
青葉「とある所から手に入れた貴重な1品なんですよそれ!まるで写真の様なカラー大増50ページ!」
榛名「そのような下品な本でごまかそうだなんて」
金剛「そうデース!こんなの全然うれしくないネ!!」
比叡「ひえー……」パラパラ
青葉「金剛さんと榛名さんには提督本を♪」
金剛「フンッ!艦娘は精巧に描かれていても肝心の提督が名前だけのじゃがいもなら必要なひえー!!」
榛名「そんな……!榛名たちの御相手である提督が……」パラパラ
金剛「私たちの提督そっくりデース……!」パラパラ
比叡「ひえー……」ジッ
青葉「実は青葉が独自ルートで以前から作らせていたものが今日完成したんです。言わば青葉の切り札ですね!」←全員分用意している
金剛「こ、こんなもので……!」←ガン見
榛名「提督が榛名を無理やりこのような……」←ガン見
比叡「ひえー……」
霧島「あのー……」
青葉「あっ!もちろん霧島さんにもありますよ!どぞ!」
霧島「こ、これは!!」
青葉「新しいメガネとマイクです♪メガネの淵にはチョコレートが、マイクの中にはラムネが入っているんですよ♪」
霧島「おお……!ありがとうございます!」
青葉「という訳で今回はこれに免じて許してくれないでしょうか?」
比叡「はい!許しました!」ホクホク
霧島「私も気にしておりません」
金剛「と、とりあえず提督のトランクスの事はこれでチャラにしてあげるネ」
榛名「ですがやはり提督の童貞はゆずれません!」
青葉「ではみなさんで提督をシェアすれば♪」
金剛「シェア?」
青葉「はい!誰が独り占めをするかではなく、みなさんで提督を仲良く分け合うんです!」
霧島「つまり提督の身体を4つに切り離して……」キリッ
提督「最高に滑稽な格好で怖いことを言うな。お菓子ガール」
榛名「仮にそうしたとしても童貞を誰が奪うかの問題は解決していません!」
比叡「それに私は金剛お姉様一筋ですから!提督とまぐわりたい気持ちはあまり……」
青葉「何を言っているんですか!司令官の身体1つに金剛型の皆さんは4人という事は5Pですよ?」
青葉「つまり金剛さんが司令官と繋がっている最中の悦とした顔を間近で見たり、金剛さんの身体を触ったり吸ったりする事も可!」
比叡「ひえー!!つまりこの本の様な事も……!」パラパラ
青葉「もちろんです!」
霧島「チェック、ワンツー。ワンツー、ワンツー」
青葉「お二人はどうするんですか?司令官とその提督本の様な事をしたくないんですか?」
榛名「ですから、それはとは別に童貞の問題が……」
青葉「そこも青葉におまかせください♪良い考えがあるんですよー♪」
銀行に行ってくる……!
青葉「えーっと、確かこのカバンの中に…………あっ、ありました!司令官、どうぞ♪」
提督「アイマスク?」
青葉「はい!どこでも安眠出来るよう張り込み記者の必須アイテムですから♪」
提督「これでいいか?」
青葉「ありがとうございます!ではそのまま布団に寝転がって手をバンザイしてください」
提督「こう?」スッ
ガチャッ
提督「え?何これ?」
青葉「手錠ですよお♪記者としての必需品です!」
提督「へー、そうなのかー」
青葉「後は手錠をこの縄でくくりつけて……」ギュッ
金剛「なんだか色々出てきますネ。4次元バッグデース」
カシャン
青葉「おっと失礼。これはしまって……」
榛名「今何か注射器みたいな物が落ちませんでしたか?」
比叡「ヒエー……」
青葉「もう片方をこの柱に固定っと」ギュッ
青葉「同じように足にも手錠と縄で固定して……はい、完了です♪」
提督「青葉ー、見えないんだけど俺今どう言う状態ー?」
青葉「はい!ばっちり身動きが取れない状態ですう♪」
提督「そうか。だろうな」
青葉「そうでした。最後にこのヘッドフォンを装着しますね」
提督「ヘッドフォン?何も音楽は流れてないぞ?」
青葉「今から霧島さんの加賀岬が大音量で流れますからご安心ください♪」
霧島「デデンッ!デーデレデー!」
提督「おいこいつイントロから歌い始めたんだけど!!せめて他の音楽にしてくれ!!」
青葉「でも今は持ち合わせが……衣笠ちゃんの司令官を想いながらの就寝前1人エッチ音声しか無いんですけど」ポチッ
『大丈夫?キツくなぁい……?衣笠さんは大丈夫だから、もっと突いてーー」
ダダダダダダッ
衣笠「あーおーばぁー!!」
青葉「ひゃー、いつの間に」
没収された
霧島「かーげーひーそめー!ラーイーチせーのびー!!行く当てもーなくうぅぅー!!」
提督「おいこいつ歌詞がもう滅茶苦茶だぞ!!ちょっと!誰か聞いてる!?」
霧島「きりしぃ~まぁ~みぃ~さあぁぁきぃぃぃ~!!」
提督「とうとう霧島岬とか言い出したんだけど!!ちょっとー!?おーい!!」
青葉「では司令官の視覚と聴覚を奪った所で……よいしょっ」
ズリッ
金剛「はぎゃあああ!!!!」
榛名「はわわー!!!!」
比叡「ヒエー!!!!」
霧島「マイクチェック、マイクチェック。なんだか右に傾いていますね」ニギニギ
青葉「ああ、まだ握ったりしちゃダメですよ!」
提督「おーい、なんか下半身がスースーするんだけどー」
金剛「ビンビンデース……!」
榛名「15.2……いえ、まさか20㎝砲……?」
比叡「ヒエー!ヒエー!」チラッチラッ
霧島「何やら先さら変な液体が」スッ
青葉「先っぽにラムネを乗せないでください!……と、では説明を始めます!」
青葉「今から皆さんにも同じようにアイマスクとヘッドフォンをつけていただきます」
青葉「その後に青葉が手を引きますので順々に挿入してもらいます♪」
金剛「つまり誰が先か分からないという事デスカ?」
青葉「はい♪提督の童貞は誰が奪ったか分かりませんし、皆さんも晴れて提督で処女を喪失です♪」
金剛「…………」たらーり
榛名「…………」たらーり
青葉「お二人とも聞いていますか?」
金剛「ハッ!!で、でも、順番なら待ってる時間でなんとなく分かりマース!」
青葉「はい。なので最初の5分間は目隠しとヘッドフォンを装着したまま放置させていただきます」
榛名「それだと歌の切れ目で何分経ったか分かりませんか?」
青葉「ご安心ください。霧島さんの加賀岬は全部霧島さんのアカペラですから!しかもなぜか1曲40分あります!」
霧島「やりました」
青葉「5分間が過ぎ目隠しと霧島さんのデスボイスで体内時計が狂ったのを見計らって、青葉はさらに5分間でお二人をお導きいたします♪」
青葉「なので、5分後ピッタリに1人目を選ぶかも知れませんし、合計10分ギリギリで終わるように選ぶかも知れません♪」
比叡「あのー……私は初めてを金剛お姉様と、と決めているのでそう言うのはちょっと……」
金剛「比叡……よく言ってくれたデス!!」
比叡「金剛お姉様……!ついに私の愛が」
金剛(これで1人脱落デース。お菓子のメガネとマイクに夢中の霧島も脱落……やはり確率は2分の1みたいデスネ)
青葉「でも比叡さんと霧島さんもアイマスクとヘッドフォンは装着していただきますね」
青葉「特に比叡さんは金剛さんに終わった後で聞き出される可能性がありますから」
金剛「チッ……!」
青葉「ちなみに時間の都合もあるので1人1ピストンでお願いしますー」
比叡「ピストンって、ひ、ひえーっ!」カアァァァ…
青葉「最初の1巡が終わりましたら後は皆さんで仲良く提督をお召し上がりください♪」
榛名「あのー……1つよろしいでしょうか?」
青葉「はい、何でしょうか?」
榛名「いえ、その宜しければ榛名が焼いたクッキーを青葉さんに差し上げたくて」
青葉「わあ!良いんですか!?青葉クッキー大好きなんですよお♪ありがとうございます」
金剛「ちょちょちょっ!明らかに好感度アップの賄賂じゃないですかー!!そんなの違反デース!!」
青葉「ご安心ください。青葉は常に公平です。公平に賄賂を受け取ります!」
この後金剛は紅茶の葉を渡し、青葉は素敵なティータイムを楽しんだ。
またかきます
シャカシャカシャカシャカ……
青葉「いやー、皆さんまんまと目隠しにヘッドフォンまで付けてくれましたねー♪」
青葉「お二人のおかげで青葉はこうして1人優雅にティータイムを楽しめている訳ですが♪」
青葉「相変わらず榛名さんの作ったクッキーは美味しいですし、金剛さんが選んだ紅茶もさいこうです!」
青葉「司令官の下半身を見ながら飲む紅茶はまさにウインナーコーヒー……いえ、ウインナー紅茶ですね!」
青葉「さてと、それではサッといただいちゃいましょうか……♪」ぺろり
青葉「司令官ー、みなさーん?聞こえますかー?」
提督「おーい!どうなってんだこれー!!誰かいるんだろうなー!?」
金剛「2分……3分くらいデスカ……?」
榛名「156.157.158……」
青葉「よし、ちゃんと聞こえていませんね♪」
青葉「青葉もこう言うのは初体験ですからどんな声が出ちゃうかドキドキです♪気持ちいいのかなぁ~?痛いのかな~?」脱ぎ脱ぎ
青葉「それではメインディッシュいただいちゃいまー……」
霧島「あのー、何をしてらっしゃるのですか?」」
青葉「ひゃっ!?っと、思わず変な声が……ん?ぎゃー!!しまった、霧島さんにアイマスク付けるのを忘れていました!!」
青葉(あんなアホみたいなメガネ付けてるからややこしいんですよ!なんですかあれは!)
青葉(こんな下着まで脱いで司令官の下半身に跨った状態じゃ言い訳も……)
青葉(お、落ち着くのです青葉!霧島さんはもはやチンパンジーくらいの脳みそのお馬鹿キャラに成り下がったただのメガネ)
青葉(うまいことはぐらかせば何とか切り抜けれるはずです……!)
青葉「いやー、青葉も霧島さんの様にマイクチェックをですね!」
霧島「霧島の計算によると……」
霧島「お姉様方を騙し自分が最初に提督のちんぽを自分の膣内に挿れて道程を奪い、さらに提督のちんぽをしごいてちんぽを射精させてからお姉様にちんぽを譲るつもりだったのでは?」
青葉(なぁーっ!すごく冴えてました!あとすっごいちんぽ連呼してましたよこの人!!)
数分後
青葉「ぐぬぬ……」
金剛「ヘイ!いくら何でも遅すぎマース!」チラッ
青葉「あっ……」
榛名「もう随分経った気がするんですけど……」チラッ
青葉「あ、あのっ、これはそのマイクチェックを……」
比叡「……zzz」すぴー
霧島「お姉様!青葉さんは今提督とちんぽをしようとしていました!!」
青葉「な、何訳わからないこと言ってるんですか!なんですかちんぽをするって!青葉はただ膣内を提督の股間でマッサージしようとですね!」
金剛「マッサージなら私達がしてあげマース♪」
榛名「そうですね♪しっかりと懲りる様にマッサージしてあげなくてはいけませんね♪」
青葉「いや、あの……マッサージはコリをほぐす為にするのであって、コリる様にされては……」
比叡「んっ……?朝、ですか……?」チラッ
青葉「た、たすけて……ください……」
比叡「……」
下半身丸出しで提督にまたがり謝る青葉を見て、比叡はとりあえず考えるのをやめた。
金剛「安心してくだサーイ、一瞬で楽にしてーー」
ドカーン!!グラグラグラ!!!!
金剛「シット!何事デスカ!?」
榛名「地震!?」
霧島「そんな……!鎮守府前に敵艦反応あり!しかも戦艦空母クラスが相当数です!!」
比叡「ひえー!!肉眼でもハッキリ確認できますよー!!いつの間に!?」
青葉「まさかヘッドフォンの大音量で気づかなかったんじゃ……」
比叡「しかし鎮守府近海の見張りは何日寝なくても大丈夫な大淀さんが24時間体制で……」
金剛「そ、そう言えば少し留守にするから代わりに頼まれてた気がするデース……」
榛名「確かに……万が一を考えて4姉妹で交代して監視する様にと……」
青葉「と、とにかく急いで迎え撃ちましょう!」
金剛「うぅー……!しかたないデスネ!」
榛名「戻ったらしっかり話を聞かせてもらいますからね♪」
青葉(事が収まる前に打開策を練らないと……)
比叡「待ってくださいよ金剛お姉様ー!」
霧島「私はこの宝物(チョコメガネとラムネマイク)を部屋にしまってから行きます!」
ダッ!!
提督「お、おーい?おーい?本当に誰かいるんだよなー?おーい?
ガタッ
パリンッ
北方棲姫「ぽっぽ♪」
しゅたっ
北方棲姫「ぽっぽっぽ♪」
提督「誰かー!おーい!!」
北方棲姫「ぽっ?」
飛行場姫「フフフ、バカねー。みーんな外に行っちゃったわよー♪」
飛行場姫「まさか本命はその隙に提督をさらう事なんて知らずに♪」
北方棲姫「ばか、ばか」
飛行場姫「という訳で……お待たせMyダーリン♪飛行場姫がお迎えに……来…………」
北方棲姫「ばか、ばかー」
さらいに来たら既に手錠で拘束されていた。
ほっぽちゃんが提督の股間を弄ぶ……!
飛行場姫「えっ?何これ?どう言う状況?」
提督「だれかー、たすけてー」
北方棲姫「タスケル」
ポイポイッ
提督「うおっ、眩しっ!!まったく……ん?」
北方棲姫「ヨー!」びしっ
提督「お、およよ……?」
飛行場姫「ねぇねぇ、今これどう言う状況なの?」
提督「お、お前は飛行場姫!?なぜここに!?」
飛行場姫「それよりもどうして下半身むき出しのまま手足を手錠で拘束されてるのって聞いてるのー?」ガチャガチャ
提督「こ、こら!机を漁るんじゃない!!……え?下半身むき出し?」
北方棲姫「レップウ、レップウ」にぎにぎ
提督「ぎゃー!!ちょっ、ほっぽちゃん!それは烈風じゃないよ!それ提督の主砲だよ!」
北方棲姫「レップウ……レップウ、オイテケ」ギューッ
提督「いたたたたたた!!置いてて!おじちゃんのレップウはそこに置いといて!!」
北方棲姫「グギギギギギ!!」ぐいーっ!
提督「ちぎれるちぎれる!ちぎれる!!」
飛行場姫「こらこらぁ、そんな風に引っ張ってもその烈風は飛ばないわよぉ♪」
北方棲姫「モウチョットデ、チギレルカラ!」ググーッ
提督「あああああ!!ミチミチ鳴ってる!!」
飛行場姫「はいストップ」ひょいっ
北方棲姫「アアッ、レップウー!」
提督「た、助かった……とりあえず礼は言っておく。ありが」
飛行場姫「この烈風はねぇ、こうやって飛ばすのよお♪」ぺろり
飛行場姫「まずはこうやって優しく握ってあげてぇ」ぎゅっ
提督「はぐぅ……っ」
飛行場姫「ぽっぽに無茶苦茶されてこんなになってるなんて……提督って実はマゾなのかしら?」
提督「いや、普通女の子に握られたらバッキバキになるだろ……」
飛行場姫「じゃあこうしたらもーっと気持ちよくなるかしらぁ♪」ペッ
提督「な、何を……」
飛行場姫「ほーら滑りが良くなってぇ、ぐちょぐちょいやらしい音まで出てきたわよぉ♪」
提督「悔しい……、でも感じちゃう……!」
飛行場姫「さぁさぁ、烈風にエンジンがかかってきたわよお♪」
提督「や、やめろー!」
北方棲姫「ほっぽモ!ほっぽモヤル!」
飛行場姫「うーん、ちぎっちゃダメよ?」
北方棲姫「ダイジョビ。ユックリ、レップウトバス」きゅっ
提督「ハッ……!」
北方棲姫「あーん……」ダラダラダラダラ
提督「ちょっ!なんかすっごい唾液出てるけど!!」
父さん帰ってきたからご飯してきます
北方棲姫「レップウ、ハッシャー。ゴシゴシ」
提督「あ、ああっ……あああああ!」
飛行場姫「はいストップストップ♪そろそろ発射しそうだからこっちも準備しないとねえ♪」
北方棲姫「ジュンビ?」
飛行場姫「そうそう♪提督の烈風を私の格納庫に挿れる準備♪」くぱぁ
提督「お、おい!なんで発射寸前で格納しようとしてるんだ!おかしいだろ!!」
飛行場姫「大丈夫よ。ほら、私達って深海にいつもいるでしょ?だから陸に上がると体が濡れてなくて……」
飛行場姫「かわりにココはいつも濡れっぱなしなのよ♪」
提督「何その無駄なシステム!!」
飛行場姫「じゃあ格納しちゃいまーす♪」
提督「無理無理無理無理!今格納したら即爆発するから!」
飛行場姫「いただきまー……」
北方棲姫「レップウ、カクノウダメッ!!」
ドンッ
飛行場姫「イタッ……もう!何するのよ!」
北方棲姫「レップウハ、ほっぽノナカニナイナイスル」シュルシュル
飛行場姫「ちょっ!」
北方棲姫「カクノー!」
ずちゅっ!
提督、童貞喪失の瞬間である。
北方棲姫「レップウハイッター」
飛行場姫「ちょっ、ええっ……これ絵的に大丈夫なのかしら……」
北方棲姫「ブーン」
飛行場姫「ほ、ほら、もういいでしょ?」
北方棲姫「ンー……?アッ!!」ぴくんっ
飛行場姫「今度はなに?」
北方棲姫「レップウ、ハッシャシタ!!ビューッテ!ビューン!!」
飛行場姫「烈風発射?発射……発射!?」バッ
提督「……これが、宇宙か」
提督は宇宙を感じていた。
北方棲姫「レップウ、オナカノナカニイッパイ!」シュタタタタ
提督「くっ……、殺せ……!世間に顔向け出来ない!!」
飛行場姫「ちょっと!どこ行くのよ!」
北方棲姫「カエルー」
飛行場姫「もう……本当に自由なんだから」
提督「間違いなく何かややこしい団体から苦情くるだろコレ……」
飛行場姫「だ、大丈夫よ。人間の年齢で言えば私達はあなた達より年上なんだから」
飛行場姫「それよりぃ♪1回くらいじゃ満足できないでしょ?みこすり半どころじゃなかったし♪」
飛行場姫「だから2回戦を私と」
「提督ー?」
ガチャッ
夕雲「何度もご連絡してるのに返事がなくて夕雲は心配だわ……あら」
提督「夕雲……俺を殺してくれ……」
飛行場姫「やっばー……」
夕雲「こんな所で敵艦を発見するなんて思わなかったわ。よくも提督を陵辱してくれたわね」
飛行場姫「違うわよ!私が来たらこうなってたの!」
夕雲「主力オブ主力の力……」
飛行場姫「ま、待ちなさい!私達は陸に上がると人並みの力しか出なああっ!」
ドンッ……ドサッ
提督「ああ……ここ2階だけど大丈夫かな……まぁ上がってきたんだから大丈夫か」
夕雲「提督、もう大丈夫ですよ」
ブチッ!ブチッ!!
提督「ああ、まるで手錠の鎖が糸のように切られて……」
夕雲「これでも艦娘ですから♪」
提督「夕雲……」
夕雲「はい♪」
提督「夕雲ー!!俺はもうダメだ!犯罪に手を染めてしまったようなもんなんだ!」だきっ
夕雲「はいはい、大丈夫ですよ。提督には夕雲が付いていますから。安心してください」
提督「夕雲……」
夕雲「なんですか?提督と言い巻雲さんと言い、スキンシップ大好きですね♪」
提督「はぁ……ちょっと落ち着いたよ」
夕雲「夕雲の胸で良ければまたいつでもお貸ししますからね♪」
提督「あれ?よく見たらなんだか今日は雰囲気が違うな」
夕雲「はい♪今日は大淀さんがお留守で金剛さん達も居なかったので急遽私が大淀さんの代わりを♪」
提督「その金剛達に拘束されてたんだよな……」
夕雲「メガネ、似合いますか?」
提督「ああ、なんか心が震えるような感覚になるな」
夕雲「もう提督ったら……♪さぁ、ココは危険だから安全な場所に行きましょ」
もう比叡の欠片もなくなってきた……!次で終わります
タタタタタッ
金剛「私たちとした事が提督を置いて敵の迎撃に向かうなんて大失態デース!!」
比叡「ひえー、全身拘束された状態で発見されたら大事件になっちゃいますよー!」
榛名「それどころか丸出しですからね……」
霧島「駆逐艦が発見したら憲兵沙汰ですね」
ガチャッ
金剛「てーいーとー……くぅ?」
がらーん
金剛「て、提督が消えているデース!」
比叡「自力で脱出出来たんでしょうか?」
霧島「これは……手錠の鎖が引き千切られていますね。さすがに人間にこれは無理かと」
金剛「つまり誰かが提督を助けたデスカ?」
榛名「い……いやあぁぁぁぁぁ!!」
比叡「榛名!?どうしたんですか!!」
榛名「こんな所にどエロい下着(ほっぽ産)が……」
比叡「ひえー!こんなの私も穿いたことありませんよ!」
榛名「それにこの部屋……提督の子種の匂いが……」
霧島「司令ソムリエの榛名お姉様が言うなら間違いないでしょうね。つまり提督は……」
「エロい下着を着けた何者かに童貞を奪われさらわれた!!」
長門「つまり敵の攻撃で浮き足立っている間に何者かによって提督をさらわれたと」
金剛「おそらく間違いないデース」
比叡「私たちのせいですよね……私たちがあんな事しなければ……」
長門「何があったか知らんが反省するのは後回しだ。まずは鎮守府前の敵をどうにかするぞ」
青葉「比叡さん…………元気出してください。誰にでもミスはありますよ!」
比叡「ひえー……ありがとうございます青葉さん」
青葉「いえいえ、お気になさらふぇふぇ!」
グググ
金剛「元凶が偉そうに何言ってるデース」
長門「提督不在の間はこの長門が指揮を取る。皆戦闘に備えるように」
吹雪「はい!長門秘書艦なら安心ですね!」
夕立「長門秘書艦なら提督さんの代わりも大丈夫っぽい!」
睦月「にゃしぃ!」
山城「本当なら扶桑姉様が適任なポジションですけど……まぁ良いわ」
長門「比叡、さっき自分達の責任だとか言っていたな。もしそう思うならしっかり戦果を上げるんだな」
比叡「はい!気合い、入れて、行きます!!」
利根「うむ!しっかり頼むぞ!!」
利根「……」
みんなが長門を「長門秘書艦」と呼び慕うのを見て、自分が秘書艦だと言い出せない利根だった。
大淀「長門さん、大本営には連絡をしておきましょうか?」
長門「ああ、しかし提督の事はしばらく隠しておく。報告書は提督を装って出しておいてくれ」
大淀「分かりました。報告書は私が、電話は明石さんが開発した蝶ネクタイ型なんとかで対処します」
長門「最前線の鎮守府で提督が消えたなんて知られればすぐに新しいのが来るかもしれんからな……」
長門「戦艦、空母を軸に6人1組で持ち場についてもらう!私と大淀は指示を出す!」
一同「はい!」
長門「駆逐艦は私に続け!!」
駆逐艦「はい!」
長門「皆の検討を祈る」
それから数日間激しい戦闘は続き、艦娘も深海棲艦も疲弊しきっていた。
そんな時、ある事件が起きる。襲撃初日に鎮守府周辺で倒れていた飛行場姫を閉じ込めていた部屋の鍵を掛け忘れ、飛行場姫を逃してしまう。
それをキッカケに深海棲艦は全て撤退し、鎮守府前には平和が戻った。
鎮守府を守りきった艦娘達。しかし空席のままになった司令室の椅子を前に笑顔はない。
その時司令室の扉が開く。皆言葉を失いその姿を目で追う。
彼が椅子に座り言葉を発した瞬間、最初に金剛が飛びついた。
金剛「提督ぅー!!」
司令「こらこら、あまり抱きつくんじゃない」
比叡「ひえー!司令ずるいですよー!!」
再び鎮守府は以前の明るさを取り戻し、賑やかな宴を始めた。とてもとても賑やかな宴だった。
めでたし、めでたし……
この辺りで一区切りして終わります。
この後少し書きますけどもはや主人公は夕雲姉さんです
深海棲艦の鎮守府襲撃から数日後……
長門「いったいいつまで奴らは攻撃を続ける気なのだ……」
陸奥「昼夜問わずの総攻撃……もう皆随分疲弊しちゃってるわね……」
金剛「それだけじゃないデース……。提督がいないと力も出ないネ……」
大和「襲撃の日から姿を消して……提督は無事なんでしょうか」
霧島「とにかく今は鎮守府裏で捕らえた飛行場姫から洗いざらい聞き出さないと」
飛行場姫は襲撃初日、司令室窓下で倒れていた所を見つかりあっさり捕らえられていた。
監禁室
飛行場姫「だから知らないって言ってるでしょ~?だいたい何で私がこんな所にいるのかも分からないし」
榛名「仕方ありませんね。では頭を割って脳を調べてみましょうか♪」
比叡「ヒエー!怖いこと言わないで下さいよ~!飛行場姫さんも正直に話してください!」
飛行場姫「だから正直にっていわれてもねぇ、頭が痛くて何も思い出せないって言ってんでしょ?まったく、毎日毎日……」
飛行場姫「最後の記憶は……確か深海で飲んでた事かしら」
青葉「うーん、やっぱり一時的な記憶喪失の様ですね。何かトリガーとなる物があれば思い出すと思うんですが」
榛名「ではやはり脳を弄るしか無いんですね」
比叡「ヒエー!!」
ガチャッ
長門「どうだ?何か聞き出せたか?」
比叡「いえ、何も……」
長門「いったい何がどうなっている……」
球磨「また新たな敵艦が現れたクマー!死ぬところだったクマー!」
長門「おかしい。いくら数で劣るとは言えこちらは本拠地、弾薬も燃料も食料も豊富に揃っているのに奴らは何故捨て身覚悟でこの鎮守府を狙うのだ!」
陸奥「確かに……新たな敵艦と言うより、応急修理して無理矢理戦ってる様に見えるわね。そこまでする何かが……」
長門「くっ……!」
球磨「抱きしめながらナデナデしないで欲しいクマー」
海上
イ級「ひいぃぃ!もうヤダ深海に帰りたい!!」
ロ級「バッカお前!飛行場姫さんに命令されてんだろ!戻るまで攻撃の手を緩めるなって!」
ツ級「でももう何日経った?飛行場姫さんヤられたんじゃない?」
タ級「いや、まだあの鎮守府内に飛行場姫の反応はある。我々は攻撃を続けねばならん」
ヲ級「勝手に帰っても私は別に怒らないけど……飛行場姫に何されるかわからないよ」
イ級「くっそぉ……それならまだここで艦娘共と戦ってる方が生き残る可能性は高いか……!」
ツ級「おい!あっちに駆逐艦がいるぞ!適当に小競り合いして時間を稼ごう!戦艦の相手なんてたまったもんじゃない!」
龍驤「艦載機のみんなぁー!お仕事お仕事ー!」
瑞鳳「九九艦爆、頼んだわよ!」
イ級・ツ級「ギャー!!!!」
長門「とにかく引き続き比叡達は飛行場姫から情報を聞き出してくれ」
比叡「ひえー……情報を聞き出すより榛名を止める方が大変なんですけど……」
夕雲「でしたら今日は私が代わりましょうか?万が一暴れても陸上なら駆逐艦で十分制圧できますし」
夕雲「戦艦の皆さんは貴重な戦力。しっかり休息もとっていただかないと♪」
比叡「えっと、それではお言葉に甘えて……あっ、食事も持って行ってもらえますか?」
夕雲「はい♪夕雲におまかせください♪」
ガチャッ
飛行場姫「しつこいわねぇ。知らないものは知らな……」
夕雲「お食事をお持ちしましたよ、飛行場姫さん」
飛行場姫「あ、あんた……!」
夕雲「あら、その顔……もう思い出したのかしら?」
飛行場姫「そうよ……全部思い出したわ!この提督誘拐作戦を滅茶苦茶にしたのも、私にこんな怪我をさせたのも!全部あんただったわね!」
夕雲「残念だわ。あなたとは沢山お話をしてお礼も言いたかったのに」
飛行場姫「お礼?それを言うならお詫びでしょ?ほら、突き落とした事謝んなさいよ」
夕雲「あら、敵なんだからそれに関しては何とも思ってないわよ?でもあなたのおかげで全部上手くいったわ。だから、ありがとうございました♪」
飛行場姫「な、何言ってんのよ?」
夕雲「さてと……こんな所にいても退屈でしょう?出してあげてもいいんだけれど」
飛行場姫「あら、気がきくじゃない。ついでに提督もいただけるのかしら?」
夕雲「残念ながら今この鎮守府に提督はいらっしゃらないの。でもそうね……明日の午前中にはいるんじゃないかしら?」
飛行場姫「明日の午前中?」
夕雲「あなたは提督が欲しいだけなんでしょ?」
飛行場姫「そうだけど?」
夕雲「きっと根は艦娘と同じなんでしょうね♪」
飛行場姫「?」
夕雲「なら問題ないわ♪鍵は開けておくから勝手に出て行ってね♪今なら皆海に出てて簡単に出れるわよ?」
飛行場姫「……どうしてあなたは私を助けてくれるのよ?」
夕雲「言ったでしょ?これはお礼よ」
スタスタ
この日、飛行場姫は夕雲が鍵を忘れたミスにより鎮守府から姿を消し深海棲艦達は鎮守府前から引き上げた。
翌日
夕雲「ごめんなさい。私が鍵を閉め忘れたせいで……」
巻雲「あぅあぅあぅ……元気出してください……」
長門「とりあえず敵の攻撃は止んだ。今はおきた事より今後の事を話し合おう」
金剛「でもこれで提督の手掛かりが無くなってしまったデース!」
陸奥「その事なんだけど…………」
一同「新しい提督ー!?」
陸奥「数日間ずっとココに攻撃が集中してたでしょ?それで大本営が生死不明とは言え最前線の鎮守府に司令官無しでは厳しいだろうから早急にって」
金剛「ノォー!!新しい提督なんていらないデース!!私は今の提督じゃないとダメなんデース!!」
陸奥「だいたいどうして大本営の耳に提督不在という事が……この事態は想定していたのに」
大淀「報告書等は全部提督を装って上手く隠せていた筈なんですが……」
ガチャッ
司令官「……」スタスタ
金剛(よりによってこんなオッサンデスカ……)
榛名(ハルナハモウムリデス……)
比叡(私の場合ケッコン云々はどうなるんでしょうか……)
司令「たった今10:00をもってこの鎮守府の司令官となった者だ。よろしく頼む」
ピーン!
金剛「提督ぅー!!」
司令「こらこら、あまり抱きつくんじゃない」
艦娘は建造過程で従順な兵器に仕上げる為、「自分のいる鎮守府の提督にのみ」好意を抱き、忠誠を誓うように造られる。
仮に提督が代わった場合、頭の中の全提督のデータは全て消え、新たな提督のみを自分の提督と認識する。
この日、提督着任を祝って大きな宴が開かれた。
「除隊届 夕雲型駆逐艦 一番艦 夕雲」
長々と続いてしまいました。後1回まとめて投稿したら終わります。
後は夕雲が望む永遠です
襲撃初日
夕雲「さあ提督、急いで」
提督「急ぐってどこに?」
夕雲「私が安全な場所に案内するわ」
提督「それなら鎮守府にいれば良いんじゃないのか?」
夕雲「ダメよ。提督は艦娘に拘束されて深海棲艦に襲われたんでしょ?だからここは危険だと思うの」
提督「うーん……まぁ良いか。とりあえずついていくよ」
30分後
提督「ハァ、ハァ……かなり歩いたけどまだ着かないのか?」
夕雲「頑張って提督、もう少しよ」
提督「鎮守府の裏とは言え……完全に樹海でもうどっから来たのかも分からないな」
夕雲「見えてきたわ。ほら、あの建物です♪」
提督「おお!やっと着い……あの小屋?」
夕雲「はい、私達の愛の巣ですよ♪」
夕雲「今日からしばらくはここに身を隠していて下さい」
提督「とてもガス水道電気が使えるようには見えないけど……」
夕雲「お水はその隅にある段ボールの中にミネラルウォーターがあります。あとガスコンロもありますから」
提督「灯りはこのロウソクか……」
夕雲「お布団は1組しか用意していないから一緒に使いましょうね♪」
提督「ところでその……今すぐにでもトイレに行きたいんだけど……」
夕雲「ごめんなさい。おトイレまでは用意できなかったの。……おしっこですか?」
提督「ああ」
夕雲「なら良かったわ♪ペットボトルなら沢山あるから。はい♪」
提督「ボトラー!?いや、トイレが無いならその辺でしてくるから!」
夕雲「ダメですよ。外は危険なんだから。しばらくはココから出ちゃいけません」
提督「ええ……っ」
夕雲「すぐに簡易トイレを用意しますから。それまでは我慢してください」
提督「この歳になってボトラーデビューしてしまうとは……とほほ」
夕雲「提督、終わりましたか?」
提督「ああ」
夕雲「それじゃあそのペットボトル捨ててきますね♪」
提督「は!?いいよ、汚い」
夕雲「だから尚更この部屋から捨てないと。不衛生になっちゃうでしょ?」
提督「だったら俺がーー」
夕雲「だ~めっ♪提督はここから一歩も出ちゃいけませんからね?」
提督「……」
夕雲「それじゃあ捨ててきますから良い子にしててください♪」
バタンッ
提督「なんだろう……夕雲からサイコパスの匂いが……」
提督「だいたい深海棲艦の襲撃はともかく、金剛達のはちょっとしたいたずらだし」
提督「こんな場所に隠れる必要なんてないよな」
提督「夕雲は何か勘違いしてるかもしれない。ちゃんと事情を説明しよう」
ガチャッ
提督「おーい、夕雲ー」
夕雲「提督……?」
提督「うわっ!びっくりした……いつの間に背後に」
夕雲「小屋から出ちゃダメって言いましたよね……?どうして約束が守れないんですか?」
提督「いや、夕雲に話があっーー」
夕雲「おしおきが必要ですね……」
小屋
提督「夕雲?どうした?」
夕雲「……」ドンッ
提督「いたっ……なんだ急に押して。頭打っただろ」
夕雲「提督、夕雲も少しおトイレに行きたくなっちゃったの」
提督「えっ、でもここにトイレは……」
夕雲「提督、そのまま口を開けてくれるかしら……?」スルッ…
提督「はい!?いやいや、まって!どうして頭にまたがる!?そんな高度なプレイはーー」
夕雲「私だって本当はこんな事したく無いんですよ?でもおしおきだから……」すーっ…
提督「やばっ……ちかい、ちかいちかい!!」
夕雲「フー……フーッ……♪」ピトッ…
提督「むぐっ……!」ジタバタ
夕雲「フフッ……そんなに暴れたら上手く…………あら?」
提督「……っ」カチンコチン
夕雲「提督ったら……こんなに喜んでたらお仕置きにならないじゃないですか……♪」スッ
提督「プハッ!」
夕雲「今回だけは特別ですよ?次に言う事聞かなかった時は……指の一本でもいただこうかしら♪」
提督「指!?無理無理!!」
夕雲「もう、そんな顔しないの。大丈夫ですよ?私の言う事をちゃんと聞いていれば……♪」
提督(はわわっ……)
翌日
夕雲「提督?今日は鎮守府で作戦会議があるの。ちゃんと大人しくお留守番しててくださいね?」
提督「会議か……」
夕雲「提督の為に頑張ってきますから♪」
提督「悪いな。頼んだよ」
夕雲「はい♪」
バタンッ
提督「…………」
提督「ここから鎮守府までは片道だいたい30分だったから……」
提督「よし、20分経ったら俺もここを出て夕雲の後を追おう。鎮守府まで行けば金剛か誰かに助けをもとめて……」
カタンッ…
提督「ひえっ!」
提督「…………」
提督「なんだ風か」
提督「とにかく鎮守府に着くまで夕雲には追いつかないようにしないとな。もちろん会議が終わる前に」
20分後
提督「よし、そろそろ行くか……」
ガチャッ
提督「急いで鎮守府へ」
夕雲「提督……?どうして私の言う事が聞けないのかしら?」
提督「ひえっ」
夕雲「おしおき……しなくちゃ……」
提督「指は勘弁してください……」
夕雲「それじゃあ今度こそ行ってきますけど……変な気は起こさないでくださいね?」
提督「……」
夕雲「提督ったら……そんなに寂しそうな顔をされたら行きにくいじゃないですか。大丈夫ですよ?ちゃんと帰ってきますから」
提督(なんとか指は助かったがどうしたもんか……)
夕雲「夕雲だって本当はずっと一緒にたいのよ?でも今日は大切な用があるから……帰ってきたらいっぱい甘えさせてあげるわ♪」
夕雲「信じてますから。いい子にして待っててくださいね」
バタンッ
カチャッ……
ガチャガチャ
提督「何が信じてますだ……ガッツリ外から鍵をかけてるじゃないか」
提督「窓も無いし、扉には外から南京錠か何か……こりゃ出れそうに無いな」
提督「裏を返せば今度は本当に用事があったんだろうな。どこに行ったんだ?」
提督「……よし!寝よう!」
大本営
夕雲「敵の総攻撃を受け提督は行方不明。今艦隊は大混乱になっています」
夕雲「すぐに新しい指揮官の着任を要請します」
夕雲「それからこれを……」
除隊届
夕雲「今回の提督がさらわれた原因はすべて私にあります。なのでお受け取りください」
夕雲「あと、この事は鎮守府のみんなには伏せていてもらいたいんです。私が責任をとって除隊したなんて言ったら引き止められちゃいますから……」
夕雲「すべて落ち着いてから自分の口で言いますから……遠征にでも出ているという事に」
夕雲「はい……ありがとうございました」
バタンッ
夕雲「んー……っ、とりあえずこれでOKね」グーッ
夕雲「さてと、早く帰らないと提督が待ってるわ♪」
ガチャガチャ
夕雲「ただいま戻りました♪ふふっ、ちゃんとお留守番しててくれたんですね♪」
提督「そりゃ外から鍵を閉められちゃ大人しくしてるしかないだろ」
夕雲「念のためですよ。それよりお腹すきましたよね?」
提督「そうだな。なんか肉とか食いたいよ」
夕雲「そう言うと思って買ってきましたよ。はい、松坂牛♪」
提督「ま、ま、まま、松坂牛!?」
夕雲「今日はお祝いですから♪」
提督「お祝い?何かあったっけ?」
夕雲「フフッ♪さぁ早く焼いて食べましょう」
提督「いやー、こんな山奥でカセットコンロとフライパンを使って焼く肉が松坂牛とはねぇ」
夕雲「なんだかこう言うのって良いですよね」
提督「紙皿に乗せて食うような肉じゃないんだが……よし、焼けたぞ!」
夕雲「あっ、提督から先に食べてください」
提督「何言ってんだ。今日は夕雲の何かお祝いなんだろ?遠慮せずさぁさぁ!とりあえずよく分からんがおめでとうさん!」
夕雲「はい……ありがとうございます♪」
提督は浮かれていた。今朝の事や外から鍵を掛けられるような異常事態。
それでも夕雲の心配性が治ればすぐに解放されるだろう。そんな風に軽く考えていた。
そして数日後
夕雲「それじゃあ行ってきますね♪」
提督「そろそろ俺も鎮守府へ行こうと思うんだけど」
夕雲「もう、毎日そればっかり言うんだから。ダメですよ?鎮守府は危険なんですから」
提督「でもさ、さすがに毎日こんな風に閉じこもってたら気が滅入るんだけど……いったいいつまで続けるんだ?」
夕雲「いつまでって……ずっとですよ?」
提督「えっ?」
夕雲「死ぬまで提督と夕雲はココで一緒に暮らすんです♪素敵ですよね♪」
提督(あっ、これダメだ……)
さらに数日後
夕雲「それじゃあ行ってきますね♪」
提督「……ああ」
夕雲「今日は提督の好きなスパゲティにしましょうか♪」
提督(死ぬ……毎日部屋に閉じ込められて精神が壊れてしまう)
提督はこの日までに何度か脱出を試みていた。
夕雲が家を出るとき、寝ている時、隙をついては脱出しようとするも人間と艦娘のスペック差は大きく、あっと言う間に捕まってしまう。
最初は口で叱られた。2度目は頬を打たれた。3度目は首を絞められた。
いつもニコニコ優しい夕雲だが、提督がココから逃げ出そうとした時だけは鬼の形相になっていた。
翌日
提督「……ん?鍵?なんでこんなところに?」
提督「…………鍵!?」
ガチャッ
提督「空いてる!夕雲が閉め忘れたのか!」
提督(夕雲は毎日朝から夕方まで帰ってこない。これは大チャンスだ!)
提督は小屋を飛び出し鎮守府へ走った。
提督(誰でもいい、助けを呼ばないと……!敵や艦娘の前に、夕雲に殺されてしまう!)
いろんな感情が混ざったなんとも言えない表情で走る提督を木陰から見送り、夕雲は提督の後を追った。
提督「よし!鎮守府が見えてきたぞ!!頑張れ俺!超がんばれ!!」
金剛「提督はいったい何処へ行ってしまったデース!!」
榛名「提督の居場所は分かりませんが、榛名は提督の心の中に♪」
提督「あれは金剛達!うおおお!天は我に味方せり!!」
ガサッ
提督「おーい!金剛ー!!」
金剛「?」
提督「助かったよお前達がいてくれて」
榛名「あのー……提督のお客様でしょうか?」
提督「えっ?」
提督「何言って……」
霧島「それにしては随分と身なりがみすぼらしいですが」
榛名「霧島、みすぼらしい人にみすぼらしいなんて言ってはいけません」
提督「えっ、あの……」
比叡「金剛お姉様ー!司令を見つけましたよー!!」
金剛「さすが比叡!グッジョブデース!!」
提督「おい、司令ならココに……」
榛名「金剛お姉様、お待ちください!榛名もお伴します!」
金剛「提督の股間を掴むのは私デース!」
霧島「すみませんお客人、我々急いでいますので失礼します」
比叡「あれ?あのー……あなたどこかで」
金剛「比叡!どこか早く案内するデース!!」
比叡「ひえー!待ってくださーい!」
その後も何人かと顔を合わせたが誰も提督を覚えていなかった。
提督「なんだこれ……えっ?ドッキリ?」
夕雲「提督……?」カサッ
提督「ひっ……!ゆ、夕雲!?なぜいつも後ろから!!」
夕雲「ちゃんとお家に居てくださいって言いましたよね……私」
提督「ま、待って!お仕置きは、もう苦しいのはーー」
夕雲「……」スタスタ
提督「ああっ……」
夕雲「……」
ぎゅっ
提督「……っ」
夕雲「今まで隠していてごめんなさい、提督……」
提督「……?」
夕雲「実は金剛さん達に縛られ深海棲艦に攻め込まれて避難したあの日……提督は深海棲艦にさらわれた、もしくは死んでしまったと思われてしまったの」
提督「えっ?」
夕雲「もちろん私は提督の居場所を知っているけど鎮守府にも提督の命を狙っている人がいる以上、話すわけにもいかないし……」
提督「なんかどんどん話が大きくなっていってるな……」
夕雲「それでとりあえず黙っていたらある日いきなり大本営からの命令で代わりの提督が着任してしまって……」
提督「俺は!?」
夕雲「大本営は矢面にさらされている鎮守府を提督不在のまま放置できなかったみたいなんです……」
夕雲「提督は解任。艦娘は今現在着任中の提督以外には好意を抱かないように作られているから、それ以前の提督に対する記憶を完全に失ってしまうの」
提督「そんな……」
夕雲「ごめんなさい。私、提督にどう伝えたら良いのか分からなくて……それで事実を隠すために閉じ込めるような真似……」ぐすっ
提督「じゃあもう俺の居場所は……」
夕雲「でも大丈夫です。私は、夕雲だけは提督の事を忘れたりしませんから。だから帰りましょう?」
提督「帰る……?」
夕雲「はい。私達の家へ」
提督「……」
夕雲「だってもうココには提督の居場所は無いんですもの。ね?」
提督「ああ……そうだな」
小屋
提督「……なあ夕雲」
夕雲「はい、なんですか?」
提督「鎮守府へ帰れないなら一般人として街で住もう思うんだけど。ほら、ここだと不便だしさ」
夕雲「それがその……そういう訳にもいかないんです」
提督「?」
夕雲「実は提督が私達を裏切って深海棲艦側に寝返ったんじゃないかという話が大本営で出ていて……」
提督「は!?」
夕雲「深海棲艦と親しげにしていたとか、殺されていないのはおかしい。さらう理由が無いとか……」
提督「ならすぐに弁解しないと!」
夕雲「でも街じゅうに提督の指名手配書まで出回っているんですよ?」
提督「ええー……」
夕雲「ですからほとぼりが冷めるまではココで暮らしましょう?夕雲もお供しますから」
提督「ん……そういえば、どうして夕雲は俺の事を覚えてるんだ?」
夕雲「うーん……そう言えば強い絆で結ばれている艦娘は提督の事を覚えている事が稀にあるらしいですよ?」
提督「強い絆か……それなら夕雲より比叡が覚えてそうなもんだけどなぁ。一応ケッコンしてるし」
夕雲「……ッ」イラッ
提督「ん?どうした夕雲……いたっ!」
バタンッ
夕雲「比叡さんは提督の事を忘れていたんですよね?だったら私が1番に決まってるじゃ無いですか」ググッ
提督「く、苦しい……!」
夕雲「提督が悪いんですよ?提督には私しかいないのに、私が1番強い絆で結ばれているのに……昔の人の話なんてするから……」ギリギリ
提督「カ、ハッ……」
夕雲「あらやだ私ったら。ごめんなさい提督、大丈夫ですか?」
提督「ゲホッ!ゲホッ!!」
夕雲「それじゃあ夕飯作っちゃいますね♪」
翌日
夕雲「それじゃあ私は鎮守府へ行ってきますから」
提督「ああ……」
夕雲「ちゃんとお昼は食べてくださいね?」
ガチャガチャ……
提督「……」
提督「ふんっ!」ガチャンッ
提督「空くわけ無いか」
提督「おーい、誰かー」
夕雲は毎朝7時に小屋を出て夕方5時まで帰宅することはなかった。
小屋の中には水と食料のみ。娯楽は一切なく、窓も時計も無いため提督は今が何時なのかも分からなかった。
最初の頃は夕雲が家を出てしばらくすると扉を叩いたり、誰かに呼びかけてみたりして助けを求めていた。
何日か経つと扉を壊すのは無理と諦め、声を出して助けを求めるだけになった。
さらに数日経つとそれすらも止め、提督は何も無い部屋で1人ぼーっと時間が経つのを待つだけの日々
最初の頃は恐怖でしかなかった夕雲だったが、今では夕方に帰って来て話をするのが提督の唯一の楽しみになっていた。
ガチャッ
夕雲「ただいま戻りました」
提督「おかえり。今日は遅かったな」
夕雲「いつも通りちょうど5時ですよ?」
提督「そうか……最近夕雲がいないと時間が長く感じて」
夕雲「私がいないと寂しいですか?」
提督「当たり前だろ。俺にはもう夕雲しかいないんだから」
夕雲「そうですね♪さぁ、夕飯にしましょうか」
翌日
提督「もう行くのか……?」
夕雲「そんな顔しないでください。夕方には帰りますから」
提督「……」
夕雲「はいはい。巻雲さんと言い、提督と言い……本当に甘えんぼさんなんですから」なでなで
提督「早く帰ってきてくれよ……?」
夕雲「なるべく早く帰りますね♪それじゃあ行ってきます」
ガチャガチャ……
夕雲が出て行くと提督はいつも通りその場に倒れこんだ。
部屋にある毛布に包まり夕雲を待つだけの毎日
提督「夕雲はそろそろ鎮守府に着いたかな……あと何時間で帰ってくるんだ……」
いつしか提督は一日中夕雲の事だけを考える様になっていた。
小屋を出て数メートル先の岩の上。鎮守府へ行くと言った夕雲は毎日そこへ腰をかけ夕方5時まで小屋を眺めていた。
夕雲「今日も逃げ出そうとしたり助けを呼ぶ事も無し……。やっと提督が私だけのものに……♪」
提督「夕雲ー、夕雲ー……早く帰ってこーい……」
夕雲「あらあら、提督ったら。本当に私がいないとダメなんだから♪」
夕雲「ただいま戻りました」
提督「夕雲!」ダッ
ギュッ
夕雲「キャッ……提督?」
提督「夕雲、夕雲……」
夕雲「はいはい。夕雲はここにいますよ?本当にスキンシップ大好きなんですから……♪」
提督「さあ今日は何の話をしようか!そうだ、一緒に夕飯を作ろう!あっ、それよりも肩でも揉もうか?」
夕雲「ふふっ、落ち着いてゆっくり話してください。今日はもうどこにも行きませんから」
夕雲「提督、そんなに毎日寂しいんですか?」
提督「あたりまえだろ?毎日夕雲がいなくなる朝が来るのが怖いくらいだよ」
夕雲「そうですか……じゃあ寂しくならない様に新しい家族を作りましょうか……」
提督「新しい家族?」
夕雲「はい。私と提督の新しい家族……赤ちゃん、欲しくありませんか?」
提督「夕雲……」
夕雲「子供の作り方……ご存知ですよね?」スルッ
提督「夕雲!」ガバッ
翌日
提督「今日も行くのか?」
夕雲「そんな顔しないで?生きて行くためにはお仕事しなくちゃ」
提督「そうか……迷惑かけて悪いな」
夕雲「提督と私の為だもの。迷惑だなんて思ってませんよ?それにお腹にも新しい家族がいるかもしれませんし……」
提督「……」
夕雲「元気出してください。提督がそんな顔していたら私も悲しくなりますから」
提督「……わかった。じゃあ気を付けてな」
夕雲「それじゃあ行って来ますけど……」
夕雲「この外鍵はもう必要ありませんよね……♪」
夕雲「提督、私が出たら内から鍵を掛けてもらえますか?」
提督「わかった」
夕雲「私以外の誰が来ても開けちゃダメですよ?もし開けたりしたら……」
提督「絶対開けないよ。俺を信じてくれ」
夕雲「はい♪じゃあちゃんと約束が守れたら今夜もしてあげますね……♪」
提督はマグロでした
夕雲「さてと、流石に生活費くらい稼がなきゃ生きていけないし街まで行って仕事を探さなきゃ」
夕雲「待っててくださいね、提督」
榛名「くんくん……比叡お姉様、あの小屋で間違いないかと」
比叡「さすが犬よりも鋭い嗅覚を持つ匂いフェチ!上出来です!」
榛名「ですがどうしてあの日きた人の匂いなんて……榛名は提督の匂いしか嗅ぎたくありません」
比叡「その司令の匂いじゃないですか!って言っても誰も覚えていませんでしたけど……」
榛名「はい?」
比叡「とにかくいきますよ!司令をお助けしないと」
比叡「どうですか?」
榛名「いくつか匂いは混ざっていますが……いまいるのはあの人だけですね」くんかくんか
比叡「よし、でしたら……司令、司令!いたら返事してください!」
榛名「…………」
比叡「司令ー!」
提督「……誰だ?」
比叡「司令!比叡です、助けにきました!」
提督「比叡?助け?」
比叡「いったい何があったんですか!とにかくドアを開けてください!」
提督「ダメだ。それは出来ない」
比叡「出来ない?まさか拘束されているんですか!?」
提督「違う。帰ってくるまで誰が来ても開けるなと言われているから」
比叡「はい?」
榛名「これは……暗示の様なものがかけられているんじゃないでしょうか」
比叡「何ですかそれ?破壊僧か何かですか?」
榛名「マインドコントロール。洗脳ですね。余程過酷な状況に追い込まれたのではないかと」
比叡「ひえー!なんですかそれ!洗脳とか怖すぎますよ!」
提督「俺は洗脳なんてされてない。自分の意思でこうしている!」
比叡「らしいですよ?」
榛名「それが洗脳です」
提督「悪いが帰ってくれ」
比叡「どうしてもドアは開けていただけませんか?」
提督「ああ、このドアは絶対に開けない約束だからな」
榛名「どうしますか?」
比叡「仕方ありませんね……」
コンコン
提督「?」
比叡「司令ー、この音が壁から聞こえますかー?」
提督「なんのつもりだ」
比叡「ではそこから離れてくださーい。いきますよー?さん、にー、いち……よっこいせ」
ドガンッ!!バラバラバラ
提督「ひえっ!?」
比叡「あっ、いたいた。司令、帰りますよ」
提督「さっきも言っただろ!このドアは開けないって!」
比叡「ご安心ください。だからこうして壁に穴をあけたんじゃないですか!」どやぁ
比叡「さあ、早く行きましょう」
提督「眩し……」
榛名「比叡お姉様、急がないと犯人が戻ってくるかもしれませんよ」
比叡「司令?動かないなら無理矢理にでも連れ出しますよ?」
提督「そんなことしたらーー」
比叡「大丈夫です。比叡がお守りしますから。だって私達仮にもケッコンカッコカリした仲じゃありませんか」
比叡「あれ?仮にもカッコカリってなんか変?」
提督「ケッコン……比叡、俺を覚えているのか……?」
比叡「なんですか今更?覚えていなければ助けになんて来ませんよ?」
比叡「あの日鎮守府で見てからずっと引っかかってたんですよ。どうして司令を忘れてたんでしょうかね?」
榛名「比叡お姉様はどうかしているんです。この方が提督だったなんて……みんな知らないって言ってるのに……」
比叡「まあこんな感じで誰も信じてくれないんですけど」
提督「そうだ、鎮守府にはもう新しい提督がいるんだろ。今更俺が戻っても」
比叡「あの人は臨時で指揮をとってるだけですよ。自分の鎮守府が暇だったから代わりにうちで司令やるように言われてきたらしいです」
提督「そんな適当な……」
比叡「さあさあ!早く帰りましょう!」
提督「帰る……?」
比叡「はい!私達の鎮守府へ!」グイッ
提督「あっ……」
比叡「どうしました?」
提督「いや、空なんて久しぶりに見たからさ……空、綺麗だな」
比叡「なんですか?額でも撃ち抜かれそうな事言い出して」
榛名「あのー、もう帰って良いでしょうか?」
提督「……そうだな。帰るか」
鎮守府
比叡「ふんふーん」
吹雪「きゃー!!」ダッ
比叡「大声どうしたんですか?そんな裸で走り回っていたら大井さんにレイプされますよ?」
吹雪「お、お風呂に、お風呂に知らない男の人が!」
比叡「あー、あんまり汚かったから先にお風呂へ入るように言ったんですよ」
吹雪「汚れているからって知らない人をお風呂に入れないでくださいよー!」ダッ
比叡「おっかしいなー、やっぱりみんな覚えていないんですね」
司令室
ガチャッ
提督「失礼します」
司令「おお!よく無事に帰ってきてくれたな!待っていたよ」
金剛「うぅー……!やっぱり納得いきまセーン!!どうして提督の代わりがこんな青二才なんデスカ!!」
榛名「そうですよ!榛名は提督のダンディズムが好きなんです!」
提督(やっぱり歓迎されてないよな……)
司令「まあそう言うな。君達も彼を気にいるさ。すぐにね」
司令「上には連絡しておいた。この椅子に座ったと同時に君が提督だ」
提督「えっ、そんなあっさり……大本営って本当に大丈夫なんですか?」
司令「私も自分の鎮守府を長門に任せっきりだしな。それにーー」
金剛「ていとくぅー」すりすり
司令「自分の鎮守府以外の艦娘とこう言う関係でいるのは浮気をしている気分でどうもね……」
提督「しかし椅子に座ったくらいで何か変わるとも」
ストンッ
提督「…………」
金剛「て、て、ていとくぅー!!やっぱり帰ってきてくれたんデスネ!!……ホワッ!?なんですかこのご老人は!!」ドンッ
司令「おっとっと……」
榛名「提督、榛名はきっと生きていると信じて待ち続けていました……っ」ぽろぽろ
霧島「司令!お留守はこの霧島が、ええい!どきなさい、このゴボウ!!」ペシッ
司令「あいたっ!!」
一同「提督!司令!!」
提督「なんだろう」
司令「分かってはいたが……」
提督・司令(なんかせつない……)
数日後
巻雲「司令官さまー?夕雲姉さんはまだ遠征から帰らないんですかー?」
提督「ああ……少し遠くまで行っていてな……」
巻雲「はぁ、もう何日もお顔を見ていなくて巻雲は元気が出ないです」
提督「……巻雲、比叡を呼んできてくれるかな?」
巻雲「はぁーい」
提督「……はぁ。気が重いな」
比叡「司令、お呼びでしょうか?」
提督「ちょっと大事な話があるんだ。そこに座ってくれ」
比叡「はい」ストン
提督「まだ誰にも言っていないんだがな……実は俺を監禁していたのは夕雲だったんだ」
比叡「ひえー!深海棲艦じゃ無かったんですか!?」
提督「うん……でな、色々あってその……俺は夕雲と…………子作り的なアレをアレして……」
比叡「え?監禁していた犯人の夕雲さんとアナルセックスしたんですか?」
提督「いや、普通のセックスなんだけど」
提督「それでな、状況はどうあれしてしまったからには責任を取らなくてはいけないと思うんだ」
比叡「はあ」
提督「だから……夕雲とケッコン、つまり重婚させて欲しいんだ!勝手なことだと分かってる。でも!」
比叡「あ、はい。良いんじゃないですか?」
提督「あれー……思ってた以上にかるいなぁ……」
比叡「大丈夫ですよ司令!私はまったく気にしていませんから!と言うか司令に異性として興味ありませんから!」にっこり
提督(逆に辛い)
提督「もし半日経っても帰って来なかったら前の小屋まできてくれ」
提督「とは言って出てきたけど大丈夫かな……実際トラウマだらけの場所だし」
提督「会って早々、半日以内に殺されたりしないだろうか……」
提督「まああの小屋にまだいるとも限らないしーー」
小屋
夕雲「…………提督」ぐったり
提督「いた……」
提督「夕雲……」
夕雲「提督……てい、とく……」
提督「夕雲?」
夕雲「てい……とく……?」ずりっ…ずりっ…
提督「どうした?立てないのか!?」ダッ
夕雲「もう、どこ行ってたんですか……心配、してたんですよ……?」ぱたっ…
提督「おい!な、なんだ?少し見ない間に痩せすぎじゃ……」
夕雲「提督がいなくなってから……殆ど何も、水しか口にしてませんでしたから……」
夕雲「提督……?どこへ行っていたんですか……?」
提督「鎮守府へ戻ったんだ。女に……じゃなくて提督に戻れたよ」
夕雲「そう……」
提督「夕雲、鎮守府に帰って来ないか?」
夕雲「私はもう……除隊しましたから……」
提督「大本営から聞いたよ。俺が消えた責任をとって辞めるって言ったんだろ?だったら俺も戻ったんだし問題ないよ」
夕雲「提督がそう言ってくれるのは嬉しいわ……でも、みんなに合わせる顔がないから……」
提督「それも大丈夫だ。俺が夕雲に監禁されてた事は比叡しか知らないから。口止めもしてある」
夕雲「ふふっ……やっぱり提督は優しいのね……でもどうせなら2人だけの秘密が良かったわ」
提督「一応ケッコンしてるからな。比叡には隠し事できないよ」
夕雲「……」
提督「夕雲?」
夕雲「提督、最後にもう一度お顔が見れて夕雲は幸せだわ……」
提督「えっ?なんだよそれ?」
夕雲「真冬にこの穴の空いた小屋にいたから……もう体があまり動かなくなって……手足にも感覚が無いんです……」
提督「そんな……うわっ!冷たっ!なんだこの手!?」
夕雲「そんなに冷たいですか……?自分ではよくわからないんだけれど……」
提督「大丈夫だ!すぐにあっためてやるからな!」
夕雲「提督……巻雲さんの事、よろしくお願いします……。あの子、提督と同じで甘えんぼですから……」
提督「ダメだ夕雲!目を瞑るな!せっかく迎えに来たのに……俺が遅かったせいで……!」
夕雲「…………」
提督「ケッコンするつもりで戻ってきたのに!」
夕雲「……え?」
提督「この指輪は夕雲の為に用意したんだぞ!お前が居なくなったらどうすればいいんだ!!」
夕雲「指輪?ケッコン……?」
駆け巡る夕雲の脳内物質っ……!β-エンドルフィン……!チロシン……!エンケファリン……!バリン、リジン、ロイシン、イソロイシン……!ヒアルロン酸……!
提督「夕雲……俺は……せめてこの指輪だけでも」スッ
夕雲「もう、何をめそめそしているんですか?さぁ帰りますよ♪」ぷりっぷり
提督「あれ?夕雲、さっきまで死にそうだったのにお肌がぷりっぷりに……」
帰路
提督「いやー、一時はどうなる事かと思ったよ」
夕雲「フフッ、でも良かったんですか?提督を監禁した犯人を連れ帰って」
提督「怖いこと言うなよ」
夕雲「また監禁しちゃうかもしれませんよ?」
提督「トラウマだからやめて!」
夕雲「フフッ、冗談ですよ。……たくさん酷い事してゴメンなさい。トラウマになるような事」
提督「いや、トラウマは窓も無い部屋に閉じ込められた事で、殴られたり絞められたり夕雲にされた事はなかなか興奮したよ」
提督は童貞からドM変態になりつつあった。
鎮守府
巻雲「夕雲姉さん!」
夕雲「今戻りました。巻雲さん、提督の言う事をちゃんと聞いてましたか?」
巻雲「はい!巻雲も夕雲姉さんがぷりっぷりしてて安心しました!」
夕雲「あらあら」キラッ←どやぁ
金剛「ハッ!!そ、その指輪はまさか……!」
夕雲「はい、提督からいただいたんです♪」
金剛「ててて、提督ぅ!!私の順番はどうなってるデース!!理由を聞かせてくだサーイ!」
提督「いや、そのあれだ……夕雲は俺を助けてくれて、それでアレがアレして……」
金剛「アレばっかりじゃ分からないネ!!」
夕雲「理由なんて簡単ですよ。ただ単に提督が私を特別愛しているからくれたんです♪」にこにこ
金剛「ムキィー!!」
提督(夕雲……金剛達が俺を縛ってたのねにもってるのかな……)
金剛「こうなったらティータイムで気を落ち着かせるデース!」
夕雲「私たちも行きましょうか♪」
提督「あっ、比叡と夕雲はここに残ってくれ。話がある」
比叡「またですか?」
夕雲「なにかしら?」
提督「実はな、もう1人責任を取らなくてはいけない相手がいるんだ」
比叡「ひぇー、どんだけ手を出してるんですか!」
夕雲「提督ったら……お仕置きが必要かしら?」
提督「違うんだ。あれは縛られて目隠しされていた時に!声だけ聞こえたんだが相手はその……」
夕雲「まさか……」
北方海域
比叡「ひぇー、本当に来ちゃいましたよ」
夕雲「提督ったら本当に律儀なんだから……」
提督「おんぶと護衛ご苦労さん」
夕雲「いくら主力オブ主力と言っても大丈夫かしら」
提督「戦いに来たわけじゃ無い。穏便に済ますさ」
比叡「そうこう言ってるうちに来たみたいですよ。機嫌良く話してくれればいいですけど」
提督「おーい」
北方棲姫「カエレ!!」
北方棲姫「コンドハ、ナニヲ、ウバイニキタ!!」
比叡「なんかめちゃくちゃ機嫌悪く無いですか……?」
北方棲姫「セツブンカ!バレンタインカ!!ナニモナイ!カエレ!!」
夕雲「色んな所から搾取され続けて荒んじゃったみたいね」
北方棲姫「オカザリ、カエセ!サンマ、カエセ!プレゼント、カエセ!カエセ!カエセ!!カエセ!!」
提督「お、落ち着いてくれ。今日はほっぽちゃんにプレゼントをあげようと思って来たんだ!」
北方棲姫「ナ、ナンダッテー!」ダダダ
比叡「すごい勢いでこっち来ますよ!」
北方棲姫「プレゼント、クレルノカ?」
提督「ああ、受け取ってくれるかな?」
北方棲姫「オオー!ほっぽニプレゼントクレルノ、コンナノハジメテ!イツモハ、トラレルダケ!」
夕雲「なんだか胸が痛いわ……」
北方棲姫「キレイナ、ハコダナー」
提督「それはケッコン指輪って言ってね、箱をあけてごらん」
パカッ
北方棲姫「アッ、ゴミガハイッテル」ポイッ
ちゃぷん……
提督「……えっ?」
北方棲姫「キレイナハコ、アリガトゴザマス」ぺこり
比叡「ひぇー……指輪が海に……」
北方棲姫「オネーチャーン!キレイナハコモラッター!パカパカスルー!」パカパカ
夕雲「良かったんですか?あれ高いんですよね?鎮守府にも欲しがる子が沢山いるのに……」
提督「ま、まあ、ほら、さすがにな?あの、責任を取るとは言え、あんな小さい子供と、敵とケッコンするわけにもいかないし。な?」
比叡「めちゃくちゃ慌ててるじゃ無いですか」
夕雲「大丈夫ですか?ちゃんとローンを払いきれるか夕雲心配だわ」
提督「さあ帰ろう。とりあえずやる事はやった」
比叡「そうですね」
夕雲「帰りは夕雲が抱っこしてあげるわ♪」
こうして提督は鎮守府に帰り、年に2、3回夕雲に誘拐プレイされながらも平和な海を守る為に今日も戦い続けている。
深海
ソ級「……ナニカ、オチテキタ」
ソ級「ユビワ?ホムホム……」スッ
ソ級「ウン、ピッタリ……」
ソ級と絆を結びました。
これで終わります。ありがとうございました
このSSまとめへのコメント
ソ級ちゃんとはどうなったのですかー
あそこからよくぞ着地させたわ。良かったわ
もう食べ放題は書かないのかなー
え?食べ放題の人なの?
秋雲はどうしたァ!!
笑撃のラスト
センスを感じる