天使 「あなた死んだのですよ」 男 「なんと」(147)

男 「死んだ? いつ? 何故?」

天使 「ナニしてたらテクノブレイク」

男 「えっ!? 30回くらいしかしてないよ?」

天使 「十分過ぎる程に盛ってますよ」

男 「いつもはあと5回は行けるのにー!」

天使 「とにかく!」

天使 「欲情し過ぎたせいであなたは惨めに死んだのです」

男 「まだ童貞なのに…」

天使 「しかしあまりにも哀れなので慈悲深き主はあなたに救いの手を差し伸べることにして下さいました」

男 「マジですか?」

天使 「はい、あなたを生き返らせてあげます」

男 「ありがたやありがたや…」

天使 「しかしあなたをあなたとして生き返らせてあげるわけにはいきません」

男 「は?」

天使 「あなたの魂が戻るべき器はもう跡形もありませんから」

男 「まさか…」

天使 「はい、もうあなただったものは燃えっカスです」

男 「そんな…」ズーン

天使 「ちゃんと生き返れますから安心してくださいって」

天使 「あなたは今から死んでしまう人間の中に入ってもらいます」

男 「死んでしまう?」

男 「それってどういういm」

天使 「もうあなた面倒なのでさっさっとやっちゃいますね」

男 「えぇ!?」

天使 「あなたが入った体で為すべきことを為せばあなたはそのままその体で生きていけます」

天使 「期限は一週間」

天使 「それまでに条件をクリアできなければまた死んでもらうことになりますから」

男 「え゛?」

天使 「じゃあ頑張って下さいねー」

男 「俺の話を聞けー!!」

兄 「うーん…」

妹 「お兄ちゃん…?」

兄 「あん…?」

妹 「お兄ちゃんっ!!」ダキッ

兄 「おうわっ!?」

兄 (なんだこれ、なんだこの状況)

兄 (見ず知らずの美少女から抱きつかれてる)

兄 (桃源郷かここ)

医者 「科学では説明できない…」

医者 「これは正に奇跡だ…!」

兄 (なんか言ってるし)

妹 「よかったよぉお兄ちゃんよかったよぉ…」

兄 「な、泣くなって…」

兄 (どないしよ…)

兄 「俺は一体どうなった…」

妹 「私を庇ってダンプに跳ねられたんだよ…」

医者 「目立った外傷は無かったのだけど脳に強い衝撃を受けたようでね」

医者 「つい先程まで死にかけていた、寧ろほとんど死んでいたような状態だったんだよ」

兄 「そっすか…」

妹 「生きててよかったよぉ~」

兄 「わかったわかったって」ナデナデ

兄 (どういうことだ?)

兄 (まさかあの天使が言っていたことは本当に…)

妹 「お兄ちゃん?」

医者 「どうかしたのかな?」

兄 「あぁいや…」

兄 「俺ってその、兄っすよね?」

妹 「何言ってるのお兄ちゃんまさか衝撃で頭が…」オロオロ

兄 「あーもー違うって」

医者 「ふむ、どういう意味かな?」

兄 「いや、なんか頭がはっきりしないってか…」

医者 「ふむ…」

医者 「これは?」ヒョイッ

兄 「花もしくは花瓶もしくは両方」

医者 「これは?」ヒョイッ

兄 「ボールペン」

医者 「これは?」ヒョイッ

兄 「眼鏡」

医者 「ではこれは?」ズイッ

妹 「わたたっ」

兄 「…妹」

医者 「なるほどなるほど、少し検査があるから妹さん部屋出てくれる?」

妹 「はぁ…」

医者 「さてと…」

兄 「………」ゴクリ

医者 「率直に訊こう、記憶はあるかい?」

兄 「…無いっす」

医者 「全く?」

兄 「全く」

医者 「なるほどね…」

兄 「あの…」

医者 「いわゆる記憶障害なわけだけど、思いでが無くなっているみたいだね」

兄 「はい…」

兄 (まいったなぁ…)

妹 「フンフフーン♪」ルンルン

兄 (めっちゃご機嫌や…)

妹 「りんごもうちょっとで剥けるからねー♪」

兄 「おぅ」

医者 『色々不便だとは思うけど、妹さんには記憶に関しては言わない方がいいと思う』

兄 『なんでですか?』

医者 『彼女ほとんど寝てなくてね、これ以上精神を追い詰めるのは危険だ』

兄 『はぁ…』

妹 「でけたー!」

兄 「おぅ、さんきゅ」シャクシャク

妹 「食え食え」

兄 (確かに隈が酷い)

兄 「隠し通せるのか…?」

妹 「うん?」

兄 「なんでもねーよ」ナデナデ


期限まで、あと7日。

兄 (あのあと検査やらなんやらがあって)

兄 (問題無しということで家に帰らせて貰った)

兄 (あれが夢で無いのなら俺は何を為せばいいのだろう…)

兄 「むむ?」

兄 「日記か?」

兄 「マメな人間だったんだな、兄」

兄 『今日は妹の付き添いで買い物に行った』

兄 『妹にクレープを奢ってやったら喜んだ』

兄 「………」

兄 『妹の中学の文化祭に行った』

兄 『妹のクラスメイト達に何度も呼び止められた』

兄 「………」イライラ

兄 『妹と外食に行った』

兄 『余程美味かったのか終始上機嫌だった』

兄 「爆発しろぉ!」ビターン

兄 「なんだてめぇただのシスコンじゃねぇか!」

兄 「妹以外の事書けやぁ!」

兄 「」ハァハァ

妹 「どうしたのー?」

兄 「」ギクゥ

妹 「なんか叫び声聞こえたけど…」

兄 「な、なんでもない、なんでもない…」

妹 「そう?」

兄 「大丈夫だから入らないでくれ」

妹 「ははーん、どーせまたやらしいことしてたんでしょ?」

兄 「ばっ、違う!」

妹 「はいはい、明日は学校行ってもらうんだからゆっくり休んでてよね」

兄 「ままま任せとけ」

妹 「じゃ私下にいるから」トタトタ

兄 「ふぅ…」

兄 「変な墓穴掘りたくないしな…」

兄 「しかしこれだけのシスコン野郎ってことは為すべきことってのはやっぱ妹関連か?」

兄 「てか為すべきことって抽象的過ぎんだよなぁ」

兄 「兄君のスペックを纏めるとすれば…」

兄 「上の下くらいのイケメンもしくはフツメンで」

兄 「成績はまあまあ優秀」

兄 「人が良く、頼まれると嫌とは言えない」

兄 「そして俺の一個下の高一か…」

兄 「割りと現実的な設定なのな」

兄 「まぁこのくらいならな…」

兄 (あとは対人関係か…)


期限まで、あと6日。

教師 「はい事故って死にかけてた兄君ですが生き返りましたー」

兄 「ども…」

モブ 「よく生きてたなー」

モブ 「三途の川見えた?」

兄 「あはは…」

兄 (どないしよ…)

委員長 「こら、兄君まだ病み上がりなんだから静かにしてあげなよ」

モブ 「ちぇー」

モブ 「委員長は真面目だなー」

兄 (神かあなたは…)

委員長 「大丈夫?」

兄 「助かったよ…委員長」

委員長 「いいのよ兄君にはいつも助けて貰ってるから」

兄 「あはは…」

委員長 「休んでた分の授業内容分からなかったら言ってね。教えてあげるから」

兄 「うん、ありがとう」

兄 (どうやら委員長とは仲がよかったようだ)

兄 (口調も変では無いらしい)

教師 「んでこれを平方完成してだなー」

兄 (今思えば高一の数学って簡単だったなー)カリカリ

教師 「はい兄この時の最小値は?」

兄 「さん」

教師 「はいよろしい」

委員長 「大丈夫そうね」

兄 「任せとけ」

兄 「さて放課後なのだが…」

女 「兄ごはんー」

兄 「あぁ、女か…」

女 「えぇえぇ女ちゃんですよ」

兄 「さいですか…」

兄 (この女とも仲が良かったらしい)

女 「ほら妹ちゃんの絶品弁当をパンの私にも分けておくれよ」

兄 「ほれ食え」

女 「ありがたやありがたや…」

兄 (変な奴だな…)

女 「いやぁ妹ちゃんのおかずは美味しいなぁ」モグモグ

兄 「そっすねぇ」モグモグ

女 「というかダンプに轢かれたってのにピンピンしてるよね」

兄 「轢かれたってよりは跳ねられたもんでな、五体な満足わけよ」

女 「ほほうほう」

女 「つまり脳ミソがラリラリと」

兄 「なしてや」

女 「だって頭打って死にかけてたんでしょ?」

兄 「まぁ、そうだよ」

女 「ラリラリ」

兄 「どっかの化け物みたいに呼ぶな」

女 「そのネタ分かりづらいよ」

兄 「うん」

女 「そいやさ、あれ終わった?」

兄 「あれ?」

女 「ほら、なんか言ってたじゃん。このゲームをやり終えないと死にきれねぇって」

兄 「あー、あれね。まだ終わってないや」

女 「ま、昏睡状態だったみたいだからね」

兄 (まさかそれが為すべきこと…?)

放課後

兄 「さて帰るか」

委員長 「あ、兄君」

兄 「おぅ」

委員長 「ちょっと手伝って貰える?」

兄 (兄は頼まれると断れない…)

兄 「任せろ」

委員長 「助かったわ兄君」

兄 「いやいや全然大したことないよ」

委員長 「このプリントの束職員室に持ってくだけだから」

兄 「おぅ」

委員長 「あ…」

幼馴染 「あら、委員長さん」

委員長 「幼馴染先輩…」

兄 (幼馴染…)

委員長 「お友達の件は…」

幼馴染 「いいのよ、いつ死んでもおかしくない奴だったから」

委員長 「でも…」

兄 「行こうぜ委員長」

委員長 「兄君」

兄 「失礼しますね」

幼馴染 「えぇ、ありがとう」

委員長 「兄君なんで…」

兄 「あんまり掘り返しちゃ可哀想だろ」

委員長 「でも…」

兄 「いいからいいから、さっさと済ませて帰ろうぜ」

委員長 「うん…」

自宅

兄 (さて整理しよう)

兄 (仮に為すべきことというのが未練というやつだったりする)

兄 (だとすればそれを果たすのが当面の目標になるわけだが)

兄 (この場合未練は男のものになるのか、兄のものになるのか)

兄 (俺の未練と言えばおちゃらけて言うなら脱童貞)

兄 (真面目に言えばやっぱ幼馴染のことになるのか…)

兄 (だがこれは生前の未練の話ではないのか?)

兄 (幼馴染に関しては俺の死後、兄という個人として生まれた未練だ)

兄 (ならばやはり答えは別の場所にある…?)

兄 (そして考えなければいけないのは兄の未練だ)

兄 (一週間と無い限られた時間の中で俺は兄という人格を理解する必要がある)

兄 (兄ならまずはこのゲームだろう)

兄 (どういったタイミングで為すべきことを為したかが主観では分からない以上思い当たることをしらみ潰しにしていくしか…)

妹 「お兄ちゃん?」

兄 「あ、んおぅ…?」

妹 「凄い剣幕でゲームしてたけど大丈夫?」

兄 「あぁ…大丈夫だよ」ニコ

兄 「それよりもめかし込んでどうしたんだ? デートか?」

妹 「なっ、違うよバカ! お兄ちゃんが買い物行こうって言ったんでしょ?」

兄 「あぁ、そうだったな。さっさと準備してこい」

妹 「終わってるよ!」

ヅャスコ

兄 「どう? ヅャスコ、賑わってる?」

妹 「見れば分かるでしょ…」

妹 「どっかの芸人みたいな台詞回しやめてよね」

兄 「気にしたら負けだぜ」

兄 「ほら、兄貴様が荷物持ちしてやるから好きなだけ見回りな」

妹 「それに関しては嬉しいけどさぁ…」

妹 「お兄ちゃんが自分から誘ってくるなんてどういう風の吹き回し? 明日は雪?」

兄 「失礼な妹だな」

兄 「この兄が可愛い妹の為に買い物に付き合ってやろうと思ったのに」

妹 「なっ、この馬鹿!///」

兄 「はいはい落ち着けって」

兄 「お、この服可愛いじゃん」

妹 「高校生男子が女物の服物色しない方がいいと思うよ」

兄 「おもて…」

妹 「まだまだ行くよー!」

兄 「マジかこいつ…」

妹 「そりゃあ久しぶりの買い物ですから」

兄 「さいでげすか…」

妹 「げす」

兄 (兄の未練が妹と過ごすだったとしたら一週間もあればおそらく大丈夫だろう)

兄 (次はやはり、対人関係か…?)

妹 (また凄い顔してる…)

妹 「そういや女ちゃんどうしてた?」

兄 「どうしてたとはえらく抽象的だな」

妹 「なんかこう、最近の生態とかさ」

兄 「女は動物か何かなのか…?」

兄 「あぁ、お前のおかずに泣きながらかぶりついてたよ」

妹 「うそ!?」

兄 「あごめん泣きながらは嘘」

妹 「アホ!」

兄 「んまいんまい言いながらがっついてた」

妹 「そっか~」ニコニコ

兄 「なに、ゆりゆりな感じ?」

妹 「違うわボケ」

妹 「女ちゃんの舌は凄いんだからね」

兄 「絶技ね、舌だけに」

妹 「下ネタの上親父ギャグとかマジ死ねよ」

兄 「最近妹が口悪すぎてつらい」

妹 「お兄ちゃんが変態過ぎてつらい」

兄 「世知辛い世の中やね」

妹 「せやな」

自宅

兄 「ふぃ~」

兄 「肩凝った~」

兄 (さてと、次だ)

兄 (話題にあがった女に関連させていこう)

兄 (女。成績は中の下程度で容姿は所謂可愛い系)

兄 (天然であり、テンションが常に高くノリがいい)

兄 (生前の兄とは悪友のような間柄だったようだ)

兄 (そして舌技が絶技だそうだ)

妹 「なにかお兄ちゃんがまた寒いことを考えているような気がする」

女 「颯爽登場!」

兄 「」

女 「銀河美少年、女ー!」

兄 「」

女 「」

兄 「」

女 「なにか反応してください」

兄 「ごめんなさい無理です」

兄 「なんでお前が俺んちいんの?」

女 「妹ちゃんにあげてもらったから」

兄 「そうけ…」

女 「いやいや妹ちゃんはいい女だよねぇ食べちゃいたい」

兄 「なんだ百合か」

女 「いや、本当に食べるの」

兄 「あ、もしもし110ですか? え、警察? 110じゃないの?」

女 「呼ぶのは警察でしょ! てか冗談だから呼ばないでよ!!」

兄 「もう帰れよメンヘラ」

女 「メンヘラじゃないし。帰らないし。用あるし」

兄 「じゃあ用済ませてさっさと帰れ」

女 「帰らないー」

兄 「あ、もしもし110? なんか不審者が…」

女 「もうそのネタやめれ」

兄 「なぁ、お前さ」

女 「なにかな?」

兄 「もし今死んだとしてさ、なんか未練あるか?」

女 「心中とか無いわー」

兄 「真面目な話」

女 「………うーん」

女 「買い物行ったり美味しいもの食べたり気になる彼奴に告ったり…」

兄 「ひとつこれだけは絶対、ってのはあるか?」

女 「んー、やっぱ告白じゃないかなー」

兄 「誰に?」

女 「そりゃあもう…って何言わせようとしてんのよ」

兄 「」チッ

女 「ていうかなによいきなり。哲学? 喧嘩する哲学?」

兄 「別に史上最強の弟子なんていないんだけど」

兄 「ちょっとヘッセの小説読んで感銘を受けてさ」

女 「で、未練の話と」

兄 「そゆこと」

兄 (告白か…)

兄 (流石に兄の好きな奴のことまでは妹も知らないだろうしなぁ…)

兄 (恋、っていうのも選択肢の一つかもな…)

兄 (昔の日記でめ見つかればいいが…)

兄 (妹に訊いてみよう)

期限まで、あと5日。

pc 「シーマノソートーニーハナニガアルノカショウネントショウジョタチハー」

兄 「やたー!」

兄 (これでゲームは終わった)

兄 「ちくしょう結構面白かったぜ」

妹 「終わったんだ」

兄 「人の部屋に入ってくるなよ」

妹 「呼んだのに出ないじゃん」

兄 「ヘッドフォンしてたし」

妹 「委員長さん来てるよ」

兄 「委員長?」

委員長 「やぁ」

兄 「おう、どうしたいきなり」

委員長 「どうしたって今日は勉強教える日じゃない」

兄 「あれ、今日だっけ?」

委員長 「もう、ずっと寝てたからは通用しないよ?」

兄 (どうやらそこそこな成績の兄は委員長に勉強を教わっていたらしい)

兄 (もう俺爆ぜてもいいや)

委員長 「あれ、全部わかってるじゃない」

兄 「だって平方完成簡単だし」

委員長 「兄君数学苦手じゃなかった?」

兄 「………」

兄 (しまったぁぁぁぁぁ!)

兄 「べ、勉強したんだ俺なりに!」

委員長 「そうなの? 」

委員長 「それは良いことね」

兄 「あぁ、そうだな」

委員長 「勉強嫌いの兄君がねぇ」

兄 (詰んだ)

委員長 「正直に話してくれてもいいんじゃない?」

兄 「あ、あのその…」

委員長 「んー?」ニコニコ

兄 (考えろ男! お前の余りある想像力とコミュ力を活かせ!)

兄 「い、委員長に釣り合う男になろうと…」

委員長 「………」

兄 「………」

委員長 「ふぇ?」

兄 「!?」

兄 (ど、どうなるんだっ…!)

委員長 「ばっ馬鹿ね、勉強くらいで釣り合う釣り合わないなんて決まるわけないでしょ?」

兄 「いや、でも委員長頭も良くて器量も良くて可愛いから…」

委員長 「かわっ!?」

兄 (これ、フラグ建ってる?)

委員長 「その…」

兄 「はい?」

委員長 「私、可愛い?」

兄 「うん」

委員長 「………///」

兄 「………///」

委員長 「そそそんなことより早く勉強よ!」

兄 「は、はい!」

委員長 「じゃあ次の問題ね」

兄 (か、顔が近いぃぃぃぃぁぁぁぁぁ!)

委員長 「兄君?」

兄 「ひゃいっ!!」

兄 (あぁぁぁぁぁ目の前に委員長がぁぁぁぁぁ)

委員長 (かかかかかか顔!)

委員長 (でももしかしてこれってチャンス!?)

委員長 「ね、ねぇ兄君?」

兄 「なんでございましょうか?」

委員長 「女さんとは付き合ってるの?」

兄 「い、いえ全く!」

委員長 「じゃあ誰かと付き合ってる?」

兄 「彼女いない歴イコール年齢です!」

委員長 「そ、そうなんだ…」

委員長 「彼女、欲しいとか思う?」

兄 「毎日思ってます!」

委員長 「毎日なんだ…」

委員長 「じゃあさ…」

委員長 「付き合って、みる?」

兄 (うっひょぉぉぉ!?)

兄 「い、いやでもそんな風に軽いノリで…」

委員長 「あぁもう鈍いなぁ!」ガバッ

兄 「ぐはぁ!?」

兄 (おおお押し倒された!?)

委員長 「け、結構勇気だしたんだよ?」

兄 「え、えーっと…」

兄 「貞操危ない感じ?」

委員長 「兄君がいくとこまでいきたいなら」

兄 「めめ滅相もない!」

委員長 「じゃ、じゃあとにかく返事!」

兄 「あの…」

委員長 「うん」

兄 「不束者ですが…」

委員長 「こ、こちらこそ…」

妹 「お菓子持ってきたy」

兄 「」

委員長 「」

妹 「」

妹 「お、おにいちゃん、合意の上でないと犯罪だよ…」

兄 「逆だろ! それに今は限りなく合意してる状態だ!」

委員長 「合意…///」

兄 「あ、いやその///」

妹 「お、お兄ちゃんなんかぁ…」

妹 「爆発しちゃえーーーっ!」ウワーン

兄 「いっ、妹ーーー!」

兄 (取り合えず恋愛はできた)

兄 (兄の未練とかもうなくね?)

兄 (つかただのリア充だろ)

兄 「じゃあちょっと妹説得してくる」

委員長 「頑張れ」

兄 「おーい妹ー」

妹 「うぇーんおにいちゃんの童貞がー」オヨヨ

兄 「うら若き乙女が童貞とか言っちゃいけません」

妹 「うるせばかー」

兄 (拗ねた妹には…)

兄 「あ、委員長それケーキ?」

妹 「」ピクッ

兄 「おーうまそーだなぁ。腹減ったし全部くっちまおう」

妹 「まてー!」バァン

兄 「ゲットだぜ!」ガシィ

妹 「!?」

妹 「はなせー!」ジタバタ

兄 「ふむ、わしにしねというんだな?」

妹 「いってないー!」ジタバタ

兄 「あ、やせいのわしにしねだ!」

妹 「意味分かんないー!」ジタバタ

委員長 「離してあげなよ…」

妹 「健全なお付き合いしか許しません!」

委員長 「わ、分かってるわよ!」

兄 「人を押し倒しておきながら…」ボソッ

委員長 「それはもういいでしょ!」

兄 「俺の貞操の危険が危なかったぜ…」

妹 「まったくだよ」

兄 (1つ目標達成か…)

兄 (さて他には何をしたものか…)

期限まで、あと4日。

pc 「マッマリモチャ、マリモッ、ウワァァァァァァァァ!!!」グチョグチョ

兄 「(°д°)」

兄 「orz」

兄 「なんだよこれ…」

兄 「日記に書いてあった兄がやりたいゲーム…」

兄 「エロゲーと思ったらグロゲーじゃねぇか…」

兄 「まりもちゃん…」

兄 「なんで死んじまったんだよ…」

妹 「うわぁ…」

兄 「十八歳未満は見るんじゃありません!!」

妹 「お兄ちゃんも16じゃん」

兄 「高校生は背伸びしたがるお年頃だからいいの!」

妹 「えーずるーい!」

兄 「ハハハ! ならば受験をサッサと終わらせたまへ!!」

妹 「じゃあ勉強教えてよね」

兄 「おぅ、任せとけ」

兄 「じゃそろさろ学校行くぞ」

妹 「はーい」

兄 (さて、丁度折り返し地点に立ったわけだが)

兄 (そろそろ、俺の方にも目を向けないとだな…)

兄 (どんな顔して話しかけりゃいいんだよ)

昼休み

兄 「今日はお弁当が無いのです」

委員長 「じゃあ食堂行きましょ」

兄 「ですね」

兄 「あ…」

委員長 「うん?」

兄 「なんでもねっす」

委員長 「? 変なの」

兄 (あいついつも学食だったっけ…)

学食

兄 「やっぱ多いなー」

委員長 「学食っていうのだけは漫画と大差ないわよね」

兄 「全力疾走したりパンを求めて長蛇の列が出来たりね」

委員長 「でも購買に群がったりはしないわよね」

兄 「漫画だからね」

委員長 「生徒会が絶対権力持ってる訳わいし」

兄 「漫画だからね」

委員長 「ただの中間管理職に決まってるじゃないってのよ」

兄 「自分が生徒会に出入りすること多いからって愚痴るなよ」

委員長 「あらごめん」

委員長 「あの設定最初に考えた人って多分寂しい学園生活送ってたのよきっと」

兄 「それはどうだろう…」

兄 (みんなの中心に立つことに憧れてた人はいるんじゃないかな…)

委員長 「でしょ?」

兄 「モノローグに入ってくんな」

兄 「ここの学食はそこそこ美味い」モグモグ

委員長 「友達の学校の学食なんて食べられたものじゃなかったわ」モグモグ

兄 「あはは、あるある」モグモグ

兄 「お………?」

委員長 「あ、幼馴染先輩」

幼馴染 「あら、委員長さんと…」

兄 「兄っす」

委員長 「兄君ね、この前は気を使ってくれてありがとう」

兄 「いやいや、お気になさらずに」

兄 「よかったら一緒に食べませんか?」

幼馴染 「いいのかしら?」

委員長 「ホントなら嫌ですけど幼馴染先輩ならバッチコイです」

幼馴染 「そう」ウフフ

兄 「委員長と幼馴染さんってどんな関係なの?」

委員長 「幼馴染先輩生徒会役員でしょ」

委員長 「仕事柄よく会うのよ」

兄 「あぁ、副会長だったっけ?」

幼馴染 「えぇ、委員長さんよく頑張ってくれて助かります」

委員長 「いやいやそんな勿体ない御言葉…」

兄 「へりくだりすぎだ」

委員長 「先輩すごいんだぞー」

幼馴染 「仲がいいんですね」

兄 「そうですか?」

幼馴染 「よかったですね、委員長さん。上手くいったみたいで」フフッ

委員長 「せっ、先輩!?」

幼馴染 「うふふ」

兄 (でた、あの人をからかう時の顔)

幼馴染 「どうかしました?」

兄 「あ、いえ別に」

委員長 「あ! 私用があったので帰りますね!」

幼馴染 「あら、頑張ってね」

兄 「用事頑張れよ~」ニヤニヤ

委員長 「笑わないでよ!」タタタ

幼馴染 「分かりやすい子でしょう?」

兄 「まったくですね」

兄 「あの、つかぬことお聞きしますが…」

幼馴染 「なにかしら?」

兄 「男さんのこと、訊いてもいいですか?」

幼馴染 「………」

兄 「あぁいやその話しづらいだろうし別に」

幼馴染 「男はね…」

幼馴染 「おバカでいっつも人をからかって、勉強してない癖に楽々良い点とっちゃうし…」

幼馴染 「人と話す時はいっても妹ちゃんの話しかしないし」

幼馴染 「行動理念はスケベなことだけで…」

幼馴染 「そのくせ私が困ってたら愚痴を言いながら助けてくれて…」

兄 「………」

幼馴染 「馬鹿みたいだね、君にこんなこと話しちゃって」

兄 「まったくですね」

幼馴染 「同情したりしないんだ?」

兄 「分かるよその気持ちとか言って欲しいですか?」

幼馴染 「ううん、言って欲しくないかな」

幼馴染 「ふふ、君は男に似てるよ」

兄 「惚れました?」

幼馴染 「彼女がいなかったらね」

幼馴染 「それに私年下萌えじゃないの」

兄 「残念です」

幼馴染 「委員長さんが聞いたら怒るわよ?」

兄 「冗談ですから」

兄 「あと…」

幼馴染 「なに?」

兄 「男さん、どうして亡くなったんです?」

幼馴染 「…そうか、聞いてないんだね」

兄 「まぁ、亡くなったとしか…」

幼馴染 「交通事故。ちょっと不幸な、ね」

兄 「………?」

幼馴染 「なにか気になる?」

兄 「いえ…」

兄 (あの天使は俺が腹上死したと言った)

兄 (それではこの食い違いは何だ?)

兄 (何だ、この食い違いが指し示す答えはなんだ?)

兄 (これが為すべきことに繋がるのか?)

期限まで、あと3日。

医者 「おや、検診まであと3日はあったと思うのだけど」

兄 「ちょっと気になることがありまして…」

医者 「ほう、私で答えられることなら答えよう」

兄 「俺は事故以前の記憶が無い訳じゃないですか」

医者 「うん、そうだね」

兄 「それで、事故とかに遭ってその時の記憶だけが飛んじゃうみたいなことってあるんですか?」

医者 「ふむ…」

医者 「記憶障害と言っても色々あってね」

医者 「外的なショックや精神的なショックでなることがほとんどだ」

医者 「君の場合は前者なんだけど…」

医者 「本当は一部の記憶が飛んだりあやふやになる方が多いんだ」

兄 「そうなんですか…」

医者 「なにかあったかい?」

兄 「いえ…」

兄 「あと、俺が事故にあった日、亡くなった人っていますか?」

医者 「…それは個人のプライバシーや犯罪なんかに関わってくるから言えない決まりになってるんだ」

兄 「そうなんですか…」

医者 「うん、力になれなくてごめんね」

兄 「いえ、ありがとうございました」

今日はここまでっす

明日からガッコの春期補習なんだ分かってください

兄 (天使の奴が言うには俺の死因はテクノブレイク)

兄 (だが幼馴染みは不幸な事故で死んだと言った)

兄 (この2つの事柄のうち、為すべきことに繋がるものは一体どちらなんだ?)

女 「あにー」

兄 (もしやテクノブレイクするほどにナニすることが俺の未練!?)

兄 (って為したら死ぬじゃねぇか)

女 「あっにーっ」

委員長 「あにくーん?」

兄 (しかし死んだ時の記憶が無いっていうのは辛いな)

兄 (走馬灯ってやつの中に未練があると思うんだが…)

女 「ちょーっぷ!」ズビシ

兄 「うわらば!?」

兄 「何しやがるアホ!」

女 「お前が悪いんだー人の話を聞かないでスケベな妄想ばっかりしてるからー!!」

兄 「なんだとてめぇ俺は今哲学してたんだよ!」

女 「どーせ『なぜヒトはパンツを履くのだろう…』」キリッ

女 「とかでしょうが!」

兄 「アホか」

委員長 「落ち着きなさいよ」

委員長 「でも凄い顔だったわよ?」

兄 「そうかな?」

委員長 「まるで死を間近に控え自分の今までについて物思いにふける少年のような…」

兄 「そういう人って達観してそうじゃね?」

委員長 「だって私もイメージだし」

女 「パンツの事を必死に考えてたんだよね!」

兄 「黙れ」

女 「とにかく遊びに行きましょうよぉ!」

兄 「なんでお前も混ざってるんだよ」

委員長 「人は多い方が楽しいじゃない」

兄 「2人きりでデートとかいう発想はないのな」

委員長 「でででっ!?///」

女 「爆ぜろ」

ヅャスコ

兄 「結局ここになるのね」

委員長 「無難だもの」

女 「エブリデイ ヤンライフj」

兄 「おっとそこまでだ」

委員長 「ここはヅャスコよ女ちゃん」

女 「おっと失敬私としたことが」

兄 「………?」

委員長 「どうかした?」

兄 「なんでチョコが安売り…?」

委員長 「あぁ、ホワイトデー商戦の売れ残りでしょ」

兄 「ホワイトデー…」

女 「あ、そういえば兄から返して貰ってないよ!」

委員長 「入院してたんだから無理言っちゃ駄目よ」

女 「うーん、流石にそれはからかいづらい…」

兄 (ホワイトデー…?)

期限まで、あと2日。

兄 (ホワイトデー)

兄 (福岡の老舗菓子店が所謂販促として始めたマシュマロデーなるものが起こりと言われている)

兄 (バレンタインのお返しとしてマシュマロやクッキーを贈る東アジア特有の文化…)

兄 (最近流行りのステマみたいなもんだったのか)

兄 (この引っ掛かりはなんだ…?)

妹 「どうしたの今更ホワイトデーなんか調べて」

兄 「僕にプライベートは保証されてないんですね」

妹 「はいもちろん」

兄 「妹がこんなに図太く育ってくれて兄ちゃん嬉しいよ」

妹 「褒めてもなにも出ないよー?」

兄 「褒めて無いし期待もしてない」

妹 「うん知ってる」

兄 「なぁ妹よ」

妹 「なにかねお兄ちゃん君」

兄 「事故現場、連れてってくれないか?」

事故現場

兄 (至って普遍的な踏み切り…)

兄 (献花やお菓子があるということは誰か最近しんだのか…)

妹 「つ、辛かったら無理しなくていいんだよ?」

兄 「大丈夫だ」

兄 (…なにか、思い出せそうな気がする)

兄 (答えは出ている)

兄 (後は記憶と感情を取り戻すだけ…)

兄 (あまり広はくない道路)

兄 (ダンプが通るにはギリギリ)

兄 (そう、俺と兄はここで何かがあってダンプに轢かれて死んだんだ)

兄 (そうだ、そう)

兄 (確かあれは、夕暮れ時だった)

兄 (俺はいつものように幼馴染と一緒に家に帰っていたんだ)

妹 「お、お兄ちゃん?」

兄 (ここで踏み切りが上がるのを待っていた…)

兄 (そう、ダンプが突っ込んで来たんだ、反対の歩道に)

兄 (そこには兄がいた)

兄 (俺はそれを助けようと咄嗟に走り出して…)

兄 (そして…)

妹 「お、おーい…」

数週前

幼馴染 『なんで男に勝てないのかしら』

男 『オツムの出来の違いだろ』

幼馴染 『悔しいけど負けてる以上否定できない…』

男 『ははは頑張りたまへ』

幼馴染 『三年の実力テストは見てなさいよぉ~』

男 『もちろん実力で受けろよ』

幼馴染 『う……』

男 『ここの踏み切り長いよなぁ』

幼馴染 『だよねぇ』

男 『ん…?』

幼馴染 『なに?』

男 『あのダンプの運転手…』

幼馴染 『嘘、あれ寝てる!?』

男 『あのままじゃ反対の歩道に…おいそこの人!』

兄 『――――♪』シャカシャカ

男 『イヤホンつけて…畜生!』ダッ

幼馴染 『ちょっと男!』

男 『おいお前早くこっちに…』

兄 『へ………?』

ドンッ

幼馴染 『いっ―――』

幼馴染 『いやぁ――――!!』

兄 「そうか…」

妹 「へ?」

兄 「そだったのか…」

妹 「だ、大丈夫…だよね?」

兄 「あぁ、大丈夫だよ」

兄 (なんとなくだけどわかったよ)

兄 (俺の未練と、あと兄の未練)

兄 (これは俺達が背負う罪なのかね)

兄 (それと、為すべきことっていったら、1つだけだよな)

期限まで、あと1日。

寝ます

兄 「幼馴染さん」

幼馴染 「あら、兄くん」

兄 「お話したいことがあるんですが、放課後お時間いただけますか」

幼馴染 「もしかして告白でもされちゃうのかしら」

兄 「えぇ」

幼馴染 「ふふ、じょうだ…へ?」

兄 「じゃあ放課後屋上にいてください。それじゃ」タタタ

幼馴染 「えー…?」

兄 「委員長よ」

委員長 「なに?」

兄 「俺幼馴染さんに告白する」

委員長 「ふーん…」

委員長 「はい?」

女 「ついにトチ狂っちゃったのね…」

委員長 「あなたが彼女の前で浮気未遂を報告するような人だったなんて…」

兄 「勘違いすんな」

兄 「別に俺の愛の告白をするわけじゃねーよ」

委員長 「誰かの代わりってこと?」

兄 「そんな感じ」

女 「最低ねそいつ」

兄 「…あぁ、そうだな」

委員長 「で、なんで私に報告?」

兄 「いやほら勘違いとかされないように…」

委員長 「そういうことね」

屋上

幼馴染 (言われたから来てみたものの…)

幼馴染 (告白って、ねぇ…?)

幼馴染 (兄くんは委員長さんと付き合ってるんでしょうに)

幼馴染 (いったいどうゆうつもりかしら)

兄 「あ、幼馴染さん。待たせてしまってごめんなさい」

幼馴染 「あぁ今来たところだからいいの」

幼馴染 「で、何の用かしら?」

兄 「お伝えした通り、告白しに来ました」

幼馴染 「彼女持ちの君が?」

兄 「えぇ」

幼馴染 「そう………」

幼馴染 (馬鹿にしてるのかしら?)

幼馴染 (それとも本当の馬鹿?)

兄 「先週はホワイトデーでしたよね」

幼馴染 「そうね」

兄 「友達にお返しをせがまれましたよ。まぁ入院してたんで仕方ないんですけど」

幼馴染 「……そうね」

兄 「バレンタインにチョコ、幼馴染さんも渡しましたよね?」

幼馴染 「っ――」

兄 「お返し貰えました?」

幼馴染 「君は私を馬鹿にしているのね…」

兄 「いいえ」

幼馴染 「人の触れられたくない領域にズカズカと入り込んで…」

幼馴染 「なに? 男が死んだ私ならちょっとすり寄ればすぐになびくとでも思った?」

兄 「いいえ」

幼馴染 「だったら…」

兄 「はい、これ」

幼馴染 「え……?」

兄 「男さんからの、お返しです」

幼馴染 「なんで……」

兄 「実は男さんとはちょっとした知り合いだったんですよ」

兄 「男さんが本命のチョコを貰ったけれどお返しは何がいいかと悩んでいらしたのでお手伝いしたんです」

幼馴染 「でもあいつ毎年チロルチョコで…」

兄 「いい加減、誤魔化すのはよくないからって言ってました」

幼馴染 「……そっか」

幼馴染 「でもどうして君が?」

兄 「男さんと俺の家で作って、うちの冷蔵庫だと親にからかわれるからってうちに保管してたんです」

幼馴染 (変に辻褄が合いすぎている)

幼馴染 (まるで最初から言い訳を用意していたかのように)

幼馴染 (それに男はあの時彼を知らないような呼び方だった)

幼馴染 (きっと、つつけばボロがでる)

幼馴染 (でも……)

幼馴染 「そうだったんだ」

兄 「はい」

幼馴染 「あいつ、私のことなんか言ってた?」

兄 「いつも人にお節介ばっかりかけて」

兄 「なんでもそつなくこなして」

兄 「でも実は犬が苦手だったり」

兄 「小4まで夜中に一人でトイレにいけなかったりするけど」

兄 「めちゃくちゃいい女だ。って言ってました」

幼馴染 「そっか」

兄 「はい」

幼馴染 「君、やっぱり男にそっくりだよ」

兄 「そう思います」

幼馴染 「告白とか言ってからかうところとか」

兄 「からかってませんよ」

幼馴染 「じゃあ男のも天然だったのかな」

兄 「どうでしょうね」

幼馴染 「さぁ、帰宅部生はそろそろ帰りなさい」

幼馴染 「委員長さんが待ってるわよ?」

兄 「………そうですね」

兄 「それじゃさよなら、幼馴染……さん」

幼馴染 「えぇ、気を付けて帰りなさいよ」

兄 「あはは、お母さんみたいですね」スタスタ

幼馴染 「さようなら……男」

本編終了です


ちょっと風呂入ってくるんでそれから後日談的なもの書きます

数週後

tv 「カゼーノーコーエー」

兄 「き、キタローお前ぇ…」

兄 「自分を犠牲にしてまでニュクスを倒して…」

兄 「必死に眠たいのを堪えてみんなを待ってたんやなぁ…」

妹 「なんでいまさら3?」

兄 「久しぶりにやりたくなってな」キリッ

兄 (俺と兄が死んで、もう一ヶ月近くが経った)

兄 (俺は再び死ぬことは無く、無事に2年に進級)

兄 (今では兄が持っていたゲームややりたがっていたゲームにすっかりハマっていた)

兄 (きっと為すべきことは為せていたのだろう)

妹 「昼御飯できてるから、早く食べちゃってよね」

兄 「あいよー」

兄 (事故の記憶を取り戻してから、思い出した未練)

兄 (それは2つ)

兄 (1つは、幼馴染に返事ができなかったこと)

兄 (そしてもうひとつ)

兄 (兄を助けられなかったことだ)

兄 (そしてそこから思い付いた兄の未練)

兄 (俺を死なせてしまったこと)

兄 (これは正直賭けのようなものだった)

兄 (兄がもし事故中心的で自分を助けられなかった俺を逆恨みするような性格だったならば、まずそんなこと思わなかっただろう)

兄 (俺が助けられなかった兄として生き)

兄 (兄は死なせてしまった俺に体を渡す)

兄 (俺と兄の未練はなし崩し的かつ強引な方法で解消されていた)

兄 (そして、兄の未練がもうひとつ)

兄 「いただきまーす」

妹 「めしあがれー」

兄 (妹を一人、残してしまったこと)

兄 (この兄妹には両親がいない)

妹 「うまうま」

兄 (兄妹が互いにベッタリだったのもそのせいのようだ)

兄 (俺が兄として生きていくことで、妹を守る)

兄 (それが兄への一番の手向けになるだろう)

妹 「今日は委員長さんとデート?」

兄 「部屋でギシアンするから出てっとけよ」

妹 「うわーさいてー」

兄 「冗談だよ」

兄 (そしてなによりも―)

ピンポーン

妹 「来たんじゃない?」

兄 「そうかもな。出てくる」



ガチャ

女 「よー!」

兄 「あ、間違えました」バタン

女 「間違ってないから寧ろ逆だから!」

委員長 「兄くん落ち着いて」

兄 「なんで女がいるんだよ」ガチャ

女 「お前に娘はやらん!」

兄 「間違えました」バタン

女 「あけろー!」ドンドン

委員長 「もう、ふふっ……」

兄 (なによりも、青春を楽しみたかっただけなのかもしれない)


おわり

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