歩兵「ブルジョワ級の友達」(64)

歩兵「エロゲーの女騎士ってちんぽに弱すぎじゃね?現実はどうなのさ」

上等兵「ほう、物事に疑問に持つことはいい事だ『百聞は一見にしかず』だ
ナンなら確かめてみろ、騎士団にゃ美人さんがうようよいるぜ」

歩兵「無茶いうなぁ、僕だって確かめたいけど近づく事すらママならないんだよ?僕みたいな下級兵
相手にするわけ無いじゃん」

上等兵「んなの分かっとるわ。第一な、創作物を現実的に考えるなよ、ちんぽに弱くなかったら俺らどうやって抜けってんだ」

歩兵「それもそうか」

上等兵「...いや、マグロなのもアリかも」

歩兵「えー?それじゃあ何か悲しくない?」

上等兵「悲しいもんか、プライドも名誉も汚されて、全てを諦めぐったりとしている所にヌッコヌッコと...」

歩兵「うわ、キモい」

上等兵「ゴホンッ、まぁ要するにだ、この話を草抜き中にする事は無いって事だ」ブチッ ブチッ

歩兵「でも退屈だよ」ブチッ ブチッ

上等兵「国王に謁見しに来た客が見てんだよこちらを、話を聞かれてないとは言え
何かの拍子で耳に入ったらどうする」ブチッ ブチッ

歩兵「それは恥ずかしい」ブチッ ブチッ

上等兵「なら必死で草を抜けバカ」ブチッ ブチッ

歩兵「...」

上等兵「...」

歩兵「馬鹿は言いすぎじゃない?」ブチッ ブチッ

上等兵「バカにバカって言って何の問題だ真性包茎」

歩兵「仮性じゃボケェ!」ゲシッ バサアアアア

上等兵「あぁ?!ついにやりやがったな?!てめェ掃除するのは俺らだぞ!」

歩兵「黙っていれば尻毛フェチだのなんちゃって新撰組だの言いたい放題言いやがって!」

上等兵「んにゃろう!今日と言う今日は我慢ならねえ!!」

「っき、貴様ら!!!!!!」

上等兵「ウオウ」

女騎士「国賓の前で何たる恥さらしな!」

歩兵「しかしこいつが...!」

上等兵「さっきからこいつブツブツうるさかったんです、来賓の方に迷惑だと
いったのですが聞き分けガなく...それで頭に血が...」ウルッ

歩兵「あっ!情けに訴えるのは卑怯だぞ!」

女騎士「ほう?ではこいつが元凶だな?」

上等兵「はい!」

女騎士「取り調べた!来い!」

歩兵「あ、待ってください!俺には二人の妻と三人の孫が!」

女騎士「貴様のはわけ分からん!それに同情の余地はない!」

歩兵「正直に生きてきた弊害か...」ズリズリ
ーー
ーーー

ーーー
ーー
上官「申し訳ございません!!」

女騎士「兵がたるんでいるのは聞いていたがココまでとは思いませんでしたよ?」

上官「これからは厳しく指導いたします!!(てめえも頭下げろオラ!)」

歩兵「真に申し訳ございませんでした」

女騎士「はぁ...嘆かわしい...もういい下がれ」

上官「っは」

歩兵「はい」

女騎士「まったく...」ブツブツ

バタンッ

上官「お前死神かよ...寿命縮まったわ...」

歩兵「すいません」

上官「はぁ...始末書何枚書かされるかなぁ...」

歩兵「食堂でおごりましょうか?」

上官「日替わり定食な」

歩兵「一番高いものを...」

上官「ったりめえだ、何でお前に遠慮せにゃならん」
ーー
ーーー

ーーー
ーー
『食堂』

上官「まぁ食えや」ハッフハッフ

歩兵「僕の奢りですよ」パクパク

上官「なんだ?納得がいかねえなら女騎士様に怒られてみろ、こんくらいの奢りじゃすまされんぞ~?」ハッフハッフ

歩兵「僕も居合わせたので分かります」

上官「もうちょっと俺に敬意と言う物をだなぁ...おっとぉ...」コソコソ

歩兵「?」


女騎士「豚カツ定食を」

「はいよ」

上官(何で女騎士様が食堂にインだよ...)ヒソヒソ

歩兵(さぁ?)モグモグ

上等兵(知らないんですか?女騎士様って最近ここの食堂使い始めてるんですよ)

歩兵(いたんかお前)

上官(あぁん?なんで?)

上等兵(さぁ?別に高官用の食堂が使えなくなったって訳じゃなさそうなんですが)

歩兵(一人で食べてますが...一緒に食事する人は居ないんですかね)


女騎士「...」モグモグ

女騎士「...」チラッ チラッ

歩兵「?」

上等兵(しかし困りましたなぁ、これでは下の話が出来ない)

上官(たまにゃぁまじめな話でもしたらどうだ)

歩兵「いつまで隠れてんですか」

上官「おっとそうだな」

上等兵「しかしこれでは緊張して飯も食えませんな」


女騎士「...ご馳走様」 トコトコ


歩兵(誰か探しているような感じでもなかったな..)

上官「豚カツ定食が高官食堂にはないとか?」

上等兵「定食はあるっぽいですよ」

上官「まぁええか!飯だ飯!」ハッフハッフ

上等兵「あぁ!日替わり売り切れてる!」

ーー
ーーー

ーーー
ーー
『女騎士の部屋』

女騎士「ウッ...ウウッ...」

女騎士「こんな...こんなはずでは無かった...帝都へ出れば友人などいくらでも出来ると...グスッ」

女騎士「同僚の友人ができず...下士官用の食堂へ行ってみたが...まさか全く相手にされないとは...ヒッグ...」

女騎士「そろそろ豚カツ定食も飽きてきた...」

コンコン

女騎士「どうぞ」

「失礼します、女騎士様宛に手紙が着ております」 ッサ

女騎士「あぁご苦労、いつもすまない」

「っは、勿体無いお言葉...失礼しました」
バタン

女騎士「い、いったい誰から」 ワクワク

女騎士「...お母さんからか...」

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いきなり手紙をよこしてごめんね、騎士ちゃんが元気にしているか
お父さんも心配しています、たまには手紙をよこして下さい。
さて、柿がおいしい季節になりました、近いうち庭に生っている柿を送ります
帝都では友達は出来ましたか?帝都は人も多く騎士ちゃんと気が合う人が
多くいるでしょう。友人さんに送った柿が口に合うと嬉しいです。
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女騎士「アアアアアアアアアアアアアアアア...」

女騎士「傷口に塩がアアアアアアアア...」

女騎士「こんな...っ!こんな事が許されるのか...っ!」

女騎士「うっ...うぅ...」

女騎士「...柿食べたい...グスッ」
ーー
ーーー

ーーー
ーー
歩兵「裏門の草抜きとは盲点だったな~」ブチッ ブチッ

歩兵「人来ないのに裏門いるのかな~」ブチッ
ヒッグ ウッグ
歩兵「ん?」ブチッ

「友達が欲しい...ウウッ」

歩兵(アチャー悲壮感溢れてるな~、誰だろう)


女騎士「うう...ヒッグ...」


歩兵(あぁ...?何してるんだあの人)


女騎士「友達が...ウウッ」

歩兵(どうしよう...ココは撤退か...)コソコソ
パキッ
歩兵「枝が!」

女騎士「っだ、誰だ!!!」シャキン

歩兵「っば、抜刀はいかんです!!」

女騎士「ッ貴様!」

歩兵「見てない!何も見てないです!!」

女騎士「何をだ!何を見ていないと言うのだ!」

歩兵(ゆ、誘導尋問?!いや自爆か)

女騎士「いつから見ていた...!」

歩兵「あ、お...えーっと...友人が...ゴニョゴニョ」

女騎士「アアアアアアアアア...」

歩兵(あーこれは面倒な事になったかもしれない)

女騎士「...何が目的だ」

歩兵「え?」

女騎士「目的は何だ!ナニをすれば黙ってくれる?!」

歩兵「え?目的?」

女騎士「体か?!金か?!」

歩兵「え、いや別に何もせんでもよろしいですが」

女騎士「いや!君みたいな兵士は弱みを握ったらとんでもない事をしそうだ!
った、例えば...ハウウウウ///」

歩兵(こいつヤベェ)

女騎士「さぁどうだ!」

歩兵「どうって...別に喋る気は毛頭ございませんが」

女騎士「ウソだっ!!」

歩兵(何だこいつ...)

歩兵「大丈夫です!全て忘れました!!喋りませんし喋ることは何もございません!!」

女騎士「っほ、本当か...?黙っててくれるのか...?」

歩兵「はい、誰にも喋りません!ですので作業に戻ってよろしいでしょうか?!」

女騎士「あ、あぁ...疑ってすまない...」

歩兵「失礼しました!!」ッタッタッタ

歩兵「あいつヤベェ...!絶対メンヘラの類だ!」ブチッ ブチッ

上官「ほう?草抜きをサボってメンヘラと?」

歩兵「うわあああああ(椅子から転げ落ちる音)」

ーー
ーーー

ーーー
ーー
女騎士「これから機密の業務を行う、暫くの間入室を禁じます」

「はっ、ではその前に何かお飲物はよろしいでしょうか?」

女騎士「飲みかけのがあるから大丈夫だ、それにそこまで時間は取らないさ」

「はっ、かしこまりました、失礼しました」

女騎士「あぁ」


女騎士「ふぅ…さてと」

女騎士「オオオオオオオオオオオオ…どうしよう…下級兵に情けない
姿をぉぉぁぉ…」

女騎士「金を積んで暗殺...事故を装って...」ブツブツ

女騎士「...騎士道とは...ウゴゴゴゴゴ」

女騎士「...いや、彼を信じよう!そうだ疑いが最悪な結果をもたらすのだ!」

女騎士「明日になれば謝罪をしよう!そして軋轢を無くすのだ!」
ーー
ーーー

ーーー
ーー
『裏門 雑木林』
歩兵「スズムシいないなぁ...やっぱ茄子置いただけじゃ駄目かなぁ...」

女騎士「...」

歩兵「いないなぁ~」

女騎士「君は貴重な休日の過ごし方を間違っているんじゃないか...?」

歩兵「ウオッ!びっくりしたぁ...」

女騎士「何をしている、他の兵は都へ出払っているぞ」

歩兵「はぁ、ちょっと昆虫採集をば...」

女騎士「っこ、昆虫...?」

歩兵「...な、何か御用ですか?」

女騎士「あ~っと...先日は申し訳無い事をした...私のボロであるにも関わらず君を
侮辱するような発言をしてしまった...本当に申し訳ない!」 

歩兵「っそ、そんな事で謝らないで下さいよ」

女騎士「いや、今回の件は私に非があった...あそこで衰弱していて...誰かに見られるのも
無理は無いところだった...だのに私は君を...!」

歩兵「っそ、それならば僕も謝らないといけない事が...」

女騎士「?」

歩兵「取り乱している女騎士様見てメンヘラの類かと思ってしまいました...」

女騎士(メンヘラ?なんだそれは、まぁいい)

女騎士「っそ、そうか...いや無理は無いさ...ははは」

女騎士(適当に話合わせとけばいいか)

歩兵「あ~すっきりした!いやこれでも結構気にしていたんですよ~」

女騎士「あぁ、これで軋轢は無くなった...」

歩兵「はい。では僕は昆虫をば...」

女騎士「...昆虫採集が趣味なのか?」

歩兵「嫌いじゃないですけど、今回はスズムシの音色聞きながらコーヒー飲みたいなぁ(チラッと言う上官の
命令です」

女騎士「く、苦労しているのだな...」

歩兵「まぁ僕も久々にスズムシ捕まえたくなったしwinwinかなと...いた!」

女騎士「え?!うわっ!何か飛んで...!」
リー...リー...
歩兵「あちゃ~...女騎士様、足の付け根に付いちゃってます」

女騎士「っと、取って...」プルプル

歩兵「え?でも...」

女騎士「っむ、虫苦手なんだ...取ってくれぇ...」プルプル

歩兵「動かないで...」

女騎士「...ッ」プルプル
ムニッ
歩兵「捕まえた!」

歩兵(こっそり太もも触れたぜぇぇぇぇ!!ウホホホオオ)

歩兵「もう大丈夫です」

女騎士「あ、ありがとう...はは...一度ならず二度も君に迷惑を...」

歩兵「winwinですので平気ですよ」

女騎士「?それならばよかった...」

歩兵「これから食堂に行きますけど来ます?」

女騎士「え?あぁ...」

女騎士(辛い思い出しかないけど...)

女騎士「では私もいこうかな」

歩兵「あ、ちょっと籠とって貰えませんか...」
ーー
ーーー

ーーー
ーー
『食堂』
歩兵「ふぅ~疲れた~...何か飲みます?ってもコーヒーと茶位しかありませんが」

女騎士「コーヒーを...」

歩兵「はぁい」

女騎士(誰もいないのが幸いか...私がいると流石に目立つだろうしな)

歩兵「ドゾー」

女騎士「あぁ、すまない」

歩兵「お茶熱く淹れすぎたな...待っとこ」

女騎士(猫舌か...)

歩兵「お~、しかしまぁカワイイ顔しやがっておおん?」

女騎士「?!///」ブッ

歩兵「名前何にしようかな~」
リー...リー...

女騎士「あぁっ...虫の事か...」

歩兵「苦かったですか?」

女騎士「えっ、いや...ちょっと気管に...大丈夫だ」

歩兵「なら良かった...ん~どうしよっかな~」

上官「カマドウマなんてのはどうだ?」

歩兵「そりゃちょっとナンセンスですよ」

女騎士「???!!」ゴフッ!

歩兵「ありゃ?上官いつ帰ってきたんですか?」

上官「今、...で、女騎士様はどうしてこちらへ...?」

女騎士「あ~え~...そのだな...」

歩兵「一緒にスズムシ捕まえて下さったんですよ」

上官「っば、おま!俺の命令になぜ!」

上官「ちょっと来い!」

歩兵「はい?」

上官(何で女騎士様巻き込んでんだよ!!)ヒソヒソ

歩兵(巻き込むというよりかは...)ヒソヒソ

女騎士「...」

女騎士「あー...私が雑木林を散歩をしていたら彼がスズムシをさ探している所に偶然出会ってな、
私も童心に返って一緒に探したという訳だ」

上官「あ...そうですか~...楽しんでいただけたなら何よりで...」

女騎士「しかし貴様の娯楽に兵を巻き込むのは関心せんな?」

上官「うっ...申し訳ありません...?しかし何故女騎士様が歩兵と一緒に食堂へ?」

女騎士「あぁ休憩だよ、ここのコーヒーは美味いと彼から聞いたのでね」

歩兵「(そんな事言ったっけ)?」

女騎士(話を合わせろ!)アイサイン

歩兵「?」

女騎士(あぁっ!この子鈍感だぁ!)

上官(クソ...こんな所にいたら寿命が尽きちまう...)

上官「っそ、そうですか...では汚いところですがくつろいで下さい...ではっ!!」シュタタタタ

歩兵「おお、NINJA走り」

女騎士「はぁ~...助かった...君は天然なんだね」

歩兵「そうですか?結構空気読めていたと思いましたが」

女騎士「...名前決めるか」

歩兵「そうだった!う~ん幾つか候補はあるんですよねー」

女騎士「ほう?」

歩兵「1、黒龍丸 2、スサノオ 3、†スズムシ†...

女騎士「そうだね、ゴローにしよう」

歩兵「え~?まだあるのに...」

女騎士「よーし、今日から君はゴローだ」
リー...リー...

歩兵「ゴロー、長生きしろよ~」

女騎士(はぁ..。ん?まさかこれって...普通に友人との会話じゃないのか?!)

女騎士(何も身構えることなく、意外と疲れるが嫌いじゃない会話...これが...?)

歩兵「どうかしましたか?」

女騎士「いや...何でもないよ」

歩兵「ふ~ん、あっそろそろ昼食の時間ですよ?ここで食べていきますか?」

女騎士「そうだな...そうするか」

歩兵「ちょっと食券買ってきますね」
ーー
ーーー

ーーー
ーー
歩兵「カツカレーもいけますよ」ハッフハッフ

女騎士(これは...夢にまで見た友人?と楽しくランチ?!)

女騎士「あぁ、だがトンカツ定食も美味いぞ」

女騎士(参考書に書いてあった...友人と一緒に食べるランチはどこの三ツ星がついた店よりも
美味いと...!!)

歩兵「福神漬け少なっ!」

女騎士(...言うしか...ないな)

歩兵「う~ん福神漬けが少ないカレーとは...

女騎士「っな、なぁ...」

歩兵「どうかしましたか?」

女騎士「その...私と...友人に...ゴニョゴニョ」

歩兵「え?」

女騎士「っだ、だから...私と...友人になってくれ!」

歩兵「へ?何でそんな事...?」

女騎士「...ッ」

歩兵「一緒に虫取って飯食べて...言うまでもなく僕ら親しい仲じゃ?」

女騎士「...」

歩兵「え?!え?!僕だけ勘違いしてたんですか?!もうてっきり友人かと...恥ずかしいイ↑(高音)」

女騎士「...グスッ...ヒッグ...」

歩兵「ファ?!何泣いてるんすか?!え~っとハンカチ...」

女騎士「ズズズッ...すまない...生まれてから一度も友人と呼べる人間が居なかったんだ...グスッ
だから人との接し方も...ンッグよく分からなくて...思考も読めず...グスッ」

歩兵「っそ、そんな深く考えなくても...」

女騎士「だって...初めての...ヒッグ...」

歩兵「ええっとええっと...」オロオロ


上等兵(どういう事だぁ....?)オロオロ

上等兵(初めて?泣く?...つまりそう言うことだよなぁ?)

上等兵(あいつ無害そうに見えて実はヤルとこやってんだなぁ...クソ!!)

上等兵(まぁ良い!大切な戦友の門出だ!!歩兵よぉ!頑張れよ!!)シュタタタタ


歩兵(ん?NINJA走り?!)

女騎士「はああ...泣いたらすっきりしたよ...迷惑をかけて申し訳ない」

歩兵「いえいえ、ですが友人が一度も出来た事が無いって...本当ですか?」

女騎士「あぁ、私は生まれてからずーっと友人が出来なかった...唯一話す仲なのは...
側近と使いの者だな、もっとも話すのは短時間で世間話はした事が無いがね...」

歩兵「へぇ~じゃあ僕が初めての相手なんですね!」

女騎士「?まぁそう言う事だが...何か含ませて言ってないか?」

歩兵「いえ?」

歩兵(ばれずにセクハラするのも楽じゃないぞな)

女騎士「では私はもう戻ろう、君の隊の友人が戻ってくる頃合だろう」

歩兵「あ、そこまで送りますよ」

女騎士「ふふっ...紳士なのだな、でも大丈夫だよ。私よりもそのゴロー君を何とかしてあげたまえ」

歩兵「はぁ...分かりました」

女騎士「では...その...」

歩兵「?あぁ...また明日」

女騎士「あぁ...また明日だ...うん」
ーー
ーーー

ーーー
ーー
『道中』
女騎士(...また明日か...ふふっ、言い慣れない言葉なので緊張してしまった...)

女騎士(友人...これが友人がいる生活が始まったのか...ふふっ...)ニヤニヤ

女騎士「明日は何を話そうか...んふふ...」ニヤニヤ

使い(ヒエッ...)
ーー
ーーー

ーーー
ーー
歩兵「ですから!この許可証はもう期限が切れておりましてですね!この許可証で入城は
できないんですよ!」

老人「ハア??」

歩兵「おい、誰かペン持ってきてくれ!」

女騎士「ほら」

歩兵「すまん!いいですか?!こちらにですね!字書きますんで見て下さい!」

老人「ハイ」

歩兵「はぁ...」カキカキ
『入城許可証の期限が切れてます。この許可証では入城は出来ません、
新しい許可証を発行する際は隣の受付までお願いします』

老人「アアソウイウコトデスカスイマセンネー」

歩兵「お気を着けて~...あぁ疲れた...助かっt...

女騎士「っよ」

歩兵「ヒエエエエエエエエエエ!!」

女騎士「仕事熱心なのはいい事だぞ?」

歩兵「きょきょきょ今日は昼勤ですのですぐに終わりまするぅぅぅぅぅぅ!だから軍法会議だけは!!」

女騎士「...別にどうしようと言う事は無いが、飯でも食いに行かないか?良い店を知っているんだ」

歩兵「あ、いいっすよ、マキで書類書いてきますんでちょっと待ってて下さい」

女騎士「あぁ」
ーー
ーーー

ーーー
ーー
女騎士「ココだ」

歩兵「...ここって居酒屋じゃ?」

女騎士「あぁ、でも夜のメニューとは違ってランチメニューがあってな、それがまた美味いんだ」

歩兵「はえ^~」

女騎士「では入ろうか」

カランコロン
「いらっしゃいませ」

歩兵(おお、夜には居ない爽やかなタイプの店員)

女騎士「いつもの席空いているかな?」

「はい、空けておりますメニューはいつものでよろしいでしょうか?」

女騎士「あぁ、だが今日は知人を連れてきているのでメニュー表を頼む」

歩兵(え?友人じゃないの?)

「はい、畏まりました」

女騎士「どうも、では席に座ろうか」

歩兵「はい」

歩兵「へー夜と雰囲気違いますね」

女騎士「だろう?雑誌にこの店が載っていた時は冗談かと思ったが案外
落ち着ける所でね」

歩兵「夜も来るんですか?」

女騎士「ははっ...実を言うと、夜の居酒屋の雰囲気は少し苦手でな...」

歩兵「それもそうですね、女性が夜に来たらちょっと不安になるかもですね」

女騎士「ほう?女性扱いされたのは何年振りかな」

歩兵「あっ、NGワードでしたか...?」

女騎士「いや、少し驚いただけだ...ささっ早いところ注文しようか」

歩兵「あっとちょっと待って下さい、今決めますんで...」
ーー
ーーー

ーーー
ーー
『女騎士の部屋』
側近「自然保護区の視察から戻って参りまし...おや?」
ガラーン
側近「ご昼食でも取られに行っているのかな...?高官用の食堂かな...」
バタン

側近「この時間から昼食を取られるのは珍しいな」

「聞いたか?歩兵の野郎女騎士さまとランチに行ってるらしいぜ?」

「はぁ?マジかよ...歩兵の奴いつも通りに見えたが...」


側近「...君たち、話を詳しく聞かせてくれないかな?」

「うをっ?!っこ、これは側近殿!視察からはもう戻られたのですか?!」

側近「ん?聞こえなかった?僕はさっきの話を聞かせて欲しいと言ったんだ」

「あー...えーっとですねぇ...歩兵と言う男が女騎士様とランチデートなるものを...えーっと」

側近「ランチ...デェトォ?」ワナワナ

(やべえ...サイコレズで有名な側近だぜ...)ヒソヒソ
(不運な奴らだぜ)ヒソヒソ

側近「嘘だ...友人もまともに出来ない女騎士ちゃんが...彼氏を...?...嘘だ、絶対に
騙されているに違いない...だって僕が何年も一緒に居たの僕に好意を寄せないはずが無い...」ブツブツ


(逃げたほうがよかろうな...)
(八つ当たりは御免だぜ)ソソクサ

側近「君たち...それは本当の話なんだね...?」シャキン...

「っけ、剣をお納め下さい!!」

側近「ほ ん と う か??」

「っは、はい!!まことであります!!」

側近「ッチ...間男めェェェェ!!」ッタッタッタ

「うォォォ...助かったぜ...」

「歩兵はキチンと生きて帰れるかな~...」
ーー
ーーー

ーーー
ーー
歩兵「いや~やっぱココの居酒屋はしょうゆラーメンに限りますよ~」

女騎士「良い食いっぷりだったな、腹ごしらえに少し散歩でもどうだ?」

歩兵「そうですね、この時間は市場も空いてますし行ってみましょうか」

女騎士「決まりだな」


「いたぁ...!!!」ギリギリッ

「らっしゃーい!隣国の特産品!サファイヤの首飾りだよー!」

女騎士「ほぉ...」

「おっ!そこの美人な姉さん!ちょいと付けてみませんかぁ?きっと似合いますぜ?」

女騎士「っい、いいのか?」

「えぇえぇモチロン!!ささっどうぞ!」

女騎士「あぁ...」ソウチャク

「おぉ...(すっげ~似合う...)」

女騎士「綺麗だなぁ...あ!」オメメキラキラ

女騎士「っな、なぁ歩兵!似合うか?」


歩兵「ほぉ~こりゃ東の大火山の噴石ですか?」

「お?...おぉ!兵隊さん凄いねェ!そうだ!中にゃぁ珍しい鉱物が含まれてんだぜ?(そこいらで拾った石だがな)」

歩兵「あそこの火山の噴石は特徴的で、噴火したらすぐに粉々にバラけて鉱物を
多く含んだ噴石は珍しいのにな~すげーなぁ!」

「...え?っそ、そうだ!珍しい噴石だぜ!(知らなかった...)」

歩兵「幾らですか?」

女騎士「...グスッ」

「っじょ...嬢ちゃん...」


「10万だ!」

歩兵「10万かぁ~高いなぁ~」

「っへ、へへ!これでもマケてるだぜェ?」

歩兵「マケてる?バカ言うな0円でも高いわ、この花崗岩は城の周りに多く転がってる石だマヌケェ...」

「んな!!てめェ俺がウソ言ってるってか?!」

歩兵「僕がどれだけ城の周りを探検したと思っているんだ?お堀と小池の生態系まで
網羅してんだぞ?」

「っし、知らねえよ!!目障りだどっかいけ!!」

歩兵「ったく...そこいらの石を売りつけるとかカズマ君よりもタチ悪いなぁ...ん?」


「おいおい嬢ちゃん泣かないで...」オロオロ

女騎士「ヒッグ...エッグ...」

歩兵「どうかなされましたか?」

「って、てめェどうにかしろい!おめえの所為だぞ!」

歩兵「えぇ?!そんな横暴な」

女騎士「何で...ヒッグ無視するのぉ......グスッ...」

歩兵「っむ、無視ですか?僕が?」

女騎士「ンッグ...サファイヤの首飾り見てくれなかった...ウウッ...」

歩兵「サファイヤ?」

「嬢ちゃんの首、見てみろ」

歩兵「?」チラッ
キラッ
女騎士「ヒッグ...ヒッグ...」

歩兵「おぉ...綺麗だ...」

女騎士「...グスッ」

歩兵「おぉ...お目が高いですね...本物のサファイヤですよ?」

女騎士「...」

歩兵「それに...女騎士様に似合ってますよ?」

女騎士「本当か...?」

歩兵「あ!でもなぁ...うーんでもこっちのルビーの方が似合いそうだなぁ~」

女騎士「...」

歩兵「でも何か女騎士様、キッラキラしたものよりもこっちの方が似合うか」

(そりゃ婚約指輪だが...まぁいいか)

女騎士「っこ、これは...///」

歩兵「ダイヤの方が似合いますね!うん!」

女騎士「でもっこ、これ婚約指輪だぞ?!///」

歩兵「えェ?!あの高い奴ですか?!」

(大体の宝石は高い物だが)

女騎士「え...えうっ...ホントに...っに...似合うかぁ?///」

歩兵「え...///はっはい...結構...似合います...です...///」


「アアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!」

「何だ?!何か走ってくるぞ!!」

「牛か?!」

女騎士「おっ、この声は…」

側近「側近!只今自然保護区の視察から戻ってまいりました!」

歩兵(ジェリコのラッパかよ)

女騎士「あぁ、ご苦労だった、それよりも休暇はキチンと取れたか?」

側近「そんな事より!女騎士様!貴方は騙されています!
はやくこの男から離れて!」

女騎士「え?え?なに?」

歩兵「え?僕、誰騙してんの?」

側近「しらばっくれやがってェ!ネタは上がって…無いが
そのツラを見ていると騙してると分かるのだ!」

女騎士(いつものキャラと違う…)

歩兵「えーっと…どちら様でしょうか…」

側近「貴様がどちら様だ?!ポっと出の貴様に何故女騎士様がおにゃの子の顔を
見せているのだ?!はっ?!まさか!貴様!女騎士様の純情を弄ぶとは…っ!」

歩兵(この子あかん子や)

女騎士(えっ?え?側近ってこんなキャラだったの?いつものクールな
側近は?え?)

側近「城へ戻りましょう!今日はお説教です!」

女騎士「あっ、ちょっ指輪返さないと…」

側近「指輪…だと…?」

「さっさと帰ってくれ…」

側近「指輪を...なぜ?」

女騎士「え...?いや、似合うかと思って...」

側近「女騎士様なら何でも似合うに決まっていますしかし僕が聞いているのは...何故
婚約指輪をしているのかと聞いているのです」

女騎士「あぁ...歩兵が間ちg...

側近「きっさまぁーー!!」

歩兵「うわあああああ(椅子から転げ落ちる音)」

側近「僕が居ない間に事を済ませようってか?!甘いんだよォ!」ユッサユッサ!!

歩兵「ゆゆららささなないででで」ガックガック

女騎士「」ブチッ

女騎士「...いい加減にしろ!!!」

側近「ヒャウッ!」

女騎士「まず私の話を聞け、いいな?」

側近「御意」

女騎士「そして手を離せ」

側近「御意」

女騎士「まず聞きたいことが二三ほどあるが、ひとまず帰還だ」

側近「御意」

歩兵「あ、では僕はこの辺で」

側近「お前は帰れ」
女騎士「君も来てくれ」

歩兵(っど、どっちの命令を聞けば...)

女騎士「コホンッ、君も来てくれ」

歩兵「っは、はぁ...」

側近「ッチ」

そして

歩兵「...」

女騎士「...まずは彼に謝罪しろ」

側近「?」

女騎士「え?何で?と言いたげな顔するな!公の場で彼に恥を掻かせただろう!」

側近「ッチ、大変申し訳ありませんでした~」
女騎士「ヘックチ!」

歩兵「舌打ちしましたよね」

側近「そんな事は...」

女騎士「え?何かあったか?」

側近「いえ別に何も」

歩兵「ッチ」

側近「今舌打ちしたな!?」

歩兵「え?何の事ですか...?」

女騎士「腐っても上官だ、気に入らないだろうがあまり不敬な態度は取らないように」

歩兵「はっ、了解しました」

側近(ザマァwwww)

歩兵(ぜってぇザマァwwwっておもってるわ)

女騎士「今日の側近はいつもの性格とはかけ離れていたが...
どちらが本物の君なんだ?」

側近「どちらも本物であり...偽物でもあります」

女騎士「バカにいているなら...」

側近「いつものクールな態度が本物ですはい」

女騎士「では今回のは何だ?」

側近「はい、町の者から市場で狼藉を働いている者がいるとの
通報を受け...」

女騎士「仕事熱心なのだな、関心関心」ウンウン

歩兵(ぜってぇ嘘だわ)

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