巴「子守り……。いや、子か?」 (40)
このSSはなんやかんで加筆修正のあれとかをこう……、そういう感じにしたやつです。
お嬢イベ2桁順位は強敵でしたね。
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ID変わりまして始まります。
このSSは夏に書いたものなので投稿した季節とは若干のズレがありますがあの夏の日の事を思い出しながら、どうぞ。
【8月某日】
P「うぅ……、ごほっ! えほっ!」
友紀「大丈夫ー……?」
P「きつい……」
巴「おーおー、ほんまに風邪ひきがおらあや」
P「おはよ…、巴……」
巴「どがあしてこの時期に風邪なんざひくんなら」
友紀「ばかは風邪引かないって言うのにねー」
巴「じゃが夏風邪はばかがひくとも言うで」
P「心配してくれよぉ……」
P「うあぁ…、頭と喉がめっちゃいたい……」
友紀「うーん。日頃から疲れが溜まってたんじゃないかな……?」
巴「まあ毎日休まず働いとるけぇなあ」
P「あー……。風邪とは言え久々の休みだぁ……」
友紀「家で倒れてくれればよかったのに……。仮眠室まで運ぶの大変だったんだよ?」
P「のたれ死んどけって意味かよ……」
友紀「違うけど……」
巴「まあ、無理に帰らせるわけにもいかんししっかり休めな」
P「あ…、友紀、そろそろ雑誌の取材と宣材写真の撮影……」
友紀「わかってるよ。けど、これ置いてっていいのかな」
P「これ呼ばわりかよ……」
巴「いくらかしたら大人が帰ってくるじゃろう。ちぃとぐらいはウチが見るけぇ友紀は早よぅ仕事行きぃの」
友紀「そう? じゃ、巴ちゃんがんば!」
P「場所、わかるよな……?」
友紀「そこまで子供じゃないよ! じゃ、行ってくるねー」
巴「おう。しっかりな」
P「……こうやってスッパリ俺を置いていくのが友紀のいいところでもあると思う」
巴「まあ留美姐さんやまゆらぁならテコでも動かんじゃろうしのう」
P「けど…、優しくしてもらいたいなぁ……」
巴「…………」
P「優しくしてもらいたいな」
巴「何をじゃ」
P「看病……」
巴「……求める相手を間違うとるで」
P「そうかなあ……」
P「うぅ! げっほげっほ! ごほっ! おえぇっ!!」
巴「口押さえてからせぇやぁ! ばっちいのおや!」
P「早速優しくねぇ……」
巴「今思やぁウチゃぁ同じ部屋におってええんじゃろうか……。うつされるのは勘弁で」
P「夏風邪がうつるなんてのは…、めったに聞かないよなぁ……」
巴「まあウチゃぁばかじゃないけぇ風邪なんざひかんじゃろうけどのぉ」
P「結構な自信だな……」
巴「そりゃあな。成績表は5と4ばかりじゃ」
P「10点中……?」
巴「5点中に決まっとろうが」
P「手厳しい……」
巴(P……、顔に玉汗かきようるの……)
巴(やっぱ、だいぶ弱っとるようじゃし……)
巴「ちぃとまっとれよ」
P「帰ってきてくれよぉ……」
巴「洗面器洗面器…。水張って氷も入れといちゃろうか」
巴「タオルか手ぬぐいは……。お?」
巴「これは……。あ、こりゃあ早苗姐さんが吐いたんを処理した奴じゃな」
巴「……一応別のにしといちゃるか」
P「はぁ……。ごほっ……!」
巴「ほら、顔拭いちゃろう」
P「お……、ありがとう……」
巴「ように汗かきようるけえやれんじゃろうにのう」
P「あ…、冷んやりして気持ちいい……。ん?」
P「これ、早苗さんのゲロタオル……?」
巴「別んじゃ」
P「よかった……」
巴「ウチとてそこまで畜生じゃなあわあや」
巴「痛うなぁか?」フキフキ
P「おう……」
巴「首元も冷やしちゃろう。ちいと首上げぇ」
P「ふっ……! き、きつい……」
巴「男の癖にヤワなやっちゃのう……。ほら!」
P「柔らか……。って、膝枕!?」
巴「わざわざ言うなや! ウチじゃってしとおてしとるわけじゃないんじゃからな!」
P「でも、ありがとうな……」
巴「素直にしときゃあええんじゃ。ほら、拭くで」
P「ふぅ……。さっぱり爽やか……」
巴「ほら、もうええじゃろう」
P「いや…。もうちょっとこのままでいいか……?」
巴「…………」
巴「……しゃあないやっちゃのう」
P「巴…、女の子座り出来たんだな……」
巴「膝枕しちゃるのに正座じゃちぃと高いけぇのう」
P「でも、あんま女の子座りは良くないぞ……」
巴「ん? なんでじゃ」
P「骨盤とかに負荷がかかって…、将来出産する時に一苦労する事になるって、大人の誰かが言ってた……」
巴「そ、そうか……」
P「ま……、今は、な……」
巴「そうじゃのう……」
ミーンミンミンミン……
ミーンミミミンミミミン……
トゥートゥトゥトゥトゥトゥ…… ヘアーー……
巴「……外じゃあ蝉が鳴きじゃくりようるで」ナデ…
P「夏だなぁ……」
巴「じゃのうや……」ナデ…
巴「…………」ナデ…
P(さっきから…、巴が撫でてくれてる……)
巴「入道雲……、夏の雲が……」ナデ…
P(無意識なんだろうな……)
P「母さん……」
巴「ん? なんじゃ?」
P「ごめん…、ボーッとしてた……」
巴「そうじゃ、汗かきっぱで飲みもん飲んどらんよのぅ」
P「そうだな……」
巴「ほら、飲みもん持ってきちゃるけぇいったん体起こしんさいね」
P「ああ……。よい…、しょ……!」
巴「夏場じゃけえスポーツドリンクは買いだめがあるよの。それでええか?」
P「ああ…、ごめんな……」
巴「謝らんでもええ。普段から世話になっとるんじゃ。こういう時こそ返さにゃいけんじゃろう」
P「義理堅いな……」
巴「ふふっ……。そりゃあ、の?」
巴「ほら、飲みんさいね」
P「ありがとう……」
P(ストロー…、刺してある……。気がきくな……)
巴「…………?」
P「んっ…、んっ…、んっ……。っぷはぁ。生き返る……」
巴「そりゃあよかった。……P、背中汗びっしゃこじゃあの」
P「ああ……、ワイシャツが……」
巴「ほら、脱げ。背中も拭いちゃろう。たしかタンスかどこぞにパジャマも入れとったよな? 持ってきちゃるけぇそっちに着替えんさい」
P「巴……」
巴「ん?」
P「優しいな……」
巴「…………ぉぅ」
巴「ま、さすがに前は自分で拭いてもらうがの」グシグシ
P「ああ…、年頃の女の子にそこまでは、な……」
巴「年頃…、ウチも、年頃の女子か……」グシグシ
P「そりゃあ、な……」
巴「……Pの背中は大きいのぉ」グシグシ
P「男だからな……」
巴「……じゃあウチは、女か……?」
P「……女、の子。……かな」
巴「ははは! そりゃあPらぁ大人からすりゃあウチなんざまだまだ青いガキじゃあのぉ!」
巴「じゃがな、後5年待っとれぇの? ウチが18になる頃にゃあそりゃあ背は高ぉ伸びて出るとかぁ出て引っ込むところは引っ込んどるけえな?」
P「あぁ……。楽しみだな……」
巴「髪は伸ばしちゃろうかのぅ? ……ともかくオトナの女になって見返しちゃるけえな」
P「その頃には巴に、好きな人が出来てるかな……」
巴「まっ……!? そ、それは……」
巴「……秘密じゃ」ボソッ
P「ま…、大見得きって珠美みたいな成長するなよ……? あれじゃいつまでも子供扱いされるからな……?」
巴「そ、そこはウチの成長と相談じゃあの……」
P「さて…、全身さっぱりした……。ありがとうな…、巴……」
巴「ああ。さ、まだ寝とれの?」
P「膝枕……」
巴「…………」
巴「ほんまにしゃあないやっちゃのう……。ほれ」ポンポン
P「やったぜ……」
巴「幾分か、最初よりは元気になったようじゃの」
P「看病してくれる人がいるからかな……」
巴「……Pは、身を固めようたぁ思わんのんか?」
P「考えた事なかったなぁ……」
P「こうも女の子達に囲まれてると、その辺の感覚が麻痺してなぁ……」
巴「そういうもんなんか?」ナデ…
P「ん…。でも、なぁ……」
巴「ん?」
P「巴は、今の俺みたいに毎日いろんな女の子と仲良くしてるような旦那、どう思う……?」
巴「ちぃと……、妬くかもしれんの」ナデ…
P「な……? 女子高生とアイス食べたり……、大人の人と飲んだり……、友紀にジャイアントスイングかましたり……」
P「そんな旦那は…、な……?」
巴「じゃが……」ナデ…
巴「……それでも、Pならば、ええんかもしれんがの……」ナデ…
P「巴……?」
巴「ふふ……。秘密、じゃ」
巴「……ところで」
巴「ほんまに友紀にジャイアントスイング、かましたんか?」
P「ああ……、この前酔った勢いで……」
巴「酒は怖ぁの……」
P「お互い吐いたからなぁ……。あの時は……」
巴「さて! 昼時じゃあの! 粥でも作っちゃろうか!」
P「あ……、また膝枕が……」
巴「そんなもんより食わんにゃ治るもんも治りゃあせんで?」
P「ああ……、火傷しないようにな……?」
巴「おう。大人しゅうして待っとれな?」
P「おっけー……」
巴「粥ー、粥ー。粥はー、どがぁしてー、作っちゃろうかのー」
巴「冷や飯が残っちゃあおるし、これを鍋で炊きゃあええか」
巴「お袋と親父から仕込まれた家事がこんな事で役立つたぁのぉや」
巴「あんときゃあ花嫁修行じゃあ、なん…、じゃ……」
巴「花嫁……」
巴「いかんいかん! 余計な事考えとらんでPに粥作っちゃらにゃあの!」
ーーーーーー………
P(さっきから腹がくうくうなってる……)
P(多少なり楽になったとは言えまだきついが……。食欲はでるもんだか……)
巴「ほら、出来たで。 卵をいれて卵粥じゃあ。……ん? おじやか?」
P「あ……、いい匂い……」
巴「よっこいせぇ……」
P「あっ……!」
巴「ん? 寝たまんまじゃあ飯は食えんで」
P(短パンの隙間からパンツが……!)
P「ごめん…、ちょっと落ち着くまで寝てていいか……?」
巴「粥が冷えてしまうでよ。……まあ今は熱うて食えたもんじゃなあか」
P(ピンク…、案外可愛いのを……)
巴「…………?」
P(これを拝められるなら風邪なんざやすいもんだな……)
巴「ッ! どこ見よんなら!!」ゲシッ
P「へぶぅ!? ご、ごめんなさい……!」
巴「病人じゃあ思うて甘くしよったら、所詮は男じゃあの」
P「……すまん」
巴「……ガキの見て何が面白いんなら」
P「巴は……、ガキなんかじゃないよ……」
巴「っ……!」
P「少なくとも下着は友紀のより……」
巴「結局そこかいな!」ゲシッ
P「いだいっ!」
巴「ほら、食え」ムスッ
P「……あーんは?」
巴「あれだけ盛んならしてやらんでもええじゃろうが」
P「うぅ……! げっほげっほ! チラッ。ごほっ!」
巴「わざとらしい……。はぁ…、ほら」
P「ありがとう……」
巴「ふー…、ふー……。あー……」
P「んっ……。あ…、美味しい……」
巴「ふっ、じゃろう? ウチがこしらえたんじゃけえな」
P「……巴ってさ、なんでもできるな……」
巴「んー?」
P「子守りも出来るし看病もしてやれる。ご飯だって作ってくれるし洗い物も食器から服まで全部な……」
巴「な、なんじゃ……」
P「嫁さんに欲しいくらいだよ……」
巴「ーーーーッ!?」///
巴「だ、だ…、だ……!」///
P「巴……?」
巴「誰がおどれの嫁じゃらあぁぁぁーーッ!!?」///
P「はぐぅっ!? あ、あっつ!? 熱い!」
巴「あ! す、すまん! ちぃと取り乱したわ!」
P「あちち……。ち、ちぃと……?」
巴「じゃ、じゃが! 急に今すぐにでも嫁にしたいじゃあ言うたPもわ、悪いんじゃけえな!」
P「い、今すぐにとまでは言ってな……。いや、うん。ごめんな……?」
巴「はあ……。なんで看病でこがぁに疲れにゃならんのんじゃ……」
P「若いからなぁ……」
巴「まあええ……。ほら、残りも食え……」
P「ああ……」
P「ふぅー……。美味しかったよ、巴」
巴「ウチが美味いみたぁな言い方やめぇや」
P「巴…、美味しそう……」
巴「まだ痛い目みんにゃあわからんのんか……?」
P「すまん……。んー、なんか、だいぶよくなったよ」
巴「なあ。最初と比べて顔色もようなったでよ」
P「もう一寝入りすればよくなりそうだ……。巴、ひざまくら……」
巴「しっかり寝るんならふつうの枕使ったほうがええで」
P「はい……」
巴「…………」ナデ…
P「はぁ……、ふぅ……」
巴「…………」ナデ…
P「くぅ……、すぅ……」
巴「ん……、眠ったようじゃのう」ナデ…
巴「はぁ…。友紀といい早苗姐さんといい、年上の相手は疲れるのおや……」ナデ…
巴「ふあぁ…、はぅ……」ウツラ…
巴「…………ん」ウツラ…
早苗「おい起きろコラ」ゲシッ
P「いって!? 何すんだともぇ…、早苗さん……」
早苗「巴ちゃんの名前が出てくるあたり、ずいぶんとヨロシクやってたようねぇ?」
P「そんな! 誤解ですよ! 見てのと、おり……」
早苗「同じ布団にくるまって寝てて言い訳すんの?」
P「で、でも! なにもしてな……」
巴「うぅ、ん……。Pも、男じゃのう……」
P「」
早苗「…………」
P「うぅ! えっほえっほ! ごほっ! げほっ!」
早苗「んな誤魔化しが通じるかぁ!」ギリギリ…
P「いだだだだだ!! や、病み上がり! 病み上がりだから!」
早苗「体も下もピンピンしてんじゃない!」
巴「んん……。なんじゃ騒々しい……。って、へ……?」
P「と、巴! 巴の口から説明してくれ!」
巴「う、ウチ…、Pと…、Pと寝たんか……!?」///
巴「ひゃ…、ひゃあああっ!!」ダダダダッ
P「ちょ!? ど、どこ行く巴! ともえーーー!! カムバアアァァァック
!!!」
早苗「えいっ♪」パキン
P「あっ」
〜〜翌日〜〜
友紀「うぅぅ……。えほっ…、えほっ……。頭いたいよぉー……」
P「…………」
巴「…………」
P「いや」
巴「おい」
P「なんでだよ」
巴「なんでじゃ」
友紀「うあぁー……。うつされたぁー……」
子守りシリーズ3作目、これで完結です。
何故こうも期間が空いたかというのはスマホからの書き込みができなくなってモチベがダダ下がりしてしまったがゆえに、です。
お嬢イベは無事3枚取りいたしましたよ。
と言ってもひと月前の友紀月末ガチャで友紀がなかなか出て来てくれず、ガチャ130k分の副産物であるAPドリンクが有り余っていたからですが……。
明日のお昼過ぎにはHTML化の依頼をします。
お付き合いいただきありがとうございました!
【モバマス】巴「子守り、じゃと?」
【モバマス】巴「子守り、じゃと?」 - SSまとめ速報
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巴「また子守り、じゃと?」
巴「また子守り、じゃと?」 - SSまとめ速報
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そんな事はともかくHTML化は昼過ぎだと言ったな、アレは嘘だ。
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