ちなつ「あっ結衣センパイ！おはようございます」


結衣「おはよう。ちなつちゃん」

京子「おはよう！ちなちゅっちゅー」んーっ

ちなつ「京子センパイ。そんな頭の悪い挨拶してると馬鹿だって事がバレますよ……あれ？そう言えばナンでお二人とも部室の外にいるんですか？」


あかり「結衣ちゃん京子ちゃんこんにちは」

京子「あかりおはよー！」

結衣「あっ。おはようあかり。ちなつちゃん、それはね…京子にも言ったけど、たまには外で活動しようと思って」


結衣「ほら……」
す…


　　

ちなつ「これはボール……ですか……？」

結衣「ボールって……一応手まりの心算なんだけど……」

あかり「へー。コレが手まりなんだぁ……」


結衣「…………何か反応がいまいちだな……まぁしょうがないか……」


京子「…………あっ！でもさ結衣。この手まりってもしかして―――――」


結衣「…………うん京子。そうだよ――――」




結衣「『コレ』はまりちゃんの首から上の皮で作った手作りの手まりだよ」どやっ



　

京子「へーすごいなー。でもどうやって作ったんだよソレ？」


結衣「ああ。まず、まりちゃんの首を切り落として―――」

結衣「それから、皮を破らない様にして、首から上の頭蓋骨と中身を抜き出してだな―――」


結衣「鞣したやつにゴムボールを入れて仕上げたんだ」


京子・ちなつ・あかり「「「へー」」」（感心）


結衣「まぁ…正直言って結構手間がかかって大変だったよ」



結衣「材料以外の『処理』とかさ……」


　

あかり「結構作るの大変なんだね」

ちなつ「流石！結衣せんぱいですぅ」


結衣「ふふ…でもこの世に一品しかない貴重な逸品だぞ」ふんす

結衣「最高のまりが出来たよ。まりちゃんだけに…ネ」どやぁ



ちなつ「結衣センパイ……仕事もダジャレも最高ですぅ////////」うっとり

あかり「結衣ちゃんはやっぱり凄いよぅ」キラキラ（尊敬の眼差し）


京子「………………………」ふーむ…


　

ちなつ「でも…結衣センパイ」

結衣「何だい？ちなつちゃん」

ちなつ「そんなに貴重なモノを、そんな簡単に使っちゃってもいいんですか？」

結衣「いいんだよ。モノは使ってこそのモノだし」

結衣「それに――――」



結衣「『コレ』が使い物にならなくなったら、『また』新しいのを作ればいいんだし」ニヤァ



ちなつ「あっ。それもそうですね。なーるほど」（掌をぽん）



　

結衣「実は…さ。もう目星を付けてあるんだけど……」

京子「え？誰ダレ！？」

結衣「あの…大室さんの処の、花子ちゃん辺りがいいと思うんだ」

ちなつ「あっそれいい人選ですね。今度、櫻子ちゃんに訊いてみます」

結衣「ありがとう、ちなつちゃん。その時は宜しくお願いするよ」

ちなつ「任せてください！！」


あかり「あかりは…向日葵ちゃんとこの楓ちゃんもいいと思うよぅ」

結衣「そうか…あかりも有り難う」

あかり「うん！」


　

京子「結衣。今度作る時は私も手伝うからな」にしし

ちなつ「私もぜひお手伝いさせて下さいっ」

あかり「あかりもお手伝いしたいよぅ」


結衣「京子……みんな………」


結衣「私は…私は本当にいい後輩と幼馴染に恵まれたよ」にこ


京子「結衣……」じーん

ちなつ「結衣センパイ……」じーん

あかり「結衣ちゃん……」じーん


　

結衣「よーし！そう言う訳で――――」



結衣「ごらくしようぜ！ごらく部らしく！！」イケメンスマイル


ごらく部一同「「「おー！！！」」」


結衣「よかったね。まりちゃん。『うに』には成れなかったけど、皆で愉しめる―――」




結衣「『手まり（ごらく）』には成れたよ」ふふ


　

　

結衣「あんたがったどこさっ」ぽんぽん


京子「肥後どこさ」ぽんぽん


ちなつ「熊本さ」ぽんぽん


あかり「熊本どこさ――――」ぽんぽん



　

あかり「一番はじめは一の宮」ぽんぽん


ちなつ「二は日光東照宮」ぽんぽん


京子「三は讃岐の金毘羅さん」ぽんぽん


結衣「四は信濃の善光寺――――」

ぽんぽん



　

結衣「あはは」


京子「あははは」


ちなつ「あはははは」


あかり「あははははは」



　

あかり「アハハ」


ちなつ「アハハハ」


京子「アハハハハ」


結衣「アハハハハハ」





結衣「今日もごらく部はゆるーく平和です」



おしまい。