カタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタ
ッターン!
闇の深いP(以降P表記)「あ゛~…ようやく終わったわ…」
P「…もうこんな時間か…腹減ったなぁ…」
P「冷蔵庫に何かあったっけか、どれどれ…」
P「ん~…事務所の冷蔵庫の中身とは思えないぐらい食材が充実しているんだが」
P「料理好きなアイドル多いもんなぁ…」
P「確か「自由に使っていい」ってチッヒも言ってたし、何か作るか」
P「挽肉が大量にあるな。…よし」
P「そうと決まれば足りない材料買いにいくか」
イラッシャイマセ レジデマッテルーヨ
アリガトウゴザイマシタ マイキテイーヨ
P「ただいまー。ってもう誰もいないんだっけ」
P「よし、チャッチャと作るか。腹減ってるし」
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P「まずはネギをみじん切りだ。まず縦に切り込みを入れるとやりやすいぞ」
P「挽肉は冷蔵庫から出しておく。…って本当にすげぇ大量にあるな。ハンバーグ祭りでもあったのか?」
P「次はキャベツだ。こっちは千切り。んでもってザルに入れて上から重石を乗せて水切りだ。えっと、重石になるもの…なりそうなもの…」
P「丁度、超合金ぴにゃこら太と光の忘れていったライオンハオーがあったから使わせてもらおう。水切りしている間にタネに混ぜるものを準備する」
P「えっと、冷蔵庫の中には…おっ、シソがあるではないか。後は…」
P「…なんでカツオの切り身がこんなにあるんだよ。「みく用」って、この字どう見てものあさんだし…」
P「まぁいい。コレも使うか。あとは…」ゴソゴソ
?「…」ニンッ
P「トリガラを一度沸騰するまで茹でて、生臭みを無くしてから再度煮込む。この際ネギの青い部分を入れるとなお良し」
P「蒼じゃなくて青いとこな。ここ重要」
P「塩で軽く味付けしたら火を止めて冷まして…」
P「うっし、そろそろタネ作りにかかるか」
P「…独り言増えたなぁ…」
P「歳かな」
P「ボウルに挽肉投入。2種類作るのでボウルも2つに分けておく」
P「片方にはネギとシソ。もう片方にはキャベツを入れて軽く塩を振っておく」
P「本当はニンニクたっぷりブチ込みたいところだが明日も仕事だし、代わりにキャベツ入りの方には多めにショウガを入れておく」
P「シソの風味を生かしたいのでネギ入りの方はショウガは少量に。後はごま油をちょっと垂らして…混ぜ合わせる」
P「手でこねても当然いいんだけど、2種類あるし手をいちいち洗わんといかんのは面倒だから…ジップロックに移し変えて、と」
P「うぉっ、やっべ毀しかけたわ…。うし、ジップロックに入れたら、後は袋越しに揉めばお手軽簡単」
P「…っと、こんなモンでいいかな。トリガラは…まだまだ熱いな」
P「ボウルを一旦洗って氷と水を入れて、トリガラの鍋を冷ましておく」
P「しばらく時間がかかるな…腹減ってるけどここまで作って今更何か間食するのもアレだし…」
P「タレでも作るか」
?「……」ニンッ グゥ~…
P「醤油に鷹の爪とごま油を混ぜたピリ辛風味のタレとアルコールを煮詰めて飛ばした梅酒とめんつゆを混ぜた梅風味のタレを作ってみた」
P「辛いのと酸っぱいのって交互に食うと無限ループに嵌まるよな。自分で作っておいてなんだけど、何て事をしてくれたんだ…」
P「トリガラは…まだ熱々だな。煮詰めるぐらい熱したから仕方ないけど」
P「腹減ってるから早く食べたいんだけどなあ…」
P「芳乃~…トリガラ冷ましてくれ~…」
P「…なーんてな」 オヤスイゴヨウナノデー
P「ん?」
P「…気のせいか」
P「あれ…冷めてる」
P「冷めてコラーゲンぷるっぷるになったトリガラの完成だ」
P「肌に凄く良さそうだな。アンチエイジングさんが食いつきそうなぷるぷる具合だ」
P「さぁて、これを…」
?「ニニンッ!?」ドサッ!
P「うおっ、なんだなんだ?」ビクッ
あやめ「あいたた…」
P「親方!空からアイドルが!」
あやめ「そ、空ではなく天井からからですが…」
P「冗談だ。ケガしてないか?」
あやめ「はい、ちょっとお尻を打ちましたが…あたた、不覚…」
P「天井裏で何やってたんだよ。いつからいたんだ?」
あやめ「P殿がお仕事を終えて買い物に行かれるあたりからでしょうか」
P「声かけろよ…。「ただいま」って言ったのに、寂しかったんだぞ」
あやめ「も、申し訳ありませんっ」
あやめ「お声をかけようとは思ったのですが、P殿がなにやらとても楽しそうに料理を始めたのでタイミングを逃したと言いますか…」
P「ああ、良い歳こいた埼玉県民が独り言フルスロットルで飯作り出したから声かけられなかったのか」
あやめ「そ、そこまでは申しておりませんっ!」
P「ごめんなー、恐かったろキモかったろ。誰もいないと思ってテンション壊れてたところを全部見られていたのか…」
あやめ「P殿っ!?わたくしはそのような事思っておりませんっ!」
P「えっ?あまりのキモさに耐え切れずに落ちてきたんじゃないのか?」
あやめ「違いますっ!美味しそうな匂いについ油断して足を滑らせて…あっ」
P「…」
あやめ「…」
P「一緒に食べるか?」
あやめ「オテツダイイタシマス」
P「うっし。じゃあタネを皮に包むぞ。手伝ってくれニンニン」
あやめ「はっ。微力ならばお力添え致します」
P「その前に手ぇ洗えよー」
あやめ「これは失敬」ジャー
P「ずっと屋根裏にいて退屈じゃなかったか?」
あやめ「いえいえ。最近は照明やクッション、雑誌などを持ち込んで…」
P「俺のデスクの下といい、ここのアイドルはどうして変なところに居つきたがるんだ」
あやめ「凛殿も偶に天井裏でお会いしますよ」
P「どんなところでアイドル同士遭遇してんだよ」
あやめ「それはさておきP殿。これは餃子なのですよね?」
P「ん?そうだけど。ドネルケバブに見えたか?」
あやめ「いえ、餃子は皮に包む際折り目をつけるのでは?」
P「ああ、自分で作って食べる分にはそんな面倒な事しなくていいよ。しっかり口を閉じれば特に必要の無い工程だしな」
あやめ「そうなのですか?」
P「それに半分は水餃子にするつもりだし。ほら、皮もこの通り2種類買ってきた」
あやめ「おおっ!流石P殿!」
P「よーし、どんどん包むぞー」
あやめ「タネも2種類あるのですね。…おや、ニラは入れないのですか?」
P「ああ、入れない」
あやめ「P殿の事です。きっとお考えがあるのですねっ?」
P「ニラ嫌いなんだ」
あやめ「oh…」
P「2種類のタネをそれぞれ焼き餃子、水餃子用に包んでいって、と…」
あやめ「P殿早いですね、わたくしが1つ作る間に3つは仕上げております」
P「料理は子供の頃からやってたからなぁ」
あやめ「お好きだったのですね、料理が」
P「いや、自分の好きなものを好きな味付けで食べたいからって理由だぞ」
あやめ「それは、実も蓋も無いと言いましょうか…」
P「料理やるヤツにこういう理由って、結構いるぞ?」
P「…よし、大体包めたな」
あやめ「タネが大分余ってしまいましたね」
P「ま、色々使い道はあるし足りないよりはいいだろ」
P「んじゃ焼くぞー」
P「フライパンにサラダ油を…。火をつけてフライパンを熱したらまずは焼き餃子からだ」
あやめ「おおっ、何だかドキドキしてきました」
P「いくぜっ!Start Your Engines!」ジュゥゥゥッ!!
あやめ「わわっ!良い音ですP殿っ!これは興奮してしまいますねっ!」
P「早速香ばしい匂いがしてきたな。まずは強火で焼きを入れて…」
P「フライパンの淵からいれるようにして、水を投入だ」ジュゥゥゥゥゥゥ!!!
あやめ「わっ、凄い湯気と音です!」
P「んでもっと中火にして、蓋を閉める。これで後はしばし待つだけだ」
あやめ「香ばしい匂いが立ち込めてきましたな。…空腹には堪える匂いです」
P「全くだ。さて、じゃあ今のうちに水餃子も作るぞ」
あやめ「御意っ」
P「さっき作ったトリガラに水餃子用に作った方の餃子を投入っと」
P「ついでに少し大きめに切ったネギと千切りにしたニンジンも入れる」
あやめ「見た目にも色鮮やかで良いですね」
P「さて、そろそろ焼き餃子が頃合だろ。あやめ、蓋とってくれ」
あやめ「お任せあれっ!」
あやめ「熱っつつつつ!!」
P「気をつけろって…火傷してないか?」
あやめ「うぅ…油断しておりました」
あやめ「しかしP殿ご覧下さい!この見事な焼き色を!」
P「うん、俺が焼いたんだけどね」
P「焼き餃子を皿に並べて、っと…」
P「あやめ、ご飯よそっといてくれ」
あやめ「御意!」ニンッ
P「水餃子もいい感じだな。皮モッチモチで美味そうだ」
P「こっちもお椀によそって、と…あっちち」
あやめ「P殿ー、ご飯はどこに置けばろしいでしょうかー?」
P「んー、デスクの上で食う訳にもいかんし休憩室でいいだろ」
あやめ「では、テーブルを拭いてまいりますっ!」
P「…なら、その隙に俺は…」
P「よーし、出来た」
あやめ「おぉ…美味しそうですっ、香ばしい香りが、もうたまりません!」
P「焼き餃子に水餃子、それぞれキャベツ入りとシソ入りの2パターン。そして白飯」
P「タレもピリ辛風に梅風の2種類。…完璧すぎる布陣だ」
あやめ「もはや何者にも崩せぬ鉄壁の備えですねっ」
P「それじゃ食うか」
あやめ「はいっ。では…」
Pあやめ「「いただきます」」
パリッ
あやめ「ほふっ、ほふ…。P殿っP殿っ!凄い音ですっ!皮がパリパリです!」
P「うん、飲み込んでから喋りなさい」
あやめ「んぐっ…ん、これは、失礼…」
P「どれ、では俺も…」パリッ
P「はふっ、あひぃっ!・・・はふ、はふっ、皮がっ!皮がパリパリだっ!」
あやめ「P殿、お口の中を空にしてからお話下さい。はしたないですよ」
P「んぐっ…、めんご」
あやめ「しかし見事なパリパリ感ですな…それにこの匂い」
P「一口頬張ったら白飯掻き込みたくなるな…どれ、じゃあ次はタレをつけて、と」
あやめ「タレも2種類あるのですな。どちらからいくか迷ってしまいます…」
P「俺は猫舌なんで今度は白飯の上で一回餃子を割ってから…まずは梅風味のタレでいくか」
P「はふっ、それでも熱ぃ…。あぁ、でもやっぱ美味ぇ…シソ入りのほうだと尚更相性いいなコレ」
あやめ「鷹の爪入りのタレも辛さが絶妙です!ピリッとした刺激が肉汁とあいまって…」ガッガッ
P「ご飯かっ食らう忍ドルってのも中々見られない光景だな」
P「そろそろ水餃子いってみるか」
あやめ「ハフッ、もふっ、ハフハフッフモッ、フモッ、ふもっふ!」
P「誰も取らないし沢山あるから落ち着いて食え。ボン太君みたいになってるぞ」
P「…うん、トリガラスープも丁度良い塩気だ」
あやめ「こちらは餃子がモチモチですねっ!焼きと触感が全く違うので止まりません!」ハグハグッ
P「焼き用の皮で水餃子作ると直ぐ破けるもんなぁ…っちぃ!熱っ!」
あやめ「P殿っ!?い、今お水をお持ち致しますっ」シュバッ
あやめ「お待たせ致しましたっ!」
P「あぁ、悪い……はぁ、熱かった」
あやめ「P殿は本当に猫舌なのですね…」
P「油断してたわ…モチモチの皮がたっぷりスープ吸い込んでいやがった」
あやめ「焼きのように一度ご飯の上に置かれては如何でしょうか」
P「そうするわ。じゃ、リベンジっと」
P「一旦ご飯の上にワンバウンドさせて…」
あやめ「あふっ、はふっ…ショウガが効いておりますなぁ」
P「今度はシソ入りだった。どれ、今度はこっちにピリ辛タレをかけて…っと」
あやめ「ああ、スープやタレが染みたご飯がまた…」
P「モチモチの皮を噛むと中からたっぷりの肉汁が溢れ出すとか、もう反則だな…どうして日本人ってこうモチモチしたものに弱いんだろな」
P「モチモチ水餃子の後にまた焼き餃子に戻ると、またこのパリパリ感がなぁ…」
あやめ「モチモチからパリバリ、またモチモチと止まらなくなってしまいますね!」
P「太りそうだな」
あやめ「そ、それは困ります…忍びは身軽さが重要です。ああ、でも今更止まらない…わたくしは一体どうしたら」
P「忍び以前にアイドルとして困ってくれよ、そこは…」
P「まあ、多少食べ過ぎても大丈夫だろ」
あやめ「ほ、本当ですか?」
P「明日のレッスン量倍にするってベテトレさんに連絡しておけばいい」
あやめ「アイエエエッ!?」
P「ま、それは1割冗談だとしても」
あやめ「9割本気なのですね!?」
P「あやめは…っていうかこの事務所の娘はみんなもうちょい肉つけたほうがいいってような娘ばっかだからな」
P「体系維持に普段から気をつける姿勢はプロとして立派だが、こうしてしっかりご飯食べてる姿を見せてもらえるのはやっぱり安心するな」
あやめ「P殿…」
P(ただし三村は除く)
P「あやめー、まだ食べられそうか?」
あやめ「はいっ、美味しいのでまだまだいけてしまいそうですっ」ニンッ
P「なら、こんなのも作ってみたんだが食べてみるか?」
あやめ「むっ?これも水餃子ですか?」
P「ああ、スープにせずお湯で茹でただけだけどな」
あやめ「サッパリと食べられそうですね。では、頂きますっ」
あやめ「…むぐっ!?P殿っ、これは何なのですかっ?」
P「冷蔵庫にカツオの切り身があったからな。あやめがテーブルを片付けてくれている間にササッと作ってみた」
P「カツオを叩いて味噌と薬味を混ぜたものをタネにして餃子にしてみた」
あやめ「おおっ、確かなめろう、というヤツですな!餃子にしてもこんなに合うのですね!」
P「深夜に放送してる飯テロ番組でやっててな、作ってみたかったから実行してみた」
P「中落ちとか、アジやイワシとかでも美味いぞ。もちろん焼き餃子でもイケるけど折角新鮮そうなカツオがあったからな。皮に火が通る程度に軽く茹でるぐらいにしておいた」
あやめ「これは困ります…するすると本当にいくらでも入ってしまいそうです、P殿っ!」
P「味噌と薬味が効いててたまんないな…更に、実はこんな変化球もあるぞ」
あやめ「…?P殿、それは何です?」
P「岩塩だ。行きつけの回転寿司屋で売ってたから買っちまった。これを、この魚餃子に軽くパラリとかけて…」
あやめ「な、なんとっ!それは反則ではありませんかっ!?いくらP殿とはいえそのような卑劣な手を…」
あやめ「…ふわぁ~っ!ほらやっぱり卑怯です!困ります!これ以上味のバリエーションが増えてしまうと収集がつかなくなるではありませんか!」
P「すまんすまん。…実はここに皮に包まずに別けていたなめろうがあるんだが」コトッ
あやめ「」
P「茶碗が空だな、あやめ。おかわりするか?」
あやめ「くっ…卑劣な…」プルプル
P(真っ赤な顔を背けながらお茶碗を突き出すあやめ…。何この忍者かわいい)
P「よしよし、たんとお食べ。そしてぐんぐん育てー」
あやめ「パリパリの焼き餃子、モチモチの水餃子にツッパリとした魚餃子…ああ、なめろうまで追加されてしまうと…」
P「餃子のタネまだまだ余ってるなぁ…」
P「…ハンバーグにでもするか。焼いたら食べるか?」
あやめ「わたくしを太らせるおつもりですかっ!」
P「と、言いながら元気よく手を上げているのは食べる、って解釈でいいんだな」
あやめ「くっ…!悔しい、でも美味しい…」
P「よーし、じゃあ焼くか。あ、なめろうも焼いて魚ハンバーグも作ろうか?」
あやめ「何なんですか!P殿先ほどから鬼の如き所業です!忍ドルあやめが豚ドルあやめになってしまったらどうしてくれるのですっ!?」
P「そしたら時子とユニット組ませてやるよ。…よーしフライパン暖まった。ここからは俺のステージだっ!」ジュゥゥゥ
あやめ「うあ~…良い音がー、良い匂いがー…」
P「出来たぞー」コトッ
あやめ「何と素早いっ。もう出来上がったのですか?」
P「タネを焼くだけだから時間なんてかからんよ。餃子のタネで作ったハンバーグにはとろみをつけた醤油ベースのタレをかけてみた」
P「なめろうハンバーグは味がシッカリ付いてるから焼いただけな」
あやめ「むぐぅぅ…ご飯がいくらあっても足りませぬ…!」
P「餃子っていいよなあ、タネ余ったらハンバーグに出来るし、皮が余ってもレンジで焼くだけで手軽やツマミになるし」
P「餃子の皮にスライスチーズ千切って乗せてオーブンで焼くだけで最高のオヤツになるの知ってるか?」
あやめ「P殿はあやめを食欲地獄に墜とすおつもりですか!」
P「別にいいじゃないか。…よく考えたらあやめとこうして食事するなんて今までほとんど無かったしな」
あやめ「そ、そうでしたか?」
P「あやめ、いつもどっかに隠れてるからなぁ。飯に誘いたくても見つからなくてな」
あやめ「わ、わたくしをお食事に誘ってくださるおつもりだったのですか…?」
P「あやめさえ嫌じゃ無いならな。だからまあ、今日は良い機会だったよ」
あやめ「わ、わたくしの方こそ、P殿とこうして2人で夕食など夢にも思っておりませんでしたので…」
P「…あ、そうそう。ハンバーグをご飯の上に乗せて上からダシをかけてお茶漬け風…なんて事も出来るけど、どうする?」
あやめ「くっ…!」プルプル
P「はい、3杯目頂きましたー」
P「いやぁ、やっぱこうやって誰かと食べるのっていいよな」
P「自宅でも一応料理はするけど大抵録画した井之頭さん流しながら一人でモソモソ食うだけだし」
あやめ「P殿は賑やかなお食事がお好きなのですね」
P「美味いものは気の置けない相手と一緒に食べて幸せな気分を分かち合う、て名言があってだな」
あやめ「深いお言葉ですね…どなたの名言なのですか?」
P「346事務所のPさんって人なんだけど」
あやめ「おぉ、奇遇です。わたくしの目の前にその方がおります」
P「あ~…トリガラスープぶっかけた白米の上に餃子のタネハンバーグ乗せるとか、自炊じゃないと食えないよなぁ、こういうのって」
あやめ「わかります。外食では味わえない、独特の自由さがありますな」
P「…待てよ?餃子のタネを炒って白米投入して炒飯、という手も…」
あやめ「そ、それはせめて明日にっ!後日にしてくだされ!今夜はもうこれ以上食べてしまうと明日のレッスンに多大な影響が…!」
P「ま、それもそうだ。じゃあ明日な」
あやめ「はいっ。楽しみにしております」
あやめ(…あれ?凄く自然に明日の夜もP殿と夕食をご一緒に…」
P「…流石にそろそろ満腹だわ。結構作ったつもりだけど2人でよく全部食えたよな…」
あやめ「わたくし、もしかしたらPどのより食べてしまったかもしれません…」
P「若いうちは沢山食えばいいんだよ。…さて、残ったタネは冷蔵庫に…餃子達は冷凍保存だ」
あやめ「本当にご馳走様でした。せめて洗い物はわたくしが…」
P「洗い物までが料理なんだよ。あやめはゆっくりニンニンしてろ」
あやめ「そ、そういう訳にはまいりませんっ!」
P「んじゃ、テーブルの上拭いておいてくれ」
あやめ「御意っ!」ニンニンッ
あやめ「テーブル拭き終わりました!」ニニンッ
P「ありがとうなー。ちょい待ってろ」グニグニ
あやめ「…?何を作っているのです?」
P「何って、食事の後にはデザートを食べるのが人間のルールではないのか」
あやめ「で、デザートまであるのですかっ!?」
P「ふふふ…、これを見てみろ」
あやめ「ニンッ?これは…餃子?デザートではないのですか?」
P「中身は漉し餡だ」
あやめ「っ!」
P「ついでに砕いた黒砂糖を包んだ2種類を作ってみた。後はこれを茹でて冷水で絞めて…」
あやめ「だっ、駄目ですP殿!そのような暴挙…これ以上は、これ以上はあやめが本当に忍ドルから豚ドルになってしまいます!」
P「さぁ、ショータイムだ!」ボチャンッ グツグツグツ…
あやめ「あぁぁぁ…なんてことを、なんてことを…」
P「ほら出来たぞー。濃い目に作った冷たい烏龍茶もあるからなー」
あやめ「絶対意図的ですよねっ!?わたくしを太らせようとしておりますよねっ!?」
P「考えすぎだろ、そんなことあるってば」
P「ほら、冷めないうちに食べな」
あやめ「むぅぅ~…頂きます…」
あやめ(…あれ?今P殿何て仰った?)
P「冷水ですばやく冷やして絞めたモチモチの皮の中からまだ熱い餡子…皮と餡の温度差が口の中で、もう…」
P「これも外では食べられない味だよなぁ…」
あやめ「うぅ…黒砂糖が中で溶けているので箸を入れるとトロリとにじみ出てきます…」
あやめ「まるであっさりとした八ツ橋のような、つるりとした触感と喉越し。黒砂糖の上品な甘さと香りが口に広がってきます…」
P「餡子のこってりとした甘さも黒砂糖のさっぱりとした甘さも餃子の皮によく合うな」
P「餃子って万能だよな。主食にもオカズにもなるし酒の肴にも、こうしてデザートにも。まるでウサミン並みの万能性だ」
あやめ「菜々殿と餃子を同視するのはいかがなものかと…」
P「そうか?歌って踊れてボケてツッコメて墓穴も掘れる。オールラウンダーという点では同じだろ」
あやめ「わたくしは頷いておりませんからねっ。頷いておりませんからねっ!」
P「あ、ウサミンで思い出したけどお茶のお代わりいるか?」
あやめ「何故菜々殿のお話から…。では、頂きます」
あやめ「ふぅ…満腹満足です」プシュー
P「デザート餃子もよく食べたなぁ」
あやめ「P殿は卑怯ですっ!ああも畳み掛けられては抗える筈が無いではありませんか!」ニンッ!
P「いやぁ、あやめが良い食べっぷりだったから、つい」
P「おっと、もうこんな時間か。そろそろ帰らないと芳乃にまた天罰落とされてしまう」
あやめ「わたくしも明日は午前中からレッスンがありますし、寮に帰らねば…。Pどの、今宵は本当にご馳走様でした」
P「おー、また付き合ってくれなー」
あやめ「是非にっ。ではっ、失礼致しますっニンッ!」シュバッ
あやめ「…ニンッ!?」ドスッ!
P「…何してんだ?」
あやめ「お、お腹が重くて…天井裏に戻れません」
P「…」
あやめ「な、なんですかっ!その生暖かい目はっ!」
P「…普通に帰れよ。送っていくからさ」
あやめ「…ニンッ」
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カタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタ
チュドーン!
P「あ゛~…ようやく終わったわ…」
P「…もうこんな時間か…腹減ったなぁ…」
P「冷蔵庫に何かあったっけか、どれどれ…」
P「ん~…事務所の冷蔵庫の中身とは思えないぐらい食材が充実しているんだが」
P「すげぇ大量にキャベツがあるな…巨大ハムスターでも誰か買ってるのか?もしくは芋虫型のマジックアニマルか?」
P「…小麦粉、卵もあるな…」
?「プロデューサーさん?こんな遅くまで残っているんですか?」ガチャッ
P「んぇ?」
美波「お疲れ様です。…どうしたんですか?キャベツなんて持って」
P「…」
P「…よし」
P「美波」
美波「はい?」
P「お好み焼き作るぞ」
美波「えっ?」
to be continued…でごぜーますよ!
仕事上がりでPCつけて書き始めると大体日付変わる時間なのさね…ごめんよ、飯テロしているつもりは毛頭ありまくるんだ。
冷凍庫に嫁が買ってきた水餃子があったからティンとして書いた。餃子食いてぇ…
ロイミュード飯にとどまらずモバマス飯までやったら飯テロPとか呼ばれそうで恐い…
オツカーレ
おぅ、お好み焼きに広島の「方」もない。広島以外のお好み焼きは亜種だ亜種
折角面白かったのに>>39で台無しだわ
誇りを持ってるのは素晴らしいけどそれ以外は認めないってのはちょっと
>>42
すまんな、認めて無い訳ではないのよ。野菜嫌いとしては関西風大好きだし
ただやはり「広島風」といわれるとザワついてしまうのは勘弁してくりゃれ
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