あやめ「P殿を支えたい」 (21)

あやめ「おぉ…これが忍者衣装…やはり良いものですな!」

P「だろ?デザイナーさんともよく打ち合わせして出来た産物だよ」

あやめ「P殿、まこと感謝いたす!…あっ」

P「はは、まぁ言葉遣いも徐々に崩していけばいいよ。まだちょっと固いけどな」

あやめ「す、すみませぬ」

P(うん、やっぱりいい子じゃないか)

P(最初、スカウトした時ニンニン言い出した時は焦ったけど…)

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~数ヶ月前~

ちひろ「プロデューサーさん、最近ご当地のゆるキャラが人気ですよね」

P「そうですね」

ちひろ「ひとつ思いついたんですが…ご当地アイドルというのはどうでしょう?」

P「ご当地アイドルですかぁ?いや、アイドルはキャラクターではないんですが…」

ちひろ「そこまで深く考えなくても、ご当地の良さをウリにすれば根強い人気が出るのではないかと…」

P「はぁ…」

ちひろ「だからですね、色んな地方を回ってその特色の強いアイドルを発掘できればいいんじゃないかなと思うんです」

P「へぇ…」

ちひろ「…ちょっとプロデューサーさん、真面目に聞いてるんですか?」

P「き、聞いてますよ。でも只でさえ担当アイドルが多いのに、これ以上増えるとなると…首が回らなくなるような」

ちひろ「確か、プロデューサーさん明日オフですよね?」

P「はい。2ヶ月ぶりの休みです!……あっ」

ちひろ「では、行ってらっしゃい♪」

P「お、俺の休日がぁ!!」

ちひろ「大丈夫、ちょっとした旅行にはなりますよ…ふふっ」


P(……で、三重県であやめを見つけたんだっけか。かなり昔のように感じるなぁ)

あやめ「P殿!P殿!どうでしょうか!」フリフリ

P「うん、似合ってるぞ。明るいあやめに暗めの衣装がよくマッチングしてる」

あやめ「はいっ!早くこの装束で舞台に立ちたいです。ニンッ!」

あやめ「あ、でも、忍であるからには表舞台に立ってはいけないのでは……ムム」

P「忍…である前にアイドルだからな?」

あやめ「はっ、そうでした!P殿、進言ありがとうございます。これからも精進します!……あっ、か、固い」

P「ははは…」

P(先が思いやられそうだな…)

浜口あやめ(15)
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http://i.imgur.com/TonFm7A.jpg


パチパチパチパチ…

P「初ライブお疲れ。ほい、タオル」

あやめ「あっ、か、かたじけない…」

P「どうだった……って聞くのは野暮か。次もあるんだ、また頑張ろう」

あやめ「はい…初のライブバトルだったので緊張してしまいました」

あやめ「でも、気持ちが昂ぶっていくのがわかります。ニンッ!」

P「うん、まだまだこれからだ。頑張っていこう」

あやめ「はい、承知しました!…あっ」



あやめ「……」

P「慣れないバラエティだったんだ、そう落ち込むな」

あやめ「申し訳ありません、P殿……せっかくの仕事でしたのにあやめが不甲斐ないばかりに」

あやめ「結局、トークとなると頭が真っ白になり目立つことはできませんでした」

P「場に溶け込むのも、忍の技なんじゃないのか?」

あやめ「……!」

P「まぁでも、次は溶け込むんじゃなくて馴染んでほしいな」

P「あやめは忍でもアイドルでもある、忍ドルなんだから」

あやめ「……そうでございます、ね!」

あやめ「次回からは忍ドルあやめ、主君の期待に添えるようさらに上を目指していきたいと思います!ニンニン!」



あやめ「あやめ、只今帰還いたした!」ガチャ

ちひろ「あら、お帰りなさい」

あやめ「ただいまでござる。あれ、P殿は…」

ちひろ「プロデューサーさんなら、ありすちゃん達を送りにいきましたよ」カタカタ

あやめ「なるほど…主君でありながら送迎とは、やはり皆から慕われるだけありますな!」

ちひろ「そんな大層なことでもないと思うけど…」カタカタ

あやめ「P殿と鬼平犯科帳について語り合おうと思っておりましたが…また機を改めた方が良さそうですね」ゴト

あやめ「これはP殿の机……む、この異常な漢方薬の量は!?」

ちひろ「それは漢方薬じゃなくてスタドリよ」

あやめ「しかし、これ程摂取するのは体によろしくないのでは……」 
 
ちひろ「まぁ、プロデューサーさんはああみえて100人以上のアイドルを持ってますからね…」


ちひろ「たまの休日もスカウトや、アイドルに付き合ってたりしてるらしいですよ」カタカタ

あやめ「そ、そうなんですか?」

ちひろ「まぁ、プライベートのことなので詳しくはよく知りませんけど」ホジホジ

あやめ「……」

あやめ「わかりました、今日はこれにて失礼いたす」

バタン

ちひろ「……」

あやめ(何か、あやめにできることは…)

留美「殿方を癒やす方法?」

あやめ「はい。どこかお疲れの様子なので…」

留美「殿方ねぇ。どこの誰のことなのかしら?」

あやめ「う……し、忍に秘密はつきものでございます。ニンッ!」

留美「ふふ、そういうことにしといてあげるわ。そうねぇ…」

留美「やっぱり、傍にいて献身的にしてあげることかしら?辛い時は、人肌恋しくなるものよ」

あやめ「ふむふむ…」メモメモ

留美「……………と、こんなとこかしら」

あやめ「よい勉強になりました。感謝いたします!では、これにてドロン!」ボン

留美「……」

留美「まさかあやめちゃんがねぇ…」

留美「……」プルル

留美「もしもしPさん?ちょっと人肌恋しいんだけど…」

和久井留美(26)
http://i.imgur.com/5Ad693R.jpg
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あやめ「P殿、何をしていらしてるのですか?」

あやめ「P殿、お茶です」

あやめ「P殿、顔色がよろしくないのでは…」

あやめ「P殿、P殿」



P「さて…」スタ

あやめ「P殿、どちらへ?あやめもお供いたします!」

P「いやいや、只のトイレだよ!付いてこなくていいからな」

あやめ「も、申し訳ありませぬ」

P「ふぅ…」

あやめ「……」


P「」ガチャ

あやめ「P殿、お疲れ様です」

P「うおっ、あやめ!?まだいたのか!?」

あやめ「はい。P殿をお待ちしていました」

P「もう23時だぞ……お前、今日は直帰のはずじゃなかったか」

あやめ「それは、そうですが…」

P「送っていくから、早く支度しろ」

あやめ「あ、はい」

P「……ふぅ」

あやめ「……」

響子「男性を癒やす方法?」

あやめ「はい」

響子「うーん、一概にはいえないけど、私なら特製ドリンクとか作ってあげるかなぁ」

あやめ「特製ドリンク…ですか?」

響子「うん、例えば豆乳とかフルーツとか使って作るんだけど」

あやめ「ふむふむ…」メモメモ

響子「お手軽だし栄養満点だし、疲労回復にはバッチリだと思うよっ!」

あやめ「なるほど、兵糧丸みたいなものですな!」

響子「に、似たような感じなの…かな?」

あやめ「五十嵐殿、感謝いたす。ではこれにて!」ドロン

響子「……男性を癒やす、かぁ」

響子「私もプロデューサーに作ってあげよっと♪」

あやめ「」ゴリゴリ…

あやめ「よし、完成です!」

P「あやめ、さっきから何してるんだ?」

あやめ「いえ……それは飲んでからのお楽しみです!」

P「ん?」

あやめ「P殿、どうぞ」コト

P「お、茶か。サンキュ」

あやめ「ふふ、あやめ特製の兵糧茶でござる!」

P「自分で淹れてくれたか?ありがたくいただくよ」

あやめ「ささ、どうぞ」

P「うむ」ズズ…

あやめ「どうでしょうか?豆乳やあけびをそのまま加え、さらにスッポンの生き血やマムシの漢方を調合しましたが…」

P「ごぶはぁっ!!」バタン


あやめ「P殿!?P殿ーーっ!!


愛海「男性を癒やす方法?」

あやめ「はい」

愛海「揉む」

あやめ「え?」

愛海「揉む」

あやめ「揉む?」

愛海「揉む」

あやめ「……つまり、マッサージということですか?」

愛海「違うよっ!胸を揉むに決まってんじゃん!!」バンッ

あやめ「!?」ビク

愛海「ふひひひ、たわわに実ったお山を揉んだときほど癒やされる瞬間ってなかなかないよー。まさに至福の時間なんだから!」

あやめ「しかし、それは愛海殿に限る話なのでは…」

愛海「チッチッチッ…甘いねぇ。男なら尚更だよ。いつだって男は揉みたい気持ちに駆られてるよ」

あやめ「そ、そういうものですか」

愛海「問題があるとしたら……揉むか、揉まされるかだね」

あやめ「はあ…」

愛海「自分から強引に揉むのと同意の上で揉めるのは違うよ。そこは好みの問題だけどっ!」

あやめ「よ、よくわかりました。ではこれにて…」

愛海「おっと、情報料として一揉みさせて
……」

あやめ「しっ、失礼!!」ドロン

愛海「あっ、待ったーーっ!!」

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