教師（モンスターペアレントか……俺の生徒の親にもいるのかな）

教師（もしいたら、いったいどんなことを要求されるんだろう……）

教師（ああ、いやだなぁ……胃がキリキリしてきた）ｷﾘｷﾘ…



コンコン……



教師「どうぞ、お入りください！」

ドラゴン「ギャァァァァァァス！！！」

ゴーレム「グオオオオオオオオンッ！！！」





教師「！？」

ドラゴン「ギャアアアアス！　ギヤァァァァス！」

教師「なに！？　なんなのあんたら！？」

ゴーレム「グオオオオオン！　グオォォォォォン！」

教師「ま、まさか、あなたたちが……生徒のご両親！？　――どの生徒の！？」

教師（これがモンスターペアレント……！？）

教師（想像を遥かに超えてきやがった……！）

ドラゴン「ギャァァァァス！　ギャアアアアアス！」

ゴーレム「グオォォォォォン！　グオオォォォォォォン！」

教師「あ、あの……せめて日本語でお願いします」

ドラゴン「ギャアアアアアス！」

ゴーレム「グオオオオオオン！」

教師（この人たち……いやモンスターたちがなにいってんのか、全然分からないよぉ……）

ドラゴン「ギャス！　ギャァァァス！　ギャアアアアアス！」

ゴーレム「グオオオオオオ！　オオオォォォォォオン！　グオォォォォ！」

教師（そもそもこいつら、どっちが父親で、どっちが母親なんだ……）

教師（誰か助けて……）

ドラゴン「ギャアアアアアアス！　ギャァァァァス！　ギャアアアアアアス！」

ゴーレム「グオオオオオオオオオオオオオン！　グオォォォォォォォン！」

教師「私にはあなたたちが何をいってるのかすら分かりません……」

教師「私に教師を辞めろとおっしゃるのなら、辞めます……」

教師「だから、とっとと帰って下さい……」ｼｸｼｸ…

ドラゴン「ギィヤァァァァァァァァァァスッ！！！」

ゴーレム「グゥオオォォォォォォォォォンッ！！！」

岩石竜「パパ、ママ、二人ともやめてよ！」

ドラゴン「ギャス？」

ゴーレム「グオ？」

岩石竜「ここはぼくの学校じゃないよ！　なにやってんだよ！」

ドラゴン＆ゴーレム「！？」



教師（え、まさかの息子登場！？）

教師（どうでもいいけど、なんで息子は言葉を話せるんだよ！）

岩石竜「両親がとんだご迷惑を……」ﾍﾟｺﾍﾟｺ

ドラゴン「ギヤァァァス……」ﾍﾟｺﾍﾟｺ

ゴーレム「グォォォォン……」ﾍﾟｺﾍﾟｺ

ズシン……　ズシン……



教師（竜と岩の家族が帰っていった……）ﾎｯ…

教師（ああ……俺、生きてる。生きてるって素晴らしいや……）

ドタバタ……



教師「――ん？」



ガラッ！

妻「アンタがウチの可愛い息子の担任ね！」

夫「今日はいいたいことをいわせてもらおうか！」

妻「ウチの子が最近反抗期なの！　アンタの教育がなってないせいよ！」

夫「それで仕事に集中できず、ボクも会社でミスを連発してる！　どうしてくれる！」

妻「ギャーギャー！」

夫「ワーワー！」

教師（なんなんだ、こいつら……。キャンキャンやかましいな）

教師（ま、さっきのに比べりゃ、どうってことないけど……）

先輩教師「おい、とんでもないモンペがやってきたらしいけど、大丈夫か？」

先輩教師「子供の反抗期や、会社でのミスを全部、お前のせいにしてきたとか」

教師「はい、だけど余裕でしたよ」

先輩教師「マジで？　お前って意外とタフなんだなぁ……」

教師「あんなもん、本物のモンスターと比べたら可愛いもんですよ」







おわり

乙
やはり本物は強いな

でもモンスターさん一家はちゃんと謝れる良い人達じゃん
乙

オチは分かっていたが乙
やっぱオチが読める方が面白い

本物のモンスターの方が人間ができてるぜ！
乙