教師「イベリコです」(34)
教師「俺の嫁です」
女「はい?」
教師「だから、嫁」
豚「ぶひっ」
スリスリ
教師「ははは、お前を仲間と思っているようだな」
女「わっ、私は人間です!豚じゃありませぇん!」
ドスコイ
教師「とか何とか言いながら張り手してる」
女「しまった」
豚「ぶひっぶひっ」
スリスリ
女「まぁ、可愛いには可愛いですね」
教師「当たり前だ、俺の嫁なんだからな」
女「本気で言っているんですか…ペットかなにかなんでしょう?」
カチン
教師「訂正しろ!人の嫁をペット呼ばわりだと!」
女「ひいっ」
豚「ぶひひっ」
教師「あ、あぁ、すまん…熱くなりすぎた。お前の事となるとつい、な」
テレテレ
豚「ぶ、ひぃぃん…」
テレテレ
イチャイチャ
女「マジモンのキチガイやんけ」
スッ
豚「ぶひっ…」
ジュンッ
豚「ひぃぶひぃぶ…ぶぶぶ…」
トロォ
教師「おいおい、もうこんなに…まったくとんだ淫乱イベリコだな」
女「なんなのこの光景は…おぞましいわ」
教師「ンフフフフ…」
スッ
女「あ、あれは…数学教師が常備している巨大三角定規!」
教師「ご名答」
豚「ぶひっ…」
教師「なんだって?止めてくれだって?」
豚「ぶひひ…」
教師「その割にはもの欲しそうな顔をしているじゃあないか」
ジュルリ
豚「ひぃぶ…」
教師「さぁ正直に言えよ…三角定規が欲しいって!言えよ!」
豚「ぶひひん…ぶひ、ぶ…ぶひひぃぃぃぃぃ!」
訳:ちょうだい…はっ、は…早くちょうだいぃぃぃぃぃ!
教師「お望み通りになぁ!」
ブワァッ
女「これは…これは惨劇になるに違いない!」
豚「ぶひぃぁぁぁ!」
そして巨大三角定規が宙を舞い
きらり、ひらりと回り
迷い無く豚の尻穴に向かい
放たれた。
放 た れ た !
ズボンヌ!
豚「ぶひっ…」
グリグリグリ
豚「ぶひっ!ぶひっ!ぶひっ!ぶひっ!ぶひっ!ぶひっ!ぶひっ!ぶひっ!ぶひっ!ぶひっ!ぶひっ!」
そして巨大三角定規は
豚の腸内で
ぬらりと爆ぜた。
ボフン
豚「ひぎぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!」
粉々に砕けた三角定規は
豚の腸を犯しに犯し
もはやそれは腸の役目を果たす事はできない程に
重傷であった。
教師「さぁて、下準備は出来たぜベイビー」
ヌギッ ボロンッ
ボロネーゼェ…
女「な、何をする気なの…ま、まさか!」
教師「そのまさか、さ」
ズイッ
豚「ひぃっ…」
女「豚はたった今!腸が破裂したばかりなのよ!なのに…なのに貴方は何をしようとしているの!?」
教師「君の想像している通りの事さ…もう…もうとっくに、ご存じなんだろう?」
女「あ、貴方は…なにものなの…」
教師「とっくにご存じなんだろう?」
女「や、やめ…」
ズイッ
教師「さぁて、今から俺は可愛がる…嫁を!この俺が!可愛がるんだぜ!?」
ビンッビン…
豚「ぶぶぶひぃ…」
トロォン…
女「なっ…」
女(何故そんな表情ができるの…貴方は腸が破裂しているのよ…なのに…なのに!)
ギリッ
女は無意識のうちに
下唇を噛んでいた。
鮮やかな赤い血がしたたり
女の唇は紅がさしたように
赤くなっていた。
嫉妬。
それは嫉妬なのか
女にも分からなかった。
ただひとつ分かったのは
女性として、雌として
あるべき姿のひとつが
そこにあるという事であった。
教師「さぁ…祭りだ」
ズイッ
ヒタリ
豚「ぶひっ」
ビクン
教師「さぁ…さぁさぁさぁ…さぁさぁさぁさぁ!」
ヌッ
豚「トンッ…トロォォォ…」
女「喋っとるやないか!」
傷だらけの腸を
教師のそれが優しく撫でた。
羽毛のような軽さで
ぬるま湯のような温度で
それはいうなれば
母が我が子を包む羊水のような
慈愛のものであった。
豚「っひぃ…ぶっ…べいぶ…」
プルプル
女「快感…安らぎ…安堵…そのどれでもあり、そのどれでも表せない…これは…一体…」
この世に産み落とされた時の感情の高ぶりと
この世を去るときの穏やかな死の静寂が
混ざったような世界
白と黒が混ざり合い
だがそれは灰色ではない
素敵な世界
光と闇が混ざり合い
だがそれはどちらも包む
分け隔ての無い世界
それらはありえない事。
あるとすれば、奇跡。
そんな奇跡が起こる事が奇跡。
鼻で笑ってしまう与太話。
感情を逆撫でする話。
聞く耳持たない話。
噂にすらならない馬鹿話。
だから
だからこそそれを目の当たりにした時、人は
失禁してしまう程の衝撃を受けるのだ。
女「あばばばば…」
ジョバジョバジョバジョバ…
女「あ、あ、あで…」
シロメ グルンッ
バタリ
女「…」
教師「ンフフフフ…俺達の情熱的なプレイを見て気絶したか…ウブな少女には刺激が強すぎたかな」
豚「ひぃっぶっ!」
教師「あせんなって」
ズイッ
豚「んぶっ…ぶっぶっぶっ」
教師「おかわりだ!」
ズモォ
パンパンッ
モッサン! ゴッサン!
豚「エクスタシーーーーー!」
教師「ふぅ…」
豚「はぁっ…はぁっ…」
ヌプリ
教師「ふぅ、ちぃと疲れて腹が減ったな…教室に出前でも頼むか」
ピポパ
教師「あ、どんぶり将軍さん?カツ丼三人前、お願いします。場所は○○○高校の一年一組の教室で…はい、はい…はい、そうです…はい…ではよろしくお願いします」
プツ
・ ・ ・ ・ ・
女「…」
ムクッ
女「うぅん…私は…」
教師「おっ、目覚めたか」
女「先生…私は一体…あれっ、何だかいい匂いが…」
教師「カツ丼だ。お前の分も頼んでおいた。食いな」
豚「ぶひっ」
女(共食い…)
教師「どうした、遠慮せず食べろ食べろ」
ズイッ
女「は、はい」
カチャッ
モグ…
女「!」
サクッ ジュワッ ジュワッ ジュワッ
フワッ サクジュワッ サクジュワッ
女「口内が…衣の食感、肉のうまみ、白米の優しさ、たまごの包容力…そしてそれをまとめる出汁の力強さに支配されて!支配されてェェェンッダァァァァァ!」
ジョバジョバ!
そう、感動した時、人は
失禁するのである。
アンッ モニア!
教師「くっ、臭い!実にアンモニア臭い!」
豚「ひぃぶぅ…」
教師「まるで…汚い公衆便所の小便器にある尿まみれのトイレットペーパーのような…下劣な臭さ…こいつは…こいつは!」
豚「ファッキン!」
女「あ…あぁ…」
ジョバジョバ…
女「も、もう一口…」
モグ…
サクジュワッ サクジュワッ フワッ
女「アイエエエ!美味い!美味い!イク!イク!イク!死ぬ!生きる!生まれる!壊れる!見える!現れる!殺す!殺さないで!助けて!嫌嫌嫌!あ゛あ゛あ゛!世界が!宇宙が銀河がアンドロメダが時の流れが数字で見える!」
シロメ グルンッ
アワ ブクブク
女「ふつふつふつ…む、がり…おだむ…ど…ぽぅ…」
ガックリ
女「…」
教師「え…お、おい女…ま、まさかお前…」
女「…」
豚「ひぃっ…し、死んでる…」
教師「まじかよファッキン!」
豚「ぶひぶひ…」
教師「まさかカツ丼のあまりの美味さに死ぬとは…さすがどんぶり将軍のカツ丼…破壊力がダンチだぜ!」
ダンチ「呼んだ?」
教師「哲也の世界に帰れ」
ダンチ「ツバメ返しぃーー!」
教師「さて、このままでは面倒な事になりかねない」
豚「ぶひ」
教師「どうにかして女を生き返らせる必要がある」
豚「んぶひ」
教師「これは俺の考えだが…美味いものを食って死んだのなら、逆に不味いものを食ったら生き返るんじゃないか?」
豚「ぶひぶひ!」
訳:確かに!
教師「だから、超絶不味いものを用意して食わせればいい…」
豚「んぶっ」
教師「俺的には超絶不味いものといえば、ねるねるねるねなんだが…」
豚「ぶひっ?ぶひんひん」
訳:まじ?味覚障害かよ
教師「だってあれ、何なんだよ。練り菓子ってジャンル?形容しがたい食べ物だろ」
豚「ぶんっひっ」
教師「そうかぁ。案外人気なんだな」
豚「ぶひぶひ」
教師「ならば何を食わせれば…」
ピキーン
教師「そうだ」
教師「いいこと思いついた。お前、女の口の中でショベンしろ」
豚「えぇー」
教師「ションベンは排泄物…つまり食い物ではない。つまり美味い訳が無いのさ、これがな」
豚「確かに」
教師「理解できたか。ならやるんだ」
豚「ぶひぶひぶぶひぃ…」
訳:しょうがないにゃあ…
ピョイッ カポッ
豚「固定完了、システムオールグリーン」
教師「やっちゃぇぇぇ!」
豚「ぶひっ」
プルッ…
チョロッ…チョロッ…
ジョ…
ジョバジョバ…
ジョバジョバジョバジョバ!
女「…」
ピクッ
女「…」
ピクッピクッ
教師「おっ、なにやら反応が」
女「…」
パチッ
女「アンモニア臭くて…おちおち死んでもいられないですわね」
教師「女ー!」
豚「ぶひー!」
教師「そうか…豚の尿には蘇生作用があるんだな!」
女「あながち間違いとはいえませんわね…現に私は生き返った」
教師「これは金になる…そうだ、豚の尿を商品化して売りだそう…名前は…」
教師「『イベリコの奇跡』ってのはどうだ?」
!?
女「へぇ…素敵(ワンダフル)な名前(ネーミング)ですわね」
教師「これは売れるに違いない…俺は大金持ちだ…金持ちになれる…″待″ってたぜェ…この″瞬間(とき)″をよォ!」
・ ・ ・ ・ ・
こうして教師は
イベリコ豚から尿を搾り取り
イベリコの奇跡と名付けて売り出した。
しかしそんな物売れる筈も無く
教師はあっという間に破産した。
豚は愛想を尽かし三行半を突きつけた。
豚「″破産(じこ)″る奴は…」
豚「″不運(ハードラック)″と″踊(ダンス)″っちまったんだよ…」
!?
【完】
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