千早(結婚式の話……)P(隠し芸のお披露目会……) (72)



事務所 応接間




P「んん〜〜……」ノビー


P「……はぁ〜、午前の仕事、疲れましたね〜」


小鳥「事務作業が多くて大変でしたね」スタスタ


小鳥「どうぞ、お茶です」コトッ


P「あ、ありがとうございます」


P「…そういえば、来週は珍しく事務所の皆が揃うんでしたっけ?」ズズズ…


小鳥「えぇ、偶然皆が揃う日が出来て」ストンッ


P「そうですか……最近はちょくちょく忙しいから、なかなか集まらないのに」ズズズ…


小鳥「……あ、プロデューサーさん」


P「はい?」


小鳥「話は変わりますけど……」


小鳥「この前の、あの……『アレ』の話何ですけど……」


P「え?」










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ガチャッ


千早「おはようございます」


千早「……あら?誰もいないのかしら?」キョロキョロ


千早「……あっ、プロデューサーと音無さん……」


千早「応接間に居たのね……挨拶しないと……」スタスタ


千早「おはようござ……」






小鳥「ほら、夜一緒に……子供を……///」


P「……あぁ〜、はいはい、俺達が家族になる話ですね」


千早「!?」バッ!


小鳥「……あら?」


P「どうしました?」


小鳥「……あ、いえいえ、何もないですよ」


P「はぁ…」


小鳥(間仕切りに隠れたの見えたけど……今の、千早ちゃんよね?)


小鳥(どうして隠れたのかしら……?)







小鳥(とにかく、プロデューサーさんとの話が終わってから挨拶しよっと)


小鳥「それよりあの、話の続きなんですけど……」


P「あぁ、それで、どうでした?」









千早(咄嗟に隠れちゃったけど……)


千早(こ……子供の話?それに、家族になるって……///)


千早(プロデューサーと、音無さんが……?)


千早(………プロデューサーが……他の女性と結婚……)


千早(………)


千早(……待って、きっとこれは何かの勘違いよ……よくある間違いだわ)








千早(ちゃんと話を聞いて、何の話をしてるのかを……)ススッ











小鳥「その……昨日、確認をして……その……」


小鳥「やっと……出来ちゃい、ました///」


P「え……出来たって……子供の話ですか!?本当に!?」ガタッ


小鳥「は……はい……///」


P「やったーーー!!これで俺もお父さんになれるんだーーー!!」









千早(!!?)


千早(や、やっぱり……2人は……)ヨロッ


千早(……………)グスッ


千早(ダメ……今は、感情が入り混じって2人を見ていられない……)タタタ……








P「いやー、本当よかったですよ!この時を待ってたというか何というか……」ペラペラ


小鳥(……あら?千早ちゃん、走って……)


バタンッ


小鳥(社長室に入った……どうしたのかしら?)

小鳥(社長は今、出張中でいないのは皆に知らせたはずなのに……)







小鳥(まぁ、出て来た時に聞こっと)


P「……どうしました?」


小鳥「あ、いえ、何も……それより、話の続きを……」


P「そうですか……それで小鳥さん、やっと出来たんですね!」


P「腹話術!!」


小鳥「はい……先週、夜遅くまで事務所で付きっきり教えてもらったお陰です」ペコッ


P「いやいや、俺はちょっと教えただけで……」


P「それより、今年度忘年会の出し物が決まって良かったですよ!」


P「俺が父親役、小鳥さんが母親役」


P「そして、俺が持ってる子供の腹話術人形で、小鳥さんが息子役、俺が娘役」


P「これでちょっとした、ファミリー形式のミニコント劇が出来ますね!」


小鳥「まさか、プロデューサーさんが腹話術得意だったなんて……」


P「学生の頃、友人に腹話術を教えてもらったのが切っ掛けで、ハマってしまって……」






P「で、早速練習の成果、見せてくださいよ!」


P「息子役の腹話術人形、持ってますよね?」


小鳥「はい……じゃ、じゃあ、ちょっとだけ……///」ガサゴソ…スッ


小鳥「『母ちゃん!勝手に俺の部屋掃除すんな!腰……痛めてんだろ?』」パクパク


P「おぉ〜!かなり上達してますよ!」パチパチ


小鳥「そ、そうですかね……えへへ///」


P「じゃあ、俺も娘役の人形出して……」ガサゴソ…スッ


P「『お父さん!近づかないでって言ってるでしょ!?今私、風邪引いてるんだよ……?』」パクパク


小鳥「わぁ〜!やっぱり、腹話術上手いですね!裏声でちょっと変ですけど」パチパチ


小鳥「でも、プロデューサーさんが娘役でいいんですか?あたしがした方が……」


P「いや、娘役の方が難しい台詞多いので……パ行が多いんですよ」


小鳥「それにしても、よく出来た子供の人形ですね……どこで購入したんですか、これ?」ジー


P「あぁ、これ学生時代に特注して作ってもらったんですよ」


小鳥「わざわざ作ったんですか!?この息子、娘の腹話術人形!?」


P「はい、若さ故の過ちというか……本当、腹話術ハマってたんですよ」


小鳥「特注してまで人形を……腹話術に青春掛けてたんですね」







P「それよりも、去年の忘年会の汚名を挽回しましょう!」グッ


小鳥「去年一緒にした、ラッスンゴレライは駄目でしたね……本当……」


P「忘れられない忘年会になりましたよ……」


P「皆のシラーッとした顔は、今になっても目に焼き付いて……特に千早にドン引きされたのが痛かっ……」


小鳥「え?千早ちゃんに?」


P「えっあっいや……と、とりあえず、腹話術が出来る様になったのなら、あとはネタ合わせだけですね」


P「もう失敗しない為に、次の忘年会まで練習しましょう!」


小鳥「そうですね……仕事の後に少しずつ練習して……」


P「……あ〜、でもなぁ……早く皆に見せたいなぁ〜」ワクワク


P「……あっ!そうだ!」Pコンッ!


P「来週、皆揃うんでしたよね?」


小鳥「え?そうですけど……」


P「それだ!その日に事務所で、その人形劇のお披露目会を行いましょう!」


P「そんで、今度こそ拍手喝采を一緒に浴びましょう!」


小鳥「ら、来週ですか!?」






P「まだ人形劇の練習するスパンはあります、それに早く皆に見て貰いたいじゃないですか!」ワクワク


小鳥「……ま、まぁ、あたしは構いませんけど……」


P「よし、決まり!!来週に皆を集めて……あっ、そうだ!」


P「千早にも協力して貰いましょう!」


小鳥「え?」


P「千早に司会進行役をして貰いましょうよ、腹話術だったら準備忙しいですし」


小鳥「……そうですね、ラッスンゴレライはすぐ出来ますけど腹話術は……」


P「よし!じゃあ千早に電話を……」


小鳥「あっ、千早ちゃんなら、今さっき社長室に入りましたよ?」


P「え?千早、事務所来てたんですか?」


小鳥「えぇ、話中に来て、さっき社長室に……」


P「じゃあ俺、千早に話して来ます!」


P「あ、説明の為に人形持っていきますね!じゃっ!」スタスタ…


小鳥「あっ……はい……」


小鳥「……そんなに人形劇、楽しみなんですね」



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P(千早は、生っすかでも司会してるし……きっと承諾してくれるだろ)スタスタ…


P(それに……私情を挟んで悪いが……)スタスタ…


P(俺も、千早といる時間をもっととりたいからな……)スタスタ…


P「よし……千早ー、社長室にいるんだろ?」コンコン


P「……返事が無いな」


P「千早?入るぞー?」


ガチャッ











千早「…………」グスッ


P「……千早?」


千早「ッ!」ビクッ


千早「プ、プロデューサー……」クルッ….


P「何してんだ?社長室で?」


千早「い…いえ……ちょっと、静かな場所に居たかったので……」


P「そうなのか」


千早(泣いてる所…見られなかったかしら……///)ゴシゴシッ








P「……あっ、そうだ!千早に大事な話があるんだよ」


千早「!!」


P(なんとしても、千早には人形劇のお披露目会での司会進行役をして貰いたい……)


千早(大事な話……きっと、音無さんと籍を入れる……結婚する話だわ……)


P「あのな、実は俺、小鳥さんと……」


千早「……わかって……ます」


P「え?」


千早「知ってます……もう」


P「あ、もう知ってたのか?」


千早「……はい、さっき全部聞きましたから……」


P(さっきって……今までの小鳥さんとの会話全部聞いたのか)


P(そうか……もしかして、社長室に入ったのは、聞いてはいけないと気を利かせて……)


P(でも全部聞いたって事は……腹話術の人形の存在や、人形劇ミニコントの事や、司会を頼もうとしてるのも、もう全部知ってるのか)








P「知ってるなら話は早い」


P「で、やってくれるか?」


千早「……え?」


千早「やるって……何をですか?」


P「だから、司会だよ司会」


P「話聞いていたんだろ?」


千早(司会って……話の繋がりからすると……)


千早(も、もしかして、結婚式の司会!?)


千早「な、何でそんな大事な重役、私なんですか!?」


P「え、いや……そ、そんな重役とは思わないが……」


千早「重役ですよ!それによって二人の今後に関わるかもしれないじゃないですか!」


P「ちょ、ちょっと熟慮しすぎじゃないか?」


千早「私には荷が重いです!他の人にお願いしてください!」


P「そ、そんなぁ…」


P(たかが人形劇の司会に、何故そんなに拒むんだ千早……)








P(だけど、このままじゃ本当に断られてしまう……千早との時間が……)


P「なぁ、頼むよ千早、司会してくれよ」


P「司会っていっても本当、やること少ないからさ!進行役とか、スケジュールの微調整くらいでさ……」


P「あ!あと、サプライズを考えてるんだがな……」


P「俺の自腹で、なんと『ケーキ』を用意しようと思うんだ!どうだ!?みんな喜ぶだろ!?」


千早(ケーキ……?あ、ウェディングケーキの事かしら)


千早「まぁ、よくある事…というか、必須事項ですよね」


P「え、あ、あぁ、そう……」


P(千早……意外と図々しいんだな……)






千早「ケーキって、どんなケーキを用意するんですか?」


P「あぁ、集める人達は、全員で事務所の皆16人だから……」


千早「……えっ!?16人!?」


P「そうだな……カップケーキでいいか 」


千早「か、カップケーキ!?」


千早(ウェディングケーキに……カップケーキ!?)


P「あとは、事務所の飾り付けをどうするかだよなー」ウーム


千早「ここでする気ですか!?」


千早「ちょ、ちょっと、色々待ってください!プロデューサー!!」


P「ん?どうした?」








千早「あの……まず、人数の事なんですけど!」


千早「何で事務所の皆限定なんですか!?」


千早「プロデューサーや音無さんのご両親や親類の方は呼ばないんですか!?」


P「な、なんでこんな事に家族や親戚呼ばないといけないんだよ!?」


千早「プロデューサーの晴れ姿を見てもらう為じゃないですか!」


P「嫌だよ!そんな晴れ姿見てもらうの!!」


P(なんで親に裏声で腹話術する所見て貰わないといけないんだ!)


千早「それに、ケーキがカップケーキって何なんですか!?」


P「カップケーキ嫌いか?」


千早「好きとか嫌いの話じゃないですよ!大きさの話ですよ!」


P(し、質より量派か……がめついな千早)








P「じゃあ、どれくらいのケーキだったらいいんだ?」


千早「それは……えぇっと……」


千早「せっかくの集まりですし、思い切って……」


千早「3段重ねのウェディングケーキなんてどうでしょうか?」


P「デカ過ぎるよ!!祝賀会にも程が有るだろ!!」


P「あのな、費用の事も考えてくれよ?いくら貴音がいるからって冒涜的なデカさのケーキを買うだなんて……」


P「あっ!そうだ!美希もいる事だし、イチゴババロアにしようか!」


千早「何で音無さんじゃなくて美希優先なんですか!?」


P「え?小鳥さん?」


P「……あぁ〜、そうだよな、小鳥さんが相手なんだし、小鳥さんが好きなケーキにするか」


千早(なんでこの人は、結婚相手に対して無頓着なの……)






千早「あと場所の話ですけど……プロデューサーは事務所で開くつもりなんですか?」


P「え?そうだが……」


千早「その……もっといい所用意しなかったんですか?」


P「事務所だっていい所だよ……でも、他にいい場所でもあるのか?」


千早「例えば……教会とか、高級ホテルを借りて」


P「い、いやぁ、そんな金かけたくないよ……」


千早「かけたくないって……一生に一度の大事な行事なんですよ!?」


P「お、大袈裟だなぁ……したかったら、何回でもしたらいい話じゃないか」


千早「何回もするつもり何ですか!?」





P「小鳥さん以外の人ともやってみたいとも思ってるよ」


千早「なっ……!?何てこと言うんですか!!」ガタッ


P(な、何でちーちゃん怒ってるんだ?)


P「だ、だってさ、色々な人と趣味を交えるのは楽しいし見聞も広く……」


千早「ちゃんと1人を選抜して、真剣に取り組まないといけません!!」


千早「本気になって、全うして下さい!他の人の事なんて考えずに、音無さんと!!」


P「は、はぁ……」


P(な、何なんだ一体全体……なんで小鳥さん以外と腹話術しちゃいけないんだ……)






千早(はぁ…プロデューサーは、音無さんに子供が出来たって自覚は無いのかしら?)


P「……で、でもな、俺他の人ともやりたいと思ってるんだ……サプライズも考えてて」


千早「サプライズ?」


P「あのな……音無さんとお披露目会終わった後、次は社長と俺がお披露目しようと思うんだ!」


千早「しゃ、社長とプロデューサーが!?」


P「いや、実はな……社長も出来たんだよ(腹話術)!!驚いたろ!?」


千早「で、出来た!!?出来たって……子供が!?」


P「あぁ、ちょっとキツかったが、社長にも子供(の役の腹話術)が出来てな」


千早「なっ……えっ!?だって、社長は男性で歳を取ってて……えぇ!?」


P「おぉ、目を大きくして驚いてるな千早」


千早「驚くに決まってますよ!!その……生物医学的に!!」


千早「というか、プロデューサーと社長がその……そのような仲だって事も!!」


P「あぁ、特技と趣味が同じだったから、ますます仲良くなってさ、そういう話になったんだよ」ハハハ


千早(性別の壁なんて関係ない人なのね……プロデューサーも、社長も……)






P「社長には来週にお披露目会をする事を言って、その日までに準備や打ち合わせをしないとな」


P「社長にも子供(役)が出来たんだし、小鳥さんの後に社長とも一緒にやってさ……」


P「あ、でも小鳥さんにはこの事は内緒な?」


P「俺と披露をした後に、実は社長ともやりまーす!っていうサプライズにしたいんだ」


千早「全然サプライズじゃないですよそれ!!音無さんを天国から地獄へ突き落としてますよ!!」


P「え、えぇ?」


P(なんで千早は、そんなに小鳥さん以外の人と腹話術するのを嫌がるんだ……?)


千早「とにかく、社長がその……出来ちゃった事は後ほど話してもらうとして」


千早「そんなサプライズ、絶対しないで下さい!いいですね!?」


P「はぁ……まぁ、千早がそこまで嫌がるなら……」





千早「……それで、話は戻しますけど、社長に子供が出来たというのは……」


P「子供……あ、そういえば、お前はまだ見てなかったよな」


千早「え?」


P「今日、丁度その子供連れてきたんだよ」


千早「………え!?いるんですか!?」


千早「というか、産まれてたんですか!?」


P「いや、産まれたって……作って貰ったんだよ、若さのせいかな、勢いでつい作りたくなったから作ってもらって……」


千早「そ、そういう話はしなくていいです!!///」


千早「今、その子供は……!?」


P「あぁ、この鞄に入れてる」スッ


千早「鞄の中に!?」





千早「な、なに鞄に入れてるんですか!!子供を!!」


P「え?鞄じゃダメか?じゃあキャリーケースとかに……」


千早「そうじゃなくて!道徳的な話をしてるんです!!子供を鞄に入れるなんてどうかしてますよ!!」


P「いやぁ、鞄に入れていいだろ」


P「外に出したまま一緒に街歩いたら不気味がられるだろ?隠さないと……」


千早「あなた正気なんですか!!?自分の子供に向かって不気味だなんて!!」


P「え、えぇ……」


P(何で千早は俺の腹話術人形に感情を入れ込んでるんだ……?)


P「お、落ち着いてくれよ千早……」


千早「落ち着いていられませんよ!!何でそんな平静を保ってられるんですか!?」






P「ちゃ、ちゃんと子供は綺麗に扱ってるから、クールになるんだ千早……」ガサゴソ…


P「ほ、ほら、この通り綺麗だろ?」ストンッ









腹話術人形娘「………………」


千早「………」


千早「………人、形?」


P「な?可愛い娘だろ?」


千早「………………」


千早(プロデューサー……何を言ってるのかしら……どうみてもこれは人形……)


千早(…………!!)


千早(ま、まさか、プロデューサー……)


千早(心が病んで、人形を娘と思い込んでるんじゃ……)






千早(……そうだわ、社長は男だから子供なんて出来るはずないもの……音無さんが読んでる、あっち系の本じゃあるまいし……)


千早(だから、代わりにこの人形を、社長が生んだ娘だと信じ込んで……)


P「じゃあ、ちょっとやってみるから見てくれよ」


千早「………え?」


P「んんっ……ゴホッ」


P「『ハァイ!私メリー!仲良し家族の長女の娘!』」パクパク


P「『私と一緒に仲良くしよーね!千早おねーちゃんッ!!』」パクパク


千早(やだ……怖い……)ブルッ…


千早(プロデューサー……本気でこの人形を娘と思ってるんだわ……)ブルブル…


千早(こんな時……どう反応したらいいのかしら……)ブルブル…


千早(……とりあえず、話を合わせて、隙を見て逃げるしかないわ)


千早「か……可愛い、ですね、その……お嬢、さん」


P(おっ、今日はノリがいいな千早!)


P「お前も人形持って、腹話術やってみるか?」スッ


千早「え!?人形って分かってやってたんですか!?」







P「はぁ?当たり前だろ……何言ってるんだ?本気で子供と思ってやってたら俺病んでる人じゃないか」ハハハ…


千早「なっ……!!///」カァァ…


千早「な、なんなんですかプロデューサー!さっきからあなたは!!」


P「え、えぇ!?何が!?」


千早「おかしなお披露目会を提案したり、社長とも関係を築いたり、人形で腹話術し出したりと!!」


P「お、おかしいかなぁ……?今までの話の流れだと自然だと……」


千早「まともな会話をする気が無ければ、話しかけないで下さい!!」くるっ!


P「そ、そんなぁ……頼むよ、司会してくれよぉ!」


P「一緒にお披露目会の準備とか打ち合わせを入念にしてくれよ!」


P「俺、好きな人との時間を大切にして、思い出も増やした……」


P「あっ!いやっ!今のはその……」アタフタ…


千早「………」


千早(……そう、よね……音無さんとの結婚式は大事にしたいはずよね……)


千早(…………………)


千早「……わかりました、司会はします」


P「!!」






P「本当か!?ありがとう!!嬉しいよ!!」


千早「……でも、これだけはハッキリと仰って下さい」


P「え?」


千早「先ほどは、社長やら他の人ともお披露目会をしたい……なんて言ってましたけど」


千早「ちゃんと、ハッキリして下さい……あなたの……本当に想ってる人、一番好きな相手の名前を」


P「……!!」


P「……千早……もしかして、さっきのボロで俺の好きな人、気づいちゃったのか?」


千早「本当に好きなのかどうか確認したいので、ハッキリ言って欲しいんです」


千早(ちゃんと、音無さん一人が好きだ……って)


P「………………」


P「そうか……うん」





P「言ったら、司会進行役と、一緒にお披露目会の準備を手伝ってくれるのか?」


千早「……はい、約束します」


P「わかった……じゃあ、言わせてもらうぞ」


千早(プロデューサー……どうか、音無さんと幸せに……)グスッ…


P「…………」スゥー…


P「愛してる、千早」


千早「………………」


千早「……え?」










ーーー
ーーーーーー
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ーーーーーーーーー
ーーーーーー
ーーー





一週間後 お披露目会当日


P「……えぇ〜、お集まりの皆様、久方ぶりに事務所面子が揃いましたね」


P「今日集まって貰ったのは、今後の説明、そして、ご理解を深めていただく為のものです」


P「え〜、ではいきなり発表させて頂きますが……」


P「私、プロデューサーとアイドル如月千早はこの度」


P「交際する事になりました!!」


\ワー!!ワー!/ \オメデトー!/ \うっうー!/ \ヒューヒュー!/






P「あはは……ありがとう、今後の千早の芸能活動については……」


亜美「そんな堅苦しい話は後回しだYO!」


真美「今はパーッと盛り上がりましょうぜ!旦那!」


高木「ははは、その通り!今は十二分に楽しもうじゃないか!」


春香「千早ちゃん……本当におめでとう!前からプロデューサーさんの事相談してくれたもんね!」


千早「は、春香……それは内緒って……///」


あずさ「あらあら、前からそんな相談してたの?」


真「相思相愛だったなんて、恋愛映画みたいでいいなぁ!」


雪歩「本当、素敵ですぅ!」


律子「でも、今後は2人ともきっと忙しくなるわよ〜?引退ライブの準備や、歌手転向の手続き……」


美希「難しい話は後にしよ……ミキ、眠くなるの……あふぅ」Zzz


伊織「こら、まだ寝ちゃダメよ」








やよい「みなさーん!カップケーキの分配終わりましたー!」


貴音「では、食事を楽しみつつ、話を伺うと致しましょう」もぐもぐ


響「ねぇねぇ、プロデューサーはいつから千早の事好きだったの!?」


P「あ、あぁ……あれは千早が初ライブの時に……」ペチャクチャ……










小鳥「わー、おめでとー、わー……」パチパチ……


小鳥「………………」パチパチ…


小鳥「………………」


小鳥「………………」


小鳥「あれ?あたしの腹話術は……?」


小鳥「ついでに、あたしの結婚適齢期はいつぞやに……?」


小鳥「…………」スッ


小鳥「『俺がいるじゃねぇか、マイスイートハニー!』」パクパク








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